多分、素直になると、死んでしまう病気(艦隊これくしょん)

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1 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 01:42:06.35 ID:kQreYH8g0
――執務室

叢雲「何やってんのよ、アンタは。こんなミスして……書類が倍になって帰ってきてるじゃない」

曙「ホントクソ提督ね。なんでこんなのが提督なんかやってんのかしら」

満潮「あーあ、こんな司令官のところに配属されるなんて……」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1476636126
2 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 01:43:09.53 ID:kQreYH8g0
叢雲「それ、一人で終わらせておきなさいよ。いい? じゃ、みんな帰りましょ」

曙「反省することね。ま、クソ提督には無理かもしれないけど」

満潮「二度とこんなミスしないで」

――三人の艦娘が部屋を出て行く……
3 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 01:45:33.52 ID:kQreYH8g0
――数時間後 執務室の扉が開いた

叢雲「……まだやってんの? ほんとダメなんだから……」

叢雲「哀れになってきたから、手伝ってあげる。……なによ、言いたいことがあるなら言えば?」

――二人で書類に取り組むことになった……

叢雲「…………」

叢雲「あのさ……」

叢雲「その……さっきはああ言ったけど。でも、たまにはミスもあると思うわ」

叢雲「けどね、こういうミスが続くと、こうやって夜遅くまで仕事する羽目になるから……」

叢雲「べ、別にアンタがどうなろうと構わないんだけど、アンタが体調を崩すとみんなが迷惑するのよ!」
4 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 01:48:10.71 ID:kQreYH8g0
叢雲「……そういえば司令官、夕食の時にいなかったけど……。はあ? 何も食べないで仕事してるわけ? ……仕方ないわね……」

叢雲「特別に、私が夕餉の用意をしてあげる。感謝しなさいよ?」

――叢雲が食事を用意してくれた。彼女は自分が食べる姿をじっと見ている。

叢雲「……何よ。味に文句があるわけ? ……美味しい? ふーん……そう……。……よかった」

叢雲「……あっ、上手に作れてよかったって意味よ。勘違いしないでよ。……何も言ってない? だから何よ! さっさと食べて残りを片付けるわよ!」

――全ての書類が片付いた。

叢雲「……ふう、終わったわね。お疲れ様。……お礼? 何よ、改まって。そんなものいらない……」

叢雲「ケーキ!? ふ、ふーん。まあアンタにしては上等じゃない?」

叢雲「ま、たまにはアンタと一緒に休日を過ごしてあげるのも悪くないかしら。……そういう顔、やめてよね、もう……」
5 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 01:50:11.04 ID:kQreYH8g0
――翌日。廊下で曙が話しかけてきた。

曙「……あ、いた。昨日のことだけど……」

曙「聞いたわよ、叢雲と一緒に徹夜したって」

曙「はあ……ったく、他人にまで迷惑かけて、ほんとクソ提督ね」

曙「何も徹夜なんかしなくてもいいじゃない。……終わらせないと他人に迷惑? うざいわね、あたし達はあんたがいるだけで迷惑なのよ!」

曙「だから……まあ……もうちょっとぐらい迷惑かけられたって大して変わんないわよ、あたしは」

曙「……わかんないの!? ほんと頭カラッポね! あたしに言えば手伝ってやったって言ってんのよ!」
6 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 01:51:36.17 ID:kQreYH8g0
曙「あーもう、なんでここまで言わなきゃわかんないのかしら。……それともなに? あたしが嫌いだから頼りたくない?」

曙「そうでしょうよ、どうせあたしはこんなだし、嫌われたって全然構やしないんだけど」

曙「……そんなことはない? ふん、口では何とでも言えるでしょ。別にあたしのご機嫌取りなんかする必要……」

曙「……!? な、なに言ってんのよ……バカじゃないの!?」

曙「……わ、わかったわかった、わかったわよ……」

曙「と、とにかく、そういうことだから。今度があったら、ちゃんと言いなさいよ。……無いのが一番? あ、当たり前でしょ!」

曙「じゃ、あたしは行くから」

――曙は振り向いて、去ろうとして……立ち止まった。

曙「…………」
7 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 01:53:48.85 ID:kQreYH8g0
曙「…………あの……」

曙「別に、さっきの、本気で言ったわけじゃないわよ……いるだけで迷惑、とか……」

曙「それだけ。じゃあね」

――曙は走って去っていった……。
8 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 01:55:49.81 ID:kQreYH8g0
――夜、仕事をしていると満潮が執務室に入ってきた。

満潮「司令官? 何してるの、こんな時間まで……」

満潮「は? 書類のチェック? そんなもの、いつもはもっと早く……」

満潮「ひょっとして、この前のこと気にしてるの?」

満潮「……」

――なぜか満潮が、隣に座った。
9 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 01:57:43.56 ID:kQreYH8g0
満潮「終わってない書類はこっち?」

満潮「……なんなの、その目。ただでさえ司令官みたいなのがいる鎮守府なんだから、わたしがちゃんとしなきゃ仕方ないでしょ」

満潮「……うるさいな、お礼なんか言わなくていいからさっさと黙って手を動かしなさいよ」

満潮「……」

満潮「……」

満潮「……」

満潮「何でずっと黙ってるのよ!」

――急に満潮が怒り出した。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 01:59:03.10 ID:GyU+JP0/O
理不尽だ
11 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 01:59:55.47 ID:kQreYH8g0
満潮「……黙ってろって言った? じゃあなに? 司令官はわたしが死ねって言ったら死ぬわけ?」

満潮「……そ、そんな顔しなくてもいいじゃない。……言わないわよ、死ねなんて……」

満潮「ただ、なんか……なんでも真に受けて、無理されたら……嫌だから」

満潮「……べ、別に心配なんて……。一応、ここの司令官なんだから気を使ってあげてるだけ! それだけ!」

満潮「……そんな嬉しそうな顔しないでよ、これじゃ憎まれ口も叩けないじゃない……」

満潮「……気持ちを汲み取れるように努力する? ……そんなことしなくても……今のままでも……わたしは……」

満潮「……わけがわからないって顔しないの! 女は複雑なのよ!」
12 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 02:01:03.39 ID:kQreYH8g0
満潮「とにかく! 司令官は無理せずちゃんと仕事してればいいのよ。……大変だったら、言ってくれれば手伝うから」

満潮「はい、これ終わった分! それじゃ、わたしはもう行くから!」

――満潮が立ち上がって、部屋を駆け出すように出て行く。
13 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 02:04:09.01 ID:kQreYH8g0
――工廠

明石「なるほど、艦娘の気持ちがわかるようになりたい、ですか」

明石「そういうことでしたら、この眼鏡がおすすめです!」

明石「これは艦娘の気持ちを読み取って、文字の形で表示してくれる逸品!」

明石「元々は戦闘時に個々が的確に目標を定めて、高度な連携をするために感情パターンを読み取る装備のつもりだったのですが……なぜかこうなっちゃいまして」

明石「……プライバシー的に問題? んー、まあ……バレなきゃいいんじゃないですか?」

明石「まあまあ、物は試しだと思って! ダメだと思ったら返してもらって結構ですから!」

――強引に眼鏡を押し付けられた……。
14 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 02:05:12.28 ID:kQreYH8g0
続きはまた書きあがったら投下します
読んでくださった方、レスをくださった方ありがとうございました
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 02:11:36.42 ID:x929vy40o

続き楽しみ
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 02:28:32.18 ID:GtTwWc/wo
霞ちゃんも、霞ちゃんも頼む…
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 06:07:24.99 ID:L8RVtUcYO
乙です。
しかし何という事か、ツンデレ四天王の一角がいないなんて……。
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 06:31:37.57 ID:96VK8ESko
霞はもう落ちてるからな
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 07:50:30.61 ID:pluNwDPfO
乙乙
霞ちゃん始まる前から堕ちてるのかな?
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 09:59:51.82 ID:qPM43kgHO
霞とかいうブサイク要らね
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 12:39:17.42 ID:WAG0cZnpo
あー霞ちゃんの目の前で自殺してぇなぁ
22 : ◆vMSeYbSya. [sage]:2016/10/17(月) 14:43:42.29 ID:kQreYH8g0
>>21
わかる
23 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 14:45:46.33 ID:kQreYH8g0
――翌日。今日は叢雲に先日のお礼をするため、一緒に間宮へと向かう日だ。

叢雲「なによ、その眼鏡? まあどうでもいいんだけど」
(きゅ、急に眼鏡なんかかけて、雰囲気変わっちゃったからびっくりした……)

叢雲「……は? 似合ってるか? 知らないわよそんなの」
(すごく似合ってる……。ずっと見てたいくらい)

叢雲「……どうしたの、急に眼鏡外して。……え? そんな、ひっくりかえして見なくても、眼鏡が壊れてたら一発でわかるでしょ、間抜けなこと言わないでよ」

叢雲「結局またかけるのね。ふーん……」
(眼鏡を外す時とか、かける時とかの仕草って……ちょっといいかも)

叢雲「もう眼鏡はいい? じゃ、ちゃんと私にお礼をしてよね」
(……あんまりじろじろ見てたら変に思われるかも、話をそらしちゃおう)
24 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 14:47:31.77 ID:kQreYH8g0
叢雲「……は? 今日が楽しみだった? 何言ってんの」
(えっ!? 楽しみって、ど、どういう意味で!?)

叢雲「アンタが私におごるのよ、そこんとこ忘れてない? ……なら、いいけど」
(そ、それってつまりケーキを食べたかったってこと? それともまさか、私と一緒に過ごすのを楽しみにしててくれたってこと? だったら嬉しい……!)

――叢雲は急に顔を背けて歩き出した。

叢雲「ほら、さっさと行きましょ。もたもたしてるとケーキがなくなっちゃうかもしれないから」
(顔、赤くなってないかな? 見られないようにしないと……。……さりげなく手を繋ごうかな、なんて考えてたけどあきらめよう)

叢雲「……!? な、な、なに手つかんでんのよ、私はそんなに子供じゃないわよ! 離して!」
(ウソ!? ひょっとして声に出てた!? ど、どうしようどうしよう……!)

叢雲「……あっ……。ふ、ふん、それでいいのよ。急に手を繋いだりするから焦ったじゃない」
(離しちゃった……。もっと繋いでたかったな……なんで離してなんて言っちゃったんだろう……)
25 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/17(月) 14:48:26.77 ID:kQreYH8g0
叢雲「……えっ、な、なんでまた繋いで……?」
(やっぱり声に出してる!? それとも顔に出ちゃった……? 恥ずかしい……)

叢雲「そ、そんなに私と手を繋ぎたいわけ? ……なら、いいわよ別に。繋いであげる……から……。……代金はこれからもらうからね」
(恥ずかしいけど……やっぱり離したくない……)

――叢雲と手を繋いだまま、間宮へと向かった……。
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 17:35:31.48 ID:quBNCneNo
あぁ^〜
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 17:46:32.85 ID:5NoFuX/I0
いいゾ〜コレ〜
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/18(火) 01:47:51.64 ID:UgO9P7Z9o
これは良いぞ
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/18(火) 23:37:15.70 ID:Ux7wb8TNo
とてもよい
30 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/19(水) 14:03:38.68 ID:bUw+LdI80
――叢雲はケーキのメニューを開いている。戦いももうすぐ一段落つくという戦況だが、まだまだケーキは割高だ……。

叢雲「うーん……」
(前よりはずいぶんと安くなったけど、まだまだ高いわね。こっちのチョコレートケーキも食べてみたいんだけどな……)

叢雲「そうね、じゃ、私はこのシフォンケーキでいいわ。これが好きなの」
(高いのを頼むと図々しいって思われるかもしれないし、いつもこうやって艦娘にご馳走してる司令官にも悪いし。いつも通り一番安いシフォンケーキにしよう……)

叢雲「……チョ、チョコレートケーキ!? 何言ってるのよ、私はシフォンケーキが好きだからこれを選んだだけで!」
(そ、そんなに物欲しげに見てた? 今日はすごく司令官が鋭い気がする)

叢雲「……あ、自分で頼むの? そう、じゃあいいわ」
(びっくりした……。結構高いのに、司令官もケーキ好きなのかしら)
31 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/19(水) 14:05:36.64 ID:bUw+LdI80
――注文をしてしばらくすると、二皿のケーキが運ばれてきた。

叢雲「あ、きた。……おいしそうね」
(チョコレートケーキもやっぱりいいなあ……)

叢雲「いただきます。遠慮なくおごってもらうわね。んー、おいしい」
(司令官がご馳走してくれたからかしら、シフォンケーキもいつもよりおいしい気がする)

叢雲「こんなに美味しい想いができるなら、毎回手伝ってあげてもいいわよ? ……ちょ、ちょっと、冗談よ」
(仕事を手伝うくらいで、毎回ご馳走になったら悪いし……)

叢雲「そっちのケーキはどう? ……ふーん、おいしいの。よかったわね」
(……やっぱり目の前で食べてるのを見てると、気になる……)
32 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/19(水) 14:06:49.01 ID:bUw+LdI80
叢雲「……た、食べるか、って、いいわよ私は」
(あ、あんまり見ないようにしてたのに……)

叢雲「……シフォンケーキも食べてみたい? そ、そうなの? じゃ、じゃあ、えーっと……。……お皿を交換したい? あ、そうね、そうしましょ! もう、わがままなんだから。感謝してよね!」
(なーんだ、そういうことだったのね、うん。……びっくりした、食べさせてくれるのかと思っちゃった)

叢雲「……うん、こっちもおいしいわね」
(チョコレートケーキ、おいしい! もっと食べたい……!)

叢雲「……え、良かったらもう一皿ご馳走してくれる……? って……。いいわよ、そんなに食べると太っちゃうし。……もう、わかったわよ、おごられてあげるから」
(うう、まるで心が読まれてるみたい……。そんなにわかりやすい顔してるかしら。恥ずかしい……でもうれしい)

叢雲「……あー、でも、そうね。私だけ食べるのもなんだか気が引けるわ。アンタも食べなさい。これは私がご馳走してあげる! ……遠慮なんかしなくていいの、私が気分良く食べたいってだけなんだから。……うん、よろしい」
(……我ながらこういう言い方しかできないのかしら。でも、ありがとう……司令官)

叢雲「アンタは何を頼むわけ? ……フルーツタルト? ふーん……」
(……これもおいしそう)

――この後、もう一度叢雲とお皿を交換した……。
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/19(水) 14:45:35.56 ID:6EnOcFDpO
かわいい
34 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/10/19(水) 15:51:27.33 ID:bUw+LdI80
――翌日、廊下で曙と顔を合わせた……。

曙「あんた……!? なによ、その眼鏡!」
(ひょっとして、ずっと一人で仕事して、目を悪くしたんじゃ……!)

曙「視力が落ちるまで仕事を抱え込むなんて無能の証よ、クソ提督!」
(そんなことになる前に誰かに、あたしに、頼ってくれればこんなことにはならなかったのに!)

曙「前も言ったけど、あんたにちょっとぐらい迷惑かけられたって構いやしないのよ!」
(……なんて言ったけど、こんな言い方しかできないあたしを頼ったりはしないわよね……。もっと他の艦娘にも相談して、提督の負担を減らすようにしなきゃ)

曙「……え? 伊達メガネ? ファッション? ……はあ、紛らわしいことするんじゃないわよ!」
(よかった……。でも、目を離すとすぐに無理するから心配。もっとあたしが提督の力になれればいいのに……)

曙「……なにメガネ外してんの。それであんたが美形になったりはしないわよ。……はあ? どこが壊れてるってのよ」

曙「……似合ってるかって? どうでもいいわ」
(……結構似合ってるかも。そういえば、モニターの光を低減するメガネとかあったわよね……。今度買って、誰かに渡してもらおうかしら)

曙「……え? きゅ、急になによ、気持ち悪い」
(なに? なんなの? メガネで歪んであたしが美少女にでも見えた? ……こんな口が悪けりゃ美少女もないか)
35 : ◆vMSeYbSya. [sage]:2016/10/19(水) 15:52:17.56 ID:bUw+LdI80
つづきはまたそのうちです
ありがとうございました
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/19(水) 15:59:11.84 ID:vXq9sAQCO
らぶりーまいえんじぇるぼのたそ
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/19(水) 17:03:15.97 ID:ybE2iqzQ0
かわいい
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/19(水) 17:05:50.83 ID:+sEhaSQf0
(かわいい)
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/20(木) 01:44:05.87 ID:o6YKTj6f0
なんだ、ただの神スレか。
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/20(木) 01:56:14.46 ID:reHk867J0
ツンデレたちのヴァルハラか…いつか行ってみたいものだ
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/25(火) 18:58:26.89 ID:3iQPqvfGo
続きはよはよ
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/04(金) 22:32:34.17 ID:qMWsLgk10
まだかよお!?
43 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/11/09(水) 02:41:42.16 ID:xlAJoiay0
曙「……お礼をしたい? だから急になんなのよ……。お礼って言われても、ううん……」
(そんなこと言われても、急に思いつかないわよ! というか、さっきから何のお礼なの? いつもあたしは提督をののしってるだけなのに……)

曙「……何かをおごる? ふん、あんたの財布なんかあてにしやしないわよ。食堂でうどんでも……」
(……そういえば、この前はじまった映画……とか……。でもいわれの無いお礼なんか貰うわけにはいかないし……)

曙「え? 映画? べ、別にそんなもの観たくないわよ!」
(ど、どうしてわかったの!? 誰かに聞いた!? あたし、誰かに喋ったっけ!?)

曙「……ああ、そういうこと。って、自分が観たいからつきあってほしいって、あんた、小学生か何かなの?」
(なんだ、びっくりした……。でも、一人で映画を観にいくのが恥ずかしいって結構かわいいかも……)

曙「で、どんな映画なの? ……れ、恋愛映画? 一人じゃ恥ずかしいって、そういうわけ……?」
(……ええっ、これってどういう意味……!? い、いやいや、意味なんかないわよね?)

曙「……ん? 最近やってる映画って、それってひょっとしてあの? ……ふーん。ま、いいわよ。あんたに付き合ってあげても」
(あの映画を提督も観たがってたなんて、すごい偶然じゃない? ……ここでナシにしちゃうのは、もったいないわよね)

曙「で、いつ行くの? ……明日ぁ!? べ、別に問題なんかないわよ! はいはい、明日ね。時間は……近所の映画館で朝の回? わかったわ。遅れたら承知しないわよ、クソ提督」
(この前買ったワンピースどこにしまったっけ! ああ、急いで潮も呼んでコーディネートをチェックしてもらわなきゃ!)

――何事もないかのように曙は歩き去った……。
44 : ◆vMSeYbSya. [saga]:2016/11/09(水) 02:42:09.13 ID:xlAJoiay0


――廊下の角を曲がった瞬間、激しく靴が床を叩く音が連続して響き、遠ざかっていった。


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