京太郎「俺はもう逃げない」 赤木「見失うなよ、自分を」

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325 :スレ主 ◆EvBfxcIQ32 [saga]:2016/10/03(月) 23:13:28.02 ID:GrvCEBYz0
「もういいか」


 かすかにやかんの口が笛のような音を出すと、そこで火を止めた。

 どうせ後で飲める温度まで冷ますのに、わざわざ沸騰させることはない。

 多分80度くらいのお湯をお茶葉の入れた急須に注ぎ、湯呑を二つ用意する。


「ほれ、少し冷めるの待てよ」

「ありがと、京ちゃん」

「ん、どういたしまして」


 咲がにっこり笑ってお礼を言ってくる。

 ふーふーお茶に息を吹きかけて、一口飲む。

 何だか小動物のようで、見ていて和んだ。
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