にこ「きっと青春が聞こえる」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/24(水) 11:14:33.57 ID:qjyd/czLo
sidうんちゃらよりちゃんとアニメ見てろよ

俺はいちいち正しいマスターベーションをお前に教えてやるほど優しくはねえぞゴミクズ
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/24(水) 12:10:38.22 ID:DJPZPrr3o
にこが二年ならリボンは赤だぞォ〜

         
タイムスリップss[田島「チ○コ破裂するっ!」]猿の9割が間違えるジンクス
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/24(水) 19:58:20.80 ID:W42qP10ro
はよしろ
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/24(水) 19:58:56.02 ID:W42qP10ro
>>393
グロ
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/24(水) 20:18:59.35 ID:E/6jrSw8o
http://imgur.com/RdsqFgn.png


リボンの色の説明しろやゴミクズ

二年が緑とかありえねーよ


http://imgur.com/RdsqFgn.png
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/24(水) 20:34:55.30 ID:77kOpoXNo
>>398
グロ
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/25(木) 13:12:02.43 ID:HtXIWtXwo
http://imgur.com/prRYZ9j.png
リボンが赤なら過去に戻ってるってわかるよな

少なくとも違和感を覚えるはずだ
ねぇなんでそんな大切な描写がないのかなぁニヤニヤ

http://imgur.com/prRYZ9j.png
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/25(木) 13:13:20.18 ID:HtXIWtXwo
これはお前のssがお前を生んだ肉便器並みにまんこがばがばだからありふれた悲しみの果てに自殺したやつの画像


よっ殺人鬼 
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/25(木) 21:57:58.45 ID:xbX6WKnto
>>400
グロ
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 06:59:16.11 ID:2u9Y+7BSO

(・8・ )

( ・8・)

( ・8・ )わかった、この話はやめにしよ?はいチュンチュン
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/03(土) 08:47:06.01 ID:WzIWLiSSO
まだか
405 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/11(日) 22:50:57.24 ID:NXOor8VQo

 なんのために歌ってるの?

 心の中で、誰かが私に問いかける。

 
花陽「凛ちゃん、今のところワンテンポ早くなってるよ!」

凛「にゃー、ごめんかよちん!」

 
 やりたい子がいて。


穂乃果「…………」

海未「もう……どうして合わないんですか!」


 やりたくない子がいて。


絵里「口ばっかりになったってしょうがないわ! もう一度やりなおしよ!」


 やらせようとする子がいて。


 大きさも形もちぐはぐな歯車が、それでも無理やり噛み合おうとして。


にこ「――――」


 ぎしぎし、きしむ。
406 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/11(日) 22:51:27.08 ID:NXOor8VQo

 μ'sを作りたかった。

 もう一度、やり直したかった。

 楽しく笑い合って。

 たまにはけんかして。

 でも、すぐに仲直りして。

 そんな9人を、作り直したかった。

 その結果が、これ?

 違う。

 違う違う違う。

 私が作りたかったのは、こんないびつなものじゃなかった。


 ねえ。


 なんのために、歌ってるの?
407 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/11(日) 22:52:08.81 ID:NXOor8VQo

【Side:ことり】

 
ことり「それで……お話ってなにかな?」

花陽「はい、えっと……」

 いつも通り、ぎくしゃくした練習が終わった後のこと。

 私を部室へ呼び出したのは、後輩の女の子二人だった。

凛「かよちん、言いづらいなら凛から言おうか?」

花陽「ううん、大丈夫。大丈夫だよ」

 言いづらいこと、なんだ。

 なら、やっぱり話したいことって――


花陽「ことり先輩たちは――部活、楽しいですか?」


 その話、だよね。
408 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/11(日) 22:52:35.95 ID:NXOor8VQo

花陽「ごめんなさい。失礼なこと、言ってると思います」

花陽「だけど、だけど……二年生の三人を見てると、やりたくてやってるようにはどうしても見えなくて」

花陽「私は……アイドルに、すごくあこがれてて」

花陽「だからこの学校にスクールアイドルをやってる部活があるって知って、とっても嬉しかった」

花陽「だから、だからこそ……中途半端に、したくないんです」

ことり「そのためには……私たちは邪魔、ってことだよね」

花陽「そういうわけじゃ!」

ことり「……ごめんね、ずるい言い方だったね」

 慌てる花陽ちゃんを見て、少し罪悪感。

 だけど、きっと彼女の言いたいことをなんのフィルターもかけずに言うなら、そういうことなんだと思う。

 私たち――特に穂乃果ちゃんは、この部活の邪魔になってる。
409 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/11(日) 22:53:03.90 ID:NXOor8VQo

 ひどくなったのは、穂乃果ちゃんが部活をさぼっちゃった日の、翌日。

 朝から明らかに落ち込んでた穂乃果ちゃんは、それでも私たちに部活をさぼったことを謝って。

 だけど、部活の取り組みは前日以上に悪くなっちゃった。

 誰が見ても、やる気がないのは明らかだった。

 でも、当たり前だよね。

 だって、穂乃果ちゃんは、やりたくてやってるわけじゃない。

 私に付き合ってくれてるから。

 私のわがままに振り回されてるから。

 楽しめるはずが――ないんだよね。
410 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/11(日) 22:53:41.96 ID:NXOor8VQo

凛「先輩たちも、にこ先輩に強引に誘われたんだよね?」

ことり「ん、……そう、なるかなぁ」

凛「やっぱり」

 苦笑いを浮かべる凛ちゃんは、凛もそうだったんだー、と照れながら話す。

凛「それでも、凛は根っこの部分ではアイドルやりたいって思ってたから。だから、今も楽しく続けられてる」

凛「だけど……先輩たちは、違うにゃ?」

ことり「…………」

 そうだよ。

 その一言は、言えなかった。

 それを認めてしまうのは、本当に、真剣にアイドルに向き合ってるこの二人を、侮辱することになっちゃうから。

 ……認めなくても、それが事実なんだけどね。
411 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/11(日) 22:54:14.83 ID:NXOor8VQo

花陽「……絢瀬先輩が言っていた条件も、正直なところ、気にする必要はないと思います」

凛「そうだにゃ! 生徒会長は自分勝手でわがままで、言うこと聞く必要ないにゃ!」

花陽「そこまでは言わないけど……理解できる部分はあるし」

凛「だけどあの人たち、よくわかんない理由で部員を集めてるんだよ? 占いがどうとか――」

ことり「あの、ね」 

 おかしな方向へ話を進める二人を呼び戻す。

ことり「二人には申し訳ないけど、私は私なりの理由で部活を続けてるの」

ことり「それこそ自分勝手でわがままだってこと、わかってる」

ことり「だけど、私にとって――私たちにとって、すごく大事なことなの」

ことり「だから……ごめん。もう少しだけ、続けさせて?」
412 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/11(日) 22:54:42.81 ID:NXOor8VQo

凛「続けさせて、って言われても……」

花陽「別に私たちが許可するような話でもないですし……」

 言いながら、顔を見合わせる二人。

 私がこんなにもアイドル研究部に執着するのを、不思議に思っているのかもしれない。

 でも、大事なんだ。

 素直になれない私たちの。

 自分勝手でわがままな私たちの、最後の悪あがき。

 これを逃したら、きっと私たちは、ずっと後悔すると思う。

ことり「――そこまで、わかってるはずなのにね」

花陽「え?」

ことり「ううん、ごめん。ひとりごと」

 そこまでわかってるはずなのに。


 どうして私たちは、あと一歩を踏み出せないんだろう。
413 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/11(日) 22:56:17.86 ID:NXOor8VQo
短いけどここまで
リボンの色は知らなかった、申し訳ない
今後気を付けるけど>>9で書いたようにいろいろ勘違いしてる部分もあると思うので
指摘してもらえると助かります
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/11(日) 23:35:52.28 ID:F9S+LRBMo
乙です
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/13(火) 23:41:33.92 ID:22lBoK0q0
待ってました!
416 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/22(木) 21:28:47.24 ID:FSwkNwzyo

【Side:花陽】

凛「ことり先輩、諦めてくれなさそうだったね……」

花陽「うん……」

 凛ちゃんと肩を落としながら歩く、夕暮れの帰り道。

 とぼとぼ歩きながら、ついさっき交わしたやり取りを思い出します。


ことり『そのためには……私たちは邪魔、ってことだよね』

 
 思わず否定しちゃったけど、だけど、その通りで。

 嫌な子だなって、自分でも思います。

 だけど。それでも。

 今の二年生の先輩たちは、正直、あんまり好きになれません。
417 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/22(木) 21:29:14.67 ID:FSwkNwzyo

 アイドル研究部は、どんどん良くない方向へ向かっています。

 お世辞にもやる気があるとは言えない、二年生の三人。

 ことり先輩は、まだ一生懸命ついて来ようとする思いが見られます。

 だけど、穂乃果先輩と海未先輩は――。

凛「なんでやってるんだろうね? あの人たち」

 歯に衣着せない凛ちゃんの言い方は、ちょっぴり辛口で。

 でも、それには私も同意見です。

 私たちにとって大事なこと。ことり先輩はそう言いました。

 私には理解できない理由が、きっとあるんだと思います。

 それでも。

 私だって、アイドルを大事にしてるんです。
418 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/22(木) 21:29:50.25 ID:FSwkNwzyo

凛「にゃー、それもこれもぜーんぶ生徒会長のせいだにゃ!」

花陽「そう、なのかな?」

凛「そうだにゃ! 生徒会長があんな条件ださなければ、今頃もっともーっと楽しく部活できてたにゃ!」

花陽「…………」

 突然出された生徒会長の条件と、そのための厳しいレッスン。

 練習が厳しいことは、苦ではありませんでした。

 自分がレベルアップしていくのが、実感できてるから。

 だけど、そのやり方は、あまりにも一方的で。

 ついていこうと、誰も思えないやり方でした。
419 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/22(木) 21:30:17.26 ID:FSwkNwzyo

凛「……なんだかね。三年生、あんまり信用できないかも」

花陽「三年生……って、にこ先輩も?」

凛「うん……」

 曖昧に答えると、凛ちゃんは少しだけ言いにくそうに口をもごもごとさせて、うつむいてしまいます。

凛「さっきもちょっと言ったけどね? 三年生って、よくわかんない理由で部員集めしてるみたい」

花陽「あ……確か、占いがどうとか」

凛「ん。詳しくはわかんないんだけど、少なくとも、アイドルをやりたい人たちを集めてるってわけじゃないみたい」

花陽「それは……」

 それは――二年生を見れば、わかることでした。

凛「もともとは、にこ先輩が始めたことだから、あんまり強く言えないけど……」

凛「だけど、これって、なんだか違うって、凛は思う」

花陽「…………」

 にこ先輩は、「あんなこと」があっても、アイドルをやめない人でした。

 だから、だからこそ、この人についていけば素敵なアイドルを目指せる。

 そう、思っていたけど。

花陽「どう、なっちゃうんだろう……」
420 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/22(木) 21:30:43.60 ID:FSwkNwzyo

凛「――かーよちん」

花陽「え?」

凛「少し、寄ってこ?」
 
花陽「寄ってこ、って……神田明神? 凛ちゃん、今からトレーニングするの?」

凛「違うにゃかよちん。神田明神は別にトレーニングするためだけの場所じゃないにゃ?」

凛「アイドル研究部の今後を、神様にお願いしに行くにゃ!」

花陽「あ、そ、そうだよね」

 ひょっとして。気を遣ってくれてる、のかな。

 私が暗い顔しちゃってたから。

 うう……反省です。
421 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/22(木) 21:31:09.05 ID:FSwkNwzyo

凛「あれ?」

花陽「どうしたの? 凛ちゃん」

 石段をぴょんぴょん駆け上る凛ちゃんが、急に足を止めます。

凛「なにか聞こえる――」

花陽「え?」

 言われて、私も耳を澄まると。

 境内の方から、確かにうっすらとメロディが聞こえてきます。

 だけど、この曲って――


りんぱな「『START:DASH!!』?」


 私たちの曲が、なんで?

 疑問の答えは、石段の先に広がっていました。
422 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/22(木) 21:32:05.46 ID:FSwkNwzyo

絵里「希! 今のとこちょっとずれてる!」

希「おっ、けー!」

絵里「――はぁ、はぁ。ここまでにしましょうか」

希「ふあぁー、疲れたー」

絵里「こらこら、こんなところで寝そべらないの。汚いわよ?」

希「そうは言っても……絵里ちこそほんとは寝そべりたいくらい疲れてるんじゃないん?」

希「部活でレッスンして、それから自分も練習だなんて」

絵里「それは、教える側が踊れなかったらしょうがないもの」

絵里「それに希だって、バイトがある日もこうして付き合ってくれるじゃない」

希「うちは部活に行っても見てるばっかりやしねぇ。少しは体動かしとかんと、いざ入部したらお荷物になってまうし」

絵里「私だって……強いるばかりで自分ばっかり楽していられないもの」

絵里「――あれだけの厳しい条件。与えてるんだから」

絵里「あれだけのわがまま、通そうとしてるんだから」

絵里「疲れてようとなんだろうと、私が誰より頑張らなくてどうするのよ?」

希「うへぇ……絵里ちには頭上がらんわぁ」

絵里「別に、バレエのレッスンに比べたらこれくらいどうってことないわ――」
423 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/22(木) 21:32:41.15 ID:FSwkNwzyo

花陽「――――」

凛「――――」

 一度、凛ちゃんと目を合わせて。

 何も言わず、私たちは回れ右しました。

 石段を下りきり、再び家路についても、どちらも言葉が出てきません。

 本気、なんだ。

 みんな、それぞれ理由があっても。それぞれベクトルが違っても。

 きっと、私と同じ。

 みんな――本気、なんだ。

花陽「…………」 

 ぎゅっ、と握ったこぶしは、決意のつもり。

 みんなで。

 みんなでアイドル活動をしたいと、今日、初めて心から思うことができました。


 だから――花陽は、そのために動き出します。
424 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/09/22(木) 21:33:19.06 ID:FSwkNwzyo
ここまで
ぼちぼち暗い展開はおしまいになる予定
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/22(木) 21:37:13.31 ID:itGxxmkeo
乙乙
ハッピーエンドになるといいなぁ
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/22(木) 21:56:40.29 ID:FYpKdrSlo
乙です
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/23(金) 08:23:15.66 ID:h9F+7GdV0
花陽の決意やね
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/23(金) 16:21:53.77 ID:Hz0QC6RAo
悲しみに閉ざされて
泣くだけの君じゃない
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/09/23(金) 18:02:44.10 ID:mn+4DF1LO
ほのかがいかに化け物だったかがわかるな
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/10(月) 20:35:01.13 ID:qbBHZqVxO
>>362
お前がしね
つまんねえもん読みやがってしね
431 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 22:57:18.08 ID:DRFjCdkxo

【Side:穂乃果】

 いつものように練習が終わって、帰り道。今日も私はひとりぼっち。

 別に海未ちゃんやことりちゃんがいじわるしてるとか、そういうことじゃなくって。ただ単純に、私が気まずくて一緒に帰れないだけ。

 最近はお昼ご飯も他の友達と食べることが多くなった。海未ちゃんたちと一緒に食べても、なんだか、会話が続かないし。

 なにやってるんだろう。私。

 きっかけは部活動。ことりちゃんが望んで始めることになったこの放課後は、確実に私たちの間に距離を作っていった。

 ――ううん。そんな言い方、ずるいよね。

 原因は私。ついていけないのがつらくて、つい部活をさぼっちゃったあの日から、私たちの間にはどうしようもない溝ができた。

 海未ちゃんはきっと怒ってる。ことりちゃんは呆れてるかな。

 怖くて聞けない。二人が、今の私をどう思ってるのか、なんて。

 今の私は――ことりちゃんのために、やりたくないこと、続けてるだけだもん。

 二人だけじゃない。きっと他のみんなだって、そんな中途半端な気持ちで参加してる私のこと、いらない子だって思ってる。

 そうだよ。

 私は、いらない子なんだ。
432 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 22:57:57.10 ID:DRFjCdkxo

 一週間。このぎくしゃくした部活動は、あと一週間で終わるみたいだった。

 一週間後の今日、ネットにアップするための動画を撮影する。今日、生徒会長が私たちに告げたタイムリミットだった。

 やっと終わる。そんな安心感が半分。

 でも、一方で不安に感じる。誰よりもだめだめな私が、他のみんなとおんなじように歌って踊るには――きっと、足りない時間。

 本番も失敗するのかな。転んじゃうのかな。歌詞を間違えるのかな。
 
 にこ先輩、怒るかな。怒るよね。
 
 でも……いっか。

 だってにこ先輩は、きっと、私のことなんて見てないから。


にこ『ほら、ことりだって必死にやってるわけだし。それが理由でもいいじゃない?』


 それは、全部の答えだった。

 私があそこにいる理由なんて、後付けだって構わない。

 「私」っていう個人に、意味は、きっとなくて。

 必要なのは、「部員」っていう記号だけ。

穂乃果「…………」
433 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 22:58:28.11 ID:DRFjCdkxo

 なにやってるんだろう、私。

 おんなじ言葉がずっと頭の中でぐるぐる回る。

 ことりちゃんが日本を発つまで、もう2週間もない。

 2週間も経ったら、ことりちゃんは――

穂乃果「――――やだ」

 独り言は、夕暮れの道に溶けていく。

穂乃果「やだ――やだやだやだやだ、やだ!」

 子供みたいに駄々をこねても、聞いてる人はいない。

 ううん、違う。誰も聞いてないから、こんなこと言える。

 私は一度だって、ことりちゃんに大切な一言を言えなかった。

 怖い。

 ことりちゃんがいなくなるのが、海未ちゃんとふたりぼっちになるのが、怖い。

 だけど。

 私が、それ以上に怖いのは――
434 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 22:59:00.68 ID:DRFjCdkxo

ことり「穂乃果ちゃん」

海未「穂乃果」

穂乃果「っ!」

 突然背中に投げかけられた言葉に、足が止まる。

ことり「よかったぁ、やっと追い付けたね」

海未「まったく、部活が終わるなり早々に姿を消すなんて、水臭いではありませんか」

穂乃果「ふたり、とも……」

 なんだろう。すっごく懐かしい感じがする。

 答えは簡単。二人と、こんなに「普通に」お話をするのなんて、すごく久しぶりだった。

 こんなに「いつも通り」な二人は――すごく、久しぶりだった。


 なんで?


 なんでそんなにすっきりした顔なの?
435 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 22:59:34.74 ID:DRFjCdkxo

ことり「穂乃果ちゃん」

 私の疑問なんてお構いなしに、ことりちゃんは続ける。

ことり「……えっと、なにから話せばいいのか、うまくまとまらないんだけどね」

ことり「――ごめんね、穂乃果ちゃん」

穂乃果「……なにが?」

海未「私からも謝らせてください。すいませんでした」

穂乃果「だから、なんのこと? わかんないよ」

海未「身勝手だったこと、です」

穂乃果「身勝手……?」

ことり「私たち、自分のことしか考えられてなかったから」

ことり「きっとそのせいで、穂乃果ちゃんに嫌な思い、いっぱいさせたと思う」

ことり「アイドル研究部のことだって、穂乃果ちゃん、本当はやりたくなかったんだよね?」

ことり「だけど、私に付き合ってもらったせいで……」

 悲しそうなことりちゃんの言葉を聞きながら、だけど私は別な人の言葉を再び思い出す。


にこ『ほら、ことりだって必死にやってるわけだし。それが理由でもいいじゃない?』


穂乃果「…………」


 くらいくらい気持ちが、私の顔をうつむかせた。
436 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:00:04.52 ID:DRFjCdkxo

海未「穂乃果」

 優しい声だった。

 まるでお母さんみたいに、とっても、あったかい声だった。

海未「私たちは、大切なことを見失っていました」

海未「ことりに留学の話が持ち上がって」

海未「それは、決してことりにとってマイナスな話ではありません」

海未「むしろ、ことりの将来を考えるなら承諾しないなんて考えられない話です」

海未「私は、そう信じて疑いませんでした」

海未「だけどそれはことりのための言葉なんかじゃなかったんです」

海未「全て――自分のためのものでした」

穂乃果「え?」

 海未ちゃんの言葉に顔を上げる。

 海未ちゃんは――泣きそうな顔だった。
437 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:00:30.91 ID:DRFjCdkxo

ことり「私もだよ」

 そう言うことりちゃんも、唇をかみしめてて。

 今にも泣きだしてしまいそうな顔だった。

ことり「お母さんが、海未ちゃんが、みんなが私に期待してくれてるんだって考えたら……」

ことり「なんにも、言えなくなっちゃった」

ことり「言わなくちゃ駄目なのに」

ことり「絶対後悔するって、わかってたのに」

ことり「私は、いろんな人を理由にして―― 一歩を踏み出せなかった」

ことり「ずるいよね。人のせいばっかりにして、私は自分の気持ちを言えなかった」

ことり「だから……もう、そういうの、終わりにしなきゃいけないんだと思う」
438 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:01:04.65 ID:DRFjCdkxo

ことり「穂乃果ちゃん。私は、もうすぐ海外へ行くことになります」

ことり「それは、私にとっては将来を決める大切なことです」

ことり「だけどもしその話を受けてしまったら、私は高校を卒業するまで帰ってこれません」

ことり「穂乃果ちゃんと、海未ちゃんと、離れ離れになってしまいます」

ことり「それを踏まえたうえで。穂乃果ちゃんにも聞きたいです」

穂乃果「……やめて」

 ことりちゃんは、まっすぐ私のことを見つめている。海未ちゃんも真剣な目で私を見ていた。

 怖い。

 ことりちゃんが次に言うであろう言葉がわかってしまったから。

 それは、私が一番恐れていた言葉だから。

 だから、だから――


ことり「穂乃果ちゃんは――私に、どうしてほしい?」


穂乃果「やめて!」
439 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:01:42.54 ID:DRFjCdkxo

穂乃果「やめて! やめてよ!」

穂乃果「そんなの、わかってるくせに! 答えなんて聞かなくてもわかってるくせに!」

穂乃果「言えないよ! 答えられないよ!」

穂乃果「ことりちゃんの気持ちも、海未ちゃんの気持ちも、否定したくない!」

穂乃果「ことりちゃんが心置きなく旅立てるように、海未ちゃんが頑張ってることも!」

穂乃果「そんな海未ちゃんの気持ちに応えようとしてことりちゃんが決心しようとしてることも!」

穂乃果「私がわがまま言ったら――全部、否定しちゃう!」

穂乃果「穂乃果が子供だからそんな答えになるって、わかってるよ! だから言えなかった! 言いたくなかった!」

穂乃果「――そうだよ! 離れ離れになんてなりたくない! ずっと三人でいたい!」

穂乃果「だけど、だけど!」

 気持ちが熱い雫になって、ぽろぽろとこぼれる。

 もう止められなかった。

 穂乃果のほんとうの気持ち。

 穂乃果が、ほんとうに怖かったこと。



穂乃果「穂乃果のわがままのせいで二人を悲しませるのは、もっと嫌なの!」
440 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:02:08.20 ID:DRFjCdkxo

 言えなかった、大切な一言。

 それはきっと、二人の気持ちを無駄にする。

 だから穂乃果が我慢すればいいんだって、そう思ってた。

 そうすれば、二人の頑張りは無駄にならないから。

 二人の気持ちは、否定しないから。

 穂乃果が、我慢するだけだから――


海未「だから」


 それでも海未ちゃんは。

 穂乃果の気持ちを聞いた海未ちゃんは。

 まっすぐに、私を見つめたままだった。

海未「だから、そう思わせてしまったことが――私たちの罪なのです」

穂乃果「罪……?」

 どうしてそんな話になるんだろう。

 ただ穂乃果が、わがまま言ってるだけなのに。

ことり「私たちの強がりのせいで穂乃果ちゃんが苦しんでたんなら――それは、私たちの罪だよ」

 強がり?
441 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:02:37.72 ID:DRFjCdkxo

海未「私たちも教えられたんです。自分たちがどれだけ愚かな意地を張っていたのか」

ことり「だからもっと素直になろうって。素直にならなきゃだめだって。気づかされたの」

穂乃果「教えてもらったって――誰に?」

 そう訊くと、二人は一度目を見合わせて。

 再び穂乃果に向けた顔は、やっぱりなにかを振り切った表情だった。



海未・ことり「大切な後輩たちに」



――――――――

――――――

――――
442 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:03:03.28 ID:DRFjCdkxo





      一日前




443 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:03:40.52 ID:DRFjCdkxo

【Side:ことり】

花陽「あの……何度も何度も呼び出して、すみません」

ことり「ううん、気にしないで」

 昨日に引き続き部活後に私を呼び出した花陽ちゃんは、本当に申し訳なさそうに私に言った。
 
 その謝罪に対する私の言葉に嘘はない。

 むしろ謝るのは私の方。私たちの方。

 本気でアイドルに向き合う彼女たちを侮辱してる――私たちの方。

ことり「だけど……答えは変わらないよ?」

 それでも、譲れない気持ちがあるのも事実だった。

 このつながりが途絶えてしまったら、私たちはもう。

 残りの時間を無為にすることしかできないから。

花陽「いいんです」

 だけど、私の予想とは裏腹に。

 花陽ちゃんは強いまなざしで私を見つめていた。
444 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:04:06.08 ID:DRFjCdkxo

花陽「教えてほしいんです。二年生のみなさんがなんで、そんなにこの部活にこだわるのか」

ことり「――――」

 そっち、か。

 うん。当然だよね、気になるの。

 言ってもいいかな、って一瞬戸惑ったけど、だけどにこ先輩にはもうした話だし。

 もうすぐ嫌でもわかる話だし。

 それになにより。

花陽「――――」

 真剣な目の後輩の気持ちに、嘘はつきたくなかったから。
445 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:04:36.98 ID:DRFjCdkxo

【Side:海未】

凛「ことり先輩が留学!?」

海未「はい」

 部活が終わり、放課後。私を呼び出した後輩は、私たちが抱える真実を聞くと、目を丸くして驚きました。

 ことりの許可も得ずに話しても良いものかと悩みましたが、いずれは知るところになる話です。

 それに同じタイミングでことりももう一人の後輩に連れていかれたところから察するに、おそらく同じ話になっていることでしょう。

 そしてなによりも。

 真摯にアイドル活動に向かう彼女には、話さなければ失礼に当たると思いましたから。
446 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:05:20.21 ID:DRFjCdkxo

海未「ことりがこの部活に執着しているのは、間違いなくこの話が関係していると思います」

海未「といっても、彼女がなにを考えているのかなんてわかりようもないのですが……」

凛「そんなのわかるにゃ!」

海未「え?」

 まっすぐな瞳で断言する後輩に、つい間の抜けた返事をしてしまいます。

凛「ことり先輩、ほんとは行きたくないんだにゃ!」

凛「だってことり先輩、一生懸命だもん! 二年生の先輩たちは、正直ちょっと本気じゃないかなって思うところ、あるけど……」

凛「だけどことり先輩、一生懸命だにゃ! 衣装を作るためだけに入ってるなんて思えない!」

凛「本当は行きたくなくて! もっともっとこの場所で楽しいことをしたくて!」

凛「ちょっとでもすがりたくて!」

凛「ちょっとでもしがみつきたくて!」

凛「だから、その可能性をつなごうとしてるんでしょ!」


凛「海未先輩や穂乃果先輩と一緒にいるために!」


海未「それ、は――」

 後輩の懸命な叫びに、言葉は返せませんでした。

 だけど。

凛「海未先輩だって、本当はことり先輩に行ってほしくなんて――」


海未「違います」


 この言葉だけは、濁すことはできません。
447 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:05:51.21 ID:DRFjCdkxo

凛「――――っ」

 その言葉は、私が思った以上に目の前の後輩に突き刺さったようでした。

海未「……すみません。少しきつい言い方になってしまったかもしれません」

海未「ですが、そんなことありません。私が、ことりに行ってほしくないなどと」

海未「そんな考えは、意を決したことりを侮辱することになります」

海未「決めたのです。笑顔でことりを送り出そうと」

海未「今さらそれを覆すことなど――」

凛「ほんとに?」

海未「――――」

 なぜでしょう。

 強い言葉をぶつけられたはずの彼女は。

 先ほどよりも、強い目をしていました。

凛「先輩、似てるにゃ」

海未「……誰にですか」

凛「凛に」

 そう言うと彼女は、えへへーと照れたようにはにかんで。

凛「さっきの冷たい言葉も、なにかを我慢してる顔も――」
448 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:06:45.08 ID:DRFjCdkxo





凛「――自分にのろいをかけてた凛に、そっくり」




449 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:07:11.43 ID:DRFjCdkxo

【Side:ことり】

花陽「先輩は――行きたいんですか?」

ことり「え?」

花陽「留学、したいんですか?」

ことり「……すっごく魅力的なお話だなって、思うよ」

ことり「お洋服を作るのって昔からの夢だったから」

ことり「今回のお話は、私にとって夢をかなえる第一歩ってことになるかな」

ことり「だから、」

 だから――なに?

花陽「――――」

 自分の言葉が上滑りしているのが、花陽ちゃんの表情からうかがえた。

 わかってる。わかってるよ。

 花陽ちゃんが聞いてるのが、そういうことじゃないってことくらい。
450 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:07:45.90 ID:DRFjCdkxo

ことり「――もう、私だけの問題じゃないの」

花陽「え?」

 これは、本当に言うのをためらう言葉。

 誰にも伝えたことのない、真実のカケラ。

 それをなんで今、なんの関係もないただの部活の後輩に喋ろうとしてるんだろう、私。

 ――なんで、って。わかってるくせにね。

 この子が、この子たちが、私たちを変えてくれるんじゃないかって。

 私たちを導いてくれるんじゃないかって。

 そんな淡い希望に、すがりついているからなんて、さ。
451 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:08:12.51 ID:DRFjCdkxo

ことり「私を見込んで誘ってくれた向こうの人」

ことり「私のためにコネクションをつないでくれたお母さん」

ことり「私を応援してくれてるたくさんの人」


ことり「それに――私の背中を押してくれてる、大切な友達」


ことり「もう、裏切れないの」

ことり「もう、私だけで決められる話じゃないの」

ことり「だから、だから――」

花陽「ことり先輩」

 必死になる私を、まるで気にすることもなく。

 花陽ちゃんは、繰り返す。


花陽「先輩は。行きたいんですか?」
452 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:08:44.68 ID:DRFjCdkxo

ことり「――わかってよ!」

 花陽ちゃんがしつこいからなのか。

 それとも、私のもろくてやわらかいところを何度もついばまれたからなのか。

 つい、おっきな声をだしてしまう。

ことり「言えないよ、今さら!」

ことり「海未ちゃんも苦しんでるの、わかってるから! 悩んでるのわかってるから!」

ことり「これ以上苦しめたくないの!」

ことり「私のせいで! これ以上、これ以上――」

 頭の中がぐちゃぐちゃになって。形にならない言葉をひたすらにぶつける。

 怖がらせちゃったかな。

 嫌な思いさせちゃったかな。

 そう思い、ふと見た花陽ちゃんの表情は。


花陽「――――」


 とても強くて、とても熱かった。
453 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:09:30.00 ID:DRFjCdkxo

【Side:海未】

海未「のろい?」

凛「うん。のろい」

 あっけらかんと返す目の前の少女は。

 しかし瞳の奥に、深く暗いなにかを宿していました。

凛「ねえ、海未先輩」

海未「……なんでしょう」

凛「がまん、しちゃだめだにゃ」

海未「我慢? 私が?」

凛「言いたいことは言わなきゃダメだし、気持ちは隠しちゃダメ」

凛「それはいつか、きっと大きなのろいになるから」

海未「……先ほどから、何の話をしているのですか。のろいだのなんだの」

 いえ、わかってはいるのです。

 意味は理解できなくとも、彼女がなにか大切なものを伝えようとしているのは。

海未「そもそもあなたには関係のない話です。部活だって生徒会長の出した条件が済めばやめます」

海未「ここから先は、あなたに口を出される筋合いはありません」

 ぴしゃりと言い放った私に。

 それでもこの後輩は。


海未「――なにがおかしいのですか!」


 くすくすと、笑うのです。
454 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:10:03.33 ID:DRFjCdkxo

凛「ううん、ごめんなさい。あんまりにもそっくりだったから」

海未「またその話ですか!」

 要領を得ない彼女に、ついに堪忍袋の緒が切れました。

海未「いいかげんにしてください! さっきからあなたは何が言いたいのですか!」

海未「我慢などしていないし、隠してなどいません!」

海未「ことりに行ってもらいたい気持ちに偽りはありません!」

海未「全て、全ては、ことりのために――!」

凛「海未先輩」

海未「なんですか!」


凛「嘘つくの――へただね」


 かぁ、っと。

 全身の血液が沸騰したかのような怒りが、私を支配しました。


海未「あなたに――なにがわかるのですか!」
455 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:10:48.95 ID:DRFjCdkxo

凛「わかるよ」

 たぎる血に、冷や水を浴びせるかのように。

 彼女の言葉は、真剣なまなざしは、鋭い矢となり私を射抜きました。

凛「わかるよ。凛も同じだったから」

凛「それしかないって決めつけて」

凛「それが正しいって決めつけて」

凛「それ以上考えるのをやめて」

凛「きつくきつく、自分をしばって」

凛「いつか、自分の本当の気持ちもわからなくなっちゃうの」

凛「凛も、同じだったから」

海未「あの、」

凛「海未先輩」

海未「なん、ですか」

凛「後悔――するよ?」

海未「――――」

 彼女の強い言葉に、感情に、ついには返す言葉を見失います。
456 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:11:26.85 ID:DRFjCdkxo

【Side:ことり】

花陽「……大切なら」

ことり「花陽、ちゃん?」

花陽「大切なら! それじゃダメなんです!」

ことり「っ」

 強い感情の奔流が、私に流れ込んでくる。

花陽「大切なら! 友達なら! ちゃんと言ってあげなきゃダメなんです!」

花陽「そうじゃないよって! 素直になっていいんだよって!」

花陽「ほんとの気持ち、言ってあげなきゃ!」

花陽「相手を傷つけるのを怖がって――」


花陽「自分が傷つくのを怖がって知らんぷりするんじゃ、ダメなんです!」


ことり「あ――」

花陽「じゃないと……本当に後悔しちゃいます……」

 それはひょっとしたら、花陽ちゃん自身が味わった気持ちなのかもしれない。

 それぐらいに、必死さの詰まった言葉だった。
457 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:12:06.01 ID:DRFjCdkxo

ことり「……わかんないよ」

ことり「もう、どうすればいいのか、わかんない」

ことり「どうすれば、誰も傷つかずに済むの……?」

 だから私も、必死に言葉を紡ぐ。

 出口のない寒い冬空の迷路を、手探りで歩くように。

 答えを探すように。

花陽「簡単です――」

 そんな私に、花陽ちゃんは。

 春のようにあったかい笑顔で、言った。
458 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:13:02.38 ID:DRFjCdkxo

【Side:海未】

海未「……どうすれば」

凛「え?」

海未「どうすれば、よいのですか」

 心の中で、大きくそびえたっていた壁が。

 私を強がらせていた、大きな壁が。

 崩れていく音が、聞こえました。

凛「簡単だよ――」

 そんな私に、目の前の後輩は。

 凛は。

 揺らめく純白の花のように優しく、言いました。
459 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:13:42.70 ID:DRFjCdkxo





花陽「――素直に、伝えてあげればいいんです」





凛「――素直に、伝えてあげればいいんだにゃ」




460 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:14:16.59 ID:DRFjCdkxo





「友達なら、きっとだいじょうぶ」




461 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:15:23.68 ID:DRFjCdkxo

――――

――――――

――――――――

【Side:穂乃果】

 海未ちゃんと、ことりちゃんは。

 真っ白い花のように優しく。

 春の日差しのように暖かく。

 私に、伝える。

海未「後輩たちに諭されてから、私たちは二人で話し合いました」

ことり「お互いにどうしたいのか。本当は、どうしたかったのか」

海未「そしてわかったんです。自分たちがこだわっていたことが、どれだけ大切で、だけど、どれだけちっぽけだったのか」

ことり「それでね、決めたの。穂乃果ちゃんとも、ちゃんと話し合おうって。穂乃果ちゃんの本当の気持ち、聞いてあげようって」

海未「穂乃果――」

ことり「穂乃果ちゃん――」
462 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:15:49.09 ID:DRFjCdkxo





海未「ことりにどうしてほしいですか?」





ことり「私にどうしてほしい?」




463 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:16:15.82 ID:DRFjCdkxo

 もう、いいのかな。

穂乃果「海未ちゃん」

海未「はい」

 言っても、いいのかな。

穂乃果「ことりちゃん」

ことり「うん」

 言えなかった大切な一言。


 言っても――いいよね。
464 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:16:42.16 ID:DRFjCdkxo





穂乃果「行かないでぇ……」




465 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:17:08.58 ID:DRFjCdkxo

穂乃果「離れ離れなんて……ひっく……やだよぉ……」

穂乃果「一緒が、いいよぉ……ひぐっ」

海未「ごめん、なさい……つらい思い、させてしまいましたね……」

ことり「ごめんね……ごめんね……」


 なにも難しいことなんて、なかったのかもしれない。

 ただ、ほんのちょっとだけすれ違って。絡まっちゃって。

 お互いに、素直な気持ちが見えなくなって。

 ほどいてみたら、見えた答えは。


 すっごく、シンプルだった。
466 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:17:58.39 ID:DRFjCdkxo

ことり「今日、帰ったらお母さんに伝えるね。留学のお話はお断りします、って」

 三人で一通り泣いて。

 これからのことを決めよう、ってなった。

海未「……大丈夫、なのですか?」

ことり「うん。相手の方にはがっかりさせちゃうかもだけど」

ことり「だけど――これが私の気持ち、だから」

海未「――そう、ですか」

ことり「それよりも……アイドル研究部、どうしよっか」

海未「そうですね……来週の撮影までは続けるべきでしょうが、それから先は、」

穂乃果「続けよう」

ことり「え?」

海未「穂乃果?」

 あはは。二人ともびっくりしてる。

 そうだよね。だって私が、一番続けたくないって思ってた人だもんね。
467 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:18:36.95 ID:DRFjCdkxo

穂乃果「続けよう、アイドル研究部」

穂乃果「他の人たちに迷惑かけちゃうっていうのも、もちろんあるけど」

穂乃果「私自身、続けたいんだ」

穂乃果「私たち三人がつながれた、つながり続けられた、大切なきっかけだから」

穂乃果「すっごく――大切な場所になったから」

ことり「穂乃果ちゃん……」

海未「そう、ですね」

海未「アイドル活動、よいではないですか。私たちが『三人で』必死になれる場所があっても、いいと思います」

海未「どうですか? ことり」

ことり「……うん」

ことり「私も賛成!」
468 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:19:02.59 ID:DRFjCdkxo





 ――ああ、なんだかとっても久しぶり。


 三人が、ひとつになれた気がした。




469 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:19:39.62 ID:DRFjCdkxo

 * * * * *

にこ「…………」

 屋上への扉が、重い。

 いや、物理的にっていうのもあるんだけど、もっと精神的な部分で。

 昨日絵里が宣告したリミットは一週間。あと一週間で、六人を仕上げなければならない。

 ――正直、無理って思う。

 一年生はともかくとして、二年生三人はきつい。

 技術的にも、モチベ的にも。

 一週間は――短すぎるでしょ。

 そんな気持ちが重さを増させる扉を、やっとのことで開いて。

 私の目に飛び込んできた光景は。


穂乃果「あっ、にこ先輩きた!」

凛「にこ先輩おっそいにゃー!」

海未「こらこら凛、私たちの気が急いただけでしょう」

ことり「にこ先輩が来た時間はいつも通りだよ?」

花陽「そんなことより、早く練習始めませんか? あんまり時間、ないですし……」


にこ「――――え?」


 信じられないものだった。
470 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:20:07.98 ID:DRFjCdkxo

 強い違和感が私を襲う。

にこ「え、ちょっと……え?」

穂乃果「そうだ、にこ先輩!」

 戸惑う私をよそに、穂乃果がぐっと私に詰め寄る。

穂乃果「今まで……すいませんでした!」

にこ「え……え?」

穂乃果「私、全然練習に一生懸命になれなくて、すっごく迷惑かけてましたよね……」

穂乃果「だけど、もう大丈夫ですから!」

穂乃果「私も、それに海未ちゃんもことりちゃんも、これから一生懸命がんばります!」

穂乃果「だから……改めて、よろしくお願いします!」

 叫ぶように言いながら、地面と平行になるくらい頭を下げる穂乃果。

 待って、全然状況についていけない。
471 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:20:43.92 ID:DRFjCdkxo

ことり「そうだ、私『START:DASH!!』用の衣装作ってきたんです」

凛「えっ、本当!?」

穂乃果「おぉ、凛ちゃんいい食いつきだねぇ!」

花陽「だって凛ちゃん、それがお目当てだもんね?」

凛「えへへー」

海未「へえ、凛もかわいいところがあるのですね」

凛「あー、海未ちゃん馬鹿にしてる!?」

にこ「…………」

 なんていうか。

 懸念事項は、きれいさっぱりなくなったみたい。

 私の――知らない間に。
472 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:21:19.09 ID:DRFjCdkxo

にこ「あ……」

 きゃいきゃいとかしましい後輩たちの姿を見て、気づく。

 屋上に入ったときに覚えた違和感の、その正体に。

 あの感覚。

にこ「――――」



 最近毎朝教室に入った時に感じる感覚に、そっくりだったんだ。
473 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/10/20(木) 23:22:23.70 ID:DRFjCdkxo
ここまで
二年生編終了、長かった
次は三年生編になると思う
続きはそのうち
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/20(木) 23:30:48.20 ID:e7J8JLdSo
乙です
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/21(金) 00:37:47.27 ID:XEr+GsNJo
乙乙
にこちゃんきついなこれ
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/21(金) 17:08:16.31 ID:nSM8EyK2o
自分の罪から逃げるな
全能神トール 
http://imgur.com/81Q68Of.png
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/21(金) 17:22:22.70 ID:nSM8EyK2o
きゃいきゃいとやかましいって初めてみた表現だわ
きいきいだろ
俺の負の経験値なんかあげなくていいから
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/23(日) 00:27:03.41 ID:7mZYtjsI0
乙待ってた
毎回解決までが苦しいけど楽しみ
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/24(月) 19:50:09.53 ID:3+0R9CcSO
>>477
きゃいきゃいうるさいぞ
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/26(水) 06:33:42.58 ID:X5551eEFo
はよ
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/13(日) 19:25:11.79 ID:eC+BAPPSO
はよ
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/02(金) 20:51:29.15 ID:nsiNVmIIO
はよ
483 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/12/12(月) 20:05:11.44 ID:z6qsGP5qo

【Side:絵里】
 
絵里「…………」チラ

希「…………」

絵里「…………」チラ

希「…………はぁ」

希「そろそろ、時間やんな?」

絵里「あら。もうそんな時間だったのね」

希「絵里ち。いくらなんでも白々しすぎ」

希「時計ちらちら気にしてたの、気づいてないと思った?」

絵里「……わかってるわよ」
484 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/12/12(月) 20:05:53.99 ID:z6qsGP5qo

希「実際のところ。どうなん? あの子らの出来栄えは」

絵里「先週の録画風景は希も見ていたでしょう?」

希「そんなこと言っても、うちダンスとか歌は専門外やし。あーうまくなったなー、くらいにしか思わへんかったよ」

希「あれでいけそうなん? ランキング100位以内」

絵里「…………」

希「……わかりやすいお返事どうも」

絵里「なにも言ってないわよ?」

希「目は口ほどに物を言う、ってね」

絵里「う……」

希「そっか。難しいんだ、やっぱり」
485 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/12/12(月) 20:06:26.14 ID:z6qsGP5qo

絵里「希の言う通り。うまくはなったわ。それも格段に」

絵里「二年生の三人が急にやる気になったのが大きいわね。おかげで一年生にも火がついたみたいだったし」

希「というより、見た感じ二年生の方が一年生に火ぃつけられた感じやったやんな?」

絵里「そう、かもしれないわね。もともとあの二人はアイドル活動に真剣に向き合っていたから」

絵里「だけど……やる気だけじゃまかなえないものも、あるわ」

希「まあ、やる気になってから一週間じゃねぇ……」

絵里「残念だけれど、結果は火を見ずとも明らかだわ」

希「なら、入らんの? アイドル研究部」

希「うちには絵里ちが楽しみにしてるように見えたんやけどな? アイドル活動」

絵里「――――」
486 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/12/12(月) 20:06:58.01 ID:z6qsGP5qo

 アイドルに全く興味がなかった、と言えば嘘になる。

 バレエの経験からダンスの心得はあったし、歌だって下手な方ではない。むしろどちらも好きなくらいだった。

 だから、それらを生かして自分が輝く舞台に再び登れるのであれば。

 かつての雪辱を、果たすことができるのであれば。

 それは願ってもないことであった。

 だけど。

絵里「アイドルはね。正直な話、どうでもよかったの」

希「ふぅん?」

 からかうような、試すような、希の相槌。

 ああ。やっぱりこの子は、底意地が悪い。

 わかっていて聞いているのであれば――お手上げである。

絵里「私が興味あったのは、矢澤さんの方」
487 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/12/12(月) 20:07:35.49 ID:z6qsGP5qo

希「うん。喜んでたもんね。うちの占いの結果、聞いた時」

希「『あの矢澤にこさんと一緒に活動できるの?』って」

希「おかしな話やんな? うちの占いなんて関係なく、一緒に活動したいなら「いーれて」って言えばいいだけなのに」

希「まるで誰かのお許しがなければ、それもできないみたいにさ」クスクス

絵里「もう、笑わないでよ」

 だけど、それも私が彼女に惹かれる理由。

 私はそういうところ、素直になれないから。

 「やりたいから」なんていうシンプルな理由で、一歩を踏み出すことができないから。

 それを純粋に追いかけられる彼女が――そう、とても眩しかった。

絵里「でも……」

 曇る私の表情を、希が察する。

希「うん。今のにこっちは、なんか違うね」

希「前に絵里ちが言ってた『私の知ってる矢澤にこと違う』って言葉の意味、今ならわかる」

希「今のにこっち――なんだか苦しそう」

絵里「…………」
488 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/12/12(月) 20:08:25.06 ID:z6qsGP5qo

 六人が作り上げた『START:DASH!!』の完成度は、お世辞にも上出来とは言えなかった。

 高坂さんが遅れ、星空さんが走り、小泉さんが息を切らせ。

 園田さんはぎこちなく、南さんは声が上擦る。練習不足は誰の目にも明らかだった。

 だけど、彼女らには他の誰にも負けない笑顔が宿っていた。

 楽しそうに。

 嬉しそうに。

 最高の瞬間を作り上げていた。

 もちろん、それは残る一人も同じだった――はずなのに。

絵里「…………」

 矢澤にこのそれは、あまりにも完璧に「作り上げられた」笑顔だった。
489 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/12/12(月) 20:10:57.98 ID:z6qsGP5qo

希「スマイルはゼロ円ってよく言ったもんやね。むりくり提供される笑顔が無価値だって、にこっちに思い知らされたわ」

 希の言葉になるほどと思う。

 彼女の笑顔には、ただ口角を吊り上げ目を細められた彼女の笑みには、まるで価値が見いだせなかった。

 ほかの五人との決定的な違い。

 彼女は、笑顔になっているだけであり。

 笑っているわけでは、ない。

絵里「そもそも……八つの光って、いったい何なのかしら」

希「っ」

絵里「別に希の占いをどうこう言うつもりは全くないのだけれど、だけど異様よ、あの八人は」

 そこに自分も含まれているというのは、なんだかおかしな話だけれど。

 でも、アイドルグループを結成するには、あまりにも向いている方向がばらばらな八人。

 それがなんとか形にはなってきたけれど……あくまで結果論。

絵里「矢澤さんが集めようとしていたのは、あの八人なわけよね?」

絵里「私たちは希の占いであの八人なんだってわかったけれど、矢澤さんにはなにか意味のある八人だった?」

絵里「けれど、どこかに共通点のある集まりというわけでもないし……」

希「……ね、絵里ち」

絵里「ん?」

 気づけばだんまりになっていた希が、言いにくそうに口を開く。

 それはまるで、いたずらを告白する子供のような。

希「あんな? 実はその占いのことで、絵里ちにまだ言ってないことがあって」

絵里「言ってないこと?」

希「うん。実はな、にこっちのことなんやけど、その八人に――」


 コンコン


 だけれど、希の告白は。

花陽「――失礼します」

 突然の来訪者に遮られた。
490 : ◆yZNKissmP6NG [saga]:2016/12/12(月) 20:11:38.29 ID:z6qsGP5qo
だいぶ空いた割に進まずに申し訳ない
続きは今書いてるからちょっと待って
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/12(月) 22:23:59.05 ID:X0OTporYo
おつ
続いてくれてよかった
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/12(月) 23:30:32.92 ID:OyhcxVFto
乙です
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/14(水) 00:54:45.84 ID:1nePQeZo0

待ってるぞ
351.14 KB Speed:0.2   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)