『ラブライブ!The School Idol Movie glee Dream』みんなで叶える夢物語『トベ偶像』

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:26:54.46 ID:59T4lcUEo



μ'sのもとに飛び込んで来た
一つの知らせ

μ'sが見つけた
最高に楽しいライブとは―!?

見たことのない世界との
ふれあいの中

少しずつまた
成長していく9人

最後に何ができるのか?


□□□□
■■■■


リアリティとファンタジーの狭間
輝き出す偶像
現実の哀愁と虚構のユメ



儚きものに託す想い

消えてほしくない願い



夢を叶えた先の場所
その頂点に辿りつけたとして
可能性はこれからも感じることができるのだろうか?
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:27:44.23 ID:59T4lcUEo






■部室



穂乃果「はぁはぁ…やっと着いたよー」

絵里「いきなり走らせないでよ」

にこ「ぜーぜー」

凛「凛は、競争してるみたいで楽しかったにゃ」

にこ「ぜーぜー」

海未「にこは運動不足がすぎますよ」

にこ「ぜーぜー」

まき「にこちゃんもだらしがないわね」

にこ「ぜーぜー」

希「で、結局何やったん?」

にこ「ぜーぜー」

花陽「それはですね…」ゴソゴソ



花陽「ゥヮァァアァァァご飯炊けたヨォォォォォ」パァァァァキラキラ--



にこ「ってなんなのよーー!!!」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:28:09.48 ID:59T4lcUEo

にこ「ったくっ、卒業式の感動が吹っ飛んじゃったじゃないの」

希「まぁまぁそう言わず、にこっちも、ご飯パーティーの用意して手伝お」

絵里「とりあえず、ご飯をおにぎりにでもしたほうがいいのかしら」

ことり「じゃ、ことりも手伝うね」

穂乃果「穂乃果は食べる方を頑張るよ!」

海未「そっちの方を頑張るのですか」

穂乃果「じゃそれまで寝とくよ、むにゃむにゃ」

海未「いや、せめて起きなさい穂乃果」


にこ「早くして、さっさと帰るわよ

   立つ鳥後を濁さずっていうでしょ

   ほんと、人騒がせなんだから花陽は」


凛「さっき同じことを聞いた気がするにゃ」

花陽「大変です!」

穂乃果「どうしたの?さっき、これも言ってなかった花陽ちゃん?」

にこ「どーせ、大したことないんでしょ。ほら、さっさと片付けるわよ花陽」


花陽「凄い!凄すぎます!!」

   夢、夢なら夢って先に言って欲しいです!」


真姫「一体何なのよ?」

絵里「こうなったら興奮が止まらないわね、花陽は」


花陽「伝伝伝が発売されることに決定しました!!!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:28:51.40 ID:59T4lcUEo

にこ「ぬゎんですぅってって!!!ほら、どきなさい真姫」

真姫「……」ジトー

凛「二人してPCに集中しすぎだにゃ」

真姫「もー私、そろそろ忙し……」


にこ「えええええ!」


絵里「なんなのよ、にこまで」

海未「二人のアイドルにかける情熱は、素晴らしいものがありますね」

凛「こっちのかよちんも久しぶりだよ」

花陽「皆さん!」

全員「ん?」

絵里「PV?」


花陽「そう!第一回と第二回と大成功におわったラブライブ大会ですが、

   なんと!なんと!伝伝伝のPVに、その優勝者であるμ'sとA-RISEが候補にあがっているんです」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/13(月) 21:29:01.91 ID:h28oRZMQo
モバ付けろカス
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:29:16.69 ID:59T4lcUEo

絵里「凄いわね」

花陽「凄いってもんじゃないです!」

絵里「ぇ……」


花陽「そして、ここらがとっても重要

    今回は、伝伝伝のPV撮影の為に、新曲を三曲作り、しかも!しかも!そのうちの一曲を、

    ミュージカルの代名詞とも言えるブロードウェイで披露するんです」


海未「つまり、私達が海外の舞台で歌うということですか?」


花陽「その通り、更に、PVには、世界ラブライブ大会とも合わせ、その優勝者には……」

絵里「優勝者には?」

花陽「全米デビューが約束されています」


全員「えええええええぇぇぇえええーーーーーーー!!!!」」」」
全員「えええええええぇぇぇえええーーーーーーー!!!!」」」
全員「えええええええぇぇぇえええーーーーーーー!!!!」」
全員「えええええええぇぇぇえええーーーーーーー!!!!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:30:00.84 ID:59T4lcUEo



OP「〜♪♪〜」
理想化しすぎた憧憬、つきつけられた現実
それでも好き。といえる強さをもつ




                l7l7                          l7l7
  ∠ニニニニ7∠ニニニニ7 ∠ニニニニ7    _/ニ7∠ニニニニ7 /7
 ∠ニニニニ7      // ∠ニニニニ7∠ニニ /        // //
  ∠ニニニ/     ∠ニ/  ∠ニニニ/    .//        ∠ニ/ /7
                  S c h o o l  i d o l  p r o j e c t




――全てのアイドルたちへ

ラブライブ!The School Idol Movie glee Dream『トベ偶像』
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:30:31.57 ID:59T4lcUEo



穂乃果「それ、本当なの?花陽ちゃん!」

ことり「まだ一緒に続けられるのぉ」

花陽「はい、ラブライブ世界大会の開催は二週間後!

    その時まで、三曲を作らないといけないんです」

真姫「二週間で……」

海未「三曲……」

絵里「これは、いくらなんでもムチャに近いわね」


にこ「な〜に、言ってるの。全米デビューよ!

   全 米 デ ビ ュ ーーー!!

   こんな機会はまたとないチャンスよ!

   それぐらい、どーってことないでしょ」


ことり「あはは、にこちゃんは曲を作らないから……」

穂乃果「うーん、みんなと一緒にいれるなら、まだやりたいんだけどなぁ」

凛「りーんも、そう思うにゃー!」

絵里「それは、私だってそう思うわ。だけど……」

にこ「だったら、そのうちの一曲の作詞は、今度こそ、『にこにーにこちゃん』を……」

希「もーちょっと前向きに考えてみればいいんと違う?」

にこ「ってやっぱりスルぅー」

花陽「みなさん、これは、またとないチャンスです」

海未「ですが、三曲ともなると、かなりのチカラを必要としますね」

絵里「……なら」

真姫「まさか……」

絵里「ことりっ!」

真姫「え?」

ことり「ん?」


絵里「合宿よぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!」」」
絵里「合宿よぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!」」
絵里「合宿よぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:31:00.01 ID:59T4lcUEo

穂乃果「おお!今度は学校でするんだねっ!絵里ちゃん!」


絵里「そうね、今回はスランプって訳じゃないから、

   ここで場所を提供してもらうのがいいんじゃない?」


海未「確かに、みんなが集まれて、練習が出来る場所といえば学校が最適かもしれませんが……」

真姫「ちょっと待って、私はやるとは……」

にこ「な〜に、いってるのよ。ここで、μ'sの凄さを魅せつけるのは、日本の為でもあるのよ」


花陽「はい、今回のPVは世界ラブライブ大会に合わせ、日本代表には、

   日本という、和をコンセプトにしたものが求められているんです」


穂乃果「ってことは、私達、本当に日本の為に頑張れるちゃうんだ!」

海未「お国のためですか」


穂乃果「言い方が古いよー。海未ちゃん!」

     音ノ木のおじいちゃんにもおばあちゃんにも親孝行できるんだよ!」

     やろうよ!ことりちゃん!海未ちゃん!」


ことり「穂乃果ちゃんが言うのなら、私も頑張ってみようかな」チラッ

穂乃果「ニパァ」チラッ

海未「ハァ、仕方ないですねー、日本のよい所を知ってもらうためならば」

穂乃果「そーこなくっちゃ!」

にこ「よーし、花陽、アイドルの特訓を開始するわよ!」

花陽「はい、頑張ります!」

凛「近所の人に自慢するにゃー」

絵里「なら、決まりね!」

真姫「チョ……」

希「……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:31:35.76 ID:59T4lcUEo


絵里「私はことりと理事長室に掛け合いに行くわ」

ことり「私ひとりでも、だいじょうぶだと思うよ、絵里ちゃん」



絵里「理事長、お話があります」

理事長「世界大会?」

絵里「はい、今度のラブライブは世界です、その日本を代表とするグループにμ'sが選ばれました」

理事長「それは、すごいわね」

絵里「合宿の許可は事前にとは知っていますが、許可して頂きたく……」

ことり「おかあさん、今度は本当に大変なの」

理事長「合宿の許可は……そうね、私が見落としていたのかもしれないわね」ウィンク

ことり「おかあさん!」
絵里「理事長!」



穂乃果「じゃあ、明日からも学校に集まろうね!」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:32:02.66 ID:59T4lcUEo


絵里「今回は特に、作詞の海未、作曲の真姫、衣装のことり

   この三人のバックアップを一番大切にしていきましょう」


真姫「ちょっと待って、私は泊まれるとは……」


絵里「ああ、別に泊まれる許可もとっただけで、学校の部室の使用許可を頂いたのよ。

   私と希とにこは卒業してしまったからね。だから、だいじょうぶよ真姫」


真姫「……ソウ」

にこ「この二週間は曲作りの為に、学校にくると思えばいいのよ」

真姫「わ、わたしはにこちゃんと違って忙しいの」

にこ「なんですってー」

希「まぁまぁ優先順位を大切にしながら、真姫ちゃんも出来うる限りやればいいんよ」


絵里「そうね、ある程度は仕方ないかもしれないけれど、

   今度のことは私達μ'sのこれからの運命が変わってしまうかもしれないもの」


穂乃果「わたしたちの」

海未「うんめいが」

ことり「かわる?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:32:28.59 ID:59T4lcUEo

にこ「そーよ、全米デビューよ!!!宇宙ナンバーワンアイドルに相応しいデビューよ!」

花陽「本当にそうなったら、わたしたちどうなっちゃうのぉおおおお」パァァァァアア

にこ「私達は私達で特訓するわよ、花陽!」

花陽「はいっいつでもにこちゃんについていきます!」

にこ「もしもアイドルになれたら、なんかじゃない!絶対になってみせるわよ!」

花陽「はいっにこちゃんっ」

凛「にゃー二人で盛り上がってずるいにゃ」

穂乃果「でも、本当にそーなったら素敵だよね」

海未「このままμ'sで何かをできるというのは喜ばしいものです。」

ことり「私もそう思うな」

希「みんな、なんだかんだでμ'sで活動できるのが楽しいんやね」

絵里「そうね、私もこのμ'sを続けられるだけで嬉しいもの」

希「うちら三年生組は特にそうかもしれんよね」

真姫「……」

絵里「まぁともかく、各自家に帰って事情を説明してちょうだい!」

全員「はいっ!」

穂乃果「さぁ行こう!!!」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:33:14.18 ID:59T4lcUEo






■帰り道



ヒデコ「ちょっと〜穂乃果〜聞いたよ〜〜」

フミコ「ホント凄いじゃない!」

ミカ「いやーあんたたちならやるとは思ってたけどさー」

穂乃果「えっ?三人共もー知ってるの?」

ヒデコ「何言ってるの〜μ'sのみんな噂になってるよ」

海未「えぇ!?」

フミコ「いやー今回は海外の舞台だなんて信じられないよね」

ことり「うん」

ミカ「私達も絶対に応援するからねっ!!!」

穂乃果「ありがとう!ヒデコ、フミ、ミカ!」

女「きゃーーー穂乃果さーーん!」

穂乃果「ぅぉぉぁあ」

女「海未先輩!今回も作詞頑張ってください」

海未「ファッ!」

女「ことりさん、かわいい衣装期待してます!!」

ことり「ありがとう」

ヒデコ「ほんとうに、μ'sは凄いね。」

フミコ「穂乃果も困ったことがあれば私達に何かいいなさいよ」

ミカ「そうね、出来る範囲でいいなら私達も手伝ってあげるからさ」


穂乃果「みんな!ありがとう!!!

     μ'sで精一杯頑張るからねー!!!!」


女「海外までは見にいけないけれど、ネットとテレビで応援していますね!」

女「頑張ってください!!!!」

穂乃果「みんなぁ、ほんとうに、ほんとうにありがとーーー!!!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:33:40.34 ID:59T4lcUEo


絵里「あらあら、穂乃果達ったら囲まれて」

希「不思議な感じやね、まだうちらのことを応援してくれている人がいるのは」


にこ「ふふふ、見てなさいこんなもんじゃないわよ

   にこにーを応援しててよかったって思わせてあげるから」


絵里「頼りにしてるわよにこ、明日からも楽しい一日が始まりそうね」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:34:11.13 ID:59T4lcUEo


凛「学校に行くのは嫌だけど、授業しなくてμ'sだけの活動だから楽しみだにゃー」

花陽「そうだね、凛ちゃん。ところで、お泊りはするのかな?」

凛「できるだけ、泊まれるようにするつもりだよ」

花陽「真姫ちゃんは、どうしちゃうの?」

真姫「わ、わたしは別に……」

凛「あーせっかくだし泊まろうよー」

真姫「……」

花陽「あんまり、無理いっちゃ悪いよ凛ちゃん」

真姫「……」

花陽「そういえば、PV候補のA-RISEはどうしちゃうのかな?」

凛「ん?一緒に出るんじゃないの?」


花陽「ラブライブの世界大会もスクールアイドル限定になっちゃうの

   A-RISEは、プロデビューが決定している噂もあったから」


凛「あー確かにツバサさん三人組は、プロになってもおかしくないよね」

花陽「そう思うよね、凛ちゃんも」

凛「すごいにゃー!」

真姫「なーにいってるの、そのA-RISEに私達は勝ったのよ」

凛「そう考えるとμ'sってもっともっとすごいのかにゃ?」

花陽「そうだね、私達、こんな素敵なすごいスクールアイドルに入れたんだよ」

凛「凛は、かよちんが入ってくれてよかったにゃー」

花陽「私が入れたのは、凛ちゃんのおかげだよ。ありがとう凛ちゃん」

凛「そんなことないよ、真姫ちゃんもいたし」

花陽「勿論、真姫ちゃんも背中を押してくれたお陰だよ。ありがとうね、真姫ちゃん」

真姫「……花陽」

凛「凛はμ'sのみんなといれるだけで嬉しいんだよ」

花陽「それは私もそうだよ。明日から頑張ろうね、凛ちゃん、真姫ちゃん!」

真姫「……」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:34:37.54 ID:59T4lcUEo
■真姫宅



真姫「ただいま」

真姫ママ「あら?遅かったわね」

真姫「うん、ちょっと……」

真姫ママ「そうね、まだまだ学生生活を楽しんでいい年頃ですもの」

真姫「そういうわけじゃ……」

真姫ママ「ふふ、μ'sのみんなといたのかしら」

真姫「……うん」


真姫ママ「貴方がスクールアイドルをするって聞いた時は、驚いたものよ。

      だけどラブライブで見事に優勝。そして、そのまま解散」


真姫「……」


真姫ママ「でもだからといって、医学の勉強だけでなく、

     そんなに急いで経営学の勉強までしなくてもいいのよ?

     貴方には病院を継いでほしいってパパは思っているのだろうけれど、

     私は貴方が好きなようにすればいいと思ってるわ」


真姫「……」

真姫ママ「一番大事なのは、貴方が幸せになることよ」

真姫「……」

真姫「ワカッテルワヨ……」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:35:08.19 ID:59T4lcUEo
■穂乃果宅



雪穂「おねーーちゃーーーん」

穂乃果「んぁ?」

雪穂「んぁ?じゃないよ全く!もうちょっと恰好よくしてよねー!」

穂乃果「なーんでいきなりそんなこと、雪穂に言われなくちゃなんないのさ!」

雪穂「もーそんなこといって、亜里沙も見てるよ」

穂乃果「ほぇ?」

亜里沙「こんばんわ、穂乃果さん!!!聞きましたよ!!!」

穂乃果「もしかして?」

亜里沙「はい!!μ'sの曲がステージがまた見れるんだって!!!すごく楽しみです」

穂乃果「もーそんなところまで」

雪穂「なんかねー学校中でも噂がすごいんだよねー」

亜里沙「そうですよー、μ'sのいる学校に進学するってだけで羨ましがられていますよ」


雪穂「今や、おねーちゃんは高坂家のおねーちゃんじゃなくて、

   日本の顔のスクールアイドルの高坂穂乃果になりつつあるんだよ」


亜里沙「亜里沙は絶対に絶対に、応援しますから!!!!」

穂乃果「あは、なんかスゴイことになってきてるんだね」

亜里沙「だから、海外でも優勝してデビューしちゃってくださいね!!!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:36:00.03 ID:59T4lcUEo
■にこ宅



こころ「えええ?おねーさまが海外デビュー−−!!?」

ここあ「そうみたいなんだ」


こたろう「でびゅーーーーーー」


にこ「そーよ、あんたたち。にこはついに日本を通り超えて海外へ進出するのよ!!

   ママも出張しちゃうみたいだけど、あんたたち留守番はまかせたわよ」


にこママ「働く女はツライってね、なんて嘘うそ冗談よ。頑張りなさい。はばたく鳥は後ろを振りかえず、よ」

にこ「立つ鳥後をみたいな諺?」

にこママ「これは私の造語よ、けど家事はホントに大丈夫?」

こころ「任せて下さい。おねーさまがいつでもアイドル活動できるように、家事全般を出来るようになりました」

ここあ「掃除は得意になったよ」

にこ「任せたわよ、にこが海外から帰った時を楽しみにしてなさい」

こころ「さすがは、おねーーさま、μ'sで日本ナンバーワンアイドルグループになったかと思えば」

ここあ「今度は海外だなんてね」

にこ「あんたたち、一生懸命にこを応援しなさいよ!!」ダキッ

こころ「おねーさま!」

ここあ「おねーちゃん!」


こたろう「でびゅーーーーーー」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:36:26.62 ID:59T4lcUEo
■絵里宅



絵里「ええ、お祖母様、音ノ木坂ですが、もしかすると知名度が飛躍的に……

   楽しみにしておいてください。え?今回の海外の主催者は誰だ?いえ、そこまでは……」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:36:55.81 ID:59T4lcUEo






■校内



穂乃果「うおおおぉおおぉうぉ!!!」

穂乃果「練習に遅れる〜」

穂乃果「!?」

穂乃果「あ……」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:37:36.26 ID:59T4lcUEo
■音楽室



穂乃果「懐かしいな……真姫ちゃんのピアノ」


真姫「愛してるバンザーイ〜♪」

穂乃果「うん」パチパチパチパチ

真姫「ヴェエエ///」

真姫「いつから、そこにいたのよ?」

穂乃果「ほんのついさっきだよ。初めて会った時の真姫ちゃんのピアノを思い出しちゃって」

真姫「……あの時は腕立てまでさせられたわね」


穂乃果「ほんとだよねー、でもμ'sに入ってくれた!

    あの時さ、真姫ちゃんの曲がなかったらファーストライブもできなかったんだよね

    そう思うと穂乃果も感慨深いよ」


真姫「アリガト」クルクル

穂乃果「あの時から、私はみんなに頼ってばっかりだけど、それでも私ができることをみんなにって思って」

真姫「……穂乃果はそれがいいところでしょ」


穂乃果「そうかなー?私だって海未ちゃんみたいに作詞とかことりちゃんみたいに衣装とか作れたらなー

    って思うんだけどさー、何もできないし、だからそれができる人にはすっごく感謝してるんだよ

    今度も三曲で大変だろうけど、何か私にできる事があればいつでもいってね

    あ、真姫ちゃんは言わなくても何でもできるかぁ」


真姫「と、当然でしょー」

穂乃果「でも、本当に悩んでるんだったらいつでもいってね」

真姫「……」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:38:34.25 ID:59T4lcUEo
■屋上



絵里「それじゃ各自、休憩しましょ」

穂乃果「ううー絵里ちゃんスパルタ過ぎるよー」


絵里「何いってるのよ、衣装や作詞、作曲、みんな頑張っているんだから

   それを出来ない私達がこれぐらいするのは当然でしょ。

   みんなも、あの三人の手助けになることは積極的にやっていきましょ」


穂乃果「わかったよー。それがμ'sのためになるんならさ」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:39:01.73 ID:59T4lcUEo
■弓道場



海未「和がテーマですか、みんなの期待に沿わなければと考えると不安になりますね……」

海未「……気持ちから入ってみますか」

海未「ラブアロシュー」


ガラッ


穂乃果「海未ちゃん、なんでこんなところにいるの?」

海未「ヒャッ」

穂乃果「ん?なにその声」

海未「いえ、気のせいです」

穂乃果「いやーいったよー。弓道の掛け声かな?」

海未「……べ、別に弓道をするわけではないのですが、精神を整えようと」

穂乃果「なるほど!作詞作りに必要なことなんだ」

海未「直接には関係はないかもしれませんが、やはりここに来ると心が落ち着きますので」


穂乃果「落ち着くよねー和の雰囲気がするというか。

     だけど、穂乃果は海外行くのはいいけど英語のことを考えると不安になるなー」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:39:40.35 ID:59T4lcUEo

海未「穂乃果が不安になるのですか?」

穂乃果「何いってるの!なるに決まってるよ。私のことを何だと思ってるのー!」

海未「ふふ、そうでしたね」

穂乃果「だから少しでも不安をなくそうと考えてるのに」

海未「穂乃果もそうやって進んでるのですね」

穂乃果「ん?」

海未「いえ、こちらのことですよ」

穂乃果「よくわかんないね海未ちゃんは。でもホントどうすればいいかな」

海未「でしたら最低限の英語ぐらいは言えるほうがいいかもしれませんね」

穂乃果「例えば?」

海未「助けて?とか?」

穂乃果「ヘルプ!でしょ!それぐらいわかるよー歌だって歌えるんだから!」


海未「穂乃果の行動力なら大丈夫かもしれませんが

   ただ海外は、日本のように油断しているのは危険な場所ですので」


穂乃果「そうだね。穂乃果気をつけるよ。海未ちゃんのお手伝いに来たのに穂乃果が教えて貰うなんてね」


海未「穂乃果はそれでいいんですよ、そうやって知らず知らずのうちに誰かの背中を押しているんです

   こちらこそありがとうございます穂乃果」


穂乃果「ほぇ?」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:40:06.46 ID:59T4lcUEo
■音楽室



にこ「何?あんた曲作りでスランプになってるわけ?」

真姫「な、なってないわよ!うるさいわね」

にこ「じゃあ、にこが作った『にこにーにこちゃん』の作詞を使って……」

真姫「……」ジー

にこ「何よ、何か文句ある?」

真姫「曲は誰の為にあるのか知ってる、にこちゃん?」


にこ「それは勿論、にこの為よーーー!!

   にこが宇宙ナンバーワンアイドルになるための曲なんだから、手を抜いたら承知しないわよ!」


真姫「……はいはい」


にこ「い〜い?ハッキリいっとくけど、今回は9人の為じゃなくて、にこの為よにこの為!

  にこが目立つようにしなさいよね」


真姫「うるさいわね」


にこ「真姫、あんたは今回の重要性がわかってないのよ

   今回はスクールアイドルだけではなく、アイドルの歴史を塗り替えるかもしれない重要な出来事なのよ?

   かって、アイドルとしてデビューしたグループはいたけれど、全米を拠点に活動して成功した日本のアイドルはいない。

   だから、その歴史的快挙を私達μ'sが〜〜」


真姫「もーーーでてって!!!!!」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:40:34.14 ID:59T4lcUEo
■屋上



穂乃果「海未ちゃ〜ん、作詞の方は順調?」

海未「そうですね、捗っている部分もありますし滞っている部分もありますね」

穂乃果「どっちなの、海未ちゃん」

凛「いい歌詞が思い浮かばないの?」

海未「いえ、なんというか作詞のイメージは出来ているのです」

花陽「それじゃそのままそれを書いちゃえばいいんじゃないのかな」

海未「それが、そのイメージをカタチにする作業が今一歩のところで……」

希「う〜ん、イメージをカタチにするのは難しいよね。ちなみにどんなイメージ?」

海未「今回のイメージは、なんというか、高いイメージなのです」

穂乃果「高い?」

凛「」ビクッ

花陽「お空のイメージなのかな?」


海未「確かにそのような感じなのですが、いまいちどうも……

   体験してみればわかるような……」


凛「……海未ちゃんが高い……なんか嫌な予感がするにゃ……」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:41:29.40 ID:59T4lcUEo

穂乃果「うーん、高いかぁ飛行機とか?」

希「それは、海外行くときのお楽しみにしといて」

花陽「だったら、スカイツリーとか?」

海未「なんというか、そういう人工的なものではなくて……」

凛「……」ソローリ

穂乃果「ってあれ?凛ちゃんどこ行くの?」

凛「」ギクッ

凛「……え……とー」

海未「どうしたのですか?凛」

凛「手伝いに行こうかなって……」

穂乃果「ほぇ?どこへ?」

凛「え、えとーーー凛はーーー、、、あ!! こ……ことりちゃ……」


海未「それです!!!!!」


海未「小鳥が大自然にいる、山に行けば何かを掴めそうです!!」

   ヒントをありがとうございます、凛」


穂乃果「おおーーそーなんだ、凛ちゃんスゴイ!マジエンジェーっ!」

花陽「山に行くの手伝っちゃうんだね!すごいね凛ちゃん!」

凛「違うにゃー違うにゃー!!!」

穂乃果「そんな謙遜しなくってもいいのに、すごいよ凛ちゃん」

花陽「海未ちゃんのお手伝いをしっかりしてきてね」

希「何かあったらうちもサポートするし」

海未「希もいれば心強いですね」

海未「それでは、山が呼んでいますよぉーアッハッハッハハハッハ」


凛「結局こーーーなるのーーーーー!!!」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:41:55.36 ID:59T4lcUEo
■音楽室



真姫「……曲は順調に進んでいるけど

   問題は……

   これから先か……

   μ'sを続けてこられたのは、私のかけがえのない……

   だけど、これからは……」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:42:32.51 ID:59T4lcUEo
■部室



ことり「そこの衣装の部分はこーすれば」

花陽「あ!出来た!!」

ことり「えへ、花陽ちゃん器用になったよね」


花陽「ことりちゃん一人に任せっきりなのも悪いし

   家でもたまに練習してたの」


ことり「ありがと、とっても上手くできてるよ」

    にこちゃんも、すごいよねー」


にこ「ホワタタタタタタタ」

ことり「そんな掛け声出さなくても、ミシンは普通に縫ってくれるよ、にこちゃん」


にこ「にこは、あんたに言われたから衣装の大切さに目覚めたのよ

   衣装ひとつでも、個性をアピールできる。

   ことりの頭の髪留めも、私のも。これは大事なことだってね」


ことり「そーいってくれると嬉しいな、にこちゃん」


にこ「裏方の衣装係の大切さがわかってこそ、表が輝くのよ。

   そーいうことを、あんたには教えられたのかもね」


ことり「にこちゃん!」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:43:02.02 ID:59T4lcUEo
■音楽室



真姫「……ハァ」



希「曲はできた?」

真姫「ヴェエ」

真姫「いたの?希?驚かせないでよ」


希「うちは、ここに来た時に声かけたんやけどなー

  ずっと俯いたままで考え事してるみたいやったから」


真姫「……ソ、ソウ」

希「にこっちも心配してたよー真姫ちゃんが曲作りに悩んでるんじゃないかって」

真姫「全然そんな風に見えなかったわよ!」

希「まぁにこっちのことやから、言い方がまずかったんやろうけど」

真姫「にこちゃんは、自分がデビューできることしか考えてないじゃない」

希「んーーどうなんやろうね、たしかに今回の全米デビューは大きいよね」

真姫「優勝できたらの話でしょ、そんな無理よ」

希「昔のμ'sもA-RISEに勝つなんて夢みたいな話やったと思うけどなー」

真姫「……」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:43:29.23 ID:59T4lcUEo

希「それでも、穂乃果ちゃんやにこっち、みんなが全力で歌いたいって気持ちがあったから

  ラブライブに優勝できたんかなーって、もちろん真姫ちゃんのいい曲のお陰でもあるよ」


真姫「……希はμ'sが続けられて嬉しい?」


希「んーー?うち?なんていえばいいのかな、、、勿論嬉しいけれど……」

真姫「ん?」


希「元々μ'sは穂乃果ちゃんが学校を存続させたいって気持ちから。

  その強い気持ちに触れて、みんなが少しずつ成長していった。この一年間はうちにとって宝物。

  最初は学校のため、二回目のラブライブはμ'sみんなのため、じゃあ三回目の今度は?

  それを考えてるところかな」


真姫「……みんなデビューしたいのかしら」


希「どうなんやろうね、うちはデビューよりもみんなとの絆がつづくことのほうが嬉しいけれど……

  一番いいのは、みんなが本当に同じ夢に向かって走ることかなって」


真姫「μ'sにいれば成長できるか……」

希「真姫ちゃんもμ'sにいたから面倒臭い人じゃなくなってきたんやない?」

真姫「私は最初から面倒臭い人じゃないワヨ……」

希「……」

希「曲作り以外でも手助けできることがあれば、いつでも言ってね真姫ちゃん。大事なのは、今よ」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:44:02.35 ID:59T4lcUEo
■部室



絵里「どう順調?」


ことり「ここの縫い付けのパターンが終われば休憩しようかなって

    みんな助けてくれるから順調だよ」


絵里「そう、それはよかった

   にしても、見事に和服テイストね。着物というか」


ことり「うん、今回は和のイメージを優先したらこーなったんだ」

絵里「素敵よね、民族衣装のように、衣装でその国がわかるなんて」

ことり「普段は洋服しかきていないけれど、和服を着ると新たな発見があるかなって」

花陽「和服は七五三や成人式、結婚式ぐらいしか日本人は着ないよね」

ことり「もっと気軽に着ることができればいいなって」

花陽「このフリフリの部分がとってもかわいいな」


ことり「えへへ、ことりもそこの箇所気に入ってるんだぁ

   海未ちゃんなら和服を着慣れてるから、すぐに着こなせるかもね」


絵里「そういや、海未は?」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:44:33.38 ID:59T4lcUEo
■山頂付近



海未「山頂アタックです!」


凛「聞き飽きたにゃーーーーーーー!!!!!

  なんで凛が山にきてるのーーー」


海未「はて?凛が山に行くのを手助けをしてくれると聞いていたのですが」

希「凛ちゃんのことをマジエンジェーって穂乃果ちゃんも言ってたしね」

海未「!」

海未「マジとは?どういみですか?」

希「ん?本気とかいてマジとか真剣とかいてマジとか、そういう意味よ」

海未「ではエンジェーとは?」

希「普通に天使よ」


海未「それです!Angel!山頂に真剣に向かうその姿。まさに天使の如く、Angel

   やはり高い所というのは創作意欲が湧き上がるものですね!アッハッハッハハハッハ」


凛「凛、こっちの海未ちゃん、あんまり好きじゃないよ」


希「まぁまぁ、だけど海未ちゃんがここに来て作詞しているだけいいんやない?

  ただ単純に山頂アタックしたいだけやと問題やけど」


凛「また野宿になりそうなのかな」


希「そうなってもいいように凛ちゃんの好きな、

  ニラうま辛豚骨ラーメンと玉ねぎ豚だし醤油ラーメンの両方持ってきたよ」


凛「ええーホントー凛の好きな味よく知ってたね」

希「ふふ、うちのコックさんはタロットのエースにお任せよ」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:45:26.33 ID:59T4lcUEo
■音楽室



真姫「……ハァ」


――どうしたのかしら?美少女が溜息をついちゃって


真姫「ヴェエエエエ///」

   今度は何よ!?

   って!!?え???何故あなたが?」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:45:53.40 ID:59T4lcUEo
■部室



穂乃果「ことりちゃーん、ほむまんだよー」


ことり「あはは、ありがとう穂乃果ちゃん

   でも今は縫い付けている途中だから」


穂乃果「ぅぅーそうだねー穂乃果は頑張れ!って応援しとくよ」

絵里「たまには穂乃果も手伝いなさい!」

穂乃果「えーだってー穂乃果が手伝ったらグチャグチャになっちゃうよ」

ことり「初めはみんなそうだよ、だけど少しずつ丁寧に縫っていけば出来るんだよ」

穂乃果「その少しずつが、穂乃果には難しいんだよー」

ことり「私達のファーストステージだってそうだった」

穂乃果「……」

花陽「懐かしいな、でも三人共輝いていたよ」

ことり「ありがとう」

絵里「そうね、あの時、ひとつずつ踏み出していたから今があるのかもしれないわね」

穂乃果「あの頃の絵里ちゃんは、ホント怖かったよー」

絵里「もーそれはいいじゃない、今は違うんだから!」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:46:36.51 ID:59T4lcUEo
■山頂付近



凛「にゃーーーーーーー!!!!!」

海未「気合をいれてくださいよ凛ーーあともう少しですよーーー」

凛「だからなんで山登りにこんな危険なところにくるのーーーー!!」

希「それが海未ちゃんのため、ファイトやよーーー」


凛「ううーー凛の背中に翼が生えてたらなーーーー!

  山頂まで飛んでいくのにー!」


海未「!」

海未「今なんといいましたか!?」

凛「へ?」

海未「ですから今なんと?」

凛「翼が生えてたらなーーー!って」

海未「頂きです!!!」

海未「って、これは山頂のいただきと、いただきを掛けたダジャレではありませんよ凛」


凛「死ぬほど、どうでもいいにゃーーー!!!!

  早く安全な場所へ行きたいのーー」


希「海未ちゃんは、猪突猛進タイプやからね」

海未「凛の翼は飾りだったのですか?」

凛「だから、そんなものあったら山頂いってすぐに帰るにゃーーーーー!!!」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:47:09.79 ID:59T4lcUEo
■音楽室



真姫「あなたは……」

ツバサ「ふふ、ごめんなさい。突然おじゃまして」

真姫「どうして、A-RISEがここに」

ツバサ「そうね、今回の海外のラブライブのことは聞いているかしら?」

真姫「ええ私達とA-RISEが候補にあがっていると聞いたわ」

ツバサ「その応援にきたのよ」

真姫「え?なにそれ?」

英玲奈「世界大会はスクールアイドル限定」

真姫「てことは、もしかして」


ツバサ「そう私達は卒業と同時にプロデビューが決定していたのよ。

    だから残念ながら海外の大会には出られません」


真姫「……」


ツバサ「だから、その前にご挨拶にと思って、学校に伺ったのよ

    矢澤さんが西木野さんのことを心配してたわよ」


真姫「にこちゃんが?」


ツバサ「今回はスクールアイドル史における重要な分岐点だって

    だから少しでも真っ直ぐに前を向いていけるようにしてほしいって」


真姫「どーせ、にこちゃんは自分がデビューできることしか考えてないから、そう言ったんでしょ」


ツバサ「うーん、どうかしら?彼女はそういいながらも、

    全員が夢に向かって全力で進めるようにしたいようだけど、、、まぁ私にも本心はわからないわ。

    貰った花束には、

    私達のプロデビューの祝福と悩むメンバーの話し相手になってほしいって添え書きがあったのよ。

    私にできることなんて、たかがしれてるのにね」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:47:36.97 ID:59T4lcUEo

真姫「……」

あんじゅ「迷っているのかしら?」イジリイジリ

真姫「べ、別に」クルクル

あんじゅ「私達がμ'sに興味をもった理由わかる?」イジリイジリ

真姫「そんなのわかるわけないでしょ」クルクル


ツバサ「μ'sのグループというのは、とても面白いユニークな集団。

    その中でもそれを体現しているのが、高坂穂乃果その人。

    彼女が何をするのか、私達ですら気になってしまうもの」


真姫「穂乃果はかわっているもの」

英玲奈「だが、それだけではない」

真姫「え」


英玲奈「西木野真姫は考えたことがあるだろうか?

    我々、A-RISEが猫集団だとすると、μ'sは犬集団だということを」


真姫「ナニソレイミワカンナイ!」


あんじゅ「ふふ、わからないのも仕方のないわ。

     だけど人間は、こういったタイプ別でもカテゴライズできるのよ」イジリイジリ


ツバサ「私達は、一人ひとりが独りであり、独立している。

    自分たちの能力、それぞれに長所をもっているし人に頼ったりはしないわ」


真姫「……」


英玲奈「だがμ'sとは見ていてとても危なっかしい存在。それゆえに惹きつけられる。

    しかし西木野真姫はどうだ?」


真姫「え?なに?」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:48:11.14 ID:59T4lcUEo

ツバサ「そう西木野真姫さんは、どちらかというと元々は単独で行動するタイプに見受けられるわ。

    だけどμ'sに入って少し変化したようにも見える。

    簡単に言えば、犬は仲間を大切にするし、猫は気高さを重視する

    貴方はどっちなのかしら?」


真姫「……わ、私は」


あんじゅ「普通はね、アイドルグループなんてのは猫集団、自己主張が強いとも言えるわ

     だからμ'sという存在は異彩を放っていた」イジリイジリ


ツバサ「貴方が迷っているかもしれない、矢澤さんの言った通りあっているのかもしれないわね」

真姫「……」


ツバサ「おそらく、矢澤さんはそれを払拭させる為に、私達と貴方を話させたかったのかもしれないわね

     これは私の考えだから、違うのかもしれないけれど」


真姫「にこちゃんは、自分のことしか考えてないわよ」

ツバサ「……」

あんじゅ「あら?それって悪いことかしら?私はA-RISEのことよりも自分のことの方が大切よ」

ツバサ「あんじゅはハッキリいうわね」

英玲奈「私もあんじゅほどではないが、自分の意思を尊重したい」

真姫「何がいいたいわけ?」

ツバサ「別に嫌なことをいいたいわけじゃないの、グループとして個性が違うから魅力的だってことよ」

真姫「……ソ、ソウ」クルクル

あんじゅ「知っているかしら?髪の毛をいじる人の心理というのを」イジリイジリ
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:48:39.32 ID:59T4lcUEo
■山頂



海未「ついに到達しましたよ!!!」

海未「山頂アタック成功です!!!!!」


凛「作詞にきたはずにゃーーーーーーー!」


希「これで念願のみんなの夢が叶ったというわけやね、海未ちゃん」

凛「結局、作詞は思い浮かんだの?」


海未「ええ、ありがとうございます!凛と希のおかげですよ

   まかせておいてください、Angel凛のおかげで、作詞が山がもっともっと好きになりましたよ」


凛「うう、海未ちゃんの山頂への羽ばたきは誰も止められないの〜」

希「そうやって前に進むことが重要って気付いたわけやね」

海未「大事な時は、今、です!」

凛「ファックション、いいなー穂乃果ちゃん達は、のんびりしているんだろうなー」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:49:09.12 ID:59T4lcUEo
■部室



穂乃果「ほえ〜」

ことり「穂乃果ちゃん、眠るんならあっちに場所があるよ」

穂乃果「うんーーー」ゴロゴロ

絵里「もう、おまんじゅう食べたらこうなっちゃうなんて」

花陽「いつも、穂乃果ちゃんは幸せそうだよね」

絵里「ホント何故か憎めないのよね」

ことり「こうやって本能の赴くままに、生きているのに何故かうまくいっちゃうんだよね」

花陽「不思議なひとだよね、穂乃果ちゃんは」

絵里「まぁ私たちはできることをしましょ、あともう少しでしょ」

ことり「ありがと絵里ちゃん、ここの部分を……」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:49:53.91 ID:59T4lcUEo
■音楽室



真姫「髪の毛ぐらい誰だっていじるでしょ!」クルクル


あんじゅ「ふふ、そうじゃないの。髪の毛をいじる人の心理は何通りかあるのよ

     例えば、緊張している場合、退屈している場合とかね」イジリイジリ


真姫「へ、へぇー私は緊張なんかしないわ」


あんじゅ「私の場合は、退屈で髪の毛をいじる。自分でいうのもなんだけど、自己愛やナルシシズム

     周囲に注目されたい願望もあるし、自分に自信がある証拠でもあるわ」イジリイジリ


真姫「……」クルクル


あんじゅ「ふふ、緊張している場合の心理は、恥ずかしがっているのも含まれるのよ

     つまり、髪の毛をいじるという行為は意識を自分に向けながら、人に魅せているか、見られているのか、

     どちらが優先するかで、退屈か緊張かに変わるのよ」イジリイジリ


英玲奈「さすがは、髪の毛をいじることにかけてはプロだな、あんじゅは」

ツバサ「あってるのかは知らないけれどね」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:50:38.06 ID:59T4lcUEo

あんじゅ「まぁ何にせよ、自分のしたいことを本当に優先させることね」イジリイジリ

真姫「……」クルクr

ツバサ「私達はプロになれば、それを自分たちのカラーで推し進める。」

英玲奈「そう、お客様を悦ばせる、ただそれだけの存在、私達はいずれそうなる」

あんじゅ「健闘を祈ってるわ」イジリイジリ

真姫「……」


ツバサ「あまり役に立たなかったかもしれないけれど、お互い頑張りましょ

    ああ、あと海外の世界大会で私達の知人が出ているようだけど、会ったらよろしく頼むわね」


英玲奈「あまり、彼女たちの存在を教えて怖がらせないほうがいいぞツバサ」


ツバサ「そうだったかしら、じゃ、頑張ってね、西木野真姫さん

    私達もμ'sを応援しているわ」


真姫「……」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:51:10.18 ID:59T4lcUEo
■学校



穂乃果「おかえりーーー海未ちゃん!」

ことり「作詞はどーだった?」

海未「ええ、凛と希のおかげです!」

凛「凛頑張ったんだよ〜〜」

希「そうやね、凛ちゃんは影の功労者やね」

絵里「ことりの衣装もバッチリ、真姫もできたのよね?」


真姫「あたりまえでしょー

   あ、あとありがと、にこちゃん///……ツバサさんに何か言ったんでしょ」


にこ「はぁ?にこがそんなこと、するわけないでしょー

   何勝手に照れてるのよ」


真姫「照れてない!」

にこ「ま、あんたはにこに感謝するのは間違いないんだからね」

真姫「なんでそんなことしなくちゃならないのよ!」

にこ「海外にいけばわかるってもんよ」

真姫「海外だとにこちゃんの方こそ私に感謝するんじゃない?」

にこ「はぁなんでよ」

真姫「英語できなくて泣きつかないでよ」

にこ「泣く訳ないでしょ。私が泣く訳ない!」

真姫「どーだか」

にこ「泣くのは真姫よ」

真姫「私も泣かないわよ」

凛「あーもーまたやってるにゃ」

花陽「ツバサさんが来てたのぉ?」

真姫「あれ?みんな知らないの?」

穂乃果「ほぇ?そーだったの?」

絵里「彼女たちは海外のラブライブに出場するのかしら?」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:51:36.39 ID:59T4lcUEo

穂乃果「出ないの?」

絵里「ふーん?それで海外の優勝候補のチームとA-RISEは知り合いなの?」

花陽「またとんでもない強敵がいるんだね」

海未「なるほど、世界は広いですからね」

凛「こわいよー」

ことり「A-RISE以上の存在なのぉ?」

穂乃果「うう、」


にこ「何あんたちビビってんのよ、やると決めたら私達のやることをすればいい

   それだけの話でしょ!にこはやるわ!」


穂乃果「おお、映画版のジャイアンみたいに格好いいにこちゃん」

にこ「何よ、その例え、にこはいつでも格好良いの!」

絵里「そうね、いつも通りの私達で頑張りましょ!」

希「曲も詩も衣装も、ダンスも歌も全てやれるだけやったんやし」

にこ「そうよ!やるしかない!」

真姫「ま、たまにはにこちゃんも恰好いいところ見せなきゃね」

にこ「いつもよ!」

ことり「頼りにしてるんだよ」

花陽「絶対についていきます」

穂乃果「よーし、あとは出発する日を待つだけだね!」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:52:08.03 ID:59T4lcUEo
■穂乃果宅



穂乃果「あーーーもうすぐ海外かーーー」

穂乃果「でも考えたら、みんな本当に海外デビューしたいのかなぁ?」

穂乃果「にこちゃんや花陽ちゃんは、そうしたいんだろうけど……」

穂乃果「絵里ちゃんや希ちゃんはどうなんだろう?」

穂乃果「卒業後の進路……」


穂乃果「海未ちゃんはなんだかんだで器用だし

     ことりちゃんも衣装を作ること自体は楽しそう」


穂乃果「凛ちゃんはまだ一年生だし……」

穂乃果「真姫ちゃんは病院を継ぐことも言ってたよね…………」

穂乃果「私はどうしたいんだろ……」

穂乃果「アイドルになれたらかぁ……そこまでA-RISEのようには考えてなかったな」

穂乃果「あーーー」


穂乃果「難しいなーーーーーー」




雪穂「おねーちゃん?何やってるの?」

穂乃果「もー部屋にはいるときぐらいノックしてよ雪穂!」

雪穂「ああごめん、なんかひとりごとがうるさかったから

   あとおねーちゃんに……」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:52:37.18 ID:59T4lcUEo
■穂村屋



女「穂乃果さん、頑張ってくださいね!!!」

女「わたし、サイン貰っていいですかー」

女「あーーーずるいって、じゃ私は写真を」

穂乃果「あはは、ありがとね」

雪穂「応援してくれてる人もいるんだからね」

穂乃果ママ「あらあらいらっしゃい、よかったらおまんじゅうもおみやげにね」

女「はい、ここのおまんじゅうを食べるとアイドルになれるって」

女「そういう噂で持ちきりだよね−ほらー梨子もーサインもらっときなよー」

梨子「……わ、わたしは」

女「ノリ悪いよーせっかく写真とってもらえるんだしさー桜内しっかりしろ!」

梨子「……う、うん」

穂乃果ママ「はいはい、こっちのおまんじゅうを買いたい人は一列に並んでちょうだいね」

女「はーーーい」

雪穂「おねーちゃんが遠い人になっちゃうのかねぇ」

亜里沙「絶対そーなるよ!」

穂乃果「ほえーみんなファイトだよ♪」

穂乃果「って今応援関係なかった?」

女「あはは、穂乃果さん面白いー」

雪穂「そりゃ、ないか……」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:53:04.22 ID:59T4lcUEo






■空港



絵里「早すぎたかしら」

希「こういうことは、なんでも早めがいいし」

にこ「そうよ、何か!ってことがあるかもしれないからね」

花陽「にしても到着していないのは、真姫ちゃんと二年生だよね」

凛「真姫ちゃんはもうすぐ来るって連絡があったけれど……」

にこ「二年生組ね」

絵里「前回のことりの件があったから心配だったけれど、今回もまさかね……」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:53:32.72 ID:59T4lcUEo
■空港付近車内



真姫ママ「もうすぐ到着するわ」

真姫「送ってくれてありがとママ」

真姫ママ「頑張ってきなさいね、応援してるわ」

真姫「……ママは嫌じゃないの?私が……もしもだけれど、海外デビューしたりすることに」

真姫ママ「ふふ、大丈夫よ」

真姫「ん……」

真姫ママ「もし貴方がお医者さんの道を諦めたとしても……」

真姫「諦めたとしても?」

真姫ママ「私はいつでも貴方の味方よ」

真姫「……アリガトウママ」クルクル



真姫「行ってきます」チュ
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:54:30.92 ID:59T4lcUEo
■都内近郊車内



穂乃果「お父さん、今日、仕事場にでなくて大丈夫なの?」

ほのパパ「……」グッ


海未「わざわざ、お仕事をお休みになられてまで送って頂きありがとうございます。

    ですが、必ずやこの園田、日本のため、お国のために頑張って参りますので……」


穂乃果「海未ちゃーん、だから言い方が堅いよー」

ことり「穂乃果ちゃんのお父さんありがとう!」

ほのパパ「……」グッ


穂乃果「お父さん頑張ってくるからね。お店の心配よりまずは自分たちのことだね」

海未「それもそうですね。ところでことり、忘れ物などは」

ことり「今回はー大丈夫だよ!えへへ、これ、まーくらっ♪」

穂乃果「おおー、これでどんな夜でも安心だね」

海未「何かその言い方は違っている気もしますが……」


穂乃果「あと、どれぐらいでつくんだろ?」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:54:58.98 ID:59T4lcUEo

海未「あと三十分もあれば到着するかとは思いますが」


ガタ


穂乃果「お?」
海未「な!」
ことり「ええ〜〜」

ガタガタタ

プスー


ほのパパ「……」泣


穂乃果「お父さん泣いてる場合じゃないよ!!!パンクしちゃったの!!!?」

海未「どうやら、そのようですね」

ことり「え〜〜〜ん、こんなときにーどうしよー」

穂乃果「直りそうもないよね!?どうしよう海未ちゃん!」

海未「ここから空港まで歩くのは不可能、今から駅に向かうにしては遠すぎますね……」

ことり「タクシーもすぐ来れる場所じゃないよ」

穂乃果「とりあえず、絵里ちゃんに連絡をしとくよ」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:55:32.94 ID:59T4lcUEo
■空港



絵里「ええ?なんですって?車がパンク!!?」

真姫「え?それどういうこと?」

絵里「うん、うん、場所は?ああ、そこね」

花陽「みんな遅れちゃうのぉ?」

凛「ううーやっぱり電車で来るほうがよかったんだよー」

真姫「ちょっと待って、ママが場所さえわかれば車で迎えにいけると思うわ!」

絵里「お!さすが真姫ね」

絵里「穂乃果、詳しい場所を教えてくれるかしら、真姫のお母さんが車で迎えにいってくれるみたいだから」

真姫「これからいうことを聞いてね、穂乃果。えとね……」

絵里「何落ち着いてるのよ、希」

希「……だいじょうぶや、μ'sには守り神がついてるってカードが告げてるんよ]

絵里「ぇ?」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:56:14.63 ID:59T4lcUEo
■都内近郊車外



穂乃果「あーーーーん、大丈夫かなぁ。わかるかなぁ場所の説明はしたんだけどさー」

     ここで立っていれば目立つからわかるって言われたけど……」


ヒデコ「あれ〜〜〜どうしたの?穂乃果?」ブロロロロ

フミコ「今日出発の日じゃなかったの?」

ミカ「そんなところにいると風邪引くよ?」

穂乃果「おお三人とも、見事なバイクのツーリングスタイルで?どこへ?」

ヒデコ「どこへって、空港に決まってるじゃない」

海未「はて?」

フミコ「今日はμ'sが日本を旅立つ日でしょ!」

ことり「よく知ってるね」

ミカ「はは、空港に行けばすごいことになってると思うけどね」

穂乃果「そんなことより、空港にいけないかもしれないんだよーーー!!」

ミカ「そーなの?」

穂乃果「そーなんだよーー車がパンクしてさー」

ことり「迎えにきてくれる車を待っているところなの」


ヒデコ「はは、あんたたち、私達と会ったからには安心しな!」

フミコ「今から空港に送ってあげる!」

ミカ「そのかわり、しっかりつかまってなさいよ」

穂乃果「おおお!」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:56:42.86 ID:59T4lcUEo
■空港



絵里「三人共おつかれさま、それと同級生のあなたたちも」

ヒデコ「いえいえ、みんな応援してるんだよ、これぐらい当然だよ」

絵里「でも何故あなたたちまで空港に?」

フミコ「それは、もうすぐわかるよ」


全員「!!!」


凛「これは一体!?」
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:57:19.18 ID:59T4lcUEo
■空港



雪穂「おねーちゃん、頑張ってきなよ」


亜里沙「絶対に優勝してきてくださいね!

     μ'sなら全米デビュー間違いないよー」


穂乃果「電車できてたのね……

    そっちのほうが早く到着するとか、一体、私達は……」


雪穂「何いってるのさ、お父さんは海外行けないかわりに車を出して

   仕事を休んでまで送ってくれたんだよ?

   その気持ちを大事にしなきゃ!!!

   お父さんだって応援してるんだから!

   お母さんはかわりに仕事してるし」


穂乃果「……そっか、そうだよね雪穂」

海未「しかし、この行列は……」

女「きゃーーーーー海未さんこっち見たーーーーー!」

女「絵里さ〜〜〜〜ん」


千歌「穂乃果さんー穂乃果さ〜〜ん!わたし高海千歌と言います!絶対に優勝してくださいね!

   私は穂乃果さんを見てスクールアイドルになりたいって思ったんです!!だから!」


穂乃果「あ、ありがとう!みんな」

女「きゃーー穂乃果さんいい人ーーー」

千歌「穂乃果さん、PVでみたまんまの人だ。絶対に私もスクールアイドルになるのだ!」

女「真姫さーん、華麗なダンスみせてねーー」


花丸「なんずらか?あの騒ぎは?」

花丸「え?セカンド?スクールアイドル?」

花丸「オラには関係ないずら」

花丸「オラは早く家に帰りたいずら」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:58:19.06 ID:59T4lcUEo

果南「もーー千歌はしゃぎすぎだってー、キャッ」ドンッ

果南「いたたたた……もーみんな乱暴だなぁ」

海未「大丈夫ですか?」

果南「え?……」ドクン

果南「いえいえ、大丈夫ですよー大丈夫!千歌ぁ!」

海未「ふふ気をつけてくださいね」

果南「……あんな素敵な人もいるんだね」

千歌「そーなのだ!μ'sは素敵なのだよ!」



善子「くくく愚民どもが……日光を照らすまでもない」

善子「空港という公共の場所を専有していいものではないぞ」

善子「ヨハネの天啓を頭上に輝かすこともないうちに調子にのるでない」



女「希さーん、占ってーーーー」

女「にこセンパイ!!!あれやって〜あれ〜〜〜」


にこ「しょうがないわねーーーー

   普段はこんなことしないんだから、特別よあんたち」


女「にこセンパイかっこいい!」


曜「ママ、私は船で出発したいです。敬礼。」

曜「飛行機は好きじゃない。以上。」


女「きゃーーー」

女「生にっこにっこにーよーーー」



穂乃果「皆さん!!今日はμ'sの出発を祝っていただき本当にありがとうございます!

     頑張りますので何卒応援よろしくお願いします!」


女「絶対デビューしてねーーー」

千歌「優勝しかないのだ!」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:58:46.68 ID:59T4lcUEo
■飛行機



海未「皆さんすごい歓迎ぶりでしたね」

穂乃果「本当に応援されてるんだなぁって思っちゃったよ」

ことり「頑張らなくちゃ!」

花陽「本当に全米デビューできたら素敵だよね」

凛「みんなの期待に答えなくちゃって思ったよ」

絵里「やるしかないわね」

にこ「何いってるの、ここまで期待されてるなら優勝しかないでしょ」

希「そうなったらどうなるんやろうね」

真姫「……」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:59:19.73 ID:59T4lcUEo






■ブロードウェイ劇場前



穂乃果「おおおお!!!本場だよ!!海外だよーーー!!

    ニューヨークだよーー!!ブロードウェイ!!!」


絵里「いざ目の前にすると、さすがにすごいわね」

凛「ここからどういけばいいんだろ?教えて絵里ちゃん」

絵里「まかせて!」

真姫「私は何回もきてるから珍しくないけどね」

にこ「誰もそんなことは聞いてないのよ」

真姫「うるさいわねー、これぐらいたいしたことないって思っときなさいよ」


にこ「そんなことぐらいわかってるわよ

   真姫には情緒を楽しむ感性がないの」


凛「にこちゃんも真姫ちゃんもそんなことばっかりいいあってないで楽しもうよー」

にこ「ふん、素敵な劇場よね」

希「なかなかの雰囲気やね」

ことり「うん」

海未「伝統があるというものは何事もいいものです」

凛「ってあれ?かよちんは?」


花陽「だ、だれか、だれか、、、、誰か助けて〜〜〜〜〜〜〜!!!」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 21:59:46.97 ID:59T4lcUEo
■劇場内



凛「あ〜〜〜かよちんが連れていかれてる〜〜〜〜」

全員「チョットマッテテー」

凛「って言う前に早く、かよちんを取り戻さないと」

真姫「だけど変じゃない?連れて行かれてるのに、なんで劇場内に向かってるの?」

海未「言われてみればそうですね」

絵里「いくら有名な都市だからって油断しちゃダメよ、みんな」

穂乃果「わかってるよ絵里ちゃん」

凛「あ!いたーーー!」


花陽「は、はなしてほしいな」


レイチェル「We are school idols.You?」

穂乃果「うわーーーアメリカ語はなしてるよーーー」

凛「凛英語は得意だけど、アメリカ語はダメだにゃーーー!」

海未「ここはアメリカですが、話しているのは英語です」

レイチェル「...n....Hmmmm...」

レイチェル「We are school idols.You?」

希「Yes! We are school idols, too. 」
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:00:16.41 ID:59T4lcUEo

穂乃果「おおさすがは希ちゃん。で、何て言ってるの?」

海未「貴方達はスクールアイドルですか?と聞かれていたようですね」

レイチェル「sure.」

穂乃果「にしても、昔の絵里ちゃんみたいな人だね」

絵里「あら似ているかしら」

海未「生徒会長時代の絵里のような」

メルセデス「ジャパニーズピープル!ホワイ!」

花陽「何故と言われても、そのまんまとしか……」

ことり「今度は、ききとりやすい英語だね、海未ちゃん」

海未「ええ、まるでエセ外人が話しているかのような……しかしこちらの方は希に似ていますね」

希「そうやね、お笑いが好きなのは頷ける」

メルセデス「レイチェルが突然の無礼をしてごめんやで」

穂乃果「おおぅ日本語」

にこ「って関西弁?」

メルセデス「貴方達のことはA-RISEのツバやんから聞いとるで」

真姫「あっもしかして!」


メルセデス「私達がウィリアム・マッキンゼー高校」

レイチェル「そして優勝候補でもある『glee.』よ」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:01:06.88 ID:59T4lcUEo





穂乃果「おおお!こんなところで優勝候補の『glee.』と!

     私達日本からやってきたμ'sです。

     よろしくお願いします!」アクシュ


レイチェル「……」パシッ

全員「え……」

レイチェル「……残念ながら、私達は貴方達のことを好きじゃないの」

メルセデス「私達のたちは、いらへんで、レイチ(ェル)」ボソッ


レイチェル「私はここにA-RISEのツバサが来るのを楽しみに待っていた

       だけど違った……」


穂乃果「それは……」

レイチェル「はっきりいうわ、私は貴方達が嫌いよ」

絵里「ちょ」


レイチェル「ええ、もっと言えば気に食わない

       何故貴方達みたいな三流がよくこんなところにこれたわね」


にこ「むぐぐぐぐ」


レイチェル「わたしから言わせれば、あなたたちμ'sは私達『glee.』の

             『モノマネにしかみえない』

          そう、モノマネにしかみえないのよ」


穂乃果「どこがモノマネですか!私達はユニークな存在だと……」


レイチェル「貴方達のそのセリフから何からなにまで、私達の真似事

       カタチを変えてはいるものの、ただのオリジナルの劣悪な模倣の偽物

       あなたたちの物語は、私達に習っているだけにすぎない

       オリジリティも何もない貴方達がよくもこんなところまでこれたものね

       恥を知りなさい」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:01:34.37 ID:59T4lcUEo

穂乃果「そ、そんな……わたしたちだって」


レイチェル「マガイモノの偽物は本物になれない。モノマネはモノマネらしく大人しくしときなさい

       いえ、早く日本に帰りなさい。モ ノ マ ネ さ ん」


女「あれ、あそこにいるの『glee.』じゃない?」

女「きゃーー素敵ーー」


穂乃果「……貴方達からみればモノマネかもしれません。

     だけど、私達には私達にしかできないことがあります」


女「え?なんか揉めてる?」

女「人が集まってきてるわね」


レイチェル「まだそんなこと言ってるの?」

メルセデス「レイチもその変にしときや、格下相手にみっともないで」


レイチェル「ふふ、別に熱くなんてなってないわ、こんな三流に

       曲も歌もセリフも物語も全てどこかのモノマネ相手にね」


穂乃果「わたしには高坂穂乃果というちゃんとした名前があります!」


女「なんだか、やばそうだけど面白そうじゃん」

女「みんな見てるね」


レイチェル「そんなの知らないわ」

       さぁ行きましょ。みんなが待ってるわ」



にこ「ちょっと待ちなさいよ!!!」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:02:07.56 ID:59T4lcUEo



にこ「にっこにっこにー♪

   あなたのハートににこにこにー♪

   笑顔届ける矢澤にこにこー♪

   にこにーって覚えてラブにこー♪」



レイチェル「!!?」

メルセデス「!!??」


にこ「モノマネ?何を言ってるの?あんたたち、私の名前を覚えときなさい!

   こんな真似をできるスクールアイドルがいる?

   にこは、こんなことを出来るスクールアイドルをにこ以外知らないわ

   それでも、私達のことをモノマネだなんて言う気?

   あんたたち、この宇宙ナンバーワンアイドルになる、矢澤にこ

   知らなかったことを後悔させてあげるわ!……」ハッ、ハックション、ヘクチ


穂乃果「にこちゃーんせっかく恰好よかったのに、はいティッシュティッシュ」 にこ「」ヘクチ、チーン


レイチェル「くっなんだこいつは?」

メルセデス「hahaha...God bless you……オカルティックやん」



ナボコフ「ハルァァッァァッセセセオオオ!!!!!」
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:02:38.60 ID:59T4lcUEo

レイチェル「ナボコフ女史!」

メルセデス「大会主催者のナボコフさん」


女「主催者までやってきたわよ」

女「すごい美人ね」

女「面白いことになってきたわね」


ナボコフ「ハハハ、大会前のデモンストレーションとしては面白いわね♪

      夢の対決、ドリームマッチといったところかしら

      だけど、You達が楽しませるのは観客よ

      このブロードウェイの観客はよくもわるくも、芸に対して素直に向き合うわ

      その芸を見せて御覧なさい。そこで勝敗がはっきりわかるでしょ」


レイチェル「すいません、ナボコフさん」


ナボコフ「私の顔に免じて、この場は引き下がって貰えるかしら

     盛り上げるのはショーの舞台の上でお願いするわ

     それにしても、Youはとてもかわいらしいのね、矢澤にこさん」


にこ「ええ〜〜?にこ〜〜〜?そんなことないよ〜」


ナボコフ「いえホントよ、Youはスーパーアイドルになれる輝きが見えるわ」

にこ「にっこにっこにー♪」

ナボコフ「ハラッセオ!これは私の名刺よ……」


レイチェル「……」ギリッ

レイチェル「行くわよ、メルセデス」
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:03:11.36 ID:59T4lcUEo

穂乃果「にこちゃんすごい!」

凛「見なおしたにゃーー!」

絵里「さすがにこね」

花陽「見事なにこにーでした」

真姫「やるじゃない、ちょっと恰好よかったわよ、にこちゃん」


にこ「私はいつでも恰好いいの。

   それに今のは私だけじゃない、μ'sのみんなを馬鹿にされたのよ

   そんなの私は許せないわよ」


絵里「にこ」
希「にこっち」

穂乃果「レイチェルさんは、昔の絵里ちゃんに似てて怖かったなー」

絵里「私はあんなのだったのかしら」

希「誰かさんはあんな感じやったなー」

海未「昔の絵里はあんな感じでしたよ」

ことり「こわかったの」

絵里「……そ、そう」

花陽「にしてもナボコフさんって、大会主催者なのにあんなに若くて綺麗なんだね」

凛「理事長とかわらないぐらいにゃ」

真姫「にこちゃん偉く気に入られてわよね」

花陽「名刺まで貰って、ああいう個人的なことをするのもアメリカだからなの?ビジネスライクなのかな」

海未「どちらにしろ、にこが気に入られたのは間違いなさそうですね」


にこ「にこは一人でもアイドルになれるかもしれないって絶賛されたんだからー

   私についてきなさいよー。サインほしいならいまのうちよ」


真姫「もう調子にのってるし」
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:03:41.26 ID:59T4lcUEo
■舞台袖



穂乃果「大会グループ代表挨拶だよ、ううー穂乃果緊張してきたなー」

海未「ハァ」

ことり「あはは、頑張ってね穂乃果ちゃん」

海未「生徒会長就任挨拶のときのようにならなければいいのですが」

凛「あっglee.だよ」


glee.「わたしたちは、この世界ラブライブ大会における」

glee.「優勝を宣言します!」


観客「おおーさすがはglee.ね」

観客「魅せ方をわかってるわね」


glee.「特に今回、大会の名誉を傷つけるような真似は致しません」

glee.「オリジナルであり、原点であり頂点である私達がその証明をしてみせます」


観客「おおおーーーーーー」ドヨドヨ

観客「わぁぁあああ」ガヤガヤ


ダイヤ「ふふ、glee.なら当然ですわ」

ルビィ「ええーえとえと、そ、そうなのかなぁ」

ダイヤ「glee.の良さをわからないなんて、まだまだ子供ねルビィは」

ルビィ「ルビィ子供じゃないもん、じゃμ'sが勝ったら、いつか、わ、私のスクールアイドルに入ってほしいな」

ダイヤ「黒澤の名にかけて誓えますか?フフ」


glee.「もう一度言います、私達glee.が優勝です!」


穂乃果「うう、なんかすごい自信だなぁ」

絵里「穂乃果にしては珍しく意気消沈してるわね」

希「いつもみたいにファイトよ、穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん、そうだね、挨拶してこなくっちゃ」
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:04:09.08 ID:59T4lcUEo
■舞台上



穂乃果「ええーあー私達、μ'sがはるばる日本からご足労をかけてお越しになってこられたのは……」


海未「緊張しすぎて敬語の使い方がメチャクチャです、穂乃果」

ことり「私達は舞台袖から見守るしかないね、海未ちゃん」

絵里「やっぱり私が挨拶したほうがよかったかしら」


穂乃果「あーーーーえーーーーー」


観客「??」

観客「どうしたの?あの子は?」


ルビィ「ううーμ'sがんばれー」


絵里「ちょっと穂乃果」

穂乃果「あああーー」


観客「なんだ?期待はずれかな」

観客「まぁこんなもんよね」ドヨドヨ


にこ「しょうがないわねー」シュタ

凛「あっにこちゃん」

絵里「舞台にあがっていいのはリーダーのみよ」

希「にこっちには何か考えがあるんやない」

真姫「にこちゃん」


にこ「にっこにっこにー♪」


観客「!」
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:04:40.78 ID:59T4lcUEo


にこ「あなたのハートににこにこにー♪」

にこ「笑顔届ける矢澤にこにこー♪」


観客「!?」

観客「なんだこれは」

観客「すごいの?」


花陽「にこちゃん舞台上でやっちゃったのぉ」

希「にこっち」


にこ「にこにーって覚えてラブにこー♪」


ナボコフ「ハルァァッァァッセセセオオオ!!!!!」パチパチパチ
ナボコフ「ハルァァッァァッセセセオオオ!!!!!」パチパチパチ


観客「!!」

観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ
観客「うぅううぉぉおおおぉぉおぉお」パチパチパチ


ルビィ「す、す、すごいすごい!μ'sはやっぱりスゴイよ!」

ダイヤ「ま、これぐらい当然ですわ」

ルビィ「そ、そ、そんなことない」



穂乃果「……ありがとうにこちゃん、助かったよ」

にこ「早く頭下げて舞台袖に引くわよ」

穂乃果「うん」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:05:08.96 ID:59T4lcUEo
■舞台袖



穂乃果「ごめん、助かったよにこちゃん」

にこ「しかたがないわねー、ほんとにこがいなかったらダメなんだから」

穂乃果「ううー返す言葉もないよ」

絵里「いまのはナイスプレイよ」

希「協力しあうμ'sらしい一面やね」

真姫「少しは、にこちゃんのこと認めてあげるわ」

にこ「いまのは、にこがいなかったらダメだったでしょうが」

真姫「ふ、ふん、だから少しわよ」

花陽「にこちゃんスゴイです、ここにきてダントツに輝いています」

ナボコフ「ハッラセオ♪矢澤。Youは、本当にスターになれるかもしれないわ」

にこ「!!」

ナボコフ「私は何人ものスターを見て育ててきた。Youにはそのスターと同じオーラが見えるわ」

にこ「と、とーぜんでしょ!」


ナボコフ「貴方の輝きを止めさせずに、私なら力を貸してあげられるわ

      矢澤にこにーさんとは個人的にね。いつか結婚しましょ」ウィンク


にこ「今のみた?」

にこ「にこには宇宙ナンバーワンアイドルになる以外ないのよーーー!」

にこ「みんな、わたしについてきなさいよーー」

にこ「ふふ、ふはははははは」
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:05:48.10 ID:59T4lcUEo

絵里「……」

希「どうしたんエリチ?」

絵里「みんな、にこには内緒で話を聞いてくれるかしら」

海未「どうしたのですか?」

全員「同性愛者?」

絵里「ええ、ナボコフさんの母親がそうだったのよ、、、昔私のお祖母様が……」

海未「はっ、ということは……」

ことり「えへ、意味深な関係だったんだね」

絵里「そういうわけじゃないんだけど、ナボコフさんに迫られたとは言っていたの」

希「でも、子供がいるんやし、子供ができたんなら同性愛者ではないんと違うん?」

絵里「子供は養子なのよ、今もナボコフさんの子供も養子のようだし」

花陽「もしかして、デビューと引き換えに同性愛を迫られるということですか?」

絵里「ええ、そんな感じのようね」

穂乃果「う、さすがは芸能界」

ことり「ことりはいいと思うな、穂乃果ちゃん」


海未「ええ、私もそういう行為は間違っているとは思えません、穂乃果。

   違った愛のカタチということで特別奇異にみられること自体がおかしいのです」


真姫「よくある話しなのかもね」

希「もしもだけど、うちがエリチに恋することもあるかもしれないしね」

絵里「何言ってるのよ、希ったら」

希「うちも、そういうカタチもありかなと思ってるだけやん」

凛「あー凛も、かよちんのもってる本でそういうのみたことあるよ!BLだっけ?」

花陽「BLはまた違うよー凛ちゃーん」

絵里「どちらにしろ、にこがナボコフさんに気に入られたのは間違いないわ」

希「それが吉と出るか凶と出るかは……」

真姫「にこちゃん次第?」

穂乃果「まぁあんまり深く考えなくていいんじゃないかな?それはそれで、今は全力で歌うことだけを考えて」

絵里「それもそうね、今は、今のことだけを考えて」
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:06:14.50 ID:59T4lcUEo
■高級車内



にこ「ス・テ・キーーーー!!!」

希「……」


にこ「ナボコフさん、なんていい人なのかしら。にこのデビューの後押ししてくれそうだし

   この車もスターは慣れておくほうがいいって用意してくれるし」


希「……」

にこ「にこを待っている大勢のファンの為にも早く歌わなきゃならないわーー!!」

希「……」

にこ「って何かいいなさいよ、希。私ひとりで浮かれてたら馬鹿みたいじゃない」


希「……にこっちが嬉しそうなのは、うちも嬉しいんやけど、

  ナボコフさんは……その……綺麗な人やね」


にこ「そうよねー仕事の出来る美人!にこが目指す女ね

   まぁアイドルになれなかったら、ああいうのも悪くないわね」


希「……」


にこ「どちらにしろ、にこはアイドルになるためなら、なんでもやってやるわよ!

   ビジネスよりアイドル!

   だから希は、私と一緒に優勝することだけ考えなさいよ」


希「……にこっち、みんな本当にデビューしたいんかな?」


にこ「何いってるの?ここまできて結果も出てるじゃない

   あとは優勝するだけでしょ?」


希「……他のメンバーの気持ちとか、聞いてみた?」

にこ「そんなもん、みんなデビューしたいに決まってるじゃない」

希「……」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:07:07.21 ID:59T4lcUEo
■ホテル



穂乃果「うわーーすごいホテルだねー」

真姫「わからないことがあったら聞いてよね」

穂乃果「うう、真姫ちゃんがいてくれてよかったよ」

海未「頼りにしていますよ、真姫」

ことり「えへへ、ここのまくらもよさそうだけど、持ってきてよかったの」

凛「そんなにその枕がいいの」

花陽「睡眠は大事だよね」

穂乃果「寝る子は育つ!」

海未「穂乃果は寝過ぎです」

穂乃果「おやすみー……zzz」

海未「早すぎますよ穂乃果」

にこ「ちょっとーうるさいわね」キュウリパック

花陽「…………にこちゃんのその顔は何度見ても……こ、こわい」

にこ「はぁほっといてよ、にこは寝るわ、お休み」キュウリパック

希「今日は疲れているやろうしね」

絵里「さぁゆっくり休んで、明日からPVをどんどん撮っていくわよ!」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:07:34.22 ID:59T4lcUEo






■公園PV



穂乃果「広いところだねー」

ことり「穂乃果ちゃんは迷子になったらダメだよ?」

穂乃果「もー大丈夫だよ!」

絵里「PVを撮るにもよさそうね」

海未「この公園はドラマや有名な映画の舞台になることも多いみたいですね」

凛「じゃあ一番いい場所みつけるにゃ」

花陽「そうだね凛ちゃん」

にこ「見つけるってこんな広いところでどーすんのよ?」

真姫「そんなの決まってるでしょ」

にこ「まさか」


凛「出発にゃーーーーー!」



タッタッタッタ

タッタ


タッ


ゼーゼー
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:08:02.44 ID:59T4lcUEo
■砂浜で決めポーズPV



にこ「にこぉ」ニコ

希「ちゃんとしないと、わしわしわやよ」ワシワシッ

海未「だ、だめです!」キョヒスルッ

穂乃果「ふぁいとだよぉ」ガンバァ

ことり「おねがぁい」ムネギュ


海未「らぶあろーーーーーしゅーーーーと」ウィンクxユビツキダシ


凛「ちょっと寒くないかにゃ?」クビカシゲ

真姫「デッショー」クルクル


海未「……ドウシテデスカ……コウイウスガタ

    ウツサナイ……ッテ、イイマシタヨネ」ヤミヲチ


絵里「ハラショー」ヒクヒク

希「スピリチュアルやね」ウィンク
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:08:28.84 ID:59T4lcUEo
■ベッドの上であるぱかPV



にこ「zzz...」スヤスヤ

アルパカ「……」


真姫「OK!」


アルパカ「ヒヒ〜ン」

にこ「ううぇどぁうぇあああ」ガバッ




真姫「b」
アルパカ「b」


茶アルパカ「:P」
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:09:31.83 ID:59T4lcUEo





■ホテル



穂乃果「あーもうこれで終わりにしようよ、海未ちゃん」

ことり「うん、これぐらいにしといた方がいいんじゃないかな……」

穂乃果「それよりPVは?」

絵里「PVも順調にとれたわ」

海未「明後日は舞台の上ですね」

にこ「その前に、みんなも練習するわよ」

海未「何の練習ですか?」

にこ「デビュー控える私達ひとりひとりが、にっこにっこにー♪できるようによ」

絵里「それは、にこだけが練習すればいいんじゃない?」


にこ「あんたたち、わかってないわねー、にっこにっこにー♪はブロードウェイでも観客に受けた

   だから、あんたたちメンバーも同じように披露することで受けを狙うのよ」


花陽「な、なるほど!ひとりが際立った芸をするだけではなく、

   その芸をメンバー全員がすることで、観客へアピールの相乗効果を狙うという作戦ですね!」


にこ「花陽はそういう戦略には詳しいわね、そのとおりよ

   じゃ、花陽から、やってみなさい」


花陽「ぱっなぱっなぱー♪」

にこ「まぁあんたは物真似が上手いだけあってなかなかいいわね。じゃ次は」

凛「はーい、凛がしまーす。にゃーんにゃーんにゃー♪」

にこ「猫と凛をかけあわせているのもポイント高いわね」

凛「やったにゃ」

ことり「ほっろほっろほっー♪」

にこ「鳩みたいね……まぁいいわ」

穂乃果「じゃ次は穂乃果がしまーす」

にこ「期待してるわよ」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:10:06.34 ID:59T4lcUEo

穂乃果「ほっのほっのほ〜あなたのお口におまんじゅう、団子届ける穂村屋のおまんじゅう

    ほのまんって覚えてまんじゅう♪」


にこ「ってこれは、ただのお店の宣伝じゃない!」

穂乃果「私に言われても」

にこ「あんたにいわなくて誰にいうのよ、穂村屋?」

絵里「こんなことしてて、意味あるのかしら」

にこ「あるに決まってるじゃない、あんたもやりなさい」

絵里「嫌よ、そんなの。私が今更おかしいでしょ」


希「やってみればええやん。特に理由なんて必要ない。

  やりたいからやってみる。本当にやりたいことって、そんな感じに始まるんやない?」


凛「聞いたことあるにゃ!」

花陽「絵里ちゃん、本当にやりたいのかな」

海未「希は絵里にどうなって欲しいのでしょうか……」

絵里「わたしの本当にやりたいこと……」


にこ「やってみなくちゃわからないでしょ、こういうわざと賢くないのが賢いのよ

   あんたはチカでやってみなさいよ」


絵里「かしこい……チカ?」
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:10:32.34 ID:59T4lcUEo

絵里「チッカチッカチー♪あなたの右脳にチカチカチー、かしこさ届けるかわいいエリーチカ♪

   かしこいって覚えてエリーチカ♪」


にこ「なかなかいいじゃない!かしこいかわいいわよ!更に、そこはチッチキチ〜でもよかったかもね」

絵里「そ、そう、ふふ」

凛「絵里ちゃん扱いやすいにゃ」

にこ「じゃ海未ね」


海未「……うっみ……ぅぅぅぅぅぅぅ」ウズクマリ

    できません、、、恥ずかしすぎます」


凛「それじゃやった凛たち馬鹿みたいじゃない」

にこ「海未あんたも、海外デビューしたいならやりなさい、大切なことよ」

海未「うっみうっみぅぅぅぅ……」ウズクマリ


にこ「……。

   ほら、真姫も、まっきまっきまーってね」


真姫「……私はいいわ」

にこ「なんですってー」


真姫「……」


希「もしかして……」

真姫「……いいの」
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:11:00.94 ID:59T4lcUEo

にこ「私はね、この芸をみんなにさせたいだけじゃないの

   μ'sのみんなを馬鹿にされたのよ、だから見返したいの」


穂乃果「……レイチェルさん怖かったよね」

ことり「うん、とりつくしまもないっていうか」

絵里「『モノマネにしかみえない』か……」

穂乃果「そーいうこと言われちゃうと何も言えなくなっちゃうよね」

海未「そうですね、私達は私達でしかないと思うのですが」


希「こんな、ことわざ知ってる?

  『青は藍より出でて藍より青し』」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:11:34.54 ID:59T4lcUEo

穂乃果「アホは愛より出てて愛よりアホらしい?穂乃果おバカさんだけど、アホじゃないよー!」

にこ「そうよ希、穂乃果にそんな諺を言えば傷つくでしょ!」

凛「穂乃果ちゃんが可哀想だよ、希ちゃん!」

海未「……。『青は藍より出でて藍より青し』です」

希「青色は藍色から生まれるけれども、藍色よりも青くなるんよ」

海未「元々そこから生まれたものよりも濃くなるということですね」


絵里「そうね、私達は、初めは誰かのモノマネだったのかもしれない

   けれども、そのまま、モノマネだけをしていたわけではないの

   だからこそ、A-RISEにも勝てたし優勝できたのよ」


穂乃果「うん、多分、そういうことだよ」


海未「学ぶは真似るともいいますし、物事を学ぶときは真似ることが重要。

   けどいつかは真似ることを模倣し続けることで、独創的なものも生まれますしね」


絵里「ハラショー、そうね、雛形は大切だけど、それを続けることでオリジナルも生まれる」

にこ「ま、にこはオリジナルの塊だけどねー」

穂乃果「うう、にこちゃんを見習うよ」


希「μ'sの芸術の女神様のお母さんは、記憶の神様。ムネモシュネ。

  人は何かを創造するときは、何かしらの記憶の影響を絶対に受けているもの。

  作詞や作曲、衣装をつくる三人は特にそれがわかるんやないかな」


海未「神話の芸術の女神様のお母さんがそうだと、その言葉のもつ意味は深そうですね」
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:12:04.27 ID:59T4lcUEo

にこ「オリジナルとオマージュとパロディと、質の悪いモノマネってかパクリの違いかもしれないわね

   まぁにこのにっこにっこにー♪をパクったぐらいじゃ本家のにこには勝てないわよ

   それよりもっと、何かしらを上乗せしてやってくれないと、にこぷり女子道を貫けないわ」


花陽「にこちゃんのにこにー♪はそれだけの想いが込められてるんだね」

凛「凛もにこにー道をつっぱしるにゃ!ロードオブにこにーにゃ!」


海未「たまに記憶の神様は、記憶したことを忘れてしまって、

    作ったものがそのまんまの時もあるのかもしれませんが……」


真姫「作ったと思った曲が実はどこかで聞いた曲で、それが頭に残っていたのかもしれない」

ことり「それでも、何かをつくるということはそれを避けられないんだね」

花陽「でも間違ったときは、素直に正せばいいだけなのかな」

真姫「そうね、それに全ては何かしらの恩恵に預かって、新たな何かを生み出しているのよ」


海未「和を代表する江戸時代も、いい作品は何度もカタチを変えて模倣されていますしね。

    だから江戸文化が花開いた。

    文化を生み出す土壌は、決して、著作上の権利やそういった縛りだけではないのかもしれませんね」


絵里「あまりにフリーダムなのは頂けないけれども……」

真姫「質の悪いモノマネは、いつまでたっても新しいモノを生み出さないわ」


海未「リスペクト、尊敬の念でモノマネやパロディする事が、

    相手への敬意も手伝って良い物を作ろうとするのかもしれませんね」


にこ「悪意や軽蔑や何の気持ちもない模倣とかが、質の悪いモノマネじゃないの

   何もせずバカにしてるだけじゃダメなのよ」


希「大切なのは、どうしたら次にまたいいものが出来るのか、その文化の土壌が形成されることやね」

絵里「μ'sは芸術の女神様だけに、私達はもう少し深くその意味を考えなくちゃいけないのかもしれないわね」
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:12:45.25 ID:59T4lcUEo

にこ「どちらにしろ初めは習っていても、いずれそれを超えればいいのよ」

希「そうやね、にこっちの胸もエリチを見習えば、いつかは……」

にこ「別にそこを見習う必要はないでしょ」

海未「そうですよ、希。つつましいのは悪いことではありません。美徳です」

凛「うんうん、にこちゃんはそれでいいと思うにゃ」

にこ「なんだか援護してくれる人が微妙だけど、これでいいのよ」

希「間違った時は素直に正して、次に進めばいいんよ……にこっち」

にこ「なんで私の胸が間違っているみたいになってるのよ」


穂乃果「あはは、まぁそうやって頑張ればいいんだよ!

     間違ったら訂正して次に進む、でも今は、少し休みたいかな」


絵里「……そうね、なんだかんだで時間も遅いし

   それと明日ぐらいゆっくりこの街で遊ぶのもいいかもしれないわね」


希「うちも、それに賛成かな」

海未「そうですね、できることは全てやりました」

ことり「あとは最後の舞台だけだね」

穂乃果「じゃ、明日はみんなで遊ぶぞー!」


海未「その前にさっきのトランプの続きです」

ことり「ええー」
穂乃果「ええー」

海未「もう一度です!」


ヒャー
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:13:24.49 ID:59T4lcUEo






■ショッピングモール



穂乃果「あーこの服海未ちゃんに似合いそう」

海未「私にこんな派手なのは……」

穂乃果「いいじゃん、たまには着てみようよ」

ことり「うん、海未ちゃんに似合うと思うな……」

海未「しかし……」

ことり「えへ、海未ちゃ〜ん、おねがぁい!」

海未「ウッ……何故、この服をそんなに着せたいのですか……」

ことり「そういう刺激的な服を着るのが、ファッションに興味を持つきっかけだよ」

穂乃果「ことりちゃんが言うと説得力がありすぎるよ」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:14:10.15 ID:59T4lcUEo
■公園



凛「やっぱり凛はここがいいの」

花陽「あはは、凛ちゃん走るの好きだね」

凛「走るのは体にもいいんだよー」

花陽「それはわかってるんだけど……」

凛「お外がちょっと寒くないかにゃ〜ってこと?」

花陽「誰もそんなことはいってないよぉ、確かにこの恰好は寒いけど……」


凛「そーそー走ればあたたまるよ、かーよちん

  それにお腹が空くとごはんが美味しいよ

  10秒ダッシュだよ、お願いします」


花陽「ぅぅ、それでも走りたくないなぁ、ダレカタスケテー」

にこ「チョットマッテテー」スチャグラサン

凛「え?え?なんて?」

花陽「チョットマッテ....チョトマテオニィコチャン」


凛「にこちゃん、嘘はついたらいけないよ

  かよちん走るの嫌で助けを呼んだけど、助ける気もないし」


希「エリチが来てないやん?」スチャグラサン

フー

絵里「…………」スチャグラサン

絵里「ダンスレッスン来れない、説明してね」

にこ「説明しろっていわれても、意味わかんないからできないわよ」

凛「楽しい米国、ダンスレッスン行けないにゃ」


花陽「凛ちゃーん」

凛「ごめんかよちん、ちょっとどころか寒くなったにゃ……」

にこ「じゃ特別なスープをあげるわ、あったかいんだからぁ」
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:15:19.58 ID:59T4lcUEo
■展望台



絵里「まさかμ'sのみんなで海外だなんてね」

希「嘘みたいな話よね、まるでうちがエリチに恋する乙女のような」

絵里「なによそれ、希は私に恋してたの」

希「エリチのことは好きやけど、恋はどうなんやろうね。もしもの女神さま次第?」

絵里「ふふ、じゃ女神さまが、恋の代わりに卒業旅行をプレゼントしてくれたのかしら」

希「あのまま卒業式で終わりかと思ってたのに」


絵里「そうね、それに全米デビューか……そんなこと考えずにただμ'sのみんなと一緒にいたい、

   それだけの気持ちでここまでやってきた」


希「うちも同じよ」

絵里「一緒にいれば、かけがえのない仲間なんだって思い知らされるわ」

希「エリチはどうしたいん?デビュー」

絵里「……私は、、、そうなってもいいと思ってるわ」

希「そうやね……ただ、うちはみんなの気持ちがひとつになって続けないと意味がないと思うんよ」

絵里「にこの単独行動を咎めているのかしら?」

希「そういうわけやないんやけど……」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:15:46.15 ID:59T4lcUEo


凛「海未ちゃんとことりちゃんはデビューできるとしたらしたいの?」

海未「そうですね……」

ことり「私は衣装作りの勉強にもなるし、μ'sで続けられたらと思っているよ」


海未「ことりもですか、実は私もです

    皆といることは楽しいばかりではなく自己向上にもつながっています」


花陽「μ'sに入れて本当によかったな」

ことり「凛ちゃんはどうなの?」


凛「凛は初めはアイドルなんて全然興味もなかったしなれるとも思ってなかったよ

  だけどμ'sにいることで自分がどんどん成長できた

  だからこのままμ'sでいられるのなら、μ'sでいたいよ」


ことり「凛ちゃんもそうだったんだね!」
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:16:45.85 ID:59T4lcUEo


にこ「穂乃果ここまで来たらデビューを狙うわよ」

穂乃果「にこちゃん気合がはいってるね」


にこ「あたりまえでしょー、にこは最初からアイドルになることが夢だった。

   その上、μ'sというグループでラブライブ優勝。

   おまけに海外大会まで。こんなチャンスに巡り会えたのよ!」


穂乃果「そうだね。にこちゃんは独りで誰にも負けずにずっと頑張ってきてたんだよね」

にこ「……昔があるから、今のにこがあるのよ」


穂乃果「ねぇにこちゃん。私、今度は誰のために頑張るんだろう?

     最初は学校のため、次はμ's9人のためだった。

     今は、日本の応援してくれる皆?それともμ's全員なのかな……」


にこ「あんたはこんなときまで人の気持ちを考えてるのね

   私と反対ね、、、穂乃果らしいわね」


穂乃果「にこちゃん」

にこ「……歌はいつでもみんなのため、μ'sもいつでもみんなのためよ」





真姫「…………わたしは、私の決断は」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:17:23.44 ID:59T4lcUEo






■地下鉄



穂乃果「あ、こんなところまでラブライブの告知ポスターがあるんだ

    私達、、、本当にデビューしちゃうのかな…………

    ……ってあれ?みんなは?」


    あー○番ホームだったよねーー急がなきゃ!!!


    乗れた!!!  ってあれ!????」




全員「!!!!」




全員「えーーーーー!!!?」


にこ「ちょっとー今、穂乃果、逆の電車に乗ってなかった?」

絵里「いまのは間違いなく穂乃果よね」

海未「大変なことになってしまいましたね」

ことり「穂乃果ちゃ〜ん」

花陽「穂乃果ちゃん、どーなっちゃうの!?」
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:17:51.01 ID:59T4lcUEo



穂乃果「どーーーーーしよーーーーーーーーーーー!!!

     みんなとはぐれちゃったよ……

     勢いで考えなしで、乗っちゃって……

     焦った挙句に次の駅で降りたのはいいものの、、、

     しまったなーーー

     ホテルの名前、何だったかな……

     うう、、、あーーー

     あのまま駅で待っとけばよかったのかなぁ?

     でもみんな追いかけてきてくれるとは限らないしなー

     穂乃果がホテルにいけばいいんだろうし

     それとも駅を戻ればよかったのかなぁ……

     あーーーーーもーーーー」トボトボ



穂乃果「ってあれ?子供が泣いてる」

――――uuu......

穂乃果「迷子になっちゃったのかな?」
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:18:25.00 ID:59T4lcUEo

穂乃果「どーしたの?」


――――uuu......


穂乃果「一人で辛いのはわかるけど泣いてちゃわからないよ」


――――uuu......


穂乃果「うーーん、親とはぐれちゃったのかなぁ

    そうだ名前は?」


――――uuu......


穂乃果「あっそーか、日本語で聞いてもわからないか……

     えっとー名前、名前なんて聞くんだっけな

     ワタシ ホノカ ワタシ ホノカ!!


――――uuu......


穂乃果「あ、あれ〜〜通じないかな?幼稚園だと英語まだ習ってないんだっけ?

    ファイトダヨーーーー!ホノカ デス!!」


――――......fight it out? Honoka death?
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:18:53.30 ID:59T4lcUEo

穂乃果「ん?通じた?そーーだよーホノカ。

     って痛っ!!!なんでポカポカ叩いてくるのぉ!!?

     そんなに痛くないけど、子供にされるのが気持ち的に痛い!

     ダメーダメーダメヨーダメーダメー

     ダメー!!わかった?」


――――......?


穂乃果「ワタシ ホノカ!! ヨロシクネ!」


――――Honoka!


穂乃果「やっと通じたのかな

     名前はなんていうのかな?

     ワタシ ホノカ  アナタハ?」


――――Honoka!Honoka!


穂乃果「私のことじゃないよ、アナタハ?

    ワタシ ホノカ ←テヲムネニ

    アナタハ? ←テヲサシダス


――――!!

――――I'm Dolores!!


穂乃果「!!?通じた!ドロレスちゃんかな?」


――――Yes! I'm Dolores!!


穂乃果「よろしくね!ドロレスちゃん!」
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:19:26.99 ID:59T4lcUEo
■レストラン



花陽「穂乃果ちゃんがいなくなちゃったよ、どうなっちゃうの」

ことり「穂乃果ちゃ〜ん」

海未「下手に追いかけてメンバーがまた迷子になっても困りますし」

希「駅員さんには、こんな女の子見かけたら連絡してくださいとはいったけれど」

絵里「さっきの状態で追いかけても仕方ないわね」

凛「でも早く探さないと大変なことになるかもしれないよ」

花陽「外国は怖いところです、あんなことやこんなことまで!」ガタッ

絵里「花陽、落ち着きなさい」

真姫「二手に別れた方がいいんじゃない?ホテルで待機するグループと探すグループ」

ことり「それがいいかも」

海未「探すにしても私は武道の嗜みがありますが、それがないと危険かもしれません」

絵里「そうね、二次災害が起きても困るものね」

真姫「あとホテルで待機するのは英語ができる人が一人はいないとダメね」

海未「確かに連絡係としては、一番重要かもしれないですね」


絵里「うん、じゃあこうしましょ私と希と海未が捜索、後のみんなはホテルで連絡をこまめにして、

   真姫は英語の連絡が来たらすぐに対応してちょうだい」


真姫「わかったわ」

希「そうやね」

海未「はい、では早速私達は探しにいきましょう!穂乃果を!」
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:20:07.89 ID:59T4lcUEo
■繁華街



穂乃果「駅を降りたら、繁華街かー

     人が沢山いれば尋ねられるかなと思ったんだけど……」


ドロレス「……」


穂乃果「うーん、どうやって尋ねればいいんだろ……

     みんな忙しそうだよね」


ドロレス「uuu......」

穂乃果「寂しくなっちゃうよね、知らない街は怖いな」

ドロレス「...mom......」

穂乃果「マム?お母さんとはぐれちゃったのかなぁ?」

ドロレス「...mom......」

穂乃果「だいじょうぶだよ」ギュッ

ドロレス「...」ギュッ


穂乃果「お巡りさんいないかな?

     人が集まれば聞けるかもしれないんだけどな……」


ドロレス「uuu......mom...help」

穂乃果「お母さんに助けてほしいよね……」

ドロレス「uuu......mom...help」ナデナデ

穂乃果「ヘルプか……穂乃果も助けてほしいんだけどね」

穂乃果「!!!」

穂乃果「そうだっ!」

ドロレス「?」
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:20:36.78 ID:59T4lcUEo

穂乃果「ヘルプだよ!」

ドロレス「?」




Help, I need somebody

Help, not just anybaby

Help, you know I need sameone

help


観客「((お、なかなかうまいぞ」

鞠莉「SO CUTE!」



Why I was younger, so much younger than to day



Want you please, please help me



観客「ワァァァアアアアアアアアア」パチパチパチ
観客「ワァァァアアアアアアアアア」パチパチパチ
観客「ワァァァアアアアアアアアア」パチパチパチ
観客「ワァァァアアアアアアアアア」パチパチパチ
観客「ワァァァアアアアアアアアア」パチパチパチ


観客「((すごい歌だったね」

観客「((思わず聞き惚れちゃったよ」


鞠莉「日本人だったのかしら?大道芸にしては面白かったですわ、チャオ〜♪」
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:21:04.88 ID:59T4lcUEo

観客「((おいこの子、あの御方の子供さんじゃないのか」

観客「((ほんとよ、何故こんなところに?」

観客「((大会運営で忙しいのかしら」

警官「((はいはい、通してねー」


穂乃果「おおーお捻りまで、別に穂乃果お金目当てじゃなかったんだけどな」

穂乃果「沢山集まってくれたねー、お巡りさんも来てくれたみたいだよ」

ドロレス「...Thanks」

穂乃果「あはは、お母さんみつかるといいよね」


警官「((はいはい、この子の身元を確認させて貰うよ……

     !!!!!?」

警官「((おい、連絡急げ!」


穂乃果「?」

     英語よくわからないけど、お巡りさんに任せたらいいよね

     ドロレスちゃん、よかったね」


ドロレス「...Thanks」ギュッ


穂乃果「うん!ファイトだよ!ってイタッ」ポカポカ

     この言葉はダメみたい、なんていえばいいんだろ」


ドロレス「...Thanks...see you........bye」ギュッ

穂乃果「うん!ありがとうだよ!またね!」ギュッ
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:21:41.20 ID:59T4lcUEo
■通路上



穂乃果「はードロレスちゃんは無事保護されたみたいだけど……

    穂乃果は迷子のままだよ。

    あー一緒に保護された方がよかったのかなぁ

    でもホテル名も忘れちゃったしな……」トボトボ




海未「穂乃果アアアアアッッッッ!」




穂乃果「海未ちゃん!」



海未「なにをやっていたのですか!」



穂乃果「え」ビクッ

穂乃果「いや、その穂乃果大変だったんだよ」


海未「電車で乗り間違えて挙句にうろつきまわるなんて、何を考えているのです!」

穂乃果「……」

海未「わたしが、、、皆がどれだけ心配したと思っているのです」

穂乃果「……海未ちゃん」

海未「何をしていたのですか?」
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:22:09.65 ID:59T4lcUEo

穂乃果「……迷子になった子供がいたのでその子の手助けを……」

海未「軽率すぎます」

穂乃果「穂乃果も困っている子に、何かできることないかなって考えてたら、こーなっちゃって」

海未「……」

穂乃果「穂乃果はみんなのことを考えてなかったよね……」

海未「……」

穂乃果「でも、その子も無事に保護されてよかったよ」

海未「……」

穂乃果「みんなには心配と迷惑かけちゃったね、ごめんね」

海未「……」

海未「つまり、穂乃果は迷子になった癖に迷子の手助けをしたという訳ですか?」
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:22:36.81 ID:59T4lcUEo

穂乃果「そういうことになっちゃうのかな」

海未「……穂乃果らしいですね」

海未「自分が困っているのに、他の困っている人を手助けしてしまうとか……」

穂乃果「うん……」

海未「わかりましたが、、、私は心配しすぎて、心臓が潰れそうでしたよ」

穂乃果「ごめんね海未ちゃん……」

海未「私が、ことりが、皆が、貴方を想っていることをもっと知って下さい、、、穂乃果」

穂乃果「……ごめん、穂乃果軽率だったね」

海未「……」


海未「……私も言い過ぎました。

    どうでもいい人にはこんなことまで、いちいち言わないんですからね

    穂乃果を……好きだからですよ」


穂乃果「……」

海未「それをわかってください」

穂乃果「うん」

海未「さぁ皆が待っていますよ、穂乃果」

穂乃果「海未ちゃん!」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:23:38.12 ID:59T4lcUEo






■ホテル



にこ「どういうことよ?真姫」

真姫「先に、はっきりいっておくほうがいいって思ったからよ」

にこ「何でそんなことをいうの?」

真姫「だからさっきも言ったじゃない!」



海未「……どうしたのですか?皆」

穂乃果「喧嘩してるの?」

絵里「おかえりなさい穂乃果、海未、無事でよかったわ」

海未「ええ、ですがこの状況は?」

希「μ'sの今後のことよ」

穂乃果「ん?」
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/13(月) 22:24:27.52 ID:59T4lcUEo



真姫「私はこの大会でμ'sをやめる……」


にこ「だから何でそんなこと言うの?デビューも手の届く所に来てるのよ」

凛「さっきから同じことの繰り返しにゃ……」

花陽「二人共、落ち着いて話し合うほうがいいんじゃないかな」

ことり「喧嘩はよくないよ……」

にこ「ケンカじゃないわ、大事なことよ」

海未「たしかに、これからのことは重要です」


穂乃果「これからのこと……

     今までデビューのことは考えずに、

     日本のみんなのために、応援してくれた皆のために、

     そう思って頑張ってきたつもりだけど……」


絵里「私達の今後のことを考えてなかったわね」


にこ「目の前に見えてるじゃない、だったらすることは一つでしょ?

    みんな一緒にいたくないの?μ'sをつづけたくないの?」


全員「……」


絵里「……ねぇ、みんな

   私達はまだ優勝するとも決まってないの。

   だから、優勝するまでは、その先のことを考えないようにしない?」
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