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ザコ「勇者と旅に出ることになった」
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346 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/24(日) 13:57:14.94 ID:IFe4/W1t0
弟子騎士「つまり俺があんたから学んだことを公表しないから金が稼げなくて困ってるってことだろ?」
老人「まあそういうことじゃな」
ザコ「待ってくれよ。俺以外にも弟子がいるんだろ?ならそいつらの方がいいんじゃないか?」
老人「まあいるのはいるが・・・」
弟子騎士「残りの弟子は全員こいつの孫で、俺の子供だ」
老人孫「おとーさん!!おじーちゃん!!」
ザコ「!?」
老人「おー来たか!孫よ!!」
ザコ「てことは実質・・・」
弟子騎士「今現在弟子はお前一人だ」
ザコ「えぇ・・・」
老人「こんな可愛い孫をあんな危ないところに行かせられるわけなかろう!!!」
ザコ「えぇ・・・」
347 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/24(日) 13:58:27.47 ID:IFe4/W1t0
書き溜め投下。俺の苦手なガチバトルがやってくる・・・
348 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/24(日) 14:01:52.85 ID:Jsp/LgxAO
乙
苦手なら無理しなくてええんやで
349 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/24(日) 14:09:04.56 ID:O0zHofRWo
暗殺術なのに正面きっての武道大会とは
決勝まで残ったらザコの名前返上だな
ないだろうけどwwwwwwww
350 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/24(日) 14:20:17.35 ID:8wR699cRo
話の大筋に関係ないならダイジェストでええやん
351 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/24(日) 15:35:52.27 ID:wf/yzGCeO
一レスも使わず負けそう
352 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/24(日) 16:33:05.14 ID:JqqXkVaio
大会が1VS1のトーナメントじゃなくて乱戦で予選とかなら予選突破くらいは罠オンリーと不意打ち暗殺でワンチャン
353 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/24(日) 20:40:47.77 ID:IFe4/W1t0
結局師匠がエロ本の隠し場所で脅してた。恐妻家らしい、弟子騎士チョレえええええぇぇぇぇ!!!
弟子騎士「気が変わった、仕方がないから教えてやる」
ザコ「ベッドの下はやめといたほうが・・・」
弟子騎士「う、うるさい!教えてもらうんだから感謝しろ!!」
弟子騎士「とにかく、二週間の訓練で本戦を勝ち抜くことはできないだろう。だが予選さえ勝てれば決勝トーナメントまで一週間の猶予ができる」
ザコ「なんで?」
弟子騎士「決勝トーナメントまでの準備と武器が壊れることもあるからそれへの配慮だな」
ザコ「なるほど」
弟子騎士「それでは、修行を始めるとするか」
354 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/24(日) 20:50:16.80 ID:IFe4/W1t0
弟子騎士と師匠に戦い方を学んだ。奇襲をするための技術、相手の攻撃を受け流す技術。剣を持てるようにはならなかったけど、確かに強くなったと実感できた。
俺は俺で呪文の修行を続け、竜王特別メニューもしっかりと行った。だけど、武術大会は俺に合わせてくれるわけじゃない、格上はもっといるだろう。でもせめて予選は勝ち抜きたい、勇者や武闘家と同じ舞台に立ちたい。そう思った。
そして、二週間が経過した。
ついに武の国主催、武術大会の幕開けだ。
355 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/24(日) 21:01:49.39 ID:IFe4/W1t0
ザコ「師匠や弟子騎士が言ってたとおり、これなら俺にもワンチャンあるな」
武術大会の予選は国の近くの大森林にて開催される。形式は参加者の約半分によるバトルロワイアル。残り半分は国の近くの町にて同じルールで戦う。
ザコ「勇者と武闘家はこっちじゃないのか」
ザコ(まあ味方に倒されるのは嫌だしな)
竜王「お主の修行の成果を見せてもらうぞ!」
ザコ「フッ、俺のあまりの成長ぶりに驚くだろうな」
356 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/24(日) 21:19:51.74 ID:IFe4/W1t0
この大会、こんな所で戦ったら勝手に殺されたりしちゃうんじゃないの?という心配は無い。
この森は武の国の地下にある巨大魔石による結界に覆われている。家一つ分くらいの巨大な魔石だ。通称千年魔石。
この結界の中では命に関わる攻撃が触れかけた瞬間、その人物の体を覆うように超強力なバリアが発生し自動的に武の国へと転移する。なんとも都合の良いシステム・・・!
ザコ「あと五分でスタートか、緊張するなぁ・・・」
竜王「タイムリミットは最大三時間じゃから、とにかく二時間は逃げ回ることにするのじゃ」
ザコ「了解!」
そしてついに大会がスタート、と共にけたたましいアナウンスが響き渡る。
『武術大会予選Aブロック!スタート!』
357 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/24(日) 21:31:09.32 ID:IFe4/W1t0
ザコ(教訓その1、常に物陰に隠れる)
老人『開けた場所に出るなど愚の骨頂じゃ、よほど強さに自信が無い限りしてはいかん』
ザコ(教訓その2、常に周りに気を配れ)
弟子騎士『特に後ろを意識しろ、予選会場ではどこから来るかわからないからな』
ザコ(とりあえずこの二つを守れば敵に会う確率はぐんと減るらしい)
ザコ(ん?あれ、誰かいる)
「マグナムパーンチ!!!」
ザコ「!?」
突然そいつが俺の方に近づいてきた。いや、狙いは俺が隠れている木のほうか!
奴の攻撃が木に直撃、もう一度攻撃し木をこちら側に倒す。
咄嗟にかわし、なんとか潰されるのは防ぐ。
358 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/24(日) 21:34:37.98 ID:IFe4/W1t0
拳士「さすがにかわされたかー」
ザコ「くっそ!こちとら戦う気はねえんだよ!!」
拳士「さあさあ!手に汗握る攻防を繰り広げよ『プラントラップ!』
拳士「何!?」
突然のことに戸惑ったのか盛大に転んだようだ。俺はその隙に全力ダッシュ。元よりまともに戦う気は無い。
拳士「くっそぉー!待てよ!!!」
ザコ(待つわけないだろ)
ていうかあんなに大きく叫んで・・・あいつ馬鹿だろ。
359 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/24(日) 21:36:19.49 ID:IFe4/W1t0
今日は終わり。
ついに大会開始!
360 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/24(日) 23:00:29.66 ID:Jsp/LgxAO
乙乙
ザコは脱ザコ出来たのか…
それともザコはやっぱりザコのままなのか…
361 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/25(月) 00:14:20.91 ID:K83QcyXDO
くっ…良いところで
乙
362 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/25(月) 00:55:04.77 ID:R9YHcd1iO
なんかこの話好きだな
363 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/25(月) 17:28:46.79 ID:WdpYiaK20
ザコ「ここまで来れば大丈夫か?」
ザコ(あのパワフル拳士から逃げてすでに五分、追ってくる様子もないししばらくは安心か)
竜王「油断はするでないぞ?」
ザコ「わかってる」
老人『お前の目の良さは明らかにチートじゃ。周囲に警戒さえしていれば、どんな攻撃も捉えきれるじゃろう』
ザコ(って言ってたしな)
遠くの方で何かぶつかり合う音が聞こえるがこっちに来る様子は無い。
ザコ(今で8分か、長いなぁ・・・)
始まる前にもらった時計を見ながらそう思う。開始直前にさっそく会ったのでマジで怖い。
364 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/25(月) 17:35:30.92 ID:WdpYiaK20
それから五分、十分と経過して予選開始から現在三十分。遠くで聞こえた戦いの音もすでに止み。静寂が続いている。
ザコ(このまま続いてください!)
しかし、どこからか足音が聞こえてくる。しかも近づいてきている。
数は二つ、どちらかが追われているようだ。
ザコ(戦いは避けたいし、木の上に隠れるか)
蔓を使って木を登り隠れる。見えてきたのは二人の男。追われているのは魔法使いで追いかけているのは戦士だ。
魔法使い「くそ!しつこいな!!」
戦士「悪いが逃すわけにはいかないんでな」
女なら助けた。
365 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/25(月) 17:45:26.93 ID:WdpYiaK20
魔法使いはどうやら魔力が少ないらしい。魔法を使うのを渋っている。
魔法使い「仕方ねぇ!くらえ!『バレット!』」
魔法使いが使ったのは鋼属性の魔法だ。
名前の通り鉄で作った銃弾を発射する。が、簡単に剣で真っ二つにされてしまう。
そのまま一気に近づかれてしまい、なす術もなく倒されてしまった。
戦士「はぁ・・・はぁ・・・」
だいぶ走ったらしく疲れているご様子。
ただ、俺はチャンスは逃さない。
ザコ『ウッドバレット』
銃弾の形をした小さな木の塊を戦士に向かって放つ。すっかり油断していたらしく、木の弾は頭に直撃しかけ、バリアに包まれその直後に転移した。
ザコ「おぉーなんか今のスナイパー感あったな」
366 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/25(月) 17:53:44.62 ID:WdpYiaK20
戦士を倒した俺はすぐに移動を開始する。あの二人を追ってきている奴がいたら面倒くさいからな。
しばらく走ると川が見えてきた。深そうなので左に曲がりしばらく進む。すると橋を発見、けど行ったら殺られそう。
ザコ(ここでしばらく様子見・・・)
突然視界の左端に人が映る。相手の攻撃を俺はギリギリで回避。
ザコ「危ね!」
ナイフ使い「くっそ、惜しかったな」
ザコ「俺は戦う気無いんだけど!」
ザコ(後ろは川、逃げるのは難しいな)
どうやら戦うしかないらしい。
367 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/25(月) 18:12:22.91 ID:WdpYiaK20
今の俺の装備は鉄の棒。こういう刃物を使う奴に対処するために装備を変えたのだ。
ナイフ使い「そんな棒で俺のナイフを防げるか!?」
どこにそんなに持っているのか。次々とナイフを取り出し投げつけてくる。
ザコ【防御の型・水流】
俺は棒を使い次々とナイフの軌道を逸らしていく。
ザコ(おお!俺、戦えてる!)
ナイフ使い「くそ!調子に乗るなよ!」
ナイフ使いが一気に近づいてくるが。
ザコ【防御の型・火炎!】
相手の攻撃を受け流してから背中に一撃。カウンターが見事に決まった。
ザコ(おお!!!)
368 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/25(月) 18:17:45.25 ID:WdpYiaK20
ナイフ使い「何!?」
ナイフ使い(こいつ!攻撃が当たらねぇ!)
ザコ「どうした?その程度か?」
ザコ(言ってみたかったランキング1位を言える日が来るとは・・・)
ナイフ使い「なら!【短剣乱舞!】」
いくつもの短剣が不規則に動きながら俺へと迫る。
ザコ『火炎!』
俺はそれを魔法で焼き尽くした。そして・・・
ザコ【攻撃の型・ハートブレイク】
反撃の一撃で勝負を決めた。
369 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/25(月) 18:22:05.83 ID:2cTt/50AO
おお
成長しとる
370 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/25(月) 18:23:50.40 ID:WdpYiaK20
ザコ「俺、勝てた・・・!」
【防御の型・水流】は相手の攻撃を受け流し、【防御の型・火炎】は相手の攻撃を受け流した後攻撃。【攻撃の型・ハートブレイク】は相手の心臓に直接ダメージを与える技だ。
ザコ(どの技もこの二週間ひたすら練習したからな。一発で成功できた。これなら戦えれそうだ)
さきほどまでナイフ使いがいた場所を見てそう思う。
フツウ「今の俺は雑魚じゃないぜ!」
竜王「今のは相手のレベルが低かったおかげじゃな」
ザコ「か、勝ったからいいだろ!」
正直ハートブレイクの方はもう少し相手が強かったら決まらなかったはずだ。慢心はやっぱりやめておこう・・・
371 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/25(月) 18:25:02.55 ID:WdpYiaK20
とりあえず終わり。
特技は【これ】、呪文は『これ』でいこうと思っています。
372 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/25(月) 18:40:31.14 ID:bVxRJfNBo
乙!
一瞬だけザコがフツウにランクアップしたwwww
刃物は持つのダメだけど向けられるのは平気なんだな
373 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/25(月) 18:57:12.45 ID:hSsUetGxO
フツウってザコよりよわそう
374 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/25(月) 20:00:52.08 ID:cntYypqLo
でも大会に出る人のザコクラスは脱してるならそこら辺の魔物には普通に勝てそうだな
375 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/25(月) 20:26:00.64 ID:snXW2tlmo
ザコに負けたナイフ使いおる?ww
376 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:31:28.75 ID:n9plUCo+0
そして予選開始から一時間経過。今のところは順調だ。あの後何回か戦闘になったが足止めして逃げたりで大きな問題は無い。
ザコ(順調順調!この調子でいけば可能性あるよな)
「やっと!!!見つけた!!!」
ザコ「!?」
拳士「へへへっ、やられてなくて良かったぜ!」
ザコ(面倒くさい奴に会ったな・・・)
拳士「さあ!今度はちゃんと戦って貰うぜ?」
ザコ「俺はお前と戦う気はないぞ!あと二時間もあるんだしな」
拳士「お前の都合なんて関係ねぇ!俺が戦いたいだけだ!!」
ザコ(脳筋めぇ・・・)
377 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:32:36.89 ID:n9plUCo+0
拳士「とにかぁく!!勝負開始だぜ!!」
拳士がこっちに近づいてくる、凄い速度だ。やっぱりこいつ、言動のわりに強いな。
拳士【ダイナマイトパンチ!】
拳士の拳が黄色く輝く。
ザコ【防御の型・水流!】
拳士の攻撃を受け流す。うまくいった!
拳士「なぁ!?」
受け流した先には大木がある。拳士の拳は大木に直撃し、直後に爆発を引き起こした。
ザコ「!?」
378 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/26(火) 21:33:12.25 ID:LB7rXC0D0
ワンピースでこんな奴いたな
379 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:33:47.02 ID:n9plUCo+0
ザコ「はぁ!?爆発!?声もでけぇし攻撃も派手!お前予選に向いてないだろ!」
拳士「俺は隠れるのが嫌いだからな!お前に会うまで54人も倒したぜ!」
ザコ「嘘だろ!?」
拳士「へへっ!まだまだ行くぜ!」
ザコ「くそ!『プラントラップ!』」
拳士「それはもう効かねえ!」
ブチッという音と共にプラントラップを突破される。
拳士「もう一回だ!【ダイナマイトパンチ!】」
ザコ「あぁ!もう!お前嫌い!!」
380 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/26(火) 21:35:01.17 ID:g3gOK2DhO
向いてないならパワーで解決
ザコ戦法の対局だな
381 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:35:11.89 ID:n9plUCo+0
ザコ(成功確率は低いけど、やってやる!)
ザコ『ウッドキャノン!』
木の砲弾を勢い良く発射する。
拳士「そんなの効かねえよ!!」
拳士が木の砲弾を殴り爆発と共に破壊。そして爆風がこっちへと迫ってくる。
ザコ(ここまでは想定内、こっからだ!)
ザコ【防御の型・激流!!】
【水流】は相手の攻撃を逸らす技
【火炎】は相手の攻撃を逸らし、反撃する技。
そして【激流】は、相手の攻撃を相手に返す技だ!
爆風の衝撃をうまく動かし、拳士へと返す!
ザコ「自分の攻撃の衝撃!自分で受けろ!!」
382 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:38:08.74 ID:n9plUCo+0
拳士「なっ!」
返ってきた爆風によって視界を奪われ、衝撃によってその場を動けなくなる拳士。その隙は逃さない。
ザコ【攻撃の型・脳震!】
顎を攻撃し脳を揺らすことで相手を気絶させる攻撃だ。
拳士「くそ!」
脳震が直撃し気絶しそうになる拳士、しかし・・・
拳士「倒れ・・・・なっい!!!」
ザコ「面倒くさいな!倒れろよ!」
拳士「へへへっ!俺の根性をなめてもらっちゃ困るぜ!」
383 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:41:25.40 ID:n9plUCo+0
拳士「お返しにくらいやがれ!俺の必殺の一撃を!!」
拳士【爆裂け『束縛プラント!』
拳士の周りから出現した蔓が拳士の動きを制限する。
ザコ「これで動けないだろ?」
拳士「くっそがあ!!!」
ザコ「さあ、決めさせて貰うぜ?」
その時だった。突然殺気を感じて後ろを振り向くと、そこには一人の男がいた。
身長は2メートルはあるだろう。黒いロングコートを着ていて、目は青色、俺のことをジッと見ている。
大男「お前、勇者の仲間のザコだな?」
ザコ「お前、誰?」
384 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:44:21.10 ID:n9plUCo+0
ザコ「まあ・・・俺だけど」
大男「そうか、やっと見つけた」
ザコ「?」
拳士「俺をほったらかすなよ!!」
大男「勇者はこっちにはいないのか?」
ザコ「勇者は別ブロックだぜ?残念だったな」
拳士「おい!聞いてんのか!?」
大男「いや、そうでもない」
ザコ「なんでだ?」
拳士「おい!おい!!!」
大男「お前を見つけたからだ」
そう言った大男の肌は、赤く変色していた。
385 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/26(火) 21:47:19.56 ID:DVqZYvlAO
たった二週間の特訓じゃ勝てないような相手きたー
386 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:47:29.88 ID:n9plUCo+0
ザコ「!?」
もともと大きかった大男の体がみるみる大きくなっていく。と、同時に大男の体が変化していく。
ザコ「魔物の体・・・?」
拳士「どうなってやがんだ・・・?」
6、7メートルほどになったところで巨大化は止まった。赤い肌や巨大な甲殻、ところどころに毛皮が生えたり、頭にはツノが生えたりもしている。
ザコ「魔物化できるなんて・・・」
人が魔物化する。そんなこと、俺は一度も見たことが・・・いや、一度だけ見たことがある。
ザコ(俺が知る限りそんなことをできるのは復讐者しか知らない。ということはまさかこいつも)
ザコ「冒険者狩り・・・?」
387 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:51:07.84 ID:n9plUCo+0
9
<ある廃墟>
「本当にあいつを参加させて良かったんですか?」
一人の男がそう言った。彼の名は研究者、生物について研究している男だ。
「ああ、大丈夫だ」
彼の質問に答えたのは一ヶ月前、勇者やザコと戦った男。復讐者だ。
復讐者「あの大会には、絶対に勇者が参加してる」
研究者「何か確証でもあるんですか?」
復讐者「いや、勇者嫌いのただの勘だ」
研究者「ハハッ、まあ勇者と会うかはわかりませんが、きっとあいつなら沢山殺ってくれますよ」
復讐者「ああ、楽しみだなぁ・・・」
そう言うと彼は笑った。子供のように無邪気な笑顔で。
復讐者「殺って殺って殺りまくれ。俺のキメラ・・・」
388 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:51:37.85 ID:n9plUCo+0
書き溜めの途中送信二度目。
ああああああぁぁぁ!!
389 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:53:19.27 ID:n9plUCo+0
キメラ「ゴアアアァァァァァァ!!」
大男だったその魔物は大きな雄叫びをあげる。途端、何かがパリンッと割れる音がした。
ザコ「!」
上を見上げると割れたピンク色の破片が消滅していくところだった。あの破片はおそらくこの森を覆っていた結界の破片。ということは...
ザコ「殺られる時のバリアと転移が無くなったってことだよな?」
それはつまり、今ダメージを受ければ死ぬ可能性があるということ。命の保証はなくなったのだ。
キメラ「ゴアァ・・・アァ・・!」
ザコ(これは面倒くさいことになったな。とりあえず戦うことだけは回避したい)
390 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:56:22.68 ID:n9plUCo+0
人から変化したのだから意識はあるはずだ。交渉を試みる。
ザコ「えっと、オレ、ヘイワシュギ。ミンナ、トモダチ。アラソイ、シナイ。オーケー?」
キメラ「ゴアアァァァ!!」
お怒りのご様子。
ザコ「交渉失敗!!」
奴は今にも襲ってきそうな様子だ。最初から戦うつもりらしい。
拳士「おい!お前!」
蔓の束縛を平然と突破した拳士が話しかけてくる。本気で縛ったのに・・・
ザコ「なんだよ」
拳士「あいつ、何だ?」
ザコ「俺も詳しいことはわからないけど、とにかくこいつが暴れたら大会は中止だと思う」
391 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:58:35.45 ID:n9plUCo+0
拳士「とりあえず、共闘といこうじゃねーか!」
ザコ「は!?戦うのか!?」
拳士「せっかくこんな強敵がいるんだぜ?それに、大会中止は嫌だからな!やるに決まってんだろ!」
ザコ「じゃあ一人でやれよ!俺は関係ないだろ?」
拳士「逃げるのはお前の勝手だが、あいつの狙いはお前っぽいぞ?共闘したほうが身のためだと思うぜ?」
確かに奴はさっきからずっと俺の方しか見ていない。
ザコ「やるしかないか・・・!」
俺は生死を賭けた戦いに向け、覚悟を決めた。
キメラ「ゴアアアアアァァァァァァ!!!!!」
奴が雄叫びを上げる。戦闘開始だ!
392 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/26(火) 21:59:52.99 ID:n9plUCo+0
書き溜め分投下。
シリアスな場面で失態を犯してしまうとは・・・前より恥ずかしい。
393 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/26(火) 22:01:37.94 ID:n3U1quuVo
おつおつ
394 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/26(火) 22:13:35.09 ID:DVqZYvlAO
ワイ馬鹿
どこがどう失態なのかさっぱり分からない
395 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/26(火) 23:23:20.24 ID:gG+CugY80
拳士のような正々堂々としたバカならザコと上手くやれそう
396 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/26(火) 23:35:43.82 ID:VxP+Dus/o
>>392
乙!
数字入れる作者もいるし気にはならないけどな
397 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/27(水) 00:50:03.99 ID:UbJZOdlLo
あ、もしかしてこれ拳士って馬鹿なライバルキャラ?のちのち仲間になりそう
398 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/27(水) 08:31:30.58 ID:VtD50LlZO
乙
399 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/27(水) 19:28:03.73 ID:bMvZJjb40
奴が上へと跳んだ。そして、落下の速度と共に俺を殴ろうとしてくる。
ザコ「竜王!!」
竜王「わかっておる!」
命がかかってるんだ、今まで力の補助にしか使っていなかった竜王の力も使えるだけ使う。
ザコ【防御の型・水流!!】
奴の攻撃を逸らしダメージを回避。そこに拳士が近づいて
拳士【ダイナマイトパンチ!!】
顔面に一撃。爆発の衝撃で奴は転んでしまう。だが、まだ攻撃は終わらない。
ザコ『炎火!!』
炎魔法で攻撃、ダメージを与える。
そして奴が立ち上がろうとしたところで拳士の二発目。またもや倒れてしまう。
キメラ「グアアァァァァ!!」
400 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/27(水) 19:29:22.97 ID:bMvZJjb40
拳士「へへっ、なんだ?思ったより手応えねぇなぁ!」
ザコ(頼もしいなこいつ!)
キメラ「グアァァァァ!!」
奴は真正面から突進してくる。
これは非常にやりやすい。
ザコ『プラントラップ×3!』
拳士との戦いの反省を活かしてプラントラップを三つ重ねてみた。
三本重ねのプラントラップは流石に突破できなかったらしい。奴は足が引っかかり体勢を崩す。
拳士「ナイスだぜ!【ダイナマイトパンチ!!】」
拳士の攻撃が直撃。
ザコ(これは・・・いける!勝てる!)
401 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/27(水) 19:30:59.44 ID:bMvZJjb40
拳士「もう一発!【ダイナマイトパンチ!!】」
キメラ『ゴアアアァァァァァァ!!!!』
拳士の攻撃が当たりかけた時、奴が突然叫び出した。が、もちろん意味はなく拳士の攻撃が直撃。しかし・・・
拳士「なっ!爆発しねぇ!?」
ザコ「!?」
油断した拳士に奴が攻撃。吹き飛ばされてしまう。
ザコ「拳士!」
立ち上がった奴と目があった。来る!
キメラ「ゴアァ!!」
奴が突撃してくるので俺は呪文で迎撃する。
ザコ「くそ!『ウッドキャノン!!』」
402 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/27(水) 19:33:31.71 ID:bMvZJjb40
木の砲弾が奴に向かってまっすぐに進んで行くが・・・
キメラ『ゴアアアァァァァァァ!!!』
奴が叫んだ瞬間、木の砲弾が消滅した。
ザコ(まただ!)
竜王「っ!ザコ!避け・・・」
竜王の声を聞き、避けようと俺が動くよりも早く奴の攻撃が俺に直撃した。
ザコ「ぐあっ!」
体に激痛が走る。骨が折れたり内臓が破裂したりはしてないみたいだ。
ザコ(くそ!どうなってる!?)
俺は奴の手に握られてしまう。
キメラ「ゴアァァ・・・!」
403 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/27(水) 19:35:54.06 ID:bMvZJjb40
ザコ「やっべ!何これどうしよう!」
奴の手に力が加わる。
ザコ「あああああぁぁぁぁぁ!!!!痛い痛い痛い!!」
どんどん痛みが増してくる。体が苦しくなってきて、そして・・・
拳士【爆裂拳!!!!】
奴の手の力が抜けた。俺は地面へと落下。奴は拳士の攻撃をくらい、遠くへと吹き飛ばされる。
拳士「よっしゃあ!!」
ザコ「サン・・・キュー・・・」
拳士「一緒に戦ってる仲間なんだから気にすんな!」
キメラ「アアァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」
拳士「あ?」
雄叫び、いや悲鳴か。どうやら今のが効いたらしい。
404 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/27(水) 19:38:52.52 ID:bMvZJjb40
ザコ「あいつの雄叫び。どういうことかはわからないけど、魔法を打ち消す効果があるみたいだな」
拳士「面倒くせぇな、おい、さっきみたいにやられてくれよ」
ザコ「やだよ!!あんな痛いの二度とごめんだ!」
拳士「だよなぁ・・・」
キメラ「ゴアァ!アァ!!」
拳士「あいつはまだやる気みてぇだし、厄介だな」
あいつの力は確かに厄介だ。魔法を使おうとしても打ち消されこちらの魔力だけ消費してしまう。一度くらいなら雄叫びは防げそうだが・・・
ザコ「なら仕方ない。一気に終わらせにいこう」
拳士「?」
ザコ『生成・大木!!!』
405 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/27(水) 19:40:32.85 ID:bMvZJjb40
小さな苗から徐々に大きくなり巨大な大木へと変化していく。
ザコ「よし、完成!」
拳士「何をするつもりなんだ?」
ザコ「フッ、教えてほしいか?」
拳士「ああ!」
ザコ「なら教えてやらなーい!」
拳士「うぜぇよ、殴るぞ?」
ザコ「真顔で言うなよ、嘘だよ嘘!俺がこの大木を作ったのは光合成をさせるためだ」
拳士「光合成?」
406 :
ID加速中
◆QdSnJBTTyA
:2016/04/27(水) 19:41:52.61 ID:EgbL+bHr0
見っ直そう〜 見直そう
(⌒) .(⌒) (⌒) .(⌒) (⌒) .(⌒)
( ´・●・)つ ( ´・●・)つ ( ´・●・)つ
( 二つ ( 二つ ( 二つ
\./ /、 \./ /、 \./ /、
∪`J ∪`J ∪`J
>>1
の人生を見直そう 糞スレたてずに見直そう (サァ)
く、そスレだ 糞スレだ
\\ シャバダバダバダバダバダバー //
\\ シャバダバダバダバダバダバー //
(⌒) .(⌒) (⌒) .(⌒) (⌒) .(⌒)
( ´・д・.】) ( ´・д・.】) ( ´・∀・.】)<あ、もしもし
>>1
の糞スレの件なんですが
( ノ ( ノ ( ノ
♪電話ピポパポ 糞スレ24
407 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/27(水) 19:44:09.46 ID:bMvZJjb40
この世界の魔力というのはあらゆる物に存在している。空気、光、生き物、etc...
それらの魔力は空気なら吸う、生き物なら食べるなど、色々な方法で補給できる。
ザコ「木の場合は光合成をすることで太陽の光の中にある魔力、空気の中の魔力、土の中の水分にある魔力を補給できる!」
ザコ「そしてこの大木は俺が作ったから大木の魔力を好きに使えるってわけだ!」
拳士「それぐらいなら俺にもわかるぜ?けどそれをどうすんだ?」
ザコ「言ったろ?一気に決めるって。拳士、お前に光合成で貯めるだけ貯めた魔力を渡す。俺が何とかして雄叫びを防ぐからその魔力を使ってお前があいつを倒せ」
拳士「おいおい、必殺の一撃であいつを倒せだ?難しいこと言いやがんなお前。けどまあ・・・」
拳士「面白そうじゃん?」
ザコ「本当頼もしいよお前」
408 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/27(水) 19:46:14.93 ID:bMvZJjb40
とりあえず終わり。
拳士はすぐ倒す予定だった。
409 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/27(水) 19:47:20.83 ID:wHAPUniAO
乙乙
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/27(水) 20:05:16.64 ID:lP/x/M6o0
もう全然ザコじゃないな
411 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/27(水) 21:21:51.19 ID:g88Y1oPDo
ザコはサポ専かな?ww
乙
412 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/27(水) 22:53:57.97 ID:Iro9l9Fu0
良いコンビになってる…
413 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/27(水) 23:29:31.93 ID:ZB+4FvWyO
なんかつまんなくなったな
414 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/28(木) 11:37:58.84 ID:JcWYfBqf0
>>413
これはこれで面白い
415 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/28(木) 16:20:16.98 ID:WXC8teoNo
普通に好き
416 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/28(木) 17:12:29.01 ID:XeFqWmfx0
木を生やしたり、木の弾丸を飛ばすのはうえきの法則だな
417 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/28(木) 18:09:36.55 ID:cZNI+WPho
ザコって扱い難しいな
418 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/28(木) 23:52:16.65 ID:b0J9WgvY0
キメラ「ゴアアアァァァァァァ!!!!」
拳士「さあ、行くぜ!!!」
奴は再びこっちへと突進してくる。
拳士「近づかせねぇよ!【飛拳!】」
【飛拳】は攻撃の力を空気に乗せて飛ばす特技だ。飛んでいった攻撃は奴に直撃し、怯む。
拳士「おらぁ!」
拳士の追撃が一発、二発と直撃し奴にダメージを蓄積していく。
キメラ「グアァ!アァ・・・!」
効いてはいるようだが、倒れる様子は全くない。まさに化け物だ。
拳士「へへっ!どうした!?その程度かよ!」
そんな奴に拳士は挑発する。なんて奴だよ・・・
419 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/28(木) 23:54:17.27 ID:b0J9WgvY0
拳士「まだまだ行くぜ!」
顔を狙おうと跳ぶ拳士。
キメラ「ゴアアァァァァ!」
奴は跳んできた拳士を叩き落そうとするが・・・
ザコ【防御の型・水流!】
俺が奴の攻撃を逸らし、拳士の攻撃が直撃。
キメラ「ゴアアアァァァァァァ!」
拳士「くそっ、効いてはいるんだけどなぁ」
ザコ「けど魔力は溜まってきてる。いい調子だぞ」
拳士「そうか!」
420 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/28(木) 23:58:03.94 ID:b0J9WgvY0
拳士「よし!これならどうだ?」
拳士は奴の周りを高速でまわり始める。
キメラ「ゴアァ?」
ザコ(スピードで攻めるのか)
奴は拳士がどこから攻撃してくるかわからず混乱する。
拳士「こっちだぜ!!」
後ろから拳士が攻撃しようとするが、ありえないような動きで後ろを向いた奴に攻撃を受け止められた。
拳士「なっ!そんなのありかよ!」
奴はそのまま攻撃しようとしてくるが、しっかりとガードしダメージを軽減、続いて攻撃を続ける。
拳士「スピードが無理ならパワーだ!
【気合!渾身!右ストレート!!】」
ザコ(特技名長え・・・)
奴は奇妙な動きで回避する。その結果、拳士の攻撃は掠っただけ。そのまま奴に叩き落とされる。
421 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/28(木) 23:59:47.39 ID:b0J9WgvY0
拳士「ぐはっ!巨体に似合わねえ変な動き方しやがるじゃねーか」
拳士「ならこれならどうだ?」
拳士【飛拳乱打!!!】
飛拳を使った攻撃の弾幕。前方を埋め尽くすように攻撃することで奴にかわす余地を与えない。
キメラ「ゴアァ!アァ!!!」
一撃一撃が奴に当たりダメージを蓄積させていく。が、奴の腕の甲殻が大きくなったかと思えば、盾の役割を果たし攻撃を防ぐ。
拳士「へへっ、なんでもありだなこいつ!」
ダメージを与えられないとわかると攻撃を止める。飛拳は通じにくいことがわかった。拳士と奴は互いに睨み合う。
拳士「まだまだこっからだ!」
キメラ「ゴアアァァァァ!!!」
422 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 00:01:22.97 ID:M/jA2s9Z0
再び攻防が開始。拳士が攻撃しつつ、危なくなったら俺が受け流す。そんな状況が五分、十分と続いていくと俺も拳士も集中力が無くなっていく。
ザコ「はぁ・・・はぁ・・・」
元々俺は前衛として戦う機会は少なかった。修行も二週間しかしていない。長く持つはずがなかった。
ザコ【防御の型・水・・・】
ついに逸らしきれず奴の攻撃が直撃する。
ザコ「しまっ・・・!」
拳士「ぐあああぁぁ!!」
キメラ「ゴアアアァァァァァ
ァ!!!」
奴の攻撃が拳士に直撃。吹き飛ばされる。そして俺も攻撃を受け木に叩きつけられる。
ザコ「ハァ・・・ハァ・・・」
ザコ(今まで成功してたから慢心してた。二週間の練習でこれまで成功してたのが奇跡だったんだ)
423 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 00:03:51.85 ID:M/jA2s9Z0
奴は拳士の方へ近づいていく。拳士はダメージが大きいようで動けないでいる。
ザコ「はぁ・・・はぁ・・・」
キメラ「グゥ・・・ゴアアァァァァ!!!」
拳士「!」
奴は拳士のところへ行くと拳士を攻撃し始めた。何度も、何度も、何度も、何度も、何度も。
拳士の体が血だらけになって、ピクリとも動かなくなった。まさか、死んだのか?遠いので確かめようがない。
奴が振り向いてこっちの方を見る。
嫌だ・・・死にたくない・・・
ザコ(くそっ、作戦も失敗した。今の俺じゃ多分逃げられない。負けた、負けたんだ)
ザコ(けど、どうせ死ぬなら頑張って一矢報いたいな)
まだ完全に集まりきってはいないものの、膨大な魔力を秘めた大木の方を見る。
ザコ「俺のせいで拳士が死んだかもしれないんだ。せめて相討ちじゃないとな」
俺は大木の中の魔力を自分の体に移し始めた。
424 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 00:05:42.12 ID:M/jA2s9Z0
キメラ「アァ?」
奴が大木の方を見る。拳士が倒され、俺が弱っていることで余裕ができたから気づいてしまったんだ。
ザコ(おい、待てよ・・・)
キメラ「ゴアァ・・・!」
奴が大きく息を吸い込む。
ザコ「待て、やめろ。それ潰されたらもう・・・」
キメラ「ゴアァァァ!!」ボワアアアァァ!!!
奴が口から火を吹いた。その火は真っ直ぐに進み大木を燃やした。
ザコ「あ・・・あぁ・・・」
大木が燃え尽きていき、同時に中の魔力も消えていく。もう勝つ手段は無い、俺は殺されるんだ。
キメラ「ゴアアアァァァァァァ!!!!」
奴が近づいてくる。俺は瞼を閉じて全てを諦めた。
425 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 00:08:13.23 ID:M/jA2s9Z0
目を閉じるとなんだか周りが静かになったように感じられた。なんだか心地いい、なんだか恐怖を感じない。
今ならビビらずに死ねるな。
ああ、けど死ぬ前に竜王に謝っておかないとな・・・
ザコ「ごめん、竜王。俺やっぱり駄目だったよ」
竜王「ザコ」
ザコ「お前の力も手に入れて、使える呪文も増えて、師匠のところで修行して、この大会で色んな奴と互角に戦えて、確かに強くなったって思った」
竜王「ザコ・・・!」
ザコ「けど俺はやっぱり弱かった。これだけ頑張ってやっと普通になれただけで、俺は強くはなかったんだ」
竜王「ザコ!!」
ザコ「な、なんだよ!」
竜王「もう終わっとる」
ザコ「え?」
俺はゆっくりと瞼を開く。最初に入ってきた光景は、真っ二つに切断された奴と、その前に立つ女騎士さんだった。
ザコ(°Д° )
426 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 00:10:52.67 ID:M/jA2s9Z0
ザコ(え?何これ、俺たちがすげぇ苦戦した敵だよ?なんでこんなあっさり死んでんの?え?)
女騎士「ふぅー、あんまり手応えなかったね」
ザコ(マジで?)
女騎士「ザコ君、よく頑張ったね。もう大丈夫だ」
ザコ「本当に?」
女騎士「ああ」
ザコ「良かったぁ・・・!」
あまりの安堵に涙が溢れてきた。良かった生きてる!
ザコ「って拳士は!?」
女騎士「私の仲間が転移結晶で国まで送ったよ。だけど助かるかはわからない」
ザコ「そうですか・・・」
それでも生きてる可能性があるだけ良かった。
427 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 00:18:37.66 ID:M/jA2s9Z0
ザコ「ていうか、この調子だと大会は・・・」
女騎士「中止だよ、他のところでも似たようなのが現れたからね」
ザコ「他のところにも!?」
女騎士「ああ、と言っても魔物化したのはこいつだけだけどね、他は乱入して来た奴らが手当たり次第に襲い始めたんだよ」
ザコ「えっと、勇者達は?」
女騎士「安心してくれ、無事だ」
みんなの生死を確認してやっと力が抜ける。抜きすぎたせいで涙を流し、鼻水を垂らし、失禁しているが気にしない気にしない。
ザコ「良かった・・・頑張って良かったよ俺」ナミダハナミズシッキン
かくして武の国での武術大会は幕を閉じた。中止という残念な結果に終わったが、それでもこの大会は俺にとって大きな経験になった。
428 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 00:19:55.75 ID:M/jA2s9Z0
武術大会編一応終了!
え?あっけない?これでも頑張った方!
429 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/29(金) 00:20:21.13 ID:dOQdpVa0o
おもらしおつ
430 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/29(金) 00:31:54.52 ID:uwYGFwWDO
モヤモヤ感は有るけど乙
431 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/29(金) 01:29:44.19 ID:zHE3g5MAO
修行開始して二週間の人間が変に勝ち進んだり優勝したりすると違和感あるので、こういう展開になって良かった
432 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/29(金) 03:20:16.63 ID:C4QV9Zsko
ザコは乱入者と戦った英雄かそれとも乱入者にボコられた被害者か
それによって爺さんの道場の名声が変わるな
433 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/29(金) 06:22:46.42 ID:SbH33UBQo
女騎士はザコの過去のザコさを知ってる訳だし、それを踏まえて魔物化した乱入者を足止め出来たんだから爺さんの評判は上がるだろうなぁ
434 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 22:04:05.65 ID:M/jA2s9Z0
勇者「そっちも大変だったんだね」
ザコ「ああ。死ぬかと思ったぜ」
武術大会が終わって三日が経過した。
俺は今久しぶりに勇者と武闘家と宿屋で会った。
ザコ「けどそっちはそっちでやばかったんだろ?」
勇者「うん、けど魔物化しなかった分楽だったかな」
武闘家「そこまでの手応えは感じられなかったな、俺もそっちに行きたかったぞ」
ザコ「変われるなら変わって欲しかったよ!」
勇者も武闘家も、かなり強くなったことがわかる。修行を受けたからかはわからないけど、相手の力というのがなんとなくわかるようになった。
435 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 22:06:07.83 ID:M/jA2s9Z0
武闘家「勇者、お前は見違えるほど強くなったな」
勇者「そ、そうかな?へへっ、嬉しいな」
ザコ(同じへへっなのに拳士のと全然違う・・・)
ちなみに拳士はなんとか一命を取り留めた。骨はバッキバキに折れてたらしいがな。
ザコ「それで?いつここを出るんだ?」
勇者「うん、僕たちもだいぶ強くなったしそろそろ出発する時期だと思う」
武闘家「俺は後三日居られれば充分だ」
勇者「僕はもう全然大丈夫だよ」
ザコ「俺は四日欲しいな、用事があるんだ」
その用事とは、武術大会が終わったその日に遡る。
436 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 22:09:06.16 ID:M/jA2s9Z0
老人「ありがとう!ありがとう!」
ザコ「師匠!?土下座やめてください!」
老人「お主のおかげで入門者が増えたんじゃよ!これも無加護ながらも必死に戦った勇気ある男だと女騎士様が言ってくださったおかげじゃ!」
そう、女騎士さんが言ってくれたおかげで俺は一躍有名人。新聞にもちょこっと取り上げられたりもした。
ザコ(じゃあ女騎士さんに言ったらいいんじゃ・・・というツッコミは、もうちょっと感謝されることの優越感に浸りたいのでやめておく)
ザコ「てことは道場は残るんですか?」
老人「ああそうじゃ!」
ザコ「良かった良かった」
437 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 22:12:05.36 ID:M/jA2s9Z0
老人「それでザコ、ここに残らんか?
お主は充分に才能がある。ここでもっと鍛えればもっと伸びるぞ?」
老人孫「え?お兄ちゃん、どっか行っちゃうの?」
ザコ「ああ、俺は勇者の仲間だからね。勇者が旅立つというなら俺もついていくよ」
老人孫「竜王ちゃんも?」
竜王「妾は憎き魔王軍へ復讐せねばならんからな!それとちゃんをつけるでない!様をつけろと言っておるじゃろう!」
竜王と老人孫ちゃんは見た目の大きさは一緒くらいなので仲良くなっていく。どっちも10歳くらいだからなぁ・・・可愛いよぉロリ!
弟子騎士「おい、俺の子供をなんて目で見てるんだ?」
老人「殺すぞ」
ザコ「わっ!びっくりした、親戚の子を見る目ですよ、それ以上でもそれ以下でもありません」
ザコ(てか師匠超怖え・・・)
438 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 22:13:58.40 ID:M/jA2s9Z0
老人「それで弟子騎士よ、何の用じゃ?」
弟子騎士「ああ、お前も急ぐのだろ?結局二週間しか鍛えられなかったからな、一つ技を教えてやろうと思ってな」
ザコ「技?」
弟子騎士「ああ、そうだ。今日は時間がないから、一週間後ここに来い。その時に教えてやる」
弟子騎士「俺の必殺技をな」
ザコ(必殺技!いい響きじゃねーか!)
老人「お前がそこまでするのは初めてではないか?」
弟子騎士「ここまで本気で鍛えたのが初めてなだけだ。それ以外の理由はない」
ザコ「・・・」ニヤニヤ
弟子騎士「ニヤニヤ笑うな気持ち悪い!教えないぞ!?」
ザコ「すいませんでした!」ドゲザッ!
439 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 22:16:27.53 ID:M/jA2s9Z0
ザコ「それじゃあ一週間後、また来ます!」
俺は道場から立ち去る。必殺技、楽しみだな・・・
弟子騎士「おいジジイ。なんであんな嘘を言った?」
弟子騎士は、ザコが道場から立ち去るとそう言った。
老人「ふぉっふぉっふぉっ、実際早く覚えていたではないか」
老人孫「?」
弟子騎士「ああ、確かにあいつは技をすぐ使えるようになった」
弟子騎士「けどあれは少し違う。きっとあいつは、かつて似たような戦い方をしていて、なんらかの原因で忘れたんだ。それを俺たちの修行によって思い出した。俺にはそんな風に見えたぞ」
老人「ふぉっふぉっふぉっ、それは別にわしらが気にすることでは無いじゃろう?わしらの道場に残らないなら、あやつの事情はわしらにとっては関係無いのじゃからのう」
弟子騎士「はぁ・・・お前のそういうところが嫌いだ」
440 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 22:17:55.84 ID:M/jA2s9Z0
そして時は現在に戻る。
旅に出るのは五日後。そう決めた後、俺は勇者達と別れた。そして、国の外壁の近くで俺はそいつを見つけた。
ザコ「せめて挨拶くらいして行けよ」
俺が話しかけたのは、俺の幼馴染にしていじめっ子、エルフだ。
エルフ「なんだ、ばれてたんだ」
エルフ「それで、なんで追いかけてきたの?私は君をいじめた張本人、普通関わらないようにすると思うんだけど。Mなの?」
ザコ「違えよ。一つ聞きたいことがあってな」
エルフ「聞きたいこと?」
ザコ「ああ。俺は今まで無加護だからいじめられてたんだって思ってた、けど違った。無加護でも中央警備になる人だっていたし、道場を開いて家族と幸せに暮らしている人もいた」
ザコ「国の中や今までの町でも、無加護でも普通に暮らしている人もいた。
けど俺はいじめられていた。だから他に理由があるんじゃないのかって、そう思ったんだ」
エルフ「普通に思い出せばいいと思うんだけど・・・」
441 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 22:24:22.76 ID:M/jA2s9Z0
ザコ「俺もそう思ったさ。けど小さい時の記憶がすごく曖昧で、正直なんでいじめられて、なんて言われてたかは靄がかかったみたいに全然思い出せないんだ」
エルフ「やっぱりまだ思い出せていないんだね」
ザコ「え?」
エルフ「ううん、何でもない。続けて?」
ザコ「あ、ああ。それで実際にいじめてたご本人なら知ってるんじゃないかって思ってな」
エルフ「うん、そっか」
ザコ「それで実際どうなんだ?」
エルフ「確かに君がいじめられてたのは無加護だからじゃないよ」
エルフ「・・・私が君をいじめたのは、君の才能に嫉妬したからだよ」
ザコ(俺の、才・・・能・・・?)
その時の俺は、エルフの言った意味がわからなかった。俺がその言葉の真意を知るのは、まだ先の話だ。
442 :
ザコ
◆yCN5hS2KDdU/
[saga]:2016/04/29(金) 22:26:28.59 ID:M/jA2s9Z0
投下終わり。
ザコの過去についてはいろいろ考えていましたが、改めて文にするとん?ってなって困ってます。後必殺技とかまったく思いついてない、なぜ書いた俺!
443 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/29(金) 22:39:32.02 ID:Q+0TmXcx0
バキの消力でいいじゃん
444 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/30(土) 14:55:24.32 ID:9m8+ZwaC0
ストナーサンシャインを使わせよう(提案)
445 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/30(土) 18:53:34.35 ID:fO+F1GvWO
リボルケイン(ボソッ
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