【ダンロン】ダンガンロンパ・クエスト【オリキャラ】

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189 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/23(金) 23:20:13.16 ID:RZbrjqZA0
【ショットガンコネクト開始!】

静音のサプライズ……それは考えればわかるはずだ。

・コトダマ>>176
【静音のメモ】
【スポットライト】
【身体検査の記録】

・課題
【静音のサプライズの手がかりは?】
【静音を殺した犯人の手がかりは?】
【静音が狙われた理由の手がかりは?】
190 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/23(金) 23:23:45.82 ID:RZbrjqZA0
赤穂「……」

あのメモは静音のサプライズの計画書だったはずだ。

もう1つ繋げればその概要は見えてくる……!

【静音のメモ】―【静音のサプライズの手がかりは?】

・コトダマ>>176
【四方院のドレス】
【静音の指揮棒】
【夜光塗料】
191 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/23(金) 23:29:35.05 ID:RZbrjqZA0
赤穂「……」

静音のメモ……

静音から渡された四方院のドレス……

【静音のメモ】―【静音のサプライズの手がかりは?】―【四方院のドレス】

静音が考えていたサプライズは……!

・課題
【静音のサプライズは四方院にスポットライトを当てる事だった】
【静音のサプライズは自分にスポットライトを当てる事だった】
【静音のサプライズは倉庫をスポットライトで明るくする事だった】
192 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/23(金) 23:48:14.72 ID:RZbrjqZA0
赤穂「真相への道筋を繋いでみせる!」


赤穂「ここに静音のメモがある……見てくれ」

遠見「【ライト→ドレスがキラキラ→みんな奏に注目!→完璧!……」

兵頭「……これでもっともっとみんなが奏を好きになるよね!】ですか」

赤穂「四方院さん、そのドレス……静音からプレゼントされたんだよな?」

四方院「まさか、凪は……」

赤穂「静音は停電前にスポットライトの方を見てた」

苗木「そうか……あれは確認だったんだね」

赤穂「静音の計画は多分……あの後スポットライトがドレスの装飾に反射して、四方院さんが輝いてるように見せるつもりだったんだろう」

静音はみんなが四方院さんの凄さをわかってないって不満があった。

それもこの計画を後押ししたんだろうな。

土橋「奏が好きだった凪らしい、サプライズだね」

四方院「凪はわたくしのために……」

兵頭「しかしそれを何者かに利用された……そういう事ですね?」

佐場木「間違いないだろう。そうなると……怪しい存在が浮かび上がってくる」

道掛「えっ、誰だよ!?」

六山「誰というか……スポットライトを点けた事でショートしたなら点けた人がいるよね?」

御影「サプライズの協力者……そいつがサプライズを利用して静音を殺したって事なの?」

四方院「いったい誰が……!」

赤穂「……」

サプライズの協力者……今度の議論はそこが焦点になるな。
193 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 00:04:58.47 ID:UQCoxiBA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>176
【如月の証言】
【六山の証言】
【土橋の証言】

グレゴリー「鎮魂の指揮者の計画にもたらされた妖精……」

津浦「それこそがMs.静音を殺害したクロなんでしょうか……」

苗木「演奏中なら当然【ボクと赤穂クン、四方院さんは除外】だよね」

遠見「〔遠隔操作をした〕なら話は別でありますが」

道掛「だったら今もスイッチ持ってんじゃねえか!?」

兵頭「それは考えにくいと思いますが……」

薄井「いつまでも持ってたら決定的証拠になるしな」

御影「〔誰か見てた人〕がいればいいんだけどね……」
194 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 00:20:51.47 ID:UQCoxiBA0
〔誰か見てた人〕←【如月の証言】


赤穂「それが正しいはずだ!」


赤穂「牡丹、大丈夫だ」

御影「へっ?急に何さ兄貴」

赤穂「如月さんが停電前にテーブルの近くにいた人間を把握してるからな!そうですよね?」

如月「はい。トマトジュースを吐き出してグラスを変えにいった薄井さんを目で追っていましたから」

薄井「オイ……やっぱりアレそういう意味じゃねえだろうな!?」

遠見「アレでありますか?」

如月「僕が薄井さんを好きという話ですよ」

道掛「マジか!?」

如月「……友人としてですよ?」

佐場木「おい……そんな事よりさっさと知っている事を話せ」

如月「ああ、すみません……僕が停電前にテーブルの近くにいるのを見たのは鞍馬さん、兵頭さん、ジェニーさん以外の皆さんです」

鞍馬「……」

ジェニー「ボ、ボクです?」

兵頭「あら……」

六山「おお、一気に容疑者を絞り込めたね」

苗木「3人の中の誰かが……」

赤穂「……」

いや、もう1人に絞り込める。

静音のサプライズの協力者は……!
195 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 00:22:19.73 ID:UQCoxiBA0






     【学級裁判中断!】






196 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 00:23:02.13 ID:UQCoxiBA0
本日はここまで。

明日には学級裁判を終わらせたいと思います。
197 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 21:31:31.69 ID:UQCoxiBA0






     【学級裁判再開!】






198 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 21:58:25.79 ID:UQCoxiBA0
道掛「凪ちゃんのサプライズの協力者……」

苗木「如月クンの証言から考えて鞍馬クン、ジェニーさん、兵頭さんに絞られたね」

鞍馬「……」

ジェニー「あう……」

兵頭「これは困りましたね」

四方院「あなた方3人の中に凪を殺した犯人が……!」

佐場木「……ちっ、おい赤穂」

赤穂「なんだ?」

佐場木「お前、この先の流れをなんとかする自信はあるのか」

御影「えっ?」

赤穂「……ああ、そのつもりだ」

真相をつかめているわけじゃない。

ただ1つはっきりしている事を証明するために俺は……

佐場木「……ふん、いいだろう。犯人を引きずり出すのは後だ」

薄井「は?なんでだよ?」

佐場木「今誰かを名指ししたところでしらばっくれるのがオチだ……ならばまず外堀を埋める」

六山「外堀って?」

鞍馬「……あの暗闇の中どうやって静音凪に電気スタンドを当てる事が出来たか」

津浦「そういえば……停電中に電気スタンドは倒れたんでしたね」

土橋「じゃあそこのところを話し合ってみようか!」
199 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 22:06:43.27 ID:UQCoxiBA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>176
【六山の証言】
【土橋の証言】
【静音の倒れかた】

佐場木「どうやって静音に電気スタンドを命中させたのか……」

佐場木「これを明らかにするぞ」

グレゴリー「犯人は〔漆黒の闇を見通す瞳〕を持っていたのだ!」

兵頭「〔暗視スコープ〕を使ったというのが現実的なのでしょうが……」

遠見「そんなものが持ち込まれればわかるでありますよ!」

道掛「〔運任せにやった〕んじゃねえか?」

六山「つまり犯人は幸運の持ち主って事だね……ジー」

苗木「そんな目で見るのはやめてよ!?」

ジェニー「……きっと〔目印があった〕です」
200 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 22:20:25.42 ID:UQCoxiBA0
〔目印があった〕←【六山の証言】

赤穂「それが正しいはずだ!」


赤穂「目印か……」

ジェニー「……」ビクッ

赤穂「六山、確か停電中にステージがボンヤリ光ってたって言ったよな?」

六山「うん、言ったよ……あっ、もしかしてあれが?」

苗木「ステージが光ってたって……ボク気付かなかったよ?」

四方院「わたくしも、ですわ」

赤穂「俺も気付かなかった……正直六山がなんで気付いたのかわからない」

六山「それは簡単だよ。布団にくるまりながら暗闇の中で毎日ゲームをしているわたしは暗闇の光に敏感なんだ」

兵頭「一見誇らしげに語っていますがそれはダメ人間では?」

土橋「というか目悪くするんじゃないのそれ!?」

六山「デバッグ中は眼鏡つけてるよ?」

道掛「まさかの眼鏡っ子!」

佐場木「くだらない話をいつまでしているつもりだ……!」

津浦「それで、Ms.六山の見た光とはいったい?」

六山の見た光……それは間違いなくあれの光だ。
201 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 22:46:08.20 ID:UQCoxiBA0
【夜光塗料】

赤穂「こいつだ!」


赤穂「ステージを調べたら静音の靴とステージの中央に貼ってあったテープに塗料がついてたんだ」

遠見「塗料?」

赤穂「手をかざしてみたらボンヤリ光ってた……あれは多分夜光塗料だ」

グレゴリー「闇夜に輝く道しるべ……その軌跡に向け電灯を処刑具として崩壊させたのか」

佐場木「夜光塗料やテープを持ち込むのは決して難しい事ではなかっただろう……くそっ」

遠見「あらかた調べたとはいえ、口の中や下着の中まで調べたわけではないでありますからね……不覚で、あります」

苗木「犯人は静音さんの靴にあった夜光塗料を目印にして電気スタンドを倒したんだね……」

赤穂「静音は指揮をする時に夜光塗料のあったテープの上に立っていた……」

御影「もしかしたらそれも犯人に言われたのかもね……ステージに目印があるからって」
202 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 23:00:53.69 ID:UQCoxiBA0
四方院「……もういいでしょう」

兵頭「四方院さん?」

四方院「凪を殺した方法はわかりました」

四方院「だったら後は犯人を明かすだけではないのですか!」

四方院「凪のサプライズを利用し、その命を奪った犯人は……いったい誰なんですの!?」

赤穂「……」

静音のサプライズを手伝った人間……それは1人しかいない。

それを指摘したら……俺はもうがむしゃらにやるしかないんだ。

さあ、ここからが正念場だ……!
203 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 23:08:12.83 ID:UQCoxiBA0
【ジェニー・クラヴィッツ】


赤穂「それはキミだ」


赤穂「ジェニー……静音のサプライズの協力者はキミだな?」

ジェニー「……!」ビクッ

苗木「えっ……ジェニーさん?」

土橋「ちょっと待ってよ!ジェニーが凪を殺したっていうの!?」

ジェニー「ボ、ボクは……」

グレゴリー「朗笑の道化師……まさかその笑顔に狂気を潜ませていたというのか!?」

ジェニー「うっ、あっ……」

遠見「何かの間違いではないのでありますか……!?」

赤穂「……ジェニーが静音に協力していたのは明らかだ」
204 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 23:14:23.34 ID:UQCoxiBA0
【薄井の証言】

赤穂「こいつだ!」


赤穂「薄井が停電前、ステージ横にいたジェニーを目撃してる……そうだよな?」

薄井「お、おう……」

如月「ステージ横……なるほど、スポットライトの点灯ですか」

ジェニー「うっ、ううう……」

兵頭「あどけない顔をして……物語ではよく聞きますがまさか現実で使う事になるとは思いませんでした」

道掛「信じらんねえ……」

佐場木「……」

四方院「ふっ……ふふっ。あなたが、あなたが凪を殺したんですかジェニーさん」

ジェニー「カ、カナデ……ち、違っ」
205 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 23:15:20.15 ID:UQCoxiBA0






赤穂「それは違う」






206 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 23:31:24.67 ID:UQCoxiBA0
六山「違うって……何が?」

赤穂「ジェニーは間違いなく静音のサプライズの協力者だ」

赤穂「だけど俺は一言もジェニーがクロだなんて言った覚えはないぞ」

四方院「何を……言ってますの?」

ジェニー「マ、マサキ?」

赤穂「ごめんなジェニー。キミの無実を証明するには下地を作る必要があったんだ」

御影「兄貴、だよね……?」

俺は【超高校級のヒーロー】と呼ばれてきた。

その最大の要因は通っていた学校のいじめを完全に撲滅した事。

その中で培った1つが……下地を作るというものだ。

ある日学校でいじめの主犯格の財布がなくなるという事件が起きた。

俺はすぐに気付いた、それはいじめられている子の信頼を失墜させるための狂言だと。

だけど発言力のある主犯格、さらにそれに飲まれてるクラスメイトを相手にただ否定しても勝ち目はない。

だから俺は下地を作った。

盗んだ方法、機会、あらゆるものを証明して……最後の最後、それをいじめられている子には出来ない証拠を叩きつけた。

効果は抜群だった……下地を作られていた以上他の面からの否定は出来ず、主犯格は自爆して狂言だと暴かれたんだ。

俺は探偵じゃない、真実を論理的に明らかには出来ない。

俺はカリスマじゃない、ただ否定するだけの言葉に説得力を持たせられない。

だから俺はこのやり方を選んだ。

赤穂「ジェニーに犯行は無理だ」

赤穂「今それを証明する!」

このガタガタの穴だらけのやり方で……誰かを助けられると信じて。
207 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 23:40:45.68 ID:UQCoxiBA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>176
【静音の倒れかた】
【モノクマファイル1】
【土橋の証言】


四方院「ジェニーさんが……犯人ではない?」

道掛「だけど凪ちゃんのサプライズの協力者が犯人じゃないのかよ!?」

六山「【スポットライトの点灯】はジェニーさんがやったんだよね?」

薄井「協力者なら【夜光塗料のテープを貼った】のもジェニーじゃねえのかよ?」

御影「ジェニーには【犯行は出来ない】……兄貴は何が見えてるのさ」

ジェニー「ボクは……」
208 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/24(土) 23:53:19.58 ID:UQCoxiBA0
【夜光塗料のテープを貼った】←【土橋の証言】

赤穂「その正義……否定させてもらうぞ!」


赤穂「ジェニーには犯人が目印に使った夜光塗料をステージに貼る事は出来ないんだ!」

薄井「隙を見りゃ、出来んだろ」

赤穂「いいや、無理だ。なぜならジェニーは夜光塗料が貼られた時ステージに上がってないんだからな!」

赤穂「土橋!キミは言ったよな?ジェニーはパフォーマンスに使う木箱を見ていてステージには上がってないって!」

土橋「えっ、あっ、う、うん!間違いないよ、ジェニーはステージには上がってない!」

佐場木「だがジェニーはステージでパフォーマンスを行っていた。その時に貼った可能性はないのか?」

赤穂「ジェニーは目立つようなパフォーマンスを繰り返してステージに注目を集めていた……そんな中でテープを貼れば間違いなく目立ったはずだ。それに」

如月「それに?」

赤穂「ジェニーがパフォーマンスに使った木箱にも夜光塗料がついていた……つまりジェニーのパフォーマンス中、既にステージにはテープが貼られていたんだ!」

遠見「ならばテープを貼る機会は……ジェニー殿にはないであります!」

赤穂「夜光塗料がついていたテープは犯人が使うためのものだったのは明白だ!」

赤穂「だけどそれを貼る事がジェニーには不可能だった以上……ジェニーは犯人じゃない!」
209 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 00:03:57.07 ID:KAIXdCFA0
赤穂「……」

佐場木「ジェニーに夜光塗料を塗るタイミングはなかった……どうやら証明されたようだな」

兵頭「そもそも六山さんがボンヤリとわかる程度にまで夜光塗料が木箱についてしまっていたなら……犯行が出来なくなる可能性もありますか」

六山「そうなると不自然だよね。わざわざ目印をわかりにくくしてるんだから」

四方院「そんな……」

ジェニー「……カナデ、ごめんなさい、です」

四方院「……」

ジェニー「ボク、ナギに頼まれました。合図したらカナデに向けてスポットライトを当ててほしいって」

ジェニー「だけど、だけどナギがああなって……ボク、怖かったです……!」

ジェニー「ボクのせいでっ、ナギがああなったって思ったらっ、怖くてっ、何も言えなくてっ」

ジェニー「カナデ……ごめんなさいです!ボクはっ、ボクはぁ……」

四方院「ジェニー、さん」

ジェニー「うっ、ぐすっ、うああっ……」

四方院「……謝るのはこちらですわ。焦って、あなたを人殺し呼ばわりして……ごめんなさいジェニーさん」

……ジェニーの無実は、証明できたみたいだな。
210 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 00:17:08.21 ID:KAIXdCFA0
苗木「あ、あのさ……ジェニーさんが犯人じゃないのはわかったけど」

苗木「サプライズの協力者が違うなら……結局静音さんを殺したのは誰なの?」

御影「兄貴は、そこまでわかってるの?」

赤穂「……いや、俺はジェニーの無実を証明する方を優先しちゃったからな」

ここからは完全に手探りだ……静音を殺したのは誰なのか……

鞍馬「……時間」

グレゴリー「むっ?」

鞍馬「演奏会が始まったのは何時でしたか」

四方院「キリがいいので7時50分からだったと思いますが……」

…………7時50分?

如月「……おかしいですね」

佐場木「……ちいっ!そういう事か!」

赤穂「……」

なんてこった……俺達はとんでもない勘違いをしてたのか……!
211 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 00:20:15.06 ID:KAIXdCFA0
【ショットガンコネクト開始!】

演奏会の開始時刻……それから考えればわかるはずだ。

俺達を迷わせていた迷路の正体が……!

・コトダマ>>176
【モノクマファイル1】
【静音の倒れかた】
【身体検査の記録】

・課題
【静音の死因を示すのは?】
【静音の死亡推定時刻を示すのは?】
【静音の死亡場所を示すのは?】
212 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 00:23:29.78 ID:KAIXdCFA0
赤穂「……」

演奏会の開始時刻は7時50分……

静音の死亡推定時刻は7時52分……

【モノクマファイル1】―【静音の死亡推定時刻を示すのは?】


・コトダマ>>176
【ストップウォッチ】
【ガラスの置物】
【身体検査の記録】
213 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 00:26:30.51 ID:KAIXdCFA0
赤穂「……」

演奏会の開始時刻は7時50分……

静音の死亡推定時刻は7時52分……

そして牡丹のストップウォッチ……

これが示すのは……!

【モノクマファイル1】―【静音の死亡推定時刻を示すのは?】―【ストップウォッチ】


・課題
【静音を殺害した凶器は電気スタンドではない】
【静音の死亡推定時刻は7時52分ではない】
【静音は死んでいない】
214 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 00:39:58.35 ID:KAIXdCFA0
【静音を殺害した凶器は電気スタンドではない】

赤穂「真実をこれで繋ぐ!」


赤穂「演奏会が始まったのは7時50分……四方院さん間違いないか?」

四方院「え、えぇ、間違いないですわ」

赤穂「モノクマファイルによると静音の死亡推定時刻は7時52分……モノクマが嘘をついてるとは考えにくい」

モノクマ「モノクマファイルはしっかり正確だよ!」

六山「何か問題があるの?」

赤穂「牡丹、演奏会からガラスが割れる音がするまでストップウォッチは使ってたんだよな?」

御影「何回か止めたけど、まあそうだね」

赤穂「その時間は何分だ?」

御影「さっき見たじゃん……ほら3分…………あれ?」

遠見「ちょっと待つであります!演奏会が始まって静音殿が亡くなるまでの時間は2分でありますよ!?」

土橋「だけどストップウォッチを見ると、演奏会から電気スタンド割れるまでの時間は3分以上……」

ジェニー「ど、どういう事です?」

佐場木「俺達はまんまと踊らされていた……静音はあの電気スタンドが倒れてきて死んだのだとな!」

如月「実際は電気スタンドが倒れる前に静音さんは殺害されていた」

兵頭「なるほど……あの現場を見れば静音さんは電気スタンドで死亡したとしか思えませんね」

薄井「……じゃあ凶器はなんだよ」

凶器……それはきっとあれだ!
215 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 00:51:52.30 ID:KAIXdCFA0
【ガラスの置物】


赤穂「こいつだ!」


赤穂「ガラスの置物……あれが凶器なんじゃないか?」

兵頭「しかしあれは1つも欠けていませんよ?」

赤穂「倉庫にあったのはな……津浦、グレゴリー」

津浦「マーケットに元々あったはずの数は7つですが……調べたところ1つもありませんでした」

グレゴリー「惨劇の舞台にありし聖遺物は6……ならば残る欠片はいずこへと消えたか」

赤穂「多分あらかじめ割ってあったんだ……犯人はその欠片を凶器にして静音を殺害した」

四方院「電気スタンドを凪の胸に倒したのは……本来の凶器を隠すカモフラージュ」

道掛「だけどどうやって持ち込んだんだよ?佐場木やメメちゃんもさすがにガラス片は見逃さなくね?」

そうだ。

ガラス片が凶器なら、どうやってそれを倉庫に……
216 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 01:04:13.71 ID:KAIXdCFA0
終わらせたかったのですが本日はここまで。

残り少しなので明日おしおき含めたラストまでいきたいところです。
217 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 20:45:11.94 ID:KAIXdCFA0
【身体検査の記録】

赤穂「こいつだ!」


赤穂「佐場木、身体検査の時に撮ったやつを見せてくれないか?」

如月「そういえば佐場木さん、記録を録っていたと言ってましたね」

佐場木「そうだ。念のためにこのビデオカメラで撮っていた」

グレゴリー「それは我が天具が1つ!」

土橋「撮られてたんだ……」

四方院「それを見れば、誰がガラス片を持ち込んだかわかるかもしれませんわね」

六山「だけど見にくいなぁ……あっ、そうだモノクマ」

モノクマ「なにかな?」

六山「その無駄に大きいモニター使わせてよ。どうせそれでゲーム出来ないんだし」

モノクマ「このモニターをなんだと思ってるのさ!?まあ、証拠は平等に見ないとね……佐場木クン、そのビデオカメラをお貸しくださーい!」

モノクマが佐場木からビデオカメラを受け取って消えていく。

そして数分後……モニターにビデオカメラの映像が映し出された。
218 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 20:51:41.94 ID:KAIXdCFA0
静音『身体検査ってめんどくさいな……』

遠見『まあまあ、パーティーを円滑に進めるためでありますから』

佐場木『それよりこのスポットライトはなんだ?』

静音『ちょっと意見もあったからサプライズに使う!』

遠見『サプライズでありますか?内容は……』

静音『内緒内緒!ステージの横に置くだけだからいいだろ!』

佐場木『……ふん、まあいいだろう』

――――

道掛『いやっほう!』

遠見『なっ!?ストップストップであります道掛殿!』

道掛『おっ、どうした?』

佐場木『貴様……いきなり自転車で飛び込んできてなんの真似だ』

道掛『何ってパーティーで俺の華麗なテクニックを見せるんだよ!盛り上がる事間違いなしだぜ!』

佐場木『今すぐ降りろ……!』

道掛『えっ!?』

――――

兵頭『厳重警戒ですね』

遠見『時期が時期でありますから……我慢してほしいであります』

兵頭『ふふっ、別に異論はありませんよ。私も何事もなくすんでほしいので』

佐場木『……』

――

グレゴリー『その願いは聞き届けられん!』

佐場木『なんだと?』

遠見『グレゴリー殿、そう言わずに……ちょっとその仮面を外してほしいだけでありますから』

グレゴリー『この仮面は我が皮膚と同じ!外すなど残虐なる一手よ!』

佐場木『くだらん事を言ってないで外せ……!遠見、押さえつけろ!』

グレゴリー『うおっ!?やめろ、我が封印を解くな!ぬおおおおおっ!?』

――――

津浦『はい、どうぞ』

遠見『はぁ、はぁ……確かに』

佐場木『くそっ、手こずらせてくれる……!』

津浦『あの、何かあったんですか?』

遠見『あはは、ちょっとした大捕物を……』

――――

遠見『ステージ用の木材、確かに確認したであります。次は身体検査を』

土橋『えっと、身体検査はいいけど半次も一緒なの?』

佐場木『なにか問題があるのか』

土橋『いや、こういうのって服脱ぐんでしょ?さすがに男の子の前でそれは……』

佐場木『……そこまでしなくていい』

遠見『自分がしっかり服の上から改めるでありますから!』

土橋『あっ、それなら良かった』
219 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 20:54:00.06 ID:KAIXdCFA0
薄井『……』

遠見『なんだか不機嫌でありますね……』

薄井『……』パチパチッ

佐場木『んっ?静電気か?』

遠見『というよりは、空気がピリピリしてるであります……』

――

苗木『ボク身体検査なんて初めてだよ』

遠見『そうなのでありますか?』

苗木『うん、ボクはごく普通の生活してきたからね』

佐場木『海外に出た事もないのか』

苗木『うーん飛行機ってちょっと怖くて』

遠見『気持ちはわかるであります……空爆は怖いでありますよ』

佐場木『おそらく意味が違うぞ』

――

六山『ゲームセットでーす』

遠見『リュックにゲーム以外がないであります』

佐場木『依存症だな』

六山『むっ、そんな事ないよ。ゲームは1日20時間って決めてるもん』

遠見『立派な依存症であります……!』

――

四方院『ご苦労様ですわお2人共』

遠見『いつものドレスとは違うのでありますね』

四方院『凪からの贈り物ですの。わたくしは派手な気がしたんですけれど』

佐場木『……あいつは張り切っているようだからな』

四方院『ふふふ、そうですわね。だからわたくしは応えてあげたいと思いますわ』
220 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 20:54:42.89 ID:KAIXdCFA0
如月『どうぞ』

佐場木『ふん、貴様は存在そのものが危険物だがな』

遠見『佐場木殿、そう身構えないで……』

佐場木『……ちっ、さっさと終わらせるぞ』

如月『はい』

――――

ジェニー『今日は頑張るです!』

遠見『ジェニー殿!?』

佐場木『いつの間に入った……!』

ジェニー『ハンジとレイキが忙しそうでしたから……ダメだったですか?』

遠見『と、とにかくジェニー殿ちょっとこちらへ!その木箱も一緒に!』

佐場木『……ちっ、そこまで冷静さを欠いていたか俺は』

――――

鞍馬『……』

遠見『……』

佐場木『何をしている』

遠見『隙が見当たらないであります……!』

鞍馬『……』

佐場木『普通に調べればいいだけだろう……おい鞍馬』

鞍馬『どうぞお好きに』

――――

赤穂『身体検査か……なあ、この杖も凶器になるのか?』

遠見『さすがにそこまでは……』

佐場木『したいところだがな』

御影『それしたら兄貴どうやって歩くのさ』

赤穂『……牡丹に支えてもらうか』

御影『無茶言わないでよ』
221 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 21:11:30.50 ID:KAIXdCFA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>176
【モノクマファイル1】

道掛「わっかんねえ!どうやってガラス片なんか持ち込んだんだ!?」

如月「皆さん服の上からは調べられていますね……」

兵頭「そうなると【服の下に隠した】んでしょうか?」

遠見「しかしガラス片など入っていれば服の上から叩いた時に気付くでありますよ……」

苗木「隠した方も怪我しそうだしね」

佐場木「……こうなった以上考えられる可能性は1つ」

佐場木「犯人は【俺達が調べなかった部分にガラス片を隠した】としか思えん」

六山「さっき調べなかったって言ってたのは下着や口の中だっけ?」

ジェニー「犯人はどちらかに隠したですか?」

薄井「オイオイ、そりゃねえよ」

薄井「【記録見ても口の中に隠してそうなヤツなんていねえ】」

薄井「ただ佐場木や遠見が見逃したんじゃねえのか?」
222 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 21:17:53.92 ID:KAIXdCFA0
【記録見ても口の中に隠してそうなヤツなんていねえ】←【俺達が調べなかった部分にガラス片を隠した】

赤穂「その矛盾……捕まえたぞ!」


赤穂「……薄井、本当にそうか?」

薄井「なんだよ?」

赤穂「本当に口の中に隠してそうなヤツなんていないのか?」

薄井「んなもん、見りゃわかんじゃねえか」

佐場木「……おい!もう一度映像を見せろ!」

――――

遠見「これ、は」

如月「……」

赤穂「今の映像、みんなは喋りながら身体検査を受けている」

赤穂「だけど1人……身体検査の間全く喋ってない人間がいた」

赤穂「そいつになら出来たはずだ」

赤穂「口の中にガラス片を入れて身体検査を通る事が!」

そうだろう?
223 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 21:28:40.38 ID:KAIXdCFA0
【薄井千里】

赤穂「犯人はお前だな……!」


赤穂「薄井」

薄井「……あ?」

赤穂「あの時お前は口の中に入れてたんじゃないか?」

赤穂「静音を殺した凶器のガラス片を!」

薄井「……」

津浦「Mr.薄井が、Ms.静音を……?」

如月「何かの、間違いではありませんか?」

赤穂「如月さん……そもそも薄井はさっき変な発言をしてるんですよ」

兵頭「変な発言?」

赤穂「口の中に隠してそうなヤツはいない」

赤穂「なあ、薄井」

赤穂「なんで佐場木と遠見は口の中と下着を調べてないって言ってたのに……お前は口の中だけに言及したんだ?」

薄井「……!」

鞍馬「……口の中に隠していた可能性を提示されて焦りましたね」

薄井「グッ……!」

四方院「薄井さん……あなたが凪を殺したんですの!?」

薄井「グッ、クッ……」

赤穂「どうなんだ、薄井!」
224 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 21:30:02.54 ID:KAIXdCFA0






薄井「フザケンナァァァァァァァァッ!!」

パァン!

ガシャンッ!






225 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 21:37:37.55 ID:KAIXdCFA0
土橋「きゃっ!?」

御影「なに……いきなりモニターや照明が割れた……」

モノクマ「ボクの血と汗と涙とオイルの結晶たる学級裁判場がーー!?」

赤穂「……」

これが、【超高校級のサイキッカー】の力なのか?

薄井「本当にヒーローにはろくなのがいやしねえなクソが!」

薄井「片方はオレにつきまといやがる!片方はオレに冤罪被せやがる!」

薄井「いくらオレがインチキ野郎でも我慢ならねえ!」

赤穂「……」

薄井「オレよりもっと怪しいヤツがいるだろうが……」

薄井「今それを教えてやるよ……クソヒーロー!」


薄井「テメエはオレ以上のインチキ野郎だ!」反論!
226 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 21:45:42.54 ID:KAIXdCFA0
【反論ショーダウン開始!】

・コトノハ>>176
【静音のサプライズ】
【静音の倒れかた】
【静音の死体】


薄井「オレより怪しいヤツがいるだろうが!」

薄井「それを無視してオレを犯人扱いだと?」

薄井「ふざけんなよクソヒーロー!」

赤穂「だったら教えてくれ」

赤穂「キミの言う怪しい奴は誰なのか」

薄井「四方院だよ四方院!」

薄井「あの装飾にならガラス片だって隠せるだろうが!」

薄井「テープ見逃した連中なら見逃しても不思議じゃねえしな!」

薄井「【四方院が静音の胸を刺した】んだよ!」

薄井「オレは犯人じゃねえ……ゲホッ!」
227 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 22:07:13.89 ID:KAIXdCFA0
【四方院が静音の胸を刺した】←【静音の倒れかた】

赤穂「その正義は黒く染まってるぞ!」

赤穂「薄井……四方院さんは犯人じゃない」

薄井「なんでわかんだよ……まさかテメエ、四方院と静音が親しいからとか言わねえだろうな?」

赤穂「そうだ」

薄井「テメエ、本当にふざけんなよ!?ゲホッ、チッ……」

赤穂「四方院さんと静音が親しいからこそ……あの静音の倒れかたはおかしいんだよ」

薄井「……は?」

四方院「どういう、意味ですの」

赤穂「静音は四方院さんを慕っていた。男だったらお婿さんになりたいなんて言うぐらいには」

赤穂「そんな静音が頭を四方院さんに向けて倒れていたんだ」

遠見「頭を向けて倒れていたという事は立っていた時は背中を向けていた……」

赤穂「あの静音凪が!あの停電の中で!四方院さんのところに行かないはずがない!」

佐場木「さらに静音が殺されてから電気スタンドを倒されるまで数分もない……」

グレゴリー「優雅なる笛吹きは鎮魂の指揮者の魂を刈り取り、あの漆黒の闇の中疾風のように骸の位置を変えた事になる」

津浦「難しい、でしょうね」

赤穂「薄井……まだ反論はあるか?」

薄井「……ゲホッ!ふざけんな、ふざけんなよ!」

薄井「オレは犯人じゃねえ……オレは!」
228 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 22:15:07.30 ID:KAIXdCFA0
【パニックトークアクション開始!】

薄井「オレは犯人じゃねえ!」

薄井「静音を殺してなんかいねえ!」

薄井「ゲホッ!ゴホッ!」

薄井「テメエの推理には何も根拠がねえ……!」

薄井【オレはガラスなんか口に入れてねえんだよ!】



     の

口        中の

     傷
229 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 22:23:20.43 ID:KAIXdCFA0
【口の中の傷】

赤穂「これで終わらせてやる!」


赤穂「薄井」

薄井「ゲホッ!」

赤穂「さっきから随分……咳してるな」

薄井「……!」

赤穂「もしかして開いたんじゃないか?」

赤穂「ガラスを口の中に入れた時に切った傷が!」

薄井「ちげえ……コレは……!」

赤穂「だったら見せてくれないか……口の中を」

薄井「ッ……!」

佐場木「傷があるならどこで切ったか聞かせてもらおうか」

遠見「薄井殿……よろしいでありますね?」

薄井「ゲホッ!」

ビチャッ…

土橋「あっ」

ジェニー「チサト……血が……」

兵頭「今度は……トマトジュースではなさそうですね」

薄井「……クソッ、タレ」

如月「…………」
230 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 22:42:48.86 ID:KAIXdCFA0
【クライマックス推理開始!】

ACT.1
今回の事件は懇親会で静音がサプライズを企画してる事から始まった。
犯人は静音とジェニーが打ち合わせをしているのを聞いたんだろうな……これを利用して殺人を計画したんだ。

ACT.2
犯人はまずマーケットにあるガラスの置物を割り、凶器に使うガラス片を手に入れた。
そしてそれを口の中に入れて身体検査を通過したんだ……その時に口の中を切ったんだろう。

ACT.3
次に犯人は停電を起こすためにスポットライトのコンセントに埃を詰めた。
さらにステージ強度を確かめるみんなに紛れて夜光塗料を塗ったテープを貼る。
工作を終えたその後、犯人はガラス片を隠し持ちながらその時を待ったんだ。

ACT.4
演奏会が始まってから犯人はその場から離れてステージに近付いた。
そしてジェニーがスポットライトを点灯した事で倉庫は停電。
犯人は夜光塗料を目印に静音に近付いて……ガラス片で静音を刺殺した。

ACT.5
静音を殺した犯人は死体をステージに横たえると、また夜光塗料を目印に今度はガラスの電気スタンドを静音めがけて倒した。
結果静音の身体にはスタンドのガラス片が突き刺さって、本当の凶器は隠れてしまったんだ。

だけどビデオカメラで記録されていた事。
牡丹のストップウォッチで矛盾が生まれた事。

何よりお前の焦りがこの犯行計画を砕いたんだ!

赤穂「薄井千里!静音を殺したのはお前なんだ!」

薄井「……チクショウ」
231 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 22:44:48.33 ID:KAIXdCFA0
モノクマ「議論の結論が出たみたいだね!」

モノクマ「それでは投票タイムとまいりましょうか!」

モノクマ「オマエラ、お手元のスイッチで投票をお願いします!」

モノクマ「オマエラの答えが正解?それとも不正解?」

モノクマ「運命はどっちだー!!」

         VOTE

      薄井 薄井 薄井

       チャッチャッチャー!


     【学級裁判閉廷!】
232 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 23:06:51.67 ID:KAIXdCFA0
モノクマ「はいはい大正解でございます!」

モノクマ「今回静音凪さんを殺害したクロは……」

モノクマ「薄井千里クンでしたー!」

薄井「クッ……!」

土橋「なんで?なんで凪を殺したの!?」

薄井「……なんで?むしろオレが聞きてえよ」

薄井「なんでテメエラは普通でいられんだよ」

薄井「未来機関がどうにかなってるかもしれねえこの状況で、なんでのんきにパーティーなんか出来やがるんだ!」

佐場木「ふん……あの動機に影響されたわけか」

御影「だからって、静音を殺したのは……」

薄井「御影、いいよなテメエは。兄貴と一緒にいられてよ」

御影「えっ、私は……」

兵頭「あの、1ついいですか」

薄井「あ?」

兵頭「なんでこんな手間のかかる事をしたんですか?さっきの現象を見る限りあなたは本当にサイキッカー……ガラス片を持ち込まなくてもその力で電気スタンドを倒すなどで殺人は出来たのでは?」

薄井「……ハッ、やれるかよ」

薄井「オレはこのふざけた力は使わねえって決めたんだよ……アネキを解放するためにな」

赤穂「アネキ……」

モノクマ「あっ、気になる?気になっちゃう?」

モノクマ「いいでしょう!オマエラに教えてあげるよ!」

モノクマ「薄井クンが自分をインチキ野郎って言う理由をね!」
233 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 23:26:25.38 ID:KAIXdCFA0
モノクマ「薄井クンのお姉さんの名前は薄井千影さん!」

モノクマ「希望ヶ峰学園第77期生【超高校級のオカルト研究家】で名前聞いた人もいるんじゃないかな?」

モノクマ「そのお姉さんがオカルト研究家になったのはそもそも薄井クンのためなんだよね!」

モノクマ「薄井クンには物心つく前からさっきみたいな超能力があった」

モノクマ「だけど周りはインチキだの詐欺師だのまだ幼い薄井クンをボッコボコ!一時期対人恐怖症になるぐらい薄井クンは追い詰められたんだよ!」

モノクマ「そんな彼を認めさせるためにお姉さんは幽霊とか怖いのにオカルト研究家の道を歩んだってわけ!」

モノクマ「ここまでならちょっと強い姉弟愛ですんだかもしれない……だけどそうはならなかった!」

モノクマ「事もあろうにそんなお姉さんの努力を無視して薄井クンは自分をインチキ野郎だと言い出したのです!」

モノクマ「理由はお姉さんを解放するため……自分の力を証明するために人生を捧げてるお姉さんが見てられなくなったから!」

薄井「アネキは……もっと自分の幸せのために生きるべきなんだよ」

薄井「オレのせいで周りから色々言われたのだって知ってんだ!」

薄井「だけどアネキは、オカルト研究をやめなかった」

薄井「オレを本物だって証明するために……色んなもんを捨てちまった」

薄井「イヤなんだよ!アネキがオレなんかのために幸せになれないのは!」

薄井「だからオレはアネキを解放するためにインチキ野郎じゃなきゃいけねえんだよ!」

モノクマ「ああ、なんて絶望的なんだろうね!」

モノクマ「姉は弟を救うために。弟は姉に幸せになってもらうために」

モノクマ「正反対の事をして足を引っ張りあってるんだから!」

モノクマ「最も薄井クンはわざとかもね……なんせお姉さんを解放するためにと言いつつ、うぷぷ」

モノクマ「誰よりも執着してるんだから!」
234 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 23:35:17.94 ID:KAIXdCFA0
薄井「アネキは今未来機関にいる」

薄井「そのアネキに何かあったかもしれねえ……」

薄井「オレはどうしても外に行かなきゃならねえんだ!」

グレゴリー「だから鎮魂の指揮者……いや、我ら全てを抹殺せんとしたか」

苗木「だけどなんで静音さんを……」

薄井「……どうせ全員殺すんだ。やりやすいのを狙っただけだよ」

四方院「っ……そんな理由で凪を!わたくしの大切なあの子を奪ったと言うんですの!?」

道掛「お、落ち着けよ奏ちゃん!」

四方院「離してください!あなたは、あなたはわたくしが殺します!わたくしがっ……わたくしがぁ……!」

如月「薄井さん」

薄井「……んだよ。説教でもすんのかヒーロー」

如月「……」

赤穂「如月さん……」

辛いよな……薄井は如月さんにとって――
235 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 23:36:44.51 ID:KAIXdCFA0






グシャ






236 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/25(日) 23:59:46.66 ID:KAIXdCFA0
赤穂「えっ」

薄井「うぐああああっ!?」

なんだ、今の。

如月「……」

如月さんが、薄井の手を握り潰した……?

薄井「グッ、オマエ、なんの……!?」

如月「悪を裁いてるだけですが?」

佐場木「っ、遠見!奴を止めろ!」

遠見「り、了解であります!」

如月「邪魔はしないでいただきたい。僕は悪以外を殺すつもりはないので」

佐場木「如月怜輝……貴様やはり【ジャスティスジャッジ】か!」

ジェニー「【ジャスティスジャッジ】……?」

津浦「世界各国の犯罪者を凄惨なやり方で殺害する……【キラーキラー】【ジェノサイダー翔】と並んで有名な殺人鬼です」

如月「僕は正義の裁きを与えているだけですよ。最も最後まで執行する前に大概は死んでしまいますが」

佐場木「何が正義の裁きだ……貴様はただの殺人鬼だ!」

如月「正義はそれぞれですよ。佐場木さん」

赤穂「……」

殺人鬼……?

如月さんは、ヒーローじゃないのか?

如月「さて薄井さん。まだ執行は済んでいませんよ」

薄井「ヒーロー……テメエ……」

如月「左手ですから……次は右手てすね。そのあとは脚、背、首……最後まで耐えたら裁きは完了……っ!」

鞍馬「……」

如月「鞍馬さんなんでしょうか?まさか邪魔に入るつもりではありませんよね?」

鞍馬「……あまり好き勝手されてルール違反になられても困るので」

如月「まいりましたね……」
237 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 20:13:31.72 ID:oJ2p3IRA0
御影「ちょっと兄貴っ……兄貴が憧れてたのはあんな危ない奴だったわけ!?」

赤穂「俺だって、あんな如月さん知らない……」

目の前では鞍馬が薄井に向かおうとする如月さんを食い止めている。

だけど俺にはわからない。

あの如月怜輝が、誰かを殺すためにそれを邪魔する人間を排除しようとしているなんて。

グレゴリー「くっ、なんという混沌の坩堝よ!」

苗木「み、みんな落ち着いてよ!」

六山「どうしよう……」カチカチ

薄井の呻き声と如月さんと鞍馬の戦う音だけが学級裁判場を支配する。

モノクマ「ええい、オマエラうるさーい!!」

それを止めたのはモノクマの一喝。

だけどそれは平穏を意味しなかった。

モノクマ「全くボクの仕事を奪うなんて許さないよ如月クン!」

土橋「モノクマの仕事……」

モノクマ「もちろんおしおきだよ!急がないと如月クンに薄井クンが殺されちゃうからね!」

兵頭「おしおき……」

薄井「グッ……オレはまだ死ぬわけにはいかねえ……!」

佐場木「この事件俺のミスが引き金だ……だがな薄井」

佐場木「静音だって同じように思っていただろうに勝手な事をほざくな!」

遠見「……佐場木殿」

モノクマ「うぷぷ、全くだね!まあ、どちらにしても薄井クンには何も出来ないよ」
238 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 20:19:40.99 ID:oJ2p3IRA0






モノクマ「絶賛コロシアイ共同生活中のお姉さんもこんな弟を持ってかわいそうだよね!」






239 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 20:37:28.33 ID:oJ2p3IRA0
薄井「なっ……」

佐場木「貴様今のはどういう意味だ!」

モノクマ「オマエラと同時期に未来機関第13支部の皆さんはただいま塔和シティにてコロシアイを始めているのです!」

モノクマ「そしてその中には……薄井千影さんもいまーす!」

薄井「アネキが、コロシアイ……」

モノクマ「うぷぷ、おとなしくなったみたいだね。それではメインイベントとまいりましょう!」

薄井「……ハッ、ハハハハッ」

モノクマ「今回は【超高校級のサイキッカー】である薄井千里クンにふさわしいスペシャルなおしおきを用意いたしました!」

薄井「……サイキッカー?」

モノクマ「それでははりきってまいりましょう!」

薄井「アネキの一大事に瞬間移動も出来ずに、人殺しを選んだオレなんざ……」

モノクマ「おしおきターイム!!」

薄井「ただの、インチキ野郎じゃねえか」
240 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 20:38:48.30 ID:oJ2p3IRA0






       GAME OVER

  ウスイクンがクロにきまりました。

    おしおきをかいしします。






241 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 21:02:53.21 ID:oJ2p3IRA0
乾いたように笑う薄井の首に首輪が巻き付けられて扉の向こうに消えていく。

そしてモニターに十字架に磔にされた薄井が映し出された。

【曲げよエスパーモノクマ!】

【超高校級のサイキッカー薄井千里処刑執行】

磔にされた薄井クンの前にモノクマが現れます。

モノクマはスプーンを1本取り出すと、スプーンに向かってパワーを送ります。

集中しているモノクマの後ろにいる薄井クンが呆れ果てたような目をしていると……十字架の左腕の部分がガタガタと揺れます。

そして……その左腕の部分は薄井クンの腕ごと変な音をたてて後ろに曲がりました。

薄井クンが叫びますがそれは大音量のBGMにかき消されて。

さらにモノクマがパワーをスプーンに送ると今度は十字架の右腕部分が後ろに曲がります。

しかしスプーンは全然曲がらず……モノクマは最大パワーをスプーンに送ります。

すると十字架の腰の部分がガタガタと揺れ出します。

そして……

モノクマはスプーンを力任せに曲げると床に叩きつけてその場を後にします。

そしてその場には後頭部と踵がつくほど曲がり……口から血を吐き出した薄井クンだけが残されました。
242 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 21:23:20.12 ID:oJ2p3IRA0
モノクマ「エクストリィィィィィィィィム!!」

モノクマ「いやはやシスコンを拗らせるとろくな事になりませんなぁ」

苗木「うわああああああっ!?」

津浦「こ、こんな……ひどいっ……」

グレゴリー「なんという絶望の体現か……」

六山「ちょっとこれは……落ち着くの無理かな……」カチカチ

道掛「ちくしょう……こんなのありかよ!?」

四方院「死んだ……凪に償わせられずに……わたくしは……」フラッ

土橋「奏!」

ジェニー「カナデ!しっかりしてくださいです!」

赤穂「……」

御影「兄貴……」

俺にしがみついて震える牡丹の手を俺は握り返してやれなかった。

それは俺も薄井に対する壮絶な処刑にのまれていたのか……それとも。

如月「やはりあなたは巨悪ですね……モノクマ」

あんなに親しくしようとしていた薄井が死んだのに平然としている如月さんを理解できないからなのか……

如月「別のコロシアイにも関わっているようですから……早急に裁かなければいけませんね」

モノクマ「うぷぷ!君に出来るかな殺人鬼ヒーローさん?」

如月「成し遂げますよ。僕はヒーローなんですから」

ヒーロー、ヒーローってなんなんだ?

如月さんのようにやるのがヒーローなのか?

俺には……わからない。
243 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 21:30:01.29 ID:oJ2p3IRA0






兵頭「あはあっ……!」






244 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 21:36:52.30 ID:oJ2p3IRA0
赤穂「えっ?」

なんだ、今の声……

兵頭「なんですか、なんなんですかこれ?」

遠見「兵頭殿、どうしたのでありますか?」

兵頭「投票は命さえ懸かる物なのは知ってるのに……」

佐場木「何を言っている……」

兵頭「生き死にを直結する投票が……こんなにも、快感だなんて……!」

兵頭「ひっ、へへっ……最っ高っですぅ……!」

土橋「人が死んだのに、なんでそんな笑ってられんの……!?」

鞍馬「……」

その場にへたりこんで息も荒く頬を染める兵頭……

その姿は今まさに人が死んだ瞬間を見た人間とは、思えなかった。
245 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 21:40:50.52 ID:oJ2p3IRA0
俺達は何も出来なかった。

殺人鬼としての顔を見せた如月さん。

異常な性癖を出した兵頭。

モニターに未だ映る薄井の死体。

その空気に完全にのまれていた。

だから俺を含めた誰も気付いてなかった。

この場において呟かれた……
246 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 21:43:00.62 ID:oJ2p3IRA0






「いい気味」

悪意に満ちたその言葉に。






247 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 21:55:23.81 ID:oJ2p3IRA0






CHAPT.1【正義という名の××】 END

生き残りメンバー16→15人

To be continued...






248 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 22:16:21.51 ID:oJ2p3IRA0






【パートナーからのタクト】を手に入れました!

【姉に渡せなかった髪留め】を手に入れました!






249 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/26(月) 22:48:43.43 ID:oJ2p3IRA0
CHAPT.2は明日から開始します。
250 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/27(火) 23:06:01.36 ID:VZ1GC/uA0
「大正解!」

モノクマ「今回の事件のクロは……赤穂政城クンでしたー!」

赤穂「ち、違う!俺はやってない!」

モノクマ「今回は【超高校級のヒーロー】にふさわしいスペシャルなおしおきを用意しました!」

赤穂「やめろ……俺は無実だ……」

モノクマ「おしおきターイム!!」

如月「赤穂さん」

赤穂「如月さ――」

如月「悪は死すべし……正義の裁きを受けなさい」

赤穂「あっ……」

グシャ
251 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/27(火) 23:08:21.30 ID:VZ1GC/uA0






【赤穂のコテージ】

赤穂「っ……!!」

……ゆ、夢?

赤穂「……」グッ

夢なら……このコロシアイの何もかもがそうならよかったのにな。






252 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/27(火) 23:13:10.14 ID:VZ1GC/uA0






CHAPT.2【糸絡まりて命絶つ】(非)日常編






253 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/27(火) 23:30:25.54 ID:VZ1GC/uA0
【6日目】

キーン、コーン、カーンコーン

モノクマ「7時です!さあ、起きた起きた!」

モノクマ「今日も張り切っていきましょー!」


赤穂「……」

朝……俺達は15人でこの新しい日を迎えた。

静音と薄井、2つの命を置き去りにして。

人の死に慣れてはいてもさすがにレストランに行く気にはなれなかった。

赤穂「……」

いや、もしかしたら俺が一番気にしてるのは2人の事より……

ピンポーン

赤穂「……?」

誰だ?

御影「兄貴、私。起きてる?」

赤穂「牡丹?」

御影「あっ、起きてる。待ってても来ないから、今日はこっちから来たよ」

赤穂「……」

迎えに来てくれたのか……妹に迎えに来させて閉じこもるわけには、いかないか。
254 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/28(水) 08:54:59.52 ID:stjxDl5A0
御影「おはよ」

赤穂「ああ……おはよう牡丹。眠れたか?」

御影「無理やり寝たよ。目覚めたら夢だったってオチなら最高だったけど」

赤穂「そうだな……」

御影「私でもこれなら……四方院はもっとキツいかもね」

赤穂「……」

御影「ちなみにさ……兄貴は大丈夫なの?」

赤穂「俺?」

御影「あの人、憧れだったんでしょ?」

如月さんの事か……

赤穂「……」

如月怜輝は俺にとって目標みたいな存在だった。

あの人の行動はたくさんの苦しんだ人を救ってきたし、この混乱した世の中において赤いマフラーのヒーロー存在にどれだけみんなが勇気付けられたか……まさにヒーローの中のヒーローってやつで。

確かに薄井がした事は人殺し……家族の事を考えていたとはいえ、静音が殺されるいわれなんてない。

だけど、だからってあんな拷問みたいなやり方は……

御影「兄貴?」

赤穂「あっ、いや……大丈夫だよ」

とにかく、如月さんの事も含めて色々考えないとな……
255 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/28(水) 09:16:11.03 ID:stjxDl5A0
【ホテルミライ・レストラン】

レストランにはほとんどのメンバーが既に来ていた。

最も雰囲気は暗い……あんな事があったんだから当たり前だけどな。

遠見「おはようであります!赤穂殿、御影殿!」

赤穂「おはよう遠見……んっ?」

遠見、目元が真っ赤だ……もしかして、泣いてたのか?

佐場木「起きたか。これでいないのは4人だけのようだな」

御影「……ねえ、その手どうしたの?」

佐場木「ただの自己満足だ。気にしなくていい」

佐場木の手には白い包帯が巻かれて血が滲んでいる。

きっと壁を殴るかなんかしたんだろう……

赤穂「4人って誰がいないんだ?」

佐場木「如月、兵頭、鞍馬、津浦だ」

御影「四方院、来てるの?」

遠見「自分も驚いたのでありますが……静音殿のためにも早くコロシアイを終わらさなければと考えているようでして」

赤穂「そうか……」

強いんだな、四方院さんは。
256 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/28(水) 22:24:23.29 ID:stjxDl5A0
四方院「皆様、昨日は倒れてしまい申し訳ありませんでした」

土橋「ちょっと奏、頭上げなよ!奏が謝る事なんて何もないんだから!」

道掛「そうだぜ奏ちゃん!」

四方院「ありがとうございます……皆様、わたくしはもう二度とこんな事が起きてほしくありません」

四方院「お願いします……わたくしに協力をしてください」

苗木「それはきっとみんな同じ気持ちだよ四方院さん」

ジェニー「はい!あんなのもうダメです!」

グレゴリー「それは然り。だが翼をもがれた我らが何をなせるか……考えなければならん」

六山「その事だけど1つ提案があるんだけどいいかな?」

赤穂「提案?」

六山「コロシアイ学園生活だとさ、学級裁判が起きる度に行けるところが増えてたよね?」

遠見「確かにそうだったであります……もしやこのコロシアイでも」

六山「確認する価値はあると思うんだけど、どうかな」

新しい場所の開放か……

佐場木「そうだとするなら中央の島辺りから行けるようになっている可能性が高いな」

御影「じゃあ行ってみようよ。手がかりがあるかもしれないしさ」

四方院「そうですわね……えぇ、そうしましょう」
257 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/28(水) 22:45:49.42 ID:stjxDl5A0
【中央の島】

赤穂「これは……!」

中央の島、そこは今までと様変わりしていた。

赤い橋が1つの島に向かって伸びていたんだ。

グレゴリー「これは……」

土橋「冗談でしょ、こんな橋どうやって……!?」

四方院「……どうやら海に沈んでいたようですわ。見てください」

四方院さんが指で擦っているのは……塩?

遠見「どうやら海水が蒸発して塩が残されたようであります」

佐場木「……足跡らしき物があるな」

苗木「もしかして誰かいるのかな?」

六山「というよりいなかった人がもう行ってるんじゃないかな」

いなかった人……如月さん達が先に調べに来ているって事か。
258 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/28(水) 23:08:02.92 ID:stjxDl5A0
【第2の島・サマーアイランド】

赤穂「暑っ……!?」

なんだこれすごく暑い……

モノクマ「ようこそ、サマーアイランドへ!ただいまの気温は39℃でございます!」

佐場木「モノクマ……これは貴様の仕業か」

モノクマ「いやいや、そんな事はないよ!これはあくまでこの島の特色!」

御影「ちょっ、これキツいって……」

四方院「どういう事ですの?いくらなんでも中央の島とここまで気温差があるなんて……」

モノクマ「うぷぷ、そんな事はどうでもいいんじゃない?それよりオマエラは考えないといけない事がたくさんあるんだしさ」

モノクマ「それでは常夏の島を存分に楽しんでくださーい!」

遠見「これも絶望が起こした災害の影響なのでありましょうか……」

苗木「どうなんだろう……まあ、とにかくここを調べて早く戻った方がいいんじゃないかな」

六山「そうだね……あっ」

ジェニー「モモカどうしたです?」

六山「如月くん」

赤穂「……!」

六山が指さす方向から歩いてくる3つの影。

それは紛れもない如月さん、兵頭、鞍馬の3人だった。
259 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/28(水) 23:22:13.85 ID:stjxDl5A0
如月「おや、皆さん」

佐場木「如月、貴様何をしている」

如月「そう身構えないでください。ただ調査に来ただけですから」

土橋「千や類も一緒だったんだ」

兵頭「ふふふ、1人では心細かったので」

鞍馬「……偶然ですよ」

如月「津浦さんは来ていないんですか?」

グレゴリー「言の葉の魔術師は今眠りについている。その硝子細工のような心を守らんとするためにな」

兵頭「ああ、それは大変ですね。私のようになれれば津浦さんも苦しまなくてすむでしょうに」

遠見「何か収穫はあったのでありますか?」

如月「残念ながら何も……最も僕達はまだ全て調べられたわけではないのですが」

六山「そうなの?」

兵頭「この暑さなので一度戻らないと熱中症になってしまいますから」

如月「それでは僕達はこれで失礼します。皆さん、また後で」

赤穂「……」

佐場木「……ちっ、俺達もさっさと調べた方がよさそうだな」
260 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/28(水) 23:38:47.49 ID:stjxDl5A0
【ショッピングモール】

赤穂「大丈夫か牡丹」

御影「わりとキツいかも……暑いし日は射すし汗かくし、夏嫌い」

スポーツドリンクと熱冷ましを額に当てて牡丹はベンチに座り込んでいる。

これはなるべく早めにホテルに戻らせた方がいいな……

御影「兄貴は暑くないわけ……そんなキッチリスーツ着込んで手袋まで着けてさ」

赤穂「いや、俺はまあ大丈夫だ」

本当は暑いけど、俺はスーツも手袋もあまり脱ぎたくない。

この下は見ていて気持ちのいいとは言えない傷だらけだからな……

グレゴリー「ふははははっ!ここには素晴らしい天具達が揃っているぞ!」

土橋「はしゃぎすぎだって……あっ、政城に牡丹」

赤穂「どうだった?」

土橋「4階建てみたいだけど色々あったよ。食品、衣服、スポーツ用品に工具」

赤穂「だからグレゴリーはこんなに嬉しそうなのか」

土橋「後はショベルカーとか消防車もあったかな」

御影「なんなのさ、その組み合わせ……」
261 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/30(金) 22:59:36.63 ID:9NengdnA0
【図書館】

赤穂「すごい量の本だな……」

御影「日本語と英語はともかくいくつか表紙すら読めないんだけど」

佐場木「そこにあるのはフランス語の書籍だ」

赤穂「佐場木」

佐場木「中国スペインイタリアポルトガル……どうやらだいたいの国の書籍はここにあるようだ」

御影「そんな本なんて読めるの津浦ぐらいじゃないの?」

佐場木「どうだかな……それと奥にある黒いカーテンに囲まれた一角には近付くなよ」

赤穂「何かあったのか?」

佐場木「殺人に関する書籍だ。爆弾の作り方なども記載されていたのは確認してある」

そんなものが……!?

佐場木「ちっ……またマーケットに行かなければな」ジャラッ

図書館から出ていく佐場木の手には鍵束が握られている……あれはもしかしてケースの鍵か?

御影「なんか、鬼気迫るって感じ」

赤穂「それだけ責任を感じてるんだろうな……」
262 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/09/30(金) 23:24:56.96 ID:9NengdnA0
【水族館】

道掛「うおおっ、見ろよ苗木!マグロだぜマグロ!」

苗木「道掛クン、ちょっと落ち着いて……」

道掛「こうして魚見てると刺身食いてえよな!」

苗木「ボクはその言葉になんて返したらいいのかな……?」

赤穂「……」

御影「ちょっと。立ち止まって何してんの兄貴?」

道掛「おっ、赤穂に牡丹ちゃんじゃん!」

苗木「2人もここに来たんだ?」

赤穂「まあな。何かあったか?」

苗木「うーん、普通の水族館って感じかな?鮫とかもいるけど水槽から飛び出してくるって事はなさそうだし」

赤穂「そうか……んっ?」

道掛「なあなあ、牡丹ちゃんはどいつ食いたいよ」

御影「えっ、ここで聞くそれ」

赤穂「……」

苗木「赤穂クン?」

赤穂「……牡丹、そろそろ行くぞー」

御影「あっ、ちょっと待ってよ兄貴」

本当に油断も隙もないな……!
263 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/01(土) 23:13:50.86 ID:1wDVexsA0
【射撃練習場】

赤穂「ここは……」

御影「射撃練習場ってそんなものまであるわけ……?」

赤穂「まあ、元々未来機関の施設だからな……練習する必要性もあったんだろう」

中に入ると先客の遠見が的に向かって射撃していた。

的にひたすら弾を当てているその姿は……どこかやりきれない思いをぶつけているかのようだ。

遠見「……ふぅ」

赤穂「遠見」

遠見「赤穂殿に御影殿でありますか」

赤穂「ここには銃があるんだな」

遠見「そうであります。拳銃からマシンガンまでよりどりみどりでありますよ」

御影「うわっ……そんなのあったらいつ襲われるかわかったもんじゃないじゃん」

遠見「それに関しては大丈夫でありますよ。ここの銃器は持ち出し禁止でありますから」

赤穂「持ち出し禁止?」

遠見「モノクマによるとこの射撃練習場の敷地から出した瞬間に警報が鳴り響くとか」

赤穂「なるほどな……それなら確かに持ち出される心配はないか」

遠見「そういう事であります……っと。そろそろ自分は射撃を再開するであります」

赤穂「まだやるのか?」

遠見「少々火薬の臭いの中で考えたいでありますから」

遠見はそのまま射撃をまた始めた。

……そっとしておいた方がいいか。
264 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/01(土) 23:45:06.41 ID:1wDVexsA0
【ビーチハウス】

赤穂「ここは……ビーチハウス?」

御影「へー、こんなところもあるんだ」

ジェニー「すごいです!」

赤穂「んっ?この声はジェニー?」

御影「この部屋から聞こえてくる……」

牡丹の開けた扉の先にはシャワールームがあった。

そして明かり取り用の窓のそばにジェニーがぶら下がっている……何してるんだいったい。

ジェニー「マサキ、ボタン!2人もこっち来ますですか?」

赤穂「いや、俺は……そもそも何してるんだ?」

ジェニー「窓が開いてたから昇ってみたです!景色がビューティフルですです!」

御影「景色きれいはいいけど……降りられんの?」

ジェニー「大丈夫です!もっと高いところから降りた事もありますです!」

初対面の時も照明にぶら下がってたもんなジェニー……
265 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/04(火) 21:00:40.85 ID:qbF9OKnA0
【チャンドラービーチ】

赤穂「第1の島の砂浜に比べて広いな」

御影「ビーチハウスといい、遊ぶための砂浜って感じじゃない?私は日焼けするからごめんだけど」

赤穂「俺も付き合えそうにないな……んっ?」

四方院「……」

あそこにいるのは四方院さんか。

フルートを構えて立つその姿は憂いが強く感じられる。

四方院「……」

御影「……ねぇ、なんか様子おかしくない?」

赤穂「えっ?」

牡丹に言われてもう一度四方院さんを見る。

よく見ると……フルートを構えているのに指が全く動いてない。

それに音も全く聞こえてこなかった。

四方院「……」トサッ

赤穂「!?」

フルートを落とし……
266 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/04(火) 21:01:47.87 ID:qbF9OKnA0






四方院「ああああああああああああああああーーーーーーっ!!!」






267 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/04(火) 21:14:08.56 ID:qbF9OKnA0
赤穂「四方院さん!?」

四方院「なんで、なんでなんで……」

御影「ちょ、ちょっとどうしたのさ?」

四方院「吹け、ません」

赤穂「……吹けない?フルートがか?」

四方院「凪にレクイエムを贈りたいのに、フルートを口元に運ぶだけで、頭が真っ白になって……」

四方院「わた、くし、は……あの子に安らかな眠りを、願う事すら……」

四方院「……」

四方院「………」

四方院「…………」

赤穂「四方院さん?」

四方院「…………あら、赤穂さんに御影さん。どうしましたの?」

御影「……大丈夫なの?」

四方院「なにがです?」

赤穂「いや、さっきまで静音の事でさ……」

四方院「あら?」


四方院「赤穂さんは凪を知っていますの?」


赤穂「……は?」
268 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/04(火) 21:29:45.66 ID:qbF9OKnA0
四方院「しかし凪も運のいい子ですわね」

四方院「体調を崩したおかげでコロシアイなどに巻き込まれずにすんだのですから」

御影「……何、言って」

四方院「ですからこそ!わたくしは生きて帰らなければなりませんわね!」

四方院「あの子はきっと心配していますもの……あら?」

四方院「なぜわたくしのフルートが……凪からの贈り物を傷つけるわけにはいきませんのに」

赤穂「……四方院さん」

四方院「はい?」

赤穂「昨日何があったか覚えてるか?」

四方院「……学級裁判ですわ」

赤穂「誰が死んだかは」

四方院「静音さんと薄井さん……悲しい事件でした」

自分が何を言ってるのか、わかってないのか?

御影「いや、静音が死んだのになんで生きてるみたいに……」

四方院「???何をおっしゃっているのかわかりませんわ」

四方院「確かに名前は同じ静音凪ですが殺された静音さんは男性ではありませんか」

赤穂「……」

四方院「はっ!こんな事をしている場合ではありませんわ!早く脱出に向けて調査を進めなくては!」

四方院「それではまた後でお会いしましょう!」

俺達は何も言えなかった。

今の四方院さんに現実をまた理解させる事はきっと……

絶望しか、生まない。
269 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/04(火) 21:52:57.65 ID:qbF9OKnA0
【ホテルミライ・レストラン】

四方院「なるほど……どうやら連絡手段などは確保出来そうにないようですわ」

苗木「まあ、普通に考えたらそうに決まってるよね……」

道掛「そんな暗い顔すんなって!いざという時はイカダでも作ればいいんだしな!」

土橋「そうだね……イカダに使えそうな木材探しとくよ」

グレゴリー「未来への方舟を生誕させるのならば我に任せるがいい!光すら超える力を持ちし装備を授けようではないか!」

道掛「そりゃ凄そうだな!よっしゃ、まかせたぜ!」

遠見「光速を超えたら人間は死ぬでありますよ……」

道掛「マジか!?」

佐場木「道掛、貴様はしばらく口を開くな……!」

六山「異議なーし」カチカチ

ジェニー「ソウヤ……メッ!です!」

御影「……はあ」

赤穂「……」

話し合いは如月さん達がいない事を除いたら普通に進んでるように見える。

だけど俺と牡丹は知ってる……四方院さんが普通の精神状態じゃない事を。

赤穂「……」

四方院さんがいなくなったら……伝えておかないとな。
270 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/04(火) 22:12:34.91 ID:qbF9OKnA0
【港】

赤穂「……」

あの後四方院さんの事をみんなに伝えた。

みんなは驚き、落ち込んだけど今はそっとしておいた方がいいって事で一致した。

津浦に関してはグレゴリーが様子を見ていくらしい。

そして……

如月「……おや」

赤穂「如月さん」

兵頭と如月さん……2人には気をつけろと佐場木は言った。

だけど俺は……せめて話をしたかった。

この憧れのヒーローと。
271 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/04(火) 22:43:36.41 ID:qbF9OKnA0
赤穂「如月さんは……ジャスティスジャッジだったんですか」

ジャスティスジャッジ。

その殺人鬼の名前はこの世界が絶望に包まれる前から存在していた。

正義の名の下に殺してきた犯罪者の数は100人を超えるその殺人鬼の特徴は3つ。

1つは絶対に犯罪者以外は殺害しない事。

1つは現場に必ずその犯罪者の犯罪歴が克明に記された紙が貼られている事。

如月「えぇ、そうですよ」

1つはジャスティスジャッジの殺害した死体は必ず四肢と首の骨が砕かれ、心臓を貫かれている事。

だから警察は犯人が何らかの拷問器具を使って犯行を行っていると判断していた。

赤穂「なんでそんな事を……」

当たり前だろう……誰がその全てが素手で行われたなんて信じるんだ。

如月「僕はただ正義を執行しているだけですよ」

赤穂「あの拷問紛いの事が正義なんですか!?」

如月「……拷問ですか。それは違いますよ」

如月「あれは代償ですよ」

赤穂「代償……?」
272 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/04(火) 22:56:40.64 ID:qbF9OKnA0
如月「左手が潰された程度でなんですか。殺された人はもう誰の手も握り返せない」

如月「右手が潰された程度でなんですか。殺された人はもう誰にも触れられない」

如月「左足が潰された程度でなんですか。殺された人はもう立つ事さえ出来ない」

如月「右足が潰された程度でなんですか。殺された人はもう未来に歩む事が出来ない」

如月「首が折れてようやく人の人生を奪った痛みを理解し」

如月「最期の命という代償を払い、その悪は初めて許しを乞えるんですよ」

赤穂「……あなたが、すぐに殺せるのにそうしないのは」

如月「わからせるためですよ。自分の行いの取り返しのつかなさをね」

如月「最も……最後どころか途中までの代償すら支払えない悪がほとんどですが」

赤穂「……」
273 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/04(火) 23:17:54.34 ID:qbF9OKnA0
如月「ああ、もちろんこれは救いようのない悪に対する裁きですよ?」

如月「佐場木さんのような法の裁きも確かに必要ですし……心から悔いている人間にそこまでするのは僕としても本意ではないので」

赤穂「……あなたは、何を求めてそこまで」

如月「悪のない世界。悪を根絶やしにして平和に生きられる世界」

如月「それが僕の理想。僕の求める世界ですよ」

赤穂「……仮に悪を根絶やしにして、あなたはその世界でどうするんですか」

如月「その時は最後の悪を裁きますよ」

如月「殺人鬼ジャスティスジャッジを、ね」

赤穂「……!」

如月「わかりますよ。コロシアイという環境で僕の存在を受け入れ難い事は」

如月「だけど安心してください。僕はコロシアイに乗る気はありません」

如月「モノクマは必ず滅ぼしますが」

赤穂「……如月さん、1ついいですか」

如月「なんですか?」

赤穂「あなたにとって薄井千里は、救いようのない悪だったんですか」

如月「……」

赤穂「……」

如月「たとえどれだけ親しくても愛していても……僕は裁きますよ」

如月「それが僕の正義なんですから」

赤穂「……」

答えになっているのかいないのか曖昧な言葉を残して……如月さんは去っていった。

赤穂「……俺には、そんな正義は選べない」

それが正しいのか間違っているのかは別にして……それだけは俺の中ではっきりしていた。
274 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/04(火) 23:49:58.95 ID:qbF9OKnA0
【第2の島・サマーアイランド】

赤穂「……」

四方院さんの事、如月さんとの話……俺はどうにも気分が落ち込んでサマーアイランドに来た。

だけど……

赤穂「……暑い」

汗がダラダラと流れて地面に落ちる。

スーツをしっかり着込んで手袋までしてたらそりゃ暑いに決まってるよな……

だけどどうしてもこの傷だらけの地肌は見せたくない。

赤穂「右目のこれだけで、変な噂されたしな……」

とはいえ、少し視界もぶれてきた。

やっぱりコテージに戻るか、ショッピングモールに入ろう。

赤穂「……あ、れ」

歩き出そうとした瞬間、視界がさらに揺らいだ。

赤穂「マズ、熱中症か……」

杖を支えにしようとしても、力が入らなくて俺はその場に倒れてしまう。

赤穂「くそっ……誰か通りがかれば、いいけど……」

そしてそのまま俺の意識は遠のいていった。
275 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/05(水) 00:15:46.65 ID:oI9tohnA0
――――

赤穂「んっ……」

「あっ、気がついた?」

赤穂「……?」

目覚めると後頭部に柔らかい感触……そして視界を遮る何か。

赤穂「……」

「大丈夫?倒れてたから慌ててショッピングモールまで引っ張ってきたんだけど」

この声は……

赤穂「……土橋?」

土橋「そうだよ。今気付いたの?」

もしかして俺……今膝枕されてるのか?

じゃあ目の前のこれは……

赤穂「っ、悪い!」

慌てて起き上がるとクラッと視界が揺れる。

土橋「ちょっとちょっと!いきなり起きたらダメだって、ほらスポーツドリンク!」

赤穂「……あ、ああ、ありがとな」

スポーツドリンクを飲み干すと、身体が軽くなった気がする。

まさに生き返った気分ってやつだな……

土橋「もう、こんな暑い中でそんな格好して水分も取らなかったら熱中症になるのわかりきってたでしょ!」

赤穂「そうなんだけどな……」

土橋「せめて上ぐらい脱ぎなよ。あれだけ汗かいてたんだから暑さに強いわけでもないんでしょ?」

赤穂「……」

土橋が俺を心配して言ってるのはわかってる。

それでも俺は……
276 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/05(水) 00:43:20.49 ID:oI9tohnA0
赤穂「やめといた方がいいぞ」

土橋「何が?」

赤穂「俺の肌は色々あって傷だらけなんだ。見たらドン引きするような傷もある」

土橋「……」

赤穂「このスーツを脱いだだけでも結構わかるし……土橋だって気持ち悪いもの見たくないだろ?」

俺がこの傷を身体中に刻まれた直後、見舞いに来た何人かは露骨に俺の傷を気持ち悪がった。

中には俺は絶望で自分から傷をつけたんじゃないかとか言う奴さえいて。

あの日から俺は……傷を徹底的に隠してきた。

色々言い訳してても、結局はまたあんな事を言われるのが……怖いんだろうな。

土橋「……そっか、わかった」

赤穂「わかってくれたなら……って何してるんだ!?」

土橋は何を思ったか作業着の上を脱ぎ出していた。

土橋「アタシってさ、土木作業なんて生活してるから色々と男の人に囲まれて生きてきたんだよね」

赤穂「……」

土橋「で、胸とか結構ジロジロ視られたりもしてきたんだ」

赤穂「……それで?」

土橋「だから何て言うか……アタシ慣れてるし視線集めるしさ!アタシが近くにいれば政城がジロジロ見られるとか少なくなるでしょ!」

赤穂「……」

土橋「だから、さあ……暑いの我慢して着込まなくても大丈夫だって!」
277 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/05(水) 00:49:24.06 ID:oI9tohnA0
赤穂「……」

上半身タンクトップのそれが恥ずかしいのか顔を赤くしている土橋の言葉の意味がようやく理解できた。

赤穂「……ははっ」

そして同時になんだか笑えてくる。

土橋「ちょっとなんで笑うの!?」

……うん、ここまでされると怖がってるのが馬鹿らしくなってきた。

赤穂「よっと」

土橋「あっ」

赤穂「それじゃあ、ちょっと中央の島まで一緒に頼めるか?暑いし」

土橋「……了解!アタシも早く着たいから早く行こう!」

赤穂「あっ、気持ち悪かったら視線そらしていいからな?」

土橋「政城が言うほどじゃないって!それにアタシ嫌いじゃないよ!」

赤穂「んっ?なんでだ?」

土橋「だってそれヒーローとして頑張って出来た傷でしょ?だったらむしろ勲章だって!」

赤穂「……」

土橋「あれ、どうしたの?」

赤穂「いや……」

面と向かってそんな事言われたのは……初めてだ。

勲章、か……

赤穂「……ありがとな」

この傷をそう言ってくれて。
278 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/05(水) 00:50:08.41 ID:oI9tohnA0
本日はここまで。
279 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/08(土) 23:07:23.25 ID:pOC6K4XA0
【ホテルミライ・コテージ前】

土橋と第1の島まで一緒に戻った後、俺はマーケットに行くという彼女と別れてホテルに戻ってきていた。

赤穂「……あっ」

あそこにいるのは……

グレゴリー「言の葉の魔術師よ。ここに供物を捧げておくぞ」

赤穂「グレゴリー、津浦の様子はどうだ?」

グレゴリー「聖痕抱きし英雄か。夢魔の誘惑から解き放たれはしたが、心に巣くう闇の住人がまとまりついているようだ」

よくはわからないけど、今の津浦がコテージから出る気はないのはわかるな……

グレゴリー「元々容易なる事象ではない。時の檻は強固だが……いずれはまた覚醒の時が訪れるだろう」

赤穂「……グレゴリーは随分津浦を気にかけてるよな」

捜査の時も今も、どうしてグレゴリーはここまで津浦を……

グレゴリー「言の葉の魔術師は我が言霊を理解した原初の姫だからな」

赤穂「……」

自分の言葉を理解したのは津浦が初めてだから……って事か?

グレゴリー「言の葉の魔術師との語らいは我としても必要不可欠。覚醒の時の刻限が近くなると言うのならば、供物を捧げる事など苦ではない」

赤穂「……そうか」

グレゴリーは津浦に元気になってほしいんだな……

赤穂「早く元気になるといいよな」

グレゴリー「然り!そのためにも秘められし我が天具をこの世に生誕させねば!」

赤穂「あっ、待てよグレゴリー!」






ガチャッ

津浦「…………」

バタンッ
280 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/08(土) 23:34:56.92 ID:pOC6K4XA0
【ホテルミライ・レストラン】

グレゴリーと別れた後、俺は佐場木達とサマーアイランドにあった射撃練習場について話していた。

佐場木「……首尾は」

遠見「やはり補充されていたであります。射撃練習場の弾薬を尽きさせるのは難しいかと」

佐場木「そうか……ちっ、銃そのものの破壊も不可能となればあの近辺に人を近付けるのは危険か」

赤穂「持ち出せないのにか?」

佐場木「中から撃てば持ち出し違反にならず人を射殺可能だ」

赤穂「……ああ、そういう事か」

遠見「どの銃も反動が強いタイプなのは唯一の救いであります。あれを問題なく扱えるのはおそらく自分ぐらいでありますから」

赤穂「反動が強いって事は下手をしたら肩外れそうだな」

佐場木「とはいえ楽観視は出来ん。あの近辺には近付かないよう周知徹底……」

苗木「あの……ちょっといいかな?」

赤穂「んっ?どうしたんだ苗木」

苗木「ちょっと気になる事があってさ、伝えておいた方がいいかなって」

佐場木「気になる事?なんだ」

苗木「……あの映像ってまだ残ってる?」

遠見「あの映像……身体検査の時のあれでありますか?」

苗木「うん。あの映像」

身体検査の記録……あれがどうしたんだ?
281 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/08(土) 23:51:23.01 ID:pOC6K4XA0
その後佐場木が持ってきたビデオカメラの映像を再び再生する事になった。

生きてる静音と薄井……その姿を見ると胸が痛くなるけど、いったい苗木は何が気になったんだ?

苗木「あっ、ここだよ!」


佐場木『それよりこのスポットライトはなんだ?』

静音『ちょっと意見もあったからサプライズに使う!』

遠見『サプライズでありますか?内容は……』


遠見「これがどうしたのでありますか?」

苗木「いや、静音さんはあのサプライズを意見があったからやる気になったみたいだけど」

苗木「意見したの、誰なのかなって」

佐場木「……!」

赤穂「薄井じゃない、よな」

薄井は静音とジェニーの話を聞いて犯行を思いついたはずだ。

薄井もそれを否定しなかった……じゃあ誰が静音にそんな意見をしたんだ?

遠見「しかし、それはあくまでサプライズの意見をしただけでは……」

苗木「そうなんだけど……ジェニーさんのあの告白聞いても名乗りでなかったって、なんか悪意がある気がして……」

赤穂「……」

悪意?

それじゃあまさか誰かが事件を起こすのを期待して、静音に意見をした人間がいる?

だとしたら……そいつは生きてまだ俺達の中にいるのか?
282 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/09(日) 22:23:17.45 ID:eeRyejaA0
【赤穂のコテージ】

キーン、コーン、カーンコーン

モノクマ「夜10時になりました!」

モノクマ「そろそろお休みした方がいいよ!」

モノクマ「うぷぷ、また明日……」

赤穂「……」

苗木の言葉の事を考えてたらもうそんな時間か。

赤穂「悪意か」

苗木の言う通り静音にサプライズの意見をしたのが悪意を持っての事だとしたら……

赤穂「……四方院さんには聞かせられないな」

今四方院さんは静音の死を否定して心を守ってる。

だけどもし四方院さんが間接的に静音を死に追いやるような真似をした人間の存在を知ったら……

赤穂「くそっ……」

いったい誰なんだ。

もし悪意がなかったにしろ……突き止めないと。
283 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/09(日) 22:55:21.60 ID:eeRyejaA0
【7日目】

キーン、コーン、カーンコーン

モノクマ「7時です!さあ、起きた起きた!」

モノクマ「今日も張り切っていきましょー!」

赤穂「朝か……」

とりあえず牡丹を迎えに行こう。

【ホテルミライ・レストラン】

今日は……津浦以外みんないるな。

まあ、如月さんや兵頭は離れて座ってるけど。

道掛「今日でこの島に来て1週間だよなー」

六山「そうだね。なんかあっという間な気がするよ」

土橋「そろそろ助けが来てもいいと思うんだけど……」

佐場木「現在コロシアイが起きたらしい第13支部はともかく他の支部は何をしている……」

兵頭「ふふふ、元々どの支部も忙しいですからね。絶望の残党がいなくても問題は山積みですし」

赤穂「……」

確かに第1支部から第14支部は絶望の残党の対処以外に復興関係の仕事も受け持ってるからな……
284 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/09(日) 23:50:35.44 ID:eeRyejaA0
苗木「そういえば気になってたんだけど、第15支部から第19支部って何をしてるの?」

鞍馬「……未来機関全体の任務として絶望の捕獲や一般人の保護」

赤穂「第15支部は確か他国との交渉……支部長は元73期生【超高校級の旅人】だな」

佐場木「第16支部は資源の発掘、調査だ。支部長は元75期生【超高校級のトレジャーハンター】」

遠見「第17支部は絶望の被害者のカウンセリングや聞き取り調査であります。支部長は現在諸事情にて空席、代理として元76期生【超高校級の王子】が在任中でありますよ」

土橋「第18支部はスポーツの復興支援だよ。支部長は元75期生【超高校級のサッカー選手】」

六山「この前新造された第19支部はえっと……確か本とか美術品とか歴史的資料の回収、保存だったかな。支部長はまだ決まってないけど【超高校級の図書委員】辺りが有力候補らしいよ?」

道掛「よく覚えてんなー。俺なんて会長のじいちゃんの名前も知らねえや!」

御影「……自慢にならないね」
285 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/10(月) 00:22:32.06 ID:XBtLaoXA0
今日はここまで。

目標としてこの話はV3発売までに終わらせたい……
286 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/11(火) 22:23:26.78 ID:E2qyn0GA0
【ホテルミライ・プール】

朝食は結局未来機関講座になったな……

ジェニー「……」チャプチャプ

赤穂「……ジェニー?」

何してるんだ、あんなところで。

ジェニー「あっ、マサキ……」

赤穂「浮かない顔してどうした。悩みがあるなら聞くぞ?」

ジェニー「……ボク、ダメダメです」

赤穂「えっ?」

ジェニー「ボクはみんなをスマイルにするピエロです……なのに今ボクは何も出来なくて」

赤穂「それは……ジェニーのせいじゃないだろう」

ジェニー「でも……」

すっかり落ち込んでるな……そうだ。

赤穂「ジェニー、何も出来ないって事はないぞ。少なくとも1つジェニーじゃないと出来ない事がある」

ジェニー「ボクじゃないと?」

赤穂「静音とサプライズの打ち合わせをした時の事を聞かせてほしいんだ」

ジェニー「ナギとの?」

赤穂「ああ、頼むよ」

ジェニー「えと……ナギはカナデをもっと目立たせたい言てましたです……このままだとカナデのスゴさが伝わらない言われたて……」

赤穂「……!そこのところもう少し詳しく。静音は何を言われたって?」

ジェニー「えとえと……カナデはパーフェクトでもっと目立つべきだから……キラキラのドレス着るとかライトアップとかしたらキレイなんじゃないか言われたて……」

……これは、判断に困るな。

罪悪感から言えないのか、それとも悪意を持って黙ってるのか……これじゃあわからない。

ジェニー「あのマサキ?」

赤穂「あっ、ああ、ありがとうジェニー。助かった」

ジェニー「ボク役に立てたです?」

赤穂「ああ、もちろん」

ジェニー「なら……よかたです」

でもまあ、ジェニーが少しは元気になれたなら……結果オーライか。
287 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/11(火) 22:50:51.15 ID:E2qyn0GA0
赤穂「うーむ……」

兵頭「お悩みですか?」

赤穂「うわっ!?」

兵頭「ふふふ、ごめんなさい。まさかそこまで驚かれるなんて」

赤穂「兵頭……」

兵頭は学級裁判の投票に快感を抱いていた……俺には全く理解出来ない話だ。

だからこそ……兵頭は何をするかわからない。

赤穂「キミはこれから先どうする気なんだ」

兵頭「どうするとは?」

赤穂「学級裁判の投票がキミにとって快感なのははっきりしてる」

兵頭「……ああ、だから私が事件を起こすんじゃないかと思ってるんですか?」

赤穂「キミは頭がいい。疑われるのはわかってただろう」

兵頭「ふふふ……そうですね。少なくとも要注意人物ではあるでしょうね」

赤穂「……」

兵頭「ふふふ」

赤穂「何がおかしいんだ?」

兵頭「如月さんも似たような事を言ってましたから……やっぱりヒーローは似るんでしょうか?」

赤穂「……!」

兵頭「安心してください。私はコロシアイなんてしませんよ」

兵頭「最も信じるかは……ふふふ、赤穂さん次第ですよ」

赤穂「……」

俺と如月さんが同じ……

今となっては、複雑な気分だな……
288 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/11(火) 23:15:52.38 ID:E2qyn0GA0
【中央の島】

赤穂「……んっ?」

道掛「いいか鞍馬!ルールはこの島を1周!それだけだ!」

鞍馬「……はあ」

御影「あっ、兄貴」

赤穂「いったいなんなんだこの騒ぎは」

御影「道掛と鞍馬がマラソンで勝負するんだってさ」

赤穂「……いや、なんでそんな事になった」

御影「さあ?」

道掛「鞍馬ってよ、なーんか暗いんだよな!いつもいつも1人だしよ!」

鞍馬「……別に困っていませんから」

道掛「だから俺はお前とダチになる事にした!」

鞍馬「……」

御影「なんでそれでマラソン?」

道掛「熱い勝負をしたら男はその瞬間からダチになるんだぜ!」

鞍馬「……自転車ではないんですね」

道掛「勝負は公平にやってこそだからな!」

鞍馬「……はあ」

鞍馬か……そういえば如月さんといい勝負してたよな。

道掛「よっしゃあ!行くぞ鞍馬!牡丹ちゃん合図よろしく!」

御影「そのために私は呼び止められたわけか……はいはい、位置について」

道掛「……」

鞍馬「……」

御影「よーい、ドン」
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