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クマ「ゲッターロボ・クマー!」
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261 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/07(土) 09:42:29.28 ID:0oKAVaRPo
クマ「とどめクマ! ゲッタートライデント!」カチッ
シュコッ ジャコンッ! ガシッ
ナガレ『槍……三叉槍ってやつか!』
クマ「スパークチャージ!」
キィイン……パチパチッ
ジン『槍の穂先が帯電している……確かゲッタートライデントはゲッター線をエネルギー変換して穂先に集中させる事が出来る』
ナガレ『溜めたエネルギーは、ゲッタービームとは異なる方法で放出する事もできる、だったか!?』
バチバチッ……!
クマ「大正解クマ! ナガレ、意外と憶えているクマ」
ナガレ『伊達に何度も聞かされてねえよ!」
クマ「それもそうクマ。……臨界、到達クマ!」
262 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/07(土) 09:43:43.61 ID:0oKAVaRPo
メカザウルス「グオオッ……グオオオオオオオオオオオッッッ!」
ナガレ『こ、こいつ! あれだけ叩きのめしてまだ動きやがる!』
ジン『なんてしぶとい奴……!』
メカザウルス「グオオオオオオオオオオオオオッッッ!」
バシュバシュバシュッ! ブオワァッ! プスプスッ……
ナガレ『使えねえレーザー光線まで動員しての最後の悪足掻きか……熊公!』
クマ「大丈夫クマ!」
ナガレ『これで大丈夫じゃなかったら帰った後にどつき回す!』
ジン『やっちゃって、クマちゃん!』
クマ「ゲッター……スパークネット!」
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/07(土) 09:44:29.29 ID:0oKAVaRPo
バリバリッ……パンッ
バッシャアアァァァァアアアンッ!
メカザウルス「グオオオオオオオオオオッッッ!?」
ドガァン! バゴォ! ズババババババアッ!
ナガレ『穂先から放たれたエネルギーが四方八方に拡散して、網のように広がってやがる……』
クマ「海中での有効範囲の直径は実質無限、この技から逃れる術はないクマ!」
バリバリバリッ……!
メカザウルス「グオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!」ビキッ
バキバキ……!
どかああぁぁぁぁああン!
264 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/07(土) 09:46:42.26 ID:0oKAVaRPo
ゴポゴポ……
クマ「メカザウルスの撃破、確認クマ」
ジン『倒し、た……?』
ナガレ『つっ、疲れた……』ドサッ
ジン『まったく、ナガレが駄々を捏ねなきゃこんな苦労する事も無かったのに』
ナガレ『うるせぇ。もうそれは言うな……』
ジン『やだ。未来永劫事ある毎に言ってやる』
ナガレ『ふざけんな!』
クマ「二人とも、そこまでクマ」
ナガレ『チッ……へいへい、わーったよ』
クマ「他、敵性の存在は認められずクマ。状況終了――――」
クマ「ゲッターチーム、これより帰還するクマ!」
265 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/07(土) 09:47:17.10 ID:0oKAVaRPo
バオンッ
ナガレ「…………」
ジン『…………』
クマ『…………』
ナガレ「…………」
ジン『…………』
クマ『…………』
ナガレ「…………」
ジン『…………』
クマ『そう言えばナガレ』
ナガレ「なんだよ」
クマ『戦闘前に言ってた喧嘩の決着、付けるクマ?』
ナガレ「ブッ!?」
ジン『アハハハハハハハハッ!』
266 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/07(土) 09:47:59.58 ID:0oKAVaRPo
ナガレ「お前あの会話の後でそれを言うか!? やらねーよ! 疲れた、帰ったらすぐ寝る!」
クマ『そりゃあ良かったクマ』
ナガレ「熊公お前、次に同じ事言ったらマジでぶっ飛ばすからな!」
ジン『アハハハハハハハ! ひー、面白すぎるっ……』
ナガレ「テメーはテメーで何笑ってんだ!」
クマ『あとさっき、クマの事、名前で呼んだクマ?』
ナガレ「呼んでねーよ!」
クマ『それは嘘クマ! 絶対呼んでたクマ、クマには分かるクマ!』
ナガレ「俺はいつも通り「熊」って言っただけだぜ!」
クマ『ナガレは意地っ張りで本当に困るクマ』
ナガレ「うるせーー!」
ジン『アハハハハハハハッ!』
ナガレ「何時まで笑ってんだよ!」
267 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/07(土) 09:48:56.73 ID:0oKAVaRPo
―― 早乙女研究所・飛行訓練場 ――
クマ「みんな、心配かけたクマ。クマたち、ちゃんと仲直りできたクマ」
クマ「研究所のみんなの前でクマに当たり散らしたから、ナガレの印象は最悪で大変だったクマ」
クマ「しかもナガレはナガレで絶対謝らないから……クマとジンでみんなを説得したクマ」
クマ「でも、あれから講習と飛行訓練は前と比べて真面目にやってたクマ」
クマ「……前と比べて、だけどクマ」
クマ「ジンも、ちょっとだけナガレの事を許すって言ってたクマ」
クマ「…………みんな、不安かもしれないけれど、クマたちを応援してほしいクマ」
クマ「地球と人類の未来は、絶対に、守るクマ」
クマ「ミチル、タツヒト……クマたち、頑張るクマ!」
ナガレ「あっ! こんなところに居やがった。おいクマ! ジジイが呼んでるぜ!」
クマ「分かったクマ!」
キュムキュムキュム……
268 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/05/07(土) 09:53:21.74 ID:0oKAVaRPo
第三話【クマ】終。
次回、第四話【変幻】。投下日未定。でも次回は早く投下できるはず。俺の気分次第だけど……
ゲッター3の形状はダークネスに近い。ジャガー号が地上だとキャタピラ出すくらい。
両腕は伸びる。胸にツキノワグマと同じように月の模様がある。この設定に意味は無い。
このシーン分かり辛いから補足欲しいって人は言ってください。説明します。
269 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/07(土) 18:19:25.01 ID:z74b1vCZ0
乙ー
偽書ゲッターは中学生の時に買って学校で開いたら大変なことになった思い出が
270 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/11(水) 02:02:47.20 ID:ebSquGYio
乙
このナガレは書籍や映像の流よりも一等荒れてるなぁ
でも、比較的珍しい知的な3号パイロットや真っ当な価値観を持ってる2号パイロット等、良いチームだと思う
271 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/07(火) 17:30:06.30 ID:OMFNcUOc0
はよ
272 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:26:08.94 ID:5nca6B9+o
>>269
なぜ学校で開く前に家で読まなかったのか。
そういえば最近、ゲッターをそんなに知らない友人に偽書を押し付けたんだけど大丈夫でしょうか?
俺は多分だめだと思う。
>>270
イーグル号 → クズ
ジャガー号 → 潜在的キチガイ型クズ
ベアー号 → クマ
どうよこの完璧な布陣。
投下前に修正
>>168
ナガレの空白のセリフは消し忘れです。なかった事にしてください。
本当はもっと貶す言葉を入れるつもりだったけど思いつかなry
>>179
>達人「俺だって同じだ。親父がお袋の仇を討たせてくれ!」 ×
○ 達人「俺だって同じだ。親父がしたいように、俺にもお袋の仇を討たせてくれ!」
なんで抜けたのかはわかんね。あともう一つあったような気がしたけど忘れた。
273 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:26:44.29 ID:5nca6B9+o
―― マシーンランド ――
???「ガレリイ長官! ガレリイ長官は居られるか!」
ガレリイ「何事ですかな、バット将軍」
バット「地上奪還について、お話ししたい事がある。会議に同席して頂きたい」
ガレリイ「ククク、この老骨に手伝える事など無いとは存じますがの」
バット「何を仰られるか。メカザウルスの設計、開発の全てを指揮する貴方だからこそ、頼んでいるのだ」
ガレリイ「バット将軍にそこまで煽てられては、行かぬわけにも参りますまい」
バット「感謝する」
ガレリイ「してバット将軍。あれだけ声を荒げるからには、尋常では無いと存じますが」
バット「如何にも! 我々の侵略を危ぶむ事態となっている……!」
274 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:27:36.21 ID:5nca6B9+o
バット「ガレリイ長官は、先日出撃させたメカザウルス・ガラを憶えておられるか?」
ガレリイ「勿論ですとも。確か日本に向かわせて、撃破されたはずですな」
バット「あの時現れた謎のスーパーロボット……手古摺りながらも、メカザウルスを撃破した!」
ガレリイ「しかし映像を見る限りでは、大した問題ではないと存じます」
バット「『ゲッターロボ』」
ガレリイ「なっ……バット将軍、今、なんと! あの忌々しきエネルギーの名を、仰られたか!」
バット「聞き間違いではない。そのロボットの名は、『ゲッターロボ』!」
バット「我らが最も忌むべき、その力の名を冠するロボットが、メカザウルス・ガラを、ゼバを、バマとバオを、ザイを!」
バット「日本に送り込んだ我らのメカザウルスを打ち破っていたのだ!」
ガレリイ「つまり、奴らサル共は、ゲッター線を操る術を身に着けたと言う事か!」
バット「そうであろう。そしてこの男が!」
ウィーン……ピッ
『――――先日、静岡県駿河湾沿岸に出現したメカザウルスを撃退したスーパーロボット、ゲッターロボを開発したとされる』
『早乙女博士が、間もなくこの会見場にお見えになるとの事です。ゲッターロボは、未知のエネルギー・ゲッター線を……』
バット「ゲッター線を、解き明かしたのだ……!」
275 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:28:20.28 ID:5nca6B9+o
ゲッターロボ・クマ
. 第 四 話
. 【変幻】
276 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:29:12.17 ID:5nca6B9+o
ガヤガヤ……ザワザワ……
「日本で三機目のスーパーロボットか……」
「国が開発した前二機は、あっさりメカザウルスに破壊されたからな。今回もどうだか……」
「でも今回の襲撃の実績は確かですよ。それに、噂では浅間山周辺で何度か撃退もしたとか……」
「放射線由来のエネルギーって、安全なのか……?」
「変形合体で三つの姿を持つらしい……」
「開発までに、何十人ものテストパイロットが犠牲になったって本当かな……?」
「パイロット情報を公開しないのは、ハチュウ人類やスパイ対策ですかね……?」
「これでアメリカへの借りが増えなくなるならいいけどな……」
ガヤガヤ……ザワザワ……
カラン カラン カラン……
「……あっ。来たぞ、早乙女博士だ!」
早乙女「…………」
277 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:30:08.32 ID:5nca6B9+o
「皆さま、お待たせ致しました。ただいまより、早乙女博士によるゲッターロボ発表記者会見を行います」
早乙女「この度は、記者並びに有権者の方々にはご足労頂き、またこの場を設けて頂いた事に、誠に感謝致します」
パシャ パシャ
早乙女「その理由としましては、元々ゲッター線を研究していたのですが……」
早乙女「その最中にゲッター線をエネルギー転用できる事に気付き、新たなスーパーロボット開発に着手、そして完成させ」
早乙女「それを『ゲッターロボ』と命名し、実戦投入した結果、メカザウルスの撃破に成功した事の報告」
早乙女「及び、ゲッターロボの発表を目的としたものでございます」
パシャパシャ パシャ
早乙女「ゲッターロボは、我々がゲットマシンと命名した三機の飛行機形状の乗り物が合体する事で姿を現します」
早乙女「また、合体するゲットマシンの順番を入れ替える事で、三種類の姿に変形する事も可能です」
早乙女「ゲットマシンにはそれぞれパイロットが一人ずつ登場し、合体時に…………」
―――
――――――
―――――――――
278 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:31:23.43 ID:5nca6B9+o
早乙女「…………以上が、ゲッターロボの解説となります」
早乙女「ここまでの事で、皆さまからのご質問を受け付けたいと思うのですが、何かご質問はございますか?」
バッ!
早乙女「……では、手前左から順にどうぞ」
記者A「A新聞のアカシです。三機の飛行機が合体するとの事ですが、安全面の方は大丈夫なのでしょうか?」
記者A「戦闘時には高速で移動するでしょうし、実際に映像でも激しい挙動が見られます。事故の可能性などは?」
早乙女「勿論、安全面には最大限の注意を払っています。優秀なパイロットにも恵まれました」
早乙女「しかし可能性と言う話となれば、決してゼロではないとしか言えません」
パシャパシャ ザワザワザワ……
早乙女「その点に関しては、戦闘データを重ねると共に、できる限り改善していく所存です。次の方、どうぞ」
記者B「B社のカシマです。ゲッターロボのパイロットは、最初から変わらずに現在搭乗する三名のみですか?」
記者B「控えのパイロット、もしくは、今までに事故などで搭乗不可になったパイロットなどは居ませんか?」
早乙女「パイロットは、ゲッター戦闘チームは搭乗する三名のみです」
早乙女「後者の質問ですが、二桁では語れない数の候補が死亡した事実を認めます」
ザワザワザワ……!
279 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:32:44.17 ID:5nca6B9+o
記者B「それはゲッターロボと言う存在の危険性そのものを語っている事に他ならないと思うのですが!」
早乙女「パイロットは全員、死亡のリスクを覚悟して搭乗し、命を落としました」
早乙女「その犠牲の上で、ゲッターロボは完成した。事実はそれだけです」
パシャパシャパシャ!
早乙女「次の方、どうぞ」
記者B「待ってください! 質問はまだ終わっていません! 人が死ぬ可能性を考慮しておきながら……!」
早乙女「全員分の質問を問答で繰り返していてはどれだけの時間がかかるか分かったものではない」
早乙女「どの道、あなたが尋ねずとも他の記者が問う事です」
パシャパシャ
早乙女「次の方、どうぞ」
記者C「Cテレビのアサヒです。ゲッターロボのエネルギー源となっているゲッター線ですが」
記者C「解明されていない放射線を扱うにあたり、その安全性は保証されるものでしょうか?」
記者C「原子力のように放射能汚染などの危険性の有無の開示をお願いします」
280 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:33:13.30 ID:5nca6B9+o
早乙女「…………」
記者C「…………早乙女博士? ゲッター線の安全性は」
早乙女「下らんな」
記者C「え?」
ザワザワ……!
早乙女「時間を割いて説明しに来たというのに、口を開けば安全性、危険性……下らん」
早乙女「帰らせてもらう」
カラン カラン
記者C「ま、待て! ゲッターロボが危険な乗り物なら、国民が黙っちゃいないぞ!」
記者B「人を殺しておきながら下らないの一言で済むと思っているのか!」
記者A「開発者として、きちんとした情報開示をしろ!」
早乙女「黙れ」
281 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:34:16.33 ID:5nca6B9+o
シーン……
早乙女「お前たちがいくら吠えようと、戦いは起こり、誰かが死ぬ。これは戦争なのだ」
早乙女「誰も犠牲にならない戦いなどない。その手前で安全だの危険だの、反吐が出る」
早乙女「我々に戦うための武器や手段を選ぶ余地があると思っているのか?」
早乙女「ゲッター線の安全性だと? 知った事ではない」
早乙女「安全であろうが危険だろうが、生き残る為には我々はそれに縋るしかないのだ」
早乙女「ハチュウ人類に対抗する為には、ゲッターロボしかないのだ」
早乙女「お前たちにできる事は、ゲッターロボを受け入れて自らの命運を委ねるか」
早乙女「或いはゲッターを否定し、人類全てが皆殺しになるか。その二つだけだ」
早乙女「お前たちがどのような選択をしようとそれは構わん。我々は、ゲッターと言うスーパーロボットで戦う」
早乙女「憎き悪のハチュウ人類を赦さない」
早乙女「それだけだ」
カラン カラン カラン……
282 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:35:07.09 ID:5nca6B9+o
―― 早乙女研究所 ――
クマ「あわわわ、早乙女博士……!」
ナガレ「あーあ。全国放送でナニやらかしてんだ、ジジイ。大ブーイングだぞ」
ジン「まあ、この記者会見ですら乗り気じゃなかったものね。国民感情なんて関係ないって言って」
ナガレ「当然の判断だな。ジジイの言葉は尤もで、あの場に居た記者共は揃ってアホだ」
ナガレ「癪だが、ジジイの意見に賛成するぜ。死にたくなければ戦うしかねえんだからな」
クマ「でも、こんな事したら、ゲッターロボが悪者扱いされちゃうクマ!」
ナガレ「ならねえよ」
クマ「どうしてクマ?」
ナガレ「俺たちが、ハチュウ人類のクソトカゲ共に勝つからに決まってんだろ」
ジン「勝てば官軍負ければ賊軍、なんて言葉は容易く認めたくもないけど、贅沢言ってられないのも事実だし」
283 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:36:27.88 ID:5nca6B9+o
ジン「……でも、クマちゃんにとっては、ゲッターロボはそう言うものじゃないのよね」
ナガレ「止めてくれ辛気臭ぇ。俺はそう言うのガラじゃねえんだよ」
クマ「…………死んじゃったみんなの想いを、悪者みたいに言うのは許せないクマ」
クマ「正しいと信じて、平和な世界にする為にみんなが乗ろうとしたゲッターは、一片の曇りも無く正義クマ」
ジン「うん。だから、私たちが、ゲッターロボを認めてもらえるようにするのよ」
ジン「ちゃんとゲッターロボを動かして、ハチュウ人類を蹴散らして……」
ナガレ「都合良く祭り上げられて晴れてヒーロー、ってわけだ」
ジン「違う違う、そんな捻くれた見方じゃない」
ナガレ「ハッ! 世間の意見なんか知るかよ。要はそう言う事だろうが」
ジン「極端……」
クマ「……ジン、ナガレ。励ましてくれてありがとうクマ!」
ナガレ「励ましてねー」
ジン「フッ、照れてる……」
ナガレ「照れてねえっ!」
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 20:37:11.46 ID:5nca6B9+o
ナガレ「なあに気負ってんだよ! オラ、合体訓練するぞ!」
ジン「予定時間じゃないけど?」
ナガレ「ぅるっせえ! 喚くしかできねえクソ雑魚共に文句も言えねえほど見せつけてやるんだよ!」
ジン「強がりも下手になったわね、ナガレ」
クマ「それ以上茶化したら可哀想クマ。早乙女博士が言い張った手前、クマたちが情けなかったら駄目なのは確かクマ」
ナガレ「そう言うこった!」
ジン「言い出しっぺなんだから、ちゃんと訓練してよね。また以前みたいに」
ナガレ「あーあー聞こえねー!」
クマ「聞こえていない人間がする行動じゃないクマ」キュムキュム
ナガレ「黙っとけクマ公!」
ジン「ほら聞こえてる」
ナガレ「ぶっ飛ばされてえかテメエら!」
285 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:38:51.40 ID:5nca6B9+o
―― マシーンランド ――
ガレリイ「ゲッターロボ……開発者の早乙女と言う男の言葉が確かならば、忌まわしきゲッター線をエネルギーとしているようだ」
バット「くっ……何たる事だ! ここにきて、尚も立ちはだかると言うのか……!」
バット「願わくは勘違いであってほしかった……偶然であろうと、思いたかった!」
バット「ぬあああああ!」チャキッ
ズバッ
ゴシャッ バチバチッ……
バット「あり得ぬ……あり得てなるものか……!」
ガレリイ「バット将軍! お気持ちは甚く分かりますが、玉座の前です、刃を収められよ!」
バット「ぬう……」チャキッ
???「貴方が取り乱すとは、珍しいな、バット将軍」
286 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:39:24.37 ID:5nca6B9+o
バット「ラプト大臣……!」
ガレリイ「ラプト大臣。倒れられた帝王ゴール様に代わり、大臣のご意見をお聞きしたいですな」
ラプト「騒いだ所で事態は変わるまい。それにゲッターロボ、あの様では恐れるに足らずと見た」
バット「何を呑気な事を! 遥か昔、我らの祖先は、宇宙から降り注ぐゲッター線に滅ぼされた!」
バット「残った祖先は地中に逃れ、このような、命の一つも生み出せないマグマ層まで追いやられた!」
バット「知力を手に入れ、作り上げたマシーンランド……だが、このような生活がいつまで続く!?」
バット「故に、地上の奪還は我々の悲願! それを、今になって、またもやゲッター線が阻もうとしているのですぞ!」
バット「それを…………恐れるに足らず、だと!?」
ラプト「…………ほう?」
ガレリイ「バット将軍!」
ガレリイ「ラプト大臣、お許し下さい。大臣もご存じの通り、我々は遺伝子レベルで、ゲッター線への恐怖を抱いております」
ガレリイ「如何な武勇に優れるバット将軍に、この私ガレリイとて例外ではございません」
ラプト「勿論存じているとも。何、たとえそれで貴方たちが私に息巻いたからと言って、首を刎ねたりはせん」
287 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:39:58.50 ID:5nca6B9+o
ガレリイ「寛大なお言葉、感謝します」
バット「クッ……!」
ガレリイ「さてラプト大臣。ご意見の続きを頂きたいのですが、よろしいですかな?」
ラプト「先ほどの中継を見る限り、あの男はゲッター線をエネルギー変換できただけで、それ以外は解明できていないらしい」
ラプト「つまり、真にゲッター線として扱えているわけではないのだ。それは果たして、我々が恐れるゲッター線であろうか?」
ガレリイ「なるほど。一理あるお考えでありますな」
ラプト「我々が追い求める未来、恐竜帝国繁栄の道は、ゲッター線如きで閉ざされて良いものではない」
ラプト「今は伏しておられるゴール様の御意志を、我らが引き継ぎ、目を覚まされるその日までに、必ずや地上を奪い返す!」
ラプト「ゲッター線が何するものぞ。そうであろう、バット将軍、ガレリイ長官?」
ガレリイ「御尤もでございます。ゴール様の下、同じ志に我らは集い申した」
バット「……グッ、如何にも」
ラプト「そうだ。だからこそ、何も変わりはしない。倒すべき存在が、不確定なエネルギーから実物に代わっただけの事」
288 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:40:32.67 ID:5nca6B9+o
ガレリイ「その志、お見事でございます。なれば我々はこれに失礼致します」
ガレリイ「地上奪還に向けて、対ゲッターロボ作戦をバット将軍と練らせていただきます」
ラプト「うむ。期待しておるぞ、ガレリイ長官。ゴール様へ善き報告ができるよう、全霊を尽くすのだ」
ガレリイ「御意に。バット将軍、参りましょうぞ」
バット「う、うむ……!」
カツ カツ カツ カツ
ウィーン カシュッ
ラプト「…………フン。技術屋風情が謀りよる」
ラプト「まあ良い。ゴールが倒れた今、恐竜帝国はこの私の物だ」
ラプト「後は隙を見てゴールを殺し、スーパーロボットを駆逐し、バットとガレリイを追放すれば……」
ラプト「フフフ……ラプト帝国の設立は近い! フハハハハハ!」
ラプト「足掻くが良い人類。そのような玩具で、我が野望を止められると思うなよ……?」
289 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:41:39.48 ID:5nca6B9+o
カツ カツ カツ カツ
バット「…………」
ガレリイ「……感謝します、バット将軍。よくぞ堪えられた」
バット「……いや、こちらこそ、礼を言う。ガレリイ長官が言葉を繋いでくれなければ、あのコソ泥に斬りかかっていた!」
バット「おのれ、ラプトめ! ゴール様に毒を盛った分際で、よくもあのような口が叩ける!」
ガレリイ「お静かに。どこにラプトの間諜が潜んでいるか分かりませんぞ」
ガレリイ「奴が毒を盛った確たる証拠は無い。そしてゴール様が倒れられた後、手際良く民の動揺を抑えた」
ガレリイ「勿論それは奴の保身だろうが、故に民から信用も得ている。下手に手を出せば、逆賊として処刑されてしまうでしょう」
バット「なればこのまま、ゴール様の恐竜帝国をラプトの玩具にしても良いと……!?」
ガレリイ「ゴール様の意識は無いが、御存命でおられる限り、未来はありましょう」
ガレリイ「今は堪え、地上奪還を進めるのです。ゴール様の為に」
バット「…………そうであるな。奴の言葉を借りるようで癪だが、我々は何も変わらない」
バット「帝王ゴール様と恐竜帝国、全てのハチュウ人類の為に、その悲願を果たす」
290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:42:12.88 ID:5nca6B9+o
バット「何、処刑されようと追放されようと、いざとなればこの命に代えてもラプトを殺せばよい」
バット「その時はガレリイ長官、貴方にゴール様の御意志を継いで頂きたいものだ」
ガレリイ「ククク、滅多な事を申されますな。貴方がそのような事で斃れられる事を、ゴール様は望まれないでしょう」
ガレリイ「それに、私も指揮官には向かない性格ですので、その指名は実に困ります」
バット「フッ……なれば、共に戦うしかないようだ」
ガレリイ「そのようですな」
バット「しかし、ゲッターロボは由々しき問題だ。一筋縄ではいくまい」
ガレリイ「そうとも限りませんぞ?」
バット「何? まさか、既に策を思い付かれたのか?」
ガレリイ「映像を見て、一つ思い浮かびましたので。ですがまだ、情報が足りません」
ガレリイ「二週間ほど時間を頂けますか? その間、バット将軍には二機のメカザウルスを出撃させて頂きたい」
バット「任された。戦う事しかできぬこの身が役に立てるのであれば!」
291 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:44:02.05 ID:5nca6B9+o
―― 数日後 ――
メカザウルス「グルルルルルルッ…………!」
ギュウゥウウン……!
ナガレ「おおりゃアアアッ! ゲッターキィーックッ!」グイッ
ガァン!
メカザウルス「グルルルルルッ! グラアアッ!」
グンッ……バァンッ!
どがあっ!
ナガレ「どぅわっ!?」
ガン ガン
ナガレ「このっ……ゲッタートマホーク!」
ジャキンッ ガシッ
292 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:45:24.10 ID:5nca6B9+o
ナガレ「これならどうだぁーーー!」
ブンッ
ガキィンッ!
ナガレ「かっ、固えっ……!」
メカザウルス「グラアアアッ!」ダッ
グワッ
ナガレ「こっ、のお!」グイッ
ヒョイ スカッ
ジン『ナガレ、一回離れて!』
ナガレ「くっ……分かってらあ!」
バオンッ……
293 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:46:15.37 ID:5nca6B9+o
メカザウルス「グルルルルルッ……!」
ギュウゥウウン……!
ナガレ「ゲッターの攻撃が悉く通用しねえ……また頑丈野郎かよ!」
クマ『ゲッタートマホークを弾く装甲に、ゲッターパワーに動じない内部の衝撃吸収性能……』
クマ『多分、ゲッター3のパワーでも簡単には倒せないクマ』
ジン『ブースターで加速を得ての体当たりも厄介ね……動きの緩急に対応できないわ』
ジン『このまま市街地にまで突っ込まれたら大変よ!』
ナガレ「別に誰を巻き込んだって構いやしねえよ!」
ジン『あほか! ただでさえ世間の風当たりが強いのに、そんな事になったら暴動が起きるっての!』
クマ『どうにかして、市街戦は避けるクマ!』
ナガレ「当然だ! クソトカゲ共なんぞに手古摺るなんて何より気に入らねえ!」
ナガレ「このトゲトゲクソ亀野郎、ゲッタービームでドロッドロに溶かしてやる!」
294 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:47:33.46 ID:5nca6B9+o
メカザウルス「グラアアアアアアアッ!」グンッ
バシュンバシュンッ!
クマ『甲羅の刺を射出したクマ!?』
ナガレ「チィッ……お前ら、対ショック!」
ジン『了解!』
クマ『了解クマ!』
ナガレ「ゲッター、ビーーーームッ!」カチッ
キィイン……キュオン――――
ヒュゥウン……ズガッズガッ!
ジン『きゃああっ!』
クマ『被弾、装甲貫通、ジャガー号損傷クマ!』
ナガレ「こン……のオオオオオっ!」
バオオォォォォオオオンン!
295 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:48:24.06 ID:5nca6B9+o
メカザウルス「グラアアアアアアッ!」
グンッ……バァンッ!
ナガレ「なにぃっ!?」
ずがあああぁぁぁああんっ……
ナガレ「クソがァ……ブースターを使って回避しやがった!」
クマ『ジン、大丈夫クマっ!?』
ジン『あと六〇センチずれてたら直撃して死んでたわ……無事よ!』
ナガレ「ジン、引っこ抜くから動くんじゃねえぞ!」グイ
ズブッ ズブッ
ポイッ
ナガレ「クッ、ジャガー号損傷37%……どうするよ! ゲッター1の攻撃全部対策されてンぞ!」
クマ『ゲッター3なら持久戦でどうにかなると思うクマ……でも無視されて市街地に突っ込まれたら追いつけないクマ』
クマ『再接近してもう一度ゲッタービームはどうクマ?』
ナガレ「今のが躱されるんじゃ駄目だ! 瞬間加速が尋常じゃねえ、振り解かれる!」
296 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:48:58.40 ID:5nca6B9+o
メカザウルス「グルルルルルッ……」
ギュウゥウウン……!
ジン『……メカザウルスの後ろのブースター、その上にファンがあるわ。回ってる』
ジン『多分、ブースターの火を燃やす酸素を吸入している。あそこに攻撃を当てれば、ブースターを封じられると思う!』
ナガレ「無茶を言いやがるな! 四本しかねえトマホークであんなモン当てられるわけねえだろ!」
ジン『ゲッター2の速度で接近してぶち抜く!』
ナガレ「バカ野郎てめえ、死ぬ気か!?」
クマ『損傷したジャガー号でゲッターチェンジするのは危険クマ!』
ジン『ええ、だから、お願いね?』
ナガレ「ッ…………どうなったって知らねえぜ! オープン・ゲット!」
ガチャン! バシュゥン!
297 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:49:47.59 ID:5nca6B9+o
ナガレ『クマ公!』グイッ
クマ『もうやるしかないクマ!』グイッ
ギュオン……
ガシィン!
ナガレ『ジン、焦るなよ!』
クマ『いつも通りで大丈夫クマ!』
ジン「二人の命預かって、土壇場で慣れから外れられないわよっ!」グイッ
ジン「チェンジッ! ゲッター 2 !」カチッ
ガシィン!
グググ……グイーン
ヒュー……ズシィン!
298 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:50:17.97 ID:5nca6B9+o
メカザウルス「グルルルルルルッ!」
ジン「何とか、成功ね」
クマ『肝が冷えたクマ……』
ナガレ『損傷している状態でいつまで持つかも分からねえ、さっさと決めちまえ!』
ジン「まあ、そうさせてもらうわ」グイ
ザッ――――
ギュイィーーーン!
ジン「ドリルゥ……ハリケェーーンッ!」カチッ
ブワッ……グワオオオッ!
メカザウルス「グラアアッッ!」
グンッ……バァンッ!
ナガレ『クソッ、ブースター吹かして逃げやがった!』
クマ『あっちは市街地クマ、まずいクマ!』
ジン「大丈夫よ」グイッ
299 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:51:00.88 ID:5nca6B9+o
ブワッ……ガガガガガガッ!
ゴロゴロ……バッ
メカザウルス「グルルルルルルッ……!」
ギュウゥウウン……!
――――ズサッ
メカザウルス「グラアアッッ!?」
ジン「そんなに息したいなら、もっと吸わせてあげる」
ギュイイイーーーン!
ギャリ――――ギャリギャリギャリギャリ!
メカザウルス「グラアアアアアアアアアアッッ!」
ジン「逃げられはしない。大気を吸入できなければブースターに点火できない!」
ジン「緊急回避の為の予備動作がお前の隙だッ!」
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:51:48.80 ID:5nca6B9+o
ギャリギャリギャリギャリッ!
ジン「このままドリルをファンの回転に方向を合わせて、捩じ切り壊してやるっ!」グンッ
ギギギ……バキィッ!
メカザウルス「グラアアアアアアアッッ!?」
ジン「ヒヒッ……ヒヒャハハハハヒャアッ!」
ギャリギャリギャリ……ズブッ
ズババババババッ
メカザウルス「グラアアアアアアッ!」ジタバタ
ジン「ああーーン! 中から引き千切り[
ピーーー
]この感覚最高ォーーーーッ!」ゾクゾク
ジャリジャリジャリ……
ナガレ『まぁた始まったよ……』
クマ『ジン、今日は控えめにクマ。ジャガー号の負担が大きいと危険クマ』
ジン「フヒ、フヒヒヒヒャヒャ! ぎひゃひゃひゃはははァ……!」
ギュイイィィーン……ズバアッ
301 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:52:42.43 ID:5nca6B9+o
―― 早乙女研究所 ――
『――――見てくださいよ、この白い機体に変形して勝ち、かと思ったら、メカザウルスを嬲り始めたじゃないですか』
『凶暴な人間性が現れています。これがゲッターロボのパイロットの行動ですよ? こんなのに任せて大丈夫なのでしょうか?』
ナガレ「だとよ。おい、言われてんぞ淫乱気違い」
ジン「やめてよ、自己嫌悪が止まらないんだから……」
ナガレ「開き直っちまえば話は早えのに」
ジン「私は誰かさんと違って良識があるのよ!」
ナガレ「これが、良識ある人間のする事か?」
ジン「だから自己嫌悪なのぉー……」
ナガレ「言いたいだけ言わせておけよ。どうせこいつら、お前がどんな人間か知らねえんだ」
ナガレ「事実だろうが誤解だろうが、こんな赤の他人のネガキャンなんて気にする意味ねーよ」
『大体にして、この赤い機体の状態でも相手の攻撃を受けてしまっているじゃないですか』
『相手に攻撃が通用していないし、本当に必要なんですかね?』
ナガレ「これどこの局だ? Dテレ? おい次に戦闘する時この局ぶっ壊そうぜ」
302 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:53:39.55 ID:5nca6B9+o
クマ「ジンー!」キュムキュム
ジン「落ち着きなさいよナガレ……あら、クマちゃん」
ナガレ「ようクマ公。どうした、なんだそりゃ?」
クマ「やっとできたクマ、届いたクマ、ジンのパイロットスーツクマ!」
ジン「ホント? ああ、とりあえず良い事一個あった……」
ナガレ「おー、やっとできたのか。これであのストリップから卒業だな」
ジン「ストリップじゃない」
クマ「さっそく着てみるクマ!」
ジン「そうね。一度袖を通しておきたいわ」
クマ「きっとばっちり似合うクマ!」
ナガレ「ま、暇だし拝見しようかね」
303 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:54:24.30 ID:5nca6B9+o
ジン「…………いや、着たのはいいんだけど」
ナガレ「ぷっ、くく……」プルプル
クマ「やっぱり似合うクマ! カッコいいクマ!」
クマ「ジンの身体に合わせて作った、ジン専用のパイロットスーツクマ!」
ジン「ありがとう、なんだけど……」
ジン「着心地は良いし、キツくないんだけど……」
ジン「なんか、ぴっちりしてると言うか、体のラインが出過ぎてると言うか……」
クマ「何か、変なところでもあるクマ?」
ジン「うん、なんて言うか、有り体に言えばね……」
ナガレ「肌の露出が減っただけで前と全然変わんねえじゃん……プッ」プルプル
クマ「そんな事ないクマ! ナガレは変なところに目が付いているだけクマ」
ナガレ「あーもうお前はそれでいいよ、偉いえらい」
ジン「まあ、前よりはマシね。谷間とか露出してないだけ……はあ」
304 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:55:13.65 ID:5nca6B9+o
―― 数日後 ――
クマ「ゲッターミサイルッ!」ポチッ
ガションッ……バシュンバシュンッ
キィイイン……ズワオッ!
メカザウルス「ブアアアアアアッッ!」グラッ
ズズゥン
ジン『よし、よろけたわ!』
ナガレ『今だ、クマ公!』
クマ「逃がさないクマ!」グイッ
ギャルルルルッ
ガシィッ!
メカザウルス「ブアアアアアアッッ!」
クマ「アーム・エクステンドッ!」
グルグルグル ギシッ
メカザウルス「ブアアアアッッ……!」ジタバタ
305 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:55:42.18 ID:5nca6B9+o
クマ「クマーーーーッ!」グググッ
メカザウルス「ブアアアアアッ……!」ジタバタ
ギギギ……ギシッ ギシィッ
ジン『イケるわ、ゲッター3のパワーなら!』
ナガレ『このまま、千切り潰せ!』
クマ「ゲッタァー……ブリーカーーーッ!」
ギギッ……メキィ!
バキバキッ
バキャアッ!
メカザウルス「ブアアアアアアッッ……!」
バチバチッ……ばごおおぉぉおんッ!
パラパラパラ……
306 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:56:13.88 ID:5nca6B9+o
クマ「メカザウルス撃破、確認クマ」
ナガレ『ふう……妙に面倒臭ェ奴だったな』
ジン『そうね。動きは鈍いけど、前の奴以上に装甲が固くて、ゲッター3でも持久戦になった……』
クマ「でも、一般人に被害の出ない山間部での戦闘で良かったクマ。」
クマ「状況終了、オープン・フォーメーション! これより帰還するクマ!」
クマ「オープン・ゲット!」ポチッ
ガチャン! バシュゥン!
ナガレ『はーあ、腹減った! 帰って飯にしようぜ!』
ジン『私もお腹ペコペコ。やっと食堂も直ったし、これからは落ち着いて食べられそうね』
クマ「食べ終わったら、あとで戦闘の映像を見返して反省するクマ!」
ナガレ『もういいだろ! 毎回毎回戦った後に反省会なんて!』
クマ「大事な事クマ!」
バシュンバシュン バシュン……
307 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:57:48.21 ID:5nca6B9+o
『ゲッターロボが発表されてから、メカザウルスが日本を襲撃する頻度が高くなっています』
『去年は一年で合計六回だったのに対し、ゲッターロボが発表されてから半月足らずで二回ですよ』
『それ以前にもゲッターロボの戦闘があったようで、それを含めると、ゲッターロボの戦闘回数は計六回になります』
『今年の二月にも一度襲ってきていますから、これでもう、去年を超えているわけです』
『日本はまともなスーパーロボットを持たない、と言う弱点がありましたが、言い換えればそれは、主だって狙われないと言う事でした』
『ゲッターロボの存在がハチュウ人類を呼び寄せているのではないか、自衛力が却って日本を危険に晒しているのではないか』
『国民からはそんな不安の声が寄せられています』
『確かにメカザウルスを倒している実績はありますけど、でも、ギリギリな戦闘ばかりじゃないですか。不安ですよね』
『ゲッター線って、どんなエネルギーなのかもよく分からない。使って大丈夫なのか信用できないからー、うん』
『早乙女さんの記者会見での態度! ありえないでしょ、あれ! 亡くなられたパイロットの遺族を馬鹿にしてる!』
『あれのパイロットって、まともな人間なのか不安ですね。ドリルが付いているやつの……』
『ゲッターロボは、いない方が良かったかもしれない』
308 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:58:41.37 ID:5nca6B9+o
―― 早乙女研究所 ――
カチャカチャ カチャ……
早乙女「……6番レンチを取ってくれ」
整備士「はい」
カチャカチャ……
早乙女「……ここのボルトが無いな。戦闘時に外れたか」
早乙女「…………ふう」
整備士「早乙女博士、少し休んでください。もう三時間もぶっ続けで整備してるじゃないですか」
早乙女「止められんよ、止まっている暇など無いのだから」
整備士「トップのあなたが倒れたら、困るのは俺たちですよ?」カチャ
早乙女「ワシがやらねば誰がやると言うのだ。クマ、ナガレ、ジンが前線で戦っているというのに」
整備士「あの三人、いいチームに仕上がりましたね。一時はどうなるかと思いましたが」
早乙女「まだまだ、青い。だが……奴らなら、ゲッターの性能を更に引き出せる」
整備士「……なのに、世間の風評、ひどいもんです」
早乙女「だからと言って戦わんわけにもいくまいよ」カチャカチャ
カチャカチャ……
309 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:59:21.03 ID:5nca6B9+o
―― マシーンランド ――
バット「おのれ、ゲッターロボめ……よくもメカザウルス・ユガを!」
ガレリイ「ふむ、装甲とパワーは申し分ない性能のメカザウルスまでも倒したか……」
ガレリイ「だがこれで、必要なデータは全て得た」
バット「ガレリイ長官! 果たしてこの作戦で、ゲッターロボを倒せるのか?」
ガレリイ「さあて、どうでしょうな……」
バット「何?」
ガレリイ「ゲッターロボのみならず、そのパイロットも恐れるに値するほどに、逆境に強い」
ガレリイ「無策にただ多くのメカザウルスを投入したところで、突破される可能性があります。バマとバオはそれで負けた」
ガレリイ「ですが、閃いた程度の私の策が通用するかどうか……その時こそ、ゲッターロボの真の力を判断できるでしょう」
バット「なるほど……サル共をそれとして侮らず、それでも確率にして、六分七分と言ったところか」
310 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 20:59:48.75 ID:5nca6B9+o
ガレリイ「とは言え、私としても最初から負けるつもりで挑むわけでもありません」
ガレリイ「ある程度の勝算があって立案したのですから、成果は残して見せましょう」
バット「ふっ、そうであるな。吾輩も協力しているのだ。多少の成果を出さねば、ゴール様に顔向けできん」
ガレリイ「それでは私は、作戦に必要なメカザウルスの選定と調整をして参ります」
バット「うむ、お願いする。メカザウルスは作戦の要だ、素人の吾輩が口を出せる事ではない」
ガレリイ「お任せを。代わりにバット将軍は、作戦決行の地を見極めて頂きたい」
ガレリイ「恥ずかしながら机に噛り付いて生きてきた為に、戦についてはとんと分かりませぬ故」
バット「それまで奪われては、吾輩の立つ瀬と言うものが無い。任せてもらおう!」
バット「恐竜帝国繁栄のため、帝王ゴール様のため!」
ガレリイ「そして、ハチュウ人類の未来のため!」
「目にものを見せてくれる、ゲッターロボ…………!」
311 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:00:35.60 ID:5nca6B9+o
―― 数日後 ――
ギュインギュイン! ギュインギュイン!
クマ「緊急アラームクマ!」キュムキュム
ナガレ「なんだなんだ、最近やけに襲撃が多いな!」
ジン「ハチュウ人類もそれだけゲッターロボを警戒しているって事でしょうね」
タタタッ
整備士「クマ! ゲットマシンの準備はできてるぞ、乗れ!」
クマ「ありがとうクマ!」
バシュッ ドサッ シュタッ ポフッ
ナガレ「よっと! まあ、何度襲ってきたって関係ねえ、俺たちがぶっ飛ばすまでよ!」
ジン『油断は禁物よ。なんだかんだで、苦戦を強いられてばかりなんだから』
クマ『特に今回は、なんだか嫌な予感がするクマ……気を引き締めるクマ!』
ナガレ「ハン! 気は抜いたって手は抜かねえよっ」
312 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:01:52.80 ID:5nca6B9+o
早乙女『ゲッターチーム、全員いるか?』
クマ『集合完了クマ! 早乙女博士、状況を教えてほしいクマ!』
早乙女『場所は栃木県東部。座標を送った、確認してくれ』
ナガレ「どれどれ…………ンン? おいジジイ、反応が多くねえか?」
ジン『反応が三つ……敵は三体のメカザウルスと言う事ですか?』
早乙女『衛星画像でも確認した。三体のメカザウルスが山岳地帯から市街地に向かっている』
ジン『飛行型が一体、中型二体。本格的に攻めてきたわけですか……』
ナガレ「チッ、クマ公の野生の勘とやらが大当たりかよ……!」
クマ『それなら早く行かないとマズいクマ!』
早乙女『奴らの侵攻速度から言って、到着する時には人の生活圏に入っているだろう。市街戦を覚悟しろ』
クマ『市街戦は初めてクマ……』
ジン『近隣住民の避難が終わっていないと、まともに戦えないわ。どうにかして町の外に引き摺り出して……』
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:02:35.73 ID:5nca6B9+o
ナガレ「面倒臭ェ! 逃げてねえ奴なんざ知るか、関係無ェ!」
クマ『そう言うわけにもいかないクマー!』
ナガレ「要するに、アホ共に被害が出る前にメカザウルスを叩き潰せば良いってわけよ!」
ジン『それがどれだけ難しいと……まったく』
早乙女『だが、住民の事を考えるとそれしかない。難しい戦いになるが、頼む』
早乙女『ゲッターチーム、出撃!』
ナガレ「了解、イーグル号!」
ジン『ジャガー号!』
クマ『ベアー号!』
「「「発進!」」」
314 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:03:05.70 ID:5nca6B9+o
ズゥン……ズゥン……
メカザウルスA「ジイイイイイイッ!」バサッ
メカザウルスB「ガガガッ! ガガァッ!」
メカザウルスC「ゴオオオオオオオオッ!」
ズガァン! バゴオッ! グシャア!
「メカザウルスだ、逃げろぉーーー!」
「誰かあああ、助けてえええ!」
「自衛隊は何をやっているんだ!」
メカザウルスA「ジイイイイイイイッ!」ガパッ
ボウッ……ボワアアッ!
「ほっ、炎が! ぎゃああああああああっっっ!」
ゴゴゴゴゴ……ドロドロ
メカザウルスA「ジイイイッ……ジイッ?」
315 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:03:37.44 ID:5nca6B9+o
バオンッ……キイィィイン
ナガレ「ゲェッターーー! キィーーーーック!」
メカザウルスA「ジイイイイイッ!」バッ
メカザウルスB「ガガァッ!」シュバッ
メカザウルスC「ゴオオオオオオオオッ!」
ごしゃあっ!
メカザウルスC「ゴオオオオオッッ!?」
ガガガガッ……ズシィン
ガシャンッ ガンッ
ナガレ「かぁー、かってぇ!」
メカザウルスC「ゴオオ……ゴオオオオオオオオオッッ!」
ナガレ「このゴツいの、また頑丈だぞ! どうなってんだクソトカゲ、オイ!」
ジン『ぼやくな! 大してダメージが通っていないわ、離れて!』
ナガレ「おうっ!」
ガン ガン
316 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:04:13.20 ID:5nca6B9+o
ガン
ナガレ「さぁて、雁首揃えてお出ましのトカゲ共は……」
メカザウルスA「ジイイイイイイッッ!」
ナガレ「鬱陶しいハエトカゲと……」
メカザウルスB「ガガッ! ガアァッ!」
ジン『細長い中型メカザウルス……』
メカザウルスC「ゴオオオオオオオオオッッ!」
クマ『装甲に覆われた中型メカザウルスクマ』
ナガレ「ヘッ、ケツに火ィ着いたと思ったら、代わり映えしねえヤツよこしやがって!」
クマ『油断禁物クマ! この布陣、何か企んでいるはずクマ』
ジン『もし、今までの戦いでゲッターロボの性能を見ていたのだとしたら……仕留めにきているはずよ』
ナガレ「しゃらくせえ! だったらもっと見せてやるぜ、『ゲッターロボ』の力を!」グイッ
ガン ガン ガン
ガン!
317 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:05:01.14 ID:5nca6B9+o
ナガレ「ゲッターパンチッ!」
ブンッ
メカザウルスC「ゴオオオオオッ!」グッ
ガァン!
メカザウルスC「ゴオオオッ!」グググ
ナガレ「邪魔だァ!」グイッ
グググッ……
ジン『馬鹿、一対多数で捕まってどうすんのっ!』
ナガレ「叩き潰せば良いんだろーが!」
クマ『ナガレ、左から細いのが来るクマ!』
ナガレ「アンっ!?」
メカザウルスB「ガガガッ! ガアッ!」ヒュバッ
ジン『速いッ――――!』
メカザウルスB「ガガッ!」グワッ
バキィッ!
ナガレ「どわあっ!」
318 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:05:30.27 ID:5nca6B9+o
ズズゥン ガラガラガラ……
ナガレ「クッソがあ……やりやがったなァ!」
ジン『いたた……恐ろしく身軽な奴だわ』
ズシィン
メカザウルスC「ゴオオオオオオオオオッ!」
ガシッ
クマ『掴まれたクマ!』
ナガレ「離しゃーがれ、このっ……!」グイグイ
メカザウルスC「ゴオオオオオッ!」ブンッ
ズガッ!
ナガレ「ぐわっ!」
メカザウルスB「ガガガッ!」ギュン
ドカッ!
ジン『きゃあああっ!』
319 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:06:19.50 ID:5nca6B9+o
クマ『こ、このままじゃ不利クマ!』
ナガレ「クソったれ共が……ゲッタートマホーク!」
ジャキンッ ガシッ
ナガレ「オオオオッ!」グイッ
ブンッ
メカザウルスB「ガガッ!」シュバッ
メカザウルスC「ゴオオオオッ」グッ
ガキッ!
ジン『クッ、やっぱり通用しない!』
ナガレ「上等ォ! ゲッタービーム!」
キィイン……
メカザウルスC「ゴオオオオッ!?」バッ
――――キュオン
バオオォォォォオオオンン!
320 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:06:56.85 ID:5nca6B9+o
シュオオオ……
メカザウルスA「ジイイイイイッ!」バッサバッサ
メカザウルスB「ガガッ! ガアアッ!」
メカザウルスC「ゴオオオオオオオッ!」
ガン ガン
ナガレ「へっ……逃げたなあ、装甲自慢! どうにも流石に、ゲッタービームまでは耐えられねえようだな!」
ジン『問題は、どうやってそれを当てるかって事ね……』
ナガレ「ゲッタービームばかりがゲッターじゃねえだろ? あっちが壁を立てるんなら、こっちは要塞をぶつけるまでよ」
ジン『ふぅん、とすると?』
ナガレ「クマ公! ゲッター3のゴリ押しで、ゴツいのを叩きのめせ! 他の二体はそれから片付けようぜ!」
クマ『ナガレが文句を言わないなら、任されたクマ!』
ナガレ「お前の働き次第だな、オープン・ゲット!」
ガチャン! バシュゥン!
321 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:07:24.36 ID:5nca6B9+o
クマ「チェンジ!」
ギュオン ガシィン!
クマ「ゲッター 3 クマ!」
ギュオン ガシィン!
グググ……ガキョン!
ズシィン!
クマ「速攻でやるクマ! キャタピラ、展開クマ!」ポチッ
ウィーン ギャルルルルッ!
クマ「クマーッ!」グイッ
322 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:08:23.70 ID:5nca6B9+o
メカザウルスB「ガガッ!」シュバッ
ジン『一匹逃げたわ!』
ナガレ『本命はそっちじゃねえんだ、ほっとけ!』
メカザウルスC「ゴオオオオオオッ!」ズサッ
ナガレ『って、テメエまで逃げてんじゃねえぞクソゴリラ!』
クマ(装甲が取り柄のメカザウルスが、パワー勝負で分が悪いと判断したクマ……?)
クマ「……まさかっ!」バッ
メカザウルスA「ジイイイイイイイイイッッ!」ガパッ
クマ「クマっ、間に合わないクマ……!」
ナガレ『どうしたクマ公!』
クマ「二人とも、対ショック姿勢クマ!」グイッ
ギャルルルルッ
メカザウルスA「ジイイイイイイイイイッ!」
ボウッ……ボワアアッ!
323 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:09:11.58 ID:5nca6B9+o
ズアアアッ!
クマ「ぐうっ! 炎の息……!」
ジン『な、なにこの温度……身体が融けるっ!』
ナガレ『あちっ! レバーがもう熱い! このままじゃ茹だるぞおっ!』
クマ(メカザウルスは真上から狙っているから、物陰に隠れられないクマ!)
クマ(かと言ってこのままオープン・ゲットしたら、ゲットマシンが温度に耐えられないクマ……)
クマ(この炎の中じゃゲッターミサイルも即時に起爆してしまうクマ……!)
ズアアアッ……!
クマ「クマーっ! こうなったら、アーム・エクステンド!」グイッ
グイーーンッ
ガシッ
ナガレ『近くのビルを掴んで、どうする!?』
クマ「壁がないなら、作ればいいクマ!」
324 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:09:49.35 ID:5nca6B9+o
クマ「壊して、ごめんなさいクマ!」
グググ……バキッ!
クマ「クマーーーーッ!」グイッ
ブンッ
ジン『圧し折ったビルを投げて、炎を遮るのね!』
ナガレ『タイミングは一瞬だぞっ!』
クマ「十分クマ……!」
ヒューン ジュワッ……
クマ「今クマ! オープン・ゲット!」カチッ
ガチャン! バシュゥン!
メカザウルスA「ジィッ! ジイイイイイイイッ!」
ボワアアッ!
ギュオンギュオン ギュオン
ズアアアッ……
325 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:11:00.37 ID:5nca6B9+o
ギュオン
クマ「間一髪クマ……!」
ジン『ゲッターにダメージを与えられないからって、パイロットを狙ってくるなんて……!』
ナガレ『クソトカゲ共らしいクソみてぇな作戦だな!』
クマ「でも、飛行型がいる限りゲッター3は封じられているも同然クマ」
ジン『先に飛行型をどうにかしないと、ゴツいのを相手にするのは難しいわ!』
ナガレ『だったらゲッター1で叩く! 空中戦で一対一に引き摺り込んでやる!』
ジン『まあ、それしかないわね……』
クマ「なんだか嫌な予感がするクマ」
ナガレ『さっきからそればっかりじゃねえか! 罠は承知で突っ込むしかねえだろ!』
クマ「当然クマ。これ以上、奴らに好き勝手させないクマ!」
ギュオン ギュオンギュオン
326 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:11:43.49 ID:5nca6B9+o
メカザウルスA「ジイイイイイッ!」
ナガレ「このハエトカゲ、目にモノ見せてやらぁ!」
ギュオン ガシィン!
ナガレ「チェーーンジッ、ゲッターーー 1 !」ポチッ
ギュオン ガシィン!
グググ……グワオン!
ナガレ「っしゃあッ! いくぜェーー、ゲッターウィイング!」
ブワッ……バサッ!
バオンッ
327 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:12:29.83 ID:5nca6B9+o
メカザウルスA「ジイイイイイイイイッ!」ガパッ
ボウッ……ボワアアッ!
ナガレ「甘ェ!」グイッ
ヒョイッ
ズアアアッ……
ナガレ「邪魔が無けりゃそんな火遊び、欠伸が出るぜ! ゲッタートマホーク!」
ジャキンジャキンッ ガシッ
ナガレ「挽き肉にしてやるっ! トマホーク、ブゥーメランッ!」
ブンッ
グルグルグルッ……
メカザウルスA「ジイイイッ!」バッ
――――バオンッ
メカザウルスA「ジイイッ!?」
ナガレ「貰ったァ!」
328 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:13:00.02 ID:5nca6B9+o
ジン『――――ナガレ! 下方向からミサイル!』
ナガレ「なあっ!?」
キィイイン……ドワオ!
ナガレ「ぐわああっ!」
メカザウルスA「ジイイイイッ! ジイッ!」
グワッ ズガッ!
ナガレ「ぐおお! に、逃がすかッ!」
キィイイン……ドガガガッ!
ジン『ぐうううう!』
ナガレ「こな、くそォ!」
クマ『み、ミサイル追撃、全七基クマ! 回避クマー!』
ナガレ「チィッ!」グイッ
バオンッ
329 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:13:58.14 ID:5nca6B9+o
バオンッ……
ナガレ「くぅ……あと少しでやれたのに! どこのどいつだ、邪魔しやがったボケはァ!」
クマ『……あいつクマ!』
ナガレ「どいつだ、ぶっ殺してやるっ!」
クマ『細いやつクマ!』
メカザウルスB「ガガッ! ガガガガガァッ!」グンッ
バシュバシュバシュバシュッ
ジン『追加で撃ってきた!』
ナガレ「ザけた真似しやがって! だったらテメエから始末しちゃらァ!」グイッ
バオンッ!
ジン『待てナガレ! 頭に血ィ上らせんな、敵の思うつぼよ!』
ナガレ「うるっせぇ! ゲッタートマホーク!」
ジャキンッ ガシッ
ナガレ「トマホークブーメラン、ダブルッ!」
ブンッ!
ギュルギュルギュル……!
330 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:14:30.29 ID:5nca6B9+o
キィイイン……
ギュルギュルギュル……
ズバッ
ズバババババッ!
ずわおっ……!
クルクルクル ガシッ
ナガレ「オオオオオオオオオッ!」
メカザウルスB「ガガッ!」シュバッ
ナガレ「逃がすかよオッ! トマホークブーメランッ!」
ブンッ
クルクルクル……
メカザウルスC「ゴオオオオオッ!」バッ
ガキッ!
ナガレ「邪魔だアアッ!」グイッ
ズギャッ!
331 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 21:15:12.97 ID:5nca6B9+o
ギチギチギチ……
ナガレ「ウオオオオオッ!」
メカザウルスC「ゴオオオオオオッ!」
ナガレ「[
ピーーー
]えええぇっ!」
ジン『ナガレ、落ち着いて!』
クマ『このままじゃ堂々巡りクマ! 退くクマ!』
ナガレ「…………チッ!」グイッ
バオンッ
ナガレ「こいつら、絶対ぶっ[
ピーーー
]! 人を虚仮にしやがって、俺を怒らせたらどうなるか思い知らせてやるッ!」
ナガレ「ジン! ゲッター2であの細長クソトカゲを小間切れにしてやれェーーー! オープン・ゲットォ!」カチッ
ガチャン! バシュゥン!
ジン『ちょっ……話は纏まってないのに!? ええい、仕方ない!』
クマ『ナガレ、頼むから落ち着いて合体するクマ!』グイッ
ナガレ「奴らの吠え面見るまでは[
ピーーー
]るかよぉ!」グイッ
ギュオン ガシィン!
332 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:16:04.95 ID:5nca6B9+o
やっちまった再投下。
ギチギチギチ……
ナガレ「ウオオオオオッ!」
メカザウルスC「ゴオオオオオオッ!」
ナガレ「死ねえええぇっ!」
ジン『ナガレ、落ち着いて!』
クマ『このままじゃ堂々巡りクマ! 退くクマ!』
ナガレ「…………チッ!」グイッ
バオンッ
ナガレ「こいつら、絶対ぶっ殺す! 人を虚仮にしやがって、俺を怒らせたらどうなるか思い知らせてやるッ!」
ナガレ「ジン! ゲッター2であの細長クソトカゲを小間切れにしてやれェーーー! オープン・ゲットォ!」カチッ
ガチャン! バシュゥン!
ジン『ちょっ……話は纏まってないのに!? ええい、仕方ない!』
クマ『ナガレ、頼むから落ち着いて合体するクマ!』グイッ
ナガレ「奴らの吠え面見るまでは死ねるかよぉ!」グイッ
ギュオン ガシィン!
333 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:16:53.44 ID:5nca6B9+o
ギュオン
ジン「チェンジ、ゲッター 2 !」カチッ
ギュオン ガシィン!
グググ……グイーン!
ズサッ―――
ジン「フウっ……」
メカザウルスC「ゴオオッ! ゴオオオオオオッ!」
ズゥン ズゥン
ナガレ『ジン、来るぞ!』
ジン「遅いわ」グイッ
ザッ……ザザザザザッ
メカザウルスC「ゴオオオオッ!?」
ジン「地上じゃ障害物が多すぎる。地中から目標に接近する!」
ギュイイィィーン!
ズガッ ガガガガガガッ
334 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:17:49.40 ID:5nca6B9+o
ガガガガガガッ……
ナガレ『本当に地面を掘り進んでやがる……おいっ、今配管壊さなかったか、大丈夫なのか!?』
ジン「どうせ暫くはまともな生活なんてできないわよ! 目標まであと六〇m!」
ガガガガ……ガガッ……ガガッ……
クマ『……微振動を検知、地震クマ! ジン、落盤の危険があるクマ、気を付けるクマ』
ジン「こんな時に? 活火山が近くにあるからって……」
クマ『震源地は…………違うクマ、地震じゃないクマ!』
ナガレ『地震じゃねえってのは?』
クマ『震源地は後方、メカザウルスの内一匹、ゴツいやつクマ!』
ナガレ『ハア!? どういう事だ!』
クマ『地上に出てみないと分からないクマ! 言える事は、意図的に引き起こされているって事クマ!』
ガガッ……ズガッ!
ジン「クッ……まさかとは思ったけど、ゲッター2まで……。地上に出る!」グイッ
ギュイイィィーン!
ガガガガガガッ――――ガァンッ!
335 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:18:58.65 ID:5nca6B9+o
ジン「あ、あれは……!」
メカザウルスC「ゴオオオオオッ!」ググ
ゴゴゴゴゴ……!
ナガレ『何だあのクソゴリラトカゲ、地面に手ェ突っ込んで!』
クマ『何をしているのかはさっぱり分からないクマ。でも、あれで地震を引き起こしているのは間違いないクマ!』
ジン「でも今の状態なら隙だらけよ。ぺらっぺらにスライスして…………!」
メカザウルスB「ガガガッ! ガアッ!」グンッ
バシュバシュバシュバシュッ
ジン「――――チッ!」グイッ
ズサッ
キィイイン……ドワオッ……!
ザザザ……ズサッ
ジン「建物が邪魔で…………動き辛いッ!」
336 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:20:40.12 ID:5nca6B9+o
メカザウルスC「ゴオオオッ!」ズボッ
メカザウルスC「ゴオオオオオオッ!」
ズゥン ズゥン
メカザウルスA「ジイイイイイイイッ!」バサッ
メカザウルスB「ガガッ! ガガガガッ!」
ジン「…………ナガレ、私もあんたと同感よ。これ、無茶苦茶ムカつくわ――――!」
ナガレ『嬉しくねえ賛同だが、こと今回に関しちゃブチ切れたぜ!』
ジン「どいつでも良い、引き千切ってやる……苦しみ抜いてから死ぬ寸前まで嬲ってヤル……!」
ナガレ『今ならゲッタービームぶち込んで一網打尽だ、俺に変われジン! 俺にやらせろォ!』ガッショガッショ
クマ『…………突破できるかもしれないクマ』
ジン「…………」
ナガレ『…………』
ジン「えっ!?」
ナガレ『マジか、クマ公!?』
337 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:21:23.64 ID:5nca6B9+o
クマ『ゴツいメカザウルスは、ゲッター2の妨害をする時、動けなかったクマ』
ジン「確かにそこは明確な隙よ。だけど、他のメカザウルスに妨害されるわ」
ナガレ『他の形態のゲッターでも、結局他のメカザウルスが邪魔してきやがる』
クマ『それは、プログラム上の作戦クマ。クマたちには、奴らが数値として持たない能力があるクマ!』
ナガレ『数値として持たない……どういう意味だ?』
ジン「ハチュウ人類が対策出来ていない私たちの力があるって事?」
ナガレ『そう言う事か。ンなモンあるのか?』
クマ『ちょっと危険クマ……でも、クマたちならできるクマ!』
ナガレ『何をさせるつもりだお前! それは何だ!』
ジン「何をすればいいの?」
ガッツ
クマ『――――『根性』クマ!』
338 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:22:07.03 ID:5nca6B9+o
メカザウルスA「ジイイイイイイイッ!」
メカザウルスB「ガガガッ!」
メカザウルスC「ゴオオオオオッ!」
ジン「――――ドリルッ、ハリケェーーーンッ!」カチッ
ブワッ……グワオオオッ!
メカザウルスA「ジイイイイイッ!」バッ
メカザウルスB「ガガッ! ガガガッ!」シュバッ
メカザウルスC「ゴオオオオオッ!」グッ
ジャリジャリジャリ――――!
メカザウルスC「ゴオオオオオオオオオッッ!」
メカザウルスB「ガガガガッ!」グンッ
バシュバシュバシュバシュッ
ナガレ『ミサイルだ!』
ジン「潜るわよ!」
ギュイイィィーン!
ズガッ ガガガガガガッ
キィイイン……バゴォンッ!
339 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:22:43.10 ID:5nca6B9+o
ガガガガガガッ……
ナガレ『本当に大丈夫なのかよ……』
ジン「大丈夫かどうかは、私たち次第よ」
ナガレ『その通りだけどよー、自爆戦法も甚だしいぜ! ゲッター3で炎を誘って突撃、ゴリラトカゲを捕まえるなんて!』
クマ『ゲッター3なら炎の攻撃を耐えられるクマ』
ジン「確かに炎の中なら細いやつのミサイルの妨害も受けないけれど……普通に考えて、クマちゃんの言う通り、危険ね」
クマ『大丈夫クマ! クマたちにできない事なんてないクマ!』
ナガレ『ヘッ……クマ公、お前も相当イカれてきてるぜ』
クマ『褒め言葉として受け取るクマ』
ガガガッ……ガガッ……ガガッ……
クマ『微振動を確認クマ。震源地、前方、メカザウルス直下! ジン、今クマ!』
ジン「ええ! ナガレ、ケツの穴の小さい事言ってないで、覚悟決めなさい!」グイッ
ガガガガガガッ……!
ナガレ『ンだと! お前こそ、スピードが肝心なんだから土壇場でミスるなよ!』
ジン「フッ……地上に出るわ!」グイッ
ガガガガガガッ――――
340 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:23:32.12 ID:5nca6B9+o
――――ガァンッ!
メカザウルスC「ゴオオオオオッ!」ググ
ゴゴゴゴゴ……!
クマ『目標まで二〇mクマ!』
ナガレ『ドンピシャだぜ! ジン!』
ジン「オープン・ゲット!」ポチッ
ガチャン! バシュゥン!
メカザウルスB「ガガガァッ!」グンッ
バシュバシュバシュバシュッ……
ナガレ『うおおおっ!』グイッ
ジン「こい、ナガレェ!」グイッ
ギュオン ガシィン!
341 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:24:25.85 ID:5nca6B9+o
クマ「チェンジ、ゲッター 3 クマ!」ポチッ
――――ガシィン!
グググ……ガキョン!
キィイイン……ズワオッ! ドガァン!
ドガガガッ……!
パラパラ……
――――ギュルルルルル!
クマ「突っ切るクマーーーっ!」
メカザウルスB「ガガァッ!? ガガガガアッ!」シュバッ
メカザウルスA「ジイイイイッ! ジイイイイイイイイイッッ!」ガパッ
ボウッ……ボワアアッ!
ズアアアッ!
342 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:25:10.87 ID:5nca6B9+o
クマ「ぐうっ!」
ジン『と、飛んで火にいる夏の虫っ……!』
ナガレ『下らねえ事言ってんじゃねえー! クマ、まだかあっ!』
クマ「もう少しクマ!」グイッ
ギュルルルルルルルッ!
メカザウルスC「ゴオオオオオオオッ!」グッ……
ナガレ『や、野郎、逃げる気だ!』
クマ「逃がさない、クマ! アーム・エクステンドッ!」グイッ
グイーーンッ
ガシッ!
メカザウルスC「ゴオオオオッ!?」
クマ「クマーーーーっ!」
ギュルルルルル――――ズガァン!
343 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:25:57.90 ID:5nca6B9+o
メカザウルスC「ゴオオオオオオオッッ!」
ズアアアアッ!
メカザウルスC「ゴオオオオオオオオオオオッッッ!?」ジタバタ
クマ「クマっ……は、離さないクマ!」
ナガレ『ぐおおおお! おいハエトカゲ、お仲間が苦しんでるぜ、炎を止めなァ……!』
メカザウルスC「ゴオオオオオオオオオッ……!」ジタバタ……
メカザウルスA「ジイイッ!? ジイイイイッ……」バクンッ
ボウッ……シュウゥ
ジン『カハァッ! あ、熱かったッ……!』
ナガレ『い、今だクマ公、締め殺せェ!』
クマ「クマァーー!」グイッ
ググッ……ギシッ!
メカザウルスC「ゴオオオオオッ!?」ジタバタ
クマ「その装甲が伊達じゃないと知らしめる、いい機会クマ!」
クマ「逃げずに思う存分、発揮すれば良いクマー!」
グググッ……ギシッ ギシィッ!
344 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:26:42.75 ID:5nca6B9+o
メカザウルスB「ガガガアッ!」グンッ
バシュンバシュンバシュンバシュン
ジン『く、クマちゃん! ミサイルが来るわ!』
クマ「根性ぉーーーーーー!」グググ
キィイイン……ドガガガッ!
メカザウルスC「ゴオオオオオオオッッ!」
クマ「クマーっ……ゲッタァー、ブリーカァーーーーッ!」グイッ
ミチミチッ……バキッ!
メカザウルスC「ゴオオオオオオオオオオオオッッッ!」
バキバキッ……ゴシャアッ!
ばごおおぉぉおんッ!
345 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:27:08.57 ID:5nca6B9+o
パラパラパラ……
クマ「一機、撃破クマ!」
メカザウルスA「ジイイイッ! ジイイイイイイイイイッッ!」ガパッ
ボウッ……ボワアアッ!
ナガレ『クマ公、炎がくるぞ!』
クマ「今更クマ! オープン・ゲット!」ポチッ
ガチャン! バシュゥン!
ズアアアッ……
ジン『次は細いやつよ! 私に任せて!』
ナガレ『チッ、仕方ねえ! クマ公、行くぞ!』グイッ
クマ「クマ!」グイッ
ギュオン ガシィン!
346 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:27:48.77 ID:5nca6B9+o
ジン「チェンジッ! ゲッター 2 !」ポチッ
ギュオン ガシィン!
グググ……グイーン!
ズサッ
ジン「目標まで直線、遮蔽物無し……」
メカザウルスB「ガガッ……ガガガガガァッ!」グンッ
バシュンバシュンバシュンバシュン
ジン「遅い……!」グイッ
ザッ……
ズガガガガガッ…………
――――ズザッ
メカザウルスB「ガガッ……」
ジン「ゲッター2は地上戦用よ。その意味、憶えておくことね」
キィイイン…………ズズゥン……
347 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:28:32.66 ID:5nca6B9+o
メカザウルスB「ガッ……ガガガガガガガガガアアッッッ!」ブン
ジン「悪いけど、今回は弄ぶ時間は無いの」グイッ
スカッ
メカザウルスB「ガガッ――――」
ジン「だから一瞬だけ」
ギュイイィィーン
ゾブッ
メカザウルスB「ガッ……」
ギャリギャリギャリギャリジャリジャリジャリズバババババッ
ズバアッ!
ジン「感じられたかしら、私たちの強さ」
ジン「…………ちょっと、物足りないわねっ」
ナガレ『アホか、お前!』
348 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:29:42.10 ID:5nca6B9+o
メカザウルスA「ジイイイイッ!」ガパッ
ボウッ……ボワアアッ!
ジン「…………オープン・ゲット!」ポチッ
ガチャン! バシュゥン!
ギュオンギュオン ギュオン
ジン「最後はあなたよ、ナガレ。ここでヘマしたら、どうなるか分かってるわね!」
ナガレ『誰に挑発してんだよ、待たせやがって!』
クマ『もしもナガレだけ手古摺ったら、罰として晩御飯抜きで単独飛行訓練クマ!』
ナガレ『テメエら俺の時だけ変なペナルティを科すんじゃねーよ!』
ジン「だったら、失敗しない事ね!」グイッ
ギュオン
クマ『さあ、最後の一機クマ!』グイッ
ギュオン
ガシィン!
349 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:30:28.68 ID:5nca6B9+o
ナガレ「ま、大トリってのも、悪くねえな!」
ギュオン……
メカザウルスA「ジイイイイイッ!」
ナガレ「綺麗に、飾ってやるよ!」グイッ
ナガレ「チェーーーンジッ! ゲッタァーーー 1 !」ポチッ
ガシィン!
グググ……
グワオン!
ブワッ……バサッ!
ナガレ「オオオオオオオオオッ!」
バオンッ!
350 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:31:02.50 ID:5nca6B9+o
メカザウルスA「ジイイイイイイッ!」ガパッ
ボウッ……ボワアアッ!
ナガレ「だから今更、そんな攻撃が通用するかよォ!」グイッ
バオンッ
ズアアアッ……
メカザウルスA「ジイイイイイイイイイイイイッッッ!」
ボワアアアアッ!
ナガレ「火ィ吐くしかできねえヤツなんざ、何も恐くねえっつの!」
バオンッ
ナガレ「ゲェッター……パァンチッ!」グンッ
バキッ!
メカザウルスA「ジイッ……!」
ナガレ「オラオラオラ!」
ズガッ! ドカッ! バキッ!
ナガレ「オラアッ!」
ゴシャッ!
351 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:32:06.22 ID:5nca6B9+o
メカザウルスA「ジ……ジィッ……!」
ガシッ
メカザウルスA「ジッ!?」
ナガレ「憶えておけ、ハチュウ人類のクソトカゲ共!」
ジン『この程度の対策でどうにかできると侮ったのが敗因だと……!』
クマ『この『変幻』が、『ゲッターロボ』の力クマ! そして!』
キィイン……!
ナガレ「この『根性』が、『俺たち』の力だ――――!」
メカザウルスA「ジイイイッ……!」
ナガレ「オラァ!」グイッ
ブンッ
メカザウルスA「ジイイイッ…………!」
352 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:32:42.67 ID:5nca6B9+o
ナガレ「ゲッタァーーー! ビイィーーーーーンンムゥッ!」
キィイン……キュオンッ!
バウッ――――
バオオォォォオオオオンッ!
ナガレ「うおおおおおおおおおっ!」
ジン『ハアアアアアアアッ!』
クマ『クマーーーーーーーっ!』
メカザウルスA「ジッ…………!」
ドロドロドロ……ジュワッ
ヒュー……ズズゥン
353 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:33:39.19 ID:5nca6B9+o
ナガレ「…………フゥッ。どっと疲れたぜ……」
ジン『本当に……まさか、ハチュウ人類がゲッターを対策してくるなんて』
クマ『ハチュウ人類も本格的に、ゲッターロボを脅威と認めたと言う事クマ』
ジン『厄介だわ。これからの戦闘も、今回と同じかそれ以上に辛いものになる』
クマ『クマたちじゃ対処できない搦め手を使われると、大変クマ……』
ジン『これから戦う度に、これだけ人間の生活圏を破壊していったら……』
ナガレ「上等じゃねえか! 何を企んだところで、俺たちに勝てる奴なんかいやしねえ!」
クマ『そんな能天気な話じゃ済まないクマ!』
ジン『ま、でも……ナガレの言う通りよ。私たちは負けない』
クマ『当然クマ! クマたちは、負けられないクマ!』
ナガレ「どんな戦いも、俺たちは勝つ!」
ナガレ「敵殲滅! ゲッターチーム、これより帰還する!」
ナガレ「オープン・フォーメーションッ!」
354 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:34:37.23 ID:5nca6B9+o
―― マシーンランド ――
ラプト「バット将軍、ガレリイ長官」
バット「……ハッ」
ガレリイ「お呼びですかな、ラプト大臣」
ラプト「先日の戦闘データ、見させてもらった。三機のメカザウルスを使い、ゲッターロボに敗れたな?」
ラプト「作戦の立案はガレリイ長官、指揮はバット将軍だと聞いた」
ラプト「このザマはなんだ?」ギロリ
バット「面目次第もない……」
ラプト「この事がゴール様のお耳に入れば、ゴール様はさぞお怒りになられるだろう」
ガレリイ「それに関して、ゴール様がお望みであるならば、我々は喜んで処罰を受けましょう」
ラプト「なに?」
ガレリイ「ですが、これでゲッターロボが如何に脅威であるか、ゴール様にご理解頂けるはずです」
ガレリイ「ラプト大臣。ゲッターロボを甘く見た貴方も、お解りの事と存じます」
355 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:35:18.56 ID:5nca6B9+o
ラプト「…………フン。此度の失敗は不問とす」
バット「ラプト大臣! 日本、いや、ゲッターロボに回す戦力の増強をお考え頂きたい!」
バット「愚計ながら我らの作戦が打ち破られたのは、間違いなくゲッターロボの実力!」
バット「これからは戦力の小出しなどせず、余剰火力であろうが……!」
ラプト「バット将軍。次の作戦を成功させてから、その話の続きを聞かせてもらおうか」
バット「なっ……!?」
ラプト「敗戦の将の言葉など、民草の誰が信じよう?」
バット「グッ……!」
ラプト「日本などと言う小さな島国など放っておけ。大陸を侵攻し、我らの領土を増やす方が先決だ」
ラプト「方針は変えぬ! 下がるがよい」
ガレリイ「畏まりました」
バット「……承った」
356 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:35:52.64 ID:5nca6B9+o
カツ カツ カツ カツ
ガレリイ「愚かな男だ、ラプトめ。メカザウルス三機の連携を打ち破った相手を放置してどうなるか、分からぬはずもあるまいに」
バット「……屈辱だ。帝王ゴール様より賜った将軍の位、それを奴は、虚仮にした……!」
バット「だがっ……ゴール様のお命を握られている以上は、従うしかあるまい……」
ガレリイ「とは言え、こうなっては仕方ありますまい。今までと同じ戦力で、ゲッターロボを対処する他ないですな」
バット「メカザウルス三機掛かりで倒せぬ相手を、どのようにして対処すると言うのだ!」
ガレリイ「勝利ばかりが戦いではないと思いますがの」
バット「……負ける事で勝つ戦もあると言う事か?」
ガレリイ「如何にも」
バット「ラプトは負けを許さぬ。数は稼げんぞ」
ガレリイ「そうなれば、ラプトと奴らサル共、どちらがより愚かか。それだけの話です」
バット「なんとも下らぬ話だ」
バット「……見ていろ、ゲッター。いつの日か、打ち倒してくれる!」
357 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:36:51.97 ID:5nca6B9+o
―― 早乙女研究所 ――
『先日のメカザウルスの襲撃とゲッターロボの交戦の被害を受けたこの場所は、このように、見るも無残な状況となっています』
『ビルは倒壊し、地面は激しく隆起しています。ゲッターロボがドリルを使って地面を掘った為に、地中の配管までも破壊されています』
『激しく破壊されたこの場所を再び元に戻すには、三年以上掛かるとも言われており……』
『近隣住民からは、もっと上手い戦い方があったのではないか、との疑問の声があがっています』
ナガレ「うっせぇ!」ピッ
プチッ……
クマ「あー、何をするクマ!」
ナガレ「口を開けばゲッターの文句ばかりじゃねえか、くっだらねえ。見るだけ時間の無駄だ!」
クマ「マスメディアは国民感情を知るのに必要な情報媒体クマ! リモコン返すクマー!」キュムキュム
ナガレ「何が国民感情だ、知るか!」
ジン「良いじゃないのよテレビくらい。前にどこの誰が私たちの事を悪く言っても気にしないって、自分で言ってたじゃない」
ナガレ「あーあー聞こえねー!」
ジン(多分、自分の事じゃなくて、本当は私たちを馬鹿にされるのが嫌なんでしょーね)
クマ「かーえーすークーマー!」ピョンピョン
ナガレ「だあっ!」
358 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2016/06/24(金) 21:40:59.01 ID:5nca6B9+o
第四話【変幻】終。
次回、第五話【白無垢鉄火】。
申し訳ないけどリアルがシャレにならんくらい忙しくなってきたんで、俺の気分とか関係なく暫く投下できません。
続きは三ヶ月後くらいかもしれないので、暫く来なくても大丈夫です。
ゲッター3の「アーム・エクステンド」はただ腕を伸ばすだけ。
腕を伸ばす描写が出来なかったんです。
359 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 22:02:27.39 ID:Hh/TS7aZo
乙
バットとガレリイがいい味出してる
ゲッター3でアーム技っつったら伸ばして掴む・締める・投げるだろうから脳内再生余裕だった
360 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/06/24(金) 22:12:33.33 ID:/ak5h6M10
おつー
このゲッターチームも好きだけど何気にガレリイ長官とバット将軍のコンビもいいね
ちなみにここ(SS速報VIP)のスレは一ヶ月間誰も書き込まないor
>>1
が二ヶ月間書き込まないと落ちちゃうから投下じゃなくても定期的に保守してね
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