【安価】探偵剣士「一目惚れをしたら冒険が始まった」

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182 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/30(日) 18:55:26.62 ID:383w/IMo0
ロット「た、タニア夫人!?」

タニア「ご機嫌麗しゅう、ロットンさん」

他でもなくあの屋敷を調べるきっかけになった人物

騎士「ええい!次から次へと、構わんかかれ者共!」


騎士達が再び動き始めたその時
シュっと馬車から飛び出す影が

「ぬあ!?」
「ぐわぁ!!?」
「トホホ!!!?」

一気に3人蹴散らした

騎士「誰だ誰だ!!なんなのだ!!」

騎士が声を裏返しながら言う
あまりに上手く行かなすぎて、腹わたが煮えくり返るといった表情だ

183 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/04/30(日) 20:09:47.82 ID:ithtB5iX0
フラン「…ふぅ、失礼いたしました」

ロット「フランソワーズさん!!」

騎士を蹴散らしたフランさんは服のホコリを払うと
一礼していた
その手にはコンバットナイフが握られている

ロット(と言うか強……)

ロット「いやまずいですよ!あなた達まで騎士に刃向かったら…」

タニア「あら、そう?」

しかしタニア夫人は余裕を崩してはいない
今もなお逃げ出そうとする例の猫を愛でている

タニア「ところでロットンさん。私達、これから少し他の街まで旅行に行こうと思っているの。もし街を発たれるなら少しご一緒しないかしら?送っていってもよろしくてよ?」

184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/01(月) 01:04:41.13 ID:LhZoGIAn0
・紙幣......通貨。紙幣は国によって違い、国を越えると使えなくなることが多い。そのため特定の場所で紙幣を変えてもらうか質屋とかで物々交換などしてその国の紙幣を手に入れるしかない。ちなみに硬貨の方はどの国も共通


名前:ロゼッタ・オルフェイス

容姿:金髪の縦ロールの美少女。服装はお嬢様らしくドレス

備考:貴族のオルフェイス家の次女(長女と長女がいる5人家族)。1人称は「私(わたくし)」。お嬢様なので大抵のことはできる(家事関連は除く)
デンプレの高飛車お嬢様で顔を見ただけで「私に美貌にうっとりしましたの?」と少し自意識過剰。初対面の相手にも好き勝手に言う
ただし、根はいい子で友達(と取り巻き、使用人)など親しい仲には優しいく、家族が何より自慢で尊敬している。
武器はレイピアと鞭。努力家であり、負けたら「次は絶対勝つ!」と思って修行を励むほどの努力家+プライドが高い
昔から自分の「運命の人」が現れるのを待っている。恋愛には直進タイプで「これと決めた!」相手にはアタックしていく。


イヴの友達のイメージで作ってみた。それ以外に使ってOKということで
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/02(火) 08:15:25.33 ID:iwQ0V2pO0
名前:ジャック
容姿:オオカミ。
備考:キリュウと同じくしゃべる動物。傲慢で態度がでかい。
キリュウとは知り合いで炎属性の魔法が得意。
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/03(水) 02:27:26.78 ID:DB0Q1naH0
名前 バロック・クラウン

年齢 38歳

容姿 金髪のショート
大柄で筋骨隆々としており、角張った輪郭の持ち主。

性格 朗らかの性格で面倒見がいい性格。大雑把なところあり

備考 騎士団所属の1人。古参の方で新人の面倒見役させられている
大雑把で少し不真面目目な所があるが面倒見が良くきちんと新人の教育はしている。
ベテラン出会って腕は中々立つ方。弱点は酒。ずくによっぱらって人に愚痴る
実は妻とは別居中。娘とたまに会っているようだ(別居の理由は前述の酒が原因があるようだ)
187 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/03(水) 13:20:47.69 ID:ZHZMzmXoo
ロット「街から出るおつもりなんですか?」

タニア「ええそうよ、どうする?」

ロット「……」

運転手の男「まったく…なんでこんな事に」

タニア「あなた文句でも?」

運転手の男「ないと言えば、普通に嘘になるぞ〜」

タニア「あら、私の愛する夫は随分情けないのね」


なるほど運転手の男は夫人の夫か…


フラン「タニア様、これ以上ここに留まるのはよろしくないかと思われますが」

タニア「そうねぇ…」


とはいえ、フランさんは呼吸一つ乱していない

イヴ「あの…この方たちは?」

ロット「信用はできる人達だよ、屋敷を調査するキッカケになった人達さ」


188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/03(水) 13:24:50.36 ID:26/mDdoi0
待ってたぜ
189 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/03(水) 13:32:56.19 ID:ZHZMzmXoo
少し考えてはみたが、お言葉に甘えて馬車に乗せていってもらうのが
この状況において、もっとも確実だろう

ロット「うん、乗せていってもらえますか?」

タニア「ええ、もちろん。お乗りになって?」

ロット「イヴさん乗って!」

イヴ「は、はい!」

レディーファーストだ
タニア夫人がイヴさんの手を取り、馬車へと引っ張り上げる

騎士「奴ら逃げる気だ!!許すな!」


ロット「そう簡単に逃がしてはくれないか、これもお願いします」

見れば弓兵も何人か出てきている
銃に比べれば劣るとはいえ、充分厄介な代物だ
僕はキリュウと荷物を馬車の中へ放り投げ、騎士のいるほうへ向き直る

「構え!!」

号令にならい、横一列に並んだ兵が弓を引き始めた

フラン「邪魔はさせません」

「ぐわっ」
「ぬん!?」

フランさんが今まさに矢を放とうとしている兵を蹴り飛ばし、または切り付け体制を崩していく

「ええい構うな!放てる者だけ放てぃ!!」
190 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/03(水) 13:41:21.90 ID:ZHZMzmXoo
ヒュン、ヒュンヒュン!

ロット「かまいたち!!」

こっちに向かってくる大半を矢を衝撃波で落とそうと試みた
が全部対処できるわけもなく

いくつかの矢はすり抜けて僕に向かってくる

キンッ!カキン!!

レイピアで2本弾く

ブス!!

ロット「痛っ…!」

一つ右肩をかすめる


イヴ「ロットさん!!」

タニア「ロットンさん、早く乗って!」

馬車の中に飛んできた矢をガードしていたのか、ボロボロの傘を持ったタニアさんが僕にそう促してきた


ロット「いえ、先に走りだしてください!!このまま僕たちが乗ってもハチの巣にされます!」

フラン「その意見に同意します。タニアさま」

191 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/03(水) 13:50:54.95 ID:ZHZMzmXoo
タニア「…分かりましたわ。フラン?」

フラン「了解しています。この場はお任せください」


フラン「行って!!」

馬の声と共に馬車が動きだした

イヴ「ロットさん!!お願い、無事に戻ってきてください!お話ししたいことが…」


僕は離れていく馬車に大声で返答をする気はなかったので、とりあえず手を振った

フラン「ロット様、お怪我は?」

ロット「大丈夫です、この程度のかすり傷。問題ありませんよ」

フラン「では、騎士の攻撃を凌ぎながら私たちも町の外へ急ぎましょう」



――キリュウがパーティから外れました――
――フランソワーズがパーティに加わりました――
192 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/03(水) 13:57:55.18 ID:ZHZMzmXoo
弓は依然として、馬車を狙っている
あと一回凌げば射程圏外にはなりそうだが

「構え!!」

ロット「フランさん弓兵は無視して、僕の援護をしてもらえませんか?」

フラン「何かお考えが?」

僕は頷き走りだした
猶予はあまりない

僕は馬鹿正直に正面から騎士の群れに突っ込んでいく
途中途中、周りから攻撃がくるが、どこからともなく飛んでくる投げナイフがそれを防いでいる
恐らくフランさんが凌いでいるんだろう

「射程に一般市民はもういません!」

「よし、次の合図で一斉に掃射しろ!!」

ロット(間に会え!)
193 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/03(水) 14:05:10.64 ID:ZHZMzmXoo
僕が狙っていたのは弓兵の号令役、指揮官ただ一人
でもこのままでは間に合いそうになかった

ロット(くそう、なにかないのか!!このままでは…)

僕は全力で走っている
割と死ぬ気で走っている
それでも間に合わなくて、馬車が停止する羽目になったら割に会わない
正確な援護をしてくれてるフランさんにも示しがつかない
何よりかっこ悪い

しかし、迂闊なことに鞄は馬車に投げ入れてしまった
いっそレイピアを指揮官に投げてみるか?
もしかしたらフランさんの投げナイフ並に勢いが出るかも
どうせ安物のシルバーレイピアだ、思い入れなんてない

でもその後が問題だ
丸腰になった僕に残される選択肢なんて素直に両手をあげることぐらいだ

その時僕はポケットに入っているあるものに気が付いた

ロット(そうだ!これがあった…!)
194 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/03(水) 14:15:43.66 ID:ZHZMzmXoo
指揮官「よし、では放…

カランコロン

指揮官「ん?なんだ?」
「なにかの缶が飛んできたようですが?」
「缶?」

ロット「隙あり!!」

僕は体勢を崩した指揮官の喉元に刃先を向けた

指揮官「ぬぉ、いつの間に!?」

ロット「ゼェ…ハァ…弓を降ろさせたまえ、他の人達も動きを止めろ」

僕が投げたのは例のロイヤル猫缶
ヒューゴがくれたセットではなく、僕がもともと買ってきていた単品の方だ
一瞬でも矢の発射が遅れればそれでよかった

指揮官「中止!中止!!」

これで、馬車には矢が届かない
195 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/03(水) 19:47:48.81 ID:ZHZMzmXoo
さて、馬車への対処はできた
あとはどうにか逃げるだけだけど

騎士の集団の懐に飛び込んだ僕は当然いま囲まれているわけで

ロット「さて…」

フランさんが宙返りしながら、僕の背後に飛んできた

フラン「どうされるおつもりで?」

ロット「フランさん…そのまま逃げてくれてもよかったのですが」

フラン「申し訳ありません、もう後の祭りです」

ニヤっと笑みを浮かべながら言われる
わざわざここまで来てしまったら、フランさんもそう簡単には出られない

ロット「とりあえず…」

僕は未だにレイピアを突きつけた状態の指揮官を起こし

騎士団「な、何をする気だ!?」

右腕を指揮官の首元に回し
レイピアの刃を同じ首に向ける

196 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/03(水) 19:51:49.36 ID:ZHZMzmXoo
要は人質だ

ロット(下手すりゃ僕も指名手配かな…)

ロット「これくらいしか思いつきませんでした」

フラン「いえ、最善の手です」

ロット「君たちに次ぐ!この首は君たちの行動次第だ!!道を開けたまえ!!」

指揮官「ひぇ…!!」


「う、どうする?」
「どうするって…」
「しかし馬車を行かせてしまった今、奴らをみすみす逃がすわけには…」

指揮官「な、何をやっておる!!道を開けんか!!」

ザザザッと騎士たちが動き始めた
流石は指揮官といったところか

僕たちは開いた道の方へ恐る恐る
だけど、急ぎ足で動き始めた
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/03(水) 23:58:31.37 ID:DB0Q1naH0
名前 グラン・ハンツ
年齢 67歳
性格 基本的に頑固爺。ただし、話が弾むと結構気立てがよい人物
容姿 白髪のボーズでいつも帽子をかぶって作業着を着ている人物
備考職業は鍛冶屋。その道50年以上のベテラン。妻には先立たれている。
実力はありながらも好き嫌いが激しく嫌いの相手には絶対作らないと決めているほどの頑固爺
ただし気に入った相手にはお代はただでも作ってやるという気前がいい人物である。
孫には甘く、お願いしたらついつい断れなくなってしまう

名前 エリス・ハンツ
年齢 15歳
性格 常識人。どちらかと現代っ子。
容姿 赤に近い茶髪の外ハネ。こちらは作業着じゃなくて普通の服(仕事中は作業着だが)。胸はC〜Dの間
備考↑のグラン・ハンツの孫娘。よく祖父の手伝いをしている。
頑固爺で暴走しやすい祖父のブレーキ役。小さい子供からしたらお姉さん系
鍛冶屋の手伝いをしているが将来は鍛冶屋を継ぐ気はないようだ(両親は別の仕事をしている)


主人公の武器がいつまでも安物のレイピアだと不安なので鍛冶屋を
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/04(木) 00:05:26.75 ID:BH2FFFDS0
>>197
すまん。ギラン・ハンツの概要の「50年以上」は「40年以上」に変更で
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/04(木) 12:24:57.87 ID:OoWYo3jd0
名前:ゴート
容姿:おっさん顔の大男。おたずね者のような服装で右手にはでかい鉄の義手をしている
備考:職業はハンター…というより金さえ積めば何でも引き受けるゲスな男
ある依頼中に右手を失い科学が発展した国で攻撃的な機会義手を手に入れた。
義手はそのまま攻撃として使えて、そこからマシンガンを撃ったりできる。義手をある程度伸ばして攻撃することも可能

名前:イヤード・ノンクライシス
容姿:金髪で片方が前に流れている。顔でムカツクやつだとわかる顔(イケメン)。ひょろい
備考:昔からその騎士団の国を支えているノンクライシス家の息子で親に甘えさせられてきた(しかもいい年こいて「パパ、ママ」呼び)
そのため、年ながらも騎士団副隊長の地位にいる
性格は一言で言えば「ナルシス、イヤミ、卑怯なゲスでクズ」で事足りる。
卑怯(他人を何かと動かすのに自分は動かない、すぐに自分の保身を考える……ect)や何事もすぐに人を責めては自分のことになると濁すなど卑怯な奴&自己保身しか考えない奴の典型的である
そして自分に楯突くものにはパワハラを行ったり、女性の隊員にはセクハラをしたりと遣りたい放題
しかも自分より上のものにはゴマをすったり調子がいいことを言ったりしてご機嫌取り。不満を持っている騎士団の隊員もいるようだ
実力は一応、名家出身であってなかなか脳で舞だが副団長の地位にいるほどではない。また、魔法も使えるがそれほどたいしたことない


イヤな奴が少ない気がしたので追加
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/05(金) 07:53:18.65 ID:t51pTeOM0
カトウ・ジュウベイ

サムライをやっている青年
爽やかな性格だが、真面目すぎて冗談が通じないきらいがある
一人称は「拙者」だが、「ござる」は使わない
過去になんらかの悲劇に見舞われている
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/07(日) 22:02:37.06 ID:4TFIx6CR0
名前リリア・クルーレア
容姿金髪ロングの美女。青色のシスター服を着ている
全体的にスタイルが良い。身長は160cm以上
備考とある教会で拾われた少女。それ以降シスターとして生きている
自分がこうして生きているのは神のおかげだと思っており、神を何より信仰している。
そのため他人に自分の州起用を進めてしまうが悪気はなく、相手が迷惑だとわかればすぐにやめる。
彼女自身純心な心の持ち主で世話焼き。教会の神父と神様に恩を返すために今日も頑張る。

名前クロード・クラシェルド
容姿髭が濃くオーバル眼鏡をかけたゴツイ男性。神父服を着ている
備考孤児園を兼ねた教会の神父。見た目と対照的に知的で紳士的
子供たちに人気で世話を見ている男。実は右手に十字架らしいあざがあるが手袋をして隠している。
その正体は昔、裏の世界で恐れられた殺し屋「クロス」(手の×と二刀流の剣をクロスさせるため)
ある日、殺し疲れた時の今いる教会の神父に出会い心を入れ替えることを決めて今のように神父になった。
子供たちや教会を守るために彼はまた剣を構えるだろう……



神父とシスター追加。何の意味があるかわからないけどこういうキャラは増やした方がいいかと思って
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/08(月) 20:21:11.63 ID:R1TydmEK0
今更だけど>>197の上はギラン・ハンツで。グランの名前のキャラはすでにいたわ
あと今から書くキャラは>>1のグロに触れないか心配

名前:グリフ・スワード
年齢:27歳
性格:大人しめの優男。気が利くいい男
容姿:緑髪の幸薄そうなイケメン。身長は175cm前後
備考:芸術家(分野は版画、彫刻、工芸、画家、デザイナーなど)
数年前はとある大きな街で妻と一緒に住んでいて仕事をしていたが妻が何者かによって殺害される。しかもそれはまるで芸術作品のように。彼はそのことに大いに悲しんだ。
それから彼は各地を旅しては、仕事の依頼を受けて生活している。
だが、彼の行く所(いつもではない)で妻が殺されたように芸術作品のようにされて殺されている。
彼はそのことを気に病んで「僕は呪われているだ…」と口にする。
【……実は最初の妻が殺された以降の芸術的な殺しの犯人は彼であり、作品のアイディアに悩んだり、インスピレーションが出ないときはこうして[ピーーー]ことでアイディアを浮かばせる。最初に悲しんだことは演技ではなく、本心だが、そのことで少しスランプ気味だったことも解消しており、今は犯人に感謝している。
自分が殺した被害者に対しては「死んだ人のことは可哀そうだと思うけど、僕の芸術の基になるんだからその人たちもきっと喜んでくれるはずだよ」ということを本気で考えているマジキチである】

203 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/08(月) 22:21:45.24 ID:r6Ds9ZCko
更新が遅くなってすみません、今日は張り切って書いていきます
204 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/08(月) 22:31:40.37 ID:r6Ds9ZCko
しかし、悪い奴がすぐに人質を取ろうとする理由がよくわかる
効果はこうも絶大だ

レイピアの刃をわざと太陽の光がもっとも反射するように傾けて、光らせてみると
それだけで兵士は後ずさりしていく

ロット(ふふ、これは少し楽しいかもしれないね)
フラン(ロットさま、あまりモタモタしているわけには…)
ロット(おっと、これは失敬しました)

いけない、いけないこれでは完全に悪者だ

ところで兵士の大群からは離脱できたものの
この人質というのはいつ開放すればいいのだろうか?

指揮官「ひぃ…勘弁してくれぇ」

これ以上こう腕に抱えたままだと、正直邪魔になってきてしまうのだけど
でも迂闊に話すと機会をうかがっている兵士たちが一斉に追いかけてくるだろう


ロット「ふ、フランさん」

フラン「はい、なんでしょう?」

ロット「この人どうすればいいんでしょうか?」

フラン「申し訳ありません、生憎私は人質を取った経験はないもので…」

205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/08(月) 22:34:47.67 ID:ojwsDP170
待ってた
206 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/08(月) 22:44:21.86 ID:r6Ds9ZCko
下がりながら、指揮官を開放するタイミングを考えていたら
予想外なことが起こった

???「はぁぁああああ!!」

ロット「なに!?」

そう、人質に構わず兵士の一人が突進してきたのだ

フラン「くっ!速い!」

フランさんが僕の前に立つが、それすら無視し一目散に僕の元へ
僕はやむをえず、人質を放し、後ろへステップを踏む


ロット「…ま、まずい事になった」

もう後ろ盾はない
奴らが僕たちへの攻撃を躊躇する理由がなくなった

しかしこの兵士は何者だ?
騎士の一員、他の兵士と比べても特に特殊な装備は見当たらない
一般兵がこんな思い切ったことを?

指揮官「ば、バカ者!!私がいたのだぞ!!?」

???「失礼しました。処分は後程甘んじて受け入れます」

207 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/08(月) 22:59:02.29 ID:r6Ds9ZCko
???「恐れながら奴からは指揮官様に対する殺気をまるで感じませんでした。これだけの敵に囲まれながら自暴自棄にもならず冷静な判断だったのでしょう」

???「指揮官を人質にしたのは逃げるためのパフォーマンスに過ぎない。だから斬りかかりました」

まるで答え合わせをするような口ぶりで話ながら、その人は兜を外し素顔を見せた

ニーナ「私はニーナ・ホリーロックという者です」

指揮官「しょ、小隊長どのじゃないか!なぜ君がこのようなところに…?」

ニーナ「それは後にしましょう」



ロット(この人、頭が切れるみたいだ。だけど、まだ他の兵は動きだしていない)

僕はフランさんに目配せする

フラン(逃げるなら今のうち――と言ったところでしょうか?)

多分そんな感じの視線が返ってきた

それに僕が頷く前に

ニーナ「指揮官様、奴らが逃げます。号令を」

ロット「げっ…」

指揮官「う、うむ。者どもかかれぃ!!」


うおおおおお
208 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/08(月) 23:07:42.72 ID:r6Ds9ZCko
いい加減走りつかれてきたところだ
しつこいくらいの怒号が追いかけてくる
絶対に振り向きたくない

街の門まであとどれくらいだろうか

ロット「はぁ…はぁ…」

フラン「ロット様、もしよろしければ私がおとりになりますが?」

ロット「いや、無駄ですよ。フランさんがおとりになったところで、あの物量だと対して状況は変わりません」

ロット「僕たちを追いかける軍団が、貴方を追いかける大群と僕を追いかける大群に分かれるに過ぎないでしょう」

フラン「では…どうすれば、投げナイフももう底をつきました」

ちなみにフランさんの息は僕と違って乱れていない
どうなっているんだ?

ロット「せめて、一度隠れることができれば…」

フラン「でしたら私に考えがございます、次の角を右に曲がります」

ロット「え?」


曲がった刹那一瞬の出来事だった
209 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/08(月) 23:14:51.88 ID:r6Ds9ZCko
視界が真っ暗になる
僕は何かの山の中にいた

そのうちに怒号の群れが過ぎ去っていく
それにしても騎士というより、あれじゃまるで山賊団のようなイカつさだ

ロット(えっと…そろそろいいのかな?)

状況が理解できないままもがいてみると
光が差し込んできた

ロット「これは…荷車?ははぁ、なるほど」

僕は荷車に積まれている藁の山の中に押し込まれたようだ
アサシンとかがこういうところに隠れるというのを聞いたことがある

辺りを伺い荷車から降りる

ロット「ケホッ…ゴホ」

むせながら、服の藁をはらう
となると結局、フランさんが一人で追いかけられているのだろうか?
といってもあの人なら多分大丈夫だ、簡単にやり過ごせるに違いない
というか一人の方が好都合なのだろう
不甲斐ないが僕は足でまといだったのだ
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/09(火) 00:35:10.69 ID:UPejpQ+E0
名前:ツヴァイ(アイン)・K・ガエン
年齢:16歳
性格:大人しくって落ち着いたちょっと抜けている優男/口が悪く、残虐な一面を見せて、態度も表と逆。
容姿:オレンジ髪のアホ毛ヘアーで身長165cm以上170以下きちんと騎士の鎧を着ている。大人しそう顔
/青髪のオールバックで騎士の鎧をきちんとつけていない。危険そうな顔
備考:騎士団の新人。後方支援で弓を使って仲間を支援する。魔法も使えるが基本的に補助魔法や回復魔法である。
少し気が弱く、頼みを断れずについつい引き受けてしまう。家は医者で薬草などにも詳しい。
騎士団に入ったのも「戦う騎士団のみんなの役に立つため」と変わったものであり、剣の腕も中々あるが彼は前線で戦うことはほぼない。
実は二重人格で、彼は『血を大量に見る』と裏人格のアインに人格が変わる。
使う魔法も攻撃的なものばかりになり、前線で積極的に戦う(それは周りのことも考えない戦い方)
原因は幼いころのいじめで偶然自分が怪我したことで大量の血を見てから出たと思われる
(元に戻る方法は異性とキス。これは母親と幼い頃キスしたから)
ツヴァイはアインについて何も知らない。ツヴァイがいい奴なので配慮していえない。


騎士団の新しいキャラ案。元に戻る方法は変更してもいいかも。今だとニーナがいつもしなきゃいけないし(笑)
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/09(火) 00:58:38.14 ID:bbVAh2fd0
名前:アリエッタ・ミツカ
年齢:17歳
性格:勝ち気で男勝りな俺っ娘。羞恥心が薄く人前で裸になったりすることもできる。
備考:騎士団員。剣を主武装とする騎士団としては珍しく、盾とメイスを扱う。元は中流階級の農家に生まれた田舎娘で、9人の弟がいる一家の長女。その為家事スキルはかなり高い。
剣の扱いに慣れず、騎士としては落ちこぼれ扱いを受けていたが、メイスに乗り換えた事により格段に強くなり、メイスと盾を扱う堅実にして時に大胆な戦いを好む。男勝りや羞恥心が薄いのは男所帯で育った為。
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/09(火) 10:56:18.82 ID:G+sh+U1JO
名前:グリッセル
年齢:35歳
性格:利己的で容易く裏切る外道。狡猾で頭が切れる。
備考:各地に展開している商人連合『黒羽商会』の会長。見た目はダンディな小太りの親父。元は奴隷身分で、持ち前の狡猾さと強運で成り上がった叩き上げ。行商人連合の会長として人当たりが良いように振る舞っているが、根っからの外道。商人連合に紛れ込ませた間者を使い各地で情報収集を行っており、弱味を見つけ、ゆすり、搾り取る。裏の人脈や各地の上層部ともコネクションがある。
彼の行動理念は、自分の利益になるかならないかの二つに一つである。
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/09(火) 20:58:35.18 ID:UPejpQ+E0
名前:ログール(ログ)・カーティス
年齢:不明(見た目は70歳以上)
性格:スケベ心がある俗ぽくお茶目。ただし真面目になるときは真面目。弟子思い
容姿:ベースボールキャップらしい帽子を被ってサングラスをしているジジイ。
口髭と顎鬚が繋がっていて長い。
備考:酒場に入り浸っている爺さん。「ログ」「ログ爺さん」「ログ爺」などと親しまれている。1人称は「ワシ」。語尾は「〜じゃ」(いつも付けているわけではない)
酒と大の女好き…というか超スケベ。女性を見ては尻を触ったりセクハラをしたりする(大抵は殴られる)
昔、この世界の危機を救った1人……と本人は言っているが誰も信じておらず、ホラだと思っている。名を遺した英雄や今を活躍している人の師匠であるとも言っているがそちらもホラだと思われている。
だが、魔法使いとしてはトップクラスで呪文などなしのノーモーションで上級魔法を使えたりする。使える魔法の数も多く中にも自作も。
また木製の杖を持っており、それを武器に敵を倒したりする(ちなみに杖はなくても普通に歩ける)
基本的に弟子を取らない主義だが、エッチなものを渡されるとすぐに引き受けたりする。慧眼であり、素質があるものにはきちんと剣や魔法などを教授する(勿論、エッチなことも)


主人公が弱いというか他人任せの所が多い気がするから強化のために
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/10(水) 12:33:38.85 ID:Ob+6Vj0q0
名前:ダニス・クラウン
年齢:37歳
性格:いい人だが、押しが弱い。
備考:タニア・クラウンの夫。一応、クラウン家の当主である。
ただし、婿養子であり、財産の管理や家の実権などは実質、妻のタニアが持っている。妻に尻を敷かれており、苦労人。
庭の手入れ、馬車の運転手、食事の買い物など雑用などが仕事。なお、本人は文句言いつつも色々してくれているので相性はいいのかもしれない。
ただ、周りから見ると一使用人として大差がない扱いをされているため「あの2人はどういう経緯でくっついたんだ……?」と使用人や近所では謎になっているとかないとか……


今更だけど>>187の夫人の夫の名前がなかったので作った。あとタニア夫人の姓も
タニア夫人の年齢が不明だから年齢は少し上な感じで。主人公以外の登場人物の年齢も教えてほしいけれど……
215 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 13:54:09.06 ID:83YOTzRNo
さて…ここから、どうするかな
このまま街からでて馬車を探すのもいい
フランさんを探すのもいいが

ロット(でもまあその前に…)

ロット「出てきてください、いるんでしょう?」

ニーナ「あら、気づかれていたようね」


建物の影からさっきの女騎士が現れる

ロット「……」

ニーナ「?」

ロット(本当にいた…)

気づいていたわけではなかった
出て来い!そこにいるのは分かってるぞ!なんて言ってみれば隠れているものが出てくるものだけど
まさか本当にいたとは…しかも厄介なのが

ニーナ「なんとか言ったらどうかしら?」

ロット「…じゃあ、こんにちは」

ニーナ「…あなた、大丈夫?」

本気で心配されている
216 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 14:13:50.73 ID:83YOTzRNo
ロット「いや、昨日から忙しくて少し疲れてるんですよ。できれば5分ほど休憩タイムが欲しいくらいで」

ニーナ「お生憎さま、こちらはそんなに時間が取れないの」チャキ

容赦なく抜剣する

ロット「ところで、この街の市民たちが先ほどから見当たらないんですが?彼らはどこに?」

ニーナ「そうね騎士団が街中なのにも関わらずこんな大騒ぎしてしまえば、みんな建物の中に籠ってしまうものじゃないかしら」

ニーナ「まあ、もっともそのきっかけを作ったのはあなた達なんじゃない?」

ロット「はぁ、僕はそんなに悪い事をしたんですかね?あなたは、この件の事情をどれだけ理解しているんですか?」

ニーナ「さぁ、私は別の件でさっきこの街に到着したばかりなの。詳しくは知らないわ」

ロット「別の件…?」


僕たちが追われている件とは関係ない別の件…
なんだ?ああ、そうか

ロット「屋敷…」

ニーナ「…!」

ニーナ「あなた、屋敷の関係者かなにかなの?」
217 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 14:23:56.02 ID:83YOTzRNo
ロット「やっぱり、あなたも屋敷の調査のために訪れたんですね?」

ニーナ「調査?何を言っているの?」

剣を降ろして聞き返してくる


なぜここで話がかみ合わなくなるんだ?
ヒューゴさんもあの屋敷のために来たくらいだ
この人確か小隊長だって言われていたような…?何も知らずに来たのか?

ロット「僕は調査だと思ったんですが…何しに来たんですか?」

ニーナ「あなたには関係ない――って返すところだけど。重要物資の輸送、その護衛よ」

ロット「重要物資…?」

まさか…いや、それってどうなんだ?

ロット「その物資の正体は?」

ニーナ「それ、答えてもらえると思って聞いているの?」

ロット「いいえ、まったく。じゃあ聞いたらどうですか?その物資がなんなのかをあなたは知らされていないのでは?」

ニーナ「ええ、そうよ。あなた色々知っているみたいね、どういうことなの?」
218 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 14:33:40.68 ID:83YOTzRNo
ロット「その物資が人間だったら、僕と同じくらいの少女だったとしたらどうしますか?」

ニーナ「!?」

ロット「、ある人の依頼で昨日あなたの目的地である屋敷に行ってきました」

ロット「そこで、5人の男から逃げてきた少女を偶然救出してきたんです」

ロット「その男たちの中で隊長と呼ばれていた男。名前は確か…」


思い出せ、一度だけだけどキリュウが奴をふっ飛ばした時に呼ばれた名前があったはずだ!

ロット「カモン隊長」

ニーナ「…あなた、名前を聞いてもいいかしら?」

ロット「ロットン・グラスバレー、探偵です」

話が纏まりそうだったから躊躇なくそう名乗った

ニーナ「そう…」チャキ

ロット「え?」


対峙していた相手は再び剣をこちらに向けた
219 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 19:11:07.13 ID:83YOTzRNo
ニーナ「確かにカモンという名の人とその舞台の合流する予定だったわ。あなたの言う通り、私はとんでもない事に首を突っ込もうとしていたようね」

ロット「じゃあ、なぜ剣を構えるんだい?騎士団は一体何をしようと」

ニーナ「勘違いしないでもらえるかしら?私は悪事に手を貸すつもりはない

ニーナ「でも、今やるべきことはあなたを捕まえること、これだけの騒ぎにしてしまった以上あなたを逃がすわけにはいかないの」

ニーナ「どうも私の事が気に入らない人達が上に何人もいるようなの。ただでさえ動きづらくなってきたのに、こんな汚れ仕事まで回ってくるようになってしまっては、部下に申し訳が立たないわ」

ロット「どうやら、騎士団っていうのは僕が思っていたより黒い集団のようだね」

ニーナ「ええ、返す言葉もない。詳しい話はまた後で聞かせてもらうわ、悪く――思わないで!」


刃と刃がぶつかり合う音、間一髪

勢いよく踏み込んできた騎士の攻撃を鞘から中途半端に抜いたレイピアで防いだのだ

ロット「ら、乱暴だなぁ…」


僕は少し下がり、相手の様子を少しみてから
結局仕方なく構えた
220 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 19:20:10.57 ID:83YOTzRNo
ロット「ふふ…」

ニーナ「あら、何がおかしいの?まさか私の事を舐めているわけかしら」

ロット「まさか、君は確実に僕より強いだろうと思ってるよ。ただ少し考えたことがあったんだ」

このあたりで敬語が抜けていることに気づいたが、口調を治す余裕はなかった

ロット「戦うのが本職じゃないんだけど、昨日から妙に剣を抜くことが多くてね、それも大体劣勢で」

ロット「しゃべる猫や古い付き合いのおっさん、果ては依頼人の執事さんに助けられてなんとかなってたものの…」

ニーナ(…しゃべる猫?)

ロット「正直僕は情けなかった。だから一対一である今この状況くらいは――気合を入れないとね!!」


多分、彼女を打ち倒すことは僕にはできない
殺す気でかかれば逆に重傷を負うのが僕なのは目に見えている

逃げるための隙を作る、それもできるだけずる賢く姑息な手で


ロット「はぁ!!瞬連斬」

連続切りを叩きこもうとするが、一手よけられ残りは弾かれる
まあ想定通り
221 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 19:32:21.54 ID:83YOTzRNo
ニーナ「…!…!」

騎士団らしく型には習った剣術のようだ
とても洗礼されているけども、それならば幾分か予測はしやすい

ニーナ「はぁ!!」

ピシッ

ロット(ん?なんの音だ?――えぇ!?)

いつの間にかレイピアにひびが入っていた
折れたりしたらシャレにならない

それに彼女の攻撃が見た目よりも重く感じる
さっきも見たように装備は他の兵と一緒の物だ
剣も例外じゃない

一振り二振りと隙なく繰り出される斬撃を前に
僕は反撃できなくなってきていた

ロット(でも少しわかってきた)


どうやら攻撃後、僕からの反撃を特に警戒しているらしい
やり口は僕と似ている、僕の反撃を防ぎ、その瞬間に僕の隙をついて勝負を決める――そんなところだろう
だったら…

222 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 19:52:18.53 ID:83YOTzRNo
ロット「今だ!!」

ニーナ(来たわね…)

僕はベルトに結んでいた鞘を彼女の眼前に放り投げた
それもクルクルと回転させながら目を引くように

ニーナ「…!?」

そして僕は、後ろにあった荷車に積んであった荷物の山を乱暴に崩そうとしたが―――そこで、手を止めた
彼女の腰に付いていた分厚い本に目がいったのだ
あれは…魔導書か

彼女の手からは魔法陣が浮かび上がっていた

ロット「まずい!」

ニーナ『フレアガン!!』

ロット「無詠唱!?うわあああ」


軽いいくつかの爆発音

223 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 20:00:42.48 ID:83YOTzRNo
ニーナ「惜しかったわね」

ロット「はぁ…はぁ…」

僕はなんとか立っていたものの、とてもこれ以上策が出そうにはなかった

ロット「妙に重いと思った剣は…魔法で強化でもしてたみたいだね…」

ニーナ「ご明察、あなたも腕が立つようだからこれ以上抵抗するならもう加減はできないわよ?」チャキ

ロット「くそぅ…」


どっちみち無詠唱でフレアガンを発動するような相手をどうにかできるわけがない
これはもう剣を捨て、両腕を上げるしかないか?


そんな時、緊急事態を知らせる鐘が響き渡り、また事態が変化した


「魔物だ!魔物がいるぞー!!!」

ニーナ「魔物?なぜ?こんな人の多い街に出てくるわけが」

ロット「屋敷の周りにいた奴らだよ!!それが街中に出てきたんだ」

ニーナ「…屋敷、どうも相当得体の知れない場所みたいね」
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/10(水) 20:02:58.07 ID:Ob+6Vj0q0
魔法とか魔物とか用語解説をしてほしいな。>>1にその余裕があればの話だけど
225 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 20:13:29.21 ID:83YOTzRNo
そう言って、彼女は剣を収めた

ニーナ「互いに運が良かったみたいね。この町中で魔物騒ぎが起こったなら、勇騎士としてはあなたを追うより優先すべき事項よ」

ロット「…市民が危険にさらされるから、というわけだね。うん、その方が騎士団らしい」

ニーナ「だから、あなたは今のうちにこの街から出るといいわ」

彼女は、僕の放り投げた鞘を広い手渡してくれる

ロット「話が分かる人で助かりました」

ニーナ「お詫びにこれも渡しておくわ、ポーションよ」

ロット「では遠慮なく」

受け取るが、その場では飲まないでおいた
敵の無力化に使う睡眠薬やしびれ薬だったら笑えない

ニーナ「さっきも名乗ったけれどニーナ・ホリーロックよ。機会があったらまたね、ロットン君」

ロット「ええ、よろしくお願いします」


そう言って彼女は騒ぎのする方へ走っていく
ああ、そうだ!!

ロット「例の屋敷に向かった僕の知り合いがいます!ヒューゴという…雑貨屋です、詳しい話を聞けるかもしれません!!」

ニーナさんは足を止めず一度振り返り、微かに頷いたかのように見えた


ロット(さて、あれだけ騎士団がいるからなんとかなるだろう――余計なことはせず、素直に逃げよう…)



226 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 20:37:43.39 ID:83YOTzRN0
>>224
はい、遅くなりましたがもうすぐ一区切りですので
採用した登場人物や設定も含めてまとめます
227 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/10(水) 20:53:30.06 ID:0/B1Xsaf0
>>217
訂正

ロット「いいえ、まったく。じゃあ聞いたらどうですか?その物資がなんなのかをあなたは知らされていないのでは?」

ロット「いいえ、まったく。じゃあこう聞いたらどうですか?その物資がなんなのかをあなたは知らされていないのでは?」
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/11(木) 09:57:57.12 ID:zOSXtznt0
名前:レッドハム、ブルーハム、イエローハム、グリーンハム
年齢:不明
性格:レッド(純粋、すぐに人の言ったことを信じてしまう。大雑把)、ブルー(真面目、実はむっつり)
イエロー(エセ関西弁で喋る。ボケ、ツッコミ、ノリのどれもいける)グリーン(少しナルシストで少しキザ、皮肉屋)
容姿:レッドは体の毛がどこかハネている。ブルーは逆にそういうのがなく身だしなみが整っている。
イエローは黒色の丸い眼鏡をかけている。グリーンは前髪が垂れている。
それぞれ対応する色のスカーフを身に着けている。
備考:>>213のログの部下であり仲間のような存在。チームであり、チーム名は「フォース・ハムズ」
キリュウのようになぜか人語を話せる。あちら違って隠すがなく普通に喋りだす。
全員オスでメスハムスターより人間の女に興味があるという変わった性癖(?)がある。
それぞれ得意とする属性魔法と武器は、レッド(火、ガントレッド)、ブルー(水、鞭)、イエロー(金、鉄製のハリセン)、グリーン(木、フェンシングの剣(エベ剣))。魔法は属性魔法以外も使える
それぞれ実力はあり、ハムスターと舐めていると普通に負ける。
現在、5人(?)目の土使いの仲間を募集中。その時はチーム名変更と茶色のスカーフを付けさせるらしい。
彼らがなぜ喋れるのか、ログとはどう知り合ったのか、なぜ人間の女に興味があるのかなどは謎に包まれている……
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/11(木) 14:15:12.72 ID:riI7sICN0
>>210を改変というか新しく設定追加などして2つに分けた
>>1の好きなように設定変更もしていいし、>>210のまま使ってもいい

名前:アイン・K・ガエン
年齢:16歳
性格:大人しくって落ち着いたちょっと抜けている優男。謙虚
容姿:青髪のアホ毛ヘアーで身長165cm以上170以下きちんと騎士の鎧を着ている。大人しそう顔
備考:騎士団の新人。後方支援で弓を使って仲間を支援する。魔法も使えるが基本的に補助魔法や回復魔法である。
少し気が弱く、頼みを断れずについつい引き受けてしまう。基本的に一歩下がった姿勢をする。マザコンの気があるが、彼自身は単純に家族好き。
礼儀正しく隊員や同期からの信頼や高感度は高い。
家は医者で薬草などにも詳しい。趣味は薬草探し、薬作り、魔法の勉強。そのため知識は深い。
騎士団に入ったのも「戦う騎士団のみんなの役に立つため」と変わったものであり、剣の腕も中々だが彼は前線で戦うことはほぼない。
二重人格だが、入れ替わっている間の記憶は一切なく、本人は戦闘でたまに記憶が飛ぶ病気だと思っている(親に言われたのもあるが)
周りはそんなアインに対して本当のことを言えなくなっている(言おうとしたやつは止められる)

名前:ツヴァイ
年齢:7、8歳 (正確には不明。人格ができてからの年)
性格:傍若無人。残虐な一面も見せる。ドS(特に女がいじめるのが好き)
容姿:青髪のオールバック(アホあり)で騎士の鎧をきちんとつけていない。危険そうな顔
備考:アインのもう1つの人格。 『血を大量に見る』をトリガーにこちらの人格と入れ替わる。
性格は前述してある通りに元の人格の欠片がないほど危険な男であり、口と態度が悪い。礼儀正しかったアインと違って言葉使いも汚い
(例:父さん→クソジジイ、ニーナ先輩→処女女、フリックくん→真面目バカ)
使う魔法も攻撃的なものばかり(物理的攻撃、自身を強化する魔法など)になり、前線で積極的に戦う(パワータイプ)
自分より強い相手には一応従うが、人によって挑発したり、ワザと怒らせたりと性格が悪い。
一応、主人格のアインに対しては考えており、迷惑はかけないようには”考えている”
アインと違って人格がアインの時でもこちらは記憶と知識を共有している模様
彼ができたのは幼い頃のいじめられっ子だったアインがいじめっ子達によって血が出る怪我をしたのが原因である。
(元に戻る方法は異性とキス。これは母親と幼い頃キスしたから)
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/12(金) 01:51:06.78 ID:zB3Xpqth0
名前:ナッシュ・トリガー
年齢:17ぐらい(見た目年齢。正確には不明)
性格:掴みどころがない性格。自由人。マイペース
備考:ロットンの昔からの友達。黒髪の美少年。
職業は旅人で昔からロットンの前にふらっと現れてはふらっと消えたりする。ロットンと幼馴染と共によく遊んでおり、3人は仲良くしていた
親や年齢など謎の点が多いが、そういうところも含めて彼だということを彼をよく知っている人はそう評価する。武器はレイピアを使う。
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/13(土) 23:27:30.31 ID:k6T5kw1s0
レジスタンス.....王や貴族によって貧困や労働を強制された者たちが反乱を起こすために作られた組織。国によってたくさんいたりする
ただし、近年作られた理由を建前に好き勝手に動いている所もあるらしい
暗殺者、忍者.....闇の中に潜む殺しのスペシャリスト。忍者は東の国側の暗殺者の総称でスパイなどにも活躍し、日々暗躍している。
情報屋.....名の通りに情報を仕入れて人に売る仕事。数は多く、人によって報酬などが違いその分手に入る情報の質や量も違う
結構競争率が高い仕事でもある
薬.....体を回復させるポーションやしびれ薬、眠り薬など様々な薬があり、旅にするには必須なもの
魔人.....はるか昔に生息したという生物。人を喰い、欲望のまま行動していたという最悪な存在。
当時の魔術師達によって封印された。噂だと封印が少しだけ解けて魂だけ、外に出ているらしい
魔術師.....現代に魔法を自由に扱えるのが魔法使いだとしたら古代から存在し、さまざまの魔法を使えるものをこういった
今では絶滅危惧種であり、見かけることはほとんどない。その力は今では消えていった古代の魔法を使いこなすのだという……
232 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/14(日) 16:42:03.13 ID:IhbrsRKLo
―――――――――――――――

キリュウ(これはどういうことなんだヨ?)

ワレ様が昼寝から目を覚ますと、そこは例の小娘の腕の中

後ろには馬車があり、あと知らない女と男が一人ずつ
ロト坊はいない


キリュウ「おい、小娘」

イヴ「…あ、おはようございます。キリュウさん」

キリュウ「キリュウ様と呼べヨ。いや、そんなことより、ここはどこ?ロト坊は?何があったんだヨ?」

イヴ「実は…私たち騎士団の方に追われたんです」

キリュウ「はぁ?」


ダニス(タニアの夫)(お、おい、猫が喋ってるぞ…)

タニア「あら、凄いわねあの猫ちゃん」

ダニス(いやもっとこう驚きをだなぁ)


なんかこそこそ喋ってるけど聞こえてるからな人間ども
ん?あの猫…


タニアの猫「ニャー」
233 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/14(日) 16:58:59.26 ID:IhbrsRKLo
あの猫、ロト坊が探してた奴だヨな?
じゃああいつらが屋敷調査の依頼人かヨ

キリュウ「んで?続きは?」

イヴ「じゃあ、順を追ってお話しますね」





キリュウ「また厄介なことになったもんだヨ…」

イヴ「申し訳ありません私のせいで」

キリュウ「違ぇヨばか、大体ロト坊のせいだヨ」

イヴ「え?」

キリュウ「ロト坊は厄介ごとに巻き込まれる才能があると言ってもいいくらいなんだヨ」

キリュウ「だから気にすんなヨ、遅かれ早かれ似たようなことは起こってたんだろうヨ」

タニア「あら、あなた猫にしては中々男前なこと言うじゃない?」

キリュウ「そこらの猫とは違うだけだヨ。褒めても別になんも出ねえヨ?」


タニアの猫「ニャー!!ニ”ャァアア!!(離せー、俺を野生に帰せええ)」


うわー、やっぱ懐いてねーヨこいつ
てか逃げたがってるじゃねえかヨ、よっぽど過保護なパターンだな
234 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/05/14(日) 19:00:34.30 ID:IhbrsRKLo
イヴ「…」

心なしか、ワレ様の事を抱いている小娘の手が震えてるように感じる

キリュウ「なんだ?心配なのかヨ?」

イヴ「ええ、騎士の方々も凄い数がいましたし…私、まだ何も話していないのに…」

キリュウ「ふーん」

イヴ「あなたは心配じゃないんですか?」

キリュウ「これっぽっちも」

イヴ「そ、そうですか…でも、たしかフランソワーズさんという方も一緒に」

フランソワーズ?その人間は知らないな

ダニス「そうだ、フランちゃん大丈夫なのか?」

タニア「大丈夫よ、あなたと違って強いもの」

ダニス「俺だって腕っぷしは…」

タニア「ないでしょ?この前酔っ払いに絡まれてへたれてたじゃない」

ダニス「ぐぬぬ…」


235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/14(日) 23:55:42.90 ID:2L5Iixt60
名前:ジョール・リオル
年齢:38歳(本人は20代と言っている)
性格:面倒見がある性格。男好き。オネエ系
容姿:黒髪で青髭。マッチョで胸元をわざと開いている
備考:お姉系。オカマと言われるとお姉と訂正する。
酒場「レポル」の店主であり、好みの男の幅は広い(ショタから渋いオジさんまで)。勿論、言葉使いはオネ系
情報を与えてくれるだけではなく、冒険のためのアドバイスや人生相談まで乗ってくれる
元々は冒険者で怒ると男時代の言葉遣いが出る。実力はあったようで、今でも暴れる客に対して自分で対処している
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/15(月) 17:16:27.13 ID:TOaq41WB0
名前:シャーロット
年齢:3歳
性格:暴れん坊。野生
備考:タニアが飼っている猫。
元々野良猫だったが、タニアが一目で気に入り、(無理矢理)タニアが飼い主に。そのため反抗的。
元々野良の生活が好きでよく屋敷を脱走する。そして、すぐにそのことを忘れて近くでなわばりを作るのですぐに見つかる
たまに寝床と飯が良いため、屋敷に居座ったりしている(すぐに飽きて脱走するが)

名前:リオン・ハート
年齢:17歳
性格:気が弱く、押しに弱い。また流されやすい。
備考:タニアの家のメイド。しかし、男(男の娘)。メイド服が非常に似合っている。
田舎から出稼ぎに執事の仕事で来たのにタニアによってメイドとして働かせられている(理由は「そっちの方が似合うから」)
性格の所に書いてある通りの気弱な少年でハムスターや犬を連想する小動物タイプ。
それと反比例するように仕事はすごく優秀。普通のノルマの数倍の仕事を与えても一般的に普通のノルマが同じくらいの時間で終わらせる。ただ、本人の自覚無し
女なのに凛々しく、仕事など色々そつなくこなせるフンラソワーズに憧れている(恋愛感情もあるかもしれない)
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/17(水) 00:58:21.61 ID:2yFq8iqZ0
名前:ロビン・フット
年齢:不明
性格:とても幅広く女好き(百合も好き。ロリは嫌い)で非常にノリが軽い。更に調子がいいがどこか憎めない所がある。下手な人間より人間らしい
容姿:銀色の鎧。目が光になっている。
備考:謎の鎧型ロボット。性別は一応、オス。誰が何の目的で作ったか不明のロボット。本人も忘れてしまったのでその理由を探すために旅をしている
見た目でよく職質されるが、何とか機転を利かして逃げのびている。本人はもっと平穏に暮らしたいと思っている
ロボットの癖に女好きで美人や美女などを見つけたらすぐにナンパする(ロリやババアは論外)。ホラ吹いたりと調子がいいことをよく言う
身体能力は結構高く鎧姿なのに逃げるスピードも力も強い。燃料はなぜか人間と同じ食べ物でいいらしく排泄せずに体内で消化するなどクリーン
彼が持っている能力は色々あり、カメラ能力、周りの生物がいるか確認する能力、CTスキャン能力、カメレオン能力、サイコガン……etc
科学が発展している国でもこれだけの能力を持っているのは珍しく、謎は深まるばかり……
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/05/18(木) 20:18:01.79 ID:wcbBbCNb0
名前:グレイス
年齢:不明
性格:腹黒。ドS
容姿:赤色髪のショタ。見た目年齢は8、9歳程度
備考:一見、純粋無垢で素直の子供。……実は魔物で悪魔。
普段の姿は演技で実は人間関係をかき回すのが大好きな悪魔。無垢な子供を装って人間関係を壊すのが趣味
悪魔としての能力も高く精神魔法を使う
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 19:22:25.04 ID:brnPy30T0
保守
240 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:41:38.98 ID:mdTtVDmno
そんな感じで待ちくたびれていると…

ゴーンゴーン!!

タニア「あら?」

ダニス「おい、この鐘は!」

時報かなにか、大きな鐘の音が聞こえてくる

イヴ「お、大きな音…」
キリュウ「なんの音なんだよ?この大きさは異常だろヨ?」

ダニス「この街の災いの鐘だ」

イヴ「災いの鐘…ですか?」

ダニス「ああ」


イヴ「?」

イヴにはどうにも状況が理解できていないようだった

キリュウ「なにか緊急自体が起こったんだヨ」

イヴ「緊急自体…」

ここまで言ってわからないのかヨ?
察しが悪いとかそういう問題なのか疑問だヨ
241 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:43:01.60 ID:mdTtVDmno
キリュウ「例えばサイクロンとか自然災害、殺人系の凶悪指名犯が見つかったとか…他には」

タニア「魔物の侵入とかかしらね」

イヴ「魔物!」

キリュウ「多分それだヨ、屋敷にいっぱいいたからヨ」

ダニス「おいおい大変じゃないか!!街は…家は大丈夫なのか?」

タニア「大丈夫でしょ、あれだけ騎士団がいたんだから」

イヴ「それよりもロットさん達は!」


どうだろな、そこそこの魔物にもそう簡単にはやられる奴じゃないけどヨ
しょうがない、少し様子を見に…

重い腰をあげ街に向かおうと、小娘の腕から降りると
シュタ!!っと着地音が聞こえた

キリュウ「?」

いや、ワレ様が小娘の腕の高さから飛び降りたところでこんな音しないだろヨ

タニア「あら!」

フラン「ただいま戻りました、お怪我はございませんか?皆さま」

ダニス「フランちゃん!いやいや、こっちのセリフだろ。心配したぞ」

フラン「恐縮です、ダニス様」

タニア「みんな無事よ。傘はボロボロになっちゃったけど」

フラン「後程新しい者をお持ちします」
242 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:43:53.08 ID:mdTtVDmno
イヴ「あ、あの…」

キリュウ「ロト坊はどうしたんだヨ」

フラン「……」

するとその人間は沈黙する

イヴ「あ、あの…?」

タニア「フラン?なにかあったの?まさか…」

フラン「――ね」

イヴ「ね…?」




フラン「ね、ね、猫が喋っている!?」

またこれかヨ



フラン「た、タニア様、少し休息をいただいてもよろしいでしょうか?不覚にも猫が喋ってるように見えてしまいました…」

ダニス「気持ちはわかるけど、それ現実だよ」

フラン「ば、バカな!?」

キリュウ「おい!」
243 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:44:32.70 ID:mdTtVDmno
フラン「は、はい!」

キリュウ「んなこたぁどうでもいいんだヨ!!ロト坊はどこで今何してるんだヨ?」

イヴ「一緒でいらっしゃったんでしょう?お願いします!教えてくださいませんか?」

フラン「え、ええ。そうでしたね」


フラン「失礼、取り乱しました。分けあって別行動になりましたが、恐らく無事かと思われます。そろそろこちらに…」


「やぁ、遅くなったよ」

244 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:45:01.08 ID:mdTtVDmno
イヴ「あ!」

ロット「いや、参ったね。厄介な人が…」

イヴ「ロットさん!!」
ロット「うわ!」

小娘が凄い速さで駆け寄って、涙目ですり寄る

イヴ「よかった…心配しましたわ」
ロット「う、うん。し、心配ありがとう…あはは」//

わかりやすいったらねえヨ

タニア「さあ、そろったようだから出発しましょう?乗って」

タニア「ほらあなた、モタモタしないで馬車を動かしなさい!」

ダニス「へいへい」
245 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:45:27.83 ID:mdTtVDmno
―――――――――――――――

馬車は動いている
時間はそろそろ夕暮れに差し掛かる

あれからキリュウにガミガミ言われたが、例の猫缶の袋を見せたらすぐに上機嫌になった

そろそろ一息は十分だろう、本題に入ろう

ロット「イヴ」

イヴ「はい、なんでしょうか?」

ロット「これからどうするつもりだい?」

イヴ「……その、なにも」

ロット「帰るアテぐらいはあるはずだ」

イヴ「いえ、ないんです。行く当てはどこにも…」

タニア「この子、ひょっとして記憶喪失とかかしら?」

フラン「しかし、名前は覚えていたようですが」

ああ、記憶喪失ではない。名前もそうだけど、あの時騎士団に追われた理由をハッキリと認知していた

イヴ「…でも、これ以上ご迷惑をおかけするわけにはいきませんわ。どこかで下していただければ、そこからは一人で」

246 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:45:53.41 ID:mdTtVDmno
ロット「よかったら一度僕の事務所まで来ないかい?少し遠いけれど」
僕は彼女の話を遮ってそう切り出した

イヴ「い、いけませんわ!私これ以上あなたを巻き込むわけには」

ロット「職業柄、厄介ごとに巻き込まれるのは慣れているんだ。気にすることはないよ」

イヴ「でも…これ以上…」

キリュウ「これ以上これ以上、うるさい奴だな小娘ヨ」

キリュウ「そんなに我様達の事が信用ならないのかヨ?」

イヴ「そんなとんでもない、こちらに連れてこられて、あなた方に会えた事はむしろ幸運だとすら」

イヴ「信用――という話でしたら、むしろ私の方が。本当の事をなにも話せていないのに…」

ロット「それは違うね」

イヴ「…違う?」

ロット「確かに君は多くを隠している。やむに已まれぬ事情でね」

ロット「でも、君は既に一つの真実を僕に話してくれたよ」

イヴ「…ですが私、本当に何も話していませんよ?」

ロット「じゃあ、君は名前すらも偽っていたというのかい?」
247 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:46:21.43 ID:mdTtVDmno
イヴ「……あ」

ロット「イヴ・ブラット=レイ…とてもじゃないが、咄嗟に思いつくような名前ではないし、こんな印象に残るような名前を偽名として予め考えておくとは思えないからね」

イヴ「で、でもそのくらいは人として当たり前のことですわ。本当の名前を名乗ったところで私が信用に値する人物かどうかなんて」

フラン「いいえイヴ様、このご時世、すまし顔で偽名を名乗る方は思ったより多くいます」

イヴ「え、そ、そうなのですか?」

タニア「あはは、イヴさんまるで自分の信用を無くしたいように見えるわよ?」

イヴ「いえ!そういうわけでは…私、さきほどから否定してばかりですわ」

ロット「イヴ、僕は探偵なんだ」

ロット「だから心配する必要も、なんなら何も話さなくても構わない。いつか暴いてみせるからね」

イヴ「……」

タニア「あらあら、乙女の秘密を暴くなんて、大胆な宣言をするのね」

ロット「ちょ,語弊を招く言い方をしないでください…!」
248 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:47:20.75 ID:mdTtVDmno


イヴ「ロットさん、なぜそこまでして頂けるのですか?」


聞こうか聞くまいか躊躇した様子で彼女は聞いてきた


ロット「…それは」

ロット(どうしよう、考えてなかった)

キリュウ(じー…

ロット「気になったんだよ。騎士団が…いや帝国政府が何を企んでいるのか」

ダニス「政府だって!!?なんだ、そんな厄介ごとなのか!?」

ロット「あくまで可能性ですが、今回の件がただ事じゃないのは確かです。僕がさっき対峙した騎士団の小隊長ですら事の本質を把握していなかった」

フラン「なるほど、確かに今回の件に対して、スタット街に集まった騎士団の規模はいささかおかしかった」

タニア「あら?そうなの?」

フラン「ええ、小耳に挟んだ兵士の会話から、あの後にも幹部格が集まってくる予定だったようです」

ダニス「だからこんな遠回りな道を行けって言ったのか」
249 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:48:20.33 ID:mdTtVDmno
ロット「あまり事件に関してこういった感想を口にするのは主義に反しますが」

ロット「この件は興味深い」

ロット「そしてこの件にはイヴが関わっている、放っておくわけにはいかないよ 」

イヴ「……!」


キリュウ「ふーん」

ロット(ウ、ウソは言っていないからね)


ロット「だから、ゆっくり考えるためにも事務所に一度戻ろうと思うんだ。本当はもう少し調べるべきなんだろうけど、こうなった以上スタット街に戻るわけにもいかない」

イヴ「本当に…本当に頼ってもよろしいのですか?」

ロット「うむ、どうせ僕も追われる身になりそうだしね」

イヴ「も、申し訳ありません…でも分かりました。そういうことでしたらよろしくお願いしますわロットさん」

ロット「よし、方針は固まったね。僕の村は北の方だ、何日かかかるだろうから気長に行こう」
250 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:48:50.07 ID:mdTtVDmno
ロット「……」

キリュウ「まさかこんなことになるなんてヨ。おいロト坊、今何考えてるんだヨ?」

ロット「いや、昨日の夜すれ違ったローブの人に言われただろう?」

『人生を変えるほどの大きな転機がそなたに起こるかもしれん』

ロット「あれ、あながち間違ってないなって」

キリュウ「ああ、いつか本当に捕まって、罪人としての人生に変わるかも知れないヨ?」

ロット「ははは、それは御免だね気を付けないと」


馬車は進んでいく、その先が
これから世界の命運を揺るがすような大きな大事に深く関わっていく第一歩となることを
僕は想像もしていなかった

プロローグend
251 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:49:15.60 ID:mdTtVDmno
プロローグ登場人物の簡単な紹介

ロットン・グラスバレー 17歳
私立探偵
レイピアなど細身の軽い剣を使った剣術を得意とする
戦闘力に関してはそこまで恵まれた才能があるわけではなく、機転を利かせて戦う
戦闘ではなんでもありだと考えているが、普段の基本的な礼儀は重んじる
調査するために入った街はずれの屋敷で、囚われていた少女イヴに一目惚れをし連れ出した
個人行動を好むがコミュニケーション力がないわけではない。女慣れはしていない

イヴ・ブラット=レイ 16歳
スタット街の屋敷に囚われていた姫様風の少女
素性ははっきりしない、嘘をついているわけではなく話せないとのこと
屋敷で謎の集団に捕らわれていたが、隙をついて逃げ出してくる
自分が騎士団に追われる理由を知っている

キリュウ 
相棒のしゃべる猫
プライドが高く性格がきつい、語尾に「ヨ」をつけて話す。たまに猫っぽい鳴き声も出る
氷系の魔法が得意、魔法を使う時は首にかけているラピスラズリを媒体にする
ロットンは密かに魔物なんじゃないかと疑っている
252 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:50:09.53 ID:mdTtVDmno
タニア・クラウン  32歳
探し猫の飼い主
おおらかな性格で、なんでも面白がる
我儘だが、聞いてもらえなくても文句は言わない
使用人使いは常識の範囲内だが、代わりにダニス使いが荒い
過保護すぎるせいでペットの猫は何度も逃げ出している
ロットンが屋敷を調査するキッカケになった人物

フランソワーズ  24歳
タニアに使えている凄腕執事、女性だがメイドではない
冷静沈着で、いろんな人に頼られている
ナイフ捌きがプロ並み
真面目過ぎて冗談が通じないきらいがある
ロットンが屋敷を調査するキッカケになった人物その2
馬車を町から脱出させるためにロットンと共に一時街に残った

ダニス・クラウン 37歳 募集キャラ(>>214)
夫、一応クラウン家の当主
いい人だが、押しが弱く心配性
妻に尻を敷かれており、苦労人
馬車を運転し、スタット街から隣町まで送ってくれる

ヒュード・スクヤード 40歳 募集キャラ(>>36)
ロットンと古い付き合いのやれることが多すぎる雑貨屋
キリュウとも付き合いがある
屋敷の調査のためにわざわざやって来る
騎士団からロットンを逃がした

ローブの女性 
ロットンに「転機が訪れる」と告げた謎の女性

ニーナ・ホリーロック 20歳  募集キャラ (>>170)
弱冠二十歳にして小隊長を任されている女騎士
物事を正確に把握する洞察力を持つ
剣術だけでなく、魔法にも長けており、ある程度の魔法なら無詠唱で発動できる
魔法を使う時は赤の魔導書を媒体にしている
物資輸送の任でスタット街にやってきた。
町はずれの屋敷の事情は何も知らなかったが、ロットンに気かされて事を把握
その後ロットンを拘束しようとしたが、街中で魔物騒ぎが起こったためそれに乗じて、ロットを見逃した
253 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:51:09.58 ID:mdTtVDmno
これらの設定はほぼそのまま使用します
(多少弄りました)

(>>43より)
『魔物』…世界に存在する普通の動物とは違う異形の生物。いつから存在して、何処から来たのかは詳しいことは不明
種類は動物型、植物型、岩石型、機械型……etcといろんなタイプの種類があり、日々増えているという。
また生態系も様々。雑食もいれば全く食べない魔物もいる
食事のために生物を襲うこともあれば、襲うことが存在理由の魔物も存在する(全く無害なものも)
知能は基本的に低く、人とコミニケーションが取れないものばかり(取れても交友ができるとは限らない)
基本的には食料として持ちられないが、場所や生物によっては魔物を食料として食べるところもある
またペットとして買われたり、商売道具として捕まえられたり、裏の闘技場で使われたりする
(だが、基本的に魔物は恐れられているものなのでそういうことは好きくない)
そんな魔物を狩るための専用の職業が「魔物ハンター」であり、また魔物を使役する「魔物使い」なども存在する

『魔法』…人間が魔物と対抗するために作られた力の一つ。その歴史は何百年も前に遡る。
人間の体内にある魔力(これは誰の中にも存在する)を使い、それを具現化して外に出すのが魔法である。
誰の中にもあるからと言って、簡単に使えると限らない(生まれてすぐに使える天才も存在する)
使えるようにするには一般的に2つ。1つは厳しい修行を続けてコツコツとあげること。
2つは魔翌力を操れるものに魔力を注入してもらい無理やり眠っている魔力を引き出す。
2つ目はすぐに魔力を使えるようになるが高い可能性で重障害を負う、最悪命を落とす可能性があるためお勧めはできない。
魔法の種類は基本は4属性「火」「水」「土」「風」であり、魔翌力を使えるようになったものはどれかを習得するのが普通である
ただし、これ以外の魔法は数多に存在し、↑の4属性を使えない特殊なものもいるいう
魔法の種類は魔物と同じくらいに日々増えており、図書館にある「魔法全書」など毎年書き換えられるほどである。

付け加えて、魔法を使うには一点に魔力を集中させるため、通常一時的に魔力を蓄積させる「媒体」が必要となる。一般的には天然の鉱石
もしくは術式を記した人工の魔導書などが媒体となる。魔導書の方が精度が高く扱いやすい、鉱石はより爆発的な効果を得られるが不安定
卓越した魔法使いならば、媒体なしで魔法を発動できるが体にかかる負担は大きくなる
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/10(月) 23:52:58.47 ID:otGZpTJk0
更新来てた!お帰り!
255 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/10(月) 23:57:33.36 ID:mdTtVDmno
皆さま久しぶりです

プロローグ終了までは書き留めてあったのですが、どうもここに上げるだけの作業ができずにいました
ごめんなさい<(_ _)><(_ _)><(_ _)>

安定して更新が続けられそうな目途が立ちましたので再開していこうと思います

さっそくですが、ここからロットン達は3つの町もしくは村を経由して、事務所を目指す展開にしようと思います
つきましては次の舞台についてを募集します

細かく書いてくださっても構いませんし、ただ単にこんな展開が欲しい的なのを簡単に書いてもらっても構いません
その中から選んで組み合わせて書いていこうと思います
今まで募集したキャラクターも使っていきます

因みにタニアさん達御一行は離脱しますのであしからず
よろしくお願いします
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 00:01:49.64 ID:SMxr4JR1O
生きとったんかワレ!
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 00:15:48.50 ID:43Gv6kju0
こんな感じ?

職人と冒険者の町【ツカーテ】

冒険者や職人を支援するギルドを中心とした町。
石造りの家屋と市場に集う屋台。絶えず響く鍛冶屋の鎚の音が印象的。
二つの大きな街道の交差点に位置し、東側には海に向かう大河が流れており、交通の要所としても有名。
宿、商店、鍛冶屋などなど、「ツカーテに来て揃わぬものなし」と言われるほど商業が発達していると同時に、多くの情報が集うため情報屋の激戦区でもある。
町全体を通して自立意識が高く、ギルドの組織している自警団は騎士団や国とのいさかいを起こすことが多い。その為国とは仲が悪いが、多くの冒険者や商人達を味方につけているため国としても手を出しづらい町である。
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 00:20:39.26 ID:SMxr4JR1O
おっと更新見逃してたわ
次の舞台か...こんな感じでいいかな?

町の名前:ゴールデン・クレセント
内陸にある三日月の形をした町。元々は作物が育たない不毛の地として知られていたが、何故か近年になってから急成長を遂げた。一方で恩恵を受けられていない人間も多く、町の一角にはスラムが形成されている。噂では躍進の影には違法な薬物の大量生産があるとも言われている。
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 01:02:24.60 ID:SMxr4JR1O
>>258に追加

更に騎士団や政治家の間では賄賂が平然と横行しており、治安は極めて悪い。

リアルで例えるならメキシコみたいな感じ(むしろこっちの方がえげつない気もする)
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/11(火) 01:07:04.10 ID:Lcjy/S6i0
久々だから感覚があっているかわからないけど……

職業の町の名前:ワーキング

名の通り職業の説明やその職業になるための証明書(または書類)を発行してくれる(ジョブ屋と呼ばれる所があるょ
職業になるためにはその職業になるために課せられた試練(ノルマ)をクリアすることが必要(難易度や期間などは職業による。2つ以上の職業を持つ者もいるが稀である)
仕事の紹介や仕事の斡旋なども行っており、中間ポイントにもなっている
武器屋、宿屋、食事屋、酒場、教会……ect、必要なものは揃っており、旅するものはまず立ち寄るべき場所でもある
一部の町とはここに移動するための移動魔法陣があり、旅の疲れや仕事を仕入れるために訪れるものもいる
ちなみに治安は良く、町には憲兵など色々いるためよほどのことがない限りは治安は悪くならないと思われる


職業についても何か設定必要だろうか?だったら近い内に作る
あと3つ以上町や村が出てもいいのかな?選ぶのは>>1
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 10:58:59.34 ID:WiKC0We1O
町の名前:大農園都市「ノーソン」

アルスタリス帝国の食料自給率の大半を補っている大農園都市。
多くの作物、穀物の栽培のほか酪農も行っている。
名産品は[黄金小麦]で、名物は[黄金小麦のパン]と[ゴールドビール]及び[ノーソンミルク]。
どこまでも広がる小麦畑と牧場、高台にそびえ立つ巨大な風車がシンボル。そののどかな雰囲気から観光名所でもある。
村人たちはみんな温厚でこころ優しく、ここに配属される騎士も温厚な人物が多い。
また、農園都市でありながら絵や音楽を愛する芸術の町という側面も存在する。
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/11(火) 14:15:20.19 ID:Lcjy/S6i0
>>261
町や村って書いてあるじゃないか。都市は違うじゃん

名前:リュウセイ
容姿:モグラ
備考:キリュウと同じくしゃべる動物の1人でキリュウの知り合い。
一見、クールだが心に熱いものを持っている。土魔法が得意。


町の名前:西部の町「ウェスタン」

近くの山で魔翌力の触媒として使える「天然の鉱石」が大量に発掘されることが判明したことでゴールドラッシュのようにならず者たちが集まってできた町。
服装や街並みまでまるで西部劇のような世界である。
当然治安は悪く、保安官がいても賄賂が買収されるレベル。今日もカウボーイハットにガンベルトの男たちが生死を賭けた決闘を繰り広げる。
町にはいくつの派閥が鉱山の鉱員を巡ってしばしば争いが起こっている。
現在では毎日夕暮れ時になると両派が代表者を1人ずつ出して決闘を行うのが日課になっている(基本的にあの町の奴らは銃で勝負している)


持ちネタはわかる人はわかる。パロディと認識してもいいし、>>1が改造してもいいし……
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/12(水) 10:51:11.67 ID:6pLXLANP0
村が少ないので
魔物と人間が共存する村:「モンスターファーム」
名のとおりに人間と魔物が共存している村。
魔物は大人しいのと無害であるものや知的があるものなどに限られるが人間と暮らしている
普段は結界で村は隠されていて、偶然や魔力に敏感などの理由以外は入ってこられない。
村の人は生きてから魔物とともに住んでいるために魔物を恐れない(だが、きちんとよい魔物と悪いものの区別の教育はされている模様)
そのため治安は安定しているが、外部からここに移住は掟でできない(外部から干渉で村を荒らされないため)
一度、迷い込んでもう一度迷い込むのは難しい(結界魔術で道が変わるようにしているため)
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/12(水) 22:02:08.67 ID:WIY5J9m60
名前:オルバ・バーチャス(表記と呼び名はオバちゃん)
年齢:?歳
性格:噂好きで愚痴ポイ…よくいる世間のイメージのおばちゃん
容姿:ちょっと太っちょで髪色は白髪になっている。
備考:超噂好きで聞いたらすぐに誰かに話したくなってしまうオバちゃん。超早口のマシンガントークが得意(内容は噂、世間話、愚痴など色々)
1人称は「オバちゃん」。男はイケメンや渋い顔のタイプが好きでおっかけになったりする。
自分より下と思ったらとことこ舐める。ちなみに権力には弱い
偶然にもロットン達に行く度々に表れる。仕事は警備担当だったり門番だったりするが口が滑りやすかったりするので長く続かない
職業は一応、格闘家になっている(本人曰く「か弱いおばちゃん」らしいがそこら辺の魔物よりは普通に強かったりする)
年齢、家族関係共々不明。薬指に指輪を付けていて子供がいるが話によって息子やら娘に変わらるので色々謎。
265 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/14(金) 00:17:54.41 ID:8zGkPcB00
すみません土曜日に更新します
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 01:05:18.60 ID:BbMoIJEo0
名前:リゼッタ・ローゼス(リゼ)
年齢:23歳
性格:おせっかい焼きで面倒見がいい性格。多少大雑把
容姿:ピンクに少し赤色が混じったような髪。ショートヘアで巨乳。170cmより少し小さいくらい
備考:職人と冒険者の町【ツカーテ】の職人の1人。腕は中々。
初めてツカーテに来た相手に丁寧案内したリするなど、元気で面倒見がいい。ただし、正義感も強く、悪人などには考えずに手を出してしまう所も……
姉御気質で彼女を慕っている者も多く「リゼ姉さん」or「リゼの姉御」と呼ばれていたりする。
武器はハンマーでこれでセクハラしたり迷惑したりする客を倒したりする。
実は孤児で、町の職人たちによって育てられた。そのため町に育てられたといっても過言ではないのでそのために毎日町のために働いている。


村や町はどれが採用されるかわからないのでとりあえず色々書いてみる。
その町が採用されなかったら設定変更をお願いする。
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/14(金) 15:15:36.73 ID:bwf2o2u/0
名前 ジュライ
年齢 不明(20代前半〜後半あたりだと思われる)
性格 社交的。嘘つき
容姿 逆立っている黒髪で長身イケメン。
備考 初めて会った相手でも仲良くしてくる人物(良く言えば人付き合いがうまい、悪く言えば馴れ馴れしい)
情報通で色んな情報を話してくれる。
その正体はマフィア「バロック」のボス。前ボスの実の息子
本人は家業のために仕方なくやっている点があるがマフィアとして優秀。ただし、フラッと姿を消して仕事をサボることがある。
ただし、普通の一般人と暮らしたい願望もあり、基本的に自分がボスだということは隠している
(子供時代はマフィアの関係者であることで苦しんでいた。「普通」というものにあこがれていて、普通の友達がほしいと思っている)
武器気マフィアであって銃を使う。普通の銃と魔法銃を使う

名前 ゴート
年齢 47歳
性格 真面目
容姿 スキンヘッドの大男。サングラスを掛けていて、いかにもマフィアという見た目
備考 マフィア「バロック」のメンバーの一人。幹部
先代に拾ってもらって以来、組織に尽くして幹部になった。今はジュライの護衛とお目付け役の一人も兼ねている
ジュライの実力は認めているがまだ若いことなどもあり苦労している。
家族は妻と子供4人(長女、長男、次女、次男)がいて、愛妻家で子煩悩。家族のためにがんばっている。

クレセントが登場したら「バロック」も詳しく考える
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 20:47:42.02 ID:BbMoIJEo0
名前 ベジタリス・ダリエット
年齢 38歳
容姿 農業服(麦わら帽子を被っているああいうの)
備考 農業家。野菜作りに情熱をかけており、日々品種改良で上手い野菜作っている。
最近は苦みがなく、子供でも食べられるピーマンやにんじんを開発するなどうまくいっているようだ。
いつか自分の野菜をいろんなところで食べられるようになって、子供たちが野菜が好きになる「野菜ランド」を作るのが夢(なんかズレている気がするが…)
田舎者らしく1人称「ワシ」で語尾に「だべ」が付く。今の所、嫁さんを募集中だがなかなか来ない。


あと>>267の「ゴート」は「グラット・クルース」で
ゴートは>>199にすでにいた
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/15(土) 11:05:45.38 ID:ee5MkHkB0
名前:パーペス兄弟(レード・パーペス、ラッド・パーペス)
年齢:32歳 (両方)
性格:レードは少し気が強く、ラッドは逆に少し気が弱い。ラッドの方が優しい
容姿:二人とも30代なのに40代のように顔が老けている(顔にしわがある)
備考:双子の糸操り人形を使って人形劇を旅芸人。レードが兄でラッドが弟。
旅に来た場所で人形劇を人々に見せて金を貰っている。
実は裏社会でも名が知れている殺し屋で糸操り人形を使って呪術を使う
レードは向上心が強く誰が相手だろうが容赦なく殺せるが、ラッドは子供や女の子相手だと躊躇してしまう性格
兄弟仲は兄の方が優先だが悪くはない模様

名前:マヤ・リドビア
年齢:24歳
容姿:眼鏡をかけたスーツ姿のきっちりした女性。髪色はブロンド
備考:真面目な秘書。問題が起きても冷静に対処する。しっかり者
巨乳(Fカップ辺り)で美人なので職場の男たちの憧れの的(一部、彼女に叱られたいという変わった人もいるとか…)
ただし、私生活はズボラで家はゴミが溢れかえっており料理もできない。
好みのタイプは「私生活を支えてくれる人」(家事ができないため)
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/15(土) 20:58:28.04 ID:NhrcLFyq0
名前 ガーロ
年齢 58歳
性格 外道。我利私欲
容姿 胸元が開いた服。成金趣味身を思わせる装飾を付けた黒人
備考 高利の金貸しで、武器売りや奴隷売りなどをしている完全に"黒"の人物。
人呼んで「黒金のガーロ」(黒い金ばかり金の手元にあるから)
「金で買えないものはねぇ」という考えを持ち、信頼や人も金で買おうとする。
ほしいものはどんな手を使っても買おうとしている。遊び好きで女好きでもある。
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/15(土) 21:03:56.27 ID:NhrcLFyq0
>>270に容姿に「意外とガタイはいい。金色の趣味が悪いサングラスをかけている」と備考に「不動産もしている(どれも悪徳なものだが)」も追加で
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/17(月) 00:41:53.78 ID:SJ8GbQbB0
>>265の土曜日に更新とは何だったのか……

名前:エリス・カーバイン
年齢:15歳
性格:大人しくドジッ子。ただし、自分を意見を通すときははっきりとモノを言う
容姿:魔女らしい黒い三角帽・黒マントの服装をしており、髪色は緑で薄い緑目。眼鏡で三つ編み
備考:昔から続く魔女の家系に生まれた少女。魔女の血を引く魔法使い。
ただし、昔から大切にされた来たので大人しいの少女。このままではいかないという祖母の考えより旅に出される。
基本的に箱入り娘でトラブルが起きることが多い。だが、意外もタフであり前向きな所もある。
得意魔法は「風」「土」。他に植物魔法や回復魔法が得意であり、魔法を使うために親に持たされた魔導書を使って魔法を安定させる。
おばあちゃん(もちろん魔女)子で魔法の師匠でもある。両親との関係は良好…というか親が過保護すぎるというレベル(旅のために色々渡しすぎている)
特技は魔法以外だと触媒の発掘と趣味は読書。読書は王道系の恋愛小説が好きだとか……(いつか自分もこういう恋愛したいという憧れもあるようだ)

名前 ラミィ
容姿 兎に似ている生物。
備考 エリスが旅前に祖母が渡した魔法生物(魔法で作られた人工生物)。耐久性は普通の生物と同じぐらい。
体に魔翌力を蓄積していて、最悪この子を使った魔法を使うことができる。
意識もあり、最悪エリスを守るために戦うように作られている。
普通の生物のように生きているように見える。エネルギーは周りの魔翌力から微弱に吸い取っている。
273 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:00:16.77 ID:mfJ5f+H3o
更新予定を守れず申し訳ないです
ちょっとやり直しをしていました
274 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:01:53.00 ID:mfJ5f+H3o
〜???の町の宿のテラス〜

この町に到着したその夜、宿のテラスでイヴはただずんでいた
今の彼女はあの立派なドレスではなくフランさんに分けてもらった服を纏い、相変わらず僕の帽子を被っている
流石にあのドレスをこの先も着続けているのは一緒に行動する身としては恐れ多い

(フラン「申し訳ありません、あまりふわふわした服は得意ではなくてこのくらいしかないのです」)

と渡してきたスーツは、言っちゃ悪いが本当に地味な色だったが、イヴは文句も言わずに着こなしている。
――そう、着こなしているのだ。もともとすらっとしたスタイルなおかげなのか、帽子からはみ出た髪が夜風にたなびかせられている様はなんと褒めるべきなのかすら分からない。

ロット(ああ、こんな助手が欲しい…)

スーツに鹿内帽、まさに探偵姿だ。そうでなくとも凄腕の仕事人に見える。



ロット(――いけないいけない、このまま凝視していたのがばれたら、どう思われるか)

耐えきれず話しかけることにした

ロット「何を眺めているんだい?」

イヴ「いえ、夜風が気持ちよくて――やっと、静かだなって少しぼうっとしていたのですわ」
275 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:04:33.71 ID:mfJ5f+H3o
ロット「そうかい」

なるほど、スタット街は真夜中でも騒がしい場所だった
それだけじゃなく彼女の話が本当なら誘拐されてきた身、落ち着ける時間なんてなかっただろう
とはいえここも、そこそこに血気盛んな町だ
昼間の騒がしさはスタット街と比べても引けをとらない

イヴ「――そういえば、やっと落ち着いてお話できますね」

ロット「え?」

少し見回してみる

ロット「ああ、そうだね」

キリュウはまた勝手にどこかへ行ってしまった
やつが茶々を入れてくることはとりあえずないが



ロット「え、えっと、なにか話したいことはあるかな?」

イヴ「え?いえ、ロットさんこそ、聞きたいことがあるのでは?」



ロット(そうか、なにか質問すればよかったのか)

突然二人きりだったという状況に戸惑った故、何を話せばいいのか全く思いつかなかった
しか、現時点で彼女の素性についてをこれ以上問いただす気は元々なかった

じゃあどうする?趣味とか聞けばいいのだろうか?
いやそれはいきなり踏み込みすぎだろうか?
276 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:07:53.45 ID:mfJ5f+H3o
ロット(ええと、ええと)

イヴ「??」


心なしか冷や汗をかきはじめた気がする

ロット(いけない、これ以上沈黙を続けては変に思われるじゃないか――そうだ!)

ロット「いや、今は特に君に質問する気はないよ、せっかく君も久々に心を休められる状況なんだしね」

ロット(うん、ごく自然に沈黙を破れたぞ)

イヴ「はい、お気遣いありがとうございます。確かに、私も今何をお答えするべきかまだ判断がついていないのです」

ロット「気に病む必要はないさ、隠しごとの一つや二つ慣れているからね」

イヴ「ふふ、ご職業柄ですか?」

ロット「まぁね――そうだ、それなら僕にも何か聞きたいことはないかい?」

聞いてばっかりいるより、僕の事を話してみるのも信頼を得る意味では建設的だ


イヴ「あ、えっとでは、なぜこの町に?」

ロット「この町?」

意外にもすぐに質問が返ってきたのはいいものの、それは僕に関することじゃなかった
277 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:19:52.85 ID:mfJ5f+H3o
イヴ「はい、たまたま近かったからここに来たとは思えなかったので」


求めていた答えとは違うが、気になるのは分かる

ロット「なるほど、いい質問だね」

ロット「もちろんこの『ツカーテ』を訪れたのにも理由はあるよ」


そう、僕たちはタニアさん達御一行にこの町「ツカーテ」の付近まで乗せてきてもらったのだ
この町に既に追手来ていないことを確認したうえで入り、この宿をとったわけで


ロット「この町は別段大きな町ではないけれど、職人と冒険者の町って言われている。独自のギルドという自治体があって、ギルドの支援の元、この町の商業はスタット街とはまた違う発展の仕方をしているんだ」

ロット「そのおかげか、まずなんでも揃う。物価は少々高いけどね」

だがボッタくりな物は見たことがない、高かろう良かろうというか、この町で出回る売り物の品質の信頼度は随一と言える

イヴ「なるほど、先ほどお見かけした雑貨屋の品揃えには、わたくしも驚愕いたしましたわ!できれば後で行ってみたいのですが」

ロット「もちろん構わないさ、明日行ってみようか」

女性は買い物好きと言うイメージがあるが、イヴもその例に漏れず少し楽しみそうだ

イヴ「ありがとうございます!!――あ、もちろん見るだけです!この後に及んでなにかをねだるなど…」//

ロット「まあそこまで深く考えなくてもいいさ、必要なものがあったら気軽に言ってくれたまえ。必要経費かどうかは僕が判断するよ」

イヴ「うっ…申し訳ありません」

そりゃ必要なものはあるだろう、なにしろ彼女はほぼ丸腰なのだから


イヴ「――つまり、ロットさんもなにかお求めなのですか?」

ロット「あ、いや――ま、強いて言うなら僕のレイピアにひびが入ってるから、安物の武器があれば取り替えたいけど」

ロット「どちらかというと、もう一つの理由がポイントなんだ」
278 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:21:20.73 ID:mfJ5f+H3o
イヴ「それは?」

ロット「うん、どういうわけかこの町の住人は基本的に騎士団の事を良く思っていないみたいなんだ」

イヴ「そうなのですか?」

ロット「ギルドが組織してる自警団があるんだけど、ほら今もそこで見回りをしてる人がいるだろう?」

僕はちょうどテラスから見える、屈強な人影を指さした


イヴ「あの槍を持った方がそうなのですか?」

ロット「ああ、自警団の腕章を付けてるね。ここの住人かもしれないし、たまたま立ち寄った旅の人がギルドからの報酬目当てでパトロールをしてたりするんだけど」

ロット「とにかく、この町でギルドの自警団である彼らと、何かに付け込んで立ち入ろうとする騎士達とのけんか騒ぎは日常茶飯事だ」

イヴ「ふふ、聞いただけだと治安が良いのか悪いのか…」

とイヴは苦笑いを浮かべる
279 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:23:06.12 ID:mfJ5f+H3o
ロット「いや、その点は安心していいと思うよ。ギルドもなかなか悪事は見逃さないから」

僕からみても、ギルドという組織は上手く機能しているように見える
頼まれて調査をしたことがあったけど、特に裏も無いようだった


イヴ「でしたら、むしろ親近感が湧いてきますわ!」

ロット(おっと)

今までイヴは比較的上流階級にいる人物そうに見えてたけど、やはり先入観に過ぎないのだろうか?
国に逆らう町の話を聞いて、価値観の違いを訴えたり、困惑する様子もない


イヴ「国に縛られず己が道を行く町…勇ましい感じがいたします!」

ロット(というか、本気で惚れ惚れしてるように見えるなぁ)



イヴ「――あれ?ところでロットさんがここを選んだ理由は?」

ロット「ん?ああ、だから僕たちに追手の騎士たちが迫ってきても、騎士が来るだけで騒ぎになるからすぐに分かるし、最悪この町にいればなんとかなったりもするだろうからね。この状況で一時身を置くなら打ってつけの場所なんだ」

イヴ「そこまで考えてこの町に」

ロット「まあできるだけ早く出発したいから、明日中には準備完了させるつもりだけどね」
280 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:26:51.38 ID:mfJ5f+H3o
ところで、僕は今、そこまで手持ちに余裕がないのを話すべきかを迷っている
元々スタット街から帰るだけのところだったし、イヴには悪いが宿代が倍増した事と
キリュウの生意気なおねだりを聞いてしまったのも手痛いものだった

ロット(うーん、できれば馬を一頭借りていきたいぐらいなんだけどなぁ)

最悪ギルドですぐに済む仕事を見つけて、少し稼ぐ必要があることも頭に入れておかねばならない
それとも誰かちょうど良く、この探偵を頼ってはこないだろうか?


イヴ「ところで、あのご婦人方はあの後どうするご予定でいらしたんですか?」

ロット「いや詳しくは聞いてないけれど、タニアさん達の向かった方角的には、『ノーソン』あたりを訪れるんじゃないのかな?近くに『ゴールデン・クレセント』もあるけど、まさかそっちに向かうとは思えないしね」

イヴ「ノーソン…ゴールデン・クレセント…ですか」

イヴはどこか釈然としていないようだった
というかピンと来ていないというべきだろうか?

これもまた憶測に過ぎないが、いかに箱入り娘だったとしても
ノーソンはともかく、あの問題だらけのクレセントを知らないとは思えない


いやいや、そろそろ彼女について事細かに分析するのは控えよう
しばらくは僕の事務所に向かうことを重要視しなければ



281 : ◆YwfwH67PRHMh [saga]:2017/07/18(火) 01:27:28.09 ID:mfJ5f+H3o
とりあえず、ここまで〜
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