【ラブライブ×ポケモン】穂乃果「オトノキ地方を旅する!」真姫「Part2よ!」(再)

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140 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/04/26(水) 23:19:01.68 ID:FjuH2iVD0


人型だった光は小さく、さらに小さく球状に姿を変え、真姫の目の前に浮かぶ。

「これは―――」

『君なら、きっと正しく使ってくれるだろう。私と、相棒の魂を、君に託そう』

頭の中に直接響く声に戸惑いながら、真姫は光る玉を手のひらに乗せる。
光はより一層大きくなり、エルレイドと真姫を包み込んだ―――。


141 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/04/26(水) 23:21:43.85 ID:FjuH2iVD0



「っ――!」

たまらず穂乃果は膝をついた。
正体不明の力、オレンジ色のオーダイル。
まるで砂漠に薄着で放り出されたような感覚。白熱灯に至近距離で周囲を囲まれたように、ジリジリと焼けるような熱が体中にまとわりつく。さらに、オーダイルがダメージを受けるたびに、穂乃果も同じ個所に鈍い痛みが走っていた。

しかし、今回は何とか意識を保っていられる。それは不幸中の幸い、相手がこおりタイプだということ。降り続けるあられと凍えるような冷気は、発熱する体には心地よい。

「あら残念。もう終わりなの? せっかく楽しくなってきたのに」
「あ、あの、大丈夫ですか?」

方やつまらなそうに、方や心配そうに声をかける二人の敵をにらみつける。
UTX団幹部の涼は、その力をメガシンカと同等か、もしかしたらそれ以上かもしれないと評価した。
しかし、今回相手はメガシンカ2体。しかもトレーナーはUTX団幹部でダブルバトルも手馴れている。
穂乃果のポケモンを5体倒し、さらにパワーアップしたオーダイルを相手にして、メガユキノオーとメガピジョットはようやく疲労の色を見せ始めた。しかしそれでもまだ余力は残しているようだ。
確かに相手はUTX団で、悪党だが、トレーナーとしての腕は穂乃果より上だった。その事実に穂乃果はギュッと胸元を抑える。

ドォォオン!
雷が落ちたような音が聞こえる。向こう側では凛とラクシャータがポケモンたちを戻すために奮闘している。

……そうだ、こんなところで座っている場合じゃない。

足がふらつきそうになるのをこらえながら、再び立ち上がる。


UTX団が何を考えているかなんてわからないけど、二人を渡すわけにはいかない!


(私が、守らなきゃ……!!)

「う、ああぁぁあああああああああああああ!!!」










ベシンッ!!

穂乃果「あだぁっ!?」

142 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/04/26(水) 23:35:20.44 ID:FjuH2iVD0


後ろからの衝撃により、間抜けな声とともに穂乃果は前に倒れる。
痛む後頭部を抑えながら振り返ると、真姫が腕を組んで仁王立ちしていた。

「ま、真姫ちゃん……?」

「ほぉのぉかぁ……!!」

ゴゴゴゴ……
真姫は背後に般若のオーラを浮かばせながら、穂乃果をにらんでいる。つまりは怒っていた。激おこマキマキ丸である。

「……」

「え、えっと……真姫ちゃ――」

バチィイインッ!!

「ぶへぇっ!?」

「「!!??」」

突然、真姫の腰の入ったビンタが穂乃果の頬にクリーンヒットする。これには修羅場を潜り抜けてきたUTX団幹部も唖然とする。


「な、なにするの真姫ちゃん!!」

「うるさい!約束破った罰よ!」

鬼気迫る表情で詰め寄る真姫に、穂乃果は後ずさりながらギュッと両手に力を込める。こうしてる今も体に帯びる熱は穂乃果の体力を奪っていく。

「だ、だって……私はただ、真姫ちゃんと、凛ちゃんを―――」

「それが腹立つって言ってんのよ!!」

143 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/04/26(水) 23:36:24.07 ID:FjuH2iVD0


まるで、悪いことをした子供が言い訳をする時のような、泣きそうな弱々しい顔に、真姫は容赦なく感情をぶつける。

「あんたの中で、いつから私は『守らなきゃいけない』ような存在になったの?私のこと見下して、勝手に私よりも強い気になって、自分だけ傷ついて……ヒーローでも気取ってるわけ?!」

真姫の言っていることは、ほとんど言いがかりに近かった。しかし、穂乃果は何も言い返せない。
『二人は私が守らなきゃ』
その責任感はつまり、自分が二人よりも強いという自信から来るものに他ならない。
もちろん穂乃果はそんなつもりはなかった。しかし――

「そんなの……私が望む友達の形じゃないわ!!」







「真姫ちゃん……」

「まったく、年上だからって何様よ!私より頭悪い癖に!!」

「酷くない!?今言うことじゃないよね!!?」

144 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/04/26(水) 23:36:51.61 ID:FjuH2iVD0


「とにかく!……私だって戦えるんだから、あんたは少し休んでなさい!!」

「……」

キュゥウウン――

穂乃果が目を閉じると、オーダイルが淡い光を放ちながら元の姿に戻っていく。
力を完全に制御できたわけではないが、発動と解除のコントロールはきくようだ。

「―――わかった。少しだけお願いね」

「……えぇ」

穂乃果と入れ違いになるように、美咲と小雪に対峙する。

「うふふ、見せつけてくれるじゃない♪」

「あ、あの、真姫ちゃん。別に、私たち真姫ちゃんに酷いことするわけじゃないよ?ちょっとプレートを読むお手伝いして欲しいだけで……」

「お断りよ」

和解というにはあまりにも一方的な条件を、きっぱりと一刀両断する。
モンスターボールからエルレイドを出しつつ、二人をにらみつける。

「聞き分けのない子ね……」
まるで我儘な子供にあきれるような溜息を吐きつつ、しかし美咲は違和感を覚える。圧倒的な差を見せられ、戦意喪失してきた者は何人も見てきたが、さっきの真姫はそれと同じ目をしていた。
しかし今は戦意喪失どころか、むしろ自信に満ち溢れている。
不審に思いながらエルレイドに目を向けると、あるものに気づき、美咲の顔色が一変した。

真姫のエルレイドの首。鉄製のチョーカーに飾られた純白の宝玉。

「……なるほど、そういうことね」


145 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/04/26(水) 23:50:29.46 ID:FjuH2iVD0


真姫(もう、怖くない。)
確かな意思とともに左腕のメガバンクルの中心、キーストーンに触れる。瞬間、圧倒的な光量が放出される。それに呼応するように、エルレイドの宝玉――メガストーン、エルレイドナイトが神秘的に輝く。

「清廉なる白銀の意志。守護の魂よ!その力、今ここに示しなさい!」

エルレイドのメガストーンと、真姫のキーストーンが、互いの絆を光として具現化し、一つにつなぐ。

「メガシンカ―――!!」

絆の光はエルレイドの体を包み込み、その姿を変えていく。

背中のマントは穢れを知らない純白。
両腕の刃は情熱が宿ったような紅蓮。

それは、守るための力。

――もう私は、穂乃果の後ろで守られるだけの存在じゃない。

友を守るための盾。
敵を斬るための剣。



真姫「穂乃果も凛も、この場所も……全部全部私が、私たちが守って見せる!!さぁ、いくわよ。エルレイド!!」

メガエルレイド「エルゥァアアアアアアアア!!!」

146 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/04/26(水) 23:51:18.30 ID:FjuH2iVD0
今日はここまで!
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/18(木) 21:22:49.56 ID:yylKeE930
真姫ちゃんイケメンあいうえお
148 : ◆EvBfxcIQ32 [sage]:2017/05/31(水) 16:57:54.23 ID:+gOxeqC80
>>139と140の間抜けてました。


「な、なんで……? いったいこれは……?」

『君は、なんの為に力を望む?』

突然の事に半ばパニックに陥る真姫に、白騎士は鋭い声で質問を投げる。
思わずその迫力に押し黙りそうになるが、自分の全てを見透かされそうな、宝石のように綺麗な瞳は、自然と真姫に心の内を打ち明けさせた。

「私は……強くなりたい。もう、後ろで守られるだけなんて嫌!私はーーー!!」

感情の爆発とも呼べる叫びが、神殿内で反響する。
それを受けてなお、白騎士は凛とした態度を崩す事なく、しかし真姫を見ながら花が咲いたような笑みを浮かべた。

149 : ◆EvBfxcIQ32 [sage]:2017/05/31(水) 16:58:28.26 ID:+gOxeqC80
続きは来週投下予定
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/14(水) 17:19:04.46 ID:tvGYjMiG0
来週とは
151 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:15:15.17 ID:5JSwZASa0
あれ?もう1ヶ月も経ってる……(吐血)

もうみんな見てないだろうけど投下しまーす。
152 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:16:15.99 ID:5JSwZASa0


小雪「メガエルレイド……」

美咲「へぇ、貴女もメガシンカを……けど、貴女一人で私達に勝つつもり?」

真姫「……一人じゃ、ないわ。私には、穂乃果が、凛が……みんながついてるもの」

美咲「あら、かっこいいわね……それじゃあお姉さん達が、現実を教えてあげるわ♪想いだけじゃどうにもならないってことをね!エアスラッシュ!」

小雪「こおりのつぶて!」

ピジョット「ピジョォォオオオー??!!」

ユキノオー「ユキィィイイイイー??!!」

美咲「さぁ、全方位からの無数の攻撃、防げるかしら?」

真姫「……エルレイド。サイコブレード展開」

メガエルレイド「エルッ!」ズバシィッ!!

真姫「いくわよ……接続(コネクト)!!」キィィィイイイン---


小雪「? なに、コネ??」

ギュォォオオオーーー!!

真姫「っ????!!」

メガエルレイド「エルァァアアア!!」

ズガガガガガガガガ!!

美咲「なっ!?あの量の攻撃を……!」

小雪「ぜ、全部捌いて……!?」


153 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:17:21.68 ID:5JSwZASa0



美咲(しかも、明らかに死角からの攻撃も瞬時に反応している……!!)

ガガガ!ガッ!ガガガガガガ!!

真姫「??テレポート!!「エルッ!!」」シュンッ!!

メガユキノオー「ユキッ!?」

小雪「わっ!?」

真姫「インファイト!!「エルゥゥゥァアアア!!!」」ドガガガガガガガ!!

メガユキノオー「ユッーーーキィィイ!!」

小雪「ゆ、ユキノオー!」

美咲「(速い……いや、早い!) でんこうせっか!!」

ピジョット「ピジョォオオオ!!」

真姫「テレポート!「エルッ!」」バッズシッ

メガピジョット「ピジョォ!?」

美咲「なっ!? ピジョットの背中に……! それならもう一度でんこうせっかで振り落としなさい!」

真姫「させないわ!かみなりパンチ「エルウウウ!!」!」バリバリバリ!!
ドゴォォオ!!

ピジョット「ピ!?ジョォォオオオ!!」ズシャァアア!

美咲「ぐっ……!(指示を受けてからの動きが段違いだわ……なんなの、あの初動の早さは……!!)」

154 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:18:19.92 ID:5JSwZASa0



??エルレイドは本来、相手の考えを敏感にキャッチし、相手より先に攻撃することができる能力を持っている。

しかし、ポケモンバトルにおいて、基本的にポケモンはトレーナーの支持に従い動く。そのため敵の考えをキャッチしても、トレーナーの戦術を崩しかねないため、ほとんどのエルレイドはこの能力を使うことはない。

しかし、仮に。
この能力を敵ではなく、自身のトレーナーへと使うことができたなら。

トレーナーの指示、考えを即時に理解し、敵よりも早く動くことができる!



真姫(もちろん、そう簡単には行かなかった。エルレイドは目の前の敵と背後の私、2つ同時に意識を向けながら戦わなきゃいけないし、私自身も指示からの初動が早い分、エルレイドの動きを最大限に活かせる指示を即断しなければならない)

真姫「連続テレポート!!」

メガエルレイド「エルルルルル!!」シュバババババ!!

真姫(まだ練習の域を出なかったけど、メガシンカでエルレイドのサイコパワーが上がったからか、いつもより上手くシンクロできてる)

真姫「インファイト「エルァァァアアア!!!」!」ドガガガガガ!!

メガユキノオー「ユキィィ!!」

メガピジョット「ピジョォ!!」

真姫(いける!これならっ??!)











美咲「勝てる。とでも思っているのかしら?」


155 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:21:00.75 ID:5JSwZASa0
-??
156 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:23:52.72 ID:5JSwZASa0
なんかダッシュが?になっちゃう……
書き直して再度投下
――――
157 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:24:45.64 ID:5JSwZASa0



小雪「メガエルレイド……」

美咲「へぇ、貴女もメガシンカを……けど、貴女一人で私達に勝つつもり?」

真姫「……一人じゃ、ないわ。私には、穂乃果が、凛が……みんながついてるもの」

美咲「あら、かっこいいわね……それじゃあお姉さん達が、現実を教えてあげるわ♪想いだけじゃどうにもならないってことをね!エアスラッシュ!」

小雪「こおりのつぶて!」

ピジョット「ピジョォォオオオー??!!」

ユキノオー「ユキィィイイイイー??!!」

美咲「さぁ、全方位からの無数の攻撃、防げるかしら?」

真姫「……エルレイド。サイコブレード展開」

メガエルレイド「エルッ!」ズバシィッ!!

真姫「いくわよ……接続(コネクト)!!」キィィィイイイン---


小雪「? なに、コネ??」

ギュォォオオオ――――!!

真姫「っ――――!!」

メガエルレイド「エルァァアアア!!」

ズガガガガガガガガ!!

美咲「なっ!?あの量の攻撃を……!」

小雪「ぜ、全部捌いて……!?」


158 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:27:53.57 ID:5JSwZASa0



美咲(しかも、明らかに死角からの攻撃も瞬時に反応している……!!)

ガガガ!ガッ!ガガガガガガ!!

真姫「―――テレポート!!「エルッ!!」」シュンッ!!

メガユキノオー「ユキッ!?」

小雪「わっ!?」

真姫「インファイト!!「エルゥゥゥァアアア!!!」」ドガガガガガガガ!!

メガユキノオー「ユッ―――キィィイ!!」

小雪「ゆ、ユキノオー!」

美咲「(速い……いや、早い!) でんこうせっか!!」

ピジョット「ピジョォオオオ!!」

真姫「テレポート!「エルッ!」」バッズシッ

メガピジョット「ピジョォ!?」

美咲「なっ!? ピジョットの背中に……! それならもう一度でんこうせっかで振り落としなさい!」

真姫「させないわ!かみなりパンチ「エルウウウ!!」!」バリバリバリ!!
ドゴォォオ!!

ピジョット「ピ ジョォォオオオ!!」ズシャァアア!

美咲「ぐっ……!(指示を受けてからの動きが段違いだわ……なんなの、あの初動の早さは……!!)」


159 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:29:25.56 ID:5JSwZASa0



―――エルレイドは本来、相手の考えを敏感にキャッチし、相手より先に攻撃することができる能力を持っている。

しかし、ポケモンバトルにおいて、基本的にポケモンはトレーナーの支持に従い動く。そのため敵の考えをキャッチしても、トレーナーの戦術を崩しかねないため、ほとんどのエルレイドはこの能力を使うことはない。

しかし、仮に。
この能力を敵ではなく、自身のトレーナーへと使うことができたなら。

トレーナーの指示、考えを即時に理解し、敵よりも早く動くことができる!



真姫(もちろん、そう簡単には行かなかった。エルレイドは目の前の敵と背後の私、2つ同時に意識を向けながら戦わなきゃいけないし、私自身も指示からの初動が早い分、エルレイドの動きを最大限に活かせる指示を即断しなければならない)

真姫「連続テレポート!!」

メガエルレイド「エルルルルル!!」シュバババババ!!

真姫(まだ練習の域を出なかったけど、メガシンカでエルレイドのサイコパワーが上がったからか、いつもより上手くシンクロできてる)

真姫「インファイト「エルァァァアアア―――!!!」!」ドガガガガガ!!

メガユキノオー「ユキィィ!!」

メガピジョット「ピジョォ!!」

真姫(いける!これならっ??!)











美咲「勝てる。とでも思っているのかしら?」


160 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:33:57.72 ID:5JSwZASa0


ガクッ

メガエルレイド「エル!?」

真姫「!? (なに?急にエルレイドが膝を……!?」

小雪「こおりのつぶて!」

美咲「エアスラッシュ!」

真姫「っ! エルレイド、もう一度撃ち落とすわよ!サイコブレード展開「エルッ!」」ズバシィッ!!

---パリッ

真姫「―――え?」

バリバリバリバリ!!!

メガエルレイド「エ ル ウ ウ ウ ァ ア ア !?」

真姫「え、エルレイド!?」

真姫(なに今の!?エルレイドから電気が……!)

美咲「ほらほら、ボサッとしてていいのかしら?」

真姫「! しまっ―――」

―――ド ガ ガ ガ ガ ガ ガ ガ ガ ガ!!!

メガエルレイド「ルッ―――!!」ズシャァア!


161 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:34:38.23 ID:5JSwZASa0


真姫「エルレイド! い、いったいなにが……?」

美咲「大方、かみなりパンチの暴発、といったところかしらね?」

真姫「なっ! そんな、指示もしてないのになんで……!」

小雪「えっと、メガシンカは確かに強力です。ポケモンに体が変化するほどの過剰なエネルギーを送り込みます。だけど……」

美咲「そんな力を急に手に入れて、すぐに使いこなせると思う?メガシンカのパワーを扱うには、それなりの訓練が必要なのよ。貴女、見たところだとさっきメガストーンを手に入れたばかりでしょ?むしろ今までよく戦えた方だわ」

真姫「そんなっ………!」

メガエルレイド「エルッ……!」グググッ

美咲「さてお嬢さん、これが最後よ。私達と一緒に来なさい。そうすれば少なくとも怪我をしないで済むわ」

真姫「………」

バサァッ

メガエルレイド「エルッ!!」

真姫「……えぇ、わかっているわ。エルレイド………そんなの、オコトワリシマス!!」


162 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 11:35:13.71 ID:5JSwZASa0

美咲「……そう、残念ね。小雪、あれやるわよ」

小雪「うん……ごめんね真姫ちゃん、ちょっと痛いかもしれないけど……」

真姫「……エルレイド、サイコブレード最大展開!!」

メガエルレイド「エルレ―――イ!!」ズッッッ!!!!

ギュォォオオオ―――!!

真姫「制御するのが難しいなら、この一撃にメガシンカのエネルギーを全部込めて、あんた達を倒す!!」

美咲「やってみなさい。最後に面白いものを見せてあげるわ。メガシンカを極め、鍛錬の先にたどり着いた私達の合体技、食らいなさい!ピジョット、ぼうふう!」

小雪「ユキノオー、ふぶき!」

メガピジョット「ピジョォォオオオオ!!」

メガユキノオー「ユッキノォォオオオオオオ!!」

暴風と吹雪。
共に天候を連想させる2つの技。訓練を重ね洗練されたそれらは、打ち消し合う事なく融合し、1つの技として姿を変える。

名を豪雪嵐(ごうせつあらし)。

豪快に荒れ狂う風に舞い踊る雪は、氷の刃となって飲み込んだ者をズタズタに切り裂く。

163 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 16:01:09.03 ID:cYzBtJJKO

対して、メガエルレイドのサイコブレードはエルレイドの身体の5倍以上にまで広がっていた。
バリィ!!とはじける様な音がして、サイコブレードは雷を纏った。それは先にあったかみなりパンチの暴発。自身にもダメージがかかるが、その身を焦がすような激痛に耐えながらも、エルレイドはサイコブレードを展開し続ける。


真姫「いっけーーエルレイド!!サイコカッタァーーー―――!!!」


「エ ル レ イ ィ ィ ィ イ―――!!」

電撃を纏った膨大なサイコエネルギーを放出したその一撃は、十字を描くように重なり、エルレイドの刃から離れ、豪雪嵐と真っ向から衝突する。

エルレイドはメガシンカが解けてしまっていた。それは真姫が言った通りに、一撃に全てのメガシンカエネルギーを込めた代償。

エルレイド「エルッ……!」

それでも、その一撃は、豪雪嵐に圧されていた。後退しながら徐々にその形を崩していく。

美咲(さぁ、新しい力を手に入れて、それでも勝てない絶対的な力の差の前に、貴女はどんな顔を見せてくれるのかしら?)

勝利を確信した美咲は、期待を込めて真姫の方へ視線を移す。


164 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 16:01:53.01 ID:cYzBtJJKO







「―――言わなかったかしら?」




その顔は、美咲が望んでいたものとはかけ離れていた。

絶望するでもなく、虚勢をはるのでもない。まるで高らかに勝利を宣言するかのような、大胆不敵で、挑発的な笑み。

「『私達が』守ってみせるって!!」



165 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 16:02:43.80 ID:cYzBtJJKO


「たきのぼり!!」

「ダイルァァアア!!」ゴゴォッ!!

エルレイドの隣を青い閃光が駆け抜ける。
それは、特性「げきりゅう」の光を帯びたオーダイル。重力に抗い、奔流を掻き分けて進む技「たきのぼり」の勢いを持って、サイコカッターを押すように後ろから激突する。

美咲「オーダイル!?いつの間に……!」

ほのまき「いっけぇぇぇえええええええ!!!」

「ダ イ ル ア ア ア ア ア ア ア ア ――――――!!!」

咆哮と共に、オーダイルはたきのぼりを維持したまま両腕をサイコカッターに叩きつける。勢いを増したサイコカッターは押し出されるようにグンッと前に進み、豪雪嵐を切り裂いた。

小雪「豪雪嵐が……!?」

美咲「負けたっていうの?こんな子供に!?」

合体技が破られたことに動揺を隠せない2人。そしてそれは決定的な隙となった。
まだ、攻撃は終わっていない。

オーダイル「オォォ―――ダイィィイイ!!」

メガユキノオー「ユキ!?」

メガピジョット「ピジョォ!?」

爆音が鳴り響いた。オーダイルのたきのぼりによって強化されたサイコカッターがメガユキノオーとメガピジョットに直撃する。

吹き飛ばされたユキノオーは光を発するとメガシンカが解除され、目を回して気絶してしまった。

ユキノオー、戦闘不能。

166 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 21:08:52.56 ID:5JSwZASa0


穂乃果「やった!」

真姫「待って、ピジョットは………!!」

バサァッ!!

力強い羽ばたきの音と共に風が巻き起こり、土煙を吹き飛ばす。あの攻撃を受けてなお、メガピジョットはまだ動けていた。

美咲「残念だったわね。これでトドメよ!!
ピジョット、ぼうふう―――」


―――かみなりのやり!!

ドゴォォオオオオン!!

雷鳴が轟く。

メガピジョット「ピジョォオオオオオオ!!!」

美咲「なぁっ!?」

でんきタイプ最強の技「かみなり」を、巨大な槍の形として凝縮した一撃は、メガピジョットを貫くだけではなく、その巨大さをもって飲み込んだ。

バリバリバリと炸裂する雷光に包まれるメガピジョット。フラフラと地面に倒れ、雷光が収まるとメガシンカが解けた元の姿に戻っていた。

ピジョット、戦闘不能。


凛「凛だって……助けてられてばっかじゃないよ!」

167 : ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2017/07/10(月) 21:09:46.91 ID:5JSwZASa0


真姫「まさか、今更3対2が卑怯なんて言わないわよね?」

美咲「(いつの間にか、操ってたポケモン達も倒されてる……でも)……ふふ、貴女たち、これで終わったとでも思ってるの?」ポンッ

小雪「わ、私達、まだ戦えるポケモンはいるよ……?」ポンッ


ドードリオ「アーー!!」

ルージュラ「ジュラァ!!」


美咲「3人でも10人でもかかってくればいいわ。実力の差を教えてあげる」

真姫「上等よ……!!」

穂乃果「諦めない、絶対に………!!」

凛「っ―――!」バチッバヂッ



ヒュォォ―――


「―――……」ボソッ

168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/12(水) 08:58:54.18 ID:NrLbBR6SO
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