ザコ「勇者と旅に出ることになった」

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48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 12:59:28.27 ID:26OeFRDNO
ザコ&勇者「鬼?」

老婆「えぇ・・人喰いの鬼によって若いもんは皆攫われて。わたしの子どもも鬼に食われてしまいました」

勇者「それは酷いな」

ザコ「その鬼はどこに?」

老婆「町はずれにある洞窟に住み着いています。数日ごとにやってきて攫っていくのです」

勇者「なるほど。行こうザコ!」

ザコ「もちろん!」

老人「行ってくださるのですか!?」

ザコ「ああ!鬼なんて退治してやるよ!」

勇者(ザコ・・・それなりに戦えるようになって自信がついたみたいだな)

ザコ「勇者が!」

勇者「えー」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 13:11:42.79 ID:26OeFRDNO
クエスト:人喰いの鬼から町を救え!

ザコ「てことでやってまいりましたー!鬼の住む洞窟!!」

勇者「道中全カット!」

ザコ「やっぱり敵も強いな。4回死にかけた」

勇者「けど蔓もシナシナにならないようになってきたし成長してるよ」

ザコ「あっまじすか!?あざーすっ!」

ザコ「けど勇者には及ばないな」

勇者「そりゃあ無加護だもん。及ばないに決まってるじゃん」

ザコ「こいつの胸の抉り方超ストレート!」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 13:22:06.35 ID:26OeFRDNO
青鬼「おい」

ザコ「」

勇者「しまった!」

青鬼「侵入者か。またあの町の骨のない奴か?」

勇者「違うさ。俺はあの町の人に依頼されたんだよ。お前らを倒してってな」

青鬼「自分たちじゃ無理だから他の奴らに頼もうってか?ははっ、雑魚が考えそうなことだ」

ザコ「俺そんなの考えないからぁ!!!」

勇者「待てザコお前じゃない」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/22(火) 13:23:43.61 ID:5w9nKzVvo
ホラゲの青鬼で脳内再生してしまってヒエッってなった
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 13:28:14.38 ID:26OeFRDNO
青鬼「まあいい。どれほどの力を持っているのか、見せてみろやぁ!!」

そういって青鬼はこちらへと近づいてくる。

ザコ「お前を見てると某ホラーゲームの奴思い出して怖いから許せん!」

ザコ『呪文・つるのムチ!!』

青鬼足元から蔓が出現する。その蔓は青鬼の足の上を通りもう一度見地面に突き刺さる。そして青鬼はそれに足を引っ掛け転んでしまう。

勇者「おぉ!!」

ザコ「これぞ応用技。呪文・プラントラップ!!」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 13:29:02.64 ID:26OeFRDNO
とりあえず今はここまで
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/22(火) 13:55:33.54 ID:bc8XzDDCo
支援だけなら一流になりそうだな
おつ
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/22(火) 17:17:31.27 ID:zvdhJjlNO
勇者物でどうしてマクドって単語が出てくるんですかねぇ(伏線)
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/22(火) 19:12:03.65 ID:BvjLf0gE0
この世界でもパソコンあるのかよ
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/23(水) 00:07:44.95 ID:FInQ+vAxo
映画があるんだしおかしくはない
ナルトでもいつの間にかノーパソ出来てたし
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/23(水) 10:43:05.36 ID:P+tJRWc2o
コナンなんて一年間でPHSからスマートフォンになったんだから技術の進歩にツッコミは無用だな
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/23(水) 22:24:58.95 ID:9xcbjNfM0
勇者「すごいじゃんザコ!青鬼を転ばせるほどの強度をいつの間に!!」

ザコ「だって今ので魔力使い切ったからな」

勇者「えー」

青鬼「くそ・・・」

ザコ「勇者早く攻撃!!俺の魔力が無駄になるから!!」

勇者「そうだった」

勇者『呪文・ライト!!』

勇者の手のひらから勢いよく発せられた光弾が青鬼に直撃する。

青鬼「ぐっ・・ああああぁぁ!!」

ザコ「わかりやすい効き方してるな」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/23(水) 23:26:32.41 ID:9xcbjNfM0
赤鬼「おいどうした!!」

黄鬼「何かあったのか!?」

青鬼「こいつら・・侵入者だ!」

勇者「しまった!」

ザコ「仲間きたぞ!!どうするんだよぉー!!!」

勇者「1体にダメージを与えているとはいえ3対1か・・・」

ザコ「勇者さん?俺も入れて?」

ザコ(やっぱこいつたまに悪くなるよな。初期のイケメンどこ行った!)
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/23(水) 23:36:28.25 ID:9xcbjNfM0
黄鬼「とにかく覚悟しろ?てめぇら生きて帰r痛て!!」

青鬼「どうした!?」

黄鬼「やべっなんか刺さったし!マジ痛てぇ!!」

赤鬼「あっ木の枝刺さってる」

黄鬼「まじ?抜いて抜いて!」

ザコ「ふっ、またもや俺のトラップにかかったのか」

赤鬼「なに!?」

ザコ「木で作った即席のまきびしだ。一個作ったら魔力使い切るけどな」

勇者「本当だ、すごい聖水減ってる・・・」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/23(水) 23:43:27.20 ID:9xcbjNfM0
ザコ「しかも木で作ったからすぐ壊れる!恐るべき燃費の悪さ!」

勇者「それ自分で言っちゃ駄目でしょ!」

ザコ「さぁさぁ今のうちに攻撃!」

勇者「自分のペースで動きすぎだよ・・・」

黄鬼「地味に数多いぞこのまきびし!」

赤鬼「痛っ・・」

勇者『呪文・ライト!ライト!ライト!ライト!ライト!ライト!ライト!』

鬼達「ぐあああぁぁぁ!!!」

光魔法の連打の前に鬼達はなすすべもなくやられた。それはもう一方的に・・・
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/23(水) 23:50:35.69 ID:9xcbjNfM0
ザコ「なんだ、どれだけ強いのかと思ったらそんなにだったな」

勇者「いや、今回楽に勝てたのは運が良かっただけだよ。相手が末端の兵士で、俺が光魔法を使えたから下級魔法で勝てた。この勝負は本当に奇跡と言っていいよ」

ザコ(それに偶然鬼の弱点が足だったからまきびしが効いたし蔓で転ばせたのか・・・)

勇者「実際魔王軍の幹部となれば上級の光魔法でも簡単には倒せない」

ザコ「魔王軍・・・幹部・・・?」

勇者「そう。例えば「俺とかな」

ザコ「え?」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/23(水) 23:57:07.62 ID:9xcbjNfM0
そこにはさっきの鬼よりもひとまわりもふたまわりも大きい鬼がいた。
勇者「嘘・・だろ・・・?」

??「そんなに驚くなよ。俺は今回は噂の勇者様がどんなやつか見に来ただけだからよ」

ザコ「魔王軍幹部なんて冗談だろ!?どうせ地方のボスとかそんなんだろ!?」

勇者「いや、こいつは本物だ。文献で見たことがある。魔王軍七幹部の一人、鬼王・・・」

鬼王「お、さすがにお勉強はしてるみたいだな」

ザコ(いきなり幹部戦ですか!?こんなの聞いてねぇぞ!!!!)

ザコ(俺はリア充人生送るために加護を受けるための旅をしてただけでこんな・・・)

ザコ(こんな奴と戦う気ねぇよ!!)
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/24(木) 00:01:27.26 ID:bCQ7df2n0
鬼王「へへっ、それじゃあどれくらい強いのか見せてもらおうか。まあまだ弱いのはわかってるから」

鬼王「死なない程度に手加減してやるよ」

勇者「ザコ!逃げ・・・」

俺にはその時何か起きたか全く分からなかった。気づけば鬼王の攻撃で勇者が吹き飛ばされていた。気づけば鬼王が勇者に致命傷を与えていた。気づけば俺は鬼王に爪で切り裂かれていた。気づけば俺たちは・・・完全敗北していた。
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/24(木) 00:08:06.71 ID:bCQ7df2n0
俺は今まで感じたことのない痛みを感じてただ怯えることしかできなかった。

鬼王「まさかここまで弱えとはな。特に勇者の仲間。さすがに雑魚すぎるだろ」

ザコ「あっ・・・あっ・・・」ジワッ

俺は恐怖と痛みのせいで失禁してしまっていた。

鬼王「さすがに敵の前で失禁するか?」

勇者のほうを見ると、血を流している。今までの人生で見たことないような・・・いや、ある?見たことのない景色を思い出して俺は混乱した。

??「鬼王!!!!」

突如現れた誰かが鬼王斬りかかる。鬼王が少し押されているようだ。
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/24(木) 00:12:51.36 ID:bCQ7df2n0
ザコ(くそ・・・やばい死にそう。手加減されてるとはいえ幹部クラスの攻撃受けて死んでないとか奇跡だろ)

鬼王「くそ!中央警備か。うっとおしい奴らが来たもんだぜ」

ザコ(中央警備・・・?なんだよそれ。誰でもいいから追い払ってくれよ・・・
もうダメだ。意識が持たない。)

俺がその時最後に見たのは鬼王とほぼ互角に戦う誰かたちの姿と血だらけの勇者だった。

ザコ(くそ・・勇者・・・)

ザコ()
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/24(木) 00:13:25.29 ID:bCQ7df2n0
今日はこれで終わり。
このスレ初のシリアス。苦手。
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 03:49:53.87 ID:mbcO2lFio
おつ
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 03:56:35.91 ID:qHNR2ghAO
>>65
色々気付き過ぎィ!
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 06:11:32.25 ID:ZdH8vFl0o
ホモは嘘つき
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 11:36:07.15 ID:iO9IL5wg0
>>55
豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だった頃なんてバズーカとかミラーボールとかしまいには巨大ロボまであったんだから今更騒ぐ程のことでもない
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/24(木) 13:39:36.34 ID:bCQ7df2n0
目が覚めると俺はベッドの上だった。
どうやら生きてはいるらしい

ザコ(これは奇跡だな。神に感謝!)

まあその神が加護を与えなかったせいで旅に出ることになったんだけどな。

??「目が覚めたようだね」

そこにいたのは一人の美少女。神は金色で俺に微笑みかけている。これはメインヒロインですわ。

ザコ「誰だ?」

騎士「私は武の国で中央警備隊に所属している騎士だ」

ザコ「なにそれ・・・」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/24(木) 13:40:45.79 ID:bCQ7df2n0
神じゃなくて髪でした!
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/24(木) 13:49:59.12 ID:bCQ7df2n0
引きニートである俺はこの世界の地理を全く知らない。鬼王が中央警備と驚いてたくらいだから有名なのだろうが、俺は全く知らない。

ザコ「そうだ、勇者は!?」

騎士「それが傷は回復したのだがまだ目を覚まさないんだ。切り裂かれただけの君とは違い、鬼王の攻撃を二発ともまともに受けたからね」

ザコ「そんな・・・」

騎士「それにしても、旅を始めたばかりとはいえ無加護の君が生きてるくらいだからさすがに一撃目は防げるはずなのに、何があったんだろうか」

ザコ(無加護ってばれてますやん・・・)

俺は勇者がやられた理由を知っている。
なぜなら勇者は俺を気にしていたせいで攻撃をくらったのだから。
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/24(木) 14:03:26.53 ID:bCQ7df2n0
ザコ「ていうかここは?」

騎士「三の街の病院だよ」

知らないうちに少し得していたらしい。
やったぜ!

騎士「目覚めたのが確認できたしもう行くよ。さすがに勇者くんの目が覚めるまで待ってたら時間がかかりすぎると思うからね」

ザコ(マジかよ!行かないでくれメインヒロインー!!!」

騎士「そんなに言わなくても、君が武の国に来ればきっと会えるさ」

ザコ(声に出てた・・恥ずかしい!)

金髪の女騎士は去って行きました。くそ!!!!!
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/24(木) 14:04:05.12 ID:bCQ7df2n0
今はこれで終わり。
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 14:20:38.77 ID:om+ZktCS0
どうせ別の新しいヒロイン候補が現れる
ザコが思い描いていたタイプと逆のタイプ(性格が)
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/24(木) 21:45:39.99 ID:qqPhdAtxo
メインヒロインは勇者なんで…
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 14:05:46.62 ID:1/27hc470
数日後、俺は動けるまでに回復しました。町が壊滅しかけた原因となった鬼達を倒した功績で報酬がザックザク!しかも勇者が目覚めるまで町にいていいという。太っ腹だぜ!!

ザコ(てことでね、この世界が今どうなってるのかというのを調べるために図書館にやってまいりましたー)

ザコ(あんま本とか読まないんでわかりやすいものが、お?これなんかどうだろうか)

『世界の常識大全集』

ザコ(恐ろしいほどにそのままじゃねぇーか)
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 14:27:19.94 ID:1/27hc470
ザコ(魔王軍についてはどこにあるのだろうか。あった!『p456魔王軍七幹部』厚いなこれ)

魔王軍七幹部とは魔王を除いた7匹の最強の魔物達のことを言い、それぞれが王の名を冠している。
強い順に騎士王、竜王、獣王、鬼王、腐王、闇王、智王がいる。
それぞれが恐ろしい力を持っており、あったら逃げるのが賢明だぞ!

ザコ(逃げれたら苦労しないんだけどな)

とりあえずこの本を読むことで知識を蓄えることができた。魔物と魔獣に分かれているとかいう情報も知った。学校で習うらしいけどイジメにびびってたから授業なんて聞いてないぞ!
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 14:31:45.77 ID:4YUYRtPGO
?「英雄王がいないではないか!」
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 15:34:16.10 ID:1/27hc470
<一週間経過>

ザコ(やっべぇどうしよ、超暇なんですけどぉー!図書館の本もニート時代に培った超高速読術で制覇してしまったしな)

ザコ(よし!クエストでも受けるか!)

町にあるギルドにやってまいりました

ザコ「なるほどなるほど、危険度3以上しかないのか・・・」

ザコ「俺だけじゃ死ぬし、帰るか!」

ザコ(ってダメだろ!頑張るって決めたんだ、目指せ脱雑魚!!)

ザコ(そうだ!仲間を探そう!募集したり!されたり!)
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 15:42:15.23 ID:1/27hc470
ザコ(俺のレベルがたぶん今10くらいにはなってるんじゃないだろうか。順調進んできたから補助でならいけるはずだ)

〔初心者歓迎!レベル15以上募集!〕
〔上級者募集、レベル30以上〕
〔ワイワイやりましょう!レベル12以上募集〕

ザコ「・・・」

その時俺は女騎士に言われたことを思い出した。

騎士『三の街の病院だよ』

騎士『三の町の病院』

騎士『三の町』

ザコ「ああああああぁぁぁぁ!!!!」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 15:47:43.07 ID:1/27hc470
ザコ(二の町から三の町への旅路をすっ飛ばしたせいでその分の経験値が俺たちにはないんだ!!)

ザコ(やばいぞ、選択肢がすげぇ減るぞ・・・)

ザコ(DQNは嫌だ、DQNは嫌だ、DQNは嫌だ、DQNは嫌だ、DQNは嫌だ、DQNは嫌だ!)

〔レベル制限なし!周辺でレベル上げしましょう!〕

ザコ「これだー!!!!」

ザコ「これに!参加!したい!です!」

マスター「え?あぁ、待ってろよ、すぐに呼んでくるから」
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 15:56:25.73 ID:1/27hc470
炎勇者「無理だ」

ザコ「えええぇぇぇぇ!!!」

ザコ「なんで!レベル制限ないんじゃないの!?」

炎勇者「レベル制限はないが、それは加護があればの話だ。加護がなければ話にならん」

ザコ「ふざけんな!納得できるか!」

DQN戦士「言ってる意味わかんねぇのか!?雑魚に用はねぇんだよ!!」

ザコ「ワカリマシタ」(納得いかねぇ!俺と勝負しろ!!)

ザコ(DQNがいるならこっちから願い下げだわ!バーカ!!!)
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 15:57:30.44 ID:1/27hc470
今はこれで終わり!
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 16:03:18.46 ID:cYDWU2hq0
その内に「負け犬上等!」とか言いそうだな、ザコ
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/25(金) 22:17:25.04 ID:APhRYiYAO
ザコおとなしく呪文の個人練習でもしてろよww
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/26(土) 00:18:22.20 ID:1wqoChvq0
ザコ(なんだあいつら!炎勇者って言ったか?勇者ならもっと聖人になれよ!うちの勇者を見習え!!)

ザコ「こりゃなんとかして俺だけで戦わなければならないのか・・・?」

ザコ「こうなりゃしかたない!レッツバトル!!」

<三の町周辺>
ザコ(と、意気込みつつ来たわけですが)

蜂型魔物「・・・」ブーン

ザコ「どうしよう、勝てない。ドヤ顔でプラントラップしてやるつもりが飛んでちゃ意味ないだろうが!」
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/26(土) 00:21:45.70 ID:1wqoChvq0
ザコ『呪文・まきびし!』

蜂型魔物「・・・」ブーン

ザコ「飛んでるから意味がない!」

ザコ『呪文・つるのムチ!』

蜂型魔物「・・・」ブーン

ザコ「さすが俺!雑魚すぎて届かない!」

ザコ(ていうか俺の呪文のレパートリー少なすぎ?)

蜂型魔物は仲間を呼んだ!

蜂型魔物A、B「・・・」ブーン

ザコ「!?」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/26(土) 00:27:13.65 ID:1wqoChvq0
蜂型魔物A、Bは仲間を呼んだ!

蜂型魔物A、B、C、D「・・・」ブーンブーン

ザコ「着々と仲間増やしてるー!!」

ザコ(やばいどうしよこれ、やばいぞやばいぞ)

ブーンブーンブーン

ザコ(どうすれば勝てる・・・!?図書館で呼んだ魔術本に何か・・・)

ブーンブーンブーンブーン

ザコ(めんどくさかったから全然読んでねえー!!!)

ブーンブーンブーンブーンブーン

ザコ「てかさっきからうるさいぞ蜂野郎!!!」

蜂型魔物A〜Z「・・・」ブーンブーンブーンブーンブーンブーン

ザコ「」
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/26(土) 00:34:17.79 ID:1wqoChvq0
ザコ「えっと・・・蜂って案外近くで見ると可愛いね」ニコッ

蜂型魔物A〜Z「・・・」ブーンブーンブーンブーンブーンブーン

蜂型魔物A〜Zの毒針攻撃!

ザコ「やっぱ可愛くないいぃぃ!!」

俺が諦めかけたその時だった、突如現れた少年が一瞬にして蜂型魔物の群れを倒したのだった。

武闘家「大丈夫か?」

ザコ「ヒャイ、ライジョウブレス」

武闘家「大丈夫じゃなさそうだな・・」
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/26(土) 00:35:33.69 ID:1wqoChvq0
今日はここまで。
名前欄の個人証明みたいな奴ってどうやってるんですか?
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 00:36:44.33 ID:Vgg4t3tR0
とりあえず「2ch トリ」でクグレ
それかトリップでクグレ
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 00:40:44.81 ID:LcdX2SCKO
乙。ここ読んでごらん

■ SS速報VIPに初めて来た方へ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456407164/
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/26(土) 16:42:32.10 ID:qqecJ9cFO
DXライジョウブレス
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 11:27:56.76 ID:O2YlT/mt0
俺は今酒場にいる。俺の命を助けてくれた武闘家に少しでもお礼がしたかったのだ。

武闘家「あの蜂に刺されると麻痺して動けなくなるから次から気をつけるといい」

ザコ「わかりました!」

武闘家「そういえばあの蜂からドロップした物を渡していなかったな」

ザコ「ドロップ?」

武闘家「知らないのか?」

もちろん知っている。何冊読んだと思ってるんだ。魔物は敵の区別の一つだ。闇の魔力で誕生したのが魔物。元から存在していた動物が魔力によって凶暴化したのが魔獣である。
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 11:35:20.92 ID:O2YlT/mt0
ザコ(この町は大体の説明パートらしいな。って何思ってるんだ俺・・・)

魔獣の場合は・ぎ取る場合があるが、魔物の場合は死ぬと消滅する。その時にアイテムを落としたりする場合があるのだ。これがドロップアイテムである。

ザコ(蜂を倒したところでろくなものが無かった。毒針なんて何に使えばいいんだよ)

そう思っていると彼が口を開いた

武闘家「お前はなぜ一人でクエストを?」

ザコ「俺は無加護だから誰もパーティーに入れてくれなくて・・・」

武闘家「そうか」

そう言うと彼は一枚の紙を見せた
入門生募集と書いてある。道場の勧誘の張り紙らしい。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 11:38:47.95 ID:O2YlT/mt0
武闘家「もし迷惑じゃなければ、明日ここに来るといい」

ザコ「それはつまり?」

武闘家「俺がお前を鍛えてやる、ということだ」

ザコ「ほんとですか!?」

武闘家「ああ」

俺にとっては嬉しいことだ。体術を覚えれば魔力が少なくてもそれなりに戦える。

ザコ(この町で説明パートと修行パートを両立するのかって何思ってんだ俺)
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/29(火) 20:55:35.92 ID:NeAhAqRD0
期待
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/29(火) 22:37:22.91 ID:G0CG3o9DO
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 22:57:10.35 ID:kkbJZUP+0
勇者が目を覚ましたと聞き俺はすぐに病院へと駆けつけた。体に異常は無いそうだ。さすが勇者。

ザコ「その炎勇者って奴がよ、これがまた酷いんだよなぁ、勇者みたいな聖人じゃないんだなあいつ・・・」

勇者「そうなんだ」

ザコ「勇者なんだからもっと正義に生きろよなぁ」

俺は鬼王に殺されかけてからのことを勇者に説明した。

勇者「だけど実際光の加護を受けた人が全員いい人ってわけじゃないんだ。性格が悪い人だっているし、悪に染まる人だっているんだ」

ザコ「そうなのか。けどお前はいい奴じゃん」

俺がそう言うと、勇者は数秒の沈黙の後に言った。

勇者「僕は君が思うほど聖人じゃないよ」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 23:01:43.19 ID:kkbJZUP+0
ザコ(なんか意味深だな・・・てか僕?)

ザコ「お前の一人称って俺じゃなかったけ?」

勇者「あ!」

勇者は焦った表情をした。道中でのクソ下手な悪者演技といい案外嘘つくこと多いな。そういう点ではさっき勇者が言ったことに当てはまるのか・・・
いや悪者演技には騙されてないぞ俺は!本当だからな!

勇者「いやぁ、他の人に舐められないようにって強い勇者であろうとしてたけど、やっぱり苦手だなぁ」

ザコ「下手な演技はするなよ・・・」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 23:05:55.68 ID:kkbJZUP+0
勇者「そういえば武闘家って人にきたえてもらってるらしいね!」

ザコ「ああ、まあな」

勇者「ザコも僕に善戦できるくらいは強くなったのかな?」

ザコ「いや、その・・・」

勇者「三の町の武闘家ってそれなりに有名だからね」

ザコ「そ、そうなんだぁ・・・」

ザコ(ごめんな勇者、武闘家に会ったのは今日の朝やねん。修行パートなんて無かったんや・・・)
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 23:12:44.14 ID:kkbJZUP+0
次の日には勇者は完全に回復していた。早すぎるわ。

勇者「さて、これからどうしようか」

ザコ「仲間でも増やすか?俺一人じゃ無理だったけど勇者の名前を使えばいけるだろ」

勇者「そっか、なら武闘家を仲間にしよう」

ザコ「は?」

ザコ「何言ってるんだよ!勝てるわけないだろ!!」ガシッ

俺が弱すぎたとはいえ蜂型魔物の大群を簡単に倒した時点で勇者でも彼には釣り合わないだろう。

勇者「そ、そんなに否定する?てか顔近いから離れてよ...///」

ザコ「あ、ああ。ごめん」

なんていうか、男の娘度が増しとる。一人称が変わったせいで増しとる。あとなんか弱気になって増しとる。グッジョブ鬼王!
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 23:16:39.62 ID:kkbJZUP+0
勇者「でも彼がパーティーに入ればかなり楽だよ」

ザコ(さりげなく俺をけなしてくるその姿勢、嫌いじゃない)

勇者「話題になって注目も集まるしね」

ザコ「けどまともに戦っても絶対勝てないぞ?」

勇者「だからなんとかしてこっちが有利になる状況へ持ち込むしかないね」

ザコ「例えば?」

勇者「それが浮かんでたら言ってるよ」

ザコ「なるほど確かに」
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 23:28:33.07 ID:kkbJZUP+0
ザコ(武闘家に勝つ方法か・・・正直浮かばんな)

勇者も必死に考えているようだ。だかあまりいい案が浮かばない模様だ。

ザコ「けどうまいこと会話を誘導すればいけるかもしれないな」

勇者「なるほど、じゃあ一か八かやってみようか」

ザコ「て言ってもまだノープランなんですけどね」

俺たちは作戦を考え続けた。けどその時の会話にかけるなんて勝率低すぎますよね。
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 23:36:28.27 ID:kkbJZUP+0
俺たちは武闘家のいる道場の扉の前に来ていた。

ザコ「勝てるきしねぇよ・・・」

勇者「まあ負けて死ぬわけじゃないし、気楽にやろうよ。僕は二人旅でも問題ないしね」ニコッ

ザコ「あ、ああ」

ザコ(大事なのは最初だな。堂々としていよう!)

俺は扉を開く、俺に注目が集まる。俺は大きく息を吸い言った

ザコ「タ、タノモー!」

いきなり失敗した、マジ恥ずかしい。死にたい
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 23:43:41.98 ID:kkbJZUP+0
武闘家「来たのか、って勇者様も一緒なのか」

ザコ「ああ」

武闘家「勇者様の方は十分強いと思うが?」

勇者「いや、今回は稽古を受けに来たんじゃないんだ」

武闘家「?」

ザコ「武闘家!俺たちと勝負しろ!!」

決まったぜ・・・!

武闘家「勝負?」
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/30(水) 23:46:28.06 ID:C//l2RGAO
なんで今まで3人とか4人じゃなく2人っきりで旅してるか理由あったっけ?
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/30(水) 23:47:47.61 ID:oJ1XqMmA0
単に仲間にできる奴がいなかっただけじゃね?
勇者に何か秘密があってそれが複数だとバレル可能性があるとか
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 23:49:36.78 ID:kkbJZUP+0
勇者「ああ、僕らが勝ったら僕たちの仲間になってほしい」

武闘家「俺が勝ったら?」

勇者「始まりの国から道場に支援金でも出してもらおう」

ザコ(さらっと母国の金賭けやがった!)

武闘家「なるほど」

武闘家は悩んでいる。武闘家は勇者の強さを知らない。もし負けた時の場合を考えているのだろう。けどこの道場は私営だったはず、支援金がもらえるのは大きい。そして考えが決まったのか、俺たちのほうを向き言った。

武闘家「その勝負、乗った」
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 23:52:10.67 ID:kkbJZUP+0
今日はここまで。ガチ戦闘とか表現できる気しませんわ
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/30(水) 23:54:03.45 ID:aOXD+MgDO
おつ
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/31(木) 02:38:03.73 ID:cPo0pqpDO
来てたー!
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 15:23:38.91 ID:Bs6i9V3U0
ザコ「よし、まずは行ってこい勇者!」

勇者「ああ!」

ザコ(まずはとは言ってたけど勇者が負けたら終わりなんですけどね)

勇者と武闘家が向かい合う。すると武闘家は何故か顔をしかめた。

武闘家「武器は使わないのか?」

勇者「いや、僕は武器を使わないよ」

普通はこういうところには治癒魔術の魔法陣があるものだ。だけどここは私営だから魔法陣がない。だから勇者は剣を使えないのだ。もし剣を使ったところで武闘家に勝てるかはわからないが・・・
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 15:34:48.14 ID:Bs6i9V3U0
審判はこの道場の師範がするらしい。
明らかに厳しそうな顔をしているジジイだ。マジ怖い。

ザコ(そういえば勇者って武器無しだとどれくらいの強さなんだ?)

俺は勇者が剣を持っている時しか知らないのでよくわからない。まあ色々な人が一目置いてる時点でそれなりには強いんだろうが・・・

ザコ(この勝負、お前がどれだけ武闘家の意識を集中させられるかにかかってるんだからな)

道場の師範が勇者と武闘家それぞれを見る。どちらも準備は整っている。

師範「それでは、始め!」

戦いの火蓋がついに切られた
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 15:51:45.19 ID:Bs6i9V3U0
まず動き出したのは勇者だ。一気に武闘家に近づく。武闘家が思っていた以上に速かったのかかわすことができず顔面に一撃。

武闘家「くっ・・」

勇者は続けて攻撃を繰り出そうとするが、簡単に受け流されてしまう。

勇者「!」

お返しとでも言うように武闘家は勇者の腹部に蹴りを入れる。のけぞる勇者。
武闘家はそれを見逃さず勇者に追撃。
なんとか勇者はそれを受け止める。

ザコ(そういえばこれ勝ち負けってどう決めるんだろう。緊張しすぎてたからまったく聞いてねえよ・・・)

弟子みたいな奴に聞いてみたら降参と言ったら負けなんだと。外道なら痛ぶるルールだな。
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 16:04:47.06 ID:Bs6i9V3U0
気づけば勇者はかなり追い詰められていた、しかし武闘家はかなり余裕がある。

勇者「はぁ・・はぁ・・・」

そういえば俺って案外目が良いんだよな。勝負の内容も事細かに見えるし。

ザコ(って今関係ないだろ・・・ちゃんと見とかないとな)

俺が再び前を見ると武闘家が勝負を決めようと一気に近づくところだった。
しかし、武闘家は足を滑らせてしまう。

武闘家「何!?」

その好機を見逃さず勇者は武闘家の顔面をおもいっきり殴る。武闘家は踏ん張ることができず吹き飛ばされてしまった。

師範「あれは・・・!」

普通に武闘家と戦っても勝てないのはわかっている。だから言葉の裏をとる。
武闘家が先ほどいた場所の足元には謎の青い物体があった。
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 16:16:20.43 ID:Bs6i9V3U0
「スライムゼリー!?」

誰かがそう言った。当たりだ。
反則だという言葉が出る。ヤジが飛ぶ。
だけど勇者は表情を変えない。こうなるのは予想通りだからだ。

ザコ「あんたらは勇者が戦う前に言った言葉を覚えてないのか?」

ザコ「勇者は「僕は武器を使わない」と言ったしかし、道具を使わないとは言ってない!」

子供のしょうもない反抗のように聞こえるが関係ない。要は・・

ザコ(勝てればいいんだよ勝てれば!)

俺が自己満足に浸っていたその時、俺は殺気を感じた。多分というか絶対武闘家だろうな。
神聖な勝負を汚されたとか思ってるんだろうか・・・?

武闘家「神聖な勝負を・・・お前!」

当たってた。
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 16:27:30.95 ID:Bs6i9V3U0
ザコ「武闘家、俺を怒るのは勝手だけどよそ見してていいの?」

ハッとした表情になり、勇者の方を見た武闘家、すでに勇者は武闘家を攻撃する寸前だった。かわすことができず直撃。

武闘家「くそ!」

武闘家は反撃するも焦っていたのかその攻撃は荒かった。勇者に当たることなく空を切る。
だが作戦がうまくいった勇者の攻撃は冷静だ。立場逆転、武闘家が追い込まれる形になる。

武闘家「くそ!くそ!!」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 16:36:20.54 ID:Bs6i9V3U0
どんどん焦って行く武闘家。すでにその攻撃は一度も勇者に届かなくなっていた。対して勇者の攻撃は着実に武闘家にダメージを与えていく。

ザコ(勝った!)

俺はその時には確信を得ていた。だけどその認識は甘かった。武闘家は殴るのをやめたかと思えば、体全体を使い無理やり勇者を押し倒したのだ

勇者「!?」

身体を使った攻撃は殴る蹴るだけじゃない。

ザコ(関節技!?)

またもや攻守逆転。しかも今回は簡単には覆せない。
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 16:47:48.69 ID:Bs6i9V3U0
武闘家は勝利を確信した。一度技を決めてしまえばこっちの物だ、そう思ったのだ。

勇者「くそ・・・!」

勇者は関節技をかけられたことがない。だから乱暴に身体を動かすことしかできないでいた。それを知った武闘家は一気に決めるため力を強める。

勇者「あああああぁぁぁぁ!!!」

外れるギリギリまで力を込めている。もはやこいつに勝ち目はない。そう思い、勝利を確信した武闘家はあることに気づく。ザコが先ほどいた場所にいないのだ。彼がどこに行ったかは、チクっとした痛みと共に判明した。
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 16:51:36.49 ID:Bs6i9V3U0
痛みを感じた数秒後、彼の体は突然動かなくなった。

武闘家「!?」

それが麻痺した時の感覚だということを武闘家は知っていた。
だが彼が驚いたのはなぜ自分が麻痺したかだ。
その時、勇者とは違うもう一人の人物が視界に入った。ザコだ。

武闘家「お前・・・!」

ザコ「やあやあ武闘家、気分はどうだ?」

武闘家「最悪に決まっているだろう!」
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 16:56:56.18 ID:Bs6i9V3U0
ザコ「この勝負は、始まった時点でほぼ勝ちは決まってたんだ」

武闘家「な・・・に・・・?」

ザコは周りのヤジを気にせず話し始める。

ザコ「まずなぜ俺が戦いに入ってきたのか、それは俺の最初の方の発言だ。俺は「武闘家!俺たちと勝負しろ!」そう言ったよな」

武闘家「まさか・・?」

ザコ「俺は一言も「俺と」とか「勇者と」なんて言ってないよな?」

この作戦、ただの屁理屈でしかないのだがそんなの気にしない。とにかく勝てればいいのだから。
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 17:02:40.07 ID:Bs6i9V3U0
ザコ「次に何でお前がしびれたのかというと」

武闘家「蜂・・型魔物の・・毒針・・・だろ?」

ザコ「当たりだ」

ザコ「しかもあんたが倒した26体分の毒を一つにした特別製だからな!」

ここまで屁理屈なら、武闘家はザコが毒針を使った理由もわかっていた。
勇者は自分と戦う前、「僕は武器を使わない」と言った。そう「僕は」だ。

武闘家「屁理屈だらけじゃないか・・・」

勇者「けど君はやられた。なら言うことがあるだろ?」

しばらくの沈黙の後彼は小さな声で言った。

武闘家「・・・降参だ」
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 17:04:37.85 ID:Bs6i9V3U0
今回はこれで終わり。
これが俺の限界です。いやぁガチバトルはキツイですね。指摘などは結構あると思いますがお許しを!
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/31(木) 17:13:59.88 ID:msqbV/dAO

今回は日本語講座の回だったなww
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/31(木) 17:24:37.01 ID:C5OnOLVD0
わーこれ外道がよくやってる作戦だー
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/31(木) 17:46:53.88 ID:yH0dkFtSO
おちゅ
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/04(月) 22:25:47.00 ID:60S4WsMiO
ザコ(はい皆さんどうもどうもー!!ザコです!えー今回ね、新しい仲間が加わりました!武闘家君です!やったね!)

武闘家「・・・」ジロッ

勇者「えっと・・・」オロオロ

ザコ(いやーやっぱ新しい仲間が増えるってのはいいですねー心強いね!)

武闘家「・・・」ジロッ

勇者「だから・・・」オロオロ

ザコ(それでね、一つ問題があるんですけどね)

武闘家「・・・」ジロッ

勇者「その・・・」オロオロ

ザコ(ゲスい勝ち方した結果、俺と武闘家の仲がヤバイ)
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/04(月) 22:37:13.80 ID:60S4WsMiO
ザコ「勇者」

勇者「何?」

ザコ「どうしよ・・・」

勇者「誠心誠意謝るしかないんじゃない?」

ザコ「十分謝ったよ・・・」

<一時間前>

ザコ「すいませんでしたあああぁぁぁぁ!!!!」

ザコ「反省してます!!!」

武闘家「・・・」ムスッ

ザコ「えっと肩揉みましょうか武闘家さん!!」

武闘家「いや、いい」ムスッ

ザコ「そんなこと言わないでください!これでも肩揉みだけはザコじゃないって言われるほどなんで!!」

武闘家「いいと言ってるだろ!」

ザコ「!」ビクッ
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/04(月) 22:52:55.83 ID:60S4WsMiO
ザコ(もう武闘家の視線が怖い、寝首かかれるんじゃないかと思うくらいですよ)

勇者(こ、このままじゃさすがにダメだよなぁ・・・)

武闘家「・・・」ギロッ

ザコ(あの目は殺しにきてる・・・ヤバイ、俺の命がヤバイ)

勇者(ここは僕がリーダーとしてなんとかしないと!)

武闘家「・・・」ギロッ

ザコ(けどどうしよう!どうしよう!!死亡ルートだけは避けなければ・・・)

勇者(武闘家をなんとかしないと!きっとザコに並々ならぬ怒りを覚えているはずだから)

武闘家「・・・」

武闘家(さっきは強く当たりすぎてしまった。どうやって謝るべきだろうか)
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/04(月) 22:58:30.89 ID:60S4WsMiO
武闘家(今思えば敵の意図を見抜けなかった俺にだって非はある。言いすぎた部分は謝らなければ・・・)

ザコ(なんとかして解決方法を見つけなければ・・・)

武闘家&ザコ(しかしどうすれば・・・)

武闘家&ザコ(そうだ!)

武闘家&ザコ「勇者!」

勇者「!?」

ザコ「・・・先にそっち行け」

勇者「う、うん」

勇者「それで、どうしたの?」

武闘家「その・・・言いすぎたことを謝りたいんだがどうすればいいだろうか」

勇者「へ?」

武闘家「え?」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/04(月) 23:02:53.14 ID:60S4WsMiO
勇者「いや、怒ってたんじゃ・・・」

武闘家「最初は怒ってたが頭も冷えたさ」

勇者「そ、そっか」

武闘家「だからどうするべきだろうか」

勇者「す、素直に謝ればいいと思うよ?ザコも反省してるし」

武闘家「そ、そうか」

武闘家「・・・」チラッ

ザコ(殺気!?)ビクッ
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/04(月) 23:08:47.31 ID:60S4WsMiO
武闘家「そうか、よし。行ってくる」

勇者「がんばれ」

武闘家「ああ」スタスタ

ザコ「な、なんだ?」

武闘家は俺の目の前で仁王立ちしている

勇者(なんとか解決しそうだね)

武闘家「ザコ」

ザコ「な、なんだよ・・・」

武闘家「表出ろ」

ザコ「!?」

勇者(あ、あれ?)
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/04(月) 23:12:59.33 ID:60S4WsMiO
ザコ(公開処刑だと・・・!?)

ザコ「や、やだ!」

武闘家「な、なんでだ」

ザコ「やだったらやだ!!」

武闘家「少しでいいんだ、少し時間をくれれば」

ザコ「ここでいいじゃん!!」

武闘家「ここじゃあ宿屋に迷惑がかかる」

ザコ(やっぱり公開処刑か!!)
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/04(月) 23:16:56.78 ID:60S4WsMiO
ザコ「絶対俺は出ないぞ!」

武闘家「い、いいから出ろ!!」

ザコ「うわああぁぁぁ!!やだあああぁぁぁぁ!!!」

勇者(ザコ・・・なんていうか、頑張って)

<宿屋前>

ザコ「な、何する気だよ」

武闘家「さっきはカッとなって強く当たってしまい悪かった」

ザコ「?」

武闘家「お詫びに俺のこと、好きなだけ殴れ!」

ザコ「!?」
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/04(月) 23:24:18.85 ID:60S4WsMiO
ザコ「こ、公開処刑の口実でも増やす気か?」

武闘家「いや、そういうつもりではなくてだな」

ザコ「本当に?」

武闘家「ああ」

ザコ「絶対怒らない?」

武闘家「ああ」

ザコ「じゃあ遠慮なく!うおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」ポコポコポコポコ

武闘家「・・・?」

勇者(これ武闘家は満足するのかな)

ザコ「うおおおぉぉ!!」ポコポコポコポコポコ

ザコがダメージを与えることは、ありませんでした。
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/04(月) 23:25:30.53 ID:60S4WsMiO
今日はこれで終わり
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/04(月) 23:26:23.03 ID:6CWitDpJo
おつ
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/04(月) 23:27:42.87 ID:mVQCMU0q0
>>141 乙!
全員口下手なパーティか
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/05(火) 15:23:59.85 ID:xO7QVEZmo
ほんと面白いな
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/05(火) 21:30:48.25 ID:uZFpgyueO
ザコ(勇者も俺も完全回復、新しい仲間も増えて長い間過ごしたこの町ともついにおさらば!)

勇者「それじゃあ装備も整えたし出発しようか」

武闘家「え?」

勇者「どうしたの?」

武闘家「いや、ザコは武器買わないのか?」

ザコ「いや・・それは・・・」

ザコ(無加護の俺は武器を持ったところで戦力外なのである)

勇者「けどもしもの時もあるか・・・よし!買いに行こう!」

ザコ「てか武闘家が言うまでスルーされてたってことはお前今まで無意味だって思っt「買いに行こう!!」
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/05(火) 21:41:01.28 ID:uZFpgyueO
ザコ(というわけで武器屋に来ましたー)

武闘家「まずは剣だな」

◎剣の場合

ザコ「うおおぉぉぉ」ガクブルガクブル

武闘家「!?」

ザコ(何これめっさ震える、めっさ震えとる!)ガクブルガクブル

勇者「えー」

◎ナイフの場合

ザコ「震えとる!震えとるよ!」ガクブルガクブル

勇者「斬れるとダメなのかな?」

◎槍の場合

ザコ「これもか!!」ガクブルガクブル

武闘家「ギリギリ斬れる・・・か?」

◎杖の場合

ザコ(明鏡止水・・・)
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/05(火) 21:54:13.14 ID:uZFpgyueO
ザコ「てことで装備できるできないリストがこちら!」

◎装備できないもの
剣、ナイフ、槍、斧、爪、鎌

◎装備できるもの
ブーメラン、杖、ハンマー、ムチ、棍


ザコ「斬らせろよ!!」

武闘家「後はお前の職業に合わせて選べばいい」

勇者「なるほど、ザコの職業か」

ザコ「・・・」

勇者「・・・」

武闘家「・・・」

ザコ(俺の職業って何?)
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