姫神「はい。はっぴー。ばれんたいん。」上条「カカオ100%超苦ェエ!!」

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232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/25(土) 21:17:21.02 ID:j1DC2tiV0

上条「…」

姫神「…」

上条「…」

姫神「…」

上条「…」

姫神「…」

上条「…」

姫神「…」

上条「…」





姫神「…上条くん。寝た?」

上条「起きてるよ」

233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ saga]:2017/03/25(土) 21:19:38.77 ID:j1DC2tiV0

姫神「…」

上条「…」

姫神「…あのね。あの時のこと。おぼえてる?」

上条「?」

姫神「三沢塾でのこと。」

上条「…ああ、おぼえてる」

姫神「…」

姫神「私ね…」

姫神「ずっと”魔法使い”になりたかった。」

上条「…そういえば、昔そんな事言ってたな。『私。魔法使い』って」

姫神「うん。」


234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ saga]:2017/03/25(土) 21:21:26.74 ID:j1DC2tiV0

姫神「私は…なりたかった。」

姫神「救われない者さえ救ってみせて。」

姫神「見捨てられた者すら守ってみせて」

姫神「被害者も加害者も。」

姫神「既に亡くなった人すらも地獄の底から引きずりあげるような」

姫神「ルール無用で常識外れの絵本に出てくるような」



       ヒロイン
姫神「そんな…”魔法使い”に。」



235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ saga]:2017/03/25(土) 21:22:52.86 ID:j1DC2tiV0

姫神「絶対に。誰に何を言われても。ずっと…そう思ってた。」

上条「…」

姫神「あの時。錬金術師アウレオルスと出会って。『ひょっとして。夢を叶える近道になるんじゃないか』って思ってた。」

姫神「でも…」

上条「…」




インデックス『……………とうま?』

アウレオルス『う、ぅうううううううううううッ!!!』




姫神「私が目指していた”ユメ”を。彼に重ねていたけれど。」

姫神「彼もまた。”魔法使い”じゃなかった。出来ることは違うけど。彼も…私と変わらなかった。」



236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ saga]:2017/03/25(土) 21:24:40.79 ID:j1DC2tiV0

姫神「”ユメ”破れた人だった。」




アウレオルス『邪魔だ、女ーーーーーーーー!』

アウレオルス『ーーーーーーーー”死ね”』




姫神「結局。私には誰も救えなかった。立ち塞がって。そうなるだろうとわかってた未来も。…何も。変えられなかった。」

姫神「私はあの時に”ユメ”を。自分の命を。…諦めた。」

姫神「でも…」

姫神「…」ジッ

上条「…」



姫神「ーーーーーーーー君が。」




237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/25(土) 21:25:09.56 ID:j1DC2tiV0








上条『ーーーーーーーーーーーーーーーーっけんじゃねぇぞ、テメェ!!』








238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ saga]:2017/03/25(土) 21:26:53.49 ID:j1DC2tiV0


姫神「あの時。君が私を救ってくれた。」

上条「…」

姫神「ううん。命だけじゃなくて。」

姫神「あの時。魔術師でもなければ錬金術師でもない、ただの人間でしかない君が。」

姫神「錬金術師の非道に”じゃなくて”。私があのまま死んでしまう事に対して怒ってくれた事に。」

姫神「私にはーーーーーーーー私には。その姿がとても眩しくて。」

姫神「君のその姿に。決して辿りつけないはずの。」

姫神「ーーーーーーーーたった今。諦めたばかりだったはずの”ユメ”が。そこにあるような気がした。」





239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ saga]:2017/03/25(土) 21:27:40.70 ID:j1DC2tiV0

      ヒロイン
姫神「…私。”魔法使い”にはなれなかったけど。」

         ヒ-ロ-
姫神「君という名の”魔法使い”に出会えた。」

姫神「私は。君にすごく救われた。」

姫神「今までいっぱい時間はあったのに。ちゃんと言えた事なかったから…この機会に言うね。」




                   ヒ-ロ-
姫神「私を救ってくれて。ありがとう。”魔法使い”さん。」ニコッ...




240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/25(土) 21:31:22.72 ID:j1DC2tiV0

上条「…」フッ..

上条「どういたしまして。」ニコッ

姫神「…」スッ...

姫神「…」チュッ

上条「ん?」

姫神「さ。さぁ!明日も学校あるから…///早く。寝ないと!////」バフッ

上条「」

上条(今…頬に…ちゅっ、て…?)

姫神「〜!////」



・・・・・・・。




241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/25(土) 21:34:29.41 ID:j1DC2tiV0


〜翌朝〜



上条「んあ?」パチッ

上条「…」クンクン

上条「味噌汁のいい匂いがする…」ムニャムニャ

上条「…」ボヘー...

上条(あれ、インデックス…は、ああそっか、昨日は、)チラッ



姫神「♪」トントントン...


上条(台所に立つポニテにエプロンな姫神さんが朝ごはんとお弁当を作ってる…!)




242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/25(土) 21:37:31.16 ID:j1DC2tiV0

姫神「…ん。美味しい。」グッ

姫神「タコさんウインナーと…卵焼き…」



上条(しかも俺の分もあるね!美味しそうだね!)





姫神「ん?あ。おはよう。」ニコッ...

上条「お、おはよう…///」



243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/25(土) 21:43:10.06 ID:j1DC2tiV0

姫神「朝ごはんできてるよ。顔と歯。洗ってきてね。」

上条「あっ、ハーイ」

上条「…」

姫神「昨日洗濯した制服。あそこに掛けといたから。」

上条「あ、ありがとう」

姫神「それと。寝癖はちゃんと直してね」

上条「あ、ああ…」

上条「…」

上条(あれっ…?俺って姫神と結婚してたっけ?)

姫神「〜♪」



244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/25(土) 21:51:07.77 ID:j1DC2tiV0



・・・・・。


姫神「…よし。鍵閉めた。」

上条「ん!さ、行くか」

姫神「あ。待って」

上条「ん?」

姫神「手。繋いでいかないと。」テギュ

上条「え?///」

姫神「だ。だって…ほら…。ここ。女子寮だから。」

姫神「女の子の部屋から出てきた男の子が出てきた女の子と仲良さそうじゃなかったら」

姫神「暴漢とか。2人組の泥棒とか。実は脅されてるんじゃないかとか。色々疑われるから。」

上条「そうなのか!?それほんとにそうなのか?!」

姫神「うん。だから。手を繋いでいかないと」

上条「…//」



上条「…な、なら…仕方ない…よな?///」キュ

姫神「うん…仕方ない。///」キュ


245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/26(日) 11:28:49.88 ID:BOtrv5K90
仕方ないな(ご祝儀を用意しつつ)
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/26(日) 13:35:20.94 ID:iMKYCO2UO
やれやれだぜ(ご祝儀を用意しながら)
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/26(日) 21:32:00.78 ID:+yGMW/VaO
対策ならしゃーねーな(ご祝儀を用意して)
248 : ◆3rfPz4lVbmKs :2017/03/26(日) 23:22:42.23 ID:AtzW2U+h0



上条「…///」テクテク

姫神「…///」テクテク



白カチューシャ「ふー…ん?」

白カチューシャ「」


249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/26(日) 23:25:04.70 ID:AtzW2U+h0

上条(あー…恥ずかしっ!なんか恥ずかしっ!///)

上条(絶対手を繋ぐなんて要らないと思うけど!)

姫神「…♪」

姫神「ふふ…。」ニコニコ

上条(姫神、すげー嬉しそうにしてるし…それに姫神の手が柔っこくて!)

上条(ああ…これが女の子と手を繋ぐ感触ですかさうですか)

上条(なんか手を繋いでるだけなのにすごい幸福感!!なんだこれ!)

上条(ちょっと緊張もして…)ハッ

上条(俺の手、汗ばんでないよな?)









白カチューシャ「…」つスマホ

白カチューシャ「 Σp[【◎】]ω・´) 」パシャーッ!パシャパシャパシャパシャパシャパシャ


250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/26(日) 23:28:23.09 ID:AtzW2U+h0

姫神「そういえば上条くん。」テクテク

上条「んー?」テクテク

姫神「その…私。今日上条くんの分もお弁当作ってみたんだけど」

上条「ああ…ありがとな。うん見た見た。美味しそうだったよな」

姫神「うん。けっこう自信作。だから。…良かったら。食べて欲しい」

上条「ありがとな。もちろんもらうよ」

姫神「よかった。…あ。でも誰かに同じ内容のお弁当見られるのは恥ずかしいから」

姫神「今日。お昼は私と2人だけで食べてね?」

上条「お安い御用だぜ!」ビシッ

姫神(やった。今日は2人っきりでお昼ごはん!!!)ガッツ

251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/26(日) 23:30:08.59 ID:AtzW2U+h0

上条「いやー幸せすぎてこのまま上条さん死ぬんじゃないかとすら思えてきましたよ」

姫神「だめ。上条くんが死んじゃったら私。泣き止む自信ない…。」フルフル...

上条「重いよ!?冗談だから!冗談だから!」

姫神「うん。わかってた。」ケロッ

上条「ちくしょう騙された!!」

姫神「やーい。」ツンツン

上条「ほっぺをつっつくんじゃありません!」





白カチューシャ「…」スチャッ

白カチューシャ「…」●REC
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/26(日) 23:37:09.22 ID:AtzW2U+h0

上条「…さ、そろそろ大丈夫だよな」

姫神「?」キョトン

上条「…いや何『え?何が?』な顔してるんだよ」

上条「ほら、もう女子寮出てからしばらく歩いたし」

上条「もうこの辺まで来たら手を繋がなくても大丈夫だろ?」

姫神「…」ガーン

上条「…っていうか、そろそろ離さないと誰かに見られたり勝手に写真撮られたりするとかわかったもんじゃないしさ」

姫神「…」シュー…ン

上条「そんなに哀しそうな表情しなくてもいいだろ」ハハ









白カチューシャ「…」つスマホパシャーッ!パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャ

白カチューシャ「…」●REC×3
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/26(日) 23:39:10.01 ID:AtzW2U+h0

姫神「…どうせだし。このままでも私はかまわないよ?」

姫神「ほら。見られても…話のネタになるし。」

上条「ゴメンな?俺がかまうんだよ青髪ピアスとかに見られでもしたら面倒くさいだろ?」

姫神「…ん…。そうだね。」パッ

上条「う…」

姫神「…」ジー

上条(うあー!そんなに名残惜しそうに見んなよぉ!)

上条(『あっれー?ひょっとして俺の事好きなんじゃね?!』とか勘違いするぞコノヤローウ!?)

上条(そういうのには縁がない上条さんには免疫ないんだからな!やめろよな!)



254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/26(日) 23:46:24.23 ID:AtzW2U+h0

〜とある高校(ちなみに言い忘れてたけど最新巻では”魔神”の”僧正”に校舎ブッ壊されて違う学校の教室を間借りしてるよ)〜



上条「はよーッス」ガラッ

姫神「…」トコトコ

土御門「お、おっはようっだぜぃ〜?カミや〜ん!」ゼェゼェ

青髪「おはよーさんやで〜」クネクネクネクネ

上条「おう…って、あれ?土御門そのケガどうしたんだ?」

土御門「へへ…ちょっと、ドジっちまったんだぜぃ…!」ハァ…ッハァ…ッ!

上条「どこのミスったエージェントだよ」ハハ

青髪「あ、なんかな?能力者同士のケンカに巻き込まれたらしいでー」

土御門「そ、そうなんだぜぃ…っ!」ハァ…!ハァ…!



255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/26(日) 23:48:00.51 ID:AtzW2U+h0

青髪「土御門くん?そろそろくどいでー」バシバシ

土御門「ぐぎっ…!!!」

上条「おいおいやめてやれよ。痛そうじゃん」

青髪「せやね。ごめんなー」

土御門「な、なーに…大したことないからな」



土御門(この野郎…!体に風穴空いてる箇所をバシバシ叩きやがって…!)

256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/26(日) 23:51:13.13 ID:AtzW2U+h0


土御門「と、ところでカミやん。姫神と一緒に登校してくるなんて珍しいにゃー?」ニヤニヤ

土御門「なんだ?姫神の家にお泊まりでもしてきたか?うん?このこの!」ツンツン

上条「そ、そんなわけないだろ!べっ、別に途中で一緒になっただけだって!」

土御門「ほぉ〜?でもオレも今学校に来たとこだけど、最初から最後までカミやんを見なかったぜぃ?」

土御門「それってつまり、カミやんは男子寮からずっとオレの後ろ姿は見えてたはずなのに声をかけず、」

土御門「途中で滅多に話さない姫神には声かけてここまで一緒に来たって事になるが」

土御門「ちょーっと不自然すぎねーか?カミや〜ん?」ニヤニヤ

上条(鋭いなコイツ!!)

257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/26(日) 23:53:51.50 ID:AtzW2U+h0


上条「今日はそんな気分だったってだけだって」

青髪「けど途中だろうがなんだろうが、姫神さんと登校はしたんやろ!?」

上条「まぁ…一応は」

青髪「くぅ!!なんて羨ましぃ!!ちくしょう!ボクなんて生まれてから1度も女の子と登校した事あらへんのに!!」

青髪「なぁカミやん!なんでボクはモテへんの?何でボクは女の子と登校できへんの?!」

上条「知らねーよ!」

青髪「じゃあカミやんはなんで出来るん?!」

上条「知らねぇよ」プイッ



258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/26(日) 23:55:27.29 ID:AtzW2U+h0

青髪「ほならどうやったら色んな女の子とお近づきになれるん?!」

上条「え?えー…」ウーン

土御門「確かにそれはちょっと興味あるぜよ」ジー

青髪「はよはよ」バンバン

上条「…」チラッ





吹寄「あっおはよう姫神さん。今日はちょっと遅かったのね」

姫神「うん。今日は。少しだけ寝坊しちゃって。」


259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ saga]:2017/03/26(日) 23:58:52.56 ID:AtzW2U+h0



上条「…女の子が監禁されてる建物に丸腰で殴り込んで、その女の子が即死魔術で殺されたらそれを無効にして蘇生して」

上条「命懸けで『頭の中で考えた通りに現実を歪める』錬金術師と正面からケンカして殴り倒すとかすれば…」

青髪「カミやんおもろない嘘はやめてや?」


260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [ saga]:2017/03/26(日) 23:59:55.92 ID:AtzW2U+h0

青髪「魔術師なんておらんやろ…なんなの!?カミやんそんなんやったん?嘘やろ?」

上条「え?あー…うん。冗談冗談。嘘に決まってるだろ?」

青髪「ぬあああ!!ほんまの事教えてーや!!」

土御門(冗談にしか聞こえないのに全部本当だから笑えねぇぜぃ)





白カチューシャ「あ、大将。例のブツです」つスマホ

土御門「ん」


261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 00:02:39.66 ID:Sp58jH/L0


小萌「はいはーい!先生の楽しい楽しい授業の時間なのですよー」ガラッ

青髪「あっ小萌センセー!どうやったらボクはモテますか!?」ガタッ

小萌「青髪ちゃんが周りの人を思いやれる、甲斐性がある素敵な男の人になれれば自然とモテるのです!」ニコッ

青髪「ほんまですか?!」

小萌「はい。なので素敵な男の人になるためにですね、さぁ席について今日もお勉強なのです!」

青髪「ハーイ!わっかりましたぁ!!」

上条(素直なヤツ…)


262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 00:03:35.59 ID:Sp58jH/L0

〜授業ちう〜


小萌「〜で、あるからしてですね、」

上条「…」ボヘー

上条(『周りの人を思いやれる、甲斐性がある素敵な男の人』…ね)

上条「…」チラッ


姫神「…?」

姫神「…」ヒラヒラ



上条(手振ってくれた)


上条(とりあえず振り返しとこ)ヒラヒラッ。


263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 00:14:19.71 ID:Sp58jH/L0

上条「…」

上条(…やっぱ姫神もそういう男がいいのか?)

上条(周りを思いやれる…はたぶん良しとして、甲斐性…甲斐性なぁ)

上条(無いよなぁ…ただでさえ、…って、なんで姫神基準で考えてんだか)

上条(まぁ昨日すごいお世話になったしな)




264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 00:24:16.76 ID:Sp58jH/L0


キーンコーンカーンコーン♪


小萌「あっチャイム鳴っちゃったのです」

青髪「きりーつ」


ガタッ。ガタガタ…


小萌「あっ!みんなちょっと待ってくださいなのです!」ワタワタ

青髪「ボク小萌センセのためなら100年待てます!」キリッ

小萌「実は情操教育の一貫としてですね、『学校全体でちょっとした企画をやりましょう』って事になったのですが、」スルー


265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 00:25:27.66 ID:Sp58jH/L0



小萌「ここに封筒と便箋があります。」



小萌「これを使って『自分にとって一番大事な人』宛にお手紙を書いて欲しいのです!」




上条(…『自分にとって、)


姫神(一番大事な人』に?)




266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 00:32:10.39 ID:Sp58jH/L0


小萌「御両親、友達、先生、先輩、後輩…恋人さんでもかまいません」


小萌「普段言えないような事をこっそりしたためちゃってくださいです!」



小萌「あっ、提出はしなくて大丈夫です。誰に出したか、内容なども先生に伝えなくて結構ですので…。」

小萌「仲の良い人との間で楽しんでくださいなのです」ニコッ

小萌「それじゃ先生からは以上なのです!青髪ちゃーん号令お願いしまーす!」

青髪「ハイハイ。きりーつ!」




・・・・・・。


267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 00:39:01.96 ID:Sp58jH/L0



土御門「しっかし、古風で物好きだにゃー?今どき手紙って。」

上条「まーな。この科学の街で、メールやLINEだのなんだのでしか人とのやりとりなんてしないようなこの御時世で」

青髪「あはーん!ボクはモチ小萌センセに出すでー!」

上条「ああ…うん。そうだな。お前はそうだな」

土御門「しかし参ったぜぃ。」

上条「? お前には舞夏がいるだろ?」

土御門「はぁ?『誰に送るか?』で悩んでないぜい。」

土御門「舞夏への想いなんてなぁ、毎日どれほど口にしても、伝えても…言い切ることなんて出来やしないんだよ!!」

土御門「あんな便箋1枚っきりじゃ、オレの気持ちの五億分の一だって言い表せやしねぇ…!」

上条「あーハイハイ」


268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 00:43:38.64 ID:Sp58jH/L0


土御門「それで?」ニヤニヤ

上条「…なんだよ?ニヤニヤして」

青髪「まーたまたー」ニヤニヤ

上条「だからなんだよ!?」

土御門「カミやんは」

青髪「誰に宛て」

土御門青髪「「書くんや(ぜい)?」」


上条「え…?そうだなぁ、」


269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 00:51:59.86 ID:Sp58jH/L0

上条(そりゃあ…まぁ、)

上条(インデックスか、オティヌスか…父さんや母さんかな?)

上条(あとはある意味でって事で一番お世話になってるカエル顔の医者とか…御坂とか?)

上条(それか…コイツらとかか?)

上条(やっぱ友達は大事だしな…)

土御門「さぁああ!盛り上がって参りました!」

青髪「カミやんにお手紙で告白されて彼女になるんは一体誰なんやーッ!?」


上条(いや…コイツらだけはねーな!うん!)




270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 01:01:56.01 ID:Sp58jH/L0


青髪「誰や?♪誰や♪誰や〜♪白い手紙に書く名前〜♪」

土御門「んばば♪んばんば♪めらっさ♪めらっさ♪」


上条「ええい!ガッチャ〇ンの替え歌と室戸市名物シットロト踊りをやめろ!」


上条(ん?待てよ?別に提出したりとかしなくたいいんだよな?)

上条(じゃあ…いいか?別に誰にも出さなくて。…面倒くさいしな)

上条(よし、さっさと忘れちまおっと)

上条「俺、誰にも出さない事にするよ。面倒くさいし」ハハ


土御門青髪「「何ィィイイイイ!!!!?」」




土御門「オイ…!オイオイオイオイ!?いいのかカミやんひめっ…誰かに出さなくて!!」ガシィッ!

上条「だって面倒くさいし」ハハハ


271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 01:04:06.50 ID:Sp58jH/L0

×上条(ん?待てよ?別に提出したりとかしなくたいいんだよな?)


〇上条(ん?待てよ?別に提出したりとかしなくたっていいんだよな?)
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:07:06.89 ID:T4o6l/8S0


わいのわいの。









姫神「…」



姫神(…『一番大事な人』。)

姫神(そもそも。私と関わる人間関係の数は。とても少ない。)


273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:08:28.85 ID:T4o6l/8S0


姫神(私のおかあさんとおとうさん…村の皆は。もう居ないし。)

姫神(私を救い出してくれたアウレオルスは…私の知っている彼は。もうこの世には居ない。)


姫神(現存する私の交友関係は。)


姫神(私を一時的に預かってくれた小萌先生と。転向してきてからよく話す吹寄さん。)


姫神(それから…少し話した事がある舞夏さんとクラスメイトの青髪ピアスくんと土御門くんぐらい。)


274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:10:32.57 ID:T4o6l/8S0

姫神(それから…)チラッ



土御門「よし!じゃあもう踊ろうぜぃ!大事なヤツが居ない寂しいカミやんを慰めるためにな!!」

上条「ウェーイ!!んばば♪んばんば♪」

青髪「めらっさ♪めらっさ♪」

吹寄「…」イライライライラ

吹寄「ええい!」ガタッ


吹寄「私の!!」ガンッ

上条「へぶぁ!?」


吹寄「机の前で!!」ドゴムッ

青髪「おぶぇっ!?」


吹寄「室戸市名物シットロト踊りを踊んなぁあああーッ!!」ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ

土御門「待ってオレ重傷ごぱぁっ!!!?」





姫神「…」クス

275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:14:58.03 ID:T4o6l/8S0


姫神(そう。上条くん。)


上条「大変だーッ!吹寄の拳で土御門の体に風穴あいたぞ!?」

土御門(いやこのケガは吹寄じゃないけどにゃー)ゴフッ

青髪「大変やー!!つっちー血まみれやーッ!!!」

吹寄「」




姫神(そう。私の交友関係は。たったこれだけ。)


276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:18:50.15 ID:T4o6l/8S0





姫神(私の…一番大事な人。)




姫神(きっと…私には。上条くんしか居ないんだろうな。)

姫神(でも…私は寂しくない。)

姫神(そう思わせてくれるくらい。私は上条くんがーーーーーーーー)



姫神「…」


姫神「…////」


277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:19:28.46 ID:T4o6l/8S0


姫神(書くのは。普段言えないような事…か。)

姫神「…」ウーン




姫神(困った。昨日ベッドの中で上条くんに全部言ってしまった。)


278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:21:10.46 ID:T4o6l/8S0


姫神(他に何かあったかな…)


姫神「…」

姫神「…」

姫神「…あ。」




姫神(ふふっ。…そっか。私。一番大事な事を言ってなかった。)




姫神(言えるはずないけど。今はまだちょっと。言えないけど。)




279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:21:37.01 ID:T4o6l/8S0



姫神「…」

姫神「…」カキカキ




姫神(『私は。あなたがーーーーーーーー)






280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:22:10.41 ID:T4o6l/8S0







            す
            き
            で
            す
             。




281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:22:38.75 ID:T4o6l/8S0











姫神「…」

姫神「…////」


282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:25:54.05 ID:T4o6l/8S0


姫神(誰にも見られないように。隠しておこう。私の気持ちと一緒に鞄の奥深くに。)

姫神(今はまだ。とりあえずお昼ごはんを一緒に食べるだけでいい。)



姫神「…」クキュゥウ。



姫神(…お腹も。空いてきたな。)






姫神(お昼ごはん。まだかなぁ…)






283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/27(月) 02:32:36.75 ID:T4o6l/8S0






上条「オイ!上里にTELって暮亞呼んできてもらったぞ!!」

上里「きみ、ぼくを便利屋とでも思ってないだろうな?」

暮亞「私の植物でパトリシアさんの時みたいにって事ですね?」

上里「ああ。頼むよ暮亞」

上条「なんだかんだ言って助けてはくれるんだな。」

上里「…好きでやってるわけじゃないよ」

上条暮亞「「またまたぁ」」

284 : ◆3rfPz4lVbmKs :2017/03/27(月) 02:33:41.28 ID:T4o6l/8S0
今回はここまでなりけるのよ
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/27(月) 09:44:12.14 ID:y0CK6GtAo
んばば踊りではなく、きちんと室戸市名物シットロト踊りとなっているところに好感が持てる
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/28(火) 23:29:58.83 ID:bDydvLbP0
姫神可愛すぎだろ
287 :サローニャ「かつてのお仕事ちゃん」 [ saga]:2017/04/08(土) 10:03:14.22 ID:+oszGVBoO

「幻想御手《レベルアッパー》って、知ってる?」

「ああ、数年前にあった能力強度が上がるって奴」

「あたしね、それ使ったんだ」

「へぇ。どうだったの」

「…大した事は出来なかった」

「せいぜい手の中で小さな風が巻き起こるくらいの」

「?でもあなたはレベル0なんでしょ?だったらすごい進歩だと思うけど」

「違うの」

「あたしと同じレベル0や1とか2以上の人が使った場合、目視で観測できるだけでも能力強度が相当上がってた」

「コップを浮かすのが限界ぐらいの風力使い《エアロハンド》が人を一人分浮かせるだけの風を起こせるようになったり」

「量子変速《シンクロトロン》はレベル2から4まで上がった」

「それは…個人差があるってだけじゃ?もしくは、」


彼女が、遮るように振り向いた。

「もしくは、『幻想御手で上がる能力強度数は、元来その人が持っていた潜在的な能力強度の限界値までだったから』…とか?」

「…うん」

「…そう。それはほぼ正解だったんだ」

「幻想御手は脳波ネットワークを使って、音楽を聴いた人達の脳を繋ぎ、並列演算装置にして能力出力を上げる」

「つまり、レベル4〜レベル5未満程度の演算能力が得られるという事」

「ただ…それは逆に言えば…それだけの後押しがあっても大した出力を出せない人間は」


「『人並みの才能すらもないクズ』…ってコト」

「そんな卑下しなくても。別に能力なんかで人の価値が決まるわけじゃないし」

「あなたにはわからないよ。能力強度の高さが人間の評価価値に直結するこの街でレベル0がどれだけ馬鹿にされるかなんて」

「それは…確かにわかんないよ。でも、この街の6割はレベル0なんでしょ?」

「だったらそれは普通ってコトじゃないの?」

「違うの…サローニャ。」


彼女の顔から狂気が滲み始めた。
288 : ◆3rfPz4lVbmKs :2017/04/08(土) 10:03:48.49 ID:+oszGVBoO
誤爆した。失敬失敬てへぺろー
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/08(土) 14:12:36.43 ID:nfZjf1lZ0
んん?
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/08(土) 14:22:50.50 ID:73z4qMIJO
>>288 このやろう・・・wサローニャに免じて許すけどw
291 : ◆3rfPz4lVbmKs :2017/04/15(土) 22:17:14.52 ID:Tnka4r9B0



・・・・。


キーンコーンカーンコーン。

素甘「ハイ、それじゃあ今の所今度のテストに出しますから。…号令!」

「きりーつ」


292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 22:18:33.58 ID:Tnka4r9B0

上条「うげぇー…マジかよ…」

上条「なあお前らはわかった?いや三バカトリオな俺達が、」

青髪「小萌センセの授業やないし補習出る意味あんま無いからすぐ理解しました」キリッ

土御門「むしろ今のわかんねー奴いるのかにゃー?簡単過ぎて欠伸が出ますたい」キリッ

上条「こぉんの裏切り者どもがぁああ!!」



姫神「…」

293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 22:24:07.80 ID:Tnka4r9B0


姫神(私。問題なくわかった。)

姫神(ノートも。わかりやすくまとめた。)

姫神(良かったら。教える。)

姫神(…って。)

姫神(言えたらいいのに。)

姫神(なんとなく話しかけに行きづらい…)

姫神(むぅ。頑張るって決めたのに…。)

姫神(…よし。後でお昼食べる時に言う!絶対。言う!)

姫神(がんばれ。私!)グッ


294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 22:26:00.82 ID:Tnka4r9B0


上条「そーいえばそうだったね!お前ら本当はバカじゃないのに普段の言動でバカ扱いされてるってだけだもんな!」

土御門「おう。ぶっちゃけデルタフォースで真のヴァカはカミやんだけだぜぃ?」ヘッ

上条「うがぁああああ!!!」ガシガシガシ

青髪「安心しぃや。カミやんが補習する時はボク付き合うたるから」ポンッ

土御門「ヴァカって言って悪かったぜよ。カミやんもカミやんなりに頑張ってるんだもんな?」ポンッ

上条「やめろォオ!!お前らのその優しさで胸が痛いッッ!!」

295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 22:27:48.60 ID:Tnka4r9B0


土御門「え?じゃあ厳しい方がいいか?」

上条「それもイヤッ!!」

青髪「んもー難しい年頃やねぇカミやんは」プヒー

上条「やめろそれ!」



姫神「…」ソワソワ

姫神(…もうすぐお昼…)

296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 22:32:26.36 ID:Tnka4r9B0


上条「な、なぁ…俺に勉強教えてくれないか?どっちでもいいからさ」

青髪「えーそれはメンドイわー今日学校終わった後はボク下宿先のバイトあるし」

土御門「オレは昼飯奢りでなら手を打ってやってもいいぜぃ」

上条「おっ、マジで?!」

土御門「おう。1番高いヤツな」

上条「Oh...」

土御門「さ、そんじゃランチルーム行こーぜぃ」

青髪「せやね。はよ行かんと3人で座れへんし」

上条「だなー…あっ、」

青髪「ん?どないしたん?」

上条「…あー、いや、ゴメン俺ちょっと用事あるから今日はお前らだけで食ってくれ!」



297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 22:33:49.78 ID:Tnka4r9B0

青髪「へぁ?何があるん?」

土御門「そうか。まぁ勉強の対価の件はまた今度でいいぞ」

上条「悪いな」

土御門「姫神と上手くやれよ、カミやん」ボソッ

上条「!?」

上条「お、オイ!何で知ってるんだ!?」

青髪「え?なんなん?」

土御門「にゃっはっはっ」

青髪「姫神さんと何するん!?」

土御門「聞こえてたのか…」

上条「あー、その、実は今日姫神と昼飯食う約束してて」

青髪「なんやて!?」

298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 22:46:35.86 ID:Tnka4r9B0


青髪(あかん…あかんで!止めなあかん…!姫神さんとカミやんが一緒にお弁TOやなんて!)

青髪(ズルイやん!ずっちぃやん!カミやんばっか!)

上条「まぁそういう事だから…」

青髪「イヤイヤイヤイヤ…やめた方がええて!あの…アレやから!」ガシッ

青髪「今日の姫神さんの弁当、たぶん中身は食用コウモリやから!!生きたコバナフルーツコウモリやから!」

上条「ンなわけねーだろ!?大体俺中身見たし!」

青髪「わざと見せた後にすり替えられたかもしれへんやん!」

青髪「あかんで!?トラウマ必至やで?!きゃわわ〜なコバナフルーツコウモリちゃんを生で頭から美味しく頂いて『まだ足りぬわ…』って笑う姫神さん見たないやろ!?」

上条「姫神がそんな事するわけねーだろ!?姫神何者だよ!?」


299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 22:56:54.04 ID:Tnka4r9B0


土御門「あーもういいからいくぜよー」グイッ

青髪「ややー!カミやんがまたええ思いするんイヤやー!」ズルズル

土御門「にゃっはっはっはっ。いいから行くぜぃ。座れなくなっちまう前にな」

上条「ほっ」



姫神「上条くん。」

上条「お、じゃあ行くかー」

姫神「うん。」ニコ...


300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 23:03:52.83 ID:Tnka4r9B0





青髪「にしてもいつの間に姫神さんと仲良うなったんや?カミやん」ズルズル

土御門「さぁにゃー」

青髪「…土御門くん、なんか知っとるやろ?」

土御門「ノーコメントですたい」~♪

青髪「なーなーなんでボクには教えてくれへんの?そりゃちょっと寂しいんやけどー?」

土御門「はっはっはっ。オレが言わなくてもたぶんその内わかるぜぃ?」





土御門「…もっとも、オレも最終的に上手くいくかどうかまでは知らないけどな」ニヤァ…

青髪「ややわー土御門くんがそんなドギツイ笑い方してると不安になるわー」

301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 23:13:16.41 ID:Tnka4r9B0


上条「くっそ…なんで知ってるんだよアイツ…」

上条「はっ!まさか今朝のことも本当は!?」

姫神「上条くん。そっちは他校のとこだよ」

上条「おっと、悪い。ありがとな」

姫神「うん。」ニコッ


302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 23:14:51.67 ID:Tnka4r9B0


上条「どこで食うかなぁ」

姫神「大丈夫。私。いい場所知ってる。」

上条「おっ、マジで?」

姫神「うん。」

姫神「…」

上条「…」

姫神「あの。」

上条「ん?」

姫神「さっきの授業。わからなかったの?」

上条「ぅえ!?あー…ああ。」

303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/15(土) 23:27:42.36 ID:Tnka4r9B0

上条「お恥ずかしながら不肖上条、サッパリでした」<ハァ~サッパリサッパリ♪

姫神「そう。良かったらさっきのとこ。私が教えようか。」

上条「えっ?」

姫神「私。問題なくわかった。」

姫神「ノートも。わかりやすくまとめたから。」

上条「えーいやいいよわざわざ悪いし面倒くさいし。」ハハ

姫神「…そう。」シュン...

上条「あっ、いや!やっぱお願いしよっかな!」

上条「ちゃんと進級したいしな!ウン!」

姫神(どうしよう。迷惑って思われたかな…)

上条「どうか俺に勉強教えてください姫神さん!!姫神さんに教えてもらいたいですハイ!」手ギュ

姫神「!」

姫神「…うん。わかった」ニコッ

304 : ◆3rfPz4lVbmKs :2017/04/15(土) 23:40:54.60 ID:Tnka4r9B0
今回はここまでぃ。禁書は結構ちょくちょく再放送するのだぜ。



あ、あとちょいと一つ意見を聞きたいですの。


姫神さんが旧約二巻で

『元々私がここでどんな扱いをされてたか聞く?』

『何のために建物のあちこちに隠し部屋があるのかとか。俗物過ぎて君にはきっと耐えられない』

って言ってるけど、具体的に何をされていたと思う?

参考にしたいので意見が聞きたい。


短絡的に考えるなら成績優秀者への『御褒美』とかで姫神さんに色んなエロい事してた、だけど、

当時三沢塾は選民思想で『再現不可能なレア能力の独占』だとか『カルト教団化していた』『入塾した生徒の能力を違う能力に変えようとしていた』とか『男子生徒だけでなく女子生徒もいたので女子には姫神さんが御褒美になりづらい』

等を考えるとどうもわからぬのよ。

305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/16(日) 09:33:36.53 ID:0DptI+jk0
結構難い意見案だなぁwwそう言うぼかしどころかほぼ内容に触れてない設定ってほぼ自分で考えても良いと思うよ
まぁ、俺は多分だけど保護されて(?)から暴行は受けているか否かは考え難いけどある意味では化け物扱いされてたのかもしれん。吸血鬼[ピーーー]し

参考にならんけど、一応答えてみるってミサカはミサカはずーっと待ち望んでたから頑張ってほしいと乙してみる!
頑張ってね

306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/16(日) 10:21:53.94 ID:5owuwOKbo
レア能力の研究と称して性的暴行のイメージしかない
が、そうあってほしくないというのが正直なところか

隠し部屋の必要性が他に思い付かないんだよなぁ
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/16(日) 10:50:47.48 ID:0DptI+jk0
>>306 同意。
 
隠し部屋は、考えられるとしたら吸血鬼から身を守るためとかかな?
308 : ◆3rfPz4lVbmKs :2017/04/19(水) 01:05:04.59 ID:Gge0i70N0

御二方、ご意見どもありゃりゃとやした。確かに『それやぁー!』と思いつつ『えー…でもなんかそれヤダなぁ…』ですわ。

全部引っ括めてそのキャラクターなのであるから、設定とかをなるべく変えずに愛でるのがそのキャラを大事にするって事なんでしょうけども。

まぁSSなんでね、個人的にはSSは面白ければ設定なんざ変えてナンボと思うので。適当にその時その時の気分次第でやります。

309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:08:01.26 ID:Gge0i70N0


上条(俺結構頭悪いから絶対迷惑と時間かけるし…)

上条(他の誰かに頼むのもなんとなく申し訳ないし気安くできそうだから土御門辺りにでも頼もうと思ってたんだけど)

姫神「…」~♪

上条(…がんばろ)



・・・・・。


310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/19(水) 01:08:53.17 ID:M3XJoCFDo
それでいいと思うよ
禁書読み込んでるわけじゃないから詳しい部分は知らないけど
SSでくらい幸せでいいし、出番が多くてもいい
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:11:36.72 ID:Gge0i70N0


上条「で、どこで食うんだ?」

姫神「うん。この前見つけたいい感じの所。」













姫神「ここ。この空き教室。」ガラッ

上条「?」

312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:13:16.73 ID:Gge0i70N0

上条「鍵空いてたけど…大丈夫なのか?使っても」

姫神「うん。元々この学校は私達がいた高校と違って中高一貫。」

姫神「けど。ここの中学生はそのまま上の高校に進学せずに別の学校へ行くから空き教室が多い。」

姫神「私達もそれにあやかって間借りしてる。」

上条「ああ…そういえば」

姫神「向こうの学校の生徒会のご厚意で。空いてる教室は使わないから私的公的問わず自由に使ってくれていいって言われてるから…」

上条「へー…そんなに融通利かしてくれてたんだな」

上条「今度ビクビクウサギとかメガネ君に会ったらお礼でも言った方がいいかな」

姫神「うん。」コクン

313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:16:40.94 ID:Gge0i70N0


上条(でも私的っつったって、それたぶん『部活で』『着替え』『生徒会会議』とかぐらいだよな?)

上条(『昼飯食うだけ』で俺達2人だけが使うってのも大丈夫なのか?)

上条(…まぁ、大丈夫か。汚さなきゃ誰にも迷惑かけないんだし!)

上条(けど姫神も変わってるよなぁ…『同じ内容の弁当見られたくないから』ってわざわざこんな所で食べなくても)

上条(別にランチルームとか教室とかでも良かったんじゃ)

上条(いや、ここはもう余計なこと考えずに女の子と2人きりで弁当というシチュエーションを楽しむべきだな!)

314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:20:59.54 ID:Gge0i70N0


姫神「じゃ。並べてく。」

上条「ん、そうだな」

姫神「よいしょ。」ゴソゴソ


コト。コト、コトコト。


姫神「そして。」ヨイショ

姫神「ぱんぱかぱーん。ぱーぱーぱーぱーっぱっぱぱー♪」

上条「ぷっ、ファンファーレ鳴るんだな」

姫神「ふふ…うん。”自信作”だから。」


315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:24:20.47 ID:Gge0i70N0


姫神「今日のお弁当は。卵焼きと。タコさんウインナー。きんぴら。生姜焼き。プチトマトとブロッコリー。お味噌汁。」

姫神「ご飯には梅干し。あと…温かいお茶を用意してみた。」

上条「うぉー…!すげー美味そう…!!」ゴクリ

上条(朝にチラッとは見たけどこんなに作ってくれてたんだな…)

上条「…なぁ、」

姫神「何?」

上条「ありがとな。こんなに手の込んだのを朝に作るの大変だったろ」

姫神「…慣れれば。わりとできる。」テレテレ

316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:28:17.47 ID:Gge0i70N0

上条「ンなことないって。俺も自分が飯作る立場だからわかるけどさ…毎日っつーか、そもそも『朝飯を作る』ってだけでもダルいのに、」

上条「なんか…俺、すげー嬉しい…」

姫神「そう。良かった。君が喜んでくれたなら。」ニコッ...

上条(あー…なんか今ので俺の中の姫神への好感度めちゃくちゃ上がったなぁ)

上条(あー上条さんもこんな子に嫁に来て欲しい!)

317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:31:23.16 ID:Gge0i70N0

姫神「はい。おはし。」

上条「さんきゅな」

姫神「それじゃ。」

上条「ん。」


上条姫神「「いただきます。」」


上条「むぐむぐ。美味ッ!!やっぱ姫神料理上手いな!」

姫神「ありがとう。たんとお食べ。」

上条「…生姜焼き美味ッ!?…後でレシピ教えてもらえないか?」

姫神「いいよ。」クスクス



318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:35:22.53 ID:Gge0i70N0

上条「むぐむぐ!むぐむぐむぐむぐ!」

姫神「…」ズズ...

姫神(お味噌汁。少し辛かったかもしれない。)チラッ

上条「合わせ味噌…か?ウチは普段赤だし派だから新鮮だな」ズズズズズズズ

姫神(良かった。問題無さそう。)

姫神(そして上条くんは赤だし派か。今後は赤だしにしよう。)

姫神「…静か。」

上条「まぁ2人だしなー」モグモグモグモグ

姫神(…2人きり。)


姫神(2人きり。か。そう。2人きり。なんとか。距離を縮めたい。)

姫神「…」

姫神(こういう時。どうしたらいいんだろう。)

姫神(やっぱり普通に会話して食べるだけでいいのかな。)



319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:41:17.19 ID:Gge0i70N0

姫神「そういえば。今度席替えするって。」

上条「へぇーそうなのか?」

姫神「うん。上条くんはその時居なかったから知らないと思うけど。」

上条「あー…俺もずっと忙しかったからなぁ」モグモグ

姫神「…」

上条「次の席は窓側の1番後ろがいいなぁ」

姫神「そう?」

上条「サボれるだろ。前の席の奴が体デカけりゃ隠れるしな」

姫神「でも教卓からだと後ろの席ほど良く見えるらしいよ。」

上条「え、…じゃあ逆に1番前…とか?」

姫神「それは。普通によく見えると思う。」

上条「ですよねー」

姫神「これからも。忙しくなるの?」

上条「さあなぁ」モグモグ

姫神「…無理。しないでね。」

上条「上条さんもしたくはないんですけどね…」ムッチャムッチャ

姫神「何があるの?」

上条「いろいろ。」

姫神「…そう。」


320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:43:56.94 ID:Gge0i70N0


姫神「…あ。上条くん明日掃除当番。忘れないでね」

上条「なんかその単語を聞くのめちゃくちゃ久しぶりな気がする…」

姫神「君。ほとんどしたことないもんね。」

上条「学校…ちゃんと行かなきゃなぁ」

姫神「うん。学校は行かなきゃだめだよ。」

姫神「せっかく。行けるんだから。」

上条「だよなぁ…」

321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:46:04.33 ID:Gge0i70N0

姫神「あ…ごはんつぶ。ここに付いてるよ」ツンツン

上条「え?どこだ?」

姫神「ん。ここ。」ヒョイ

上条「お、ありがと」

姫神「…」つ。

姫神「てい。」つ

上条「むぐ?」

姫神「はい。上条くんの口に返す。」

姫神「一生懸命作ったから。ちゃんと残さず食べて欲しい。」

上条「んぐ。」

上条「…」



上条(ちょっと姫神の指をしゃぶっちまった///)


322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:47:09.87 ID:Gge0i70N0

姫神「…お茶。いる?」

上条「ん。ああ…ありがと」

姫神「はい。熱いかもしれないから気をつけて。」

上条「ああ…あちちっ!?」

姫神「もう。今言ったばかり。」

上条「わ、悪い…」

姫神「濡れた?おしぼりならあるけど…」

上条「いや大丈夫大丈夫。おしぼりは要らない」

姫神「そう?」

姫神(…私もお茶飲もう)



上条姫神「「ふーっ…」」



          まったり。



323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:51:20.83 ID:Gge0i70N0


姫神(こういうシチュエーションに憧れていたけど…なんだか。普通。)

姫神(全くドキドキしてないわけでもないのだけど。)

姫神(まぁ。普通にごはん食べて会話してるだし。)

姫神「…」チルチル

姫神(こういう時。本当はどうしたら良かったのかな。)

姫神(勢いだけ。ノープランで来たけど。)

姫神「…」

姫神(まぁ。いいか。)ズズ

姫神(のどか。それに…”気持ち”は良いかもしれない。)

姫神(それから…)



姫神「…なんだか。とても暖かい。」

上条「?」


324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:53:11.16 ID:Gge0i70N0


姫神「私にもこの気持ちがよく。わからないけど。」

姫神「けど…君が私の作ったお弁当を『美味しい美味しい』って食べてくれて。」

姫神「少し話して。一緒に居るだけで。なんだか心が…ぽかぽかする。」

上条「…」

姫神「ずっと昔に。小さい頃に…あの山村で暮らしてた時に。こんな感じの気持ちになった事がある気がする。」

姫神「あまり…思い出せないけど。」

上条「…」

325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:55:20.44 ID:Gge0i70N0


姫神「…上条くんは。不思議な人だね。」

上条「?」

姫神「私が望むモノを。私が忘れてしまったモノを。」

姫神「私が諦めてしまったモノを。私にくれるから。」

上条「俺何もしてないって。大袈裟だろ」ハハ

姫神「ううん。そんなことはない。私は…君に。現に今も救われている。」

姫神「…私。もうあなたがそばにいてくれるだけでいい。」

姫神「君のその無自覚な暖かさが。…心地が。いい。」



姫神「…すき…。」

上条「えっ」

326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:56:24.35 ID:Gge0i70N0



姫神「きっと。君には私のこの感情はわからなくて。伝わらないのだろうとは思う。」

姫神「うん…好き。」



姫神「私。君といるこの時間が。好き…って。思う。」ニコッ...

上条「」

327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:57:38.85 ID:Gge0i70N0


姫神「…。」

姫神「あっ…!?////」カァ…!

姫神(しまった。つい安らぎ過ぎて思った事全部吐露してしまった。)

姫神(やらかした…まだ早い。たぶん上条くん『お、おう…』になってる。)

姫神(い。いや。まだ。今のならまだ誤魔化せる!)

姫神(それより。上条くんの反応を冷静に見なきゃ。)

姫神(もし『へーそう?』ホジホジとかなら『じょーだぁーん。』で済む。)

姫神(『ないわーうわー』とかなら…それは…元より脈が。無かったって事…)

姫神(その時は…諦めようと。思う。)

姫神(いくら私だって。ここまでがんばってその結果なら。心が折れる。)

姫神(よし…上条くんの反応を…見る!)

姫神(カミサマ。どうか。せめて。)

姫神(『へーそう?』ぐらいで!)バッ!


328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:58:10.51 ID:Gge0i70N0






















上条//「/(//°///ω//°//)//」//

姫神「」ビクッ


329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 01:59:52.92 ID:Gge0i70N0

上条「え、えと…////」

上条「そ、そう…か///」

上条「俺も…その、姫神にそう思われて、嬉しいっていうか…」

姫神「」

上条「あ、あはは…//////」

上条「…その、俺も姫神と一緒…だな、うん///」

上条「俺も…姫神とのこういう時間は、好きだな…///」

姫神「」

上条「つーか、さっきの笑った顔がすげー綺麗で、って、」

上条「ぁ?はは…あ、あっれー!!俺、何言ってんだろうな?!うわっ!なんか恥ずかしっ///」

姫神「」

上条「…忘れてくれ!!///」

姫神「」



姫神(よ。予想以上ッ!!!!)



330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 02:01:58.56 ID:Gge0i70N0

姫神(ど。どうしよう!こ。このまま…何か。)



キーンコーンカーンコーン…




上条「あ…」

姫神「あ。鐘。鳴った…。」

上条「…」

姫神「…」

上条「やっべっ!?これもう授業開始の時間の知らせじゃん!」ガタッ

姫神「…」


331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/04/19(水) 02:02:24.36 ID:Gge0i70N0

姫神「ねぇ。上条くん。」

上条「どうした?早く行かねぇと!」




姫神「このまま。…サボらない?」

上条「…え?」

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