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元お嬢様「安価とコンマで最終決戦?」元メイド「8ですぅ」
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121 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/16(水) 19:59:55.68 ID:n9kqVT9Go
魔人「ふん、出さないなら刻むまでじゃな」シュン
エルミス「い、いやー! 腕に変なルーンが!」
魔人「わらわ特製、人質のルーン。入れ墨タイプじゃから簡単には消えんぞ」
ソピア「なんてひどいことを!」
魔人「そしてこのルーンの管理権をソピア、お主に譲渡する」
魔人「お主が念じればいつでもこやつの命を奪うことができるぞ!」
ソピア「ええええ」
魔人「さらに、お主が死ぬと同時に発動するよう設定しておくことも可能じゃ!」
ソピア「つ、つまり?」
魔人「お主を殺すとエルミスも死ぬ、と脅すことが可能になるわけじゃ」
エルミス「……!」
ソピア(エルミスが真っ青! そうだよね、だって本当に人質になるわけじゃなく一緒にいたかっただけだもんね……!)
魔人「不安そうな顔をしておるな。クックック、案ずるな」
魔人「ルーンの効果を軍に証明するためにシール型も用意しておいた。適当なモンスターに貼って念じれば命を奪えるぞ。これで心配なかろう!」
ソピア「そうじゃないですっ!」
魔人「何が不満じゃ?」
ソピア「エルミスは私の協力をしながら一緒にいられることを喜んでたのに、こんな仕打ちあんまりです!」
魔人「……お主ら、ハイキングにでもいくつもりか?」
魔人「そんな覚悟で人質を名乗るなぞ、歴史上の数多の人質に失礼とは思わぬか?」
エルミス「ううっ……よ、余計なお世話よ!」
エルミス「わたしがソフィーと離れなければ人質の役目は果たせるでしょう! どうしてこんなことをしたのよ!」
122 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/16(水) 20:18:48.61 ID:n9kqVT9Go
魔人「お主はどうしてもソピアと離れ離れになるからじゃよ」
エルミス「……」
ソピア「……予言ですか?」
魔人「予言というよりは確信に近い……故の、保険じゃな」
魔人「ソピア、お主に起きている波乱は運命の天使の副作用だけでは説明できんのじゃ」
魔人「お主の運命は何者かに操られている」
魔人「そして、その何者かが誰なのかは恐らく突き止められた」
ソピア「えっ……!?」
魔人「さらに、そやつは次にお主とエルミスを引き離すじゃろうと予測できた」
魔人「そうなると人質として機能しなくなるじゃろう」
魔人「わらわは、エルミス、お主の覚悟を無駄にしないために、こうして離れた場所でも人質になれるような細工を施したわけじゃよ」
エルミス「ソフィー……通訳お願い」
ソピア「魔人先生は私たちの事を気遣ってくれたってことだよ。空気は読めてないけど」
魔人「ふん、悪かったの」
ソピア「……教えてください」
ソピア「魔人先生の言う、私の運命を操っているのは誰なんですか?」
魔人「ククク、言うわけなかろう」
エルミス「やっぱりこの人味方じゃないわ!」
ソピア「……運命を操っているのは魔人先生ではないんですか?」
魔人「そう思うなら好きにせい」
エルミス「……帰ったわね」
ソピア(魔人先生がすぐに突き止められなかったってことは……法則神?)
ソピア(刻間神以外にも運命の神々が私の邪魔をしているの……?)
ソピア(私……何か悪い事したかな)
1.予言なんて怖くない!一緒に麓町に行こう
2.仕方ないのでエルミスは人質にしたまま置いて行く。麓町にはまた今度一緒に遊びに行こう
3.軍をより強く脅すために、ソピアが死ぬとエルミスも死ぬようにしておく
↓2票先取
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/16(水) 20:19:37.91 ID:PGJ9R0c5o
2
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/16(水) 20:24:26.92 ID:jfjBmizWO
2
ちゃんと説得もする
125 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/16(水) 21:34:23.52 ID:n9kqVT9Go
ソピア「エルミス、ごめんね。今回はお留守番してて。麓町にはまた今度遊びに行こう」
エルミス「ソフィーが言うならしょうがないわ。出かけられると思って舞い上がっちゃったわね……」
エルミス「でも、子供に子供扱いされるとすごく不愉快!」
ソピア「ご、ごめんなさい」
エルミス「それと、別にソフィーと一緒にいたかったわけじゃないわ。勘違いしないで頂戴!」
エルミス「わたしがあなただったら人質にするのを選ぶと考えただけよ!」
ソピア「うん。人質になってくれてありがとう」
ソピア「私が死んでもエルミスまで死ぬようにはしないからね。あくまで脅すだけだよ」
エルミス「ええ。でも、勝手に死んだら許さないわよ!」
ソピア「わかったよ」
エルミス「わたしも父上と下僕が和解できるように、何かできることを探してみるわ」
126 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/16(水) 21:45:26.94 ID:n9kqVT9Go
ソピア(あっ、どうせ離れて行動するのなら、エルミスにスパイか黒幕探しを頼んでおけばよかったかも……)
ソピア(できることを探すって言ってたから危なくない範囲で動いてくれるかな?)
魔法街、広場。
ソピア「お待たせー!」
ハルカ「えっと……待ってないよ。まだ16時前だから」
ソピア「でも、もうできることは……」
ハルカ「ゆっくりはできないと思うけど、用事があるなら済ませてきた方がいいよ」
ハルカ「もう後戻りはできないからね……」
1.髪と瞳の色を変えよう
2.クリスティの仕立て屋に入る
3.キュベレが通りかかる
4.テレサとテンパラスが通りかかる
5.賽子魔法(願い事も併記、90で叶う、12で逆、それ以外で異常)
6.自由安価
※トール・ヒレア・アンは自動で合流します
↓2
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/16(水) 21:46:15.16 ID:PGJ9R0c5o
2
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/16(水) 22:05:15.85 ID:Yc1msHz70
2
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/16(水) 22:59:37.29 ID:pjWNodKMO
黒幕の正体や思惑次第では、六勇側の切り崩しができるかもしれんが、問題はどうやって見つけるかだ。
130 :
◆k9ih1s9J/w
[saga sage]:2016/03/16(水) 23:17:18.80 ID:n9kqVT9Go
あんまり進みませんでしたが、ちょっと調子悪いのでここまで…
次回はできれば金曜日に、来なければ土曜日です
そういえば一年前だとヒレアちゃんとロットさんが人気だった気がしますが今はどうなんでしょう
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/16(水) 23:29:25.19 ID:UKKS25mho
乙
古株のアンは掘り下げられて魅力が出てきた
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/16(水) 23:47:29.12 ID:uQrxW+n+0
乙
ヒレアとソピアのやりとりもっと見たい
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/18(金) 12:39:17.24 ID:FNTM9DKC0
邪神は敵なのか味方なのか
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/18(金) 15:16:41.51 ID:U8veY85bO
どうでもいいけど魔王の呼び出した災厄が呼び出された時点ではアクションを起こさずに、未だに潜伏してる可能性はないのだろうか
135 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 19:25:37.16 ID:U5QAuZ5so
今日は少しだけ、麓町までは進めます
>>131
ラヌーン編まではどうしてソピアはアンと仲がいいのか全く描写できてませんでしたしね…
>>132
ヒレアとソピアの関係って刻一刻と変化してるんですよね、このまま義姉では終わらないかもしれない
136 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 19:38:00.22 ID:U5QAuZ5so
魔法街、仕立て屋。
クリス「いらっしゃいませ」
ソピア「クリスティさん、こんにちは」
クリス「名前で呼ぶってことは、もしかして英雄のお姉さんですか?」
ソピア「英雄……。はい、縮んでますけど、月魔術師のソフィアです」
クリス「まさか、わたしの魔法の打ちどころが悪くって……!?」
ソピア「違います。あの後いろいろあったんです」
クリス「よかったぁ! 結構心配してたんですよっ」
ソピア「本気で襲ってきたくせに……」
クリス「えへへ、ごめんなさい!」
クリス「ところで、今まで着てたお洋服が大きくなっちゃってませんか?」
クリス「よかったら引き取るかサイズ合わせしますよ♪」
ソピア「……商売の匂いを嗅ぎつけましたね」
クリス「昨日のお詫びと修理のお礼、そして従業員なのでタダですっ」
ソピア「私、従業員じゃないですけど……」
クリス「商品を作るお手伝いをしてくれました」
ソピア「自動迷彩マントを作ったの忘れてた。売れましたか?」
クリス「あっ、お姉さんにも売上を分けなくちゃですね」
一枚売れるごとに50G貰える契約でした(5スレ目)
↓コンマ÷2枚売れた(端数切り上げ)
137 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 19:39:33.18 ID:8stugFgro
どうだ
138 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 19:52:11.16 ID:U5QAuZ5so
クリス「自動迷彩マントは9枚売れました」
ソピア「あ、大体予想通り」
9枚×50G=450G
9070G→9520G
クリス「透明マントだったらもっと売れると思います。お姉さん、お時間ありますか?」
ソピア「ごめんなさい。今急ぎの用事があって……」
クリス「そうですか……ではまたの機会にっ」
例1.モスボラ市からの帰りは大丈夫でしたか?
例2.ちょっとだけ店内を物色する
例3.服のサイズ直しを頼むor引き取ってもらうor加工するなど
例4.プレゼントを渡す
※自由安価
↓2くらいまで
139 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 19:59:27.42 ID:8K9qt2pCo
4
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 20:00:37.16 ID:+QCvXcXno
1
141 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 20:25:06.83 ID:U5QAuZ5so
ソピア「モスボラ市からの帰りは大丈夫でしたか?」
クリス「はいっ。首の修理が終わったので絶好調ですっ」
クリス「新しいこともできるようになったので、野生モンスターなんて楽勝です!」
ソピア「新しいことって?」
クリス「じゃーん。職人さんからいただいた戦闘用マリオネットです」
ソピア「うわぁ……ごついし、拳の先に血に塗れたトゲトゲがついてる」
クリス「邪魔なモンスターさんたちを殴り倒してもらいました♪」
ソピア「たしか、マネキンを操れるんでしたっけ?」
クリス「お願いした通りに動いてくれるんですけど、こうやって糸の魔法で操ってあげないと攻撃を避けてくれません」
ソピア「……それって、人形師のスキルじゃないのかな」
ソピア「裁縫師の上位職だからおかしくはないけど……人形が人形師スキルを使えたらネズミ算になるんじゃ……」
クリス「えっ、わたしが増えちゃうんですか!?」
ソピア「ただの予想ですけどね」
クリス「2、3人増えたら嬉しいけれど、100人増えたらお客さんが入れなくなっちゃいます……」
ソピア(何かプレゼントしてみよう。どんな反応するのかな)
【所持アイテム】
野営セット・銀の短剣・ナイフ・金槌・ハサミ・ドライバー・ライター・花柄の傘・平和のロザリオ
ポーション×2・回復の杖・自動迷彩マント・海子の杖
薄汚れた赤ずきん・エセ探偵セット・女中の服・緋袴・海子の服・強化繊維インナー(防小)・シューズ・桃色のリボン・リボンカチューシャ・アザラシ革の手袋
オニキス×2・琥珀の欠片・火魔術結晶・キングウォッチ・クロノクロウの羽・チャンピオンツタベルト・光るビン・ステンレス・8色カラーキューブ
おてんばワンピース・ウサギなエプロン・ネコのぬいぐるみ
↓ 渡すアイテムを指定
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 20:26:56.10 ID:xxTQ3h7VO
おてんばワンピース
143 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 20:58:15.15 ID:U5QAuZ5so
ソピア「クリスティさんにプレゼントがあります」
クリス「えっ、なんですか? お菓子ならご遠慮します」
ソピア(よく渡されるんだろうなあ……)
ソピア「食べれないのは分かってますよ。どうぞ」スッ
クリス「これは……お洋服ですね。お姉さんには小さすぎませんか?」
ソピア「それはそうですよ。クリスティさんのために選んだんですから」
クリス「なるほどですっ。すごく可愛いデザインですね。参考になります!」
ソピア「え、えっと……」
クリス「最新の流行を知って商品作りに活かせばいいんですよねっ?」
ソピア「あの、着ないんですか?」
クリス「着る……思いつきませんでした!」
ソピア「なんで……!?」
クリス「わたし、お洋服を3着しか持ってないんです。外出用が1着と、毎日同じ服だとおかしいので普段着が2着です」
ソピア「新しい服を作ることはないんですか?」
クリス「自分の服を作るくらいなら商品を作ります」
ソピア「でも、その服はローテーションに加えてもいいんじゃないんですか?」
クリス「そうですね、ちょっと試着してみますっ」バタバタ
服を持って2階へ上る。恥ずかしいというよりは客には人間で通しているので見られたくないのだろう。
クリス「お姉さん!」ドタドタ
ソピア「よかった。似合ってる」
クリス「これ、いいです! なんだかすっごく身軽です!」
ソピア「そう思って選んだんですよ」
クリス「あとあと、ちゃんと関節が隠れてるので人前でも大丈夫です」
ソピア(そこまで考えてなかった……セーフ)
↓コンマ+250 クリスティとの交友度が上がります
144 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 21:00:58.16 ID:8K9qt2pCo
ほい
145 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 21:19:12.85 ID:U5QAuZ5so
クリスティ「別人になった気分ですっ」(友人:4.48→7.14)
クリス「お姉さんっ」
ソピア「はい?」
クリス「わたし、とっても嬉しいです!」
ソピア「どういたしまして」
クリス「今度、お返しを用意しておきますね♪」サササッ
ソピア「わっ」
あっという間にソピアのサイズが計られた。
クリス「お願いがあります。次会う時にこれ以上縮んだり大きくなったりしないでくださいね!」
ソピア「は、はい。私もそうならないように気を付けます」
魔法局前。
ソピア「あっ、みんな揃ってる」
ハルカ「用事は終わった?」
ソピア「はい。もう大丈夫です」
アン「それでは出発進行ですぅ!」
トール「……僕が絶対に守ります」
ヒレア「トール。そんな張りつめた顔してたら怪しまれるわ」
146 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 21:32:09.73 ID:U5QAuZ5so
通常、貴族の町ウベローゼンから麓町に向かう人々は、街道を通って王都を経由して向かう。
一応道は存在するが、直進すると余計に時間がかかるのだ。
しかしソピアたちにそれはできなかった。王都の検問は突破が厳しく一般人でも数時間待たされてしまうためだ。
トール「ふぅ、ふぅ……」
ソピア「大丈夫?」
アン「だらしないですよぉ」
トール「いきなり傾斜の厳しい階段だなんて思いませんよ……!」
ハルカ「まあ、知らないと谷を通ると思うよね……」
ヒレア「……帰らずの森や海底に比べれば楽じゃない?」
トール「それは、そうですけど……」
まずはウベローゼン北の小さな山を越えなければならなかった。
長い長い階段を上った先には下り階段。平坦な道が無い林の中を上下させられる。
ソピア「軽く登山だね」
マリン(前方にモンスター、強いわー)
ソピア(なんでいきなり!)
マリン(でもこのメンバーなら楽勝ねー)
ソピア(それならいいかな……)
147 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 21:33:32.30 ID:U5QAuZ5so
種族
十の位 一の位
1無機物系&軟体系…123液体・45鉱物・67タコイカクラゲ・890貝
2魔法系…12妖精・34妖怪・56悪魔・78ゾンビ・90幽霊
3植物系…1234草花・567キノコ・890樹木
4甲羅系…123カメ・456カニやエビ・7890カブトムシ系
5虫系…123蟻蜂・456蝶蛾・7890クモムカデサソリ
6水棲系…1234魚・567カエルやサンショウウオ・890アザラシやイルカ
7爬虫類系…123トカゲ・456ヘビ・7890ドラゴン
8鳥系…123456タカやフクロウ・7890ダチョウやニワトリ
9獣系…1234犬や猫・5678ヒヅメ系・90コウモリなどその他
0人型…12サル・3456ロボット・7890人形
特性
十の位と一の位
1近接…噛みつきや突進による攻撃 2遠隔…飛び道具による攻撃 3異常…毒や冷凍などの状態異常 4魔法…超常的な攻撃
5速度…身軽さや飛行・水泳能力 6防御…甲殻や属性耐性 7知能…知覚能力や器用さ
8技能…擬態や発光などの一芸 9魅力…美しさや家畜・ペット適性 0協力…回復や群れ
↓1、2モンスター作成 コンマ1で種族、コンマ2で特性
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 21:34:47.09 ID:coJ2uCTpO
ツノガメー
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 21:34:53.42 ID:7mVX4jX1O
は
150 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 21:35:13.54 ID:/lK1L0X4o
おりゃ
151 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 21:54:31.35 ID:U5QAuZ5so
コンマ09、42…遠距離魔法が得意な人形
ソピア「モンスターがいるみたい」
ヒレア「いきなり?」
トール「幸先悪いですね……」
ハルカ「あたしが見てこようか?」
ソピア「気を付けてね」
キャー! ワタシ ワルイニンギョウジャナイデスー!
キケンナマホウ! ソフィアサンニ チカヅケルワケニハイカナイ!
ソピア「…………」
ソピア「……ハルカさんストップ!」
クリス「うう、危ないところでした」
トール「お知り合いでしたか……」
アン「あのプレゼントは彼女のために購入したんですねぇ」
ハルカ「……撃っちゃってごめん」
ヒレア「……なんでこんな森の中にいたのよ?」
ソピア「しかもどうやって先回りしたんですか……」
クリス「お姉さんが山を上って行くのが見えたので、急いで噴射魔法で追いかけたんです」
クリス「でも追い越しちゃったみたいですね」
ソピア「その前に、なんで追いかけてきたんですか?」
クリス「忘れ物ですっ!」
ソピア「あっ、お金……」
クリス「お姉さんもおっちょこちょいなところがあるんですね♪ それではっ」
トール「……」
ハルカ「……」
アン「……」
ヒレア「……」
ソピア「……ごめんなさい」
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 22:09:22.31 ID:T2ICToCH0
鳥と再会したソピアのトラウマスイッチがオンしないか心配だ
153 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 22:12:08.33 ID:U5QAuZ5so
道なりに進んでいくと木々がまばらになり、開けた場所に辿り付いた。
ヒレア「ここは?」
ハルカ「建物の跡がある、廃村ね」
アン「結構古いですぅ。街道ができるより前の村かもしれません」
トール「何か出そうですね……」
ヒレア「トール、怖いの?」
ソピア「手を握っててあげようか?」
トール「いいです! ただ、最近別の廃村で恐ろしい目にあったので……」
マリン(右の方向に何かいるわー)
ソピア「あ、噂をすれば」
トール「うわぁぁあ!?」
↓1、2
>>147
の表を元にモンスター作成 コンマ1で種族、コンマ2で特性
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/19(土) 22:14:51.15 ID:zFannhK1o
はあ
155 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 22:15:23.76 ID:+QCvXcXno
あ
156 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 22:37:24.49 ID:U5QAuZ5so
ドンッ
鈍い音と共に、視界が真っ暗になった。
アン「み、みなさーん、無事ですかー!?」
トール「そんな大声出さなくても聞こえますよ……」
ハルカ「……頭を殴られて気を失ったかと思ったよ」
ヒレア「何が起きたの?」
トール「岩に囲まれてるみたいですね……罠でしょうか」
マリン(モンスターにのしかかれてるわー)
ソピア「この岩、モンスターだよ!」
囲う岩。
見た目はただの岩石。生き物が近くを通りかかるとそれを素早く察知し、変形して囲い込む。
ヒレア「だめ。魔剣じゃ削りきれない」
アン「魔法で何とかできませんか?」
トール「こんな狭いところで風魔法を使ったら、みんな激しく壁にぶつかりますよ……」
ソピア「光線魔法はどうかな」
ヒレア「この岩、魔法耐性が強め。跳ね返されたらただじゃ済まないわ」
ヒレア「武器で何とかできないかしら?」
ハルカ「弓を引くには狭すぎるよ」
アン「銃弾が弾かれたらもっと危険ですぅ!」
ヒレア「……もしかして意外とピンチ?」
ハルカ「ねえ、なんだか息苦しくない……?」
トール「空気が薄くなってるんですよ!」
アン「こ、こんなところで死ぬんですかぁ!?」
ヒレア「笑い話にもならないわ……」
トール「仕方ありません……怪我は覚悟でエアバッグを……!」
ハルカ「ソフィアさん、何とかできないかな……!?」
ソピア「うん」
ソピア「転移魔法」
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 22:46:45.42 ID:0KfUvs/qo
うーんこのチート
158 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 22:50:37.25 ID:U5QAuZ5so
廃村を抜けて再び森の中を歩く一行。
トール「さっきは間一髪でしたね……」
アン「地味に死にかけましたぁ」
ヒレア「ソフィアが転移魔法を覚えてなかったらお終いだったわ……」
ソピア「お姉様は生命力吸収できなかった?」
ヒレア「相手、岩だもの」
ソピア「……無傷で脱出するには転移魔法しか無かったね」
標高が上がってきたが、まだまだ木は減らない。
涼しい空気に交じって水音が聞こえてきた。
ソピア「あっ、滝だ!」
ヒレア「滝ならラヌーンで見たでしょ」
マリン「ワタシとドラゴン作のー♪」
ソピア「あんな破壊的な滝は綺麗じゃないよ!」
トール「海水ですしね……」
ハルカ「私が寝てる間に何が起きてたの……」
↓1、2
>>147
の表を元にモンスター作成(ラスト) コンマ1で種族、コンマ2で特性
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 22:51:28.32 ID:0KfUvs/qo
たや
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 22:51:49.94 ID:vyg0H4BkO
にゃ
161 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 23:43:03.56 ID:U5QAuZ5so
ソピア「あっ、綺麗な花が咲いてるよ!」
アン「滝の近くは危ないですよぉ!」
ヒレア「飛んだ方がいいわ」
ソピア「そうする!」
トール「羽根も生やせるようになったんですか!?」
ハルカ「それは知ってたけど……随分禍々しい羽根ね」
ソピア「お花摘んできた!」
ヒレア「あら、いい匂い」
トール「レストスミレですね。恵まれた環境でしか育たない珍しい花ですよ」
レストスミレ。
美しく小さな花。フルフィリア各地の森林に自生しているが栽培できないため一般的な花屋には並ばない。
こう見えてちゃんとモンスター。周囲に気配を感じると強力な沈静化魔法を使う。
ヒレア「でも眠くなる匂いね……」
ソピア「うん。摘む時も手から力が抜けそうになったよ」
トール「弱い花ですからね。魔法で脱力させることで身を守っているんですよ」
ハルカ「魔法耐性の強いモンスターが近くにいたら……」
トール「はい。危険な花です」
ソピア「持って行っていいかな?」
アン「たぶん町に着くころには弱ってると思いますよぉ」
ヒレア「その前に私たちが弱りそう……」
ソピア「しょうがない……諦めよう」
162 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/19(土) 23:53:03.82 ID:U5QAuZ5so
歩いていると、林の中に畑が現れた。
農民と思われる男性が畑で作業している。
ソピア「小さな村?」
アン「いいえ、ここはもう麓町の郊外ですよ」
ソピア「あ、もう着いたんだ」
※麓町について今決まっていること
こんな位置にある→
http://i.imgur.com/Om6GgzD.jpg
(フルフィリア共和国地図)
王都ティルベルクと工業都市モスボラとは鉄道で繋がっている
炭鉱がある
旧ザネッティ邸がある
↓1、2、3 麓町の特徴(気候、地形、特産、施設など)
↓4 麓町の名前(○○市)
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/19(土) 23:56:41.23 ID:L37ufYIzO
温暖な気候、平坦な地形
164 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/20(日) 00:00:28.33 ID:9ieWUR+x0
アンブロシアのお仲間の店がある
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/20(日) 00:01:09.42 ID:mCh2DOq/o
希少鉱物が産出する
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/20(日) 00:02:40.23 ID:K90euiYoo
シスヤタ
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/20(日) 00:03:00.96 ID:b0TVA7+uO
ルナーシャ
168 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/20(日) 00:17:34.33 ID:HAwbMNevo
鉱山の町シスヤタ編は昼過ぎから、いわゆるラスダン前の町です
例によってルナーシャもどこかで使います
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/20(日) 01:30:48.82 ID:aHvWlCE1o
乙
まさかのクリスティ再会
170 :
◆k9ih1s9J/w
[saga sage]:2016/03/20(日) 16:15:15.77 ID:HAwbMNevo
体調悪いので明日に延期します
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/20(日) 16:21:03.64 ID:9ieWUR+x0
お大事に〜
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 00:32:10.33 ID:s093Qd+U0
乙、無理はするなよ
173 :
少しだけ進めます
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/21(月) 21:44:10.75 ID:d5aXjMsVo
鉱山の町、シスヤタ市。
高い山に囲まれた台地にある大きな町で、この町の東にある炭鉱が国の産業を支えている。
また、北部には希少鉱物の鉱脈も存在する。
かつてザネッティ公爵家はこの希少鉱物を独占することで栄えていた。
一方で南西には農地や放牧地が広がっている。
標高は高いが年中通して日当たりがよいので作物の育ちが良いのだ。
中心街では国内屈指の高級食材を使った料理が楽しめる美食の町でもある。
ただし一般人にはお勧めできない洋菓子店、酒屋、精肉店があるため、どこの食材を使っている店なのか下調べしなければならない。
ソピアのプライベート異空間。
ハルカ「……どうしていきなりここなのかな」
ソピア「先に役割分担を決めておきたいんだ」
アン「攻略班と救出班ですかぁ?」
ソピア「そう。私は救出班だけど、みんなついて来たら目立っちゃってしょうがないよ」
ソピア「何人かは王子様と一緒に攻略班に行ってほしいんだ」
トール「……いえ、陽動や脱獄経路の確保も必要ではないですか?」
ヒレア「私の霧で全員眠ってくれたら楽だけど……」
ハルカ「正直、この中だとあたしとアンは潜入工作には向いてないと思う」
アン「ハルカさんは弓しかありませんし、アンはぶきっちょですもんねぇ」
ソピア「……やっぱり、先に情報収集からした方がいいかも」
トール「では、一旦解散しましょうか」
ソピア「うん、今は7時だね。11時に宿屋前で集まろう」
174 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/21(月) 21:47:22.72 ID:d5aXjMsVo
宿屋前。
ソピア「なんだろう。外におっきな黒い板がある」
ソピア「すみません。これなんですか?」
町人「ああ。大きなディスプレイだろう」
ソピア「ディスプレイ?」
町人「テレビを大きくしたようなものと思ってくれればいい」
ソピア「みんなでテレビが観れるんですか?」
町人「ほら、明日、共和国で初めての大統領選だろう」
町人「その様子を全国に生中継するためにテレビ局が設置したんだ」
ソピア「ふーん……」
ソピア(軍がテレビを通して民衆を扇動されることを恐れていたのは、これがあったからなんだね)
39日目夜 現在地:鉱山の町シスヤタ
1.監獄前
2.旧ザネッティ邸
3.シスヤタ駐屯地
4.美食街
5.宝石店
6.シスヤタ魔法局
↓
175 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 21:48:07.56 ID:Qgc1FzySo
3
176 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/21(月) 21:56:11.01 ID:d5aXjMsVo
ソピア(攻略班が攻め込む駐屯地を視察しておこうかな)
ソピア「ここだね」
兵士「止まれ。ここから先は関係者以外立ち入り禁止だ」
兵士2「お嬢ちゃん、親御さんはどうしたんだい?」
兵士「日が沈む前に家に帰りなさい」
1.英雄の勲章を見せて名を名乗る
2.信頼魔法を使って中に入れてと頼む
3.外周をぐるりと見て回る
4.自由安価
↓
177 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 21:59:55.86 ID:WOzTy+bNO
一度素直に離れてから見張りがいないところがないか探す
178 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/21(月) 22:10:25.80 ID:d5aXjMsVo
ソピア「けちんぼ。かーえろ」
兵士2「家まで送っていこうか?」
ソピア「いらないっ!」ダーッ
兵士「脚速いな!」
ソピア(改めて、警備のいない場所を探そう)
ソピア「……」キョロキョロ
ソピア(塀が無いところは必ず兵士が見張ってる。当たり前か)
ソピア(塀はちょっと高いけど私なら跳び越えられる)
ソピア(問題はそういう魔法の対策がされてるかもしれないってこと……)
1.塀を越える
2.塀の内側に転移する
3.信頼魔法
4.勲章を見せる
5.諦めて帰る
6.自由安価
↓
179 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 22:11:13.69 ID:Qgc1FzySo
2
180 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/21(月) 22:15:21.04 ID:d5aXjMsVo
ソピア(転移!)
駐屯地、訓練所裏。
ソピア(入れた!)
1〜8 誰にも見られていない
9 魔力を検知されている
0 見られていた
↓コンマ一桁
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 22:17:49.58 ID:IGjSP1OVo
はい
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 22:18:38.89 ID:Q3wm000Wo
よし! コンマ神は寝てるな!
183 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/21(月) 22:32:11.07 ID:d5aXjMsVo
ソピア「…………」
ソピア(兵士が飛んでくる気配はない)
ソピア(私が言う事じゃないけど、この基地、大丈夫かな……)
ソピア(許可証の提示を求められないように、余計な接触は控えなきゃね)
ソピア(入れたのはいいけど……この後どうしよう?)
ソピア(施設は大きく分けると管理棟、宿舎、訓練施設、武器庫、食料庫があるみたい)
1.訓練施設に潜入
2.武器庫に潜入
3.管理棟に潜入
4.自由安価
↓
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 22:32:44.57 ID:Qgc1FzySo
1
185 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/21(月) 22:49:37.37 ID:d5aXjMsVo
訓練施設には屋外訓練所、武術訓練所、射撃訓練所、軍楽隊訓練所、医務室などがあるようだ。
見付かった瞬間に怪しまれるので迷彩マントを被って移動する。
ソピア(小さくなったから隠れやすいね)
ソピア(もう訓練は終わったみたい。誰もいない)
ソピア(あっ、あれは!)
教官長「振りが甘い」
新兵「すみません!」
ソピア(普段着の上から軍服の上着をひっかけているお婆さんが、一人の男性に槍術の指導をしている)
ソピア(あのお婆さんはたしか強者の勲章を持つ軍人の一人、通称『全武』……)
教官長「もうおしまいかい?」
新兵「ま、まだいけます!」
教官長「それなら立たんかい! 戦場では誰も待ってくれやしないよ!」
ソピア(教官長なんだっけ。厳しそう……)
新兵「はー、はー……もう、駄目です」
教官長「……よく頑張ったね。お疲れさま」
新兵「お疲れさまです! 本日はお休みのところ、ご指導下さりありがとうございました!」
教官長「いいんだよ。若造を鍛えるのがあたしの仕事だけど趣味でもあるのさ」
ソピア(意外と優しい人?)
教官長「さて……」
教官長「そこに隠れてるのは誰だい?」
ソピア(転移!)
教官長の投げた石は空を切った。
教官長「逃げたか……」
186 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/21(月) 22:52:31.60 ID:d5aXjMsVo
ソピア(危なかった!!)
ソピア(気を付けないと……今この駐屯地には強者の勲章を持った人たちが集まってるんだ)
ソピア(せっかくリスクを冒して潜入したんだから、何かして帰らないとね)
1.来ている勲章持ちの人々を探ってみる
2.武器庫に潜入
3.管理棟に潜入
4.自由安価
↓
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 22:59:32.90 ID:xedIkyyeo
3
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 23:11:25.60 ID:WOzTy+bNO
深いところまで入り込むのもいいけど、とりあえず内部全体の大まかな間取りを把握しときたいな、不意打ち対策にもなる
189 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/21(月) 23:21:29.85 ID:d5aXjMsVo
ソピア(管理棟……何か重要な情報無いかな)
ソピア(って重要機密がありそうな場所なのに普通に入れちゃった……)
魔法兵士「俺たちも監獄に向かうぞ。早くしろー」
女魔法兵士「待ってまだお化粧済んでなーい」
ソピア(魔術師もいるんだ……気を付けないとね)
ソピア(私が知らないだけで他にももっとずるい魔法があると思うから……)
管理棟、指令室。
ソピア(ここなら何かあるはず)
ソピア(あっ、声が聞こえる。あの人は……)
魔導長「荷が重いことですなあ。まず間違いなくこちらを攻めてくるでしょうに……」
ソピア(電話で話してるみたい)
魔導長「しかしなぜ六勇がただの一人も来れないのですかな?」
魔導長「ふむ。3人が来れないのは仕方ないでしょう。大統領選に専念して欲しく思います」
魔導長「海軍大将、衛生兵長、空軍大将は? ……ほう、ほう、なるほど」
ソピア(六勇はこの町に来てない? ラッキーだね)
魔導長「老兵2人、全力を尽くすとお伝えください。では、はい、では……」
ソピア(魔導長さんとさっきの教官長の2人がここのリーダーなんだ……)
魔導長「待たせてすまないね、ソフィアさん。電話中じゃった」
ソピア「っ!?」
魔導長「なぜ隠れておるんじゃ……?」
ソピア「その、子供は帰れって言われそうなので……」バサッ
魔導長「ソフィアちゃん、少し見ない間に……小さくなったのう」
ソピア「いろいろありました」
魔導長「若返りの術があるのならばぜひワシにも教えてくれないかな?」
ソピア「あ、これ呪いなんです」
魔導長「ワシも退職したら、見かけだけでも若さを取り戻したいものじゃな」
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 23:23:10.05 ID:WOzTy+bNO
見た目の変化も意味なくなっちゃったな
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 23:25:30.11 ID:s093Qd+U0
まぁ、どうせ後々ばれるんだし多少はね?
192 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/21(月) 23:50:18.87 ID:d5aXjMsVo
ソピア(ああ……風魔術で気配探知できるんだ)
ソピア(風魔術は月魔術以上に情報戦向きの魔法なんだね)
ソピア(私の容姿が後で全軍に伝えられることになりそうだけど、着替えれば何とかごまかせるかな……)
魔導長「何かワシに用があったのかい?」
ソピア「え、えーっと」
魔導長「しかし、無理せんでもいいんじゃよ」
魔導長「ワシに予知は使えないが、一つ分かる。王子達は必ず今日ここに攻めてくるとな」
魔導長「いくら英雄と言えどもキミはまだ若い。やめておきなさい」
ソピア「は、はあ」
龍殺「え〜、私はやだ〜」
ソピア「わっ」
龍殺「神殺ちゃん小さくなった〜?」
拳魔「おや、貴女でしたか。言われなければ分かりませんでしたよ」
ソピア(英雄『龍殺』、私と同じくらいの子で同じように誤解で英雄に認定された子。麓町に住んでるんだったね)
ソピア(英雄『拳魔』、ひょろひょろした記者の男の人。外国の軍隊を一人で退けた凄い人。交渉力が高そう)
ソピア「お二人も監獄の警備を?」
龍殺「ううん〜。私は山に行くよ〜。モンスターの気が立ってるってドラゴンの幽霊が言うの〜」
拳魔「自分は取材ですね。魔導長さん、よろしくお願いします」
魔導長「うむ。だがワシの横にいても面白いことはないよ」
龍殺「神殺ちゃんも一緒に来る〜?」
ソピア「ううん。私は遠慮するよ」
龍殺「わかった〜。がんばってね〜」
拳魔「魔導長さん。監獄の地図はありませんか?」
魔導長「コピーは禁止しておるよ」
拳魔「では、新聞には載せられませんね」
ソピア「当たり前です……」
ソピア「あっ、私にも見せてください。警備場所の確認を」
拳魔「止めなくていいんでしょうか?」
魔導長「もう止めはせんよ。吸血鬼から町を救ったこの子の勇気は本物じゃ」
拳魔「実力もですね。ラヌーン国を滅ぼすほどですから安心して任せられます」
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/21(月) 23:56:13.03 ID:s093Qd+U0
それにしても今まで軽い変装程度だったのに、目立ちまくってもばれないとかこの国大丈夫なのか(スパイ的な意味で)
194 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 00:07:16.75 ID:NdUrv+Fvo
ソピア(駐屯地の地図もこの部屋にあった)
ソピア(監獄と駐屯地の構造を頭に叩き込む!)
〜駐屯地〜
狙撃対策だろうか、背の高い建物は見張り台のみ。
出入り口は南北西の三か所。塀と同じ高さの鉄扉を閉めることができる。
〜監獄〜
出入り口は正門だけ。
塀の上に監視用の通路が通っている。塀に魔法対策があるかどうかは地図では不明。
内側には囚人の労働用の施設や広場が存在し、かなり広い。
監獄の中心付近に一般囚人の牢があるが、貴族が囚われているのはさらにその地下牢であるようだ。
地下には迷路のような通路がある。今の短時間で道を覚えることはできない。
ソピア(うわあ何このダンジョン)
195 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 00:11:54.95 ID:NdUrv+Fvo
ソピア「ありがとうございました」
魔導長「職員でもたまに迷うと聞くから、地下には入っちゃいけないよ」
拳魔「ソフィアさん、それではいずれまた」
ソピア(ちゃんとワープで脱出。門だと検査がありそうだもんね)
ソピア「時間は……後2時間くらい?」
39日目夜 現在地:鉱山の町シスヤタ
1.監獄前
2.旧ザネッティ邸
3.美食街
4.宝石店
5.シスヤタ魔法局
↓
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 00:12:57.54 ID:JRTlwQuMO
3
197 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 00:39:35.29 ID:NdUrv+Fvo
ソピア「美食と聞いたら黙ってられないよね!」
美食街。
ソピア「美味しい匂いが、いっぱーい!」
男性「もう夜9時だぞ。なんで小学生がここに」
男性2「こりゃ悪い人に捕まる前に助けてあげなきゃな。オレ軍の人探してくる」
男性「頼んだ! おい嬢ちゃん名前は……っていねぇ!」
ソピア「駄目だ……この格好じゃ、夜出歩けない!」
アン「そんなことだろうと思ってましたぁ♪」
ソピア「アン!」
アン「アンが保護者代わりになりますよぉ」
ソピア「ありがとう!」
アン「ソフィーはどこに行こうと思ってました?」
ソピア「適当に、美味しそうなお店を探そうと」
アン「いけませんっ! そんな風に何にも考えないで美食街を歩いたら死んじゃいますよぉ!」
ソピア「し、死ぬ!?」
アン「はい! 脅しではありません!」
ソピア「ど、どんなお店があるんだろう……」
アン「2軒に1軒はアンブロシア並みのハズレですぅ!」
ソピア「アンブロシアはハズレじゃないよ!!」
1.ベーカリー『いきいきブレッド』
2.酒造『シャトー・プリチュール』
3.鮮魚店『賢者の石』
4.精肉店『生肉屋』
5.カフェ『エアー』
6.洋食店『ヒートフレイムプロージョンボンバー』
7.洋菓子店『ヘヴンズドア』
8.軽食屋台『鉱山グルメ』
↓1、2 2つずつ指定
198 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 00:41:18.25 ID:a/FODwFpO
17
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 00:42:55.43 ID:pfWqh/cI0
2と3
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 00:43:33.23 ID:RX4GSEHSo
68
201 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 01:43:06.08 ID:NdUrv+Fvo
ソピア「パン屋さんに行こう」
アン「行きましょー!」
ソピア「……アン。どうして後ろの方にいるの?」
アン「そんなことないですよぉ」
ソピア「ま、いっか」
ベーカリー『いきいきブレッド』
「パンが美味しいあなたを待っている!」
ソピアは店に入るなり頬をかじられた。
ソピア「いたい!」
戦士「よう、嬢ちゃん、ここは初めてか?」
パン「シャアア!」
戦士「……はあっ!」パクッ
パン「グギャアアア!」
ソピア「パンがいきいきしてる!」
職人「ここは……パンとの戦いを通じて己を鍛える店」
職人「我が丹精込めて育てたパン、簡単に喰えると思うべからず」
ソピア「きゃっ! いたた……本気を出せばこんなパンなんて……!」
ソピア「でも今は本気を出してる場合じゃない……」
ソピア「ああ、最高の香りが私を引き留める……! でも、これは私を釣ろうとするパンが仕掛けた釣り餌なんだ!」ガチャ
ソピア「……ぜーぜー」
アン「どうでしたぁ?」
ソピア「ハズレだったよ!」
アン「ここは安全な方ですよぉ」
ソピア「…………え?」
202 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 01:44:07.09 ID:NdUrv+Fvo
ソピア「遠くからでも分かる甘い香り……」
アン「この店はお菓子ですよぉ?」
ソピア「いいもん。見るだけだから」
洋菓子店『ヘヴンズドア』
「甘党以外お断り」
師匠「チッ、これしき耐えれずにどうする……!」
師匠「まだか……頭の中がおかしくなりそうだ……!」
店員「お待たせしましたー!」
師匠「釣りはいらん。退散だ!」シュバッ
ソピア「今のって……」
店員「こちらでお召し上がりですかー?」
ソピア「い、いえ。どんなメニューがあるのかを見学に……」
ソピア(す、すごい匂い……砂糖に全身を包まれてるみたい)
店員「初めてのお客様ですね。ではまずこちらのビスケットをご試食ください」
ソピア「は、はい。……アッマーーッ!! でもハーブの風味が素晴らしいィ! アンブラーの私も舌を巻くゥ!」
店員「お売りしても良さそうですね」
ソピア「…………どういうことですか?」
店員「試食の段階で吐きだしてしまう方が製品を食べてしまうと、最悪ショックで死に至る恐れがありますので……」
ソピア「」
ソピア「甘いアンブロシアだった」
アン「このお店、一度死亡事故が起きたんですよぉ」
ソピア「そういう意味で『天国への扉』なんだ……」
203 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 01:44:37.33 ID:NdUrv+Fvo
ソピア「あっ、酒屋だけどチーズやピクルスも売ってるんだ」
アン「こ、ここは……ダメですぅ!」
アン「あぁ……入ってしまいましたぁ」
酒造『シャトー・プリチュール』
「レディース&レディース! 私の発酵食品をご賞味あれ」
代理「いらっしゃいませ」
ソピア「ここもすごい臭い……。アンブロシアの別バージョンがいっぱい……」
代理「当店は発酵食品のお店です。店主の意向で女性には一品無料サービス&全品50%オフです」
ソピア「なんてあからさまな男女差別!」
代理「未成年にはお酒は売れません。これは私の意向です」
ソピア「パープルチーズ……泡立つヨーグルト……」
ソピア「マンドラゴラのピクルス……蛇酒『山脈大蛇の欠片』……」
ソピア「貴腐ワイン〜永遠の若さが欲しい貴女へ ……これぶっかけたら武器に使えるかな」
代理「あ、装備品ならそちらのコーナーです」
ソピア「武器売ってるんですか!?」
ソピア「アルコール放射器……泥酔爆弾……」
ソピア「細菌噴射装置……カビキラー(相手をカビさせて殺すスプレー)……」
ソピア「硫黄細菌の杖……脳拡張キノコ……」
代理「何か欲しい物はございましたか?」
ソピア「いりません」ニッコリ
代理「またお越しくださいませ」バラバラ
ソピア「店員さんが粉末状になって消えた……!?」
ソピア「もしかしなくても貴腐の店だよね」
アン「よくご無事でしたねぇ……」
204 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 01:48:14.08 ID:NdUrv+Fvo
ソピア「お魚のお店。料理も出してるんだって」
アン「ここで夕ご飯を食べましょうか」
ソピア「賛成!」
鮮魚店『賢者の石』
「作りたてほやほやの新鮮な魚介類」
ソピア「ヒラメのムニエルすっごく美味しかった!」
アン「新鮮な魚を使っている証拠ですぅ」
ソピア「でもどうして活きのいい海のお魚がこの町で出せるんだろう」
アン「余計な詮索はダメですよぉ」
ソピア「気になるから迷彩マントで……」
厨房。
ソピア(ここに魚の秘密が……!)
錬金術師「ふんふんふーん♪」
・材料
腐った肉×3
軽石×1
水魔術紙×1
賢者の石×1
錬金成功! → ヒラメ×1
ソピア「オエーッ!!」
アン「ここは鮮魚を錬成するお店なんですよぉ」
ソピア「知ってたなら先に言ってよ!」
アン「教えたら食欲が無くなっちゃいますよぉ……」
ソピア「なんてもの食べさせるの!」
アン「アンが払ったからいいじゃないですかぁ!」
ソピア「良くないよ! もっとまともなお店紹介してよ!」
アン「お昼のお返しですうー!」
ソピア「アンブロシアと一緒にしないで!」
アン「こっちは安全性に問題は無いですよぉ!」
ソピア「安心安全アンブロシア!」
アン「ふん!」
ソピア「むー!」
205 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 01:52:17.19 ID:NdUrv+Fvo
洋食店『ヒートフレイムプロージョンボンバー』……ただの激辛料理
軽食屋台『鉱山グルメ』……食べられる鉱石
精肉店『生肉屋』……次回少し登場します
カフェ『エアー』……店主が仙人、空気を食べる店
でした
明日の夜も少しですが進めます
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 01:53:55.94 ID:l0vMChHVO
乙
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 02:40:22.65 ID:ss9BmDmBO
乙
ハズレしかない
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 03:02:19.26 ID:G5tXLGzlO
乙です
フィナの師匠は何やってんだよw
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 07:35:47.99 ID:W/4bCRqgo
アンブロシアは当たりだろ! いい加減にしろ!
おつ
210 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 23:01:02.88 ID:NdUrv+Fvo
ソピア「ハーブは食べ物だけど、腐った肉は食べ物じゃないよ」
アン「まだ引きずるんですかぁ」
ソピア「だって……!」
アン「気分転換……じゃないですけど、ちょっと付き合ってくれませんか?」
ソピア「……何?」
アン「ちょっと……見ておきたい場所があるんですぅ」
ソピア「どこに行くの? あまり遠いところはやだよ」
アン「……旧ザネッティ邸に」
旧ザネッティ邸は現在
1.監獄
2.公園
3.墓地
4.自由安価
↓
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 23:03:08.33 ID:dE0Mvlor0
3
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 23:03:26.12 ID:pfWqh/cI0
2
213 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 23:27:45.31 ID:NdUrv+Fvo
公共墓地。
アン「……教会の墓地になってたんですね」
ソピア「もしかして、ニコラさんを探しに来たの?」
アン「……はい」
アン「せめて手がかりくらいあると思ったんですけど、ごめんなさい、無駄足でしたねぇ」
ソピア「たしか……火災で一家心中したんだよね。ザネッティ家の人たちもここに眠ってるのかな」
ソピア「公爵様の家だったのにどうしてそんなことになったんだろう……」
アン「その話をするなら先にどうして栄えたのかをお話しないといけません」
ソピア「あれ、知ってたんだ?」
アン「ザネッティ家は農民たちを酷使し、他の町よりも多くの税を要求し、シスヤタの全領民から嫌われていました」
アン「気に入らないという理由で処刑したり、若い子供をさらって奴隷にしたり、それはそれは横暴な公爵家でした」
ソピア「なんてひどい、貴族の風上にもおけないよ」
アン「ウベローゼン市の貴族が例外なだけですよぉ。直接悪いことしませんから」
アン「他の町の貴族のほとんどは真っ黒ですぅ。商会と同じくらいに……」
アン「そんなシスヤタ市である日、鉱脈が見付かったんですぅ」
ソピア「石炭だね」
アン「はい。それともう一つ、世界でここでしか採れない希少鉱物です」
アン「その宝石はニコライトと名付けられました」
ソピア「ニコライトって……ニコラさんから?」
アン「そうです。どうしてニコラはこんな名前を付けちゃったんでしょうねぇ……」
ソピア「名前を残したかったのかな?」
アン「話を戻しますぅ。鉱脈が見付かると、市民は裕福になりザネッティ家への怒りも減りました」
アン「さらにザネッティ家は自費で浄水施設を作ったのですっごく喜ばれました」
ソピア「いいこともするんだね」
アン「ただ、自分たちの食生活のためですよぉ。美食街が出来たのも、ザネッティ家による投資の結果ですから」
214 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 23:41:40.03 ID:NdUrv+Fvo
アン「市民からの評判が良くなった一方で、家の内部はまとまりが無くなりました」
ソピア「もしかして……鉱石の取り合い?」
アン「はい。元々欲深い一族でしたけど、お金が入って来てさらに狂っちゃったんですねぇ」
ソピア「そして最終的に一家が崩壊して、心中を……」
アン「と、言われています。火災から逃げ延びた庭師の証言が新聞に載ってましたぁ」
ソピア「たまに墓石にへこみがあるんだけど、これ何だろう?」
アン「ニコライト鉱石が入ってたんだと思います。盗まれちゃったんですねぇ」
ソピア「これだけ人目に付かないとね……」
アン「ちなみにこれがニコライトですぅ」
ソピア「持ってたの!?」
ソピア(指輪にはめ込まれた大粒の宝石はピンク色で、その中に輪っかになった虹が入っている)
アン「昔見せたじゃないですかぁ? アンの宝物って」
ソピア「これがそうとは思わなかったの。どこで手に入れたの?」
アン「拾いましたぁ」
ソピア「拾った、って……」チラッ
アン「お墓から盗んでませんからねぇ!」
ソピア「じゃあ、誰かの家から……!」
アン「街道で拾ったんですぅー! それにこんな大粒の宝石、普通ならホワイトシーフや黒魔術師に頼んで何が何でも探すはずですぅー!」
ソピア「探してないからいいってこと……?」
アン「そういうこと! 持ち主が現れたら返しますよ!」
ソピア「実は私、小さなころ街道でお母様の指輪を落としてしまって」
アン「あげませんよぉ」
215 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 23:44:26.40 ID:NdUrv+Fvo
一方、ヒレアとマリンはハルカと行動していた。
ハルカ「矢の補充付きあってくれてありがとね」
ヒレア「魔法弓は使わないの? 矢が必要ない弓もあるって聞いたけど」
ハルカ「あたし、魔法の適性があんまり無いから……。どんな魔法でも選べるのって実はすごいことだよ」
ヒレア「そうだったの。ごめんなさい」
ハルカ「少しお食事しない?」
ヒレア「うん」
ハルカ「肉料理のお店。ここでいいかな?」
ヒレア「いいお肉使ってそうね」
フード&バー『マンイーター』
「当店では精肉店『生肉屋』から卸した肉だけを使用しております」
ハルカ「メニュー……変わった肉ばかりね」
ヒレア「スライム肉ってそれ液体じゃないの……?」
ハルカ「普通に牛肉でいいかな……。高級なのに意外と安いから」
ヒレア「私も」
常連「裏メニュー、もも」
店員「かしこまりました」
ハルカ「……裏メニュー、頼んでみる?」
ヒレア「アンブロシアよりひどい食事なんて無いわ。物は試しに」
ハルカ「あたしは遠慮しておくよ……」
ヒレア「もぐもぐ……」
ハルカ「どう?」
ヒレア「……肉が少ないわ。普通に牛肉の方が美味しい」
ハルカ「そうよね……。美味しいから高級なんだからね、牛は」
「吸血鬼のお肉ってどんな味がするのかしらぁ……♪」ペロリ
216 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/22(火) 23:45:10.22 ID:NdUrv+Fvo
シスヤタ市、裏路地。
ハルカ「ヒレアさんはもう準備はない?」
ヒレア「無いわ。先に集合場所に行きましょ」
ブチッ
ヒレア「え……?」
ハルカ「ヒレアさん、腕が……!」
背後から咀嚼音。
ヒレア「誰!?」
「ほどける食感、闇の味……煮込んでスープにしたいわぁ……♪」
そこではウェイトレスの服を着た女が、半分霧状になったヒレアの腕を片手に持って立っていた。
「はじめまして!♪ 私は生肉屋の店主です……先程はお召し上がりありがとうございました♪」
ヒレア「ハルカ、危ない!」バッ
「活きのいい吸血鬼だこと……♪」ウットリ
ハルカ「は、早い……人喰い……?」
「味見させてぇ……?♪」
ヒレア「……よく分からないけど、止めないと」
マリン(ヒレアー! こいつは共和国軍の勲章を持った強者『悪食』よー!)
ヒレア(強者……あの偽魔人と同じくらい強い相手……)
マリン(ここで倒しておけばソフィーの危険を減らせるわー)
ヒレア(わかった。平和のためにもこの食人鬼はここで倒す)
ヒレア「許さないわ。あなたは絶対に監獄送りにする。今までに何人を手にかけて来たの?」
悪食「食物連鎖ですよ……私たちは命をいただいて生きている……動物でも植物でも人でも同じこと……♪」
悪食「さっきあなたも食べてたじゃない?♪ ……あれ、人間のお肉です……♪」
ヒレア「…………こんなこと言われても吐かないなんて、私、頭の仲間で人間やめちゃったのかしら」
悪食「うふふ……♪ 吸血鬼のお肉を逃すわけにはいかなぁい……♪」スチャ
ハルカ「あれ、包丁なの? ……剣より長い」
悪食「では……すべての命と神様に感謝をこめて……」
悪食「……いただきますっ!!♪」
↓コンマ51以上で撃破、50以下で逃げられる
217 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 23:46:49.54 ID:7FlNiRxBo
ソピアじゃないから大丈夫
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/22(火) 23:49:14.46 ID:dE0Mvlor0
あぶねぇ
219 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/23(水) 00:12:55.83 ID:evw+23Uto
ヒレア(常人とは思えないほど速い、でも)
悪食「手ごたえが無い……?♪」
ヒレア「あなたに霧が食べれるの?」
悪食「霧肉ぅ!♪ 口に入れればなんだってお肉なのぉ……♪」
ハルカ「……はっ!」バシュ
悪食「あむ。ごっくん」
ハルカ「この速さの矢を食べるの……!?」
悪食「あなたはデザート♪ メインディッシュは吸血鬼ぃ♪」
悪食「……」スッ
ヒレア「……止まった?」
ハルカ「あれは居合! 逃げて!」
悪食「解体っ!♪」ヒュッ
ヒレア「うあっ……」
ヒレアは一瞬で関節や首を切断され、調理しやすい大きさにカットされた。
兵士100人を相手にする強者の試練……悪食と呼ばれる彼女が挑んだ際には兵士の9割が死亡したと言う。
だが、魔力を伴わない斬撃がヒレアに通用するはずもなかった。
悪食「スープを用意、沸騰を待つ間に内臓を取り除いて3枚おろし」テキパキ
見惚れるような手さばきでヒレアを調理していく悪食。
悪食「みじん切りにした矢はいれません……♪ 次、料理の邪魔したらスムージーにするから」
ハルカ(空中で……! 駄目だ、敵わない……)
悪食「腕と脚は洗ってから皮ごとフライ、頭と内臓はよく加熱してパイに挟んで……♪」
悪食「できあがりぃ♪ もぐもぐ…………」
ものの3分で料理を完成させてそれを一瞬で腹に収める。
悪食「」バタリ
倒れた悪食の口の中から黒い霧が溢れだし、ヒレアの形に戻る。
ヒレア「胃袋の中は気持ち悪かった……」
ハルカ「…………」
ヒレア「……すごいショックを受けたのね。後でソフィアの日魔術で癒してもらいましょ」
220 :
◆k9ih1s9J/w
[saga]:2016/03/23(水) 00:38:05.06 ID:evw+23Uto
宿屋前に集合した一同は再びソピアの異空間にいた。
トール「なるほど……この町で食事をしてはいけませんね」
ハルカ「キミは大丈夫だった……?」
トール「僕は携帯食品を持ってきてたので……」
ヒレア「人間を食べて、人間に食べられたわ」
ソピア「お姉様に負けた……!」
アン「張り合うところじゃないですよぉ!」
ソピア「でも悪食って人、見た目で吸血鬼だってよくわかったね」
ヒレア「においで分かったんじゃないかしら……。料理人の上位職なんでしょう?」
ハルカ「料理界……恐ろしい世界ね」
アン「フォローしておきますけど、『バーテンダー』はカクテル作りをはじめとした美しいテクニックを持つだけで、人喰いは普通いませんし」
アン「『調合士』も料理に特殊な効果を持たせるだけで、アンブロシアのような変な効果を売りにしてるお店ばかりじゃありませんから、誤解しないでください……」
ソピア「改めて役割分担しよう」
ソピア「さっき監獄の地図を見て来たんだけど、広いから簡単には助け出せないと思う」
アン「勲章を持った人がたくさん来てますもんねぇ」
ソピア「私一人だけなら警備のふりをして奥まで行けそうだけど、戦えない貴族と王族を逃がすのは大変そう」
ソピア(イデアさんも連れていかないといけないしね……)
ハルカ「強者程度ならヒレアさんが全滅させられるんじゃないかな……」
ヒレア「ソピアちゃんが奥まで行って、私が霧で敵を全員眠らせる。……それだけでいいんじゃない?」
ソピア(ここにきてイデアさんが邪魔になったよ……)
トール「一応、ヒレアさんが対策されてた時のことも考えておきましょう」
ハルカ「その時は、あたしたちで引きつけておくしかないと思う」
ソピア(奥まで全員で突っ切って、ルーンで転移魔法陣を作って、魔人先生の城まで逃げるのも手かな)
ソピア(私たちは王子様に合流しないといけないけどね)
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