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【Zガンダム×艦これ】クワトロ「無理は禁物だ」雷「はーい」【その6】
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43 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/10/28(金) 02:43:59.94 ID:yROS4kTj0
>アクシズ旗艦 サダラーン
「ハマーン様、ご帰還!」
「キュベレイ、ワイヤー固定急げ!」
「医療班とタンカもだ!」
ハマーン「……ご苦労」
「ハマーン様! お怪我は……!」
「今タンカを」
ハマーン「いらん、自分で歩ける」
ハマーン(シャアに見逃された……気に食わんことだ。が、今それはいい。問題は乱入して来たMSのパイロット……)
タウ・リン「よう、無事に帰還できてよかったな」
ハマーン「……あのMSはやはり貴様の仕込みか、タウ・リン。答えろ! あれのパイロットは……!」
タウ・リン「落ち着きな。こんな人目のあるところでしていい話か……わからないほどショックだったか? ククク」
ハマーン「チッ……案内しろ」
>サダラーン 倉庫
タウ・リン「ここで落ち合うことになっている……来たな」
プシューッ
フロンタル「待たせてしまったかな?」
タウ・リン「いや、ピッタリだ」
ハマーン「っ! 貴様は……!」
フロンタル「お初にお目にかかる。私はフル・フロンタル、見ての通り『彼』の代理として生み出された存在だ」
タウ・リン「ククク……ミネバ・ザビを偽物にすげ替えるんだ。なら、『赤い彗星』も用意してあったほうが都合がいいだろう?」
ハマーン「……っ! なるほど、理解は出来る、出来るが……その声も姿も、私には苛立ちの元にしかならんな!」チャキッ
フロンタル「おや、お気に召さなかったらしい」
タウ・リン「クク……気をつけろよ、なんせそいつには……」
ヒュッ ガッ!!
ハマーン「がっ!? (ギリギリギリィ……!)がふ、ぐが……っ!」
駆逐「テイトクノ敵ハ、殺ス。オマエモ、敵カ」
タウ・リン「最強のボディガードがついてるんだからなぁ」
フロンタル「春雨、放してやりなさい」
駆逐「……ハイ、テイトク」
ハマーン「がふっ! ゲホゲホッ! またしても、艦娘か……そんなところまでシャアにそっくりだ!」
フロンタル「……っ」ピクッ
タウ・リン「ふん……で? どうするね?」
ハマーン「……使えそうなら使ってやる。だが、邪魔と感じたら即座に処分させてもらう」
フロンタル「了解。貴女の意向に従おう、ハマーン・カーン」
ハマーン「〜〜っ! ブリッジに入る! 貴様らは指示あるまでおとなしくしていろ!」プシューッ
タウ・リン「だ、そうだ……で、どうだった? 本家『赤い彗星』は」
フロンタル「ああ、流石に手強かったよ……今のままでは勝てんな……『今のままでは』」
タウ・リン「ほう、そう言えるってことは期待していいのか?」
フロンタル「やってみるさ」
駆逐「テイトクガ次コソ勝ツ」
44 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/10/28(金) 03:16:33.69 ID:yROS4kTj0
>戦闘宙域
ハンマハンマ(虫食い)「」ボロボロ
マシュマー「はなせー! 私はまだ戦えるぞ! ローゼンハンマを取り戻すのだぁー!」ジタバタ
「いやもうその機体じゃ無理ですって」
「俺たちも撤退だけで精一杯なんですから暴れないで下さいよー」
マシュマー「ハマーン様ぁ! お許しをー!」
カミーユ(Zガンダム)「……戦えないのにしつこかったな、あのパイロット」
北方「ムシロ、ウルサカッタ」
アンジェロ(ローゼンハンマ)「ふんっ、往生際が悪いだけだろ」
北方「ア、ホッポ知ッテル! ソレ『どーぞくけんお』ダ!」
アンジェロ「なんだとぉ!」
カミーユ「ああもう……アンジェロ、ただでさえ無茶してんだから追加で大尉に叱ってもらえよ。俺も一緒に怒られてやるから」
アンジェロ「う、そうだった……」
北方「ホッポモ一緒ニ怒ラレルカラ、元気ダセー」ナデナデ
アンジェロ「頭撫でんな!」
――――ドパァン ドパァン
カミーユ「撤退信号だ、警戒しつつ下がるぞ。あと……」
アンジェロ「アーガマの射線に入るな、だろ?」
北方「バリバリドカーン、ガ来ル」
カミーユ「そういうこと……あ、ゾーリンソールとプルトニウスだ」
ゾーリンソール(右肩損傷・各部損耗)「」ゴォォォ
Zプルトニウス(損耗大)「」ゴォォォ
カミーユ「……さっき侵海MSの気配があったけど……あの損耗、かなりの激戦だったみたいだな」
アンジェロ「何!? 大佐のMSが! な、なんということだ……やはり援護に向かっていれば……」
北方「グラサントロン毛ガ苦戦スル相手ニ勝テルノ?」
アンジェロ「…………せめて盾ぐらいには!」
カミーユ「大尉に説教追加してもらおう。雷も追加で」
北方「ロン毛ニゲンコツ落トシテモラウ」
アンジェロ「すんませんっしたー!」
45 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/10/28(金) 03:24:03.94 ID:yROS4kTj0
※「その後、アクシズの艦隊はアーガマに追いすがったが、アーガマから放たれたメガ粒子パラライザーにより航行機能が停止。アーガマ、ラーディッシュ両艦はアクシズの勢力圏内より脱出に成功するのだった」キャーコスギサーン
46 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/10/28(金) 03:27:01.89 ID:yROS4kTj0
今回はここまで。
次はシロッコとアクシズ。
その後アーガマの行先になりますかね?
ミネバinアーガマって展開を面白く書きたいです。
では。
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/10/28(金) 07:08:27.41 ID:9S7+6qL80
乙でした。
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 09:36:34.49 ID:/uENLnRSO
乙です
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 10:33:36.11 ID:wqgDPXeo0
乙!
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage ]:2016/10/30(日) 01:01:26.79 ID:3Q5tXtFO0
続きが楽しみです。乙。
51 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/05(土) 23:55:07.75 ID:fZEv42SJ0
いきます。
※※※※※※
>アクシズ 宇宙港
シロッコ「ようやく入港が許されたか……まあ、随分な大騒ぎだったようだし、な」
「……っ」
《落ち着かない様子のアクシズ兵たち》
ヤザン「ふん、どいつもこいつも湿気たツラぁしてやがる。兵士ならもっとドッシリ構えてろってんだ」
シロッコ「余人に君と同じ肝っ玉を期待してもしかたあるまい(正直な話、我々に交渉の機会が巡ってくるとは思わなかったが……それだけ事態を急変させる『何か』があった、ということか)」
サラ「パプティマス様!」
シロッコ「サラ。メッセンジャーの役目、ご苦労だったな」
サラ「いえ、パプティマス様のお役に立てたなら……」
ヤザン「おう、お疲れちゃーん!(バシーンッ!)」
サラ「痛っった! だからお尻を叩かないで下さいってば!」
シロッコ「ははは。さて、先方を待たせてもいけない。行くとしようか」
シロッコ「アクシズの、女帝どのの元へな」
52 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/05(土) 23:56:18.19 ID:fZEv42SJ0
>謁見の間
ハマーン「ミネバ・ラオ・ザビ王女殿下の御前である。一同、控えよ」
《平伏するシロッコ一同》
C(クローン)ミネバ「あ……う……」ビクビク
シロッコ(? 傀儡……だとしてもあの怯えようは妙だな)
ハマーン「さて……ティターンズの飼い犬がどんな話を持って来たと?(この感覚……こいつがあの危険なMSのパイロットか)」
シロッコ「ティターンズ、ではありません。私、パプテマス・シロッコ、がです。そこをお間違えなく」
ハマーン「ほう?」
シロッコ「私が連邦、そしてティターンズに所属しているのはあくまで最終的な目標のため……こうしてアクシズを訪れたのも、その一環」
ハマーン「ならば、貴様の目的とはなんだ」
シロッコ「地球圏の統一」
ハマーン「……っ。ずいぶん、大きく出たな。貴様が地球圏を支配すると?」
シロッコ「真逆。私ごときにそのような器があるはずもない。ただ、来るべき時に支配者の座にあるであろう方の力になりたいまでのこと」
ハマーン「それがミネバ様だと?」
シロッコ「私は戦後の地球を支配すべきは女であるべきと思っております。古代のクレオパトラや、中世のクィーン・エリザベスのように。宇宙世紀には、女性のたおやかさを持った支配体制が必要なのです」
ハマーン「(よく口の回る……だが、迂闊に敵に回せぬ相手であることも事実、か)……そこまで言うなら、この場でミネバ様に忠誠を誓えるか」
シロッコ「無論。このパプテマス・シロッコ、ミネバ様の御為ならこの身を滅ぼしてまでも尽くす所存にございます」
ハマーン「……いいだろう。ミネバ様、この男に下知を」
Cミネバ「う……よ、よく、わかった。パプティマス・シロッコ、余のためにその命、捧げてもらう、ぞ」
シロッコ「……身に余る光栄にございます、ミネバ王女(……もはやアクシズはハマーン・カーンによる独壇場、か)」
――――パチパチパチ
タウ・リン「いやあ、めでたいねえ。これで先に疲弊した戦力を補充する当てができたってもんだな? ククク」
ハマーン「……貴様に来いと言った覚えはないぞ、タウ・リン」
シロッコ(何だ、この男は……っ!? 私の中の『何か』が……こいつ相手にざわついている!?)
タウ・リン「いやあ、なぁに……ほんの興味半分さ。ちょいとツラぁ拝んでおきたかったんだよ」
タウ・リン「クソッタレな『腕』を木星くんだりから持ってきやがったのはどこの阿呆なのか、ってな?」
シロッコ「っ!? な……なぜ、それを……っ!?」
タウ・リン「ふん、蛇の道は蛇ってことさ……せいぜい『操り人形』にならないように気をつけるこったな……ま、手遅れかもしれんが。ククク」
シロッコ(私が『操り人形』だと……!? ふざけるな! いかに『腕』の意思が強大だろうとも、私は扱えぬものではないのだ!)
『腕』のクリスタル「」キィィィィィィ……!!
53 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/05(土) 23:57:48.25 ID:fZEv42SJ0
>輸送艦 MSデッキ
《改装中のシナンジュ・スタイン》
フロンタル「『彼』の機体に匹敵する性能まで底上げするのはいいが……私の身体もそれまでに調整を終えねばな」
駆逐「テイトク、身体、モウ大丈夫?」
フロンタル「ああ……心配かけたな。春雨はどうだ? 負担はかかっていないか?」
駆逐「ワタシハ、モウ深海棲艦ダカラ、『霧』ガアレバ治ル」
フロンタル「そうか」
駆逐「……テイトク」ギュッ
フロンタル「春雨?」
駆逐「ワタシノ『力』……テイトクガ、モッテイッテ、イイカラ……死ナナイデ。イナク、ナラナイデ」ポロポロ
フロンタル「……傍にいるさ、ずっと、な。検体としての地獄の日々を……君が、『君たち』が耐え抜けたように、私もまた、君たちのおかげでここにいるのだから」
54 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/06(日) 00:00:35.18 ID:8Svr3C7/0
>サイド6近海 エンドラ艦内
グレミー「アナハイムの輸送艦との合流地点はまだか!?」
「は、まもなくです」
グレミー「うむ」
プル「グレミ〜。それさっきも聞いたじゃない、何度確認してるの?」
グレミー「う、うるさい! 初の士官としての任務なんだ、緊張ぐらいする!」
プル「ま、いいけどね。にしてもさ、ハマーンもなんだってあたしたちにこんな役目任せたんだろね?」
グレミー「ハマーン様、だ。ハマーン様にも深い考えがあるのだろうさ。私もトト家の後継ぎとして、実績を積まねばならんしな」
プル「う〜ん……なんか、あたしたちをシャアに会わせたくなかっただけのような気が……」
プル(それに……この艦に『居る』って分かるんだよね……『もう一人のあたし』が)
「アナハイム輸送艦、確認しました」
グレミー「よし! 接舷及び搬入作業急げ! 私は代表との交渉に向かうぞ!」
>アナハイム輸送艦
ガゴンッ
アルベルト「うわっとぉ! 乱暴な接舷をするんじゃない! これだからアクシズなんぞに居た田舎者は嫌なんだ!」
「ビスト代表、搬出作業は開始してもよろしいでしょうか?」
アルベルト「そんなもんはそっちで判断しろ! 私は交渉が仕事なんだ! ほら、護衛! とっとと準備!」
「はっ」
「……ちっ、叔母の七光りが」
「親族企業だからしゃーないや」
アルベルト「……そんなこと、私自身がよくわかってるんだよ」
「代表、なにか?」
アルベルト「なにもない! 行くぞ!」
55 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/06(日) 00:22:06.03 ID:8Svr3C7/0
>アーガマ 艦内会議室
ブライト「……交渉決裂、ですか」
ブレックス「残念だがね。キャスバル代表が言うにはザビ家に対する見解の相違ということだが……」
ウォン「しかし収穫もあった。ザビ家の末子であるミネバ・ザビが亡命してきているのは大きい」
「……あまり彼女を表舞台に出したくはありませんがね」
ウォン「来たか、キャスバル代表……なんだ、またその格好かね」
クワトロ「流石に肩が凝りますので。アーガマにいる時はクワトロでいさせてもらいたい」
ブレックス「ミネバ・ザビ……彼女は秘匿すると?」
クワトロ「……アクシズはすでに彼女のクローンを用意しています。こちらが彼女を表舞台に出せば水掛け論の掛け合いになる。それは混乱を助長するだけです」
ブライト「ならば……貴方一人で、全てを背負うと?」
クワトロ「ザビの名が使えぬ以上、ジオンの名だけで進めるしかないでしょう」
ブレックス「そう、か……負担ばかりをかけてしまうな」
クワトロ「今更ですよ。少々、手間が増えるだけです」
ウォン「君がそう言うならいいがね……それで、当の本人は?」
クワトロ「雷に任せてあります。子供たちも一緒ですから、彼女の気晴らしになるでしょう。アンジェロも……なんだかんだと、気遣っているようですしね」
ウォン「また『奥方』任せかね?」
クワトロ「……そうなりますかね。ダメ亭主ですので」
ブライト「はは……他人事に聞こえないな」
56 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/06(日) 00:56:54.34 ID:8Svr3C7/0
>アーガマ 艦内
クム「こっちが食堂よ。雷お姉ちゃんがお食事用意して待ってるはずだけど……」
ミネバ「う、うむ。案内、大義である」
シンタ「なんか偉そうな口調だぞ、お前」
ミネバ「お前、ではない。私はミネバ・ザ……」
――――私はザビ家に復讐するのだ!
――――お前はもう、いらない
――――偽物として死んでいけ
クム「? どうしたの?」
ミネバ「――――っ。い、いや……わ、私は……ミネバ。そう、ただの、ミネバ、だ」
シンタ「おい、大丈夫か? 顔色真っ青だぞ!?」
ミネバ「へ、平気だ。何とも……(ゴンッ)痛っ!?」
アンジェロ「……いつまでしょげた顔してやがんだよ。迷惑だぞ、はっきり言って」
クム「アンジェロ兄ちゃん! 女の子にそんなのないでしょ……って、おっきいタンコブね」
アンジェロ(タンコブ)「大佐に修正を受けた結果だ」
シンタ「なんで自慢げなのさ」
ミネバ「い、いいのだ……その者の言うことに間違いは……「大佐を信じろって言っただろうが!」」
アンジェロ「お前が悩んでることなんて大佐が軽く解決してくれんだよ! わかったら雷姉さんのメシ食って寝ろ! 起きたらビシバシ働いてもらうからな!」
ミネバ「あ……う、うむ! そうだな、シャアがいるのだ! 悪くなりようがない! ありがとう!」
アンジェロ「ふん! しょぼくれた顔がいたらメシが不味くなるってだけだ!」
クム「ツンデレかな?」
シンタ「ツンデレだな」
アンジェロ「誰がツンデレだ!」
雷「あらら、アンジェロ君に出番取られちゃったかしら? はい、ご飯よ! お腹すいたでしょ、たっくさん食べてね!」
ミネバ「雷! うむ、たくさん食べるぞ!」
アンジェロ「『雷姉さん』だ!」
ミネバ「……? 雷、これはどうやって食べるのだ? ナイフもフォークもないが」←サバミソ定食
雷「あら、和食初めてだったの?」
アンジェロ「箸も使えねーのかよ」パクパク
シンタ「兄ちゃんも苦手だったじゃん」
クム「必死に練習したのよねー」
アンジェロ「うっさい!」
雷「うーん、フォークでサバミソは難しいかな……じゃあ、食べさせてあげるわね。はい、アーン」
ミネバ「う……うむ。アーン」モグモグ
雷「どうかしら?」
ミネバ「変わった味だが、おいしいぞ!」
アンジェロ「グギギギギギギ羨ましい妬ましい」
クム「アンジェロ兄ちゃんが血の涙を!」
シンタ「兄ちゃん……」
57 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/06(日) 01:37:49.93 ID:8Svr3C7/0
>MSデッキ
アストナージ「……っと。調整終わりました」
ガトー「ああ、ありがとう」
アストナージ「ま、メカニックの本分ですし……にしても、どんな操縦してんです? クワトロ大尉のゾーリンソールより損耗が激しいですよ?」
ガトー「……無茶をせざるを得ないことが多くてな」
アストナージ「そうですか……ただでさえプルトニウスはマンポイントぶっちぎってるMSなんですから、ほどほどにして下さいよ? 夕立、いつも大尉が無茶する度に泣いてんですから」
ガトー「そう、だな」
ガトー「…………夕立、そこにいるのだろう。出てくるんだ」
夕立「ぽい……少佐さん、あの、もう……大丈夫、なの?」
ガトー「次の出撃に支障はな「そうじゃない!」……平静な心境、ではないさ。己の未熟さへの憤慨、タウ・リンへの怒り、カリウスを……斬った、後悔も」
夕立「……ほい」
ガトー「だが、ここで私が塞いでいて何になる。それに……ロザミアも、同様のことになっていないと、言えまい」
夕立「あっ! で、でも、それじゃあ……!」
ガトー「無論、助けられれば助ける。だが……もしもの事態には、覚悟をせねば……ならん……」ギリィッ
夕立「そ、そんな……そんなっ! そんなの 非道すぎ「案ずるな」……ぽいっ?」
ガトー「例え同様の事態になろうとも……今度は必ず、助ける。そのための調整をしてもらっていた」
夕立「っ! す、すごいっぽい! やっぱり少佐さんはさすが少佐さんっぽい! わーいわーい!」
ガトー「ふっ……なんだそれは。さあ、北方がお前のことを心配していたぞ。行ってやれ」
夕立「ぽい! 少佐さん! 夕立、少佐さんのドーナツ食べたいっぽい!」
ガトー「ああ、あとで持って行ってやろう」
夕立「はーい! 楽しみっぽい! 北方〜! 心配かけてごめんっぽい〜」
ガトー「…………すまん、夕立。だが……私の命一つで、この咎人の命で救えるものがあるのなら……」
――――生きな、ガトー
ガトー「シーマ中佐……私も、そうしたかった……だが……私はもはやただの戦鬼でしか……」
Zプルトニウス「……っ」ヴォン……
ガトー「プルトニウス……冥王の名を持つMSよ……その時がきたならば構わん……私の命を使え……!」
58 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/06(日) 02:09:04.42 ID:8Svr3C7/0
>談話室
間宮「皆さん、お疲れ様。お茶とお菓子ですよー」
フォウ「やったー、間宮のお菓子大好き!」
カミーユ「ありがとうございます。アクシズじゃいろいろあったからなぁ……」
ファ「ほんと心配ばっかりかけるんだからカミーユは」
カミーユ「いや俺だけってわけじゃ……まあいいか」
夕立「お菓子のにおいがするっぽい!」
北方「夕立、食べスギハ、ヤメルンジャナカッタ? アト、ロン毛ガドーナツ持ッテクルンジャ?」
夕立「いっぱい動いたからエネルギー補給っぽい! ドーナツは別腹っぽい!」
北方「マタ、太ル」
タコヤキ機「ヴォ」
カツ「……アクシズとティターンズが、手を組むとか、ありえるのかな」
カミーユ「モウサ居住区で会った女の子のことか? ティターンズから来てたっていう」
カツ「い、いや違……わなくも、ない、けど。でもさ、アクシズは旧ジオン公国なんだから、仮にも連邦のティターンズと組むとか……ない、よね?」
カミーユ「……どうかな。おおっぴらじゃなくて、一部の部隊とか……あの時、戦闘を仕掛けてきた、パプテマス・シロッコ……あの男なら、やるかもしれない」
カツ「それって、ニュータイプの勘?」
カミーユ「どうかな。なんとなくってだけだけど……でも、どちらにしろ戦闘は避ける方針でいくはずさ。人死にが増えたら、深海棲艦はその怨念から生まれてくる……大尉たちは、それを防ぐために動いてるんだからさ」
カツ「だと、いいけど」
ファ「そんなに気になる女の子だったの? どんな子?」
カツ「え? ええっと……」
カツ(あれ? なんかオッパイ押し付けられたことしか思い出せないぞ?)
サラ「…………なんだろう。なんかものすごく馬鹿にされた気がする」
シロッコ「? どうした、サラ?」
キャラ「はーい、お客様はこっちの部屋だよー」バインボイン
59 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/06(日) 02:28:35.02 ID:8Svr3C7/0
>クワトロ自室
クワトロ「……ふう、ようやく一息つけるか」
雷「お疲れ様ー。お茶とケーキ、用意してあるわよー」
クワトロ「ああ、ありがとう……ミネバの世話も任せてしまってすまないな。今、どうしてる?」
雷「やっぱり疲れてたみたい。ご飯食べたら眠くなったみたいで……子供たちの部屋で一緒に寝てるわ」
クワトロ「無理もあるまい、まだ8歳だ……何かを背負うには、幼な過ぎる」
雷「……大尉も無理しないでいいのよ? 任せられるお仕事は、割り振ったほうがいいんだから」
クワトロ「お見通しか……だが、それは艦内の仕事を率先してやっている雷に言われたくはないが?」
雷「あっ、ひどーい。フフッ」
クワトロ「はは……ともかく、アクシズの力を借りられなくなった件を伝えるためにサイド3に行く必要がある……コロニー間会議の最終調整もあるしな」
雷「……ゾーリンソールの操縦みたいに、大尉の力になれたらいいのに」
クワトロ「雷が居てくれるだけで、私の何よりの応援さ」
雷「そ、そう? じゃ、じゃあ……エールを送るわね! 大尉、がんばれっ! がんばれっ!」
クワトロ「あ、ありがとう(……かわいい)」
60 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/06(日) 02:30:36.38 ID:8Svr3C7/0
今回はここまでで。
サイド3到着まで日常編を書こうかと。
あとはサイドストーリーになるジェリドやジュドー、カイの話も書ければ。
では。
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/11/06(日) 06:51:47.64 ID:1+IAJKxe0
乙です
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/06(日) 09:17:32.60 ID:CJ5/vnJeo
乙
今更だけどアンジェロがフロンタルと戦う可能性あるのか…
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/06(日) 09:48:32.02 ID:768Q9S9SO
乙です
今の所種死のラクスとミーアみたいにミネバとクローン同時に公の舞台にってのは無さそうだね
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/10(木) 22:51:41.03 ID:dQp+Yxhk0
コノシュンカン(連載再開)ヲマッテイタンダー! 長らく見逃してた……、悔しい。
ガトーさんやっぱり捨て鉢だぁ。カリウスを[
ピーーー
]ことを強いられてるし、実質最後のデラーズ・フリートだから死んで楽になりたいというのが強いのかも。
65 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 02:33:16.06 ID:sfncnwDF0
いきます
※※※※※※
>アーガマ艦内
アンジェロ「それじゃあ、今日から俺たちと一緒に艦内の仕事をやってもらうぞ。ジオンのお姫様だったからって特別扱いなんかしないからな」
ミネバ「うむ、承知している。よろしく頼む」
クム「って言っても、お手伝いばっかりだから大丈夫よ」
シンタ「兄ちゃん、大げさなんだよなー」
アンジェロ「黙ってろ。まずは洗濯物の回収だ。居住区からだな」
カミーユ「お? 洗濯物取りにきてくれたのか」
クム「うん、溜まってるー?」
カミーユ「そんなでもないな。ミネバちゃんもやってんのか、頑張れよ」
ミネバ「うむ! はじめてだがなかなか面白い」
アンジェロ「ほれ、次いくぞー」
雷「あ、アンジェロ君。ちょうど今出すところだったの」
クワトロ「いつもご苦労だな」
アンジェロ「いえ! 大佐のお役に立てれば!」
シンタ「……クワトロ大尉、結構溜めてるね」
雷「そーなの! 大尉ったらめんどくさがって洗濯物溜めちゃうから……もっとこまめに出してって言ってるのに!」
クワトロ「むう……すまん。つい後回しにしてしまってな」
ミネバ「……シャアも怒られるのだな、びっくりだ」
アンジェロ「言っておくが、それができるのは雷姉さんだけだからな!」
66 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 02:36:06.60 ID:sfncnwDF0
>MSデッキ
アストナージ「おー、回収に来てくれたか。ご苦労さん」
クム「はーい。あ、ミネバ、作業服は重いから気をつけてね」
ミネバ「ん? ここは無重力だろう、気にすることでは……うわわっ!?」
シンタ「あーあー、重いもんは持った時に振り回されるんだよ」
アンジェロ「まったく! 忠告は素直に聞け!」
ミネバ「す、すまぬ……(ポヨン)む?」
タコヤキ機「ヴォ」
ミネバ「わぁっ!? な、何者だお前は!?」
北方「ダイジョウブ?」
クム「ホッポちゃんがタコヤキくんクッションにしてくれたんだ。ありがとねー」
タコヤキ機「ヴォー」
ミネバ「タ、タコヤキ……とな?」
北方「ン、コレ、ホッポノタコヤキ」
タコヤキ機「ヴォ」
ミネバ「そ、そうか……助けてくれて、感謝する」
北方「ン、イーヨ」
アストナージ「おーい北方! ちょっといいか?」
北方「ナニー?」
アストナージ「船外に出てるやつが工具忘れちまったらしくてな、ちょうど壁の真裏ぐらいだ。持ってってくれるか?」
北方「ワカッター。エエット……ココノ裏ニイルノ? あーがま、チョット『潜ル』ネー」ズブズブ
《壁に潜り込んでいく北方棲姫》
ミネバ「え……? なななななっ!?」
シンタ「あー。北方は深海棲艦だからさ、MSとか戦艦の中に潜れるんだよ。宇宙空間でも平気だし」
ミネバ「深海、棲艦……それは、敵、ではなかったのか?」
アンジェロ「話して、分かり合える奴もいるってことだよ。カミーユもそういう深海棲艦に会ったって言ってたしな」
ミネバ「そう、なのか……」
67 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 02:38:09.72 ID:sfncnwDF0
>アーガマ船外
ズブズブ
北方「ハイ、忘レ物ダヨ」
「お! サンキューな、ホッポちゃん」
「いやあ、すぐ来てくれるから助かる……(ピーピー)っ!? げ、酸素残量がヤバ……」
「点検してなかったのかよ!」
「悪い! 一旦戻って……」
北方「タコヤキ、酸素ダッテ」
タコヤキ機「ヴォー」ガブリ
「わあっ!? なんでバックパックに噛み付いて……あれ? 酸素残量が増えてる?」
北方「足リル?」
「お、おう……すまない、マジ助かった。ありがとな」
北方「ン。ジャアホッポハ戻ルネー」ズブズブ
「……今度からホッポちゃんに足向けて寝られない件」
「あとで食堂のケーキぐらい奢っとけよ」
68 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 02:53:07.58 ID:sfncnwDF0
>食堂
クム「たくさん運んだからお腹すいたー。ミネバ、今日はどうだった? 疲れた?」
ミネバ「うむ。しかし、なにか心地よい疲れだ。労働の喜びというやつなのだろうか」
シンタ「そのぶんご飯が美味いってね。食堂、今日は間宮姉ちゃんが当番だったかな」
アンジェロ「そのようだな……見ろ、フォウさんがいる」
フォウ「間宮のごはん、うまうま」モグモグ
ファ「フォウ、そんなに掻き込んで食べなくても」
間宮「ふふっ、ご飯は逃げませんよー」
フォウ「何言ってるの! 私はこの美味しいご飯を実験体の間ずっと食べられなかったんだから! その分を取り返すのよ!」クワッ
アンジェロ「……強化人間は体調不安定だって聞いてたけど、明らかに治ってるよな」
シンタ「間宮姉ちゃんのご飯に回復効果でもあんじゃない?」
クム「雷お姉ちゃんのご飯も美味しいけど、間宮お姉ちゃんのご飯もスッゴク美味しいもんね!」
ミネバ「いい匂いだな。私も早く食べたいぞ!」
69 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 03:12:53.44 ID:sfncnwDF0
>MSデッキ
雷「えーっと、こっちのネモからはスラスター抑え目がいいって。それとそっちのジムIIはOSを狙撃用にカスタムしたほうがいいって言ってるわ」
「なるほど、調整してみるか」
「いやー、雷ちゃんがMSの『生の意見』を聞いてくれるから助かるぜ」
雷「えへへ……もっと私に頼っていいのよっ」
「いやー、でもなー」
「クワトロ大尉を差し置いて、ってのも気が引けると言うか」
雷「えっ! も、もう! 何言ってるのよっ!」
「「あ、クワトロ大尉が!」」
雷「え、どこどこ!? ……いないじゃない、ってこっちもいない!?」
(作戦は?)
(あと5秒。4、3……)
雷「っんもう! そりゃあ、私は大尉のことが好きだけど、みんなの役にも立ちたいのに……」
クワトロ「私がどうかしたか、雷?」
雷「ふえっ!? た、大尉! えと、あの、その……な、なにか手伝えることないかしらっ!?」
クワトロ「ふむ、ゾーリンソールの調整は終わったし……とりあえず、食堂に一緒にどうだ?」
雷「お供するわ!」
(作戦成功!)
(今日もクワトロ大尉×雷ちゃんのツーショット頂きました! あざっす!)
70 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 03:35:48.94 ID:sfncnwDF0
>ブリッジ
トーレス「航路順調。追手はまだ確認できません」
ブライト「そうか……むしろサイド3に入ってからが問題かもしれんな。アクシズがジオンの正統を誇示して軍事的恫喝をかけてくるやもしれん」
サエグサ「月に航路を取るわけにはいかないんですか? 補給の観点から見れば……」
ブライト「それも道理だがな。クワトロ大尉……キャスバル代表をジオン本国に送っておかねば、コロニー代表会議もその求心力を失う。痛し痒しさ」
トーレス「まずは、アーガマに気張ってもらわなきゃならない、ってことですね」
ブライト「そうなる……ふう、そろそろ休憩か。行ってくる。アーガマがある程度反応してくれるとはいえ、警戒は厳にな」
トーレス/サエグサ「「了解」」
夕立「少佐さんの〜ドーナツぽいぽい〜。あ、艦長さん!」
ブライト「夕立か」
夕立「ぽい! これからお昼ご飯っぽい?」
ブライト「そうだな。ガトー大尉は?」
夕立「少佐さんは厨房でドーナツ作ってるっぽい! 夕立はこれから北方さがして一緒に遊ぶっぽい!」
ブライト「……あまり騒ぎにはしないでくれよ(悪い子ではないのだが……どうもトラブルメーカー気質だからな、彼女は)」
夕立「ぽい? 艦長さんお疲れっぽい? じゃあ、ドーナツ一つどうぞっぽい!」
プライト「ああ、頂こう」
夕立「ぽい! じゃあ失礼しますっぽい!」
ブライト「無邪気なものだ。さて、ドーナツか……(モグモグ)うん、これはなかなか。ミライへの土産に、今度私もガトー大尉に教えてもらうか」
71 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 05:29:30.59 ID:sfncnwDF0
>サイド4 建造中コロニー
カイ「はるばる宇宙まで来たと思ったら、こんな建造中のコロニーが目的地だって?」
ジャック「まあ、普通は考えられんわな。だが……このコロニーはアナハイム肝入りの最新型コロニービルダー『メガラニカ』の初建造コロニーだ。その裏にはもちろん……」
カイ「……ビスト財団、ひいては連邦の思惑が絡んでいる、そういうことか」
ジャック「そうだ、それに……知り合いに調べてもらったが、ここの搬入物資、その中に明らかに場違いなものが混じっている」
カイ「場違い?」
ジャック「研究所クラスのサイコミュ関連装置」
カイ「っ! そいつは……ビンゴ、ってことか?」
ジャック「俺の見立てではな。だが、まずは……正面から揺さぶってみる。そのためにアポも取った」
カイ「よく先方が受けたな」
ジャック「なに、最近売り出し中のリカルド・マーセナス議員と対抗馬のレイニー・ゴールドマン議員の件でちょいとつついてみたのさ……さて」
ジャック「ビスト財団現当主、カーディアス・ビスト……どんな人物なのやら」
72 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 05:31:10.02 ID:sfncnwDF0
>ビスト邸
ガエル・チャン「こちらになります……カーディアス様、お客様をお連れしました」
カーディアス「ああ、通してくれ」
ジャック「この度はありがとうございます。ジャーナリストのジャック・ウッドワードです」
カイ「フリールポライターのカイ・シデンです」
カーディアス「一年戦争の予見者と、元ホワイトベースクルーの来訪とは。お噂はかねがね……それで、次期首相選について、でしたかな?」
ジャック「ええ、融和の方針で行くマーセナス議員と、排他的意見の多いゴールドマン議員……今の世相から言って、ゴールドマン議員が時流のはず、しかし……」
カーディアス「……知ってのとおり我々ビスト財団はアナハイムとの繋がりが強い。宇宙事業を蔑ろにしかねないゴールドマン氏より、マーセナス氏に期待・支援するのは不自然ではないと思いますが? 政治献金にしても、何ら後ろ暗いことのない真っ当な手続きによるものです」
カイ「ティターンズのジャミトフ・ハイマンが強行案を次回のダカール議会で提出・承認をしようとしている現状で、ですかい? 腑に落ちない話だな」
カーディアス「……質問の意図がわかりませんな。私に何を聞きたい……いえ、『何を言わせたい』のです?」
ジャック「っ。率直に聞きましょう、連邦はハイマン氏を……ティターンズを『斬る』決定をした。そう、通達があった。そうではありませんか?」
カイ(!? 率直すぎねえか!?)
カーディアス「…………さて、通達、と言われましてもね……そのような報告は聞いておりませんな。それに、政治は水物。いかに我々ビスト財団の後ろ盾があっても……落ちるときは、落ちるもの。始まってみなければ、わからないでしょう」
ジャック「っ! なるほど……それは、貴重なご意見です」
カーディアス「要件はそれだけですかな? では私も仕事が詰めてますので……ガエル、お客様をお送りしてくれ」
ガエル「はっ」
カイ「えっ? おい、ちょ……」
ジャック「カイ、いいんだ」
カイ「へ?」
カーディアス「Mrウッドワード。貴方方はまだ『鍵』をお持ちではないようだ……『宇宙世紀元年』。そこで、隠されたものが見つかるやもしれませんな」
ジャック「っ!! わかりました、ご協力に感謝を」
73 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 05:33:07.34 ID:sfncnwDF0
カイ「おい、いいのかよあんなんで。結局話はぐらかされちまったし……」
ジャック「……カーディアス氏は財団の関与を快く思っていない、少なくとも個人的にはな。それが知れただけでも大収穫だ」
カイ「何!?」
ジャック「『プラン』の真相へのヒントもくれた……『宇宙世紀元年』……『ラプラス事件』か?」
カイ「おいおい、一人で納得してないで、俺にも……」
タタタ……ドンッ
カイ「ん、子供? 大丈夫か坊主」
「あいたた……ありがと、おじちゃん」
カイ「おじっ……! 俺りゃまだ20代だ!」
ジャック「わめくな、みっともない」
「パナージ!」
パナージ「あっ、母さん」
「もう……お客様に失礼でしょ。すいません、この子が……」
カイ「いやいや、子供は元気なほうがいいですよ。坊主、パナージってのか?」ガシガシ
パナージ「うん! パナージ・リンクス!」
アンナ「アンナ・リンクスです。今、お帰りでしたか? おもてなしも出来ず……」
ジャック「いえ、こちらも急なアポイントでしたから……それで、貴女と、この子は……」
アンナ「……この子は、あの人の……カーディアスの子です。私は、その……」
ジャック「いえ、それ以上は結構。ご苦労があるでしょうが……いつか、報われる日が来ますよ」
アンナ「……ありがとうございます」
ジャック「では、長居してもいけないので、我々はこれで」
カイ「パナージ、母ちゃんを大事にな」
パナージ「うん! バイバーイ!」
カイ「……っ」
ジャック「どうした、カイ」
カイ「あの、パナージって坊主……アムロに、似た感じがした」
ジャック「何? ニュータイプとか、そういうことか?」
カイ「どうかな。俺はそのへん鈍いからな……けど、さっきサイコミュ研究機材が搬入されてるって言ってたろ? それ……アイツに使われてんじゃないかって……そんな気がすんだよ」
ジャック「……案外、カーディアス氏の葛藤もそこにあるのかもしれんな。急いで調べるぞ、あの子のためにもな」
カイ「っしゃ!」
74 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 05:35:07.41 ID:sfncnwDF0
カーディアス「……行ったか。はたして、彼らが『箱』の存在まで辿りつくのか……今は待つとしよう」
ガエル「カーディアス様、それは……」
カーディアス「言うな、ガエル。父、サイアムから始まった我ら一族の呪縛……解ける日を望むことぐらい、いいだろう? そして……」
カーディアス「その日が、来るのかもしれない……私の『たった一つの望み』が叶う日が」
75 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 05:39:12.78 ID:sfncnwDF0
今回はここまで。
ガエル氏の呼び方がはたして合っているのか……間違ってたら脳内補完でお願いします。
サイドストーリーとの合流時期を合わせようと微調整中。頑張ります。
では。
76 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/12(土) 05:43:30.03 ID:sfncnwDF0
修正
正 祖父、サイアムから
誤 父、サイアムから
間に一人いたんだった……orz
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/11/12(土) 07:16:49.77 ID:H0b6wixd0
乙です。
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/12(土) 11:27:27.45 ID:NV3pRyJIo
おつかれ!
ガエルは「ご当主」呼びじゃなかったっけ?
あとでUC1話見直してみるか。
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/12(土) 14:15:39.33 ID:BjDgys/po
乙
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/12(土) 17:18:51.73 ID:w3iczz3SO
>>78
今バンデシネで確認したら直接呼ぶ時は「ご当主」で他は「カーディアス様」って使い分けしているね
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/12(土) 18:13:50.71 ID:kqeFwBYhO
パナージ……
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/24(木) 02:32:46.06 ID:lkaiCYREo
パ、パナージ…
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/24(木) 22:47:57.68 ID:Etdo8A7OO
ユニポーン...!
84 :
◆jIEqZKD2vo
[saga sage]:2016/11/25(金) 13:35:31.96 ID:YTqIJVBg0
>>81
ぎゃああああ! PじゃねえよBだよ!
『バ』ナージ・リンクスに修正でお願いします……DVD全部見といて何で感違いしたんだ……ort
次からいきます。
85 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/25(金) 14:08:51.71 ID:YTqIJVBg0
>エンドラ艦内
アルベルト「だからお前のようなガキ相手じゃ話にならんと言っている! 責任者を出せ!」
グレミー「私が全権委任されたと何度言わせる! そちらこそ何故ハマーン様の威光を理解しない!」
アルベルト「ああもう! だから世間知らずの田舎者を相手にするのは嫌だったんだ! いいか? これは『商談』であることを理解してないお前になに言っても無駄だと私は言っているんだ!」
ギャーギャー
ワーワー
アクシズ士官「……すんませんね、ウチの若いのが」
AE私兵「ああ、お互いさまなんでお気になさらず……ビスト代表、とりあえずお茶飲んで一息入れては?」
アルベルト「ふーっ、ふーっ……そ、そうだな」
グレミー「はーっ、はーっ……わ、私にも一杯……」
グレミー「……ん? プルはどこに行った?」
86 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/25(金) 14:09:36.55 ID:YTqIJVBg0
>艦内 機密ブロック
プル(ん〜、多分このあたりかな……あ、誰か出てくる)
ゾロゾロ
「あー、やっと昼メシの時間だ」
「つーかあの素体なんなの。コマンド拒否率高すぎんだけど」
「因子ぶち込みまくったからなー。やっぱ『提督』からのコマンドじゃないと難しいんじゃね?」
プル(行っちゃった。警備ザルな気がするけど大丈夫なの? ま、好都合だけどね)コソコソ
《『プルツー』のタグのついたカプセルの中で眠る少女》
プル「……やっぱり、いた。『もう一人のあたし』。プルツー……ね。もうちょっとセンスある名前つけてもいいと思うけど……あたしも『L=ピープル』から『エルピー・プル』だから期待しても無理か。さて、どうやったら起きるかな……こう?」
ピッピッピ
――――ERROR
プル「あれ? んじゃこう?」
ピッピキピッピッピ
――――ERROR
プル「うう〜! ええい、これでどうだ!」
ピッピキピッピプッピポッポトッピンパラリノプ
――――ERRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR……ブビー
プシュー
プル「やった、開いた! やあやあおはようプルツー……(バキッ)はぐわっ!?」
プルツー「めちゃくちゃな起こし方をするんじゃない! 妙な設定を植えつけられたらどうするつもりだこの阿呆オリジナル!!」
プル「あいたた……ごめんごめん」
プルツー「まったく……まあ、幸い妙なことにはなっていないようだがな。厄介な『マスター設定』も……解除、ではないが未設定のままだ。で? なんで私を起こした」
プル「え、会いたかったから。だってあたしのクローンがいるのは知ってたけど、会ったことなかったし」
プルツー「はあ……面倒なことになるとか考えなかったのかと…………無理か。その能天気そうなツラじゃ」
プル「ぷう、ひどいなー」←能天気なツラ
プルツー「…………まあ、今回はあながち間違った判断でもなさそうだがな」
プル「え?」
ズゥゥゥゥンッ!!
プルツー「敵襲だよ。『深海棲艦』の、な」
87 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/25(金) 14:35:35.50 ID:YTqIJVBg0
>ブリッジ
グレミー「な、何事だ!? エゥーゴの攻撃か? それともティターンズ!?」
「い、いえ……識別信号、アクシズ! 光学認証、ガザC、ドライセンに酷似! こ、これは……MS型深海棲艦……『侵海MS』です!」
・機動C級(ガザC)×14
・機動ド級3式(ドライセン)×7
「機体数、21……て、偵察部隊と、同じ数、機種、です……」
グレミー「なっ……そ、それは、まさか……!」
アルベルト「おい! 何やってる! 敵が来たならさっさと応戦しろ! 我々の護衛もそっちの役目の内なんだからな!」
グレミー「わ、わかっている! 対空砲火開始! MS隊順次発進……(ズガァァァンッ!!)おおっ!?」
「メインハッチ被弾! 左部メガ粒子砲破損!」
「MS、発進できません! 後退を進言します」
「馬鹿! 今の状況じゃ狙い撃ちにされるだけだ!」
「グレミー様、ご指示を!」
グレミー「う、うう……こ、これが、実戦……」
アルベルト「なんだと? お前、これが初陣だって言うのか!? ふざけるな! こんな艦にいられるか! 私は輸送艦に戻るぞ、我社の新型で奴ら蹴散らす!」
「ビスト代表! 今動いては危険で……」
アルベルト「やかましい! 邪魔をするな……(ドガァァァァン!)うわぁぁぁぁっ!?」
《装甲を貫いて通路に開く穴。そこから排出されていく空気…………と、アルベルト》
グレミー「! 隔壁閉鎖急げ!」
アルベルト「ちょ!? 私がまだ! 待てぇぇぇぇぇぇぇっ!?」
プシュー
グレミー「……うるさいのがいなくなった。さ、戦闘に集中すろぞ! なに、別の通路の第二、第三隔壁には引っかかってるだろう」
「……グレミー様、案外いい性格してますね」
88 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/25(金) 14:50:10.04 ID:YTqIJVBg0
>艦内通路
プル「プルツ〜、本当に出撃するの〜?」
プルツー「このまま中にいたってやられるだけだろう……やけに消極的だな?」
プル「うう……だって、なんか外にいるやつら、嫌〜な感じがして近づきたくないって言うか……」
プルツー「ニュータイプの感覚ってやつか? 私も感じないでもないがな……それ以上に、連中をブチのめしたくて仕方がない。私に入れられた『因子』とやらのせいだろうがな……無理そうなら、お前は待っていればいい」
プル「そうもいかないよ! だって、あたしプルツーのお姉ちゃんだし! 妹ばっかにいいかっこさせないよ!」
プルツー「姉、ね……姉は姉でも、馬鹿姉、と言ってやるよ。ま、好きにするがいいさ」
プル「妹が辛辣です! でもなぜかキュンキュンしちゃう!」
プルツー「何を言ってるやら……この先がMSデッキだな……(ズガァァァァンッ!)くっ! また攻撃され……」
ゴォォォォォォ
プル「わっ!? か、身体が引っ張られる!」
プルツー「艦に穴が空いたか! プル、壁にしっかり捕まって……(ァァァァアアアアアア)ん?」
アルベルト「うわああぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああっ!!」
プル/プルツー「「涙目の濃い顔のデブが猛スピードで突っ込んで来るぅぅぅぅううううううっ!?」」
89 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/25(金) 15:12:16.96 ID:YTqIJVBg0
アルベルト「たたたた助けてくれええぇぇぇぇぇ(ゲシッ)ひでぶっ!?」←顔面陥没
プルツー「おい、プル」
プル「あ、つい反射的にパンチを」
アルベルト(ああ……痛いなあ……いくら私が老け顔でデブの小男で、相手が年端もいかない少女だからって、命の危機に殴らなくてもいいじゃないか……)
アルベルト(私の人生、こんなんばっかしだ。父は愛人に産ませた子にかかりっきりだし、叔母は無能な手駒としか私を見ていない……部下は親族の七光りとしか思ってないから、鬱憤が溜まって私が怒鳴って、また嫌われて……)
アルベルト(このまま宇宙に放り出されて終わりか……いいこと、なんにもなかったな……)
――――ガシッ
アルベルト「……え?」
プルツー「ぐ……っ! ボサッとしてないで壁に捕まるぐらいしろ! 重いんだよお前! プル! そいつの服引っ張れ!」
プル「うん! よいしょお! お、重……っ!」
プルツー「ぐぐ……うりゃあああああああっ!」
アルベルト「わわわわわ!?」
《自動ドアの中に放り込まれるアルベルト》
プル「ふへー……疲れた。でもプルツースッゴイ! 力持ちだね」
プルツー「強化人間だからな……にしても重い! 腕が抜けるかと思ったぞ! おいお前! 少しはダイエットしろ!」
アルベルト「あ、ああ……その……あり、がとう。助かった」
プル「よかったね、オジサン」
アルベルト「私はまだ20代だ!」
プル「え゛」
アルベルト「何だその反応は!? 私泣いていいか!? いいよな! つーか泣かせろ!!」
プルツー「どうでもいい。それより、時間を食ってしまった。急ぐぞ」
プル「そだね、じゃあねオジサン」
アルベルト「だから……っ!」
アルベルト「……強化人間、と言っていたな。アクシズは……あんな子供を戦わせて? いや……アナハイムも人の事を言えた義理ではない、か」
90 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/11/25(金) 15:27:04.99 ID:YTqIJVBg0
短いですが今回はここまでで。
艦娘要素少ない……アーガマパートでは増量を目指します。
>>80
さん、ありがとうございます。次から合わせていきます。
スパロボでは常にエースにしてるプルツー、出せました。ヒャッハー。
アルベルトとは別になんともなりません(重要)
では。
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/25(金) 15:34:01.23 ID:5H5LbEYko
乙、このプルツーには尻尾は生えてないのかい?
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/25(金) 16:12:33.94 ID:0LDfMfNSO
乙です
つまりプル、プルツーのマスターにアルベルトはならないってことか
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/25(金) 16:16:25.02 ID:cbjFxltEo
乙
アルベルトは泣いていいけど、相手は恩人で子供なんだから少しは我慢しろよ。
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/25(金) 18:55:34.71 ID:QP66NMLxO
乙
傍若無人っぽいのに我が道を行けない人だからなぁ
声はまさしく我が道を行ってるのに
95 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/26(土) 02:00:01.45 ID:cVkfso0WO
>>94
ああ、ガロードなww
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/12/15(木) 00:14:33.33 ID:+1z8SDp60
保守
97 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/12/16(金) 15:35:37.95 ID:pJgyxBf50
>>71
修正……
誤 リカルド・マーセナス
正 ローナン・マーセナス
UCの記憶がごちゃごちゃになってる……ort
保守感謝です。
書けてる分投下します。
98 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/12/16(金) 15:37:28.77 ID:pJgyxBf50
※※※※※※
>エンドラ MSデッキ
ドガァァァァァンッ!!
《内側から吹き飛ばされたハッチ》
プルツー(キュベレイMkU・赤)「よし、これで出られる」←ドライセン用バズーカ
プル(キュベレイMkU・紫)「わお、豪快だね」
プルツー「チマチマ溶接やってなんかいられないからな」
グレミー(通信)『そこのMS! 何をやって……プル!? それにプルツーまで!? 何故出撃している! それに何故お前が起きているんだ!?』
プル「説明とかあとあと。敵やっつけなくちゃ、でしょ?」
グレミー『むむっ……それはそうだが』
プルツー「先行するぞ。キュベレイMkU、プルツー、出る!」バシューッ
プル「あ、待ってよ! キュベレイMkU、エルピー・プル、行っきま〜す!」バシューッ
「……はっ! いかん、あの子たちに遅れるな! ガザC、出るぞ!」
「そこのズサ、出せるな! ミサイルが半分しか入ってない? 半分あれば上等だ!」
99 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/12/16(金) 15:38:58.63 ID:pJgyxBf50
>戦闘空域
バキィンバキィン
ビシューッビシューッ
「ちっきしょう! ドム好きの俺にドライセンと戦わせやがって!」
「おい、その肩のエンブレム、同期だったお前だろ? 生きてるって……こんなのなんかの間違いだって言ってくれよぉぉぉっ!」
「来るな来るな来るなクルナクルナクルナうわぁぁぁぁぁぁっ!!」
ド級三式「……」ヴォン
C級「……」グポォン
「ひっ……!」
バシューッ!
ド級三式「っ!?」ドガァァァンッ
「え……?」
プルツー「そこ! 戦えないなら下がれ! 手間のかかる!」
「こ……子供?」
「あれは量産試作のキュベレイ? 何で……危ない!」
「やめ……っ!」
C級「っ!」ゴォッ
プルツー「ふん……そのくらい」
プル「気づいてるもんね! えい!」ビシューッビシューッ!
C級「っ!?」ドガァァンッ
プルツー「動けているようだな」
プル「へへ、これくらいはね」
「おい! 今のMSは……!」
「よせ! あれはもう……」
プルツー「……『あれ』はもう深海棲艦だ。倒して、楽にしてやるのが最善だ……戦えないなら下がれと言った! 邪魔なんだよ!」
プル「ちょっ、プルツー!?」
「っ! この……っ!」
「……了解だ、我々はエンドラの防衛に回る。行くぞ」
「…………了、解」
「子供たち、無理はするなよ」
ゴォッ……
100 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/12/16(金) 15:40:18.63 ID:pJgyxBf50
プルツー「フン……行ったか。これで好きに戦える」
プル「……そっか、あの人たちのことを思って下がってもらったんだね」
プルツー「気のせいだ」
プル「照れなくていいのに〜」
プルツー「違うと言って……(バシューッバシューッ)増援、来たぞ!」
ド級三式×複数「「」」ドパァンドパァン
C級×複数「「」」バシューッバシューッ
プルツー「ファンネルを使う! 合わせろよ……ファンネル!」
プル「わわわ! い、いきなり言われても(ピキィィィン)……こ、こう? ファンネル!」
キュベレイ’s「「っ!」」シュパパパ
キキキュン キキキュン
ビシューッビシューッビシューッビシューッビシューッ!!
ドガドガァァァァァンッ!!
プル「やったあ!」
プルツー「フン、以外にあっけなかったな……(ピキィィィン)っ! プル、避けろ!」ガコォンッ
プル「わあっ!? なに、する……(ゾワッ)っ!?」
――――ドシュゥゥゥゥゥゥゥゥッッ!!
プルツー「……チッ、この感覚……恨みか、妬みか……化けて出てきたタイプの奴か!」
プル「う、ああ……? な、なに、これ……気持ち、悪い……っ!!」
ブラウブロ棲鬼「UUUUUUU…………ッ!!」
101 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2016/12/16(金) 15:41:42.57 ID:pJgyxBf50
>エンドラ ブリッジ
「前線よりの帰還機、収容しました」
「本艦近辺に敵影なし」
「前線にてキュベレイMKU2機が大型侵海MSと戦闘中! 増援部隊、まもなく戦線に入ります!」
グレミー「うむ。よし、エンドラも援護射撃を開始して……(ピーッピーッ)通信!? なんでこんな時に!」
アルベルト(通信)『援護するつもりなら止めたほうがいい。こっちでも観測したが、その戦艦じゃ的になるだけだ』
グレミー「い、生きてたのか」
アルベルト『勝手に殺すな! ともかく、そっちで侵海MSとまともに戦えるのはあのお嬢ちゃんたちだけだろう……死にに行くことはない』
グレミー「我々を愚弄する気か! アクシズの、ひいてはハマーン様の栄光のためには我らは死も惜しまず……」
アルベルト『それが田舎者だって言ってるんだこの坊ちゃんが! 『人材』ってのは育てるのにいくら金がかかると思ってんだよ! お前らが死んだらアクシズは使った金が丸損、アナハイムも被害を被るって覚えとけ!』
グレミー「え? あ、わ、わかった……(なにか、この男、感じが変わったか?)だ、だが、このままでは」
アルベルト『わかっている、だからこっちで『新型』を出す。そっちに売り込む予定のやつだ……PVにするからしっかり記録映像を頼むぞ』
グレミー「…………支援、感謝する。アルベルト・ビスト殿」
アルベルト『フン……人の上に立つ人間として、もうちょっと勉強することだな、グレミー・トト君よ』
>アナハイム輸送艦
アルベルト「ふう…………おい、お前ら何ポカーンとしてる! とっとと出撃準備させろ!」
「りょ、了解!」
「簡易チェック急げ!」
アルベルト「まったく、こんなの私のキャラクターじゃないってのに……あ〜、尻尾巻いて逃げればよかったかな……」
AE社員「……僭越ですが、今のビスト代表はとても好ましく思えますよ? 私見ですが」
アルベルト「世辞はいい」
AE社員「左様ですか」
アルベルト「…………死の商人でも、世のためにできることってのはあるんだろうかね」
AE社員「代表の心積もり次第かと」
アルベルト「……結局はそれか……ああ! もう!」グシャグシャ
102 :
◆jIEqZKD2vo
[saga sage]:2016/12/16(金) 15:45:05.32 ID:pJgyxBf50
今回はここまで……なかなか進まなくて申し訳ない。
では、また。
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/16(金) 16:55:33.75 ID:bD1O3HZ7o
乙です
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/16(金) 17:01:51.29 ID:CSdnPS5SO
乙です
アルベルトが出す新型及びそのパイロット誰なのか楽しみだな
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/16(金) 17:38:57.62 ID:/3Wi0T/dO
乙
時期的にはSとかディープストライカーとか辺り?
1/´2Ζはどの時間軸だったっけ
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/16(金) 17:40:39.96 ID:fgNypVHVO
いや、ドーベンウルフだろ
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/16(金) 21:21:18.14 ID:eZ+sHYpJo
乙
新型が何かわからんけどトンデモ性能な事はわかる
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/17(土) 22:02:07.95 ID:4/ja/vawo
パイロットがいないとしたら、その状態で稼働可能なのはEx-Sくらいか。
パイロットがいればδχかもしれないけど、まだブレイアは子供だっけ?
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/25(日) 19:56:38.78 ID:th0reD3NO
でも確かSはこのSSだとジュドーが乗ってたような…もう一機あったっけ?
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/26(月) 10:06:43.85 ID:pj+NsZ7SO
>>109
そう、ジュドーが乗ってるんだよねSガンはこのスレだと。確かアルが開発に関わってる設定で
111 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/12/26(月) 11:32:11.51 ID:jmxV4gd8O
三機作ったらアナハイムが二機他所に持って行きやがったとかアストナージがキレてなかったっけ
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/12/26(月) 13:44:33.08 ID:Xyh55R6I0
4機製造する予定だったのがオプション装備も全部作ったおかげで2機に減らされた。
1機はジュドー達が入り浸っているサイド6にある「ストックウェル研究室」
もう1機はα特務部隊「ペガサスV」、センチネルの主役のいる船
おそらくαの方の機体にALICEが載っているかな?
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/12/26(月) 13:47:25.82 ID:Xyh55R6I0
>>112
のように進んでいたらおそらく新型はEx-Sじゃない
もしかしたらガンダムMk-Xの可能性も…
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/12/26(月) 13:56:03.65 ID:Xyh55R6I0
>>113
すんません訂正します。
Mk-Xはオーガスタ研製造でした。アナハイムの場合はMk-Vだと思います。
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/26(月) 14:54:19.07 ID:FyK43rbvO
くっそどうでもいいからsageろ
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/26(月) 18:59:35.69 ID:NVZJp/1mO
あーあ、冬休みはこれだから
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/27(火) 02:34:46.79 ID:azttFJqQO
もしかしたら艦娘がパイロットの可能性も…
あと可能性としてはハミングバードとかあり得そう
118 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/30(金) 06:31:17.79 ID:1aOvIPZ00
>>66
ミネバ・・・タコヤキ・・・ヒーロー戦k・・・うっ頭が・・・!
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/30(金) 11:18:52.03 ID:4PUqXxcJo
タコヤキはムンゾに限る
120 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/14(土) 11:55:39.94 ID:qaZvyjdT0
お待たせしました&遅ればせながらあけましておめでとうございます。
では、いきます。
※※※※※※
>戦闘宙域
キキキュン キキキュン
ドシューッ! ドシューッ!
ブラウブロ棲鬼「OOOOOOO……ッ!」
――――シュゴゴゴゴゴ……!!
・機動ド級二式宙(リックドムU)×無数
・機動ジ級二式(ジムU)×無数
《黒い霧から無数に現れる侵海MS》
プルツー「くっ! ただでさえデカブツで厄介なのに次から次へと!」
プル「ううっ……ファンネルが……重い……(ズガァァァンッ!)キャアッ!」
ブラウブロ棲鬼「……ナZE、DA」
プルツー「プル! くっ!? この、声……?」
プル「あの、侵海MSから……(ピキィィィン)っ! シャリア・ブル……?」
ブラウブロ棲鬼「NAゼ……NewtypeノWAタシガ、MAケル……? アRIエナイ……! AッテハNAラナイ……!」
ジャキジャキジャキジャキジャキンッ!!
《全身に砲門を出現させるブラウ・ブロ棲鬼》
ブラウブロ棲鬼「AREハYUME、マBOロシ……Iマ、コノTOKIコソ、シンJIツ! WAタシコソ、NewtypeナノDAAAAAAAAAッッ!!」
ビシューッビシューッビシューッビシューッビシューッ!!
ドガァンドガァンドガァァァン!!
プル「なっ……!? 敵も味方もあったもんじゃないよ! メチャクチャだ!」
プルツー「……勝手なことを! ニュータイプがそんなにご立派で、戦えば必ず勝てるっていう存在なんかじゃないから……わたしは、わたしたちは、造られてしまったんじゃないかぁぁぁっ!」ゴォッ!
プル「プルツー!? ダメ!」
ヴォンッ……ザシュザシュゥッ!!
ド級二式宙「ッ!!」ドガァァァン!
ジ級二式「ッ!?」ドガァァァン!
プルツー「雑魚はどけぇぇぇっ!! 本体を叩けばっ!」
ブラウブロ棲鬼「ッ!」ガシュン!
《『4つ』に分裂するブラウブロ棲鬼》
プルツー「そのくらいのこと、見抜いてるんだよっ! ファンネル!」シュパパパ
キキキュイン キキキュイン
プルツー「まとめて、堕ち……っ!?」
――――ガキュゥン
《『8つ』に分裂するブラウブロ棲鬼》
121 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/14(土) 12:00:56.19 ID:qaZvyjdT0
――――ガキュゥン
《『16』に分裂するブラウブロ棲鬼》
――――ガキュゥン
《『32』に分裂するブラウブロ棲鬼》
――――ガキュゥン
《『64』に分裂するブラウブロ棲鬼》
――――ガキュゥン
《『128』に分裂するブラウブロ棲鬼》
――――ガキュゥン ガキュゥン ガキュゥン ガキュゥン ガキュゥン ガキュゥン ガキュゥン ガキュゥン……
《空間を埋め尽くすブラウブロ棲鬼のパーツ》
プルツー「こ、こん、な……!」
ブラウブロ棲鬼「ワTASIコソNewtype……センJOウヲ、SIハIスルMONO……!!」
ビシューッビシューッビシューッビシューッビシューッビシューッビシューッビシューッビシューッビシューッ!!
《全てのパーツから照射されるメガ粒子砲》
ドガドガドガドガァァァァンッ!!
プルツー「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
プル「プルツー! キャァァァァァァッ!!」
ド級二式宙×無数「「」」ドパァン! ドパァン!
ジ級二式×無数「「」」バシューッ! バシューッ!
プルツー(……駄目、だ。対応、しきれない)
プル(死んじゃう、のかな。あたしたち、ここ、で……)
――――ドガァァァァァン
「――――よう。生きてるな、お嬢ちゃんたち」
122 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/14(土) 12:03:30.72 ID:qaZvyjdT0
プル「……え?」
プルツー「あ、あんたら……」
ガザC「」バチバチ
ズサ「」バチバチ
「どうやら、俺たちが一番に追いついたらしいな」
「はは、ミサイルなしのズサだってのが逆に幸いしたみたいだ」
プルツー「バ、バカなことを……」
プル「はやく下がって! そんな機体じゃすぐやられちゃうよ!」
「そいつはお嬢ちゃんたちが下がってからだな」
「こっちにも大人の意地ってもんがある。体勢立て直す時間ぐらいは稼いでやるって」
ブラウブロ棲鬼「Oldtype……WAタシノジャMAWOスルNAラ、キエSAレ……!!」
――――キュィィィィィィィ……
ド級二式宙×無数「「」」ジャキン
ジ級二式×無数「「」」ジャキン
「っ! 来るぞ! 覚悟はいいな!」
「来やがれ、バケモノ! 根性見せたらぁ!」
――――ドシュゥゥゥゥゥッ!! ドガァァァァァァンッッ!!
ド級二式宙「ッ!!」ドガァァァン!
ジ級二式「ッ!?」ドガァァァン!
ブラウブロ棲鬼「――――ッ!? NAニ、GA……!」
「カッコいいとこ魅せてくれんじゃないの、アクシズのHEROさんたちよぉ!」
「アナハイム所属、試験MS小隊、これより援護に入る!」
ドーベン・ウルフ×2「「」」ジャキン
シルヴァ・バレト×2「「」」ガシュン
123 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/14(土) 12:04:41.70 ID:qaZvyjdT0
>エンドラ ブリッジ
グレミー「あれが、新型……凄まじい出力のメガ粒子砲だ」
アルベルト(通信)『出力だけじゃあない。グレネードやミサイル、インコムも内蔵。オプションでサイコミュ兵器も搭載可能なわが社の自信作だ』
AE社員(通信)『量産機としてはキワモノの部類だと社内でも評判でしたがな。まあ、データの元になったオーガスタ研の趣味なのでしょうが』
アルベルト『黙ってりゃわからんこと言うなよお前!』
グレミー「オーガスタ研……連邦の? そういえば、あのシルヴァ・バレトという機体はガンダム顔だな」
アルベルト『……ペーパープランだった『ガンダムMkW』のデータが流れてきたのさ。で、それを連邦とジオン向けにそれぞれ再設計したのがアレだ』
グレミー「ガンダムの系譜、か。それをジオンを次ぐ我々に提供する……皮肉な話だ」
アルベルト『……ふん。アナハイムのガンダムはジオンに使われるもんだと4年前に証明されている、今更だ。それより、損傷した機体の受け入れが遅いぞ! 指揮官ならちゃんとやってみせろ!』
グレミー「う、うるさい! 士官教育も受けてない商人に言われたくない! そっちこそ援護射撃するならしっかり狙え! 味方機スレスレじゃないか!」
アルベルト『私に言うな! 砲撃手の責任だ!』
アクシズ兵「……以外といいコンビだよなぁ、あの二人」
AE社員『同感です』
124 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/14(土) 12:08:15.36 ID:qaZvyjdT0
>戦闘宙域
ドパァンドパァンドパァンッ!
ドシューッドシューッ!!
「だいぶ削れてきたな」
「追加プロペラントまで積んできたんですから、でなきゃ困りますよ」
ズガァァァンッ
ドガァァァンッ
「あんたらはもう下がれ。フォローはこっちでやってやる」
「……そうだな。悪いなお嬢ちゃんたち、あまり力になれなかったようだ」
「たはは……玉砕も覚悟したってのに、なっさけねえなあ」
プル「ううん、おかげであたしもプルツーも助かったんだもん、ありがとう、おじさんたち!」
プルツー「……無茶などせずともよかったのに……礼は、言っておく。ありがとう」
「カッコいいじゃん、なあ『おじさんたち』?」
「やかましい、このガキ!」
「俺はまだ20代だよ! 四捨五入したら30だけど! 30だけど!(涙)」
「ええい、お前も泣くな、みっともない!」
プル「……なにか悪いこと言っちゃった?」
プルツー「知らん。それより……戦況、優勢に見えるが……なにか、チリチリする」
プル「ん……そう、かも」
ブラウブロ棲鬼「UU……OOOOO…………ッ!!」
ガキュンガキュンガキュンガキュンッ!
「っ! バラバラだったのがまたデカブツに……!?」
「な、何かヤバイッ! 撃ちまくれ! 奴に行動させるなっ!」
125 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/14(土) 12:14:05.34 ID:qaZvyjdT0
ブラウブロ棲鬼「OOO……ショウMEIスルノDA……WAタシKOSO……SIンノNewtypeデAルト……ッ!!」
――――キュィィィィィィ……ッ!!
「メガ粒子砲……!? いや、あのスケールなら、コロニーレーザー級だぞ!」
「止めろ! 何がなんでも止めろぉ!!」
「集中砲火だ! ミサイルもエネルギーも使い切れぇ!!」
ドパァンドパァンドパァンッ!
ドシューッドシューッ!!
ズガズガァァン!!
ドガァァァァンッ!!
「バリアか、それとも装甲か!? 全然揺らぎもしねえ!」
「墜ちろ、墜ちろ……墜ちろって言ってんだよチクショウ!!」
プル「あ……ああっ……! ダメ……あれが撃たれたら、みんな、みんな死んじゃう……!」
プルツー「くっ……こうなれば、キュベレイを直接ぶつけて……!!」
プル「プルツー!? そんなの……!」
「…………待ちな、お嬢ちゃん」
「それなら、俺たちの役目だ」
プルツー「なっ!?」
「どうせ機体はボロボロだ……一矢報いるにはそのぐらいしかないだろう」
「新型ばっかにはいいカッコさせられない、ってね……逝くぜぇぇぇぇぇ!!」
ゴォッ!!
ゴォッ!!
「っ!? 何やってやがるおっさん!?」
「自爆する気か!?」
プル「おじさんたち! ダメェ!!」
プルツー(……何も、できないのか、わたしは? 戦う力を、深海棲艦に対抗する力を、持ちながら……このまま、彼らを犠牲にするのか?)
プルツー(…………嫌だ! この気持ちがわたし自身のものか、埋め込まれた艦娘の因子のものかは知らない……でも、『このまま』は絶対に、嫌だ!)
――――力が、欲しいなら
――――力を、望むなら
――――それはもう、あなたの中に
プルツー「(ピキィィィィン!)っ!! こう、かぁぁぁぁぁぁっ!!」
《キュベレイMkUの手に『現れる』一機のファンネル》
キュオンッ!!
プル「ファンネル!? 速い!」
「っ! お嬢ちゃん!?」
「やるのか!?」
プルツー「お前たち、下がれ! ファンネル……ブチ……抜けぇぇぇぇぇっ!!」
キキキュン ズガァァァァン!!
キキキュン ズガァァァァン!!
キキキュン キキキュン ズガズガァァァァン!!
ブラウブロ棲鬼「GUォォォ……OOォォォォ…………」
126 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/14(土) 12:15:33.72 ID:qaZvyjdT0
「や、やった! やりやがったぜ!」
「なんというサイコミュ捌きだ」
「……やれやれ、結局お嬢ちゃんに助けられてしまったか」
「俺たち、ダッセぇなぁ……命拾いしたぜ、ありがとな…………おい、お嬢ちゃん?」
プルツー「はぁ……はぁ……」
プル「プルツー! しっかりして!」
プルツー「油断……するな……まだ……終わって……(ガクリ)」
プル「プルツー!!」
ブラウブロ棲鬼「…………MA、ダ……ワTASI、ハ……」
「っ! なんてしぶとさだ」
「くそっ、補給に戻ってる余裕なんて……」
――――ズギュゥゥゥゥンッッ!!
ドガァァァァァンッ!!
ブラウブロ棲鬼「ッッ!?!?」
フロンタル(シナンジュ)「改装後の慣らしに出てきてみればこれか……哀れな亡霊よ、せめて私の手で終わらせてやろう。春雨、頼む」
駆逐「了解。モード、マグナム……シナンジュ、ヤリナサイ」
シナンジュ「ッ」ギィンッ
ズギュゥゥゥゥンッッ!!
――――ワタシ、ハ…………アア、ソウカ、ヤット、ワタシハ…………
ドッ……ゴォォォォォォン……
フロンタル「……シャリア・ブル……ジオンのニュータイプ思想の犠牲者、か。そして、私も」
駆逐「……テイトク、アノ、赤イ機体ノ子」
フロンタル「ああ、艦娘と深海棲艦の違いはあれど、君と同じだ……『力』を初めて使って衰弱しているようだな。回収を手伝おう」
駆逐「ハイ、テイトク」
127 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/14(土) 12:21:29.81 ID:qaZvyjdT0
今回はここまでです。
おいしいところを全裸さんとわるさめちゃんが持って行きましたが今後の展開に必要なのでご容赦を。
『声』の人はCV洲崎、CV藤田、CV井口の三名を想定しております。
ではまた。
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/14(土) 12:35:46.74 ID:+l6uDZQ7o
乙です
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/14(土) 14:39:17.91 ID:Ngn2iiuoo
流石アナハイムさんやで
死の商人っぷりは伊達じゃないな
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/14(土) 16:59:51.53 ID:e59oTwtyo
なるほど、プルツーは空母艦娘の因子を埋め込まれてたのか。
やはりというかなんというか……。
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/14(土) 17:47:52.93 ID:zt+opViSO
乙です
シルヴァ・バレトのパイロット一人はガエルちゃんかな?
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/01/14(土) 23:23:37.49 ID:xfIt4fwD0
乙です。
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/15(日) 17:42:06.63 ID:4CIw1XPqo
乙です
今更ながら再開してたことを知ってめっちゃ嬉しい
134 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/26(木) 08:48:46.57 ID:8FNzdYF40
>エンドラ MSデッキ
「収容急げ! 消化班まだか!」
「牽引ワイヤを! コクピットが開かない!? バーナーとレンチでこじ開けろ!」
「タンカを! 救護班、モタモタすんな!」
プル「プルツー、しっかり! もう大丈夫だからね」
プルツー「ぐ……ううっ……」
フロンタル「負担が大きいようだな……春雨」
駆逐「ハイ、テイトク。チョット、看セテ」ヴォン……
プル「え? なにするの……?」
《プルツーにかざした手から駆逐棲姫に吸い込まれていく『何か』》
プルツー「う…………」スースー
駆逐「深海棲艦ノ『念』ヲ取リ除イタ。スコシ、楽ニナルハズ」
プル「わあ、ありがとう! あたし、プル! あなたは?」
駆逐「……ハルサメ」
プル「はるさめちゃんだね! 仮面のおじさんも助けてくれてありがとう!」
駆逐「ム。テイトクハ、オジサンジャナイ」ムスー
フロンタル「はは、おじさんで構わんよ。だから春雨もむくれるな……私はフル・フロンタル、好きに呼んでくれ」
駆逐「ムー……テイトクガ言ウナラ」
プル「あはは、二人共仲良しなんだ。じゃあ、フロンタルさんって呼ぶね」
「お、おい、何だお前ら!」
「今は回収作業に忙し……わあっ!」
《整備班を押しのけてやってくる白衣の集団》
フロンタル「……無粋な連中が来たようだな」
駆逐「……っ」ギリッ
プル「ちょ、ちょっと! なんなのおじさんたち!」
135 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/26(木) 08:51:17.67 ID:8FNzdYF40
ご挨拶忘れた……いきます。
※※※※※※
「02がこのようなことになっているとはな」
「だがこれで研究も先に進む」
「01との比較検討もしなくては」
「あれは深海棲艦……別チームの試験体か? ちょうどいい、あれも回収しよう」
「おい! お前たちがなんだかしらんが、今は俺たちが回収に専念しなきゃ人命に関わるって時なんだ!」
「仕事の邪魔すんじゃねえ! 引っ込んでろ!」
「嬢ちゃんたちと仮面の旦那はさがりな! 整備班馬鹿にする奴はボコボコにしてやる!」
「なに? 深海棲艦だぁ? 援軍にきてくれた奴に人間も深海棲艦もあるか!」
ギャーギャー
ワーワー
グレミー「プル! プルツー! お前たちには言いたいことが山ほど……って、なんの騒ぎだこれは!?」
アルベルト「うちの連中と揉め事でも起こしたかと思ったら……どっちもお前の所のクルーじゃないか。大丈夫か、この艦?」
グレミー「うるさい! 今なんとかする! ええい、静まれ! 艦長のグレミー・トトだ! 誰かこの状況を説明しろ!」
「誰かと思えば……出来損ないのクローン試験体か」
「おとなしくしていろ、『ザビの人形』風情が」
グレミー「っ!? う……あ……が……っ!?」
アルベルト「お、おい!? どうした!?」
フロンタル「……『ブロックコード』。対象者の意識を縛る催眠技術の一種……か」
「そのうちまた新しい『命令』を植え付けてやる……それまで黙っていろ」
「さあ、おとなしく……」
プル「やめて! プルツーに手を出したら許さないんだから!」
アルベルト「お前ら! よくは知らんが、そんな対応はないだろう!」
「ええい、邪魔をするな!」
「01、お前もマスター登録をしてやる、来い!」
プル「や、やだ! 放して!」
駆逐「キサマラ……!」
フロンタル「……そこまでにしてもらおうか。見るに耐えん」
「なんだ、貴様は」
「うん? なんだ……シャア・クローンの一人じゃないか。なら我々に従って……」
フロンタル「……一つ、言っておこう」
駆逐「プル、チョット失礼」
プル「え? 何……?」
《プルの目を隠す駆逐棲姫》
フロンタル「私は、貴様らのような連中が一番嫌いでね」
――――パンッ!
――――パンッ! パンッ!
ドサドサッ!!
136 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/26(木) 08:53:18.92 ID:8FNzdYF40
グレミー「…………っはぁっ! くはぁっ、はあっ……こ、殺した、のか」
アルベルト「な、なにもそこまでせんでも……」
フロンタル「子供の教育にはよくない光景だがね。だが、ここまでせねば収まらなかったことは理解できるだろう?」
アルベルト「そりゃあ、まあ……」
駆逐「コンナ連中、殺サナキャ止マラナイ」
フロンタル「そして……このまま彼女たちをアクシズに居させておくわけにもいくまい。艦娘の力を顕現した以上、実験体にされるだけだ。それは君たちでは止められない……そうだろう? グレミー・トト、アルベルト・ビスト」
グレミー「くっ……『そのようなことはない』と言いたいが……たった今、私もプルたちと同じと証明されたからには……!」
アルベルト「そう、だな……せいぜい、関連部所への供給を遅らせるくらいが私には関の山、だろうな」
フロンタル「表向きはMIAでもKIAでもよかろう。春雨、もういいぞ」
駆逐「ハイ。サア、キュベレイニ乗ッテ。プルツーモ」
プル「うん……フロンタルさん、どういう……?」
フロンタル「行きたまえ。そして、これを持って行きなさい」
《T字型をした金属片》
プル「これは?」
フロンタル「『サイコフレーム』その金属サンプルだ。それに集まるミノフスキー粒子の輝きが君たちを行くべき場所へいざなうだろう」
駆逐「行ッテ、プル。アナタノ、姉妹タチノタメニモ」
プル「…………わかった! あたし、行くよ。プルツーと一緒に!」
グレミー「……整備班! 即興でいい! キュベレイの補給と、予備パーツのコンテナを! ゲタも燃料・弾薬・食料諸々を限界まで載せて準備!」
「了解!」
「見直したぜ、坊ちゃん艦長殿!」
プル「グレミー……!」
グレミー「遺憾ながら、私にできるのはこのぐらいだ……あとは知らん! せいぜい、裏切り者として見つからないように気をつけろ!」
プル「うん! ありがとうグレミー!」
137 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/26(木) 08:54:31.81 ID:8FNzdYF40
>サイド6近海
キュベレイMkU(ゲタ搭乗)「」ゴォォォォォ
プル「さ〜って、と。どっちに行ったらいいのかな? とりあえず……サイド6かな?」
プルツー「う……ここ、は、コクピット、か?」
プル「あ、起きた! おはようプルツー」
プルツー「……状況がよくわからん。どうなったんだ?」
プル説明中……
プルツー「……そう、か。ともかく、わたしたちは命拾いしたということか」
プル「うん。アクシズにいるほかの子たちも、なんとかしてみせるって、フロンタルさんが」
プルツー「直接会っていないからわからんが、信用、できるんだな?」
プル「大丈夫だよ。フロンタルさんも、はるさめちゃんも、あったかい感じがする人だったもん」
プルツー「そうか、ならいい。で? サイド6に向かうのか?」
プル「そのつもり。アテもなくウロウロするよりいいでしょ?」
プルツー「まあ、そうだな」
プル「それじゃ、いってみよ〜! プルプルプルプル〜!」ゴォッ
プルツー「わあっ! 馬鹿! 貴重な燃料を無駄に使うな〜っ!」
138 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/26(木) 08:55:43.61 ID:8FNzdYF40
>エンドラ艦内 通信室
タウ・リン(通信)『……随分と、好き勝手やったみたいだな? ああ?』
フロンタル「なに、彼女たちも私と同じ兄弟姉妹のようなもの……見過ごせなかっただけさ」
タウ・リン『わかっているのか? 俺たちの望みは……!』
フロンタル「『人の滅び』、それに間違いは無い。が、『急激な滅び』か『ゆるやかな滅び』かの違いはある。それを納得した上での同士であったはずだ」
タウ・リン『ガキどもに『鍵のサイコフレーム』までくれてやることが『ゆるやかな滅び』か!? 貴様……まさか今更情に絆されたわけじゃあるまいな!?』
フロンタル「信用できん、と言うなら撃ってくれても構わんよ。無論、私も撃たせてもらうが」
タウ・リン『…………一つ聞かせろ。お前は『シャア・アズナブル』をどう考える?』
フロンタル「……『シャア・アズナブル』は一人、そう……ただ一人でいい。それだけだ」
タウ・リン『ふん、それだけ聞ければ十分だ。好きにしな』
フロンタル「ああ……私からも、いいかね?」
タウ・リン『何だ』
フロンタル「港湾棲姫……彼女の思いくらいは、受け止めてやれ。彼女は『代わり』ではない……なれないのだから」
タウ・リン『余計なお世話だ』ブツン
フロンタル「やれやれ……怒らせてしまったかな」
駆逐「イイ気味。ワタシ、アイツ嫌イ……デモ港湾サンハ好キ。ダカラ、コレデイイ」
フロンタル「そうか……さて、シナンジュの調整に、プル君たちの姉妹の保護に……アクシズに戻ってからの仕事が増えた。手伝ってくれよ?」
駆逐「ハイ、テイトク! ハルサメ、頑張リマス!」
139 :
◆jIEqZKD2vo
[saga]:2017/01/26(木) 09:01:56.77 ID:8FNzdYF40
短いですがここまで。やっとプル&プルツー終わった。
なかなかクワトロ&雷サイドに戻れない……全裸&わるさめがナイスコンビすぎるせいだよorz
次どこから書こうか迷ってます。アーガマ艦内飛ばしてサイド3にしようかな……
ではまた。
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/26(木) 09:07:31.84 ID:/AqNvTHoo
乙です
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/26(木) 09:54:06.48 ID:uXgsl4gG0
乙
プルプルはこれからどこにたどり着くのやら
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/26(木) 10:00:47.29 ID:Zx9Cjc5TO
乙
サイド6か
0087時点だと旧サイド4だから、サンダーボルトかな?
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