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永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/05/06(土) 20:36:18.00 ID:JykFf7uxo
【姿】
薬売り「……」
【形】
うどんげ「ひ……」
【酷似】
【目前之兎】
レイセン「はろぉ〜鈴仙。久しぶりぃ」
レイセン「こうして話すのは、いつぶりだったかな? 確か……」
レイセン「月の都から、脱走ぶりだったかしら?」
玉兎の内より現れしもう一人の玉兎――――レイセン。
その名は「鈴仙」の二文字をそのままカナ読みにした名であり、音の上ではどちらも同一である。
故に、同じなのだ……こうして久方ぶりの会話に興じようと。
されどどちらも同じ玉兎。あくまでこれらは、”二羽で一羽”なのである。
レイセン「よくぞまぁ今まで、長い事シカトぶっこいちゃってくれたわよねぇ? この――――」
レイセン「おっと御免。今はなんか、ダサい名前に改名したんだっけ?」
レイセン「ええと、なんつったっけ……」
【禁視】
レイセン「ああ…………”うどんげ”だっけ?」」
【狂気之瞳】
うどんげ「かッ…………かッ! かッ! か…………ッ!」
時を同じくして、漢字の方の鈴仙にも明らかな異常が現れた。
声が枯れている――――。
まるで痰の詰まった老人か、はたまた病に伏せる童かのようである。
「カッカッカッ」と、酷く濁った声に変貌していく玉兎の喉。
その声に薬売りは、ふと、いつぞやの既視感を感じ取った。
薬売り「声が……”入れ替わった”」
あの赤き眼に睨まれた直後に現れた、「乱れ」である。
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