【ガルパンss】まほ「Eシリーズを倒すぞ!」みほ「え?」

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405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 22:03:09.11 ID:iIw+pATVO
4
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 22:34:10.49 ID:4rmjOdt3O
4
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 22:37:02.45 ID:a6jvuh9Uo
3
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 23:27:19.28 ID:8VQalJNlo
4
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 23:32:55.55 ID:NkH919670
3
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 23:33:12.19 ID:yh7dPYF5o
4を是非
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 23:36:14.01 ID:GsbCKhvyo
3
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 23:55:20.60 ID:djmk9XlTo
3
413 :amano [saga]:2016/08/02(火) 00:08:34.22 ID:dxNN4yCX0


沢山のレスありがとうございました。


アンケート結果
@0票
A1票
B14票
C13票


と言うことで、Cとの接戦を見事制したBに決まりましたので、暇な折に投稿しようと思います。

Cもかなり惜しいっちゃ惜しいので、執筆する確率は物凄く低いですが一応頭の片隅に入れておきます。

それではアンケートへのご協力、ありがとうございました。

414 :amano [saga]:2016/08/03(水) 00:02:43.68 ID:kKvnDIdI0

〜〜〜〜〜



少し前、諏訪神社


アンチョビ「くっそぉぉ……」ピピッピピッ…

ペパロニ『姉さんっ、まだ繋がらないっすかっ?』

アンチョビ「あぁ、回線が混雑してるらしくてなっ……」ムゥゥ

ペパロニ『早くしないとあいつっ、ムーミン中隊の方を向いてますよっ!絶対ヤベェですって!!』

アンチョビ「むぅぅ……ペパロニっ、その戦車が何かは分からないのかっ?」

ペパロニ『うぅん、そっすねぇ、長年戦車道やってますけど、あれは初めてっす!』

アンチョビ「そうか……そいつはどんな形をしてるんだ?」

ペパロニ『えぇっとですね……黒森峰にエレファントって戦車がいるじゃないっすか』

アンチョビ「いるな」
415 :amano [saga]:2016/08/03(水) 00:03:14.55 ID:kKvnDIdI0

ペパロニ『そいつをそのまま大きくしたみたいな奴っす!』

アンチョビ「ほーん───ん?それってヤークトティーガーじゃないのか?」

ペパロニ『いやぁ私もそれは思ったんすけどねぇ、なんつーか威圧感?みたいなのが桁違いなんすよねぇ!!』

アンチョビ「威圧感……」

ペパロニ『……っあっ!!』

アンチョビ「どうした?」マダツナガラン…

ペパロニ『あいつっ、発砲したっすよっ!!』

アンチョビ「ほっ、本当かっ!?」

ペパロニ『マジっすっ!!……うわぁ、あんなので撃たれたらCV33なんて貫通するんじゃないっすか……?』ゾゾゾ…

アンチョビ「……そんなにヤバそうな奴なのか?お前が見つけたのは……?」

ペパロニ『はいっす……たぶんあの主砲だと、黒森峰のMAUSも只じゃ済まないっすよ……』

アンチョビ「……いやいや、流石にあのMAUSだぞぉ?そう簡単にはやられんよ───」
416 :amano [saga]:2016/08/03(水) 00:03:46.85 ID:kKvnDIdI0

〜〜〜〜〜



小田原球場観客席、中継モニター前


ザワザワザワ……


中継リポーター「しっ……信じられませんっ!戦車道の絶対王者黒森峰の誇る超重戦車っ、MAUSがっ───」

中継リポーター「───たった今っ、その巨躯を小田原の地に沈めたぁぁぁっ!!」


みほ「……」ゾゾゾ…

沙織「……何あれ……」ブルブル

麻子「MAUSを正面から葬れるって、高校生側を勝たせる気ないだろ」(絶望)

華「とっても素晴らしい殿方ですわぁ!」キラキラ…

優花里「……」ゴクリッ

優花里「つ……っ、つつ遂にその姿を全国にお披露目する時が来たのですねっ……」


ギャラギャラギャラ───
417 :amano [saga]:2016/08/03(水) 00:04:39.34 ID:kKvnDIdI0

みほ「……」

みほ「……お母さんから話だけは聞いたことがあったの……」


ギャラギャラギャラ───


みほ「その戦車は、MAUSの装甲を正面から容易く打ち砕き、チャーチルが薄く感じられる程の装甲を持つ、まさに化け物と呼ぶに相応しい威容を誇るって……」

沙織「……それが、あの画面に映ってる───」

華「先程、みほさんと優花里さんが怯えていた───」

みほ「うん……。あれがその戦車。実際には作られたことはない、計画だけの架空戦車───」


ギャラギャラ───ピタッ


みほ「"Jagdpanzer-E100"」


ガチャ(ハッチ)


みほ「恐らくE100と並ぶ、この試合最強の戦車───」ゴクリッ


蝶野「ふぅ……」

蝶野「……う〜ん、上出来ね!」グッジョブッ
418 :amano [saga]:2016/08/03(水) 00:05:54.49 ID:kKvnDIdI0


今回はここまで

419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/03(水) 03:11:38.41 ID:dV09qjy9o
乙です
420 :amano [saga]:2016/08/04(木) 00:31:26.26 ID:ABz+nIF00

〜〜〜〜〜



西湘バイパス上



ヒラヒラ…(MAUS二号車の白旗)


まほ『……やられたっ!?MAUSがっ……』

エリカ「はっはいっ!申し訳───」

まほ『弁解はいいっ、今どう言う状況だっ』

エリカ「はいっ、現在黒森峰は横A隊列で全車北を向いていますっ、MAUS二号車は最も西寄り、つまり隊列の先頭にいたのですが……」

まほ『……まさか、西湘バイパスからも敵が───』

エリカ「いえっ、にわかには信じがたいことなのですがっ、MAUS二号車はどこからかの"狙撃"によって撃破されたものと思われますっ!」

まほ『狙撃……狙撃だとっ!?、近距離での接射やゼロ距離射撃ならともかく、狙撃でMAUSがやられたと言うのか……っ』

エリカ「はっ、はいっ!様々な状況証拠から鑑みても、その結論が正しいかと思われますっ」
421 :amano [saga]:2016/08/04(木) 00:31:57.49 ID:ABz+nIF00

まほ『……』

まほ(……不味い、MAUSを遠距離から撃破できる車両など聞いたことがないっ、そんなこと、E100でも不可能な筈なのに……っ)

まほ(……しかし実際にMAUSはフラッグをはためかせている。西湘バイパスに留まり続けるのは得策ではないか……)

まほ『……よしっ、エリカ、残念だが黒森峰も一旦退くぞっ、MAUSを葬れる奴の射程圏内から一刻も早く撤退しろっ』

エリカ「っ……、わ、分かりましたっ!」クッ

エリカ「黒森峰全車は北西からの攻撃に注意しながら後退っ!ヤークトティーガー、エレファント、TigerUは前に出て他の車両を守って!」ギャラギャラギャラ

まほ「……」
422 :amano [saga]:2016/08/04(木) 00:32:43.36 ID:ABz+nIF00

まほ(急にその場に現れたかの様な突然の奇襲、どこから撃たれたのかすら分からない程長距離からのMAUSへの狙撃……まるで我々の一挙手一投足を見られているような───)


ピピッ


愛里寿『やっと繋がったっ』ズドォォンッ

まほ「愛里寿かっ……おい、まさかお前達も───」ソノオト…

愛里寿『っ、お前達もってことは───』

まほ「あぁ───我々ムーミン中隊は現在、敵の奇襲を受けている。確認出来た敵の小隊番号は『三』と『四』だ。……そちらは?」

愛里寿『ふっ、大隊長の言った通り、もっと警戒しておくべきだったよ……』ズバァァン

まほ「……?どう言うことだ」

愛里寿『CV33を単騎で2桁倒したと言う例の戦車が率いる部隊───』

まほ「!っ、第2小隊か……っ」

愛里寿『あぁ、今聖グロリアーナと共になんとか攻勢を防いではいるが……正直かなり厳しい…なっ』ズバァァン

まほ「同時多発的に各所を狙われた訳か……っ、ならば知波単には飯泉橋を死守するよう伝えて───」
423 :amano [saga]:2016/08/04(木) 00:33:55.38 ID:ABz+nIF00

愛里寿『……まほ、その知波単なんだがっ』ガガガンッ

まほ「どうした」

愛里寿『───私達スナフキン中隊で、最初に攻撃を受けたのが知波単なんだ……』

まほ「!!っ……飯泉橋は……」

愛里寿『残念だが、敵部隊の突破を許してしまっている……っ』ガァァンッ

まほ「……そうか……」

愛里寿『それと聞きたくないだろうが、もう1つ言わなきゃならないことがあるっ』ガシャン

まほ「なんだ」

愛里寿『西隊長からの連絡によると……既に部隊の半数近くがやられているらしい……』

まほ「……もう被害報告で驚かなくなってきたよ」

愛里寿『それでいいんじゃないか?冷静でいられるじゃないか』バァァンッ

まほ「そうかもしれないな……分かった、可及的速やかにそちらに援軍を送るっ、なんとか持ちこたえてくれっ」

愛里寿『あぁ、頼むぞ……もう……囲まれそうだ……っ』バババババァン


ピッ
424 :amano [saga]:2016/08/04(木) 00:34:53.96 ID:ABz+nIF00

〜〜〜〜〜



愛里寿「……ふっ」

ダージリン「愛里寿さん、増援は期待できそう?」ギィィン

愛里寿「分からない、向こうも敵と交戦中らしい」

ダージリン「なるほど……なら私達だけで、あのおぞましい程の気配を持つ車両を倒さないといけない訳ね……」

愛里寿「そう言うことだ」


ギャラギャラギャラ───(第2小隊隊長車)


愛里寿(……あの車両の動き、どこか見覚えがあるような気がしないでもないが───)

愛里寿(───まぁ、今はそんなことを気にしている場合ではないなっ)ブルルルルンッ…



千代「……」

千代「やっと会えたわね……♪」
425 :amano [saga]:2016/08/04(木) 00:35:57.90 ID:ABz+nIF00


今回はここまで

426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/04(木) 07:25:55.91 ID:JQYjYokLo
乙です
母娘邂逅か
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/04(木) 11:15:16.44 ID:uPm5elTyo
勝てるビジョンが全く見えない
428 :amano [saga]:2016/08/05(金) 00:37:56.21 ID:IoSMwUCY0

〜〜〜〜〜



サンダースとプラウダが奇襲を受けた頃、飯泉橋東側



玉田「……」ウズウズ

名倉「……隊長っ、我々の出撃はまだなのでありますか!」

浜田「このままだと、我々が武勲をあげる暇なく戦が終わってしまうやもしれません!」

福田「……」

福田(あぁ、先輩方の知波単魂が疼いてしまっておられる……ここは西隊長殿がなんとか先輩方を諌めて下さることを祈るのみ……)

西「まぁ待てお前達、我々は大学選抜戦で、忍耐強くきたるべき時を待つと言うことを学んだ。そうすれば、武勲は自ずと我々に歩み寄ってくれることも知った」

西「ここは今暫く、この場での待命の任を全うすべきだと判断するが……皆はどう思う?」

名倉「……すっ」

名倉「素晴らしいですっ、なんと思慮深きお考えでしょうかっ!」

池田「大学選抜戦で学び取ったことをこの場ですでに実践しておいでとは、恐れ入りますっ」

西「えぇ……?いやいやそんな大層なことじゃ……」テレッ

福田(西隊長殿……個性豊かな知波単の面々を統率する器量、流石でありますっ!)
429 :amano [saga]:2016/08/05(金) 00:38:55.08 ID:IoSMwUCY0

西「それよりもだ。少し皆に頼みたいことがあるんだが……」

寺本「なんでありましょうか?」

玉田「西隊長の御命令とあらば、すぐにでも突撃───」

西「待て待て突撃ではないっ……少し気になっていることがあってな……」

西「私が『撃て』と言ったら、皆一斉にあの高架道路に射撃してくれないか?」

細見「高架───小田原厚木道路ですか?」

西「あぁ……実は先程から誰かの視線を感じててな、恐らくあそこからなんだ」

名倉「なんとっ!?それは本当でありますか!?」

寺本「影からこそこそ監視するなど!もっと堂々と姿を見せ合っての射撃戦こそ戦車道の魂っ!」

玉田「ふむ、そう言うことでしたらお任せ下さいっ!我々が不届き者共を成敗致しますぞっ!」

知波単一同「「「ソウダソウダー」」」

西「皆……恩に着るっ」
430 :amano [saga]:2016/08/05(金) 00:39:57.59 ID:IoSMwUCY0

西「それじゃあいくぞっ、私が撃てと言うまで砲塔も向けるなよ?気付かれるからな」

知波単一同「「「はいっ!!」」」

西「それじゃあ……」

西「……」スゥゥ…

西「……よしっ、撃てっ!!」


ギュィィィィン(一斉に小田原厚木道路へ向く砲塔)


ズババババババババァァァァァァンッッッ!!!!

ドガガガガァァァァァンッッ!!


西「……」ジー…

西「……!!」


シュパッ、シュパッ


偵察小隊E10十号車「きゃぁぁっ!」

偵察小隊E10九号車「ぐわっ!」


西「やはりいたかっ!」

知波単一同「「「おぉぉ!!」」」サスガニシタイチョウダッ

福田「先程の西隊長殿の不審は杞憂ではなかったのでありますねっ!」

西「あぁ!……まだいる筈だっ!各車装填が終わったら順次砲撃っ!」ガチャコンッ
431 :amano [saga]:2016/08/05(金) 00:42:23.29 ID:IoSMwUCY0

偵察小隊隊長「なにっ!?気付かれたっ!?」

偵察小隊副隊長「そんなっ、敵の隊長が少し訝しんだだけで、他にはそんな素振りはなかったのにっ……」

偵察小隊隊長「ともかく気付かれたのなら作戦を早める他ないっ……」ヒュンッ


ピピッ


偵察小隊隊長「第2小隊、第5小隊っ、今すぐに攻撃を開始っ、繰り返すっ、今すぐ攻撃を開始───」


千代『あら、予定より2分早いわね』

第5小隊隊長『了解した、これより知波単学園の守護する飯泉橋の突破を図る』ギャラギャラギャラ

偵察小隊隊長「現在知波単学園は……ヒュンッ……我々の方に注意を……ヒュンッ向けているっ」ヒュンッヒュンッ

偵察小隊隊長「大学選抜と聖グロリアーナはまだこちらの動きには気付いていないっ」ヒュンッ

偵察小隊副隊長「攻撃を頼みます!」ヒュンッ

千代『ふむ、急がないと偵察小隊が危ないわね……第2小隊、狩川橋を渡るわよっ』ギャラギャラギャラ

第5小隊隊長『第5小隊全車、飯泉橋を一気に渡るぞっ!』ギャラギャラギャラ
432 :amano [saga]:2016/08/05(金) 00:43:07.62 ID:IoSMwUCY0


次回、第5小隊&偵察小隊vs知波単学園

433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/05(金) 06:44:14.34 ID:tvNCnNVro
乙です
西隊長が活躍しただと
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/05(金) 11:30:47.23 ID:Vq3kfIQao
さすが突撃以外有能な西隊長
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/05(金) 23:47:00.03 ID:YwgNmUhG0
奇襲を防いで先制できてなおひっくり返される性能差か…
436 :amano [saga]:2016/08/06(土) 00:10:03.85 ID:VGy0aH0g0

ギャラギャラギャラ───


ピピッ


第5小隊隊長「……全車聞こえるか?」

第5小隊一同「「はっ」」

第5小隊隊長「よし……我々がこれから相手をするのは、勇猛果敢な突撃戦法で知られる知波単学園だ。例の大学選抜戦でもかなりの戦果を残していると聞く。決して油断するなっ」

第5小隊一同「「はっ!」」

第5小隊隊長「それと未確認の情報だが、オイなる新型重戦車が試合直前に援軍に来たらしい。どの様な姿かは分からないが、注意をしておいて損はない。留意しておいてくれ」

第5小隊一同「「はっ!」」

第5小隊隊長「……よし、全車最高速で飯泉橋を突破するぞっ!知波単学園の守備が固まる前に東側に渡り切るっ」ギャラギャラ


ブゥゥゥゥンッ


知波単斥候車「……ん?」チラッ
437 :amano [saga]:2016/08/06(土) 00:11:26.84 ID:VGy0aH0g0

ギャラギャラギャラッ(飯泉橋を渡る第5小隊)


知波単斥候車「わっ!?てっ、ててて敵襲っっ!!」


───ヒュンッ

ズバァァンッ


知波単斥候車「うわぁぁ!!」(シュパッ)

西「敵襲っ!?」

福田「はいっ、新手の敵が飯泉橋を一気に渡って来た模様でありますっ!!」

西「くっ、この為に我々を監視していたのか……っ」

西「橋近くの車両は敵を迎撃しろっ!オイ二号車も橋へ向かってくれっ!」ヒュンッ

オイ二号車「心得ましたっ」ゴゴゴゴゴッ


ズバァァンッ!

ドガァァンッ
438 :amano [saga]:2016/08/06(土) 00:12:22.91 ID:VGy0aH0g0

寺本「敵車両発見っ!攻撃開始っ」バァンッ

玉田「撃て撃て撃てぇっ!!」バァンッ


キィンッグワァンッ


第5小隊E50八号車「敵の火力は貧弱だぞっ!押し込めぇ!」ギャラギャラギャラ

第5小隊E50三号車「車角30°を維持しながら前進っ、敵の砲弾に対する防御を少しでも高めるんだっ」ギィィン


ズバァァンッガシャァン(シュパッ)ギャァァ


浜田「くっ、なんたる硬さだっ!全く通用しないっ」ズバァァンッ

名倉「怯んだら敗けだぞっ!どんどん撃てぇ!!」ズババァンッ

福田「うぅ、数では勝っていても車両の性能差が残酷であります……っ」ヒュンッ


ゴゴゴゴゴッ


西「撃てっ!」


ズドォォンッ!!
439 :amano [saga]:2016/08/06(土) 00:13:12.61 ID:VGy0aH0g0

───ヒュンッ、ギィィィンッ


西「ぐっ……」グラグラ

西「っ、高架道路からも……っ」キョロキョロ

西「……細見っ、池田っ!」

細見「はいっ!」

池田「はっ」

西「九五式軽戦車を数両率いて高架道路に向かってくれないかっ!そこの敵を牽制して攻撃の手を少しでも緩ませてくれっ」

細見&池田「「了解ですっ!」」ギャラギャラ──

西「うぬぬぬ……」ピピッ

西「愛里寿殿っ、聞こえますでしょうかっ!!」

愛里寿『西さん、どうかし───』

西「現在知波単学園は敵の猛攻を受けておりますっ!!何とぞ御支援の程をお願い致したくっ……!」ギィィン

愛里寿『っ!敵襲……っ?』
440 :amano [saga]:2016/08/06(土) 00:14:44.33 ID:VGy0aH0g0

西「はいっ、不覚ながら飯泉橋を突破されっ、高架道路との挟み撃ちに合っておりますっ」

愛里寿『っ!分かった、すぐに増援を───』

ダージリン『───ちょっとお待ちになって』

愛里寿『えっ?』

ダージリン『……こちらも、既に知波単と同じ状況に陥っているかもしれないわね……』チラッ

愛里寿『!?』バッ


ギャラギャラギャラ───(第2小隊)


ダージリン『……』チラッ(小田原厚木道路上に控えるE10が5両)

ダージリン(ふぅ、あんなに平べったい戦車なら、見つからずに小田原厚木道路上をここまで来ることも可能ね……)

ダージリン(そして嫌らしいことに、あの戦車達がいる位置は富士見大橋を狙える絶好のポジション……)

ダージリン『……愛里寿さん、私達は否応なしに目の前の部隊と戦わされることになりそうよ』

愛里寿『あぁ……と、言うことだ。本当に済まないが、知波単は自力で状況を打破してほしい』

西「成る程、孤軍奮闘と言うことですねっ!心得ましたっ!そちらもどうか御武運をっ!」

愛里寿『ありがとう、こちらからも健闘を祈る』


ピッ
441 :amano [saga]:2016/08/06(土) 00:15:54.22 ID:VGy0aH0g0


次回、引き続き知波単の奮闘

442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/06(土) 05:42:32.23 ID:JZg/76kjo
乙です
443 :amano [saga]:2016/08/07(日) 00:11:38.53 ID:H/Gh+fTT0

西「……よしっ」ペシッ(自身の頬を叩く)

西「この絶体絶命の状況下こそ我が知波単が大きく飛躍する千載一遇の機会っ!」

西「この場を乗り切り新たな知波単魂を必ず得て見せるっ!戦車前進っ!!」ギャラギャラギャラ


オイ二号車「撃てぇぇっ!!」


ズドォォンッ

ガシャァァンッ!!


第5小隊E50九号車「うそっ、やられたっ……」(シュパッ)

オイ二号車「よしっ、この調子で敵の数を減らすぞぉ!」ゴゴゴゴゴッ

玉田「さすがは新型戦車っ!あのいー五十に対して圧倒的破壊力だなっ!!」

寺本「知波単魂を敵に見せつけてやるべしっ!それぇぇっ」バァンッ
444 :amano [saga]:2016/08/07(日) 00:17:30.65 ID:H/Gh+fTT0

第5小隊E50五号車「ぐっ、なんだあの戦車はっ……!?」

第5小隊副隊長「あれが恐らくオイっ……でかっ」

第5小隊E50四号車「本当にでっかい……っ、E100くらいあるのでは……?」

第5小隊隊長「遂に出てきたか……全車、例の新型重戦車に集中砲火!奴の砲はE50の装甲をも貫くぞっ!」ズバァァンッ


ギィィンッキィィンッ


オイ二号車「ひぃぃっ!凄い撃たれてるっ」ギィィンッ

西「大丈夫だっ、オイはちょっとやそっとの攻撃では撃破されないっ!」キィィンッ

オイ二号車「たっ、確かにチハなら一撃の所を既に十数発……この戦車っ、硬いっ!!」

西「そうだっ、オイは硬いっ!」(反復)

西「いー五十の部隊と交戦中の車両はオイ二号車の周りに集まるんだっ!囲まれても最後まで諦めずに生き残る努力を続けろっ」ズドォォンッ

知波単一同「「「はいっ!!」」」

福田「……」バァンッ

福田(生き残る努力───あの大学選抜戦より、知波単学園の戦車道は少しずつ変化していっているであります……誇らしい反面、少し寂しい気も……)
445 :amano [saga]:2016/08/07(日) 00:18:57.30 ID:H/Gh+fTT0

───ヒュンッ

ズバァァンッ!!


浜田「ぬわぁぁっ!!」(シュパッ)

名倉「浜田ぁぁぁぁぁっ!!」バァンッ


ギャラギャラギャラ───


第5小隊副隊長「ふっふっふっ、普段から10式で鍛えている射撃能力をたっぷり味わうといいわっ!」ズバァァンッ

第5小隊隊長「全車っ、オイの砲撃に注意しながら南西から半包囲していけっ」ズバァァンッ


ヒュンヒュンッ、ズババァァンッ(シュパッシュパッ)


オイ二号車「むぅ、砲を向けると隠れてしまうっ……」ゴゴゴゴゴッ
446 :amano [saga]:2016/08/07(日) 00:20:38.80 ID:H/Gh+fTT0

西「飯泉橋周辺の車両は少しずつ撤退しろ!囲まれるぞっ!」ズドォォンッ

寺本「てっ、撤退するのでありますかっ!?」

玉田「撤退など知波単にとっては邪道───」

西「あぁっ、あれだあのぉ〜……あっ、転進だっ転進するぞっ!!玉田指揮を頼むっ」

玉田「あぁ転進ですかっ!心得ましたっ!!」

福田(芯の部分は知波単魂一色で少し安心したでありますっ)

玉田「全車オイ二号車の背後から後方に転進っ!西隊長殿の部隊と合流するぞっ!」ギャラギャラギャラ


ギャラギャラギャラ


西「むむむ、既に10両も撃破されているのか……っ」

福田「西隊長殿っ、これからの行動は如何なさるおつもりでありますかっ?」

西「そうだな……」ミナミニハテキガイルシナァ…

西「……よしっ、ここは突撃っ!!」

福田「……とっ、突───」

西「……と言いたい所だが、私も成長したからな!ここは北上する!北上して富士見大橋を渡り、愛里寿殿とダージリン殿に合流するぞっ!」

福田「りょ、了解でありますっ!」(今のは中々焦ったであります……)
447 :amano [saga]:2016/08/07(日) 00:23:37.74 ID:H/Gh+fTT0


もう少し知波単パートが続きます(あと2、3回更新分程)

448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/07(日) 12:21:21.30 ID:mmi9fftwo
乙です
オイつええ
449 :amano [saga]:2016/08/08(月) 01:47:57.15 ID:yNL7IunB0

ギャラギャラギャラ


ズバァァンッドガァァンッ

シュパッシュパッ


九五式軽戦車12号車「うわぁぁっ!!」


偵察小隊E10六号車「くっ、近付かれる前に撃破しないとっ」ドォォンッ

偵察小隊E10八号車「そうだな、登られると厄介だっ!」ズドォォンッ


細見「くぅっ、これでは高架に登る前に全滅してしまいますわっ!」

池田「もう私達2両しか残ってないしっ……なっ!」ヒュンッ

細見「えぇ!?もうそんなにやられて───」

池田「……細見っ、いっせーのぉで左右に分かれようっ!」

細見「えっ?」

池田「そうすれば敵の狙いも分散され、2人とも辿り着く確率が上がると言うものっ!いざっ!」ギャラギャラギャラ
450 :amano [saga]:2016/08/08(月) 01:50:11.68 ID:yNL7IunB0

細見「わっ、分かりましたわっ!」

池田「それじゃあいくぞぉ、いっせーのっ!!」ギュィンッ


ギュゥゥンラギャラギャラギャラッ!!


偵察小隊E10七号車「っ、あの2両二手にっ……」

偵察小隊E10六号車「あぁんもうっ、この戦車車体ごと回らないといけないから、敵の動きに追い付けないぃぃっ」キャラキャラキャラ

偵察小隊E10八号車「いつもは私達90式に乗ってるからなっ、砲塔がない車両に慣れないのも無理はないっ」バァァンッ

偵察小隊E10七号車「兎に角どちらかでも倒さねばっ……右の奴を狙うぞっ」


ギャラギャラギャラ───


細見「……っ!」

細見(砲が全てこちらを向いてっ───)

池田「っ!細見っ、砲がそちらに───」

細見「えぇ……どうやら私はここで終幕のようね……後は任せますわ───」

池田「細見っ───」


ズバババァァァンッ

ガシャァァンッグラグラッ…バタンッ(シュパッ)


池田「ほっ、細見ぃぃぃっ!!」クッ

池田「……お前の無念っ、必ず晴らしてやるからなぁ!!」ギャラギャラギャラ
451 :amano [saga]:2016/08/08(月) 01:51:18.18 ID:yNL7IunB0

偵察小隊E10六号車「取り逃した1両が高架下にっ……」

偵察小隊E10七号車「構わん、今は第5小隊の援護を優先するんだっ!」バァンッ


ヒュンヒュンッヒュンッ

ギィィンッグワァァンッ


オイ二号車「っいいいいくらかかか硬いっていい言ってもももっ、こここれは撃たれ過ぎでしょおぉっ!!」キキキィィンッギィィンッ(ダカールラリー並の揺れ)


プシューガタタタッ


オイ二号車「あぁ発動機がっ、あぁ履帯がぁぁ!!」ガコガコガガガッ

玉田「ま、不味いっ……」

玉田「西隊長殿っ、オイ二号車がこれ以上持ちそうにありませぬっ!」

西「ぐっ、最早これまでかっ……転進はまだ進まないのかっ!」

玉田「はっ、小田原厚木道路からの攻撃が激しくっ、思うようにはっ……のわっ」ヒュンッ

西「そうか……分かったっ、私も援護するから出来るだけ急げっ!」ギャラギャラギャラ

玉田「かたじけないっ」
452 :amano [saga]:2016/08/08(月) 01:53:08.21 ID:yNL7IunB0

西「砲手っ、砲塔を高架から西南西に向けろ!」

オイ車砲手「はっ」グルグルグル

西「細見っ、池田っ!そちらはどうなってるっ」

池田「申し上げますっ!細見以下、我が車以外は全車撃破されてしまっておりますっ!」

西「それは本当かっ!?」

池田「この身に賭けて本当でありますっ!」

西「別に身は賭けなくていいぞ!しかし1両になってしまったか……っ」

西「……でだ池田っ、単騎でいるところ申し訳ないんだがっ、上の敵にちょっかいをかけれるかっ?早急に実行しないと不味い事案なんだっ」

池田「はっ、可能ですっ!」

西「よしっ!それじゃあ済まないがそっちは頼むぞ!」

池田「散っていった友の為にもっ、必ず遂行して見せますっ!」ギャラギャラギャラ
453 :amano [saga]:2016/08/08(月) 01:56:16.87 ID:yNL7IunB0

ギャラギャラギャラ───


ピピッ


西「愛里寿殿っ」

愛里寿『西さん……やっぱりそちらの戦況は芳しくなさそう?』キィィンッ

西「はいっ!お恥ずかしながら……っ、これよりそちらに合流させて頂こうかと思いまして、こうして連絡を差し上げている次第ですっ」ギィィンッ

愛里寿『分かった……でも私達と合流するには富士見大橋を渡らないといけないはず』

西「えぇーっとそう……ですね!地図で確認出来る限りでは!」

愛里寿『その富士見大橋なんだけど、今敵車両が橋を監視しているらしい。渡ろうとしたパーシングが既に1両撃破されてしまっている』バァァンッ

西「その点は心配ご無用ですっ!我がオイが盾となりそちらへと渡りますのでっ!」

愛里寿『(オイってそんなに硬いんだ……)了解、ただこちらも敵と交戦中だから、窮地に立たされていることには変わりないことは理解していてくれ』

西「心得ましたっ!」

愛里寿『それじゃあ』


ピッ
454 :amano [saga]:2016/08/08(月) 01:57:43.36 ID:yNL7IunB0


次回、知波単屈辱の撤退戦(知波単パートラスト)

455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/08(月) 06:38:48.87 ID:muHNkE5xo
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/08(月) 11:12:21.76 ID:izePKjiOo
撤退戦て響き好き
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/09(火) 06:51:03.85 ID:bjrdVneCo
乙です
458 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:12:05.67 ID:gAVq0RoI0

ちょっと長めです
459 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:12:59.21 ID:gAVq0RoI0

ギャラギャラギャラ


池田「よしっ、静かに、静かにだぞ……」

池田車操縦手「了解であります……っ」キャラキャラキャラ…


───チラッ


偵察小隊E10七号車「そろそろ一方のオイを撃破出来るっ!撃ち続けろ!」バァァンッ

偵察小隊E10六号車「もぉぉあのオイって戦車硬過ぎよっ!あいつだけに何発弾使ってるのよっ!」バァァンッ

偵察小隊E10八号車「3両で27発」チューンッ

偵察小隊E10六号車「なんで数えてるのっ!?」


───スッ


池田「よし、今なら奴の側面に突っ───攻撃出来るぞっ!」

池田車砲手「はっ、必ず当ててみせますっ」

池田「よい返事だっ!よし操縦手、敵を狙えるギリギリまで車体を前進させろっ」

池田車操縦手「了解っ」ガチャコンッ
460 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:14:09.99 ID:gAVq0RoI0

〜〜〜〜〜



ズバァァンッ


偵察小隊E10六号車「だいぶ敵の数は減りましたねっ」バァァンッ

偵察小隊E10八号車「あぁ、後は手負いのオイを含めて10両強ってところか───」


───ヒュンッ

ガシャァンッ!!


偵察小隊E10八号車「ぬわぁっ!?」(シュパッ)

偵察小隊E10六号車「えっ?八号車がっ───」

偵察小隊E10七号車「ちっ、さっき取り逃したチハか!」ギャラギャラギャラ


池田車操縦手「こっ、こっち向きますよ!」

池田「チハの装填速度なら後1発撃てるっ……撃てっ!」

池田車砲手「りゃーっ!」バァァンッ


ガキィィンッ


偵察小隊E10七号車「あぁっ、履帯が───」クッ

池田「よくやったぞ!」

池田車砲手「それほどでも!」

池田「よし、操縦手っ、高架下へ転進だ!」

池田車操縦手「了解っ」ギャラギャラギャラ

偵察小隊E10六号車「逃がすかぁっ!」バァァンッ


ガキィィンップシューッ


池田「ぐうっ!退けぇっ!」ギャッギャッ,ギャラギャラッッ
461 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:14:59.90 ID:gAVq0RoI0

〜〜〜〜〜



第5小隊副隊長「……そろそろ化け物戦車には眠ってもらいましょうか……ねっ!」カチ


ズバァァンッ

ガシャァンッ!


オイ二号車「ぐふっ」ドゴォォンッ

オイ二号車「もっ……もう……駄目」ガクッ(シュパッ)

玉田「あぁぁ、オイがっ……」

福田「オイがやられてしまったら、我等の命運は……」

福田「……んっ?」チラッ


シーン───(高架)


福田「!っ、た、玉田殿っ!」

玉田「なんだっ!」

福田「高架からの攻撃が止んでいるでありますっ、今なら撤t───転進出来るでありますっ!」

玉田「むっ!?……おぉ本当だな福田!よく気付いたな!」

福田「はっ、それほどでもでありますっ」

玉田「よしっ、高架からの攻撃が止んでいる今の内にっ、西隊長殿のところまで一気に転進するっ!全車我に続けぇっ!」ギャラギャラギャラ

知波単生き残り「「わぁぁぁぁ!!」」ギャラギャラギャラ
462 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:16:03.60 ID:gAVq0RoI0

第5小隊副隊長「っ!隊長、知波単の生き残りが凄まじい勢いで撤退していきますっ」

第5小隊隊長「なに!?……おい偵察小隊っ、何故攻撃をしないっ」

偵察小隊E10六号車「すみませ〜ん!現在諸事情で戦闘を継続出来ませんっ!」カチャカチャ

偵察小隊E10七号車「履帯重い……っ」グググッ…

第5小隊隊長「く……第5小隊全車っ、敵は北へ向かっている!全速で追うぞっ」

第5小隊一同「「「はっ!」」」ギャラギャラギャラ
463 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:16:48.79 ID:gAVq0RoI0

〜〜〜〜〜



西「……よしっ、残っている車両は全車集まったかっ!」

玉田「はっ!九七式中戦車3両、九五式軽戦車2両の計5両で全てでありますっ!」

西「うむ!……」チラッ

玉田「……」

寺本「……」

名倉「……」

福田「……」

九五式軽戦車2号車「……」

西(ふむ、我々もだいぶ減ってしまったな───)

西「……早速だが皆時間がないっ!玉田が先頭っ、私が最後尾で富士見大橋へ向かうぞっ!」

知波単生き残り一同「「はっ!」」
464 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:17:51.22 ID:gAVq0RoI0

ギャラギャラギャラ


池田「……!っ、西隊長殿っ!」

西「おぉ池田っ!お前の活躍で5両の仲間が救われた、礼を言うっ」

池田「はっ、ありがたきお言葉っ」

西「うむ!我々はこれからスナフキン中隊本隊と合流するっ、お前も私の前を走れっ」

池田「……っ」

西「……どうした池田っ?」

池田「……申し上げますっ、ただ今我が車は発動機停止状態(エンスト)に置かれております故、隊長方と共に参ることは出来ませぬっ」クッ

西「なんだとっ!?もうすぐそこまで敵が迫っていると言うのにっ……早く修理しなければ───」

池田「───隊長殿っ、私のことは案じなくとも大丈夫ですっ」

西「なにっ?」

池田「もう修理は間に合いませんっ、どうか隊長殿は先に行った仲間に合流をっ」

西「しっ……しかし……」

池田「……っ、隊長殿までやられてしまっては元も子もありませぬっ!」

西「それはそうだが……っ」

池田「……隊長殿、我が車は動けずとも、我が心に宿る知波単魂は隊長殿と共にありますっ!どうかやられた同胞の分まで、知波単の行く末っ、高校連合の行く末に向かって、突撃して下さいっ!!」

西「いっ、池田っ……」

池田「……」コクッ

西「……っ」フルフル

西「……お前の活躍、きっと日ノ本中が観て下さったことだろう……っ、済まないっ」


ギャラギャラギャラ───
465 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:19:22.63 ID:gAVq0RoI0

池田「……」

池田車砲手「……池田殿、そろそろ追っ手が見える頃合いですが……」

池田「そうだな───」

池田「───この度の戦、それほどの時間を戦闘に費やすことはなかったが……実に有意義な戦だったな」

池田車砲手「……そうですね、あの試合で西住殿達に学んだことの重要性を、改めて認識出来ました」


ギャラギャラギャラッ


池田「あぁ、『吶喊すれども道誤れば、一度退くこと恥ならず』……良い言葉だな」

池田車砲手「西隊長殿の設定なされた、知波単学園戦車道の新たな教訓ですね」


ギャラギャラギャラッ


池田「そうだ。我々はその言葉をこれまでの知波単魂に組み込んでこそ、新たな道に突撃することが出来るのだ」

池田「……ふぅ、どうやらここまでのようだな」


ギャラギャラ───ピタッ


池田「……高校連合の勝利を祈りますっ、西隊長殿っ」ビシッ


───バァァンッ(シュパッ)───
466 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:20:34.67 ID:gAVq0RoI0

〜〜〜〜〜



富士見大橋東岸付近



ギャラギャラギャラ───



西「…玉田、富士見大橋だっ、1度止まってくれっ」

玉田「はっ」キキィィッ

西「……よし、全車いるな」キョロキョロ

西「……皆よく聞けっ、愛里寿殿の話によれば富士見大橋は敵の手中にあるらしいっ、例の高架からの攻撃だっ」

寺本「なんとっ!?それでは我々は橋を渡ることが出来ないのでは……っ?」

西「その点は心配いらない。我がオイがお前達の盾となり向こう岸までゆくっ」

福田「隊長殿が盾に───しっ、しかし、流石のオイと言えども真横からの攻撃にはかなりの損害を被るかと……」

西「それは私も重々承知している。だがこれしか皆が橋を渡り切る手段がないのも事実だ」

西「私が橋の左端を全速で突き進むから、皆は私に隠れるように速度を合わせて橋を渡ってくれっ、いいなっ!」

知波単生き残り「「「はっ、はいっ」」」

西「もう時間がない……それじゃあ行くぞっ!!」ブゥゥゥン──


──ッギャラギャラギャラッ
467 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:21:41.58 ID:gAVq0RoI0

偵察小隊副隊長「……っ!隊長っ、連絡にあった通り知波単学園の車両がやってきましたっ!」

偵察小隊隊長「よし……偵察小隊2番車から5番車へ、富士見大橋を渡る敵車両の撃破を命じるっ、準備ができ次第攻撃を開始せよっ」

偵察小隊副隊長〜五号車「「了解っ」」


ギャラギャラギャラ、ウィィンッ


偵察小隊E10三号車「……たっ、隊長駄目ですっ!」

偵察小隊隊長「駄目とはなんだっ」

偵察小隊E10三号車「橋を渡っている知波単学園なのですがっ、全車両がオイに綺麗に隠れてしまっていて、全く狙えませんっ!」

偵察小隊隊長「なっ───」

偵察小隊副隊長「いやぁ〜よく思いつきますよねあんな作戦!」

偵察小隊隊長「感心している場合かっ!兎に角あのオイに集中砲火だっ、撃てっ!」バァァンッ
468 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:22:27.85 ID:gAVq0RoI0

バァァンッバババァァンッ!

───ヒュンッ、ヒュンヒュンッ


西「っ、きたかっ」ゴゴゴゴゴッ


───ズガァァンッ!!ズガガァァンッ!!!


西「ぐぅっ!……やはり側面は効くなぁっ!」ギンギン

福田「隊長殿っ、大丈夫でありますかっ!?」

玉田「やはりオイでもかなりの負荷が……っ」

西「案ずるなっ!私は必ずお前達を向こう岸まで送り届けるっ!私を信じろっ!」キィィンッ

玉田「た、隊長殿っ……」

名倉「……っ!隊長殿っ、後ろから追っ手がっ!!」

西「むぅっ、遂に追い付いてきたかっ……」ガキィィンッ


第5小隊隊長「逃がさんぞっ!」ギャラギャラギャラ

第5小隊副隊長「えっ!?あんな車両の守り方知らないですよっ!?」

第5小隊隊長「まぁ確かにあれは凄いが……横に並んでいるおかげで背後からかなり狙いやすいのが弱点だなっ」ギャラギャラギャラ
469 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:23:35.78 ID:gAVq0RoI0

福田「隊長殿っ!追っ手の方が速度が速いでありますっ!このままではっ!」

西「ぐぅっ、もう少しっ、もう少しで着くのにっ……」ギィィンッカァァンッ

玉田「……っ」

玉田(……このままでは、折角隊長殿が成そうとしていることが水の泡に……っ、どうするっ!?)

玉田「……っ!」チラッ

寺本「!」チラッ

玉田「……」

寺本「……」

玉田&寺本「……っ」コクッ
470 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:24:30.36 ID:gAVq0RoI0

〜〜〜〜〜



第5小隊隊長「撃て撃てぇっ!」バァァンッ


ヒュンッヒュンッ

ギィィンッビリビリッ


西「撃てっ!!」ズドォォンッ


第5小隊E50八号車「あっ───」(オイの巨大砲弾が目の前に(ry


───ガシャァァンッ!!(シュパッ)


西「よしっ、1両やったぞっ!」


ズガガァァンッ!!


西「ぬわっ!」グラグラ


ガシャァァンッ(シュパッ)


九五式軽戦車二号車「西隊長殿申し訳ありませんっ!やられてしまいましたっ!」

西「っ……」

西(こっ、このままでは本当に全車渡れずに……っ)
471 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:25:20.88 ID:gAVq0RoI0

玉田「───いっせー」 寺本「のーでっ!!」


キキィィィィィッ


西「!?」

福田「えっ?」

名倉「なっ!?」


ギャリギャリギャリッ、グリンッ(180°反転)


西「玉田っ寺本っ!何をっ───」

寺本「隊長殿っ、勝手な行動を行うご無礼をお許し下さいっ!!」

玉田「我々が殿(しんがり)を務めますっ!その間に隊長殿方はスナフキン中隊へと合流なさって下さいっ!」

西「そっ、そんな!お前達も一緒に来れる筈だっ!まだ間に合───」
472 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:26:09.26 ID:gAVq0RoI0

玉田「誰かがこの場で犠牲にならなければ全員がやられてしまいますっ!」

寺本「隊長殿はまだこの戦いに必要なお方でありますっ!こんなところでやられてはいけませぬっ!」

西「玉田っ、寺本っ……!」グッ…

玉田「大丈夫ですっ、隊長殿が生き残って下さる限り知波単魂は不滅ですっ!」ギャラギャラギャラ

寺本「『吶喊すれども道誤れば、一度退くこと恥ならず』っ!我々はこの言葉と共にあり続けますっ!」ギャラギャラギャラ

西「たっ……玉田ぁぁっ!!寺本ぉぉっ!!」


玉田「うわぁぁぁっ!!」

寺本「いけぇぇぇっ!!」


ズババババァァァンッッ!!

(シュパッ、シュパッ)
473 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:26:50.88 ID:gAVq0RoI0

ガシャァァンッ(チハとE50の衝突)


第5小隊隊長「あぁっ、チハが邪魔で通れないっ!」

第5小隊副隊長「上手いこと逃げられちゃいますね!」

第5小隊隊長「なんでお前はそんな嬉しそうなんだっ!」ウガーッ


西「くっ……」

西「……っ!」


ずらぁぁぁ…(西岸に整列したマチルダ8両)


ルクリリ「皆さんこちらですっ!早くグロリアーナの防衛網の中へっ」

西「くっ……うぉぉぉぉぉっ!!!」


ギャラギャラギャラ───
474 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:27:49.41 ID:gAVq0RoI0

〜〜〜〜〜



偵察小隊E10五号車「……知波単学園の3両、聖グロリアーナ女学院のマチルダ隊と合流。撃破はかなり難しくなりました」

偵察小隊隊長「そうか……了解、引き続き富士見大橋の警戒及び第2小隊の援護に回る」

偵察小隊一同「「了解っ」」

偵察小隊隊長「……」

偵察小隊隊長(……ふっ、まさか高校生であのような決断が出来るとはな……大学選抜戦でのプラウダ高校もそうだが、仲間を想う気持ちはああも人を動かすものか───)
475 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:28:36.50 ID:gAVq0RoI0

〜〜〜〜〜



福田「たっ、隊長殿っ!我々は生き残ったのでありますっ!」

西「あぁ───しかし、あまりにも犠牲が多過ぎたっ……」グッ

福田「隊長殿……」

名倉「……」

名倉「……西隊長殿、我々はここまでに散っていった仲間の為にも、これからの戦いを全力で戦い抜かねばなりませんっ」

西「名倉……」

名倉「我々は多くの友の決死の覚悟の上に立っていますっ、ここでくよくよしていては、散っていった仲間に顔向け出来ませんっ」

西「!っ……あぁ、名倉の言う通りだっ……」

西「……我々は多くを失ったが、全てを失った訳ではない。これからその残った僅かなものを生かすも殺すも我々次第と言うことだな……」

西「……勿論答えは決まっているっ!これからの戦いっ、決して恥じることのないように全力で戦い抜くぞっ!!」

福田&名倉「「はいっ!!」」
476 :amano [saga]:2016/08/09(火) 21:29:42.52 ID:gAVq0RoI0


知波単学園撤退戦終了

次回、少し時間が戻って大学選抜&グロリアーナ編。第2小隊との邂逅付近から

更新日時「8/13 23:00〜24:00」

477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/09(火) 22:18:47.88 ID:4/otbIB1o
乙です
撤退軍最高によかった
478 :amano [saga]:2016/08/13(土) 22:17:51.60 ID:Fur+esAC0

〜〜〜〜〜



知波単学園が第5小隊の奇襲を受けた頃、TSUTAYA蛍田店前交差点付近



西『───そちらもどうか御武運をっ!』

愛里寿「ありがとう、こちらからも健闘を祈る」


ピッ


愛里寿「……さて」チラッ


ギャラギャラギャラ───(E75)


愛里寿「……」

愛里寿(……私は見ただけで、その車両がどれ程の戦力なのかある程度分かる)

愛里寿(高校連合との戦いの時も、継続のBT-42や大洗のW号には気を付けようと思っていたかな……)

愛里寿(……)

愛里寿「……不味い」

センチュリオン砲手「……え?」

愛里寿「いや、なんでもない」ゴボンッ

愛里寿「……フゥ」

愛里寿「確かミー中隊からの報告では、CV33を葬ったのは第2小隊だったな」

センチュリオン砲手「あ、はい、確かそうでした」

愛里寿「今私達の前に現れた車両……砲塔側面に『二』と描かれているな」

センチュリオン砲手「と、言うことは……」
479 :amano [saga]:2016/08/13(土) 22:20:06.63 ID:Fur+esAC0

愛里寿「あぁ、あれが、E75のみで構成されていると報告にあった第2小隊だな……」

センチュリオン砲手「なるほど……つまり、いきなり敵の主力級と一戦交えると言うことですね!」

愛里寿「そう言うことだな」

愛里寿「……」

愛里寿(……いやいやいや、なんなんだあの桁外れの力は。1両1両が我がセンチュリオンに匹敵するとは……)ガクガク

愛里寿「……ダージリンさん」

ダージリン「なにかしら?」

愛里寿「ちょっと緊張してきちゃったんだけど、どうすればいいと思う?」

ダージリン「そうねぇ……紅茶を飲めばいいと思うわよ」

愛里寿「生憎紅茶の準備はしてきてないんだ」

ダージリン「それは残念」

オレンジペコ「ダージリン様、きちんと助言してあげて下さい」
480 :amano [saga]:2016/08/13(土) 22:21:40.32 ID:Fur+esAC0

ダージリン「これは失礼……そうねぇ、やはり気持ちの有り様(ありよう)が大切だと思うわ」

愛里寿「気持ちの……」

ダージリン「最初からネガティブな思考、或いは気の張った状態だと、何事においても失敗してしまうものよ。まずは嘘でもやれば出来ると思っていれば、結果は後から付いてくる筈よ」

愛里寿「……ふっ、確かにそうかもしれない。ありがとう」

ダージリン「礼には及ばないわ。……それで、どう戦うのかしら?」

愛里寿「まずは力量を測る意味合いも込めてパーシングを当てる。聖グロリアーナには我々の援護と、小田原厚木道路にいる部隊への牽制をお願いしたい」ギャラギャラ

ダージリン「分かりましたわ」

愛里寿「……」チラッ


ギャラギャラギャラ───
481 :amano [saga]:2016/08/13(土) 22:22:28.54 ID:Fur+esAC0

愛里寿「よし、まずはメグミとアズミの部隊で敵を包囲する。路地を使って左右から圧力をかけていけ」

メグミ「了解っ」

アズミ「了解!」

愛里寿「ルミの部隊にはチャーフィー3両を組み込む。前線に何かあった場合の後方支援に就け」

ルミ「了解っ!チャーフィー行くわよ!」ギャラギャラ──

愛里寿「我が車両とT28は一時待機だ」

T28車長「了解っ」
482 :amano [saga]:2016/08/13(土) 22:22:55.93 ID:Fur+esAC0


次回、島田流vs島田流

483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/14(日) 08:13:03.45 ID:wJEvmyKRo
乙!
親子対決きたか
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/15(月) 16:48:11.23 ID:X/bCssb/o
乙です
485 :amano [saga]:2016/08/16(火) 01:06:19.87 ID:qW+j5ZQp0

ギャラギャラギャラ


アズミ「いい?相手は私達より経験も技術も豊富なWACよ、最初から全力でかかりなさいっ」

パーシング一同「「はっ」」

メグミ「……」

メグミ(流石のアズミも、高校連合との戦い序盤のような余裕はなさそうね……なにせ相手は、普段は国防を担っている本物の職業軍人なんだから……)
486 :amano [saga]:2016/08/16(火) 01:07:18.79 ID:qW+j5ZQp0

〜〜〜〜〜



ギャラギャラギャラ───(左右に分かれていくパーシング)


千代「……ふむ、予想通りの動きね」

第2小隊副隊長「それでは……」

千代「えぇ、先程の取り決め通りに動きなさい」

第2小隊副隊長「了解」ピピッ

第2小隊副隊長「第2小隊三号車以下、散れ」

第2小隊一同「「はっ」」ギャラギャラギャラ──


ルミ「っ!、隊長、敵も左右に分かれていきます!」

愛里寿「我々の動きに対抗してきたか……ん?」

ルミ「……2両、残っていますね」

愛里寿「……」チラッ

愛里寿(あれは……数では勝てない……)

愛里寿「……ルミ」

ルミ「はっ」

愛里寿「ルミはここに残って、傘下の車両を全て左右の部隊に振り分けて」

ルミ「えっ?……は、はいっ」
487 :amano [saga]:2016/08/16(火) 01:08:04.19 ID:qW+j5ZQp0

ピピッ


愛里寿「メグミ、アズミ」

メグミ「はいっ」

アズミ「なんでしょうか?」

愛里寿「敵との交戦指揮は副小隊長に任せ、2人はすぐに私のところまで戻ってきて」

メグミ「?、了解っ」

アズミ「了解」ギャラギャラ

愛里寿「……」

ルミ「……隊長、なぜ私達3人を?」

愛里寿「……」スッ(前方を指差す)

ルミ「……?」

愛里寿「あの車両───」

ルミ「……えっと、右の車両ですか?」

愛里寿「うん───なんだか、怖い……。底が、見えない……」

ギャラギャラギャラ───キッ

メグミ「隊長、只今戻りましたっ」

アズミ「同じくっ」

愛里寿「うん……」
488 :amano [saga]:2016/08/16(火) 01:09:16.46 ID:qW+j5ZQp0

千代「さてはて……」

千代「センチュリオンと……あのシンボルマークは副隊長3人ね。これも予想通り。中々乙な戦いになりそうね」

第2小隊副隊長「え、副隊長3人ってあの、バミューダアタックで有名な……?」

千代「えぇそうよ。私達を歓迎する為にわざわざ集まってくれたみたいよ?」

第2小隊副隊長「熱烈な歓迎になりそうですね……」ウヘェ

千代「歓迎は副隊長、貴女が受けなさいね?」

第2小隊副隊長「はっ……は?あの、島田殿は……」

千代「私は愛里寿達がどれほど成長したのかを客観的に見たいから、ね?」

第2小隊副隊長「いやいやいや『ね?』じゃないですよっ!4vs1なんて無理に決まってるじゃないですかぁ!」ムチャブリッ

千代「愛里寿は高校連合との試合で5vs1で勝ってるのよ?愛里寿に出来て貴女に出来ない筈はないわ」ニコッ

第2小隊副隊長「いや車種も違いますし……ってもう何を言っても無駄でしょうね、負けても恨まないで下さいよ……?」

千代「大丈夫よ、E75は強いから!」

第2小隊副隊長「はぁい……」トホホ
489 :amano [saga]:2016/08/16(火) 01:10:39.58 ID:qW+j5ZQp0

ギャラギャラギャラ


ルミ「左の車両だけが前に出てきましたが……」

愛里寿「……」

愛里寿(右に動きはない……一騎討ちを望んでいるのか?)

愛里寿(……だが仮にそうだとしても、我々はあくまで勝ちにいかなければならない。申し訳ないが、その申し出は受けれないな……)

愛里寿「……こちらに向かってくる車両を、ルミ、メグミ、アズミの3両で速やかに排除せよ。その後右を、私も含めて叩く」

ルミ&メグミ&アズミ「了解っ」ギャラギャラ


第2小隊副隊長「うわぁ、副隊長3両きたぁっ!」アタフタ

千代「バミューダアタックは3方向から囲んで一気に敵を殲滅する攻撃だけれど、逆に考えれば1両でもなんとかすれば隙が出来るわよ!ファイト!」

第2小隊副隊長「ご忠告ありがとうございますぅっ!?」ヒュンッ


ズガァァンッガラガラ(背後のブロック壁)


ルミ「くっ、外したかっ」ギャラギャラ

メグミ「ルミの砲撃を避けるなんて中々やるじゃない、それじゃあ早速……」

アズミ「バミューダアタックをかましてあげましょうかっ」
490 :amano [saga]:2016/08/16(火) 01:11:21.30 ID:qW+j5ZQp0

ギャラギャラギャラ───


第2小隊副隊長「あぁぁどうしようどうしようっ」

副隊長車砲手「取り敢えず履帯を外してはいかがでしょうかっ」

第2小隊副隊長「それよっ!」


ウィィンッズバァァンッ!!

ガキィィンギャラギャラギャラッ


愛里寿「!っ」

アズミ「きゃあっ!履帯がっ!?」

メグミ「アズミっ!」

ルミ「なんて砲術っ……とにかく2人でっ!」

メグミ「え、えぇ!」ギャラギャラ
491 :amano [saga]:2016/08/16(火) 01:12:41.41 ID:qW+j5ZQp0


次回、E75×WACの実力

492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/16(火) 01:27:10.80 ID:Xt4FVaOfo
乙です
千代さんファイトって
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/16(火) 17:59:39.27 ID:PpeVibdQo
乙です
494 :amano [saga]:2016/08/18(木) 00:16:31.04 ID:cZvZzCfu0

第2小隊副隊長「くっ、バミューダの一角が崩れてもすぐに2両で来るなんてっ、中々良い対応じゃないのっ!」

副隊長車砲手「左右同時に来ますっ!」ガチャガチャ

第2小隊副隊長「くっ……全速でバックしなさいっ!」

副隊長車操縦手「はっ」ギャラギャラッ

第2小隊副隊長「砲手っ、右車両へ砲撃っ!」

副隊長車砲手「はっ!」

副隊長車砲手「……っ」カチッ


ズドォォンッ!!


メグミ「っ、被弾傾始っ」

メグミ車操縦手「うぅーっ!」キキィィィッ


ヒュンッ、ギィィィィンッ───


副隊長車砲手「弾着浅く、撃破ならずっ!」

第2小隊副隊長「すぐに左が来るわよっ」


ギャラギャラギャラッ


ルミ「もらったぁ!!」ウィィン(砲塔)
495 :amano [saga]:2016/08/18(木) 00:17:36.44 ID:cZvZzCfu0

第2小隊副隊長「右駆動停止っ!!」

副隊長車操縦手「はっ!」ガキンッ


グワァァンッ


ルミ車砲手「うっ!?」ズドォォンッ


───ヒュンッ


ルミ車砲手「外したっ……うわっ!?」

ルミ「ちょっ、突っ込んでくる───」


ガシャァァァンッッ!!


ルミ「うわぁぁっ!」グラグラ

第2小隊副隊長「よしっ、撃てっ」

副隊長車砲手「はっ!」ズドォォンッ


ガシャァァァンッ(シュパッ)


ルミ「うわぁっ、やられちゃった!?」マジデ!?

第2小隊副隊長「これで盾の完成よっ!」

アズミ「あのE75、ルミを盾に……っ」

愛里寿「……」

愛里寿(右もそうだけど、左も強いっ……!)

メグミ「まだまだっ!アズミ、牽制射撃頼むわよっ!」ギャラギャラ

アズミ「え、えぇ!」
496 :amano [saga]:2016/08/18(木) 00:18:24.45 ID:cZvZzCfu0

ギャラギャラギャラッ


第2小隊副隊長「砲手っ、向かってくる車両に照準っ!」

副隊長車砲手「はっ」ウィィン(砲塔)

第2小隊副隊長「……撃てっ!!」

メグミ「不味っ───」

アズミ「させないわよっ!」


ズドォォンッ!!

グワァァンッ


第2小隊副隊長「きゃあっ!」グラグラ

副隊長車砲手「っ!?」グラグラ(カチッ)


ズドォォンッ、ヒュンッ───


副隊長車砲手「外しましたっ!!」

第2小隊副隊長(っ、さっき履帯を外した車両の砲撃で照準がっ───)


メグミ「助かったわアズミっ」ギャラギャラッ

アズミ「これくらいお安いご用よ!」
497 :amano [saga]:2016/08/18(木) 00:19:09.93 ID:cZvZzCfu0

第2小隊副隊長(っ、これは間に合わないかっ……)

第2小隊副隊長「被弾傾始急げっ!!」ギャラギャラ

メグミ「こんどこそっ!!」

第2小隊副隊長「ひぃぃっ!!」


ズバァァァンッ!

ガシャァァァンッッ!!───


アズミ「当たったっ!」

愛里寿「よし……」

メグミ「側面に直撃っ、やったか!?」

千代「……」

千代「……」ニヤ
498 :amano [saga]:2016/08/18(木) 00:23:00.90 ID:cZvZzCfu0

第2小隊副隊長「やられたぁぁっ!」グハッ

第2小隊副隊長「あぁぁぁぁぁ…………ぁあ?」アレ?

メグミ「……え、まさか……」

千代「……」フフッ

千代「副隊長さん、反撃しないとやられちゃうわよ?」

第2小隊副隊長「え…っあ、はいっ!」

メグミ「砲手っ!、再度砲撃をっ───」

第2小隊副隊長「砲手、正面の車両を撃てっ」

副隊長車砲手「はっ」カチッ

メグミ「うぅ嘘っ、待っ───」


ガシャァァァンッッ!!


メグミ「きゃぁぁ!!」(シュパッ)
499 :amano [saga]:2016/08/18(木) 00:26:00.25 ID:cZvZzCfu0

愛里寿「!?」

アズミ「嘘っ……確かに直撃したのにっ……」

愛里寿「……」

愛里寿(今メグミは50°〜60°の角度で側面に砲撃したように見えた。普通ならほとんどの車両を撃破できる角度のはず……)

千代「……さて」

千代「副隊長も驚いてるみたいね、E75の強さに」

第2小隊副隊長「え、えぇ……さきほどはもう駄目かと……」

千代「確かに、普通なら撃破されてもおかしくない攻撃だったわ。それこそマチルダやE50……TigerUですら撃破されていたかもしれない」

千代「……だけど、E75はそれらの車両とは一線を画する力を秘めている。装甲も火力も機動力も、全てがあり得ないほどの高水準でまとまっている。……西住流が戦車道連盟から秘匿義務を背負わされるわけね……」

第2小隊副隊長「秘匿義務……?」

千代「こちらの話よ。……さて、これで高校連合や愛里寿……引いては中継越しの全国に、E75の強さを見せつけることが出来た」パフォーマンストシテハカンペキネ

千代「そろそろ私も、あの子と一戦交える頃合いかしらね……楽しみだわ」
500 :amano [saga]:2016/08/18(木) 00:33:22.81 ID:cZvZzCfu0


今回はここまで


書き進める内にだんだん最初の草案から物語の流れが外れ始めています(例えば草案の段階では、今回更新したシーンでルミとメグミは撃破されない)
これからどうなっていくのか……


ではでは

501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/18(木) 03:11:33.09 ID:hY3nhJm7o
乙です
大学選抜組ヤバくね
502 :amano [saga]:2016/08/20(土) 00:50:19.06 ID:oZF3dBiT0

〜〜〜〜〜



愛里寿「……」


ギャラギャラギャラ…


T28車長「隊長ぉぉぉっ!」←やっと交差点付近に着いた

愛里寿(……今度からT28を出す試合は精査しないと……)オダワラハヒロスギル
503 :amano [saga]:2016/08/20(土) 00:51:26.95 ID:oZF3dBiT0

ウィィンッ


第2小隊副隊長「よし、これで副隊長3人目だっ、外すなよっ」

副隊長車砲手「決めて見せますっ」ジーッ

アズミ「くっ……!」

第2小隊副隊長「……よし、撃てっ」


ズドォォンッ!!

───ヒュンッ、ガキィィィンッッ───


第2小隊副隊長「……っな!?」

アズミ「っ!」

愛里寿「……アズミ、怪我はない?」

アズミ「隊長……っ!」

第2小隊副隊長「センチュリオンが盾に……それにしても、なんて速さ……!」

千代「♪」

千代「やはり愛里寿の成長振りは凄いわね……」
504 :amano [saga]:2016/08/20(土) 00:52:37.92 ID:oZF3dBiT0

アズミ「隊長申し訳ありませんっ!3対1でありながら、このような姿を晒してしまって……っ」

愛里寿「ううん、気にしなくてもいい───いや、やっぱり少しは気にした方がいいかも……」

アズミ「はいっ、隊長の部下として恥じることのない副隊長を目指しますっ!」グスッ

愛里寿「うん……」

愛里寿(目の前の化け物2両は動く気配なし……それは助かるが……)ピピッ


パーシング8号車『かっ……囲まれてるっ……!?』ギャラギャラ

パーシング15号車『まだこちらの方が数では上だっ!なんとか───きゃぁっ!』スバァァンッ

パーシング10号車『いくら撃っても貫通しない!?』バァンババァァンッ

パーシング22号車『退け!退きながら撃つんだ!』


愛里寿(……ここ以外の地点は全て劣勢……)

愛里寿(あのE75とか言う車両、想像以上の戦力だ。このままではじり貧……)

愛里寿「……少々荒いが、アズミ車をバックで押しながら後退する。砲手は牽制射撃を」

センチュリオン砲手「了解」


ギャラララララッ
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