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永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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276 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/17(水) 01:04:48.52 ID:PrSgG1Elo
レイセン「――――な、何を今更なのよ!? そんな事、言われなくても知ってるわよ!」
レイセン「そうよ……その時、よりにもよってあの永琳と再開してしまったせいで、あたしはいつも怯える日々を送るハメになった……」
レイセン「知らないはずないじゃない! だって、あたしはあんた、あんたはあたし!」
レイセン「いつも同じで、いつも同じ過去を送ったんだから!」
薬売り「……フッ」
レイセン「 何 笑 っ て ん だ ! 」
薬売りの失笑に、敏感に反応する兎。
その嘲りたっぷりの笑みは、怒りに値するのは重々承知である。
しかしそれは誤解である。
薬売りの笑みは、あくまで自分の記憶に向けられたものであったのだ。
薬売り「いや……失敬。少し、思い出しまして……」
レイセン「何を……だよ……」
薬売り「同じ時を過ごそうと、同じ景色を見ようと……互いの胸の内にあるものは、決して同じではなく」
レイセン「意味わかんねえ……んだよ!」
まぁだからと言って、時と場所を選べと言う話ではあるが……
余計な茶々は往々にして場を崩す。
それは雰囲気だけではない。
この場合に限っては、文字通り崩れるのだ。
薬売り「それに……あまり茶々を入れない方がイイ」
薬売り「無駄に間延びさせると……最後まで、聞けないかもしれませんよ?」
レイセン「ハ――――」
――――そっくりそのままの意味で。
レイセン「ちょ…………!」
【剥】
レイセン「あ、あたしの体が……!」
【剥】
レイセン(崩れていく――――!?)
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