僧侶「ねえねえ、勇者様」 勇者「なんだい?僧侶ちゃん」 賢者「その2だよ」

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125 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:12:33.41 ID:rGqpR/fio
[似た者同士の二人]


王様「姫君、なかなか鍛えておるな」

姫「王様も凄いわ、今のキロ5分程度じゃジョギングでしょう?」

王様「そうだな、体をじっくり温めるには良いくらいかな」

姫「走ったらお手合わせお願いしていいかしら?」

王様「もちろんだとも、このまま走るだけで満足する訳無かろう。姫君もそうだろう?」

姫「えへへ、バレちゃった?」

王様「そりゃあそうだ、見るからに体が疼いておる」

姫「世界王者の稽古なんて、絶対みんなに自慢できるわね」

王様「やるからには本気が私の流儀、着いてくるのだぞ?」

姫「もちろん!」 ニコニコ
126 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:13:09.35 ID:rGqpR/fio
[メイドちゃんが話す内容じゃないんだよなぁ]


異国王「メイドさん」

メイド「どうされましたか?」

異国王「本来なら王に話すべき内容なのだが…」

メイド「この私で宜しければ、王様がああですから」

異国王「そうだな、王がああだからな…」

メイド「して、お話とは?」

異国王「実はな、この国とわが国で同盟を結びだいのだ」

メイド「…どうしてまた?異国王様の国は資金や資源が豊富です、他の国から同盟や協力の打診は後を絶たないと思いますが?」

異国王「確かにな、だがその同盟も表向きだけのものが多い。わが国の資金と資源目当ての張りぼてとも言うべき同盟がな、何かにつけて金、金だ」

メイド「それはまた…、資金豊富な国の宿命と言いますか」

異国王「だが、この国は違う。少しの時間であるが王の色眼鏡で物を見ない大らかさ、メイドさんの気配りの細やかさ、そして何より金よりも人を大切にする民族性。これが本当に私の身にしみたのだよ」

メイド「身内を誉めるようで恐縮ですが、その教えを説いて下さったのは間違いなく王様です。表はああですが、中身はしっかりと地に足着けて政治に取り組んでおりますわ」

異国王「なるほどな、この国が人気な訳がよく分かった。まずます同盟を組んで、協力しながら歩きたいと思うよ」

メイド「本件は王様に漏れなくお伝えします、失礼な話、二つ返事で了承するものと思いますが」

異国王「あんた、本当にメイドさんなのかね?」

メイド「何故か知りませんが、政治までやらされてしまって…」フゥ…

異国王「…ああだからな」

メイド「ええ、ああだからですね…」

異国王「しかし、姫があそこまで王を慕っておるのだ、間違いなく王は悪人ではないだろう」

メイド「姫様は予知か何かのお力が?」

異国王「野生のカンと言うべきか、姫は今までも何かと同盟を結ぶ協議を行った国の王族を全て嫌っておった。姫の言うことも分かるが、私は立場上そんな態度は取れん。それを知ってか知らずか、全ての連中が金を貪る腹案を叩きつけてきた」

メイド「野生のカン…、王様と本当にそっくりですねぇ」

異国王「それがどうだ、ここの王には何の疑いもせず懐いておる。従者ですらここまで気を許した者は爺のみな姫がだ」

メイド「良くも悪くも、王様は真っ直ぐで曲がった事が嫌いですから。姫様もそれをすぐに見抜かれたのでしょうね」

異国王「これから長い付き合いになるが、姫を可愛がってやってくれんか?」

メイド「承知いたしました、このメイドめにお任せを」ペコッ
127 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:13:37.45 ID:rGqpR/fio
[拳で語り合うんですよ]


王様「ほれほれ、手が止まっておるぞ」

姫「はっ!きぇー!」ガガッ!

王様「打撃に重さが無ければ、手数だ、手数!」

姫「ふっ!はぁ!」バキッ!ドゴッ!

王様「足技も絡めろ!手だけでは単調過ぎて手数が増えんぞ!」

姫「うっ!あー!」ドドドッ!

王様「そう、それだ!もう一押しして一気にたたみかけろ!」

姫「いっ!はぁ…はぁ…」

王様「その若さでよくここまでたどり着いたものだ、日頃の稽古を高いレベルでこなしている良い証拠だ」

姫「…王様…に…、片…手しか…、使わ…せら…れない…」ハァ、ハァ

王様「当たり前だ、これを片手で凌げずして世界王者など夢もまた夢。私に両手を使わせて初めて二流だ」

姫「私は…、二流ですらないのね…」ハッ、ハッ

王様「バカにしている訳ではない、誰も二流未満から始まるのだからな。そして一流はその二流がいるから初めて一流でいられるのだ、二流だとバカにする奴は一流とは言えんし私が認めん。姫はその一流になる資質は十分にある」

姫「…うん、頑張る」

王様「若い事はいいな、息の整い方が段違いに早い。よし!もう一本いくぞ!」

姫「はい!やぁー!」ドッ!

王様「乳酸も爆発力に変えてみせろ!そうでないと世界では勝ち抜けんぞ!」


−ダメだこいつら、政治を全くやってない−
128 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:14:09.50 ID:rGqpR/fio
[ペットって癒やされますよね]


−事情を聞いた魔王が子犬を連れてきました−


子犬「わん!」フリフリ

異国王「かわいい奴だなぁ、お前は」ナデナデ

メイド「ペットセラピーとは、賢者様もお考えになられましたね」

異国王「ああ、ギスギスした感情が柔らかくほぐれていくようだ」

メイド「本当ならにゃんこもお連れしたいのですが、あの子はどこ行ったのか…」

異国王「猫は気まぐれと言うしな、仕方無かろう」

メイド「今度お連れしますね」

異国王「あまり無理はさせんでいいからな」

メイド「承知いたしました」

異国王「そう言えば、魔王がいないが」

メイド「畑の世話をしてくるそうですよ、しばらくしたら戻るそうです」

異国王「魔王の畑か、一度見てみたいものだな」

メイド「今度お散歩で行ってみましょう、魔王様にはお話しておきます」
129 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:14:36.61 ID:rGqpR/fio
[楽しいとついついやり過ぎちゃうよね]


王様「メイド、戻ったぞ」

メイド「おかえ…って、姫様!?」

姫「」グッタリ…

王様「姫の強さで楽しくなってしまってな、ついつい稽古をやり過ぎてしまった」

メイド「異国の姫様に何てことを…」

異国王「よいよい、煩いのが黙ってありがたいわ」

王様「異国王、こいつは強くなるぞ。間違いなく私を脅かす存在になる」

異国王「まったく、武道の才能など誰に似たのやら」

爺「間違いなく奥様ですな、国でも有数の武闘家でした。懐かしゅうございます」

異国王「…奴も好きだったな、格闘技の稽古が」

爺「ええ、毎日のように泥だらけになって帰ってきておりました」

王様「…何かすまんな。色々と思い出させてしまったか」

異国王「いやいや、奴はしんみりする事が嫌いだったからな。笑い飛ばす位で丁度良いのだ」

メイド「強くて明るい素敵な奥様ですね」

異国王「うむ、今でも自慢の妻だよ」
130 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:15:05.84 ID:rGqpR/fio
[食事と言えばこの人でしょう]


異国王「病気ではなかったとはいえ、食欲が無くてな…」

メイド「うーん、病後食は私も苦手ですから、お助けカードを使いましょう」


−メイドさんは僧侶ちゃんを呼びました−


僧侶「異国王様、こんにちは!」ニコー

異国王「こんにちは、可愛らしい僧侶さんだね。この人がお助けなのかい?」

メイド「料理の鉄人です」

僧侶「単なるお料理好きなだけですよー」

異国王「その若さで大したものだよ、私は料理がからっきしでね、料理出来る人は心から尊敬するんだ」

メイド「僧侶ちゃん、とびきりのものを」

僧侶「分かりました!」


−僧侶ちゃんは野菜たっぷりの雑炊を作りました−


僧侶「お待たせしました、お野菜たっぷりのお雑炊です」

異国王「いい匂いだ、食欲が出てくるな」

僧侶「お野菜は大根とキャベツとニンジンです、繊維がなるべく残らないようお出汁と共に圧力鍋で炊きました」

異国王「いただきます…むお!?この出汁は一体…」

僧侶「実は、ぐんたいかにさんのお出汁なんです」

異国王「なに!?ぐんたいかにの出汁だと?」

僧侶「ぐんたいかにさんをよく洗って、2時間ほどお出汁をいただきました。それを保存していたので今回使いました」

ぐんたいかに<サスガニ、ノボセルカトオモッタヨ…

異国王「素晴らしいの一言だ、パンチのある味だがあくまで出汁の立場を超えない。絶妙とは正にこの事だ」

僧侶「大根とキャベツは消化を助けますし、ニンジンは栄養がたっぷりです。ご飯はあえて少し硬めにして噛みごたえを出してます」

異国王「止まらん、食べるのをやめられん」アフアフ

僧侶「たくさんありますから、おかわりをどうぞ」

異国王「食欲が無いのがウソのようだ、食欲が湧いて出てくる」

僧侶「お姫様とお爺様のお食事はまた別にご用意しますね」


メイド「やっぱり僧侶ちゃんはすごいなぁ…」
131 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:16:02.89 ID:rGqpR/fio
[王室の依頼なので、公共事業?]


王様「おお、側近ちゃん。呼び出して済まんね」

側近「王様直々にお呼びだしですか。と側近は少し身構えます」

王様「そう警戒せんでよい、実は頼み事をお願いしたいのだ」

側近「頼み事…ですか?」

王様「君の生放送チャンネルを使って、今度行う異国王との対談を放送してほしい」

側近「それは可能ですが、私の機材を使って王室のチャンネルを作成した方が良いのでは?と側近は当たり前の提案をします」

王様「我々はそこまで生放送に関して知識が無い、餅は餅屋に頼みたいのだよ。またその後に継続して生放送を行う事も無いだろうしな、チャンネルを立てるだけ無駄だと思っている。そしてマスコミへの外注など論外だ、かいつまんでの報道など真実でも何でも無い」

側近「はあ…、ただ私のチャンネルはそこまで有名ではありません。どこまで人に周知出来るか…」

王様「そこは我々が大々的に宣伝するつもりだ、君のチャンネルにも人が集まって一石二鳥ではないかね?我々をダシに使ってくれて大いに結構だ」

側近(確かに、最近は登録数が伸び悩んでいた。動画も再生数が頭打ち傾向、ネタもマンネリ化しつつあった。ここで王室が絡めばあるいは…)

王様「どうかね、悪い話ではないと思うが」

側近「…分かりました、同盟国として魔王様との協力という形でお受け致します。と側近は腹をくくります」

王様「それは良かった、内容は概ねそちらに任せる。最終的な構図が出来上がったら教えて欲しい」

側近「はい、直ぐに仕上げて参ります。と側近は大仕事に取りかかります」
132 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:16:47.06 ID:rGqpR/fio
[腹が減ったらうちに来い!]


−姫と爺には回鍋肉と中華スープ、デザートにオレンジシャーベットを出しました−


姫「これおいしい!うちのシェフとは比べものにならないわ!」

爺「この年で炒め物をこれだけ食べたのは久しぶりですな」

僧侶「良かったです、お口に合ったようで」

姫「この回鍋肉って料理、油がしつこく無いのね」

僧侶「油の量は極力減らしてます、アスリートのお姫様とお年を召されたお爺様に合わせてみました」

姫「ご飯おかわり!もう大盛りの更に大盛りね!」

爺「姫、はしたない真似はやめて下され」

僧侶「気にしないで下さい。お姫様、いっぱい食べて下さいね」


メイド「王様にあれだけしごかれたのに、姫様も元気ねぇ…」


−この夕食で、姫は4合の飯を胃に納めた事件−
133 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:17:17.92 ID:rGqpR/fio
[平和ならニートでも仕方ない職業の第一位(当社調べ)]


勇者「異国の王様が来てるんだね」

勇者「僧侶ちゃんは料理で、魔王は畑で賢者ちゃんは医者で」

勇者「側近ちゃんも王様に何か頼まれてたようだし…」


勇者「僕は何もしてないじゃん!」ガタッ


勇者「まぁ、いいか」

勇者「とりあえず、留守番してよ…」スッ…


ドラちゃん「ナーオ(勇者は存在価値だけで食えるのに何いってんだろうね)」


−今日のドラちゃんは少し辛め…−
134 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:17:44.82 ID:rGqpR/fio
[寝る子は育つんだぜ]


姫「」スヤスヤ


メイド「姫様はお休みですか」

爺「いやはや、お恥ずかしい限りですな。腹が膨れたらそのまま寝るとは、だらしない姿を見せてしまったようで…」

僧侶「たくましいお姫様ですね、物事に何も動じなくて堂々としてます」

爺「寝顔はまだまだ子供ですが、その剛胆さはますます奥様に似てきておりますよ」

メイド「頼もしいじゃないですか、姫様のこれからが楽しみでしょう?」

爺「ええ、私の手をいつかは離れると考えると寂しくなりますな」

僧侶「凄いですね、尊敬しちゃいます」

爺「生い先短いじじいの頼みです、どうか姫様をよろしくお願いします」

僧侶「はい、こちらこそ!」

メイド「異国王様も同じ事を申されてましたわ、みんな姫様がかわいいのですね」
135 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:18:11.83 ID:rGqpR/fio
[農業は最高の贅沢だと思う]


異国王「魔王の畑を見てみたいのだが」

魔王「ああ、メイドから聞いてるよ。別に構わんが大して面白みもないぞ?」

異国王「農業を見たいのだ、私の国は農業を忘れかけているのでな。是非とも参考にさせて欲しい、我々も農業をもう一度復活させたいのだ」

魔王「分かった、行くときはいつでも声をかけてくれ。案内しよう」

異国王「先ほどの食事で魔王が作った野菜を食した、味が濃くて美味しかったよ。あんな野菜は久しぶりだったな」

魔王「誉めてもらえて嬉しいよ、生産者としての喜びも農業の醍醐味だからな」

異国王「我々は大事な何かを忘れている、それが何か分かった気がするよ」

魔王「やはり人間も魔族も土をいじってナンボだねぇ」

異国王「あんた、面白いな」

魔王「畑いじる魔王なんて俺くらいなもんだよ」

異国王「魔王が何人もいては、こっちが困るがな」フフッ

魔王「それもそうか」フハハ
136 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:18:50.67 ID:rGqpR/fio
[体力回復には寝る事が一番]


−子犬は異国王様のベッドで寝ています−


子犬「」スヤスヤ…

異国王「寝てしまったか、昨日まで見ず知らずの私の前で、この子は何事も無いように寝ているな。大したものだ、正に大物だよ」

異国王「今日は寝よう、ここに来て一日一日が楽しくて仕方ない」

異国王「良い静養になるな…」ウトウト

異国王「」スウスウ…
137 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:19:57.26 ID:rGqpR/fio
[勇者の呪い、またもや発動]


勇者「何かさ、座ると左の太ももが張るっていうか、つるように痛いんだよね」

僧侶「勇者様は腰が悪いんですか?」

勇者「いや、そんな事は…」

僧侶「うーん、またお医者様に見て貰うしか無いですね」


−医者と言えば、この人!−


賢者「で、私の出番なんだね」

勇者「座ると太ももがつるように痛いとかあるの?」

賢者「それ、多分腰椎ヘルニアでしょ。ヘルニアが元で坐骨神経痛も出てる感じ。見た感じ軽いけど筋肉も硬くなってて痛みが出てるかも」

勇者「えー、そんな筋肉が硬くなることしてないよ?」

賢者「動かなすぎ」

勇者「うぇっ」グサー

賢者「まぁ、勇者が暇なのは平和な証拠だし構わないんだけど、ぐうたらしすぎ」

勇者「返す言葉もありません…」トホホ…

賢者「また病院で見て貰おう、私だけの判断じゃ何とも言い切れない。腰椎は専門外だし」


−診断の結果、初期の腰椎ヘルニアでした−


賢者「ほら、私の読み通りでしょ」

勇者「賢者ちゃん、すげーんだけど」

賢者「名医様と呼んでくれていいんだぞ?」

勇者「名医様」

賢者「いざ言われるとくすぐったいな、やめとこう」
138 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:23:13.12 ID:rGqpR/fio
[たまには一献]


魔王「賢者、一杯付き合ってくれ」

賢者「構いませんがお酒も久しぶりですね、何かありましたか?」

魔王「ジパングへ武器のメンテナンスに行った時にな、鍛冶の主人から貰ったんだ」

賢者「へぇ、中身は何ですか?」

魔王「ジパングの酒、日本酒と言うそうだ。国士無双という銘柄だと聞いた」

賢者「名前からして強そうなお酒ですねぇ」

魔王「冷やすかぬるく温めるのが良いそうだ、ぬるく温める事をぬる燗というそうでな。主人はだら燗とも呼んでいた」

賢者「お酒を温めるんですね、ホットワインとかホットウイスキーみたいなイメージでしょうかね」

魔王「徳利という酒を入れる器とお猪口という飲む器をジパングで買ってきた、これで実際に飲んでみよう」

賢者「温めるのはどうすれば?」

魔王「徳利を電子レンジに入れて少し温めれば良いそうだ」

賢者「なるほど、そういえば電子レンジにお酒とか書いてあるボタンがありましたね」
139 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:23:43.15 ID:rGqpR/fio
[酒好きにはたまりません]


魔王「早速飲んでみよう、まずは冷えた状態だ」

賢者「この徳利に入れたお酒をお猪口に注ぐんですね」チョロチョロ

魔王「お猪口も小さいからな、すぐいっぱいになってしまう」チョロチョロ

賢者「それでは魔王様、乾杯」

魔王「ん、乾杯」

賢者「」グイッ

魔王「」グイッ

賢者「ん、少し甘くても良いかも…うはっ、何か後から辛いですね。喉がピリピリします」

魔王「むお、甘さの後に辛みが来たな。少し辛いとは言われていたが時間差か…」

賢者「これ酒飲みにはたまらないでしょう、刺激がクセになりそう」

魔王「後からくる風味がいいな、強すぎず弱すぎずいい感じだ。香りで旨味を感じるぞ」

賢者「あー、慣れるとこれ嫌いじゃ無いですねー」グイッ

魔王「うん、なかなか進む」グイッ


賢者「徳利が終わっちゃいましたね」

魔王「次はぬる燗というやつにしてみようか」

賢者「早速やりましょう」


電子レンジ<ウム、イイグアイダゾ


賢者「どれどれ…」グイッ

魔王「ぬるいとどうなるやら…」グイッ

賢者「わっ、甘さに酸味が出ましたね。美味しい、どんどん入っちゃう」

魔王「んー、これは旨いな。一気に酒の性格が変わったぞ」

賢者「恐ろしいお酒ですね、気付いたら結構飲んでますよ」

魔王「まだあるからな、また少ししたら飲もう」

賢者「久々に明日は二日酔いにならないか心配…」


―いつの間にか2合ずつ平らげた二人でした―
140 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:24:11.62 ID:rGqpR/fio
[ヘビーユーザーじゃないからこれで十分なんです]


僧侶「ねえねえ、勇者様」

勇者「なんだい?僧侶ちゃん」

僧侶「勇者様宛てにお荷物が届いてます」

勇者「お、頼んだタブレットが来たかな」

僧侶「何を買われたのですか?」

勇者「iPad Airだよ、2じゃない古い方ね。公式サイトで再整備品が安く出てたからね」

僧侶「あれ、一番新しいのは何でしたっけ?」

勇者「iPad proかな、でも高いしそこまで高い性能生かす使い方しないからね」

僧侶「この家でバリバリ使いこなすのは側近のおねーさん位ですね」

勇者「わざわざ古いのを買うなんて、側近ちゃんに呆れられそうだけどね」

僧侶「良いと思いますよ、相応の使い方に合った物で」

勇者「うん、僕もそう思う」


―とりあえず買ってみました―
141 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:25:04.48 ID:rGqpR/fio
[パソコンを持っていない人、増えてます]


勇者「側近ちゃん側近ちゃん」

側近「何でしょう?と側近は勇者殿の持っているiPad Airを見つけます」

勇者「側近ちゃんはiPadをどんな風に使ってるの?」

側近「そこまで特殊な使い方はしていませんよ」

勇者「それでも僕みたいに動画見るとか、ネットするとか位じゃないだろうしさ、参考までに聞きたくてね」

側近「なるほど、それではiPad Proを買うときのお話をしましょうか」

勇者「買うとき?買った後の話じゃないんだね」

側近「iPad Proの発売日に並んだ時、私は暇つぶしで生放送をしていたのです」

勇者「へー、外でも実況するんだ」

側近「Air2を使いながら放送していましたが、最後の方はオフ会の放送みたいなものでしたね。皆して騒いで店員さんに怒られそうになりました」

勇者「凄いね、その生配信に関する根性が」

側近「仕方ありません、私も生主として生きる道を選んでいますから。新製品のレビュー動画はなかなか再生数が伸びます」

勇者「高い買い物もあるだろうし、側近ちゃんも色々使うもんね」

側近「でもその位でしょう、勇者殿と違うiPadの使い方は」

勇者「そうなの?もっと色々使ってると思ってたよ」

側近「iPadでは足らない事はiMacを使います、タブレットとパソコンの差は大きいですよ」

勇者「そう言えばパソコン持ってないや」

側近「余程がない限り必要はないですからね、最近は大概の事がタブレットやスマホで足りますよ」

勇者「そっかー、そういうものなのか」

側近「パソコンの必要が無くなる時が来るかも知れません。と側近は一時代の変化を実感します」
142 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:25:41.75 ID:rGqpR/fio
[わんわん、さむさむ]


―朝4時―


子犬「」スヤスヤ…

子犬「」ブルブルッ…

子犬「!」ムクリ


―子犬は魔王の部屋に行きました―


魔王「」グウグウ…

子犬「」モゾモゾ

魔王「んん…?」

魔王「何だ、お前寒いのか」

子犬「わう」

魔王「ほら、布団の中入れ」

子犬「」ムフー

魔王「もう少しそこで寝てろ、俺も寝る」


魔王「」グウグウ…

子犬「」スヤスヤ…


―この日から、わんこは魔王のお布団で寝る事になりました―
143 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:26:15.86 ID:rGqpR/fio
[ワンワン動画]


僧侶「ねえねえ、勇者様」

勇者「なんだい?僧侶ちゃん」

僧侶「わんちゃん専用の動画サイトがあるそうです」

勇者「わんこの動画かー、どんなのだろう?」

僧侶「早速見てみましょう」

勇者「うん、そうしてみよう」


―動画サイトで映像を見ています―


僧侶「色々なわんちゃんがいますねー」

勇者「子犬も可愛いけど、大人の犬も可愛いね」

僧侶「やっぱり可愛いですね、わんちゃん」

勇者「うん、可愛い」
144 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/15(木) 21:30:58.61 ID:rGqpR/fio
今回はこの辺で失礼します

前半は珍しく物語、後半はいつもの日常を書きました
物語と日常の時系列は全く関連が無いものとお考え下さい
あと投下して気づきましたが、ニートな職業って何や…
アホ丸出しな小生を笑ってやって下さい

今年もまた年末から年始にかけて何かネタ投下が出来ればいいなーと思ってます
今まで通りチラシの裏レベルなのはご愛嬌という事で…
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/15(木) 21:37:19.58 ID:xO2LjH4eo

出汁を取られてものぼせる程度で済むぐんたいかにとは……
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/16(金) 01:01:02.57 ID:WN04Z4Ogo
乙です
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/16(金) 08:33:29.18 ID:iBKzW7zvo
乙!
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/16(金) 09:10:11.72 ID:23dNUZmUO
メイド(服を着た最高政務長官兼メイド)
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/31(土) 17:13:13.28 ID:DYkiED6Co
1でございます、予告通り年末年始チラシの裏以下のネタをまず一つ…


[ゆく年、くる年]


僧侶「ねぇねぇ、勇者様」

勇者「なんだい?僧侶ちゃん」

僧侶「もう少しで一年が終わりますねー」

勇者「早いよねー、今年は何か病気してばっかりだったよ」

僧侶「良かったです、勇者様が五体満足で年越し出来そうで」

勇者「全くだね、本当に良かった」

僧侶「来年はどんな年でしょうか」

勇者「良い年になる…といいね」


―下半期は病気ばかりの1でした―

―皆様はどんな一年でしたか?―
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/31(土) 18:30:00.99 ID:QKh7J9Ono
乙です
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/31(土) 20:43:41.34 ID:/HVAN0eBo
[ゆく年、くる年 魔族篇]


賢者「今年も色々ありましたね」

魔王「本当にな、色々あったな」

側近「ありましたね。と側近は一年を改めて振り返ります」

魔王「ありすぎて訳分からんな、毎年の事だが」

賢者「仕方ないです、一年は早いものです。人間と関わってから特に実感しますよ」

側近「魔族の寿命は長いですからね、何もせずだらだらと生きる人も珍しくありません」

魔王「勇者と僧侶ちゃんがいなくなる時も、俺達は今と何ら姿形が変わらんだろうな…」

賢者「いつか来るんですよね、そういう時が…」

側近「今は感謝しましょう、人間である二人と暮らせてる事を…」

魔王「そうだな、新年は明るく迎えよう」

賢者「魔王様、日本酒の準備は整ってますよ」

側近「オレンジジュースの準備もです。と側近は待ち構えます」

魔王「うむ、乾杯」

賢者「乾杯」

側近「かんぱい」


勇者「あれ、みんな賢者ちゃんの部屋で何やってるの?」ヒョコッ

僧侶「一緒に食べませんか?」ヒョコッ

賢者「二人とも…」

側近「二人とも優しいですね」

魔王「全く、これでは勇者の悪口が言えんな」

勇者「悪口?そんなの面と向かって言えよー」


―この5人はそろってこその5人―
152 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/31(土) 20:53:31.38 ID:/HVAN0eBo
トリ忘れサガ忘れました


[ゆく年、くる年 王族篇]


王様「今年も色々あった」

メイド「大体私がやりましたけどね」

王様「新しく同盟も結んだしな」

メイド「私が大体やりましたけどね」

王様「姫との出会いも大きかった」

メイド「その間の仕事全部私がやりましたけどね」

王様「うむ、来年も良い年になるだろう」

メイド「大体私がやると思いますがね」

王様「お前なー、そんなに毒つくなよー」

メイド「一人前に仕事をしてから言って下さい!」

王様「…やってるだろ?」

メイド「とりあえず正座、早く!」

王様「えぇ…」


姫「王様、何で正座してるの?」

王様「分からん…」

メイド「あぁ?」

王様「いや、反省してます…」

メイド「姫様、もう少しお時間下さい。王様を締め上げたらお呼び致します」

姫「あ、うん。分かった」
153 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/31(土) 21:04:28.18 ID:/HVAN0eBo
[ゆく年、くる年 犯人たち篇]


犯人55「赤ヘルが…赤ヘルがー…」ウーン…

犯人3「星が…、タヌキがー…」ウーン…

犯人1「何うなされてるんだ、こいつら」

キラークラブ「ブクブク(タヌキ?)」

天の門番「ゴウ(そんなのいた?)」

ダークトロル「ハグ(お兄ちゃんたち病気?)」

犯人1「タヌキ…ねぇ」


―スターマ○はタヌキではありません、多分…きっと…―

―ちなみにつば九○もペンギンではありませんよ―
154 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2016/12/31(土) 21:15:04.67 ID:/HVAN0eBo
[ゆく年、くる年 おじさんたち篇]


おじさん「ふぅー、今年も働いたな」

おばさん「野菜の値段下げられらなかったけどね、みんな買ってくれてありがたかったよ」

おじさん「本当だな、こんな事無かったよ」

おばさん「あのさ、来年はもっと安く出来ると良いねぇ」

おじさん「こればかりは自然に聞くしかないわな」

おばさん「明日はどうする?」

おじさん「…寝てても仕方ないわな、来た人に売るよ」

おばさん「そうだね、そうしよう」


―明日も、八百屋は通常営業―
155 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/01/01(日) 00:14:48.47 ID:uUeDZ2aCo
[年越しました]


僧侶「年が明けましたね」

勇者「この時って身が引き締まる思いだね」

僧侶「勇者様、新年明けましておめでとうございます」ペコッ

勇者「明けましておめでとうございます」ペコッ

僧侶「今年も宜しくお願いします」

勇者「こちらこそ、宜しくお願いします」


―新年、明けましておめでとうございます―

―昨年、皆様には大変お世話になりました―

―本年も宜しくお願いします―

―皆様には良い一年になりますようお祈りしております―

―今年はもう少しケガと病気を減れば良いなぁ…と思います―
156 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/01/01(日) 00:27:35.34 ID:uUeDZ2aCo
[反省したと思いますん]


王様「えっらい目にあった…」

姫「お仕事しなきゃ駄目だよ、これじゃメイドさんが事実上のトップじゃない」

王様「まぁな、今年はやらんとなぁ」

姫「王様、年も明けたんだし軽く組み手しましょ?」

王様「む、そうだな。年明けの初手合わせか」

姫「王様、今年も宜しくお願いします」

王様「うむ、宜しく頼む」


メイド「こいつ…舌の根も乾かぬうちに…」イライラ

異国王「すまん、うちのあばずれが本当に迷惑をかける…」

メイド「いえ、姫様は良いのです。ただ王様が仕事しない事がいけないのです」

異国王「メイドさん、今年も迷惑かけるが宜しくお願いする」

メイド「はい、こちらこそご迷惑おかけします。宜しくお願い申し上げます」ペコッ


メイド「こんのクソ馬鹿やろうがぁ!貴様が異国王様に挨拶しがれぇ!」


―新年、初カミナリ―
157 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/01/01(日) 00:37:10.64 ID:uUeDZ2aCo
[わんわんにゃんにゃん、おしょうがつ]


子犬「わん!」

子猫「みゃお!」


僧侶「わんちゃんたちからも新年のご挨拶ですね」

メイド「賢い子たちねー、ほんとに」
158 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/01/01(日) 00:42:50.56 ID:uUeDZ2aCo
今回はこの辺で失礼します

最近は除夜の鐘がうるさいと言って怒鳴り込む人もいるとか…
日本の伝統は守って実行してナンボと私は思います
昨年は皆様の応援で何とか乗り切りました
今年こそ、ケガも病気もせず過ごしたいです

レスは次の投下時にさせていただきます
今年は皆様にとって良い年でありますようお祈りしております
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/01(日) 02:09:27.83 ID:awpUG/uYo
乙です
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/09(月) 23:54:14.68 ID:tancWaw3o
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/02(木) 13:42:34.12 ID:+B4ixqYbo
このスレももう一年か
162 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/02/27(月) 19:04:11.63 ID:IiXAyfSFo
1でございます
何かと小忙しくて少し参ってます
今回はレスだけでご勘弁願います


>>145
ありがとうございます
例のご都合主義ということで一つ
出汁を取った後はスポーツドリンクを飲んでいます

>>146>>147>>150>>159>>160
ありがとうございます
これからもよろしくお願いします

>>148
ありがとうございます
会長ならぬ長官はメイド様…ですね

>>161
ありがとうございます
早いもので1年です、このペースだとあと4年は持ちそうです
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/28(火) 00:23:54.35 ID:Xp2gnqBco
期待
164 : ◆XUMchLPOFg [sage]:2017/03/31(金) 22:53:22.78 ID:M7t+Dhw8o
1でございます、忙しい年度末ぅ…
一つだけ投下します



[知らないけど、気になるんです]


勇者「パンダって鳴くのかな?」

僧侶「そう言えば鳴いた所は見たことがないですねー」


パンダ<パンダー


僧侶「こんな感じですか?」

勇者「あまりに普通だよねぇ」


パンダ<パンニャー


勇者「こんな感じ?」

僧侶「なるほど、ネコさんの仲間ですからね」


魔王「こいつら何話してんだ…」

賢者「ここは元々こんな内容ですよ」
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/31(金) 23:11:32.81 ID:raAU1Ai9O
乙ニャ
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/01(土) 01:42:28.04 ID:XuNWgtM8o
乙です
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 20:20:14.09 ID:yKmzLEzuO
かわいいにゃー
168 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 09:50:19.25 ID:wCxKbgQTo
1でございます、お久しぶりです
なんか会社が11月頃まで忙しいらしいです
言ってることがよく分からないなぁ…(白目)

まずはレスをしまして、本編は本日中に投下します


>>163
ありがとうございます
ご期待に添えられるよう精進します

>>165>>166
乙ありがとうございます
続けられるように頑張りますニャ

>>167
乙ありがとうございます
パンダはムクムクしててかわいいですよね
169 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:43:36.22 ID:nD7kINwFo
お待たせしました、投下します



[わんこと生きると朝が早くなります]


―朝6時―


メイド「おはようございます、異国王様。お目覚めはいかがですか?」

異国王「おはよう、良く眠れたよ。こいつに起こされるまでな」

子犬「?」パタパタ

メイド「あら、そうでしたか」クスッ

異国王「少し寒いが、散歩に出かけたい。よろしいか?」

メイド「はい、お付き合い致します」

子犬「!!」ピョンピョン


―子犬は例のごとくリード装備です―


子犬「へっへっ」スタスタ

異国王「空気がうまい、こんな経験久しぶりだ」

メイド「王様は自然と共存する国作りを進めております。自然を愛し、自然の恵みを教授する。時には自然の脅威に曝されますが、それも全て自然の意思表示と考えております」

異国王「…そうだな。人間は神ではない、自然の一部に過ぎん。私の国はそこから意識を変えないといけない」

メイド「異国王様が行動すれば、国民の皆様にもきっとご理解いただけますわ。長い道のりでしょうが、我々も協力いたします」


―王様は魔王の畑につきました―


異国王「ここが畑か、規模が大きい」

魔王「む、異国王か。体の調子はどうか?」

異国王「朝から散歩できるよほどに快調だ、早くから精が出るな」

魔王「それは良かった、野良作業は朝が一番やりやすいのだ。異国王よ、子犬のリードを離してやってくれ」

異国王「わかった」


―異国王は子犬からリードを外しました―


子犬「!!!!」ダダー!


異国王「うわっはっは!元気だな、やはり犬は走り回ってナンボだ」

魔王「ここに来れば離して思いっきり走らせているよ、この時が一番生き生きしているな」


メイド「うーん、わんこ可愛いなぁ…。にゃんこも可愛いけど…」ウズウズ

ネコアイドル「メイドちゃんメイドちゃん、心の迷いは禁物にゃ!アイデンティティがクライシスにゃ!」

プロデューサー「そうかそうか、じゃあお前もクライシスしないように魚三昧ロケに行くから準備しろよー。いいなー、俺も魚食いたいなー(棒)」

ネコアイドル「なんでそうなるにゃあ!?」


メイド「…あの人誰?」


―ファンは辞めてあげないで下さい―
170 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:44:19.20 ID:nD7kINwFo
[今も続く野菜の高値]


異国王「畑なんて久しぶりだな、子供の時には畑はそこかしこで見たものだ」

魔王「欲しい野菜があったら言ってくれ、朝ご飯に使おう」

異国王「いいのか、数があって迷うな…」

魔王「遠慮無用、何でもいいぞ」

異国王「…、これと…これだ。今一番身体が食べたいと思った」

魔王「白菜とネギか、分かった。とびっきりの旨いやつを見繕う、少し待っててくれ」

異国王「食事が楽しみだ、まるで子供に戻ったようなワクワク感だ」

メイド「我が国は今年は野菜の高騰が悩みの種でして、魔王様のお野菜はブランドものとあって余計に高いのですよ」

異国王「そうか…、これそんな高価な野菜なのか」

魔王「気にするな、このブランドなど人が勝手に作り上げた妄想。私はただ野菜を美味しく作り、食べた人の笑顔が見たい。それだけだ」

異国王「儲かっているのだな」

魔王「俺が間借りしてる八百屋の店主がな」


おじさん「ぶぇーっくしょい!」

おばさん「風邪かい?気をつけておくれよ、移されたらかなわないからね」

おじさん「分かってるよ、寒さが身にしみる季節が来たな…」
171 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:44:53.34 ID:nD7kINwFo
[いくつでも食べる事の楽しさは変わりません]


僧侶「異国王様、朝ご飯の用意が整いました!」

異国王「すまないね、私のワガママでメニューを変えてしまって」

僧侶「いえいえ、異国王様の食べたい物が一番ですよ」


―料理の鉄人僧侶、渾身の朝食 全6品―

―白米、ジャガイモと玉ねぎと白菜の味噌汁、焼き鮭、ネギ入りの卵焼き、白菜の浅漬け、ほうれん草のお浸し―


異国王「朝からこんなに食べられないよ、と言いつつ食べられるんだろうな。僧侶さんの料理は本当に美味しく食べられる」

僧侶「誉めていただいてありがとうございます!」ニコー

異国王「さて、早速いただこう。いただきます」

異国王「…うん、味噌汁が美味しい。野菜の甘味が心地よい、好みは別れるだろうが私は好きな味だよ」

異国王「そして卵焼き、ネギの甘味と卵の塩味がちょうど良い。しかも何か出汁が入ってるね、一つ…いや、二つだな」

僧侶「おおー、凄いです。昆布出汁の中にいりこの出汁が少し入ってます、本当に少しなのでそこに気付かれるとは…」

異国王「浅漬けも程よい塩梅、鮭も焼き加減が抜群、ほうれん草も甘くて美味しい。これはたまらん」モグモグ

僧侶「良かった、元気になられたようです」ニコニコ


メイド「恐るべし、料理の鉄人…」


―鉄人の料理、万病を治さん―
172 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:45:34.33 ID:nD7kINwFo
[今日も修行、明日も明後日も]


姫「はっ…はっ…」

王様「拳立ては武器である拳も腕も体幹も鍛えられる万能の訓練、剣の上でも平気で行える強さが必要なり」

姫「ふっ、ふぅー…」ドタッ

王様「200回、よくぞこなした。明日と明後日は別の部位を鍛え上げる、次の拳立てはその次に行う。回数も一割増やすぞ」

姫「…はい」グッタリ

王様「すぐ立ち上がれ、散歩でも良いから歩くんだ。呼吸を整えながら血液を全身に回して、腕の疲労を流すようにしろ」

姫「はい」ムクッ


王様「…、私はとんだ強敵を覚醒めさせてしまったかも知れないな…」ボソッ

姫「王様、何か言った?」

王様「いや、メイドに仕事しろと怒られると言っただけだよ」

姫「ふーん、そっか」
173 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:46:11.67 ID:nD7kINwFo
[王国首脳会談および調印式]


―王様と異国王様の会談が始まりました―

―もちろん、側近ちゃんのチャンネルで生放送もしています―


王様「異国王よ、わが国と同盟を望む話は聞いておる。この場にて快諾させていただきたい」

異国王「話が早くて助かる、わが国を受け入れていただけることに謝辞を述べたい」

王様「生放送を見ている皆、異国王の国との同盟締結を今ここに宣言する!文化交流を始め、わが国の兵力、農業とそれに付随する技術や物資の提供、異国王の国の工業技術や惜しみない資源の提供、全てにおいて共生の道を歩んでいきたい。異国王、挨拶を」

異国王「皆様、初めてお目にかかります異国王であります。いま王様が宣言した通り、皆様と厚く交流を持たせていただく事となり、感謝の念と共に満ち溢れた希望に胸が高まっております。お互いの長所を吸収しながら、お互いの短所を補っていく…わが国は、惜しみのない協力と提供をこの場にて皆様にお約束いたします。長いお付き合いになりますが、宜しくお願い申し上げます」

王様「続いて、姫からも挨拶を」

姫「皆様、ご機嫌よう。異国王の長女、姫でございます。皆様のお目にかかる事を光栄に存じます。私も、皆様との交流を大変楽しみにしております。立場を配慮いただくが故に、遠慮をなさる方もいらっしゃると思われますが、私たちは親身になってその声に向き合う所存でございます。立場は一切関係ありません、皆様の生のお声を…是非ともお聞かせ下さい。永きに渡る交流を宜しくお願い申し上げます」


王様「それでは、これより調印式を行う。私と異国王にて、お互いの資料にサインをさせていただく。画面の向こうにいる皆の者には、相違の無い事実を示す証人として立ち会っていただきたい」


―王様と異国王様は、お互いの資料にサインをしました―

―この時、生放送を見ている人は国民の45%にも及びました―


側近「人数が見たことの無い桁で身震いがします。と側近は歴史的瞬間を見逃しません」


―王様も姫をやるときはやります―
174 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:46:39.98 ID:nD7kINwFo
[好き勝手書いてれば良いんですよ]


―調印式の翌日―


王様「ま、予想はしていたけどな」


報○「マスコミ締め出し!閉鎖された調印式に国民怒り心頭!」

サンケ○「王国の闇がここに!調印式はまさかの非公開」

東○ポ「王国の独裁、許すまじ!調印式完全封鎖の怪」

デイリ○「北○、併殺撲滅宣言!無併殺の鬼、指揮官の指導で汚名返上や!」


FLAS○「異国の姫様の可愛らしい顔に鍛え抜かれたボディ、国内では既にファンクラブも!お辞儀の際にはまさかのポロリ!?見えたと言う声が後を絶たず」


姫「私なんか見て何が楽しいんだろ?いくらでも見たっていいのにねぇ」

王様「それは色んな意味でアウトな発言だぞ、姫よ」


―記事を見た国民(主にネット民)の反応はというと…―


国民で怒ってる人なんかいない件

まーた喋る机に取材したのか

連中に関わるとロクな事が無いからこれで良し

こいつら嫌われてると分からんのか…

安心と信頼のデイ○ー

金○の無併殺記録ってやっぱすげーな

姫様即ハボ、ぐうエロい

お辞儀した時絶対見えた

姫タソー

姫様に死んでこいと言われたら喜んで戦場に行く

姫様抱けるやつ勝ち組過ぎるだろ、立場的にも人生的にも

俺は姫様の為に生きる事にするわ

あぁー、可愛過ぎるんじゃー!


―女の子とエロのパワーは万国共通―
175 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:47:45.69 ID:nD7kINwFo
[IQ○S買う為には勇者達でも並ぶ]


魔王「勇者、少し頼み事があるんだが…」

勇者「何?今更かしこまってどうしたの?」

魔王「いやな、IQO○が欲しくてな…」

勇者「えーっと、タバコ…だっけ?」

魔王「まぁそんなもんだ、近所でどうやっても手に入らなくてな…」

勇者「なるほど、僕も探せばいいんだね」

魔王「いや、ある場所に行けば実は必ず手に入るんだ。ただ並ぶんでな…」

勇者「並ぶの?いいよ、2時間とかそんな位でしょ?」

魔王「…丸一晩」

勇者「…え?」

魔王「厳密にはショップの閉店直後から、整理券配布までな」

勇者「整理券配布って何時?」

魔王「早ければ23時とか0時くらい、遅ければ…朝方?」

勇者「本当に一晩かぁ…」

魔王「いや、無理は承知なんだ。ただそこは一人一つだけで、どうやってももう一つ欲しいんだ…」

勇者「あー、それで僕もなんだね」

魔王「やっぱ無理だよな、分かってるよ…」

勇者「いいよ?一晩付き合うよ」

魔王「…本当にか?」

勇者「いつも魔王にはお世話になってるもんね、並ぶので良いなら付き合うよ」

魔王「お前ってやつはー!」ダキッ

勇者「大げさだなぁ…」


―並びニスト、ここに爆誕―
176 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:49:36.92 ID:nD7kINwFo
[稽古、けいこ、ケイコ!]


メイド「異国王様、姫様はどちらへ?」

異国王「稽古だよ、飽きもせず毎日な…」

メイド「あー、それは大変なご迷惑を…」

異国王「いや、こちらこそすまん…」


王様「足元が留守だぞ!!」ガッ

姫「うわっ!?」ドタッ

王様「何をしている!寝っ転がる暇があったら一撃でも多く攻撃してみろ!!」

姫「くっ、はぁぁぁぁ!」ガバッ
177 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:50:42.30 ID:nD7kINwFo
[にゃんにゃん、おはなし]


異国王「お、子猫も可愛いね」

子猫「?」チリン

メイド「そうなんですよー、この子本当に可愛くて」

異国王「にゃおー?」

子猫「なーお」

異国王「にゃおにゃお?」

子猫「みゃー」

メイド「何をお話されたのです?」

異国王「メイドさんは優しいかい?と聞いてみたんだ」

メイド「…どうでしたか?」ゴクリ…

異国王「すっごく優しいってさ」

メイド「あーもうこの子本当に良い子!!」ダキッ

子猫「みゃ!?」アセアセ

異国王「メイドさん、それはやり過ぎではないかね…?」
178 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:52:08.20 ID:nD7kINwFo
[寒さと戦いながら時間とも戦う]


―午後9時前―

―魔王達はI○OSストア前で並び始めました―

―買うときに成人の身分証明が必要なので、勇者の代わりに賢者ちゃんが来ました―


賢者「並びましょうか、並びニストの代打として」

魔王「前から…4番目と5番目か、我ながら上出来だ、済まんな。お前には迷惑かけてしまう」

賢者「今更始まった事ではありません、部下としてお付き合い致しますよ」

魔王「早ければ午後11時頃には整理券配布と言う話だそうだ」

賢者「2時間は待ち確定なのですね」


―30分経過―


賢者「人が集まって来てますね」

魔王「10人前後だな、まだまだ余裕あるな。この辺りで並んでも良かったか」

賢者「あくまで結果論ですよ、早くに並んで正解でしょう。これからどんどんと人が増えるんでしょうか?」

魔王「多分な…」


―1時間経過―


賢者「寒くなってきた…」ブルブル

魔王「冷えが強い…、今日は特にな…」

賢者「そこのコンビニでコーヒー買って来ます」

魔王「悪い、俺の財布から出してくれ。俺ブラックのLな」ポイッ

賢者「はい、遠慮なく。ブラックのL、了解です」ガシッ


魔王「40人待ちって所か…」


―1時間30分経過―


賢者「ずいぶん並んできましたね…」

魔王「ざっと数えて60人だな」

賢者「人気なんですね、これ」

魔王「タバコ特有の臭いはほぼ無くなるって話だからな」


―2時間経過―


賢者「凍ってていいです?」

魔王「冷え込みが更に強くなってるな…、良いけど俺は溶かしてやれんぞ」

賢者「動きがないなぁ…」

魔王「日付跨ぐのを覚悟か…」


―2時間30分経過―


魔王「お前、生きてるか?」

賢者「生きてないですよ」

魔王「警備員曰わく、配布は0時回ってかららしい」

賢者「えぇー、あと30分あるんですね…」

魔王「長いな、この30分が…」
179 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:52:52.78 ID:nD7kINwFo
―3時間経過―


警備員「えー、それでは整理券を配布しまーす」

魔王「やっとか…」

賢者「とりあえず、整理券貰ったら暖かい所行きましょう」

魔王「ルーラで帰るか、風呂入って温まるぞ」

賢者「そうですね、そうしましょう」


―無事に魔王が4番、賢者ちゃんが5番をゲットしました―

―即座にルーラで一旦家に帰りました―
180 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:53:49.42 ID:nD7kINwFo
[タバコは20歳になってからですよ]


―翌日、無事にゲットしました―


賢者「家で休めたとはいえ、長かったですねー」

魔王「整理券から引き換え券にする時も、店員に今日の分にまだ余裕があるか聞いてた人が15人はいたな」

賢者「それでは魔王様、早速一吸いどうぞ」

魔王「うむ、どうだろうな…」スゥー


魔王「…何だか違和感たっぷりだな」プカー

賢者「煙じゃないからでしょうね、確かにタバコ特有の臭いは無いです」

魔王「ネットの評判通りあまり美味くない、本数減るのも分かるわ。お前も吸う?」

賢者「いりませんよ、タバコ吸えませんから」


―魔王、I○OSを2個ゲット―
181 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:54:18.76 ID:nD7kINwFo
[人生、生涯修行]


―爺は賢者ちゃんと修行しています―


賢者「凄いな、人間の魔力とはここまできめ細かなのか」

爺「瞑想はほぼ毎日欠かしてませんからな、魔力には自信あるのですよ」

賢者「うん、これなら全く問題ないね。速唱出来るよ」

爺「なるほど、修行を欠かさなかった甲斐があったものです」

賢者「爺さんくらいの魔力があれば速唱なんて楽でしょ、あくまで生半可な二流も甚だしい魔法使いが速唱して失敗してるだけでさ」

爺「そうですな、何人か速唱の使い手を知ってはいますが、体にはだいぶ負担をかけていたようですな。魔力の質も良くなく何より短命で人生を終わってしまう者が殆どです」

賢者「爺さんなら2つは問題ないでしょ、3つ…は無理かなー。人間で3つ同時は余程の素質でないとね」

爺「あなたはいくつ行けるのです?」

賢者「まぁ3つだね、4つも出来なくは無いけど凄く疲れるよ」

爺「4つ…、想像出来ない世界ですな…」

賢者「仕方ないよ、魔力の量は魔族の方が上だし無理もきくからね。ただ魔力の質は人間には及ばないよ、あくまで魔族は魔力の量に物を言わせる連中が大半だ」

爺「どれ、速唱を試してみましょうかな」

賢者「爺さんの基本は攻撃しながら守りを固める事、例えばベギラマで攻撃しながらスクルトを唱えるのとか。守り一辺倒ならスクルトを一気に重ねるとか、姫の後ろに着くならスクルトとバイキルトなんてのも有りだね、姫の生存は爺さんにかかってると言って良い」

爺「姫様の援護ならば姫様にスカラとバイキルトで良いでしょう、その方が効率が良いはずだ」

賢者「勘違いしちゃいけない、爺さんも確実に生き残るためのスクルトなんだ。長期戦になれば姫の
バイキルトもスカラも切れてくる、その時に爺さんがいなくてどうするの」

爺「…この老いぼれに戦ってでもまだ生きろと言うのですかな?」

賢者「当たり前でしょ?姫には爺さんが必要なんだよ、あんたがいなかったら姫もやられておしまいだ。パーティーの要は間違いなく魔法使いのあんただよ」

爺「なるほどな、私もまだまだ死ねませんな!まだまだ姫様は手がかかって大変だ」フハハ

賢者「私が相手しよう、速唱を試してみてよ」

爺「では、参りますぞ」


―爺は見事に速唱を覚えました―

―伝説の魔法使いとして名を残す事は、当分先の話になりそうです―
182 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:54:47.13 ID:nD7kINwFo
[ドラちゃん、久しぶりの登場]


ドラちゃん「ニャア(久しぶりだね)」

ドラちゃん「ミャオー(別に何をしていた訳じゃないんだ)」

ドラちゃん「ナーオ(どうせ忘れられてただけだよ)」

ドラちゃん「ミャウー(脇役の辛い所さ)」

ドラちゃん「ミィ(またしばらく出なくなると思うけどね)」


僧侶「ドラちゃん、どうしたんですか?」

ドラちゃん「ニャオー(単なる愚痴だから気にしないでよ)」


―脇役の皆さん、大変ごめんなさい―
183 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:56:27.91 ID:nD7kINwFo
[一生幸せに暮らすのには釣りをすると良いらしい]


―漁港の隅っこ―


勇者「ここで釣りして良いと言われたのはいいけど、釣れるかなー」

勇者「僕もいい加減働かないと僧侶ちゃん家から追い出されるかもね」

勇者「頑張って釣ろう、ホームレス勇者は何かとまずい」


―ロッドが大きくしなりました―


勇者「きた!竿が重たいな、これはでかいぞ!」


―だいおういかが釣れました―

だいおういか<ソノエサ、スゴクオイシイ

勇者「安くていい練り餌らしいんだけどね、そんなに美味しいんだ」


―だいおういかは海に帰っていきました―

勇者「何だろう、こう普通の魚が釣れないかなー」


―マーマンダインが釣れました―

マーマンダイン<アレ、ツラレチャッタ

勇者「君を食べる訳にはいかないなぁ、ごめんね」


―マーマンダインは海に帰っていきました―


勇者「…コントはここまでだよ、もう次は魚を釣るよ」


―ヘルコンドルが釣れました―

ヘルコンドル<グエー、ナンデー

勇者「僕が聞きたいよ、なんで海の中にいるの。てかその口にある魚を僕が釣りたいんだよなぁ」


―ヘルコンドルは空に帰っていきました―

勇者「あいつ海の生き物だったかなぁ…」


―その他、勇者が釣った物は以下の通り―

白桃の缶詰の空き缶

安全長靴(右足用)

スライムつむり

しびれくらげ

5500ゴールドが入った財布

祈りの指輪のレプリカ

婚姻届(人気の元秘書アイドルの名前と押印が済んでいるもの)

高校の世界史の答案用紙(名前不詳、36点の採点)

なのです!が口癖の駆逐艦

「犯人はヤス」と書かれた紙が入ったペットボトル


勇者「この海に魚はいないのかー!」ヽ(`Д´)ノウワァァァン!!


―財布は港前の交番へ届けて、駆逐艦は近くの鎮守府に寄って保護して貰いました―
184 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:57:29.06 ID:nD7kINwFo
[良いことはしておくものです]


―勇者は一匹も釣れないまま帰りました―


勇者「まいったなー、魚が釣れなかったとは言えないね。何と言おうか…」


勇者「ただいまー」

僧侶「お帰りなさい、勇者様」

勇者「僧侶ちゃん、実はね…」

僧侶「勇者様、お礼をしたいと言う方がいらしてますよ」

提督「あ、先ほどはどうも」

勇者「あれー、どうしたんですか?」

提督「改めてお礼を言いに来ました」

勇者「大したことはしてませんよ?」

提督「いやいや、それが大したことなんですよ」


―提督は事情を話しました―


僧侶「勇者が保護された方が、提督さんの部下の妹さんだったのですね」

提督「ええ、今回の件でうちの駆逐艦姉妹が揃ったのです。それはもうみんなが喜びましてね、戦力増強はもちろんのこと絆もより強固なものになりました」

勇者「良かったですよ、喜んで貰えたようで」

提督「そして、その恩人とも言える勇者様を今度鎮守府へご招待したいのです。もちろん、お仲間である皆様もおいで下さい」

勇者「いいんですか?何か大きな話になっちゃいましたね」

僧侶「勇者様、提督さんのお言葉に甘えませんか?」

勇者「そうだね、うん。それじゃ、お言葉に甘えて後日お伺いします」

提督「ありがとうございます、ご連絡頂ければいつでも歓迎致します。それでは、運転手を待たせていますので今日はこの辺で失礼します」


勇者「何かさ、凄い事になっちゃった」

僧侶「勇者様の行いが良かったからですよ」


―その頃、車中では―


提督「済まない、待たせた」

運転手「おそーい!待ちくたびれて爆撃しに行きそうだったよ」

提督「頼むから爆撃は戦場と提督室だけにしてくれよ」

運転手「しょーがないなー、今回は許してあげる。ずい」

提督「ずい?」

運転手「な…何でもないよ!」アセアセ
185 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:57:58.90 ID:nD7kINwFo
[今年のバレンタインデーも中止になりました]


僧侶「ねえねえ、勇者様」

勇者「なんだい?僧侶ちゃん」

僧侶「バレンタインデーは中止になりました」

勇者「そっかー、それは残念だなー」

僧侶「いつも通りですねー」

勇者「そうだねー」


賢者「バレンタイン?そんなの中止だよ、中止」

側近「中止ですね。と側近はリア充の祭典をぶっ壊します」

魔王「お前らの何がそこまでさせるんだ…」


姫「王様、はいっ」

王様「これは何だね?」

姫「プロテインとアルギニンとシトルリン、王様が切らしてたって言ってたから買ってきたよ」

王様「ああ、ありがとう。買いに行くのをすっかり忘れてた」


―来年も中止の予定です―
186 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:58:37.34 ID:nD7kINwFo
[ネタこまった時の質問シリーズ]


質問
あなたにとってメジャーリーガーと言えば誰ですか?


勇者「田中将大選手」

僧侶「ホセ・フェルナンデスさんです」

賢者「アルバート・プホルス」

魔王「そりゃあ、トム・キャンディオッティだろ」

側近「タカ・タナカでしょう」


犯人3「サルバドール・ペレスだな」

犯人55「出た、走者絶対殺すマン」
187 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:59:07.61 ID:nD7kINwFo
[メジャーリーガーあれこれ]


−勇者 田中将大−

言わずと知れた日本人メジャーリーガー。日本プロ野球時代は1シーズンで24勝0敗1セーブ、楽天初の日本一の胴上げ投手など数々の伝説を残す。メジャーでもその実力を遺憾なく発揮し、日本人投手のレベルの高さを知らしめてくれている。元監督の野村克也氏がボヤいた言葉「マー君、神の子、不思議な子」は多分有名。

勇者「見てて安心するよね、マー君で負けたらしゃーないって感じで」


−僧侶 ホセ・フェルナンデス−

キューバよりボートで亡命してきたメジャー投手。メジャー若手の中でも特に成績が良く、かの大谷翔平より上の実力という意見も多い。しかし、2016年9月にプライベートでボート事故に遭い25歳で他界。皮肉にもボートで始まりボートで終わる野球人生だった。彼の活躍を惜しむ声が後を絶たない。

僧侶「全知全能の神よ、超一流の素質を持った若者の早すぎる旅立ちに、標をお与え下さい」


−賢者 アルバート・プホルス−

ドミニカ出身のメジャー野手。10年連続3割30本100打点を記録するなど、メジャー最高打者の一人と数えられる。筋骨隆々の体つきからドーピング疑惑が浮上するも、彼は「怪しければ毎日検査してくれ、一回でも陽性なら今までの給料全て返す」と言い切り、その陽性反応は一回たりとも出ていない。その功績とクリーンさで、野球殿堂入りは間違い無いと言われている。

賢者「スポーツ全体でこういうクリーンさが欲しいよね、彼は見習うべき人物だよ」


−魔王 トム・キャンディオッティ−

メジャーで活躍した少々負け運が強い投手。不規則な変化のナックルボールを武器に、シーズン最高16勝をマーク。しかし打線の援護に恵まれず、通算成績は151勝164敗と負け越し。引退後はボウリングで活躍、アベレージ200以上を叩き出す実力者に。そのため野球界ではなく、ボウリング界で殿堂入りを果たす。

魔王「こういう地味な選手が大好きだな、ボウリングで殿堂入りってのもミソだよね」


−側近 タカ・タナカ(石橋貴明)−

映画メジャーリーグ2で日本人メジャーリーガーとして、石橋貴明氏が出演した時の役名。フェンスに登ってホームランボールを取ったり、バットを頭で叩き折るなど、合計5分程の出演でありながら視聴者へのインパクトは十分あった。実は現地で日本人メジャーリーガーと言うと、タカ・タナカを挙げる人は少なくない。石橋氏がプライベートでメジャー観戦をしていると、観客からサインをねだられることもかなりあるとか。

側近「メジャーリーグは全てオススメです。と側近はあからさまに勧めていきます」


−犯人たち サルバドール・ペレス−

ベネズエラ出身のメジャー有数の捕手。強肩を生かした送球は圧巻の一言、規格外のプレーを数々と演じ動画サイトでまとめられるほど。また、暴投(ワイルドピッチ)と捕逸(パスボール)が他の捕手より圧倒的に少なく守備面では特に評価が高い。難しい事を当たり前のようにこなしてしまう辺り、伝説に名を残す選手としての風格が漂う。

犯人3「あいつ凄いよな」

犯人55「実況がスナイパーと呼んでたのは笑った」
188 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/08(月) 23:59:37.69 ID:nD7kINwFo
[お別れの時、それは新たな旅立ちの時]


―異国王はすっかり体調が戻りました―

―一行は自分の国へ帰る事にしました―

―見送りは都合で王様と賢者ちゃんの二人と子犬だけになってしまいました―


王様「異国王、国の発展を期待しておるぞ」

異国王「今回は大変世話になった、この恩は一生涯忘れない。私に出来る事なら何でも言ってくれ、惜しみなく協力させてもらおう」

王様「うむ、こちらこそ協力は惜しむつもりはない。いくらでも頼ってくれ」

賢者「異国王様、ご自愛下さい。何かあったらまた私が診ましょう」

異国王「ありがたい、その時には爺のルーラで来るよ。僧侶さんにも宜しく伝えてくれ、旨かったともな。姫、世話になった皆に挨拶しなさい」

姫「王様、今度の世界戦も頑張ってね!」

異国王「世話になった礼を言わんか、バカ者!」

王様「良いのだ、姫からの最大の礼だよ。もちろん連覇するさ、今まで以上の鍛錬をつもりだ。姫も私が教えた訓練を怠るでないぞ」

姫「うん、もちろん」

賢者「爺さん、瞑想の大切さを再確認したよ。ありがとう」

爺「こちらこそ、魔族の強さを知ることができました。敵として会わない事を祈るばかりですな」

賢者「冗談はよしてよ、爺さん相手じゃ楽できないじゃん」

子犬「わん!」フリフリ

異国王「お前との散歩楽しかったぞー、また来るからな」ワシャワシャ


―異国王の一行は帰って行きました―


王様「寂しくなるな…」

賢者「ええ、色々と楽しかったですね。魔王様も仕事が無ければ見送りしたいと仰られてました」

王様「そうだな…、メイドの奴も同じことを言っていたよ」

子犬「…」ショボン

賢者「また会えるよ、もっと大きくなって会おうね」ナデナデ


―異国の発展はこれから!―
189 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/09(火) 00:00:27.72 ID:rZnej2eio
[勇者って何なんだろうね?]


勇者「僕は結局何もしなかったなぁ…」

僧侶「仕方ないですよ、勇者様には立派なお仕事がありましたし」

勇者「えー、何かあったかなぁ」

僧侶「ここのお留守番ですね」

勇者「それ自宅警備員と同じ」

僧侶「…ゆ、勇者様はご自宅を立派に守られました」アセアセ

勇者「何か違う気がするんだよなぁ…」

賢者「勇者、僧侶ちゃんを困らせちゃダメだよ」

勇者「そうだけどさあ…」

僧侶「釣りで沢山釣られました」

勇者「ゴミとか駆逐艦とか魔物を沢山ね」

僧侶「あう…」

賢者「まぁ、実際勇者がする事も無かったからね。今回ばかりは無い物ねだりだ、そう卑屈になるな」

勇者「勇者って何なんだろうなぁ…」


魔王「肩書きで飯が食える夢の職業だろ、なに言ってるんだ」ナデナデ

ドラちゃん「ニャウー(だよねぇ)」ムフー


―何もしない事もまた辛いものです―
190 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/09(火) 00:01:03.66 ID:rZnej2eio
[トンネルの中には魔物が!?]


僧侶「ねえねえ、勇者様」

勇者「なんだい?僧侶ちゃん」

僧侶「トンネルの中に魔物はいますかね?」

勇者「多分いるよ、山魚とかね」

僧侶「山魚?聞いたことがないです」

勇者「地面にいる魔物(妖怪)だよ、太陽の光に当たったら燃えて大爆発するんだって」

僧侶「えぇー、怖いです」

勇者「1の人が新幹線の青函トンネルで魔物に会わないかも運だよ、山魚も色々な所を回ってるからね」

僧侶「無事だといいですねー」


―幸い、行きも帰りも山魚には会いませんでした―

―山魚を知らない方は「うしおととら 山魚」で検索して下さい―
191 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/09(火) 00:01:39.97 ID:rZnej2eio
[魔王といってもたくさんなタイプがあります]


−オーソドックスなおじいさんタイプ−

魔王「余が魔王である、勇者よ…余が直々に相手をしてやろう」


−巷で流行り(?)な幼女タイプ−

魔王「わたしがまおうじゃ!おまえがゆうしゃか、えーっと…あそん…じゃなかった、あいてしてやるぞ」


−蒼い(?)タイプ−

魔王「ふーん、あんたが私の相手の勇者?ま、悪くないかな」


−意味深に聞こえるお姉さんタイプ−

魔王「待っていたよ、勇者。私が魔王だ、色々相手してあげるよ」


−血の気が多いお兄さんタイプ−

魔王「待っていたぜ、俺が魔王だ。早いところ始めようぜ、殴り合いをよ!」


−インテリタイプ−

魔王「君が勇者だね、僕が魔王だ。ここの城を君が突破できる確率は13.346%だったはずだが、僕の計算が狂うほどの強さが君にはあるようだね。さあ見せてくれ、人間一と言われた強さの片鱗を」


−平和なおばあちゃんタイプ−

魔王「よーくきたなぁ、お茶とお茶菓子を出してくるからちっと待っとれ。不安がらんでいいよ、毒なんて入ってりゃせん。一休みしてから闘おうじゃないか」


−側近が苦労するおばかちゃんタイプ−

魔王「お前だれ?勇者?勇者って何だっけ…、勇者って美味しいの?えっ、美味しくないの!?美味しくないのかぁ…」
192 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/09(火) 00:02:10.63 ID:rZnej2eio
[わんわん、いいゆだな]



子犬「」ハフー…

僧侶「わんちゃん、気持ちいいですか?」ワシャワシャ


僧侶「流しますよー」ザバー

子犬「!」ブルブルッ

僧侶「綺麗になりました、拭いてよく乾かしましょう」ゴシゴシ
193 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/09(火) 00:02:42.93 ID:rZnej2eio
[コレクション、それは奥の深い趣味]


僧侶「ねえねえ、勇者様」

勇者「なんだい?僧侶ちゃん」

僧侶「ついつい集めてしまうものってありますか?」

勇者「ペットボトルに付いてるオマケ、あれは集めちゃうね」

僧侶「あー、分かりますねー。私はクーポン券です、ついつい集めちゃいます」

勇者「あー、それも分かるなぁ。僧侶ちゃんクーポンをちゃんと使ってるから偉いよね」

僧侶「他の人にも聞いてみましょうか」


賢者「本だね、この国の歴史本は結構読み応えあって面白いよ」

魔王「鍬(くわ)、安物からオーダー品、自作も含めて20本はある」

側近「新製品の電子機器です。と側近は商品レビュアーとしての活動を示します」

王様「サプリメントのチラシ、多分全社の全種類持ってる」

メイド「にゃんこの写真集!城の図書館にあるにゃんこの写真集は全部私のです」

近衛兵「盾ですね、生死に関わる物ですからこだわりますよ」

おじさん「包丁だな、野菜を採る時に使い分けてるよ。野菜に合った物を使うと傷が入りにくくていいんだ」

おばさん「フライパンだよ、美味しい料理から父ちゃん殴るのまで、何にでも使えるからあるに越したことないよ」

魔術師団長「魔術の本です、日々勉強ですよ」

イオナズン専用魔術師「祈りの指輪、すぐ魔力無くなっちゃうから…」

犯人1「資格、一応事業主だからな。この前行政書士取ったから、書類作成業務も幅広く出来るようになったぜ」

犯人3と55「プロ野球チップスのカード、発売1週間で全種類集めるんだ」

男の子と女の子「ポケモン!(ポケモンGOの事です)」
194 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/09(火) 00:03:34.10 ID:rZnej2eio
[今日の記録は明日からの財産]


僧侶「勇者様、何を書かれているのですか?」

勇者「日記だよ、日記。今日何があったとか、何が美味しかったとか色々ね。たまに何日かまとめて書くこともあるけどさ」

僧侶「凄いです、勇者様の日記に残るように私も頑張ります」

勇者「僧侶ちゃんも付けてみたらどう?見返してみると案外面白いよ」

僧侶「そうですね、そうしてみましょう」


−数百年後−


魔王「ん、これはまた懐かしいものが出てきたな」

賢者「あー、勇者と僧侶ちゃんの日記ですね。本当に懐かしい」

側近「二人の事は今でもはっきりと覚えています。と側近は二人の影響力の高さを実感します」

魔王「何かつい最近までいたような感じがするな」

賢者「僧侶ちゃんの日記って本当に勇者の事ばっかり書いてありますね、好き嫌いから一緒に出かけた事まで事細かく」

側近「それに比べて勇者殿の日記の簡潔さと来たら…、それでも僧侶ちゃんの事はちゃんと書いてあります」

魔王「でも当時の生活と今の生活って大きくは変わってないよな」

賢者「200年ほど前に国内で大革命騒動が起きた時に、革命派が生活環境の大改革を打ち出したものの、結局は大した変化も無く終わりましたからね。革命派も賊軍扱いで国から放り出されましたっけ」

側近「魔王様、何かの縁ですからお二人に会いに行きませんか?と側近は提案をします」

魔王「…そうするか、賢者は線香と供え物を見繕ってくれ。側近は水と花の準備を頼む、俺は経を上げる準備をしてくる」

賢者「勇者と僧侶ちゃんの好きな物にしましょう、ただ今準備します」


勇者「ってな事になるのかな?」

僧侶「そっか、魔王さんたち魔族は長生きなんですよね」

勇者「僕たちのいない世界か…、一体どんな世界なんだろうね?」

僧侶「うーん…、想像もつかないです」


−日記、つける?−
195 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/05/09(火) 00:13:39.94 ID:rZnej2eio
1でございます、今回はこの辺で失礼します

1はタバコを吸いませんが、友人が2
つ○QOS欲しいと言う事で昨年末に共に並びました
今では各コンビニでも在庫が回ってきてるみたいですね

忙しくても時間は見つけて投下しますので
またその時までネタを貯めておきます

それでは
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/09(火) 20:28:55.36 ID:aZizUGiOo
乙です
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/10(水) 01:10:18.21 ID:mprNGszao
期待
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/11(木) 20:00:24.10 ID:VTHqfxBao

うちんとこは入っても売らないことになってるけどな
199 : ◆XUMchLPOFg [sage]:2017/06/10(土) 10:46:16.48 ID:JZn+lACdo
1でございます、保守の書き込みです

今年度3回目の12連勤をこなしてます
また落ち着きましたら投下します
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 14:31:51.89 ID:X1e6QtLSo
おつかれさまです!
201 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/07/08(土) 10:55:23.88 ID:6TsfzAMko
ごぶさたしております、1でございます

ただ今勉強会参加のために上京している最中です
その中から少し投下します

まずはレスをさせていただきます


>>196
おつありがとうございます
これからもよろしくお願いします


>>197
ご期待いただきありがとうございます
ご期待に添えられるよう頑張る次第であります

>>198
ありがとうございます
在庫抱えたら売るところと完全予約制で売らない所と対応は分かれるようですね
私の知り合いは最近買って見事に初期不良に当たりました

>>200
ありがとうございます
今日勉強会で上京してすぐ帰郷し明日は朝5時から一日仕事
来週土曜にまた勉強会のため上京する少し過密なスケジュールですが頑張ります
202 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/07/08(土) 10:56:56.54 ID:6TsfzAMko
[献血の針って怖いんだよね]


勇者「献血に行くよ」

僧侶「素晴らしいです、勇者様の優しさで救われる方がいらっしゃいます」

勇者「針は怖いんだけどね…」

僧侶「あれ、太い針なんですよね」

勇者「前の時に起き上がれなくて、スタッフの方々に迷惑をかけてしまったよ」

僧侶「そうなるとあまり無理はなされない方が…」

勇者「でも行くよ、僕が役に立つのならね」

僧侶「勇者様のお体に障ってしまうのも大きな問題です」

勇者「本来の勇者たる役目は、みんなの為に自分を犠牲にして戦う事なんだよ?僕だって勇者なんだ、僕が助けられる人は助けないとだよ」

僧侶「…私は勘違いをしてました、勇者様は皆様の為にそこまで考えられていたのですね」


ー献血行った結果ー


勇者「何とかなったよ…」

僧侶「お疲れさまです、何事も無かったのですか?」

勇者「起き上がれない事は無かったよ、うん」

僧侶「大きな進歩ですね、凄いです」


ー大型連休中の献血ルームは結構な人で賑わっていましたー
203 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/07/08(土) 10:58:23.48 ID:6TsfzAMko
[王様にに代わり魔王が王座に就いたとしたら]


メイド「王様の遊び癖には本当に手を焼きますね…」

メイド「代わりに魔王様が指揮を執られたどうなるのか…」


ーメイドちゃん妄想劇場の始まりはじまりー


メイド「王様、隣国からわが国の軍備縮小の要請がきてますが」

魔王「相手にするな、いざとなれば連中もこちらに泣きついてくる。一部の戦争反対派が声高に喚いているだけだ」

メイド「相手国には何と返事すれば?」

魔王「要望は受け入れられるが、有事の際にはそちらへ裂ける余力が無くなるが仕方ないことだな。後はよろしく頼む」

メイド「分かりました、すぐにそのまま文書にしましょう」


ー別の場面ではー


メイド「議員連盟から議員報酬の増額の要請が来てます」

魔王「ふん、何かにつけて金か。ろくに仕事もせん豚どもが…」

メイド「変に頭が回るだけに厄介ですね」

魔王「…、黙らせてくるか」


ー魔王は議員連盟に電話をしましたー


魔王「賃上げを抜かすバカ共に伝えろ、国民の生活ぶりを知らん奴には次期当選は無いと思えとな」


ー数日後ー


メイド「議員連盟もおとなしくなりましたね」

魔王「当たり前だ、目先の金より保身を取るに決まってる。連中もそこまでバカではあるまい」


ーメイド妄想劇場 終わりー


メイド「…、色んな意味で怖いかも。今のままの方がいいかな…」

魔王「俺はそんなに獰猛じゃないぞ」

メイド「あれ、いつの間に?」ビクッ

魔王「お前の妄想の中からちょっとな」

メイド「マンガじゃあるまいし…」

魔王「お前がそれを言うか」
204 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/07/08(土) 11:00:20.49 ID:6TsfzAMko
[お肉ってけっこう量を食べられるんだよね]


勇者「最近量り売りの立ち食いステーキ専門店が出来たね」

僧侶「ここにも来たんですね、比較的田舎なので出店はまだないと思ってました」

勇者「食べたお肉の重さでランキングも出来るって」

僧侶「一度食べに行ってみましょうか」


−1の住む田舎にもそのいきなりなステーキ屋が来ました−
205 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/07/08(土) 11:01:12.36 ID:6TsfzAMko
[凶悪犯を現行犯逮捕!]


勇者「いいかい、僕は怒ってるんだよ?」

子犬「?」フリフリ

勇者「そんなにしっぽ振ってもダメだよ、君の悪行を僕は見ていたんだよ」

子犬「?」フリフリ

勇者「そんなに愛想を振りまいてもダメ、犯した罪は無くならないんだよ」

子犬「…?」フリフリ

勇者「君は隠してたおやつを全部食べちゃったんだよ?これがどんなに重い罪なのか分かるかい?」

子犬「?」フリフリ

勇者「しばらくはおやつが無いのは仕方ないね、自業自得だよ」

子犬「?」フリフリ


ー何日かおやつはおあずけの刑な子犬でしたー
206 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/07/08(土) 11:02:05.25 ID:6TsfzAMko
[新人は勢いで台頭し、老兵はその勢いに乗っかりさらに台頭する]


僧侶「将棋が話題ですねー」

勇者「中学生のプロ棋士だもんね、しかも連勝も連勝で」

僧侶「初めてのプロでの対戦があのおじいちゃん棋士でしたっけ」

勇者「最近引退しちゃったんだけど、むしろ引退してからの方が忙しいというね」

僧侶「儲けさせてもらってまーすと堂々言ってるのが面白いです」

勇者「元気なおじいちゃんだね、見てて憎めないよ」


ー藤井先生の更なるご活躍に期待しながら、ひふみん先生のトークをさらに期待してますー
207 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/07/08(土) 11:02:43.31 ID:6TsfzAMko
[ザラキの使い道の一つかも?]


僧侶「うーん、洗濯物が乾かないです」

僧侶「どうしましょう、洗濯物がまた臭いを発してしまいます」


洗濯物<ソロソロ、キツイノガデテクルゼ


僧侶「仕方ありません、少し荒療治をしちゃいましょう」


ー僧侶ちゃんは洗濯物にザラキを唱えましたー

ー臭いの元の息の根(?)を止めましたー


僧侶「この方法しか無かったのです」

僧侶「臭いの元さんは安らかに眠っていて下さい」
208 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/07/08(土) 11:03:31.13 ID:6TsfzAMko
[こんなのやられたら惚れてまうやろー!]


若い女性(以下女性)「困ったなぁ…、急に雨が降ってきた…」

女性「いつ止むかも分かんないし、どうしよう…」ハァ…

魔王「そこの女性、いかがされたましたか?」

女性「雨が降ってきしまって、傘も無いから…」

魔王「ならば私の傘をお使い下さい」

女性「そんな訳にはいきません、一本しか無いのにあなたがどうやって帰るのですか?」

魔王「私はこのままルーラで帰ります、私が濡れる分には問題ありません。あえて問題とするならば濡れていい男に益々磨きがかかってしまう事くらいでしょうか」

女性「…ぶっ、あっははは!自分でそれ言う!?真顔でさらっと言うんだから」

魔王「ですが、貴女の笑顔は見られました。先ほどまで難しい顔をされた貴女より、よほど魅力的ですよ?」

女性「よくそんなキザなセリフが出てくるねぇ、感心するわ」

魔王「女性の前では紳士でいるつもりですよ、それでは私はこれで」


ー魔王はルーラで帰りましたー


女性「…名前聞くの忘れた」

女性「いざあんなこと言われると悪い気はしないね」
209 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/07/08(土) 11:05:16.40 ID:6TsfzAMko
[わんわん、あたらしいあそび]


ー子犬は水の入った皿で遊んでますー


子犬「」ブクブク…

子犬「」プハッ

子犬「…」

子犬「」ブクブクブク…

子犬「」プハァ


僧侶「わんちゃん、ブクブクして楽しいですか?」

子犬「わう」フリフリ

僧侶「よかったです」ナデナデ


ーうちの犬がたまにやる遊びですー
210 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/07/08(土) 11:15:03.75 ID:6TsfzAMko
1でごさいます、今回はこの辺で失礼します

いきなりなステーキ屋で肉を食べる事が多くなったら
あれだけ好きだった炭水化物に執着が無くなってきました
そのおかげか体重が落ちてきて空腹感でイライラする事も少なくなっています
片食いにならないよう炭水化物も食べるときは食べてますので
こんなダイエット(?)を気ままに続けていけたらと考えています
後はもう少し運動を増やさんとなぁ…
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/08(土) 15:45:39.52 ID:cuPXHkx5o

今日の晩ごはんは肉にしようかな
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/10(月) 17:24:21.35 ID:2nJiEIl8o

前献血いったら看護師?さんがあまり上手ではなくて三回さし直した挙句献血せずに帰ることに・・・
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/10(月) 21:38:21.98 ID:dDkzGjfkO
俺は献血前の検査採血で針指したまま血管探されたわwww

普段はサクッと刺されるのに皮膚の下で針が動く感覚は変な感じだった。
214 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/08/07(月) 23:05:00.23 ID:gUAtuz95o
1でございます、お久しゅうございます
お盆前に新規の仕事と大口の仕事が重なり少し参ってます
ふん、やればいつかは終わるさ…

保守がてらネタを1つ投下します
お盆休み中にすずめの涙程度にため込んだネタを投下出来ると思いますので
首を長ーくしないで期待せずお待ち下さい
レスもその時にまとめてさせていただきます

それでは、失礼します


[台風も迷子になるこのご時世]


勇者「台風もウロウロして迷子になるんだね」

僧侶「結局来るんですよね、また対策しないと…」イソイソ

魔王「賢者、家の強化は?」

賢者「そうですねぇ、今やっときましょうか」


−賢者ちゃんはスカラを唱えました−

−家の防御力があがりました−


賢者「これで竜巻程度なら傷一つ入らないですよ」

僧侶「心強いです、安心して寝られます」

魔王「俺これから城行ってくるよ」

勇者「あれ、仕事?」

魔王「ああ、兵がまた警戒の見回りに出るからな。俺が城の見回りを頼まれた」

賢者「大変ですね、色々と任されて」

魔王「その分給料はいいからな、責任持ってやらんと」

僧侶「魔王さん、簡単ですみませんがこれ持って行って下さい」


−魔王は僧侶ちゃん特製おにぎり(おかか昆布・ピリ辛鮭)を手に入れました−


魔王「悪いね、行ってくるよ」


−一方、側近ちゃんは−


側近「台風が近くなってますが、こっちは今のところ雨無しで風が強くなったり弱くなったりです。と側近は現在の気候を報告します」

棒読みちゃん「雨ザーザー、風ない 風すごい、家が飛ぶかも 台風過ぎた、風あるけど蒸し暑い 明日は甲子園開幕 蒸し暑い中で試合とか気が狂う 明日観戦行く奴無理すんなよー 確か開会式直前まで雨予報 虹の魔術師こと阪○園芸の腕の見せ所だな」
215 : ◆XUMchLPOFg [sage]:2017/09/09(土) 22:52:18.28 ID:JaeuVJAco
1でございます、保守書き込みです

うーん、なかなか投下出来ません…
ひとまずリアルが落ち着くまで少しお時間下さいませ

それでは、今日はこの辺で失礼します
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/10(日) 09:44:04.75 ID:88dAmXdLO
待ってる
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/10(日) 14:38:44.94 ID:2/orq2yDo
涼しくなってきましたね!
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/15(日) 21:03:31.41 ID:Dutfa5Teo
お久しぶりです、1でございます
また少し投下します、その前にレスを致します
ネタは暑い時のも入ってますので悪しからず…


>>211
ありがとうございます
お肉痩せますよ、ただ体臭とおならの臭さはね…

>>212
ありがとうございます
献血の針を何度も刺されるとか考えただけで恐ろしいです
今後は上手い方に当たると良いですね

>>213
ありがとうございます
それ本当に怖いですよね
あまり痛くないですが違和感満点で…

>>216
ありがとうございます
お待たせして申し訳ありません

>>217
ありがとうございます
涼しいと言うよりもう寒い方になってます
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/15(日) 21:05:17.66 ID:Dutfa5Teo
[暑いからね、仕方ないね]


勇者「あっついねー」グデー

僧侶「動けないです…」グデー

勇者「やる気もそがれるね…」ドロー

僧侶「ごめんなさい、ご飯作れません…」ドロー

勇者「それは仕方ないよー…」ドロドロ

僧侶「うにゃぁー…」ドロドロ


側近「その日、勇者殿と僧侶ちゃんは溶けて無くなりました。と側近は目の前の事実を語ります」


ー二人は溶けてしまいましたが、もう少しだけ(少なくともあと800レス弱は)続きますー
220 : ◆XUMchLPOFg :2017/10/15(日) 21:06:55.80 ID:Dutfa5Teo
[朗報 僧侶ちゃんは僧侶だった]


僧侶「八百屋のおじさんにはいつもオマケして貰って申し訳ですねー」テクテク

僧侶「今度お漬け物を作って持って行きましょう」


ー道端に老人が倒れていますー


僧侶「あれ、おじいさん?大丈夫ですか?」

老人「…わしに構うな、迎えが来るのを待っておるだけだ」

僧侶「誰かお迎えが来るのですか?」

老人「そうではない、ここで死を待っておるのだ」

僧侶「残念ですが、ここでは[ピーーー]ませんよ」

老人「構うな、わしに構ってロクな目にあわ…ゲッホゲホ!」

僧侶「…、私は僧侶です。僧侶はただ死にゆく人を見ないふりは出来ません」

老人「わしの命はわしの手で終わらせる、もう疲れたのだよ」

僧侶「おじいさんの命はまだ天命を全うはしていません、私には若者に負けない力強く光り輝く命が見えます」

老人「知った口をきくな、若造に何が分かる」

僧侶「すみません、嫌でも分かってしまうのです」

老人「…何故だ?」

僧侶「私が僧侶だからです」

老人「…ふん、変わった奴だ。死ぬ気が失せてしまったわ…」

僧侶「良ければお話を聞かせて下さいませんか?このお水を飲んで、落ち着いてからで結構です」スッ

老人「…うまい、水なんて何日ぶりだろうか。命の水とはよく言ったものだ」ゴクゴク

僧侶「お話を聞かせて下さいますか?」

老人「いいだろう、僧侶の前で懺悔するのも悪くは無いか」
221 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/10/15(日) 21:08:10.02 ID:Dutfa5Teo
[悲しいけど、戦争は稼ぎ時なのよね]


老人「君は知らんだろうが、今の王政になる前は魔族と戦争状態だったんだ。かれこれ40年も前の話になるか」

僧侶「話だけは知ってます、戦争で多くの命が失われて無関係の一般人も巻き込まれたはずです」

老人「その通りだ、わしは武器商人をやっておった。王国側と魔族側と両方に武器を供給していた」

僧侶「…死の商人ですか?」

老人「そうなるな、王国には魔族側に比べて格安で卸しておったが言い訳にもならんだろう」

僧侶「なぜ魔族の方にも武器を卸したんですか?」

老人「魔族の武器製造技術はそこまで高くはなかった…いや、王国の技術が当時の世界水準では高すぎたのさ。その技術を目当てに魔族は交渉してきた、莫大な金と携えてな」

僧侶「そうなんですね、魔族の製造技術が低いとは一体…」

老人「魔族は身体能力と魔力の量に長けていたからな、武器の性能が低くとも力で勝てる。だがこの国は特に武器の開発には力を入れていたからな、少ない資源ながら高い水準の武器を作るこの国は、当時隣国からも危険視されて牽制されていたよ」

僧侶「なるほど、この国が兵力に力を入れているのはそのためなんですね」

老人「その戦争も泥沼化して流さなくとも良い血を随分と流したものさ、最後はお互いゲリラ戦でただの報復合戦だよ」

僧侶「そこまで泥沼化していたんですか、停戦協定が結ばれた話を聞いた時はすんなりと受け入れられたものかと思ってました」

老人「国としてはかなり前から停戦したかったはずだ、だがうまくはいかなかった」

僧侶「…なぜですか?」

老人「わしら商人は戦争が終われば武器が必要としなくなる、特に武器商人は戦争が無くなれば廃業して首を括る者もいるだろう。それを恐れた一部の武器商人連中が嘘を流して末端の兵士と魔族を焚きつけたのさ、更なる私腹を肥やす為だけにな」

僧侶「許せませんね…、人の道を逸脱しています」

老人「また言い訳になるが、わしはその話を聞いて連中を全力で止めたよ。だが奴らは聞かなかった、完全に金に目がくらんでおったよ、人の命が金に見えていたんだろうな」

僧侶「…」
222 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/10/15(日) 21:09:30.01 ID:Dutfa5Teo
[老人が夢見た国、それは理想の国]


老人「それに魔族側へ武器を卸していたのにはもう一つ理由があるのさ」

僧侶「なんですか?」

老人「技術が互角になれば戦争後に手を取り合える、お互い理解しあえると思ってたんだ。それは今の王になってやっと実現した、話では今の魔王はかなり理解があると聞いている」

僧侶(理解があるというか、王様と魔王さんが悪友なのは黙っておきましょうか…)

老人「人の血で飯を食うわしはもうここには必要ない、潔く身を引いてこのまま死のうと考えたんだ。せめて飢えて苦しんで死ぬくらいの罰を受けてな」

僧侶「罰は他の形で受けるべきではありませんか?少なからず私はそう思います」

老人「人が人を裁くのをわしは良しと思ってはおらん、いくら僧侶といえど一人の人間としてそうは思わんか?」

僧侶「そうですね、確かにおじいさんの言う通りです」

老人「ならばわしには構うな、行くが良い」

僧侶「ですがおじいさん自身を裁くのも人で人を裁く事になるはずです、そして自分で命を絶つ事は人を殺す事に並んで最もやってはいけない事です」

老人「頑固だな君も、僧侶とは頑固でないと務まらんのか」

僧侶「少なくとも私はそう思っています、神に仕える者としてコロコロと意見を変えては良くないでしょう」

老人「…なるほど、それも一理ある。それで、わしはどう罪を償えば良いのだ?」

僧侶「恩返しをして下さい」

老人「恩返し?身寄りもないわしに恩返しする相手などおらんよ」

僧侶「人ではありません、今まで扱ってきた武器に恩返しです」

老人「…なに?」

僧侶「武器を扱っていたんですから、メンテナンスの知識も相当あるはずです。王様が軍の武器のメンテナンスが悪くてボヤいていたので、それに協力をして下さい」

老人「それはいい話だが、王様の許可も必要だろう?君が勝手に進めていい話では無かろう」

僧侶「あ、それもそうですね。今聞いちゃいます」

老人「…ん?聞く?」
223 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/10/15(日) 21:10:52.97 ID:Dutfa5Teo
[王様一派、またもや増える]


ー僧侶ちゃんはスマホを取り出して電話をかけましたー


僧侶「あ、王様ですか?武器のメンテナンスをしてくれる人を見つけました」

王様(電話)「おお、そうか。今どこにいる…いや、魔術師団長に頼むわ。すぐ行くぞ」


ー僧侶ちゃんは電話を切りましたー


僧侶「すぐ来てくれるそうですよ」

老人「一国の王を呼びつけられる君は一体何者だ…」


ーすぐさま王様が到着しましたー


王様「おーっす、僧侶ちゃんお待たせ」

僧侶「王様早いです、さすがなのです」

魔術師団長「王様!何度も言いますが私はタクシーではありませんよ!」

王様「わーってるよー、これが最後だよ」

魔術師団長「その最後が何度目かお分かりですかな!?」

僧侶「魔術師団長さん毎回お疲れさまです、ルーラですか?」

魔術師団長「うん?ああ、リリルーラという仲間と合流する呪文でルーラの一種だ、魔族の中では一般的な呪文とのことで魔王様から教えていただいた」


王様「あれ、あんたオヤジお抱えの武器商人じゃん」

老人「あの時の小僧が随分と立派になったものだな」

王様「まぁね、オヤジほどじゃないけどそれなりにリーダーやらせて貰ってるよ」

老人「お前が王になって正解だろうな、この国は平和で住みやすい国になった。戦争で生きてきた薄汚い俺はもう用無しだ」

王様「そんな事言うなよ、あんたの武器の知識を貸してよ。ガキの頃よく異国のお菓子買ってきてくれてたじゃん、あれ嬉しかったんだぜ?あんたが来るの毎回楽しみにしててさ、俺からのお返しって事で役職用意するし一つ頼むよ」

老人「そんなの、よく覚えているものだ」

王様「ガキは菓子が宝物だからな、あの袋とか箱は今でもとってあるんだよ」

老人「先代のご機嫌取りになるかと思った事が今になって生きるとはな、人生分からんものだ」

王様「嫌なんて言わせないぜ?俺はあんたの知識を国の宝にするって今決めたからな」

老人「好きにしろ、どうせ先も長くない老いぼれだ」

王様「じゃあ決まりー!このまま城行って部屋用意するぜ」

老人「あの小僧が偉そうに…、だが奴の人柄こそが高い人気と支持を集めるんだろうな。わしの負けだ、身をもって罰を受けてやろう」フッ


ーその日から軍の武器は格段に精度が上がる事になりましたー
224 : ◆XUMchLPOFg [saga]:2017/10/15(日) 21:12:31.05 ID:Dutfa5Teo
[この実験は専門家指導のもと、安全を充分に配慮した上で行っています]


テレビ「このように、塩分濃度を上げる事で冷却効果が増幅し、より冷たさをより楽しむ事ができます」

僧侶「ふむふむ、なるほど。お塩ですか…」


ー僧侶ちゃんは何か閃きましたー


僧侶「スーさんにやったら冷たくなるんでしょうか?」


ー僧侶ちゃんはスーさんに少し塩をなめさせましたー


僧侶「うーん、冷たくはなってないですかねぇ…」ダキッ

スーさん「ピェー…(しょっぱい…)」


ースーさんはこのあと無事塩抜きをしてもらいましたー


賢者「僧侶ちゃんはたまに凄いことするよね」

僧侶「ごめんなさい…」シュン…

スーさん「ピィ…(つららスライムになれなかったねぇ…)」
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