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0079 -宇宙が降った日-
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1 :
キャタピラ
◆EhtsT9zeko
:2016/02/17(水) 17:13:37.14 ID:F4VZZddn0
*宇宙世紀ガンダム(UC0079)の二次オリ作です。
*原作キャラの登場有無はわかりませんが、出てきても道端ですれ違うレベルです。
*世界観だけお借りして勝手に話を進めていきます。
*if展開は最小限です。基本的に、公式設定(?)に基づいた世界観のお話です。
*公式でうやむやになっているところ、語られていないところを都合良く利用していきます。
*レスは作者へのご褒美です。
*更新情報は逐一、ツイッターで報告いたします
ツイッター@Catapira_SS
以上、よろしくです。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1455696807
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/17(水) 17:24:07.21 ID:F4VZZddno
故事にはこうある。
その男は根っからの心配性で、ついには「空が落ちてくる」というあり得ないことを恐れ始めた。
起こりえない事象をむやみに心配する様を、その男の名を取って、“杞憂”というらしい。
しかし、その男が心配した「空が落ちてくる」という事象は、今まさに俺達の頭上で起こっていた。
ここは、オーストラリア南部にあるメルボルンの連邦軍基地。基地には今、膨大な数の一般市民が押し寄せて、混乱の一途を辿っている。
数時間前、連邦政府からの緊急事態宣言が発令された。サイド2のスペースコロニー、アイランドイフィッシュが、地球の重力圏へ接近しているとの報だった。
地球全土に警戒態勢が敷かれる中、連邦宇宙軍がスペースコロニーを伴って接近しつつあるジオン公国軍を迎撃したが、ジオン側の新型機動兵器に壊滅させられた。
ただし、その迎撃作戦はある意味では成功を収めていたらしい。ジオン軍の狙いは連邦軍総司令部のある南米だったはずだ。しかし、迎撃によってコロニーの軌道が逸れた。
そしてその結果が、これだ。
俺は、小銃を構えて輸送機へと続く民間人の列を制しながら、青い空を見上げた。
そこに見えるのは、まるで昼間に浮かぶ月のように白く描き出されているコロニーの前面部だった。
「くそっ…こんなペースじゃとても間に合わないぞ…」
傍らで、同期のカイル・スミス軍曹が押し殺された声色で呟く。
滑走路脇のエプロンに詰めかけている民間人はそれこそ数え切れない海のようだ。全ての輸送機を回したところで、ここにいる人間の一割を運ぶことすらままならない。
それでもなお、俺達は混乱する民間人を怒鳴り付け、ときには銃口を突き付け、輸送機へと続く列に付かせる。ここに民間人がいる以上、避難誘導をするのが俺達の務めだ。
例えそれが間に合わないと分かっていたとしても、自分達だけ輸送機でトンズラするワケにはいかなかった。
こんな事態になればただでさえ混乱するというのに、このオーストラリアにコロニーが落下すると見込まれた直後に出された二つの命令によって、俺達の初動は大幅に遅れた。
総司令部から直接飛んできたのは、最初に「全力迎撃せよ」で、各員が持ち場に走り始めたところで「離脱せよ」の指示。
その頃には民間人が基地のあちこちの門から押し寄せて来ていて、そのときになってやっと俺達は、輸送機や車輌を回す準備に入るという具合いだった。
「おい、列を乱すな!」
不意にカイルがそう怒鳴って、小銃を構えた。しかし、銃口を向けられた中年の男はカイルの胸ぐらを掴み
「たた、頼む…! 金なら払う、優先で逃がしてくれっ…!」
と懇願する。そりゃぁ、そうだろう。もし逆の立場だったら、俺だってそうしたい気分だ。
「無理だ。列に戻れ」
カイルが無碍にそう言い捨てると、中年男は突然に怒りの表情を剥き出しにした。
「貴様、俺がどれだけ税金を収めてると思ってるんだ! その辺の貧乏人と一緒にするな! 誰のおかげで飯を食ってると思ってる!」
男はそう怒鳴って、今にもカイルに殴り掛からんばかりだ。俺は慌てて男の体をカイルから引き離して腕の関節を固め、地面へと引き倒す。
「ぐぅっ…! 何しやがる! 民間人に手を出して良いと思ってるのか!?」
男はもがきながらそう俺に主張してくるが、俺の答えは明白だ。
「緊急事態宣言下ですので、公務執行妨害に当たります」
俺は、腰のポーチから手錠を抜いて男の手首に掛け、カイルに手首の手錠の鎖と交差させるようにして、足首にも手錠を掛けるよう言った。
それから俺は男を引きずって列から離し、エプロン隅に放り投げる。命を選別する権利は、俺にはない。だが、俺達の仕事が滞れば、拾える命すら取りこぼす。
その可能性は排除して然るべきだ。そしてそれは、他の民間人に対しても混乱を制御する抑止になり得る。
抵抗すれば、逮捕拘束されて輸送機には乗れなくなる、と目に見えて理解してもらえるからだ。
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