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【まほいく安価】プフレ「魔王は倒さなければならない」【魔法少女育成計画restart】
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236 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/06(木) 23:41:39.42 ID:fQve3JUXo
ユウキ「まぁワシはベルのパーティーじゃから離れるわけにもいかん。ワシも残ろう」
アカネ「……」コクッ
プフレ「そうか。確かに襲撃者のこともある。1人で行動するよりも安心だろう」
クランテイル「急ごう、時間が無い」
ジェノサイ子は……
>>237
1.皆と行った
2.残った
237 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/06(木) 23:56:03.66 ID:9ZUuHBkEO
1
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/06(木) 23:58:43.64 ID:X/90Aqc+0
2
239 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/07(金) 00:03:48.36 ID:XX6hVc6Ao
ジェノサイ子もプフレについていき、3人が玉座の間に残される
話していた内容を聞くに、手分けして各エリアを回るらしい。となるとこちらはベルがやりたいことを手助けしてやるのが良いだろう
ユウキ「それで、残ったのはいいがどうするんじゃ?」
ベル「何か、ここに手がかりがあるかも」
ユウキ「おお、探偵っぽいな!」
ベル「茶化さないでください……と、玉座は……」
ベルが玉座を小刻みな感覚でノックする。大理石の音だ。別に大理石と他のを区別できるというわけではないが、廊下でいやというほど確認のために床をノックした音と寸分違わない
ベル「…………あ、そうだ!」
ユウキ「おお、なにか思いついたか!」
ベル「いや、思いついたかというか……まぁ、アレですよ。さっきのアナウンス」
240 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/07(金) 00:10:03.10 ID:XX6hVc6Ao
≪プレイヤーが魔王の玉座に到達し、記憶の解放条件を満たしました≫
ベル「記憶の解放って、さっき」
ユウキ「記憶の解放……? 何のじゃ?」
ベル「さぁ……あ、こんなときのファル」
ファル「お呼びぽん?」
ベル「さっきの、記憶の解放ってなに?」
ファル「ゲームのギミックぽん。みんなのアイテムの中に記憶解放装置が追加されてるぽん」
ユウキ「何の記憶を開放するんじゃ」
ファル「それはファルにも分からないぽん」
アイテム欄を見ると確かにあった。記憶解放装置
ベルとアカネの端末にも同じアイテムがある。何かの鍵、なのだろうか
ユウキ「………………使うか?」
ベル「…………使って、みます?」
241 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/07(金) 00:12:14.17 ID:XX6hVc6Ao
今日はここまで
何度かかなり間を空けちゃったけど終わりが見えてきました
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/07(金) 00:15:29.91 ID:X7rZEZIJo
乙です
魔王はマジでどこ行ったんだろうな……
というか、どうやって逃げたのか
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/07(金) 02:21:10.22 ID:Ja+JbZ530
さてユウキからはどんな記憶が出てくるのか
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/07(金) 19:18:51.15 ID:wnxnTPR00
お疲れちゃん
245 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 21:28:23.11 ID:83RuASC/o
・・・・・・
ユウキ達が玉座の間に残り、残りの魔法少女達は班ごとに各エリアを探索すべく動いていた
とはいえゲーム開始時から人数は減り、かつ広大なゲーム世界を草の根分けて探すなどという作業に誰もがメンタルをやられる
すべてのエリアを踏破し、もうすぐクリアだというのに誰もが浮かない顔をしていることこそ暗雲の証であった
もはやパーティーの垣根がどうとか100億円がとか言っていられる状況ではない。プフレは新たに魔王捜索のためのパーティーを組みなおさないかと提案し、断る者は誰もいなかった
新たに組んだプフレ、シャドウゲール、クランテイルのパーティーが地底エリアから都市エリアを探し
比較的狭く、長時間探索し飽きるほど構造を覚えた図書館エリアは那子、ペチカ、ジェノサイ子が担当した
メルヴィルはふたたび単独行動となり、山岳エリアを担当する
連絡は密にとり、魔王を発見できた場合もできなかった場合もプフレに報告するようになっている。荒野と草原は開けたエリアであるため、後回しのローラー作戦だ
襲撃者は……>>直下コンマ一桁
奇数→動かない
偶数→戦力の減ったユウキ達を狙った
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/10(月) 21:32:45.54 ID:0YP+z3bp0
えい
247 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 21:41:33.76 ID:83RuASC/o
・・・・・・
ユウキとベルは考えあぐねていた
記憶回復装置――なんの記憶だろうか。ファルに聞いても分からない。3人のアイテム欄にあるということは他の全員にも追加されているのだろう
使っていいものか。使ったとして何が起こるのか、何を思い出すのか、良い事か、悪い事か
ユウキ「…………うーむ」
ベル「普通に考えれば、現在私達の記憶にはこの回復装置で思い出すことがあるということ……」
ユウキ「そりゃ分かるわい」
ベル「逆算すれば、私達は必ず何かを忘れている?」
ユウキ「忘れて、いる…………」
何を忘れているのか、それすらも分からない
魔法少女になる前のこと、なる時のこと、なった後のこと――どれも自然と忘れるような些細なことはごまんとある。一昨日の夕飯が思い出せなくても岐路となった出来事は忘れていないはずだ
248 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 21:46:42.93 ID:83RuASC/o
ベル「しかも、少なくともこの3人には必ずあるんです。もしかしたら、共通したこと……」
ユウキ「ゲームで初対面のワシらに共通点かぁ? どこかで会ったことがあるとかかの?」
ベル「…………さぁ」
アカネ「……」
ユウキ「ワシの魔法も記憶がどーとかじゃが、いかんせんややこしいのぉ」
ベル「アナウンスはきっと誰もが聞いていた。なら他の全員にも記憶の欠落がある……私達の記憶の欠落……」ブツブツ
ユウキ「(ふうむ……)」
記憶回復装置を……
>>250
1.3人で使ってみる
2.誰も使わないでおく
4.誰か1人が使ってみる(ユウキ、ベル、アカネの誰が使うかも記載)
249 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 21:47:37.43 ID:iNUqKRbXo
1
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 21:47:57.65 ID:qC9WTQXDO
1
251 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 21:55:36.70 ID:83RuASC/o
ユウキ「ええい! よく分からんがここまで来て貰ったアイテムじゃ! 悪いもんでもないじゃろ!」
ベル「ま、まぁそういう考えたかもありますけど……」
ユウキ「うじうじ考え込んで時間を無駄にするのもいかん。記憶が戻るというなら別に実害も何もないじゃろ!」
ベル「じゃあ……つ、使います?」
ユウキ「うむ! アカネちゃんもいいか?」
アカネ「……ぅ…………」
アカネが軽く呻いてこめかみをおさえる。そのアクションに何の意味が込められているのかは分からないが、何か思い出しているのか、それとも記憶に心当たりがあるのだろうか
ユウキ「アカネちゃん、大丈夫か? 忘れてることに心当たりがあるのか?」
アカネ「………………」
だんまりだ。だがアイテム欄を開いて記憶回復装置を表示させることに抵抗はしなかった
襲撃者は……>>直下コンマ一桁
奇数→装置を使用する前に襲い掛かってくる
偶数→装置を使用した直後に襲い掛かってくる
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 21:56:59.56 ID:iNUqKRbXo
あ
253 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:04:06.58 ID:83RuASC/o
記憶回復装置は使うと「次回のメンテナンス期間開始時に思い出す」だけど、それを忘れて使ったら普通に記憶が戻るものだと間違って覚えていたために原作との違いはキークが即効性に改造してくれたと補完してください
254 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:06:00.26 ID:83RuASC/o
ユウキ「よし、いいな?」
ベル「……」コクッ
アカネ「……」
ユウキ「じゃあ、使ってみるぞ!」
3人せーので使用コマンドを押した
ベル「っっ……!!」
最初に膝から崩れ落ちたのはベルだった。わなわなと震え、目は焦点が定まらない
次にユウキが震え、全身が粟立つ感覚と激しい悪寒、いますぐ胃の中をすべてぶちまけたい衝動にかられた
そしてアカネは、声をあげていた
255 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:08:25.50 ID:83RuASC/o
それは悲鳴のような、絶叫のような何かであった
直立不動のままアカネが口を開き、甲高い声が玉座の間に響く
ユウキにもベルにも、アカネを心配する余裕はない
ユウキ「ぁ…………!!」
記憶に靄がかかっていた
その靄に気付くこともなかった。道端の石ころのように、どうでもいいものだと思っていた
だがそれが晴れた
それは、初めて魔法少女になった時の――
256 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:12:55.77 ID:83RuASC/o
ユウキは戦える魔法少女だ
多少鈍っているだろうとはいえ、戦地で死と隣り合わせの日々を送り、危険なにおいや敵意には人一倍だという自負がある
だが、今はそれどころではない
文字通り、頭の整理が追い付かない
故に、ただでさえ気付くことが困難な襲撃者の気配に気が回らなかった
襲撃者が狙ったのは……>>直下コンマ一桁
0〜3→アカネ
4〜6→ベル
7〜9→ユウキ
0→先にアカネがそこら中を斬りまくる
257 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 22:15:50.84 ID:qC9WTQXDO
な
258 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/10(月) 22:18:46.91 ID:0YP+z3bp0
ラズリーヌ「ベルっち、迎えに来たっすよー」
259 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:21:00.44 ID:83RuASC/o
ベル「がッ……ァ……!?」
ゴッ、と重い音が鳴った
アカネの声が止まり、ユウキの意識もそちらに向けられる
見るとベルがうつ伏せに倒れていた
ユウキ「ぁ……?」
膝から崩れ落ち、今にも吐き出しそうだった体勢ではあったが、その音と、今のベルの恰好はどう考えても結びつかない
なにより、探偵モチーフの帽子が落ち、それが被られていた頭は赤い何かで染まっている
260 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:22:53.94 ID:83RuASC/o
ユウキ「ベ、ル……?」
反応は無い。反応は無い
アカネも呆然と立ち尽くしているだけだ
ユウキ「ベル!」
突如起こった現象に対し、何かをするべきだと、頭ではなく体が感じている
ベルは……>>直下コンマ一桁
奇数→回復薬を使えばまだ助かる
偶数→即死
261 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 22:23:08.68 ID:RQuy07yVo
コンマ運最悪だな
262 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 22:26:23.64 ID:fVvSkuMR0
どんどん数を減らしたいと
>>1
自身が言ってただけに慈悲もなし
263 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:27:23.32 ID:83RuASC/o
こうなった時、どうするか。ごちゃ混ぜになった記憶の奥底から僅かに戦地での応急手当を思い出す
だがここには衛生兵も医療キットも無い。いや昔も無かったか、いやそんなことはどうでもいい
医療キットは無くとも、開いていたアイテム欄にある回復薬が目に飛び込んで来た
ユウキ「しっかりせい!」
フルポーションを選択。対象は目の前のベル
押す
ユウキ「ベルッ!」
フルポーションの数は減らなかった
264 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:30:06.95 ID:83RuASC/o
ユウキ「くそっ、クソ! クソッ!」
何度も何度もフルポーションを選択するが、特に何も起こらない。消費もされない
ユウキ「ベル! おい!!」
たまらず揺さぶった。まさかと思った
ユウキ「なんで……!」
アカネは……>>直下コンマ一桁
奇数→ベルの背後に斬りかかる
偶数→ただただ立ち尽くすまま
265 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 22:30:16.48 ID:iNUqKRbXo
あ
266 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 22:32:28.96 ID:fVvSkuMR0
奇数を
267 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 22:33:34.52 ID:RQuy07yVo
今ブギーポップが死んだときのことを思い出してる
268 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:34:13.75 ID:83RuASC/o
ユウキ「アカネちゃん、ベルが……!」
アカネ「……!」
アカネの目は相変わらず虚ろなままだ。だが今はそれがひと際深い感覚を覚えさせる
何が起こったのか
記憶が掘り返された。ベルが倒れた。死んでいた。頭から血が流れていた。思わず体が動いた。無意味だった
認識は出来ても理解ができなかった
思い浮かぶのは疑問と、ベルと仲の良かった青い魔法少女、別れる前のプフレの言葉
ユウキ「ッ、まさか……いた、のか?」
ラピス・ラズリーヌも襲われた、今までずっとナリを潜めていた襲撃者が、いたのだ
269 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 22:34:51.13 ID:YjIgbBYhO
やっぱrestartが襲撃者や魔王が動くから一番コンマが楽しいな
270 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:41:16.20 ID:83RuASC/o
そして目の前の空間が歪む
このゲームが始まってから何度も体験した。メンテナンス期間前の強制招集
ユウキ「………………」
アカネ「………………」
周りの景色は既に変わり、荒野の街が視界に入ってくる。無論、他の魔法少女もいた
プフレ「収穫は無しか……この回で終わりにできると思ったが……他のエリアはどうだった?」
メルヴィル「いながだ」
図書館エリア魔法少女達の数値……>>↓1
図書館エリアのモンスターの数値……>>↓2
魔法少女達の数値が勝っていた場合……被害ゼロ
モンスターの数値が勝っていた場合……那子、ペチカ、ジェノサイ子の内1人が死亡
271 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:42:32.15 ID:83RuASC/o
失礼、数値はコンマ二桁です
というわけで改めて再判定 >>↓1、>>↓2
272 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 22:45:25.65 ID:YjIgbBYhO
うりゃ
273 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 22:45:41.14 ID:qC9WTQXDO
あ
274 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:54:03.89 ID:83RuASC/o
魔法少女達の数値……65
モンスターの数値……14
那子「こっちもnothingでしたネー。モンスターがメチャメチャ強くなってたくらいデース」
ジェノサイ子「危なかった……」
那子「そっちはスーツでやられる心配が無いじゃないデスかー!」
プフレ「ふむ、確かに……高ランクの武具やお守りでゴリ押していたから分かりづらかったが、アナウンスにもあったモンスターの士気上昇とはこのことだったか」
クランテイル「それで、魔王城にはなにか手がかりはあったか? …………ん? なんで2人なんだ」
ユウキ「…………色々、あった」
シャドウゲール「ディティック・ベルは……」
ユウキ「……死んだ」
那子「What!? え、あそこ敵いないデスよネー!? 罠もなんとかなったし……」
275 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 22:55:57.11 ID:83RuASC/o
ユウキ「誰かが、殺したんじゃ。ラズリーヌも襲った、誰かが」
プフレ「襲撃者……気付かなかったのか?」
ユウキ「それどころじゃなかった。ワシら全員……」
ここで話すべきは……
>>276
1.記憶回復装置のことだ
2.襲撃者のことだ
276 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/10(月) 22:59:21.76 ID:0YP+z3bp0
2
277 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:05:13.94 ID:83RuASC/o
ファル「お取込み中申し訳ないぽん。ランダムイベントぽん。今回のイベントは……あ、魔王城踏破のために固定イベントぽん。このゲームの攻略本を配布するぽん」
プフレ「攻略本?」
それぞれのアイテム欄に攻略本が追加される
呆気ないが今回のイベントはそれだけとなった
プフレ「攻略本か……」
プフレがパラパラと冊子レベルの攻略本をめくり、読む
その間にもユウキは襲撃者のことを話すべきだと判断した
278 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:10:15.14 ID:83RuASC/o
ユウキ「ゲームのクリアは魔王を倒すことじゃろうが! 今さら……それよりもベルを殺した奴のことじゃ! この中におるんじゃろうが!」
この中にいる
自分で言葉にしたとき、それはいよいよ現実味を帯び、襲撃者という実在する人物が今自分のすぐ傍に居ることを改めて認識した魔法少女達が身構える
クランテイル「……いるとして、それは誰だ?」
ユウキ「お前達が魔王を探していた最中にこちらにやって来た奴じゃ」
那子「でも、ペチカもジェノサイ子も一緒にいましたネー」
ユウキ「ならば……」
クランテイル「私達も3人ずっと一緒だった」
ペチカ「1人で行動してた人……」
クランテイル「……そういえば、メルヴィルはどこに行った?」
279 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:14:59.67 ID:83RuASC/o
ユウキ「メルヴィル……!」
やはりか、と思った
彼女の容姿はあまりにも似ていた。装置によって解放された記憶の中にいた、あの魔法少女に
アカネ「音楽家……」
ユウキ「音楽家……!」
プフレ「…………ふむ、どうやらメルヴィルは私達が倒すべき相手なのだろうね」
ユウキ「今更か! 既に殺された者もおるんじゃぞ!」
プフレ「落ち着け。メルヴィルだが……彼女が魔王だ」
シャドウゲール「は?」
プフレ「攻略本のここ。このページを読んでごらん。こう書いてある」
『魔王は魔法少女の内の1人である』
280 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:18:24.54 ID:83RuASC/o
クランテイル「魔王は、魔法少女の中に……!」
プフレ「そうだ。つまり、最初から1人が裏切り者だったんだよ」
ユウキ「奴が、姿を消す襲撃者……!」
今までの情報から、メルヴィルは姿を消せる魔法の持ち主であることは明らかだ
つまり、いつでも奇襲ができる
プフレ「皆固まれ。隙を作るな」
プフレの指示のもと、背中合わせになるように輪になる魔法少女達
敵がどこから攻めてくるか分からない中、焦りだけが募る
281 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:22:08.85 ID:83RuASC/o
イベントからログアウトまで、しばしの時間がある。その間だけでもメルヴィルは誰かを殺せるのだ。固まるのが一番の防御だろう
ユウキ「メルヴィル、出てこい! いるんじゃろ!!」
アカネ「……!」
ベルの死に際を思い出す
ベルには頼みごとをしていた。互いに仲間を喪った間柄だった
ワンダーの時も、グレートドラゴンを憎いと思った。だが今は何故か、その時よりも怒りに震えていると自覚できる
何故だろうか、モンスター相手とプレイヤー相手には違いがあるのか、同じ「死」という結果なのに
とにかく焦る。倒さなければ、倒さなければ
プフレ「熱くなるな……と言いたいが、私も存外焦っているらしい。だがそれは自然なものだと思っているよ」
プフレ「魔王は、倒さなければならない……」
282 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:25:28.14 ID:83RuASC/o
メルヴィル「お前達、これぁ試験だ」
クランテイル「ッ、どこだ!」
声はせども姿は見えず
アカネ「ッ!」
アカネが刀を振るった。声がした方向だろう、彼女が見据える先にはビルがあり、それがすぐさま真っ二つとなって崩れる
メルヴィル「無駄だ、弱きゃ死ぬ」
再びビルが斬られる。だが手ごたえはないようだ
メルヴィル「こが、クラムベリーの試験ざ」
ユウキ「クラムベリー、やはり……!」
283 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:27:02.20 ID:83RuASC/o
プフレ「クラムベリー?」
シャドウゲール「お嬢、知ってますか?」
プフレ「いや、知らないな……」
ユウキ「森の音楽家じゃ」
プフレ「音楽家?」
ユウキ「多分、お前も……」
言いかけて、目の前にいたプフレの顔は見慣れた部屋の壁へと変わった
284 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:28:31.26 ID:83RuASC/o
・・・・・・
慶市「………………」
変身も解けている。それは毎回のことだ
時間も一瞬しか過ぎていない
慶市「……クソッ!」
思わず物に当たってしまった
285 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 23:33:10.85 ID:RQuy07yVo
>>275
で記憶回復装置について教えていればプフレが魔王にたどり着くかもしれない代わりにメルヴィルに対して無防備か
286 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:35:15.76 ID:83RuASC/o
すべてを思い出した
絶剣のユウキが何故絶剣を覚えたのか
魔法少女はそもそも戦うようなもんじゃないだろう。ならば何故戦うための技を覚える必要があった
それは簡単だ。戦うからだ
慶市「…………絶剣、か」
手刀でスイカを割るくらいの芸は元々できた。筋トレの賜物だ。だがそれはあくまでプロレスラーがリンゴを握りつぶすのと同じ、パフォーマンスのためだ
パフォーマンスでただただ、目的もなく手刀を極めるか。否だ
それを昇華させた絶剣は、戦いに向かない魔法を持つユウキの武器だった
慶市「クラムベリー……クソッタレのゲス野郎」
287 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:40:21.71 ID:83RuASC/o
思い出されることは山ほどあった
魔法少女になったときの事、まだ絶剣という名前も無かったころ、初めて魔法少女を手にかけたときの事、そして、ばあさんの事
慶市「……クソッ!」
また物に当たった
だがこんなことをしても過ぎた時と事実が戻るわけではない
切り替えろ、切り替えろ、と自分に言い聞かす。今、考えるべきことはクラムベリーのことでもかつて行われた試験のことでもない
メルヴィル――クラムベリーに似た、薔薇の魔法少女
慶市「魔王、奴を……殺す、のか……」
今更誰かを殺すことに抵抗を前面に出すことはない。メルヴィルを殺す。ベルの仇をとる
ではワンダーの仇は誰だ、他の死んだ魔法少女達の仇は誰だと浮かんだところで魔法の端末が音を立てた
288 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:44:30.37 ID:83RuASC/o
プフレ『やぁ』
ユウキ「ああ……」
相手はプフレだった。変身し電話に出る。要件は大体分かる
プフレ『メルヴィルだが、どう倒そうか』
ユウキ『殺すしかないじゃろ』
プフレ『物騒だな。まぁそれしかないだろうが……どう殺すんだい?』
ユウキ「どう、か……」
ユウキは……
>>290
1.作戦を考える
2.プフレに作戦を任せる
3.正面から挑む
289 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 23:47:21.89 ID:RQuy07yVo
2
290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/10(月) 23:47:58.37 ID:0YP+z3bp0
3
ヘラジカ様もそう言ってた。
291 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/10(月) 23:51:24.20 ID:83RuASC/o
今日はここまで
まさかそうちゃんじゃなくてラズリーヌが迎えに来るなんて
292 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 23:57:13.55 ID:RQuy07yVo
乙
遠距離武装を持つ透明な敵
293 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/11(火) 00:10:04.70 ID:pFlNRMeoo
乙です
違うと言えば、原作では記憶回復装置はショップの商品だったな
全員分一括回復の
294 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 22:27:32.35 ID:OA94eJd0o
ユウキ「正面から堂々といってやる」
プフレ『勇気は買おう。だが利口じゃないな……ディティック・ベルの仇討ちかい?』
ユウキ「……かもしれんな」
確かにベルを殺されたことは頭にくる。だがそこまでかと言われれば違う気もしてくる
このゲームで誰かが死ぬことは珍しくないといえる。なのに1人の、少し同じパーティーだったからといってそこまで熱くなれるものか
ユウキ「……ん?」
思い返すと変だった。数十年離れていたこととはいえ人が死ぬこと自体はすぐ隣り合わせだった慶市だ。仲間が死んだからとすぐ熱くなり鞘走るのは自分を殺すことと刻み付けてきた
295 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 22:28:46.74 ID:OA94eJd0o
ユウキ「(もう昔のことじゃから、考えも変わったか?)」
ユウキ「(…………)」
割り切ること
それを破るほど頭に来て、メルヴィルはどこだと騒ぎ立てたのかと思うと、慶市の行動にしては不自然だ
プフレ『私は残った全員で当たるのがいいとは思うがね。彼女を倒せばゲームも終わりだ』
ユウキ「…………」
プフレ「だが彼女の力がまだ未知数な部分もある。果たして大人数で行くのは危険か……といったところに君が単身飛び込むのは果たして吉か凶か』
プフレ『……聞いているかい?』
知力(14)ロール……>>直下コンマ二桁
成功→不自然な感情の変化に気付く
失敗→すまねえ心理学はさっぱりなんだ
296 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/12(水) 22:30:49.10 ID:t3+UnZNFo
あ
297 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/12(水) 22:31:28.77 ID:t3+UnZNFo
やったぜ
298 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 22:40:50.58 ID:OA94eJd0o
10……成功!
ユウキ「…………プフレよ」
プフレ『ん?』
ユウキ「このゲームをやり始めて、なにかおかしいと思ったことはないか?」
プフレ『いつも思っているよ』
ユウキ「そりゃそうじゃが、なんというかじゃな……いつもの自分じゃないというか、らしくないというか」
プフレ『……ふむ、まぁ思い返せば稀にそんなことがあった気もするが、環境のせいじゃないのかい?』
プフレがこう言うということは、そうかもしれない
だが命に関わることだ。言わば生きるための信念と言ってもいいことを覆すほどの環境だろうか
幸運(46)ロール……>>直下コンマ二桁
成功→プフレも気にしてくれる
失敗→自分だけが違和感を覚えたまま
299 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/12(水) 22:43:54.09 ID:MOcBj+/Po
あ
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/12(水) 22:49:38.05 ID:gS3LEOjMo
コンマが生きてる!
301 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 22:52:43.11 ID:OA94eJd0o
09……クリティカル!
クリティカル報酬 知力が1上がった!(15)
ユウキ「いや、環境の違いだとは思えん。なにかもっと、違うものがあるんじゃ」
プフレ『…………』
ユウキ「プフレも、なんでもいい。何か変だと思ったら、自分が信じてやまないものを疑ったら……自分自身を疑ってみろ」
プフレ『……覚えておこう』
ユウキ「おう」
プフレ『それで、作戦だが……本当に正面から?』
ユウキ「ああ」
プフレ『君1人で?』
ユウキ「……あ、そこか」
プフレ『そんな啖呵を切るものだから1対1を想定していたが』
302 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 22:59:31.76 ID:OA94eJd0o
正面から行くのはいいが全員で行くのはいかがなものか
まずメルヴィルが出てくるか分からない。敵意丸出しの魔法少女が複数で襲い掛かってくるとなると普通は逃げるか姿を隠すだろう。そして彼女の魔法は姿を隠すのにうってつけだ
ではアカネと2人で?
それもどうなるかは分からない。数的不利には変わらないのだから隠れる可能性がある
それにメルヴィルは隠れながら殺しを行う。少数だとかえって危険ではないか
ユウキ「うーーーん……」
プフレ『堂々と行くのなら作戦もあるよ』
ユウキ「本当か!?」
プフレ『ああ。囮作戦さ』
プフレの作戦は堂々と勝負を挑むユウキが囮となる形でメルヴィルを引き寄せるというものだった。確かにやりようはある
ならば囮には……
>>303
1.1人でいく
2.アカネといく
303 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/12(水) 23:09:42.15 ID:wYXfMB2WO
1
304 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 23:15:49.94 ID:OA94eJd0o
ユウキ「そうか……ならワシ1人で行こう」
プフレ『了解だ。ならばバックアップは任せろ』
ユウキ「あてにしとるぞ。それと、お前はもう記憶回復装置ってのは試したか?」
プフレ『いや、まだだな。アナウンスにあったやつだろう? 後回しにしておいたが……』
ユウキ「試してみぃ。嫌な記憶が蘇るぞ。多分な」
それきり、プフレとの通話は終わった
次のログイン直後にメルヴィルに喧嘩を売る。恐らく、厳しい戦いになるだろう
慶市「…………筋トレするか」
305 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 23:19:36.21 ID:OA94eJd0o
その日は色々な鬱憤を晴らすためにひたすら体を動かし続けた
日課の筋トレの量を倍にし、それでも晴れないからバイクでその辺を流し、帰ったらクタクタだった
歳を取ると1度にあれこれできないものだ。アカネやメルヴィル戦に向けたあれこれは翌日に持ち越しとなった
慶市「んん……」
「今日はお寝坊さんですねぇ」
慶市「おお……飯あるか?」
「ありますよ。ってか起きてすぐご飯って健康ですね」
今日は……
>>306
1.アカネに連絡を取ってみる
2.メルヴィル戦の対策を練る
306 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/12(水) 23:21:08.34 ID:MOcBj+/Po
1
307 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/12(水) 23:21:45.32 ID:t3+UnZNFo
1
308 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 23:33:11.19 ID:OA94eJd0o
>>301
訂正
何故かクリティカル報酬で知力が上がったが、幸運だったために今後正しいステータスは
知力(14)、幸運(47)
です。しつれいしました
魔法の端末をいじる
共に記憶回復装置を使ったアカネに、その後何か変化があったかもしれない
ゲームの中では理性を取り戻したかどうか、変わらない印象を受けたが現実なら……
ユウキ『アカネちゃん、その後息災か?』
…………しばらく返事は来ない
慶市「ふうむ、変わらずか……」
と思いきや、なんと返信があった
幸運(47)ロール……>>直下コンマ二桁
成功→言葉が使えるようになっていた
失敗→言葉では帰ってこなかった
309 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/12(水) 23:36:23.22 ID:t3+UnZNFo
あ
310 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 23:41:45.49 ID:OA94eJd0o
22……成功!
アカネ『はい』
慶市「!?」
理性的な答えが返って来た
まさかと思った。あのアカネが、普通の受け答えをしたのだ
ユウキ『そうかそうか! それはよかった!』
アカネ『はい』
ユウキ『記憶は戻ったんじゃな?』
アカネ『はい』
311 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 23:45:40.21 ID:OA94eJd0o
暖簾に腕を押しつけるような会話だが、文字で帰ってくることが喜ばしい
慶市「ワンちゃんにもこれを見せたかったのぉ……」
共にアカネの世話に手を焼いた仲間を思い出し、目頭が熱くなる
ユウキ『今も病院か?』
アカネ『はい』
ユウキ『退院できそうか?』
返信が無い。「はい」しか打てないのだろうか
ならば通話ならどうか、勇んで変身し通話ボタンを押してみた
312 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/12(水) 23:47:34.80 ID:OA94eJd0o
ユウキ「アカネちゃん、ワシじゃ。ユウキじゃ」
アカネ『…………は、い……』
ユウキ「うむ……まぁ意思疎通がよりできるようになれてなによりじゃ」
アカネ『……はぃ…………』
アカネに質問……
>>313
1.音楽家のこと
2.今いる場所のこと
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/12(水) 23:54:05.91 ID:gS3LEOjMo
2
314 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/13(木) 00:00:18.51 ID:Hi7zPgFdo
アカネが今までよりスムーズに言葉を話せるようになったなら、色々聞けるはずだ
ゲームの中ではまだ拙かったが、いまなら情報量も多いはず
ベルという頼りが無くなってしまった今、もう原点回帰で自分から聞くしかない
ユウキ「アカネちゃん、もしよかったら……そこがどこなのか教えてくれんか?」
アカネ『…………びょう、いん……』
ユウキ「ああそれは知っとるよ。どこの病院か、それは分かるか?」
アカネ『………………よく、分からない……』
ユウキ「そうか……」
知力(14)ロール……>>直下コンマ二桁
成功→病院を特定できるものを探してみろとアカネに指示する
失敗→もう少し時間がかかりそうだ
315 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/13(木) 00:01:52.48 ID:HzNIfEh0o
14
316 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/13(木) 00:06:55.82 ID:Hi7zPgFdo
48……失敗
ユウキ「ううむ……まぁ仕方ない。話せて嬉しいぞアカネちゃん」
アカネ『…………私、も……』
ユウキ「うむ!」
それじゃあまた、と言いかけて伝えなければならないことを思い出した
次のログイン直後、ユウキが単身でメルヴィルに挑むことだ
それを告げるとアカネは少し興奮気味に止めてきた。予想していたが嬉しいリアクションに少し頬が緩む
ユウキ「大丈夫じゃ。ワシは死なんて」
アカネ「でも……!」
317 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/13(木) 00:11:43.49 ID:Hi7zPgFdo
ユウキ「あくまで囮じゃ。奴が姿を現わしたら……頼りにしとるぞ、アカネちゃん」
アカネ『…………!』
多分、プフレが考えるのも同じだろう。慶市に思いついて彼女に思いつけないわけがない
そこで今度こそまたと言い、通話を終えた
慶市「ふぅ……」
アカネは……>>直下コンマ一桁
奇数→身代わり君をユウキに送り付けた
偶数→絶対倒すぞと気合を入れていた
318 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/13(木) 00:12:38.07 ID:rYRDPbumo
あ
319 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/13(木) 00:30:14.40 ID:Hi7zPgFdo
通話を終えて数分後に、魔法の端末が通知を鳴らした
アカネからのメッセージだと思い開くと、確かにアカネからであったがメッセージではなくゲーム内アイテムだった
慶市「これは…………アカネちゃんめ、いらん心配じゃわい」
アイテム欄に追加された身代わり君を見て、一層頑張らねばとの決意を決めた
娘家族が帰ったため、広くなった家の庭でまた筋トレに励む
翌日もまた、最後の1日になるかもしれないという思いの中、メンテナンス期間の終わりを待ちながら瞑想をしていた
鍛えた筋肉を休め、精神統一するためのものだ
320 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/13(木) 00:33:08.79 ID:Hi7zPgFdo
「おーい、慶市さーん」
慶市「…………」
「……ついに……この家ともお別れかぁ」
慶市「死んどらんわ!」
「おわっ! 返事が無いから座して死したかと思いましたよ〜」
慶市「まったく……そういえばワシが死んだらお前はどうなる?」
「まぁ普通にまた別の誰かの家に行くでしょうね」
慶市「そうか……リスト探しておくんじゃな」
「え、近々死ぬんですか?」
慶市「そうさな」
「えぇぇ! 悪い冗談やめてくださいよ〜! ずっといじってて怒ったなら謝りますから〜!」
321 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/13(木) 00:36:01.22 ID:Hi7zPgFdo
軽口を流しながら、メルヴィルとの戦いを思い描く
きわめて難しい。姿を消せる敵というのは難しい。遠距離武器というのは難しい
彼女の使う弓の威力は分からないが、恐らく真正面から絶剣で受け止めれば、負けはしないだろう。多分
慶市「(プレデターじゃ途中から透明にならなくなったしなぁ)」
慶市「(しかもこっちは泥パックで相手から見えない状態、2は普通に戦っていた。透明の状態だと……ううむ)」
知力(14)ロール……>>直下コンマ二桁
成功→戦法を思いつく
失敗→行き当たりばったりじゃ
322 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/13(木) 00:38:13.00 ID:sC6QW9IDO
はい
323 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/13(木) 00:41:34.90 ID:Hi7zPgFdo
100……ファンブル
慶市「(………………わ、分からん……)」
「ちょ、知恵熱出てません? 熱いんですけど」
慶市「うーん」
「わああああぁぁ!? ちょっと!? ホントに死んじゃう!?」
考え込み過ぎて頭がオーバーヒートしたようだ
バカがバカなりに考えた結果、プレデターをもう1回見ようという結論に至り、普通に楽しんだだけだった
324 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/13(木) 00:44:16.49 ID:Hi7zPgFdo
・・・・・・
そして、時がやってきた
おそらく最後のログイン。これで魔王メルヴィルを打倒できなければ、こちらの負けが濃厚になる
ユウキ「…………よしッ、メルヴィルを探すか」
だがどうやって、と思っているところにクランテイルからの全体チャットが入った
クランテイル『ペチカが人質に取られた』
325 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/07/13(木) 00:45:28.16 ID:Hi7zPgFdo
今日はここまで
ペチカが捕まる前にメルヴィルと遭遇できるかの判定入れるつもりでしたが、いいところにファンブル来たので無条件でペチカには捕まってもらいました
326 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/13(木) 00:48:19.22 ID:HzNIfEh0o
乙
00は100だったか
327 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/13(木) 17:58:40.32 ID:h54l5O3lO
乙です
328 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/13(木) 19:09:29.11 ID:r/gScEyX0
東京都小金井市立椿中学校
3年3組クラス名簿
名前をクリックすると設定・ネタバレが読めます。
(現在、男子1番〜10番のみ)
Now Remaining Students→■
男子1番 今宮朋哉
(いまみや・ともや) 女子1番・英賀保光里
(あがほ・ひかり)
男子2番 唐崎麻人
(からさき・あさと) 女子2番 芦原蓉子
(あしはら・ようこ)
男子3番 岸部寛明
(きしべ・ひろあき) 女子3番 魚住美咲
(うおずみ・みさき)
男子4番 郡山一海
(こおりやま・かずみ) 女子4番 小野くるみ
(おの・くるみ)
男子5番 塩屋凌
(しおや・りょう) 女子5番 桂川藍子
(かつらがわ・あいこ)
男子6番 新庄英也
(しんじょう・ひでや) 女子6番 草津珠緒
(くさづ・たまお)
男子7番 瀬田陽一郎
(せた・よういちろう) 女子7番 桜井栞
(さくらい・しおり)
男子8番 鷹取宏直
(たかとり・ひろなお) 女子8番 隅田映美子
(すみだ・えみこ)
男子9番 立花新太
(たちばな・しんた) 女子9番 園部泉美
(そのべ・いずみ)
男子10番 竜野基
(たつの・もとい) 女子10番 高月柳
(たかつき・やなぎ)
男子11番 敦賀広斗
(つるが・ひろと) 女子11番 土山小百合
(つちやま・さゆり)
男子12番 長滝玲汰
(ながたき・れいた) 女子12番 虎姫智鳥
(とらひめ・ちどり)
男子13番 能登川丈也
(のとがわ・たけや) 女子13番 生瀬理代
(なまぜ・りよ)
男子14番 土師忠昭
(はじ・ただあき) 女子14番 西大路麻実
(にしおおじ・まみ)
男子15番 疋田晃平
(ひきた・こうへい) 女子15番 日岡亮子
(ひおか・りょうこ)
男子16番 三雲大樹
(みくも・だいき) 女子16番 船戸志信
(ふなと・しのぶ)
男子17番 森ノ宮岬希
(もりのみや・みさき) 女子17番 蓬来江里花
(ほうらい・えりか)
男子18番 野洲謙介
(やす・けんすけ) 女子18番 三輪茜
(みわ・あかね)
男子19番 山田誓一
(やまだ・せいいち) 女子19番 桃山那々子
(ももやま・ななこ)
男子20番 吉富将治
(よしとみ・まさはる) 女子20番 山科乃梨絵
(やましな・のりえ)
以上40名
329 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/07/26(水) 21:36:44.64 ID:b1Kmrwuv0
霧子
330 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/08/05(土) 21:47:11.89 ID:9yGHt41Vo
ユウキ「……マジか」
ペチカが人質に。誰に捕まったかは考えるまでもないだろう
クランテイル『那子が荒野エリアでメルヴィルと対峙している。行ける者は助けに行ってくれ。頼む』
プフレ『私達は魔王城からのスタートだったため、少し時間がかかる』
ユウキ「(? クランテイルはペチカ達のパーティーじゃ……)」
魔法少女達は前のログアウト時にパーティーを組みなおしていなかったため、プフレ、シャドウゲール、クランテイルは同じパーティーのままでプフレの持つ開始位置変更アイテムによって魔王城からのスタートになっていた
同じパーティーだった那子がペチカと合流しようとしてメルヴィルが乱入した形になる
331 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/08/05(土) 21:52:45.28 ID:9yGHt41Vo
ユウキ「まぁいい、すぐに向かわねば」
アカネと合流することも考えたが、相手は恐らく殺しのプロだ。モタモタしていたら死人が出ることもある
ユウキはすぐさま送られて来た座標へと走り出した
ユウキ「すまんなアカネちゃん、現地集合じゃ」
独り言が荒野の乾いた空気に吸い込まれた
332 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/08/05(土) 21:58:35.94 ID:9yGHt41Vo
・・・・・・
那子とジェノサイ子はペチカを人質にとるメルヴィルと対峙していた
既に記憶が戻っているジェノサイ子は現実の3日間で色々と整理したのか、那子と共に戦う姿勢をとっている
那子「ぐぬぬ……ペチカ、すぐに助けマスよ!」
メルヴィル「動ぐねえ」
メルヴィルはペチカを足で組み敷いたまま、那子達に弓を向ける
メルヴィル「リオネッタがなんもせんで死んがでぇ、役立たん人形じゃ」
那子「What?」
333 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/08/05(土) 22:07:01.88 ID:9yGHt41Vo
ジェノサイ子「どうでもいいけどさ、私にはそれ効かないの知ってるでしょ?」
メルヴィル「んだな、はよ殺しときゃぁがったが、そっちゃ別だ」
那子「私がそんなのを黙って喰らうと思ってるんじゃ大間違いデース! 簡単にヒラリネ!」
メルヴィル「じゃあやってみっか」
ジェノサイ子が駆け出す。メルヴィルはそれを無視し、那子を狙い弓を引き、放った
那子は体を大きく動かし、それを避ける。戦える魔法少女である那子は再ログインでドラゴンのペットが解除されても単騎で十分だ
高速で飛来する銛を避けるくらいどうということはない。それに相手は人質を取っている
那子「ジェノ!」
そしてジェノサイ子が飛び蹴りをする体勢をとり、メルヴィルがリーチに入る
334 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/08/05(土) 22:10:03.85 ID:9yGHt41Vo
ジェノサイ子「どりゃあぁぁぁ!!」
ライダーキックのような飛び蹴りがメルヴィルを襲う――
ジェノサイ子「ッ!?」
ハズだったが、ジェノサイ子の蹴りは空を切り、困惑した表情のまま着地した
ジェノサイ子「消えた……!」
那子「魔法デス!」
メルヴィルとペチカが消えていた
335 :
◆IPYIJYmMYgAf
[saga]:2017/08/05(土) 22:13:46.22 ID:9yGHt41Vo
ペチカ「な、那子さん……!」
那子「ペチカ!」
少し離れた場所でペチカがぽつんと姿を現す。メルヴィルの姿は無い
那子「ペチカ、すぐ……!」
ジェノサイ子「ちょ、それ罠――」
那子の数値……>>↓1コンマ二桁
メルヴィルの数値……>>↓2コンマ二桁
那子の数値が勝っていた場合……メルヴィルの罠を迎撃する
メルヴィルの数値が勝っていた場合……那子撃破
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