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どうやら穂乃果がRPGの世界に入り込んだようです 2
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411 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/07(月) 10:15:32.91 ID:o01Pwxw9O
お久しぶりです。
第3章に入る前に、これまでの冒険の簡単なあらすじ!設定や神器についてまとめます!
「どうやら穂乃果がRPGの世界に入り込んだようです」
URL→https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1408880001/
第1章「選ばれし9人の女神」
ラシュータというRPGのような不思議な世界に入り込んでしまった高坂穂乃果。彼女の使命は「μ's」を集めて「魔王」を倒すこと。
この世界には、穂乃果のよく知るμ'sメンバーと外見や性格全てがそっくりな8人が存在していた。
みな始めは穂乃果のことをまったく知らなかったが、次々に心を許しμ'sの一員となっていく。
園田海未、西木野真姫、東條希とは「オトノキザカ」という始まりの国で仲間になる。
その後は花陽、にこ、ことり、凜、絵里の順で仲間になった。
旅の中で多くの人々を救って行き、μ's9人はついに「創世神サクラコ」のもとへ辿り着く。
創世神によって明かされる「穂乃果がこの世界に入り込んだ理由」「魔王の正体」「これからについて」
これまでの旅は全て始まりに過ぎない!
第2章「創世の剣」
「魔王」である破壊神レディアフトが潜む場所は「魔界」である。
「魔界」への道を開くためには、ラシュータに存在する神の道具を2つ集め、その道具で「創世の剣」を手に入れることが必要だ。
こうして旅を再開したμ's。西木野真姫の故郷である「イムタージュ」にて神の道具の一つ「つながりの羽」を手に入れる。
さらに園田海未の今は亡き父と母がいた一族の集落「リーズンの里」でも神の道具の一つ「導きのチュード」を手に入れた。
2つの道具を使うことで「創世の剣」を手に入れることに成功する。
しかしそこで襲撃されるオトノキザカ。μ'sはオトノキザカに駆けつけ「創世の剣」の力を借りて何とか勝利をおさめた。
旅に一区切り付いたかに思われたが、まだ終わってなどいない。
「レディアフト」の復活まで残り10日という事実が発覚する。
来るべき魔王軍との戦いに備え、世界を一つにして立ち向かう必要があるのだ。
μ'sはもう一度、世界を巡る旅に出る!
412 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/07(月) 10:20:56.50 ID:o01Pwxw9O
undefined
413 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/07(月) 10:24:44.17 ID:o01Pwxw9O
第3章【We are the one!】
#46【2度目の旅立ち】
穂乃果「それじゃあ、とりあえずはこのチーム分けだね!」
魔王軍に対抗するため、世界を一つにする旅に出るμ's。
オトノキザカにて出発を目前としているμ'sは、城の兵舎にて確認を行っていた。
穂乃果・ことり・花陽の【チーム:Printemps】は「ネルカドム」へ
海未・凜・希の【チーム:Lilywhite】は「スクリオーネ」へ
にこ・真姫・絵里の【チーム:BiBi】は「ゴールゴスト」へ向かう。
それぞれの国で話し合いが終了すれば、オトノキザカに集合することになっている。
各チームにはオトノキザカ転送クリスタルが渡された。
穂乃果「あ、そうだ。出発前に盾を買ってもいい??」
海未「また壊れたのですね??」
オトノキザカ兵士長「その心配は無用です」
穂乃果「えっ?」
箱を持った兵士長がμ'sに近寄る。
オトノキザカ兵士長「この盾をあなた様へ」
そう言って箱を穂乃果に手渡した。
開くと、そこには女神がデザインされている白くて立派な盾が入っていた。
サイズも穂乃果が愛用する片手サイズだ。
穂乃果「えっ!?い、いいんですか!?」
オトノキザカ兵士長「勿論です。私たち兵士からの贈り物です」
箱から取り出し、左手で持つ穂乃果。
穂乃果「すごい・・・風守の盾くらい軽いのに、なんて頑丈なの」
希「それって・・・」
絵里「まさか、『女神の盾』?」
穂乃果「2人とも知ってるの?」
絵里「ええ。代々オトノキザカに伝わる最高の盾よ。私も小さい頃に見せていただいたとき、興奮したわ・・・」
穂乃果「そんなにすごいものを・・・。ありがとうございます!」
オトノキザカ兵士長「私たちも来るべき戦いに向け準備をしている最中です。安心して向かわれてください!」
時刻は午前。
穂乃果は女神の盾を腰に携え、2度目の旅立ちを迎える!
最初は4人のμ'sで旅立った。
しかし、今回は9人のμ'sとして旅立つ。
世界を一つにするために!
414 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/07(月) 10:27:58.51 ID:o01Pwxw9O
【Printempsサイド】
ことり「実は、ネルカドムに行くためのクリスタルをママから受け取っています!」
穂乃果「えっ!?どうして!?」
ことり「ネルカドム王とママは昔からの友達みたいで、転送クリスタルも互いの国で交換して万が一に備えていたんだよ〜」
花陽「それじゃあ、私たちは結構早く終わっちゃうかもね!」
ことり「よし!転送、ネルカドム!」
ディユゥゥゥゥゥゥン・・・
転送が終わると、そこはなつかしのネルカドムだった。
穂乃果「久しぶりのネルカドムだ!」
花陽「最期に来たのは確か・・・1ヶ月くらい前だね」
ことり「もうそんなに前になるんだね」
穂乃果「いつ見てもこの街の機械はすごいなぁ・・・」
ラシュータで一番機械に強い街がネルカドム。街並みは以前来たときと同じく圧巻で、警備ロボットが住民の安全を守っていたり、大きな建物も多数存在している。
穂乃果「あのロボットたちが暴走したんだよね」
街の人A「おい!あれ見てみろ!μ'sの南ことりじゃないか?」
街の人B「本当だ!ってことは隣にいるのは小泉花陽か!」
街の人C「待って、あの人って高坂穂乃果!?」
周りからのガヤに気付く3人。
穂乃果「私たち、有名人だね・・・」
ことり「この街の踊り子祭では2位だった気がするけど・・・」
街の人A「μ's!いつも応援してるぜ!頑張ってくれ!」
街の人B「この前はイムタージュを守ったみたいじゃねぇか!その調子で頼むぜ!」
声援をかけられる3人は少し照れるが疑問に思う点もある。
周りに挨拶をし、城へ進みながら話し合う。
415 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/07(月) 10:30:20.66 ID:o01Pwxw9O
穂乃果「どうしてイムタージュのことも知ってるんだろう?」
ことり「きっと、新聞の効果じゃないかな?ネルカドムは特に情報が早いって言うし」
穂乃果「そうなんだね・・・。ありがたいことだよね!私たちの活躍がみんなに知ってもらえてるって」
花陽「な、なんだか恥ずかしい・・・」
ことり「ふふふ、とりあえず城にいこっか」
城へ到着したμ'sだったが、以前のネルカドムを思い出す。
穂乃果「あれ、そういえばネルカドム国王って滅多に人と会わないんじゃなかった?」
花陽「そうだった気がする・・・。以前もA-RISEがいたから会えたし・・・」
穂乃果「A-RISE・・・。元気にしてるかなぁ」
ここネルカドムで出会い、そのまま現在に至るまで再会を果たしていないA-RISE。
いまどこに居て何をしているのかすらも知らない。
穂乃果「A-RISEも居てくれればすっごく心強いんだけどなぁ…」
A-RISEは魔王を倒すという目的のために旅をしていた。
ネルカドムでロボットが暴走した際、μ'sのピンチを救ってくれた。
出会った時のA-RISEは「世界で最も魔王を倒せる可能性が高い」と言われていたほどだ。
穂乃果「ネルカドムで別れた時はいろいろあるって言われて別れちゃったけど、どこで何してるんだろ…」
ことり「王様と会えるって!」
花陽「エ"ェ"!?ハナシツケチャッタノォ!?」
どうやら穂乃果と花陽が話をしている隙に、ことりが門番の兵士に頼んで了解を得たらしい。
門番A「国王様が謁見なさると言うことは大変貴重である。言動にはくれぐれも注意していただきたい!それと!!」
穂乃果「それと・・・?」
門番A「・・・南ことりさん、サインくださいますか」
門番B「お前、仕事しろ!!・・・あとで僕にもください」
穂乃果「あはは・・・」
ことりはその場で鎧に書いてあげて、城の中へ進み以前の記憶を頼りに玉座へ。
穂乃果「失礼します」
ネルカドム王「うむ。前へ進みたまえ」
3人は前に進み、横に並ぶ。
416 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/07(月) 10:33:07.26 ID:o01Pwxw9O
ことり「謁見をお許しくださり、ありがとうございます」
ネルカドム王「うむ、苦しゅうない」
穂乃果「μ'sより、ネルカドム王にお願いがあって来ました!」
ネルカドム王「願いとは?」
世界を一つにして戦わなければならないということを説明する。
ネルカドム王「・・・。話は十分承知した」
ネルカドム王「だが、簡単には首を縦にふれぬ。条件をつけよう」
ことり「条件ですか・・・?」
ネルカドム王「ネルカドムは巨大だが戦力国ではない。まだ民には伝えていないが大きな計画もある。民のためを思うからこそ簡単には判断できないのだ」
ネルカドム王「他の3大陸やスクリオーネがμ'sの考えに賛同するのであれば、その会議には参加させてもらう」
穂乃果「・・・わかりました!」
ネルカドム王「ふむ、揺るぎない自信であるな。条件を満たした場合は直接参られなくても構わん。オトノキザカ女王にでも頼んで連絡を入れさせろ」
ネルカドム王「以上である。下がれ」
穂乃果「このクリスタルをお持ちください!これを使えばオトノキザカと連絡を取り合うことができます!」
オトノキザカ女王より教えられた注意事項を説明しつつ、クリスタルを側近に渡す。
穂乃果「失礼致します」
城を後にしたPrintemps。
花陽「他の3大陸とスクリオーネが賛同してからかぁ・・・」
ことり「戦力国のように兵が大勢いないみたいだからね…」
穂乃果「でも、すごいロボットもいるよ?」
ことり「うん。ママがネルカドムも挙げたのは、技術的な面からだと思う。技術面ではネルカドムが頭一つ飛び出てるから・・・」
花陽「だから、すぐに了解をくれなかったってことなの?」
ことり「あとは・・・あの王様の人柄っていうところもあると思うけど・・・」
穂乃果「ダメって言われたわけじゃないし、全然OKだよ!とりあえず、オトノキザカに一回戻ろう?」
花陽「そうだね!きっと他のみんなよりも私たちが早いと思うし」
穂乃果「オトノキザカで皆の帰りを待とう!」
417 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/08(火) 16:55:29.06 ID:6EGQKO0IO
これまでのあらすじ!は書きましたが、
神の道具、神器について解説していなかったので、ここで解説します。
<神の道具とは?>
創世神の力を持つ特別な道具
どれも世界創世のときから存在している。
・運命の腕輪
ジーズにあった創世神からのお告げを受けることができる腕輪。
今は希が持っており、この腕輪からお告げを受けていた。
μ'sを創世神のもとへ案内して以降、その力は失われている。
魔力でタロットを生み出す能力も持っている。
・加護のティアラ
ジーズにある創世神の加護の力を持つティアラ。
世界樹を守る結界の力の源として保管されている。
・創世の雫
ジーズにある創世神の力が込められた光り輝く液体。
細い瓶の中に入っており、いかなる病も治すと言われている。
・つながりの羽
イムタージュの方の洞窟に保管されていた羽。
浮遊神殿への光の道を作る力を持つ。
・導きのチュード
リーズン一族がずっと守っていた鏡。
浮遊神殿への光の道を対象者が通れるようになる力を持つ。
<神器とは?>
人が創りしモノを超越した力を秘めた武器。
・創世の剣
ラシュータ創世のときから、浮遊神殿にたたずむ光の剣。
世界を一つ生み出せるほどの創世の力が込められているため、力を失ったサクラコを補うことができる。
鍔の部分が9枚の花びらのようになっている。
創世の力が強すぎるため、ラシュータの者には持つことすらできず、剣が選んだ者のみが扱うことができる。
浮遊神殿にて、ラシュータの者ではない穂乃果が剣を手に入れる際に剣が穂乃果を選んだ。
闇の幻影を打ち払う力も持つ。
現在判明している神の道具と神器は以上になります。
創世神の力が込められているモノ全てが神の道具になるというわけではなく、
その中でも大きな力を持つ特別な道具が「神の道具」です。
神器は神の力が込められたものというわけではなく、
あくまで「人が創りしモノを超越した力を秘めた武器」のことです。
ここでいう人とはラシュータの人だけではなく、ラシュータの全ての生き物のことです。
どんなに天才的な鍛治職人でも、どんなに強い魔物でも、
神器を生み出すことはできません。
418 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/08(火) 17:43:46.03 ID:6EGQKO0IO
上の補足
「神のような存在でしか生み出せない武器」
ということで神器です。
「創世神の生み出す武器」ではないですよ!!
これから先、神器が登場する予定です。
419 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:00:06.63 ID:FT7W2YPpO
時間は少しさかのぼりオトノキザカ・・・
【Lilywhiteサイド】
海未「私たちはスクリオーネですね」
希「スクリオーネに行くクリスタルとかもっとる?」
凜「持ってないよ??」
海未「確かμ'sは誰も持っていなかった気がします」
希「あちゃぁ・・・」
そう話している間に他の2ユニットは転送する。
Lilywhiteが一番最後のようだ。
凜「でも、クロスシーラに行くクリスタルなら1回分あるにゃ!」
海未「どうしてクロスシーラを?」
凜「以前の武闘大会で優勝したときに、すぽんさー?っていう人から貰ったにゃ!」
希「ウチらの知らんところで凜ちゃんはスカウトされとったんやね・・・」
海未「クロスシーラからスクリオーネまでは確か・・・」
希「前は午後にクロスシーラを出発して、深夜にスクリオーネに到着しとるはず」
凜「今の凜たちなら・・・・・・どれくらいでつくかにゃぁ?」
希「そこはウチに任しとき!さぁ、クロスシーラへ転送や!」
凜「転送、クロスシーラ!」
光に包まれ転送が始まり、少し経つと転送は終わる。
そこには懐かしい風景が。大きなコロシアムがあり、人でにぎわう街並み。
凜「懐かしいにゃ・・・」
希「過去の栄光に酔ってる暇はないで!出発や」
海未「そうですね、距離もありますし・・・」
凜「別に酔ってないにゃぁぁ!!」
420 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:03:03.25 ID:FT7W2YPpO
街の外に出ると希がタロットで魔方陣を描く。
希「おいで、プラム!」
出現した炎の鳥は希の前に降り立つ。
希「プラムに乗っていくで!」
凜「その手があったにゃ!」
海未「たしかに、すぐにつきそうですね!」
3人はプラムにまたがる。希の掛け声に合わせてプラムは飛び立った!
凜「すごいにゃ!凜たち空を飛んでるーっ!!」
海未「確かにこれは、すごい体験です!」
希「これなら1、2時間くらいあればつくと思う!」
凜「優雅な空の旅だにゃ〜!」
優雅な空の旅を過ごし、1時間半後・・・
プラムにも疲労が見え出している中で、乗っている3人にも疲労が。
海未「み、見えてきました・・・」
凜「はやく地上に降りたいにゃ・・・」
希「そうだね。降りよっか」
乗っているだけでも体力は持っていかれると勉強になった3人。
地上に降りたプラムはそのまま魔方陣へ消えていった。
希「ともかく、スクリオーネに到着やね!」
城下町は村に近いほど質素ではあるが城は立派である。μ'sにとって、この国は感慨深い国でもある。
μ'sが9人揃った街なのだから。
3人は街の人に挨拶をしながら城を目指す。
元兵長「μ'sじゃねぇか。でも3人だけか?どうした喧嘩か?」
希「もう、ちゃうって〜。みんなで手分けしとるの!」
元兵長「そうか・・・。こんどちゃんと9人連れて遊びにこいよ」
希「うん、もちろん〜」
城へ到着。
海未「出発してからそこまで時間は経っていませんし、いいペースではないでしょうか」
凜「スクリオーネ国王ならすぐにOKしてくれそうだね!」
421 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:07:32.96 ID:FT7W2YPpO
玉座の間に入ると、大臣C(ペルシャード)が出迎える。
大臣C「よくいらした」
希「お久しぶりです、ペルシャードさん♪」
大臣C「ふむ・・・その調子だとジーズで聞いたらしいのう」
希「せやで〜」
大臣C「まったく…。あやつらは個人情報をペラペラと…。して、今回はどんな用で?」
海未「これからの世界について、μ'sを代表し私たちがお願いに来ました」
大臣C「なるほど。国王様、いかがなさいますか?」
スクリオーネ国王「聞くとも。μ'sは我らの恩人なのだから」
これからの戦いに向け、世界を一つにする必要があることを説明する。
スクリオーネ国王「ふむ、なるほど」
スクリオーネ国王「勿論、協力させていただこう」
海未「本当ですか!?ありがとうございます!」
スクリオーネ国王「すぐにレンドラスト大陸中に連絡を行い、スクリオーネが代表となろう」
大臣C「ですが、ネルカドムは難しそうですな」
スクリオーネ国王「うむ・・・確かにそうではあるな」
海未「ご安心ください、ネルカドムヘは既に私たちの仲間が向かっております」
スクリオーネ国王「ほう、それなら大丈夫だのう」
希「このクリスタルがあればオトノキザカと連絡を取り合えます」
大臣Cが受け取る。
そのとき、玉座の間のドアが勢いよく開かれる!
ギブラ「た、大変だ!!って東條とμ's、きてたのか」
希「ウチもμ'sなんやけど・・・」
凜「大変って?」
ギブラ「今、ゴールゴストから伝令が届いたんだよ!」
海未「伝令ですか?」
422 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:12:34.66 ID:FT7W2YPpO
希「スクリオーネ、ゴールゴスト、ユートクロスの世界の3戦力国は伝令を送りあうことができるんやったね」
スクリオーネ国王「して、内容は?」
ギブラ「はい!『ゴールゴスト国内にてμ'sの矢澤にこ、西木野真姫、絢瀬絵里を罪人として確保。各国ともにμ'sを発見した場合直ちに確保せよ』」
海未「あの3人が罪人として確保!?」
凜「何がどうなってるの!?」
ギブラ「これは絶対におかしい…。だからスクリオーネはレンドラスト大陸にこの情報を広めねぇ。安心しろ」
スクリオーネ国王「ふぅむ・・・ゴールゴストか・・・。最近は関わりがないためわからぬが、ここしばらく国としての様子がおかしいという噂は聞く」
希「・・・2人とも、一回オトノキザカに戻ろ」
海未「そうですね。何かあったにしてもあの3人が囚われるなんて・・・」
凜「国王様、ギブラさんまた来るね!それじゃあ行こう!」
こうしてLilywhiteもオトノキザカへ帰還した。
時間をさかのぼりオトノキザカ・・・
【BiBiサイド】
絵里「私たちはゴールゴストね!」
真姫「パパが転送クリスタルを持ってるはず。一度イムタージュに行きましょう」
にこ「さすが病院長ね。歩いたら1日はかかるもの」
イムタージュへと転送した3人・・・。
復興の進んでいる街並みを見て真姫は安堵する。
真姫「よかった・・・。ちゃんと復興は進んでいるのね」
街の人たちも3人に声をかける。
答えながらも早足で病院に到着。
にこ「病院のほうはほとんど元通りね・・・。えぐれた芝生とかはどう修復したのかしら・・・」
絵里「街の人たちの努力の賜物ね」
病院に入り受付へ。
受付「あらお嬢様!それに、にこさんと絵里さんも!どうなさいました?」
真姫「パパいる??」
受付「はい、今は院長室におられます!」
真姫「ありがとう」
院長室へ到着し、ノックをして返事を確認してから入室する。
423 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:15:08.63 ID:FT7W2YPpO
真姫パパ「おや、どうしたんだ」
真姫ママ「突然戻るなんて…。きっと、何かお願いがあってきたのでしょうけど・・・?」
真姫「ゴールゴストへの転送クリスタル、確か持っていたわよね?それを貸して欲しいの」
真姫パパ「なんだそんなことか。わかったよ待っていなさい」
そういってタンスを確認する。
絵里「ありがたいわね」
真姫ママ「どうしてゴールゴストの転送クリスタルを?」
真姫「それが・・・」
今回の旅の理由を説明する。
真姫ママ「そんなことになっているのね・・・」
真姫パパ「勿論我々も協力するよ」
そう言いながら真姫にクリスタルを手渡す。
真姫「ありがとう」
真姫パパ「ゴールゴスト王は優しいお方だ。最近は様子が変だと聞くが、3ヶ月ほど前にイムタージュに来られた際にはすばらしい方だった。きっと了承してくれるだろう」
にこ「ありがとうございます!さぁ、はりきっていくわよ!」
絵里「にこったら、新しい国だからってテンション上がってるわね」
真姫「確かイムタージュに向かう途中、初めてあの国の外壁を見た時もうずうずしてたわね」
にこ「いいから、早く行きましょう!」
真姫パパ「気をつけるんだぞ」
真姫ママ「私たちはゴールゴストからの連絡を待っているわね」
2人に別れを告げて、BiBiはゴールゴストへ転送する!!
424 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:24:22.21 ID:FT7W2YPpO
到着した場所は正門の横だった。
巨大な城下町とその奥にそびえる巨大な城。道路には行き交う交易馬車。
まちがいなくラシュータで最大の国【ゴールゴスト】だ。
にこ「ここが・・・ゴールゴスト・・・!!」
真姫「さぁ、奥に進みましょう」
正門をくぐり、にこはうきうきで兵士に会釈。
兵士もにっこりと返す。
真姫「もう・・・主旨をわかってるのかしら」
絵里「まぁまぁいいじゃない。久しぶりに新しい国に来たのだし」
メインストリートを進んでいく。城下町の道はシンプルで、わかりづらくない。
にこ「人もたくさんね、でも城までが遠いのが難点だわ・・・」
真姫「最大の国だからあたりまえよ」
絵里「狭い路地もたくさんあるし、地下に繋がる秘密基地の1つや2つ簡単に作れそうね。」
にこ「秘密基地って・・・絵里、こどもねぇ」
絵里「な、なによ!いいじゃない!」
にこ「・・・!!」
とっさに殺気を感じたにこは振り向きながら回し蹴りをする!
にこの蹴りは飛んできていた矢を弾き飛ばした!
その後サイレンが鳴り、城下町を歩いていた人たちがいっせいに建物に避難する。
真姫「なに!?」
突然の事態に驚愕する3人。
すると3人の足元から巨大な氷が出現する!
直撃し、3人は吹き飛ばされる。
真姫「くっ!」
痛みを耐えながらなんとか体勢を立て直し着地。
すると、家の影から斧を持った鎧の男が飛び出してくる!
真姫を襲おうとするが絵里がとびつき盾で攻撃を防いだ!
しかしあまりの威力に絵里は地面に叩きつけられる。
にこ「絵里!!」
そんなにこの背後からかぎ爪を両手に装備した軽装の女性が飛びついてくる。
にこ「やっ!!」
しかしそれも感じ取ったにこは、振り向きながら回し蹴りをし、飛びついてきた女性を上手く蹴り飛ばす。
しかし女性は蹴りを予測しており、蹴られるときに右のかぎ爪を右足に突き刺した。
女性はにこに蹴られる際に受身を取っていたため、体勢は崩れていない。
爪に氷魔力を込めて両方の爪を突き出すと、そこから氷の牙が出現しにこへ一直線!
そのままにこの腹部を貫き、にこは倒れる。
425 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:31:08.68 ID:FT7W2YPpO
真姫「にこちゃん!!」
???「よそ見してもいいのかい?」
建物の上から真姫に語りかける男性。男はムチを振るい、氷をまとわせて真姫に向けて振るう!
意表を突かれたため、真姫の体にクリーンヒットし壁に吹き飛ばされ激突。そのまま倒れこむ。
絵里「真姫っ・・・・・・!?」
倒れこむ絵里にむけて斧を振り下ろす鎧の男。だが、うまく転がって回避し立ち上がって剣を抜く。
絵里「なぜ私たちを襲うの!?」
さらに飛び掛ってくる斧使い。
絵里は盾に剣を打ちつけて水色の魔力を込める。
絵里(にこと真姫もまずい・・・。はやく2人を救出しないと!)
さらに足にも魔力を込めて鎧の男に向かって走る!
アクアブルーブーストにより加速し、瞬時に鎧の男へ近寄る!
絵里「ディナイブルー!」
鎧の男は斬撃を斧の持ち手で防ぐが絵里の水色の氷魔力が炸裂する!
あまりの威力に吹き飛ばされた
絵里「みんな!」
絵里はすぐに真姫とにこのほうへ駆け寄ろうとするが、視界の外から矢が絵里に向かって放たれていた!
もちろん絵里が気付けるわけもなく、ふとももに突き刺さりその場で転倒する。
絵里「うぐっ・・・」
矢が飛んできた方向を見ると、家の屋根の上には細身の女性が弓を持って立っていた。
弓使い「やっぱり、うさぎちゃんみたいにみんなが弾けるわけじゃないんだね〜」
絵里に杖を持った男性が歩み寄ってくる。
杖の男性「キミたちは餌だ。大事な大事な餌」
男性は杖に雷の魔力を込める。
杖の女性「今は下ごしらえ中さ。うさぎと踊り子は終わったから、最後はキミだ」
そういう男性の後ろで、にこと真姫が爪使いとムチ使いに抱えられていた!
絵里「2人を離して!」
そう叫ぶ絵里だが、背中に激痛が走る。
矢が一本背中に刺さったのだ。
さきほどの弓を持った女性が放ったようだ。
426 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:34:55.07 ID:FT7W2YPpO
絵里「うああっ・・・」
耐え難い痛みだが、絵里は立ち上がろうとする。
杖の男性「おや、まだ動けるのかい?へぇ、さすがだね」
しかし絵里の背中には2本の矢が刺さる!
絵里「っ・・・!!」
激痛だが、それでもまだ立ち上がろうとする。
杖の男性「俺たちは第1兵団。そして俺は『パール』。よろしくな?」
絵里「第1兵団・・・!?世界でも最強の・・・兵団・・・。なぜそんなあなたたちが・・・?」
パール「時間切れだよ。ファイナルサンダー」
杖を振り下ろすと、絵里の真上からすさまじい雷が放たれる。
絵里(みんな・・・ごめん・・・)
雷が絵里に直撃し、地面はえぐれる。
土煙がなくなると動かなくなった絵里が。
パール「リッキー、持ってくれ」
そういわれると鎧の男が起き上がりダルそうに絵里を抱える。
リッキー「よいしょっと・・・何で俺が・・・」
そんなリッキーにムチ使いが声をかける。
ムチ使い「倒れたフリしてサボっているからだよ」
リッキー「うるさいなサウスノ。彼女の攻撃で吹っ飛んだのは本当さ」
サウスノ「へぇ。僕は一撃でしとめたけどね」
男「静かにしろ」
第1兵団に男が近寄る。背中には大剣を背負っており、筋肉がある高身長の男性だ。
パール「遅いじゃないかガオエミ」
爪使いの女性がにこを持ち直してから話しかける。
爪使い「また最後に登場してるし・・・。ガオエミ、今度は先頭に立ってよ!」
パール「まぁまぁクスーナ。彼は忙しいんだから」
クスーナ「今『遅いじゃないか』って言ってたくせに・・・」
427 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:55:47.07 ID:FT7W2YPpO
ガオエミ「その様子だと上手くいったようだな。そうだと思って、戦力国への伝令をシンスリーに頼んでおいた」
弓使い「シンスリーちゃん、雑用みたいなことさせられてるね。最年長なのに〜」
弓使いの女性が屋根から飛び降りて輪の中に入る。
リッキー「アヤチ、最年長はサウスノだぞ」
アヤチ「あ・・・。」
サウスノ「覚えておけアヤチ・・・」
ガオエミ「おしゃべりはそれくらいでいいだろう、城に戻るぞ。アヤチ、第7兵団にこの場所の整備と住民への説明をさせろ」
アヤチ「はーーい」
パール「そういえば女性陣はアヤチだけか?シンスリーはいいとして、ディアーとクスーナとスカイの3人は?」
ガオエミ「テンと一緒に玉座で待機させている。警備は怠れないからな」
リッキー「正直、こっちにもこんなにいらなかったと思うけどな」
ガオエミ「本番へのウォームアップだったと思え。この”餌”でμ'sを釣るんだからな」
第1兵団たちは城へと戻っていった。
#46【2度目の旅立ち】end...
428 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:56:37.93 ID:FT7W2YPpO
次回のラブライブ!
#47【餌と罠】
429 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2020/12/10(木) 10:57:07.93 ID:FT7W2YPpO
久々に一気に更新できました
生きてます
よろしくお願いします
430 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/12/20(日) 04:19:34.87 ID:3PB02GQ6O
久々に覗いたら久々に更新されてた。おつです
431 :
◆G2i9TD/uc6FP
[sage]:2021/08/26(木) 01:21:34.49 ID:TSpw3PoL0
生存報告です
更新できず申し訳ありません
432 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2021/09/19(日) 11:53:27.99 ID:GmYiKjU20
一週間ほど前にこれを見つけて、ようやく追いついたぜ…
こんな長期間のSSがエタってないとは、
>>1
はSS作家の鑑だな…気長に待つぜ!
433 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/01/17(水) 16:22:31.76 ID:HEA0eu07O
Ho
434 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2024/01/25(木) 11:47:27.16 ID:HCrVh0az0
hohoho
435 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 14:37:38.49 ID:fYMmDu6D0
みなさん大変お久しぶりです。
執筆再開いたします。
ちなみに数年開いてしまいましたが、執筆は全くできていないので
投稿ペースは以前のままになってしまうかもしれませんが頑張ります。
これまでのあらすじは
>>411
でまとめてあります。
世界を一つにするために各国へ赴いたμ's。
ゴールゴストでBiBiが捕らえられてしまいました。
残ったPrintempsとLilywhiteはどうするのか?
#47【餌と罠】スタートです。
436 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 14:45:09.94 ID:fYMmDu6D0
#47【餌と罠】
オトノキザカ。
時刻は午後で、間もなく夕方に差し掛かる頃。
一番最初にオトノキザカに戻ってきたPrintempsは時間があるので城下町で買い物をしていた。
ことり「早くに帰ってこれたおかげで布だったり回復道具だったり、たくさん買えてよかった!」
花陽「…あれ?奥から走ってきてるのって凜ちゃんたちじゃない??」
メインストリートの奥を見ると、Lilywhiteがすごいスピードで走ってくる。
穂乃果「ほんとだ!おーい!!」
ことり「やけに急いでない…?」
海未「3人とも!!」
あっという間にPrintempsのもとへついたLilywhiteは一呼吸を置いて確認を取る。
凜「ハァ、ハァ…か、かよちん!真姫ちゃんたちは帰ってきてる!?」
花陽「まだ帰ってきてないよ?ゴールゴスト広いみたいだし、私たちよりは時間かかりそうだよね」
ことり「みんなが帰ってきたら通りそうなメインストリートで買い物してたんだー」
希「ということは、ゴールゴストからの連絡は正しい見たいやね・・・」
穂乃果「連絡?」
海未「それが・・・」
Lilywhiteはスクリオーネで聞いた「BiBiが捕まった」という情報を伝える。
穂乃果「つ、捕まった!?どうして!?」
海未「わかりません。ですが、大変な事態であることは明確。すぐにでもゴールゴストへ向かいましょう」
ことり「そうだね。ゴールゴストに行って詳しく調べないと・・・」
花陽「でもμ'sも確保命令が出たんだよね?行っても大丈夫かなぁ・・・」
希「けどこのままあの3人をほったらかしにはできひん。行くしかない」
穂乃果「そうだね・・・まずは女王様に事情を説明しよう!」
城へ戻り、女王に事情を説明する。
女王「そんなことが・・・。ゴールゴスト王は優しく偉大な王。μ'sを指名手配などするはずが・・・」
女王「ひとまずウェイスト大陸にはμ'sの指名手配はデマであると広めておきます」
女王「すぐ行かれるのでしょう?気をつけて向かってください。何があるか分かりません」
穂乃果「わかりました!」
希「まずはジーズへ飛ぶしかないね。もうすぐ日が落ちるし、隠れて動くにはちょうどええ」
サクラコから受け取っていたジーズ行きクリスタルを使って全員で転送する!
ディウゥゥゥゥゥゥゥン・・・・・・
437 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 14:45:59.80 ID:fYMmDu6D0
到着したのはジーズ村長の家の裏手。
周りを確認するが、誰もいない。
希「ここは、村長の家の裏庭やな」
穂乃果「ひとまず村長が無事か確認する?」
ガチャ
家の裏口が開き、村長が顔をだす。
村長「家の中へおいで」
穂乃果「すみません、お邪魔します」
6人は家の中に入る。
村長「・・・3人居ないということは、ゴールゴストが流した情報は本当のようですね」
穂乃果「村長さんは大丈夫ですか?」
村長「ええ、まだこの村にゴールゴスト兵は来ていません。大丈夫ですよ」
ことり「よかった…」
μ'sは自分たちがゴールゴストに向かいたい旨を村長へ説明する。
村長「それでしたら、このクリスタルをお使いください」
真姫「転送クリスタル?」
村長「ええ、あと一回しか使用できないですがゴールゴストの裏路地に着くはずです」
海未「よろしいのですか??」
村長「今は亡き友人に会いに行くために使っていたクリスタルです。使い道が無くて困っていたくらいですよ」
海未「そんな大切なものを…。ありがとうございます」
凜「よし、これで早速行くにゃ!」
村長「このローブを着なさい。顔が認識されにくくなる軽い魔法がかけられています。役に立つでしょう」
大きなローブを受け取り、全員が着用する。
すると村長が穂乃果へ歩み寄る。
村長「転送する前に、どうしても高坂穂乃果さんに見せたいものがあるのですがよろしいですか?」
穂乃果「見せたいもの?」
村長「ええ、お時間は取りません。きっと、見ていったほうがいいでしょう」
村長「皆様もよろしければどうぞ。裏手ですので」
村長が裏口から外に出る。
μ'sもそれに続く。
438 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 14:53:16.08 ID:fYMmDu6D0
進んだ先には墓がたくさん並んでいた。
村長「ええと・・・これですね」
村長がひとつの墓の前で止まる。
村長「穂乃果さん、あなたが最初にこの村にいらっしゃった際に『村長の写真』の前で立ち止まったことを覚えていますか?」
穂乃果「…はい」
凛「そういえば、ずらーーって並んだ写真を見ながら歩いてたのに突然立ち止まったの覚えてるにゃ」
にこ「確かその時…『ユキホ』って言ってたわよね」
花陽「ユキホ…どこかで……」
穂乃果「雪穂は…私の妹」
絵里「妹…そういえば創世神界で、ホノカには妹がいたって聞いたわね…」
真姫「…その雪穂さんのお墓ってことなのね」
村長「高坂雪穂が穂乃果さんの妹…?」
村長の反応を見て、μ'sはハッとする。
創世神界で聞いた話は本来は知られることのない話。μ'sであるから特別に話してもらったものだったからだ。
村長「…深くは聞きません。私は、私が知りえたことをあなた方に伝えるのみ」
村長「真姫さんのおっしゃる通り、これは高坂雪穂さんのお墓です」
穂乃果は墓のそばにそっと寄り、撫でる。
海未「穂乃果…」
穂乃果「ここで雪穂が眠ってるんですね・・・」
村長「…いいえ、いらっしゃらないのです」
穂乃果「え…?」
村長「続きは家に戻ってから話しましょう」
談話室に戻るμ'sと村長。
村長は引き出しから古い本を取り出す。
村長「あなた方がイムタージュに向かってから書庫の整理をしていましたらこれが見つかりました」
村長「これは今から500年ほど前の手記です。」
凜「ご・・・!?」
村長「この文書によると、高坂雪穂はその頃に行方不明になったと書かれています。なので墓だけが作られたらしいのです」
穂乃果「行方不明…」
村長「…彼女の姉についても少しだけ記述があります」
そういいながら本を開いて読み出す。
村長「『高坂雪穂は若くして村長になった。彼女には姉の『ホノカ』がいたが姉は行方不明で見つからず、次女である雪穂が村長に任命された』」
村長「穂乃果さんと同じ名前ですね。運命的なものを感じます」
穂乃果「あはは…」
439 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:02:48.63 ID:fYMmDu6D0
海未「始まりのμ'sであるホノカは行方不明ということになっていたようですね」ボソッ
真姫「そのようね」ボソツ
村長「『雪穂は村長でありながら有名な鍛冶師であった』」
穂乃果「やっぱり、鍛冶師だったんだね」
真姫「…確か、リーズンの里に行くためにマイルズに寄った時にそんな話をしてなかった?」
真姫「穂乃果の剣は、500年前に有名な鍛冶師によって作られたって」
凛「あ!その剣を打った人のこと『ユキホ』って言ってたにゃ!」
穂乃果「うん」
穂乃果は背のフェアリー・サンシャインを触りながら言う。
穂乃果「雪穂が作ってくれた剣」
村長「その剣が高坂雪穂が打った剣ですか・・・?」
穂乃果「はい。といっても、一回折れちゃって打ち直してもらったんですけど…」
絵里「…私が折ってしまったんです」
穂乃果「もう絵里ちゃん!!!次そのことで落ち込んだら怒るっていったよね!?」
絵里「ご、ごめん…」
希「えりちよしよし」
村長「その剣を打ちなおしたのはどこですか?」
穂乃果「あ、えーっと、クロスシーラです」
村長「…この手記にはこんなことも書いていますよ」
村長「『高坂雪穂は若いころから世界を巡って弟子を多く育てていた。鍛冶師の集い場クロスシーラでもその実力を発揮し、彼女の技術は後世にも引き継いでいく宝であるとされた』と記されています」
ことり「クロスシーラでフェアリー・エフェクトを打ち直してくれた鍛冶師の方はあの街で一番の鍛冶師だったはず・・・」
ことり「…もしかしたら、彼の技は雪穂さんのものだったのかもしれないね!穂乃果ちゃん!」
穂乃果「うん!きっとそうだよ!だからこんなに素敵な剣になったんだと思う!」
村長「…ですが、書物はこう続きます。『30歳という若さで行方不明になり、そのまま帰ってくることはなかった。前村長の希望により墓が作られ、村長は別の家の娘に継がれた』」
村長「ここで引き継がれた娘から私に至るまで血は途絶えておりません」
村長「それと、先ほどの雪穂さんの墓の近くにお姉さんのお墓も作られたようです。そちらも行方不明なので眠られてはいませんが…」
穂乃果は胸に手を当てて少し俯く。
ことり「穂乃果ちゃん…」
村長「手記に書いてある高坂雪穂さんについての情報は以上です」
村長「何か、役に立ちそうでしょうか?」
穂乃果「村長さん、ありがとうございます。ひとつ、モヤモヤが晴れました!」
海未「大丈夫なのですか?穂乃果」
穂乃果「うん。雪穂の分まで頑張らないと!」
穂乃果は裏口から外に出て転送クリスタルを取り出す。
5人は穂乃果に触れる。
穂乃果「それじゃあ村長さん、いってきます!村の皆さんにありがとうと伝えておいてください!」
村長「もちろんです。お気をつけて」
μ's6人はゴールゴストへ転送した!!
440 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:06:25.62 ID:fYMmDu6D0
申し訳ない…。
今同行していないBiBiが登場していました。
ミスです。
今はいないので、PrintenmpsとLilywhiteの誰かに置き換えてください…
441 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:10:08.45 ID:fYMmDu6D0
置き換えても一部会話が成立しないですね…
その会話は無かったことにしてください…
続き投下します↓
442 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:11:22.91 ID:fYMmDu6D0
転送先は裏路地。
もう日が落ちており、薄暗く人通りもほとんど無い。
凜「村長さんの言うとおりだにゃ」
ことり「これからどうしよう?」
海未「まずは情報収集でしょうね。なぜ私たちが指名手配されたのか調べなければ」
希「せやね。けど、いくら魔法がかかっているとしてもローブ姿で固まって行動するのは危険や」
希「全員バラバラに分かれて街を散策しよう。30分後にここ集合でどうやろうか?」
花陽「うん、いいと思う!」
ことり「大きい道は通らないほうがいいかもね」
海未「ええ、そうですね。ひとまず今の私たちには情報が足りていませんから、なんでもいいので情報を集めましょう」
希「みんないい?1人だとしてもばれたらおしまいや。バレそうになったら逃げること!」
穂乃果「わかった!よし…それじゃあ30分後またここで!」
6人は散開し、探索を始めた。
別々の道を歩くメンバーたち。5分くらい歩いて、全員が別々の方向へ。
穂乃果(といっても、何からすればいいのやら・・・)
穂乃果(とりあえず、城でも見てこようかな?)
城へと進んでいく穂乃果。この城下町の大きさには驚いている。
穂乃果(お城遠いなぁ・・・)
穂乃果(大きい国には結構行ってるけど、ここまで大きいのははじめてだなぁ・・・)
少し街をこそこそと歩いていると、街の広場から小さな光の柱が出現する。
穂乃果「!?」
光の柱から長方形の光が出現し、そこに兵士が映った。
街の人「お、こんな時間に映像クリスタルが動いたぞ。何かあったのかな」
穂乃果(凄い。モニターみたいなものかな…?)
映像の兵士「国民に告ぐ。ゴールゴストを脅かす大罪人”μ's”が我が国に入り込んだ」
穂乃果「!?」
映像の兵士「国民は直ちに家に避難せよ。再度知らせがあるまで外出を禁ずる!」
街の人「な!?お、おい帰るぞ」
街の人は一緒に行動していた人たちとそそくさと帰ろうとする。
街の人「そこのローブのあんた!ぼさっとしてないで帰ったほうがいいぞ!」
穂乃果「え!?あ、は、はい…」
男「その必要はない」
穂乃果の返事を遮るように男の声がする。
声のほうを向くと、大剣を背負った筋肉質の男が立っていた。
彼の声を聞いてまわりの住民たちはざわつく。
男「早く避難するんだ。ここは危険だぞ!」
筋肉質の男がそういうと、ざわついていた住民たちはバタバタと帰りだす。
穂乃果「…」
穂乃果は男をじっと見つめる。
男「まんまと餌にかかったものだな、μ's」
穂乃果「やっぱり、気づいていたんですね」
443 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:17:42.41 ID:fYMmDu6D0
男「ゴールゴストには街のいたるところに魔方陣が張られている。お前たちが転送してきたのも筒抜けだった」
穂乃果「そんな…」
男「今頃、ほかの仲間たちも我々に見つかっているはずだ」
男「そして、あの3人もこの方法で見つけ出したのだ」
穂乃果「!!」
穂乃果は身構えて強く言い放つ。
穂乃果「3人はどこ!?」
男「連れて行ってやろう・・・。同じ場所へ!」
男は背中から身の丈ほどある大剣を抜き、構える。
男「ゴールゴスト第1兵団団長『ガオエミ』だ」
ガオエミ「宜しく頼むぞ、高坂穂乃果」
穂乃果「私たちは国王様に用事があるだけです!!あの3人を捕まえたのも何かの勘違いなんです!」
ガオエミ「勘違いではない。今回のμ's捕縛命令は全てゴールゴスト王からの命令だ」
穂乃果「えっ?ど、どうして…」
穂乃果が少しうつむいてから前を向くと、ガオエミはすぐ目の前まで詰めていた!
とっさに腰から盾を取り出して大剣の大振りを受け止める!すこし飛ばされるが体勢が崩れることはなく着地。
ガオエミ「ほう」
穂乃果は背中から剣を抜く。
穂乃果「戦うしか方法はないの・・・?どういうことなの・・・?」
ガオエミ「迷っている暇なんてないぞ!」
困惑する穂乃果に向かってガオエミはまた攻撃を仕掛ける。
穂乃果は剣にオレンジの魔力をまとわせてガオエミに向かって振るう!
穂乃果「くっ……オレンジ・スプラッシュ!」
対してガオエミは大剣に雷魔力をまとわせて振りぬいた!
ガオエミ「サンダースラッシュ!」
威力はガオエミの一撃の方が高く、穂乃果は剣をはじかれる。なんとか体勢は保ち、剣も握り締めている。
だがそんな穂乃果の腹部へガオエミの蹴りが直撃。
よろめく穂乃果へ向けて大剣を振り下ろした!
なんとかバックステップで直撃を避ける穂乃果だが、左肩を切り裂かれてしまう。
穂乃果(強い・・・)
穂乃果(気をつけて、みんな!)
それぞれ他の場所にいる5人も第1兵団と相対していた――――
444 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:21:47.87 ID:fYMmDu6D0
【希サイド】
希「第1兵団・・・。それに王様の命令ってどういうこと?」
アヤチ「うふふっ、私たちを倒したら教えてあげる!」
弓使いのアヤチが矢を引いて希に向け放つ!
希はバックステップで避ける。
しかしその先にはもう1人の第1兵団員である短剣使いが攻め寄っていた!
短剣使い「はっ!」
短剣を振るう!
希はとっさに体をひねって直撃は避けるが2本の短剣でそれぞれ腕と脇腹を軽く切りつけられる。
アヤチ「あ、スカイ外した〜」
短剣使いの女性はアヤチのほうを向いて怒鳴る。
スカイ「うるさいなぁ!ウォームアップしてないんだから仕方ないでしょ!」
希(第1兵団。総勢10人からなる世界最強の兵士たち・・・。えりちたちが捕まったのにも納得がいく。)
希(噂通り、強い…!)
希の体から雷があふれ出す!
希「サモンコネクト:ヒュベリガル」
スカイ「やる気ね」
アヤチ「臨むところだよ!」
スカイは短剣をクルクルと回し、超速で希まで詰め寄る!
希「速い!?」
タロットに雷をまとわせて投げつけるが当たるはずもなく、スカイは攻撃を避けながら希に詰め寄る!
そんな希へ矢が飛んでくる!アヤチの放った矢はかなり速く、避けるのでやっとだ。
希「メガサンダー!」
手に持ったタロットから上位雷魔法を放つが、スカイは足元に風を巻き起こさせてすさまじい速度でジャンプ。
そのまま希に詰め寄って風をまとわせた短剣で突く!
しかし希は手に持ったタロットを投げつけ、雷を炸裂させる。
希「ヒュベリサンダー!!」
スカイは風を巻き起こして体を動かしほとんど回避。希の肩へ突きが命中してしまう。
突きは片手で行っており、希の左肩に刺さる!さらに風の魔力が込められているので傷口も開く!
希「うぐっ!」
とっさに地面に張った魔法陣からプラムを召喚する!
プラムは召喚されたままスカイに突進し、スカイの腹部に直撃して吹き飛ばす!
スカイ「きゃっ!」
希「プラム!その弓使いをお願い!」
スカイ「召喚獣か・・・。噂には聞いてたけどすごいわね」
希「あなたにはこの子や!おいでアルファング!」
空中に展開した魔方陣から氷の狼が出現してスカイへ飛びつく!
スカイ「!!」
希「こっからや!」
445 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:24:50.42 ID:fYMmDu6D0
【凜サイド】
パール「質問は終わりかい?星空凜」
凜「王様の命令・・・全く納得できないにゃ!」
サウスノ「おしゃべりはいいだろうパール。さっさと終わらせよう」
パール「・・・そうだな」
杖を振り下ろしたパール。
すると、凜の真上から雷が降り注ぐ!
凜「にゃ!?」
しかしバク宙で回避し、身構える。
凜「やる気?」
サウスノ「もちろん!」
サウスノはムチを渦を巻くように振るう。すると炎魔力がムチに溜まっていく。
ジャンプしたサウスノはムチを凜めがけて振るう!
炎をまとったムチが凜を襲うが、凜は冷静に攻撃を視認し回避!
サウスノ「はぁっ!」
空中にいるサウスノが手を引き寄せるとムチもしなりがら引き寄せられ、背後から凜を襲う!
前転して避ける凜だが、真上から雷が降り注ぐ!
パール「メガサンダー!」
だがその雷も凜には当たらない。ジャンプで雷を避けた凜は着地したサウスノへ一気に詰め寄る!
サウスノ「な!?」
パール「身軽だな」
雷魔力を携えた右の拳がうねり、小さな鈴の音と共にサウスノの脇腹に直撃する!!
凜「Ring a signal!!」
バチィィッ!!
炸裂した雷と拳の威力も合わさってサウスノは吹き飛ばされる。
しかしそのとき、ムチをふるって凜の首に巻きつける!
凜「!?」
吹き飛ばされる勢いを利用してムチをひっぱり、凜が家の壁に激突するように投げ飛ばす!
凜「きゃぁっ!」
地面に転がると首からムチが解かれるが、サウスノはそのまますぐにムチを振るう!
凜(Ring a signalが直撃したのにもう攻撃してくるなんて!)
パール「大丈夫かサウスノ」
サウスノ「結構痛かったよ・・・。あの速度も驚いた、クスーナやスカイくらい速かったんじゃないか?」
パール「さすがはμ'sってところだろう」
すると、近くの家の壁が壊れてそこから飛んできた何者かが倒れこむ。
凜「希ちゃん!?」
希「り、凜ちゃん・・・」
446 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:28:02.35 ID:fYMmDu6D0
それは傷だらけの希だった。
その穴から短剣を持った女性と、屋根の上から弓を持った女性が現れる。
パール「そっちは終わるの早いんだな」
アヤチ「相手が相性良かったんだと思うよ。回りを気にして召喚獣もろくに動かせてなかったから消えちゃったし」
スカイ「私のスピードにもついて来れなかった」
凜が希に駆け寄る。
希「ごめん凜ちゃん・・・。まわりの家を壊せなくて召喚獣を思った通り動かせなかった・・・」
凜「大丈夫だよ希ちゃん。この4人とも凜が倒すから」
スカイ「へぇ!星空凜もやっぱり面白いね!」
凜「もう怒った!!」
パール「アヤチ、一緒にガオエミのところへ行こう」
アヤチ「ええ?ガオエミなら大丈夫でしょ?」
パール「ガオエミが相手している彼女は要注意人物だ。それに見たくないのかい?彼女を」
アヤチ「・・・高坂穂乃果、確かに気になるかも」
パール「そういうことだから、任せたよサウスノ、スカイ」
サウスノ「好きにすればいいさ、僕は星空凜が気になっているし」
スカイ「私も!」
パールとアヤチは2人で一緒にどこかへ行く。
スカイ「それじゃあ星空凜ちゃん、いくよ?」
風を足にまとわせて超速で詰め寄ってくるスカイ!
だが凜も反応している!
スカイの短剣をかわし、右肩に左手のパンチを放つ!
よろめくスカイに追い討ちをかけるように右手から雷魔力弾を放った!
凜「Ring a speak!!」
しかしその魔力弾はムチにより打ち落とされる。
その隙に詰め寄ったスカイは短剣に風をまとわせ、そのまま突く!
うなる風は刃となって凜を襲い、腹部を貫いた!
凜「うっ!?」
さらにムチが炎をまとって凜の背中を打ち付ける!
バシュウッ!!
凜に直撃し、前方によろめくとスカイは突進突きを放った!
突きが命中するかと思われた次の瞬間、突きの軌道は大きく上にそれる!!
凜「静鈴の構え・・・!」
凛が瞬時に両手で突きを逸らしたのだ!
サウスノ「カウンター技か!」
完全に体勢が崩されたスカイの胸に向かって、全力の右拳を突き放つ!!
右腕全体が雷を帯びており、稲妻のように超スピードで炸裂した!!
凜「Ring a Lightning!!!」
447 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:28:57.86 ID:fYMmDu6D0
直撃するかに思われたその瞬間、凜の右手にムチが巻かれてパンチの威力が下がる!
スカイに当たるが、本来の威力の半分も出せていなかった!
凜「そんな!?」
そのムチから炎が吹き出て凜を襲う。
炎に包まれる凜だが、勢いよく真上にジャンプすることでムチを解き炎から逃れる!
しかし、そんな凜の正面にスカイが飛び上がってきた!
スカイ「やられるかと思ったよ!」
風をまとわせた短剣でクロスに切りつけ、凜の胸部は激しく切り裂かれる。
空中で脱力する凜。スカイは風を起こしてその場から離脱。
すると炎をまとったムチが渦を巻くように放たれて凜を囲む!
サウスノ「終わりだ」
一気にムチの持ち手を引っ張ると、渦を巻いていたムチが中心に勢いよく引き寄せられ激しい炎とともに凜を地面にたたきつけた!
凜「っ…」
希「凜・・・ちゃん・・・」
それを見ていた希もついに意識を失う。
凜「ぐ・・・ううっ・・・」
大ダメージを受けながらも立ち上がろうとする凜だが、傷が深すぎる。
腹部には貫通傷と胸部に大きな切り傷、背中にムチによる傷と炎による負傷。
力尽きた凜は意識を失い倒れこんだ。
スカイ「ふーっ…だいぶいいの貰っちゃった…」
サウスノ「恐ろしい少女だったよ…」
448 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:30:09.75 ID:fYMmDu6D0
少し時間はさかのぼり・・・
【花陽サイド】
花陽「あなたたちは何が目的ですか!」
リッキー「それはいえないなぁ」
斧を持った男性が答える。
リッキー「さてと、魔法使いが相手となると少し面倒だな」
花陽は杖を構える。
リッキー「けど、魔法使いや弓使いといった遠距離系の人たちは斬られることに慣れていない」
リッキー「正直、一撃入れれば終わりだと思っているよ」
花陽「っ・・・」
少し静寂に包まれ、リッキーが地面を蹴り走り出す!
花陽「メガウィンド!」
杖から上位風魔法が放たれ、風の刃がリッキーを襲う!
しかし彼は斧を振ってはじいたり、華麗な身のこなしで攻撃を避けていく。
すぐに接近し、斧を振り下ろした!
花陽「リフレクト!!」
花陽の前に展開された防御魔法で斧の攻撃は防がれる!
しかしその一撃で防御魔法壁にはひびが入ってしまう!
リッキー「その程度か!」
リッキーが再度振りかぶったそのとき、花陽は防御魔法壁を解除し自分の両隣から氷を出現させてリッキーに向けて放つ!
花陽「マルチフリーズ!」
2本の氷を斧で防ぐものの衝撃でリッキーは吹き飛ばされる。
しかし空中で斧に炎をまとわせて振り下ろすと、炎が放たれる!
花陽はバックステップで避ける!リッキーは着地して2撃目を放った!
思わず防御魔法壁で攻撃を防ぐが、今度は破壊されてしまう!
そこで杖を真上に掲げ、一気に振り下ろした!
花陽「ヘヴンストライク!」
空から激しい風が降りそそぐ!花陽の必殺技だ!
リッキー「きかねぇ!」
斧を振り回して全力の炎の渦を発生させ、ヘヴンストライクを弾き飛ばしてしまったのだ!
花陽「えっ!?」
驚愕している花陽に詰め寄る。
リッキー「戦いやすかったぜ」
斧で上半身を深く切りつける。
花陽の体には激痛が走り、その場に崩れ落ちた。
リッキー「死んではいねえだろう」
花陽を抱えると、道の奥から希と凜を抱えたスカイとサウスノが歩いてくる。
リッキー「ちぇ、1番じゃないのか」
449 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:34:14.76 ID:fYMmDu6D0
【ことりサイド】
片手剣の女「南ことり、あなたはプリースト。私には絶対に敵いません」
ことり「・・・やらないとわからないよ!」
片手剣の女「私の名前はシンスリー。ゴールゴスト第1兵団副兵士長です」
ことり「第1兵団って・・・世界最強の兵隊・・・」
シンスリー「ええ。私は副団長です。よろしく」
そう言って片手剣と盾を取り出す。
ことり「よし…」
シンスリー「気合を入れてますが…」
シンスリー「戦いにもならない」
ことり「!!」
シンスリー「無駄な抵抗はしないで!意味ないから!」
シンスリーは剣に水魔力をまとわせる。
そのままダッシュで接近!ことりが自分の正面にリフレクトを展開する!
シンスリー「無駄!」
彼女の斬撃はリフレクトを打ち破り、ことりの右脇腹を深く切り裂いた。
ことり「うっ…」
シンスリー「強固なリフレクトだけど、残念ですね」
しかしその瞬間にことりは自分の腹部に上位治癒魔法をかける。
シンスリー「うわさに聞いたとおり、素晴らしい治癒魔法だね」
シンスリーは不敵な笑みを浮かべてもう一度詰め寄るが、右から飛んでくる矢に気付いて回避する。
シンスリー「誰?」
屋根の上から海未が狙撃していた。
海未「ことり!」
ことり「海未ちゃん…」
もう一度狙撃してシンスリーを攻撃する海未。
するとシンスリーが乗っている屋根の上に爪使いの女クスーナと槍使いの女ディアーが現れる。
シンスリー「なるほど。あの2人を巻いて援護に…。園田海未、なかなかやるね」
クスーナ「ちょこまかと・・・」
ディアー「相性最悪だー」
シンスリー「2人とも、交代です」
クスーナ「悔しいけどシンスリーに譲るよ」
ディアー「賛成!」
シンスリー「その代わり、そちらのプリーストはよろしく」
海未「ことり!逃げてください!」
そういわれて逃げようとすることりだが、正面にクスーナが降り立つ。
クスーナ「行かせないよ?」
ことり「く…」
450 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:35:44.21 ID:fYMmDu6D0
海未「ことり!!」
海未「くっ・・・どうしてあの力が使えないのですか・・・!」
以前のリーズンの里で発動した覚醒。海未はそれを発動できずにいた。
オトノキザカで黒い龍と戦った時もそうだ。
すると、自分が乗っている屋根の上に片手剣使いの女性が乗る。
シンスリー「私はシンスリー。第1兵団の副団長」
海未「μ'sの園田海未です」
シンスリー「ここからは私が相手をします」
片手剣をひるがえし海未に詰め寄るシンスリー。
海未は魔力の矢を放つが盾に防がれてしまう。
シンスリー「はぁっ!」
片手剣の攻撃を弓で受け止める!
シンスリー「頑丈な弓だね」
水界の槍弓に魔力を込めて槍に変形させる!
海未「槍でもありますから!」
槍の薙ぎ払い攻撃を放つが、また盾で防がれる。
シンスリー「変形…すごい武器。けど…!!」
盾で槍を弾くとそのまま盾で打撃攻撃!
胸に直撃し海未がのけぞると、そのまま詰め寄ってシンスリーは海未に飛び込む!
完全に体勢を崩された海未は倒れこみ、その上からシンスリーが乗る!
さらに水魔力が込められた突きが海未の腹部の中心に炸裂し、剣は貫通する。
海未「っ!?」
傾斜のある屋根で倒れたが、貫通した剣が屋根に突き刺さったことによりストッパーとなって滑り落ちない。
シンスリーは盾を使って海未の右腕を押さえ、右足で左手を押さえている。
シンスリー「チェックメイト」
盾を振りかぶって海未の額へ打撃攻撃!
直撃し、海未は意識が朦朧とする。
視線の先のことりは、槍使いのディアーの突きに貫かれて倒れた。
シンスリー「弓使いとプリースト完了。残りは・・・」
451 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:39:44.40 ID:fYMmDu6D0
【穂乃果サイド】
μ'sと第1兵団リーダー同士の戦いは続いていた。
穂乃果「スパイラル・オレンジ!」
光を宿した突きを防いだガオエミは、大剣を地面を突き刺す。
穂乃果(まずい!)
突き刺した大剣から雷が放たれ、地面より雷魔力が吹き出る!
穂乃果はバックステップで避けようとするが、あまりの攻撃範囲に避けきれず直撃。
穂乃果「うあっ!!」
倒れこみそうになるが、ぐっとこらえて着地。
ガオエミは地面から大剣を抜き、雷を宿して突撃する。
穂乃果もオレンジの光魔力を込める。剣は激しく輝き、がっしりと構える。
穂乃果「オレンジ・エクスプロード!」
ガオエミ「サンダースラッシュ!」
2本の剣はぶつかり合うが、やはり穂乃果の片手剣が弾かれる。
しかし今回は穂乃果がすぐに2撃目を放つ!
ガオエミも迎え撃ち、もう一度衝突!
穂乃果「3撃目!!」
よりいっそう輝きを増した3撃目を放つ!
ガオエミはもう迎え撃てないため、剣で防ぐ!
オレンジの光は爆発するかのように炸裂し、ガオエミを吹き飛ばした!
ガオエミは空中で態勢を整えて着地する。
ガオエミ「スピード、パワーともに申し分ない。μ'sのリーダーは伊達じゃないな」
穂乃果「はぁ・・・はぁ・・・。どうして戦わなければならないの?命令だから??」
ガオエミ「そうだ」
穂乃果「私たちが何をしたっていうの!?」
穂乃果「説明もなしに襲ってくるなんておかしいじゃん!」
ガオエミ「王の命令は絶対だ」
穂乃果「私たちは味方です!!」
ガオエミ「それは王が決めることだ」
穂乃果「もう!分からずや!」
左手に持っていた盾を背中にしまう。
左肩を切り裂かれたせいで動かすだけで痛みが走るが、気合を入れて左手に魔力を集中する!
穂乃果「シャイニーブレイド!」
魔力による剣が出現する!
すると、屋根の上から杖を持った男性と弓を持った女性が現れる。
パール「ガオエミ、大丈夫かい?」
アヤチ「きつかったら言ってね〜」
ガオエミ「問題ない、見ているんだ」
穂乃果(他の兵団の人・・・?じゃあ他のみんなは・・・?)
穂乃果「・・・今は目の前の相手に集中しないと!」
精神を研ぎ澄ます穂乃果。さきほどまでとは別人のようだ。
パール「あれが高坂穂乃果か」
アヤチ「可愛い子だね。μ'sみんな可愛くて困るー」
パール「お手並み拝見だ」
452 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:42:38.07 ID:fYMmDu6D0
穂乃果「ふぅーっ・・・」
穂乃果(動揺なんてしていられない。みんながピンチなら、私が助ける!!)
ガオエミ「迷いがなくなったか・・・」
穂乃果「はぁっ!!」
全力で駆け出した穂乃果はすぐにガオエミまで詰め寄り、2本の剣で連撃をはなつ!
ガオエミは両手剣で防ぎ続ける。
ガオエミ「ふんっ!」
雷魔力が剣から放たれ、穂乃果は一度距離をとる。
その穂乃果に詰め寄ったガオエミは渾身の縦斬りを放った!
穂乃果「オレンジ・クロス!!!」
剣にオレンジ色の光魔力を宿し、クロスして縦斬りを防ぐ!
そのままガオエミの剣を弾くことに成功した!
ガオエミ「パワーまで上がっているのか!」
穂乃果「はぁっ!」
右手に持つフェアリー・サンシャインに光魔力を宿し、必殺の突きを放った!
穂乃果「スパイラル・オレンジ!」
ガオエミ「らぁっ!!」
ガオエミは弾かれた両手剣に雷を宿し、雷による推進力で超スピードの縦斬りを放つ!
ガオエミ「フラッシュブレイド!!」
縦斬りは穂乃果の突きを完全に弾き、さらに弾かれた剣は穂乃果の手を離れて飛ばされてしまう。
穂乃果「しまった!?」
ガオエミ「もう一撃だ!フラッシュブレイド!」
今度は超スピードの斬り上げを放つ!
穂乃果は左手の魔力剣で受け止めるが、あまりの威力に魔力の剣は消滅。
もう一度左肩を斬られてしまう!
その勢いで後方へ吹き飛び、着地するも左肩から激痛が走る。
穂乃果「ううっ・・・」
すると、他の第1兵団のメンバーがμ'sメンバーを担いで近寄ってくる。
パール「ガオエミ!他も揃ってきたぞ」
ガオエミも振り返り、みごと作戦を遂行した団員を確認する。
ガオエミ「後は俺だけだ。全員待機させろ」
パール「了解」
その光景を見た穂乃果。
穂乃果「はぁ…はぁ…みんな…!」
敵に抱えられている傷だらけのメンバーたち。
肩で息をしている穂乃果の前にフェアリー・サンシャインが投げられる。
投げたのはガオエミだった。
ガオエミ「剣を取れ。かかってこい」
453 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:43:55.79 ID:fYMmDu6D0
穂乃果はフェアリー・サンシャインを掴み、痛みをこらえて構える。
ガオエミ「世界最強の剣士の力を見せてやろう」
穂乃果「・・・はぁぁぁぁぁっ!!!!!」
片手剣にオレンジの魔力を込めて突進する穂乃果。
構えは突きで『スパイラル・オレンジ』だ。
ガオエミ「・・・」
大剣を腰に携え、ずっしりと深く構える。
突進する穂乃果が突こうとしたその瞬間、大剣とは思えないようなスピードで雷をまとった水平な斬撃が放たれる!
しかし、穂乃果は冷静だった!
突きを放つことなく、低くかがむことで横斬りを回避!
そのままがらあきの胸部へ突きをはなった!
穂乃果「スパイラル・オレンジ!!」
だが、ガオエミは上体をそらしてギリギリで突きを避けた。
そのままガオエミは大剣を引き、穂乃果の腹部を滑らせるように斬る。
斬られた腹部には深い傷ができて、血が吹き出る。
穂乃果(あそこから避けられるなんて・・・)
穂乃果(みんな・・・)
穂乃果の意識は徐々に消えていった…。
#47【餌と罠】end...
454 :
◆G2i9TD/uc6FP
[saga]:2024/02/02(金) 15:44:48.14 ID:fYMmDu6D0
次回のラブライブ!
#48【レジスタンス】
455 :
◆G2i9TD/uc6FP
[sage]:2024/02/02(金) 15:46:02.88 ID:fYMmDu6D0
今回はここまで!!
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