【艦これ】提督「最高練度に達した艦娘が、本気を出すそうだ」【七駆行きます!】

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1 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 01:29:55.02 ID:S9RNYDRp0
【艦これ】提督「最高練度に達した艦娘が、ことごとく無気力になっている」の設定を使用しています。

独自の設定がいくつかありますが、気にしないでください。おねがいします。

・独自の設定、解釈があります。
・ハーレム提督です。
・喫煙描写があります。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1479140994
2 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 01:36:32.96 ID:S9RNYDRp0
鎮守府の屋上。

マッチをすり、

提督「ん・・・」

くわえたタバコに火を点ける。

提督「すぅー」

ゆっくりと煙を吸い込み、

提督「えっほ!うえっほ!えほっえほっえほっ!!」

むせた。

提督「ひぃー、ひぃー・・・、あーくそ・・・」

呼吸が整うまで数分がかかり、提督が悪態をつく。
提督は、タバコが苦手だった。
3 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 01:38:38.85 ID:S9RNYDRp0
ずっと以前に、初めて参加した提督会議。

なりたてだった提督は、初期艦の叢雲を連れて参加した。
他の提督たちは、着飾った巡洋艦、戦艦を連れていた。
制服での参加は、叢雲だけだった。
子連れと笑われた。

夜の宴会でも、酒も飲めずタバコも吸えないことで、笑われた。
ガキ扱いだった。

駆逐艦しかいない鎮守府の、子連れのガキ。
力、酒、タバコ、女。
古く偏った男達の価値観では、なめられるには十分だった。

叢雲は「仕方ないわね」と笑っていた。
今なら解る。
あれは悔しさを飲み込んでいたのだ。
何も知らない自分の提督に、余計な負担をかけないために。
4 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 01:45:18.10 ID:S9RNYDRp0
今回の会議では、なめられるわけにはいかない。

これまでの挽回、それもある。
が、一番の目的。

大淀をもらう。

出向の身分である大淀を、本来の所属から転属させる。
そのために、少しでもなめられる要素は省きたい。

戦果はともかく、戦力は十分。
秘書艦として高雄と愛宕に頼み、皆の了承をもらっている。
あとは、酒とタバコ。

提督「くだらねーよなー・・・」

付き合いと称する、謎のコミュニケーションツール。
酒とタバコの練習を、提督はしていたのだ。
5 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 01:45:59.19 ID:S9RNYDRp0
朧「身長差ハグです!」
6 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 01:59:33.29 ID:S9RNYDRp0
朧「提督! こちらでしたか!」

屋上のドアを開け、提督を見つけた朧が笑顔を見せる。
とてとてと走り寄る朧は、走り回ったのか、軽く汗をかいていた。

提督「ごめん、探したよね」

朧「いいえ、大丈夫です」

生真面目な朧は、提督の前まで来ると、姿勢を正して報告を始める。

朧「報告が、」

と、言葉を切り、

朧「タバコ・・・、ですか?」

怪訝な表情をする。
彼女が知る限り、提督はタバコを滅多に吸わないはずだ。

提督「ああ、うん、ちょっとね」

言葉を濁し、灰皿に捨てる。

提督「ごめんね、臭うよね」

朧「・・・」
7 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 02:06:58.26 ID:S9RNYDRp0
朧「いいですよ」

提督「ん?」

朧「タバコ、吸ってください」

提督「・・・」

朧「朧、見ていますから」

てすりに頬を寄せて、提督を見上げる。

朧「ね」

にっこり。

提督「・・・うん」

続けて吸うつもりはなかったが、なんとなく、吸わなければいけない気がする。
8 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 02:20:43.49 ID:S9RNYDRp0
再びタバコをくわえて、マッチをする。
タバコに火を点して。

やはり苦手なことが顔に出る。眉間に皺が寄る。

提督(うう・・・やっぱりきついな)

朧(厳しい顔。 提督、辛そう・・・)

朧(なんだか、どきどきする・・・)キュンキュン

むせないように、ゆっくり吸って、ごまかすように上を向く。
軽く涙ぐんで。

提督(むせる、むせる!煙が目に染みる!)

朧(遠くを見て・・・、あ、涙・・・。 なにか、思い出してる・・・のかな)キューン

同じように空を見上げて。

朧(提督と、あたし、ふたりだけの空)

空と、提督と、自分しかいないような錯覚。
こうやってると、タバコの臭いも、気にならない。
いや、ふたりで共有したいとも思う。

朧(しあわせ)

なんだか、たまらなくなって。

朧「えいっ」

とん。
提督に、抱きついた。
9 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 02:28:18.81 ID:S9RNYDRp0
提督「とと、危ないよ」

あわててタバコを遠ざけ、朧を受け止める。
朧は提督に抱きつき、顔を胸の辺りに埋めて、動かない。

提督「臭い、うつっちゃうよ」

軽く離そうとするが、

朧「・・・」

ふるふる。
顔を提督の胸に埋めたまま、首を振る。

提督「いいの?」

朧「・・・」

こくん。
抱きついたまま、離れない。
離れたくない。

提督「そっか。 ・・・朧は、小さいなあ」

軽く朧を抱きしめ、その髪を撫でながら提督は笑う。

朧「・・・むー」

子ども扱いされてる。

朧(朧だって、キスくらいできるんですよ!)

朧(朧が背伸びして、提督が屈んでくれれば・・・)

その姿を想像して、想像して、想像して・・・。

朧(ひゃああああ!)

朧「んんん・・・!」

ぎゅううう。
恥ずかしさを振り払うように、強く、抱きつく。

提督「あ、ごめん、ごめん苦しい」

全然苦しそうじゃない声で笑いながら、朧の背をぽんぽんと叩く。
ギブアップ。

朧「もう!」

ちょっと怒った顔で離れる。
でも、すぐ笑顔に変わる。

楽しい。
こんな小さなことでも、楽しくてたまらない。
10 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 02:33:48.53 ID:S9RNYDRp0
提督「タバコの臭い、うつっちゃったでしょ?」

少し心配そうに。
皆が嫌がるから。

朧「いいんです!」

くるりと回って。

朧「提督と、朧だけですから!」

提督を、ひとりじめ。

朧「他の子には、うつしちゃダメですよ?」
11 : ◆wWS/LadavY [saga]:2016/11/15(火) 02:40:36.19 ID:S9RNYDRp0
朧「みんなの、ために」
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