【安価】世莉架「安価でタクを楽しませちゃうよ」【CHAOS;CHILD】

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373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 21:38:20.37 ID:I3zPwLOP0
開く
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 23:01:58.79 ID:+YWItZiio
更新来てた
ファイルの中からは鬼が出るか蛇が出るか……
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/19(火) 19:17:38.37 ID:t+EuIJD90
久野里(開こう)

久野里(このまま放置しても後味が悪いからな……)カタカタッ


『HEKIHO Lab』


久野里「これは……」

拓留「何かあったんですか?」

久野里「無名のファイルがあって、気になったから開いてみたんだ」

久野里「工夫しないと開けられないような特殊な細工がほどこされていてな。まあ、それ自体に手こずることはなかったんだが」

久野里「開いたら新しいウィンドウが出てきた。この碧朋学園があたかも実験施設だと言わんばかりのな」
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/19(火) 19:20:22.82 ID:t+EuIJD90
拓留「ギガロマニアックスの研究、ですよね」

久野里「そう思ってまず間違いないだろう」

久野里(いくつか項目があるな……)

・担当者について
・現段階までの研究報告
・今後の展望

久野里(不思議だ……)

久野里(個人サイトのような見た目で、フェイクやダミーの可能性も示唆できるが……)

安価>>377

どの項目を開く? 一つ選択。
・担当者について
・現段階までの研究報告
・今後の展望
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 20:20:51.88 ID:y6S0T3AA0
現段階までの研究報告
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/19(火) 21:48:48.09 ID:t+EuIJD90
久野里「現段階までの研究報告、か」

久野里「最新の情報が見られるというわけだな」

拓留「そこに、和久井の真意が見つかるんですかね」

久野里「……いずれにせよ、いやな予感がするけどな」
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/19(火) 22:05:09.40 ID:t+EuIJD90
―研究報告(The Latest)―

まずは近況をお伝えしよう。過去に、AH東京総合病院の地下にあった研究施設でギガロマニアックスの研究にたずさわっていた研究員のうちの一人が死亡した。より詳細に言えば、殺害された。ここまでの内容だけでは報告することはない殺人事件のように思えるが、より詳細をお伝えすれば私の真意を汲み取っていただけるだろう。

まず、その殺害された研究員の死に様は異常である。殺害の方法は恐らく鈍器などによる暴行だが、その後、腹を裂かれて胎児をねじ込まれ縫合されていた。すなわち、猟奇的殺人事件である。このような異常なケースは、実はこの件が初ではなく、2009年のニュージェネレーションの狂気と呼ばれる一連の事件でも同様のパターンが見受けられる。私は、ふと、今回の事件にはギガロマニアックスがかかわっているのではないかという興味本位で、少々調べてみたところ、驚くべき事実を知った。

被害者研究員の腹部に入れられていた胎児からは、微弱ながらギガロマニアックスの波動が検出されたのである。それだけではなく、それと同様の波動パターンが渋谷近辺で検出されたのだ。これは本来ありえないことだ。しかし、次の仮説を認めれば、ありえる。「ギガロマニアックスがギガロマニアックスをリアルブートした場合」という話である。もしこれが本当ならば、第11回レポートに記述した件を裏付けることにもなる。

早急に調査・研究に取り掛かる。次の報告では結果がお伝えできるだろう。
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/19(火) 22:08:55.74 ID:t+EuIJD90
久野里「研究報告、というよりは事実の確認と報告のような内容だな」

拓留「それだけ、和久井の研究は行き詰っていたということですか」

久野里「そうかもしれない……が、事態はあまりいい方向には進んでいないかもしれないな」

拓留「?」

久野里「和久井は自分の大きな研究テーマ、私も思いついた例の仮説を裏付けようと、ついに研究のための重要な一歩を踏み出している」

久野里「加えて、この報告が更新された日付を確認すると、しばらく間が空いている」

久野里「くそっ、手遅れになっていなければいいが……!」

拓留「手遅れって、何がですか」

久野里「わからない……しかし、私にはわかる。非常にまずい状況に置かれているであろうことは」
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/19(火) 22:10:12.74 ID:t+EuIJD90
久野里(どうする……いやな予感はより強く訴えかけてくる)

安価>>382

項目を開く?開かない? 開くならば一つ選択。
・担当者について
・今後の展望
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 22:17:23.02 ID:g1EzsYPXO
今後の展望
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 22:09:51.11 ID:Ke9vrW4i0
―今後の展望―

尾上世莉架を分解する。









久野里「……、は?」
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 22:12:13.45 ID:Ke9vrW4i0
久野里(なんだ……なんなんだ! それだけ、か?)

久野里(分解、だと? どういう意味なんだそれは!)

久野里「くっ……」

拓留「ど、どうしたんですか久野里さん」スッ

久野里「来るな!」

拓留 ビクッ

久野里「いいから、そこに立っていろ……」

久野里「……」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 22:33:45.63 ID:Ke9vrW4i0
久野里(正直、何がなんだかさっぱりだ)

久野里(研究報告のページだってそうだ。報告だぞ? あまりに短くなかったか)

久野里(特に、今後の展望は短いなんてものではない)

久野里(既に和久井が手を染めていることは尋常ではないということはわかっている)

久野里(だからと言って、なんで尾上が、しかも分解とは……)
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 22:35:36.32 ID:Ke9vrW4i0
久野里(くそっ! 結局ここに来てもまともに得られたものなんて全然ないじゃないか!)

久野里(残されたリンクは一つ)


・担当者について


久野里「これを押すしかないということか」
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 22:38:00.00 ID:Ke9vrW4i0
久野里 カチッ


ターミナル『』


久野里「なぜターミナルが起動するんだ?」

388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 22:43:50.56 ID:Ke9vrW4i0
ターミナル『私は委員会の一員だ』

ターミナル『来るべき次の世界でよい人生を送るために、委員会へ献身している』

ターミナル『特に、私の行っていることは、ギガロマニアックスの研究だ』

ターミナル『ギガロマニアックスというのは稀有で特殊な存在だ。妄想を具現化し、世界を変えることができる』

ターミナル『私もそのギガロマニアックスの一人だ』
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 22:50:10.94 ID:Ke9vrW4i0
ターミナル『なぜ、私がギガロマニアックスの研究をしているのか』

ターミナル『その答えとしては、「自分自身を理解する」というものがあると思っている』

ターミナル『世界を変えうる我々ギガロマニアックスこそが、次の世界で生きるにふさわしいと考えれば、それを曖昧にしておくことはリスクが大きい』

ターミナル『傲慢だと思うかな。傲慢なのだ。私は』

ターミナル『そう、ギガロマニアックスこそ次の世界にふさわしい進化した人類だ』

ターミナル『だが、どうだろう。そうすると、ある問題が浮上する』


ターミナル『誰が統制するのか、だ』
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 22:53:10.68 ID:Ke9vrW4i0
ターミナル『もちろん、委員会には他にもギガロマニアックスの人間はいる。しかし、ギガロマニアックスに最も精通している人間は一人しか存在し得ない』

ターミナル『ここまで私の無駄話を聞けば理解しただろうか。そうだ』

ターミナル『私が最もギガロマニアックスについて理解していれば、私は次の世界の頂点に立てる』

ターミナル『そのためにも、今の研究があるのだ』

ターミナル『そう、思うよね』







































和久井「お二人さん」
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/26(火) 22:56:00.52 ID:Lo63i4CuO
きやがった……!
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/26(火) 22:58:20.94 ID:e2ACj2nOo
ついにわくわくさん登場か
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 23:10:05.21 ID:Ke9vrW4i0
久野里「なっ、いつの間に!」

和久井「おいおいいやだなぁ、その台詞は少々間抜けじゃないかな久野里君」

和久井「僕がギガロマニアックスだって知っていただろう?」

拓留「僕だって、ギガロマニアックスですよ」

和久井「……はぁ」

和久井「かなしいなぁ。いや、かなしいよ。僕は教師として十分な教育を施せていなかったんだね」

和久井「僕は教師で、君は生徒だ」

和久井「僕は大人で、君は子どもだ」

和久井「どちらが上位かは言うまでもないだろう」

和久井「おっと、安直な論理展開だという文句は却下させてもらおう。なんたって、二人がギガロマニアックスであるという前提の議論だからね」

和久井「僕よりもギガロマニアックスというものに精通していると豪語するのであれば、ぜひ一度語り明かしたいものだがね」
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 23:15:11.67 ID:Ke9vrW4i0
和久井「さてと、だ」

和久井「君たち随分と人のテリトリー……ラボを嗅ぎまわってくれたみたいだが」

和久井「何か進展はあったかな?」ニコッ

久野里「くっ……!」

拓留「僕らは真相を追っているんです。尾上だってその真相のうちの一つだ。何も言わずに消えるようなやつじゃない」

和久井「ふむ……なんだか以前の君を見ているようで感慨深いね」

拓留「そういうのはいいです」

和久井「おっと、これは手厳しい」

久野里「答えろ」

和久井「こっちもきついね」

久野里「分解、とはどういう意味だ」

和久井「んー?」

久野里「とぼけるな! この無名のファイルを開いたところにある、「今後の展望」に書いてあることだ!」

久野里(宮代に説明する時間がなかったが、こうなってしまってはその余裕はない!)

和久井「ああ、それのことね」
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 23:21:48.24 ID:Ke9vrW4i0
和久井「文字通りの意味さ」

和久井「君たちは第11回レポートを既に読んでしまっているね? おっと、言い訳は無用だ。僕はすべて知っているからね」

和久井「まあ、それは問題ではない」

和久井「同じ波動を生み出すギガロマニアックスが二人いるんだよ。本来ありえないことだが」

和久井「それは、誰だと思うかい? 宮代君」

拓留「……」



拓留「……尾上」

和久井「ビンゴだ。やはり君は優秀だね」

和久井「そう。碧朋学園にいるとある生徒と彼女は同じ波動を発している」

和久井「君たちも知ってのとおり、ここ碧朋学園はギガロマニアックスを研究するための収容施設のようなものだ。もちろん、学校としての機能も有しているがね」

和久井「だがね。僕とて、自分のすべての研究をおおっぴらにしたくはないんだよ」

和久井「独占したいものだってあるんだ」

和久井「とりわけ、尾上世莉架の事例の詳細はね」

和久井「だから、消したんだよ」

和久井「尾上世莉架という存在を、認識上ね。それが僕にはできる」

和久井「僕はギガロマニアックスだから。自分で言うのはなんだが、これでもかなり強いんだよ? 僕は」

和久井「これが、「尾上世莉架が存在しない」という君たちの認識に対する真相だ」
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/26(火) 23:23:22.28 ID:Ke9vrW4i0
和久井「ここまでで、何か、僕に聞きたいことはあるかな?」

安価>>387 聞きたい内容を入力
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/27(水) 00:29:39.21 ID:t/V97tlio
世莉架は今どこにいて無事なのか
……って安価過去に行ってるけどいいよね?
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 19:47:14.64 ID:YnTk2GqL0
拓留「尾上は……今どこにいるんだ。無事、なんだろうな」

和久井「なんだ、そんなことでいいのかい?」

和久井「ああ、彼女なら無事だ。何事もないよ」

和久井「そうそう、今どこにいるのか、だったっけ」

和久井「よし、こっちに来てもらおう。ほら」

拓留「……」

久野里「宮代、とりあえず、ここは行くしかないと思うぞ」
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 19:53:53.58 ID:YnTk2GqL0
拓留(和久井に連れて行かれた先は、まるで手術室と宇宙船を足して2で割ったかのような、そんな場所だった)

拓留(なぜ宇宙船なのかと言うと、室内の見た目は基本的に手術室なのだが、ところどころSF映画で見るようなカプセルや椅子が設置されているからだ)

久野里「ここは一体……」

和久井「僕が実際に実験している場所さ。まあ、僕は頭脳を使うことのほうが多いんだが、実験だってもちろんやる」

和久井「特に、対象がギガロマニアックスとあっては、実験は避けては通れないだろう」

和久井「僕の実験レポートは、もう既に読んでいるのだろう?」

拓留「……」
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 19:58:47.43 ID:YnTk2GqL0
和久井「さて、君たちが探している尾上世莉架だが」

和久井「まあ、君たちは彼女の友人であるわけだし、感動の再会くらいは容認してあげようか」カタカタ ポチッ


ウィーン


拓留「……ッ!」

久野里「これは……」

和久井「ご対面だ。彼女の麗しき姿を是非ともごらんあれ」


世莉架「」


和久井「まあ、もう頭部と脊椎と心臓、あと最低限の内臓が残っているだけだがね!」
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 20:03:10.86 ID:YnTk2GqL0
和久井「彼女は生きている。ほら、無事と言えば無事だろう?」

拓留「……貴様ッ、何をふざけたことを!!」

和久井「おやおや、その口の利き方はいただけないね」ブンッ

拓留「!」

拓留「ぐぁっ! いてぇぇぇぇ」

和久井「ちょっとディソートで切り傷をつけさせてもらったよ。次は腕ごともらう」

久野里「お前、何をしたかわかっているのか?」

和久井「何をしたか? そんなことわかっている。わかりすぎるほどにわかっているとも」

和久井「僕は次の世界で最上位の存在として生きるために、この少ない犠牲を払っているんだよ」

和久井「おっと、もしかして、僕が彼女を扱う上で卑猥なことをしたと思っているのかな?」

和久井「安心したまえ。あくまでも、死ぬ直前まで眠らせた上で、体のパーツを機械的に一つずついただいているだけだ」

和久井「性的な目的なんてないよ」
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/29(金) 20:08:02.16 ID:YnTk2GqL0
和久井「彼女は僕の研究の柱ともいえる存在だ!」

和久井「彼女の体中のありとあらゆるデータを元に、ギガロマニアックスのクローン化さえも可能にするほどのデータを収集する!」

和久井「そうすることで僕はギガロマニアックスを支配するさらに上の存在へと成り上がることができるんだ」

和久井「君たちは非常にタイミングがいいね。ちょうど今日に彼女の脳を取り出して最終段階へと移行しようと思っていたところなんだ」

和久井「歴史の目撃者になれるんだよ」

拓留「ぐぅっ!! 許さない……僕はお前を、絶ッ対に許さない!!」

和久井「許す許さないの話じゃないんだよ。するかしないか、それだけなんだ」

拓留「くっ」ディソードリアルブート

和久井「僕と戦うつもりかね?」

拓留「僕は死んでも構わない。……けどお前は殺す! 絶対にだ!」
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 20:13:50.94 ID:YnTk2GqL0
拓留「うぁぁぁぁっ!!」ブンッ

和久井「おぉっと」キィン


バチバチバチ


和久井「力任せにディソードを振って僕に勝てると思っているのかい? だとしたら、随分と僕も舐められたものだね」

拓留「くぅぅっ」

和久井「……僕にはわからないね」ドンッ

拓留「うぁっ」

和久井「なぜ、もう原型をとどめていない彼女に対してそこまでするのかが」

和久井「君が僕を殺したとして、彼女が元に戻るとでも?」

和久井「確かに君はギガロマニアックスだ。その力がないわけではないのだろう」

和久井「だがね、世の中には残酷な真実と言うものがあるんだ」

和久井「さっき、僕は、尾上世莉架はあるギガロマニアックスと同じ波動を生み出していると言ったね」

和久井「その、「あるギガロマニアックス」っていうのはね」


和久井「宮代君、君なんだよ」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/29(金) 20:17:25.66 ID:YnTk2GqL0
拓留「えっ……?」

和久井「僕も正直最初は驚いたんだ。なぜ、宮代君と尾上君がギガロマニアックスとして同じ波動を生み出すのか」

和久井「解せなかったよ」

和久井「でも、ある仮説があった。君と尾上君はとても仲が良かっただろう? それも、ただの友人同士という関係以上には」

和久井「そうすると、だ。一つ思い浮かんだのは、バカらしいとは思ったが……」

和久井「ひょっとしたら、君が尾上君をリアルブートしたんじゃないか、ってね」
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/30(土) 00:13:46.93 ID:xYdalFB0o
わくわくさんエグい、エグすぎる……こんなんどうしたらいいんだ……
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 00:51:25.78 ID:7Bu4pZZh0
和久井「ただ、僕も何の裏づけもなしにこんなこと言っているんじゃあないさ」

和久井「AH東京総合病院、そこに君はいたよね。宮代君」

和久井「君に関するカルテや報告書を見せてもらった。宮代君、君はイマジナリーフレンドって知っているかい?」

拓留「空想の友人ってやつだろ、それがどうしたって言うんだ」

和久井「鈍いなぁ、新聞部ならもう少し頭を働かせて推理してみせたまえよ」

和久井「宮代君はさ、幼い頃イマジナリーフレンドをその頭の中に有していたんだよ」

拓留「……な、なんだって?」

和久井「きっと両親からの愛を感じずに成長してしまったんだろう。かなり強固なイメージとして君の中に存在していたみたいだ」


和久井「彼女、は」


拓留「彼女……だって?」

拓留(なんだこの胸騒ぎ)

和久井「そうそう、その子はあくまでも想像上の人物だったらしいが」

拓留「……やめろ」

和久井「名前があったそうだよ? 知りたいかい?」

拓留「やめろぉっ! 言うな!」

和久井「いや、厳密には、君が知らないわけはないんだがね。恐らく認識のうちでは、「イマジナリーフレンドとしては」忘れてしまっているだろう」

和久井「教えてあげよう、その友人とやらの名前をね」

拓留「……やめろぉぉぉっ!!!!」キィンッ!!

和久井「その子は……」ギギギギギ


和久井「尾上、世莉架、と言った名前らしいよ」
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/05(金) 00:59:52.41 ID:7Bu4pZZh0
和久井「ここまで言えば宮代君もすべてを理解してくれるよね!」バッ

拓留「ぐぁあっ」バタッ

和久井「もっとも……そこのお嬢さんは早々に真相を推理して当てていたみたいだがね」

久野里「くっ……」

和久井「なにがトリガーになったんだろうねぇ。人一人リアルブートしてしまうほどのショックだからね。まあ、そういうわけで僕はだいぶ前から君たちに目をつけていたのだよ」

拓留(じゃあ、今までのは……踊らされていただけだっていうのか!)

拓留「くぅ」

拓留(ん……本当にそれだけか?)

拓留(何かを忘れているような……)

拓留(でも……)

拓留(もう、助からない……)

拓留(久野里さんだってさっきから意気消沈気味だ。きっと打つ手がないんだろう)

拓留(尾上、ごめん……)

拓留(お前を見つけたけど、それだけで終わってしまう)

和久井「さて、と。せっかく実験の被検体と優秀な研究者様が自ら来てくれているんだから、僕も自分の研究を進めないとね」

和久井「おおっと、久野里君、逃げるのかい?」

久野里「……」

和久井「まあ、君には眠っていてもらおう。騒がれては困るが、君は使える」パチン

久野里 バタン

和久井「宮代君は……そこにいる、君の大切な友人と同じようにまずは分析しないとね」ジャキッ

和久井「おやすみ、宮代君」バッ
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/05(金) 01:01:32.37 ID:7Bu4pZZh0
――――タク?




――――タクってば! 寝ぼけてるの?




――――もう、しょうがないなぁ。




――――タクを楽しませるために何でもしてきたつもりなのに、こうなっちゃさすがに、ね。
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/05(金) 01:02:23.83 ID:7Bu4pZZh0
拓留「…………尾上?」























世莉架「そうだよっ。久しぶりだね、タク」
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/05(金) 01:08:13.25 ID:7Bu4pZZh0
拓留「なんだよ。お前、和久井のやつに捕まって変なカプセルに入れられて眠ってたんじゃなかったのかよ」

世莉架「あっ、もしかしてタク、私の裸見たの?!」

拓留「なんでそうなるんだよ」

世莉架「うーん、カプセルの中で眠らされてる女の子っていったら、まあそういうもんかなって」

拓留「なんだそりゃ。というか、和久井に閉じ込められてるお前は、なんというか、人体模型みたいだったぞ」

世莉架「うげぇ! なにそれショック! 私が目を覚ましたらタダじゃおかないんだから!」

拓留「はは……」

拓留(懐かしい、で合ってるのかな。尾上とこうして話すのはどれくらいぶりなんだろう)

拓留(本当に色々なことがあった)

拓留(尾上には再開できたし、これでも十分ハッピーエンド、なのだろうか)

世莉架「ちょっとタク? 何ぼーっとしてんのさ」

世莉架「ていうか、泣いてる!?」

拓留「え?」ツー

拓留「あはっ、はははは……おかしい、涙が止まらないよ、尾上」ポロポロ

世莉架「もう、タクはしょうがないなぁ」ギュッ

拓留「っ!」
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/05(金) 01:12:04.97 ID:7Bu4pZZh0
世莉架「今回ばかりは、私が悪いよ」

世莉架「タク、全然楽しめてなかった。ううん、それどころか、辛い目にあってばかり」

世莉架「ごめんね。ごめんね。タク」ナデナデ

拓留「う……あ……」ポロポロ

世莉架「でもね、こうしてあげられる時間は限られてるんだ」

世莉架「まずは、タクの生きたい世界を取り戻さなきゃ」

世莉架「私は私の指名を果たすために、和久井修一にこのままやられてしまう宮代拓留を、看過することはできないから」

世莉架「だからお願い。立ち上がって、タク」




世莉架「今度こそ、タクが楽しめるように……」




世莉架 チュッ
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/05(金) 01:17:35.43 ID:7Bu4pZZh0
拓留 バッ


和久井「ん?」キィィィンッ


拓留「はぁ……はぁ……」


和久井「おおっと。まだ僕に立ち向かう気かな? 無謀なことはしないほうがいいと思うんだがね。どうだい」

拓留「僕は、このまま実験台になってやってもいいなんて思わない」

拓留「僕は、僕が生きたい世界を生きる」

和久井「はっ! 言ってることだけなら僕の主張となんら変わらないだろうね! もっとも、実現する確率は雲泥の差だが」

和久井「いいだろう。来い。宮代君。僕は穏便に済ませればいいと思っているが、勝つことが嫌なわけじゃないんだよ」

拓留(このまま正面から斬りあってもいつかは負ける。打開策を考えなければ)

拓留(尾上……あんな見るも無残な姿に……)

拓留(……あれ?)




拓留(尾上が動いている?)
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 01:19:32.31 ID:7Bu4pZZh0
世莉架「」モゾモゾ

拓留(四肢こそないが、何かをしようともがいているように見える)

世莉架「」モゾモゾ















<●><○> タクぅ?
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 01:24:02.43 ID:7Bu4pZZh0
拓留「うっ!」

拓留(尾上に……にらまれた!?)

拓留(なんだか……頭痛がっ)

和久井「あれあれ、自ら立ち上がって立ち向かおうとしていたのに、もう力尽きたのかい?」

和久井「せめて勝ち応えのある戦いにしたいんだが、まあ、仕方ないか」

拓留(なんだ、これ……)

拓留(頭が割れるように痛い!!)

拓留(別の人間の脳が自分の脳内に入り込んできているような、そんな感覚だ……!)

拓留「ぐっ……これは?」

拓留(気づけば、僕は、いつの間にか)



拓留「ディソードが……2つ?!」



拓留(自分のと、もう一つ見たこともないような、流線型の緋色に輝くディソードを手にしていた)
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/05(金) 01:29:45.43 ID:7Bu4pZZh0
和久井「そんな……馬鹿な! ありえない!」

和久井「尾上世莉架が宮代君にリアルブートについて干渉を……?! そんなことがっ」

和久井「これは……ははっ、これは大きな発見だ! 今すぐにでも書き留めたいくらいの!」

拓留(和久井が何かを言っているが、既に僕の体の制御は僕の支配下になかった)

拓留(勝手に体が動いて、両手にこさえた別々のディソードを構えている)

和久井「面白い!! 面白いよ宮代君!!!! 君は最高だ!」

和久井「僕は!! 次の世界で……ぐうっ!!?!?」

和久井「ぐっ……こ、これは……」

拓留(な、なんだ? って、体が!)バッ


バサッ


和久井 ドタッ

拓留(あ……あ)

拓留(和久井は既に息絶えていた……僕は一部始終を見ていたが)

拓留(和久井は勝手に動き出した僕によって斬られ、息絶えていた)

拓留(何が起こったのかわからぬまま……)



僕は意識を失った。



世莉架「……」
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/05(金) 01:30:20.63 ID:7Bu4pZZh0
>>1です。ここから完結に向かいます。よろしくお願いします。
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 01:33:03.39 ID:6/eIu5/gO
乙待ってる
世莉架さんつおいかわいい
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 00:13:12.80 ID:l8zlVuwu0
〜拓留のキャンピングカー内〜

ピピピピッピピピピッ

拓留「ん……」

拓留「うるさいな……」ポチッ

拓留「……」

拓留 スクッ

拓留「顔洗わなきゃ……蛇口は……」

拓留 バシャッ

拓留「朝食は、いいか。着替えよう」

拓留「制服、どこにしまったかな」

世莉架「今日は祝日だよっ。タク」

拓留「そうだったのか? ありがとう尾上、ここ最近曜日の感覚がなくて――」



拓留「――尾上?」
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 00:17:35.91 ID:l8zlVuwu0
世莉架「う? どうしたの、タク、変な顔〜」

拓留「い、いや、なんでもない」

拓留「……ってなんでもないわけあるか!」

世莉架「おお、ノリツッコミ」

拓留「お前どうしてここに?! 和久井に連れ去られてたんじゃなかったのか?! それも、あんな姿になって……」

世莉架「あ〜う〜、肩ゆすらないでぇ」ユサユサ

拓留「あ、悪い……」

拓留(目の前には尾上がいる。五体満足だ)

拓留(碧朋学園の和久井のラボのカプセルにいたときのように、体がそぎ落とされていることもない)

拓留(そういえば……和久井は)

拓留「……」

拓留(あの時、何が起こったんだ)
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/08(月) 00:21:57.82 ID:l8zlVuwu0
世莉架「もう、なんだか今日のタクってば変だよ? 悪い夢でも見たの?」

拓留「はは……夢、ならいいんだけどな」

世莉架「う?」

拓留「そういえば、尾上はなんでここにいるんだ?」

世莉架「べっつにー、タクの顔が見たかったから、なんてね」

拓留「そ、そうか……」

世莉架「あ、もしかして照れてたり?」

拓留「そんなわけ……」

拓留(……ある)

トリガー発生>>421

ポジティブ OR ネガティブ
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/08(月) 00:45:14.16 ID:snZ5+AJXO
ポジティブ
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 18:46:01.79 ID:txPfpF000
トリガー ポジティブ

/////////TRIGGER ON///////////


拓留「ぼぼぼ、僕の顔が見たくてわざわざここに来たってことは、さ……」

拓留「お、尾上は、僕のことが……」

拓留(何を言っているんだ僕は)

拓留(これじゃあまるで自分に対する好意があると思ってる自意識過剰なヤツみたいじゃないか)

世莉架「そうだよっ」

拓留「ごめん尾上、やっぱ忘れt……」

拓留「えっ?」

世莉架「私は、タクのことが、好きだもん」

世莉架「いままでもさ、タクと一緒にいようと色々なことしてきたんだよ?」

世莉架「タクは、それには気づいてないかもしれないけど」

拓留「尾上……」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 18:50:39.44 ID:txPfpF000
世莉架「今日は祝日だし、学校もないんだよ? だからさ、タク」

世莉架「私は、今日一日タクとずっと一緒にいたいな……」

拓留「尾上っ……!」

世莉架「ねえ、ギュってして?」

拓留「それって」

世莉架「はやく、ねっ?」

拓留 ギュッ

世莉架「嬉しいな……」スリスリ

世莉架「タク、なんだかいい匂いするね」

拓留「尾上こそ、いい匂いだ」

世莉架「照れちゃうなあ」

世莉架「ねえ、もっと強く抱きしめて」

拓留 ギュゥッ

世莉架「はあっ///」
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 18:53:40.67 ID:txPfpF000
世莉架「じゃあさ、次はねっ」

世莉架「キス、しよ」

拓留「き、キスだと?!」

世莉架「だめ?」ウワメヅカイ

拓留「だめな、わけ、ない」

世莉架「私、初めてで、ちゃんとできるかわからないけどっ」

世莉架「好きな人と、キスしたいから」

世莉架「お願い、タク」ンー

拓留(これはもういくしかない)


チュッ


世莉架「ぷぁっ///」

世莉架「キス、しちゃったね」

世莉架「ちゃんと責任、とってね? タク」

世莉架「あ、そうだ」


世莉架「子どもは何人欲しい?」

拓留「いやそのりくつはおかしい」

――ブチンッ
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 18:57:36.06 ID:txPfpF000
拓留(キスで妊娠すると思ってるとかどんだけピュアなんだ)

拓留(まあ、本物の尾上がそう思ってるのかは知らないけど)

拓留(和久井との対決のとき、イメージで尾上に会ったな)

拓留(そのときも、き、キス、したな)

拓留(というかいまさらなにを戸惑っているんだ僕は)

拓留(結衣と、そういうこと、もっとすごいことも、一応してるだろ……)

拓留(結衣……大丈夫かな)

世莉架「タク、どうしたの?」

拓留「うぁぁっ」

世莉架「だ、大丈夫?」

拓留「大丈夫だ」

拓留(尾上が僕の前にいまいること――それは妄想なんかじゃない)

拓留(はっきりと、存在している)
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 19:06:42.30 ID:txPfpF000
拓留(尾上は、和久井の能力によって存在しないことにされていた)

拓留(和久井が死んだ今、尾上の存在を封じるものはいないってことか)

拓留(あれ? それじゃあ僕の目的はもう果たされたのか?)

拓留(本当に?)

拓留(何かを忘れている気がして、変な汗が出る)

世莉架「う〜、タク、顔色悪いよ? もしかして、せっかくの休日に私がお邪魔したからかなぁ?」

拓留「い、いや、尾上は悪くない、ぞ……」

拓留(これからどうしていこう)

拓留(結衣は大丈夫なのかな)

拓留(尾上には悪いけど、個人的に考えたい時間が欲しい)

拓留「今日は、さ」

拓留「どうしたんだ? いきなりここに来たりして」

世莉架「う? なんでタクのとこに来たかってこと?」

拓留「あ、ああ……」

世莉架「それはね」






























世莉架「なんでだと思う?」<●><●>
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 19:14:58.50 ID:txPfpF000
拓留「ひっ……」

拓留(こ、この目……!!)

拓留(何度か記憶にある……。僕にプレッシャーをかけるように現れてきた目……)

拓留(逃げなきゃ……)

拓留(なぜかそうしなきゃいけない気がする!)

世莉架「ねえねえ、どうしちゃったの? タク」

世莉架「そんな顔されて後ずさりされたら、さすがにショックかなぁ」

拓留(こいつはひょっとしたら尾上じゃない何かなのかもしれないし)

拓留(今はとりあえずそう思って逃げよう)

拓留(出口に近いのは尾上のほうだ)

拓留(どうすれば突破できるんだ……)

拓留(……)

拓留(そうだ、僕だってギガロマニアックスだ)

拓留(相手の脳内にイメージを流し込んで混乱させることだって、不可能じゃないはず……だ)

拓留(やるしかない!)

拓留 ディソード

拓留(尾上、お前が見ているのは僕じゃない、ただの壁だ。ただの壁を僕だと思い込んでいるだけだ……)

拓留「今のうちに!」ダッ

世莉架「何が今のうちなの……って」

世莉架「ぐっ」

世莉架「あれぇ、いない」

拓留(やった!)トビラツカム


ガラララ


拓留(ここから全力疾走……)


















ガシッ

世莉架「タクぅ、逃げちゃやだぁ」<●><●>
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 19:20:39.86 ID:txPfpF000
拓留(う、腕をつかまれた?!)

拓留(しかもやたら強い!)グイグイ

拓留「くそぉ……っ、いまは放してくれ尾上……!」

世莉架「やだもん!」グイッ

拓留「ぐぁっ」ドタッ

拓留(まずい。バランスを崩して倒れてしまった)

世莉架「もう……」ギギギギ

拓留「ぐっ!」

拓留(く、組み伏せてきた?!)

拓留(尾上はこんなことするような子じゃないだろ)

拓留(今、何が起こってるんだ?)

世莉架「えっへへ、確保っ」<●><●>

世莉架「もう、だめだよ、タク。私だって女の子だもん。女の子を悲しませちゃ、だめ」

世莉架「そんなタクにはおしおきだね」

世莉架「ん、モゴモゴ……」

世莉架「だぁ……」ヨダレダラー

拓留「ひぃ!」

拓留(尾上の唾液が耳に注がれてる!!)

拓留(だんだん耳が遠くなって……)

拓留 ズキッ

拓留「ぐぁぁぁぁぁ」

拓留(ず、頭痛が!!)
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/09(火) 19:21:52.18 ID:nH0sMgpnO
どうすればこの悪夢から目覚められるんだ……
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 19:24:44.41 ID:txPfpF000
拓留(イメージが頭の中に流れ込んでくるみたいだ……!)

楽しかった? 楽し楽しか楽しかった?  楽楽しカッタ? たのシかっタ?

世莉架「耳って脳みそに近いところにあるよねっ♪」

拓留(もう尾上が何を言ってるのかもわからない)

拓留(僕は、死ぬのか?)

拓留(これが、結末なのか?)

拓留「……」


久野里「宮代っ!」
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 20:48:04.10 ID:txPfpF000
拓留(く、久野……里、さん?)

世莉架「う?」

久野里「そいつから離れろっ!」ドンッ

世莉架「う゛っ」ヨロッ

久野里「い、今のうちに逃げるぞ! 宮代!」

久野里「肩を貸してやるから、はやく!!」

拓留「うぅ……」


スタスタスタスタ


世莉架「逃げられちゃった……」ペロッ
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 20:58:28.25 ID:txPfpF000
拓留「ぅ……」

拓留「こ、ここは……?」スクッ

久野里「目を覚ましたか」

拓留「久野里、さん」

久野里「意識は確かか?」

拓留「え、ええ……だいぶはっきりしています」

久野里「あのままでは……最悪自我を失っていたかもしれないな」ボソッ

拓留「そ、そうだ。あのあと……和久井と対峙したあと、久野里さんはどうしたんですか?」

久野里「和久井に眠らされていて、一体お前があの後どうなったのか、詳しくは知らない」

久野里「私が目を覚ましたときには、和久井は死んでいた」

久野里「そして、気を失ったお前が倒れていた」

久野里「私は、すぐに秘密裏にと神成さんに連絡を取った」

拓留「でも……事情が事情なだけに、刑事事件にできたんですか?」

久野里「刑事事件には、まだなってはいない。だが、なんとか神成さんと話し合って、和久井の遺体を分析できないか検討した」

久野里「理想としては、解剖ができればよかったんだがな」

拓留(自分の手でやりかねないような……)

久野里「最終的に、司法解剖は実現の確率が低いだけでなく、実現したとしてもそれまでにかかる時間が長いと予想されたから」

久野里「CTスキャンにかけることになった」

久野里「私はギガロマニアックスの研究に携わっていた……その一環で、なんとか和久井を分析できたんだ」
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 21:06:20.49 ID:txPfpF000
久野里「もともと、ただのギガロマニアックスの分析をするつもりだった」

久野里「特に、脳について」

久野里「だが、萎縮されては困るから、急いででもCTにまわした」

久野里「その結果。驚くべきことがわかったんだ」

拓留「な、何がわかったんですか?」

久野里「脳が異常なほど肥大化していたんだよ」

拓留「の、脳が……」

久野里「ああ。それだけじゃない」

久野里「橘結衣、いるだろ」

久野里「橘結衣も、検査の過程で脳をスキャンしているが」

久野里「搬送されてすぐの彼女の脳もまた、肥大化していた」

拓留「結衣と和久井が、脳の肥大化で共通している……それは、2人ともギガロマニアックスだからですか?」

久野里「それは私も思った。だが、それだけでは何の根拠にもならないだろう?」

拓留「それは、確かに」

久野里「だが、今、私は、脳の肥大化の理由を知っている。確信を得ている」

久野里「お前だよ、宮代」

拓留「僕が?」

久野里「実は、和久井との対峙のあと、もう一人脳が肥大化した人間がいてな」

久野里「わずかではあったが」

久野里「それが宮代だった」
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 21:12:13.80 ID:txPfpF000
久野里「私は、目覚めてから一通りの作業ののち、和久井のラボのデータをすべてバックアップにとってから、ラボのあらゆるものを破壊した」

久野里「そして、目を覚まさなかったお前を、最終的にはキャンピングカーまで運んだ」

拓留「あ、ありがとうございます」

久野里「お前は眠りながらも終始うなされていたよ」

久野里「まあ、それだけなら夢を見ていると考えるのが妥当だが」

久野里「どうやら、お前の寝言は、私が眠っている間の出来事を丁寧に反芻していたようでな」

久野里「まるで、物語を語るがごとく、詳細をしゃべっていた」

久野里「ふと変に思ったことがあった」

久野里「自分のではないディソードを手にしていたと、お前は口にしていた」

久野里「それは、ありえるとしたら、他のギガロマニアックスの干渉を受けるほかにないんだ」

久野里「だから、その仕組みの研究と言う意味でも、お前をキャンピングカーに戻す前に、お前の脳を調べた」

久野里「結果、肥大化していたというわけだ」
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 21:21:29.55 ID:txPfpF000
久野里「すなわち、こういうことになる」

久野里「他のギガロマニアックスに干渉されて行動するならば、脳は肥大化する」

久野里「特に、脳に負担が大きいのは、思考誘導させられるときだろう。脳が肥大化するといっても、逆に言えば思考誘導でないならば対したことにはならない。肥大化してないと近似的に言ってもなんら問題はないくらいだ」

拓留「ということは」

拓留「結衣と和久井は、何者かに思考誘導を強いられていた?」

久野里「そう結論付けられる」

拓留(つまり、まだ終わっていない)

拓留(一連の出来事は、和久井がすべての根源だと思っていたけど)

拓留(和久井はただ操られていただけ……)
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 21:25:43.04 ID:txPfpF000
拓留「そういえば、尾上……尾上ですよ!」

拓留「さっきの尾上は尋常じゃなかった」

拓留「あれも、思考誘導をかけられていて……」

久野里「一つ、まだお前に言っていないことがある」

久野里「宮代拓留と尾上世莉架という2人の人物、この2人は創造した者とされた者という関係にある」

拓留「それは僕だって知っていますよ。もともとは……」

拓留「尾上は、僕のイマジナリーフレンドだったんです。想像上の人物だったんだ」

拓留「でも、僕がギガロマニアックスだから。ついに能力を使って具現化させてしまった……」

拓留「和久井から、すべてを知らされました」

久野里「ふむ」

久野里「そうだな」

久野里「宮代。お前は……思考誘導によって和久井が虚言を発していたという可能性は考えないのか?」



拓留「――えっ?」
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 21:34:19.11 ID:txPfpF000
久野里「思考誘導では、操る相手に嘘をつかせることだって可能だ」

久野里「和久井が思考誘導されているとわかった今、和久井の言うことをすべて鵜呑みにするのはあまり賢いとはいえないぞ」

拓留「……確かに」

久野里「お前をキャンピングカーにかえしたあと、私は自分の手でギガロマニアックス研究の過去を洗おうと思った」

久野里「真実を知りたくてな」

久野里「特に、AH東京総合病院とその地下に関することを調べた」

久野里「……」

拓留「どうしたんですか?」

久野里「い、いや」

久野里「言おう」

久野里「AH東京総合病院におけるギガロマニアックス研究の中に、『宮代拓留』という人物は一切登場しない」
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 21:38:14.34 ID:txPfpF000
久野里「それだけじゃない。思い出せる限り、宮代拓留の経歴をあたって名前の存在を確認しようとした」

久野里「だが、2009年以前には見つけられなかった」

久野里「なんども調べた! 秋葉原にいるハッカーに依頼してまでも宮代拓留の足跡を探った!」

久野里「……しかし、見つからなかった」

拓留「ど、どういうこと、ですか」

拓留「だって、そんな……僕がいた形跡がまるごと消された?」

拓留「これも、黒幕の仕業なんですか……?」

久野里「そう、思うのか」

久野里「代わりに見つけてしまったものもある」

久野里「宮代拓留、とあるべきデータは、特に2009年以前、すべて尾上世莉架となっていた」
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 21:41:33.28 ID:txPfpF000
久野里「AH東京総合病院の地下で行われていたギガロマニアックス研究――そこには、尾上世莉架という少女がいたそうだ」

久野里「IDは5102番。途中で抜け出したらしく、記録は途切れているがな」

久野里「そしてカルテには――」
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 21:44:55.59 ID:txPfpF000
〜翌朝、某所〜

プルルルルルルルル

世莉架「あ、電話だ」

世莉架「もしもし」

拓留『僕だ』

世莉架「タク」

拓留『尾上、お前、僕のこと好きか?』

世莉架「……」

世莉架「うん、大好き」

拓留『今日、学校あるけどさ』

拓留『学校さぼってデートしよう』

世莉架「うんっ」

拓留『じゃあ、今からシアターキューブに向かってくれ』
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 21:46:40.03 ID:txPfpF000
〜シアターキューブ〜

拓留「……」スタスタ

拓留「…………」

拓留「………………」





















<●><●>ふふっ



















拓留「待たせたな、尾上」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 21:56:17.71 ID:txPfpF000
世莉架「全然待ってないよ♪」

拓留「まわりに全然人がいないんだけど」

世莉架「……気にしなくていいと思うな」

拓留「そうか」

拓留「そこのカフェにでも入ろうか」

世莉架「うんっ」



拓留「新聞部、覚えてるか?」

世莉架「突然どうしちゃったのタク、忘れるわけないじゃん」

拓留「はは、それもそうだよな」

世莉架「新聞部で活躍(笑)してたときのタク、なんか色々格好つけてたよね」

拓留「(笑)とか言うなって、まあ、あのときの僕は、今の僕にとってみれば黒歴史みたいなもんだよ」

世莉架「そっか」

世莉架「私、いっぱい思い出あるよ」

世莉架「新聞部もそうだし、それ以外で、タクと一緒に過ごしたことも」

世莉架「タクにマッサージしてあげたり、華ちゃんも交えて一緒にバイオハザードで遊んだり」

世莉架「い、一緒にお風呂入ったことも、あったよね///」

拓留「あ、あったな……」

世莉架「料理作ってあげたりもした」

拓留「うまかった」

世莉架「えっへへぇ」

世莉架「あっ、あと久野里さんの家に押しかけたり!」

拓留「申し訳ないことをしたよな」
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 22:01:21.23 ID:txPfpF000
世莉架「あ、その前に吉祥寺に行ったりも」

世莉架「結衣ちゃんと結人くんも、一緒に」

拓留「そうだ」

拓留「でも、ある日を境に世界は変わってしまった」

拓留「再構築されたがごとく」

世莉架「……」

拓留「なあ、尾上」

拓留「教えてくれよ」
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 22:04:34.55 ID:txPfpF000
拓留「6年前、なんで僕をリアルブートしたんだ?」



世莉架「……」

世莉架「な、何を言ってるの? タク」

世莉架「タクが、私をリアルブートしたんだよ?」

世莉架「タクの、願いを、かなえるために……」

拓留「僕の記録なんて、どこにも存在しない、それが事実だ」

世莉架「っ!」
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 22:11:59.11 ID:txPfpF000
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久野里「尾上世莉架は、重度の統合失調症患者だ」

久野里「AH東京総合病院のカルテにはそうある」

久野里「幼馴染で1つ年上の男の子がいるとずっと主張していたそうだ」

久野里「名前はミヤシロタクルといって、彼女はタクと呼んでいたらしい」

久野里「イマジナリーフレンドで済めばよかったが、そうでもなかったようだ」

久野里「『タクの願いをかなえなきゃいけない』『タクを楽しませなきゃいけない』『本当の私は冷淡で冷たい女、タクがそう望んでる』などという強迫観念に常日頃からとらわれていたと記録されている」

久野里「また、病的なまでにその『タク』を愛していたそうだ」

久野里「『タク』を愛するために体液交換しなければと震えたり、などなど」

久野里「カルテを書いた者は、このままではいつか精神が崩壊してもおかしくないと思ったんだろう」
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 22:19:10.51 ID:txPfpF000
久野里「また、ギガロマニアックス研究としての側面から書かれた記録もある」

久野里「彼女は、遅くとも研究対象となったときから、小規模なレベルでのリアルブートを容易にこなしていたという」

久野里「そして、精神的に不安定かつ妄想の巨大さからして」

久野里「本格的に能力が発現した場合、いままでに存在してきたあらゆるギガロマニアックスよりも能力が高くなることが懸念された」

久野里「世界線に干渉するのではないか、という仮説を立ててレポートを書いたものもいたらしい」

久野里「いずれにせよ、尾上世莉架に関する情報は、和久井の死後に続々と発見できた。おそらく思考誘導にかけられた和久井が隠していたんだろう」

久野里「単純なことだった」

久野里「世界改変と記憶の継承」

久野里「一つの仮説として、蒼井セナのバックアップ説はあるだろうが」

久野里「もう一つ」

久野里「単純に、世界線に干渉できてしまえば、世界の改変は行える。ましてや最強のギガロマニアックスだ。科学ではお手上げな位のチート能力者なら」

久野里「特定の人物が都合よく記憶を維持する世界線、なんてもの容易なんじゃないのか」

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447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 22:23:08.48 ID:txPfpF000
拓留「僕の願いをかなえる、楽しませる、そういったお前の妄想が僕という存在を具現化させた」

世莉架「……」

世莉架「……ぁぁぁぁ」

世莉架「ふふふふっ」

世莉架「ははっ、ひひひひ」

世莉架「あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ」
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 22:26:21.95 ID:txPfpF000
世莉架「最高!! 最高!!」

世莉架「タクってば、本当に!!」

世莉架「本当に……私の理想!!!」

世莉架「ああぁぁ愛おしいよタクぅっっ!!!!」

世莉架「だって!! だってだよ!!?!?!?」

世莉架「私が願ったとおりに、その通りに……」

世莉架「私の欲を満たしてくれるんだから!!!!!ぁぁぁぁはははは」
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 22:48:34.93 ID:txPfpF000
世莉架「そうだよ! タクの言ってることは本当」

世莉架「タクなんてもともと実際には存在しなかった」

世莉架「正確には、お医者さんにそういわれただけだけど」

世莉架「タクという存在はね、私に生きる意味を与えてくれるの」

世莉架「天涯孤独で施設にいた私にとって、誰かの役に立てるのは希望だった」

世莉架「あんまり覚えてないけど、あるときから病院の地下で実験とかいうのを手伝わされたこともあったね」

世莉架「研究してる人たちは私を見て驚いてた。昔はなんで驚いてたのかわからなかったけど」

世莉架「でも、そんなのはどうでもいいの」

世莉架「タクがいればいいの」

世莉架「タクにいて欲しかったの」

世莉架「こんな地下なんかじゃなく、もっと普通の、やさしいお家で一緒に暮らしたい」

世莉架「ずっとそう思い続けてた」

世莉架「そうしたらね。やっぱりタクはいたんだよ」

世莉架「それが6年前」

世莉架「極限まで追い込まれた私を、タクは優しく抱きしめてくれた」

世莉架「そうそう。タクも地下にいてね、一緒にいた結衣ちゃんと結人くんも、佐久間って先生が連れ出したんだよ」

世莉架「それで、私も一緒に地下から抜け出したんだ」

世莉架「そうなの」

拓留(ひょっとしたら、僕がリアルブートされたあとだから……地下から抜け出すくだりからして、尾上が作り出して現実にした世界なのか?)

拓留(今の尾上には……いや、ひょっとしたら永遠に答えはわからないかもしれない)
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 22:52:32.28 ID:txPfpF000
世莉架「世界は私の思い通りに形作られてく」

世莉架「神様は優しかったんだ」

世莉架「私が思えば、その通りになったんだから」

世莉架「でも」

世莉架「まさか、タクが結衣ちゃんに傾倒するとは思わなかった」

世莉架「結衣ちゃんはね、本当はタクのことが好きで、タクを好きな私のことを複雑に思ってた」

世莉架「こんなはずないって思った」

世莉架「タクが私を見限るわけないって」

世莉架「だからね、今度はタクを振り向かせなきゃって」

世莉架「今までは、私が望んだから、タクは私の望むとおりに反応してくれた」
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 22:55:49.24 ID:txPfpF000
世莉架「今度は……私の力で、ね」

世莉架「だから、タクが私の元に自分から来ようと、歩み寄ろうとするようにがんばったんだよ!」

世莉架「結衣ちゃんはね、きっとのんちゃんが嫌いだったんだよ」

世莉架「私はずっとそう思ってたし」

世莉架「そしたら、案の定、だったねっ」

世莉架「それからそれから、ね」

世莉架「和久井先生! 前から胡散臭いと思ってたんだぁ。悪いことしてるって、絶対」

世莉架「きっと私も和久井先生にひどいことされちゃうーって思わざるを得なかったな」

世莉架「事実そうなったし」

拓留(そうさせた……の間違いだ。すべては)
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/09(火) 22:58:09.29 ID:txPfpF000
世莉架「はぁっ。ちょっとしゃべりつかれちゃった♪ 休憩とっても、おっけい? いいよねっ。うん、わかった!」

世莉架「ふぅ」

拓留「じゃあ、僕は自分から尾上のもとに来たから、思い通りになったってことか」

世莉架「うん……っていうか、物理的にもそうだし、精神的にも、ね」

世莉架「だって学校さぼってデートだよっ! ちょっと憧れもあったから、タクとそうやって過ごせて幸せ」

拓留「そうか」
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 01:41:35.82 ID:Jy2xPBJFo
なん……だと……
まさか根本のところから違ってたなんて想像だにしなかった……
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/10(水) 17:53:24.55 ID:wfWf/oGY0
拓留(この世界はきっと、尾上が願ったとおりに何度も改変されてきたんだ)

拓留(久野里さんの話から察するに、それは観測上改変されたように見えるのであって、きっと本質的には多世界解釈と考えていいのだろう)

拓留(……このままでいいのだろうか?)

拓留(リアルブートされた存在とはいえ、僕は――少なくとも今の僕は望んで尾上に従ってるわけじゃない)

拓留(尾上にとっての僕の存在意義は彼女の望むとおりの人間だろうけど)

拓留(僕にだって意思はある)

拓留(例えば、そう、尾上が消えれば――僕は)

拓留「……」


ルート分岐安価>>454

1:僕は、尾上世莉架を消して自分の意思で生きる。
2:僕は、尾上世莉架に付き従う存在として生きる。
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/10(水) 17:54:02.10 ID:wfWf/oGY0
すみません安価失敗しました

>>456
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/10(水) 20:58:50.63 ID:GzdfcPvTO
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 22:11:14.38 ID:fcCz1a/c0
拓留(……僕は、尾上のために生きよう)

拓留(こんな可愛い幼馴染に、この世界よりも大事にされて、僕は嬉しいはずだ。そうだろ?)

拓留(歪んだ愛情を注がれているのかもしれない。でも、だから何だって言うんだ)

拓留(僕がいいならいいじゃないか。誰にも迷惑はかけてないんだから)

拓留(僕は、尾上を満たすための存在なんだ。それ以上でも以下でもない)

世莉架「……う? タク? どうしちゃったの、そんな難しい顔して」

拓留「えっ、……ああ、なんでもないよ」

世莉架「もう、あんまり見つめられちゃうと照れちゃうんだから、ね」

拓留「悪かったって」

世莉架「別に嫌じゃないけどさ」ボソッ

拓留「ははは……」
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 22:15:22.60 ID:fcCz1a/c0
拓留「なあ、尾上」

世莉架「?」

拓留「僕のこと、好きか?」

世莉架「ぶっ! ちょ、ちょっと、タク、いいい、いきなり何言い出すの///」

拓留「どうなんだ?」

世莉架「そ、それは、嫌いじゃ、ないよ? 全然」

拓留「好きじゃないってことか?」

世莉架「そんなこと! ……言ってないじゃん。もう」

拓留「直接、面と向かって言ってくれよ」

世莉架「ううう……、わかった、わかりましたよー」

世莉架「おほん」


世莉架「……私は、タクのことが大好き――




――誰よりも、何よりも愛してる。世界よりも」
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 22:25:35.72 ID:fcCz1a/c0
〜2016年のゴールデンウィーク、渋谷ハチ公前〜

世莉架 スマホポチー

世莉架「……」

世莉架「…………」

世莉架「………………」

世莉架「――――おそい」


拓留「はぁっ、はぁっ、ご、ごめん尾上。遅れちゃって」

世莉架「もうっ、遅いよタク!」プンプン

拓留「大学のレポートを夜遅くまで書いていたら寝坊しちゃったんだ。ごめん」

世莉架「デートの前に夜更かししないでよっ」

拓留「提出期限が今日だったんだ。許してくれ、尾上」

世莉架「ふん」

拓留「……?」

世莉架「……名前」

世莉架「……名前で呼んでくれなきゃ、やーだ」

拓留「――ははっ」

世莉架「もう、何がおかしいのっ」

拓留「なんでもないよ」

拓留「じゃあ行こうか、世莉架――」


拓留(僕は世莉架のために生きる人生を選択した)

拓留(なんとか東京の某私立大に受かることができた僕は、大学生になってからは特に目立つことのない普通の学生として細々と生活している)

拓留(尾上――いや、世莉架とは、今は恋人同士という関係にある。結婚するのも時間の問題かもしれない)

拓留(僕の通う大学は女子が多い学校だった。だから、世莉架はよく心配してくる。浮気をするつもりなんてないけど)

拓留(たまに仲のいい女友達ができると、その子が失踪したりすることがある。まあ、理由は考えないようにしている)

拓留(別にいいんだ。僕には世莉架がいるから)


――これが、僕の選択だから。


ANOTHER GOD'S SKY END.
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 22:26:51.35 ID:fcCz1a/c0
次は、>>454の選択肢で1が選ばれた場合のルートを書いていきます。
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/11(日) 11:29:47.89 ID:hKfn/iseO
おつん
どっち選んでもハッピーにはなれそうにないのがカオチャの業を感じる
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/17(土) 16:39:56.09 ID:alL1U8A10
少々おまちください(by >>1)
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/17(土) 18:15:01.52 ID:MOEhaPeDo
まってる
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/08(日) 11:44:47.38 ID:skdo1Oja0
拓留(……僕は、尾上を――消す)

拓留(別に彼女が嫌いだとか、憎いだとか、そういうんじゃない)

拓留(これは、僕が尾上世莉架という女の子のためにしてあげられることなんだ)

拓留(宮代拓留という人間に翻弄されなければならない人生しか歩めない尾上を、彼女が納得できる形で浄化してあげられるのは――)

拓留(――僕しかいないはずだ )

拓留「……尾上」

世莉架「う? なに?」

拓留「僕は、尾上のこと――世莉架のこと、愛してるぞ」

世莉架「ふぇぇっ?// どうしたのいきなり////」

拓留「本心を言っただけだよ」

世莉架「なんかタクがキザな男になっちゃったよ〜」

世莉架「はぅ」

世莉架「……でも、うれしい」

世莉架「タクからそういってもらえて、私、幸せだな」

世莉架「私もね――タクのこと、愛してるよ」

世莉架「好き、とか、大好き、とか、そういうんじゃ収まらないくらい」

拓留「ああ」
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/08(日) 11:47:33.36 ID:skdo1Oja0
拓留「そうだ、少し二人で歩かないか? 散歩っていうかさ」

世莉架「うんっ、いいよ。そうしたい」

拓留「……って言っても、どこにいくかなんて、決めてないんだけどな」

世莉架「どこでもいいよ。タクが行きたいところ――ううん、タクがいるところに、私がいられれば」

拓留「そうか……じゃあ、代々木公園まで歩いてみるか。少しかかるけど」

世莉架「おっけい!」
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/08(日) 11:51:09.48 ID:skdo1Oja0
拓留「渋谷の街って、どうしてこんなに物が密集しているんだろうな……」

世莉架「せまっくるしー感じだよね。あはは……」

世莉架「でも、私、この街嫌いじゃないよ?」

世莉架「なんだかね、複雑な気持ちを抱え続けてるんだけど、必死になって生きてる感じがして」

世莉架「自分が辛くなったら、この街のことを思うと、不思議と楽になれることって、あるんだ〜」

拓留「はは、そうかもしれないな」

拓留(尾上は、世莉架は、一体今までどれほどの苦悩を抱えてきたんだろう)

拓留(この街の複雑さをはるかにこえる、複雑怪奇なものを抱えてきたのだろうか)

拓留(それも、僕が終わらせてあげるからな)
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/08(日) 12:09:19.69 ID:skdo1Oja0
拓留「お、原宿が見えてきたかな」

世莉架「竹下通りだねっ。ねえ、タク。私いろいろ見て回りたいなぁ」

拓留「じゃあ、そうしようか」

世莉架「うんっ」


世莉架「ねえみてみて、このクレープすごくおいしそう!」

拓留(なんだか吉祥寺に行ったときを思い出すな)

拓留「よし、じゃあ二人分買おう」

拓留「僕のおごりだ」

世莉架「タクったら男前〜」

拓留「か、からかうなよ……」
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/08(日) 12:19:08.41 ID:skdo1Oja0
世莉架「あっ、見てみて、これめっちゃ変な色〜」

拓留「これは、食べ物、なんだよな……?」

拓留「食べたいのか?」

世莉架「うーん、いいかな、別に」

拓留「そうか(助かった)」
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/08(日) 12:23:55.96 ID:skdo1Oja0
拓留(その後も、しばらくは尾上と原宿を散策した)

拓留(ようはデートなのだが、これはデート以上の意味がこめられた二人の時間だ)

拓留(尾上世莉架という世界を捻じ曲げることのできる存在の終局へ向かう道のりだ)
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/08(日) 12:32:42.49 ID:skdo1Oja0
拓留「それじゃあ、そろそろ代々木公園に行こうか」

世莉架「おっけい。れっつごー」


〜代々木公園〜

世莉架「うわ〜広いねぇ、タク。こんなにたくさんの自然に囲まれたの、私はじめてかも」

拓留「すごいよな。大都会の中にこんな場所があるなんてさ」

拓留(世莉架は世界の広さを知らない。知る由もなかったというほうが正しい。それだけ、彼女の人生は悲劇的だ)

拓留(普段は明るく振舞っているけれども、実際は深い闇を抱えている。ただ、それを隠しているだけだ)

拓留(その闇は、まるで大都会東京23区に存在するこの森林のような)

世莉架「なんだかね、さっきまでの原宿もわーわーって感じでそれはそれで楽しかったんだけど、こういう自然に囲まれるのってなにもしなくても心地いいんだって、思った」

拓留「ああ。人が集まる場所には、それぞれ良さがあって、けれど相容れないところがあるな」
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/08(日) 14:02:43.74 ID:skdo1Oja0
拓留「この辺に座ろうか、さっきレジャーシート買っておいたんだ」

世莉架「うんっ」

拓留「よいしょ」

世莉架「ふう」

拓留「……」

世莉架「――」


風を感じる。その風は、どこか悪戯心の感じられるもので――

頬を撫でておちょくってきているんじゃないかと思えた。


世莉架――。


拓留(僕は、尾上世莉架を、消す)

拓留(この世界から消すんだ)

拓留(それは、彼女のため、僕のため、そして世界のため)

拓留(終局に向かわせることができるのは、彼女を除けば僕一人だから)
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/08(日) 21:30:47.16 ID:7awTjXYio
終活デートか……
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