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新田美波「わたしの弟が、亜人……?」

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869 : ◆8zklXZsAwY [saga]:2019/03/25(月) 00:36:05.69 ID:SzhTzFDuO

黒服2「来いよ」


ドアが開いたのはその瞬間だった。アナスタシアはIBMを突進させようと奥歯を噛み締めながら命令する。星十字のIBMの動きが部屋に入ったとたんに停止した。スプリンクラーが機械的な非情さで散水を続けていた。佐藤のIBMが黒服の頭部に拳を打ち下ろす。

アナスタシアはIBMの操作に集中するために瞼を閉じ、星十字の頭部と視覚をリンクさせていた。だから、佐藤のIBMが黒服の頭部を砕く光景から、眼を閉じて流れることも、顔を背けることもできなかった。


平沢「真鍋、スプリンクラーを撃て!」


消化器から手を離し、真鍋は拳銃を天井に向けた。平沢も同時に発砲し、天井に備え付けられている四つのスプリンクラーヘッドが砕けた。

アナスタシアとIBMのリンクが回復する。


IBM(アナスタシア)『あ、あ、あ、あああ゛! あ゛ああ゛あ゛!』


怒りに染め上げれた叫びを発しながら、星十字のIBMが怒りに身を任せて突進する。

佐藤のIBMが顔をあげる。放射状に砕けた頭部から拳を引き抜くと、口角をあげ笑顔を浮かべた。IBMの笑顔は、サミュエルが「プレイボール」といったときと同じような“表情”だった。


IBM(佐藤)『は、は、は』


自身に迫る黒い星を正面から捉えながら、佐藤のIBMは喜びの声をあげた。



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