にこ「大丈夫、大丈夫だから。にこ達はみんな、生きて帰れるから」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 17:21:43.30 ID:oxUq2F6Po
 
平和っていうものが、いまいちよく分からなかった。


普通に家族と生活をして、普通に学校に行って、普通な日々を過ごしていく。


そんな日常は、私にとって当たり前で、それ以上でもそれ以下でもなかった。



たまに、テレビの画面に写っているニュースを観ても、よく分からない。


災害の多い国、犯罪の多い国、内戦が続いている国……。


どれもこれも、私達には関係の無いもののように思っていた。



――でも、それはもしかすると、他の国の人達も、同じように思っているのかもしれない。


「自分には関係ない事」「どうせ他の国の事だから」……多分、真剣に考えてる人なんて一割くらししかいない。


どれだけ大袈裟に伝えられてても、自分達の事じゃないから、次第に危機感は薄れていく。









でも、それは当たり前の事だった。

人は見ず知らずの他人の不幸を、共有する事なんて出来ない。



――もし、それが出来るとしたら

それは、自分にも等しく、不幸が訪れた時だけ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1489306903
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 17:25:52.41 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・





「」

「…・・・」

「うっ……げほっ……げほっ」

「何……一体、何が起こって……」





にこ「……っ!?」

にこ「え……なに、これ……?」

にこ「玄関が……ない」

にこ「壁が壊れて……キッチンも、居間も……崩れて」





にこ「っ!?こころっ!ここあっ!虎太郎っ!」

にこ「どこっ!?どこにいるの!?返事してっ!」

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 17:36:11.92 ID:oxUq2F6Po
にこ「と……通れ……ない?」

にこ「何で……何で上の階のコンクリートが崩れてるの……?」

にこ「このパイプ何よ……何で鉄筋みたいなのが刺さってるのよ……っ!」

にこ「どうして……一体何が起こってっ……」 ガラッ…





「……ぇ……ま」





にこ「……っ!?こころ!?こころなのねっ!?」

にこ「どこにいるの!?ここからじゃ何も見えないっ……」



「お……お姉さま……っ」

「けほっ……お姉さま……どこっ……?」



にこ「ここにいるっ!にこにーはここに居るからっ!」

にこ「くっ……このっ……こんな瓦礫……っ!どきなさいよっ……!」


バラッ ガララッ…




にこ「……!」

にこ「こころっ……!」

こころ「げほっ……ぅ……お、お姉さま……」

にこ「良かった……無事で本当にっ……」








こころ「こ……ここあがっ」

にこ「えっ?」

こころ「ここあが……あのコンクリーの下敷きにっ……!」

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 17:47:24.66 ID:oxUq2F6Po

――



ここあ「……」

虎太郎「…ぅ……ぁ……」 

ここあ「痛い……痛いよ……虎太郎……」

ここあ「こころ……姉ちゃん……ママ……」





バラッ ガラガラッ……!




にこ「はぁっ、はぁっ……!」

にこ「ここあっ!?あ、アンタ……それっ……!」




ここあ「ぁ……ねぇ……ちゃん」

虎太郎「……に、……にこにー……」

にこ「待ってて!今、今すぐ!助けてあげるからっ!」




にこ「ふっ……ぐっ……っづぅ……っ!」 

ここあ「むり……だよ……もう……ずっと……あし……動かない……もん」

にこ「バカっ!何諦めてるのよっ!アンタそんなに諦めの良い子じゃなかったでしょうっ!?」

にこ「待っててっ……にこにーが絶対……絶対っ……!」





こころ「……お、おねえ、さま……」

こころ「ここあの、足が……足がっ……!」 





にこ「……っ!?ひっ!?」

にこ「こ、ここあ……右足が……反対にっ……!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 18:01:59.87 ID:oxUq2F6Po
ここあ「……ねぇ、ちゃん……」

にこ「ここあ、しっかりして、大丈夫、大丈夫だからっ」

にこ「にこにーがね、すぐに助けを呼んできてあげるからねっ……」

ここあ「やだ……ねえちゃん……行か……ないで」

にこ「どこにも行かない、どこにも行かないよ……うん、大丈夫、大丈夫よ……」



ここあ「お姉さま……っ」 ポロポロ

虎太郎「……にこにー」



にこ「大丈夫、安心して……みんな、大丈夫だから」

にこ「だって、にこにーは宇宙一bPアイドルなんだから」

にこ「家族だって、全部、全部守ってあげれるんだから」




にこ「ほら、二人とも、こっちおいで……」

こころ「……」 ギュッ

虎太郎「……」 ギュッ

にこ「ほら、ここあも……手を」

ここあ「……」 ギュッ




こころ「お姉さま……」

ここあ「ねえちゃん…」

虎太郎「にこにー……」





にこ「大丈夫、大丈夫だから」

にこ「こころも、ここあも、虎太郎も」

にこ「みんな、みんな……」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 18:03:28.71 ID:oxUq2F6Po













「にこが、絶対に、絶対に助けてあげるからね……」













.
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 18:18:22.04 ID:oxUq2F6Po

?同刻?



「下がって下さいっ!ここは危険です!離れて下さいっ!」


「建物が崩れ二次災害が起こる可能性があります!危険ですので絶対に近づかないで下さいっ!」





「ちょっと何をしているのですか!ここから先は危険です!離れて下さいっ!」

にこ母「行かせてくださいっ!娘が、娘達があの中にいるんですっ!」

にこ母「お願いしますっ!どうか、どうかあの子達を助けて下さいっ!」

「現在救助可能かどうか調査中です!安全が確認出来次第救助に入りますっ!」

にこ母「安全な訳ないでしょう!?今にも崩れそうなのに!あの子達が押しつぶされそうになってるのにっ!!」

にこ母「通してっ!あの子達を助けてっ!にこっ!こころっ!ここあっ!虎太郎っ!」

「危険です!離れて下さいっ!これ以上は進めませんっ!離れて下さい!離れて……」









穂乃果「……にこちゃん」

海未「こんな、こんな事って」

ことり「本当に……嘘じゃないの……?」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 18:42:45.17 ID:oxUq2F6Po
絵里「はぁっ、はぁっ……!」

凛「絵里ちゃん!希ちゃん!」

花陽「ど、どうだった……?」

絵里「……駄目、崩れたマンションの状況も、救助開始の時間も、にこ達の安否も分からなかった」

絵里「救助隊の人達でさえ分かってなかった……全く状況が分かんない」

海未「そ、そんな……」

真姫「……どうして、どうしてこんな事になっちゃったのよ」

真姫「何でいきなり、にこちゃんのマンションが崩れたりするのよ」

真姫「他の、ほかのどこも崩れてないのに、何でここだけっ……!」

花陽「真姫ちゃん……」





希「……さっき、群がってた人達が、こんな事言ってたよ」

希「このマンション、前々から建物自体が老朽化してて、近いうちに増強される予定だったって」

凛「……」

希「根も葉もない噂話だったけど……何も情報がない以上、この話を信じるしかないやん」




穂乃果「……私達に、出来ることって」

絵里「無いわ。例え上手く侵入したとしても、私達がにこ達を安全に救出するなんて絶対無理」

絵里「それどころか、私達まで瓦礫の山に押しつぶされちゃうかもしれない」

穂乃果「……」



海未「……祈りましょう」

海未「にこは、とても強い子です。この程度のことで、絶対に倒れたりしません」

凛「……うん、凛もそう思う。にこちゃん、妹ちゃん達と一緒なら逞しいもん」

花陽「そ、そうだよね……にこちゃんが負けるはず、ないもん……」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 18:45:47.24 ID:oxUq2F6Po
絵里「戻りましょう。新しい情報が入ってきたかもしれない」

絵里「凛、花陽。にこのお母さんを、こっちに連れてきてあげて」

凛「うん」

花陽「分かりました」




真姫「……」

ことり「真姫ちゃん……大丈夫だよ」

ことり「にこちゃんは絶対戻って来てくれるよ……だから、一緒に待ってあげよう?」

真姫「……うん」

海未「穂乃果、行きますよ」

穂乃果「あ、うん」




















穂乃果「……」

穂乃果「にこちゃん、信じてるよ。絶対に、生きて帰って来るって」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 18:49:15.39 ID:oxUq2F6Po







          【第1日目】







.
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/12(日) 18:54:34.18 ID:2BbrOAQ8o
これは中国人が建てたマンションですわ
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 18:58:00.37 ID:oxUq2F6Po
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・




「……」

「……ぁ」

「ママ……パパ……」

「ぅ……」









にこ「……っ」 ガバッ

にこ「……ぇ、あ」

にこ「あ、あれ……にこ、生きてる……」

にこ「み、みんなは……っ!」






こころ「……すぅ……すぅ」

ここあ「……かー……すぅ」

虎太郎「……」 Zzz...






にこ「……良かった、みんな無事で……」

にこ「……え、無事?」

にこ「あれ、ここあ、足が戻って、え、あれ……」











にこ「ていうか……ここ……どこなのよ?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 19:04:31.97 ID:oxUq2F6Po
にこ「えっと、確かにこ達は……」

にこ「いきなりマンションが崩れて、コンクリートの下敷きになったここあを助けようとして、それで……」

こころ「んぁ……おねえ、さま……?」

にこ「!」

にこ「こころ!起きたのね……」

こころ「ふぁぁ……ここ、どこですか?」

にこ「……」

こころ「お姉さま?」

にこ「ううん、大丈夫よ。ちゃんと説明してあげるから」

にこ「こころ、ここあと虎太郎も起こしてくれる?」

こころ「あ、はい、分かりました!」 タッタッタ…










にこ「……妹達に変な心配させないようにしないと」

にこ「にしても本当に何処なのよここ……にこ達が住んでたマンションとはまるで別物じゃない」

にこ「壁に大きな穴は空いてるし、家具はぐちゃぐちゃだし……」

にこ「……」







にこ「……夢、なんて事じゃないわよね?」

こころ「お姉さま、二人を起こしてきました!」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 19:23:00.62 ID:oxUq2F6Po
ここあ「ふぁ〜ぁ……姉ちゃんおはよー」

虎太郎「……ねむい」

にこ「おはよう……って、アンタ大丈夫なの?」

ここあ「え、大丈夫って何が……」

ここあ「っ!」

こころ「こ、ここあ?」

ここあ「あいたたた……あれ?わたし、足なんて怪我したっけ……」

にこ「!?だ、大丈夫!?骨とか折れてない!?」

ここあ「そ、そんな大袈裟な……うん、痛むけど歩けない訳じゃないよ」

にこ「良かった……良かった?」

にこ(あんな足の曲がり方して、なんで軽傷で済んでるのよ?)

虎太郎「……ママ、いない」

こころ「お姉さま、ここは一体何処なんですか?こころ達はさっき、マンションが崩れて生き埋めに……」

ここあ「え、生き埋め?」

こころ「ここあ、覚えてないの!?」

ここあ「いや……何か物凄く痛い夢はみたなぁって……それだけ」

こころ「あ、あんな恐ろしい足の曲がり方してたのに覚えてないなんて……!」

ここあ「ちょ、ちょっと何変な曲がり方って!?凄く怖いから思い出したくないんだけど!」





にこ(……ここあはともかく、にことこころはマンションが壊れた事を覚えてるわね)

にこ(だとしたら、さっきの出来事が昨日の出来事で、今ここに居る事は夢?)

にこ(……でも、感覚あるし、物に触った感触あるし……にこ、こんな夢、見た事ない)





にこ「……ああもうっ」

虎太郎「にこにー……?」

にこ「あ、何でもないわ。大丈夫よ」

こころ「お姉さま、こころ達は助かったのですか?」

にこ「え、うん。そう……だと思う」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 19:27:42.73 ID:oxUq2F6Po
ここあ「ていうか、ここ何でこんなに穴だらけなの?」

ここあ「なんか色々ボロボロだし、1階と2階が半分崩れてるし」

にこ「え?……あ、本当だ」

こころ「お姉さま!このお家、地下に行く階段もあります!行ってみてもいいですか?」

にこ「だ、だめ!何があるか分からないから!じっとしてて!」

こころ「は、はい……」

にこ「……ちょっと、この家がどうなってるか見てくる」

にこ「こころ、ここあ、二人は虎太郎の事をお願いね」

ここあ「うん」

こころ「わかりました」

にこ「良い子ね。虎太郎、お姉ちゃん達を困らせちゃダメよ」 ナデナデ

虎太郎「うー?」

にこ「じゃあ、行って来るわ。何かあったら大きな声で叫んでね」

ここあ「姉ちゃん、気を付けてね」

にこ「うん、分かってる」














にこ「……ここが何処か、全くわからないけど」

にこ「じっとしていても、何も変わらないのは確かよね」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 19:35:20.67 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・



にこ「……う、何よこれ」

にこ「階段じゃなくて、梯子……?なんで梯子なのよ」

にこ「下をみない、みない……」 ギッ ギッ





にこ「……ふぅ」

にこ「うわ、瓦礫の山がある」

にこ「……もう、瓦礫は見たくないわ」





にこ「扉が2つ、ひとつは板で塞がれてる……」

にこ「明らかに怪しいわね……こっちにしましょう」 ガチャ




にこ「!」

にこ「な、何よこれ……」

にこ「さっきとは比べ物にならないくらい、瓦礫で埋もれてるじゃないの……!」

にこ「これじゃ進めない……」




にこ「……退かすにしても、凄く時間がかかりそう」

にこ「そう言えば、ここあの所に行くときもこの位の瓦礫が積んであったっけ……」

にこ「……何か関係、あるの?」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 19:40:31.19 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・


ガチャ


にこ「はぁ……ここは後回しね」

にこ「とするとこの塞がれた扉を……これ、剥がせるの?」





にこ「………」 ギュッ

にこ「んっ、んっ!んんっ!」 ギッ ギギッ ギギギッ……



にこ「……少しずつだけど、開いてきてる」

にこ「ふんっ!っせ!のっ!」 ギギギッ ギギギッ



バランッ!バラバラ……


にこ「はぁ、はぁ……剥がれた」

にこ「何でわざわざ塞いだのかしら……そんな事する意味が」 ガチャ



にこ「!?」

にこ「な、何よこれ!?また瓦礫の山じゃない!」

にこ「ああもうっ!これじゃ無理して開けた意味がないじゃないのぉ!もー!」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 19:51:51.15 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・・・

こころ「……お姉さま、遅いね」

ここあ「うん、でもさっき姉ちゃんの苛立った声聞こえたから、大丈夫なんじゃない?」

こころ「ならいいんだけど……」





虎太郎「……」 ガチャガチャ

こころ「虎太郎、何してるの?危ないからじっとしてなさい」

虎太郎「……」

ここあ「……虎太郎?」





虎太郎「……お水、あった」

こころ「え?」

虎太郎「……砂糖」

ここあ「お、そう言えばずっとのどか湧いたなって思ってたんだよね。ちょうだい」

こころ「だ、ダメよ!拾った物を口にしたらいけないってママが言ってたでしょ!?」

ここあ「えー……でも、この家の蛇口壊れてるじゃん」

こころ「とにかくだめ!お姉さまが帰って来るまで待つの!」

ここあ「ちぇー……」









虎太郎「……」 ガチャガチャ

虎太郎「機械のネジ……かっこいい」

こころ「虎太郎もいい加減にして、こっちでいい子にしてなさい」

虎太郎「うん」 テクテク
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 20:01:04.28 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


バラララッ!ガラッ……



にこ「はぁー……はぁー……や、やっと終わった」

にこ「にこ一人でこれを退かせた事がキセキね……」

にこ「えっと……この先は」





にこ「……大きい戸棚が一つあるだけ」

にこ「こ、ここまで頑張って……何もないなんて……」

にこ「どうしよう……もう随分と妹達を待たせちゃってるし」





にこ「……」 ガラッ

にこ「何か、何か為になるものでも……」 ガサゴソ





にこ「!」

にこ「包帯と缶詰……!缶詰はともかく、包帯は大収穫ね」

にこ「これでここあの怪我も少しはマシになる筈……急いで戻らないと」











にこ「……随分時間が経った気がする。身体も疲れてる」

にこ「やっぱり、これって夢じゃない……のよね?」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 20:20:59.49 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・


にこ「……ふぅ」

こころ「あ、お姉さま!」

にこ「ごめんね、凄く遅くなっちゃった……」

虎太郎「……にこにー。無事」

ここあ「もーずっと地べたに座ってたからお尻痛いよ……いてて」

にこ「ごめんね……あ、ここあ、さっき包帯見つけたから手当してあげるわ。こっちに来て」

ここあ「あ、うん……ありがとう姉ちゃん」

にこ「いいのよ、はい、足出して」

ここあ「うん……」






にこ「……」 シュル シュルッ ギュッ

にこ(もう日が沈みかけてる……夜もここで過ごさないといけないの?)

こころ「お姉さま、こころ達はいつまでここにいないといけないの?」

にこ「えっと……そうね。明日には戻れるはずだから、今日は我慢してね」

こころ「はい……」

ここあ「あ、姉ちゃん、虎太郎がそこで水とか色々見つけたんだけど、これ、飲んでいい?」

にこ「え?水?」



こころ「……そう言えば、今日一日何も食べたり飲んだりしていません」

虎太郎「……お腹、空いた」

ここあ「喉もカラカラだし……ね、いいでしょう?」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 20:25:33.57 ID:oxUq2F6Po
にこ(……見た感じ、綺麗なペットボトルに入っている水ね)

にこ(でも、水って確か賞味期限あったわよね……これ、ラベルも何もついてないし、安全に飲める保証は……)

にこ「……」 チラッ




ここあ「……姉ちゃん」

にこ「……ちょっと、にこが一口飲んでみるわ」 プシュ

にこ「……」 ゴクッ 





にこ「……うん、普通の水ね」

ここあ「本当!?じゃあ飲んでいいの!?」

にこ「う、うん……でも沢山飲んじゃダメよ。お腹壊すから」

ここあ「やったー!」

こころ「お、お姉さま……こころも、飲みたいです」

にこ「いいわよ。あ、そうだ……」 ゴソゴソ

にこ「ほら、さっき地下でちょっと大きめの缶詰を見つけたの。みんなで分けて食べましょう」

こころ「わーい!ご飯です!お腹ペコペコでしたー!」

虎太郎「ごはん……」

にこ「ほら、焦らないの。今開けてあげるから……」



カシュ



にこ「……これは、お肉、よね?」

ここあ「何でもいいよ、いただきまーす」

にこ「あっ!ちょっと!まだにこが毒見してっ……!」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 20:29:11.89 ID:oxUq2F6Po



パクッ



ここあ「……」

にこ「……ここあ」

ここあ「……このお肉、肉の味しかしない」

にこ「え?」

ここあ「ぶにょぶにょしてるし……あんまり美味しくないや」

にこ「大丈夫?まさか腐ってないわよね……?」 パクッ




にこ「……うぇ、確かに肉の味しかしないわね……そもそも何の肉なのよ」

にこ(でも、腐乱臭はしないし、腐ってる訳ではなさそう……)

こころ「お姉さま……?食べても大丈夫なのですか?」

にこ「う、うん……あんまり美味しくないけど」

ここあ「でも、何も食べてなかったからないよりはマシかな」

にこ「そうね……」

虎太郎「……まずい」

こころ「こら、虎太郎。我慢して食べるの」




にこ「……4人で分けたから、全然足らないわ」

こころ「お姉さま、もう缶詰はおしまいですか?」

にこ「うん……ごめんね」

ここあ「はぁ……もう帰りたい」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 20:40:44.45 ID:oxUq2F6Po

?夜?



にこ「……あっという間に夜になったわ」

ここあ「姉ちゃん、ここ寒いよ……」

こころ「……大きな穴が開いてるから、風がどんどん中に入ってきてます」

虎太郎「……くしゅんっ」 ズズッ




にこ「……風邪でも引いて、体調崩したらまずいわ」

にこ「3人とも、今日は下の階で寝ましょう」

ここあ「下って地下のこと?」

にこ「うん、さっき綺麗にしてきたから、少なくともここよりは居心地がいい筈よ」

にこ「幸い、大きめの布とかも見つけたから、寒さは凌げると思うわ」

こころ「ベットはないのですね……」

虎太郎「……」








こころ「あ、でも布団っぽいのはいっぱいありますね」

にこ「ほら、今日一日だけの事だから、早く寝て明日に供るわよ」

ここあ「はーい……ふぁぁ……うっ……布越しの床が冷たい……」

にこ「今日だけ我慢してね……おやすみなさい」

こころ「お姉さま、おやすみなさい……」

虎太郎「おやすみ……」



24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 20:47:28.90 ID:oxUq2F6Po
こころ「……すぅ……すぅ」

ここあ「……かー……すぅ」

虎太郎「……」 Zzz...




にこ「……みんな、寝たわね」

にこ「……」





にこ「どうしよう……今日一日使って、何も出来なかった」

にこ「明日元に戻れる保証なんてどこにもないのに……どうすればいいのよ……」

にこ「水は僅かしかない、食料はさっき食べちゃったし……」

にこ「……」






にこ「……3人が寝てる間に、少しでもいいから食べ物を見つけないと」

にこ「ここ、二階と三階もあったはずよね……さっきの戸棚みたいに、まだ食料があるかも」








にこ「……大丈夫、大丈夫。にこなら絶対、こころ達を守れる」

にこ「しっかりするのよにこにー!姉が頑張らないと、妹達はついてこないわ!」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 20:48:52.47 ID:oxUq2F6Po








          【第2日目】







.
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 20:57:43.01 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・・・




こころ「……ん、ふぁぁあ」



ガチャガチャ…



こころ「……あれ……お姉さま」

にこ「…!あ、こころ……起きてたのね」

こころ「はい……お姉さま、早起きですね」

にこ「う、うん……早く目が覚めちゃったの」

こころ「そうですか……ふあぁ……」




にこ「……よく、眠れた?」

こころ「……床が冷たくて、時々上の階から入って来る風で、夜中何度も起きてしまいました」

にこ「……そう、よね」

こころ「ねぇお姉さま、今日本当にお家に帰る事が出来るのですか?」

にこ「……」 

こころ「お姉さま?」

にこ「大丈夫よ、心配しないで。ちゃんと帰れるから」

にこ「もう少ししたら、ここあ達を起こしてきて。にこにーが良い物持ってきてあげるから」

こころ「本当ですか!?はい!分かりました!」









にこ「……」

にこ「うん……一日寝てなくても、人間は大丈夫よね」

にこ「頑張らないと……ひとまず、夜中に集めた物を整理して……」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 21:13:37.79 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ここあ「ふぁぁ……腰が痛い」

虎太郎「……眠い」

にこ「ほら、シャキッとする!ママに見られたら怒られちゃうわよ!」

こころ「お姉さま、良い物とは一体何ですか?」

にこ「あ、うん。みんなお腹空いてるでしょう?」

にこ「色々探してたら、食べられる野菜を見つけたの。綺麗に洗ってるから食べていいわよ」

ここあ「……野菜を、生で?」

にこ「う、うん。大丈夫。カブは生でも食べられるの。甘くて美味しいわよ」

虎太郎「……パン、食べたい」

にこ「ごめんね。パンは見つからなかったの……2つあるから、3人で食べなさい」

こころ「お姉さまは食べないのですか?」

にこ「にこはみんなが寝てる間に食べちゃったから、大丈夫。遠慮しないで」

こころ「分かりました……いただきます」

ここあ「いただきまーす」



がりっ ぼりっ ぼりっ……



虎太郎「……かたい」

こころ「でも、甘いです……」

ここあ「うん……昨日の缶詰と一緒に食べたら美味しいかも」

にこ「……缶詰は、見つからなかったわ」

ここあ「そっか……」

こころ「……」








にこ「……ねぇみんな、あのね」




ドンドンドンドンッ!
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 21:19:26.13 ID:oxUq2F6Po
こころ「ひっ!?」 ビクッ

ここあ「な、何っ!?何なの!?」

虎太郎「……?」 ボリボリ

にこ「っ!みんな静かにっ!」






にこ(……誰かが、家のドアを叩いた?)

こころ「お、お姉さま……」

にこ「心配しないで、大丈夫……」

にこ「……」

にこ「……ちょっと見てくるわ、三人とも絶対に動かないで」

ここあ「う、うん……」











にこ(……)

にこ(もしかして、本当に救助隊が来てくれたの……?)

にこ(……開けて、大丈夫。よね?)






にこ「……変な人だったら、すぐに閉めて鍵をかける」

にこ「最初は、ちょっとだけ……」






ガチャ……
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/12(日) 21:28:04.82 ID:2BbrOAQ8o
はよしろ
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 21:29:22.17 ID:oxUq2F6Po


「ああ良かった、ドアを開けてくれた」


にこ「……な、何の用ですか?」


「どうか警戒しないでくれ、私達はここの隣に住んでいる者です」









にこ「……」 ギィィ


「こんにちは!隣人さん!」

「実は、家に何本かヒノキが立っていてね、こんな世の中だろう?誰かに切られる前に材木にしてしまったワケさ!」


にこ「……はぁ」


「良かったら、分けてあげるよ。これからどんどん寒くなるだろうし、薪は多い方がいいだろう?」

「共に助け合って、この内戦を生き延びようじゃないか!」


にこ「あ、はい……ありがとうございま」







にこ「……っ!?」

にこ「ちょ、ちょっと待って下さい!今なんて言ったの!?」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 21:47:27.57 ID:oxUq2F6Po

「ん?だから、共に助け合って、この内戦を生き延びようって……」


にこ「な、内戦……?内戦って何!?日本で内戦が起るわけないじゃない!」


「ニホン……?何を言っているんだ?このPogorenでは反乱軍と政府軍が今まさに殺り合っているじゃないか」


にこ「ぽ、ポゴレン…?反乱軍…?い、一体何を言ってるのよ……!」


「おっと、そろそろ行かないと……昼はスナイパーに狙われてしまう」

「じゃあね隣人!まだスーパーに食べ物が残ってるって聞いたから、急いだ方がいいよ!」


にこ「ちょ、ちょっと!待ちなs」





パァンッ……!








にこ「っひぃ!?」 



にこ「ぇ……ぁ……あ?」 

にこ(う、嘘……昨日から、ずっと遠くで鳴っていた、音って……)

にこ(じゅ、銃……声?)




にこ「ぁ……あ……あっ……!」

にこ「し、閉めないと……早く……扉をっ……!」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 21:53:54.50 ID:oxUq2F6Po

バタンッ!





にこ「っは!……はっ……はぁっ……!」




こころ「お、お姉さま!?」

ここあ「ど、どうしたの!?何かあったの!?」

虎太郎「……?」




にこ「……ぅぅん、何でも、ないわ」

こころ「え、で、でも……顔色が」

にこ「大丈夫、大丈夫だから……」

にこ「ちょっと……疲れてるみたい……しばらく……休むわ……」

ここあ「……姉ちゃん?」

にこ「……ごめんね」



ガチャ……バタン










にこ「……」

にこ「い、今、確信したわ」

にこ「これは夢。夢よ」

にこ「日本で、戦争が起こる訳、ないじゃない……はは、何よこれ……」

にこ「寝よう……寝て、起きたら……また……家に」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/12(日) 22:03:43.69 ID:w8uoW/qDo
this war of mineか
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 22:08:56.77 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ここあ「……まだ、家に帰れないのかな」

こころ「……うん」

ここあ「……姉ちゃんは?」

こころ「ぐっすり眠ってるよ……凄く疲れた顔して」

ここあ「……」




ここあ「あの、さ」

こころ「?」

ここあ「昨日、私もあまり寝れなくて、夜中に起きちゃったんだよね」

ここあ「んで、上から物音がして、横で寝てる筈の姉ちゃんが居なかったから」

ここあ「もしかしたら姉ちゃんもトイレかなって思って、上の階に行ったんだよね」

こころ「……それで?」






ここあ「……姉ちゃん、手とか顔とか、真っ黒にして、瓦礫の山とか、机の引き出しとか漁ってた」

ここあ「多分、今日の朝食べた野菜、姉ちゃんが夜中に見つけた物……だと思う」

こころ「……そんな」









ここあ「……ねぇ、もしかして、私達ってずっとここまm」

こころ「待って!そんな事言わないでっ!」

虎太郎「!?」 ビクッ
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 22:16:04.90 ID:oxUq2F6Po
ここあ「……ごめん」

こころ「……」 グスッ

虎太郎「……泣いてる?」

こころ「ううん、泣いてないよ……」

ここあ「ねぇ、もう夕方だけどさ、私達で何か出来る事探そうよ」

こころ「私達で?でも……お姉さまが危険だから動かないでって」

こころ「それに……私達、お姉さまみたいに力も無いし……」

ここあ「……うん」

ここあ「だから、二人でさ」

こころ「えっ?」

ここあ「二人で力合わせて一緒にやれば、姉ちゃん並に力でるんじゃないかなって」

こころ「……あ」





ここあ「……ボロボロになってる姉ちゃん見たのに、このままずっと何もしないで待ってるとか」

ここあ「私嫌だよ。退屈だしお尻痛いし、お腹空くし喉乾くし」

こころ「……」

ここあ「こころがしないなら、私一人でも……」

こころ「待って!」









こころ「……私も、これ以上辛い顔してるお姉さま、見たくない」

こころ「私も頑張る。……ここあ、一緒にやろう?」

ここあ「……うんっ」 
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 22:21:43.30 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




にこ「……」

にこ「ん……ぁ……」




にこ「……目が、覚めてる」

にこ「少しだけ……疲れ取れてる」





にこ「……でもっ……身体のあちこちが痛いっ……」

にこ「本当に……本当に、夢じゃないの……?」



ポタッ……



にこ「ひっくっ……ぐすっ……どうしたらっ……どうすればいいのよっ……!」

にこ「戦争だなんて……スナイパーだなんてっ……」

にこ「あの子達に……なんて説明すればいいのよぉっ……!」












シュッ……

    シュッ……


カンカンカンッ…・・!
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 22:30:01.49 ID:oxUq2F6Po

にこ「……?」

にこ「何……この、音……?」





にこ「……っ!」


にこ「ま、まさかっ……兵士がこの家に……っ!?」


にこ「こ、こころ!ここあっ!虎太郎っ!」 ダッ?





ダッダッダッダッ……


バタンッ!




にこ「こころっ!ここあっ!虎太郎!大丈…」


こころ「ここあ!そっち、もうちょっと上!」

ここあ「ちょ、ちょっと待って……ここらへん!?」

こころ「うん、そこっ!えっと……ここに釘を打って……」

ここあ「ああもう!煉瓦じゃ打ちにくい!金槌とかないの!?」

こころ「虎太郎、お布団なる布かお洋服があったら持ってきて!」

虎太郎「…はい」

ここあ「ここを立てて……よし、何とか出来た」





にこ「……なに、してるの?」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 22:43:15.41 ID:oxUq2F6Po
こころ「あ、お姉さま……」

にこ「ダメじゃない……ちゃんと、じっとしてないと」

にこ「もうすぐ、もうすぐ助けが……来るんだから」

虎太郎「……」



ここあ「……姉ちゃん、疲れてるでしょ?寝てていいよ」

こころ「そうです。こころ達は大丈夫です。ここは任せて下さい」

にこ「任せるって……何作ってるのよ……?」

ここあ「いやー、だって床で寝たら身体痛くなるじゃん?」

ここあ「だからさ、ここにあるもの全部使って、ベット作ってるの」





にこ「ベット……?何で……」

こころ「ほら!今日お姉さまが貰った木がいっぱいありますので、夜には間に合いますよ!」

こころ「お布団も虎太郎がいっぱい持ってきてくれてるので、今日は寒くて痛い思いしないで寝れます!」

虎太郎「……洋服、いっぱい」

にこ「……」

こころ「だからお姉さま、今日は休んでて下さい」

こころ「私達だけでも、何とか出来ますから」

こころ「そして、こころ達特製ベッドで、一番最初に寝て下さい!元気になれます!」










こころ「だから……だから」

こころ「そんな……悲しい顔……しないで……下さい……」 ジワッ

こころ「こころは……いつも……笑ってる……お姉さまが……」

こころ「一番……一番っ……」

こころ「ふっ……ぇっぐ……ぁ……」 ボロボロ
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 22:54:45.17 ID:oxUq2F6Po
にこ「……こころ」


ギュッ



にこ「……ここあ?」

ここあ「……水くさいよ。姉ちゃん」

ここあ「自分ばっかり、辛い思いしてさ」

ここあ「私達だって、もう小さい子どもじゃないもん」

にこ「……」

ここあ「……家の手伝いを頼む時みたいに、私達に言えばいいじゃん」

ここあ「姉ちゃんの頼み事なら、何でもするから……」 ギュッ







にこ「……」

こころ「ひっく……ひぐっ……」

ここあ「……」 グスッ

にこ「……ごめん、ごめんね、二人とも」

にこ「いっぱい我慢させちゃたね……ごめんね」

こころ「我慢してたのはお姉さまの方ですっ……!ずっと寝ないで食べ物捜してたなんて……!」

にこ「……うん、ごめんね、ごめんね……」

こころ「次からはちゃんとこころ達にも言ってくださいっ……!お手伝いなら何でもしますからっ……!」

にこ「うん、……ありがとう」

40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 23:05:51.50 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


こころ「……できたっ!」

ここあ「はぁ〜……疲れた」

虎太郎「……ベッド、できた」

にこ「……うん、これなら床で寝るより、大分マシになるわね」

こころ「全然フカフカじゃないですけど……上も下も布だから温かいです!」

ここあ「この大きさなら、私とこころと虎太郎なら三人一緒でも寝れるんじゃない?」

こころ「うん、私達3人なら、ちょっと狭いけど大丈夫かも」

虎太郎「……今日は、にこにー」

にこ「なーに言ってるのよ。あんた達が作ったんだから、最初はあんた達が使いなさい」

こころ「え?でも……これはお姉さまの為に」

にこ「にこはさっき沢山寝ちゃったから、夜は寝れないと思うの」

にこ「だから今日は、頑張った三人がこのベットを使う事!いいわね?」

こころ「……分かりました」

ここあ「んじゃ、もう寝よっか……正直、疲れたよ」

虎太郎「……眠い」 ウトウト

にこ「ほら、子どもはもう寝る時間。早く寝て元気にならないと」

こころ「はい……お姉さま、おやすみなさい……」

ここあ「ふぁぁ……明日は……姉ちゃんの……ベッドも……」

虎太郎「……すー」














にこ「……」

にこ「ごめんね、三人とも。ありがとう……凄く、嬉しいよ」 ナデナデ

こころ「ふみゃぁ……ぐぅ……」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 23:14:38.50 ID:oxUq2F6Po
‐夜‐


にこ「……よく、寝てるわね」


こころ「すぅ……すぅ……」

ここあ「すぴー……」

虎太郎「……バックダンサー……Zzz……」







にこ「……」

にこ(こころ達、帰れない事は察しているみたいだけど)

にこ(この場所の事とか、戦争の事とかは、何も知らない)





にこ(……ううん、知らなくていい。知ってしまったら、夜安心して寝る事すら出来ない)

にこ(出来るだけ、誤魔化して、助けが来るまで何とかしなきゃ……)

にこ(ああでも、もう水も食料もない……どうすればいいのよ……) ポリポリ









にこ「……あ、そう言えば」

にこ「今日来た隣に住んでる人達、何か言ってたわよね……?」

にこ「ええっと……」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 23:20:29.63 ID:oxUq2F6Po


『おっと、そろそろ行かないと……昼はスナイパーに狙われてしまう』

『じゃあね隣人!まだスーパーに食べ物が残ってるって聞いたから、急いだ方がいいよ!』









にこ「昼はスナイパーに……ってことは、夜は大丈夫なの?」

にこ「スーパー……スーパーマーケットの事よね?そこに行けば、食べ物が……」







にこ「……」

にこ「この子達は今日、かなりの体力を使ってる筈……朝食べた野菜だけじゃ、全然足りない程に」

にこ「その上明日も飲まず食わずになってしまったら……間違いなく、倒れちゃう」



グギュウルルル……



にこ「……ぅ」

にこ「そう言えば、にこ今日は何も食べてなかったんだっけ……」

にこ「……」






にこ「……今から外に出て、食べ物を探すしかないわ」

にこ「この子達を置いてけぼりにするのは不安だけど……ここに居ても、空腹で倒れちゃうだけ」

にこ「……それなら」





ガチャ





にこ「……」

にこ「待っててね、みんな、美味しいもの沢山持ってきて、帰って来るから」

にこ「ちょっとだけ、良い子にしててね」




バタンッ
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 23:34:24.20 ID:oxUq2F6Po


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



‐スーパー‐



にこ(……英語ばっかりで、何書いてあるか全然分からないけど)

にこ(この場所で合っているのよね……?)




にこ「うっ……」

にこ(酷い有様ね……かごが散乱して、色んな所が崩れてて……)

にこ(こんなにボロボロになってるだなんて、内戦が起ってるってのは本当みたいね)




にこ(でも、そんなの関係ないわ)

にこ(何が何でも食べ物を見つけて、こころ達に届けてあげないと……!)

にこ(行くわよにこにー……頑張るのよにこにー……!)




ザッザッザッ……














「……」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/12(日) 23:37:38.12 ID:1W8jj0+7o
帰ってきたら死体になってるここあちゃんでもいいぞ
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/12(日) 23:54:13.82 ID:oxUq2F6Po

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



にこ「……」 ガソゴソ…

にこ(ダメ、変な葉っぱとか機械の部品はあるけど、食べ物が全然ない……)

にこ(マズい缶詰でも、野菜でも何でもいい……何か、何か見つけないと……!)






「おい、貴様何をしている」







にこ「っ!?」 ビクッ

「何だ、まだ餓鬼じゃねぇか……ご苦労な事だな……ウィック」

にこ「ひっ……あっ……」 

「おいおい、そんなにビビるなよ。俺たち政府軍は善良な市民を無闇に撃たない。そうだろ?」

にこ「あ……せ、政府……軍?」




にこ(軍服……銃を持ってる……)

にこ(ど、どうして……夜は安全な筈なのに……!)





「……」


にこ「……な、何ですか?」


「お前、名前は?」


にこ「え?」


「名前だよ。ママから貰った名前があるだろう?」


にこ「あ、ああ……名前、名前は……矢澤、にこ」












「Niko、ね……美人にはちょうどいい名前だな」



,
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/13(月) 00:08:17.28 ID:jYjzwCqBo
にこ「あ、ありがとう……ございます」 ガサゴソ

にこ(何よ……コイツ、何が言いたいのよ……)



「何を探している?」



にこ「た、食べ物を……妹達に食べさせる為に」



「へぇ、感動的だな。惚れ惚れするぜ」




にこ「は、はは……」

にこ「私、もう行かないと……」



「でも諦めた方がいい。ここにもう食い物は残っていない」

「この前来た奴らがみんな持って行っちまったよ。諦めるんだな」


にこ「……え?」

にこ「そんな……折角、ここまで来たのに……」


「おい、待てよ」

「俺が持ってる奴を、お前に分けてやってもいいぜ」


にこ「え……いいん、ですか?」

にこ「あ、ありがとうございますっ……!」

にこ(良かった……これで皆元気に……!)





  





「ヤってくれるんなら、食い物なんていくらでもやるよ」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/13(月) 00:11:34.10 ID:CQJxVOCTo
期待
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/13(月) 00:18:26.16 ID:jYjzwCqBo
にこ「……は?」


「あぁ、まだ何も知らないお嬢ちゃんだったな。へへ、これは幸運だ」


にこ「……ちょっと、何言ってるのよ」


「さぁ来いよ嬢ちゃん。夕食と楽しい時間が待ってるぜ」


にこ「ふ、ふざけないでっ!そんな事っ…できるわけないじゃないっ!」


「何が出来ないだって?」


にこ「だ、だからっ……そのっ……変な、ことなんて……」


パァンッ!!!







にこ「……ひっ!?」 ガクンッ


「あまり俺を怒らせるなよ」

「飢え死にするか、言う事を聞くかどっちがいい?」



にこ「も、もう私、帰るから……!」




――ゴッ!







49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/13(月) 00:26:46.68 ID:jYjzwCqBo

にこ「―っあ……!?」 ドサッ



「ちっ……面倒な事させやがって」

「善良な市民を傷つけたりはしない、だが、反抗すればお前は我々の敵だ」



にこ(やだっ……怖いっ……怖いよっ……)

にこ(こんな所で……絶対嫌っ……)

にこ(嫌なのにっ……これ以上逆らったら……殺されるっ……)




にこ「ゃ……ゃだ……ぁ……いやぁ……!」


「おらっ!歩けっ!歩かねぇならここで身ぐるみ剥がしてやる」




にこ「やだっ……やだぁっ!やめてっ!いやぁ!」 ジタバタ


「こいつっ……!いい加減大人しく――」







――バタンッ!
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/13(月) 00:36:08.52 ID:jYjzwCqBo
にこ「……ぇ」


「――誰だ!?ごっ!?」 ゴスッ


???「クズ野郎がっ![ピーーー]っ!」


「な、き、貴様なにすっ……ごはっ!?」 ガスッ

「ま、待ってくれ!頼む!助けてくれっ!」




――ガスッ






???「……死んだか。運が悪かったな」


にこ「ぇ……ぁ……」


???「可哀想に、まだ成人もしていないじゃないか」


にこ「ぁ……ぁぁ……」


???「立てるか?ここから出よう」

???「我々のシェルターで、怪我の治療をするんだ」


にこ「あ、貴方は……」














Pavle「大丈夫だ、僕は君と同じ、民間人だから」
51 : ◆J56L221nBM :2017/03/13(月) 00:38:08.12 ID:jYjzwCqBo
ここまで
気付いてる人もいると思うけど、This War of Mine×ラブライブ


続きは三日後くらい
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/13(月) 00:59:20.77 ID:id+3ZuY20
コテでググったけどシリアス系の未完多くない?
是非完結させてくれ
ついでに過去の未完作も
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/13(月) 01:29:30.72 ID:L6y5yLj5O

期待
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/13(月) 06:03:40.61 ID:NETWjedRo
This War of Mineってのが知らんが期待
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 02:12:18.78 ID:t+bpqYqxo
つまんなそう
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 02:58:03.81 ID:Ad52F8T/o
楽しみにしてるから書いてほしいんやで
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 06:15:03.46 ID:hMPWednyo
はよして
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/19(日) 11:04:21.35 ID:bpMCJjtHo
エター
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/20(月) 07:58:55.47 ID:mCqeSsLc0
案の定かよ
60 : ◆J56L221nBM :2017/03/20(月) 12:45:33.02 ID:PUkTv8UJo








                【第3日目】








61 : ◆J56L221nBM :2017/03/20(月) 12:55:02.01 ID:PUkTv8UJo

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・




ガチャ





Katia「パヴェル、帰ったのね」

Pavle「包帯を拾った。役に立つはずだ」

Katia「ありがとう。これでケガしても安心だわ」

Katia「コンロが出来たの。ブルーノが作ってるから食べて」

Pavle「ああ、助かるよ」





Bruno「おい、パヴェル」

Bruno「その女は一体何だ?」



にこ「……」



Pavle「ブルーノ、カティナ」

Pavle「彼女の事で少し話がしたい。いいかな」




62 : ◆J56L221nBM :2017/03/20(月) 13:16:12.25 ID:PUkTv8UJo

・・・・・・・・・・・・・


Pavle「……と、言うことがあって連れてきた」

Katia「可愛そうに……パヴェルが居なかったら、一体何をされてたか考えたくもないわ!」

Pavle「彼女をしばらく、このシェルターに置いておけないだろうか」

Katia「ええ、勿論よ。早速ベッドを作らないと……」

Bruno「俺は反対だ。タダでさえ俺たちの物資に余裕が無いのに、人が増えるだなんて冗談だろう」

Pavle「だが、このまま彼女を放って置くわけにもいかないだろう」

Katia「ええ、そうよ。ねぇブルーノ、今晩だけでも置いてあげないかしら?」

Bruno「今夜だけならな、後の事はそこのお嬢ちゃんが自分で何とかするしかない」









にこ「……ぅ」

にこ「……ぇ?こ、ここ……どこ」

Pavle「気が付いたか」

にこ「っ!?」 ガバッ

にこ「や、やめてっ!お願いだから来ないでっ…!」

Pavle「落ち着いてくれ。ここは安全だ」







にこ「……」 ブルブル

Katia「大丈夫よ。パヴェルは貴女を抱えてここまで来たの」

Katia「ここには貴女に酷い事をする野蛮な人間はいないわ」
63 : ◆J56L221nBM :2017/03/20(月) 13:39:13.35 ID:PUkTv8UJo

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Pavle「……落ち着いたか?」

にこ「……はい」

Pavle「君はここに来る途中で気を失った。おそらく、銃で頭を殴られたからだ」

Pavle「ここでケガの治療をしてからでも、出ていくのは遅くないと思う。俺達を信じてくれ」

にこ「……」

Bruno「おいパヴェル、お前このお嬢ちゃんに何も説明してないのか」

Pavle「ああ、そんな余裕は無かったんだ。許してくれ」

Katia「ほら、こっちを向いて。頭の怪我の治療をさせて」











にこ「……ありがとう、ございます」

Katia「いいの。同じ女だから、貴女の感じた恐怖は痛いほど解るの」

Katia「私はカティナ。以前はリポーターをしていたの。よろしくね」



Pavle「そう言えば、自己紹介もまだだったな」

Pavle「俺はパヴェル。内戦が起ってからはここでこの二人と生活している」

Pavle「昨日はすぐに助けられなくて悪かった。気の済むまでここに居てくれ」



Bruno「……ブルーノだ。一応、料理人として名は通っている」

Bruno「運が良かったな。昨日探索に行ったのがパヴェルじゃなかったら、助かっていなかった」

Bruno「その包帯は、昨日パヴェルが拾って来た貴重なものだ。……粗末に扱わないでくれよ」
64 : ◆J56L221nBM :2017/03/20(月) 14:06:44.44 ID:PUkTv8UJo
にこ「……」

Pavle「君の名前は……」

にこ「にこ……矢澤、にこ」

Pavle「Niko、君は一体どうしてあんな場所にいたんだ?」

にこ「……私は、ただ、妹達の為に食料を」







にこ「っ!?」

にこ「そ、そうよっ!私、こんな所で寝てる訳にはいかないの!」

にこ「すぐに戻らないと……あの子達が、みんな、みんなお腹空かせてっ……!」

Katia「ダメよ。今動いたら戦闘に巻き込まれてしまうわ!」

Bruno「昼間は兵士共がドンパチやってやがる。下手に動くと鉛玉を額に喰らう事になるぞ」

にこ「でもっ!ここで戻らなかったら妹達がっ!」
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/20(月) 23:05:56.25 ID:qwoWGlEto
きてた
期待してる
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/21(火) 01:37:40.28 ID:rO3OxqcGo
つまんね
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/21(火) 06:15:12.77 ID:Bv2MHtPQo
期待してる
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/26(日) 12:57:00.70 ID:u3Ucj1mCo
期待してたけど落ちるかなこのままじゃ
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/18(火) 18:44:57.93 ID:imxLF4KMo
面白いのに勿体ない
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/08(月) 21:32:47.56 ID:h7yU/QpJO
ヌッ!
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 17:04:30.50 ID:ZJZ2ZaXSo
くしゃみで腹痛や…
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 17:05:05.32 ID:ZJZ2ZaXSo
誤爆しました
73 :【で、無視と。】ゴンベッサこと先原直樹の悲惨な末路 [sage]:2017/06/15(木) 18:24:38.72 ID:DHcUnD6B0
先原直樹・ゴンベッサ
http://i.imgur.com/zqI2Qlo.jpg

都道府県SSの痛いコピペ「で、無視...と。」の作者。
http://i.imgur.com/9BeGBjU.jpg

2013年、人気ss「涼宮ハルヒの微笑」の作者を詐称し、
売名を目論むも炎上。そのあまりに身勝手なナルシズムに
パー速、2chにヲチを立てられるにいたる。

以来、ヲチに逆恨みを起こし、2017年現在に至るまでヲチスレを毎日監視。
バレバレの自演に明け暮れ、それが原因で騒動の鎮火を遅らせる。

しかし、自分はヲチスレで自演などしていない、別人の仕業だ、
などと、3年以上にわたって稚拙な芝居でスレに降臨し続けてきたが、
とうとう先日ヲチに顔写真を押さえられ、言い訳ができなくなった。

2011年に女子大生を手錠で監禁する事件を起こし、
警察に逮捕されていたことが判明している。

先原直樹・ゴンベッサ まとめwiki
http://www64.atwiki.jp/ranzers/
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/23(金) 18:30:41.03 ID:dXwLqMFP0
>>52
結局ダメみたいですね
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 17:13:33.87 ID:uYCiT6WZ0
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 12:05:33.03 ID:yL2qmktgo
面白い作品書くのにエタるの勿体ないよなぁ
これもさ
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