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穂乃果「私が音ノ木坂のテッペンを取るよ!」
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2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/14(月) 18:10:50.66 ID:NdWoI8cy0
穂乃果(そして……二回目の高校一年生もあっという間に一ヶ月が過ぎ、中間テストを受けたんだけど)
担任「高坂さん、このままだと貴女また留年することになるわよ」
穂乃果「えぇ!? 一年生のときよりも点数上がってますよね!?」
担任「……はぁ、貴女ねえ、一桁だったのが二桁に乗っただけで、全部赤点ということには変わりはないのよ」
穂乃果「そんなぁ……中学校のときは補習出てれば卒業できたのに!」
担任「中学校と高校は違うんですよ。しかも貴女の通ってた中学校って不良だらけの底辺学校でしょう? うちは進学校なんですから、同じように行くとは思わないでくださいね」
穂乃果「うぅ……」ズーン
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/14(月) 18:12:04.16 ID:NdWoI8cy0
穂乃果「はぁ……」
穂乃果(やっぱり喧嘩ばっかしてた私が、今さら勉強を頑張ろうとしても無理だったのかな……)
穂乃果(海未ちゃんとことりちゃんと一緒に遊んでた頃が懐かしいや)
「……あら? もしかして穂乃果ちゃん?」
穂乃果「え? あ、ことりちゃんのお母さん! こんにちは!」
理事長「こんにちは、久しぶりね。どうしたのこんな場所で黄昏たりして」
穂乃果「……実は」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/14(月) 18:13:34.63 ID:NdWoI8cy0
理事長「なるほど…進学校は大変なのね」
穂乃果「はい……それで、音ノ木坂に行ってた方が海未ちゃんもことりちゃんも一緒だったし、今よりずっと楽しかっただろうなぁって思ってたところだったんです」
理事長「……」
穂乃果「はぁ……また留年したらどうしよう」
理事長「ねぇ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「なんですか?」
理事長「もし良ければなんだけど、うちの学校に転校してみない?」
穂乃果「……え?」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga ]:2016/11/14(月) 18:14:40.15 ID:NdWoI8cy0
穂乃果(そうしてことりちゃんのお母さんに誘われて、私は音ノ木坂に転校することを決めたんだ!)
穂乃果(お母さんとお父さんにも私が無理していたことは見抜かれていたようで、転校したいって相談したら快く受け入れてくれたよ)
穂乃果(前の学校では留年しちゃったけど、音ノ木坂は私と同じレベルの人達がいっぱいいるみたいだから留年する心配はないみたい!)
穂乃果(一年生からやり直すことには変わりはないけど、今度こそちゃんと頑張るぞー!)
穂乃果「頑張るぞー!!」
雪穂「お姉ちゃんうるさい!」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga ]:2016/11/14(月) 18:17:19.55 ID:NdWoI8cy0
<高坂家、玄関>
穂乃果「おっけー、これで準備よし!」
雪穂「そっか、今日から音ノ木坂だっけ」
穂乃果「うん! 久々に海未ちゃんとことりちゃんに学校で会えるよ〜」
雪穂「一学年上だけどね」
穂乃果「うっ…それは言わないでよ」
雪穂「はいはい、私と同じ学年にならないように頑張ってよ?」
穂乃果「も〜、前の学校とは違うんだから大丈夫だよ!」
雪穂「ならいいんだけどね…あれ? そろそろ時間じゃない?」
穂乃果「あっ、本当だ! それじゃいってきまーす!」
雪穂「……」
雪穂「…まあ、お姉ちゃんなら音ノ木坂でも大丈夫かな…たぶん」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/14(月) 18:19:12.03 ID:NdWoI8cy0
<音ノ木坂学院高校、校門前>
穂乃果「……あれ? ここで合ってるよね?」
穂乃果(なんだか怖そうな人達ばっかり入ってくんだけど…)
穂乃果(まあ、音ノ木坂は進学校じゃないから、ちょっと不真面目な人が多いだけだよね)
「おい、テメェわざとぶつかってきただろ」
「なによ、アンタがぶつかってきたんでしょ」
「んだと? 喧嘩売ってんのかゴラァ!!」
「上等だわ、ちょっとこっちきなさいよ」
穂乃果(……うん、そういう人達がいてもおかしくないよね!)
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga ]:2016/11/14(月) 18:20:25.02 ID:NdWoI8cy0
<廊下>
先生「あ〜、その〜、君もわかってるとは思うんだが」
穂乃果「?」
先生「この学校は、ちょっとヤンチャな子が多くてだね……君は進学校からうちに転校してきたみたいだから……くれぐれも気を付けてね」
穂乃果「はぁ」
穂乃果「……」
穂乃果(もしかして、音ノ木坂って私が通ってた中学校みたいな感じなのかな?)
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/14(月) 18:25:19.30 ID:NdWoI8cy0
<教室内>
先生「え〜、それでは高坂さん、自己紹介を」
穂乃果「はい! 今日からこのクラスに入ります、高坂穂乃果です!」
穂乃果「よろしくお願いします!」
ザワザワ
先生「み、皆さん静かに…」
「おい、転校生」ガタッ
穂乃果「?」
「お前、シンガクコーから来たみてーだけどよ」ツカツカ
「勉強してーなら引きこもってた方がいいぞ?」ズイッ
ギャハハハ
先生「き、君…席に戻って」
「センセーは黙っててくださいよ、新入りにはここのルール教えなきゃいけないんで」
先生「ぼ、暴力はだめですよ」
「……放課後、校舎裏に来い。来なかったら…わかってんだろーな?」
穂乃果「……」
キーンコーンカーンコーン
先生「ほ、ホームルームは終わりです! 解散!」ダッ
穂乃果(……あんな近くでメンチ切られたの久しぶりだなぁ)
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/14(月) 18:28:17.39 ID:NdWoI8cy0
<校舎裏>
穂乃果「さて、と……」テクテク
穂乃果(今日一日過ごして気づいたけど)
穂乃果(この学校、どこを見てもヤンキーしかいないね!)
穂乃果(友達になれそうな人も見つからなかったし……)ズーン
穂乃果(一年間進学校にいたから、こういう雰囲気久々過ぎて慣れないなぁ……ん?)
「よー、小泉ちゃん」
「今日は星空のヤツはいねーのかよ?」
花陽「り、凛ちゃんは先生に呼び出されてて……」
穂乃果(私を呼び出してた人達、他の子も呼んでたのかな?)
「ってことは、今はお前一人なわけだ」
「アタシらよー、こないだ星空にボッコボコにされてさぁ、ちょーどムカついてたとこなんだよね」
花陽「そ、それはあなた達が凛ちゃんに絡みに行ったから……」
「あぁ? 今そういう話はしてねーだろうが!」
「アタシらのストレス解消に付き合えっつってんの」
花陽「そ、そんなぁ」
穂乃果「!」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/14(月) 18:29:54.85 ID:NdWoI8cy0
穂乃果「ちょっと」ザッ
「!」
穂乃果「なにやってんの、君たち!」
「きたな、転校生」
穂乃果「その子は誰? 私に用があって呼び出したんじゃないの?」
「そうさ、お前にも用があるんだ」
花陽「……」ブルブル
「この怯えてる奴をアタシらと一緒にボコさない?」
穂乃果「!」
花陽「えっ……」
「アタシら、この前別のクラスの星空ってヤツにちょー痛めつけられてさ、ひどい目にあってんだよね」
「で、コイツはその星空のツレでさ」
「だからコイツを痛めつけて星空を誘い出そーってわけ」
「せっかく同じクラスになったんだからさ、協力してくれるよね?」
「ね?」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/14(月) 18:31:24.21 ID:NdWoI8cy0
穂乃果「……そんなことしないよ!」
「は?」
花陽「!」
「お前マジで言ってんの?」
穂乃果「当たり前だよ!」
「……まー、別にどっちでも良かったんだけどさ」
「転校生もサンドバッグに追加ー」
花陽「あ……わ、私のせいで」
「お前はこっちだよ!」
花陽「ひっ」
花陽「だっ」
花陽「誰か助けてぇ!!」
「助けなんか来ねぇよ!!」ブンッ
花陽「っ」ギュッ
バキィッ
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/14(月) 18:34:00.64 ID:NdWoI8cy0
ドガッバキッズドッ
花陽「……あれ?」
「ぐはっ…」
「んなっ…」
「こ、こいつ…」
「ぐ、くそ…」
穂乃果「…ふぅ」
花陽「えっ!?」
穂乃果「そこの君! 今のうちに逃げるよ!」ダッ
花陽「あっ、は、はい!」ダッ
タッタッタッ……
「あ、あの転校生」
「なんつー動きだ…」
「…とんでもないヤツが来たね」
「あの人に報告だ!」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/14(月) 18:41:43.03 ID:NdWoI8cy0
書き貯め終わりです
出来次第投下していきます
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/14(月) 21:31:17.35 ID:pqoKtZWxO
期待
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/14(月) 23:27:30.76 ID:G6T+FvQao
期待!
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/15(火) 04:20:54.76 ID:QMjxLBlYO
これは期待
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:36:58.61 ID:uJKortGy0
投下始めます
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:37:58.76 ID:uJKortGy0
<学校外、とある公園>
タッタッタッ
穂乃果「はぁっ…はぁっ…ここまで来れば大丈夫かな!」
花陽「ぜぇっ、はぁ、はっ…はっ…」
穂乃果「ふぅっ」
花陽「…あ、あの」
穂乃果「ん?」
花陽「た、助けてくれて、ありがとうございます…」
穂乃果「あぁ、私もあの人達に呼び出されてたしね!」
花陽「そ、そうだったんですか…」
穂乃果「まったく、転校してきて初日に呼び出しなんて参っちゃうよね〜」
花陽「あ……転校生の人だったんですね」
穂乃果「そうだよ、高坂穂乃果っていうんだ! あなたは?」
花陽「わっ、私は…小泉花陽、です」
穂乃果「小泉花陽ちゃんだね、よろしく!」ニコッ
花陽「よ、よろしくお願いしますっ」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:40:12.32 ID:uJKortGy0
花陽「あの…なにかお礼できることはありませんか?」
穂乃果「えっ、じゃあ穂乃果と友達になってもらえないかな!」
花陽「えっ」
穂乃果「だ、だめ…かな?」
花陽「あっ、いや、だめじゃないです! でも、そんなのでいいんですか?」
穂乃果「うん!」
花陽「それじゃ…私なんかでよければ」
穂乃果「えへへ、やったぁ!」
花陽「…ふふ」
穂乃果「ん? どうかした?」
花陽「あ、いや、その…この学校で喧嘩強い人って、皆怖い人ばかりだから……穂乃果ちゃんみたいに明るい人もいるんだなって思って」
穂乃果「私みたいなのは珍しいタイプってこと?」
花陽「そうだね…あ、でも私の友達の」
チイサナシグナルリンリンリンガベー
花陽「あ、噂をすれば…ごめん、穂乃果ちゃん、ちょっと電話させてもらうね?」
穂乃果「どーぞどーぞ」
花陽「もしもし凛ちゃ
『かよちんどこにいるにゃーーーーー!!!!』
花陽・穂乃果「!?」
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:42:20.90 ID:uJKortGy0
<近くのハンバーガー屋>
花陽「ご、ごめんなさい、友達のこと待ってたのすっかり忘れちゃってて…」
穂乃果「いいよいいよ! それに花陽ちゃんの友達にも会ってみたいし!」
穂乃果「それで、その子が花陽ちゃんの言ってた…」
花陽「うん、とっても可愛くて優しい子なんだよ」
「見ーつけたっ!!」
花陽「あっ、凛ちゃ
凛「かよちーーーん!!」ダキッ
穂乃果「わっ」
凛「かよちんかよちんかよちん」ギュー
花陽「り、凛ちゃんっ、抱き締めすぎだよぉ」
凛「大丈夫? 怪我は? 痛いとこない?」ジー
花陽「だ、大丈夫だよぉ、どこも怪我してないよ」
凛「よかった」ホッ
凛「……心配、したんだからね」ボソッ
花陽「う……ご、ごめんなさい」
凛「でも無事でよかったにゃ!」ニコッ
花陽「えへへ…あ、凛ちゃん! 紹介するね、こちらがさっき私を助けてくれた、穂乃果ちゃんだよ」
凛「かよちんを助けてくれたんだよね? ありがとう!」
穂乃果「どういたしまして! 高坂穂乃果だよ、よろしくね!」
凛「星空凛だよ、よろしく穂乃果ちゃん!」
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:44:12.04 ID:uJKortGy0
凛「それにしても、かよちんを襲うなんてアイツら許せないにゃ! 凛に用があるなら直接来ればいいのに!」
花陽「うぅ、また一人のところを襲われたらどうしよう…」
穂乃果「あのさ、さっきの人達とはなにがあったの?」
凛「アイツら一人一人はただの雑魚だよ、厄介なのは徒党を組んで西木野についてってることだにゃ」
穂乃果「西木野…?」
花陽「あ、私から話すよ、えっとね…まず今の音ノ木坂について説明した方が早いかな?」
凛「かよちんに任せる!」
穂乃果「花陽ちゃんがやりやすいように説明してくれて大丈夫だよ!」
花陽「二人ともありがとう、それじゃ説明するね」
花陽「もう穂乃果ちゃんも察してると思うけど、音ノ木坂は不良と呼ばれる人達がたくさんいるの」
穂乃果「そうみたいだね…花陽ちゃん達みたいに優しそうな子は全然見かけなかったよ」
花陽「入学式のときはもう少しいたんだけどね…気の弱そうな子たちはもうあんまり来ないと思う」
穂乃果「どうして? 虐められてるとか?」
花陽「そういうのもあるだろうけど…この学校はね、生徒同士での喧嘩がすっごく多いみたいなの」
花陽「それも個人間だけじゃなく、集団対集団での喧嘩が一度始まると凄いらしくて」
穂乃果「へぇー…」
花陽「実はね、この学校にはいくつかの派閥があるんです!」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:45:58.43 ID:uJKortGy0
穂乃果「派閥?」
凛「不良達の集まりだよ」
花陽「それぞれトップに三年生が立っていて、何人もの下級生を従えることで学校内で幅を利かせてるんです!」
花陽「中でも、最大派閥の『絢瀬派』は人数も一際多くて、トップの絢瀬先輩は音ノ木坂の頂点(テッペン)に最も近いと噂されています…」
穂乃果「ふ〜ん、その絢瀬先輩っていうのが一番強いってこと?」
花陽「いや、まだその辺りははっきりとしていないみたいで…あ、あともう一人特に恐ろしく強いって噂の人がいるんだ」
穂乃果「その人はどんな人なの? やっぱり大きな派閥を持ってるの?」
花陽「いえ、その人は派閥を持っていないそうです…ただ、タイマンでは負けなしとの噂で、興味半分で挑戦しに行った今年の新入生は、もれなく病院送りになったみたい」
穂乃果「ほへぇー、そんな凄い強い人がいるんだね」
花陽「名前は確か、矢澤先輩だったかな? とにかくその二人には要注意です!」
穂乃果「ふむふむ…」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:47:51.46 ID:uJKortGy0
花陽「で、ここからが本題です!」
花陽「私達が入学してすぐのことなんだけど…絢瀬派の先導で『一年生最強決定戦』が行われたの」
凛「やっと凛と西木野の話だね」
穂乃果「えっと…?」
花陽「文字通り、一年生で一番喧嘩の強い人を決めようっていうことなんだけど…絢瀬派の人から、優勝者には絢瀬派幹部の座をやるって言われたの」
穂乃果「うん…?」
花陽「えっとね、派閥の幹部って基本的に二年生以上じゃないとなれないみたいなんだ…だから最大派閥の幹部っていうのは特権階級みたいなもので…」
凛「要はドヤ顔で学校内を歩き回れるってことにゃ」
穂乃果「なるほど!」
花陽「…伝わったのかな? それでね、私は外からその乱闘を見てたんだけど、そのとき特に目立ってたのが……」
花陽「ここにいる凛ちゃんと、西木野さんの二人だったの」
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:50:06.97 ID:uJKortGy0
<<一ヶ月前、音ノ木坂学院高校、体育館>>
「オラァ!」ブンッ
凛「ほっ」サッ
凛「えいっ」
バキッ
「ぐはっ…」ドサッ
凛「よっし、これで五人目」スタッ
「次は私が相手だ!」ダダッ
凛「上等!」バッ
ワーワーギャアコノヤローブットバス
「短髪のアイツ、なかなかやるね」
「ええ、さっきから全然相手の攻撃を受けてないものね」
「あの俊敏さは厄介だな」
花陽「……」ホッ
「おっ、あっちにも凄そうなヤツがいるよ」
花陽「?」
ボゴッ
「ぐはっ…こ、このっ」
真姫「……」スッ
ガッドゴッバキッ
「あ、が…」ガクッ
真姫「…なによ、もう終わり?」
ドガッ
「ぐふっ…」バタッ
真姫「あっけないわね」
「あの赤髪のヤツ、容赦ねぇな」
「あそこまで痛めつけられたらしばらく学校には来れないわね…」
花陽「あ、あんなに強い人が……凛ちゃん大丈夫かな」
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:51:50.34 ID:uJKortGy0
バキィッ
凛「ふぅ……はっ、はっ」スタッ
凛「次は誰かな?」クルッ
ドガッ
真姫「……はぁ」
真姫「さて、と…」クルッ
「おっ、とうとうあの短髪と赤髪の二人だけになったわね」
「どっちもかなり強いけど、どっちが勝つのかしら」
花陽「り、凛ちゃん…」ゴクッ
凛「あとは凛たちだけみたいだね?」
真姫「……」
凛「…来ないならこっちから行くよ!」ダッ
真姫「……」ボソッ
凛「ん?」
「そこまでです!」
真姫「!」
凛「!」ピタッ
「残り二人になったので今日はこれで終わりです」スタスタ
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:53:39.87 ID:uJKortGy0
真姫「…アナタは」
凛「確か絢瀬派の…」
「貴方達、名前は?」
凛「星空凛だよ!」
真姫「…西木野真姫よ」
「星空凛に…西木野真姫、ですね……わかりました」
「貴方達二人には一週間後、再びこの場所でタイマンをしてもらいます」
凛・真姫「!!」
花陽「凛ちゃんと…あの赤髪の子でタイマン!?」
「あの二人がタイマンか…」
「今日はここまでみたいね」
ザワザワ
「勝った方を私達の派閥に迎え入れます、いいですね」
真姫「…派閥に入るとか入らないとか、そんなことはどうでもいいわ」
「…おや?」
真姫「…ただ、頂点(テッペン)を取るのに邪魔な相手は倒すだけよ」
凛「それって凛のこと?」
真姫「…ふん」スタスタ
凛「シカトされたにゃ」
「……貴方はどうなんですか?」
凛「凛はもちろんやるよ!」
「ならば問題はないですね」フッ
凛「あっ…かよちんだ! おーい!」
花陽「凛ちゃん! おつかれさま!」
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:55:35.63 ID:uJKortGy0
花陽「…といった感じに、凛ちゃんと西木野さんでタイマンをすることになったんです」
穂乃果「ほへぇー、凛ちゃん強いんだね!」
凛「かよちんを守る為に鍛えてるからね!」
花陽「でも、そこからが大変で……凛ちゃんと西木野さんのところに、二人にやられた人達が仕返しにきて…」
凛「『アンタ達二人で一年生最強を決めるなんて許さないわ!』って感じにね」
花陽「まあ結局二人とも強いから大丈夫だったんだけどね」
凛「全員返り討ちにしてやったにゃ!」
凛「…でも、西木野とのタイマン当日に……」
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 22:58:54.09 ID:uJKortGy0
<<三週間前、体育館への道中>>
凛「…お揃いで何のご用かな?」
「見てわからない?」
「この一週間でテメェと西木野にやられたモンで集まったのさ」
凛「雑魚キャラの顔はいちいち覚えてないにゃー」
「テメッ!?」
「この人数を前によくそんな減らず口が叩けるな!!」
「まあ、落ち着け」
「……実はアタシらよ、一つ決めたことがあるんだわ」
凛「…?」
「アンタと西木野、どっちについてくかって話さ」
「見たところ、アンタら二人の実力はどっこいどっこいってとこ」
「つまり、どっちが勝つかは読めない」
「だったら、アタシらに得のある方を選ぶのがいいってものさ」
凛「ふーん…それで?」
「この音ノ木坂で生き残るのは西木野みたいなヤツの方だ……星空、アンタみたいなのは強くても生き残れないよ」
「……小泉みたいな弱いヤツとつるんでるようじゃ、ね」ニヤッ
凛「……!!」
凛「……かよちんを、馬鹿にするなっっ!!」ダッ
「!!」
バギィッ
「ごばっ」
凛「西木野の前にお前達を潰してやるっっ!!」
「来たなっ!」
「やっちまえ!」
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 23:00:11.20 ID:uJKortGy0
<現在、ハンバーガー屋>
凛「……って感じで、アイツらの挑発に乗っちゃって」
穂乃果「それは怒るよ! 友達のことを悪く言われたんだもん!」
凛「…もちろん、そこでやられる凛じゃないけど、さすがに人数が多くてさ」
花陽「体育館に来たときの凛ちゃん、ボロボロだったからなにがあったのかと思って心配しちゃったよぉ」
凛「悔しいけど、その後にやった西木野とのタイマンに、勝てなかったんだ…」
花陽「あれはしょうがないよ、西木野さんが相手だったわけだし…」
穂乃果「西木野って人も強いんだね」
花陽「うん、凛ちゃんと同じくらい強いよ」
凛「かよちん! 凛は負けないよ! 次は絶対勝つんだから!」ガタッ
花陽「わっ…う、うん!」
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 23:02:37.30 ID:uJKortGy0
<同時刻、音ノ木坂学院高校、音楽室>
真姫「……」スッ
「ピアノ、弾かれるのですか?」
真姫「!」
真姫「…また来たの?」
「今日は良い御返事が聞けるかと思いまして」
真姫「…何回も言ってるでしょ、派閥に入るつもりはない、って」
「貴方のお仲間は派閥入りを期待しているようですが?」
真姫「…アイツらは仲間なんかじゃないわ」
真姫「私についてくることで、自分達も強くなった気でいたいだけよ」
「なるほど」
真姫「…それに、余計なことしかしないし」
「それは小泉花陽を襲ったことを指して言っているのですか?」
真姫「……」
「確かに、それで星空凛を誘い出せたならともかく、今日入って来たという転校生に負けてしまったようですし、そもそも星空凛とちゃんと勝負がしたい貴方としては
ガンッ!!
真姫「…黙りなさい」
「ふふ、これは失礼しました」
真姫「…喧嘩を売りたいのなら買ってあげるけど?」
「いやですね、私は貴方を仲間に迎え入れたいんですよ?」
「そんな相手に喧嘩を売る訳がないじゃないですか」
真姫「……」
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 23:04:14.25 ID:uJKortGy0
「それで…お仲間に頼まれた通り、転校生をやるんですか?」
真姫「…やらないわよ、興味ないし」
「ふむ」
真姫「無駄話は終わりよ、今日はもう帰って」
「彼女が貴方以上の実力者だとしても?」
真姫「…! どういうこと?」
「転校生の高坂穂乃果は貴方よりも強い、と言ったんですよ」
真姫「…なによそれ」
「実際、不意打ちとは言え、四人いたのを一瞬で倒していましたし」
真姫「なんでアナタがそんなことを知っているのよ」
「一体絢瀬派の人間が何人いると思ってるんですか?」
真姫「……」
「まあ、やるかやらないかは貴方の好きにしてもらって構いません」
「とにかく、私は貴方が『一年生最強』である限り派閥への勧誘を続けますので」
「では」スタスタ
真姫「……」
真姫「…転校生…高坂、穂乃果、か」
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/11/15(火) 23:06:02.84 ID:uJKortGy0
投下終わりです
また書き貯めが出来次第投下します
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/16(水) 02:38:44.55 ID:P5CVKVunO
ことりちゃんが気になるな
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/16(水) 20:54:02.10 ID:3bRdU44Ho
乙
待ってる
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/02(金) 18:16:43.75 ID:sTFgDu640
投下始めます
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/02(金) 18:18:32.96 ID:sTFgDu640
<ハンバーガー屋からの帰路>
穂乃果「あ、二人ともそっち?」
凛「そうだよ、穂乃果ちゃんはそっち?」
穂乃果「うん、それじゃここでお別れだね」
穂乃果「二人とも、今日は色々教えてくれてありがとね!」
花陽「そ、そんな、こちらこそっ助けてくれてありがとうございました!」
凛「また明日、そっちのクラスに遊びに行くにゃ」
花陽「うん、穂乃果ちゃんもお昼ごはん一緒に食べよう?」
穂乃果「ほんとに? やったー!」
花陽「ふふ、それじゃまた明日ね」
穂乃果「うんっ、またあした!」
凛「ばいばーい!」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/02(金) 18:20:12.94 ID:sTFgDu640
<高坂家、穂むら店内>
穂乃果「ただいまー」
高坂母「おかえりー…って、こら! 帰りは裏口から入りなさいっていつも言ってるでしょ!」
穂乃果「えへへ、ごめんごめん」
高坂母「まったく、この子は…」
海未「…ふふ、穂乃果は相変わらずですね」
穂乃果「もー、そんなにいつも怒られてるわけじゃないよ、海未ちゃん……って海未ちゃん!?」
海未「こんばんは、久しぶりですね、穂乃果」
穂乃果「ほんとに久しぶりだよっ、どうして海未ちゃんがここにいるの? ひょっとして穂乃果に会いに来てくれたの?」
海未「いえ、久々にほむまんが食べたくなりまして、帰り道に寄らせていただきました」
穂乃果「なーんだ、ほむまんが目当てかー…海未ちゃん、ほむまん大好きだもんね」
高坂母「音ノ木坂に入ってからもたまに買いに来てくれてるのよ」
穂乃果「そうだったの? 言ってくれればお店に出てきたのに!」
海未「…昼間に買いに来ることが多かったですし、進学校に行った穂乃果の勉強の邪魔をしてはいけないと思いまして」
穂乃果「えーっ、全然大丈夫だよ! お母さん、今度から海未ちゃんがお店に来たら穂乃果のこと呼んでね!」
高坂母「そうねぇ、そしたらついでにそのままお店の手伝いもしてもらおうかしら」
穂乃果「…海未ちゃんの接客ならやるよ!」
海未「私の相手だけしてどうするんですか」
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/02(金) 18:21:44.16 ID:sTFgDu640
海未「…おや、もうこんな時間ですか」
穂乃果「あれ、もう帰っちゃうの?」
海未「ええ、そろそろ夕飯の時間も近いですし……それに、穂乃果にも会えましたから」ニコッ
穂乃果「! えへへ、今度はお茶でも入れてゆっくり話したいな」
海未「そうですね、穂乃果の部屋にも久しく上がっていませんし…」
穂乃果「明日からは学校でも会えるしね!」
海未「…学校では先輩と後輩ですけどね?」
穂乃果「それは言わないで〜!」
海未「ふふっ、それではまた」
穂乃果「うんっ! あっそうだ、ことりちゃんは元気?」
海未「…ええ、ことりも穂乃果に会いたがってると思いますよ?」
穂乃果「そっか、今度また三人で集まろうね!」ニコッ
海未「…そうですね」ニコッ
海未「それでは、失礼させていただきます」
穂乃果「またね!」
海未「はい、また会いましょう」
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/02(金) 18:23:07.90 ID:sTFgDu640
<夜、高坂家、居間>
穂乃果「はー」ゴロゴロ
穂乃果「……」ゴロゴロ
穂乃果「……」ピタッ
穂乃果「……久々だったな、人を殴るの」
ガララ
穂乃果「あっ、雪穂かな?」ガバッ
雪穂「……」コソコソ
穂乃果「雪穂、おかえり!」
雪穂「わっ…あれ、お姉ちゃんだけ?」
穂乃果「うん、お母さんはお風呂、お父さんはお店の厨房に…って、雪穂どうしたのその怪我!?」
雪穂「ちょっ、しーっ、静かに!」
穂乃果「えっ、ご、ごめん」バッ
穂乃果「…で、どうしたのその怪我?」ボソボソ
雪穂「…部屋で話すよ、お母さんに見つかったら面倒だし」
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/02(金) 18:24:41.89 ID:sTFgDu640
<高坂家、雪穂の部屋>
穂乃果「ふーん…じゃあその子を助ける為に?」
雪穂「まあ、結果的にそうなったというか…痛っ」
穂乃果「あっ、ごめん、痛かった?」
雪穂「…傷口に染みただけだから平気だよ」
穂乃果「えへへ、昔は手当てするのはいっつも雪穂の役目だったもんね……私はされる側だったし」
雪穂「あの頃のお姉ちゃんは怪我して帰ってくること多かったし…痛っ」
穂乃果「…下手っぴでごめんね?」
雪穂「いいよ、もう…」
雪穂「……」
雪穂「…お姉ちゃんはさ」
穂乃果「ん?」
雪穂「今日、どうだった?」
穂乃果「ふふん、驚きたまえ雪穂! なんと! 転校初日にして、新しく出来た友達と早速寄り道して帰ってきちゃったのだ!」
雪穂「ふーん」
穂乃果「えっ、反応薄くないっ!?」ガーン
雪穂「いや、お姉ちゃんならそれくらい普通にしそうだし」
穂乃果「えぇ〜」
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/02(金) 18:25:59.58 ID:sTFgDu640
雪穂「私が聞きたいのは、音ノ木坂のことだよ」
穂乃果「音ノ木坂のこと?」
雪穂「うん、絡まれたりしなかった?」
穂乃果「うん、朝のホームルームで転校生です!って挨拶したら、放課後に校舎裏来てっていきなり呼び出されちゃったよ〜」
雪穂「い、いきなりだね」
穂乃果「でしょ?」
雪穂「…でもその様子じゃ、どうせ平気だったんでしょ?」
穂乃果「まあね、でも久々だったから、ちょっと勘が鈍ってたかも?」
雪穂「何人相手だったの?」
穂乃果「確か、四人だったかな?」
雪穂「…はぁ、私は三人相手にこのザマだったってのに」
穂乃果「はっはっはっ、精進したまえ」
雪穂「……腹立つ」
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/02(金) 18:28:08.92 ID:sTFgDu640
雪穂「それで」
穂乃果「?」
雪穂「取るの? 音ノ木坂の頂点(テッペン)は」
穂乃果「えっ、なんで?」
雪穂「えっ? だって、中学のときは海未ちゃんとことりちゃんと三人でトップに立ってたじゃんか」
穂乃果「穂乃果達はそういうつもりなかったんだけど…」
雪穂「けど、その頃一年生だった私達の間でも噂になってたよ、三年の『ことほのうみ』だけには逆らっちゃいけないって」
穂乃果「うわ、その呼ばれ方懐かしい!」
雪穂「…そんな感じだったから、てっきり音ノ木坂でもそういう感じになるのかなって思ってたんだけど……違うの?」
穂乃果「別にそういうつもりで喧嘩してたわけじゃないもん、音ノ木坂のテッペンを取るつもりもないよ」
雪穂「ふーん、そうなんだ…」
コンコン
穂乃果・雪穂「!」
「穂乃果ー? 雪穂の部屋にいるの?」
穂乃果「うん、いるよー」
「お風呂空いたから、次入っちゃって」
穂乃果「はーい」
「雪穂も帰ってきてるのよね?」
雪穂「う、うん」
「ご飯、下にあるから、自分でよそって食べちゃってね」
雪穂「わかった」
「お母さんはお父さんのところ行ってくるから」
穂乃果・雪穂「はーい」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/02(金) 18:29:42.03 ID:sTFgDu640
雪穂「…ふぅ」
穂乃果「あ、下行くの?」
雪穂「うん、お母さんがいないうちにささっと食べちゃいたいから」
穂乃果「そっか、穂乃果もお風呂入っちゃおっと」
雪穂「…ねぇ」
穂乃果「?」
雪穂「…やっぱいいや」
穂乃果「ええっ? なになに、気になるよ〜」
雪穂「なんでもないよー」ダッ
穂乃果「むぅ」
穂乃果「……」
穂乃果「…音ノ木坂のテッペン、か」
穂乃果「……」
穂乃果「…それよりもまず留年回避しないと!」グッ
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/02(金) 18:33:42.06 ID:sTFgDu640
短いですが投下終わりです
次はもっと書き貯めてきます
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/02(金) 18:51:05.74 ID:muIPEN1BO
乙
待ってるよ
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/03(土) 06:19:31.32 ID:dO0BAmf/o
乙
楽しみだったから投下嬉しい
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/04(日) 14:37:01.48 ID:8p/m0RYRO
エタらなさそうだし楽しみ
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:00:38.91 ID:856UiO7g0
投下始めます
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:02:05.12 ID:856UiO7g0
<翌朝、音ノ木坂学院高校、廊下>
ザワザワ
穂乃果「あれ? なんだろ、この人だかり」
「!」
「おいっ、来たぞ」
「アイツが例の転校生ね」
穂乃果「ん?」
「よー、転校生」
「昨日は世話になったなぁ」
穂乃果「! 昨日花陽ちゃんに絡んでた人達…」
「シンガクコーのイイ子ちゃんだと思って甘くみてたけどよ」
「今日は油断しないわよ」
「クラスのヤツらにも声かけてこんだけ人数集めたんだわ」
「今からお前を潰す……昨日みたいに不意打ちで逃げれると思うなよ?」
穂乃果「……」
穂乃果「いいよ」
「あ?」
穂乃果「その喧嘩、買ってあげるよ」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:03:43.13 ID:856UiO7g0
<校舎裏>
穂乃果「鞄は……この辺りに置いておけば大丈夫かな?」
「わざわざ人目のつかない場所を選ぶなんてなぁ」
穂乃果「よーし……ふぅ」
穂乃果「いっちに、さんしっ」ノビー
「まあ、アタシらにとっちゃ好都合だし」
穂乃果「ごーろく、しっちはっち」グイー
「自分から死にに行ってるとかマジ笑えるわ」
ギャハハハ
穂乃果「にーにっ、さんしっ」グッグッ
「こいつ昨日ので調子に乗ってんじゃね?」
穂乃果「ごーろく、しっちはっち」ノビー
「つーか、アタシは昨日その場にいなかったから知らねーけどさ、アンタ達四人が油断し過ぎだったんじゃね?」
「ホントにコイツ強いわけ?」
穂乃果「すー…はー…」
「は? 今なんつったお前ら」
穂乃果「すー……ふぅ……」
「待て待て、今は仲間割れしてる場合じゃねぇだろ」
穂乃果「……よしっ」ダッ
「…つーか、転校生! お前、なに呑気に準備体操なんかして
バギィッ
「ぶばっ」ドサッ
「!?」
「んなっ!?」
穂乃果「…っと」スタッ
「こ、コイツ、今何メートル跳びやがった…?」
穂乃果「……あれ? 喧嘩、もう始まってるんだよね?」
「!!」ゾクッ
穂乃果「来ないならこっちからいくよっ!」ダッ
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:05:14.65 ID:856UiO7g0
<同時刻、廊下>
花陽「凛ちゃん、もう授業始まっちゃうよぉ」
凛「ちょっと挨拶するだけだから大丈夫だって」
凛「穂乃果ちゃーん」ガララ
花陽「り、凛ちゃんっ、別のクラスに入るときは目立たないように…あれ?」
凛「全然人がいないにゃ」
花陽「穂乃果ちゃんもいないね…どうしたんだろ」
凛「ねぇねぇ」
「あ? って、星空!?」
凛「穂乃果ちゃんがどこにいるか知らない?」
「…転校生か」
「アイツなら、今頃西木野の仲間達にボコられてんじゃね?」
凛・花陽「!!」
「おっおい、言っちゃっていいのかよ」
「いんじゃね? 別にアタシら西木野の仲間じゃないし」
「まー、転校生の味方するつもりもないけどね」
「なんなら今から見物しに行く?」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:07:24.97 ID:856UiO7g0
花陽「あ、あの…」
「ん? 誰お前?」
花陽「ひっ…そ、そのっ、穂乃果ちゃんが、どこに連れて行かれたか、知りませんか…?」
「あ? あー、なんか人目のつかない場所に行ったっぽいよ」
「なに、アンタ達も見物しに行くの?」
凛「見物じゃないよ」
「は? じゃあ、なにしに行くのよ」
凛「かよちん」
花陽「?」
凛「凛、ちょっと遅刻して行くから」
凛「先生への上手い言い訳考えるの、よろしくにゃ!」ダッ
花陽「えっ、ちょっ、凛ちゃん!」
キーンコーンカーンコーン
花陽「あぁ、チャイム鳴っちゃった! 授業始まっちゃうよ凛ちゃーん!」
凛「かよちんは授業受けててほしいにゃー! 穂乃果ちゃん連れてすぐ戻るからー!」ダダダ
花陽「えー!? あっ……もう見えなくなっちゃった……」
花陽「もうっ、凛ちゃん……」
花陽「…穂乃果ちゃんと一緒に、無事に帰ってきてね…」
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:09:11.77 ID:856UiO7g0
<校舎裏>
「オラァぁぁあ」ダダダ
穂乃果「!」
「喰らえっ!」ブンッ
穂乃果「ほっ」サッ
穂乃果「ふっ」
バキッ
「ぐはっ」ズサッ
「こっちだコラ!」ブンッ
穂乃果「っ」パシッ
ズドッ
「ぐっ、ふ…」
穂乃果「やあっ!」
バキィッ
「あぎゃっ」ドサッ
「くそっ、なんなんだアイツの身のこなしは!」
「お前らっ殴りかかって避けられるなら、押して倒せ!」
「よっしゃ」ダッ
「っのやろぉ」ダッ
ガツンッ
穂乃果「っ」グラッ
「そのまま倒れなっ!」グワッ
穂乃果「!」サッ
「なにっ」
「屈んで避けやがった!」
穂乃果「鼻曲がったらごめんねっ!」ブンッ
バギッグシャッ
「えぶっ」「あべっ」ドサドサッ
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:11:19.65 ID:856UiO7g0
穂乃果「ふぅー…」
「二人がかりでダメなら三人がかりだっ」ダッ
「ふっ」ダッ
「任せなっ」ダッ
穂乃果「! 一度に三方向から…ならっ」ダッ
「なにっ!」
「アタシ一人の方に自分から!?」
穂乃果「やあああああ」ダンッ
「そのまま跳んだっ!?」
「こっコイヅっ!?」グチャッ
穂乃果「顔踏んじゃってごめんねっ」ダンッ
「げっ」
バキッ
「ぐふっ」ドサッ
穂乃果「っ」ドサッ
「チャンスッ」ダッ
穂乃果「もう一人は!?」ガバッ
「後ろだよっ!」ガバッ
穂乃果「しまっ」
ギュウウウ
穂乃果「うっぐ…」
「一人を踏み台にしてっ、反対側のヤツに向かって跳んで殴りに行ける、その身体能力は大したもんだがなっ」ギュウウウ
穂乃果「く、くるし…」グググ
「こうやって首絞めちまえばっ、どんな人間でもオチるだろうがっ」ギュウウウ
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:13:38.60 ID:856UiO7g0
穂乃果「ま、まずい……かもっ」グググ
「やってくれたな、転校生っ」
「オチる前に痛めつけてやるよっ」ダッ
「オラァっ」ダッ
穂乃果「う、うぐぐぐ」グググ
凛「穂乃果ちゃーんっ!!」ダダダ
「なっ!!」
「星空っ!?」
「なんでアイツがここにっ」
凛「とうっ」ダンッ
ドカッ
「あがっ」ドサッ
凛「よっ」スタッ
凛「えいっ」ブンッ
バキッ
「ぐおっ」
穂乃果「りっ、凛ちゃ…」グググ
「な、なんで星空のヤツがここに来てるんだ!?」フッ
穂乃果「! えいっ」
ズドンッ
「うぐっ」
穂乃果「もいっちょ」
ガンッ
「あべっ」パッ
穂乃果「よしっ、離れたっ」バッ
ドカッバキッズドッ
「あ、が」
穂乃果「おりゃっ」ブンッ
ボコッ
「ぐっ、くそ…」ドサッ
穂乃果「はっ…はっ……惜しかったね? でも、絞め技するなら一瞬でも緩めちゃダメだよ? 前に私の友達がそう言ってたもん」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:15:10.24 ID:856UiO7g0
凛「穂乃果ちゃんっ」タタッ
穂乃果「凛ちゃん! どうしてここに?」
凛「教室に遊びに行ったら穂乃果ちゃんいなかったから、探しに来たんだよっ 」
穂乃果「そっか…助かったよ、ありがとう!」
「こ、コイツら〜」
「星空と転校生のヤツが繋がってたなんてね…」
「ちょうどいいわ、星空もまとめてやっちゃいましょ!」
「それもそうだっ!」
穂乃果「…ごめん凛ちゃん、半分任せてもいいかな? 私、まだ体がなまってるみたいでさ…」
凛「全然大丈夫だよっ、凛もコイツらにはお返しするものがあるからね!」
「なに喋ってんだゴラァ!」ダッ
「仕切り直しよっ」ダッ
穂乃果「来るよ!」バッ
凛「うん!」バッ
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:17:02.59 ID:856UiO7g0
<同時刻、凛・花陽のクラス、教室内>
ザワザワ
花陽「はぁ……やっぱり付いていくべきだったかなぁ」ボソッ
花陽「……うー」
ガララ
「はーっ、はーっ…」
花陽「?」
先生「こ、コラ、授業中だぞ…しかも君は別のクラスの…」
「お前ら! 校舎裏来てみろよ! 星空と昨日来た転校生が、西木野の仲間のヤツらとやり合ってんぞ!」
花陽「!」
「えっ、マジで?」
「星空と転校生が?」
「そういや昨日、西木野の仲間の何人かが誰かにやられたって話聞いたな」
「もしかして…転校生が?」
「西木野を倒す為に組んだのか?」
ザワザワザワザワ
先生「あっ、あー皆さん静かに、静かに…」
「ちょっと見に行かね?」ガタッ
「そうだな、おもしろそうだし」ガタッ
「喧嘩だ喧嘩だー」ガタッ
先生「ちょっ、ちょっと皆さん、まだ授業中…」
ドドドドド…
花陽「……」ポツーン
先生「……」ポツーン
花陽「あはは……」
先生「残ったのは、君だけか……」
花陽「……」
花陽「すみません、先生っ!」ガタッ
先生「えっ、こっ小泉さんまでっ!?」
花陽「ごめんなさーい!」タッタッタッ
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:18:46.88 ID:856UiO7g0
<校舎裏>
凛「やああっ!」バッ
ドカッ
「ぐふっ」
穂乃果「えいっ!」ブンッ
バキッ
「ぎゃっ」ズサッ
「コイツらっ」
「二人になって更に面倒になったわね」
「…私が星空を引きつけるから、これで背後から狙ってくれ」スッ
「りょーかーい」パシッ
「いくよっ!」ダッ
「星空ァ!」ブンッ
凛「っ!」サッ
「ふっ!」シュッ
凛「っしょ」パシッ
「! おらっ」ブンッ
凛「ほっ」パシッ
「くっ…」グググ
凛「っ」グググ
「……」ニヤ
穂乃果「凛ちゃん! 後ろっ!」ダッ
凛「え?」
ガンッ
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:20:42.85 ID:856UiO7g0
花陽「はっ…はっ…」
ザワザワ
花陽「凛ちゃんと、穂乃果ちゃんは…?」ソーッ
穂乃果「がっ……」グラッ
凛「えっ…?」グググ
「ちっ…こりゃやる順番が変わっちまったかぁ?」
花陽「えっ、嘘…?」
花陽「……!」
ズダンッ
凛「!」
「!!?」
穂乃果「ふーっ……」
穂乃果「……あはっ」
「なっ、なんで」
「倒れないんだ、コイツはっ」
穂乃果「……」ニヤッ
「ぼっ木刀が、モロに頭に直撃したはずっ」
ドゴッ
「ぐふっ!?」ドサッ
穂乃果「…ふぅ」スッ
穂乃果「いやぁ、久々にいいモンもらっちゃったぁ」ニヘラ
「っ…ぁぁああ」ダッ
凛「うわっ」ドサッ
「あああああっ」ブンッ
ガンッ
穂乃果「……」
「あっ…が……」ドサッ
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:22:49.38 ID:856UiO7g0
花陽「す、すごい…」
「あそこから、クロスカウンター決めやがった…」
「てかなんであんな一撃喰らって動けんだアイツ」
「とんでもないヤツが来たんじゃねぇか、これ…」
ザワザワザワザワ
穂乃果「ふぃー…」
凛「ほ、穂乃果ちゃん…頭、大丈夫?」
穂乃果「あっ、凛ちゃん? 大丈夫だよ!」ツー
凛「穂乃果ちゃん、血! 血が出てるよ!?」
「く、くそ〜、なんなんだアイツは」
「マジでバケモンなのか…」
「お、おい、動けなくなってるヤツが増えてきてるぞ」
「これ勝てんのか…?」
「くっ……」
花陽「凛ちゃんは大丈夫そうだけど…」
花陽「穂乃果ちゃん大丈夫かなぁ…?」
「オトモダチの心配してるのー?」
「今から大丈夫じゃなくなりまーす」
花陽「へっ?」
花陽「きゃっ、なにし」
「はいはい、黙っててねー」ガシッ
花陽「ん、むっ!?」ジタバタ
「ちょいちょい、抵抗すんなって」スッ
花陽「!?」
「可愛いお顔に一生モノの傷、残したくないだろ?」チャキッ
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:24:17.24 ID:856UiO7g0
<穂乃果のクラス、教室内>
先生「であるからして…」
ガララ
真姫「……」スタスタ
先生「あっ、に、西木野さん」
真姫「……」スタスタ
先生「ち、遅刻はダメですよ?」
真姫「……」ジッ
先生「ひっ! つっ次からは気を付けてくださいね…」
真姫「……ふん」ガタッ
「…なんだ? アイツ、自分は行かないのかよ」ボソボソ
「ライバルとやるのはお仲間に任せて、自分は手を下さずってかぁ?」ボソボソ
「良い御身分だなぁ、一年生ナンバーワンって上に認められてるからってよ」
真姫「…は?」
「ちょ、お前声でけーよ!」
「あっ」バッ
真姫「なにか言った?」
「な、なんでも」
真姫「……ふん」
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:26:02.57 ID:856UiO7g0
真姫「……」キョロキョロ
真姫「……」
真姫「……ねぇ」
「ひっ、なっなんだよ」
真姫 「転校生、今日来てないの?」
「……は?」
真姫「…なによ」ギロッ
「ひゃっ、えっ、にっ西木野が呼び出してたんじゃないの?」
真姫「……はぁ?」
「えっ、違うの?」
真姫「私はそんなことしてないわよ」
「……マジで?」
「じゃあなんでアイツら転校生を連れてってたんだ?」
「西木野の指示じゃなかったのか?」
真姫「ちょっと、どういうことよ」
「なんだ、本当に関わってないのか?」
「今ね、アンタの仲間達と転校生がやり合ってるのよ」
真姫「!」
「しかもそこに星空も加わったらしいじゃん?」
真姫「なっ」
「やっぱ見に行きゃよかったかなぁ」
真姫「……教えなさいよ」
「?」
真姫「ソイツらがどこにいるのか、今すぐ教えなさい」
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/07(水) 00:27:18.01 ID:856UiO7g0
投下終わりです
書き貯めが出来次第、また投下します
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/07(水) 13:46:53.77 ID:RRaR8k/Jo
面白い
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/12/20(火) 11:35:59.01 ID:eYX7qNsLO
やっぱ不良系は面白い
待ってる
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/20(火) 23:50:25.13 ID:29/AzNxnO
そろそろくるかな
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/21(水) 01:36:38.32 ID:dUWS9R7E0
投下始めます
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:38:12.42 ID:dUWS9R7E0
<校舎裏>
凛「穂乃果ちゃん」ブンッ
バキッ
「ぐえっ」
穂乃果「なーに、凛ちゃん」バッ
ドガッ
「あがっ」
「こんにゃろっ」ブンッ
凛「これ終わったらさ」サッ
穂乃果「終わったら?」ブンッ
ガンッ
「ぶっ」ドサッ
凛「保健室行こ?」
穂乃果「そうだねぇ、さっきから血が垂れてくるし」ツー
「舐めやがって!」ダダッ
凛「ほっ」穂乃果「えいっ」
ドゴォッ
「ぎゃっ」ドサッ
凛「穂乃果ちゃん! 今の、タイミングばっちりだったね!」
穂乃果「だね! 私達、相性いいんだね!」
「く、くそ…こんな喧嘩の合間にくっちゃべってるようなヤツらに…」
「転校生ィ!!」「星空ァ!!」
穂乃果・凛「!?」バッ
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:39:42.57 ID:dUWS9R7E0
「くっくっくっ…」ニヤニヤ
花陽「むぐっ」
「随分と好き勝手に暴れてくれてるじゃん?」ニタニタ
凛「かよちん!?」ダッ
穂乃果「花陽ちゃんっ!」ダッ
「おーっと、そこでストップだキミタチ」ニヤニヤ
「このナイフが見えないかなー?」チャキッ
凛「!!!」ピタッ
穂乃果「なっ」ピタッ
花陽「む、ぐ」ブルブル
「キミタチがそこから一歩でもこっちへ近づくようなら…」ニタニタ
「この子のお顔に、おーっきなキズを作っちゃおうかな?」ニヤニヤ
花陽「ぅっ…」ブルブル
凛「だ、だめっ!! かよちんに刃物はっ!!」
「うんうん、そう思うならそこから動かないでね?」ニタニタ
穂乃果「ぐっ……」
「よしよし、エライぞー」ニヤニヤ
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:41:19.87 ID:dUWS9R7E0
「あの不気味なニヤケ面……あっ、アイツら! 入学式のときにも暴れてた…」
「思い出した、双子のヤツらか!」
「確か三年の矢澤先輩に挑んで、返り討ちに遭ったんじゃ?」
「病院から戻ってきてたのか…」
「まさかアイツらも西木野の仲間になってたってのか?」
ザワザワザワザワ
「まさか、お前ら二人が戻ってきてるとはな……一体、どういう風の吹き回しだ?」
「うーん? 面白そうなことが起きてたからねー」ニヤニヤ
「なんでも星空ちゃんが新しく来た子と一緒に暴れてるんだって?」ニタニタ
「アタシらも星空ちゃんとはちょーっと揉めたことがあってね」ニヤニヤ
「こりゃ参戦するっきゃないってね」ニタニタ
「それでこの子を捕まえて来たってわけ」ニヤニヤ
花陽「……」ブルブル
「そうか……それで? お前らは誰の味方なんだ?」
「んー、まあ少なくとも星空ちゃんの味方ではないね」ニタニタ
「だから星空ちゃんとヤり合ってるキミタチに敵対するつもりはないかな?」ニヤニヤ
「……なるほどな、敵の敵は味方ってヤツだな?」ニヤッ
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:42:41.21 ID:dUWS9R7E0
穂乃果「凛ちゃんっ、花陽ちゃんを助けなくっちゃ!」
凛「だめ…かよちんに刃物は…」ブツブツ
穂乃果「凛ちゃん?」
凛「凛が…凛が、守らなきゃ…」ブツブツ
穂乃果「凛ちゃ
「おいお前らァ!」
穂乃果・凛「!!」
「小泉を傷つけられたくなけりゃ動くんじゃねーぞ?」スタスタ
穂乃果「くっ…」
「おらっ」ブンッ
ドゴッ
凛「がっ」
穂乃果「! 凛ちゃんっ!」バッ
「動くなっつったよなァ!?」
穂乃果「っ」ピタッ
「さっきはやってくれたじゃねぇかっ」
ガンッ
凛「っ」
「調子に乗りやがって!」
ドガッバキッズドッ
凛「っ…」グラッ
穂乃果「凛ちゃん!」
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:44:22.31 ID:dUWS9R7E0
「おっとォ」ガシッ
「簡単には寝かせねーぞ?」
「転校生はそこで大人しく見とけよ」
「新入りには見せてやるよ、音ノ木坂の怖さってヤツをなァ」
穂乃果「っっ」ギリッ
「くくっ、これで星空ちゃんも終わりだねぇ」ニタニタ
花陽「っ」
「ねぇねぇ、今どんな気持ち?」ニヤニヤ
「キミのせいでオトモダチがボコボコにされてて」ニタニタ
「なんにもできないのってどんな気持ち?」ニヤニヤ
花陽「ぅっ…」
花陽「っ」ポロポロ
「ありゃりゃ、泣き出しちゃったかー」ニタニタ
「イイ顔してるなぁ……最高だねっ」ニヤニヤ
トントンッ
「ん? 今いい所なんだけ
バギイィィッ
「ぶべらっっっ」グルンッ
ドサッ
「ぁぎゅっ……」ピクピク
「なっ!?」
花陽「!?」
真姫「ふぅ……」
真姫「全く、どいつもこいつも勝手なことしてくれて……」
真姫「私は最悪な気分なんだけど?」
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:45:49.03 ID:dUWS9R7E0
「なっ、なんで西木野ちゃんがアタシらを
ガンッ
「ぐふっ」パッ
花陽「!」
真姫「なんで……って」ガシッ
ドゴッ
「あぶっ」
ドゴッ
「えぐっ」
ドゴッ
「あびっ」
ドゴッ
「おぇっ」
ドゴッ
「ぉっ」
ドサッ
「あ、あぅ」ガクガク
真姫「ふっ」ブンッ
バギイィィッ
「ぶごっ」グルンッ
ドサッ
真姫「……アナタみたいに、喧嘩に凶器(オモチャ)を持ち出すような卑怯者は、大嫌いなのよ」
「ぅげ……」ピクピク
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:47:33.17 ID:dUWS9R7E0
バキッ
凛「ぐっ……」
「おらっ、もう一発いくぞ!」
ガシッ
「あ?」クルッ
穂乃果「……」
「転校生っ! テメェ動きやがっ
ガンッッッ
「ぐべっ」グルンッ
ドサッ
「こ、このやろっ、小泉がどーなってもいいのかっ」
穂乃果「あれ、見なよ」クイッ
「は?」
「ぁげ……」ピクピク
「ぅご……」ピクピク
真姫「……」ギロッ
「真姫さんっ!?」
「なっなんでここに真姫さんがっ
バキッ
「ぐふっ」
穂乃果「……ふぅっ」
「あ……」ブルブル
穂乃果「これでもう、私達が反撃しない理由はないよね?」
穂乃果「凛ちゃん!」
凛「……っ」ガバッ
「ひっ」ビクッ
凛「……お前ら全員」
凛「逝っくにゃぁぁぁあああ!!!」ダッ
ガンゴンッドガッバキッズドッ
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:48:51.86 ID:dUWS9R7E0
凛「ふぅ……」
「ぁが…」「ぅび…」「…ぇげ」ピクピク
穂乃果「これで……」クルッ
「ひっ……」ビクッ
穂乃果「あとは一人だけだね?」サッ
凛「覚悟は出来てるかにゃ?」サッ
真姫「待ちなさい」
穂乃果・凛「!」
真姫「ソイツには聞きたいことがあるわ」スタスタ
花陽「凛ちゃんっ! 穂乃果ちゃんっ!」タタッ
凛「かよちんっ!」ギュッ
花陽「ごめんなさいっ、私の、私のせいでっ」ギュッ
花陽「凛ちゃんが、こんなっ」ポロポロ
凛「かよちん……」
花陽「ごめんなさい……」グスッ
凛「……怪我は、ない?」
花陽「……え?」
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:51:55.60 ID:dUWS9R7E0
凛「痛いところは? ナイフ突きつけられて怖くなかった?」
花陽「……うん、私は大丈夫、だよ」
凛「ならよかった」ニコッ
花陽「あ……」
花陽「で、でも凛ちゃんが」
凛「えいっ」ピッ
花陽「っ?」
凛「凛はね、かよちんを……友達を守る為に喧嘩をするんだよ」
凛「だから、かよちんが無事なら、それで充分なんだよ」ニコッ
花陽「凛ちゃん……」
凛「むしろ、凛が助けてあげられなくてごめんね」
花陽「そ、そんなっ、凛ちゃんが謝ることじゃないよっ!」
凛「ううん、かよちんを守るのは凛の役目だから……」
花陽「……そ、それだったら! まず私が凛ちゃんの言う通りに教室で待ってなかったのが良くなかったし……」
凛「いーや、かよちんが心配して見に来ちゃうことを予想できなかった凛が悪い!」
花陽「いや私が
穂乃果「はい、そこまでー!!」バッ
凛・花陽「っ?」
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:53:27.33 ID:dUWS9R7E0
穂乃果「二人が謝り合うことなんてないんだよ!」
穂乃果「だって、凛ちゃんは私を助ける為に、花陽ちゃんは私と凛ちゃんを心配して来てくれたんでしょ?」
穂乃果「なら、一番謝らなきゃいけないのは私だよ」
穂乃果「二人とも、巻き込んでごめんなさい!」バッ
花陽「そっ、そんな」
凛「穂乃果ちゃんが謝ることないよ! これは凛が自分から…」
花陽「私も、私が二人を心配したから…」
穂乃果「……うん、だからね!」
穂乃果「二人とも、ありがとう!」ニコッ
凛・花陽「!」
凛「……かよちん!」
凛「ありがとう、凛のこと心配してくれて!」ニコッ
花陽「凛ちゃん……」
花陽「花陽のこと、守ってくれてありがとう!」ニコッ
穂乃果「うんうん、二人は笑い合ってるのが一番似合うよ!」
真姫「……」
真姫「で、私はいつまでコイツが逃げないように見張ってればいいのかしら?」
「ぁ、う……」ガタガタ
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:54:53.13 ID:dUWS9R7E0
穂乃果「……あなたが西木野さんなの?」
真姫「ええ、そうよ…私が西木野真姫」
真姫「まともに話すのはこれが初めてね、転校生さん」
凛「っ、西木野っ!」ダッ
花陽「あ、凛ちゃ」
凛「ふっ」ブンッ
真姫「っ」パシッ
穂乃果「!」
凛「ぬ、ぐぐぐ」グググ
真姫「……そんなボロボロの状態で私とヤる気?」グググ
凛「……負けないよっ」グググ
凛「仲間を使って、こんな卑怯な真似をするヤツにはっ、絶対負けない!」バッ
真姫「っ」バッ
穂乃果「ストーップ!!」ガシッ
凛「えっ」
真姫「なっ」
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:57:44.47 ID:dUWS9R7E0
凛「穂乃果ちゃんっ、どうして止めるの!」
花陽「凛ちゃんっ、今はやめてっ」
凛「か、かよちんまで…?」
花陽「……西木野さんは、私を助けてくれたの」
凛「えっ?」
真姫「……」
穂乃果「そっか、凛ちゃんは見てる余裕なかったよね」
花陽「あのナイフを持ってた人達を倒してくれたの、西木野さんなの……」
凛「えっ、だって、アイツらも西木野の仲間なんじゃ……」
真姫「……アイツらは、私の仲間じゃないわ」
真姫「大方、アナタを潰すのにちょうどいいタイミングだから参戦してきたんでしょうね」
凛「で、でも! 最初に穂乃果ちゃんを襲ってたのは西木野の仲間なんじゃ…」
穂乃果「…それを今から確認するんでしょ、西木野さん?」
真姫「ええ、そのつもり、よ」ガシッ
「ひぃっ」ガクガク
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 01:59:13.25 ID:dUWS9R7E0
真姫「一体どういうつもりなのかしら? 私の許可なく勝手に動いて」
真姫「……しかも凶器(オモチャ)まで持ち出して」
「き、昨日報告したじゃないですか……転校生にやられたって」
真姫「一人相手に四人がかりで、でしょ」
「うっ」
真姫「それで今度はクラスの大半を集めて復讐? 聞いて呆れるわね」
「き、危険なヤツだと判断したので……」
真姫「前に星空凛を襲ったのもそれが理由?」ボソッ
「!!」
真姫「私が気づいてないとでも思ったの?」
「わ、私達は、ただ…真姫さんの、邪魔になりそうなヤツを……」
真姫「……私の邪魔になりそうなヤツ?」
グイッ
「ひっ」
真姫「私は、私の判断で動く」
真姫「倒す相手も私が決めるし、ソイツは私自身の手で倒す」
真姫「私の名前を使って、勝手に暴れるのはこれで終わりにしなさい」
真姫「もし次こんな真似をしたら」
真姫「私が、アナタ達全員を潰すわよ」
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 02:01:08.30 ID:dUWS9R7E0
真姫「周りのくたばってるヤツらにも後で伝えておきなさい」
「は、はひっ」
真姫「ふんっ」パッ
「ひゃ」ドサッ
「ひ、ひいいぃぃぃ」ダダダッ
真姫「……転校生さん」
穂乃果「?」
真姫「コイツらは、アナタと星空凛の二人でヤったの?」
穂乃果「うーん、まぁ……」
凛「……凛が手伝ったのは途中からだよ」
凛「半分以上は穂乃果ちゃんが一人でヤってたよ」
真姫「! そう……」
真姫「……あの先輩の言うことも、まんざらデタラメってわけでもなさそうね」ボソッ
穂乃果「ん?」
真姫「高坂穂乃果」ザッ
真姫「アナタ、結構強いみたいじゃない」
穂乃果「えへへ、まあね!」
真姫「私と勝負しなさい」
凛・花陽「!?」
穂乃果「……ん?」
真姫「聞こえなかった?」
真姫「私と、タイマンで勝負しなさいよ」
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/12/21(水) 02:02:18.41 ID:dUWS9R7E0
投下終わりです
書き貯めが出来次第また投下します
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/21(水) 02:06:04.34 ID:ZZklN50SO
まきちゃん
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/02(月) 00:20:16.59 ID:sRvUWEFhO
楽しみ
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/05(木) 02:10:31.80 ID:V/ioSiGKO
そろそろくるかな
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/09(月) 02:38:32.68 ID:anVv5IbRo
いつかないつかな
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/01/14(土) 12:55:23.60 ID:8575FKYpO
待ってるぞ
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/19(木) 19:47:26.97 ID:O5ytehbYO
まだかなまだかな
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 10:49:12.61 ID:1NPmwZE00
投下始めす
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 10:49:52.84 ID:1NPmwZE00
誤字りました…投下始めます
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 10:51:20.86 ID:1NPmwZE00
<保健室>
花陽「動かないでね」スルスル
穂乃果「ん……」
花陽「どうかな? これくらいで大丈夫?」キュッ
穂乃果「うん、ピッタリ合ってるよ!」
花陽「ならこれでよし、っと」パチッ
穂乃果「ありがとう花陽ちゃん、これで頭から血が垂れてくる心配もなくなるよ!」
凛「かよちんは手当てするの上手だからね! かよちんにやってもらえれば安心だよっ」
花陽「そ、そんな……凛ちゃんが怪我したときによく手当てしてたから、それで慣れてるだけだよ」
凛「ううん、かよちんの手当ては凄いよ! 自信持っていいにゃ!」
穂乃果「うんうん、私なんか手当てしても痛がられるばっかりでさ〜」
穂乃果「あっ! 昨日もね、妹が怪我して帰ってきたからその手当てしてたんだけど、痛い痛いって連呼されちゃってさ」
花陽「そ、そうなんだ」
凛「わかるわかる! 自分が怪我するのは慣れてるけど…」
穂乃果「怪我した人に手当てするのは苦手なんだよね…」
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 10:52:33.80 ID:1NPmwZE00
キーンコーンカーンコーン
穂乃果「あっ、二時間目始まっちゃったね」
凛「このままサボっちゃう?」
花陽「だめだよ凛ちゃん!」
凛「かよちんは真面目だにゃ〜」
花陽「さっきの授業は皆抜け出しちゃったから、先生可哀想だったんだよ」
凛「かよちんも抜け出してきちゃったしね!」
花陽「うっ……そ、それを言われると」
穂乃果「花陽ちゃんは真面目そうだもんね」
凛「たぶんセンセーもビックリしてたよ! きっと『小泉さんまでぇ!?』って感じになってたにゃ」
穂乃果「あはは、それ雰囲気出てるよっ」
花陽「も、もう凛ちゃんてばっ」
凛「えへへ」
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 10:54:23.26 ID:1NPmwZE00
穂乃果「……あっ!」
凛「どうしたの?」
穂乃果「穂乃果の鞄、さっきの場所に置いてきちゃった…」
花陽「教室に置かなかったの?」
穂乃果「うん、入る前に校舎裏に行くことになっちゃったからね……二人ともごめん、ちょっと鞄取ってくるね!」ガララ
凛「凛もついてくよ!」ガタッ
穂乃果「大丈夫! すぐ戻ってくるからっ」タッタッタッ
花陽「あっ……」
凛「行っちゃったね…」
花陽「大丈夫かな、一人で…」
凛「すぐに戻って来なかったら凛が様子を見に行くよ!」
花陽「……うん」
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 10:57:04.29 ID:1NPmwZE00
花陽「……」
凛「かよちん?」
花陽「穂乃果ちゃん、本当に大丈夫かな」
凛「……さっきの話?」
花陽「うん…」
花陽「……だって、相手はあの西木野さんなんだよ? 穂乃果ちゃんも西木野さんがあの二人を簡単に倒しちゃったところを見てたはずなのに…」
凛「……穂乃果ちゃんは強いよ」
花陽「それは私も見てたからわかるけど……」
凛「ううん」
花陽「?」
凛「たぶん、本気になった穂乃果ちゃんはあんなものじゃないと思う」
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 10:58:48.36 ID:1NPmwZE00
花陽「どういうこと?」
凛「さっきの喧嘩でね、穂乃果ちゃんが凛を庇って殴られたとき……」
花陽「あっ、私そこ見てたよ! そのまま倒れちゃうかと思ったら踏みとどまってて…」
凛「うん……そのときね、笑ってたの」
花陽「えっ?」
凛「穂乃果ちゃん、頭殴られて痛いはずなのに笑ってたの」
凛「それまでの穂乃果ちゃんも十分強かったけど、あのタイミングからさらに動きが良くなってたように見えた」
花陽「……それまでは手加減してた、とか?」
凛「それはないと思う……けど」
凛「……」
花陽「?」
凛「……なんでもないにゃ! とにかく穂乃果ちゃんが帰ってくるのを待とう!」
花陽「う、うん!」
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 11:00:24.02 ID:1NPmwZE00
<<少し前、校舎裏>>
穂乃果「えっと……どうして西木野さんと私が?」
凛「そうだよっ、なんで穂乃果ちゃんが西木野とタイマンしなくちゃいけないの!」
真姫「簡単なことよ」
真姫「私が、アナタをこの手で倒すべき相手だと判断したからよ」
花陽「え、えっと……それじゃあ、さっきはなんで私を助けてくれたんですか…?」
真姫「……嫌いなのよ、ああいう卑怯な真似をする連中は」
真姫「私は、倒したい相手は真正面から叩き潰す」
真姫「だからアナタにタイマンを挑むのよ」
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 11:02:12.73 ID:1NPmwZE00
穂乃果「……」
穂乃果「……私は」
凛「待って、穂乃果ちゃん」ガシッ
穂乃果「凛ちゃん?」
凛「コイツとの喧嘩は、凛に先にヤらせて!」
花陽「!!」
真姫「……」
穂乃果「えっ、でも……」チラ
花陽「り、凛ちゃん」
凛「この前のリベンジがしたいの!」
凛「それに、西木野より凛の方が強いってわかれば、アイツらだってもう手を出してこなくなるよ!」
穂乃果「それは……」
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 11:03:28.78 ID:1NPmwZE00
凛「穂乃果ちゃんお願いっ」
穂乃果「……凛ちゃ
花陽「だめっ!!」
凛「えっ、かよちん…?」
花陽「……だめだよ、凛ちゃん」
花陽「前もそうやって西木野さんに挑んで……それでヤられて……」
花陽「こんなにボロボロな状態でまた西木野さんとヤったら、凛ちゃんもっと怪我しちゃうよ…」
花陽「そんなの嫌だよっ…」
凛「かよちん……」
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 11:05:12.86 ID:1NPmwZE00
穂乃果「……凛ちゃん、ここは私に任せてもらえないかな」
凛「穂乃果ちゃん……でも穂乃果ちゃんも怪我して…」
穂乃果「私は大丈夫! …でも、もしものときは凛ちゃんに任せるよ!」
花陽「穂乃果ちゃん……」
凛「……」
凛「仕方ないにゃ、穂乃果ちゃんに任せる!」
穂乃果「任せて!」
真姫「……話はまとまったかしら?」
穂乃果「うん、いいよ」
穂乃果「その喧嘩、買ってあげるよ」
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/01/23(月) 11:06:45.05 ID:1NPmwZE00
真姫「商談成立、ね」
穂乃果「今すぐヤる? それとも場所を変える?」ツー
花陽「ほ、穂乃果ちゃんっ、頭から血がっ」
凛「やっぱり凛と交代するかにゃ?」
真姫「……」
真姫「……日付は一週間後、場所と時間はまた改めて伝えるわ」
穂乃果「わかったよ!」
真姫「それじゃ」スタスタ
ザワザワザワザワ
「結局どういうことなんだ?」
「西木野のヤツが出てきたと思ったら、あの双子をぶっ飛ばすし」
「アイツらと西木野は手を組んだんじゃなかったのか?」
「西木野は転校生達と話して、そのままどっか行っちゃったしね」
「とにかく転校生と西木野がタイマン張るのは確かってことだな!」
「どこでヤるのかなー、またここなのかな?」
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