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ドイツ「地球立キチガイ学園にようこそ!今日も今日とて偽善に励むぞ!」
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582 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/13(月) 00:49:21.51 ID:2ygGgv840
乙
583 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2017/02/20(月) 21:40:16.34 ID:yrStAtpF0
内容考え中なので、あと数日かかりそうです
だいたいの話の流れは決まってるんですが、結構重要な場面があるので・・・
584 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/03(金) 22:59:06.02 ID:sgmXOE+y0
保守
585 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2017/03/12(日) 00:27:44.60 ID:L/9SqtYq0
おまたせしました!
やっと更新です
586 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:30:05.40 ID:L/9SqtYq0
第20話:マクガフィンを狙うファシュヴーグォン氏
某日、道路はひどく渋滞していた。
というのは、一人のホームレスが道路際で焼身自殺を図ったからからである。
彼の名はウラジーミルだと仲間のホームレスたちは話していたが、
彼はかなりの秘密主義で寡黙だったらしく、
それ以上のことは周囲のものは誰も知らなかった。
今回、彼は突然精神に異常をきたして、仲間のライターを奪ったという。
彼は死の直前、「どうしてこうなった!」「俺は真面目に生きてきたのに!」などと叫んでいたらしい。
******
イザングラン・イストワールは、情報管理課の受付へ向かった。
彼は目に見えてイライラしていたし、客人に会うなり「今度は何だっ!」と怒鳴りつけた。
それは当然のことで、彼を受付カウンターで待つ客人は元間男なのである。
客人は過去にイストワール氏の妻を寝取った挙句に、
「イザングラン、君の奥さんって相当ブスじゃないか。だからセックスレスだったのかー」と職場で言い放った。
おかげでイストワール氏はバツイチである。
そんな男とイストワール氏が嫌でも会わねばならない訳はというと、
この男、ライネケ・ファシュヴーグォン(Reineke Verschwörung)が、
地球立メンタルヘルスケアスクールの理事長の秘書だからである。
ライネケ「そんなに怒るなよ、イザングランさぁんwww」
ライネケは自慢の金褐色の髪をくしゃくしゃしながらニヤリと笑う。
イザングラン「金の無心か?それとも他の嫌がらせか?」
ライネケ「いんや、今日はあんたじゃなくて烏有院長に用事がありましてね」
ライネケ「烏有先生、管理ルームにいらっしゃらなかったので」
ライネケはイザングランにアタッシュケースを見せる。
ライネケ「中身は秘密っすよ」
イザングラン「別に興味もないね、烏有ならたぶんあと2時間は帰ってこないよ」
ライネケ「ほほう、先生はどちらへ?」
587 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:30:50.29 ID:L/9SqtYq0
普段は烏有院長にうんざりしているイザングランであったが、
こう尋ねられると目を輝かせて答えた。
イザングラン「それがだね!あんな奴でもやはり、彼は医者なんだね!」
イザングラン「彼は毎週、アスペルガー症候群の少年のカウンセリングをしているんだ」
イザングラン「ゴドー君という、とても聡明な男の子だよ」
イザングラン「最初の出会いは障害とは別件だったらしいけど、彼は烏有にだけ懐いたようだ」
イザングラン「私はね、烏有がちゃんと仕事してることに毎週感激するのさ・・・!」
ライネケ「いやいや、仕事もちゃんとしてるでしょ、あの人」
イザングラン「私が見る時いつも遊んでるようだが?!」
イザングラン「私は医者になれなかったが、少しでも患者の治療の手伝いがしたくてこの職を志望し・・・」
ライネケ「あーもーいい、もーいいです」
ライネケ「わかりました。2時間ほど経ってから再度伺ってみましょう」
イザングラン「あいつの家に直接行った方がいいんじゃないか?」
イザングラン「あいつ、本当に管理ルームに足を運ばないんだよ!」
****約2時間後、管理ルーム****
ライネケ「おやっ!奇跡が起こったようだ」
烏有「ああ、月に精々15時間くらいしかここに居ない俺が、荷物取りに数分寄っただけのところに会えるなんて!」
ライネケ「・・・今度からは電話した方が良さそうですね」
烏有「だってさ?ここで一日中監視カメラチェックしてても事件は防げないのだし、生徒との接触は駄目だし、労力の無駄じゃん?」
ライネケ「給料ドロボーじゃないすか」
烏有「院長にさせる仕事じゃないんだよー」
烏有「前任のル・ダウさんなんてさ、真面目にやってたら可哀想に、危うく行かず後家になるとこだったんだよ?」
烏有「寿退社出来たから良いものの、あんな美人をずっとこんなとこに缶詰にするなんて間違ってるぜ!」
ライネケ「それで烏有さんには素敵な出会いがあるんですか?」
烏有「全然ないね!なんでだろ?」
ライネケ「希望を持ちましょう^^」
588 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:31:46.84 ID:L/9SqtYq0
ライネケ「さて、と。本題に入らせてもらいますねー」
ライネケ「理事会からのお荷物をお渡しします」
ライネケがアタッシュケースを開けると更に小ぶりのケースがあり、その鍵を開ける。
中にはアンプルが十数本入っている。
ライネケ「・・・例の試作品ですよ」
烏有「ご苦労」
烏有「綺麗な色だな。これをWW−Tと名づけよう!」
ライネケ「これ、患者たちにに打つんでしょ?」
烏有「そうだよ、既に誰にするかは決めてある」
ライネケ「良心の呵責とかはないんすか?」
烏有「俺は社会の良心だからねー」
ライネケ「社会のためなら多少の犠牲は仕方ないってことですか」
烏有「何を犠牲と捉えるのかによるよねー」
烏有「俺は患者たちがこの世界で生きていけるように出来るなら、何だってするから」
ライネケ「うっそ・・・烏有さん医者みたい!」
烏有「いやボク医者ァーーーっ」
ライネケ「医者と言えば・・・イザングランさんから聞きましたよ、毎週カウンセリングしてるんですって?」
烏有「うん、1人ね。小学校に入ったばかりだからいろいろと」
ライネケは烏有の耳元で囁く。
ライネケ「で?その子が次の院長殿ってわけですか?」
烏有「エ。これってオフレコ?」
ライネケ「元々盗聴なんてしてませんよ、俺」
烏有「いや、この部屋の話ね」
ライネケ「烏有さんが知らないのに俺が知るわけないじゃないすか」
烏有「だよなぁ、よし!他行こう!」
589 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:32:37.23 ID:L/9SqtYq0
**********
南極「それで何でここに来るんだ!」
ここはメンタルヘルスケアスクールのすぐ近く、
公安警察特殊部隊のビル内の専用ジムである。
烏有「あ、南極さん達はそのままトレーニング続けといて下さい」
南極「しかも何でジムなんだ!他の部屋に行けばいいのに!」
この若い隊員もまた、烏有Qの喧嘩相手の一人である。
※烏有の名はQueiだが、標準コードにない字であるため、彼は常にQという略称を用いる。
南極は苛立ちながら、スポーツドリンクを買いに行った。
ライネケ「何でこんなとこに?ここは公安なんですから、盗聴されてないとも限らないでしょ」
烏有「こんなむさ苦しい空間の音声なんて、理事長のババアは興味ないだろ」
烏有「あの子は綺麗な顔をしてるから、絶対あのババアに狙われる!」
ライネケ「何だ、子どもの安全のためだったんですね」
ライネケ(俺が目をつけられたのは、14だったなぁ・・・)
ライネケ「で?ぶっちゃけその子はどうなんです?」
烏有「断言はできないが、たぶん院長になるだろうな。現在の候補第一だ」
ライネケ「何人も候補がいるんで?」
烏有「今はもう1人だけ。でももっと増えるさ」
烏有「俺の時は10人だった。最後に発見されたのが俺で、即決だったそうだ」
ライネケ「へぇ、じゃあまだ全然わかんないんですね」
烏有「だが、俺はあいつで決まると思う」
ライネケ「根拠は?」
烏有「期待してるのは俺だけじゃないから」
ライネケ「誰なんです」
烏有「いろいろさ。おいおい君にもわかる」
590 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:33:42.65 ID:L/9SqtYq0
烏有「むやみやたらに他の人間に話すなよ」
烏有「彼の名はゴドー。6歳。アスペルガー症候群だから俺が相談に乗ってる」
烏有「彼と俺との出会いは2年前、PTSDの診断をした時だった」
烏有「彼の母親は躁鬱病で、浴室で自殺を図った」
烏有「血を流している母親を見て、彼が救急に通報したんだ」
烏有「母親は助かったが、それを目撃した彼が心配だと言うんで父親が俺の所に連れて来た」
ライネケ「やっぱり医者じゃないですか烏有さん」
烏有「診断した結果、ゴドーにはPTSDの心配はないが、発達障害があることが判明した」
烏有「ゴドーの父親もまたちょっと妙な人でね、良く言えば天才肌の画家ではあるが・・・」
烏有「実質一人で子育てするのは難しいように思えたし、本人もそう感じているらしい」
ライネケ「良かった。ゴドーくんはトラウマを持たずに済んだんですね」
烏有「ああ、だが代わりに恐ろしい物を持ってる」
烏有「救急隊員が来るまでの間、あの子は何をしていたと思う?」
ライネケ「何って・・・」
ライネケ「・・・子どもだし、どうにもできないですよ。何をやるべきなのかがわからないし、ただ泣いて母親を呼ぶだけ・・・」
烏有「普通の子はそうだろう?あの子はね、出血の様子と母親の顔をよく見て勉強してたんだ」
ライネケ「何ですって?」
烏有「あの子はテレビを見て、血を流した人がいたら救急に電話するということを覚えて、実行したに過ぎない」
烏有「彼が救急隊員に言った言葉はこうだ」
烏有「『救急です!女性が一名、血を流して倒れています!意識はありません』」
烏有「『女性の名前はレオーネ・マクガフィン。現場は24区7番地2の5の一軒家、1階の浴槽です』」
ライネケ「何ですそれ?」
烏有「母親の死に対する危機感や混乱はなかったんだ」
ライネケ「それじゃ、サイコパスなんですかその子は?」
烏有「いいや、彼はそんなのじゃない」
烏有「彼は死を理解するには幼過ぎただけで、優しさはちゃんと持っている」
烏有「今の彼は母親が精神を病んで自身を傷つけたのだと理解してるし、またそれをするのではないかと心配している」
591 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:34:45.80 ID:L/9SqtYq0
烏有「彼の友達はテレビだけで、彼の夢は俳優なんだよ」
烏有「夢を追う中で、彼は自分の感覚が人と大きくズレていることに気づいた」
烏有「演技は人々の共感を得てこそのものだと彼は知っていたから、そのズレを修復しようと努力しているんだ」
烏有「だから母親がぐったりしているのを見て、混乱よりも興味の方が勝ってしまった」
ライネケ「信じられませんね・・・」
烏有「それでだ、彼は障害のために普通の小学校ではやっていけないと俺は判断した」
烏有「俺はゴドーの父親に、管理化された学校、地球立ユートピア小中高一貫校を勧めた」
ライネケ「それって普通の学校とどう違うんです?」
烏有「普通の小学校だと私服だし、児童も先生も床に座って遊んだり意見を交わしたりするだろ?」
ライネケ「すみませんね、俺は学校に行ったことないんで」
烏有「あ、忘れてたよ。嫌味とかそんなつもりは一切ないんだ」
烏有「ユートピア小は制服があって、皆決まった席に着いて教科書どおりの授業を受けるんだ」
烏有「一昔前の授業体制に近い、自由の少ない厳しい学校なんだ」
ライネケ「息が詰まりそう」
烏有「ゴドーのような子は、自由が少ない環境の方が学びやすいんだよ」
ライネケ「でも、地球立の学校と言えばみんな入試が難しいと聞きましたが」
烏有「ゴドーは頭良いからな。だけど、元々合格は決まっていたよ」
ライネケ「裏口ってことですか?」
烏有「彼はちゃんと表から入ったけど、裏口も用意はされてたってことさ」
烏有「実はユートピア校は、メンタルヘルスケアスクールの姉妹校とも言うべき存在なんだ」
ライネケ「・・・では、院長候補は皆そこに入学すると?」
烏有「それだけじゃない。メンタルヘルスケアスクールの患者を管理すべき人間は無条件に合格するんだ」
ライネケ「管理すべき人間・・・」
烏有「それとなく聞いてみな。総務課や人事課の職員の半分くらいユートピア出身だ」
烏有「もちろん、俺やイザングランのように他校出身者もたくさんいるけど」
ライネケ「大学名しか聞いたことなかったから、知らなかったなぁ」
烏有「今年入学して、ゴドーは早くも同級生の注目の的なんだ」
ライネケ「変人だから?」
烏有「そ。空気が読めないし友達を作らないし、自分の平穏が乱されるとひどく癇癪を起こす」
烏有「そう言うところに女の子は母性本能をくすぐられて、男の子は孤高の哲学者っぽいところに一目置いているらしい」
592 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:35:58.78 ID:L/9SqtYq0
烏有「世話係の女の子がたくさんいるし、男の子はゴドーの行動に大注目だ」
ライネケ「マジか、俺だったらいじめてますよ、そんな奴」
烏有「さっきも言ったように、ゴドーは小さな名俳優だからね。モテモテだよ」
烏有「おマセな上級生の女の子にデートに誘われたりしてる」
ライネケ「そんなにモテるんですか、腹立つなー」
烏有「でも困ったもんでね。上級生相手にゴドーはひどく手を焼くんだ」
烏有「上辺は大人っぽく見えても、彼は女の子をどうにかするテクニックなんか持ってないから」
烏有「年上の女の子に告白されると、ゴドーはいくつか台詞を用意する」
烏有「まずはこう、『君みたいな美人、僕には勿体無い。もっといい男がたくさんいるよ』」
烏有「それから、『僕なんかと付き合っても、君に迷惑がかかるだけさ』」
烏有「『僕はあまりにも子どもで、君とつり合いが取れる男じゃないんだ』」
烏有「こう言って、残念そうに笑う」
ライネケ「それ、意味わかって言ってるんですかね」
烏有「いや、たぶん女を黙らせるための台詞程度にしか思ってない」
烏有「ここで相手が引き下がればいいんだが、相手がしつこく迫った場合は次だ」
烏有「『君を困らせたくない。きっと君は僕に失望するに違いないんだ』」
烏有「『僕はだらしがないし、君を幸せになんて土台できないんだ』」
烏有「『お互い、この距離感が一番幸せでいられるんだよ』」
ライネケ「確かにどこかで聞いたような台詞ですねぇ」
ライネケ「しかも、普通の男なら恥ずかしくて言えないような台詞」
烏有「ゴドーの用意した台詞はここまで。それでも相手が引き下がらなかった場合」
烏有「彼は混乱状態に陥り、相手を憎悪し、反発する」
烏有「ゴドーは癇癪を起こして、泣きながら暴れまわる」
烏有「俺はゴドーが癇癪を起こしたり顰蹙を買ったりしないように、毎週指導してるわけだ」
ライネケ「でもわかりませんね、なぜその子が院長候補なんです?」
ライネケ「そんな障害持ちの人間に、精神病院の院長が務まるとは思えない」
ライネケ「もう一人候補がいるんでしょう?だったらそちらに決まるのでは?」
烏有「・・・そうだな、今からその子について話すつもりだったんだ」
烏有「所詮は6歳児だから、同級生はテレビドラマみたいな賢い台詞を言えるゴドーのおかしさに気づいてないんだな」
烏有「ただし一人だけ、自分勝手なゴドーを快く思わない児童がいるんだ」
烏有「公 世継(おおやけのよつぐ)という少年でね、真面目だけど気難しい子だ」
ライネケ「その子がもう一人の院長候補なんですね」
烏有「何か気付かないか?」
ライネケ「何がです?」
593 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:37:15.46 ID:L/9SqtYq0
烏有「彼は普通のオオヤケさんじゃないよ。"ノ"がある。苗字じゃなくて氏を名乗る家系だ」
ライネケ「もしや・・・あの、公 無是(おおやけのいなよし)と関係が?」
烏有「ああ、元・大地立青少年精神医療センターの院長にして、現・大宰相の公無是の孫だよ」
烏有「詮索好きの君だ、あの男の噂は知ってるだろう?あれは底なしの極悪人だよ」
烏有「あの男は教え子たちを利用して、大宰相の地位に上りつめた」
烏有「実質、地球立メンタルヘルスケアスクールはあの男が創ったようなものだ」
ライネケ(この世界の癌の核だな・・・)
烏有「あの男は上手く教え子たちを動かして、患者たちをさらに苦しめる地獄を作ろうとしたんだ」
ライネケ「で、あなたはその後任者なわけですか」
烏有「そうさ、だが俺は地獄になんかさせない」
ライネケ「そんな人がこの毒物をどうするおつもりで?」
ライネケは自分が運んできたアタッシュケースをちらりと見る。
烏有「毒も薬だ。俺は彼らを救うために使う」
烏有「そもそもこの薬は、あの男からもたらされたものだろう」
ライネケ「だったら、結局地獄行きなのでは?公氏の思惑通りの」
烏有「俺は過程に過ぎない」
烏有「俺はゴドーに賭けてるんだ」
ライネケ「どうせ、それもまた公氏の意向と同じでしょ」
烏有「ああ、そうだよ」
烏有「公さんは、ご自身の孫をすっかり見切ってゴドーに期待している」
ライネケ「え?」
烏有「世継君は候補者だが、誰も彼に期待してない」
烏有「あの人は孫をこんな風に言ってたさ」
烏有「『あいつは駄目だ、あまりにも臆病過ぎる。あいつは情報管理課なんかがお似合いだ』とね」
烏有「可哀想だろう?たったの6歳で、価値のない人間だと切り捨てられるなんてな」
ライネケ「意味がわかりません・・・じゃあ、院長候補というのは何の基準で選ばれるんです?!」
烏有「全ての患者を認識できることだ」
ライネケ「?」
烏有「これに尽きる。説明しても理解されないだろうから、これで勘弁してくれ」
ライネケ「わからないけど、わかりました」
594 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:38:25.19 ID:L/9SqtYq0
烏有「候補になった者は悲惨だ。候補になっただけで、自由に生きることは不可能になる」
ライネケ「なぜです?」
烏有「院長に選ばれた者は院長になるしかなくなるし、それ以外は予備としてキープされる」
烏有「俺以外の9人は、俺の予備として生きるためだけにあらゆる選択が制限されてるんだ」
烏有「俺も、ニートになるという人生設計がめちゃくちゃにされた」
ライネケ(それはむしろ良かったのでは)
烏有「これは許されないことだよ、本当に」
烏有「ライネケ、お前はアトランティス院長の話を知ってるか?」
ライネケ「ああ、なんか歴代最悪の院長とか呼ばれてる人ですよね」
烏有「実は彼は予備だったんだよ。候補第二位だ」
烏有「彼はおそらく世界記録を更新できるような泳者だったんだが、何故かプロになれなかった」
烏有「彼はただの水泳講師としてその才能を腐らせていた」
烏有「ある時、彼は精神医療センターで水泳講師の仕事をしないかと誘われた」
烏有「彼が医師免許を持っていないから水泳講師として雇われる形になっただけで、実際は院長の仕事を任されたんだ」
ライネケ「えっ、それって違法でしょ?」
烏有「当時は表向き、別の人間を院長だと公表していたらしい」
烏有「実質院長になった彼は、他の候補者たちの存在を知ることになった」
烏有「そして、前任のプレスター氏が不慮の事故で亡くなった代わりに自分が呼ばれたことと、
自分はプレスター氏の予備になるためにプロの道を阻まれていたことが判明した」
烏有「怒り狂った彼は、患者を憎み、社会を恨んで、院長の仕事を一切放棄した」
ライネケ「そんな裏があったんですね」
烏有「そんな彼を病院組織はしばらく様子を見たけど・・・」
烏有「やがて彼は殺されたよ」
ライネケ「!!」
595 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:39:27.31 ID:L/9SqtYq0
烏有「彼は、大きな大会に出場したかっただけなのにな」
烏有「ついでに言うと、予備が院長になったのはアトランティス氏だけで、
他の予備は理由を知ることなくつまらない人生を送ってることになるな」
ライネケ「何て酷い話だ」
烏有「そんな中、制限を物ともせずに夢を叶えたのが公無是さ」
烏有「自分の立場を高くするために、病院を改革した」
烏有「あの人は今や世界最高の権力を持つ支配者だ」
ライネケ「あなたもああなりたいんですか?」
烏有「さっきも言ったじゃないか。俺は働くのが嫌いでね、退職金で悠悠自適に暮らしたいんだ」
烏有「でも無理かもなw俺も殺されちゃったりして」
ライネケ「烏有さん、あんた、ゴドー君をどうするんです?」
ライネケ「あんたは院長にするために、ゴドー君をそう育てようって言うんですか?」
烏有「ズバリその通りだよ!」
ライネケ「それじゃ、あんたはゴドー君の敵なんですか」
烏有「ゴドーがどう思うかは別として、俺はそのつもりだ」
ライネケ「・・・あんたは、彼に悪いと思わないんですか?」
烏有「思ってるとも」
ライネケ「じゃあ、あんたも結局 公たちと同じ種類の人間なんだな!」
烏有「違う!」
烏有はライネケの頬を殴った。
ライネケは烏有に殴り返した。
烏有「あんな奴らとだけは一緒にするな・・・」
烏有「なんだその目は?お前が汚れ仕事ばかりやらされてるのは俺のせいじゃないぞ!」
ライネケ「ゴドー君に酷いことをする悪い人間だ」
ライネケ「子どもの気持ちを踏み躙る悪い人間だ」
烏有は言葉を詰まらせる。
烏有「・・・」
烏有「お前に言われると堪えるなぁ・・・」
烏有「俺はお前ほど苦労を知らないから、そこを突かれるときつい」
烏有「だったら聞きたいよ、俺はあんな奴らと同じなのか?」
596 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:40:48.86 ID:L/9SqtYq0
烏有「全ての生徒を愛していて、ゴドーの幸せを願っているのに、同じなのか?」
烏有「そりゃ、あの人なりの正義はあるだろうが、あの人が教え子たちを駒として使ってるのは事実だ!」
烏有「俺は絶対、あいつらを駒なんかに使わない!」
烏有「一個の人間として、外の世界で争うことなく平和に生きるのがあいつらの幸せなはずだ・・・」
烏有「あいつらには、俺の影のないところで、自分の意志で物事を決めてほしい」
烏有「誰かを崇拝して生きるなんて、あるべき姿じゃない」
ライネケ「ならゴドー君は?彼は好きに生きられるんですか?」
烏有「ッ」
烏有「・・・ゴドーは俳優になれない」
烏有「ゴドーが大スターに本来なれたとしても、もう現実ではなれない」
烏有「彼がチョイ役で出演できて、ネットで話題になったとしても、それ以上の仕事はよこしてもらえない」
烏有「彼の望む世界には、権力を持った元センターの患者や、組織の人間がたくさんいるからだ」
烏有「だが、ゴドーの素質は俳優だけじゃない」
烏有「俺の後任者としても、最善の人選だと思っている」
烏有「もしもゴドーが俺に憧れてくれたなら、お互いに少しは救いになるだろう」
烏有「お前、考えてみろ。俺に一体何ができるって言うんだ?」
烏有「俺が組織のデータを書き換えて、全ての構成員の記憶を操れるとでも思ってるのか?」
烏有「できることなら俺だってそうしてやりたいよ!でも無理なんだから仕方ないだろ」
烏有「俺が居ても居なくても、奴らはゴドーを院長にする」
烏有「俺に出会わなくてもあいつは見つかってただろうし、俺が隠蔽しても無駄だったさ」
烏有「あいつは目立つんだ。あいつの望む姿が目立つものである限り、幸せにはなれない」
烏有「だったらせめて、『精神科医でもいいじゃないか』って思わせてやりたい」
烏有「自分は不幸だと嘆くのでなくて、妥協の中で誇りを持って生きて欲しい」
ライネケ「・・・」
烏有「お前、馬鹿なことはよせ。弟さんを悲しませることになるぞ」
ライネケ「何の話です?」
烏有「いや、俺の思い過ごしならいいんだ。お前は変に思いつめるところがあるから」
ライネケ「あんたに心配される筋合いはありませんよ」
597 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/03/12(日) 00:43:07.97 ID:L/9SqtYq0
烏有「お前は特に悪い時代に生まれたよ」
烏有「公とその信者がいるかぎり、お前の望みは叶わない」
ライネケ「じゃあ、いつになったら叶うんです?」
烏有「お前の生きてる間に出番はない。俺と一緒に、ゴドーに期待しよう」
ライネケ「そんなに待ってられませんよ・・・」
ライネケ「それまでに、俺たちはもっと惨めになってる」
ライネケは腕時計を見て、ベンチを立つ。
ライネケ「今日のところはここまでで。婆さんに怒られちゃうんで」
ライネケ「・・・あなたがどういうつもりかはよくわかりました」
烏有「人生は大切にしなくちゃ駄目だ。捨て鉢になるなよ」
ライネケ「ご忠告ありがとうございます」
学歴も後ろ盾もないライネケの武器は、若さとその弁だけであった。
烏有Qは初めから彼を見くびっている。
彼が自分の敵にはなりえないことをよく理解していた。
烏有(哀れだな、まともな家庭に生まれていればもっと道が開けただろうに)
烏有(俺と彼の生まれが逆だったなら、世界はもっと良くなったかも知れない)
烏有(院長だって、俺じゃないほうが良かったのかもしれない)
烏有はWW−Tのアンプルの入ったケースを一瞥する。
烏有(俺の代わりに別の院長が立ってたら、こんな酷いことは拒絶していたかもしれない)
烏有(ゴドーも、ライネケが守り抜いてくれたのかもしれない・・・)
烏有はずっと考え事をしながら、管理ルームへは戻らずに自宅へ帰った。
その翌日、烏有は朝刊の小さな記事を見つけた。
その記事は、昨日のホームレス焼身事件に関するものであった。
ウラジーミルと呼ばれる身元不明のホームレスが、
搬送先の病院で死亡が確認されたのだと書かれていた。
烏有「二位が死んだ」
烏有「哀れだが、これじゃぁとても生徒は任せられなかったな」
烏有「公の管理の下に、安全な空間で生きていたのに心を病むとは」
烏有「人を傷つけることも知らないのに、無様に死にやがって」
烏有「・・・いや、何を言ってんだろう俺は?俺は無神経過ぎるだけじゃないか」
烏有「何様のつもりだ?俺は。院長様様か?ニート志望がそんなに偉いのか?」
烏有「公のジジイも、ル・ダウさんも、ゴドーも・・・図太すぎるだけさ」
烏有「やっぱり、俺の次はゴドーしかいないんだ」
烏有「今晩だ。今晩、WW−Tを投与しなくては」
烏有「俺がやらなきゃ駄目なんだ」
598 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/14(火) 17:27:04.86 ID:abP63ETJO
おお、更新来てた
599 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/26(日) 03:27:46.72 ID:GieyYOp10
保守
600 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2017/04/02(日) 18:17:29.35 ID:0zXKsf8S0
ちょっと用事でパソコンが使えない環境に行くので、今月の20日頃まで本編の更新は無理そうです
(もっと早くに更新するつもりでしたが、間に合わず)
スマホからちょろっと小ネタを更新するかもしれません
601 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/21(金) 20:43:24.82 ID:XeziqRA+0
保守
602 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/26(水) 15:47:53.13 ID:rlPwSZGn0
保守
603 :
祝☆遅筆一周年
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/05/03(水) 21:42:39.56 ID:PgbEgMO/0
飛鳥「ドキッ!日本だらけのクイズ大会〜!」ドンドンパフパフ
飛鳥「本編が全然進まないのに1年が経ってしまったことを記念した企画です!」
飛鳥「司会は私、飛鳥日本です。本編主人公じゃないのにちょくちょく登場してますね」
飛鳥「解答者は私以降の歴代日本たち、出番ナシだと
>>466
で書かれていた南北朝姉弟もいますよ」
南朝「はじめまして、一生独身が決定された姉の南朝です」
室町「死闘の末に子孫繁栄権を獲得した室町です」
飛鳥「こんなしょうもない企画で顔を出すなんて、そんなに出番が欲しかったんですか」
南朝「そりゃあ欲しいですよ。大人の事情で私の時代は特に陰薄いですからね」
南朝「太平記関連の出番を期待していたのに、
>>515
でさらりとあらましを書かれて終わりという始末」
南朝「どこまで私を愚弄すれば気が済むんでしょうね」
飛鳥「まぁまぁ、こんなクソSSに期待しなくても。いつか現実で日の目を見ますよ」
飛鳥「まぁ、私は出番多いんですけどね。このSSでも現実でも」ニッコリ
室町「俺も現実では出番多いなぁ。一休さんとか、戦国時代噛んでるし大人気?」フフン
南朝(何でよ・・・何で私だけ・・・)
大日本「マニアには大人気ですよ、俺みたいにね」
大日本「ところで、本編を何ヶ月も放っておいて作者は何を考えているんだ?」
飛鳥「そんなこと私に聞かれても知らん」
大日本「まさかとは思うが、SSに全然関係ない唐や渤海の旗を調べるのに時間を費やしているのではあるまいな?」
大日本「風呂敷を広げるだけ広げておいて畳まないなんて許されないぞ」
大日本「戦争関係のネタが難しいからって、こんな企画で間を持たせようという魂胆か」
飛鳥「いいんだよ。こんなセリフも登場人物も多いSS、誰も読んでないんだから」
飛鳥「さて、それではクイズに入りましょう」
604 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/05/03(水) 21:43:56.92 ID:PgbEgMO/0
飛鳥「問題は一問だけです。日本人なら誰もが答えられるべき問題、いきますよ!」
飛鳥「【Q.日本史上、外国史書に初めて名が記述された日本の王は?】」デデン
飛鳥「制限時間は30秒、日本人なら楽勝でしょう」
チッチッチッチッチッチ(30秒)
飛鳥「そこまで!さてさて皆様の解答はいかに?」
飛鳥「・・・あらららら、皆さん解答がだいぶバラけてますねぇ」
飛鳥「これは恥ずかしい、不正解者は日本人失格と言われても反論できませんよ」
飛鳥「それでは、それぞれの答えを見てみましょう」
【A.神武天皇と解答した者】
飛鳥「『外国史書』というヒントまで出ていたのに、こういう解答が来るとは思わなかったなぁ」
江戸「えっあ、本当だわ!じゃあ私たち不正解なの?」
大日本「クソっ!ひっかけ問題だったか!」
飛鳥「いやいや、ひっかけとかそういうレベルの話でもありませんよ」
【A.聖徳太子と解答した者】
鎌倉「え?外国の歴史書に載ってないの?」
飛鳥「いろいろツッコミどころはありますが、そもそも聖徳太子は王じゃありませんよ」
鎌倉「そうなの!?日出処の天子〜とか隋の皇帝に書いてたのに?」
605 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/05/03(水) 21:44:41.97 ID:PgbEgMO/0
【A.懐良親王と解答した者】
飛鳥「うーん、惜しいっちゃ惜しいんですけどね」
飛鳥「時代が新しすぎますよね」
南朝「えっでも、日本国王の称号もらった最初の人じゃないの?!」
飛鳥「別に日本国王縛りじゃないんで」
【A.足利義満と解答した者】
室町「日本国王だぞ!」
飛鳥「あのね、懐良親王よりも遅い時点でね」
【A.豊臣秀吉と解答した者】
安土桃山「太閤さんめっちゃすごいやろ!」
飛鳥「だからね、日本国王は・・・」
安土桃山「太閤さんはそれ蹴ってんで!もっとすごいんや!」
飛鳥「もういいです」
【A.父様と解答した者】
奈良(やまとちゃん)「合ってる?」
飛鳥「うーん、残念だけどパパは王様じゃないよ!##」
大日本「おい、娘にはやたら甘いなコイツ」
【A.卑弥呼と解答した者】
日本「えー皆間違え過ぎでしょ。こんなの一般常識じゃないですか」
日本「邪馬台国ですよ!日本史のロマンですよ!」
飛鳥「お、自信満々だね」
日本「そりゃあ、こんなの小学生でも答えられますよ!」
日本「漢委奴國王とも迷いましたけど、こちらは名前じゃないですもんね」
飛鳥「君って浅知恵しかないくせに偉そうでつまらない人間だよなぁハハハハハ」
日本「え・・・えぇーーっ」
606 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/05/03(水) 21:45:31.51 ID:PgbEgMO/0
---------------
飛鳥「さぁーて、それでは正解発表です」
飛鳥「正解は【A.帥升(すいしょう)】です!」
飛鳥「後漢書東夷伝巻85に記述のある、倭国の有力な王ですね」
大日本「知らんな」
江戸「知らなかった」
飛鳥「『小学生でも答えられますよ!』と豪語していた日本国君、どんな気持ち?」
日本「うう・・・」
飛鳥「正解者はたったの一人、平安日本です!」
平安「こんなんで正解してもあんま嬉しないけどな」
奈良「すごーい!」
飛鳥「それでは特別企画はここまで。次回21話にご期待ください」ペコリ
607 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/05/18(木) 13:10:15.03 ID:foqWHk1A0
マッテルヨ|д゚)
608 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/18(木) 13:11:00.05 ID:foqWHk1A0
すまんsage忘れてた
609 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/27(土) 20:02:50.76 ID:lRiEE6LA0
保守
610 :
◆pIxjj4GI1s
[sage saga]:2017/06/04(日) 02:45:17.60 ID:GQTnh0t40
決めなかったらいつまでも更新しなさそうなので、
6月20日までに次の話を投下したいと思います
611 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/06/04(日) 12:12:05.79 ID:HQCFMOUH0
6r6rjythるp9う9う0767f56うt6rじぇ5545465えrdh
612 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/04(日) 19:03:33.95 ID:jGbjPnU10
待ってます
613 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/17(土) 00:10:01.61 ID:ujbSSzE20
保守
614 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2017/06/20(火) 15:42:26.03 ID:DDi8fULB0
ちょっと遅れます
今晩〜明日に投下します
615 :
◆pIxjj4GI1s
[sage PB]:2017/06/20(火) 22:35:21.94 ID:DDi8fULB0
ちょっと一レス使います
616 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2017/06/23(金) 00:06:20.79 ID:Np92wVOG0
予告よりだいぶ遅れてしまいましたが、今から21話を投下します
おまたせしました
617 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/06/23(金) 00:07:32.57 ID:Np92wVOG0
第21話:求要ノ条ヶ一十二
大日本帝国少年が地球立メンタルヘルスケアスクールに編入して二年が経った。
少年は毎朝、氏神への祈りを欠かさない。
日本「かしこみかしこみもうす・・・」
伊勢「毎朝ご苦労ですね」
大日本帝国少年は霊的センスに恵まれており、自分の意思で伊勢大神に会うことができたのだ。
伊勢「こうして私を呼んでくれるのは、歴代でもあなただけですよ」
伊勢「ううっ」
伊勢「うほああああああああああ!!!!!!」ウワーン
伊勢は突然泣き出した。
日本「どうしました」
伊勢「嫌だ嫌だ嫌だ!江戸日本じゃなきゃヤダ!こんなガタイいいのヤダァァァ」ジタバタ
伊勢「私はね、美処女が大好きなのですよ!だからお前の母親が独身の時に会いたかった!」
日本「はぁ」
伊勢「こんな不動明(デビルマン)みたいな奴とは違うんですよーーーー!」シクシク
日本「そう言われましても・・・」
伊勢「うう・・・まぁいいでしょう。お前の娘に期待します」
(→男の子でした
>>2
)
伊勢「お前は選ばれた人間です。お前は戦うべくして生まれた」
日本「はっ」
伊勢「お前は大和氏の荒魂の分身として働かねばならない」
伊勢「お前は三種の神器の継承者として、その加護を受けるでしょう」
伊勢「しかしお前は万能ではないのだということを覚えておきなさい」
伊勢「お前が使命を果たしたとき、荒ぶる心が失われたとき、加護はない」
伊勢「それでもお前が加護にすがった時、お前は裁きを受けるでしょう」
日本「はっ!承知しました・・・」
朝の祈りが終わると、日本少年の部屋のインターホンが鳴った。
ピンポーン
618 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/06/23(金) 00:08:37.24 ID:Np92wVOG0
日本「やぁ、イギリス君。こんな朝早くにどうしたのだい」
イギリス「あああああ・・・いや、悪い。俺にもよくわからないけど」
今朝のイギリス少年は、やたらそわそわし、落ち着きのない様子であった。
彼は髪をくしゃくしゃと手でかき回しながら説明する。
イギリス「これからドイツを殴りに行こうぜ!」
イギリス「なんかさ、突然オーストリアとセルビアが殴り合いを始めたんだよ!」
イギリス「その喧嘩にドイツやフランスが加わって、ついでに知らないおっさんまで口出ししてきたんだ!」
イギリス「なんか今朝から皆、ムカついてんだよ。俺も!」
イギリス「それでさ、ドイツがベルギーをレイプし始めた頃から俺もさ、殺る気になったわけ!」
イギリス「友達だろ?一緒に殴りに行こうぜ!」
日本「それはいいんだが、なぜ皆そんなに興奮してるんだ?発情期か何かか?」
イギリス「さぁな!今ならレイプし放題なのも確かだ!」
日本(何かがおかしい・・・普段のみんなはここまで狂気に満ちてはいない)
日本(まぁいい。これはチャンスだ)
日本たちが向かった先には、中年男性が一人オロオロしていた。
ロシア「はわわわわ・・・む、息子の編入手続きに来ただけなのに」
ロシア「き、君たち落ち着きなさい!親父狩りなんかしても楽しくないだろ!(泣」
日本「あれ?ロシアのおじさんじゃありませんか!」
ロシア「あ、あれ?!大日本帝国くんか?」
ロシア「いやぁ〜しばらく見ないうちに大きくなったね!」
日本「おじさんはなぜここに?」
日本「ボロボロじゃないですか」
ロシア「恥ずかしながらね、息子が手におえなくなって・・・」
ロシア「ここに編入させようと思ってね、こっそり来たんだよ」
ロシア「そしたら、ゴドーくんとかいう小さい子にここに案内されたんだ」
ロシア「どうやら騙されたようだ・・・参ったよ」
日本「そうだったんですか、お気の毒に」
ロシア「息子はソビエトというんだ。気難しい子だが、仲良くしてやってね」
日本「わかりました。それでは先を急ぎますので」
ロシア(たくましくなったなぁ。お父さん似かな?)
日本とイギリスはロシアに軽く会釈して去った。
619 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/06/23(金) 00:10:57.69 ID:Np92wVOG0
ドイツのいる場所にたどり着くと、
ドイツは依然としてベルギーをレイプしており、フランスは謎の高笑いをしていた。
ドイツ「オラァ!次はお前の番だぞ、フランス!」パンパン
ベルギー「あっあっ」クチュクチュ
フランス「ホホホホホホ!そんなのが脅しになると思ってるの!?」
フランス「バゲットで毎日致してるあたしにとっちゃ、あんたのソーセージなんてへでもないわ!」
ドイツ「まじかよ、ビッチ!」パンパン
イギリス「フランス!あっくそ、まだレイプされてなかったか・・・」
フランス「ふざけんじゃないわよローストビーフ!」
イギリス「お前をぶっ殺しに来たぞ、ドイツ!」
ドイツ「蹴散らしてくれるわ」パンパン
イギリス「人質のほうはお前に任せる!」
日本「承知した」
イギリスたちを後にして、日本はドイツの人質救出へと向かう。
ドイツは化学準備室に小学生二名を閉じ込めていた。
中華民国と満洲である。
<化学準備室>
中華民国「くっそー!卑劣な年上共め、こんなとこに閉じ込めやがって」
中華民国「もっと修行して、いつか方術でボコボコにしてやるんだ!」
満洲「・・・」
中華民国「おい満洲、ぼくの肩もめよ」
満洲「はい」
満洲は中華民国の子分であり、彼のいいなりである。
満洲(オレは何か重要な使命があったはずなんだけどなぁ)モミモミ
620 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/06/23(金) 00:12:53.92 ID:Np92wVOG0
実は満洲少年、あの清の息子であり、彼は打倒中華民国のためにこの学校に送られてきたのだ。
清の家は中華民国の家に乗っ取られて財産のほとんどを没収されてしまい、ひどく落ちぶれていた。
清「よいか、必ずあの小僧めを殺すのだ」
清「そして、あの屋敷を取り返すのだ」
清「父の屈辱を晴らしてくれ、息子よ」
このような願いを託されて編入した満洲少年であったが、
彼は重度の健忘症であった。
満洲(何だったっけなぁ)モミモミ
中華民国「もっと強く揉めないのか!?」イライラ
ドォォォォォォォン!バリバリバリ・・・
そのとき、誰かが扉を蹴破った。
日本である。
日本「君たち!この大日本帝国が救出に来たぞ!」
中華民国「救出だと?嘘だね!お前らの言うことなんか信じるもんか」
日本「黙るんだな。俺はなるべく穏便に済ませたいんだ」
日本「君たちのやるべきことはただ一つ、俺と一緒にこの部屋を出ることだ」
中華民国「断る!」
日本「ならいいよ。君たちがドイツ君の実験体になるだけだ」
中華民国「な、なんだって?」
日本「どうしてドイツ君がわざわざこの部屋を選んだかわからないのか?都合がいいからさ」
日本「ドイツ君は毒ガスの研究をしているからね。君たちはさしずめモルモット代わりだ」
中華民国「う・・・う・・・」
日本「ドイツ君はサディストだから、幼い子供だからって容赦しないよ」
日本「何本も注射を打って、頭がくるくるぱーになったら放置だろうね」
日本「だが俺は子どもには優しいぞ。紙芝居だって読んでやるし、電車の玩具もあげる」
621 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/06/23(金) 00:14:24.78 ID:Np92wVOG0
日本「そう悪い話じゃないと思うんだがなー」
中華民国「でも、でも・・・」
満洲「本当?」
日本「ああ、本当だとも。誠実でまっすぐな目をしているだろ?」ニコリ
中華民国「どうだか」
満洲「オレついてく」
日本「よーし、良い子たちだ。さ、ドイツ君たちに見つかる前にここを去ろう」
日本少年は、小学生2人を保健室に避難させた。
日本「よし、何とか遭遇せずに済んだな。ここにしばらく居よう」
中華民国「本当に大丈夫なんだろうな」
満洲「おもちゃ!おもちゃ!」
日本「まぁ落ち着け。君たち疲れただろう」
日本「ベッドは空いてるし、寝転がったらどうだ?」
中華民国「そうだな」
中華民国と満洲はそれぞれベッドに横たわった。
日本「すぐに寝つけるように子守唄でも歌ってやるか」
中華民国「ガキ扱いするなよ!でもお願い」
日本「まず目を瞑って・・・全身の力を抜いて」
小学生二人は中学生の言うとおりにした。
日本「君はだんだん眠くなる。眠くてたまらない」
日本「君は腕を上げようとしても動かない。足も、何もかも動かない」
中華民国(ん?これ、子守唄か?)
日本「君は俺の許可がなければ体を動かせない」
日本「君は大日本帝国の言うことに従う。決して逆らうことはない」
中華民国「ちょっと待てぃ!」ガバッ
中華民国「お前これ・・・子守唄じゃなくて催眠術だろ!」
日本「チッ、術にかからなかったか」
日本「ああそうさ、保健室を選んだのは都合が良かったからだ」
日本「今からお前に、俺の都合の良いこと計21か条の要求を植えつけるつもりだったのだ!」ババーン
中華民国「なんだってー!このゲス野郎!」
622 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/06/23(金) 00:15:22.42 ID:Np92wVOG0
中華民国「おい、逃げるぞ満洲って・・・ああっ」
満洲は目を瞑ったままである。
中華民国「嘘だろ、催眠術にかかってやがる」
日本「よっしゃ」グッ
中華民国「ぼ、ぼくは逃げるぞ!悪く思うなよ満洲!」
中華民国は保健室から駆け逃げた。
日本「あーあ、中華民国に逃げられた」
日本「まぁいい、満洲さえ好きに出来ればこちらのものだ」
日本はそのまま満洲に催眠をかけ続けた。
日本(よし、このまま千里眼の実験をやろうか)
催眠状態の相手を利用して、千里眼の如く遠くのものが見えるのだと暗示する実験である。
この実験の効果は今のところ明らかにはされていない。
日本「満洲、君には何でも見える。神のように何でも見える」
日本「満洲、今イギリスとドイツは何をやっている?教えろ」
催眠状態の満洲はゆっくりと口を開く。
満洲「イギリスとドイツ・・・サッカーしてる」
日本「なんでやねん」
満洲「『メリークリスマス!』とかなんとか言ってる・・・」
日本(あいつらの考えてること、わからないな)
日本「じゃあ、アメリカは何をやっている?」
満洲「筋トレしてる・・・鏡見ながら、ニヤニヤしてる」
日本「ナルシストめ」
623 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/06/23(金) 00:17:06.28 ID:Np92wVOG0
日本「もういい、校内に異常は見当たらないか」
満洲「知らない男の子が給湯室にいる・・・」
日本「知らない男の子だと?編入生か?」(さっき言ってたソビエトか?)
満洲「うずくまって、震えてる・・・泣いてるみたい」
日本「なんだって、精神支配するのに絶好のチャンスじゃないか!」
日本「たぶん周囲のあまりのキチガイぶりに怖くなったんだな・・・しめしめ」
日本「俺はいい奴なんだと思い込ませて、利用してやるぞ!」
日本は満洲を保健室に残したまま、一人給湯室へ向かった。
日本(そういえば、ここの給湯室使ったことないんだよな)
日本(どんな奴だろう?俺の役に立ってくれる人間だといいが・・・)
日本「おーい、そこにいるのは誰だー?」
日本が給湯室を覗き込むと、確かに見たことのない少年が隅で三角座りしていた。
渤海「やまとちゃん・・・どこにいるの・・・?」
日本「やぁ、編入生だね?名は何と言うんだ?」
渤海「ここを動けない・・・動けないんだ・・・」
日本「外は狂気に満ちてるけど、俺が来たから安心したまえ」
日本「こんなことは普段でもあまりないんだけどね、編入早々災難だったね」
渤海「助けてよ・・・誰か、助けて・・・」
日本「おい、怖いのはわかるが、俺の話聞いてるか?」
渤海「やまとちゃん・・・今どこにいるの・・・」
日本「!・・・いい加減にしないと怒るぞ?」
渤海「僕は何もできない・・・何も・・・」
日本「うるさい!俺が話しかけてやってるのがわからないのか!」グイッ
日本は少年の胸倉を掴んで、勢い良くひっぱり上げた。
渤海「!」
渤海「・・・え・・・?だ、誰・・・」
日本「ようやく俺の目を見たか。お前の名は?」
渤海「う、うわぁ!え?え?わあああああああああああああ!!!!!!」ジタバタ
624 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/06/23(金) 00:18:34.28 ID:Np92wVOG0
渤海「は、離せ!離せよ!」
日本「ああ、失敬した。だが、お前が俺を無視するから・・・」
渤海「き、君 見かけない顔だな!編入生か?なんてあいさつだ!」
日本「俺が編入生だと?寝ぼけてるのか?」
渤海「あー、ごめん。そういう病気の人か。たまにいるんだよね」
日本「編入生はお前のほうだろ?俺はもう二年ここにいるんだ」
渤海「はいはい。あのね、この学校に来たらまず委員長にあいさつしなきゃいけないよ」
渤海「今から唐のとこに連れてってやるよ。あ、違ったか、奴はもう退院した・・・」
渤海「・・・あれ?給湯室ってこんなんだっけ?」
日本「知らん。俺は今日初めて来たからな」
渤海「だろうね。君、名前は?」
日本「俺は大日本帝国だ。長いから日本でいいよ」
渤海「えー?そんな、それじゃ可愛い可愛いやまとちゃんとかぶっちゃうじゃないか」
渤海「まあいいか、日本君だね。よろしく」
日本「お前は誰なんだ?」
渤海「僕かい?渤海(ぼっかい)さ」
日本「くだらん駄洒落はよせ」
渤海「駄洒落じゃないよ!?」
日本「まぁいい勃起君。君、皆への挨拶は 今日よしたほうがいいぞ」
渤海「渤海だよ!エレクトさせないで!」
渤海「そうだ、今の東病棟委員長は後唐だった。案内するよ」
日本「おい待て、不用意に動くんじゃない」
渤海が廊下に出ると、ロシアがオーストリアにカツアゲされていた。
足元には血反吐を吐いて倒れているポーランドとルーマニアがいた。
オーストリア「おらぁ!金出せよおっさん!」ボコボコ
ロシア「やめてぇ!おじさんはただの迷い人なんだよ!」シクシク
ロシア「暴力反対!」
渤海「・・・」
渤海「ごめん、ちょっと給湯室に引き返そうか」
日本「だから言ったのに」
625 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/06/23(金) 00:19:15.77 ID:Np92wVOG0
給湯室に戻った渤海少年であったが、ひどく混乱していた。
渤海(!?!?!?知らない人がたくさんいたぞ)
渤海(それに、こころなしか校舎も変わってるような・・・)
日本「・・・」
日本「おい、お前」
日本「今まで気づかなかったが・・・」
日本「お前、幽霊だろ」
渤海「!?」
-------[人物紹介]--------
イギリス
:本編イギリスの父。虚言症と診断されて当センターに送り込まれた。
冒険家に憧れる夢見る少年であり、しばしば周囲に自身の冒険話を語る(もちろん嘘)。
子分にカナダやオーストラリア、ニュージーランドがいる。友人はアメリカ。
大日本帝国と一瞬友達だったこともある。目標はチャレンジャー教授。
フランス
:本編フランスの母(ママン
>>16
)。セックス依存症と診断されたビッチ。
お洒落で優れた審美眼の持つ女の子で、キチガイ学園での発言力も大きい。
熱心なカトリック教徒であるがヤリマンであるため、未だ(本編時)に結婚はしてない。
つまり、本編フランスはサバノビッチである。本編時にはジャーナリストになってる模様。
中華民国
:本編台湾の父。(『第16話:小ネタ集その1』
>>417
参照)
全般性不安障害と診断された。キチガイ学園の中では幼く、まだ小学四年生である。
彼の家は清の家を乗っ取ったのだが、彼の家もまた中華人民共和国の家に乗っ取られることになる。
後に日本のお手伝いであった台湾(母)と結婚し、娘をもうける。
本編時においては、優秀な風水師として活躍しているらしく、キチガイ学園の結界も担当している。
満洲(満洲国)
:満洲ちゃん(
>>85
)の父。清朝の息子。
中華民国を倒すために、父によってキチガイ学園に送られてきた。
しかし重度の健忘症であり、その使命を早々に忘れている。
北朝鮮同様に、渤海に憑依されやすい体質である。
626 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/05(水) 22:55:19.59 ID:HvLyp0n50
キタ――(゚∀゚)――!!
627 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/09(日) 16:32:39.23 ID:F/xmgwsc0
待ってるからね
628 :
◆pIxjj4GI1s
[saga sage]:2017/07/10(月) 00:19:37.61 ID:qTBeuvz20
>>627
頑張ります
最近キャラのキチ具合がゆるいので、頑張って締めていこうと思います
629 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/24(月) 19:17:47.36 ID:nwdSh87d0
保守
630 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/31(月) 22:28:07.61 ID:Otgv3Amy0
保守
631 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/11(金) 22:44:29.61 ID:sHrHHKgj0
保守
632 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2017/08/18(金) 11:58:41.37 ID:vO7Khdjw0
8/25日に更新します
(サボりすぎてすみません)
633 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2017/08/18(金) 12:00:13.30 ID:vO7Khdjw0
ちょっと待てよ・・・
最後に更新したの6/23だったのか
まずいな、サボりすぎこの上なし
634 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/25(金) 11:52:19.54 ID:aJACKPbL0
今日か…
635 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2017/08/25(金) 18:02:13.85 ID:u6e5o23B0
ごめん、お葬式とかで疲れて書けなかったから明日になります
636 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/27(日) 00:54:34.53 ID:kt3GG5Et0
そういうことなら無理するなよ出来る時でいいから
637 :
◆pIxjj4GI1s
[saga sage]:2017/08/27(日) 01:06:01.12 ID:3xe8wkyu0
>636
お待たせしました
今回は全然WW2ネタ入ってません...
638 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/08/27(日) 01:07:24.09 ID:3xe8wkyu0
第22話:国盛の東海
渤海「ふ、ふざけるな!僕が幽霊なわけ・・・」
日本(ヒュッ!
渤海が言い終わらないうちに、日本は思い切り拳を渤海の腹に決めた。
渤海「わあ!痛い!・・・くない?」
日本の腕は完全に渤海の体を貫通していた。
日本「これで、もう疑いはないだろ?」
渤海「嘘だ・・・」
渤海「ぼ、ぼくはどうして・・・」
渤海少年は記憶を辿った。
渤海(僕はこれまで、何をしていた?)
渤海(僕は死んでいて、今はもう何年も経ってるだって?)
渤海(僕はコイツに会うまで、ずっと泣いていた気がする)
渤海(何でだっけ・・・思い出せ、思い出すんだ)
渤海(確か・・・動けなかったんだ。あと、痛かったような・・・)
渤海「あ」
639 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/08/27(日) 01:08:16.07 ID:3xe8wkyu0
渤海(僕は、あいつと――――)
渤海『僕は確か、コーヒーを淹れようと思って給湯室に行ったんだ』
渤海『そしたら、そこに契丹もいて嫌な気分になった』
>>渤海「おい、場所空けろ。狭いんだよ」
>>契丹「ああん?俺も狭いの嫌だから、俺が出ていくまで待ってろよ」
>>渤海「早くしろよ、眠くて目が限界なんだ」
>>契丹「じゃあ寝ろ。一生目覚めなくていいぞ」
>>渤海「明日提出期限なのに、唐が退院したからノート見せてもらえないんだよ」
>>契丹「ハッ、無様だな。俺はもうとっくに終わらせたぜ」
>>契丹「まぁ、お前には死んでも見せてやらねーけどな」
>>渤海「・・・」
>>契丹「あーそうそう。言い忘れてたけどさ」
>>契丹「俺の分でコーヒー切れちゃったよ。水でも飲んでれば?」ニヤニヤ
>>渤海「!!・・・お前」
渤海『そうだ・・・深夜で疲れていたせいか、僕はあんなことでキレてしまったんだ』
>>渤海「僕はなぁ・・・お前のそういうとこが大ッ嫌いなんだよ!!」
渤海『僕はそこらにある物を契丹にぶつけた』
>>契丹「痛っ・・・いてぇな!そんなに欲しけりゃくれてやるよ!」
バシャッ
>>渤海「熱い!」
640 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/08/27(日) 01:09:14.12 ID:3xe8wkyu0
渤海『あいつは僕にコーヒーをかけてきた・・・それで僕は激昂して』
>>渤海「くそが!」
渤海『僕はフォークを手に取って』
渤海『契丹の左眼を刺した。そうだ、刺したんだ』
>>契丹「あああああああああ!!!うあああ!!あああああああ」
渤海『あいつは苦しみ悶えていた。僕は焦ったけど表情に出さないようにしてた』
>>契丹「やってやる・・・やってやるよォ!」
渤海『契丹はナイフを取り出して、そのまま僕のほうに・・・』
【激痛】
渤海「ああああああああああああああ!!!!!!」
日本「どうした」
渤海は自分の喉に手を当てる。
渤海「僕は・・・喉を刺された」
日本「そうか」
渤海「どうしよう・・・どうしよう・・・」
渤海「すっごく、くだらないことで死んでしまった!」
渤海「コーヒーのことで喧嘩して死んだ!」
日本「ブハハハハハッ(笑)」
渤海「笑うな!笑うんじゃねぇ、やまとちゃんはどこ!?」
641 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/08/27(日) 01:09:47.51 ID:3xe8wkyu0
渤海「うえぇぇん、やまとちゃんのいない世界で一人ぼっちなんて嫌だぁ」
日本「・・・」
日本「・・・おい、お前の言う『やまとちゃん』とやらは日本のことか?」
日本「そして、さっき言ってたトウというのは唐氏のことか?」
渤海「へ?そうだけど・・・」
日本「それなら、君は俺の六代前の人間だな」
日本「俺はその『やまとちゃん』の子孫だ」
渤海「・・・なんだって」
渤海「それは本当かい?」
日本「ああ、俺の一族は代々何らかの形でこの学校の世話になっていてな」
日本「ここに来るとき、先祖の話もある程度詳しく教わったよ」
渤海「で、でも」
渤海「君って全然やまとちゃんに似てないんだけど!?」
日本「当たり前だろ、六代も前だぞ」
渤海「うう、僕のやまとちゃんはこんなんじゃないのに」
渤海「こんなバビル2世みたいな眉毛の濃い学ラン男じゃない!」
日本「伊勢様と同じようなことを言うな」
642 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/08/27(日) 01:10:27.13 ID:3xe8wkyu0
日本「まぁいい。渤海、俺と来ないか?」
渤海「なんで?君ってやまとちゃんの面影の欠片もないのに」
日本「俺はこの世界で一番お前の事情をわかってる人間だぞ」
日本「知り合いが誰もいないと心細いだろ?」
渤海「そ、それはそうだけど・・・」
渤海(そういえば、僕はこれからどうしたらいいんだ)
渤海(死んだらあの世に行くもんだと思ってたけど、そうじゃなかったし)
渤海(癪だけど、こいつといたほうがマシかもな)
日本「よし、それじゃ決まりだ」
日本「隣にいるマシンガン持ったおっさんとはここでお別れだがな!」
渤海「え?い、いないけどそんなの」
日本「あん?・・・」
日本「すまない、また見えてはいけないものが見えたようだ」
渤海(えーーっ なんか不安・・・)
-------------[保健室]----------------
日本「ここにある満洲肉を見て欲しい」
渤海「肉って!子どもじゃないか」
643 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/08/27(日) 01:11:17.48 ID:3xe8wkyu0
日本「この満洲肉は先ほど催眠術で眠らせておいたのだよ」
満洲(グー
日本「この満洲肉は優れものでな!料理は上手いし、力が強いので乗り物にもなるんだ」
日本「そして、大変な霊媒体質だ。お前がこれに取りついて動くことも可能なはずだ」
渤海「はぁ・・・」
日本「やれ」
渤海「エッ」
渤海「あ、あのー・・・どうやって?」
日本「どこでもいいから穴から入れ」
渤海「無理!」
日本「大丈夫だ、俺は幽体離脱して何度か試したことある」グイグイ
渤海「やめてー!鼻の穴とかやめてー!せめて口からでお願いします」
グイグイグイ・・・ ギャー! シュポン!
満洲(渤海)「は、入っちゃった・・・うう・・・よりによって鼻の穴から」
満洲(渤海)「あー、でもすごいフィット感?違和感が全然ないよ」
日本「そうか、よかった。じゃあ一端出てもらえるか」
日本「あんまり長時間入りすぎると、満洲肉が徐々に腐敗するから注意な」
渤海(コイツ・・・!)
644 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/08/27(日) 01:12:19.47 ID:3xe8wkyu0
渤海は満洲の口から出た。
渤海(これはこれで気分悪ぅ・・・)
日本「よしよし、これで催眠術以外の満洲肉の用途も見つかったぞ」
渤海(今の子ってこんなにぶっ壊れてるのか?)
日本「よし、じゃあ満洲肉を部屋に運ぶか」
日本「今、連中は狂気の中にいるから要注意だ」
日本「あ、よく考えたらお前が憑依して歩いてくれたほうが楽だな」
渤海「え」
グイグイグイ 渤海「あああ、またかよーーーー」
シュポン!
--------------[日本の部屋]--------------
渤海「あー、部屋の感じはあんまり変わらないのかな」
渤海「僕の部屋は君の斜め向かいあたりにあったんだ」
日本「へぇ」
渤海「・・・あのさ、ちょっと聞きたいことあるんだけど」
日本「何だ」
渤海「さっき『唐氏』って言ってたじゃん?」
渤海「やまとちゃんとか唐がどうなったのか、教えてくれないかな」
日本「そうだな、やまとという人は蝦夷という男性と結婚したよ」
渤海「うぉぉぉぉ、そうか・・・ショックだ・・・」
日本「なんせ六代も前だから、どういう人だったのかはあまり聞いてないんだ」
渤海「すっごく可愛くて可憐な女の子だったんだぞ!///」
日本「だが、唐氏についてはよく知っているぞ」
渤海「へ?なんで」
日本「彼は著名な人物だからだ」
日本「彼は偉大な文化人でね、小学生でも学校で習うような人だ」
日本「彼の名前を知らない人は大馬鹿者扱いされるよ」
渤海「そ、そんなに?」
645 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/08/27(日) 01:13:42.76 ID:3xe8wkyu0
渤海「そりゃ、あいつはすごい奴だと思ってたけど・・・そんなにすごかったのか」
渤海「・・・」
日本「落ち込んでいるのか」
日本「気にすることない、彼は別格だったのさ」
日本少年は百科事典を棚から取ってきた。
日本「見ろ、彼の写真だ」
日本「彼は素晴らしい才能を持っていたし、支援者にも恵まれていた」
日本「彼の隣に写ってるのは大手メーカー・QITAIグループ創設者の契丹氏だ」
渤海「!!!!!?????」ガガーン
日本「彼らはこの学校で友人になったらしいな」
『握手をする唐氏と契丹氏』
渤海「うっ嘘だ・・・嘘だーーーーーーーーーーーーー!!!!」
渤海「契丹だって?よりによって・・・僕を殺した奴と!?」
渤海「しかも、大手メーカー?そんな・・・そんな・・・」
渤海「こんなことって・・・こんなこと、あってたまるかあ!」
渤海「うう・・・僕は死んじゃったのに、皆は有名になってるんだ」
渤海「僕のことなんて、誰も覚えてくれちゃいないのに・・・」
日本「ふむ」
日本「確かに君のことを覚えてる人はいないだろうが、俺たちは今知り合ったじゃないか」
日本「君が俺に危害を加えることはなさそうだし、友人になるのは君にとっても悪い話じゃないだろ」
日本「俺とこの学校でトップを目指して、退院しないか?」
渤海「・・・」
>>渤海「僕とやまとちゃんは一緒に退院するんだもんねー?」
>>奈良日本「そやでぇ、大親友やさかいな!」ニコニコ
渤海(そうか、一緒に退院できなかったのか・・・)
渤海(それなら・・・)
渤海「・・・わかった」
渤海「僕、君を手伝うよ。君と一緒に退院する」
日本「よかった」ニコ
こうして、渤海少年は満洲少年に憑依することで、
日本少年の野望を手伝うこととなった。
646 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/29(火) 00:23:18.06 ID:zd2K/WAU0
渤海(;_;)
647 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/02(土) 04:54:19.66 ID:FKvtSn3E0
乙
648 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/03(日) 21:41:49.74 ID:/oYmRslW0
保守
649 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/23(土) 18:12:22.31 ID:Z2flxPsPO
保守
650 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/28(木) 23:22:44.29 ID:E3W6mEjZ0
ほしゅ
651 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/15(日) 08:38:34.02 ID:xDP1zvuyO
保守
652 :
◆pIxjj4GI1s
[sage saga]:2017/10/24(火) 08:27:30.84 ID:Q8kzPqHMO
かなり待たせてしまっているので、一週間以内に書こうと思います
第二次大戦を調べようと初めはしているのに、ついつい関係ないことを調べてしまう
653 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/02(木) 23:45:17.09 ID:DLEbXp1H0
ゆっくりでいいんで絶対書いてください・・・
654 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2017/11/03(金) 22:08:43.33 ID:+Nd3lhrW0
>>653
すみません!
他のことで思ったより時間がかかったのと、まだ続きを更新できないので、
あと数分後に現代編の短編を投下します
(書き込みから1週間経っていたことを忘れていた)
いつも読んでくださってありがとうございます
655 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2017/11/03(金) 22:33:32.54 ID:+Nd3lhrW0
申し訳ございませんが、別件で時間をかけてしまって、
大日本帝国編を更新することができなかったので、
練習用に書いてた、公開する予定のなかった現代編のSSを代わりに(臨時で)投下します
656 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/11/03(金) 22:35:30.41 ID:+Nd3lhrW0
現代編特別:千里眼
日本「フムフム…本当にこんなことできるのかなぁ」
韓国「あら、日本。なーにしてるの?」
日本「やぁ、パンちゃん。今日は化粧が乗ってて綺麗だね」
韓国「うふっありがとう。パパ(本当の父親ではない、大日本帝国)にねだって新しい化粧品買ってもらったの!」
日本「それがね、僕も今日父上から荷物が届いたんだけど、どうやら父上は荷物を間違えたらしいんだ」
日本「明らかに処分しようと整理してたっぽい、黒歴史ノートが入ってたんだ!」
韓国「ええ、見たい見たい!」
日本「まぁ待てよ、せっかく来たんだから、試してみたいことがあるんだ」
日本「さぁ、ビッチのパンちゃん。君の大好きなお金だよ、よく見て!」
韓国「ふざけてるの?ただの5円玉じゃない」
韓国「せめて500円玉でしょ」
日本「穴がないとさ、紐を結べないじゃないか」
657 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/11/03(金) 22:37:23.88 ID:+Nd3lhrW0
日本「いいからよく見て」
韓国「仕方ないわねぇ…」
日本「さぁ、これを見てると君はだんだん手足が動かせなくなる…」
韓国「アハッ、何それw」
日本「そしてだんだん眠くなってくる…」
韓国「ん…あらら?なんか…」
韓国「……zzz」
日本(うおおお!かかった!)
日本(単純そうだとは思ったが、こんなに早く催眠術にかかるとは!)
日本(さすが父上!厨二病共が群雄闊歩していた時代でも、特筆すべき重篤患者!)
日本(こーんな技術まで持ち合わせていただなんて、脱帽だよ)
日本(さて、この後はどうするかな)
日本(僕が中国君やロシア君だったなら、ここぞとばかりに彼女をレ*プするだろう)
日本(しかし、僕はえっちぃことを考えるのを許されない呪われたチェリー!そんなことは決してしない)
日本(さて…健全かつ邪悪な遊びに洒落込もうじゃないか)
日本(ええと、「催眠術にかかった者は千里眼の力を手に入れる」)
日本(「術者は被術者に命令し、遠くの様子を知るべし」)
658 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/11/03(金) 22:41:21.52 ID:+Nd3lhrW0
日本「さぁ、パンちゃん!君は神の如く何もかも見えてしまう!マスプロアンテナ並にな!」
韓国「見えすぎちゃって困るの」
日本「まずは、アメリカ君が今何してるか見てくれない?」
韓国「…アメリカ君は…」
韓国「アメリカ君は、イスラエル君と一緒に文化委員会・ユネスコを抜ける計画を立ててるわ」
日本「ユネスコを…?!まぁ、確かに最近は中国君たちの玩具になってるもんなぁ」
日本「僕も不満があるけど、スクールカーストが下のほうだから、金を払い続けるしかないんだよなぁ」
日本「それじゃあ、中国君は何してる?」
韓国「中国君は…ラジコンカーを作ってるわ。かなり高性能なやつっぽいわ」
日本「何ィ!そうか、今度の自作ラジコンコンテストのためだな」
日本「これまで僕は優勝候補に数えられてきたけど、最近の奴はかなり研究してるからな…うかうかしてられない!」
韓国「ゆ、優勝はあたしのもの…ムニャムニャ」
日本(EVを制さねば未来はない)
659 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/11/03(金) 22:43:10.15 ID:+Nd3lhrW0
日本「じゃあ、ロシア君は何してる?」
韓国「ロシア君は…壁に生徒名簿を貼って、ダーツしてるわ」
日本「こっわ!」
韓国「そんでもって、アメリカ君の名前のとこが穴だらけよ」
韓国「日本もそこはかとなく穴だらけかしら」
日本「ヒェェ!聞かなきゃよかった」
韓国「あと、一人のはずなのに、誰かと話してるみたいな独り言を延々と言ってるわ」
韓国「なんか、アメリカ君とかがその場にいるかのような会話をしてるわ。不気味なくらい笑顔で」
日本「病んでるの?彼は…ああ、そうか。ここはキチガイ学園だった!」
日本「それじゃ、他に何か特筆すべきことはあるかい?」
韓国「ええと、スペイン君が従妹のカタルーニャちゃんを監禁してるわ」
日本「ん?えっと…そういうプレイで?」
韓国「さぁ、そこまではわからないわ…でも」
韓国「あたしはそういうプレイ、嫌いじゃないわ」
日本「いや、君の嗜好は聞いてないぞ」
日本「君、本当は起きてるんじゃないだろうな…」
660 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/11/03(金) 22:44:45.70 ID:+Nd3lhrW0
日本「まぁいい、そろそろ術も解けそうだから、千里眼はもうおしまいにしよう」
日本「そうそう、パンちゃん、何か僕に隠してることない?」
韓国「ムニャムニャ…亜細亜病棟各所に置いてある性奴隷人形を、もっともっと増やそうと思ってるの」
日本「おいこらふざけんなよ」
日本「悪趣味だろうが!なんでブッサイクな人形に囲まれて暮らさなきゃならんのだ!」
韓国「アメリカ君たちにもプレゼントしてるの」
日本「外堀から固めようとするな!」
日本「ていうか、なんで性奴隷人形なのに、工口絵顔じゃないんだよ…誰得なんだよ…」
日本「あの人形、見るたび角度が変わってんだよ。こえーよ、絶対何か悪霊とかついてるよアレ」
日本「インド君なんか、あの人形の横の椅子を、完全に「どうぞのいす」だと勘違いしてるふげだし!」
日本「むむむ、パンちゃん!他に隠してることないのか?!」
韓国「ムニャムニャ…お兄ちゃんにこっそり9万円くらいお小遣いあげちゃった」
日本「何してくれてんだ、この売女ァ!」
日本「パン君(北朝鮮)にはチョコパイしか与えない約束だったじゃないか!アメリカ君にバレたら大変なことになるぞ君!」
日本「アメリカ君による折檻が待ち受けるだろう!」
日本「君ってとんだビッチだな!」
661 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2017/11/03(金) 22:46:52.10 ID:+Nd3lhrW0
韓国「何でかあげちゃったのよぅ…でも大丈夫」
韓国「お兄ちゃんが作ってるのは、あたしでもアメリカ君でもない、日本にぶつけるためのミサイルだもの」
日本「よかねーわ!」
韓国「安心して、ローテクノロジーに定評のあるお兄ちゃんよ」
韓国「中身はキムチだから大したことないわ。ギッチギチに詰まってるやつ」
日本「シャツのシミが取れなくなるから嫌だ」
ガッシャラアアアン
日本「何だ?!」
韓国「ハッ!何?!何の音?!」
日本「あ、あれは…」
日本「大丈夫、パン君がパラグライダーで無茶ぶりして事故っただけみたいだ」
韓国「なんだぁ」(ホッ
<その頃>
大日本帝国「…」
大日本帝国「…荷物間違えた」orz
短編終
662 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/11(土) 16:51:39.65 ID:HZwh5cG+0
乙です
663 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/11(土) 16:56:08.50 ID:HZwh5cG+0
連投すまん
北朝鮮に9万円しかあげてないって大分韓国さばを読んでるな
664 :
◆pIxjj4GI1s
[saga sage]:2017/11/25(土) 09:31:26.78 ID:g1w3E5XhO
12月いっぱいまで体力を削がれてしまうので、
それまで更新できないかもしれません
頑張ってみますが、これまでの調子だと無理そう…
665 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/25(土) 13:34:18.95 ID:UOuWj9ss0
大変なら無理はしなくていいと思うけどsageはつけない方がいいと思ふ
みんなに伝わりにくいし
666 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/29(水) 14:17:17.42 ID:mwyniz+Q0
おお来てたか
乙
667 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/10(日) 00:27:27.46 ID:XTxcHnGi0
保守
668 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/27(水) 10:24:50.51 ID:DTQtGNWF0
保守
669 :
◆pIxjj4GI1s
[saga]:2018/01/03(水) 15:16:54.33 ID:RVkgn+7O0
あけましておめでとうございます
待たせまくってすみません
1月10日に本編更新する予定です
670 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2018/01/10(水) 20:28:18.76 ID:VI8t74je0
余裕を見たつもりが、今日は書けなくなってしまった…
671 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2018/01/13(土) 13:29:14.72 ID:RpSH6EAO0
ひと段落済んだので、明日投下します
672 :
◆pIxjj4GI1s
[saga sage]:2018/01/18(木) 21:17:52.09 ID:eXTKkaiX0
ひと段落済んだと思ったら済んでませんでした…
でも、一週間以内には更新する予定です
673 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/19(金) 22:53:17.62 ID:mVVcywvv0
ok待ってる
ニュース見てるとこのssのネタは尽きないな
674 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/28(日) 22:52:33.71 ID:AvwbPcZo0
(/ω・\)チラッ
マダカナ
675 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/02(金) 22:42:03.34 ID:qIPhTS5w0
ほ
676 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2018/02/03(土) 20:05:29.63 ID:zbhBnDKX0
次の火曜日に更新したいと思います
677 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/06(火) 01:13:15.84 ID:qEyHMFhC0
キタ――(゚∀゚)――!!
678 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2018/02/06(火) 12:24:23.58 ID:9OgJcm/OO
すみません、別件で時間がかかりすぎたので明後日にします
679 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2018/02/06(火) 12:26:32.90 ID:9OgJcm/OO
更新します詐欺を繰り返して申し訳ありません…
680 :
◆pIxjj4GI1s
[sage]:2018/02/08(木) 08:45:27.95 ID:pZM/h/r8O
ああ…すみません
今は資料を集めて読んでいる段階です
(あまり暗い話を言いたくなかったのですが)ここ数ヶ月は落ち込むことが多くて、SS以外もいろいろ滞っているんです…
でも、どうしてもこのSSは完成させたいので、
数日以内の更新を目指したいと思います
度々書く書く詐欺を繰り返してすみません
681 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/09(金) 23:29:32.31 ID:QVyIUfAf0
え、心配
更新してくれるのはうれしいけど現実生活重視でね
あと体調とかにも気をつけてね
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