【ダンロン】ダンガンロンパ・クエスト【オリキャラ】

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1 : ◆DXWxLR/SkYo1 [!orz]:2016/07/22(金) 21:58:02.44 ID:LlqkWPJAO
※注意

このスレは
【ダンガンロンパ】【安価】モノクマ「コロシアイ研修旅行だよ!」【オリキャラ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1433163240/
の主人公を変更した安価なしリメイクです。

・ダンガンロンパシリーズ、過去作のネタバレがあります

・舞台はジャバウォック島ですが、建物の配置やある施設などが変わります

・オリキャラ中心になりますのでご注意ください
・過去作
【ダンガンロンパ】こまる「それは違うよ!」【安価】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1384078808/

【スーダン2】???「コロシアイ修学旅行……!?」【安価】【オリキャラ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1400847912/

【ダンガンロンパ】【安価】絶対絶望のコロシアイ生活【オリキャラ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423310760/

注意は以上です。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1469192282
2 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 22:00:57.59 ID:LlqkWPJAO






――俺はずっとヒーローになりたかった。






 
3 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 22:13:17.19 ID:LlqkWPJAO
きっかけはそう、子供の頃見た特撮ヒーロー。

弱きを助け、悪を挫く……勧善懲悪の物語に俺は夢中になった。

そんな俺がヒーローそのものになりたいなんて願望を抱くのは当たり前で。

シーツをマントみたいにして、お手製の仮面まで着けてヒーローごっこに夢中になっていた。

いじめっ子や悪い大人を成敗して、皆が笑顔になってくれたのがたまらなく嬉しくて。

俺はますますヒーローという存在にのめり込んだ。

中学の時にいじめを完全になくした事は今でも少し自慢だ。

そんな俺に、3つの人生の転機が訪れる。

1つは高校に入ってすぐに届いた一通の手紙。


【赤穂 政城様
貴方を超高校級の〈ヒーロー〉として希望ヶ峰学園第76期生にスカウトします】


・赤穂 政城(アコウ マサキ)
【超高校級のヒーロー】


正直言うと、ドッキリだと思ってたんだ。

こんなただヒーローが大好きなだけの俺が、あの希望ヶ峰学園にスカウトされるなんて。

しかも1つ上の75期に数多くの犯罪組織を潰した人が既にいる【超高校級のヒーロー】だなんて。

だけどあれよあれよという間に準備は進められて……俺は希望ヶ峰学園に入学した。
4 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 22:15:12.40 ID:LlqkWPJAO
意外に適応力があったのか俺は学園でクラスメート達と面白おかしい学園生活を送った。

そして俺は人生2つ目の転機を迎える事になる。

【人類史上最大最悪の絶望的事件】。

1度この世界はそんな冗談みたいなネーミングの事件によってズタボロにされた。

【超高校級の絶望】という存在は瞬く間に世界中に絶望をばらまいて……俺も何人かのクラスメートを殺された。

辛かった、悲しかった。

でも何より悔しかった。

ヒーローに憧れても、【超高校級のヒーロー】なんて言われても、俺は何も出来ずに友達を失って。

そんな俺は、ある組織にスカウトされる。

【未来機関】。

希望ヶ峰学園の教員や【超高校級】達が組織した対絶望のレジスタンス。

もちろん俺はすぐにその誘いに乗った。

絶望から世界を救うために、きっと出来る事があるって信じて。
5 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 22:20:07.65 ID:LlqkWPJAO
そして俺の3つ目の転機は……ある任務がきっかけだった。

【超高校級の絶望】が計画した【コロシアイ学園生活】。

【超高校級】の才能を持つ生徒達を殺し合わせて、それをジャックした電波に乗せて世界に見せつけるなんて悪趣味にも程がある計画。

最も、結果的にはそのコロシアイ学園生活は1人の【超高校級の希望】を生み出して【超高校級の絶望】を打ち倒したわけだけど……

人質にするためか【超高校級の絶望】達はコロシアイ学園生活の参加者である生徒達の親族友人を誘拐していたらしい。

【要救助民】と呼ばれるその人達を保護する……その任務のメンバーに俺は選ばれた。

だけどただ捕まったままの人達を保護するだけのはずだったその任務は……【超高校級の絶望】に魅入られた子供によって最悪の惨劇に変貌する。

まだ幼い子供、それこそ俺がヒーローに憧れてその真似事をしていたのと同じような年齢の子供に操られたロボットによって次々に殺される大人達。

ある【要救助民】を救助しに行ったチームの中でも1人で切り抜けられるという理由でファミレスに待機していた俺にも、その爪は伸びてきた。

俺は戦った。

だけどただでさえ敵の数が多いのに、一般人を逃がしながらなんて当然限界は来て、俺は……いつの間にか気絶していた。
6 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 22:28:10.34 ID:LlqkWPJAO
赤穂「ん……んんっ……」

「あっ!だ、大丈夫ですかっ!?」

目を覚ますと目の前には俺とそんなに歳は離れてなさそうなセーラー服の女の子が立っていた。

赤穂「だ、誰だキミは……?何をしている、さっさと逃げろ……!」

こんな所にいたらこの子まで殺されてしまう。

俺が守れたらいいんだけど、脚を傷つけられたのか上手く動けない……くそっ、本当に情けない……!

「あ、あの……あなたって未来機関の……人ですよね?」

赤穂「な、なんで……それを?」

「わ、わたし十神白夜って人に言われて……ここであなたと合流しろって……」

赤穂「もしかしてキミは……【要救助民】か?」

そうか、リーダーはこの子をここまで逃がしたんだな……

だったら俺がやるべき事は……!

赤穂「だ、だったら公園に行け。この裏口から出て真っ直ぐ道なりに進むんだ」

赤穂「そ、そこに……未来機関のヘリが停まっているはずだ。早く行くんだ……」

この女の子を逃がす。

それが今の俺に課せられた使命。

ついてはいけないけど、きっとヘリにさえ乗れれば……
7 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 22:34:11.20 ID:LlqkWPJAO
「でも……あなたは?」

女の子は俺を置いていく事に躊躇いを感じているのか、動こうとしない。

そんな彼女に俺が何かを言う前に、ガラスが割れてファミレスに【ヤツ】が入ってくる。

「きゃああっ!?」

もう四の五の言ってる暇はない!

痛む左腕を押し当てて裏口への扉を開けると女の子に急いで逃げるよう促す。

「……ご、ごめんなさい!」

女の子は謝罪をすると扉を抜けて逃げていった。

……良かった、逃げてくれて。

「うぷぷぷぷ……」

忌々しい、白と黒の身体。

赤い左目を光らせて、爪を剥き出しにして歩いてくる【超高校級の絶望】の象徴……【モノクマ】を俺は睨み付ける。

赤穂「来い……俺が相手になってやる……!」

俺の最期の仕事。

それはあの子が逃げきるまでモノクマをこの扉の先に通さない事。

たとえそれで俺が死んでもだ。

だって俺の大好きなヒーローは……

赤穂「弱きを守り、悪を挫くんだからな……!」
8 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 22:49:06.48 ID:LlqkWPJAO
赤穂「ゲホッ、ゲホッ……!」

終わった。

なんとかその場にいたモノクマ達を全てバラバラにしてやった。

その代わり、手持ちのハッキング銃はもう弾切れ。

さらにモノクマの爪でズタズタにされて身体中から血が流れてる俺も……ヤバイんだけど。

赤穂「あの、子は……無事に逃げたかな」

なんだか咄嗟にかっこつけた口調になったり、かっこつけた台詞言ったりしたけど……ヒーローっぽいから俺的にはありだな。

赤穂「はあ、はあ……」

馬鹿みたいな事を考えながらこの街と本土を繋ぐ橋までなんとかたどり着く。

だけど俺はそこで限界を迎えて……海に、落ちた。
9 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 22:53:22.98 ID:LlqkWPJAO
※※※※※※

赤穂「……まさか生き残るなんてなぁ」

リンゴをかじりながら自分の生命力がここまで高かった事に呆れるやらなんやら。

あの後海に落ちた俺は未来機関が念のためと巡回させていた船に拾われて。

そこで未来機関直属の病院に緊急搬送されて、大手術の果てに一命を取り止めたらしい。

赤穂「まあ……代償はあったんだけどな」

右目に縦に走った傷。

身体中に刻まれた傷。

そして俺の左脚をボロボロにした傷。

赤穂「死んでもおかしくなかったから、生きてるだけでも儲け物か」

赤穂「これからどうするかな……もう体力仕事とかは厳しいし」

そういえば【要救助民】の救出に一役買ったって事で本部から辞令が届いてるんだっけか。

赤穂「何々……」

【第十四支部所属赤穂政城。
要救助民救出作戦における勇気ある行動を讃えてこの度新造される未来機関第二十支部への異動をここに命ずる】

赤穂「未来機関第二十支部……」

その辞令が、俺の人生4度目の転機。

そしてあの惨劇への引き金でもあった……
10 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 22:57:15.44 ID:LlqkWPJAO






プロローグ【ようこそ未来機関第二十支部】






 
11 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 23:18:12.52 ID:LlqkWPJAO
【未来機関連絡船】

辞令を受けてから約半年後。

俺は未来機関の船で新しい支部に向かっていた。

赤穂「んー……!」

空は快晴、いい天気だ。

波も穏やかで新しい門出には相応しいってやつだな。

赤穂「えっと、手袋にスーツ……」

身体中の傷はあまり人に見せられるような物じゃない。

だから最近の俺はどんなに暑くてもしっかりスーツを着るようになっていた。

赤穂「それと……こいつだな」

ベッドの脇に置いた銀色の杖を取ると二の腕と手首に固定用のバンドを取り付けて立ち上がる。

左脚がまともに機能しなくなってから、こいつが俺の左脚だ。

赤穂「よし、これで準備完了だ」

杖をついて廊下に出ると、船内のホールに向かう。

そこにいるんだ、未来機関第二十支部の初期メンバーとして選ばれた……

俺の新しい仲間達が。
12 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/22(金) 23:46:11.65 ID:LlqkWPJAO
【船内ホール】

「おっ、来た来た」

「これで予定の人数が揃ったようだな」

赤穂「あー……もしかして俺が最後だった?」

「気にしないでください。別に時間を決めていたわけでもないのですから」

赤穂「……!」

えっ、まさかあそこにいるのは……!

「とりあえず、自己紹介と参りましょうか?わたくし達はこれから同じ支部で働く同僚なんですから」

「賛成デース!」

どうやら自己紹介をする事になったみたいだけど……俺も賛成だ。

「……」

あそこにいる人が本当に【彼】なのか、確かめたい!
13 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 00:19:02.84 ID:D8orv54AO
「では僕から自己紹介させていただきます」

短い金髪を揺らして彼は前に出る。

茶色いジャケットにボロボロの赤いマフラーはテレビでも見てきた彼のトレードマーク。

そうだ、やっぱり彼は……

如月「僕は如月怜輝。希望ヶ峰学園75期生【超高校級のヒーロー】と呼ばれていました」


・如月 怜輝(キサラギ レイキ)
【超高校級のヒーロー】


如月怜輝……世界中の犯罪組織を壊滅させて平和を取り戻した【超高校級のヒーロー】。

未来機関でもその力を発揮して、いくつもの事件を解決してきた英雄。

俺が憧れる……本物のヒーローだ。

如月「確かここにはもう1人【超高校級のヒーロー】がいましたね」

赤穂「あっ、お、俺です!76期生【超高校級のヒーロー】、赤穂政城です!」

如月「そうですか、あなたが……同じヒーロー同士よろしくお願いしますね」

赤穂「は、はい!」

同じヒーロー……いや、まさか如月さんにそう言われるなんて光栄だ!
14 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 00:38:41.84 ID:D8orv54AO
「もしもーし、聞こえてますかー?」

生のヒーローと話せた喜びに浸っていると、ポンポンと肩を叩かれる。

振り向くと肩までの白めの髪を内巻きにしている女の子が立っていた。

白いブラウスに紺系統の犬耳パーカー、ピンクのスカート。

ピンクのウサギ型のリュックを背負っている彼女は、片手で器用に携帯ゲーム機を弄りながら俺の頬を指で突っつく。

「自己紹介やるのにボーッとするのはあんまりじゃないかな?」

赤穂「おっと、悪い。俺は……」

「赤穂くんでしょ?さっき如月くんと一緒に自己紹介してたからみんな知ってると思うよ?」

六山「あっ、わたしは六山百夏。デバッガーやってまーす」


・六山 百夏(ムヤマ モモカ)
【超高校級のデバッガー】


六山百夏……あらゆるプログラムのバグを見つけて対処する【超高校級のデバッガー】。

彼女がデバッグしたプログラムは絶対にバグ1つない芸術品らしい……俺はあまり詳しくないけど。

六山「赤穂くんはゲームとかやる?」

赤穂「人並みにはやってると思うけど」

六山「そっか。ゲームでバグがあったら言ってね、すぐデバッグするから」

赤穂「あはは、その時が来たらお願いするかな」
15 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 09:00:38.40 ID:D8orv54AO
「はじめまして」

次に俺に声をかけてきたのは黒茶色の髪を被ったパーカーのフードから覗かせた男。

そのパーカーはあの【コロシアイ学園生活】で生まれた【超高校級の希望】が着ていた物と同じ種類みたいだ。

苗木「ボクの名前は苗木誠。ちなみに字はあのナエギマコトと同じだよ」


・苗木 誠(ナワキ セイ)
【超高校級の幸運】


赤穂「へぇ、あのナエギマコトと同じ字なんて凄い偶然だな」

苗木「あはは、それだけじゃないよ。ボクの才能は彼と同じ【超高校級の幸運】なんだ」

赤穂「才能まで一緒なのかよ」

苗木「まあ、ボクの運が良かった事と言えばなくした千円が偶然部屋から出てきた事くらいなんだけどね」

赤穂「それでもこの第二十支部の初期メンバーに選ばれたんだから苗木は優秀って事だろ?」

苗木「そう言ってもらえるとちょっとプレッシャーだなぁ……やれるだけ頑張ってはみるけどね」
16 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 09:29:34.98 ID:D8orv54AO
「……なに」

みんな個別に自己紹介してるみたいだし俺もそうしようと、一番近くにいた2人の女の子の所に行く。

だけどその内の1人……腰まで伸びた銀色の髪を肩で2つにまとめた白いタキシードの女の子がもう1人を庇うようにして俺を睨み付けてくる。

赤穂「いや、自己紹介をしようとしただけだぞ」

「そんな事言ってさっきの変態みたいに奏に何かする気なんでしょ!その、ハハハハハグとか!」

……なんなんだこいつ。

「凪、そこまでにしなさい」

「で、でもぉ!」

俺が困惑してると庇われていた腰までの金髪に青い肩出しドレスを着た女の子が白いタキシードの女の子を嗜める。

「すみませんでしたわ。凪は少し思い込みが激しい娘で……自己紹介ですわね?」

四方院「わたくしは四方院奏!【超高校級のパーフェクト】ですわ!」


・四方院 奏(シホウイン カナデ)
【超高校級のフルート奏者】


四方院奏……フルートを奏でさせれば感動を作り出すって言われてる天才フルート奏者。

その容姿からファンクラブもあるとか……確かにそれも頷けるな。

四方院「ふふん、わたくしのパーフェクトな美貌に声も出ませんか」

……んっ?
17 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 09:49:15.68 ID:D8orv54AO
「当たり前だよ!パーフェクトでキュートな奏の前にいて声を失わないわけないよ!」

四方院「ありがとう凪。そういう貴女もキュートですわ」

「奏に褒められたー♪」

訂正だ。

なんなんだこいつら。

四方院「凪も自己紹介しませんと。ほら、ご挨拶なさい」

静音「……静音凪。奏と付き合いたかったらぼくの許可を取る事だね!」

静音「許可しないけど!」


・静音 凪(シズネ ナギ)
【超高校級の指揮者】


どんな不協和音も統一させてしまうと言われる天才指揮者……そのわりには本人が不協和音ばらまいてないか?

四方院「もう凪ったら……」

赤穂「随分打ち解けてるんだな……もしかして知り合い?」

四方院「ええ、凪とわたくしは同じ楽団に所属していますの。いわゆる幼なじみという間柄ですわね」

静音「見てよ!このバッジとかこの髪飾りとか奏とお揃いなんだから!」

確かに2人の髪には音符の髪飾り、胸元には半円形のバッジがついてる。

本当に仲がいいんだな。

……羨ましくはないけど。
18 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 10:15:05.86 ID:D8orv54AO
「自己紹介ね……」

薄井「薄井千里。【超高校級のインチキ野郎】だ」


・薄井 千里(ウスイ チサト)
【超高校級のサイキッカー】


黒いシャツにジーパン、黒い髪を後ろで結っていたそいつはそんな風に自己紹介してきた。

赤穂「なんだよ、インチキ野郎って?」

薄井「表向きは【超高校級のサイキッカー】なんて大層な名前つけられてるけどな……はっ、馬鹿馬鹿しいだろ?」

赤穂「サイキッカー……実際は違うって事か」

薄井「当たり前だろ、超能力なんてこの世にあるわけねえんだから」

薄井「まっ、そういう事だからせいぜいオレみたいなインチキ野郎には関わらないようにしな」

インチキ野郎ね……そんな奴が未来機関の新しい支部のメンバーに選ばれるのか?
19 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 10:55:32.77 ID:D8orv54AO
「自己紹介ですか……はい、わかりました」

黒い髪を結い上げた、紺色のブレザーに赤黒のチェックのネクタイを着けた女の子が俺の前に立つ。

兵頭「兵頭千と言います。選挙に出られる際は是非ともご連絡を」


・兵頭 千(ヒョウトウ セン)
【超高校級の選挙管理委員】


兵頭千……グループのリーダー決めから国政選挙まで裏で管理している【超高校級の選挙管理委員】。

管理するようになった選挙は常に最上の結果を生むとかなんとか。

兵頭「ヒーローが2人……未来機関も大盤振る舞いをしたものですね」

赤穂「ヒーローって言っても、俺は如月さんみたいに犯罪組織を相手にしたわけじゃないぞ」

兵頭「それはあまり関係ないのでは?ヒーローとは犯罪組織を倒すだけではないのでしょう?」

赤穂「それは、まあ」

兵頭「ふふっ、とにかくよろしくお願いしますねヒーローさん」
20 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 11:11:54.25 ID:D8orv54AO
「ふん……」

上下白の学生服を着た男が不機嫌そうに眼鏡を指で押し上げる。

胸元には八角形の真ん中に裁と書かれたバッジが着けていた。

佐場木「佐場木半次だ」


・佐場木 半次(サバキ ハンジ)
【超高校級の裁判官】


佐場木半次……高校生で裁判官の地位を獲得、幾多の犯罪者を裁いてきた【超高校級の裁判官】。

確かモットーは……【罪を憎んで犯罪者を地獄に】。

佐場木「【超高校級のヒーロー】か……ふん、奴と違って犯罪には手を染めていないようだな」

赤穂「奴って、まさか如月さんの事を言ってるのか?」

佐場木「他に誰がいる。私刑に走り、俺達の邪魔ばかりする」

佐場木「いずれ裁かれる存在……俺からすれば同じ犯罪者だ」

赤穂「そんな言い方ないだろ!?如月さんがいなかったらどれだけ苦しむ人がいたか……」

佐場木「……何も知らないとは哀れだな」

赤穂「は?」

佐場木はそれきり何も言わなかった。

何も知らないって、どういう意味だよ。
21 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 11:30:06.46 ID:D8orv54AO
「はじめましてであります!」

亜麻色の髪を黄緑のリボンでツインテールにしている女の子がビシッと敬礼をしてくる。

迷彩服を着ているって事は軍人か何かなのか?

遠見「自分は遠見メメであります。所属部隊にて観測手をしているであります!」


・遠見メメ(トオミ ――)
【超高校級の観測手】


赤穂「観測手?」

遠見「はいであります!隊長指揮の下、狙撃手や部隊が危険な目に遭わないよう尽力しているのでありますよ!」

遠見「ちなみに隊長殿も希望ヶ峰学園の生徒だったであります!」

赤穂「そういえばクラスは違うけど、俺の同期に死亡人数0の傭兵部隊を率いてる【超高校級の傭兵】がいたな」

遠見「その人!その人こそ自分達を率いて導いた切原生人隊長であります!」

赤穂「そうだったのか」

でも今あのクラス在籍の15人って独断行動して謹慎処分食らってたような……

遠見「隊長殿、元気にしてくれてるといいのでありますが……」

……相当憧れてるみたいだし、余計な事は言わない方がいいか。
22 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 12:08:23.62 ID:D8orv54AO
「くっ、くくく……」

黒いスーツに白と黒で分かれたマントを着けた仮面の男が笑っている。

白と黒で分けるってアイツを思い出すから嫌な気分になるな……

「我が魔名を今ここに宣言しよう……」

赤穂「……えっ?」

「だが我が魔名にはあらゆる生命を蝕む呪いがかかっている!傷纏う英雄よ、心して聞くがいい!」

グレゴリー「我が魔名はグレゴリー・アストラル三世!天界より遣わされし従者の囀りに応え、魔宮殿を石板に記す記録者にして世界へと謳う伝道者よ!」

グレゴリー「ふははははははははははっ!!」


・グレゴリー・アストラル三世
【超高校級の設計士】


グレゴリー・アストラル三世……前衛的な設計を次々とこなす【超高校級の設計士】。

入り口の扉から入ると絶対に迷う迷宮みたいな家とか、階段と見せかけてエレベーターになる部屋とか、押し入れが扉で扉が押し入れの部屋とか……

とにかく何かしらからくりを入れないと気が済まないらしい。

今は建て直しされている世界各地の遊園地の新しいアトラクションの設計をしてるとか。

グレゴリー「しかし新世界への方舟に集まりし勇者達はこれほどまでに異界の印を抱くか」

グレゴリー「だが絶望郷へと至りしこの現世……再臨を果たすにはそれもまた世界の答えか」

グレゴリー「ふはははははははっ!!」

赤穂「……」

何を言ってるか全くわからん。
23 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 12:26:21.06 ID:D8orv54AO
「ワウン!ワウワウ、ワン!」

赤穂「は?」

白い半袖のジャケットに赤いスカート、暗い茶髪の左側に白いリボンを着けた女の子が無表情で俺に向かってなぜか吠えてきた。

いや、本当になんで吠えてきたんだ。

津浦「今のは犬の言葉で【津浦琴羽です。よろしくお願いします】という意味です」


・津浦 琴羽(ツウラ コトハ)
【超高校級の通訳】


津浦琴羽……あらゆる国の言語をマスターした人呼んで【歩く翻訳事典】。

津浦「申し訳ありませんMr.赤穂。ちょうど今【ワンワン語学辞典】を聴いていたので」

津浦が耳に着けていたイヤホンからは確かに犬の鳴き声が聞こえてくる。

赤穂「犬の鳴き声まで通訳する気なのか?」

津浦「世の中何が起きるかわかりませんから」

いや、いくらなんでもそれを使う機会はないだろ……
24 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 12:56:54.46 ID:D8orv54AO
「俺の番か!」

黒線の入った白い半袖のジャージに黒い半ズボン、緑のメットを被った男が笑顔で俺に寄ってくる。

人懐っこそうなその笑顔は人に好かれそうだ。

道掛「俺は道掛走也だぜ!よろしくな!」


・道掛 走也(ミチカケ ソウヤ)
【超高校級のサイクリスト】


道掛走也……あらゆる自転車競技で優勝した伝説の自転車乗り。

一番有名なのは競技中に相手の妨害で前輪がパンクした時、ウィリーでそのまま優勝した話だな。

道掛「なあなあ、赤穂。ちょっと聞いていいか?」

赤穂「んっ、なんだ?」

道掛「お前、女子で気に入った子いる?」

赤穂「気に入った子?」

道掛「いや、周りの女子ってレベル高いからさ……それでどうよ」

赤穂「……いや、まだ自己紹介も終わってないからな」

道掛「だったら気に入った子いたら教えてくれよ!俺はその子以外にアタックするからさ!」

道掛はサムズアップして女子の所に走っていった。

気に入った子、ねぇ……こんな俺じゃ片思いに終わるのが関の山だから気にしなくていいのに。
25 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 13:14:43.44 ID:D8orv54AO
「自己紹介ね!」

道掛と入れ替わるように来たのは、クリーム色の作業着に藍色の腰までの髪を首の辺りでゴムでまとめた女の子だ。

土橋「アタシは土橋美姫!建築作業ならお任せってね!」


・土橋 美姫(ツチハシ ミキ)
【超高校級の土木作業員】


土橋美姫……女子高生でありながら数多くの建築に関わってきた土木作業員とよくニュースで話題になってたな。

その細腕からは想像出来ないくらい力強い作業で、周りを引っ張ってるとか。

土橋「杖使ってるみたいだけど足怪我してるならいつでも頼っていいからね!力は有り余ってるからさ!」

赤穂「んっ、困ったら遠慮なく頼らせてもらうよ」

土橋「へへっ、まかせときなよ!」

どうやら彼女は面倒見がいいみたいだ……
26 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 13:35:50.35 ID:D8orv54AO
「自己紹介ですねー?」

次に自己紹介する人を捜していたら上から声がした。

見てみたらオレンジとピンクのメッシュが入ったセミロングの金髪に、赤い水玉模様の上着と黄色いダボダボのズボンを着た女の子が天井の飾りにぶら下がっていた。

赤穂「うわっ!」

天井から降りてきたその子は器用に受け身を取ると会釈をする。

知らない間に俺は拍手を彼女にしていた。

ジェニー「ボクのネームは、ジェニー・クラヴィッツですね。よろしくお願いしまーす」


・ジェニー・クラヴィッツ
【超高校級の道化師】


ジェニー・クラヴィッツ……世界中のサーカス団を渡り歩く【超高校級の道化師】。

その公演は笑顔を振りまき、楽しませる物だって話だ。

ジェニー「よろしくお願いしますねマサキ!ボク達はこれからフレンドでーす!」

赤穂「あ、ああ、そうだな。これからよろしくジェニー」

ジェニー「はーい!」
27 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 14:10:13.22 ID:D8orv54AO
「……」

壁際にいたその男はただ無表情でそこにいた。

黒いスーツに白いネクタイ、ボサボサの髪から見える金と銀の瞳は何も映してないようにさえ見える。

赤穂「自己紹介いいか?」

鞍馬「……鞍馬類です」

鞍馬 類(クラマ ルイ)
【超高校級の???】


鞍馬類?

少なくとも他の面々みたいに名前だけは聞いた事があるメンバーと違って、その名前は聞いた事すらない。

鞍馬「……」

いったい何者なんだ?
28 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 14:47:54.02 ID:D8orv54AO
赤穂「後1人か」

確か初期メンバーは俺を入れて17人。

15人と紹介はしたから、どこかに……

赤穂「あっ」

「あっ」

その子は部屋の目立たない場所にいた。

長袖の白いセーラー服に赤いリボン、青いスカートから伸びる細い脚の上には黒いストッキング。

白いロングヘアーの右側に3つの赤いヘアピンを着けたその女の子を見て俺は……

赤穂「お前、今までどこにいたぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

出来る限りの全速力で近付いていった。

「げっ!やっぱりマサキ!?」

赤穂「牡丹、いつからお前は兄を呼び捨てにするようになったんだ!」

御影「もう親戚の御影の家に貰われたから兄も妹もないでしょ!」


・御影 牡丹(ミカゲ ボタン)
【超高校級の???】


御影牡丹……俺の3つ下の妹だ。

小学生の頃親戚の御影家に引き取られて、その後家出して行方不明になっていた。

赤穂「どれだけ心配したと思ってんだ!?家出して、世界があんな事になって……」

御影「わ、私だって色々あったんだよ……だいたいそっちこそその怪我なに!?どーせまたヒーロー気取りで馬鹿したんでしょ!?」

赤穂「ぐっ、お、俺も色々あったんだよ……だいたい話をだな……」

ああ、違う。

最初に言いたいのはこんなんじゃなくて……

赤穂「…………無事で良かった」

御影「……!」

赤穂「死んでるのも、覚悟してたんだ。だからこうしてまた会えて……俺は嬉しい」

御影「……」

赤穂「牡丹?」

御影「……だったら、良かったのにね」

赤穂「えっ」

御影「……」

牡丹……?
29 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/23(土) 15:36:09.69 ID:D8orv54AO
今更ながら一時休憩。
ずっとやってなかったから色々忘れてますが今度こそ最後までいきます。
30 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/24(日) 20:42:52.24 ID:FvOI0tQAO
色々と予定外の事は起きたけど自己紹介は終わった。

赤穂「牡丹、お前この髪どうしたんだよ。昔は黒かったのに」

御影「うるさいなぁ……色々あったんだってば」

道掛「感動的再会ってやつだな!」

如月「世界には絶望が蔓延して今も絶えませんが……このような希望があるからまだ救われますね」

佐場木「ふん……油断はしない事だな。最近は色々とキナ臭い事件も起きている」

苗木「そういえば【超高校級の狂人】が絶望病とかいう新型ウイルスを街にばらまいたって言ってたね……」

遠見「それだけではないであります。【絶望教】なる宗教団体も最近現れたとか」

ジェニー「いつになったら世界はまたスマイルが溢れるですか……」

四方院「それを実現するためにわたくし達はいるのですわ!」

静音「奏がいれば世界はあっという間に希望に満ち溢れるよ!」

土橋「すっごい自信だねぇ……こんな世界だとそれぐらいは思わないと駄目かもしんないけど」
31 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/24(日) 20:53:38.75 ID:FvOI0tQAO
グレゴリー「案ずる事はない!絶望郷に射す光は既にこの現世に産み落とされた!絶望の女神は既に地に墜ち、残されし災厄の担い手達ももはや風前の灯!」

薄井「何言ってんのかわかんねえよ……」

津浦「通訳しましょう。【心配はいりません!世界には超高校級の希望がいます!江ノ島盾子は倒れ、絶望の残党達も追い詰められています!】と、Mr.グレゴリーは仰っています」

グレゴリー「ほう、言の葉の魔術師よ。我が天界の言霊を理解するか」

津浦「ワタシは通訳ですから」

兵頭「なるほど、これからはグレゴリーさんの言葉は津浦さんに通訳してもらえば助かりますね」

六山「ゲームしてるとその手の言葉はよく聞くけど理解するとなると難しいもんね」

赤穂「……」

なんだか個性的なメンバーだよな……ついていけるか心配だ。

でもこれから一緒に働くんだ、仲良くやって……
32 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/24(日) 20:58:20.36 ID:FvOI0tQAO






「うぷぷぷぷ……呑気だねオマエラ」






33 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/24(日) 21:17:12.95 ID:FvOI0tQAO
空気が固まる。

それは絶対にあってはならないそんな声だったからだ。

赤穂「……!」

そしてその声の方、ホール奥のステージを見ればそこには【ヤツ】がいた。

モノクマ「皆々様お久しぶりでございます!」

モノクマ「ボクはモノクマ、これから始ま――」

グシャ!!

モノクマは最後まで言葉を話す事はなかった。

如月「……無粋な物が紛れていたようですね」

如月さんがその前にモノクマの頭を拳で貫いたからだ。

グレゴリー「絶望の化身だと!?なぜこの方舟に生誕している!」

津浦「それはわかりませんが……どうやら緊急事態のようです」

佐場木「ちっ、船長室に行って連絡をしてくる。絶望の残党が潜入している可能性があると本部に伝えねばならない」

遠見「1人では危険でありますよ佐場木殿!自分もついていくであります!」

佐場木と遠見がホールから出ていく。

赤穂「まさかまたモノクマが目の前に出てくるなんてな……つうっ」

土橋「ちょ、ちょっと大丈夫!?」

赤穂「古傷が痛んだだけだから大丈夫……それより絶望の残党がいるなら俺達も捜索を――」
34 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/24(日) 21:21:40.40 ID:FvOI0tQAO






鞍馬「この船、止まっていますよ」






35 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/24(日) 21:31:51.84 ID:FvOI0tQAO
赤穂「なんだと!?」

苗木「本当だ……全く動いてないよ!?」

六山「ちょっと、か、勘弁してほしいかな……」カチカチ

静音「か、奏ぇ、ぼく達どうなっちゃうの?」

四方院「これは……」

佐場木「おい!船長室どころか操舵室にも誰もいないぞ!」

道掛「はあ!?」

薄井「オイオイマジかよ……」

兵頭「それで本部と連絡は?」

遠見「ダメであります!全く繋がらなかったでありますよ……!」

ジェニー「あうう、どうなってるですか……」

御影「ねえ、この臭い……!」

赤穂「臭い?」

牡丹に言われた瞬間、鼻が微かな臭いを捉える。

そしてその瞬間……俺の意識は急速に沈んでいった。
36 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/24(日) 21:57:27.85 ID:FvOI0tQAO






プロローグ【ようこそ未来機関第二十支部】END

生き残りメンバー17人

To Be Continued...






37 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/24(日) 22:34:18.52 ID:FvOI0tQAO
・研修旅行名簿

男子

・赤穂政城(アコウ マサキ)
才能…【超高校級のヒーロー】
身長…177cm
料理の腕…60→25
掃除の腕…55→20

・如月怜輝(キサラギ レイキ)
才能…【超高校級のヒーロー】
身長…182cm
料理の腕…9
掃除の腕…15
赤穂への第一印象【同じヒーローとして仲良くしましょう】

・苗木 誠(ナワキ セイ)
才能…【超高校級の幸運】
身長…170cm
料理の腕…60
掃除の腕…60
赤穂への第一印象【ヒーローか、凄いんだね!】

・薄井千里(ウスイ チサト)
才能【超高校級のサイキッカー】
身長…163cm
料理の腕…75
掃除の腕…95
赤穂への第一印象【……兄妹は大切にしろよ】

・佐場木 半次(サバキ ハンジ)
才能【超高校級の裁判官】
身長…186cm
料理の腕…35
掃除の腕…56
赤穂への第一印象【ふん……あいつのようにはならない事だな】

・グレゴリー・アストラル三世
才能【超高校級の設計士】
身長…190cm
料理の腕…45
掃除の腕…61
赤穂への第一印象【その傷を誇るがいい!それは傷纏う英雄の英雄たる証!】

・道掛 走也(ミチカケ ソウヤ)
才能…【超高校級のサイクリスト】
身長…192cm
料理の腕…52
掃除の腕…32
赤穂への第一印象【ヒーローってモテるのか!?】

・鞍馬 類(クラマ ルイ)
才能…【超高校級の???】
身長…178cm
料理の腕…90
掃除の腕…90
赤穂への第一印象【特にありませんね】
38 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/24(日) 23:13:44.62 ID:FvOI0tQAO
・女子

・六山 百夏(ムヤマ モモカ)
才能…【超高校級のデバッガー】
身長…160cm
スリーサイズ…B88 W60 H90
料理の腕…2
掃除の腕…60
赤穂への第一印象【傷だらけのヒーローなんてゲームみたいだね】

・四方院 奏(シホウイン カナデ)
才能…【超高校級のフルート奏者】
身長…165cm
スリーサイズ…B84 W54 H79
料理の腕…95
掃除の腕…93
赤穂への第一印象【ふふふ、凪を許してあげてくださいね】

・静音 凪(シズネ ナギ)
才能【超高校級の指揮者】
身長…150cm
スリーサイズ…B73 W53 H76
料理の腕…20
掃除の腕…10
赤穂への第一印象【奏に近付くな!】

・兵頭 千(ヒョウトウ セン)
才能…【超高校級の選挙管理委員】
身長…169cm
スリーサイズ…B85 W58 H87
料理の腕…97
掃除の腕…59
赤穂への第一印象【如月さんに憧れているみたいですね】

・遠見 メメ(トオミ ――)
才能…【超高校級の観測手】
身長…167cm
スリーサイズ…B78 W58 H80
料理の腕…47
掃除の腕…13
赤穂への第一印象【隊長の同期生……どのような方でありましょう!】

・津浦 琴羽(ツウラ コトハ)
才能…【超高校級の通訳】
身長…171cm
スリーサイズ…B83 W56 H80
料理の腕…57
掃除の腕…38
赤穂への第一印象【習いますか?犬語】

・土橋 美姫(ツチハシ ミキ)
才能…【超高校級の土木作業員】
身長…174cm
スリーサイズ…B95 W57 H88
料理の腕…85
掃除の腕…80
赤穂への第一印象【何かあったら頼ってね!】

・ジェニー・クラヴィッツ
才能…【超高校級の道化師】
身長…146cm
スリーサイズ…B75 W52 H74
料理の腕…40
掃除の腕…30
赤穂への第一印象【ヒーロー!スマイルを守る人ですねー!】

・御影 牡丹(ミカゲ ボタン)
才能…【超高校級の???】
身長…158cm
スリーサイズ…B81 W56 H82
料理の腕…0
掃除の腕…0
赤穂への印象【……こんな形で、会いたくなかった】
39 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/25(月) 22:00:28.42 ID:hCBtjd0AO






ザー……ザー……

赤穂「……っ、く」

いったい何があったんだ……

赤穂「……」

青い空。

白い雲。

赤穂「まさかここは……」


目が覚めるとそこは南の島。

――ジャバウォック島だった。






40 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/25(月) 22:06:02.90 ID:hCBtjd0AO






CHAPT.1【正義という名の××】(非)日常編






41 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/25(月) 22:38:03.01 ID:hCBtjd0AO
【砂浜】

赤穂「……」

ジャバウォック島。

未来機関の資料にあった南の島。

どうやらあの後俺はここに流れ着いたみたいだ。

赤穂「みんなは……どうしたんだ?」

流れ着いたって事は船が沈没した可能性が高い。

だったらみんなは、牡丹はどうなったんだ!?

赤穂「杖はある……みんなを捜さないと……!」

「あっ!」

赤穂「えっ」

砂に足をとられながら立ち上がったのと同時、誰かがこっちにやって来るのが見えた。

あれは……

静音「奏ー!じゃない!?」

赤穂「静音、キミもここに流れ着いたの……かっ!?」

静音「奏はどこ!?」

赤穂「い、いや、俺も今目を覚ましたから……」

静音「もうなんなの!さっきから見つかるのは奏以外ばっかり……」

赤穂「他のみんなもいるのか!?」

静音「お前で15人目だよ!」

赤穂「俺で15人目?」

つまり四方院さん以外の全員はもう見つかってるのか……
42 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/25(月) 22:55:22.04 ID:hCBtjd0AO
静音「奏、どこに行ったの……ひっく、うぇぇぇぇぇぇぇぇんっ!」

赤穂「し、静音……」

よっぽど四方院さんが心配なんだな……

赤穂「……大丈夫だ、静音」

静音「……?」

赤穂「みんながいるなら四方院さんだってきっとここにいるって」

静音「ぐすっ……ほんとに?ほんとに奏いる?」

赤穂「もちろん、だから泣き止むんだ。四方院さんに心配かけちゃうぞ」

静音「ひっく、ひっく……」

赤穂「な?」

静音「…………うん、わかった」

赤穂「よし、それじゃあみんなの所に案内してくれないか?もしかしたら四方院さんも来てるかもしれないしな」

静音「確かにそうだ!それじゃあ急いで戻らなきゃ!」

赤穂「ちょ、ちょっと待ってくれ静音。走られると追いつけない……」

静音「むー、むー!早く早く!」

というか、待ってくれるんだな。
43 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/07/26(火) 01:08:39.32 ID:ey6fruoAO
【中央の島・未来機関第二十支部】

四方院「凪!」

静音「奏ー!」

静音に急かされながらみんなが集まってる場所に行くと、四方院さんは本当にみんなと合流していた。

抱きついてワンワン泣いてる静音を見届けると、少し離れた場所にいた牡丹の頭に手を置く。

御影「……無事だったんだ」

赤穂「お互いにな」

如月「どうやら皆さん無事だったみたいですね」

兵頭「しかしこんな偶然があるんでしょうか?私達は何者かに襲われたはずで、それなのにこの島にたどり着くなんて」

佐場木「確かに普通ならばありえん。あの状況からこの未来機関第二十支部のある島に無傷のまま全員揃うなどという事はな」

苗木「だけど事実ボク達はこのジャバウォック島にいる……うーん、どういう事なんだろ」

佐場木「可能性は2つある。まず1つは俺達はあの後未来機関の部隊に救われ、この島まで運ばれた」

土橋「だとしたらちょーっと優しくないよね。アタシ道端に転がされてたんだけど」

道掛「俺なんてプールサイドにいたもんだから起きた時に落ちちまったぜ!」

薄井「だから濡れてんのかオマエ……」

佐場木「そう、俺達はこの島のあらゆる場所に配置されていた。これは未来機関に助けられたなら考えにくい」

グレゴリー「つまり定められし運命の針はもう1枚の葉に刻まれているのだな」

津浦「【つまりもう1つの可能性が有力なんですね】と仰っています」

佐場木「……ふん。あまりに考えたくもない可能性だがな」

六山「そうなの?」

佐場木「簡単に言うなら……」
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