永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」

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163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/06(木) 22:51:12.83 ID:zNht1eFzo


永琳「私が師として命じた言付……覚えておいでですね?」

薬売り「無論です。必ずや――――」



(そのモノノ怪とやら、必ずや斬り屠って見せなさい)



――――時に皆の衆、モノノ怪の”怪”とは何か知っておるか?
 病の事よ……そしてモノとは荒ぶる神の事。
 その名の所以の通り、モノノ怪とは、人を病のように祟る存在。
 怨み・悲しみ・憎しみ。様々な激しい人の情念が妖と結びつくことによって生まれる魔羅の鬼。
 これらの事を顧みれば、八意永琳が薬売りに託した”命”の真意も、自然と推し量れよう物よの。



永琳「私は薬師。そこに患者がいる限り、世に病が蔓延る限り」

永琳「努めてこの身、捧げましょう――――人々が、苦しみから解き放たれますように」


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 八意永琳の身に巣食った目玉の群れが、さらに増えていく。
 そしてその透き通った麗しき肌は、直に白と黒との二色に分かれ、その内の黒が集いて、一つの大きなる瞳となった。
 もはやモノノ怪と永琳の区別もつかぬ、いと大きなる眼……
 してその瞳は、”最後の時”まで、じ〜っと見つめていたそうな。



うどんげ「お師匠様…………!」




 愛弟子・鈴仙――――其の本名「鈴仙・優曇華院・イナバ」を。





【愛】





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