【ガルパン】カチューシャ「私の同士は手強いわよ!」

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191 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:15:29.66 ID:mypRcIg00

ローズヒップ「私以外のクルセイダーが全滅、マジですの?」

アッサム「これは……」

オレンジペコ「今までと戦い方が違います。おそらく個々に判断して行動してますね」

ダージリン「おやりになるわね、統率のとれた集団戦術が基本の戦車道でこのような戦い方をするとは……」

ダージリン「様子見はおしまい。そろそろ本気をだすわよ……戦車、前進」

ダージリン「個々の能力は高いかもしれないけど初戦は単機……」

ダージリン「 戦 い は 数 よ 」
192 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:16:06.73 ID:mypRcIg00






オレンジペコ「ドズル・ザビですね」ボソ






193 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:17:01.83 ID:mypRcIg00

優花里「カチューシャ殿!しっかりして下さい」

優花里「皆は今カチューシャ殿の力になるために頑張っているんです」

優花里「でも所詮素人戦術、ダージリン殿にはいつまでも通用しません」

優花里「今この状況を何とかできるのはカチューシャ殿、あなたしか居ないんです!」

優花里「思い出して下さい、何のために戦車道に戻ってきたのかを!大洗の魂はあなたなんです!」

カチューシャ「!」

優花里「指示を……グロリアーナに勝つための指示を!」

カチューシャ「!!」

カチューシャ「……ありがとう優花里、おかげで目が覚めた。もう大丈夫!」

カチューシャ「アヒルチームは偵察で敵の位置を、まずは残りのクルセイダーを倒す。主導権なんて握らせないわよ!」

「了解!」
194 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:19:01.81 ID:mypRcIg00


エルヴィン「敵の部隊が見えたぞ撃て!」


ダージリン「防御陣形を維持、落ち着いて対応しなさい」

カチューシャ「カメチームは敵を引き付けて、そのままファイヤークローラー用意!」

195 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:19:43.89 ID:mypRcIg00


梓「クロムウェル……私たちで何とかしよう!いくよ、戦略大作戦!」

「聖グロリアーナ、クロムウェル走行不能!」

ダージリン「なっ!……おやりになるわね」

196 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:20:38.16 ID:mypRcIg00



ダージリン「そっちは囮よ、騙されないで。反対からくるわ!」

カチューシャ「くっ、読まれた。すぐに撤退して!」


ルクリリ「もらった!そこだー!」

ドオン!

杏「うわっ、やーらーれーたー!」


ドオン! シュポ

そど子「カモチームやられました、皆さん健闘を祈ります!」

カチューシャ「後4両……」

梓「隊長、指示を!」

沙織「カッちゃん!」

カチューシャ「敵の数もさっきより減っているし、勝負どころね。フラッグ車と一対一の勝負に持ち込む」

カチューシャ「各車連絡を密に、敵を分散させてちょうだい。沙織、タイマンで戦えそうな場所を探して!」

沙織「うんっ。広さ的にここのH1025地点だよ!、周りも囲まれてるから逃げ場も無いし」

華「判るんですか?」

沙織「私だってみんなの役に立ちたいからね。地図の見方しっかり覚えたんだから!」

カチューシャ「よし、最後の作戦いくわよ。パンツァーフォー!」
197 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:21:09.97 ID:mypRcIg00


ドオン!

「敵からの砲撃、どこだ?」

エルヴィン「こっちだこっちー!」

ブロロロ

「逃がすな追えー!」




典子「こっちも敵車両おびき寄せました!」

カチューシャ「だいぶ散らばったわね、よし……いくわよ!」
198 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:23:35.94 ID:mypRcIg00


ブロロロ

カチューシャ「見つけた、敵フラッグ車よ!このまま例のポイントまでおびき寄せる」

麻子「わかった」



ダージリン「 か か っ た わ ね 」

ブロロロ

カチューシャ「む!前方にマチルダ!」

ドオン!

麻子「くっ、どうする?」
199 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:24:53.58 ID:mypRcIg00
〜〜〜〜〜〜


アッサム「どうやらこっちを分散させるのが目的のようですね?」

オレンジペコ「どうします?」

ダージリン「各車、追いかける振りをして。ただし、離れすぎては駄目よ」

200 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:25:26.39 ID:mypRcIg00

ダージリン「前方にフラッグ車、来たわね……」

オレンジペコ「あの動き、やっぱりというか私たちを誘ってますね」

アッサム「向こうの狙いはおそらくフラッグ車同士の一対一」

ダージリン「黒森峰ならともかく、私はその手にはのらないわ」

ダージリン「この地形からして敵の狙いはおそらくH1025地点への誘導といったところかしら?全車両戻りなさい、フラッグ車を挟み撃ちにするわ」
201 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:26:36.32 ID:mypRcIg00
〜〜〜〜〜〜


ローズヒップ「見つけましたわ、のろまな亀は撃破ですの!」

典子「!クルセイダー、まだいたのか……ああもう、じゃまっくさい」

あけび「……キャプテン、いい考えがあります!」

ブロロロロ

ローズヒップ「ぶっちぎってやりますの!」

典子「撃て!」

ドオン! バキ ドシーン!

ローズヒップ「へっ、目の前に電柱が倒れてきて……」

ガッ! ズザザザザザ

ローズヒップ「おととととととととととと……ひゃん!」

バキィ ドーン!

「聖グロリアーナ、クルセイダー走行不能!」

典子「戦車も車も急には止まれない作戦成功!」
202 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:27:43.34 ID:mypRcIg00


ダージリン(H1025地点と反対方向へ逃げてるわね、待ち伏せにき気づかれた?なら)

ダージリン「ルクリリはそのままフラッグ車を追いなさい、残る車両も続いて!」

ダージリン(フラッグ車の護衛は無し、味方が戻ってくる前に勝負をつける)

ルクリリ「隣の車線に敵車両発見!すみません、フラッグ車見失いました」

ダージリン「なっ!」
203 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:29:28.93 ID:mypRcIg00



沙織「ええっ!一対一は嘘、なんで?うまくいってたじゃん!」

カチューシャ「そうね、戦力で劣ってる私たちが勝つための唯一のチャンス」

カチューシャ「でも勘の鋭いダージリンならこちらの動きでそれくらい読んでくるはず、きっと待ち伏せされてるわ」

カチューシャ「 だ か ら こ そ 利 用 す る 」

カチューシャ「味方車両をこっちに戻し敵車両と交戦、これに乗じて私たちは姿をくらませる。後続のマチルダが到着するまでが勝負よ!」
204 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:35:16.43 ID:mypRcIg00

オレンジペコ「フラッグ車はどこに?」

ダージリン「落ち着きなさいオレンジペコ、如何なる時も優雅に、それが聖グロリアーナよ……おそらくは……」

ギャギャギャ

ダージリン(来たっ!わき道からの強襲……マチルダは後ろ、一対一にもちこまれた!)

ダージリン「勝負よカチューシャ!」

カチューシャ「ダージリィィィィィン!」

カチューシャ「後ろからマチルダが来てる。これが最初で最後のチャンス、頼むわよ麻子!」
205 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:38:57.07 ID:mypRcIg00
〜〜〜〜〜〜


-大洗


麻子「黒森峰の戦車道はどうだろう……この西住みほとかいうチームは他とは違った戦い方をするな、戦車の動きが独特だ」

麻子「これはドリフトなのか?……これは使える、が、かなりの難易度だな……できるか?」

麻子「いや、やってやる。勝つために皆頑張ってるんだ、なら学年トップの私が一番頑張らないでどうする?」

麻子「教科書が無いなら徹底的に分析してやる、必ずものにしてやるぞ」



ギャギャギャ ゴン!

麻子「なかなかうまくいかないな、何が悪いんだ」バン

麻子「ちょっと休憩するか」



麻子「ん?まだ明かりがついてる。これは、ポルシェティーガーだったか?」

ナカジマ「ん?君は確かW号戦車の……」

麻子「操縦手の冷泉麻子だ。こんな時間まで修理してるのか?」

ナカジマ「いやー、ポルシェティーガーは修理のしがいがあるね。冷泉さんは何でこんな時間まで?」


カクカクシカジカ

麻子「学年トップだの何だの言われても所詮この程度だ。でも、何とかしてみんなの力になりたいんだ」

ナカジマ「ドリフトだったら私が教えてあげるよ?」

麻子「なに、本当か?頼む、教えてくれ!」

ナカジマ「ど、どうしたの?土下座なんてして」

麻子「土下座一つで手に入るならいくらでもやってやる。隊長車の操縦手としてぶざまな操縦をするわけにはいかないんだ」

麻子「勝ちたいんだ……頼む」
206 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:42:09.70 ID:mypRcIg00
〜〜〜〜〜〜



ダージリン「撃て!」

ドオン! スカッ

ダージリン「なっ、これは!?」

麻子「いくぞ……これが私の切り札だ!」

ギャギャギャギャ

ダージリン「!!」

麻子(履帯が切れようと成功させてみせる!)

ギャギャギャギャギャ!

ダージリン「チャーチルの背面に、まずい、回避を!」

カチューシャ「撃て!」

ドオン! シュポ





「聖グロリアーナ、フラッグ車走行不能!よって、大洗女子学園の勝利!」
207 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:43:44.54 ID:mypRcIg00



ダージリン「いい勝負だったわ」

カチューシャ「紙一重よ、どっちが勝ってもおかしくなかった……それに、私一人の力じゃないわ」

ダージリン「謙遜かしら?」

カチューシャ「そんなんじゃないわ。ほんとは体が震えて満足に指示を出せなかったの、頭が真っ白で何も考えられなかったの……でも、みんなが私を助けてくれた、動けない私に代わって自分たちで動きだしたの……」

カチューシャ「皆私が思ってる以上に成長していた、強くなっていたの……気がついたらふるえは止まっていたわ」

ダージリン「……それがチームワークよカチューシャ、お互いに足りないものを補い合うの」

ダージリン「あなたには周りの人の力を引き出す才能でもあるのかしら?短期間でここまでの成長なんてそうそうできるものじゃないわ」

カチューシャ「そ、そんな才能だなんて……」

ダージリン「自信を持ちなさい。これだけの戦力でここまで勝ちあがってくるんですもの、あなたたちの実力は本物よ」

カチューシャ「………桃、下ろして」

桃「ん?ああ」

カチューシャ「……」つ

ダージリン「?」

カチューシャ「あ、握手よ握手……私も、ダージリンと会えてよかった。次も……きっと勝って見せるわ」

ダージリン「ええ、頑張ってカチューシャ」ギュ

ダージリン「決勝の相手はおそらく黒森峰ね……けど覚えておいて、四本足の馬でもつまずく。黒森峰の強さも永遠ではないわ、あなたたちの戦車道を貫けばきっと勝てる」

カチューシャ「当然じゃない、カチューシャは誰にも負けないんだから。応援宜しくね」

ダージリン「決勝頑張ってね、では、ごきげんよう……」
208 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:44:56.65 ID:mypRcIg00





スタスタスタ

ダージリン「………」

アッサム「……オレンジペコ、先に戻ってもらっていいかしら?」

オレンジペコ「えっ?は、はい」

タッタッタッ

アッサム「ここには私しかいませんよダージリン……」

ダージリン「………」グスッ

ダージリン「…てなかった」

アッサム「………」

ダージリン「オレンジペコも入って、先輩らしくかっこいいところ見せて……今年こそ優勝出来ると思ってたのに……」ポロ

ダージリン「う……うわあぁぁぁぁぁん!勝ちたかったよぉぉ!くやしいよぉぉぉ!」

アッサム「あなたはよく戦いました。お疲れ様、ダージリン」ナデナデ

209 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 09:47:41.49 ID:mypRcIg00
〜〜〜〜〜〜

-大洗


カチューシャ「……うそでしょ?」

カチューシャ「何で……」

「黒森峰、ティーガーT走行不能。よって、プラウダ高校の勝利!」

カチューシャ「何でプラウダがあの戦術を使ってるの?」
210 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/02/15(水) 10:03:31.48 ID:mypRcIg00
ってなことでここまで
パソコン修理中にシナリオのイメージができたからせっかくなんでいってみます
他のSSでも黒森はみんなラスボスやってるし、こんなのがあってもいいんじゃないかなって事で

>>190カモさんチームは結局育成が間に合わなかったので待ち伏せ戦術を使用してます
>>205麻子さんも実は努力家です。みんなのために夜時間に一人練習してました
オリジナルに突っ込む人いないけど、私はマニュアル読んだだけでいきなりドリフトとか無理ありすぎだろって思ってたのでこうしました
私の実力では天才が理解できないのでうまく書ける自信がない。なのでみんなそれなりに努力家にしてます
>>208優雅なダー様だってじつは誰もいないところで泣いちゃうときもあるって思ったの
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/15(水) 10:55:17.86 ID:jN351eu+0
乙 感情をあらわにするダー様良かった。
努力をしてもぎ取った勝利だから嬉しいな。
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/15(水) 11:20:01.43 ID:gjWAYY/oO
乙です
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/15(水) 17:46:57.17 ID:7R4MUaglO
乙です。
大洗メンバーそれぞれの努力や活躍で掴んだ勝利ですな。
素に戻って泣きじゃくるダー様も良かった。

決勝はプラウダですか。
と云う事は、ノンナVSカチューシャの戦いが見られますね。


>>138の伏線は黒森峰の準決勝敗退に繋がっていたか。
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/20(月) 22:18:07.80 ID:qVPSOnfvo
この流れは熱いな
215 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 12:04:09.10 ID:wUIeFec+0
このまま決戦に行ったらボロ負けしそうな気がしたんで1クッション挟んでみます
では開始!
216 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 12:22:57.81 ID:wUIeFec+0



カチューシャ「西住流は統制された陣形で、圧倒的な火力を用いて短期決戦で敵と決着をつける単純かつ強力な戦術」

カチューシャ「完全勝利主義でどんな犠牲を払ってでも勝利する、そういう流派よ」

カチューシャ「その影響を強く受けている為戦術は整然とした隊列を組んでの電撃戦、高火力重防御の車両群の猛攻にいかなる敵が相手であれ、最高の手を打ち全力を尽くす姿勢はまさに王者の風格と言えるわね」

カチューシャ「しかしその反面、搦め手に弱く想定外の事態に混乱しやすい弱点もある。」

カチューシャ「隊列を組んで正確に攻撃する訓練は出来ているが、突発的な事態に対処できないの」

カチューシャ「高校生活3年間で全てを学ぶには時間が足りない、たとえ黒森峰といえど例外ではないってことね」

優花里「ということは想定外の事態を引き起こせば……」

カチューシャ「無理ね。もともとの強さが段違いなの、中途半端な小細工は正面から打ち砕かれるわ」

カチューシャ「解っていても防げない圧倒的な戦力差。それが大会十連覇、西住流、王者黒森峰の実力よ」

カチューシャ「それに意表をつくにしてもそれなりの実力が必要なの」

カチューシャ「よく素人の戦術はセオリーに無いからプロにとって驚異となるっていう人がいるけど、あんなの私に言わせれば嘘っぱちよ」

カチューシャ「ただの素人がどんなセオリー外の戦いをしたってプロにはかなうわけないじゃない?」

カチューシャ「西住流に勝つには十分な戦力を持った上で相手の戦術を理解し、その上で奇策を用いて対抗する、これしかないのよ」

カチューシャ「プラウダは戦力的には十分なものを持ってるわ……けど、戦術は伝統に則った包囲戦術、あんな戦い方は存在しない」

カチューシャ「二重包囲に囮を使ったおびき出し、間違いない、あの戦術は……」

カチューシャ「 私 の 作 っ た 戦 術 よ 」

沙織「何それ!どういうこと?」

カチューシャ「プラウダを去る前に処分した……私の作戦ノートよ」

217 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 12:24:20.86 ID:wUIeFec+0


カチューシャ「………」

沙織「カッちゃんさっきからずっとあんな調子……」

麻子「無理も無い、戦術ノートは指揮官の宝だ」

優花里「カチューシャ殿を認めようとしなかったくせにこのような行い、許せないであります!」

華「カチューシャさん……」

カチューシャ「絶対に許さないんだから、覚悟しなさい……」

218 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 12:25:29.54 ID:wUIeFec+0


あの戦術は私の最高傑作、相手がどのように動こうとその全に対策を講じて包囲し追い詰める

ある意味自分自身が対戦相手、作戦が完璧である以上正直対抗策が思いつかない

自分の考えうるあらゆる作戦に対抗できるからだ。その上戦力も練度も向こうが上、たまったものではない

具体的な対策も立てられないまま時間だけが過ぎていく……

このままではだめだ。何とかしなくては……
219 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 12:27:01.12 ID:wUIeFec+0

ダージリン「で、私のところに相談に来たと……訪ねてくれたのはうれしいけど」

ダージリン「あなたらしくないわねカチューシャ、時間が無くてあせってるのかしら?」

カチューシャ「うぐっ、べ別にできないことは無いけど参考に何か聞いてあげようと思っただけよ?」

ダージリン「ふふっ、そういうことにしときましょうか?」

ダージリン「そうね……隊長は常に優雅で毅然としていなければならない。隊員の前で弱みを見せるなんてもっての他」

ダージリン「たとえどんな状況になろうと自分だけは冷静に周りを見渡し突破口を切り開く、隊長とはそういうものよ」

ダージリン「今のあなたたちに一番必要なのはおそらく心……」

ダージリン「決勝の舞台の空気、緊張感は準決勝の比ではないわ。大会初参加でここまで来てしまったのだから無理も無いのかもしれないけど」

ダージリン「今のあなたたちでは下手をすればその場に立っていることさえできないかもしれない」

カチューシャ「う……そんな事」

ダージリン「無いと言い切れるかしら?……今あなたたちは揺らいでいる、本当にこのままで勝てるのかと」

ダージリン「優勝したいのなら、何が起ころうと揺らぐことの無い断固たる決意が必要よ。何が何でも絶対勝つという強い意思が……」

カチューシャ「断固たる決意……」

カチューシャ「けど、精神面のトレーニングなんて何をやればいいの?模擬戦をやろうにもどこも戦車は修理中だろうからできないし、滝にうたれろとでも?」

※大洗は自動車部がいるので一日で直ってます。チートバンザイ

ダージリン「そうね、ならこんなのはどうかしら?」
220 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:00:59.61 ID:wUIeFec+0



カチューシャ「というわけで精神面の特訓をすることになったわ」

優花里「断固たる決意……どっかで聞いたことあるような?」

梓「でもいったい何をやるんですか?」

桂利奈「逆さ吊りで滝に打たれるんだよ!」

おりょう「座禅で精神統一ぜよ!」

カチューシャ「合同合宿よ、他校の人達と一緒に訓練することで技術も心も鍛え上げるのが目的よ!」

そど子「聖グロの人たちとですか?」

カチューシャ「いいえ、違うわ。でも、精神を鍛えるには聖グロよりうってつけよ」

沙織「どこなの?」

カチューシャ「それはね……」

カチューシャ「 知 波 単 学 園 よ 」

221 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:01:27.97 ID:wUIeFec+0
-知波単学園


絹代「大洗の皆さん合同合宿に知波単学園を選んでいただき誠にありがとうございます!」

カチューシャ「宜しくね、世話になるわよ」

「お願いします!」

絹代「早速校内を案内するのでついてきて下さい」
222 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:03:34.35 ID:wUIeFec+0

華「ところで何故ここなのでしょうか?」

エルヴィン「失礼だが知波単といえば一回戦負けのところだし、それこそ聖グロとかのほうが適していたんじゃ?」

優花里「知波単学園といえば、その戦いぶりはただひたすらに勇戦敢闘一斉突撃による肉薄攻撃が基本にして鉄則」

優花里「これは過去に全車突撃で準決勝進出を果たして以来の伝統となっています。隊員にも揃って勇猛果敢の気風があり、全国大会でも強敵との対戦が決まるとむしろ歓声を上げるほどなんです!」

優花里「後保有戦車数もサンダースに次いで多いので模擬戦なんかもできますね」

麻子「解説ご苦労」

梓「要するに知波単の勇猛さを学べって事ですね?」

カチューシャ「どんな敵が相手でも迷わず突き進むその姿勢、心構えが今の私たちに必要なのよ」

典子「全車突撃……確かに断固たる決意に通ずるものがありますね!」

優花里「そのかわり敗北覚悟で突撃してしまうのがたまに傷なんですけどね」

麻子「なんだそりゃ」

カチューシャ「ま、そういうこと。覚悟しときなさい、途中で逃げ出したりしたら許さないわよ!」

あや「どんな訓練するんだろ?」
223 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:05:21.63 ID:wUIeFec+0
-食堂



絹代「……というわけで我々と合同合宿をすることになった大洗の方々だ。皆粗相の無いように!」

玉田「大洗といえば初参加で決勝に進出したという……」

福田「そのようなすごい方々とご一緒できるとは、福田感激であります!」

細見「ようこそ知波単学園へ、歓迎するぞ!」

沙織「何かみんな元気いっぱいだね」

絹代「我々のとりえの一つであります」

寺本「ややっ、小学生が混じっているであります!」

カチューシャ「は?誰が小学生よ、カチューシャは子供じゃないわよ!」

華「高校生に見られたことありましたっけ?」

沙織「ちょっ、華……」ブフー

カチューシャ「これでも大洗の隊長よ、カチューシャを馬鹿にしたら許さないんだから!」

寺本「あわわわ、すみません」

絹代「まあ、まずは皆で一緒に昼飯を食べながら親睦を深めましょう」
224 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:10:18.59 ID:wUIeFec+0

福田「ご飯は八十八回噛むのであります!」モグモグ

梓「えっ、何でそんなにかむの?」

福田「作るのが大変だからであります!」モグモグ

あゆみ「??どういうこと?」

あゆ「さあ?優希もどうせ「わかんなーい」とか言うんでしょ?」

優希「八十八は米という字を分解したらそうなる、作るのにたくさんの手間がかかってたから。たくさんかむと顎が強くなる」

桂利奈「何故か知ってるし!」



沙織「ねえねえ、知波単の人達は恋愛とかするんですか?」

細見「私たち知波単の戦車道受講者にそんな浮ついたやつなどおらん、皆戦車一筋だ!」

名倉「とか言ってるけどこの前寄港したとき男の人に声をかけられていたじゃないか?」

細見「ひぇっ!な、何、見てたの!?」

沙織「え、何々!もっと詳しく!」



玉田「なんと、五十鈴どのは華道の家元でありますか!」

華「はい、華道よりアクティブなことをやってみたくて……」

玉田「あくてぃぶ……南蛮語か?」

寺本「我々も授業でやっているであります。ぜひ家元の方にご指導いただきたいです」

優花里「え、皆様は華道も取っていられるのですか?」

玉田「一人前の女性になるために戦車道のほかにも、我々知波単の生徒は一通りの花嫁修業は全て受けております!」

寺本「戦車道、華道、剣道、弓道、書道に茶道……」

優花里「そんなにやってるでありますか?すごいです〜」

玉田「まあ、私は動いてるほうが好きなので華道などのじっとしてるのは苦手なのですが……」

寺本「玉田は落ち着きが無いからな」ハッハッハッ!

玉田「なにおうっ!」



麻子「ケーキは無いのか?」

名倉「ここには南蛮菓子の類は無いぞ?」

麻子「そ、そんな……」

名倉「甘いものなら饅頭があるぞ?」つ○

麻子「饅頭などで私の舌は……うまい!」

名倉「そうだろう、知波単の饅頭は絶品だぞ!」
225 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:11:57.73 ID:wUIeFec+0

カチューシャ「もう飲むっ!」

絹代「カチューシャ殿しっかり噛んで百まで数えてください、そうしないといい隊長にはなれませんよ」

カチューシャ「……」モグモグモグ

絹代「ひい・ふう・みい……」

カチューシャ「そこは一・二・三て数えなさいよ?」

絹代「しっかり食べてくださいね、午後から地獄のしごきがありますから」



全員「」ピタッ

沙織「えっ何、今地獄って聞こえたけど?」

福田「い、今なんと?」ガタガタガタガタ

あゆみ「ち、ちょっと福田ちゃん?」

寺本「地獄の……」ダラダラダラ

玉田「しっかりしろ寺本!」

細見「しごき……」ビョーン

沙織「細見さんの髪型が!」

麻子「いったいなんだというんだ?」

名倉「に、西隊長……もしや「 あ れ 」ですか?」

絹代「ああそうだ。知波単名物「 死 の 行 進 」だ!」

麻子「死の行進……デスマーチか」

カチューシャ「な、何よ死なんて大げさね」

福田「大げさではありません、本当に死ぬであります……」

玉田「一年の福田にはまだきつかったからな、当然だ」

優花里「いったい何をするんすか?」

寺本「朝から晩まで己の体をしごき続ける究極の訓練であります。その厳しさたるや走れば地獄休みは与えずしごく姿は悪鬼羅刹と言われ、本来罪を犯したものに与える中でも最大級の罰則だったらしいです」

エルヴィン「何故そのようなものを?」

絹代「腐った根性を鍛えなおすためだったようですが、それなら我々がやったほうが逞しくなれるということで先輩が始めたのです」

麻子「余計なことを……」

絹代「決勝に向け自らを高めるためにわざわざやってきて下さった大洗の方々のために失礼の無いよう、もこちらも最高の訓練を用意させていただきます!」

沙織「そこまで歓迎してくれなくても……」

絹代「健全な肉体に健全な精神は宿る!皆の者覚悟はいいかー!」

知波単生徒「雄雄ーーー!!」

大洗生徒「………」

沙織「カッちゃん……」

カチューシャ「ち、ちょうどいいじゃない、こんなもの軽くやり遂げてやるわよ。ねみんな!」ダラダラ

「ええー」

カチューシャ「そこは「おー」でしょ!」

226 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:13:55.89 ID:wUIeFec+0

-グラウンド


絹代「ではまず校庭五十周始め!」

「突撃ー!」ドドドドドドドド

あや「死ぬー」ヒー!

福田「しっかりするであります。まだ準備運動であります!」

あや「へ?」

福田「本格的な訓練はこんなものじゃないであります」



絹代「次は二人一組で筋力鍛錬を開始せよ!」

梓「う〜きつい」

麻子「ぐっ、こんなことしてる場合じゃ」

玉田「ふんふんふんふんふんふんふんふんふん!よし百回!」

沙織「へ、何今の?残像見えたんだけど……」

福田「ふぬっふぬっふぬっ!百回であります!」

カチューシャ「なっ私と同じくらいの体格なのに……」

カチューシャ「〜〜〜やってやろうじゃない、いくわよ皆!大洗の底力見せるわよ!」


227 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:14:43.38 ID:wUIeFec+0



福田「カチューシャ殿?まだ半分残ってるであります」

カチューシャ「」チーン

絹代「早くやらないと日が暮れれしまいますよー?」

典子「皆さん根性です、頑張ってください!」

福田「アヒル殿はさすがであります」

典子「アヒル殿?なんかやだなー」

あけび「アヒル殿ー」

妙子「アヒル殿ー」

典子「ちょっ二人まで!」

ハハハハハハハ

優花里「さすがバレー部の皆様は余裕ですねー」

カエサル「体鍛えておいてよかった」

梓「装填手の方も皆すごいです。私はついてくのがやっとです」ゼイゼイ

カチューシャ「」チーン

福田「……大変であります!息をしてません!」

「何ー!!」


228 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:15:24.34 ID:wUIeFec+0


絹代「カチューシャ殿、準備運動程度でだらしないですよ」

カチューシャ「う、うるさいわね……これからよ」ゼイゼイ

絹代「ではこれより……」

カチューシャ「ようやくね、私の実力をみせてやるわ」

絹代「剣道の練習を始める!」

ズコー

沙織「な、何で剣道?」

絹代「剣道は精神鍛錬に最適なのです!」
229 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:16:26.19 ID:wUIeFec+0

バシーンバシーン

絹代「カチューシャ殿たちは素振り百回!」

ブンブン

カチューシャ「えいっえいっ!」



絹代「打ち込み始め!」

福田「やあっやあっ!」

麻子「〜〜〜〜〜〜〜!」

麻子「 い い加 減 に し ろ ! 」

絹代「!?」

麻子「何なんだこれは、私たちは戦車道の特訓に来たんだぞ!」

麻子「こんな下らないことをやってる場合じゃないんだぞ、ふざけるのもいい加減にしろ!」

玉田「なんだと貴様、知波単を愚弄する気が!」

麻子「うるさい!効率もなにもあったもんじゃない、こんな馬鹿げたことをやってるから貴様らは弱いんだ!」

玉田「貴様ー!」

バシーン!

玉田「うわぁ!」

麻子「見ろ、ただの無謀な突撃なんかするから格好の餌食だ。戦車道に必要なのは技術と戦略だ、精神論など何の役にもたたん!」

あや「すごーい麻子先輩、剣道出来たんだ」

沙織「麻子はああ見えてなんでもそつなくこなしちゃうからね」

絹代「……ではこうしましょう。私から一本取れたら今すぐ戦車道の訓練を開始する」

麻子「いいだろう」

230 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:22:30.80 ID:wUIeFec+0


麻子「決勝まで時間が無いんだ、こんな下らないことさっさと終わらせてやる」

麻子(相手の動きは馬鹿正直な一直線……タイミングを読んでカウンターを決めるだけだ)

………ゴゴゴゴゴゴゴ

 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ………

麻子「!な、何だ……」ゾクッ

絹代「 吶 喊 !」

ズッガアアアアン!

麻子「うわっ!」ドシャァァ!

絹代「これがあなたの馬鹿にしていた突撃ですよ」

絹代「ただ相手に突っ込むのではありません、一意専心、他のことに心を動かされず、一つのことに心を集中するのです」

絹代「雑念が少しでもあれば決して成功しません、全てが一つになった時、全てを粉砕する一撃必殺の刃となるのです」

絹代「 突 撃 を 甘 く 見 る な ! 」

絹代「さあ、続けますよ」

麻子「うぐ……」

絹代「いいか!勝利のためにみなで心を一つにすること、これこそが突撃の真髄!」

絹代「一人一人の心が乱れていれば決して成功はしない」

絹代「皆が心を一つにし一丸になってぶつかることで初めて本懐は成し遂げられる!」

絹代「これはそのための訓練だ。どれだけ技術が優れていようと心が伴っていなければ戦いには決して勝てない、肝に命じておけ!」

「はいっ!」
231 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:24:15.81 ID:wUIeFec+0


カチューシャ「まったく、いいやられっぷりだったわね、目が覚めた?」

麻子「………」

カチューシャ「確かに知波単は全国大会での成績はよくないわ。けどね、決して弱いわけではないの。基本的な練度、そして何者にも屈しない強靭な精神力。これは全国でも屈指のレベルよ」

カチューシャ「こういう強さは実際に肌で触れてみなければ解らない、だからこそここに来たの」

カチューシャ「皆もいいわね、この合宿で自分たちに足りないものをしっかり身につけるのよ!」
232 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:25:30.62 ID:wUIeFec+0


絹代「これより戦車道の訓練を開始する!」

絹代「戦車前進!」

ブロロロロ

絹代「一斉砲撃用意!」

ズドドドドド!

優花里「こうして見ると基本がしっかりしてるのがよく分かります。移動の際の速度に隊列、砲撃のタイミングに命中精度、どれも高水準です」

「突撃、突撃ー!」

「突撃であります!」

「今だ突撃ー!」

 ボ カ ア ァ ァ ァ ァ ァ ン !

沙織「これさえなければね……」

麻子「こんなやつらに負けたんだな私は……」

華「華道でもそうですが、心が荒んでいればけしていい花を生ける事は出来ません。何をやるにしても心はとても重要なんです、技術はもちろん必要ですがそれだけでは到達できない領域がある。麻子さんは人より優秀すぎたためそのことに今まで気がつかなかったのですね?」

沙織「ちょっ華」

麻子「いや、いいんだ……心の強さか、確かに思い知った」
233 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/04(土) 13:30:57.61 ID:wUIeFec+0
とりあえずここまで

戦神丸と一緒で知波単はやればできる子

私は日本人なんだからやっぱり日本を応援したくなってしまうんだ、がんばれ日本

あ、それと竜神丸のプラモが6月に出るみたいですね。テンションアガッテキター!

234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/03/04(土) 18:03:10.86 ID:58Xt3qiZ0
乙であります!

知波単は弱くはないというのは本当だと思いますよ
あとは各々が少しだけ周囲の状況を把握するだけの落ち着きがあれば・・・

竜神丸のプラモ、自分も楽しみです!
邪虎丸のプラモも出て欲しい・・・

235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/04(土) 20:42:06.12 ID:HQP3PjQrO
乙です。
九七式中戦車“チハ”が四式中戦車“チト”のスペックを持っていたら普通に決勝戦まで残れるだろうな。
236 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 08:46:29.63 ID:tIYmtQnb0
残りができたので投下します〜
ガルパンくじやってきました、結果は後ほど
237 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 08:48:35.32 ID:tIYmtQnb0

絹代「本日の締めに戦車引きを行う!」

カチューシャ「戦車引き、何それ?優花里知ってる?」

優花里「私も始めて聞く言葉です」

絹代「全員で戦車を引っ張るのです」

沙織「できるか!」

絹代「では手本を見せましょう。皆いくぞ!」

「了解!せーの!」

玉田「ふんぬううううう!」

福田「ぬおおおおおおお!」

細見「いやああああああ!」

寺本「たりゃあああああ!」

名倉「はあああああああ!」

ズルズルズルズル

「ぶーーーーーーーー!」

梓「本当に引っ張ってる……」

桂利奈「信じられない……」

左衛門佐「これが大和魂か!」

絹代「このようにみんなの心が一つになっていなければ成功しません。さあ皆さんも!」

「おりゃあああああ!」

沙織「ええええええい!」

優香里「ふぬううううう!」

典子「根性おおおおお!」

カチューシャ「いぎいいいいいいいい!」

シーン

絹代「どうやらまだ皆一つになれていないみたいですね。ですがこれが出来るようになったとき皆様の実力は間違いなく上がっているはずです」

絹代「では、本日の訓練はこれにて終了!」

「ありがとうございました!」
238 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 08:49:51.98 ID:tIYmtQnb0


福田「zzzzzzz」

カチューシャ「zzzzzz」

華「カチューシャさん達ぐっすり眠ってますね」

沙織「無理ないわよ、この中で一番小さいんだから……」

優花里「本人が聞いたら怒りそうですね」

麻子「絶対西さんから一本とってやる……」

沙織「珍しく麻子が対抗意識燃やしてる」



あや「バレー部の人達見た?」

あゆみ「うん、バレーの練習やってた……」

梓「私たちはへとへとでもう動けないのに……」

桂利奈「テレビも白黒のしかない……DVDは……無理か」



典子「そーれそれそれ!」

あけび「スパイク!」

妙子「なんのブロック!」

忍「もう少し人数がいればもっと練習できるんですけどねー」

ゾロゾロ

絹代「これはアヒル殿、これは……排球でありますか?」

典子「はいきゅう?」

あけび「バレーのことじゃないんですか?」

玉田「特訓後にこの練習量、たいしたものだ!」

絹代「これは負けてられないぞ、我々もお手伝いしましょう!」

忍「いいんですか?」

絹代「根性だったら私たちも負けませんよ!」

寺田「せっかくだから私たちも“ばれえ”とやらをやってみたいです」

典子「ああ、この人達が大洗の生徒だったらどんなによかったことか……」
239 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 08:50:38.92 ID:tIYmtQnb0

-次の日


典子「突撃ー!」

玉田「む、なかなかいい突撃ですな。我々も負けてられんぞ、続けー!」

福田「知波単名物総突撃であります!」

あけび「ならばこっちはアヒルチーム総突撃ー!」

ワーワー

華「皆さん楽しそうです」

優花里「いったいアヒルチームと知波単の方々の間に何があったのでしょう?」

カチューシャ「アヒルチームと知波単って似てるわね」

梓「体が痛い……」

絹代「全員集まったな!」

麻子「zzzzzz」

絹代「福田、冷泉さんに気合を入れてやれ……」

福田「了解であります!」

ザバー

麻子「ぎゃー!冷たいー!」

沙織「すごい、麻子が一発で目を覚ました!私たちも今度やってみようか?」

麻子「ぜったいやるな」
240 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 08:53:52.64 ID:tIYmtQnb0

絹代「今日から本格的に行くから覚悟するように!」

沙織「今日からって、じゃあ昨日のは?」

福田「準備運動みたいなものです。今日からが本番であります」ガタガタ

寺本「福田は去年一人だけ吐きながらやってたなあ」

沙織「え?泣くじゃなくて吐く!?」

絹代「ちなみに一年生でついてこれたのは福田だけです、まったく最近の若者はだらしない……」

福田「もうあのような無様な醜態は見せないであります!」

玉田「その意気だ、しっかりついて来いよ!」

細見「………」ダラダラ

寺本「細見もしっかりやれよ。昨日のしごき程度でへばるとは、それでも知波単か!」

優花里「カチューシャ殿、本当に平気なのでありますか?」

カチューシャ「あ、当たり前じゃない。こ、こっこここの位カチューシャにはなんてことないわ」ダラダラ

カチューシャ「さあ皆、いくわよっ!」
241 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 08:54:46.21 ID:tIYmtQnb0

カチューシャ梓沙織……「」チーン

典子「皆さんしっかりしてください、こういうときこそ根性です!」

桃「こら、どうしたお前ら、気合が足りんぞ!」

優花里「生徒会の方々は何故平気なんでしょう?」ゼイゼイ

柚子「生徒会は結構忙しいからこのくらいはできないと勤まらないの……」

杏「忙しいときはこのくらい走り回ってたよね」

桃(会長は干し芋ばっかり食べてた気が……)

カエサル「どれだけハイスペックなんだ」ゼイゼイ

242 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 08:56:08.90 ID:tIYmtQnb0

-黒森峰


まほ「………」







〜〜〜準決勝



まほ「くっ、こちらの作戦が読まれているのか?……こちらの行動に即座に対応してくる」

エリカ「隊長、前方に敵車両!」

まほ「各車隊列を乱すな、砲撃開始!」

ドオン ドオン

エリカ「敵車両撤退していきます」

みほ「これって……」

まほ「どうした、みほ?」

みほ「あ……ううん、なんでもない……」

まほ「そうか……追うぞ!」

243 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 08:57:07.16 ID:tIYmtQnb0




ドオン!

エリカ「9時方向から攻撃?敵車両隠れています!あっ!」

ドオン!シュポ

「黒森峰ティーガーU、走行不能!」

「別働隊敵と交戦中、合流不能!」

まほ「くっ、前方火力集中。フラッグ車は後退しろ!」
244 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 08:58:28.60 ID:tIYmtQnb0

ブロロロロ

まほ「おかしい、敵の数が合わない?……かまわない、このまま敵フラッグ車を追うぞ!」

ドオン ガラガラガラ!

「大変です、後方と分断されました!」

まほ「!しまった、これが目的だったのか。みほ!」

ドオン ドオン

「前方より敵襲!動けません!」

まほ(みほ、私が行くまで持ちこたえてくれ……)
245 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:00:55.79 ID:tIYmtQnb0

みほ「ああっ!道が……」

みほ(前方の部隊との分断、やっぱりこれが目的だったんだ。だとしたらフラッグ車の私たちを倒すために敵のとる動きは……)ゾクッ

みほ(この場所はまずい!……でも隊長じゃないのに勝手な指揮をとるわけには)

「副隊長我々はどうしたら……」

みほ「……各車撤退、ここにいては危険です!おそらく別働隊がこちらを狙ってきます」

「何を言ってるんですか?退げるなど黒森峰の戦車道ではありません!」

みほ「そんなこと言ってる場合じゃ……」

ドオン! シュポ

「黒森峰パンター、走行不能!」

ゴゴゴゴゴ

IS-2

みほ「ああっ!か、回避!」
246 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:01:50.51 ID:tIYmtQnb0






ノンナ「До свидания」





247 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:04:06.23 ID:tIYmtQnb0

〜〜〜〜〜


みほ「おねえちゃん……」

エリカ「隊長……」

まほ「……みほにエリカか、プラウダとの試合の事を考えていた……」

まほ「作戦の読み、的確な戦術、完敗だったな……」

エリカ「な、偶然が重なっただけです。そうでなければ黒森峰が西住流が破れるなど……」

まほ「戦車道にまぐれ無し、あるのは実力だけだ。忘れたのか?偶然などという言葉は私たちに対する侮辱だ」

まほ「戦いに敗れた今、西住流はもはや最強では無い。ただの一流派に成り下がったんだ、うぬぼれるなよエリカ」

エリカ「す、すみません」

まほ「だが、収獲もあったはずだ。この経験は今後の黒森峰の成長の糧になる」

まほ「負けたことがある、それがいつか私たちにとって大きな財産になるはずだ」

まほ(すまないカチューシャ、君との約束果たせなくなってしまった……)
248 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:06:14.06 ID:tIYmtQnb0

-知波単学園


優花里「合宿を始めてから3日目が経過しましたが、だいぶ苦しくなってきましたね……」

沙織「例によってカッちゃんはこんなだし」

カチューシャ「」チーン

華「さすがのバレー部の方々も夜はおとなしくしてるみたいです」

優花里「ところで皆さま方、逃げ出したいと思ったりしますか?」

麻子華沙織「 全 然 ! 」

麻子「ここまできたら最後までやってやる」

沙織「カッちゃんだって頑張ってるからね」

華「最後までやり遂げることに意味があると思います」

優花里「いまさらでしたね」

カチューシャ「………」ウーン
249 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:07:20.75 ID:tIYmtQnb0

〜〜〜〜〜


先輩「あんたはとっとと向こうへ行きなさい、邪魔なのよ!」

カチューシャ「な、なによ!そんな言い方無いじゃない!」

先輩「ガキがギャーギャーうるさいんだよ!」

カチューシャ「ぴぃ!」

先輩「あのチビほんと生意気でむかつく。何であんなのがうちに入ってきたのよ」ブツブツ

カチューシャ「今に見てなさい、私が隊長になったらあんたなんて……」ボソボソ

先輩「ああん、誰がむかつくって!」ギロ

カチューシャ「ぴっ!だ、誰もそんなこと言ってないじゃ……」

隊長「どうしたんだ騒々しい」

先輩「実はこいつが……」

カクカクシカジカ

隊長「カチューシャ……お前は先輩に対する態度がなってないみたいだな、お前のような規律を乱すやつは罰としてシベリア送りだ」

カチューシャ「な!ふざけないでよ何でそこまでされなきゃいけないのよ!」

カチューシャ「やだっ放しなさいよ、やめて……いやー!」ジタバタ

先輩「うるさいし生意気だし、いなくなってくれて清々するわ」

ノンナ「なにやら騒がしかったのですがどうかされましたか?」

先輩「ん?なんもないない、それよりも今度の紅白戦しっかり頑張ってね」

ノンナ「はい、全力を尽くします」

先輩「やっぱり後輩はこう素直でないとね」ウンウン
250 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:08:15.25 ID:tIYmtQnb0

-校舎裏

ホリホリホリ

カチューシャ「ううっ、何も悪いことなんてしてないのに」ポロポロ

※本当は永久凍土で塹壕掘りだけど名前的にシベリア送りのほうが罰っぽい名前なのでのでシベリア送りにしてます

ドーン ドーン

カチューシャ「そうか、今日は確か紅白戦の日……私も出たかったな」グス

カチューシャ「背が低い事はそんなにいけないことなの、そんなに許せないものなの?ここまでされなきゃいけないの?」

カチューシャ「私はただ皆と一緒に戦車に乗りたいだけなのに……何で」ポロポロ

カチューシャ「戦車道は私を選ばなかった……私は……誰にも必要とされないの?……いらない子なの?……」ポロポロ
251 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:09:52.55 ID:tIYmtQnb0

-数日後


先輩「あいつ戻ってきやがったけど、ずいぶんおとなしくなってるわね。シベリア送りが効いたみたいね」クスクス

カチューシャ「………」

先輩「この前の紅白戦出てないからあんたはポジション無し、あんたたち補欠組は練習に参加しなくていいわよ」
252 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:10:18.39 ID:tIYmtQnb0

-倉庫

ゴシゴシ

カチューシャ「………」

カチューシャ(何で私はここにいるんだろう?何でこんなことしてるんだろう?……)

ゴシゴシ

カチューシャ(目の前が真っ暗で何も見えない、何をしたらいいかわからない……)
253 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:11:14.05 ID:tIYmtQnb0

トボトボ

カチューシャ「………」

ノンナ「あなたは、もしやカチューシャ?」

カチューシャ「……誰、同じ一年みたいだけど?」

ノンナ「私はノンナと申します。始めましてカチューシャ」

カチューシャ「!ノンナ!たしか一年でただ一人レギュラーに選ばれたって言う……何よ、無様なカチューシャを笑いに来たの?」

ノンナ「何故あなたは戦車道をやっているのですか?」

ノンナ「体格も向いてない、特別な技能や才能があるわけでもない。ここにあなたの居場所は無いはずです」

カチューシャ「エリートには無用の悩みよね……」

ノンナ「このまま続けてもつらいだけですよ?」

カチューシャ「……何が言いたいの?」

ノンナ「三年間ずっと砲弾を磨くだけ、戦車に触れることすら出来ませんよ?」

カチューシャ「……ゃあどうしろって言うのよ……戦車道が好きなのよ!諦めたくないのよ!」ポロポロ

ノンナ「………」
254 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:11:47.90 ID:tIYmtQnb0

〜〜〜〜

ガバッ

カチューシャ「……夢か」

「zzzzzzz」

カチューシャ「……みんな、ありがとう。絶対に優勝してみせるから」
255 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/05(日) 09:19:13.12 ID:tIYmtQnb0
ここまで、カッちゃんいじめが自分の体験談ってのがなんとも……

えーくじの結果ですが

前の人

6回やって2個あたり

次の人

5回やって1個あたり

次の人

10回やって2個あたり

ザワ ザワ

流れは来ている、ここは引くべきだ……迷うな……疑うな……

8回やってはずれ全部ラバーストラップ

わしの次の人

3回やって1個あたり

………同じキャラがあたったらどうしようかな〜?とか思ってたけど、取らぬ狸の皮算用とはこのことだったか……

256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 21:15:43.18 ID:2TzzGIEQo
>>1は泣いて良い
257 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/06(月) 00:33:27.79 ID:qUCI5gRA0
>>256

そうします


後補足ですがこのみほの弱点、それはTV1話のみほのままだと言うことです

持っているものはTV版と同じなんだと思いますが、いかんせん隊長のお姉ちゃんに依存してる部分があり、自分から積極的に指示を出そうとしない

さらに、もともとヘタレっぽかったせいもあり、隊員たちがちゃんと指示を聞いてくれない。そのため対応が遅れてしまいました

逆にノンナはカチューシャメモに従い、そこを突いたんです

結果、分断され指揮系統が混乱してるうちにフラッグ車をキルゾーンに誘い込み、十分な勝算をもって勝利しました

TV版のナオミのときのようなものです

キルゾーンに追い込まれてしまったら、いくら軍神であろうとノンナの砲撃から生還する術は無いのです
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 21:16:49.42 ID:LLXKbWLaO
カチューシャ曰く、ノートは処分したとの事だからノンナが処分してカチューシャの姿が見えなくなった瞬間に回収したんだろうな。
まぁ、プラウダだとノンナ戦術とでも言われているんだろうなぁ。
259 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:22:39.93 ID:xvWxpz830
決戦まもなく開始します
気がつけばノンカチュがお気に入りに……
では行きます
260 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:23:23.84 ID:xvWxpz830

-最終日



絹代「では始め!」

「ぬおおおおおおおおおおお!」

ズズッ

カチューシャ「あ……」

優花里「ちょっとですが……」

沙織「引けた!」

梓「ううっ……」ジワ

桂利奈「やったー!」

おりょう「これが結束の力……」

杏「ふぃー疲れた」

あけび「やりました!」

ワアアアアアアアア!

絹代「おめでとうございます皆さん!ついに成功させましたね」

絹代「ここで学んだことはきっとあなたたちの今後にきっと役立つでしょう。精進することを忘れないでください」

絹代「では今日をもって合宿を終了とする!」

「ありがとうございました!」
261 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:25:19.74 ID:xvWxpz830

沙織「終わったー」

優花里「感無量であります!」

絹代「あ、そういえば一つ言い忘れてました。第二部隊のことですが……」

カチューシャ「ん?」

華「第二部隊、何のことでしょう?」

桃「会長、ひょっとして」

杏「あ、そういえば居たね〜」

柚子「実はね、自動車部の戦車の修理が終わったの」

優花里「ポルシェティーガーですか?」

桃「後、今頃になって戦車道に入った生徒がいてな、どっちも初心者だから別のところで基礎のトレーニングを頼んでおいたんだ」


ねこにゃー「ふんふんふんふん!」

桂利奈「砲弾を振り回してるー!」

ツチヤ「突撃突撃!」

麻子「ドリフトはどうした?」

ぴよたん「リアルにおいて必要なのはどんな障害があろうと貫き通す強靭な意志、すなわち突撃……」

ナカジマ「いやー、ドリフトなんかより突撃だね。敵陣に突っ込むあの感覚たまらないや。エンジン全開突貫玉砕!」

梓「なんかそんな気がしてきました……」グルグル

桂利奈「あいあいあいーとーつーげ−きー」

玉田「そうだ、突撃こそ知波単の伝統!」

寺本「皆夕日に向かって突撃だー!」

「雄雄ーーーーーー!!!」

ドドドドド!

沙織「……何これ?」
262 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:27:14.00 ID:xvWxpz830
-大洗

優花里「いやーやっと帰ってきました」

沙織「ずいぶん長くいた気がする…」

華「私ご飯が食べたいです!」

麻子「ケーキが食べたい、饅頭はもういい……」

沙織「知波単は食事が質素だったからね」

カチューシャ「私も普通の食事が恋しいわ、皆で食べに行きましょう」
263 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:27:50.07 ID:xvWxpz830


沙織「おいしかったね」

華「おなかいっぱいです」

優花里「次は戦車ショップです!」
264 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:30:06.12 ID:xvWxpz830
−戦車ショップ


優花里「あっちもこっちも戦車がいっぱい」ムハー

カチューシャ「月間戦車道の最新号よ!」カチュー

ワイワイ

沙織「二人とも夢中だね」


『それでは決勝に進んだプラウダ高校の隊長ノンナさんにインタビューです』


カチューシャ「!!」

ノンナ『私たちは宿敵黒森峰を倒しついにここまで来ました。私の望みの達成まで後一つです』

『望みとは?ぜひ教えていただきたいのですが』

カチューシャ「っ!ノンナぁ……」ギリギリ

優花里「カチューシャ殿落ち着いてください」アセアセ


ノンナ『私は能力の高さを買われ1年のときからレギュラーとして活躍してました』

ノンナ『隊員も戦車も多く練度も高い4強の1つ。だが、優勝経験は無い。わが校には欠けているものがありました』

ノンナ『隊長です。プラウダの戦術は基本的に上級生から受け継いできた伝統の戦術』

ノンナ『だがそれでは当然他の強豪に対策をとられてしまう。しかし、伝統を重んじる頭の固い先輩方は戦術を変えるなどということは考えようとすらしなかった』

ノンナ『このままではプラウダはいつまでたっても変わらない』

ノンナ『そんな時です、私がカチューシャと出会ったのは』

ノンナ『補欠になった皆がやめていく中、ただ1人挫けることなくプラウダの未来のために新しい戦術を作り出していた。あの人だけはまっすぐ前を見ていたのです』

ノンナ『己の弱さを知りながらも、前に進み続ける姿に私は心を打たれました……』

ノンナ『そのとき思ったのです。未来のプラウダを率いるのはこの方しかいないと……』

ノンナ『しかし、隊長になることなくカチューシャはこの学園を去ってしまいました……』

ノンナ『残ったのは偉大なるカチューシャの戦術書だけ……』

ノンナ『私なんかがこの戦術を使うのはおこがましいかもしれない、しかし、私は伝えたいのです。カチューシャが積み重ねてきた事は決して無駄ではなかったと、あなたのやってきたことは正しかったと……』

ノンナ『だから私は負ける訳にはいかない』

ノンナ『勝って、この大会に優勝してカチューシャの偉大さを証明して見せる』

ノンナ『これが、私の戦車道です!』



沙織「え、これって?」

カチューシャ「………」

華「カチューシャさん?」

カチューシャ「…先に帰るわ……」スタスタ

優花里「カ、カチューシャ殿…」
265 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:31:19.64 ID:xvWxpz830




カチューシャ「………」

カチューシャ「どういうことなの?」

カチューシャ「あんたにとって私なんて道端の石ころなんじゃなかったの?」

カチューシャ「取るに足らない存在じゃなかったの?」



カチューシャの偉大さを証明して見せる



カチューシャ「なんで、なんであんな事言うの……」

カチューシャ「私にとってあなたは敵なのよ、私が欲しいものを全部持ってる……憎むべき敵なのよ」

カチューシャ「 そ ん な 事 言 わ な い で !! 」
266 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:33:22.84 ID:xvWxpz830


ケイ「あなたの熱い気持ち私のハートにグッときたわ!」


アンチョビ「あれは立派なお前たちの実力だ、自信を持て!」


ダージリン「たしかに今のプラウダはとてつもなく強いかもしれない。けど言ったはずよ、四本足の馬でもつまづくと……」

ダージリン「持ち味を活かしなさい、大洗には大洗の強さがある。同様にプラウダにだって弱点はある、完璧に見えたって必ずどこかに穴はある」

ダージリン「両方の高校にいたあなただからこそ見えるものがあるはずだわ」




カチューシャ「………」つティーセット


カチューシャ「……ダージリンもアンチョビもケイもノンナもみんな私のことを見ていた。カチューシャのことを見ていなかったのはカチューシャ自身だったんだ……」

カチューシャ「私は皆が思うような人間じゃないわ……」


ただ1人挫けることなくプラウダの未来のために新しい戦術を作り出していた


カチューシャ(そうじゃない、自分がのし上がることしか考えてなかった……)


己の弱さを知りながらも、前に進み続ける姿に私は心を打たれました


カチューシャ(ちがう、皆に弱さを見せたくないから強がってただけ……)


カチューシャの偉大さを証明して見せる


カチューシャ(私にはノンナのような立派な志なんて無い……)


これが、私の戦車道です!


カチューシャ(あったのはただの周りに対する嫉妬……)

ああ……

ノンナがとっても大きく見える……


267 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:35:45.84 ID:xvWxpz830


ワーワー!

杏「どうかしたの?」

梓「それが……」

優花里「いったいどうしたのですかカチューシャ殿!?」

カチューシャ「………」

沙織「戦えないってどういうこと?」

華「数の差なんていつも覆してきたじゃないですか?」

沙織「ほら、私たちだって強くなってるんだし大丈夫だよ!」

カチューシャ「そう言うことじゃないの……」

麻子「カチューシャさんらしくも無い、いつもの強気はどうしたんだ?」

優花里「どんな相手でもあきらめないのがカチューシャ殿じゃないですか!」

沙織「そうだよ、頑張ればきっと勝てるって!」

カチューシャ「そうじゃない、私には……戦う資格が無い…」

梓「資格……って?」

カチューシャ「ケイもダージリンもアンチョビも……ノンナも皆戦車道に対して真剣だった……けど、私はただ自分が成り上がるために皆を利用していただけだったのよ!」

カチューシャ「私だけが戦車道に真剣に向き合ってなかった……」

カチューシャ「こんなやつが隊長なんてやるべきじゃない、それこそ戦車道に失礼だわ」

桃「なっ、許さんぞー!」

カチューシャ「杏……ごめん。私はもう、戦車に乗れない」

杏「ち、ちょっとそれは困るかな〜」(おいおいこんなところで勘弁してよ……)

カチューシャ「頭では解ってる、こんなことじゃいけないって……けど、力がわき上がってこない」

カチューシャ(心が真っ暗に……)
268 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:37:19.64 ID:xvWxpz830

沙織「カッちゃんの馬鹿!」

カチューシャ「な、何よ!」

沙織「確かに相手は強敵かもしれない、でも皆で頑張ってここまで来たじゃない!」

沙織「あと一息じゃない!なのに隊長が真っ先に諦めてどうするのよ!」

カチューシャ「仕方ないじゃない、相手がどれだけすごいか知らないからそんなこと言えるのよ!」

沙織「そんなの知らないし関係ない!ここまでひっぱって来ておいて無責任なんだよ!」

沙織「夢見させるようなことするな!」グイッ!

カチューシャ「ううっ黙れ!」ペチン!

梓「あ……」

沙織「何すんのよ!」バチン!

桃「お、おい喧嘩は……」

沙織「うるさいっ!」

桃「はいっ」

杏「かーしま、黙ってな」

バチン! バチンッ ドゴ ペチ バキ

カチューシャ「私だって勝ちたいわよ」 ポロポロ

カチューシャ「でも、何も見えないの。なんにも見えないのよ!」

沙織「 だ か ら 私 た ち が い る ん だ ろ ! 」

沙織「戦車道は一人じゃできない、チームがいて仲間がいて皆がいるからできるんだ!」

沙織「あんた一人でやってるんじゃない、自惚れるんじゃないわよ!」

カチューシャ「あ……」

ギュ!

沙織「私達だって力になりたいんだよ、一人で苦しまないで?」 ポロポロ

カチューシャ「ううっ」 ギュ

杏「うまくまとまったみたいだね」

優花里「皆で一丸となって戦うのが大洗流です。私も協力します!」

梓「はいっ!」

典子「青春ですね!」

カエサル「追い詰められた鼠の恐ろしさ、見せてやろうじゃないか」

「ただ……」

「沙織(さん・先輩・殿)は怒らせないほうがいいな……」

※主にボロボロになってるのはカチューシャです
269 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:38:42.34 ID:xvWxpz830


カチューシャ「プラウダは今までで最強の相手よ。なんせ私の戦術を使うんだからね」

典子「そいつは腕が鳴りますね、相手にとって不足なし!」

カチューシャ「戦力だって今まで積み重ねてきた物だって向こうが圧倒的に上」

優花里「そんなの負ける理由にはなりません!」

カチューシャ「奇跡でも起こらない限り勝ちの目は無いんじゃないかと思う」

カエサル「奇跡は起こるのではない、起こすものだ!」

カチューシャ「それでも……カチューシャと一緒に戦ってくれる?」

そど子「何をいまさら!」

カチューシャ「……しょーが無いわね。仕方が無いからこのカチューシャ様が最後まで付き合ってあげるわ!プラウダを倒し優勝するわよ!」

「おおー!」

桃「会長、負けたら廃校の件は……」

杏「皆が一つになって士気も最高なんだ、余計なことは言わなくていいよ」

杏「それにさ、廃校うんぬん抜きにして、純粋に勝ちたい。私もカチューシャちゃんの実力を証明したい、一緒に優勝したいんだ」

柚子「会長……」
270 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:40:23.47 ID:xvWxpz830

-決戦当日


ヒュウウ…

桂利奈「さむっ!」ガチガチ

梓「防寒対策しっかりしないとね」

あや「手袋しようっと」

そど子「……」

麻子「緊張してるのか、そど子?」

そど子「当然でしょ!決勝戦なのよ、緊張して何が悪いの?」

麻子「それだけ騒ぐ元気があれば問題ない。分からないことがあったら無線で質問してくれ、そど子」

そど子「だから、園みどり子っていってるでしょ!」

麻子「はいはい、ど・ど・子」

そど子「きー!」

左衛門佐「唐辛子を肌に塗りこむといいぞ」

典子「あったかくなってきた!」

ワイワイ

桃「行くぞ隊長!」

カチューシャ「じゃあ、行ってくるわね」

沙織「あ、ちょっと待って!」

優花里「カチューシャ殿、これを……」

カチューシャ「これは……戦車帽?」

麻子「決勝だし、隊長らしい身だしなみが必要だと思ってな」

華「皆で選びました」

カチューシャ「……ありがとう」

カポッ

カチューシャ「 行 っ て く る 」ザッ!
271 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:41:33.63 ID:xvWxpz830

ヒュウウ…

カチューシャ「………」

ノンナ「………」

カチューシャ「ここまで来たわよ……」

ノンナ「大会初出場であるにもかかわらず、たったあれだけの戦力でここまで来るとはさすがです。やはりあなたは偉大だった」

ノンナ「あなたを倒さなくてはならないのは非常に心苦しいです……」

ノンナ「ですが、今は敵同士。私もプラウダの隊長である以上、全力であなたを倒します」

カチューシャ「……買い被りじゃないかしら?大洗に来て分かったけど、私は別にそんなにすごくは無いわよ」

カチューシャ「私一人の力では決してここまで来ることはできなかった、皆がいて一緒に悩んで苦労して、一歩ずつ前に進んで来たから今ここにいるの」

カチューシャ「大洗は決して私一人だけのチームじゃない」

カチューシャ「一つ忠告しておくわ……」
272 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:42:16.69 ID:xvWxpz830





カチューシャ「 私 の 同 志 は 手 強 い わ よ ! 」ドン!




273 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/03/16(木) 23:47:52.05 ID:xvWxpz830
ってことでやっとタイトル回収できました
このカッちゃんけっこうメンタルのゆれ幅激しいな
後この沙織さんはキレると怖いんです
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 06:20:16.00 ID:qiitqSC7O
乙‼
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 08:37:15.90 ID:bqWph37mO
転校した補欠の考えた作戦に負けた黒森峰。
みたいに色々省くと、じわじわくる
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/04/08(土) 15:34:14.43 ID:mBIwi3bG0
保守
277 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:37:21.77 ID:QgbLe19w0


「それではこれより大洗女子学園対、プラウダ高校の試合を始める!」

大洗チーム

W号H型仕様(グランゾート)
ヘッツァー(カメさん)フラッグ車
V突(草薙)
89式(アヒルさん)
M3リー(うさぎさん)
ルノーB1(かもさん)
三式(アリクイさん)
ポルシェティーガー(エルディカイザー)
278 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:38:42.02 ID:QgbLe19w0

優花里「猫田殿たちが来たときは戦車をどうしようと思ってたけど、まさか駐車場にあるとは思いませんでした」

沙織「灯台モトクロスだね!」

麻子「それを言うなら「灯台下暗し」だ」

沙織「あれ、そ、そうだっけ?」

麻子「やれやれ、資格の勉強もいいが他を疎かにしすぎるなよ?」

カチューシャ「資格?」

沙織「実は私、アマチュア無線二級に合格しました!」

優花里「それって結構難しいやつじゃないですか、すごいであります武部殿!」

麻子「教えたのは私だけどな……」

沙織「とにかく、どんなところにも電波飛ばしちゃうから!」

カチューシャ「頼りにしてるわよ、ベサオ!」

沙織「へ、ベサオって何?」

カチューシャ「私をカッちゃん呼ばわりするからあんたはベサオよ、文句ある?」

沙織「ベサオって区切り方おかしくない、さおりんとかあるでしょ?」

華「ベサオさん、試合はもう始まってるんですよ余計な私語は謹んで下さい?」

麻子「そうだぞ、ちゃんと通信手の仕事をしろベサオ」

ベサオ「ちょっと何?、ベサオなんてやだも〜!」
279 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:39:51.06 ID:QgbLe19w0

あゆみ「そういえばさー、エルディカイザーってなに?」

優季「桂利奈知ってる〜?」

桂利奈「………さあ」←知ってる

梓「ほら、おしゃべりはそこまで配置につくよ」(あの感じ、たぶん知ってるんだろうな〜)

紗希「ひっさつわざ……」ボソ…

あや「ん、誰かなんか言った?」
280 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:40:27.60 ID:QgbLe19w0


ツチヤ「グラ〜ンゾ〜ト〜ぼくのここ〜ろが〜」←分かってる

ホシノ「マジカルシュート!ドーマ・キサ・ラムーン、光り出よ汝グランゾート!」←分かってる

スズキ「一刀両断、エルディカイザー!」←分かってる

ナカジマ「龍・雷・け〜ん!」←間違ってる
281 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:41:01.03 ID:QgbLe19w0

ねこにゃー「カッちゃんのために頑張るにゃー!」

ぴよたん「公式戦は初めてだけど……」

ももがー「頑張るももー!」
282 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:41:49.32 ID:QgbLe19w0

典子「いくよ皆、これが最後の勝負!」

忍「ここが私たちの東京体育館、あるいは代々木第一体育館!」

あけび「勝ってバレー部復活させるぞー!」

妙子「おー!」
283 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:42:46.42 ID:QgbLe19w0




梓「前方、敵影ありません」

カチューシャ「全車警戒を怠らないように」

カエサル「了解!」

優花里「カチューシャ殿、敵はどのような攻め方をしてくるのでしょうか?」

カチューシャ「そうね、おそらく高確率で囮によるおびき出しから待ち伏せによる包囲戦ね」

カチューシャ「囮にはたぶんフラッグ車が含まれてるはずよ、餌がよければ皆食いつくから……」

ドオン!

典子「!!……11時方向に敵!」

エルヴィン「む、敵は三両、IS-2……フラッグ車もいるぞ!」

沙織「本当だ……」

桃「何ー撃て撃てー!」

梓「どうします隊長?」

カチューシャ「各車砲撃開始!」

ドオンドオン!

ねこにゃー「二両撃破、フラッグ車後退してくにゃー」

そど子「このまま追いかけて一気に決めるわよ!」

ナカジマ「よーし、いくぞー!」

カチューシャ「待ちなさい、全車停止。罠にはまるわよ!」

優花里「さっきカチューシャ殿が言ってた囮ですね!」

カチューシャ「そうよ、勝負を焦っては駄目。目先のことにとらわれないで」

カチューシャ「全速でここを離れるわよ!」
284 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:43:16.85 ID:QgbLe19w0

クラーラ『こちらの作戦に気づいてるみたいですね』

ノンナ「さすがにこの程度の罠にはかかりませんね。ですが、カチューシャ戦術はこれだけではありません」

ノンナ「次の作戦に移ります、各車指定ポイントに移動してください」

ノンナ「クラーラは第二部隊の指揮をお願いします」

クラーラ『Да』
285 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:44:03.82 ID:QgbLe19w0

沙織「これがここの地図だよ」

カチューシャ「……近くに廃村があるわね、おそらくだけど向こうの目的はここに私たちをおびき出すことね」

優花里「何とかならないのでしょうか?」

カチューシャ「私の作戦を基にしてるからある程度の予測は出来るわ、向こうの裏をかいてやるわよ」

カチューシャ「パンツァーフォー!」
286 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:45:34.26 ID:QgbLe19w0

ブロロロ

「敵戦車見つかりません!」

ノンナ『周辺を警戒してください、隠れているはずです』

「了解!」


-廃村付近

ニーナ「静かだなー」

アリーナ「敵さん見つかんねえみてえだけど」

ブロロロ

M3リー ヒョコ

ニーナ「て、敵戦車発見!」

ノンナ「な!」

アリーナ「砲撃開始、撃てー!」

ドオン ドオン!

「逃げていきます!」

「逃がすなー、追えー!」

クラーラ「待ちなさい、深追いは……」

「あれっぽっちなら平気です!」



ブロロロ

「動きが止まったぞ、観念したか!」

ドオン! ドオン!

「!これは……待ち伏せだー!」

カチューシャ「自分たちがはめられる気分はどうかしら?」ニッ
287 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:46:05.68 ID:QgbLe19w0


「プラウダ高校、T34、2両、KV-2走行不能!」

クラーラ『すいません、敵の陽動にやられました』

ノンナ「追撃を中止し体制を立て直してください」

ノンナ「やりますね、さすがはカチューシャ。一筋縄ではいきそうも無い」

ノンナ「次の作戦に移ります」
288 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:47:06.02 ID:QgbLe19w0

ドオン ドオン!

典子「3時の方向から敵!」

カチューシャ「!来たわね、応戦よ、砲撃開始!エルディカイザー、ウサギチームも援護して!」

ホシノ「ようし……!」

ドオン ドオン!

梓「敵後方より援軍、攻撃が激しくて進めません!」

ナカジマ「前方に敵火力集中、援護不能、援護不能!」

カチューシャ「くうぅぅぅ!」


「よし、このまま押し切るぞ!」

「おー!」

「?何か敵の数が少ないような……」
289 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:47:59.51 ID:QgbLe19w0



カチューシャ「ぅぅぅぅくくくくく、あはははは!」

「!?」

カチューシャ「やっと来てくれたわね、あんまり遅いから昼寝しちゃうところだったわ」

ブロロロロ

「なっ!フラッグ車です、後ろから入り込んできました!」



カチューシャ「戦車数の少ない大洗は特別なんだけど、普通は統率のとれた動きをするよう訓練されてるの」

カチューシャ「だからこそ、予想外の出来事が起これば浮き足立ってしまう……」

カチューシャ「冷静な判断力が落ちているときに目の前にフラッグ車がうろついてれば当然……」
290 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/04/27(木) 10:48:40.26 ID:QgbLe19w0



「フラッグ車を狙え!」



カチューシャ「けどそこは敵の密集地帯、そんなことをすれば……」

ドオン! ワーヤメロー

「無理です、同士討ちになってしまいます!」

ワーワー!



カチューシャ「こうなる」

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