どうやら穂乃果がRPGの世界に入り込んだようです 2

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1 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/02(土) 22:23:27.86 ID:tlm9Emas0
【どうやら穂乃果がRPGの世界に入り込んだようです】の2スレ目です

μ'sメンバーのイメージ崩壊の可能性があります。

この作品は>>1の勝手な妄想です。
完全不定期でかなり投稿ペースが遅いですが、よければお楽しみください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1467465807
2 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/02(土) 22:25:37.69 ID:tlm9Emas0
物語系SSなので、前スレから読むことを強く推奨します。


前スレ

・どうやら穂乃果がRPGの世界に入り込んだようです
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1408880001/
3 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/02(土) 22:42:31.92 ID:tlm9Emas0
#31【勇気ある者たち】


ジョカル「さて、みな傷は治ったかの?」


海未「全員ある程度は回復しました」


ジョカル「さて…μ'sよ、本当にありがとう」


ジョカルは深く頭を下げる。


穂乃果「えっ!?ジョカルさん!?」


ジョカル「お主らがおらんかったら、この神殿はやられていた」


絵里「顔をあげてください。勝てたのは、ここで転職したからですよ?」


ジョカル「ありがとう…」


真姫「しめっぽい感じはなしにしましょ?」


にこ「あ、そういえば…結局穂乃果の職業ってなんなの?」


穂乃果「それがまったくわかってなくて…」


ことり「でも、穂乃果ちゃんは絶対に強くなってたよ。あのゴッザスっていう幹部…転職前だったらあっという間にやられてたと思う…」


海未「そんなに強かったんですか?」


穂乃果「うん…とてもね。最後に少し動揺してたから勝てたってところもある」


花陽「…とても強いんですね。魔王軍幹部は」


希「そりゃあ魔王の手下の中でとっても強い者のことやからね」


凛「凛も戦いたかったにゃ…」


ジョカル「すまぬが、職業について話してもいいかの?」


穂乃果「はい!」


ジョカル「お主の職業は、いわば完全に新規の職業じゃ。じゃから名もないし効果もわからない」


ジョカル「よって、今ここで名前を決定することにした」


真姫「それでいいのかしら…」


ジョカル「お主の職業は【勇者】じゃ」


穂乃果「勇者!?」


ジョカル「あの勇気、強さ。立場からしても勇者じゃが、立場を関係なくしても勇者というにふさわしい戦いっぷりじゃった」


ジョカル「じゃから、職業について記す書物にはこう載せておこう」


ジョカル「『悪を切り裂く者たちの筆頭となる力を持った存在』とな」


穂乃果「っ…」
4 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/02(土) 22:44:04.22 ID:tlm9Emas0
前スレから連稿なので今回はここまでです。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/02(土) 23:58:12.65 ID:Ts9VZus40
二刀流かっこいい
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/03(日) 00:01:25.67 ID:WoGsMoc+0
http://i.imgur.com/fWy9JdR.jpg
誰か二刀流描いてないかな
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/09(土) 16:22:46.22 ID:9aO6nkWAO
乙です!
穂乃果は勇者だったか!
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/13(水) 22:18:05.10 ID:IK3b9IBB0
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/14(木) 20:17:37.46 ID:kzI4O4+50
10 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/14(木) 22:14:09.43 ID:sxkiEoxE0
ことり「勇者…穂乃果ちゃんにぴったり!」


海未「はい、しっくりきますね」


穂乃果「そ、そうかなぁ…」


にこ「職業『勇者』っていうのもなんだか変なものね」


希「ええやん?」


にこ「別に批判してるわけじゃないわよ!」


花陽「そういえば、どうしてジョカル神殿を守っていた結界が破れたんでしょうか…」


ジョカル「さっき確認してきたのじゃが、結界は張られておったのじゃ」


凛「どういうこと?」


真姫「魔物が進軍してくるときにだけ結界が破られたってこと?」


ジョカル「そういうことじゃ。おそらく魔王軍の何者かがやったのじゃろう」


ジョカル「この神殿の結界はこの創世神様が張られたらしいからのう。その結界を破るとは、たいした能力者じゃ」


花陽「魔王軍にはそんな大魔法使いが…」


凛「その魔法使いも私たちで倒そうよ!」


海未「そうですね!私たちがやらなければ」


ことり「そういえば…穂乃果ちゃん、あの2本目の光の剣はどうしたの?」


海未「二本目の剣?」


穂乃果「ゴッザスに完全にやられてたんだけど、どうしてか力がこみあげてきて魔力の剣を作れたんだ」


絵里「転職したからできたのかしらね?」


ジョカル「わしも見ておった。素晴らしかったぞ」


穂乃果「自分でもどうしてできたのか分かってないんだ。でも、よくわかったことは一つだけあって…」


海未「それは??」


穂乃果「魔力の剣を作った時、すっごく切なかった。胸がはち切れるくらいに」


希「…不思議やねぇ」


真姫「ずっと思ってたけれど、穂乃果は不思議なところが多すぎるわよね」


にこ「それはにこも思う。まずその剣のつかいっぷりよ、なぜかできた。なんてそんなのありえないはずよ」


花陽「魔法がない世界から来たのに魔力があるだなんて、それもおかしいよね」


凛「穂乃果ちゃんの身体能力って、前の世界ではそうじゃなかったんだよにゃ?」


穂乃果「もう!!みんなしていじめないでよ!!」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/14(木) 23:00:58.11 ID:Zwl/OI0SO
ほのかわいい
12 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/14(木) 23:07:17.58 ID:sxkiEoxE0
ジョカル「ひとまず、今日はここでしっかり休みなさい。宿屋は運よく壊されていないからそこで休むといい、お金はもちろんいらないよ」


絵里「じゃあお言葉に甘えて今日は休みましょうか。全員疲れているだろうから」


μ's全員は宿屋に宿泊する。
夜中全員が寝静まった後、穂乃果はまだ起きていた。


穂乃果「……なんなんだろう、あの切ない気持ち」


穂乃果「剣を出した時、少しの間だけ感じてそのままスーッと消えていったあの感情。一瞬だったけど、たしかにすごく切なかった」


穂乃果は首につけているオレンジのネックレスを見つめる。


穂乃果「…これが、何か特別な意味を持っているの?」


穂乃果は手に取って見つめる。


穂乃果「…どうしてこの世界にいきなり来たんだろう?どうして戦えるんだろう?どうしてこの世界にはμ'sが存在してて、他のみんなも元の世界のみんなと同じ顔、性格をしているんだろう」


穂乃果「ラシュータはどうしてだらけだよ…」


穂乃果「…ジーズに行けば、わかるかもしれないもんね」


穂乃果「疲れたや…寝よう」


穂乃果は深い眠りについた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


???「ホノカ、聞こえますか?」


ホノカ「あなたは…」


ホノカ「私、死んじゃったの?」


???「ええ…。でもあなた達はよくやってくれました。奴は確実に弱っています。」


ホノカ「でも…私は…あなたに『魔王を倒してくれ』と頼まれたのに…」


???「本当に、すまないことをしたと思っています。あなたには…」


ホノカ「いえ…あなたが謝ることじゃないですよ」


???「…奴は、ラシュータを破壊しようとしています」


ホノカ「そんな…」


???「奴をあなたたちが弱らせてくれたおかげで、迎え撃つことができます。あとは何とかします」


ホノカ「そっか…よかった…」


???「ですが、完全に倒せるかはわかりません。復活してしたときに、私が力を取り戻しているかどうかもわかりません」


???「そこでです。あなたたちμ'sの魂を私に託してくれませんか?」


ホノカ「どういうことですか?」
13 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/14(木) 23:24:00.26 ID:sxkiEoxE0
ホノカ「………そっか、わかりました」


???「説明は無用、ということですか?」


ホノカ「はい。私は大丈夫ですけど、他のみんなは…」


???「もう他の8名にも了承を得ています。あなたが最後です」


ホノカ「そうでしたか…よかった」


ホノカ「意識が…」


???「時間が残されていないのです。あなたは今魂だけの存在ですから」


ホノカ「…じゃあ、最後に少しお願いをしてもいいですか?」


???「ええ、内容次第ですが」


ホノカ「お母さんとお父さんに『ありがとう』と伝えてほしいんです」


ホノカ「あと、ユキホには『ごめんね』って伝えてください」


???「わかりました。ですが、あなたに伝えないといけないことがあります」


???「フラリードが破壊されたことにより、フラリードに関する記憶がラシュータからなくなってしまうのです」


???「ですから、あなたがフラリードに旅をしに行ったことはみなの記憶から無くなり、あなたは突然いなくなったことになるでしょう」


???「それでも、伝えておきますか?」


ホノカ「はい、お願いします」


???「わかりました。では、これからあなたの魂を私が預かります」


ホノカ「はい」


ホノカ「…頑張ってね、『オリジナル』の穂乃果。だめなときは、背中を押すから…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


穂乃果「っ!!」


穂乃果はガバッと起きる。


まだ明朝で海未も起きていなかった。


穂乃果「……っ」


穂乃果はゆっくりと眠りについたのだった。


14 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/14(木) 23:32:34.47 ID:sxkiEoxE0
【翌日】


絵里「それじゃあ行きましょうか」


ジョカル「気を付けるのじゃぞ」


穂乃果「みなさんもお元気で!」


μ'sメンバーは、ジョカル神殿に人たちに見送られながら神殿から旅立つ。


ジョカル「お主らはまさしくジョカル神殿の救世主じゃ。この世界を…救ってくれ!」


ジョカルはμ'sメンバーの後姿を見つめながらつぶやいた。


穂乃果「ジーズに行けば、きっとすべてわかる!」


海未「その根拠は?」


穂乃果「なんとなくだよ!」


にこ「これが穂乃果、って感じね」


穂乃果「えっ!?穂乃果はずっと穂乃果だよ!」


μ'sはジーズを目指してゴールガン大陸を歩く。
転職を終え、魔王軍幹部を一人倒したこの戦いの意味は大きい。
そして、物語の根幹を知る時は近い。
が、そんなμ'sの前に衝撃的な壁が立ちはだかるのだった。


#31【勇気ある者たち】end...
15 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/14(木) 23:33:41.88 ID:sxkiEoxE0
次回のラブライブ!


#32【神に最も近い村】
16 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/14(木) 23:38:52.33 ID:sxkiEoxE0
今日はここまでとなります。
【ジョカル神殿編】が終わりましたね!長らくお待たせして申し訳ないです。
さて、これまでの物語の中で謎が数多くあったと思います。
その多くの謎が【ジーズ編】で解明されます。
ですが、RPGではよくある展開のごとく、大きなイベントが待っています。
いろんな意見や感想は常にお待ちしていますよ
それでは!
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/15(金) 13:40:13.23 ID:nLlmthxAO
>>16
乙です!
魔王軍幹部は現在どれくらいいるんだろう……。
18 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/15(金) 23:21:47.88 ID:Ho6cMx590
ジョカル神殿を出て歩き出したμ's。


穂乃果「とりあえず出てきたけど、これからどっちに行くの?」


絵里「そうね…今日は天気だから見えるかしら…」


穂乃果「み、みえ?」


絵里「西のあの山脈を見て」


穂乃果「見たよ」


絵里「その山々の中に、木がない?」


穂乃果「……ある!!小さい山だね」


にこ「穂乃果、凛よりバカね」


凛「にこちゃん!?」


絵里「あれは木が大きいのよ」


穂乃果「えっ!?」


絵里「あれは世界樹と言われているわ。謎の樹木。あのふもとにジーズはあるわ」


穂乃果「世界樹のふもとに村!?すごい!!」


絵里「やる気が出てきたわね。じゃあこのままどんどん行きましょうか」


穂乃果「……ちょっと待って絵里ちゃん。世界樹、すごく小さく見えるんだけど」


絵里「あたりまえでしょう?かなり離れているもの」


穂乃果「…どれくらいでつきそう?」


絵里「休憩もとらないといけないし……2日くらいかしら?」


穂乃果「ふつか!!!!!」


真姫「長旅になるけど、こっちで喧嘩してる二人はどうするの」


真姫の指差した方ではにこと凛が言い合いの喧嘩をしている。


凛「にこちゃんだってばかだにゃ!!」


にこ「年上になんて口のきき方をしてるのよ!!」


凛「にっこにっこにーだなんて寒いにゃ!」


にこ「あれは踊り子モードのときしかしないでしょ!!」


凛「にこちゃんなん…て…!?」


にこ「何よ、どうしちゃったの?いきなり黙って」


凛「にこちゃん後ろ!!」
19 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/15(金) 23:28:39.73 ID:Ho6cMx590
希「ウチは最初からわしわしMAXやで〜?」


希はにこの胸部をこねくり回した。


にこ「きゃぁぁぁぁぁ!?ののののの希っ!?」


希「これから疲れるのにここで体力使ってどうするん?そんな2人にはおしおきや」


希はある程度攻撃し終えると、にこから手を離す。
にこはその場に崩れ落ちた。
希はわしわしの構えをして凛ににじみよる。


凛「凛はその攻撃を喰らわないにゃ!」


そう言って凛が振り返って逃げようとすると何かに躓いて転ぶ。
凛が振り向くとそこにはアルファングが足を前にだしてお座りしていた。


アルファング「クーン」


凛「アルファング!?」


希「隙ありー!」


希は凛にわしわしMAX攻撃。


凛「召喚獣なんてずるいにゃぁぁぁぁぁ!!」


真姫「…ほんとバカね」


花陽「これからすごく歩くのに体力使っちゃってるね…」


穂乃果「な、懐かしい…」


希「穂乃果ちゃんもされるー?」


穂乃果「遠慮します!」


#32【神に最も近い村】


20 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/15(金) 23:29:38.69 ID:Ho6cMx590
今日はここまで
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/16(土) 08:20:02.27 ID:lw/4H4VSO
凛ちゃんかわいい
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/17(日) 09:17:11.42 ID:4myEoAFeO
こういうしょうもないことで召喚獣を出す希とお座りして待機するアルファング、嫌いじゃないわ
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/18(月) 02:39:36.88 ID:9+4vfvIAO
一番体力使ったのは希では?w
24 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/18(月) 21:25:40.64 ID:G/N2jg/o0
2日後…
空に星がちらほらと輝きだすころ、μ'sは山を越えて世界樹にかなり近づいた。


絵里「野宿をしたとはいえ、みんなかなり疲労しているわね」


凛「くたくたにゃ…」


真姫「最初に遊んでいたから当然よ」


希「ほらほら、あんなに小さかった世界樹がこんなにおっきく見えるまで来たんやで?あと少しがんばって」


にこ「なんで希は疲れてないのよ…」


希「3人をわしわししたら元気出てきたんよ♪」


穂乃果「うう…なんで穂乃果まで…遠慮しますって言ったのに…」


希「流れでつい♪」


穂乃果「ううう…」


真姫「まぁ、疲労の原因は途中で挟まれる戦闘よね」


ことり「傷は治せても疲れは取れないからね…」


花陽「まぁまぁ!あと少しだから頑張ろ!」


凛「かよちんが天使だにゃ…」


海未「もう遅いですし、ジーズについたらすぐに宿屋に泊りましょう」


にこ「もう眠いわよ…」


穂乃果「穂乃果も眠いけど、世界樹を見上げると眠気がふっとんでいきそう」


圧倒されるほど大きい世界樹。
その葉はキラキラと輝いているようにも見えた。


穂乃果「あれ?なんで光ってるんだろう…」


絵里「世界樹には結界が張ってあるらしいわ。魔物がすみつかないようにね。その光じゃないかしら?」


穂乃果「なるほど…本当にすごいんだね…」


海未「眠気は取れましたか?」


穂乃果「全然」


海未「ふっとんでいきそう、と言ったではありませんか!」


穂乃果「いきそう、って言ったの!」


希「こうして話しながら進んでいる間に魔物がひょこっと出てくるんやろうな」


真姫「でも、世界樹に近づくにつれて魔物の数が減ってると思うわ。運が良ければこのままジーズまで行けるかもしれないわよ」


穂乃果「ファ、ファイトだよ…」
25 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/18(月) 21:59:54.34 ID:G/N2jg/o0
魔物と3回程度戦闘を繰り返して、ついにμ'sは世界樹のふもとの村『ジーズ』に到着した。


花陽「みごとに魔物と戦ったね」


真姫「運が悪かったわね」


ジーズの村は村にしては豪華でかなり反映しており、建物も木造だが豪華だ。
μ'sは宿屋に一目散に宿泊した。


翌朝、μ'sは部屋に荷物を置いてタロットの腕輪についての情報収集を開始した。


絵里「じゃあ情報集めを始めましょうか、まずは宿屋の主人にしましょうか」


そう言ってμ'sは宿屋の主人の前まで行く。


主人「おう!どうしたんだい?」


希「あの、この腕輪について何かーー


主人「こ、これは!?これをどこで!?」


にこ「すごく食いついたわね」


希は腕輪をもらった大臣Cとの関係について簡単に話した。


主人「その大臣はもう年輩だよな?」


絵里「そうね」


主人「あいつ、元気にしてたんだなぁ…」


希「知り合いですか?」


主人「あぁ、その大臣の名前は『ペルシャード』。俺の古い友人さ」


主人「この村でいろいろと用を足したら村長の家に行きな。そしたらその腕輪について説明されると思うぜ」


希「村長の家…わかりました、ありがとう♪」


主人「おうよ!あんたらの荷物はそのまま部屋に置いてってくれていいぜ。この村を出るときまで預かっとくからよ」


穂乃果「ありがとうございます!」


μ'sは宿屋を出る。


花陽「村長の家は、あの奥の一番大きい家だよね?」


海未「そうじゃないかと思います」


ことり「それじゃあ、手分けして一通り買い物してから村長さんのおうちに行こう?」


8人「賛成!」


買い物中……
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/24(日) 16:14:01.07 ID:UrzLxJIAO
乙です!
次回も楽しみにしています。
27 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/25(月) 23:05:29.08 ID:feFksq/00
穂乃果「よーっし!村長さんの家にいくよー!」


μ'sは買い物を終えて、村長の家へと向かった。
穂乃果はノックする。
すると、老婆が迎える。


穂乃果「失礼します。私たちはμ'sです」


おばあさん「話はさっき聞いたわよ。私がジーズの村長です」


希「この腕輪について何か聞きたかったんです」


村長「おやおや…本当にペルシャードが持って行った腕輪じゃないの」


村長「私の部屋においでなさい」


そう言って村長はμ'sを手招く。
μ'sは村長についていく。
廊下を歩いていると、穂乃果は廊下の壁に立てかけてある写真を眺める。


穂乃果「写真がたくさんあってみんな女性…」


凛「ほんとだにゃ」


村長「ジーズの村長は代々女性が勤めることになっているんです。その写真は歴代の村長ですよ」


絵里「みなさんお綺麗ですね」


花陽「古い写真もありますね」


穂乃果は、古い写真を眺めていてあることに気付く。
穂乃果は思わず立ち止まる。


穂乃果「雪穂…?」


凛「ユ…?」


にこ「穂乃果が見てる写真に確かに『ユキホ』って書いてあるわね」


海未「この写真、かなり古いですがどうしてこの写真の名前だけ読んだんですか?」


穂乃果「だって…」


穂乃果「…なんでもない」


村長「彼女は、かなり前の代のジーズの村長『ユキホ』さんだよ」


穂乃果はもう一度その写真を見る。


穂乃果(だってこんなに雪穂に似てるのに…立ち止まらないわけがないよ…)


その写真の女性は、高坂穂乃果の妹である高坂雪穂にとてもよく似ていたのだ。
写真は少し大人っぽいが、穂乃果はすぐに見分けることができた。

穂乃果は、とても胸が苦しくなった。


μ'sは村長の部屋に到着した。
28 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/25(月) 23:28:00.71 ID:feFksq/00
μ'sは、全員で椅子に座ってこれまでの旅の話をした。


村長「まぁ、魔王軍幹部を…」


村長「話には聞いていましたが、μ'sがここまで凄まじいとはね」


村長「さて、μ'sが来ることはわかっていました。いつか来るとは思っていたので」


凛「凛たち有名人かも…」


真姫「調子に乗らないの」


村長「それでは、まずはジーズについての話をしましょうか」


村長「創世神がラシュータを創った際にできた世界樹の、それを守るために生まれた村が『ジーズ』です」


真姫「世界樹の苗って、すっごく昔じゃない」


村長「そうです、ジーズの歴史は長いんですよ」


村長「創世神の加護もあったためか、世界樹はどんどん成長していきました」


村長「世界樹は世界の自然のバランスを保っていると言われています。このことはジーズの人間と世界のごく一部の人間しか知りません」


希「そんなことを私たちが知ってもいいんですか?」


村長「あなたたちなら周りに言いわないと判断した結果です」


村長「さて、世界樹がある程度成長した頃。創世神が、世界樹を守り続けたジーズの人への感謝の気持ちを込めて、創世神の力が込められた三秘宝を授けられました」


村長「そのうちの一つが、あなたの持っているその腕輪。『運命の腕輪』です」


村長「三秘宝の一つ『運命の腕輪』。創世神からの伝令を受けることができる腕輪です。そのほかにも、創世神からの伝令が無くてもタロットカードを生み出すことができる魔法の腕輪です」


真姫「だから希はμ'sのみんなの居場所がわかったのね」


希「そうだったんやなぁ…」


村長「あと2つあります。二つ目は『加護のティアラ』。これをつけたものは内なる闇が振り払われるといいます。ですが今は、魔物から村を守る結界を貼る力の源になっています」



村長「三つ目は『創世の雫』です」


そう言って、村長は壁に埋め込まれていた金庫を開ける。
その中には光り輝く結界に包まれた瓶があった。


村長「創世神の力がこもった光り輝く液体です。ごらんの通り細い瓶の中に入っていて、いかなる病も直すと言われています」


村長「このように特別な結界で収められていて、大変な病にかかった場合にのみ、村長の権限で使用できます」


村長「授けられてからかなり時間がたっていますが、この雫は未だに光り続けています」


絵里「すごいわね…」



29 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/25(月) 23:30:23.09 ID:feFksq/00
今回はここまでです
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/07/26(火) 15:43:08.64 ID:huiqGVj60
1こめも読んだよ!
頑張って!
31 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/26(火) 20:58:15.01 ID:ti3hhrJe0
村長「あと話すべきことは…」


希「あ、あの!質問しても大丈夫ですか?」


村長「どうぞ?」


希「どうして大臣…ペルシャードさんは『運命の腕輪』を持っていたのですか?」


村長「…そうですね、それも話しましょう」


村長「実は、ペルシャードは私の兄なのです」


絵里「そうだったんですね…」


村長「ですが、代々ジーズの村長は女性がなるのが掟です。なので村長にはなれませんでした」


村長「兄は村でもかなりの学識で心優しい人でした。ジーズの外に憧れを持ち、40歳前半だったでしょうか…その時に村の外に出ると言い出したのです」


村長「ジーズには、さきほども言った通り秘密があります。しかし、村の人はペルシャードの人柄から、村の秘密を明かさないと信じました」


真姫「そんなにすごい人だったのね、大臣さん」


村長「その時にお守りとして、創世神の加護があるようにと『運命の腕輪』を渡しました。かならず返す、という条件付きでですが」


にこ「そんな約束をしたのに希にあげたのね」


希「大臣のことや、なにか考えがあったんやと思う」


村長「腕輪に創世神からの伝令があったのかもしれませんね」


村長「他にはなにかありませんか?」


海未「あるでしょうか…」


花陽「なかなかぱっと思いつかないね…」


村長「…それでは、この村が今困っていることについて話してもよろしいでしょうか?」


穂乃果「困ってること?」


村長「実は、最近世界樹を守る結界の力が小さくなってきているのです」


村長「世界樹には、創世神の力の結界が張ってあります。それもかなり昔からです。その結界の力が急に小さくなっているので、私たちもどうすればいいかわからず…」


真姫「小さくなってるって、だいだいどんな感じ?」


村長「ここ1週間で力が約3割程度減っています」


真姫「1週間で3割…これはかなりまずいわよね」


絵里「結界は魔物を遠ざけ続けてきた。でも、その力が減れば減るほど魔物に狙われやすくなる。5割も減ってしまえば、強力な魔物になら襲われるかも…」


村長「もしも世界樹が魔物にやられてしまったら、世界のバランスは崩れます。その結果がどうなるかはわかりませんが、必ず避けないといけないのは事実」


村長「私たちの力ではどうしようもありません。μ's、あなたたちの力を貸していただけませんか?」


μ'sは互いに顔を見合い、即決した。
32 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/26(火) 22:50:52.52 ID:ti3hhrJe0
穂乃果「私たちでいいのなら、力になります!」


村長「とても心強い…ありがとうございます。μ'sが力になってくれれば状況は一変します!」


真姫「そ、そんなに?」


村長「こちらへ…」


村長はμ'sを連れて家の裏口から出る。
そのまま道を進んで世界樹の根元にまで行く。

そこには大きな石碑と祭壇があり、その中心に加護のティアラが祀られていた。
ティアラの周囲には光の魔法が張られていた。


穂乃果「これは…?」


石碑には魔法陣と女神の絵が描かれており、石碑の前の床にも魔法陣が描かれていた。ティアラを祀っている台はその魔法陣の手前だ。


村長「このティアラの加護の力も、世界樹を守り続けています。」


真姫「創世神とティアラの二段構えって感じなのね」


村長「しかし、このティアラの光の魔法が弱まっているのです」


村長「創世神自らも世界樹を守る結界を張っているはずなのですが……ティアラの魔力も創世神のもの。それが弱まるのも不思議なんです」


凛「この魔法陣は何を意味しているのかにゃ?」


村長「この魔法陣を通して、創世神の世界に行くことができます」


海未「なるほど…ここを通ってみなさんは創世神に会っているんですね」


村長「それは違うのです。この魔法陣を使えるのは、創世神から特別な力を与えられた者のみなのです」


にこ「特別な力を与えられた…ジーズの人間じゃだめなの?」


村長「ジーズの人間は、創世神から力を与えられたわけではありません。なので私ですらここを通れないんです」


穂乃果「…つまり、村長さんでも創世神には会ったことないの!?」


村長「ええ、そうです」


村長「でもあなたたちなら、創世神に選ばれし女神であるμ'sなら…この魔法陣を通って創世神に会えるかもしれない」


希「そこで、様子を見てくると…」


村長「はい、無理なお願いだとは分かっています。ですが、希望はあなたたちしかいない」


村長「創世神に何かが起きているのはおそらく確実です」


にこ「…だって。穂乃果、どうするの?」


穂乃果「もちろん行くよ!どんなところであろうと、μ'sが必要とされてるなら行くよ!」


にこ「ふふっ…そうよね」


海未「創世神にも会えますし、いい機会ですね」
33 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/26(火) 22:58:57.44 ID:ti3hhrJe0
絵里「創世神に会って、すべてを知りましょう!」


村長「注意しなければならないのは、守護者の存在です。創世神の世界には守護者が存在していると言われています」


村長「創世神に何か異変が起きているのなら、守護者もあなたたちを敵とみなして襲うかもしれません」


穂乃果「大丈夫、望むところです!」


ことり「穂乃果ちゃん、あんまり喧嘩腰じゃだめだよ…」


村長「もう行かれますか?」


真姫「買い物も済んだし、一応武装してきたし…大丈夫だと思うわ」


穂乃果「じゃあ今すぐ行こう!」


村長「それでしたら、魔法陣を囲んで全員で手をつないで輪をつくってください」


μ'sはそう言われて輪を作る。


村長「本当に気を付けてくださいね。そして、創世神をよろしくお願いします」


穂乃果「はい!まかせてください!」


そう言ってμ'sは互いに手をつなぐ。
すると、急に全員のネックレスが輝きだし、石碑の魔法陣も輝きだす!


花陽「創世神の世界…どんなところなんでしょうか…」


9人は各々の思いを胸に秘めつつ、光に包まれた。


#32【神に最も近い村】end...
34 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/26(火) 22:59:37.45 ID:ti3hhrJe0
次回のラブライブ!


#33【創世神サクラコ】
35 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/26(火) 23:00:08.86 ID:ti3hhrJe0
今回はここまでです!
次回から創世神の世界に、μ'sが降り立ちます!
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