ザコ「勇者と旅に出ることになった」

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463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/01(日) 02:23:14.78 ID:siPozJZco
別にええんやで
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/01(日) 13:36:43.94 ID:9WpB8Y6W0
乙乙
465 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:22:57.31 ID:1WN9NgF5O
<中央大陸>

「騎士王様」

赤色の鎧を着た一人の男が騎士王に話しかける。

騎士王「どうした?赤騎士」

赤騎士「竜王が見つかったそうです」

騎士王「何?」

赤騎士「ええ、勇者の仲間の一人と契約し行動しているようです」

騎士王「ふむ、そうか」

赤騎士「黒騎士でも派遣しますか?」

騎士王「いや、いい。俺が行く」

赤騎士「なっ!騎士王様が直々にですか!?」
466 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:24:05.72 ID:1WN9NgF5O
騎士王「・・・?なぜ驚く?」

赤騎士「いえ、騎士王様が直々に出向くなんて珍しいことですから」

騎士王「あいつとは旧知の仲だからな。それに、他の奴なら乱暴に扱うだろう?そういうのは好きじゃない」

赤騎士「なるほど、さすがは騎士王様」

騎士王「それで?その勇者の仲間というのは誰なんだ?」

赤騎士「確かザコという名前でしたね、この新聞に写真が」

騎士王「・・・っ!見せろ!」

赤騎士から強引に新聞を奪い取る。

騎士王(ザコ・・・何故お前が・・・)
467 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:25:16.00 ID:1WN9NgF5O
騎士王「なおさら俺が行くしか無くなった」

赤騎士「このザコという者がどうしたのですか?」

騎士王「こいつは、俺にとって大切な人間だ」

赤騎士「なるほど、それなら我々がついていくのは余計なことですね」

騎士王「すまないな」

赤騎士「いえ、私情ならば仕方ありません」

騎士王「ありがとう」

騎士王「それじゃあ、行くか」

俺の載った小さな小さな記事で、様々な人間が動き出そうとしていた。
468 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:26:16.09 ID:1WN9NgF5O
武の国出発まで後一日

弟子騎士「お、来たようだな」

ザコ「あれ、誰もいないんですね」

今は朝早いが、この時間でも一人や二人くらいなら居てもいいのだが・・・

弟子騎士「他の奴らには悪いが、今日は昼からにさせてもらった」

ザコ「・・・」ワクワク

弟子騎士「フッ、それでは教えるか。必殺技を」

ザコ「う、うっす!!」

弟子騎士「と言っても俺が教えるのはお前が期待してるような必ず殺す技では無い」

ザコ「え?」
469 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:28:13.73 ID:1WN9NgF5O
弟子騎士「これはむしろその逆、俺が圧倒的攻撃力を持つ中央警備の奴らと互角に戦えるように考えた、必ず殺されない技だ」

ザコ「必ず殺されない技?」

弟子騎士「その名も絶対防御、俺の使える一番の防御技だ」

ザコ「絶対防御・・・!」

弟子騎士「ああ、この技はどんな攻撃も防げる」

ザコ「それなら水流でいいんじゃないんですか?」

弟子騎士「あまりに力が強すぎるとそらすことが出来なくなる。そこで防御してダメージを軽減することが大切なんだ」

ザコ「なるほど」

弟子騎士「よし、始めるか」
470 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:29:11.22 ID:1WN9NgF5O
弟子騎士「まあ物は試しだな。今から十分間、好きなだけ攻撃してこい。特技も魔法も好きなだけ使っていい」

ザコ「へっへっへ、俺だって強くなったんですよ?」

弟子騎士「いいから来い、時間がないんだ」

ザコ「よし、【攻撃の型・ハートブレイク!!】」

弟子騎士【絶対防御】

弟子騎士の周りを青色の何かが包みバリアのような形になった。

俺は十分間、持てる力を全て使って弟子騎士を攻撃した。だけどその攻撃は一度もそのバリアを突破することは無かった。

ザコ「これが絶対防御・・・すげぇ」

弟子騎士「どんな感じかはわかっただろ?さあ、練習開始だ」
471 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:30:38.37 ID:1WN9NgF5O
弟子騎士「まあ、妥協点と言ったところか?」

練習を開始してから6時間ほど経過した。12時を少し過ぎてしまったが、なんとか習得することが出来た。

弟子騎士「絶対防御習得・・いや、絶対ではなく完全レベルか?【完全防御】習得おめでとう」

ザコ「あざっす・・・」

老人「ふぉっふぉっふぉっ、終わったようじゃのう」

ザコ「あ・・・師匠!」

老人「ほれザコよ、受け取るんじゃ」

師匠が投げた何かを咄嗟にキャッチする。

ザコ「おっとっと、これは・・・」

老人「お主の魔石をペンダントにしたんじゃよ、ポケットに入れたままだと無くしそうだしのう」

ザコ「ありがとうございます!」
472 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:31:48.19 ID:1WN9NgF5O
老人「ふぉっふぉっふぉっ、それではザコよ。勇者の仲間として活躍し、この道場をもっともっと大きくさせておくれ」

ザコ「もっとマシなこと言えないんですか?」

老人「仕方ないじゃろう!お主に言うことなんてそれくらいしか無いんじゃから!」

ザコ「酷い!」

弟子騎士「もう黙ってろジジイ。ザコ、お前はおそらくもっと強くなれる。自信を持て、少なくともすでにお前は最弱じゃない」

ザコ「あ、ありがとうございます!」

俺は道場を見渡す。約一ヶ月ここにはお世話になった。感謝しか無い。

ザコ「本当にありがとう・・・」

俺は道場に別れを告げた。
473 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:33:28.91 ID:1WN9NgF5O
武の国出発当日

勇者「ザコ、準備はできた?」

ザコ「ああ、大丈夫」

武闘家「では行くか」

ザコ「え!?武闘家に清潔感がある!」

武闘家「な、なんでそんなに驚くんだ?」

ザコ「お前昨日まで生ゴミを汚水に漬けたみたいな匂いしてたから心配だったんだよ!」

武闘家「修行する場所がゴミ溜めみたいなところだったからな」

ザコ「ガチでゴミの匂いだったんだ」
474 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:36:02.73 ID:1WN9NgF5O
勇者「そういうザコは珍しく汗臭かったよね」

ザコ「珍しくってなんだよ!そういうお前は無駄に良い匂いだったじゃん」

勇者「ああ、花の香りのするシャンプーを使ってたからね」

ザコ(女子・・・!?)

勇者「花と言えば庭園は花がいっぱい咲いてて綺麗だったよ」

ザコ(女子・・・!?)

武闘家「おい、そろそろ行くぞ」

勇者「あ、うん!」

ザコ(こいつ本当に男・・・?)
475 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:37:13.12 ID:1WN9NgF5O
ザコ「で、次はどこに行くんだ?」

武闘家「武の国から行くとすれば二つルートがあるな」

武闘家「五の町、六の町までは同じ道順だが、西の大陸に行くなら七の町に、この大陸の冒険を続けるなら九の町に進むんだ」

ザコ「へー、で?どっちなんだ?」

勇者「もう少し強くなりたいなら九の町の方だけど、もう充分強くなったから、七の町方面を進んで港町を目指すよ」

ザコ「なるほど」

竜王「西の大陸か・・・」

ザコ「そこがどうかしたのか?」

竜王「西の大陸には飛龍の里がある。つまり、飛龍達と戦うことになる可能性が高いのじゃ」

ザコ「は!?」

ついに俺達は武の国を出発した。だけどまだ俺達の旅は始まったばかりだ。
476 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/01(日) 20:39:06.93 ID:1WN9NgF5O
投下終了。
絶対防御は簡単に説明するとポケモンのまもるみたいな感じです。

才能があるかもしれない。特別な力を授かった。なんかラノベ主人公のテンプレをザコは進んでる気が・・・
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/01(日) 20:40:28.40 ID:YJeTkSzso
おつおつ
楽しみ
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/01(日) 20:42:13.95 ID:vljEoBTV0
NARUTOみたいな感じか
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/01(日) 20:51:15.71 ID:pUI5Dc/ko
別にいいじゃん乙
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/01(日) 23:18:02.12 ID:QCbUb0aAo
絶対防御を完膚なきまでに粉砕される展開はよ
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/02(月) 19:04:17.83 ID:EfLf/JbLO
まあ雑魚も徐々に強くならないと話進めにくいだろ
482 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/02(月) 23:07:15.52 ID:Wau6kSgrO
ザコ「えっと・・・もう着いちゃったよ。五の町」

武の国を出て三時間。俺たちは五の町に到着した。思ったよりも早く着いたので拍子抜けしてしまっている。

勇者「じゃあとりあえずクエストでも受ける?久しぶりに」

ザコ「そういえば俺らって全然クエスト受けてないよな」

武闘家「まあ冒険者狩りに襲われたり武術大会に出ろと言われたりしたからな」

ザコ「対人ばっかの勇者っていったい・・・」

勇者「こ、これから頑張るんだよ!」

ザコ「そう言う奴ってだいたいやらないよね」

勇者「と、とにかく行こう!」
483 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/02(月) 23:12:12.97 ID:Wau6kSgrO
<冒険者ギルド>

勇者「さあ受けよう!すごく強いところ行っちゃおう!!」

ザコ「えぇ・・・」

武闘家「まあ久しぶりに三人で戦うんだ。強すぎるのも駄目だぞ、勇者」

勇者「もちろんわかってるよ」

勇者「うーん、そうだな。よし!」

勇者&炎勇者「「これにしよう!」」

武闘家「!?」

勇者&炎勇者「「ん?」」

ザコ「oh・・・」
484 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/02(月) 23:17:48.90 ID:Wau6kSgrO
炎勇者「君は・・・」

ザコ(なんでいんだよこいつ、本当やだー!DQN嫌い!!)

戦士「よお!お前、あの時の奴だろ?」

ザコ(あれ?)

戦士「あの時は悪かったな、勇者のパーティに入ったことで舞い上っちまった」

ザコ「あ、大丈夫です」

戦士「いや、納得いかねぇ!一発殴ってくれ!」

ザコ「大丈夫です!」

戦士「殴ってくれよ!」

ザコ「大丈夫です!!」
485 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/02(月) 23:25:45.99 ID:tdTtCyUv0
<ナグレヨ!!
<イヤホントダイジョウブナンデ!!

勇者「えっと、炎勇者さんはどうしてここに?」

炎勇者「ああ、仲間に入ってくれないか説得している人がいてな。つい先ほど仲間にしたばかりだ」

賢者「ど、どうも勇者様!お、俺!賢者って言います!よ、よろしくお願いいたします!」

勇者「うん、よろしく!」

賢者「///」

ザコ「!?」

<スキナダケナグレ!!!

ザコ「本当もう大丈夫なんで!」
486 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/02(月) 23:29:20.23 ID:tdTtCyUv0
賢者「あ、あの!」

炎勇者「どうした?賢者」

賢者「俺!その、勇者様たちとたたた戦ってみたいです!」

ザコ(すごい緊張してるよ・・・)

勇者「ああ、良いよ!やろう!」

ザコ「勇者!?人と戦いすぎって話になったばかりだよな!?何言ってんの!?」

勇者「あ、ごめん。つい流れで」

武闘家「では移動するか」
487 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/02(月) 23:35:07.10 ID:tdTtCyUv0
勇者「ここを使わせてもらっても大丈夫ですか?」

町の師範「いえいえ、勇者様にならいくら使ってもらっても構いませんよ!」

ザコ(勇者二人に貸せって言われて貸せない奴なんていねぇよ)

そこらの道場を借りることになった。
回復魔法陣があるタイプ。やっぱり武の国での戦いほど安心感ないなぁ・・・

炎勇者「それでは先に2勝した方の勝ちということでいいか?」

勇者「うん、大丈夫だよ」

ザコ「おいおいおい、なんで俺らも戦うことになってるんだよ。お前もそう思うだろ?武闘家」

武闘家「よし戦士。俺と勝負だ」

戦士「良いぜ!俺の力見せてやるよ!」

ザコ(やる気満々じゃないですかやだー)
488 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/02(月) 23:44:02.79 ID:tdTtCyUv0
賢者「じゃあ必然的に俺の相手はあなたですね!」

ザコ(賢者って!明らかに上級職感溢れる奴と戦えだと・・・?)

大将:勇者
中堅:武闘家
先鋒:ザコ
VS
大将:炎勇者
中堅:戦士
先鋒:賢者

ザコ(なんだろう、俺の名前から感じる違和感。明らかに場違い)

炎勇者「ふむ、そうだな。勝ち抜き戦といこうか」

勇者「ザコ、頑張って!」

賢者「!」

賢者「ぜ、絶対負けないからな!」

ザコ「えぇ・・・」
489 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/02(月) 23:51:11.91 ID:tdTtCyUv0
賢者(頑張ります!見ててください、勇者様!)

ザコ(なんでヒロインを巡る戦いみたいになってるの?てかヒロインじゃねぇ、プリンスだわ)

ザコ「えっと、始める前に一つ聞きたいんだけどさ」

賢者「な、なんだよ」

ザコ「勇者が男だってことはわかってるんだよな?」

賢者「わ、わかってるに決まってるだろ!」

ザコ(えぇ・・・軽く引くわ)

勝ち抜き戦
第一勝負:ザコ対賢者

ザコ(よし、とりあえずこのホモ賢は倒したいな)

賢者「容赦はしない・・・行くぞ!」
490 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/02(月) 23:53:58.14 ID:tdTtCyUv0
今日は終わり。
ルールはまあ、参ったって言わせたら勝ちってところですね。500で一大陸終わらないのは予想外ぃ・・・
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/02(月) 23:55:43.43 ID:1oRhQ5kbo
ザコがんばアッーれ
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/03(火) 00:31:56.57 ID:eVTYaXB5o
ホモ賢者なんてヤっちまえ!
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/03(火) 01:03:45.98 ID:/AIBuUYAO
ホモ賢言うなww
ワロタ
494 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga sage]:2016/05/03(火) 13:25:16.68 ID:1zoUBATGO
そういえば勝ち抜き戦のはずなのに直前に先に2勝したほうがって書いちゃってるよ・・・
ルールは勝ち抜き戦の方です。
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/03(火) 13:44:39.25 ID:GD0puGu4o
勝ち抜きなのに先に2勝って大将戦う気ないですやんww
496 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 14:18:11.00 ID:pr9Q79bJ0
町の師範「そ、そそそれでは始め!」

ザコ(まずは先手必勝!)

ザコ『ウッドキャノン!』

勢いをつけて木の砲弾を発射。賢者の方へとまっすぐに向かっていく。

賢者『スプラッシュソード!』

が、木の砲弾は賢者の作り出した水の剣によって真っ二つにされてしまう。

ザコ「!」

賢者「ゆ、勇者様!お、俺!勇者様と同じ属性なんです!!」

勇者「そ、そうなんだ。う、嬉しい・・・よ?」

賢者「喜んでもらえるなんて!か、感激です...///」

ザコ(うへぇ・・・相当気持ち悪いなこいつ)
497 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 14:20:48.59 ID:06oxJa4hO
賢者(勇者様勇者様勇者様!)

賢者『激流!!』

良いところを見せたいからなのだろうか、無駄に魔力を使って大きな激流を作り出した。

ザコ『冷凍の風!』

氷の力で激流を凍らす。

賢者「!」

ザコ「くらえホモ賢!【攻撃の型・ハートブレイク!】」

賢者「くっ!」

俺の攻撃をギリギリでかわす賢者。

賢者『スプラッシュソード!』

ザコ【完全防御!】
498 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 14:25:26.38 ID:pr9Q79bJ0
別スレに送信してしまった・・・
一応そのスレでも伝えましたがごめんなさい。
499 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 14:35:03.24 ID:pr9Q79bJ0
俺の周りを包む緑色のバリアが水の剣の攻撃を防ぐ。

賢者「何!?」

ザコ「そのままタックル!」

賢者「グハッ!」

完全防御を纏ったまま突撃してやった。ダメージはでかいはずだ。
と言っても回復魔法陣の上なので回復するのだが・・・

ザコ(参ったって言わせるの面倒臭すぎるだろ!)

正直このままじゃ終わりそうにない。

ザコ(そうだ!良い事思いついた)ニタァ

ザコ「竜王、今から言うことを勇者に伝えに行ってほしい」

竜王「むぅ・・・この竜王を雑用に使うとは」

ザコ「頼むよ」

竜王「仕方ない、行ってやろう」
500 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 14:36:17.90 ID:pr9Q79bJ0
俺は竜王に要件を伝えた。俺の首から少し角の生え始めた黒色の蛇が分離。
勇者の方へと進んでいく。

賢者「フッ、馬鹿なのか?自ら弱くなるなんてな」

ザコ「黙って来いよ!」

賢者「ああ、良いだろう!『スプラッシュソード!』」

ザコ【完ww全ww防ww御ww】

賢者「ああああぁぁぁ!鬱陶しいな!このバリア!!」

ザコ「ヘイヘーイ!勇者に良いとこ見せんだろ?ガンバガンバ!」

賢者「ならバリアを解除しろ!」

ザコ「ならしてやるよ。一部だけだけどな」

バリアに小さな穴を開ける。

ザコ『ウッドバレット!』
501 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 14:38:05.64 ID:pr9Q79bJ0
賢者「うわっ!」

突然放たれた木の弾丸に戸惑う賢者。
しかし途中で冷静さを取り戻し呪文で防いだ。

賢者「くそ、厄介だな」

ザコ(てか勇者まだー?このままじゃ終わらないんですけど)

ザコ「もう一回『ウッドバレッ...』」

俺が木の弾丸を発射しようと小さな穴を開けたそのときだった。

賢者「はい『毒ガス!』」

ザコ「うわ何これヤバイ!解除解除!」

まさか攻撃の隙を突かれるなんて!

賢者『スプラッシュソード!』
502 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 14:38:55.61 ID:pr9Q79bJ0
ザコ「うわっ!」

水の剣をギリギリでかわす。

賢者「くっ、もう少しだったのに」

ザコ「まさか毒が使えるなんてな」

拮抗状態だったそこへ竜王が戻ってくる。

竜王「伝えてきてやったぞ」

ザコ「ありがとう。これで多分勝てる」

賢者「何をしたかはわからないけど。これで終わりだ。『スプラッシュソー...』

勇者「が、頑張れダーリン!」

賢者「ファ!?」
503 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 14:39:47.22 ID:pr9Q79bJ0
賢者「だ、ダーリン!?」

ザコ「ああ、頑張るぜ。ハニー」

賢者「ハニー!?」

武闘家(・・・?)

そう、これが俺の考えた作戦。あいつがホモなのを利用した、「付き合ってる体でいっちゃおうよ作戦!」

ザコ「悪いな。ハニーは俺のもんなんで」

賢者「う、嘘・・・だろ?」

勇者「か、勝ったらご褒美あげるから頑張れ...///」

武闘家「!?」

賢者「本当なのか・・・!?」

ザコ「ああ、事実だ!」
504 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 14:40:37.40 ID:pr9Q79bJ0
賢者「嘘だ嘘だ嘘だ!」

ザコ「嘘じゃねぇ!俺と勇者は愛し合ってるんだ!!」

武闘家(そうだったのか!)

勇者「その、本当なんだ。ごめんね?」

賢者「!」ガーン

ザコ「で?どうするんだ?」

賢者「俺の負けです・・・!降参します」

勝ち抜き戦
第一勝負:ザコ対賢者
ザコWIN!

武闘家(まさかザコと勇者がそんな仲だったとはな・・・)
505 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 14:41:51.71 ID:pr9Q79bJ0
投下終わり。
タグを出しまくっていた結果別スレ投下という元スレ作者と読者に申し訳ないことをしてしまいました。申し訳ございません。
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 14:45:13.30 ID:pBs+kmgBo
>>505 乙!
ザコらしい戦い方wwww
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 14:56:50.03 ID:8jQuY114O
わろた乙
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 15:44:12.66 ID:n4IgpK5Po
信じる武道家ェ…
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 16:11:31.27 ID:sy9j2vH4o
ここみてどこに送信してんだよwwと思って別の未読スレみたらザコがいたwwwwww
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 17:58:57.36 ID:wlCUmmLAO
ホモ賢が逆上するタイプの性格じゃなくて良かったな
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 19:29:18.76 ID:qSjeXy/DO
>>505
まあ両方見てるから良いんやで?
つか向こう先に見たから一瞬作者同じかと思ったww
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 20:30:35.54 ID:mPuAAKHbO

順番に更新確認してたらザコが2つのスレに現れてワロタwww
513 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 21:53:59.43 ID:pr9Q79bJ0
二度と同じ事は繰り返さないようにします!更新開始です!
514 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 21:54:56.49 ID:pr9Q79bJ0
勇者「えっと、なんか複雑だけど一勝おめでとう」

ザコ「ありがとう。だけど正直もう勝てる気がしないんだけど」

勇者「けど0じゃない。だから頑張って」

ザコ「ああ」

武闘家「おいザコ、なんで言ってくれなかったんだ?」

ザコ「何が?」

武闘家「お前と勇者がそういう関係だったことだよ」

ザコ「いやあれは賢者をだま...」

武闘家「安心してくれ。俺はそういうことに偏見は無い!」

ザコ「えぇ・・・」
515 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 21:56:33.89 ID:pr9Q79bJ0
勇者「武闘家。あれは演...」

武闘家「お前もだぞ勇者!俺がそんな酷い奴だと思ったのか!?」

勇者「いや武闘家は良い奴だよ?だけどさっきのは演...」

武闘家「なら信用してくれ!俺達はお前達の関係を悪い事だとは思わない」

勇者「いやだから演...」

武闘家「さあ行って来いザコ!」

ザコ「は、はい!勇者、説明頼んだ」

勇者「うん、任せて!」

勝ち抜き戦
第二勝負:ザコ対戦士

戦士「お前達の愛、感動した!良い勝負にしようぜ!」

賢者「殺れえぇぇぇ!戦士さん!!」

ザコ(え?何これ?)
516 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 21:58:11.23 ID:pr9Q79bJ0
町の師範「それでは始め!」

戦士「愛の力、見せてみろや!」

ザコ「もうやだこいつら!」

戦士の武器は巨大な斧だ。腕とかならまだしも、さすがにアレで首を切断でもされたら死んでしまう。

ザコ「ふえぇ、こわいよぉ」

戦士「行くぜ!【兜割り!】」

戦士が発動したのは斧の代表技、兜割り。斧って言えばこれだよね。

ザコ【防御の型・水流!】

戦士の攻撃を受け流そうとするが、攻撃が重い。ギリギリで受け流す。

戦士「お?なるほど、やるじゃねえか!」

ザコ「何こいつクソ強い!」

賢者「良いぞおぉ!戦士さん!!」
517 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ :2016/05/04(水) 21:59:17.31 ID:pr9Q79bJ0
ザコ「くそ!【攻撃の型・ハートブレイク!】」

戦士【レジスト!】

レジストは反撃技の一つだ。相手の攻撃を無理矢理中断させ攻撃する。パワー系だからこそできる技だ。

戦士の攻撃が俺に直撃。体が真っ二つとまではいかなかったものの、大きなダメージを受ける。

ここが回復魔法陣の上で良かった。
もしこれが殺し合いなら、きっと戦士の追撃で死んでいただろうから。

ザコ「えっと・・・降参します」

賢者「フォォォォォォォォォ!!!」

体を真っ二つにされたのに生きているということに妙な感覚を覚えながら俺は負けを認めた。

戦士「なかなか面白かったぜ!」

そう言って彼は笑った。

勝ち抜き戦
第二勝負:ザコ対戦士
戦士WIN!
518 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 22:01:02.95 ID:pr9Q79bJ0
ザコ「いやぁ、手も足も出なかった」

武闘家「健闘したほうだ、あとは任せろ」

ザコ「ああ、そうするよ」

武闘家「お前は勇者と仲良く見ていれば良い」

ザコ「説明できてないの!?」

勇者「じ、時間も無かったし」

ザコ「さりげなく俺の事disったな」

勇者「あ、始まるよ!」

ザコ「話変えるの無しだろ!」

勇者「説明は僕が戦ってる時にお願い!」

ザコ「おい!」
519 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 22:02:53.28 ID:pr9Q79bJ0
戦士「お、次はお前か!このまま全員倒してやるぜ!」

武闘家「悪いが、俺は負けるわけにはいかない。俺が全員倒せば、勇者とザコは二人で居られるからな」

ザコ(武闘家、気持ちは嬉しいけど。勘違いなんやで)

武闘家「行くぞ!」

戦士「来いや!!」

賢者「殺ってやれえええぇぇぇ!」

ザコ「賢者黙れ!!」

勝ち抜き戦
第三勝負:武闘家対戦士

ザコ(勝てよ、武闘家!)

町の師範「それでは、始め!」
520 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 22:06:45.45 ID:pr9Q79bJ0
投下終了。
全然気づかなかったけど500達成してたんですね。今までのがエタる?であっているのでしょうか。途中で諦めてしまったので嬉しいです。
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 22:07:38.05 ID:wtIp12izO
おちゅおちゅがんばれ
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 22:14:10.96 ID:IvVXCti7o

さらっと勇者が武道家負けること言ってるのに草
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 22:35:05.34 ID:buAYgeJOO
真っ二つなのかそうじゃないのか
524 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/04(水) 22:58:16.21 ID:pr9Q79bJ0
戦士が追撃した描写を入れるのを忘れてましたね。
正しくはこっち↓

ザコ「くそ!【攻撃の型・ハートブレイク!】」

戦士【レジスト!】

レジストは反撃技の一つだ。相手の攻撃を無理矢理中断させ攻撃する。パワー系だからこそできる技だ。

戦士の攻撃が俺に直撃。体が真っ二つとまではいかなかったものの、大きなダメージを受ける。

戦士【兜割り!】

ここが回復魔法陣の上で良かった。
もしこれが殺し合いなら、きっと死んでいただろうから。

ザコ「えっと・・・降参します」

賢者「フォォォォォォォォォ!!!」

体を真っ二つにされたのに生きているということに妙な感覚を覚えながら俺は負けを認めた。

戦士「なかなか面白かったぜ!」

そう言って彼は笑った。

勝ち抜き戦
第二勝負:ザコ対戦士
戦士WIN!
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/04(水) 23:19:26.67 ID:n4IgpK5Po
乙〜
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/05(木) 04:20:35.20 ID:2yYvKoLDO

律儀だなぁ
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/05(木) 18:53:53.27 ID:dGsRK19i0
乙乙
528 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:17:14.40 ID:xpWTEy7KO
戦士【兜割り!】

まず動き出したのは戦士。武闘家の方へ一気に近づき攻撃する。

その攻撃を武闘家はかわし、そして反撃する。

戦士「ぐあっ!」

のけぞる戦士に武闘家は追撃する。

武闘家【旋風脚!】

しかし戦士はその攻撃をかわした。

武闘家「!」

戦士【十字切断!】

戦士の一撃目、武闘家の腹部を掠める。しかし・・・

武闘家【レジスト!】

戦士の二撃目を無理矢理中断させ反撃した。

ザコ(俺の時と全然違う・・・)
529 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:19:16.06 ID:xpWTEy7KO
そのまま武闘家は戦士と距離を取る。

武闘家【飛拳連撃!】

戦士【アックスシールド!】

武闘家の飛拳が何発も何発も戦士に迫る。が、戦士はその攻撃を斧をうまく使い防ぐ。

武闘家は飛拳で戦士の攻撃を制限しつつ次の攻撃に移行。

武闘家【突風脚!】

空いていた距離を一瞬で詰めるほどすさまじい速度で、武闘家は戦士に飛び蹴りする。

その攻撃で戦士のガードが崩れた。

戦士「ぐおおぉぉ!?」

武闘家(もう一発・・・!)

武闘家【突風脚!!】
530 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:20:37.11 ID:xpWTEy7KO
二回目の突風脚は戦士に直撃し、吹き飛ばされる。

戦士「はぁ・・・はぁ・・・やるじゃねえか」

武闘家「ふぅ、どうする?降参するか?」

戦士「しねえに決まってるだろ?」

そう言って斧を構えた。

戦士「くらえよ【闘魂切断!】」

兜割りの同じように、上から斧を振り下ろそうとする。少し違うのは斧がオーラを纏っていることだ。

斧が振り下ろされた、武闘家はその攻撃をかわした。しかし、振り下ろした時に発生した衝撃波が武闘家を吹き飛ばした。

武闘家「ぐあぁ!!」

賢者「決まったああああぁぁぁぁぁ!!!!」

ザコ「うるせぇ!!」
531 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:21:51.93 ID:xpWTEy7KO
武闘家「ぐっ、くそ・・・」

ダメージが大きいのか一瞬動けなくなった。その隙を戦士は逃さない。

戦士【十字切断!】

一撃目はギリギリかわせなかった。横一文字に切り裂かれる。
その後の二撃目は何とか回避。

戦士「へへっ、今絶対勝ったと思ったんだけどなぁ」

武闘家「ハァ・・・ハァ・・・次はこっちの番だ」

武闘家【奥義・疾風怒濤】

武闘家の高速の連撃が戦士に直撃する。その攻撃の嵐に耐えきれず、戦士は最後の一撃を受け気を失った。

勝ち抜き戦
第三勝負:武闘家対戦士
武闘家WIN!
532 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:25:54.96 ID:xpWTEy7KO
<勇者side>

武闘家「はぁ・・・はぁ・・・」

ザコ「すげぇじゃん武闘家!」

武闘家「試合に勝って勝負に負けた感じだな。回復魔法陣の回復が無かったらあの攻撃で動けず負けていた」

勇者「次は戦える?」

武闘家「任せろ、まだやれる」

ザコ「そうか。それでだな、さっきのは演技だったんだ!」

武闘家「・・・」セイシントウイツチュウ

勇者「全然聞いてないね」

武闘家「よし、行くか」
533 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:28:13.43 ID:xpWTEy7KO
<炎勇者side>

戦士「」

賢者「何やってんだよおぉぉ!!」

炎勇者「まさか戦士が負けるとは、思っていなかった」

賢者「もう!どうするんですか!?負けたら俺許しませんからね!」

炎勇者「任せてくれ、おれが残り全員倒す」

賢者「絶対!絶対ですよ!」

炎勇者「わ、わかったから揺らさないでくれ!」

賢者「よし!頑張ってくださいよ!!」

炎勇者「ウプッ、ちょっと気持ち悪いが行ってくる」
534 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:29:18.76 ID:xpWTEy7KO
炎勇者「まさか追い詰められるとは思わなかったよ」

武闘家「おれも勝てたのは予想外だ。けどこの調子でお前にも勝たせてもらう」

炎勇者「俺だって勇者なんだ、そう簡単には負けないよ」

賢者「炎勇者様!絶対!勝って!ください!ね!!」

炎勇者「わ、わかった」

勇者「無理はしないでね!」

ザコ「ほどほどに頑張れ!」

武闘家「任せろ」

勝ち抜き戦
第四勝負:武闘家対炎勇者

町の師範「それでは、始め!」
535 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:31:37.13 ID:xpWTEy7KO
武闘家【突風起こし!】

炎勇者『炎火!!』

二人が発動したのは同時だった。
武闘家の出現させた突風と炎勇者の発動した炎の呪文がぶつかり合い、相殺する。

炎勇者が剣を抜き一気に近づく。
刃には大量の術式が書かれていた。聖剣だ。

炎勇者【シャイニングスラッシュ!】

発動したのは光属性中級魔法である『シャイン』を剣に纏わせ攻撃する剣技だ。

しかし距離がありすぎたか、武闘家はその攻撃を難なくかわす。

炎勇者「さすがに無理があったか」

武闘家【旋風脚!】

武闘家の攻撃が炎勇者に直撃した。
536 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:32:54.96 ID:xpWTEy7KO
炎勇者「ぐあっ・・・!」

のけぞる炎勇者、だがまだ武闘家の攻勢は終わらない。

武闘家【突風脚!】

武闘家【飛拳!】

武闘家【旋風脚!】

ザコ(あれ・・・?)

おかしい、何故ここまで一方的なのだろうか。

賢者「何やってんだよ!頭だ!頭狙え!」

ザコ(仮にも賢者である男の発言じゃないぞ!)

けど、ここまで防戦一方なのもおかしい。
537 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:42:22.41 ID:xpWTEy7KO
ザコ(どうしてだ!?)

武闘家「くらえ!!」

炎勇者「ぐはっ!ウプッ」

ザコ(あいつ・・・酔ってる!酔ってるよ!)

賢者(やっちまったー!!!)

炎勇者(吐きかけてるせいで動けない・・・)

賢者「た、タイム!」

ザコ「なー!しー!でー!すー!」

賢者「くっそー!!!」

武闘家(何故攻撃してこない?まあ良い、これで終わりだ!)
538 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:44:11.68 ID:xpWTEy7KO
武闘家「はあ!!!」

炎勇者「ぐはっ!」

さすがに回復していたとしても体には少しずつダメージが蓄積していっている。ついに炎勇者が膝をついた。

武闘家「これで・・・終わりだ!」

炎勇者に攻撃が当たりかけたその時、ついに彼は動き出した。
やっと武闘家の攻撃を防いだのだ。

武闘家「!」

炎勇者「やっとマシになった・・・」

武闘家「今更何ができる?」

武闘家がそう聞くと炎勇者は笑った

炎勇者「なあ、俺がただダメージを受けていただけだと思ったか?」

炎勇者「くらえ『カウンターフレイム!』」
539 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:46:44.36 ID:xpWTEy7KO
これで終わりだって二回言っちゃってますね。さっさととどめさせよ!って感じになってる・・・
540 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:47:47.61 ID:xpWTEy7KO
炎勇者の手から放たれた炎が、武闘家を包んだ。

武闘家「ぐっ・・あああぁぁぁぁ!」

炎勇者「はぁ・・はぁ・・・カウンターフレイムは、自分が受けたダメージを炎に変える呪文だ。受けたダメージが大きいほどより熱く燃える」

武闘家「く・・・そ・・・」

炎勇者「殺し合いならここまでの炎が出せなかった。さあ、早く降参してくれ。そうすれば仲間が炎を消せるだろう?」

武闘家(俺は・・・まだ負けられない!)

武闘家は立ち上がった、仲間の愛を守るために。

ザコ(なんで嘘なのに信じこんでそんなに戦うんだよ・・・)

武闘家「回復魔法陣のおかげでまだ少しは持つ、今度こそ決めさせてもらう」
541 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:49:52.91 ID:xpWTEy7KO
炎勇者「あの炎を耐えるなんて・・・!」

ザコ「違うよ!」

武闘家「この炎、利用させてもらおう」

炎勇者「!?」

武闘家「自分の炎を自分でくらえ!【熱風拳!!】」

炎勇者「っ!しまっ・・・!」

高熱の炎を纏った一撃が、炎勇者に直撃した。その衝撃で炎勇者は気絶してしまった。

勝ち抜き戦
第四勝負:武闘家対炎勇者
武闘家WIN!
542 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:56:16.97 ID:xpWTEy7KO
戦士「」

炎勇者「」

ザコ(W気絶・・・!!)

武闘家「ハァ・・・ハァ・・・」

賢者「あぁ!負けたー!!」

ザコ「お前、凄い敵視してるけど俺とザコが愛し合ってるって嘘だからな?」

賢者「え!?」

武闘家「?!!!?!?!!?!」バタッ

ザコ「武闘家!?」

勇者「この勝ち抜き戦の間、ずっと信じてたからね」

炎勇者達との勝ち抜き戦は、俺達の勝利で終了した。

勇者(僕だけ戦ってない・・・)
543 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/07(土) 20:57:26.64 ID:xpWTEy7KO
勝ち抜き戦終わり。
愛を信じる武闘家最強説。
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/07(土) 22:01:42.15 ID:d2p6HJhAo
武道館純粋だな
乙です
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/08(日) 00:10:46.07 ID:RnLGP1rWO
俺もザコが愛し合うとはいったい...
546 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga ]:2016/05/08(日) 01:04:37.73 ID:GVCWIyb5O
>>545俺と勇者でしたね。最近ミスが多い・・・
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/08(日) 01:12:42.97 ID:fMgu1aix0
乙乙
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/08(日) 07:49:40.27 ID:DUiEW8zDO

賢者良い味出してるなあww
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/08(日) 10:54:24.83 ID:i04UZoNGO
哲学的だな…
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/08(日) 11:02:19.29 ID:1qgRBpU+o
武闘家に愛する者ができたら更に強くなるな
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/08(日) 13:47:32.44 ID:z6Zpu9tmo
>>544
武道館でワロタ
552 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:19:38.18 ID:g3AnG86C0
勝ち抜き戦をした次の日、俺達は炎勇者達からある提案を受けていた。

勇者「同行・・・ですか?」

炎勇者「ああ、お前達はこのまま六の町を目指すんだろう?なら一緒に行ってはどうかと思ってな」

勇者「六の町に行くための道は一つですから別に構いませんけど」

炎勇者「そうか、良かった」

勇者「まあこれは僕の意見で問題は・・・」

そう言うと勇者はチラリと隣を見た。そこにいるのは賢者とザコだ。

賢者「お前、勇者様の彼氏を演じるとはマジうらやまけしからん!」

ザコ「そんなの知るか!なら勝手に演じてこいよ!!」
553 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:20:25.96 ID:g3AnG86C0
賢者「そ、そんなの恐れ多くてできるわけないだろ...///」

ザコ「これだからホモは・・・」

賢者「なんだその呆れたみたいな言い方!」

ザコ「実際呆れてるんだよホモ賢!」

昨日からずっとこの調子。このまま殴り合いに発展しそうな勢いだ。

武闘家「まあ旅の間に解決するんじゃないか?」

勇者「そうかな?」

戦士「助け合えば友情もできるだろう!今は見守っておこうじゃねえか」

勇者「うん、そうだね」

勇者「ザコ!賢者!そろそろ出るよ!」

賢者「わっっっかりました!」

ザコ(もうやだこいつ)
554 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:22:09.84 ID:g3AnG86C0
そうして五の町を出発して一時間。竜王が目を覚ました。

竜王「ふわぁ・・・もう出発していたのか?」

ザコ「ああ、炎勇者達と一緒にな」

賢者「おい!様をつけろ様を!!」

ザコ「さっきから何なのお前!」

今のところはまったく解決していない。

勇者「えっと、本当に解決するよね?」

炎勇者「・・・」

戦士「・・・」

武闘家「・・・」

勇者(駄目かもしれない)
555 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:23:49.87 ID:g3AnG86C0
猿型魔物「キキッー!」

そんな時、喧嘩していることを知ってか知らずか、突然魔物が現れた。

勇者「っ!危...」

ザコ【完全防御!】

賢者『スプラッシュソード!』

猿型魔物「キ・・・キ・・・」

が、見事なコンビネーションで一瞬で倒されてしまった。やっぱり仲は良くなっているのだろうか?

ザコ「お前、結構強いんだな」

賢者「ああ。お・ま・え・よ・り・も」

ザコ「!」イラッ

戦士「おいおい仲良くしようぜ?」

ザコ「黙れM戦士!」

炎勇者(賢者をどうにかすれば解決しそうなんだがな・・・)
556 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:25:50.12 ID:g3AnG86C0
その後も喧嘩しつつも順調に進み、一日でかなり進むことができた。明日には着くことができそうだ。

勇者「今日はここで野宿するしかないね」

ザコ「ああ、そうだな」

炎勇者「よし、テントを張ろう」

テントを建て、晩飯を食べてすぐ寝ることにした。炎勇者達が見張りをすると言ってくれたのでゆっくり眠ることにした。

<テント内>

武闘家「・・・」...zzz

勇者「・・・」...zzz

ザコ「・・・」...zzz

賢者「・・・」ドキドキ

ザコ「・・・」...!?

ザコ「なんで居るんだよ!」
557 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:28:34.74 ID:g3AnG86C0
ザコ「炎勇者達の建てたほうで寝ろよ!狭いわ!!」

賢者「ばれたか」

ザコ「さすがに分かるわ!てかお前も見張りしてこいよ!」

ザコ(しかもちゃっかり勇者の隣に居るのが怖い)

勇者「ふわぁ・・・ん?なんで賢者がここに?」

ザコ「ああ、ごめん。起こしちゃったか。勝手に入ってきたんだよ」

勇者「そう・・・なんだ」

勇者は起こされたせいで眠そうにしている。

賢者「す、すいません。勇者様と一緒にいたくて」

ザコ(うわぁ・・・)ドンビキ

勇者「えっと賢者、邪魔」

賢者「」
558 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:30:00.90 ID:g3AnG86C0
テーレーレーレーレッテッテー

ザコ(それ宿屋じゃ・・・)

勇者「おはようザコ」

ザコ「おはよう。ん?」

賢者「俺は邪魔、俺は邪魔、俺は邪魔、俺は邪魔、俺は邪魔」

炎勇者「昨日俺達のテントに戻ってからずっとこの調子なんだ」

ザコ(うわぁ・・・)

ザコ「おい賢者、邪魔」

賢者「うわあああぁぁぁ!!」

ザコ「邪魔」

賢者「うわあああぁぁぁ!!」

ザコ(ちょっと楽しいかもしれない)
559 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:34:30.45 ID:g3AnG86C0
ザコ(とまあお遊びはここまでにして)

ザコ「勇者、なんか言え」

勇者「えぇ・・・」

賢者「俺は邪魔、俺は邪魔、俺は邪魔・・・」

勇者「えっと、そんなことない、君が必要なんだ!」

賢者(必要?ひつよう?ヒツヨウ?need?necessary?俺は勇者様に必要とされている?)

賢者「Foooooooooo!!!!!!」

ザコ「こいつ復活の仕方まで気持ち悪いな!」

炎勇者「な、なあ戦士、賢者って俺達の仲間だよな?」

戦士「そうだぜ。・・・多分」

炎勇者「どっちなんだ!?」
560 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:35:44.25 ID:g3AnG86C0
そのまま俺達は進み続けついに六の町へと辿り着いた。

ザコ(はい、まあね。特にイベントもなくついてしまいましたよ。六の町)

ザコ(普通ならこう、友情を深めるイベント的なのがあってもいいと思うんですがね。そんな展開ここには無い)

賢者「ここが六の町・・・!」

ザコ(ここ六の町は他の町より少しデカイ。まあ他の大陸から来たり九の町の方から来たりで人が多いからね)

勇者「ここは病院や教会が多いね」

炎勇者「ああ。だからここ六の町は癒しの町とも呼ばれているんだ」

ザコ(癒し!なんて良い響き!)

勇者「さあ、まずは宿を取ろう!」
561 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:38:59.78 ID:g3AnG86C0
ザコ(てことで宿に荷物を置いた後自由行動になりました)

竜王「ザコ!次はあいすじゃ!あいすを食べるぞ!」

俺は今現在竜王に連れ回されています。

ザコ「お前・・・ちょっと食い過ぎじゃないか?」

竜王「魔力を蓄えるためじゃ!仕方無かろう!」

ザコ(それっぽいこと言ってるけど、食いたいだけなんだよなぁ)

と、はしゃぐ竜王を見ていると人とぶつかってしまった。いかんいかん、絡まれないように前を見なければ。

ザコ「ご、ごめんなさい!」

???「こちらこそごめんなさい!」

ザコ「ん?」

ぶつかってしまった彼女は、耳が長いという点で言えばエルフという種族に似ている。ただエルフと違うのは髪が水色だということだ。その種族の名はウンディーネ。水を愛し、水と共に生きる種族である。

ザコ(モノホンのウンディーネってこんなに美しかったんだ・・・どっかのエルフと大違いだぜ!)
562 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/05/10(火) 21:39:51.95 ID:g3AnG86C0
投稿終わり。
さあ、どっかのエルフって誰でしょう?
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