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神谷奈緒「家の鍵忘れた」P「どうした?」
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287 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/18(火) 16:49:38.24 ID:NuHaiLR7O
考えられるのは一番信頼してるからか面白くなりそうな人物だからか
288 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/18(火) 17:40:27.44 ID:Hq0HcN/7O
モバマスのssでたまに見かけるけど、運転で手が話せないからってほかの人にメール音読させるのどうなの
289 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/18(火) 21:09:57.78 ID:m+omVbnPO
アイドルをそれほど信頼してるんだろ
この子達ならイタズラなどしないだろうから安心だって感じになし
290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/18(火) 22:05:01.84 ID:iXAQJkkjO
>ちひろ「……とりあえず凛ちゃんにメールでもしておくかしら」ポチポチ
鬼!悪魔!ちひろ!
291 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/18(火) 23:14:07.62 ID:eRI5jlls0
〇事務所
奈緒「おーっす、おはよ……プロデューサーさんはいるか?」ガチャ
ちひろ「おはようございます、奈緒ちゃん。プロデューサーさんなら未央ちゃんと卯月ちゃんを迎えに行ってて……もう少ししたら戻ってくると思いますよ」
加蓮「おはよ、奈緒……事務所に来て早々にプロデューサーさん探すなんて、奈緒のプロデューサーさん好きにも困ったね」
奈緒「は、はあぁ!?べ、別に好きとかじゃねえし!ただちょっと用事が……ってあれ、凛は?」
加蓮「凛ならあそこにいるよ?ソファのところ」
292 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/18(火) 23:14:36.37 ID:eRI5jlls0
凛「ふーん……」ゴゴゴ……
293 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/18(火) 23:15:22.41 ID:eRI5jlls0
奈緒「凛、なんか怒ってるっぽくないか?あんなオーラ出してたら声かけにくいんだけど……」
加蓮「大丈夫怒ってないから、ちょっとめんどくさいモードに入ってるだけだよ」
奈緒「そ、そうか、じゃあちょっと声かけてくるな」
加蓮「ふふっ……なんだかおもしろくなりそうな予感」
294 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/18(火) 23:15:58.90 ID:eRI5jlls0
奈緒「凛、おはよっす」
凛「……おはよう、奈緒」
奈緒「あのさ、家の鍵のことなんだけど……改めてお礼言いたくて、さ」
奈緒「心配して電話かけてきてくれて、正直嬉しかったよ……ありがとな」
凛「別に、お礼言われるようなことじゃないよ……それより、色々と聞きたいことがあるんだけど」
凛「家の鍵忘れてどこに泊まったのかとか、電話口で聞こえた声の人は誰なのかとか」ゴゴゴ……
奈緒「り、凛!とりあえずそのオーラ出すのはやめてくれ!べつにやましいことなんかなかっ……」
295 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/18(火) 23:16:32.24 ID:eRI5jlls0
ガチャ
P「だー!!もう離れろよ!」
未央「かみやんとどんな関係なのか話してくれたら離してあげるってば!!」
凛「ねえ卯月、未央はどうしたの?」
卯月「あ、凛ちゃん……さっき、プロデューサーさんの携帯に奈緒ちゃんからメールが来たんですけど……
『一回、家帰ってから事務所に行くことにするよ。戸締りはしっかりしたから安心して。
あと、お昼ごはん用にお弁当……とまではいかないけどおにぎりとか作って持っていくから、カップ麺とか買うんじゃないぞ』
という内容だったので、未央ちゃんが『二人の関係を暴こう!』って盛り上がっちゃったんです……」
296 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/18(火) 23:17:22.04 ID:eRI5jlls0
凛「ふーん……ねえ奈緒、さっきやましいことはなかった、って言おうとしてなかった?これ、どういうことか説明してもらえる?」
奈緒「あ、あはは……とりあえず逃げる!」ダダダッ
ガシッ
加蓮「だーめ、逃げちゃダメだよ奈緒」
奈緒「か、加蓮まで……離してくれよー!」
凛「ちひろさん、会議室は今空いてるよね?」
ちひろ「はい!今の時間は大丈夫ですよ、思う存分使っちゃってくださいね」
凛「ん、ありがとうちひろさん」
297 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/19(水) 00:03:47.62 ID:INdKSWSto
TP+未央の尋問か逃れない、これは白状しないとダメみたいですね
まゆがこの場にいないのが救いかな、ちひろのナイスアシスト(意味深)
298 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/19(水) 00:09:34.89 ID:DpOC4yIGo
この場にいないだけで安心するとはまゆをなめすぎではなかろうか
299 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/19(水) 00:21:51.00 ID:RC6CWXTkO
やっぱり卯月は畜生か
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/19(水) 00:37:04.56 ID:INdKSWSto
卯月が畜生と言うか闇が深いと言われたのは何時からなんだろうな
PCSと言う闇とドロドロしてそうなユニット
301 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/19(水) 01:28:56.75 ID:A62qvWv0O
まゆならすでに事情しっててあとで尋問しそう
302 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/19(水) 05:54:34.01 ID:DpOC4yIGo
卯月に限らず純粋そうなキャラに腹黒属性足されるのは宿命よ
みんなギャップ大好きだからね
303 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/19(水) 23:24:58.24 ID:VRxvBc0u0
〇会議室
凛「奈緒は昨日、一昨日とプロデューサーの家に泊まっていたってことで間違いない?」
奈緒「そ、そうだよ……家に鍵忘れて締め出されちゃったところでちょうどプロデューサーさんに会ってさ」
凛「ふーん……それでプロデューサーの言葉に甘えちゃったんだ」
奈緒「だって、凛も加蓮も用事あるって言ってたからさ……迷惑かけれないかなって思って……」
加蓮「そんなこと気にしなくてもいいのに、って過ぎたこと言っても仕方ないか」
凛「うん、でもね加蓮の言うとおりだよ、奈緒のお母さんからメール来た時は本当にびっくりしたんだから」
奈緒「う、ごめん……」
凛「あとね、これ以上言うと長くなりそうだからやめるけど、一つだけ最後に言っておきたいことがあるんだ」ゴゴゴ……
奈緒「お、おう」
304 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/19(水) 23:25:46.09 ID:VRxvBc0u0
凛「ありがとう、奈緒」
305 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/19(水) 23:26:21.58 ID:VRxvBc0u0
奈緒「へ?なんで、アタシ?」
凛「さっきのプロデューサーを見て、加蓮は何か気付いた?」
加蓮「うーんと……やっぱり少し顔色は良くなってたかな、あと元気だったし」
凛「そうだね、私も見た感じ顔色は良くなってたって思う。でね、それってきっと奈緒のおかげなんじゃないのかな?」
奈緒「あ、アタシは何もしてないぞ?ただ、ご飯つくってあげたり、散歩に連れ出したりしただけでさ」
凛「ううん、それだけでも十分プロデューサーのためになってるよ」
加蓮「私たちなんて、奈緒の言ったこと何一つできてないんだもん」
306 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/19(水) 23:26:49.11 ID:VRxvBc0u0
奈緒「それだってたまたまアタシが締め出されて、プロデューサーさんにお世話になったからできたことだろ?」
凛「たまたまでも、だよ……それでプロデューサーが元気になって、そのきっかけが奈緒だったことに変わりはないんだし」
加蓮「そういう意味での、私たちからの『ありがとう』なんだよ」
307 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/19(水) 23:28:02.14 ID:VRxvBc0u0
凛「まあ、だからと言って奈緒に全部譲る気もないんだけどね」ゴゴゴ……
奈緒「は?いきなりだな……譲るって、何をだよ?」
加蓮「へー、ここで宣戦布告しちゃうんだ」ゴゴゴ……
奈緒「加蓮はなんだか納得してるし……ってち、ちょっと待て、二人ともなんだか怖いって」
凛「私ね、プロデューサーのこと、好きだよ……もちろんライクとしてじゃなくラブのほうで」
加蓮「私だって、ずっと夢見てた舞台に立たせてくれたプロデューサーさんのこと……大好きだから、凛にだって譲る気はないよ」
308 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/19(水) 23:28:33.07 ID:VRxvBc0u0
凛「奈緒は、どうなの?」
奈緒「はあ!?アタシ!?あ、アタシは別に好きとか、よくわかんねえし……」
加蓮「ふーん、奈緒はそれでいいんだ?」
奈緒「え?」
加蓮「後悔しない?」
奈緒「……、……」
309 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/19(水) 23:29:01.14 ID:VRxvBc0u0
奈緒(少し、そんな状況を想像してみる……)
奈緒(楽しそうに笑うプロデューサーさん、その隣にはアタシじゃなくて、誰か知らない女の人がいる、そんな状況)
奈緒(散歩して、ご飯作って、時には慰めたり……アタシと同じことをその女の人はするんだけど、プロデューサーさんはアタシの時よりもすごく喜んでる、そんな状況)
奈緒(正直、嫌だ)
310 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/19(水) 23:30:08.38 ID:VRxvBc0u0
奈緒「譲れない……たとえ凛や加蓮にも譲りたくない……」
凛「ふーん、じゃあ今からアタシたち三人はユニットの仲間でもあり……」
加蓮「恋のライバルってことだね!」
奈緒「て、手は抜かないからな!」
凛「正々堂々勝負、だよ!」
凛「(それにしても、私たちって本当に奈緒好きだなって思うんだ)」ヒソヒソ
加蓮「(ふふっ、確かに、わざわざこんな塩を送るような真似してね)」ヒソヒソ
311 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/20(木) 02:25:49.39 ID:r8pS6VfaO
それよりなんで電話したとき誤魔化したか、だ
312 :
◆/QeoqpZXlJn8
[sage saga]:2017/04/20(木) 08:02:59.87 ID:nT11WzjrO
あー、すみません書き忘れです……
修正版を後で投下しておきます
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/20(木) 17:32:39.13 ID:b/XCZVzao
手を抜かないも何も勝負ついてるから
奈緒も凛&加連追及で本心を出したかwwww
314 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/20(木) 23:38:03.13 ID:knpIcwys0
訂正版↓
〇会議室
凛「奈緒は昨日、一昨日とプロデューサーの家に泊まっていたってことで間違いない?」
奈緒「そ、そうだよ……家に鍵忘れて締め出されちゃったところでちょうどプロデューサーさんに会ってさ」
凛「ふーん……それでプロデューサーの言葉に甘えちゃったんだ」
奈緒「だって、凛も加蓮も用事あるって言ってたからさ……迷惑かけれないかなって思って……」
加蓮「そんなこと気にしなくてもいいのに、って過ぎたこと言っても仕方ないか」
凛「うん、でもね加蓮の言うとおりだよ、奈緒のお母さんからメール来た時は本当にびっくりしたんだから」
奈緒「う、ごめん……」
315 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/20(木) 23:38:42.81 ID:knpIcwys0
凛「それと、私が夜中に電話した時、なんで慌てて切ったの?」
奈緒「それは……変に誤解されたくなかったから、アタシとの噂とかプロデューサーさんも嫌だろうし……」
奈緒「そういった話とか、アニメじゃ結構あるからさ、反射的に電話切っちゃったんだよ」
加蓮「反射的だったんなら仕方ないね……まあ、その結果が今の状況なんだけど」
奈緒「うぐぐ……迂闊だったなぁアタシ……」
凛「ほかにも、奈緒には色々と聞きたいこととか山ほどあるんだけど、一つだけ最後に言っておきたいことがあるんだ」
316 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/20(木) 23:39:22.57 ID:knpIcwys0
凛「ありがとう、奈緒」
317 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/20(木) 23:39:48.66 ID:knpIcwys0
奈緒「へ?なんで、アタシ?」
凛「さっきのプロデューサーを見て、加蓮は何か気付いた?」
加蓮「うーんと……やっぱり少し顔色は良くなってたかな、あと元気だったし」
凛「そうだね、私も見た感じ顔色は良くなってたって思う。でね、それってきっと奈緒のおかげなんじゃないのかな?」
奈緒「あ、アタシは何もしてないぞ?ただ、ご飯つくってあげたり、散歩に連れ出したりしただけでさ」
凛「ううん、それだけでも十分プロデューサーのためになってるよ」
318 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/20(木) 23:40:59.96 ID:knpIcwys0
加蓮「私たちなんて、奈緒の言ったこと何一つできてないんだもん」
奈緒「それだってたまたまアタシが締め出されて、プロデューサーさんにお世話になったからできたことだろ?」
凛「たまたまでも、だよ……それでプロデューサーが元気になって、そのきっかけが奈緒だったことに変わりはないんだし」
加蓮「そういう意味での、私たちからの『ありがとう』なんだよ」
凛「まあ、だからと言って奈緒に全部譲る気もないんだけどね」ゴゴゴ……
奈緒「は?いきなりだな……譲るって、何をだよ?」
加蓮「へー、ここで宣戦布告しちゃうんだ」ゴゴゴ……
奈緒「加蓮はなんだか納得してるし……ってち、ちょっと待て、二人ともなんだか怖いって」
319 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/20(木) 23:41:42.15 ID:knpIcwys0
凛「私ね、プロデューサーのこと、好きだよ……もちろんライクとしてじゃなくラブのほうで」
加蓮「私だって、ずっと夢見てた舞台に立たせてくれたプロデューサーさんのこと……大好きだから、凛にだって譲る気はないよ」
凛「奈緒は、どうなの?」
奈緒「はあ!?アタシ!?あ、アタシは別に好きとか、よくわかんねえし……」
加蓮「ふーん、奈緒はそれでいいんだ?」
奈緒「え?」
加蓮「後悔しない?」
奈緒「……、……」
320 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/20(木) 23:42:35.16 ID:knpIcwys0
奈緒(少し、そんな状況を想像してみる……)
奈緒(楽しそうに笑うプロデューサーさん、その隣にはアタシじゃなくて、誰か知らない女の人がいる、そんな状況)
奈緒(散歩して、ご飯作って、時には慰めたり……アタシと同じことをその女の人はするんだけど、プロデューサーさんはアタシの時よりもすごく喜んでる、そんな状況)
奈緒(正直、嫌だ)
321 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/20(木) 23:43:18.02 ID:knpIcwys0
奈緒「譲れない……たとえ凛や加蓮にも譲りたくない……」
凛「ふーん、じゃあ今からアタシたち三人はユニットの仲間でもあり……」
加蓮「恋のライバルってことだね!」
奈緒「て、手は抜かないからな!」
凛「正々堂々勝負、だよ!」
凛「(それにしても、私たちって本当に奈緒好きだなって思うんだ)」ヒソヒソ
加蓮「(ふふっ、確かに、わざわざこんな塩を送るような真似してね)」ヒソヒソ
322 :
◆/QeoqpZXlJn8
[sage saga]:2017/04/20(木) 23:48:15.88 ID:knpIcwys0
今日はここまで
訂正版しか投下できなくてすみません
明日は多めに投下しようと思ってます
323 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/21(金) 00:13:45.21 ID:XaEBm5iaO
乙
楽しみにしてる
324 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/21(金) 23:23:17.55 ID:Bl3BXI+M0
〇数日後 撮影スタジオ楽屋
加蓮「ねえプロデューサーさん、今日の撮影どうだった?」
P「すごくよかったぞ、笑顔とかも自然にできるようになってきたし……もう俺が付き添わなくても大丈夫かな」
加蓮「ううん、それは嫌かな……プロデューサーさんがいてくれるからお仕事だってうまくできるんだよ?私ひとりじゃ不安で、全然ダメなんだから」
P「そうか……そういうことなら、加蓮の不安がなくなるまで、できるだけ仕事には付き添うことにするよ」
325 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/21(金) 23:23:54.49 ID:Bl3BXI+M0
加蓮「やった!ありがと、プロデューサーさん」ギュッ
P「お、おいちょっと加蓮、腕に抱き着くなって」
加蓮「ふふっ、いいじゃん今日の撮影頑張ったご褒美ってことじゃ……だめ?」
P(うぐ……上目遣いでお願いとは、なんともハイレベルな組み合わせ)
P「し、仕方ないな、少しの間だけだぞ……それで、今日も行くのか?」
加蓮「うん、この近くに新しくできたバーガー屋さんがあるみたいなんだ」
P「わかった、一緒に行くか」
326 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/21(金) 23:24:45.31 ID:Bl3BXI+M0
P(最近、俺は休憩時間や仕事終わりの時間に、加蓮と『デートごっこ』と称する遊びのようなものをしている)
P(別にルールなんてものはない、ただ俺と加蓮の二人きりでバーガー屋さんやファストフードのお店に行き、他愛のない雑談をしながらジャンクフードを食べたりする、といったものだ)
P(もともと加蓮は『デート』とかに憧れを抱いているような節があったし、今回の『デートごっこ』も、その憧れを実現するための一種の手段なのかもしれない)
加蓮「あ、そうだ……バーガー屋さん行く前に、頭撫でてほしいな」
P「これも、撮影のご褒美なのか?」ナデナデ
加蓮「そうだよ、んっ……なんだか気恥ずかしいね、ふふっ」
P(それはそうと、以前よりも加蓮が甘えんぼになったような気がするのは俺だけだろうか?)
327 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/21(金) 23:25:43.18 ID:Bl3BXI+M0
〇数日後 事務所
P「ふぃ〜、ただいま戻りました!」ガチャ
凛「プロデューサー、おかえり」
P「おう凛か、ただいま、お出迎えありがとうな」
凛「別に気にしないで、私が好きでやってることだから……コート脱がしてあげるね」
P「おっと悪いな」
凛「ん、じゃあ向こうに掛けておくね」
P「頼むな」
328 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/21(金) 23:26:59.63 ID:Bl3BXI+M0
P「そんじゃ、デスクワークでも始めますか」
P「……、……」カタカタカタ
P「……、……」カタカタカタ
凛「じー……」
P(なんか凛にすごく見られてるような気がする)カタカタ
P「よし、スケジュールはだいたいこんな感じか、次は……」
P(なんだか日も落ちてきたし、事務所の中暗くなってきたな……)
凛「……、……」スクッ、スタスタ
ピカッ
329 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/21(金) 23:27:47.08 ID:Bl3BXI+M0
P(おお、明るくなった……なんだか近頃の凛は前以上に気配りができるようになったな)カタカタカタ
凛「プロデューサー、そろそろ終わりそう?」
P「ああ、今終わるところだけど」
凛「じゃあ終わったらソファの方で待ってて、今コーヒー入れてくるから」スタスタ
330 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/21(金) 23:28:40.07 ID:Bl3BXI+M0
凛「はい、コーヒーはブラックでよかったよね?」コトッ
P「おう、すまないな」
P(コーヒーカップを置いて、さりげなく俺の隣に座る凛)
凛「コクコク……んっ、ふぅ……」
P「ズズッ……」
P(交わす言葉はないけど、それでもこの静かな空間が心地よく思える)
331 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/21(金) 23:29:17.35 ID:Bl3BXI+M0
P(最近の凛は、すごく大人っぽくなったように感じる)
P(外見じゃなく内面で、だ……気配りができて、口で言わなくてもある程度察して動いてくれたりする)
P(まさに正妻とは、よく言ったものだ)
凛「コーヒー、なくなっちゃったね……おかわり、いる?」
P「それじゃあ、貰おうかな」
332 :
◆/QeoqpZXlJn8
[sage saga]:2017/04/21(金) 23:42:19.01 ID:Bl3BXI+M0
凛と加蓮のアタック編ですね
次回からはまた奈緒が登場します
加蓮ってすごく甘えてきそうなイメージがあるな
333 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/21(金) 23:47:45.30 ID:kDp3wcIRo
乙
加連と凛の猛アタックが凄いなwwww
加連も相当なP好きだしね、運命の出会いは嫌いらしいけど
そして奈緒ライフが削られていく
334 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/22(土) 08:24:21.60 ID:8ogG0Ex0O
奈緒は奥手で素直になれないしこれは気付いたらどっちかに取られてそう
335 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/22(土) 23:01:57.75 ID:ccU7bPqa0
〇神谷邸 自室
奈緒「凛と加蓮に『譲らない』なんて言っちゃったけど……実際何していいのかわかんないな」
奈緒「プロデューサーさんの喜ぶこととかしてあげたらいいのかな?でも……プロデューサーさんて何したら喜ぶんだ?」
奈緒「……メイド?……いやいや!それはないな……でも前にメイドの衣装着たときは……」
奈緒「って、あーもう!なんでアタシ、こんなに悩んでるんだよ!」
奈緒「明日はマストレさんのレッスンあるし……今日は寝よう、考えすぎて疲れたよ……」
336 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/22(土) 23:02:38.90 ID:ccU7bPqa0
〇翌日 事務所
奈緒「……散歩にでも誘ってみるか、『今度、また誘ってくれ』ってプロデューサーさんも言ってたし」
奈緒「なあ、プロデューサーさんちょっといいか?」
P「なんだー?」
奈緒「今やってる事務処理って、もう終わりそう?」
P「そうだな、あとちょっとで終わるけど、なんか用事でもあるのか?」
337 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/22(土) 23:03:13.31 ID:ccU7bPqa0
奈緒「うん、これから散歩に行こうかなって思ってるんだけどプロデューサーさんもどうかなって」
P「あーごめん、この後加蓮とバーガー屋に行く約束してるんだ……また次の時に誘ってくれないか」
奈緒「そ、そうか……先に約束してるんだったら仕方ないよな」
338 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/22(土) 23:04:10.54 ID:ccU7bPqa0
奈緒「べ、別にさみしいとか思ってねえからな!」
339 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/22(土) 23:05:32.79 ID:ccU7bPqa0
〇数日後 路上 散歩中
奈緒(結局、あれから一度もプロデューサーさんと散歩に行けてない)
奈緒(3、4回くらい誘ったけど、大体『加蓮とどこかに行くから〜』って断られて……毎回誘ってるアタシがみじめに思えてきて、誘うのをやめた)
奈緒「おっ、こんなところにきれいなガーベラ咲いてるんだ……プロデューサーさんにも見せてあげたいな……」
奈緒「一輪だけ、摘んで持って帰ろっと」
340 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/22(土) 23:05:59.41 ID:ccU7bPqa0
奈緒「ふんふんふ〜ん♪ほんと、散歩してると気持ちいいよなー、プロデューサーさんも来ればよかったのに」
奈緒「って、あれ?あそこにいるのプロデューサーさんじゃないか?おーい!おー……」
奈緒(よく見たら隣に女の人がいる、仲良さそうに手つないでて……あの人は……)
奈緒「かれ、ん……」
341 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/22(土) 23:06:30.17 ID:ccU7bPqa0
〇神谷邸 自室
奈緒「はは、は……」
奈緒「なんだ、今日も加蓮と遊びに出てたんだ……アタシが誘ってもこないくせに……」
奈緒(そういえば、まだガーベラの花握りっぱなしだったっけ……)
奈緒「こいつも、摘んできた意味なかったなー……部屋にでも飾っておくかな、そのまま捨てちゃったら可哀そうだし」
奈緒「……はぁ」
奈緒「アタシなんかより、可愛くて、たくさん甘えてくる女の子の方が好みなのかよ……あ、アタシだってそのくらいで、できるし……」
342 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/22(土) 23:07:15.00 ID:ccU7bPqa0
奈緒「ね、ねえ……一緒にお散歩に行きたいなーって、だめ?」キュピピーン、ギャルルルーン
343 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/22(土) 23:08:08.59 ID:ccU7bPqa0
奈緒「ないな、これは永久封印だ……つーか、何やってんだよアタシ……」
奈緒「はぁ……もう、プロデューサーさんの、バカ……」
344 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/23(日) 00:02:30.46 ID:LreXS+rLo
奈緒もかわいいよ……
345 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/23(日) 00:15:19.93 ID:A3rq4h7bo
奈緒は不器用だな、これは立ち位置が逆転しそう
可愛いな
346 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/23(日) 00:21:07.63 ID:mhcaVF4Go
頑張れ奈緒、諦めるな
347 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/23(日) 23:16:10.02 ID:s2wq/BdN0
〇さらに数日後 事務所
奈緒「今日のレコーディングの仕事は上手くいったから、ちょっと早めに終わったな」
奈緒「本当は直帰してもいいんだけど……少しくらい事務所に寄るかな」
奈緒「ちょっとくらい、褒めてくれたりとか……いや!別に褒めてほしいとかじゃないぞ!うん!」
奈緒「って、誰に言い訳してんだろ……それに事務所に着いちゃったし」
奈緒「お疲れ様でーす」ガチャ
348 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/23(日) 23:16:45.52 ID:s2wq/BdN0
P「いや〜、いずれ片付けなきゃとは思ってたんだけど時間がなくて……」
凛「最初から、出したものは元の場所に戻しておけば、こんなにデスクが汚くなることなんてないじゃん」
P「うぐぐ……次からは気を付けることにするよ……」
凛「そんなこと言っちゃって……いいよ、プロデューサーも忙しいみたいだし、汚れてきたなって思ったら私が定期的に片づけることにする」
P「ほ、本当か!?ありがとう、凛!!」
凛「でも、私が片づけるからって何もしないのもダメだからね」
P「えぇ……なんでさ……」
349 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/23(日) 23:17:22.99 ID:s2wq/BdN0
凛「こういうのは、少しづつでも自分で意識していかなきゃダメなんだよ、私が片づけてあげるのは忙しい時期だけだから」
P「そ、そんなぁ……わ、わかったよ……」
凛「うん、わかればよろしい……そうだ、喉乾いてない?コーヒー入れてこようか?」
P「おう、凛の入れたコーヒーは美味しいからなー、頼むよ」
凛「もう、調子いいこと言っちゃってさ……じゃあ淹れてくるからちょっと待ってて」スタスタ
350 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/23(日) 23:18:26.05 ID:s2wq/BdN0
P「さてと、デスクも凛のおかげできれいになったし、仕事の続きでも……っと」
奈緒「……、……!」ビクッ
P「なんだ奈緒来てたのか、今日は直帰のはずだったけど、どうした?」
奈緒「あ、ああ、いやその……わ、忘れ物をしちゃってさ……もう見つかったし気にしないで!そ、それじゃ!」
ガチャ、バタン
P「どうしたんだ、奈緒……」
P(ただの忘れ物じゃないんだろうけど……表情も暗いし……)
凛「コーヒー、入ったよ……どうしたの?」
P「いや、なんでもないよ」
P(奈緒……)
351 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/23(日) 23:19:20.68 ID:s2wq/BdN0
〇さらに数日後 再び事務所
奈緒(よしっ、今日こそは頑張るぞ!)
奈緒(いつもより、ちょっとかわいい感じの服を着て、髪型だって、普段より念入りにセットしたし……大丈夫だよな)
奈緒「なんで普通に事務所行くだけなのに、こんなに本気になってんだろ」
奈緒「でも、最近あんまり話せてないし……今日はたくさん話せたらいいな……」
352 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/23(日) 23:20:27.70 ID:s2wq/BdN0
奈緒「お、おはようございます」ガチャ
ちひろ「あら、おはよう奈緒ちゃん、今日は早いんですね」
奈緒「あ……おはようちひろさん」シュン
ちひろ(あからさまに元気がなくなったような……き、気のせいよね)
ちひろ「今日の奈緒ちゃん、可愛い服着てますね、髪型もいつものシニヨンじゃなくておろしてて……なんだか新鮮です」
奈緒「あ、ありがとうちひろさん」ソワソワ
ちひろ(なんだかソワソワし始めたし……)
奈緒「……、……」キョロキョロ
ちひろ(落ち着きなく辺りを見回して……ははーん、そういうことですか……)
353 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/23(日) 23:21:05.86 ID:s2wq/BdN0
ちひろ「奈緒ちゃん、プロデューサーさんなら会議室にいますよ……」
奈緒「ほ、本当か!?」ガタッ
ちひろ「……ただ凛ちゃんも一緒で、今後の方向性についてのミーティングを……ってあれ?奈緒ちゃん?」
ちひろ「もう、行っちゃったのかしら……」
354 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/23(日) 23:22:01.15 ID:s2wq/BdN0
〇会議室
奈緒「会議室に来たのはいいけど……今になってすごく緊張してきた」ドキドキ
奈緒「あ、アタシ変じゃないよな?髪はねたりとか、してないよな?」ドキドキ
奈緒「し、深呼吸して……すぅ、はぁー……よ、よし!行くぞ!」
355 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/23(日) 23:22:28.66 ID:s2wq/BdN0
?「……私は……のほうで……が、いいと思うんだ」
P「だったら……のときは……にするべきだ……」
356 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/23(日) 23:23:37.64 ID:s2wq/BdN0
奈緒(あれ、プロデューサーさん以外の人の声が聞こえる)
奈緒(誰なんだろう……ドアの隙間から覗けないかな?)
カチャ……
奈緒(う〜ん……あまりよく見えないけど……)
奈緒(髪の長くて……あれは……)
奈緒「凛だ……」ボソッ
奈緒(あんなに、肩がくっつくくらいに寄り添って並んで……)
奈緒「なにやってんだよ……アタシも、プロデューサーさんも、凛も……」
奈緒「やっぱり、アタシじゃダメなのかよ……」
奈緒「ちょっと時間早いけど、レッスンルーム鍵空いてるかな……」
357 :
◆/QeoqpZXlJn8
[sage saga]:2017/04/23(日) 23:26:16.94 ID:s2wq/BdN0
とりあえずここまで
なんだか書いてて胸が痛くなってきた
次回は少しプロデューサーさんに頑張ってもらう予定
358 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/24(月) 19:06:05.81 ID:R45eoceB0
〇神谷邸 奈緒自室
奈緒(凛や加蓮との宣戦布告からもう2週間が経った)
奈緒(日に日に、プロデューサーさんと凛、加蓮の仲が良くなっていって)
奈緒(逆にアタシは、日を追うごとにプロデューサーさんを避けるようになった)
奈緒(本当は二人みたいに、いっぱい話とかして、一緒に出掛けたりもしたい)
奈緒(だけどそう思うたびに、恥ずかしがりな自分自身が邪魔をする)
奈緒(素直になれないアタシが嫌いで……きっとプロデューサーさんも可愛げがないって思ってるんじゃないのかな、なんて考えると……)
奈緒(不安だ……)
359 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/24(月) 19:08:08.06 ID:R45eoceB0
〇某マンション P宅
P(2週間ほど前からだろうか、担当アイドルである凛と加蓮が積極的になったのは)
P(よく甘えてくるようになったし、一緒にコーヒーを飲んだり……デートごっこに付き合ったり、ただ二人で話したりするようにもなった……)
P(凛や加蓮と一緒にいるとなんだかんだ言って楽しいのも事実だし、二人とも可愛いから、男として悪い気もしない……正直、今の二人に結構好意を持っていたりもする)
P(だけど……なんでだろう……)
P(一緒にいる機会の多くなった二人よりも、どうして奈緒のことがすごく気になるんだ……?)
360 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/24(月) 21:15:24.61 ID:OzEHzb/lO
近づきすぎるより少し距離おくのも効果的ね
361 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/24(月) 22:28:00.97 ID:TnPeBjcRo
自然とお互い距離を置いて好意が増幅するカップル(夫婦)の鏡
R-18やヤンデレ版があるならどうなることか
362 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/25(火) 07:05:50.63 ID:lPcX2vFLo
>>361
決まってるじゃないですか
そりゃあもう愛し合うんですよ
363 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/25(火) 19:49:39.84 ID:iyBdjbVTO
〇事務所
ちひろ「最近、奈緒ちゃんの元気がありませんよね……」
P「ええ、俺もそこは気になってました」
ちひろ「プロデューサーさんは何か聞いてないんですか?『悩みがある』とか、『誰かと喧嘩した』とか……」
P「うーん……そういった感じの話は聞きませんし……何より、俺の勘違いだったらいいんですけど、奈緒が俺のこと避けてる気がするんですよね……」
ちひろ(凛ちゃんや加蓮ちゃんの、プロデューサーさんに対するアピールに嫉妬してるのかしら?)
ちひろ「でも、それにしてはダメージを受けすぎな気がします……」ボソッ
P「今度のTV収録の後、ちょっと奈緒本人に聞いてみることにします……それで、できる限り力になってあげれたらなと……」
ちひろ「そういうことなら、プロデューサーさんに奈緒ちゃんのことお願いしますね」
ちひろ(私が行くよりも、プロデューサーさんが行ってくれた方が奈緒ちゃんも喜ぶと思いますし……それに、この問題はプロデューサーさんにしか解決出来ないですから)
364 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/25(火) 22:32:40.74 ID:/j+RMAM00
〇事務所
P「やっぱり天気予報の通り、雨になちゃったな……」
凛「収録は室内なんだし、問題はないよ」
加蓮「そうそう、それに今日はプロデューサーさんが送迎してくれるんだよね?」
P「おう、そのつもりだよ、流石にこの雨の中歩いて行けとは言えないさ」
加蓮「だったら、私たちの収録も見ていってほしいな」
365 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/25(火) 22:33:31.22 ID:/j+RMAM00
P「そうだな……確かに急ぎの仕事はないし、久しぶりに収録風景でも見てやるか」
凛「だったら、いつもより気合入れないとね」
P「そんな力まなくてもいいよ、いつも通り頼む」
奈緒「……そろそろ時間じゃないのか?アタシ、先に車に乗ってるからな……」
P「お、おう……じゃあ俺たちも行くか」
凛「そうだね、ちひろさん行ってきます」
加蓮「行ってきまーす」
ガチャ、バタン
366 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/26(水) 23:11:57.65 ID:y+CMnX9j0
〇TVスタジオ
『鮮やかな色纏う波紋は 風受けて飛び立った
キラキラとひかる まぶしい空へと―――』
スタッフ1「はい、オッケーです!収録、お疲れさまでした!」
スタッフ2「セットの片づけ急げよー!」
P「三人ともお疲れ様、すごくよかったぞ!」
凛「そんなの当たり前、だってプロデューサーが育てたアイドルだよ?」
加蓮「そうそう……それにしても、やっぱり三人で歌うステージってすごく楽しいね」
367 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/26(水) 23:12:28.29 ID:y+CMnX9j0
奈緒「……うん、そうだな」
P「ステージを楽しめるってことは、それだけお前たちが成長したってことだ……っとそういえば、お前たちはまだステージ衣装のままだったな」
P「俺は今日の収録に協力してくれた関係者の人たちへ挨拶に行こうと思ってるから、その間に着替えて帰る準備しておいてくれ」
凛 奈緒 加蓮「はーい」
P「あ、それと奈緒、後で大事な話あるから時間空けておいてくれよな」
奈緒「……わかった」
368 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/26(水) 23:12:53.34 ID:y+CMnX9j0
〇TVスタジオ 楽屋
凛「ふぅ……やっぱり全国放送用の収録ともなると、少し緊張するね」
加蓮「なに言ってるの、いつもより調子よかったじゃん、動きがキレキレですごくかっこよかったよ」
凛「そんなことないよ、ダンスだったら私より奈緒の方が上手かったし」
加蓮「だってさ、奈緒は今日の収録どうだった?」
奈緒「……、……」
369 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/26(水) 23:13:24.99 ID:y+CMnX9j0
加蓮「奈緒?どうしたの?」
奈緒「……へ?あ、いや別に何でもないぞ!」
凛「?変な奈緒……ってあれ、奈緒の衣装のリボン、一つ足りなくない、かな?」
奈緒「え!?ほ、本当だ……スタジオの方で落としてきちゃったのかな?」
加蓮「今ならスタッフさんとかも残ってると思うから、見てきたら?」
奈緒「うん、そうするよ」
370 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/26(水) 23:14:19.60 ID:y+CMnX9j0
〇TVスタジオ
奈緒(……プロデューサーさん、大事な話あるって言ってたけど、なんなんだろう?)
奈緒「あ、あったあった……やっぱりスタジオで落としてたのか、リボン」
奈緒「今度からは落とさないよう、気を付けないとな……っと」
奈緒(あそこにいるのは……今日の収録のスタッフさんだ、一応挨拶とかした方がいいのかな?でも、なんか話してるっぽいし、邪魔するのも……)
371 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/26(水) 23:15:10.85 ID:y+CMnX9j0
スタッフ1「やっぱ生で見るアイドルはすごいよな!見たか、あの渋谷凛と北条加蓮の笑顔!」
スタッフ2「それには同感、ってお前、神谷奈緒ちゃんはどうなのさ?」
スタッフ1「いやあれは……ぶっちゃけいらないだろ」
スタッフ2「まあな、確かに俺がプロデューサーだったら使ってないな」
スタッフ1「ってことは、今神谷奈緒の担当プロデューサーも結構苦労してるんじゃないのか?」
スタッフ2「それは言えてるな、取り柄のないアイドルのお守とか苦痛以外の何物でもないしな」
372 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/26(水) 23:15:47.22 ID:y+CMnX9j0
奈緒「……、……」
奈緒(ああ、そうだったんだ……プロデューサーさんはもうアタシのことなんて……)
奈緒(これっぽっちも……好きじゃないんだ……)
奈緒「……、……」グスッ
373 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/26(水) 23:16:28.65 ID:y+CMnX9j0
〇TVスタジオ 楽屋
P「お前ら、帰る準備はできてるか?」ガチャ
凛「遅かったね……ってプロデューサーじゃん」
P「どうした……奈緒がいないけど?」
加蓮「さっき、スタジオに衣装のリボン落としたからって探しに行ったきり戻ってこないの」
P「……俺、ちょっと探してくるよ、凛と加蓮は楽屋で奈緒に電話してみてくれ」
凛「わかった」
加蓮「うん、電話してみるよ」
374 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/26(水) 23:17:00.76 ID:y+CMnX9j0
P「ダメだ、どこにもいないぞ……」
凛「こっちもダメ、電話の電源入ってないみたい」
加蓮「ね、ねえ私たちどうしたらいいの?」
P「……とりあえずお前たちは事務所に戻れ、ちひろさんに迎え頼むから」
凛「プロデューサーは、どうするの?」
P「もしかしたら、奈緒がスタジオの外に出ちゃってるかもしれないからな、周辺を探してみる」
加蓮「雨も降ってるし、気を付けてねプロデューサーさん」
P「おう、絶対奈緒を見つけて戻るから」
375 :
◆/QeoqpZXlJn8
[sage saga]:2017/04/26(水) 23:47:55.81 ID:y+CMnX9j0
次回から後半戦に入っていきたいと思ってます
376 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/26(水) 23:57:40.28 ID:phKcZpsAo
乙、奈緒のメンタルがズタボロに
Pと奈緒の立ち位置が入れ替わるのか…R-18や病むと狂いそう
377 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/27(木) 00:21:44.00 ID:vZYKJzxio
スタッフは地獄行きですわ
378 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/27(木) 00:53:22.84 ID:JZNOURkgO
スタッフはおれが葬ったから安心しろ奈緒
379 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/27(木) 22:21:23.42 ID:QZdXPpdm0
TPで奈緒がいらないとか、このスタッフはセンスないからTV局やめた方がいいわ。どっかのFテレビみたいなgm番組連発しそう。
380 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/27(木) 23:51:04.02 ID:vZYKJzxio
枕強請りまくる上役、平然と演者を貶す下っ端、糞しか居ないな
381 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/27(木) 23:54:01.19 ID:BqOw9C7C0
――――――TVスタジオ周辺
P「いない……いったいどこに行ったんだ?」
――――――事務所周辺
P「ここもダメか……くそっ、さっきより雨が強くなってきた、早く見つけないと!」
――――――散歩で通った道
P「ここじゃない……!」
――――――某喫茶店周辺
P「ここでもない……!」
382 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/27(木) 23:55:07.92 ID:BqOw9C7C0
〇
P「いったいどこにいるんだ……」
P「あと、探してない場所で心当たりがあるのは……」
P(焦るな、落ち着け……落ち着いて考えれば何か解決策が思い浮かぶはずだ……)
P「……もしかして、あそこかもしれない」
P(だけど確証が持てない……凛に電話してみるか)
ポパピプペー
凛「どうしたのプロデューサー?」
P「少し聞きたいことがあってな、もしかして奈緒の荷物とか預かってないか?」
凛「あ、それなら預かってるよ……奈緒は着替えてからすぐにいなくなっちゃったから、荷物は楽屋に置きっぱなしでさ、見つかるまでは私が預かっていようかなって」
P「わかった、ありがとうな」
凛「……まだ、見つからないの?」
P「ああ、まだ見つかってない……だけど、なんとなく確証が持てたから、そこにあたってみようと思う」
凛「うん、わかった、奈緒のこと頼むよ」
P「おう」
383 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/28(金) 15:11:15.39 ID:Pqt4K8cFO
ジャ○ラッ○のせいで歌詞とか一部でも使ったらアウトじゃ…
384 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/28(金) 23:22:18.74 ID:c6TGD2IW0
〇神谷邸前
P「奈緒……やっと見つけたぞ」
奈緒「あ……プロデューサーさん……」
P「楽屋に荷物と一緒に鍵忘れてたからさ、もしかしたら締め出されてないかなって思ったけど……案の定だったか」
奈緒「……、……」
P「ほんと、結構探したんだからな……って、傘も差さずに出てったからびしょ濡れじゃないか」
奈緒「……なんで、追いかけてきたんだよ」
385 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/28(金) 23:23:46.55 ID:c6TGD2IW0
P「なんで、って……」
奈緒「アタシ、プロデューサーさんのこと避けて嫌な思いさせて……今日だってスタジオから勝手にいなくなくなって迷惑かけてさ……」
奈緒「アタシみたいな嫌な奴、なんで追いかけてきたんだよ……」
P「……奈緒……」
P「……どうしてだろうな、自分でもよくわかんないけど奈緒がいなくなったって聞いたらいてもたってもいられなくてさ」
P「それに俺は奈緒のパートナーだから……できるだけ支えてやりたいなって思って」
P「あとさ、なんか勘違いしてるみたいだから言うけど、俺は奈緒のことはこれっぽっちも嫌ってなんかいないぞ」
386 :
◆/QeoqpZXlJn8
[saga]:2017/04/28(金) 23:26:13.50 ID:c6TGD2IW0
奈緒「ほ、本当か……?」
P「こんなとこで嘘ついてどうするんだよ……というか正直、俺が奈緒に嫌われてるのかと思ったよ、避けられたりしてさ」
奈緒「はぁ……なんなんだよ、もう……こんだけ悩んだって言うのに、実際はこれっぽっちも嫌われてなかったってことかよ……」
奈緒「結局、アタシのひとり相撲……クシュン!」
P「大丈夫か?結構雨に打たれたからな……風邪ひく前にどこかで着替えないとな」
奈緒「……でも、どこで着替えるんだよ……アタシ、家の鍵楽屋に置いたまま、忘れちゃったんだけど……」
P「そうだった……」
奈緒「な、なあ……プロデューサーさんの家は、だめか?」
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