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勇者「スライムですら倒すのに6ターンかかるおれって」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/06(木) 22:13:43.79 ID:GecwVXgF0
勇者「託宣が下って勇者になったはいいものの、剣術の腕は並、そのうえ魔法もからっきし。誇れるものと言えばこの人一倍でかい図体だけ。」
勇者「はあ、これからどうしよう」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1491484423
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/06(木) 22:16:16.93 ID:GecwVXgF0
始まりの街近く
スライム「ピギー」
勇者「仕方ない。とりあえず経験値稼いで少しでも強くならないと」
勇者「うおおおおお」カツン
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/06(木) 22:19:12.93 ID:GecwVXgF0
女侍「ん、戦闘かこの辺りじゃ珍しいな。助太刀しようかとも思ったがなかなか屈強そうな上、相手がスライムだしな…。」
〜30分後〜
女侍「…長くない?」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/06(木) 22:20:44.70 ID:GecwVXgF0
女侍「にしても泥試合すぎでしょあれ。…仕方ない首突っこみますか」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/06(木) 22:47:46.38 ID:GecwVXgF0
スライム「ピギッ」ザンッ
女侍「大丈夫ですか?随分長い間戦闘されていたようですけど」
勇者「弟子にしてください?」
女侍「え?」
勇者「弟子にしてください?」
〜事情説明中〜
女侍「成る程、要は攻撃力が足りなさ過ぎるから強くなりたいってことですね?」
勇者「はい…あの通りスライムすら満足に倒せないんです」
女侍「成る程、わかりました。私は女侍、ワノクニという東方から来たものです。なに、これも武者修行です。稽古をつけて差し上げましょう」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/07(金) 07:36:43.97 ID:ZKMgTPpi0
侍「では、はじめに貴方の技能を量ります。剣を振ってみてください。」
勇者「わかりました」
フンッ ブンッ
侍「これは…」(それなりに使えてはいるけど所詮それだけ…、才能の欠片も感じない)
勇者「どうでしょうか?」
侍「う〜ん、並…ですかね。これ以上伸びる気配も感じませんし…。申し訳ありませんが、このままだと魔王退治というのは非常に難しいでしょう。」
勇者「そうですか…。」
侍「落ち込まないでください。実践経験をつんで、じっくり強くなればいいんです」ワタワタ
勇者「わかりました。実戦あるのみ、ですね」
侍「はい、それに私は行くあての無い身。次の街位まではご一緒しましょう」
勇者「ありがとうございます!」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/07(金) 11:14:43.67 ID:QVoUIdIoO
みなきゃ
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/07(金) 16:43:12.22 ID:ZKMgTPpi0
〜夜〜
勇者「今日は実戦に付き合って頂きありがとうございます。」
侍「いえいえいいんです。私自身の鍛練にもなりますから」
侍(今日一日でわかったことが2つある。目の前の彼にはほとんどアタッカーの才能がないこと。そして
ーそれを補って余り有る程タンクとしての耐
久力、そして防御力に秀でていることー)
勇者「そういえば、昼間に使っていたスライムを斬った技は何て言うんですか?刀身が全く見えなかったんですけど。」
侍「…え、あぁはいあの技ですか?あれは居合い切りといって抜刀術の基礎、あー、えーと、刀を抜く瞬間に全神経を集中させ、一撃必殺、もとい一刀必殺を狙う技です。」
勇者「成る程、一撃必殺、ですかぁ格好いいなぁ。憧れます。それにしても刀本体が全く見えないなんて女侍さんは余程の使い手なんですね!」
侍「えぇ、これでも私、抜刀の速さでは同年代で頭1つ抜けてましたから」フンス
勇者「流石。そんな女侍さんが一緒にいてくれるなんて心強いです!」
侍「い、いやぁ、私なんてまだまだですよ」テレテレ
「それにこの技は未完成で、強力なぶん隙も多いんですよ」
勇者「そうなんですか…。そうだ!ワノクニの話を聞かせてください!僕そういう話大好きなんです」
侍「そうですか。では私の住んでいた村からお話しましょう。こちらではジパングと呼ばれていましてね…」〜夜はこうしてふけていった
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/07(金) 16:53:35.73 ID:ZKMgTPpi0
〜次の日早朝〜
侍「昨日は久しぶりに語り明かしちゃいました。眠いですね」フアーア
侍「ん?あれは…」
勇者「フンッ!フンッ!」
侍「朝から鍛練ですか…。」
(いつからだろう、朝の鍛練を私がしなくなったのは…。)
勇者「あ、おはようございます。はやいですね」
侍「おはようございます。こんな時間から精が出ますね」
勇者「ただでさえ剣の才が無いのです。体だけでも鍛えておかないとね」
侍(成る程、あの肉体はこの鋼の鍛練の上に成り立っていたのね)
「もうすぐで次の街です。少しペースを落として、魔物との戦闘を多めにこなしながら日の落ちる頃に街え入りましょう」
勇者「はい。ありがとうございます」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/07(金) 17:04:42.85 ID:ZKMgTPpi0
〜夕方.街〜
勇者「楽しかった女侍さんとの旅もこの街で終わりだと思うと寂しいですね。この数日で僕も随分実戦経験が積めました。ありがとうございます」
侍「いえいえ、礼には及びません。それに私もこの何日かは楽しかったです。こちらこそありがとうございます。それにこの街で一泊するのでしょう?お別れはまだはやいですよ。」
勇者「そうですね。では最後の餞別にこの街の酒場で一杯やりましょう。お代はお礼に僕が出します」
侍「え、いいんですか?」パアア
勇者(かわいい)ニコニコ
侍「ん、ごほん、かたじけない。では馳走に預かりましょう」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/07(金) 17:20:24.16 ID:ZKMgTPpi0
侍「ウィーックお酒足りませんよ。もっと持ってきてくださーい」フリフリ
勇者「 ど う し て こ う な っ た 」
侍「ゆーひゃさんももっとのみまひょうよ酔わないと損ですよそ・ん」グイグイ
勇者「いえ、僕はいくらのんでもお酒で酔えない体質なんです。」
侍「よえないい〜?そんなバカなことあるわけないれひょう。ほらほらお酌を断るのは男の恥れふ。さあ、飲んで飲んで」グイグイ
勇者「ああ、もう!!なんでこんな酒に弱いんだこの人は?ほら行きますよもう日付けが変わります」ズリズリ
侍「うわあーやめろー。わたしはもっとのむんですーぶれいこーなんですー」ズリズリ
酒屋の主人「お、お持ち帰りか、お盛んだねぇ〜」ヒュウヒュウ
勇者「そんなんではないです?はい!これ料金です!」
主人「ほどほどになー」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/07(金) 18:03:26.98 ID:ZKMgTPpi0
勇者「そんなことないです?」→そんなことないです!
ですすみません
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/07(金) 18:24:43.39 ID:ZKMgTPpi0
〜朝・宿屋〜
侍「うぅぅ、また羽目を外してのみすぎてしいました」ズキズキ
侍「勇者さんはどこでしょう」
〜受付〜
侍「女将さん、私をここに連れてきた人はどこでしょうか?昨日は少し酔いすぎていて」
女将(少し…?)「あの屈強そうな軍人さんは貴方の隣のお部屋ですよ、お代もその方から頂きました」
侍「何から何まで勇者さんには迷惑をかけますねぇ…。取り敢えず宿賃だけでも返さないと」
勇者「ううぅ…昨日はえらいめにあった…」
侍「あ、勇者さん!丁度いいところに。昨日は申し訳ありませんでした。これお代です。」
勇者「あぁ宿賃なら結構ですよ。一度払ったものですし」
侍「むむむ、それでは武士としての矜恃がたちません。ささ、受け取ってください。」
勇者「わかりました…。でもやっぱりお代は、受け取れません。」
侍「頑固なかたですね…。わかりました。ではお邪魔でなければ、代わりに今日も訓練に付き合いましょう。それで相子ということで」
勇者「いいんですか?ありがとうございます!」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/07(金) 18:41:25.32 ID:ZKMgTPpi0
〜昼頃・町外れ〜
侍「そこで大振りになりすぎない?一撃と一撃の合間の隙を小さく抑えて」
勇者「ハイッ」ブンッ
侍「ふむ、そろそろ休憩にしましょう」
勇者「はい」
侍(剣の上達はあまりか…。それにしても朝からぶっ通しなのにバテる気配が全く見えない。呆れたタフネスですね)
ドタドタドタドタドタドタ
町人「大変だ!街に魔物の軍団が攻めてきた!」
勇者「なに?本当ですか?」
町人「本当だ!魔王との戦のために街の兵士は半分王国に行ってしまっている。このままでは街が…街が…。お願いだ、兵士と一緒に街を守ってくれ!」
勇者「わかりました。僕とて勇者のはしくれ。いま戦わずして何が勇者ですか。行きましょう?案内をお願いします。」
侍「私も非力ながら手伝わせて頂きましょう」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/04/07(金) 18:42:44.97 ID:ZKMgTPpi0
!が?になってるところが多いですね。すみません(T_T)
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/07(金) 19:02:49.55 ID:ZKMgTPpi0
〜街の正面門〜
兵士長「押せー?街の中に魔物をいれるなー!なんとしてでも凌ぎきるぞー?」
兵士A「耐えろー?」兵士B「門を守りきれー?」
スライム「ピギー」ゴブリン「グキャー」ガイコツ「キエィ」
兵士長「拮抗してはいるが…時間の問題だな…防衛力が足りなさ過ぎる。街の壁ももう持たない」
??「そこを退いてください」バスッバスッ
ゴブリン「グゥゥ」スライム「ピキー」ザンッザンッ
兵士「あなたは?」
侍「通りすがりの旅人です。助太刀いたしましょう」
??「うおおおおお?」ドドドドドドド
ガイコツ「キエィ」割かし無事
兵士「彼は?」
侍「私の連れです。剣術は…まあ、あの通りですが…、壁役としてはこの上無い時間稼ぎになります」
兵士長「おお、それは心強い。よし!このままでは押し負けるだけだ!お前ら、このまま一気呵成に畳みかけるぞ!」
兵士D「うってでろー」キィン
ガイコツ「」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/07(金) 19:18:51.46 ID:ZKMgTPpi0
兵士C「がああああ」ガンッ
スライムA「キイイイイ」バゴンッ
兵士長「押してきたな。このままなら大丈夫だろう」
侍「油断してはいけません」ザンッ
ゴブリンA「グエッ」バタリ
侍「魔物の集まりにしては団結力が高すぎます!」
勇者「確かにそうです。スライムとゴブリンは同じ群れを組んだりしません。」
兵士AC「「ぐあっ」」バタリバタリ
兵士B「何が起こって…ぐっ」ザシュッ
漆黒騎士「こんな守りの街を落とすのに何を手間取っているのだ。」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/07(金) 21:59:31.29 ID:ZKMgTPpi0
侍「その知性を感じさせる言葉遣い、並々ならぬ槍の腕。あなたはいったい何者ですか?」
漆黒騎士「む、名乗りをあげよう。我輩は漆黒騎士、魔王様より王国落としの尖兵の役割を頂いた者。」
勇者「魔王だと?こんなところまで手が回っているなんて…!」
漆黒騎士「それよりも、名乗りを受けて返さないのは無礼であろう。名を名乗れ!」
侍「む、私はワノクニの武士である女侍!故あってこの街の防衛に加勢しています。」
勇者「同じく勇者!託宣の元に魔王討伐の旅をする者だ!」
漆黒騎士「毛色が兵士どもと違うと思えば、ワノクニの武士に勇者か。面白い!貴様らの首を献上すれば魔王様も喜ばれるはずだ!いいだろう、二人まとめてこの槍の鉄錆びにしてくれる?」
侍「ならばっ、先手必勝」ザシュ
漆黒騎士「グゥゥ速いっ!」ガンッ
勇者「この騎士は僕たちが引き受けます。その間に魔物の掃討を!」
兵士長「わかった?雑魚は任せてくれ!」
漆黒騎士「我が槍の一撃!受けてみよ?」ビュッ
勇者「危ないっ!」ゴガンッ
侍(深く切り込んだはずなのですが、手応えが少ないですね)サッ
漆黒騎士(女の攻撃だけなら対処は容易いが…此方から攻めようとすると)ビュンッ
勇者「ぐおおおお」ゴキンッ
漆黒騎士(壁が立ちはだかる…チッ、やりづらいな)
侍(速さと技術には目を見張る物がありますが、一撃いちげきはそう重くないです。落ち着いて体力を削りましょう)ヒソヒソ
勇者(はいっ)ヒソヒソ
侍「ふっ」シュッ
漆黒騎士「フンッ」ガッ
勇者「はあああ」ゴゥッ
ガッ ギンッ ゴキン バギッ
勇者「フンッ」ガッ
漆黒騎士「…」ギンッ
侍(そろそろですか…)サッ
「一瞬隙を作ってください」シャランッ
勇者「わかりましたッ!うおおおおおッ!」ゴゥッ
漆黒騎士「グッ」ギンッ
侍(_狙うは一撃必殺。一刀で首を刈り取る。)グッ
「受けなさい!居合い切りッ!」シャキンッ
漆黒騎士「ぐっ、防御がッ!」斬ッ!
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/07(金) 22:45:22.93 ID:+RyM9Oyv0
乙?
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/07(金) 22:58:07.84 ID:ZKMgTPpi0
ゴロリ
侍「はぁ…はぁ…」
首無し騎士「」ビュッ
勇者「女侍さん、危ないッ!防御してくださいッ!」サッ
女侍「勇者さんッ!」
勇者「ぐっ…ふっ…」ボタボタ
女侍「まずいです、あの位置は鎧の隙間…ッ」
首無し騎士「肉体を捨ててアンデットとなり幾星霜、人の身で我輩の首を切り飛ばしたのは貴様らが初めてだ。誇れ?そして勇者共々死ねィッ!」ザシュッザシュッ
侍「くっ…うわあああああ」ザンッザンッザンッザンッ
漆黒騎士「守りを捨てたか、自棄を起こしたな」キンッキンッ
侍「うあああああ」ザンッザンッザンッ
漆黒騎士「ぐっ」ぐらっ
漆黒騎士「ふむ、視野が効かぬとやはり不便だな。ある程度気配で位置はわかるのだが…。」キンッキンッ
漆黒騎士「…仕方ない、ここは一度退こう。ではさらば」バッ
侍「待てえええええ!」
兵士長「ここは抑えろ!」
侍「放してください!放して!」バタバタ
勇者「はぁ…はぁ…」
侍「?まだ勇者さんに息があります。誰か手当てを!」
兵士長「わかった。戦は終わったぞ?誰か負傷者の手当てを頼む!動ける者はそうでないものを運んでやれ」
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/04/07(金) 23:01:27.66 ID:ZKMgTPpi0
すみません(T_T)不自然な?は大抵!の打ち損じですすみませんすみません(T_T)
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/07(金) 23:18:10.42 ID:oLlzu0eNo
大丈夫だ問題ない
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/04/07(金) 23:34:35.79 ID:mSYWyzruo
問題ないけど少し多いからゆっくりでもいいし確認したらどうでしょうか?
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/08(土) 00:28:02.23 ID:e5qzaWrB0
〜夜〜
兵士F「今日はひどい戦いだったなー」
兵士G「あぁ、街が落ちてもおかしく無いくらいの戦いだった」
兵士E「それにあの騎士!べらぼうに強かったな」
兵士F「そんなヤツを退けるなんて流石勇者一行だ」
兵士G「ああ、全くだ。でもそれにしちゃ姿が見えないが」
〜宿〜
侍「大丈夫でしょうか…」ウロウロ
ドア<ガチャ
薬師「勇者さんの容態なんですが…」
侍「無事なんですか?」
薬師「いやぁ、ほとんど手を施せない状態でして」
侍「え…、ウソ…、嫌ですよそんなの…認めません」
薬師「運びこまれた時点で既に…、一応応急手当は施しましたが…。」
侍「ふぇ」じわぁ
薬師「全くなにもしなくても大丈夫でした」
侍「へ?」
薬師「いやぁ〜何にもしなくてもどんどん傷が治って行くんですよ?あれはすごかったなぁー。あ、もうそろそろめを覚ます頃だと思います」
侍「よ、良かったぁ〜。」ペタン
薬師「では、私は他の兵士の治療があるので…。」
ドア<バタン
侍「そうだ、勇者さんは?」
ドア<ガチャ
勇者「おはようございます…?」
侍「すみませんでしたッ!」
勇者「え?」
侍「私を庇ったせいで深手を負ってしまって…」
勇者「あー、えーと庇ったのは僕がやったことですから、責任は僕にあります。謝る必要はありませんよ。」
侍「いいえ、私が奴をアンデットだと気づいていればあんなに深手を負うことには…」
勇者「僕は昔からケガの治りは早いんです。数少ない取り柄の1つで、だからどうかケガのことは気にしないでください。」
スイマセンデシタワタノセイデスイエイエオキニナサラズイエイエワタシノセイデスイエイエイエイエ…
兵士長「なに漫才やってんだお前さんたち?先勝記念の宴があるんだ。はやくこいよ。今日の立役者二人が居ないと盛り上がりにも欠けちまう。」
勇者「さ、宴もあることですしこのはなしはここまでにしましょう?ね?」
侍「なんだかうまい具合に煙に巻かれた気がします」
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/08(土) 00:31:18.24 ID:e5qzaWrB0
ご指摘ありがとうございます。長文うつのはほとんど初めてなので気になったところあったらどんどん言っていただけると嬉しいです(^-^)
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/08(土) 00:31:29.43 ID:JJvnHXZSO
イィーック
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/08(土) 00:41:29.42 ID:e5qzaWrB0
〜宴〜
兵士長「今日は辛い戦いだった。失われた兵士の命は多く、魔王軍の進行は思ったよりもずっと進んでいると思ってよいだろう」
兵士達「「…」」
兵士長「しかし、失われたものを嘆いても仕方がない!勝ちは勝ちなのだ?今日は心行くまでのみ尽くせー!」
兵士達「「うおおおおおっ」」
兵士長「それでは、魔王軍を退けた勇者一行に」
勇者「門を守りきった勇猛な戦士達に」
侍「そして戦場で命を散らしたすべてのもの達に」
勇者、侍、兵士長、兵士達「「「乾杯!!!!!」」」
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/08(土) 00:52:58.67 ID:e5qzaWrB0
兵士F「かーっ、ひっさしぶりの酒だあー。」
兵士長「鬼の居ぬ間になんとやらだ今日は倒れるまで飲めーっ!」
兵士G「よーっし誰か飲み比べしようぜ」
侍「のりました?」
勇者「女侍さんは飲み過ぎたらダメでしょ!!」
兵士O「酒の席だぜ?固いこと言うなよ。それよりさ、勇者のニーちゃんも俺と飲み比べしようぜ?なっ?」
ワイワイガヤガヤ
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/08(土) 11:40:05.61 ID:e5qzaWrB0
兵士長「しっかし勇者は随分とザルだな!ウチの兵士三人潰してもまだ顔色1つ変えてねえ」ガハハ
兵士OPG「「ぐうう、のみすぎた〜」」クラクラ
侍「そうれすよぉー、ゆーしゃさんはお酒で酔えないつまらないひとなんれす。」
勇者「つ、つまらない人…」ショック
「…少し夜風にあたってきます」
侍「あ、凹まないでくださいよ、お供しますー」トタトタ
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/08(土) 12:42:21.30 ID:U7T9lp1go
こういうやつはワクと言うんだ
ザルはちょっと引っかかるところがあるだろう
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/08(土) 13:08:07.93 ID:e5qzaWrB0
〜町はずれ〜
勇者「ふぅ、兵士達の絡み酒にも困ったものですね」
侍「あ、ゆーしゃさんここにいたんですかー?」
勇者「えぇ、昼間の戦を思うと…。僕は結局勇者のくせにアタックは女侍さんに任せっぱなしでした。やはり僕は歴代のなかでも最弱です。」
侍「…そんなこと言わないでください。勇者さんが居なければ、私はあのとき漆黒騎士に斬られていました。」
勇者「僕が庇わなくても、女侍さんのスピードならあのくらいかわせたはずです。」
侍「いいえ、無理でした。以前話したようにあの技は不完全で、隙も多いんです」
勇者「どういうことでしょうか?」
侍「抜刀して刀を振り切ると、そこからある程度隙が生まれますよね?その隙を埋めるために一流の武士は抜刀から納刀までを一瞬で行うんです。居合い切りとは本来そういう技なんですが…、私は…。」
勇者「なぜ納刀をしないのですか?」
侍「しないのではなく、出来ないのです…。私の国は男女の分業意識が強く、女が戦場にたつことに忌避感が強いために私に剣術を教える者ほとんどはいませんでした。」
勇者「なるほど…。でもそれならなぜあのような動きが?あれは素人の動きではないでしょう」
侍「あぁ、いや、ほとんどとはいっても師匠のようなひとはいたんです。でも基礎しか教われず…。」
勇者「あとは見よう見まねで我武者羅にやっていた…と。」
侍「ええ、…そのお陰で抜刀は早いんですが、納刀はてんでダメダメで…、幻滅しましたよね。技どころか武士としても不完全な私のことなんて…。」
勇者「なぜ幻滅するんですか?例え不完全でも漆黒騎士を退けたのはあなたの一撃です。誰に恥じる必要があるのです。」
侍「!…。ありがとうございます。」
勇者「さ、辛気くさいはなしはやめにしましょう!宿屋まで送ります。そろそろ行きましょう」
侍「…はい!」
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/04/08(土) 13:09:13.31 ID:e5qzaWrB0
あ、ご指摘ありがとうございます
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/08(土) 19:15:33.71 ID:e5qzaWrB0
〜宿屋・侍の部屋〜
侍(女というだけで軽視され、、武士としても人としても出来損ないの私…。)
侍(でもそんな私でも…。あの人は純粋に剣の腕を評価してくれた。)
侍「誰に恥じる必要があるのです…か。」
侍「……。」
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/04/08(土) 22:48:51.36 ID:e5qzaWrB0
鶏<クックドゥードゥドゥルドゥ
勇者「日課の鍛練でもするか。」
〜町はずれ〜
侍「はっ!はっ!」ブンッブンッ
勇者(あれは…。)
勇者「おはようございます。鍛練、よければご一緒させてください。」
侍「えぇ、構いませんよ。朝からの鍛練は久しぶりですから調子が掴めず困っていたところなんです。」
勇者「そういえば、女侍さんが僕より早く起きるなんて珍しいですね。」
侍「はい、自分の未熟さを昨日ので痛感しましたから。女だから、できることが少ないから、といってひねてはいられません。それに…、強くなる理由もできましたし。」
勇者「理由…?差し支えなければ聞いてもいいですか?」
侍「もう、人が傷つくのを見たくないんです。」
勇者「…。」
侍「だから、魔王討伐の旅にご一緒させて頂きます。この手で一人でも苦しむひとを減らしたい。」
勇者「いいのですか?僕は歴代最弱ですよ?仲間になると大きな命の危険が伴いますし、魔王は愚か、あの騎士にすら勝てるかどうか…」
侍「一度は勇者さんに助けられた命。惜しくはありません。それに、強い弱いは関係ないです。私は魔王を倒すため、そして何より勇者が勇者さんだからお供するんですよ。」ニコッ
勇者「ッ!」ドキッ
侍「それに、武士道は義を重んじるんです。私は頑固ですよ。」
勇者「…はぁ。敵いませんね、女侍さんには。ではもう少し訓練を続けて、日が高く上ったら街を出ましょう。」
侍「ハイッ!」
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/09(日) 13:13:59.00 ID:2fPqvn3N0
乙
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/09(日) 13:20:40.77 ID:z2py4FUm0
〜街・出立〜
兵士長「街を救ってもらって感謝の言葉も無い。二人の旅に軍神の加護があらんことを…。」
侍「救ったなんて大袈裟な。私『達』勇者パーティーがすべきことをしたまでです。」
勇者「食料までいただいて大助かりです。それに、そんなに畏まらないでください。いつも通りでいいですよ。」
兵士長「そうかぁ?すまんな、なにぶん平民上がりでよ。まあ、この街は貿易でそこそこ栄えてんだ。食料のことは気にすんな」
勇者「それでは」
侍「さようなら」フリフリ
兵士長「おう!またな!」
………………………………
侍「仲間になってついてきたはいいんですけど、次に行くアテとかはあるんですか?」
勇者「そうですね…。元々行く予定だったのですが、緑の街へ行こうと思います。ここからも2日程と距離ですし」
侍「緑の街?一度立ち寄ったことはありますが、あそこは森とそれで暮らしている木こりしかいませんよ?」
勇者「あそこには先代の勇者パーティーの魔法使いがいます。」
侍「え?でも確か前の勇者が魔王と雌雄を決したのはもう100年以上も前のことですよ?まだ存命なんでしょうか?」
勇者「体は弱っているらしいですが、その叡知は健在だと聞きます。仲間になってくれないまでも、その魔法力の恩恵に少しでもあやかりたいとおもいまして。」
侍「なるほど、私達二人とも物理要員ですもんね。魔法攻撃の手段も無いとキツいですよね。」
勇者「ということで、次の目的地は緑の街です。少しでも強くなりながら先を急ぎましょう?」
侍「おー!」
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/09(日) 18:15:57.02 ID:4WJD9RhH0
乙
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/09(日) 18:33:17.04 ID:z2py4FUm0
〜緑の街近く〜
侍「ふぅー、やっと着きました…。」
勇者「えぇ、2日でつくところが4日もかかってしまいましたね」
侍「えぇ、こんなに遅れたのは絶対にあのモンスターのせいです!ああ、思い出しただけでも腹が立つ。」
勇者「まあまあ、落ち着きましょう。そのお陰で少しは強くなれたんですし。」
侍「そういうことにでもしないとやってられません。さ、街に入りましょう。」ズンズン
勇者「ああ、ちょっと待ってください。」トタトタ
〜街の中〜
勇者「先ずは宿をみつけて、それから魔法使いの居場所を探しましょう。」
侍「あ、以前立ち寄った時に泊まった宿屋があるのでそこに行きましょう。あそこのベッドはふかふかでしたよー。」
勇者「それは楽しみですね。案内をお願いします。」
侍「わかりました、確かそこの道を右に…」
〜15分後〜
侍「あ、ここですここ。」
勇者「すみません、二人で泊まりたいのですが。」
宿屋「いらっしゃい、二人で1部屋かい?それとも2つ部屋?」
侍「二人で1部屋で、」
勇者「えっ!分けないんですか?」
侍「私は気にしませんよ、一緒に野宿までしてるんです。路銀のほうが大切ですし。」
勇者「まぁ、確かにそれはそうですけど…。」
侍(それに、私は勇者さんがそんな不埒なマネはしないって知ってますしね)
勇者「そういえば、先代勇者パーティーの魔法使いについて何か知りませんか?ここらあたりてま隠居なさっていると聞いたのですが。」
宿屋「そうさなぁ…。しばらく前まではこの街に食料とかを買いに来てたんだが、最近めっきり見かけなくなったなぁ…。家も知らねぇし。」
勇者「そうですか。では街のほうに聞き込みにいきってきます。夜には戻ります。」
宿屋「あいよ」
勇者「では、行きましょう。」
侍「はい」
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2017/04/09(日) 18:37:02.76 ID:z2py4FUm0
ここあたりてま→ここらあたりで しまった、基いてまった…。
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/04/09(日) 18:58:02.09 ID:z2py4FUm0
〜夜・宿屋〜
勇者「一日聞き回っても、」クタァ
侍「収穫なし…、ですか。」グッタリ
勇者「今日はあきらめて寝て、明日は森の中も探って見ましょう。」
侍「ええそうですね。今日はとっとと寝てしまいましょう。」
勇者「おやすみなさい」
侍「おやすみなさい」
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/04/09(日) 20:36:25.27 ID:z2py4FUm0
〜早朝〜
ガヤガヤガヤガヤ
侍「何事でしょうか?」トタトタ
宿屋「また、街の方で泥棒がでやがったんだ」
侍「また、とは?」
宿屋「ああ、しばらく前から同じ泥棒が頻繁に出て食料やら何やらを奪って行くんだ。一回いっかいの被害は少ないんだが、常習犯でよ。捕まえようとしてるんだが、逃げ足が異様にはやくてな。」
侍「なるほど、みなさんお困りなんですね。」
宿屋「そうなんだよ、街の奴らも手を焼いてんだ。」
侍「そうと決まれば…、勇者さーん!」
勇者「」
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