艦これSS投稿スレ5隻目

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134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/17(金) 03:30:20.91 ID:GaKBwylHo
数レス。
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/17(金) 03:31:37.14 ID:GaKBwylHo

【モンキーモデル】


アイオワ「Admiral... Please tell me the truth! さぁ、本当のことを聞かせてちょうだい……私は……私は出来損ないなの……?」

提督「何を言い出すんだ?」


一か月前のこと……

アイオワが鎮守府に着任した。


アイオワ「Hi! MeがIowa級戦艦、Iowaよ」

提督「よろしく頼む」


明るく人懐っこい性格のアイオワは、またたく間に鎮守府になじんだ。


アイオワ「Hey! ヤマト・ホテルのディナー! It's So Greatよ!」

大和「……そう」

アイオワ「あれ? 褒めてるのよ? Yamato? Why?」

大和(悪気が無いから、怒る気も無くなります……)

大和「……んもう…… Thank you so much! ありがとう!」

アイオワ「Yeah! Yamato! I love you!」ハグハグ

大和「ちょ……」カァアア
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/17(金) 03:33:57.91 ID:GaKBwylHo

そんなある日……。


アイオワ「日米合同演習!!! Really? O.K.! もちろん参加するわ。Meのシスターと会えるわね!」

提督「それなんだが……アイオワは鎮守府で待機していてくれ……」

アイオワ「Huh? Admiral... Why? テートク、なぜですか……?」


アイオワは、当然自分が参加するものと思っていた。


提督「まだ君は着任して一か月。演習に参加するには練度が足りない。そのため参加を見送る」

アイオワ「Admiral!」

提督「アイオワ……命令だ……」

アイオワ「Yes, Sir...」


しかし当日、アイオワは鎮守府を抜け出し、演習場を訪れる。


アイオワ(Meは生まれてすぐに日本に来たので、シスターに会ったことがない。だから、どうしても会いたい……)


アイオワはアメリカ海軍の艦娘を見つけ、話しかけた。


アイオワ「Hi! ワタシは日本海軍のアイオワ! シスターに会いに来たの!」


姉妹と会ったアイオワは鎮守府に戻ると、まっすぐ指令室に向かう。
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/17(金) 03:36:41.19 ID:GaKBwylHo

アイオワ「Admiral... Please tell me the truth! さぁ、本当のことを聞かせてちょうだい……私は……私は出来損ないなの……?」

提督「何を言い出すんだ?」

アイオワ「United States Navyのアイオワ級のシスターに会ったわ……」

提督「……そうか」

アイオワ「シスターはハープーン、ファランクス、トマホークを装備していた……でも私は装備できない……。

Why...? 私は出来損ない? 私は最強の戦艦アイオワではないの? さぁ……答えて……。 Admiral...」


アイオワの目から、ぽたりと涙がこぼれた。


提督「まず、日本向けの輸出モデルである貴艦にはハープーン、ファランクス、トマホークは装備できない。

日米軍事機密協定により、装備出来るように改造することも許されていない」

アイオワ「!?」

提督「次に、出来損ないかだが……断じて出来損ないではない! 貴艦の16インチ砲がその証拠だ! まさしく戦艦アイオワだ。

それに……悔し涙を流す気概のある者が、出来損ないであるはずがない!」

アイオワ「……」

提督「そして、最強かどうかだが……それは小官にも分からん。言えることは、装備や艦種で強さが決まる訳ではないということだ。

あえて言うなら、勝ったものが強い、ということだ。もし最強を証明したいなら……」

アイオワ「……」

提督「毎年、米海軍と合同演習をやっている。もちろん米軍のアイオワも参戦するぞ。そこで勝利してみせろ」

アイオワ「Admiral!」

提督「まあ、毎年ボコられてるがな……大和を頼れ。あいつが一番悔しがっている」

アイオワ「Yes, sir! Thank you so much! I love you, Admiral!」


アイオワと大和たちが米軍のアイオワから奇跡の轟沈判定をもぎ取るのは、この数年後のことであった。


おしまい
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/17(金) 03:38:15.33 ID:GaKBwylHo
ありしゃした
なぜアイオワがハープーンを装備していないのか……ということでSSを書いてみました
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/17(金) 23:58:27.99 ID:Z62JsWM/0
乙した
うちのアイオワまだレベル1なの思い出した
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/18(土) 11:00:56.76 ID:1JTeWKP8o
「熊野、お前はいつまで経っても美しいなぁ……」

男は手を伸ばし、女の頬を撫でた。
女は潮風で髪が傷むことをいつも憂いていたが、手に触れる彼女の髪は出会った頃と変わらず瑞々しい。

「いきなり何を仰るの」

女は照れ臭そうに微笑み、頬を撫する男の手に自分のそれを重ねた。

「貴方だって、今も素敵な御方のままですわ」

「こんな老いぼれを掴まえてよく言う。難儀だったろう。だから言ったんだ。俺のことはもう良いと」

「はいはい」

最初は不貞腐れたものだったが、後に耳にタコができるほど聞かされるその類の言葉を、女は軽く流すようになった。
男が真面目に言っていることは知っていた。

「女より先に逝くなんて、男失格よなぁ……」

女は少しの間を置いて

「いいえ、いつも私が先でしたから、最期くらいは許します」

女の言葉に、男は意外そうに目を瞬かせ、くしゃりと笑った。
そうすると顔中の皺が一層深くなる男の顔が、女は好きだった。

「お前、そういう下品な冗談は、嫌いだったろう」

「いつもの仕返しですわ」

もはや男の手には力が入っておらず、女が支えていなければ滑り落ちていただろう。

「そうだなぁ……最期くらいは、許して貰おうか……」

男の目がゆっくりと閉じた。

女の涙が男の手を濡らしたが、その涙の温かさは、もう男には伝わらない。
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/18(土) 11:01:48.83 ID:1JTeWKP8o
1レスだけ
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/18(土) 11:24:37.55 ID:7VZQXOFPO
乙です
雰囲気があって良かった
大人っぽい内容に小説形式の文体がマッチしてる
もっと読みたくなるね
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/21(火) 18:19:14.58 ID:+AGTE0Ub0
2レスほど
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/21(火) 18:21:26.59 ID:+AGTE0Ub0
【同衾】



私の隣に眠る彼女は、とても安らかに、穏やかに眠っている

なにか夢でも見ているのだろうか。ときおり笑顔になる

…それがまた、愛おしくてたまらない

彼女と出会ったときは、お互い興味本位、なにか見世物を見ているような感じでしかなかった

特に、それ以上の思いはなかったはずだった

しかしいまではこうして、同じ寝具で眠るまでになっている。

生きてると、何があるかわからないものだ





もう何回こうして一緒に寝ているのだろう。数えるのも億劫になるくらいは一緒だ

初めて一緒に寝たとき、私は、彼女を傷つけてしまったにもかかわらず…

もっとも、彼女がそれを望んだのだ。その柔肌を…、傷のない身体を…

…いや、彼女を言い訳に使うのは止めよう。これは、私の性(さが)でもあったのだから

白い寝具に点々とする彼女の鮮血、荒い息、痛みにうるんだ瞳…

それでも彼女は笑ってくれた。「ありがとう」と言ってくれた。

…本当に、申し訳ない





…しかし、そろそろ限界だ

また、痛い思いをさせてしまうかもしれない

でも、彼女も悪いのだ

こんな、ぐっすりと、無防備に…

だから…

私は………
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/21(火) 18:23:38.50 ID:+AGTE0Ub0

「…っ、ぁあっ、いっ…ゃ…!!!!」


…すまない

でも、キミも、これを望んでいるんだろう?



























<…総員起こしぃ!!!!!!



「ふあああああああっ、いつつつ。…おはよ、かにさん。いつもありがとね」

「今日も一日、一緒に頑張ろうね!」



…まったく、そろそろ一人で起きれるようになってほしいものだ

私は、ほっぺをつねる目覚まし時計ではないんだが、な
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/21(火) 18:24:39.90 ID:+AGTE0Ub0
別題【朧のほっぺにいつも絆創膏が張ってある理由】
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/21(火) 23:10:38.72 ID:0pXmbfRuO
ほう…これは責任を取らないといけないな
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/25(土) 14:56:12.20 ID:HMbrIfSLo
乙なのだわ
意外な展開で良かった
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/25(土) 23:00:00.08 ID:+z2JZjUN0
【蟷螂の斧】


清霜「本当は……分かってるんだよ……」


清霜「駆逐艦は戦艦にはなれないなんて事……」


清霜「あたしが一番分かってんのよ!」


清霜「あたし一人じゃゲージを削りきれない! 自分が弱いって事は、ちゃんと理解出来てんのよ……」


清霜「あたしがお前に勝てないなんて事は……」


清霜「あたしが一番! 良く! 分かってんのよォ!」


清霜「それでもやるしかないんだ」


清霜「勝てる勝てないじゃない! ここで私は! お前に立ち向かわなくちゃいけないんだ!」


150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/26(日) 08:59:41.68 ID:dL22NAXPO
まさかの無免ライダーwww
あのシーン、スゲェカッコ良かったなぁ。
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/28(火) 23:48:20.20 ID:MqiEpKjFo
いつの間にか投稿スレ復活してた!!
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/30(木) 12:03:14.40 ID:TU7iqx+n0
1レス借ります
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/30(木) 12:05:20.33 ID:TU7iqx+n0
提督「……ふむ」

大井「……珍しく真剣に資料に目を通してますね」

提督「これは最重要案件だからな…」

大井「大規模作戦の要覧でさえさほど見ない提督が……一体なんですか?」

提督「朝潮ちゃんの姿に決まってんだろッ!!」

大井「えっ」

提督「あの私立小学生を彷彿とさせるいい匂いがする靴!そこから伸びる黒のハイソックス!」

大井「…………」

提督「生真面目さを際立てるような制服風のサスペンダー付スカートといい匂いがする白シャツ!」

大井「…………」

提督「そして!何より!あのロングヘアー!!」

大井「…………」

憲兵「失礼す――」

提督「彼女自身の性格を写したような真っ直ぐで癖の無いさらさらな黒髪!」

提督「そこから香る年相応のあの太陽のような優しい匂い!」

大井「………………」

憲兵「」

提督「うぅあぁぁぁぁあぁぁあん!もふもふしたいぃぃぃぃぃぃ!!」

大井「………………」

憲兵「」

提督「あの服!髪!匂い!そして性格!いったいどうなってしまうんだぁぁぁぁぁ!!」
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/30(木) 12:06:54.22 ID:TU7iqx+n0
終わりやす
朝潮ちゃんを半泣きになるまで愛でたい
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/01(金) 20:25:49.93 ID:l7GzRlkvO
朝潮ちゃんprpr
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/02(土) 07:19:18.12 ID:uckjDrfg0
7〜8レス程度
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/02(土) 07:20:25.75 ID:uckjDrfg0
【曖昧な関係】

いつか、いつかこんな日が来るんじゃないかって、薄々思ってた

「Hi!」

昔は昔、今は今。それはそれ、これはこれ。大丈夫、ちゃんと割り切ってる

「MeがIowa級戦艦Name Ship,Iowaよ」

…そう、彼女は敵じゃない。味方で

「Oh!YouもこのFleetのMenberなの?」

味方…で…

「オチカヅキ?にShake hands!!」

い、ゃ…ぁ、いや、来ないで、あ、ああああ…







「アタシにっ、触らないでっっ!!!!」



158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/02(土) 07:21:51.45 ID:uckjDrfg0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「舞風は、いいえ、あの子だけじゃない。この艦隊の全員が、今でも時折、『あの時』を夢に見ます」

「おぼろげで、自覚もないこともあります、ですが心のどこかで確実に覚えてはいるんです」

「貴女も、そうですよね?」

「だからこそあの子はあなたに…いいえ、これは致し方ない事ですね」

「私は、貴女を責めるつもりも、その資格もありません。お互い、必死だったのですから」

「そういう時代だった。蒸し返しても、何にもなりません……ただ…」

「私も彼女と『同じ最期』でしたから…だから…」



『貴女のことが、とても恐ろしいです……、ごめんなさい』




「……OK.But・・・,Meは、それでも」
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/02(土) 07:23:05.41 ID:uckjDrfg0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「第二遠征部隊との連絡が途絶した、だと?大淀、詳細を」

「はい、帰還途中で突然…最終で連絡がついているのがこの海域の…」

(What?)

「…そうか、ここか。割と近いな。よし、秋津洲と非番の空母を呼べ。艦載機で捜索をさせる」

「交戦中の場合、そのまま撤退支援だな」

「了解いたしました」

(そのFleetは…あの子が…、っ!!)

「なにがなんでも探し出せ。…くそっ、なぜだ?シーレーンはある程度確保したはずだ」

「新手か?いや、そんな情報は…」

「え?…提督!!大変です!!」

「どうした!!」

「無許可での艤装着用、及び出撃を確認しました…これは、アイオワさん?」

「なに?」

160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/02(土) 07:25:49.88 ID:uckjDrfg0
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爆撃部隊?!

対空射撃用意!!

陣形を崩さないで!!

ソナーに感あり!…潜水艦2隻!!

このタイミングで!?

完全包囲かよ、くそが!!




(敵機が、減らないっ…、逃げ場なんて、どこにも…)

(せめて、せめて敵艦隊にに少しでも穴が開けば!!)

(どこか、どこかに…!!…あの駆逐艦を!!)

「舞風っ、上ええええ!!」

(…えっ?)









「Open fire!!」

(なんで!?敵艦載機が、一瞬で…それに、この声?)



「Hello Abyss fleet.What`s up?…I`m angry, very very angry…So…F××k off,Fugly‘s.」

『ハロー深海棲艦の皆さん。調子はどう?…私?私はとっても怒ってるわ。ええ、とてもね』

『…だから、消え失せろ。この不細工が』






「アイ、オワ…さん?なんで…どうしてここに?」

「マイカゼ…」

「何でですか?どうしてアタシを助けるんですか?よりにもよって、貴女が!!」

「アタシを沈め(殺し)たくせに!!」

「…Meは、許してほしいなんて思ってないし、悪いとも思ってない。Warだもの」

「っ?!なら、なおさらどうして!!」

「You are my friends.U.S.Nは、仲間を絶対に見捨てない」 

「それが、かつてのEnemyだとしても、ね」

「仲間?アタシと、アイオワさんが?」

「Yes‼…Shit,楽しいTalkをしている場合じゃないわ。とにかく、逃げるわよ!!」
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/02(土) 07:26:31.53 ID:uckjDrfg0
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「さて、どうして呼び出されたかわかっているな。アイオワ」

「…Yes my admiral」

「無許可の艤装着用、出撃、戦闘行為、浪費した資材は甚大と…命令無視にもほどがあるな」

「キミは確かに、籍自体は向こうにあるが、しかし、一応の命令権はこちらにある」

「…重大な軍規違反だ。処罰は免れない。わかっているな」

「…OK」

「だが、キミの活躍で我が艦隊が、いや、君の仲間が救われたのも事実」

「よって、一週間の自室待機だ。自室以外、この鎮守府内を出歩くことすら禁ずる」

「食事等、必要なものは持って越させる。異論は?」

「アリマセン」

「よろしい。では、下がってくれ。君の今回の行動につき、上に報告書をあげなければな」

「………」

162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/02(土) 07:27:52.58 ID:uckjDrfg0
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(はぁ…ニッポンに来て早々、やっちゃったわ…)

コン、コン、コン

(Who?)

「…アイオワさん?寝てる、のかな?」

「マイカゼ?」

「あ、起きてるんだ。…その、話したいことがあって、えっと…」

「Ah…Meはジシツタイキ?だから、その…」

「扉越しでいいからさ、だめかな?」

「Ok」

「………」

「…マイカゼ?」

「あ、あの、ね?…まずはその、ありがとう、ございました」

「Don`t mention it」

「え?」

「そんな事、言わなくていいわ」

「あ、そう、だよね。あんなにひどいこと言ったくせに、いまさら何って感じ…」

「No マイカゼ。言ったでしょう?You are my friendsって。Meは、当然のことをしただけ」

「…ごめんなさい。アイオワさんはアタシのこと、仲間って、言ってくれてるのにね…」

「What?」

「やっぱりね、やっぱり、アイオワさんと話すの、まだ、怖いんだ」

「…I see.なら、無理しなくても…」

「でも!!でもね、怖いけど、まだ、怖いけど、アタシ、えっと…」

「アタシ!アイオワさんのこと、知りたいんだ。何も知らないのに、怖がってばかりなのは、嫌だから」

「アイオワさん、一週間どこにもいかないんだよね?」

「だから、こうやってね?その、舞風と、お話してくれませんか?」

「…I got it.なら、Meにも教えてくれない?マイカゼは、何が好きなの?どういう子なの?」

「あ!!えっとね、舞風はね……」
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/02(土) 07:28:54.89 ID:uckjDrfg0
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まさか、こんな日が来るなんて夢にも思わなかった

「私は陽炎型駆逐艦の18番艦で…」

昔は昔、今は今。それはそれ、これはこれ。そんな、割り切った関係は難しいとは思ってた

「ダンスが好きでね。よく皆と踊ったりするんだよ!」

…でも、MeはEnemyじゃないかもって思ってくれる子ができた

「あと、アタシと仲良しなのはのわっちって言って、あ!のわっちは野分って名前でね…」

まだまだ本当の意味でなるのは難しいと思うけど、Meは…

「ねえ、聞いてる?」

「ええ、ちゃんと聞いてるわ」

あなた達の、マイカゼのFriendになりたいわ

164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/02(土) 07:30:07.83 ID:uckjDrfg0
別題【アイ舞な関係】
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/02(土) 11:07:48.05 ID:CD0FcfPqo
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/02(土) 12:46:08.88 ID:uMtf56Zpo
乙なのだわ
いいね!
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/03(日) 11:59:43.44 ID:CkXaYJmX0
2〜3レス
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/03(日) 12:01:20.54 ID:CkXaYJmX0
【集積地棲姫とPT子鬼群】

<ゲーム>

ピコ、ピコ…カチャカチャ

(あ、やべ、これハメパターンだ。どうしよっか)

カチャカチャ…

(体力やばいな、てかクソゲーかよ!!)

<キー!!

(あ、でもこれいけそう。ここで待って、よしこれなら!!)

<キー!!…?  ナニコレ?ヒモ?グイグイ…

…プツン

「え?あ!あああああああああああああああ!!」

<キー‼…キー?

「お前ら何コンセント抜いてんだよぉ!!」

<キッ!?

「やっと攻略できそうだったのにさぁ!!」

<…キキッ……  ショボン…、シュン…、アッ…

<キィ…   ゴメンネ…、スマヌ、ゴメン

「…あ、あー。チッ、……お前らも、やるか?」

<!! キー!!キー!!

「あ、ちょ、じゃれつくなよ、ウザイっての、もぉー!!」



<飯>

(たまには自分で飯作るのもいいな…)

マゼマゼ…

(ってかカレー、久しぶりだ)

グツグツ…

<キー?  イイニオイ…、メシ?カレー‼

「んぁ?なんだちび共?これあたしのだぞ。ふふふ」

「ツクッタカレーハ…ヤラセハ…シナイ…ッ!!」

<キキ!?

<キー!!キー!!    チョウダイ‼ヨコセ‼クワセロ‼

「あーもううっざい!!だいたいこれ辛口なんだよ!!お前ら食えないだろぉ!!」

<キー!! アマクチルードバァ‼

「ちょっ、馬鹿あああああ!!」





「くそっ、甘いくせに味が濃すぎる……ナンダコレ…」

<キー!!キー!!  オイシイ‼ウマシ‼ンメンメ‼

「あー、はいはい、もうアタシ食わないから、ほらおかわりな。ほれ」

<キー!!  ヤタ‼ヤタ‼ヤタ‼

(げんきんな奴らだ…)

「はぁ、次は牛丼にしよ…」 ボソッ…

<キー?
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/03(日) 12:02:32.66 ID:CkXaYJmX0
<お仕事>

<キー!!キー!!

「なんだちび共?ってこれ…」

<キー!!  ブッシ‼アツメタ‼ホメロ‼

(えっ?少なっ!!…でもまあ、こいつらの体じゃあなあ…)

<キー? 

「ん、ありがと」

<キー!!

<キキッ!! モット‼アツメロ‼タクサン‼

「あんま無理すんなよー。…ふふっ」





<キー!!キキッー!!!!!

「なんだ!?」




<最期>

全砲門、開け!!

(あいつら!!)

第二次攻撃の要を認めます!急いで!!

(こんな、こんなところまで!!)

<キー!!キー!!

(馬鹿、逃げろ!!お前たちじゃかなわないから!!)

当たって!!

<キキッ… イタイ‼ウゥ…、ツライ…

(やめろ…ちび共を虐めんな…やめろ…ヤメロォ!!)

<キキ―!! マモレ‼ガンバル‼タオセ‼

(私たちが、何したっていうんだ…)

敵は右舷だ、しっかり狙え!!

(ただ、ただここに居ただけのに…ナンデダ…ナンデナンダヨ…)

!!…姫級を発見!!

まず取り巻きから片づけるぞ!!

<キッ…  ゴメンネ…、ニゲテ…、オネエチャン…





(あ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ)













勝利S
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/03(日) 12:03:33.01 ID:CkXaYJmX0
終わり
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/03(日) 13:05:25.99 ID:c7ImxkolO
乙です
目から塩味の汗が……
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 21:23:12.90 ID:ShYD02sE0
親潮「司令、ご報告です!」

提督「うん」

親潮「本日はこの親潮が秘書艦を勤めさせて頂きます!」

提督「よろしく」

親潮「では朝食のご準備から致しま」

提督「あ、朝ご飯は僕が作ったよ」

親潮「えっ……」

提督「一緒に食べよう」

親潮「……はい」
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 21:26:36.11 ID:ShYD02sE0
親潮「司令、ご報告です!」

提督「うん」

親潮「親潮に割り当てられた午前の業務、終了致しました!」

提督「お疲れ」

親潮「他にやることがあれば親潮に」

提督「僕もおわったから、一緒にのんびりしようか」

親潮「は……はいっ!」

提督(なぜか顔を赤らめてるなぁ)
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 21:29:07.69 ID:ShYD02sE0
親潮「司令、ご報告です!」

提督「うん」

親潮「昼食の準備、完了致しました!」

提督「ありがとう」

親潮「ど、どうぞ! 黒潮さん直伝の焼きそばです!」

提督「あむあむ」

親潮「っ……」ドキドキ

提督「……ん、美味しい」

親潮「……よ、良かったぁ……」
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 21:32:36.70 ID:ShYD02sE0
親潮「司令、ご報告です!」

提督「うん」

親潮「午後からの演習の準備、完了致しました!」

提督「今日は旗艦だね。頑張って」

親潮「はい! この親潮、必ずや司令の元へ朗報を持ち帰って参ります!」

提督「……無理だけは、絶対にしないで」

親潮「っ……は、はい!」

親潮(し、司令の顔が近いぃ……)
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 21:37:12.34 ID:ShYD02sE0
親潮「し、司令、ご報告です……」タイハー

提督「報告の前に入渠しておいで」

親潮「えっ、し、しかし……」

提督「いいから。提督命令」

親潮「…………はい」

提督「あ、ちょっとだけ待って」

親潮「? ……はい」

提督「……演習でよかった」ギュッ

親潮「ふえっ!?」

提督「無事で、良かった」

親潮(っ……し、司令、泣いて……?)
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 21:42:35.48 ID:ShYD02sE0
【入渠ドック】

親潮「……」ブクブク

親潮(……司令にご心配をおかけしてしまった)ブクブク

親潮(当たり前かな……あの方は、艦娘の無事を何より優先する)ブクブクブク

親潮(手柄や褒賞なんて、二の次三の次な方だもの)ブクブクブクブク

親潮(……これじゃ、司令のお役に立つどころか)ブクブクブクブクブク

親潮「…………足手まといじゃない」プハッ


加賀(な、何故潜水していたのかしら……)←隣のドックにいた
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 21:46:25.82 ID:ShYD02sE0
親潮「司令、ご報告です」

提督「うん」

親潮「先程は誠に申し訳ございませんでした」

提督「気にしないで。僕も弱い所見せちゃったからね」

親潮「……あの、司令」

提督「何かな」

親潮「司令に……親潮は、必要でしょうか?」

提督「勿論。親潮は僕にとって大切な子だよ」

親潮「たっ、大切な……っ!?」

提督(また赤くなっちゃった)
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 21:57:51.89 ID:ShYD02sE0
親潮「司令、ご報告です!」

提督「うん」

親潮「本日の夕食は陽炎姉さん、黒潮さんと共同でお作り致しました!」

陽炎「いえーい」

黒潮「ふふーん」

提督「おー」

親潮「陽炎姉さんがクラムチャウダー、黒潮さんがお好み焼き、そして私、親潮がカツレツです」

提督「ボリュームたっぷりだね」

親潮「そ、それでは司令、まずは親潮のカツレツを」

陽炎「し・れ・えっ♪ 陽炎特製のクラムチャウダーよっ! あーん♪」

親潮「!」ガーン

提督「あーん」

親潮「!!」ガガーン

陽炎「どーお? 私のお料理は?」

提督「もむもむ……ん、凄く美味しい」

陽炎「えへへ、でしょー?」

親潮「し、司令、次こそ親潮の」

黒潮「司令はーん♪ うちのお好み焼きも食べてーな♪ あーん♪」

提督「あーん」

親潮「!!!!」ガガガガーン

提督「はふはふ……うん、めっちゃ美味しい」

黒潮「ふふふーん♪」

親潮「…………親潮は、大丈夫です……」

提督(親潮が崩れ落ちてる……?)
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 22:03:52.82 ID:ShYD02sE0
 

提督「……ね、親潮」

親潮「……?」

提督「親潮のカツレツも食べたいな」

親潮「!!!!!!」

親潮「た、食べて頂けるのですか!?」

提督「勿論」

親潮「っ〜〜〜〜ありがとうございますっ!」

提督「大袈裟な」

親潮「で、では! あ、あーん♪」

提督「……あの、親潮?」

親潮「は、はい!?」

提督「その、切ってくれたら嬉しいなーって」

親潮「…………あ」←丸ごとフォークに刺してあーんしてた


陽炎「ふふっ、純粋ねぇ」

黒潮「あはは、ちょいっと天然入っとるけどね」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 22:12:16.32 ID:ShYD02sE0
親潮「司令、ご報告です!」

提督「うん」

親潮「本日の秘書艦業務、全て終了致しました!」

提督「今日は一日ありがとう」

親潮「い、いえ! 秘書艦として当然の事をしたまでです!」

提督「それでも、ありがとう」

親潮「あぅ……」

提督「……ね、親潮」

親潮「は、はい! 何でしょうか!」

提督「良かったらこれからも、秘書艦やってみる?」

親潮「も……勿論です! また秘書艦にして頂ける日があれば、喜んで!」

提督「ああいや、そうじゃなくて」

親潮「えっ?」

提督「明日からもずっと、秘書艦やってみないかなー、って」

親潮「………………えっ?」

提督「どう、かな」

親潮「…………っ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

親潮「よっ……喜んでお受け致します!!!!」

提督「ありがとう……それじゃあ、明日からも、宜しくね」

親潮「はいっ……はいっ……!」ポロポロ

提督「な、泣かないで!?」
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 22:15:43.79 ID:ShYD02sE0
親潮「し、司令っ……」グスッ

提督「よしよし」ナデリナデリ

親潮「明日からもずっとっ……ご報告させて頂きますっ……!」

提督「うん」

親潮「なので親潮をっ……これからもずっと、ずーっと……宜しくお願いしますっ……!」

提督「……うん」
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 22:16:55.44 ID:ShYD02sE0
親潮「司令、ご報告です!」

提督「うん」

終わり。
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 22:18:14.48 ID:ShYD02sE0
親潮は真面目天然可愛い。あとチョロそう。
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 22:22:54.95 ID:MGGvjiJd0
乙……ところで親潮とは誰だ?黒潮の間違いだろ?そんな子うちにはいないぞ
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/04(月) 23:10:03.47 ID:+LpKrSQMo
お父さんよく見て朝潮でしょ?
親潮でも、黒潮でもないでしょ?
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/06(水) 07:29:50.99 ID:IfttZUMpO
あさしお、おやしお、くろしお


潜水艦っぽい!
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/07/09(土) 01:55:14.29 ID:LiYNwOxY0
むらくもイメージ
「まアね、あなた、あの松の葉がこの頃それは綺麗に光るのよ」
「お前は松の木を見ていたんだな」
「ええ」
「俺は亀を見てたんだ」
「お前はそこで長い間寝ていて、お前の感想は、たった松の葉が美しく光ると云うことだけなのか」
「ええ、だって、あたし、もう何も考えないことにしているの」
「人間は何も考えないで寝ていられる筈がない」
「そりゃ考えることは考えるわ。あたし、早くよくなって、シャッシャッと井戸で洗濯がしたくってならないの」
「洗濯がしたい?」
「お前はおかしな奴だね。俺に長い間苦労をかけておいて、洗濯がしたいとは変った奴だ」
「でも、あんなに丈夫な時が羨ましいの。あなたは不幸な方だわね」
「うむ」
「なるほど、俺ももう洗濯がしたくなった」
「あたし、いま死んだってもういいわ。だけども、あたし、あなたにもっと恩を返してから死にたいの。この頃あたし、そればかり苦になって」
「俺に恩を返すって、どんなことをするんだね」
「そりゃ、あたし、あなたを大切にして、……」
「それから」
「もっといろいろすることがあるわ」
「俺はそう云うことは、どうだっていいんだ。ただ俺は、そうだね。俺は、ただ、伊豆の大島あたりへいっぺん行って、それも、桜の咲いているところでなくちゃ行く気がしない」
「あたしも行きたい」
「お前は絶対安静だ」
「いや、いや、あたし、歩きたい。起してよ、ね、ね」
「駄目だ」
「あたし、死んだっていいから」
「死んだって、始まらない」
「いいわよ、いいわよ」
「まア、じっとしてるんだ。それから、一生の仕事に、松の葉がどんなに美しく光るかって云う形容詞を、たった一つ考え出すのだね」
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/09(土) 10:26:02.93 ID:zw0noi1B0
乙……?
終わったのかな?
乙してもいいのかな?
と、読んでる人が迷ってしまうので、終わったのならそのように書くのがオススメ
それと、セリフの間を一行空けると読みやすいかも

ところで……昔の文学みたいな感じがイイですな
あじわい深い
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 18:31:08.96 ID:f1CVosX10
2〜4レスほど
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 18:33:24.83 ID:f1CVosX10
【天使と悪魔】

<私室>

ポーラ(んあ〜、あっつい。あっつい!!服がじゃまぁああ…)

    (なんでこんな時に限ってレイボーがこわれるのぉ…ああ〜服ぬぎたぁいぃぃい)

    (でも服を脱ぐとザラ姉さまにものすごくものすごーく怒られるし…あ、そうだわ!)

    (マーミヤでレイシュー…?だっけ?あれ飲めば!!)

    (…ホントはワインがいいんだけど、ザラ姉さまってばなんで最近厳しいの……?)

    (この前なんか2本しか飲んでないのなあ……)

    (ま、いいや、ワインじゃなきゃ大丈夫よ!トラットリア・マーミヤ…行かなきゃ!!)

<廊下>

五月雨「♪〜」

ポーラ(あれ?あの青髪の子、えっと…サミィ!!ん?違ったかなぁ?)

    (とにかく、あれって!!)

「Bellina,Angelina  サミィ!!」

五月雨「え、……あ、わ、私ですか?」

ポーラ「そうよ。サミィ以外居ないじゃない?」

五月雨「サミィ…、それに、えっと、べ、べり?あんじ?えっと、何ですか?」

ポーラ「ベッリーナ・アンジェリーナ?」

五月雨「そう、それです!」

ポーラ「えーっと…なんだったっけ?」

五月雨「えぇ…?」

ポーラ「あ、ちがうのよ!日本では何て言うのか…あ、『可愛い天使ちゃん』!!」

五月雨「な、え?かわ…も、もう!!からかわないでくださいよぅ!!」

ポーラ「えー?からかってなんかいませんよー?実際かわいいです。リべみたい」

    「まあ、今のは普通男性が女性に対して使うので,ちょーっと変ですけどねえ」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 18:34:58.75 ID:f1CVosX10

五月雨「あぅ…、え、あ、そ、その!!私に何の用でしょうか?」

ポーラ「あ―そうそう。それでね、そのCocomero、どこに運ぶのかなあって」

五月雨「そのって?ここメロ?…このすいかですか?」

ポーラ「そうそう、Cocomero!!美味しいですよねぇ!!」

五月雨「えっと,普段遠征任務で護衛している船団の皆様から,ちょっとしたお礼にって」

     「いっぱいもらっちゃったので、どうしようかなって…とりあえず自分の部屋へ」

ポーラ「ほうほう…、ねえサミィ?」

五月雨「な、なんですか?」

ポーラ「それ、いーっぱい、余ってるんですよねえ?」ジュルリ…

五月雨「は、はい」 

ポーラ「…ちょーっと分けて欲しいなーって?」

五月雨「え?あ、はい。大丈夫ですよ。というより、今から食べようと思ってたので」

     (全部寄越せとか、そんなこと言われるんじゃないかって思った…)

ポーラ「サミィ、ホント?!アンジェリーナ・サミィ!!!!」

五月雨「も、もう!!その呼び方は恥ずかしいからやめてください!!」

    「コホン…、と、とにかく、このあと縁側で食べるので、よろしければ…」

ポーラ「Grazie、じゃあ、ナイフとフォークとLimone、持ってきますねえ」

五月雨「えっ?」


193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 18:36:56.61 ID:f1CVosX10
<縁側>

五月雨(ナイフ?フォーク?スイカに?) モキュモキュ

ポーラ「お待たせ…あーっ」

五月雨「な、なんですか」 ビクッ

ポーラ「手づかみだと手が汚れちゃいますよ?はい、これ?」

五月雨「やっぱりナイフとフォークなんですね」

ポーラ「?…あー、そういえば、日本ではピッツァも手づかみでしたね」

五月雨「え?違うんですか!!!」

ポーラ「あんな熱いもの、手が火傷しちゃいますよぉ?しっかりナイフとフォークを使います」

    「まあ、まったく手づかみで食べないかといえば違いますけど…」

五月雨「そうだったんですね…」

ポーラ「んー、そうだわ!!ご飯を手づかみで食べないでしょう?それと一緒よ!!」

五月雨「ああ!言われると確かに可笑しい!!うぅ…なんだか恥ずかしくなってきました」

ポーラ「ふふ、でもあんまり気にしなくていいですよ」

五月雨「え?」

ポーラ「ゴーォウに入ってはゴーォウに従えって奴です。ポーラ、勉強しました」

    「よくザラ姉さまも…」



ザラ『いい、ポーラ?私達は確かにイタリアの艦だけど、日本の艦隊に配属されるんだからね!』

   『色々文化の違いはあるけど、あっちの【普通】とこっちの【普通】は違って当たり前なの!』

   『変だなって思っても、向こうではそれが【普通】かもしれないのよ?』

   『だから、私たちの【普通】を押し付けてはいけないの』
  


ポーラ「って言ってましたしねえ」

194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 18:39:26.80 ID:f1CVosX10

五月雨「ふぁああ、大人なんですね」

ポーラ「ふふ、自慢の姉さまです。あ、でも大人なんかじゃないですよ」

五月雨「え?あっ…」

ポーラ「ポーラがワインをほんの、ほんのちょーっとでも飲むと怒るし…」

    「ポーラ、なんにも悪いことしてないのに、なぜかお説教なんですよぉ」

    「ザラ姉さまはあれです。大人じゃなくてディアブ…「へぇ…」…ロ?」

ザラ「ポーラ?どうしたの?続けていいのよ?」

ポーラ「あーっ、ザラ姉さま!!どうしてここに?」

ザラ「ポーラが部屋に居ないから心配で探してたのよ?」

ポーラ「ああ、そうだったんですねぇ…。あ、そうだわ!ザラ姉さまもほら!!Cocomero」

ザラ「ポーラ?」

ポーラ「…はい」

五月雨「あの、ザラ…さん?」

ザラ「ごめんね五月雨さん。ちょっとポーラ借りていい?」

ポーラ「まってザラ姉さま!!ポーラ今日はまだワイン飲んでないのよ!!」

ザラ「ふぅーん?」

ポーラ「だから、あの、あのーぅ」

ザラ「ねえ、大丈夫よね?なにか、大事なお話だったかしら?」

五月雨「あ、い、いえ、世間話というか、たわいもない話だったので…えーっと…はい」

ザラ「そう。ごめんなさい。この埋め合わせは後でちゃんとするから」

五月雨「え?お、お気になさらず?」

ポーラ「アンジェリア!!サミィ!!まって!ポーラを見捨てないで!!」

ザラ「それじゃあポーラ?今度は私とお話ししましょう?」

   「でもごめんねポーラ?」

ポーラ「んぁ?な、なんですかザラ姉さま?」

ザラ「アンジェリアじゃなくて……Diavoloで、ねえ?」

ポーラ「あーっザラ姉さま!!違うのよ!!待ってちが、話を!!!!!」

    「アンジェリアァアアアアアアアアアア!!!!!」
















五月雨(そういえばポーラさん、なぜかレモン持ってきたなぁ。合うのかな?レモン?)

シボリシボリ、パク、モキュモキュ

五月雨「あ、スイカにレモンって、美味しいんですね………うん」
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 18:39:53.43 ID:f1CVosX10
終わり
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/17(日) 19:56:55.65 ID:DQUW6rZ/0
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/18(月) 23:47:12.79 ID:UL6aY5iDo
スイカは揚げるもの
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/19(火) 02:45:28.80 ID:jig8/LtjO
大天使五月雨ちゃん可愛い
五月雨ちゃんと異国の料理シリーズほんとすこ
前のローマとピザのやつも同じ人だよね?
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 09:00:58.63 ID:em1utnKn0
2レスお借りします
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 09:02:49.76 ID:VZLmyBWKO
提督「大井、誕生日おめでとう」

大井「はい!ありがとうございます!」

提督「それで、プレゼントなんだが……」

大井「はい」

提督「すまないが何が良いのかわからなくてな…用意できていないんだ」

大井「えっ…」

提督「だから、俺の独断でお前が喜びそうなことを準備した」

大井「は、はぁ……」

提督「まずはこれを読んでくれ…」

大井「っ!こ、これってラブ――」

提督「良いから読んでくれ」

大井「は、はいっ!…………は?」

提督「どうだ?気に入ってくれたか?」

大井「いや、あの……これって…」

提督「遺書だ」

大井「えっ」

提督「で、肝心なのはここからだ……では大井」

大井「はい?」

提督「日頃の恨み、その酸素魚雷で全部俺にぶつけるがいい!」

大井「えっ」

提督「お前、俺に魚雷ぶつけるって脅してるときが一番楽しそうだからさ…」

大井「えっ…あの…」

提督「大丈夫。さっき読んでもらった通りお前に罪はない。ただ単に上官に強要されただけと扱われるだろう」

大井「あ、その…え?」

提督「さぁ。常日頃から溜まりに溜まったストレスを俺に遠慮なくぶつけるんだ!」
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 09:03:31.67 ID:VZLmyBWKO
大井「…………」

提督「ほら!早く!カモン!」

大井「っ…バカじゃないですか!?」

提督「……大井…?」

大井「あんなの冗談ですよ!なんですか真に受けて!」

提督「…………」

大井「…その……す……きな人に魚雷を放つわけありません!」

提督「………大井…」

大井「何より……そんなこと、私が悲しく…おかしくなるだけですよ」

提督「…………」

大井「いいですか!?私は提督が側にいてくださるだけで十分幸せなんです!ですから…遺書とか……そういうの、やめてください…」

提督「…………そうか…よし」

大井「っ」

提督「今日は……いや、ずっとそばにいてやる。それが誕生日プレゼントだ」

大井「あ……」

提督「不満か?」

大井「い、いえ!…ありがとうございます!」

提督「…………まぁ」

大井「はい?」

提督「来年はちゃんと忘れずプレゼント用意しとくから」

大井「はい!……忘れず?」

提督「あっ」

大井「えっ」
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/19(火) 09:06:26.45 ID:VZLmyBWKO
大井っちの誕生日が終わってたことにようやく気づきました
懺悔の代わりに
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/19(火) 09:36:32.50 ID:wzFQ/cdMo
おつ
これは酸素魚雷不可避
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/20(水) 15:34:03.90 ID:7r3WCRAl0
大井っちはとてもよい
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 11:25:43.46 ID:LqZfBUV/O
数レスお借りします
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 11:27:29.23 ID:LqZfBUV/O
提督「……どうしてここに集められたかわかるか?」

加賀「……」

天龍「……」

皐月「……あ、あの…」

提督「なんだ?わからないのか?」

皐月「えぅ……」

提督「……お前たちを兵器だと考える輩もいるが、私はそうとは思わない」

加賀「…………」

提督「だから君達の日常は私含む軍の管轄外だと思っている。その上で巷の同年代と同じような暮らしをさせてあげたいと考え、様々なことに尽力してきた」

天龍「……」

提督「だが、これは些か羽目を外しすぎてはいないか?」

皐月「…………」

提督「………………公私混同という言葉がある。これは社会人…ましてや軍人にとっては最もやってはいけないことであり、残念ながら君達も軍人にカテゴライズされる身だ」

天龍「…………」

提督「……私が言いたいのは、任務中…まして出撃中にスマホを弄るなということだ!」

皐月「!」

加賀「!」

天龍「!」

提督「お前ら馬鹿か!?通常海域とはいえ戦争だぞ!遠足じゃないんだよ!」

皐月「で、でもズバッ○が」

提督「ズバッ○!よりによってズバッ○だと!?ふざけているのか!」

加賀「……お言葉ですが、従来のゲームと同じと思わないで下さい。提督のそういった古びた固定観念は今後様々な悪影響が表れると思います」

天龍「ちょ」

提督「そういうんじゃねぇんだよ!」

天龍「ひっ!」
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 11:28:41.53 ID:LqZfBUV/O
提督「ズバッ○であろうとクロバッ○であろうと関係ないんだよ!仕事を放棄して何ポケモンマスターになろうとしてるんだよ!」

天龍「す、すまなかった!二人も反省してるし、そろそろ…」

加賀「ポケモンマスターではありません。ブリーダーです」

天龍「おい!」

提督「んなもんどうでもいいわ!なんで敵に向けるのがカメラなんだよ!砲向けろよ!」

皐月「ひっ……ごめんなさい…」

天龍「悪かった。本当に反省してるから…な?加賀さん……反省してるよな?」

加賀「それは戦艦だった私への当て付けかしら?」

天龍「たのむって……」

提督「加賀!お前はもっと質が悪い!」

加賀「…………」

提督「索敵機にスマホ乗っけて飛ばすな!妖精さんから苦情が入っている!」

加賀「……瑞鶴から、あの辺りにはポ○チャマが出るって聞いたのよ」

提督「瑞鶴もか!あー!くそっ!」

天龍「謝る!もう二度とふざけないから!な?二人とも!」

提督「もう我慢ならん!この事は上に報告させてもらう!」



提督「――というわけなんです!私の監督不十分という面もありますが、あまりにも――」

元帥「どこだ?」

提督「へ?……あ、横須賀配属の――」

元帥「違う!○バットか出るのは何処だと聞いているんだ!」

提督「えっ」
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/22(金) 11:31:20.16 ID:LqZfBUV/O
以上です
ついに上陸。ですがやろうとしたけどスペック的に無理でした
なのでむしゃくしゃして書いた
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/22(金) 12:21:22.13 ID:qLOlPaKyo
乙〜
こっちなんか対応してない機種とかいわれるわ…
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/22(金) 17:06:01.83 ID:hyQKASlmO
おつ
ズバット小刻みに動くから当てにくいんだよな
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/27(水) 22:50:42.91 ID:kH5rkupK0
8〜9レスほど
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/27(水) 22:52:59.32 ID:kH5rkupK0
【Vino caldo(ホットワイン)】



(ヤクタタズガ…)

(うるさい…)

(ナゼ、オマエハコッチニコナイ?)

(やめて…)

(ヤクタタズドモトノオアソビガ、ソンナニタノシイカ?)

(オマエモ……)




(本当は、私と、「もと」は同じでしょう?)










ザラ「違うっ!!!!!!…あ」

  (…今のは、夢?ううん、違う。夢じゃなくて…私は、本当は……)

ポーラ「…あ〜、ザラ姉さま?」

ザラ「あっごめんねポーラ。起こしちゃ…」

ポーラ「どうしたんです……え?わ〜、ワインこんなに飲んでいいの?!うぇはふふふ♪……スピー」

ザラ「…寝言か」

   (何だか、眠れないな。…夜風にでも、あたりに行こう)

213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/27(水) 22:54:19.12 ID:kH5rkupK0

ザザーン…、ザザーン……

ザラ(夜の海って、まっくらね。今日が満月じゃなかったら、ほんと何にも見えないんだろうな)

  (…何だか、吸い込まれそう)

(ソウダ…)

ザラ(っ!!またっ…)

(ソウダ、コッチニコイ…)

ザラ(やめて…、うるさい、違うの、違うんだってば!!)

(サア、オマエモ…)

ザラ(嫌違うやめてうるさいうるさいウルサイウルサイウルサイッ!!)

(マタ、シズンデ「誰かそこに居るんですか?!」

ザラ(えっ?)
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/27(水) 22:56:31.00 ID:kH5rkupK0

五月雨「もう、ダメですよ!消灯時間はとっくに過ぎてるんですから!早くお部屋に…あ、あれ?ザラ…さん?」

ザラ「五月雨…さん?どうしてここに?」

五月雨「私は今日、秘書艦ですから、夜の警邏です」

    「…なんて、本当はちょっと眠くなっちゃったから提督にお願いして、お散歩を…」

    「でも、消灯後は警邏隊以外出しちゃダメなんですからね!」

ザラ「…そうよね、ごめんなさい。すぐ、もどるね」

五月雨「…どうかしたんですか?」

ザラ「えっ?」

五月雨「なんだか、酷い顔です。眠れないんですか?」

ザラ「ええ…ちょっと、嫌な夢をみて…ううん、今も…」

五月雨「今も?」

ザラ「ううん、ごめんなさい、忘れて。…じゃあ、私は部屋に…」

五月雨「あ、あー、そうでした!私、本当は、お散歩じゃなくて、本当に警邏だったんです!」

ザラ「…はい?」

五月雨「で、出歩きはいけなんですよー」

    「あ、で、でも、なんで出歩いたのか、理由がわからないと、私も叱っていいのかわからないなー」

    「…って、うん、はい…、え、えーっと、あ、あの!!」

    「ち、力になれるかはわかりませんけど!良かったら、話してくれませんか?って、そのぉ…」

ザラ「…っぷ。ふふ、うふふふ」

五月雨「な、なんですか!なんで笑うんですかぁ!!」

ザラ「さ、五月雨さんって、う、嘘が、嘘がつけないのねって…ふふ…」

五月雨「うう…」

ザラ「…でも、ありがとう。ちょっと元気出たかも。そうね、よかったら話、聞いてくれる?」

五月雨「はい!…あ、そうだ!ちょっと待っててくださいね!すぐ戻りますから」

ザラ「え?いいけれど?」

215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/27(水) 22:57:38.78 ID:kH5rkupK0

ザラ(ちょっとって言ってたけど、それなりに時間が経ってないかしら?)

   「…くしゅん!…ちょっと、肌寒いかな」

五月雨「ご、ごめんなさい!お待たせしました!」

ザラ「五月雨さん、いったい何を……これは?」

五月雨「この前ポーラさんから教わったんです!少し寒い日にはこれが一番だって」

ザラ「この匂い…これって、Vino・Caldo?」

五月雨「はい。今日持ち主がわからないワインを見つけたの思い出したので、せっかくだし、つくっちゃいました!」

ザラ「でもどうせなら、一緒に鎮守府にもどって飲めばよかったんじゃ……」

五月雨「あっ…、あ、そ、その!私、警邏ですから!外に居なくちゃいけないんです!…ぅう」  

     「そ、そんなことより!その、お話し、聞かせてくれませんか?」

ザラ「うん。あのね、五月雨さんは…」

五月雨「さん、は、いらないですよ!五月雨でいいです」

ザラ「そう?」


五月雨「はい!だってザラさんは、私の、私たちの艦隊の一員ですから!」

216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/27(水) 22:58:23.04 ID:kH5rkupK0

ザラ(っ!!)

五月雨「そんな、他人行儀な…って、あ、あれ!?ザラさん!どうしたんですか!?」

ザラ「…っ、う、ううん…、っ…、な、なんでも、なんでもないの…グスッ」

   「そっか、私、ヒック、こ、この艦隊の、一員…なんだ、って、なんだか、あ、安心しちゃって」

五月雨「えっ?えっと、ち、違うんですか?あ、あれ?あれぇ?」

ザラ「ううん、そうよ。…グス、そうよね、わたし、この艦隊の一員、だよね」

五月雨「よ、よくわからないですけど!ザラさんは私たちの仲間ですよ?」

ザラ「…そう、そうよねっ。っ…ごめんね、五月雨。グスッ、ちょっと、落ち着くまで、待ってて…ヒック」

217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/27(水) 23:04:19.27 ID:kH5rkupK0

五月雨「えっと、落ち着きましたか?」

ザラ「ええ。…ごめんなさい、せっかく作ってもらったのに、ちょっと温くなっちゃったね」

五月雨「き、気にしなくていいですよー、実は私、猫舌なんですー」

ザラ「…ふふ、やっぱり嘘がつけないのね。…んっ…Otttimo、とってもおいしいわ」コクコク

五月雨「本当ですか?やったぁ!」

ザラ「…Grazie 五月雨」

五月雨「えへへ、これくらいなら、また作れますよ!」ドヤ!

ザラ「…っ、ふふ、うふふ、あはははは」

五月雨「えっ、なんで笑うんですかあ!!」

ザラ「ううん、本当に無意識だったんだなって…でも、Grazie di tutto 五月雨」

五月雨「???」

ザラ「…うん!なんだか泣いてスッキリしたわ、これならよく眠れそう。そろそろ部屋に戻るわね」

五月雨「んーと、よく、わからないけど、ザラさんが元気になってよかったです!」

ザラ「あ、さんづけってことは、五月雨は私のこと他人だと思っているのね。…ザラ、とっても悲しいわ」

五月雨「あ、あ!こ、これは違うんです!えっと、癖みたいなもので!深い意味はないんですぅ!!」

ザラ「ふふふ、冗談よ。あ、カップはこっちで戻すから」

五月雨「ありがとうございます」

ザラ「じゃあね、五月雨。秘書艦、がんばってね! Buona notte」

五月雨「はい!ぼなのって、です!」

五月雨(…あ、あれ?そういえば結局、お話しって…あ、あれぇ?)


218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/27(水) 23:05:58.00 ID:kH5rkupK0

≪翌朝≫

ポーラ「ヴェェアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

ザラ(うう…せっかくよく眠れたのに、朝から騒々しい…)

   「もう!ポーラ、どうしたの!!うるさ…」

ポーラ「ポーラの隠してたヴィンテージがない!!ないです!!なんで!!どうして!?」




『持ち主がわからないワインを見つけたの思い出したので、せっかくだし、つくっちゃいました!』




ザラ(……あっ)




ポーラ「ザ、ザラ姉さまぁ…グスッ、ポーラの、ポーラのヴィンテージ、知りませんかぁ?」

ザラ「え、えっと……さあ、しらないわね…」

219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/27(水) 23:06:35.85 ID:kH5rkupK0
終わり 
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/27(水) 23:10:11.79 ID:eKSqQyJvo
おつおつ
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/27(水) 23:47:55.11 ID:TfSWSijFo
乙です
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/28(木) 01:38:29.33 ID:JTM3d0b2O
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/29(金) 19:13:50.97 ID:VIzwjGfuO
これらをまとめてスレ立てしても成り立つであろうクオリティだな
次の五月雨ちゃんと外国艦SSも期待してる
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/06(土) 00:54:05.91 ID:SMLv+HSL0
7〜8レスほど
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/06(土) 00:56:51.80 ID:SMLv+HSL0
【大人の女性とは】



提督「ドジっ子を改善したい…ですか?」

五月雨「はい!五月雨、その、いろいろと失敗が多いじゃない、です…かぁ…」シュン…

提督「自分で言ってて落ち込まないでほしいのですけれど…、まあ、そうですね」

五月雨「うぅ…、そこは嘘でも慰めてほしかったです」

提督「………そこの絨毯のシミは、確か…」

五月雨「あ、あー!あー!それでですね!どうしたらいいんでしょうか?」

     「私、もっと大人っぽくなりたいんです!」

提督「そうですね。まずは、落ち着いて行動すればいいんじゃないでしょうか?」

五月雨「落ち着いて…」

提督「はい。五月雨さんは頑張り屋さんですが、頑張ることと焦ることは違います」

   「ゆっくり、落ち着きをもって行動すること、これを試みてはいかがでしょうか?」

五月雨「おぉー。…でも、やっぱりどうしたらいいんでしょう。」

     「いきなり落ち着いてといわれても…うぅーんと、えーっと…」

提督「そうですね。お手本となる方を見つけて、観察をしてみては?」

   「自分と違うところを、いいなと思うところを探して、真似してみましょう」

   「そういえば最近五月雨さんは…うん、彼女なんか、ピッタリではないでしょうか?」

   「いまなら厨房に居ると思いますよ。なんでも祖国の朝食を作りたいとかで、使用許可を取りに来てましたし」

五月雨「…彼女?」
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/06(土) 00:57:46.18 ID:SMLv+HSL0

(焙煎具合は…うん、いいですね、いいと思います)

(ああ…コルネットもいい感じ、あと少しね。…ちょっと、作りすぎちゃったかしら)

じーっ

(牛乳と…お砂糖は…ああ、このビンなんですね)

じーっ

(それと…)

(えーっと…)

じーっ

「あの…、私になにか御用でしょうか?」

五月雨「あ、ご、ごめんなさい!…お邪魔でしたか?」

「いえ、お邪魔とかではないんですよ。ただ、どうして私のことを見ているのかなって」

五月雨「はい!私、ドジっ子を改善したくて!!大人の女性になりたいんです!」

「ああ、大人の…ええっと、うん……えっ?」
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/06(土) 00:59:15.08 ID:SMLv+HSL0

「ああ、そういうことだったんですね」

五月雨「はい。だからリットリオさんを見てれば、なにかわかるんじゃないかなって」

リットリオ「うーん、私を見てもあまりわからないと思いますけど…ああ、そうだわ」

     「せっかくだし、五月雨ちゃんも朝食食べませんか?少しコルネット作りすぎちゃって」

五月雨「いいんですか?!やったぁ!」
 
     (でも、こるねっとってなんだろう?)

リットリオ「それと、五月雨ちゃんはカプチーノ飲めますか?」

五月雨「かぷちーの!知ってますよ。この前暁ちゃんが飲んだって言ってました!」

リットリオ「あら、そうだったんですね」

五月雨「『苦いコーヒーを飲めるのが一人前のレディなのよ』って、だから、飲んでみたいです!」

リットリオ「苦い?……ああ、なるほど」

五月雨「?」

リットリオ「とりあえず、ご用意しますね」

228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/06(土) 01:02:27.42 ID:SMLv+HSL0

五月雨「わぁ、美味しそう。これがこるねっと!クロワッサンみたいですね」

     「あと、かぷちーの…量が、少ない?」

リットリオ「ええ、これをいれますから」

五月雨「とっても泡立ってますけど、牛乳、ですか?」

リットリオ「はい。蒸気で泡立てた牛乳です。これを、こうして……はい、できました」

五月雨「綺麗…、ハート、ですか?」

リットリオ「はい。熟練のバリスタは、もっと綺麗に、もっと複雑な模様を描けるんですけどね」

五月雨「へぇ…、でも、暁ちゃんが言っていたのと違うような」

リットリオ「きっと、それはエスプレッソ、しかも、お砂糖を入れないやつですね」

五月雨(でも、暁ちゃんたしかにかぷちーのって……)

リットリオ「香りは、楽しめるでしょうけど…うーん、普通はお砂糖も入れますね」

      「無糖派も、居なくはありませんけれど…まあ、人それぞれですけれど、ね」

五月雨「えっ?」

リットリオ「それと、カプチーノは今みたいに牛乳をいれます」

五月雨「でも、これって苦味を楽しむものじゃないんですか?…あんまり、くわしくないですけど」

リットリオ「ふふ、ほろ苦い人生…艦生かしら?…エスプレッソやカプチーノくらい、甘くたっていいじゃないですか、なんて」

五月雨「おぉ…なんだか大人っぽい!」

リットリオ「ふふふ。さて、お話はこれくらいにして、とりあえず食べましょうか」

五月雨「はい。頂きます!」

リットリオ「Prego buon appetito(どうぞ、召し上がれ)」
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/06(土) 01:03:59.53 ID:SMLv+HSL0

五月雨(ふぁあ、このこるねっと美味しいなぁ…)サクサク…モキュモキュ…

     (それに、おぉ!かぷちーの、ほろ苦いけど…、甘い!何だか大人って感じです!)コクコク

     (…あ、いけないいけない。こういうのはゆっくり、優雅に、大人っぽく…)

リットリオ「ふぅ。うん、よかった。美味しくできてましたね。あと、ゴチソウサマ、だったかしら」

五月雨「あれ?もう食べ終わったんですか。私てっきり、もっとゆっくり食べるのかなって」

リットリオ「ふふ、朝はさっさと済ませて仕事に行くのも、大人の女性ですよ?なんて、ね」

五月雨「ふぁあ…」

     (これが、これが『大人の女性』!落ち着きもあって、しっかりしてる!見習わないとなあ…)
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/06(土) 01:08:27.42 ID:SMLv+HSL0

ローマ「姉さん、ちょっと遅くな…、うん?なんで貴女がここに?」

五月雨「あ、ローマさん!ぶぉんじょるの!」

ローマ「あら、イタリア語。Buon giorno 五月雨」

リットリオ「あのねローマ、五月雨ちゃん、大人の女性になりたいらしいの」

ローマ「はぁ?」

五月雨「私ドジが多いので、落ち着きのある方を見て、なにか学べないかなって」

ローマ「ふぅん。…正直よくわからないけれど、まあいいわ」

     「それで、ほら、さっさとしてよ姉さん。姉さんが頼んだんでしょう?」

リットリオ「あ、えっと、そうだったわね…うん」

五月雨「?」

ローマ「あと、五月雨」

五月雨「はい、なんですか?」

ローマ「貴女、騙されてるわよ。姉さんは決して五月雨が目指すような女性なんかじゃないわ」

リットリオ「ロ、ローマ?」

五月雨「えっ?」

ローマ「最近食べ過ぎで、少し体系がアレになってきているし」

リットリオ「ローマ!それは!」

ロ―マ「それに、自分一人じゃできないからって、私に手伝いを頼むくらいだもの、まったく…」

    「そろそろ部屋の片づ、おごっ!!」

五月雨「え?えっ?リ、リットリオ、さん?」

リットリオ「あ、あらいけない。ローマ、どうしたの?お腹でもいたいの?」

ローマ「みぞお…ぐっ、……………」

リットリオ「わ、わあ!たいへん、ろーまがいしきをうしなっちゃったわ!」

五月雨「あ、あの…」

リットリオ「じゃ、じゃあね五月雨ちゃん!あとごめんなさい。食べ終わった食器、片づけてくれませんか?」

五月雨「あ、はい。あの、ローマさ…」

リットリオ「Ciao!!」

五月雨「ちゃ、ちゃお……????」













提督「それで、彼女からなにか学べましたか?」

五月雨「えっと…、大人の女性は…、拳で、語るもの?」

提督「えっ?」
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/06(土) 01:09:23.74 ID:SMLv+HSL0
終わり
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/06(土) 01:26:33.73 ID:nMu3dVkrO
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/06(土) 01:53:34.61 ID:wGghEaXcO
出たな!
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