ザコ「勇者と旅に出ることになった」

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247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/16(土) 03:23:24.83 ID:pvDcbPQQ0
女神が黒幕か…
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/16(土) 11:42:46.74 ID:cfUKQdCy0
確かに黒髪ロリに乗っ取られるんだったら俺もザコでもいいかも
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 16:40:12.90 ID:Lwv5mK5S0
ザコ「で、勢いで契約はしたけど。なんで竜王なんかがここにいるんだ?」

竜王「それは妾が自らの意思で魔王軍についていたわけではないからじゃ」

加護の女神「嘘ですね!」

竜王「事実じゃ。妾は本来魔物と人間の戦いなどに興味はない。だが仲間を人質に取られたのでな、仕方なく協力していたのじゃ」

加護の女神「嘘ですね!」

ザコ「黙っとけ!!」

加護の女神「なっ!無加護ごときが私に暴言を吐かないでください!帰るときに迷わせますよ!?」

勇者(こんな性格悪かったんだ・・・)
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 16:42:23.64 ID:Lwv5mK5S0
ザコ「でも人質がいるのになんで抜け出してきたんだ?」

竜王「仲間はすでに殺されていたのじゃ。妾を騙していたのじゃ、奴は!」

ザコ「奴?」

竜王「魔王七幹部、おそらく現在第三位。鬼王」

勇者「鬼王・・・」

ザコ「あいつそんなずる賢いことできたのか。もっと単細胞だと思ってたぜ」

竜王「獣王なんかは単細胞じゃぞ。基本戦うことしか考えておらん」

勇者(有力な情報、かな?)
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 16:45:02.26 ID:Lwv5mK5S0
竜王「とにかく奴だけは絶対に妾が殺す」

ザコ(ロリが殺すって言ってる。怖い)

武闘家「どうせ魔王と戦うならいつかは七幹部とも戦うことになるはずだ。やることは変わらないだろ」

勇者「うん。そうだね!」

ザコ「えぇー、俺あいつ怖いから戦いたくないんだけど」

竜王「何を言っておる。契約上協力するしかないのだぞ?」

ザコ「え!?お前の願いって結界の外に出ることなんじゃ」

竜王「契約すれば出れるのだからそれを願いにするはずないであろう」

ザコ「ええ!?」

勇者「じゃあこれからも旅についてくるしかないんだね!!」

ザコ「えええ!?」
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 16:46:53.69 ID:Lwv5mK5S0
加護の女神「というかまずそんな簡単に信じて良いのですか!?後悔しても知りませんよ?契約解除は今のうちですよ?」

ザコ「しないっていうかなんでそんな敵対心むきだしなんだよ」

加護の女神「決まってるでしょう!勇者には魔王を倒してもらわなければ困るのです!」

ザコ(おお・・・!やっぱ女神っぽいところあるんだな)

勇者「どうしてです?」

加護の女神「他の光の精霊達と賭けをしているのです。どの勇者が先に魔王を倒すか!」

ザコ(やっぱりクズじゃねーか)
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 16:48:03.10 ID:Lwv5mK5S0
ザコ「って、そんなにたくさん勇者っているのか?」

加護の女神「東西南北の大陸に一人ずつ光の精霊はいます。なので精霊の数は四人です」

ザコ「四人もいればもう少し与えることもできるんじゃないか?」

勇者「そう簡単にはいかないんだ。光の加護を受けられる人間はごく僅かしかいないらしいからね」

加護の女神「最近は一大陸に二人ほどいますね。ちなみにこの大陸は勇者と炎勇者の二人です」

ザコ「それじゃあ八人だろ?結構少なくないか?」
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 16:52:01.19 ID:Lwv5mK5S0
加護の女神「いえ!多すぎます!昔は四つの大陸合わせて一人しかいなかったのですよ!?多くて二、三人が普通でした」

竜王「魔王もさすがに焦っていたのじゃ。だからこそ妾達龍を仲間にしようとしたのじゃよ」

ザコ「なるほど」

ザコ「けどそういえば新しい王は飛龍王だったぞ?おかしくないか?」

竜王「飛龍達は妾達を裏切って妾が魔王軍に入る前から魔王側についていたからの。もちろん奴らもまとめて殺すつもりじゃ」

ザコ「怖い・・・」
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 16:54:32.04 ID:Lwv5mK5S0
勇者「そ、それじゃあ僕達はそろそろ帰りますね。長話しすぎたから急がないと」

加護の女神「そうですか。勇者、賭け事を無しにしても人類のために必ず勝ちなさい」

勇者「はい!」

かくして俺の加護を手に入れるための旅は終わった。加護は手に入らなかったけど、竜王の力を手に入れることができた。

竜王「そういえばお主、記憶にぷろてくとがかかっておるの」

ザコ「プロテクト?」

竜王「ああ。記憶の一部を無意識に封印しておる」

ザコ「まじかよなんか怖いな」
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 16:57:36.19 ID:Lwv5mK5S0
ザコ「ってここどこだ?勇者と武闘家はどこ行った?」

竜王「どうやら迷ったみたいじゃの」

ザコ「え?」

加護の女神『帰るときに迷わせますよ!?』

ザコ「あ・・・!」

竜王「本当に実行するとはのう」

ザコ「あの・・・糞女神いいいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

加護を手に入れるための旅は終わったけど、また新しい旅が始まった。
今度は魔王軍を倒すための旅だ。
257 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/16(土) 16:59:40.81 ID:Lwv5mK5S0
とりあえず終わり。
個人証明みたいなのやってみました。
できてなかったら恥ずかしい。
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2016/04/16(土) 17:01:09.09 ID:x9eUpBpUo
個人証明ってなんのことだ?と思ったら酉のことかw
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/16(土) 17:06:22.19 ID:6XCHamzaO
ザコおめでと
おつおつ
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/16(土) 17:42:44.91 ID:pbAaqrReO
女神陰湿すぎワロタ
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/16(土) 23:29:30.92 ID:G5I+4CSAO
女神カス
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/16(土) 23:32:01.66 ID:CSaVybUbo
ゴッカスかな?

263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/17(日) 05:44:25.50 ID:CQlkQata0

鳥はつけといた方が良いかもなそれで出来てるよ
264 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 12:43:22.70 ID:l+oSLSFW0
現在俺たちは武の国に向かっている。四の町には特に大きな問題もなかったため、クエストを受けて金を稼いだらすぐに出発した。

竜王「さっきから何を言っているのじゃ?」

ザコ「うおっ!突然出てくるなよ」

竜王「しょうがないであろう!暇なのじゃから!」

勇者(現在ザコの首から黒い蛇みたいなのが生えてます)

ザコ「幼女化しないのか?」

竜王「この姿が一番楽なのじゃ」

ザコ「けど首から黒蛇生えてるとか嫌なんだけど。絶対変な目で見られるし」

竜王「安心せい、町ならともかく国になら契約者がいることは多いからあまり珍しくはないわい」
265 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 12:49:43.91 ID:l+oSLSFW0
ザコ(違和感あるなぁ・・・)

こういう不便なところもあるが竜王の力というのは便利だ。竜王のブレス攻撃を応用して火属性呪文を再現できるから手数が増える。

ゴブリンA〜C「ギギィー!!」

武闘家「ん、ゴブリンか」

ザコ「ここは俺に任せろ」

武闘家「あ、ああ」

ザコ「くらえ。『火炎!』」

俺の手のひらから炎が放射される。それはゴブリンのところに届く前に広がっていき、三体まとめてダメージを与えた。

勇者「全体攻撃できるのは便利だね」
266 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 12:58:09.13 ID:l+oSLSFW0
ザコ「まあまだ初級並の力しか出せないけどな」

勇者「けど木と火って場合によっては燃えそうだよね」

ザコ「やめろ」

竜王「安心せい!妾は氷属性のブレスも出せるからのう。これで三属性じゃ!」

ザコ「へぇー、思ったより凄いんだなぁ」

竜王「お主・・・絶対妾が竜王であることを忘れておるじゃろ」

ザコ「そそそんなこたぁねぇっすよ!!」

武闘家(わかりやすいな)
267 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 13:10:08.93 ID:l+oSLSFW0
勇者「みんな、武の国が見えてきたよ」

ザコ「おお、外壁しか見えない」

武闘家「近そうに見えてまだまだ着くまでかかるからな」

ザコ「よし竜王、飛ぼうぜ!」

竜王「良いぞ。体が耐えきれなくなって死んでもよいのならな」

ザコ「え?死ぬの?」

竜王「まだ妾の全て力を受け止めきれるほどの器ができておらんからな。羽を生やせるほどではないわい」

ザコ「まじかよ」
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/17(日) 13:19:11.26 ID:l+oSLSFW0
その日は野宿をして過ごし、そして次の日。ついに武の国へと辿り着いた。
国の形は円形でドーム型の結界が覆っている。

ザコ「でっかいなぁ・・・」

俺と勇者の住んでいた始まりの国も大きかったがそれよりも大きい。
とりあえず宿屋に荷物を置いた後、別行動をすることになった。

勇者「とりあえず僕は国王様への謁見に行ってくるよ」

ザコ「ああ、わかった。武闘家はどうするんだ?」

武闘家「武器を見て回るに決まってるだろう!?」ワクワク

ザコ(露骨にワクワクしてるな)

ザコ「さて、何をするかな」
269 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 13:20:09.70 ID:l+oSLSFW0
今はとりあえず終わり。
武の国で何をしよう・・・
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/17(日) 13:43:19.04 ID:wzcUtZGP0
天下一武闘会だな
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/17(日) 13:56:06.78 ID:gGIt3Jm9o
今度こそ修行パートかな
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/17(日) 15:38:32.31 ID:FRgeHgLAO
竜王の器となりうる肉体を手に入れる
修行で
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/17(日) 16:00:13.88 ID:4uUscPK+o

さっさと力使えるほうがいいよな
木と合わせた技とか
274 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 16:57:37.95 ID:l+oSLSFW0
ザコ「とりあえず武器を新調することにした」

竜王「私営店に来るとは、お主に目利きの才能があるとは思えんがな」

ザコ「おいおいおい、俺は目だけは良いんだぜ?」

竜王「ほうほう」

ザコ「弓とかクロスボウ、スリングショットとか色々あるな」

ザコ「ん?これは?」

「それは銃だね。西の大陸で広く流通している遠距離型の武器だよ」

ザコ「あっ・・・騎士さん!」

女騎士「やあザコ君。すっかり元気になったね」

ザコ「はい。三の町ではお世話になりました」
275 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 17:06:14.40 ID:l+oSLSFW0
女騎士「君はここで何をしているんだい?」

ザコ「ぶ、武器を買いにきまして」

女騎士「なるほど、君は何を使っているんだい?」

ザコ「弓と魔法です」

女騎士「魔法はどういう系統の魔法を?」

ザコ「攻撃系とトラップ系です」

女騎士「・・・?弓を使うのに遠距離攻撃の魔法を使うのかい?」

ザコ「ええ、まあ」
276 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 17:15:08.23 ID:l+oSLSFW0
ザコ「俺は斬ることのできる武器を持つと震えちゃって」

女騎士「なるほど、何かトラウマがあるんだね」

ザコ「俺の覚えている限りでは何も無いんですけど」

女騎士「なるほど・・・」

女騎士「とりあえず弓ならこれなんてどうかな?」

めっちゃ高いの渡された。やべぇよやべぇよ。

ザコ「お金そんなに無くて・・・」

女騎士「なら掘り出し物を探すしか無いね」

ザコ(ついに俺の『眼』を使うときが来たか)
277 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 17:29:32.39 ID:l+oSLSFW0
ザコ(俺の無駄に良い目を使い掘り出し物を手に入れる!)

ザコ「・・・」

女騎士「・・・」

ザコ「・・・」

女騎士「・・・」

ザコ「駄目だ。まったくわからない」

女騎士「まあしょうがないか・・・」

結局良い感じのやつを選んでもらいました。俺の目はあくまでよく見えるだけでした。過度な期待は厳禁だな。
278 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 17:37:14.02 ID:l+oSLSFW0
ザコ「ありがとうございました!」

女騎士「お礼は良いよ。ただ選んだだけだからね」

ザコ(選んでくれただけで充分なんだよなぁ・・・)

女騎士「それじゃあ私は行くよ」

ザコ「さようなら!」

ザコ(何のイベントも無かったぜ!)

竜王「ふー、やっと行きおったか」

ザコ「お前なんでずっと隠れてたんだよ」

竜王「中央警備はめんどくさい奴が多いからの、関わりたく無いのじゃ」
279 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/17(日) 17:38:04.97 ID:l+oSLSFW0
とりあえず終わり。あんましやること思いつかないね。
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/17(日) 17:39:59.73 ID:gGIt3Jm9o
強敵出してザコをギリギリまで追いつめてみよう
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/17(日) 17:48:04.25 ID:wzcUtZGP0
力を手に入れたんだしとことん鍛えようぜ
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/18(月) 10:25:12.45 ID:3ud4GsnAO
武の国ってことは色んな武の達人がいるハズだよね

例えば…加護無しだけど必死の努力で登りつめた人とか
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/18(月) 13:10:27.78 ID:R8L3+npno
のじゃロリ竜王的にはザコが飛龍王や魔王を倒せるレベルになってもらわないと困るんだよね?
毎夜毎夜耳元で「強くなるのじゃ〜、修行するのじゃ〜」とささやかれ続けるザコ……ご褒美かチクショウ!
284 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/18(月) 19:42:20.18 ID:wNSbAraC0
女騎士さんと別れた後、俺は適当に店を見て回っていた。途中で防具を買ったりして装備を整えた。さすが武の国、武具の質が段違いだ。

ザコ「ん?このでかい建物はなんだ?」

俺が見つけたのは巨大な円形の建物だ。中からは歓声が聞こえる。

竜王「おそらく闘技場じゃな。ほれ、そこのモニターで戦いの様子がわかるじゃろ」

ザコ「お、本当だ・・て、勇者!?」

勇者と女騎士さんが戦っている。
主人公っぽいことやってるなぁ・・・

ザコ「さて、俺は何しようかな」

「動くな」

ザコ「へ?」
285 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/18(月) 19:44:40.66 ID:wNSbAraC0
背中に感じる手の感触。
怖い怖い怖い怖い怖い!

??「俺の質問に答えろ。変なそぶりを見せたら殺す」

ザコ(こ、殺す!?)

??「お前は勇者の仲間か?」

ザコ「だ、誰だ?」ガタガタ

??「お前は俺の質問に答えてればいいんだよ。もう一度聞く、勇者の仲間なのか?」

ザコ「そ、そそそそうだけど」ガタガタ

??「そうか、ならちょっと付き合って貰うぜ?」

ザコ「す、素直に行くわけ無いだろ?こここんなところで騒ぎを起こせばお前はすぐに捕まるはずだ」ガタガタ

??「そりゃそうか、まあ無理矢理来させるんだけどな」

そいつがポケットから何かを取り出した。危険を察知して離れようとするが遅かった。

??『転移』
286 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/18(月) 19:46:49.14 ID:wNSbAraC0
そいつがそう言った瞬間。一瞬にして周りの景色が変わった。

ザコ「!?」

??「魔石に転移呪文の術式を書いてあるんだ。転移結晶って言うんだぜ、これ」

ザコ「は!?てかお前誰だよ!」

??「俺か?俺の名前は復讐者、巷で噂の冒険者狩りってやつだな」

ザコ(冒険者狩り・・・!)

ザコ「その冒険者狩りさんが俺に何の用だ?」

復讐者「ん?いや、ただ俺が勇者を殺したくてな、仲間のあんたを人質として出せば戦ってくれるかと思ったわけだ」

ザコ「勇者を!?」
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/18(月) 19:48:41.66 ID:wNSbAraC0
復讐者「ああ。だからお前を無力化させて貰うぜ」

ザコ(くそ!どうする!?どっかの路地裏みたいだが、後ろの壁が高すぎる。それに武の国の建造物に魔法は効かない。だから壊すこともできない!)

竜王(さあザコ、お主の力を見せてみろ)

ザコ(ど、どうしよ・・・?)

復讐者「ククッ・・・諦めろ。お前じゃ逃げられねえよ」

そう言った途端、復讐者の腕がみるみる変化していく。あれは・・・

竜王「あれはおそらく魔物の腕じゃ。しかも、龍の一種・・・!」

ザコ「は!?どうなってんだよ!」
288 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/18(月) 19:50:11.96 ID:wNSbAraC0
復讐者「まずは一発目だ」

復讐者の手のひらに炎が集中していく。

ザコ「くそ!!」

ザコ『火炎!!』

復讐者『炎火』

どちらも火属性、だけど復讐者の炎の方が大きい。中級か!?

ザコ「おされてるおされてる!!こんな狭いところじゃかわせないぞ!」

竜王「むぅ・・・しかたあるまい、体は熱くなるが我慢せい」

ザコ「へ!?」

竜王「体を借りるぞ」

ザコ(竜王)『灼熱!!』
289 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/18(月) 19:53:17.32 ID:wNSbAraC0
竜王(相手が格上すぎるの・・・これでやっと互角とは)

ザコ(熱っ!熱っ!!これが竜王パワーかよ!中級のくせに威力が強すぎる!出してる俺が溶けそうだ!!)

ザコ(しかも魔力がぐんぐん減っていく!これ使いこなせるようにならないといけないのかよ!!)

復讐者「お?なんだ強いじゃねーか」

二つの炎がぶつかり合い爆発を起こす。

ザコ(反動と火傷で右腕動かねえ!!けど・・・)

ザコ「まだ左手が・・・ある!」

ザコ『ウッドキャノン!!』

復讐者「!」

俺の放った木の砲弾が復讐者へと迫る・・・が。

復讐者『ファイアウォール』

炎の壁で簡単に阻まれてしまう。
相性悪すぎません?
290 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/18(月) 19:55:02.25 ID:wNSbAraC0
ザコ「もう一発!『ウッドキャ・・』って出ない!」

竜王「もう魔力切れじゃと!?早すぎるぞ!!」

ザコ「仕方ないだろ!!」

復讐者「二発目だ」

復讐者『炎・・』

ザコ(やばっ!)

『電撃!』

復讐者「ぐっ!」ビリビリビリ

復讐者「あぁくそ・・・誰だよ」

エルフ「なんとか間に合ったね」

ザコ「エルフ!」
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/18(月) 19:56:05.84 ID:wNSbAraC0
8

ザコ「お前なんでいんの?」

エルフ「今それ関係ないから。一旦引くよ!」

エルフに抱えられ風魔法で壁を越える。

復讐者「ああ・・・ムカつくなぁ。せっかく良いところだったのに」

復讐者「もう頭さえ残ってればそれで良いか?殺しても、死体さえあれば殺りあってくれるよな・・・」

復讐者『マグマハンド』

地面から出現した巨大な溶岩の手が俺とエルフに迫る。

ザコ「どうすんだよ!来てるぞ!」

エルフ「安心して。後は勇者様がなんとかしてくれる」
292 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/18(月) 19:56:48.60 ID:wNSbAraC0
途中で書き込んでしまったから書き溜め分の番号が・・・恥ずかしい
293 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/18(月) 19:58:27.92 ID:wNSbAraC0
勇者『激流!!』

溶岩の手のさらに後方。そこから飛んできた水流が溶岩の手に当たり、溶岩の手を冷やし、固まらせる。

ザコ「勇者!」

復讐者「やっと来た・・・か」

勇者「よかった、間に合った。さて・・・お前が冒険者狩りか?」

復讐者「ああ、そうだぜ」

勇者「選手交代!僕が相手だ!」

復讐者「ククッ・・ハハハハハッ」

復讐者「ああ、やっとこの手で殺せるよ。人類の希望・・・勇者様」
294 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/18(月) 19:59:45.08 ID:wNSbAraC0
はい終わり。番号はスルーしてください!書き溜めても急ピッチ感がでるのがなんだかなぁ・・・
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/18(月) 20:30:28.09 ID:/Hs/uZito
それほど気にならないけどなあ
乙です
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/18(月) 20:35:50.01 ID:8+UrYSAWo
8!

乙乙
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/18(月) 21:23:35.85 ID:xbJ/HXRHo
別にssだから展開早くていいんやで
298 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/18(月) 22:40:00.78 ID:wNSbAraC0
番外編 <弱点>

ザコ「竜王の弱点は尻尾」ギュッ

竜王「ふにゃ!」ビクッ

ザコ「エルフの弱点は耳の尖った部分」サワッ

エルフ「ひゃっ!!」ビクッ

勇者「何してるの?ザコ」

ザコ(ちなみに勇者の反応は首)

ザコ「ほれ」ガシッ

勇者「ひゃっ!」ビクンッ

ザコ(こいつ本当に男なんだろうか・・・)

残念ながら武闘家の弱点はわかりませんでした。確かめようとしたら半殺しにされるしできねぇよ!!
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/19(火) 07:49:22.64 ID:MU34ASpDO
wwwwww
300 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/19(火) 20:05:43.54 ID:wwRur6Gq0
勇者「お前、なんで僕を狙うんだ?」

復讐者「ククッ・・・別に・・お前には恨みはねえよ。ただ・・・勇者っていう存在が嫌いなんだよ」

勇者「そうか、なら躊躇はしないよ」

復讐者『炎・・・火!』

勇者『アクアウォール!』

復讐者の放った炎を勇者の作り出した水の壁が防ぐ。

復讐者「チッ・・・」

勇者(相手は壁側。こっちが有利だ)

勇者『激流!』
301 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/19(火) 20:16:16.95 ID:wwRur6Gq0
逃げる場所を作らないように巨大な水流で攻撃する。普通ならかわせないはずだが、奴は後ろの壁よりも高く跳んだ。その足はまるで魔物のようだった。

勇者「何!?」

復讐者「おらぁ!!」

復讐者の一撃が勇者の腹部に直撃する。
勇者がのけぞったところに復讐者は一気に近づく。勇者の顔の近くに手を近づけ・・・

復讐者『爆破』

復讐者の手のひらから出現した球体が勇者に当たった途端、爆発した。

勇者(爆発属性!?)

復讐者「ハァハァ・・・勇者ってのは・・その程度・・・なのか!?」
302 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/19(火) 20:28:11.61 ID:wwRur6Gq0
勇者「なら、これならどうだ!!」

勇者『シャイン!』

発動したのは光属性の中級魔法だ。初級の『ライト』よりも大きな光球を出現させ発射する。

復讐者(光魔法・・・!)

復讐者「やっと・・勇者らしく・・・なってきたじゃ・・・ねーか!!」ハァハァ

復讐者は発射された光球をギリギリで回避する。光球はそのまま飛んでいき壁にぶつかり爆発する。

勇者「まだまだ!!『激流!』」

勇者は両手で同時に魔法を発動させる。
しかし復讐者は壁をうまく使いそれを回避。

復讐者『爆・・・然・・!』ハァハァ

復讐者の発動した中級爆発魔法が勇者に直撃し、勇者は吹き飛ばされた。
303 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/19(火) 20:38:22.91 ID:wwRur6Gq0
復讐者「さすがに・・・直撃・・・は、堪えた・・・だろ?」ハァハァ

復讐者は不意にそう呟いた。爆発魔法の破壊力は凄まじいものだ。勇者も大怪我を負っているはず、そう思っていた。しかし・・・

復讐者「なっ・・・!」

煙が晴れたそこには床の濡れた路地が広がっているだけ。傷ついた勇者なんてどこにもいなかった。

復讐者「いっ・・たい、どこ・・・だよ」ハァハァ

勇者「こっち・・・だああぁぁぁぁ!!!」

声に気がつき咄嗟に上を見た、その直後。どうやったのか、上から落下してきた勇者に右肩から左脇腹にかけて剣で切り裂かれた。

復讐者「くそ・・・!」
304 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/19(火) 20:44:21.84 ID:wwRur6Gq0
復讐者「なん・・で、無傷・・・」ハァハァ

勇者「爆発する直前に、地面に思いっきり『激流』を発動させたんだ。煙が大きかったのと、君が焦っていたおかげで気づかれなかったよ」

復讐者「くそ!く・・・そ・・が!」ハァハァ

復讐者はすでに立てないほどまでに弱っていた。勝負はついた。

勇者「諦めるんだ、冒険者狩り。君の負けだ」

復讐者「誰が・・・いつ・・・負けを・・・認めた?」ハァハァ

復讐者が手を勇者の方へと向ける。

復讐者『熱線・パイロ・・・!』ハァハァ

呪文が発動しかけたその時、復讐者の腕が一瞬にして凍りついた。

勇者「!?」
305 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/19(火) 20:52:45.68 ID:wwRur6Gq0
??「駄目だろ復讐者、魔法を使いすぎだ。それを発動したらお前の体がもたない」

復讐者「くそ!殺らせろ!殺らせろよ!!あと少しで殺せるんだよ!くそが!!」

勇者「お前・・は?」

??「俺はこいつみたく馬鹿じゃねーんだ。名乗る真似はしねーよ」

復讐者「ハァ・・ハァ・・・」

??「まあ、一つ説明するとすれば、俺たちは勇者を全員殺すつもりだってことだ。てことで、とりあえず今回は撤退させて貰うぜ」

勇者「くっ・・・逃がすか!!」

??『フラッシュ』

そいつの手が光り輝き、咄嗟に目を閉じてしまう。目を開けた時、もうそこには誰もいなかった。

勇者「なんで・・・光属性・・・?」
306 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/19(火) 20:53:13.39 ID:wwRur6Gq0
今日はここまで。
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/19(火) 21:04:43.38 ID:nvNkSa210
おつ
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/19(火) 21:59:07.63 ID:k7FKzwfC0
乙乙
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/20(水) 00:33:55.55 ID:zvctsiBDO
乙乙乙
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/20(水) 03:07:11.13 ID:yG26FpmAO

太陽拳最強
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/20(水) 15:41:44.67 ID:zghxmtVmo
修行パートかと思ったら普通に戦闘パートだったでござる(雑魚は空気)
312 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/20(水) 22:01:12.18 ID:+U+YYB9Z0
勇者「ハァ・・ハァ・・・」

冒険者狩りの仲間は確かに光属性の魔法を使った。魔石を取り出した様子もなかったし、あいつは勇者の中の誰かで間違いないはず・・・いや、今は気にしても仕方ないか。

勇者「とりあえずザコ達のところに行くか」

水流で体を浮き上がれさせ壁を越える。

勇者「あれ、誰もいない・・・」

武闘家「勇者!」

勇者「ぶ、武闘家!?ザコ達は?」

武闘家「病院だ!竜王が倒れた!」

勇者「え!?」
313 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/20(水) 22:08:20.49 ID:+U+YYB9Z0
時間は遡り、勇者と復讐者が戦い始めた直後。

エルフ「ふぅ・・・ここまで離れたら安心かな?」

俺たちはあの路地裏から少し離れたところへと走ってきた。

ザコ「なんでお前がいんの?」

エルフ「私もほぼ同じ道順で通ってるからね、君を見かけて話しかけようと思ったら突然消えたから。闘技場に行って勇者様に助けを求めたんだよ」

ザコ「ん?勇者って女騎士さんと戦ってなかったか?」

エルフ「急いでたから観客席から大声で叫んだんだよ。まったく・・・恥ずかしかったんだから」

ザコ「ご、ごめん」

ザコ(エルフってもっと血も涙もない奴だと思ってたぜ・・・)
314 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/20(水) 22:13:28.09 ID:+U+YYB9Z0
ザコ「なにはともあれ、ありがとな!」

エルフ「いや、別にいいけど。首からなんか垂れてるよ?」

ザコ「え?」

竜王「」タラーン

ザコ「うわああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

エルフ「!」ビクッ

ザコ「ど、どうした!?」

竜王「魔力が・・・足りん・・・」

ザコ「え?」

ザコ「そんなに幼女化って体力使うのか・・・」

竜王「ち、違う・・・わい・・・」
315 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/20(水) 22:21:16.34 ID:+U+YYB9Z0
エルフ「と、とにかく病院!急ごう!」

ザコ「あ、ああ!」

竜王「う・・・うぅ・・・」

幼女化した竜王をおんぶして全力で走った。エルフが。

ザコ「やっと・・・ついた・・・もう無理吐きそう・・・」ハァハァ

エルフ「ほんとに君はザコ将軍だね」

ザコ「りゅ、竜王は?」ハァハァ

エルフ「今は治療を受けてるよ。けど、だいぶ弱ってるみたい」

ザコ「そうか」

そのすぐ後に騒ぎを聞いた武闘家がやってきた。すぐに勇者に事情を知らせに行かせた。そういえばすげぇたくさん買ってたな、あいつ。
316 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/20(水) 22:30:12.88 ID:+U+YYB9Z0
勇者が到着してからしばらく経った後、竜王の治療が終わった。いったいなにがあったのだろうか?

ザコ(竜王、無事だといいんだけどな)

その後勇者から戦った後のことを聞いた。冒険者狩りの目的と、仲間がいたこと。そしてその仲間が勇者のうちの一人だということ・・・

武闘家「冒険者狩りと勇者の中の誰かが、繋がっている?」

勇者「うん、おそらくそうだよ」

エルフ「けど冒険者狩りが勇者のことを嫌ってるのに、勇者を仲間にしてるっておかしくない?」

勇者「うん・・・」

ザコ(謎だらけだな)

その日は一旦宿屋に戻ることにした。
竜王も命に別状はなかったみたいだし、とりあえずは良かった。
317 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/20(水) 22:31:21.95 ID:+U+YYB9Z0
今日は終わり。とりあえず300到達して嬉しい。
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/20(水) 22:36:16.10 ID:vH0x3ob0o
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/21(木) 00:41:14.46 ID:n687XjWDO

320 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/21(木) 17:17:57.04 ID:5kF5XIY80
ザコ(やることが・・・ない)

ザコ「何しようかな、適当にぶらつくか」

ザコ(よし、あれをするか)

〈打倒鬼王!竜王考案、トレーニングプランなのじゃ!〉

ザコ(竜王が俺のために考えてくれたらしい。てか文字書く時もじゃをつけるんだな、こいつ)

ザコ(まあね、トレーニングプランを考える時にね、めっちゃ体触られたわけですよ。その結果、俺の息子はとっても元気になりました!)

ザコ「おっと話が逸れてしまったね、自慢じゃないからね?ほんとだよ?」

ザコ「めんどくせぇからやってなかったけど、竜王がああだとなんか申し訳ないしな、さあ!やるぜ!!!」
321 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/21(木) 17:30:06.30 ID:5kF5XIY80
ザコ(トレーニングを始めてから二時間経過)

ザコ「きっつ!くそきっつ!!」ハァハァ

ザコ(もう死にそう・・・)ハァハァ

ザコ(あと3分の1もあるんだよなぁ・・・ちょっとくらいなら休んでいいよな)ハァハァ

近くにあったベンチに腰掛ける。
その隣に小さな道場を見つけた。
この辺りは大きな道場が多いのに、よく残ってるな。

老人「我が道場に何か用かのう?」

ザコ「!」

ザコ(こ、この人!絶対師匠系キャラだ!)
322 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/21(木) 17:39:38.09 ID:5kF5XIY80
ザコ「え、いや、その、小さい道場なのによく残ってるなーって」

ザコ(しまった言っちまった!!)

老人「ふぉっふぉっふぉっ、最近までは潰れる寸前じゃったが、最近になって弟子入りを望む若者が増え始めたんじゃ」

ザコ「なんでですか?」

老人「そりゃあわしの戦い方に惹かれたんじゃろうなぁ」

ザコ「へぇー、そんなに強いんですか?」

老人「ある者にとっては強いがある者にとっては使えない。そんな技術じゃ」

ザコ「どんな技なんですか?」

老人「無加護の者を加護者と互角戦えるようにする技術を教えているのじゃ」

ザコ「タイムリイイイィィィィ!!!」
323 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/21(木) 17:40:29.86 ID:5kF5XIY80
一旦終わり、完全にレス見て考えた。
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/21(木) 20:45:07.44 ID:e1edCTAmo
一旦乙、修行パート来たか
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/21(木) 21:36:59.57 ID:GAl16lo6o
そんなもんよ
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/21(木) 21:40:32.75 ID:y/l+N4YAO

参考にしてもらえて嬉しい
乙乙
327 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/23(土) 22:56:28.95 ID:KsSfMhA30
老人「な、なんじゃ?突然叫び出して」

ザコ「それ、教えてくれよ!」

老人「それとはなんじゃ?」

ザコ「だから、無加護者が加護者と戦えるようになる技術!」

老人「なるほどのう。いいじゃろう、教えてやろう」

ザコ「やったぜ!」

老人「詳しいことは中で話すとしよう」

ザコ「ああ!」

道場に入るがやはり小さい。何を学ぶにせよこれじゃあ物好きしかやってこないだろう。

老人「小さいのは仕方ない。儂の技を覚えようとするものは少ないんじゃ」

ザコ(読まれてるだと・・・?)
328 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/23(土) 23:03:47.90 ID:KsSfMhA30
ザコ「で、その技術ってのは何なんだ?」

老人「それは、暗殺術じゃ」

ザコ「えぇ・・・」

この世界は正々堂々と戦うのがデフォルトなので奇襲などはあまり使われない。無論、暗殺術も大抵の奴には毛嫌いされている。

老人「無加護者が加護者と戦っても、魔力の差もあって勝てる確率は低いからのう」

復讐者との戦闘を思い出す。竜王の力を使ったものの長くは持たなかった。まああいつは魔物の腕になったりよくわからない部分はあったが。

ザコ「いや、俺斬ることのできる武器は装備できなくて・・・」

老人「では治せば良いではないか」

ザコ「治せるんすか!?」
329 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/23(土) 23:08:57.08 ID:KsSfMhA30
ザコ「震えの原因もわからなくて、困ってたんですけど」

老人「武器を持つと震えてしまう者は何度も見てきたが、ほとんどが心の問題じゃった。過去に何かトラウマがある者が多かったのう」

ザコ「心当たりは無いんですけど」

老人「その時のショックで忘れてしまっておる可能性もある。否定せずにまずはやってみることが肝心じゃ」

ザコ「なるほど、それで具体的にはどうすれば?」

老人「心を落ち着かせるのじゃ、明鏡止水の心を持てれば必ずや装備することができるじゃろう」

ザコ「明鏡止水・・・ねぇ」
330 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/23(土) 23:14:06.66 ID:KsSfMhA30
老人「あとは何とかしてトラウマを克服するのが簡単じゃな。中にはトラウマをド忘れするという馬鹿みたいな技をする者もおった」

老人「それから一時的に持てる方法もある」

ザコ「それは?」

老人「何か強い感情で自分を覆い尽くすのじゃ、例えば怒りとか、復讐心などじゃな」

ザコ「なんか怖いしやめときます・・・」

老人「ふぉっふぉっふぉっ、それが良い」

老人「冷静さを手に入れるようにしつつ、まずは別の技を教えるとするかのう」

ザコ(修行パートっぽくなってきました!)
331 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/23(土) 23:23:19.34 ID:KsSfMhA30
老人「もちろん暗殺できるとは限らん、敵から戦いを仕掛けられる可能性場合などもあるじゃろう」

老人「だからといって正面戦闘ではまず勝てないじゃろうな」

ザコ「じゃあどうするんすか?」

老人「相手の攻撃を受け止めようとすれば押し負けるのは目に見えておる。ならば、相手の攻撃を受け流せばいいのじゃ」

ザコ「受け流す・・・」

老人「受け流すだけならそこまでの力はいらないからのう」

ザコ(思ったよりそれっぽいな)

老人「わしの技術を何じゃと思ってたんじゃ?」

ザコ「やっぱり読まれてるぅー!」

老人「ただの予測じゃ」
332 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/23(土) 23:26:26.22 ID:KsSfMhA30
今日は終わり。修行パート突入。
ザコじゃNEEEEEEE!!!までの道のりは遠い。
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/23(土) 23:33:26.65 ID:1eljbeQ4O
おつつー
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/23(土) 23:36:18.45 ID:VTPQv4HEO
おつおつ
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/24(日) 01:03:41.80 ID:EiF/SY5ao
おつー、暗殺術を身につければ竜王の力を持つ最強の外道になれるな
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/24(日) 01:22:47.35 ID:N2e99kJDO
乙ー
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/24(日) 01:33:56.02 ID:Jsp/LgxAO

個人的には修行で得た力でカス女神をぶちのめして欲しい
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/24(日) 02:54:32.79 ID:H7DUNA+do
ザコにとっては女神が裏ボス
339 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/24(日) 13:46:44.53 ID:IFe4/W1t0
竜王が目を覚ましたのは俺が修行を始めてから二週間後のことだった。

ザコ「で、目を覚ましたのはいいけどさ」

竜王「・・・」モグモグ

ザコ「起きてすぐに食い過ぎじゃないか?これで5個目だぞ?ハンバーガー」

竜王「仕方ないであろう。食わないと魔力が補給できないのじゃから!」

ザコ(幼女が大量のハンバーガーに囲まれてる光景ってなかなか凄いな)

ザコ「それで?なんでお前はあの時倒れたんだよ」

竜王「それは妾が魔王軍から逃げ出した時のことが原因じゃ」
340 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/24(日) 13:48:19.59 ID:IFe4/W1t0
竜王「妾が魔王軍から逃げようとしたのが勘付かれていたようでな、鬼王に追われたんじゃよ」

ザコ「へぇー、けど竜王って鬼王より強いんじゃないのか?」モグモグ

竜王「だがその時は騎士王もおってな、さすがに奴には勝てなかったんじゃ」

ザコ「その時の七幹部一位と四位とかよく生きてたな」モグモグ

竜王「そりゃあ妾は強いからのう!」エッヘン!

ザコ(可愛い)モグモグ

竜王「というよりザコ!妾のはんばーがーを食べるでない!」

ザコ「俺が買ったのに・・・」
341 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/24(日) 13:50:00.95 ID:IFe4/W1t0
竜王「まあ死ぬことはなかったが重傷を負ってのう、妾は魔力の大半を失ってしまったのじゃ」

ザコ「へぇー、じゃあ言うほど強くないのか」

竜王「それでもお主を片手でひねりつぶせるほどの力はあるがのう」

ザコ(それは竜王が強いのか俺が弱いのか・・・)

竜王「それで弱っていたところをあの女神に見つかってのう」

ザコ「へぇー、保護してくれるとかあの女神も案外いい奴なんだな」

竜王「そうとも言えんな」

加護の女神「竜王じゃないですか!しかも弱ってる!これを他の奴らに見せれば私の株も上がる!より尊敬されて献上品も増える!最高じゃないですか!」

竜王「と言っていたからのう」

ザコ「女神ィ・・・」
342 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/24(日) 13:51:07.17 ID:IFe4/W1t0
ザコ「じゃあ俺はお前の力を取り戻させる必要があるんだな」

竜王「そうじゃ!お主は妾のことをロリロリ言っているが力さえ取り戻せばロリじゃなくなるんじゃ!」

ザコ「ハンバーガーははんばーがーなのにロリはロリなんだな」

竜王「今それは関係ないじゃろう!」

ザコ「とにかく力を取り戻させれば俺のストライクゾーンに近づいていくってことだろ?」

竜王「容姿の問題ではない!力の問題じゃ!」

ザコ「けど容姿の話を持ち出したのはお前だろ?」

竜王「うっ・・・も、もう知らん!とっとと帰れ!!」
343 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/24(日) 13:52:21.98 ID:IFe4/W1t0
ザコ(竜王は最低限の魔力を補給するまで病院にいるそうだ)

ザコ(ちなみに俺たちが武の国に残っているのは竜王のためだけじゃない。各々の戦力の強化ともう一つ、勇者がある約束をしたからだ)

<冒険者狩り騒動直後>
女騎士「勇者君!」

勇者「あ、女騎士さん」

女騎士「騒動が解決したのはいいが私との勝負は終わってないぞ!」

勇者「ご、ごめんなさい」

女騎士「だから君には一ヶ月後の武術大会に出て貰う!」

勇者「えぇ!!けどそんなに滞在するわけには・・・」

ザコ「竜王がいつ目を覚ますのかもわからないんだし、いいんじゃないか?」

勇者「うーん・・・そうだね。わかりました!」
344 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/24(日) 13:54:19.05 ID:IFe4/W1t0
ザコ(武術大会はちょうど今から二週間後。俺?観戦に決まってるだろバカタレ!!)

ザコ(勇者は王宮で中央警備の人達に鍛えられている、さすが主人公。武闘家はなんか凄い強い人に出会ったらしい。一回会ったけど汚ねぇし臭かった)

ザコ(そして俺は今日も師匠との修行だ。俺も頑張らないとな)

ザコ「師匠!おはようございます!」

老人「む?ちょうど良いところに来たのう、こやつが今話したザコじゃ」

ザコ「師匠、その人は?」

老人「こやつは弟子騎士。儂が昔技を教えた者にして、儂の息子。そして中央警備の一人じゃ」

ザコ「弟子で息子で中央警備!?てか騎士なのに暗殺?」

弟子騎士「あくまで学んだだけだ、使ってはいない」
345 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/24(日) 13:55:46.52 ID:IFe4/W1t0
ザコ(てことはこのおっさんも無加護なのかな。あれ?無加護ってだけじゃ案外弱くないの?俺がとてつもないほど弱いだけなの?え?マジ?)

弟子騎士「それで?俺を呼んだ理由はなんだ?」

老人「儂はこいつを武術大会に出そうと思っておる。だから、お前が技を教えて欲しいのだ」

ザコ「え?」

弟子騎士「こいつを武術大会に?やめとけ、こいつじゃ予選で終わりだ」

老人「だからこそお前に頼んでおる。こやつが大会に出て活躍すれば指導を受けたいという輩も増える。そうなれば金も手に入る。最高じゃ!」

弟子騎士「口を開けばすぐ金。だから俺はお前が嫌いなんだよジジイ」

ザコ(あれ?俺の意見は?)
346 :ザコ ◆yCN5hS2KDdU/ [saga]:2016/04/24(日) 13:57:14.94 ID:IFe4/W1t0
弟子騎士「つまり俺があんたから学んだことを公表しないから金が稼げなくて困ってるってことだろ?」

老人「まあそういうことじゃな」

ザコ「待ってくれよ。俺以外にも弟子がいるんだろ?ならそいつらの方がいいんじゃないか?」

老人「まあいるのはいるが・・・」

弟子騎士「残りの弟子は全員こいつの孫で、俺の子供だ」

老人孫「おとーさん!!おじーちゃん!!」

ザコ「!?」

老人「おー来たか!孫よ!!」

ザコ「てことは実質・・・」

弟子騎士「今現在弟子はお前一人だ」

ザコ「えぇ・・・」

老人「こんな可愛い孫をあんな危ないところに行かせられるわけなかろう!!!」

ザコ「えぇ・・・」
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