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キリカ「アーユー ハッピーナウ?」
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36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/02/11(木) 10:27:30.81 ID:fTfaG1PyO
支援
37 :
◆l0O.gyaewI
[saga]:2016/02/11(木) 10:27:36.09 ID:17k7FRFE0
杏子「でもさ、それだけでどうして犯人が外人になるわけ?」
QB「君は馬鹿かい?」
杏子「うるせえ」
キリカの頬が思わず緩み、ほむらが顔を伏せて笑っている
織莉子「こっちの記事では日本でのオリンピック開催の妨害って節、こちらの誌面では某国による日米間の緊張を狙う説を解説しているわ……更にこの新聞では『米軍駐屯基地の闇』と謳って、ここぞとばかりに袋叩きよ」
キリカ「うーん、左翼ってのは本当に暇な人ばっかなんだなって」
アイコンタクトで二杯目の紅茶を要求し、マミがティーカップの半分程まで紅茶を注ぐ
杏子「いや、あたしはさっぱり分かんないけどな」
ゆま「沖縄のやつもそうだけど、日本は軍隊を持たないって言うんだから仕方無いと思うし、植民地にならなかっただけマシ、とか格抑止の恩恵があるって考え方は出来ないのかな」
杏子「!?」
QB「君はなんの為に学校に行って勉強してるんだい?」
キュウべぇの頭が杏子によって握りつぶされた
さやか(ゆまちゃん頭良いなぁ……)
ビンの中の蜂蜜をスプーンでかき出して紅茶を甘くする作業を終え、生クリームをドポドポと贅沢に注ぐ
半分程しか無かったキリカのティーカップの中身は、今やギリギリいっぱいまでになっている
織莉子「それはその場の人の気持ちを軽んじた意見よ、でもそう言う風に考える方が効率が良いから、政治って難しいの」
キリカ「政治を司る新しい聖戦士でも出てきてくれないとね」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/02/11(木) 10:28:28.25 ID:fTfaG1PyO
支援
39 :
◆l0O.gyaewI
[saga]:2016/02/11(木) 10:29:54.88 ID:17k7FRFE0
かき混ぜる際に割りと紅茶が零れたが、キリカは特に気にするでも無くそれをクイッと飲み、杏子はその紅茶の味を想像してげんなりしている
織莉子「ま、私達は特に小細工の必要も無く静観するって所ね……それで」
零れた紅茶をハンカチで拭き取りながら織莉子が要点を纏めつつ話を続ける
織莉子「まどかさんはどうだった?」
それは彼女達の同盟『七色の翼』の今後の方針を決定する一番大事な話
この町での魔法少女の同盟は前提条件として鹿目まどかの存在ありきだ
まどかの存在がほむらと織莉子の敵対関係を生み、その構造がマミの不信感を余分に作り、マミと一緒に戦うさやかの存在に杏子が苛立ち……
気が付けば見滝原は6人の魔法少女による四つ巴の抗争状態となっており、ほむらがどの時間軸でも経験しなかった脅威の修羅場となった
表沙汰にこそならないものの、本気になったマミの隙をついてのまどか抹殺は流石の織莉子にも難しく、悪戯に攻撃してくる杏子や、熾烈を極めたグリーフシード調達戦も含め、魔法少女同士の戦闘が毎晩のように起きていた
織莉子が初接触の段階でまどか、さやか、マミに魔法少女の真実をぶちまけたのもあって『色々と躊躇の無いマミ』『まどかを守るために戦う決意をしたさやか』と
末恐ろしい二人のイレギュラーを含めた死闘は、『お菓子の魔女』との戦いで杏子が重傷を負い、ゆまが魔法少女となった事で収束する
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/02/11(木) 10:30:12.20 ID:fTfaG1PyO
支援
41 :
◆l0O.gyaewI
[saga]:2016/02/11(木) 10:33:25.44 ID:17k7FRFE0
……と言うのも、杏子とマミが仲直りした為にパワーバランスが完全に崩壊したのだ
観念した織莉子とキリカは、キュウべぇとまどかを通してマミ、ほむらと交渉
ワルプルギスの夜との共闘を持ちかけ、紆余曲折を経て『まどかを魔法少女にしないための同盟』として『七色の翼』を結成し、なんやかんやでもうすぐ一年経つ
織莉子「まあつまり、まどかさんに再起の望みが無いのなら私たちの同盟は事実上の解散って形になるわけだけども」
QB「それは非常に困(ほむら「まどかは必ず目覚めます……」
織莉子は無音で紅茶をすすり、ニコッと笑ってから言葉をつづけた
織莉子「ふふ、意地悪な言い方をしてごめんなさい」
音もなくティーカップを元に戻し、これまた音もなく立ち上がる……織莉子の動作は一つ一つが洗練されていて綺麗な動きだ
隣に座るキリカとの教養のギャップがすさまじい
織莉子「二人が元気なのだとわかったので、今日はお暇するわ」
キリカも立ち上がり、ドアノブに手をかけたところで織莉子のテレパシーがほむらにだけ届く
織莉子『これからの話はほむらさんの『これから』が決まってからにしましょう』
ほむら「……」
半分は嫌味だと分かりつつも何も言い返せず、ただ黙って二人の背中を見送った
キリカ「あ、言っても無駄だとは思うけど一人で出歩いたり、怪しい人に声をかけられてもついてっちゃだめだよ!」
織莉子「ええ、テロリストかもしれない」
これを冗談として受け止められる人間はこの町では魔法少女だけだ
そんなことを凄い真顔で二人が言うので杏子が吹き出し、ゆまが口を押えて笑い、さやかも声をかみ殺す
さやか「いやいやいや、握手をしたら友達になれるかもしれませんよ!」
さやかの悪乗りでついにマミが堪えきれずに笑いだす
『お互いの職業柄、握手はよしましょう』
とは織莉子達との交渉時の、織莉子の最初のセリフだからだ
今の状況を思えばこのセリフは滑稽極まる
ちなみにこの時はまどかとさやかの『握手くらいしましょう、握手くらい』のごり押しで握手は成った
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/02/11(木) 10:33:39.55 ID:fTfaG1PyO
支援
43 :
◆l0O.gyaewI
[saga]:2016/02/11(木) 10:36:33.79 ID:17k7FRFE0
さやか「なんか織莉子さん、含みのある言い方だったね」
ほむら「割りといつもじゃない」
あれから程なくして二人もマミの家を出た
まだ午後の4時、日曜日のそれなりに明るい時間帯だと言うのに、外には不気味な程人が居ない
ほむら「……晩御飯どうしよ」
さやか「あんたの場合は切実な悩みだからねぇ」
個人経営の飲食店はともかく、チェーン店のスーパー等も軒並み臨時休業
……テロとはそれほどまでに恐ろしい印章なのか、とさやかは呑気に構えている
さやか「駅のモールならやってるんじゃない?あそこ警備員とかいるはずだし」
ほむら「……そこまで行かなきゃ駄目か」
さやか「うち、来る?」
ほむら「……一人になりたいかも」
さやか「だよね」
丁度別れ道、と言うことで二人はなんの気もなしに別れる
さやか「じゃあ、また明日」
ほむら「学校……お休みだけど」
さやか「学校がお休みでも、あたし達は会って良いでしょ?」
ほむら「そうね」
背中越しに手を振るほむらを見送り、さやかも自分の家へ歩こうとする……が
「あの……ちょっとお聞きしても宜しいですか?」
さやか「ん?」
見ればそれはさやかよりも小さな……下手をすればまどかよりもさらに小さな、黒髪の女の子
チル「取り敢えず道を聞きたいです……えっと、私『春原 智留』です」
さやか「え……あの、美樹さやかです?」
チル「それでですね……えっと」
〜〜
キリカ「……なんでマミや杏子でなく私なんだろうね」
QB「不意討ちするのかい?」
キリカ「マミと織莉子の厳正な話し合いの結果、ギリギリまで手出しはしないことになってる」
QB「へえ、そうかい」
キリカ「あれは『付いていく』訳ではないからね」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/02/11(木) 10:36:48.96 ID:fTfaG1PyO
支援
45 :
◆l0O.gyaewI
[saga]:2016/02/11(木) 10:39:20.74 ID:17k7FRFE0
〜見滝原駅付近〜
ほむら「ほむ、今日はお肉にしましょう……味は……家に味噌あったし、あれでいいいか」
ほむら「えっと……お米はあったけど、そう言えば洗剤が残り少なかったかな」
QB「誰に説明しているんだい?」
ほむら「忘れたら後で聞くから覚えておいて」
QB「君は僕をなんだと……」
ほむら「宇宙人に決まってるでしょ、このボケうさぎ」
QB「散々だ……」
ほむら(ん?)
地下に広がるショッピングモールへの入口の反対側に数十人の人だかりが出来ている
入口の警備員も道の反対の騒ぎに聞き耳を立てている様子だ
ほむら(何やってんだか)
別に興味は無い……しかし
『リッスン!マーイソング!』
ほむら「な!?」
テレパシーだ
少女は叫ぶと同時にテレパシーを飛ばした
聞き慣れないテレパシーが意味する事は一つ
ほむら(魔法少女……!)
道を渡り、映画館の脇で開かれている野良リサイタル
ほむらは急ぎその野次馬をかき分けて……
中沢「ん?暁美じゃん」
ほむら「……」
中沢「そんな顔されるとな……」
クラスメイトが紛れていたことに些かのショックを覚えながらほむらは構わず中心の少女を見据えた
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/02/11(木) 10:39:40.03 ID:fTfaG1PyO
支援
47 :
◆l0O.gyaewI
[saga]:2016/02/11(木) 10:42:35.77 ID:17k7FRFE0
中沢「お、お前もせつな知ってんのか?」
ほむら「誰そいつ」
中沢「まあ、旅する歌い手……っつかネトアだな」
ほむら「ネトア……」
せつな「愛を込めて花束を♪」
ほむら「……」
中沢「色んな所でゲリラライブしてんだ!歌も上手いし可愛いだろ?だからそれを録画してツベとかに挙げる奴が居て、それで一部で人気なんだよ」
ほむら(……まあ確かに可愛いけど)
クリッと大きな黄色の瞳に、ちょこんとした鼻、ぷっくりと膨らむ柔らかそうな唇、しまった顎と何となくまるっこい輪郭
同姓のほむらから見ても『可愛い』と言う評価で惜しくない
ほむら(何あの髪)
綺麗な金髪を短く切り揃え、前髪の一部が小さな角のようなあほ毛になっていて、正面から見ると稲妻マークのような感じになっている……チャームポイントと言われれば返す言葉は無いが、ほむらとしては気になるのだ
服装はジャケットにジーンズと、まさに『旅する女』のそれだ
白銀のギターを操作し、ギターだけでは絶対に有り得ない音色をどこからともなく流して彼女は歌っている
せつな「じゃーん!いえい!」
パチパチと盛大な拍手が起き、彼女の前にお金を置く者や、スマホで懸命に撮影したり録画する者もいる
せつな「はい!今日はここまでです!ありがとー!」
せつな「テロリストなんてやっつけちゃお!ついでにお国の犬もね!」
一頻りの笑いが巻き起こった後、応援の言葉をかけたり、握手や記念撮影をしたりして人々はバラバラと別れていく
せつな「あ、ちょっとこれ持ってて」
中沢「え!俺?」
せつな「よろしく!さ、行こうか」
まとめた荷物を乱雑に突っ込んだショルダーバッグを中沢に押し付け、ほむらの手を取り
中沢「え?ちょ、知り合い!?」
せつな「ううん、ただね」
驚く中沢へ向けて、唇に人差し指を当てて悪戯っぽく笑い
せつな「私と契約して魔法少女になってほしいんだ!」
ほむら「……」
極めて挑発的な発言をし、連れて行った
中沢「……あ……」
中沢「暁美すげぇぇ!!」
彼は何かを勘違いしたが、フォローする人間がいなかった
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/02/11(木) 10:43:41.01 ID:fTfaG1PyO
なぎさ「今回はここまでなのです!」
さやかff「魔女とは戦わない(魔法少女と戦わないとは言っていない)」
49 :
◆l0O.gyaewI
[saga]:2016/02/11(木) 10:52:51.60 ID:17k7FRFE0
>>30
なぎさ「ストレスはたまるし親に魔法少女のことはいえないしでほむほむも大変なのです」
>>31
せつな「ブットビングだ!わたし!」
>>32
貴様不死スレ民だな!
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/11(木) 19:30:50.55 ID:hDVcqLxSO
不死スレってなんだか知らないけど
かわいい女の子に悪いやつはいない!
おつ
今回は歩とかでないかんじかしら
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/02/12(金) 02:08:42.29 ID:OGL2rdugo
乙
>魔法少女と戦わないとは言っていない
しってた
暁美の性技量はいかばかりか…
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/02/29(月) 23:51:20.83 ID:zAtDUKzJ0
a
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/11(金) 18:10:06.47 ID:BK4t2+fpO
明日のお昼頃更新出来ると思うからちょっと待ってて下さい……
54 :
◆8hR4QzB4Ro
[sage saga]:2016/03/13(日) 07:20:24.63 ID:0JqReeHE0
ごめんない、現実は甘くなかったよ……
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/13(日) 19:36:05.31 ID:rQWafA2MO
きにするな!
誤差だ!
56 :
◆8hR4QzB4Ro
[sage saga]:2016/03/17(木) 02:37:29.87 ID:Y1+QE2tL0
ごめんさいでした
更新いたします
なぎさ「観覧注意なのでs さやかff「当身!」ドスゥ!
なぎさ「ごふっ」バタ
さやかff「観覧注意です!(色々と)」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:38:42.30 ID:yxDiekdoO
支援
58 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 02:40:18.30 ID:Y1+QE2tL0
せつなに手を引かれて人気の無いビルの間の路地裏までついてきた
徐に手を振りほどき話をする
ほむら「……で、何の用?」
せつな「あろは!私はせつな・オクト・バージニア!長かったらせつな・オクタヴィアって略してね!」
取り敢えずは自己紹介をしてきた辺り敵対心だけ……と言うわけでは無いらしい
ほむら「……暁美ほむらです」
せつな「あろは!イライラしてるね!」
今すぐにでも眉間を撃ち抜きたくなるが、ぐっと堪えた
QB「君馬鹿だろ」
ほむら「用が無いなら……」
代わりにキュウべぇの頭を撃ち抜いた
QB「何故ッ!?」
せつな「あは!あのね」
ほむら「!」
空気が変わる
せつなは両手と背筋をピッと真っ直ぐに揃えて、90度ほど直角に腰を折って
せつな「今夜の晩御飯と寝床を恵んでください!」
ほむら「……………………は?」
想定外過ぎた発言に、ほむらは意味を理解するまでに数十秒を必要とした
せつな「あ、グリーフシードあげるし、なんならお金も出すからさ!お願い!」
顔を上げたせつなは両手を合わせてお願いしてきた
ほむらはちょっと可愛いと感じ、余計にイライラしてしまう
ほむら「そのお金でホテルに行って」
せつな「いや、それじゃ旅の醍醐味ってもんがさ」
ほむら「うるさい」
せつな「うーん……よしよし!よーし!」
不気味さを醸し出すような音楽が何処からともなく聞こえて身構える
ほむら(何このBGM……)
せつな「私とバトルトルトルだよ!私が勝ったらお家に泊めて!」
ほむら「嫌、今すぐ消えて」
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:40:35.75 ID:yxDiekdoO
支援
60 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 02:41:42.80 ID:Y1+QE2tL0
せつな「魔法少女の対立は解決法一つしか無いし!それに私はふらっと寄っただけだよ」
ほむら「……」
せつな「って、うぉ!?」
無言でせつなの胸を狙って発砲、せつなはそれを大きく跳躍して避けた
QB「だからせつなに言ったんだけどなぁ……」
ほむらの指輪が煌めいていつもの魔法少女へ変身した
ただ、本人に自覚は無いが今日のほむらはせつなの魔法で冷静さに欠ける
せつな「オッケー!オッケー!ヤル気MAXだね!」
BGMに打楽器の音が混ざりだして、不気味さや恐怖感の中に熱くたぎる何かを感じさせるものへと変わっていく
せつな「バートルジョイナス!BGMは『ビッグブリッヂの死闘』!」
せつなの指輪がシルエットも見えなくなるほどの閃光を発した後、白を基調とし、所々に黒いパーツをあしらった軽装の甲冑に身を包んでいた
ほむら「随分余裕ね……」
せつな「ん、ふふーん!私めちゃ強だしね!」
魔法少女としての姿を見せびらかすように、両手を広げてクルリと回る
関節の付近や身体の稼働部分には干渉しないよう装甲が少なめで、甲冑と言うよりは乳白色のフレアワンピースに黒色の装甲をアクセサリ的に取り付けた、と言うような感じだ
肩やヘソの左下辺り等にワンポイントで蝙蝠の翼を模したパーツがついており、いかにもな『小悪魔系ブリッ子魔法少女』である
せつな「ほむらちゃんの自信、おっぽしょっちゃうからね!」
ほむら「……?」
東京出身のほむらには理解出来ない
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:41:59.27 ID:yxDiekdoO
支援
62 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 02:43:37.02 ID:Y1+QE2tL0
せつな「行っくよ!」
ギターの先端をもってベース部分でほむらに殴りかかる
一歩だけ右に動いて避け、左足で打ちすえるような鋭い蹴り
せつなが右手で受け、飛び退いてからまた踏み込んでギターを振りおろす
それもかわしたほむらは愛用のゴルフクラブを二本取り出し、せつな目掛けて振り回す
「なんだ……誰か居るのか?」
せつな「わお!」
ほむら「っ!」
汚い身なりのホームレスが物音を聞きつけ声をかける
次の瞬間にはほむらのスタングネードが炸裂して視界を封じ、二人はビルの壁をかけ上がって場所を変えた
せつな「あろは!戦いなれてるね!」
ほむら「……」
せつな「うーん……でも、ほむらちゃんあまり本気じゃ無い感じだよねぇ……」
ほむら「別に……普通に本気よ」
せつな「普通じゃダメダメ!もっと、本気でバトルしてくれないとね!」
せつなのギターが真ん中から縦に割れ、物理法則を軽く無視して変形する
幾何学模様の組み合わせで構成されていたギターは、ナックルガードのついたトンファー状の籠手になる
ほむら(……ダブルオーのGNソードVみたい)
せつな「さあ、私とバトルでドキドキしよう!」
ほむら「余裕綽々ね、マイスターもどき」
せつな「あ、それ一番気にしてる渾名!」
QB「せつなやめてくれ!君の歌は僕に効く!!」
ほむら(……!この歌!?)
せつな「さあ!BGMは有坂美香 で『life goes on』だよ!ほむらちゃんが知ってると良いな!」
ほむら「こいつッ!」
QB「きぃぃぃやぁぁああ!やめてぇぇぇッ!!」
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:44:25.02 ID:yxDiekdoO
支援
64 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 02:45:12.10 ID:Y1+QE2tL0
道案内が必要!と言い切る少女を、快諾まではいかないものの暇だから、と言う理由で案内した
さやか「あとはそこをまっすぐ行けば見滝原森林公園だよ」
チル「本当ですか!……で、もう少し聞きたいのですけど」
さやかの背後で濁ったグリーフシードを落としながらチルは尋ねる
さやか「え?どうぞ」
チル「加咲という姉妹をご存知ですか?」
さやか「加咲……いや、知らないかな」
チルの指輪が輝いて、魔法少女が駆け抜ける
チル 『では』
さやか「え……?」
魔女の気配が自分を捉えた、と確信するのとほぼ同時
チル「『七色の翼』は?」
さやか「ぐふっ!?」
質問を理解することもなくさやかはチルの拳に打ち貫かれて吹き飛ばされた
チル「加咲さんは私の親友とその姉です……やっぱりあなた達には十把一絡げですか」
さやか「っ……!」
腹をおもっきりどつかれ、息も絶え絶えに体を起こす
チル「私はあなた達全員を許しません!めいとさつき姉の苦しみ……万分の一でも味わって頂きます!」
魔法少女になったチルは桜の花びらを上からそのままかぶったような半纏を身に着け、帯が背中で大の字の翼のように広がっている
武器は持たず、紫の布地に金色の淵の小手と同じカラーリングの脛あてに素足という井出達で、それらの服は年齢を鑑みても小柄で、黒い髪と大和撫子そのものな凛々しいチルの顔立ちに良く似合い『超が付くお転婆姫』といった具合だ
さやか「姉妹……?あの時の子——ぐっ!」
チル「お話をする余裕はありませんよ」
まるで重力には縛られない、と言わんばかりのふわりとした動きで舞い、さやかを足蹴にする
さやか「けほっけほっ……っ……!」
袖は破け、スカートには切れ目が入ってさやかの太ももと下着をチラつかせる
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:45:21.49 ID:yxDiekdoO
支援
66 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 02:48:06.69 ID:Y1+QE2tL0
チル「油断せず、慢心せず、傲らず、舐めてかからず、気を抜かず、持てる力でかかって来てください」
右手を挙げて桜色の炎を灯らせて啖呵を切った
さやか「……待って、あれは」
そして同時に魔女の結界が二人を飲み込む
チル「私はあなた達を許さないと言いました!加減はしません!」
『砂漠の魔女(ティータ)』の世界が広がって形を持つ
一面に信じられないほどの高さの木々で作られた樹海
そして足元に広がる命を感じさせない熱砂の砂漠
木の葉で覆われている筈なのに直接太陽に照り付けられているような暑さ
『渇望』の性質を持ったティータの結界は、小人となって紛れた深い渇きの森
さやか「話を聞い——がっ!!?」
チル「あなた達は二人の話を聞きましたか!?全力で抗う以外にすべき事はありません!!」
投げつけられた炎が爆発し、さやかを吹き飛ばして大木に背中から叩き付ける
チル「戦う相手への敬意が無いあなた達なんかに!道を外れた者に救いも慈悲も有りませんからね!!」
さやか「……う、く……っ」
さやか(ソウルジェムが反応しない……指輪が、光らない……)
自分の体の魔力を、指輪に集めて開放する……あの感覚をうまく呼び出せない
もちろん痛みも消せないし、けがの治療も出来ない
頭部と肩から血を流してぐったりとするさやかに、多少の疑問を抱きながらゆっくりと歩み寄る
チル(抵抗をしない……どうして?)
チル「何もしないならそれでも結構です!誰も貴方を助けはしませんからね!」
右手に桜色の炎を宿して振りかぶった、その瞬間だった
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:48:55.35 ID:yxDiekdoO
支援
68 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 02:50:01.86 ID:Y1+QE2tL0
キリカ「確かに『誰か』は助けてくれないさ、でもね!」
チル「ちっ!」
声と共にチルの頭上から爪が迫る
気配を察したチルは身を低くしつつ跳躍して避け、さやかとキリカへ向き直る
さやか「キリ……カ……さん」
キリカ「君がどう見てようと『仲間』は助けてくれる!」
チル「ふん……誰かが来るとは思っていましたが、まずは様子見って事ですか」
キリカ「私の後輩が世話になった!君、許されないよ」
キリカも向き直り、両手をだらんと垂らして爪を出した
口元こそ笑っているが、その笑みは嗜虐的なものを感じさせる危険なものだ
チル「それはこちらの台詞です!チルのほっぺは桜色です!」
キリカ「その少しだけ未来から来た魔法少女って感じ……実にハーフボイルドだね」
一瞬の静寂を挟み、チルが仕掛ける
桜色の軌跡を残した神速の踏み込みでキリカの腹部目掛けて拳を連続で突き出す
キリカは距離を取りながら体を左右に揺らしてなんなくかわし、脛を狙って爪を振るう
が、チルがキリカの前腕を蹴り飛ばし
僅かの隙を見逃さず、しゃがみ込みからの蹴り払いで足を救い上げて体勢を崩し、桜色の炎を纏った右手でキリカの胸を突き飛ばした
さやか「キリカさんッ!」
チル「『桜花散華』!」
キリカ「痛ってぇ……」
チル「貴女の身体捌きは大したものでした……でも (キリカ「でも何?」
チル「なッ!?」
チルの目にはキリカが瞬間移動をしたかの如き早さで襲ってきたように見える
しかし、負傷したキリカが正面からチルを仕留めるには『速度低下』込みでも速さが足りない
左へ飛び退いてキリカの切り上げをかわし、足刀で反撃するも跳躍で回避され距離を取られる
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:51:05.23 ID:yxDiekdoO
支援
70 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 02:54:02.76 ID:Y1+QE2tL0
キリカ「『ステッピング・ファング』」
チル「こんなのっ!」
左手に青い炎を灯し、飛んでくる爪を手刀で払う
炎に焼かれた爪は脆くも崩れさり、チルは追撃が無いと見るや右腕をつかんで炎と一緒に魔力を流し込む
右手で桜色の炎が燃え上がり、そのままキリカへ掌を向け
チル「『枝下桜花』!」
チルの声と共に炎弾が高速で飛ぶ
キリカ「ち!」
着弾すると桜色の爆発を起こし、それを受けた樹木は人間が入り込めるほどに抉り取られている
チル「散らせますよ!」
キリカ「うお!連発効くの!?」
軽口を叩きながらも放たれた炎弾を木の枝から木の枝へ飛んで避けつつ、合間を縫って爪を飛ばしてくる
チル(動作が早いのはそうなんだけど……なんというのか、あの人の動きには違和感が……)
チルの目的は『七色の翼』の全滅
一人で複数を相手取る以上相応の支度はしてあるが、埒の空かない撃ち合いを続けていると増援の可能性もあるし、それが狙いとも取れる動き
チル(いきなり使いたくは無かったけど……)
粒子様の光が右手に集まり、棒状の何かを構成し
チル「行きますよ!チルチルステッキです!」
キリカ「……?っとお!?」
木々を飛び回るキリカは思わずずっこけそうになったが踏ん張り、チルの右手の『チルチルステッキ』とやらを凝視した
それはポチっと押すと台詞を喋って光るようなベリーにキッズ向けのステッキにしか見えず、やはりというか桜の花がモチーフになっている
キリカ「……えっと」
チル「高まりました!ここからのチルは凄いですよ!」
ステッキ『チルっと参上!チルっと解決!コノハナチルヒメ登場です!』
ステッキ『チェーィンジ!』
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:54:23.34 ID:yxDiekdoO
支援
72 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 02:55:57.00 ID:Y1+QE2tL0
キリカ「……あのさぁ」
チル「い、言わなきゃ魔法が起動してくれないんです!!それに、余裕綽々なのはここまでです!」
ステッキを両手で握り腰だめに構え
チル「謳いなさい——蒼桜絶刀!『海神之太刀』!!」
その名を叫ぶとステッキが桜の枝へと姿を代え、満開になった桜の花が散ると、そこにあるのは2メートル程の太刀
キリカ「っ!!」
刀身は海のように透き通った蒼の水晶、刃は桜色の鋼で彩られ、唾や縁はやっぱり桜の花弁をモチーフとしている
チル(海神が反応してる?魔法は私に掛けられていたってこと……つまり)
チル「徒花に散りなさい!『桜円花』!!」
鍔の桜に火が灯り、眩く光る刃を縦に振ると、刃の軌跡が綺麗な弧を維持したまま直進してキリカを襲う
キリカ『なんて嫌な名前の技を!』
チル「なッ!?……な、名前位好きにさせて頂きます!!」
キリカ『あ、これはこっちの……っどぉぅわあッ!!?』
チルチルステッキ『チェリブロッサム!』
キリカ「むっちゃ乱発してきた!?」
次々と飛んでくる斬撃を飛び回って避ける
速度低下の効いていない斬撃はかなりの速度で突っ込んで来るため、キリカは回避で手一杯になってしまう
チル(あの人の魔法は、多分私の体感速度を落とすもの……海神之太刀には魔力を分解して無効化する性質があるから、もう通じない!)
キリカは斬撃の嵐の中を器用に掻い潜り、適当な大樹を盾にチルの射界から逃れる
キリカ「『ヴァンパイア・ファング』!」
盾にした大樹が削り取られて倒れるのに合わせて飛び出し、鞭状に連なった爪を振るうが、それはチルの太刀に触れたとたんにいきなり崩れ去り、チルが飛び込んで接近する隙になってしまう
キリカ「くっそ!」
チル「血に塗れど!『八重紅桜』!」
キリカ(次元屈折現象!?)
チルの振るう刃が三つに割れ、それぞれの軌道で襲い掛かる
二つまでは無理やり身を捩って回避するも、最後の太刀がキリカの左手を薬指と中指の間から綺麗に切って裂いた
キリカ「ぐっ——あああああっ!!!」
さやか「キリカ、さん……!」
キリカ「ああ!!がっ……ううう!!?」
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:56:16.13 ID:yxDiekdoO
支援
74 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 02:58:12.27 ID:Y1+QE2tL0
キリカ(あ、あの太刀……)
チルの持つ桜色の炎は物理的な破壊を行う力、そして青い炎は魔法の破壊を行う力
それらを混ぜ合わせ『チルチルステッキ』を覚醒させたものが『海神乃太刀』
そして青い炎が破壊する魔法というものに『痛覚遮断』と『体表面を覆う魔力による防御力』が含まれており(チルは知らずに使っているが)
姉を政略結婚から守ることを願った『情熱』の属性を持つチルの魔法は、対魔法少女における最大の『凶器』となる
チル「取りますよ!」
真っ向から切りかかるチルの猛攻をすんでのところでかわして右手の爪で切りかかる
爪はチルの太刀に当たるとやはり崩れ去る、間髪入れずに回し蹴りをチルの脇腹に入れて距離を取り、痛覚遮断が起動してもまだ痛む左手をかばって呼吸を整える
チル「なんの!」
チルは太刀の柄で地面を叩いて器用に身を翻し、再び飛びかかる
キリカも未だ脂汗と涙が止まらない自分に鞭打って両手の爪で挟むように切り掛かる
やはり太刀に触れた爪は崩れるが、すぐさま次を作り出して構わず振るい続ける
キリカの圧倒的な手数を前に長物の太刀を素早く的確に振って捌く
キリカ「らあっ!!」
チル「っぐ……この!!」
キリカが両手の爪を同時に叩き付け、一瞬拮抗させて太刀の軌道を逸らす
その僅かな一瞬にヘッドバットを喰らわせ、鞭に変化した爪でチルの眼前を、後方へ跳びながら薙ぎ払い爪を飛ばして接近をけん制
チル「『桜円花』!」
樹木の枝に乗って攻撃をかわし、一際大きい大樹の裏へ回り込んで両手に草刈り鎌のような巨大な爪を携える
チルの『佐倉まどか』で樹が削り取られると同時に飛び出して攻勢に回った
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:58:55.84 ID:yxDiekdoO
支援
76 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 02:59:42.34 ID:Y1+QE2tL0
キリカ「キリキリ舞いだ!『ガスティーネイル』!」
チル「全方位!?」
キリカ『手数も殺傷力も最強の技!』
身の丈程の爪を両手で十本展開し、チルの逃げ道を塞ぐよう一斉にぶん投げた
ある程度進んだ爪はキリカの魔力で誘導され、目標目掛けて膨らむような放物線を描いて襲いかかる
チル(でも!)
見切れない程では無い
両手で構えた海神で確実に切り落とし、かわす
キリカ『避けた所で次!次、次、次、次!』
チル「くっ!」
両手に続々と爪を展開し、ブンブンとめっちゃくちゃに投げまくる
チル(受け身になったら押し切られる!)
チル「『桜円花』!」
殺意の嵐の合間を見計らっての反撃で斬撃を二つ飛ばす
キリカの気勢を削いで、攻撃の手を止めさせるためだ
無理に放った反撃だったのでチルは左腕と太股を爪に裂かれたが、反撃の起点と成りうるなら安い代償だ
チル(あの人、避けない!?)
攻撃するのに夢中だからか、キリカは回避の素振りすら見せずに両腕を振り回して爪を飛ばし続け、チルの『桜円花』は彼女の腹を横一文字に切り裂き、豊満な乳房を肩にかけて真っ二つに切り飛ばした……が
チル(嘘!……あ、あの人……い、痛くないの!?)
チル「うっ!!」
太刀を振るうため足に力を入れたとき、先程の傷が一瞬痛む
僅か一瞬の差でも手数を重ねれば大きな遅れになる
手数を売りにするキリカを相手にそれは致命傷で、今度はチルが切り裂かれる番だった
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 02:59:52.95 ID:yxDiekdoO
支援
78 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 03:04:51.02 ID:Y1+QE2tL0
顔面を切り裂きに来た爪をどうにかかわし、しかしそこに視点が向いた瞬間には背中を抉られ右の太股を切り裂かれ、畳み掛けるように右腕を貫かれ……夥しい数の爪がチルの身体を抉り、切り裂き、貫いて、削って、刻んで、引き裂いていく
しかし、魔力で制御された全ての爪は器用に急所を避けた。数百と切り刻まれ、十本以上の爪に身体を貫かれたチルに抵抗の術など無いが、気力だけはどうにか保っている
チル「く……ぁ……」
キリカ「お、どうにか生きてるって感じだね」
身体の至るところを飾る爪のせいで倒れこむ事も出来ず、ブリッジのような姿勢で半分宙吊りのチルに問い掛ける
体重を支えるのが爪のみなので、彼女の身体は自重で少しずつ沈み続けていく。凶器が続々と自身の身体を突き抜けていく恐怖と激痛に、今にも上げたい悲鳴を噛み殺す事で無理矢理気力を保っている
チル「っ……う……う……」
チルの真下の地面に出来た血だまりに、わざと足音を立てながらキリカが踏み入る
キリカ「ははは!!」
痛みのショックでほとんど意識が飛びかけているチルだが、キリカの気配には感づいたらしく、口をパクパクさせて呪いの言葉を吐いている
キリカ「ふふ、りっぱな心掛けだね!」
……吐いてはいるのだが、本当に息も絶え絶えな為誰にも聞き取れない
キリカ「さて」
空中で中途半端に静止して生死を彷徨うチルを、爪で自分がけがをしないように気を付けて鳩尾のあたりに足をのせた
キリカ「アーユー ハッピーナウ?」
チル「きゃあッ!!——あ、ああああああァァッッ!!!!!」
ぐっと足に力を入れても中途半端にしか進まず「今度こそは」と魔法でブーストをかけて一気に踏み沈めた
二度目の踏み込みのあたりでのどが避けんばかりの絶叫を挙げた直後でチルの変身はとけ、クリーム色のぼんぼりがついた可愛らしいセーターは一瞬で真っ赤に染まり、目を見開いたまま失禁して失神してしまった
キリカ「さて、無事かい?」
さやか「…………はい」
キリカ「私の怪我を直してほしいところなんだけど……難しそうだね」
さやか「…………ごめんなさい」
ティータ「ぶるうぇえええい!!」
地面を爪で割りながら巨大な迷彩模様のサソリ……『砂漠の魔女』が姿を現した
キリカ「蟻地獄!?ってか忘れてたぁ!?」
さやか「あ……」
半死半生のチルの胴体を爪で挟んで振り回しながら尻尾をキリカとさやかへ突き立てに来る。臨戦態勢のキリカは速度低下をかけた後さやかを抱えて跳んだ
キリカ「まあ申し訳ないがあの子にはここで死んでもらおう!」
さやか「そんな……」
キリカ「希望を捨てない!もしかしたら助けが間に合うかもしれない!黄色くて強くて巨乳でリボンの魔法を使う人とか来てくれるかも!」
「『ティロ・フィナーレ』!」
さやキリ((マジで来たよ……))
魔女は死んだ。爆発に巻き込まれたチルはリボンでぐるぐる巻きにされてマミのもとへすーっとひっぱられた
さやか(なにこの茶番……)
キリカ「こういうのをことわざで『願えば叶う』と言うんだ」
マミ「『愚者を旅に出しても愚者のまま帰ってくる』ってことわざもあるのよ、キリカ」
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 03:05:56.47 ID:yxDiekdoO
リボほむ「タイトル回収ね」
さやかff「悪魔め……」
りほむ「ええ、悪魔よ」
80 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 03:07:49.59 ID:Y1+QE2tL0
〜???〜
「ごめんなさい!ごめんなさい!お父さん許して!!」
必死にお願いした
叶わないと分かっても願うしかなかった
私が何をしたのかなんて知らない、たぶん私に理由なんてない
なにか『この人』がすごい怒るきっかけはあったはずだけど思い出せない
髪の毛をつかまれて腹をけたぐられて、殴られてどつかれて、両手で抱えられて玄関から真夜中の雪景色の駐車場に下着姿のままぶん投げられた
雪が軽く積もってるとはいえ舗装されていない地面に叩き付けられ、小石に突き立てられた素肌は切れて血を流し、体の表面を通して内臓をまとめて揺さぶられたような不快感と激痛に襲われる
その痛みが治まってきたころ、私はふと「寒い」と言った
当たり前だ、タンクトップとパンツだけの格好で真冬の、雪が積もった夜に表へ放り出されたのだから
——おう、じゃあ温めてやるよ
どばっと灯油を全身に浴びせられ、意外と暖かいなどと感心したのもつかの間
パチン……と聞こえて、それから
〜〜朝 ほむらの家〜〜
せつな「っっっぐ!う、は!!?」
目を覚まし、最初に目に入ったのが見知らぬ天井……というのはいつものこと
せつな「はぁ、はぁ……はぁ〜」
せつな(慣れないことしちゃいけないなぁ)
ほむら「あ……せつなぁ?」
せつな「あろは!ちょっとトイレ〜」
布団から出ると、全裸では思ったより冷えることに気づいた
エアコンに指を向け魔力を送って起動し、裸のままで二度寝に入ったほむらに布団をかけなおす
首に巻き付けられたリボンを特に意味もなく指でひっぱりながら用をすませ、勝手にほむらの服(ブラのみ自前)を身に着けて朝の支度を始めた
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/03/17(木) 03:10:27.86 ID:yxDiekdoO
さやかff「いやーチルちゃん強かったねー」
リボほむ「ちょっと待て 」
さやかff「それに勝つキリカさんも流石だしマミさんも貫禄あるねー、ってかマミさんの戦闘適当過ぎでしょ」ケラケラ
リボほむ「ちょっと待て」
さやかff「今回はここまでです!お疲れ様でした!」
82 :
◆8hR4QzB4Ro
[ saga]:2016/03/17(木) 03:16:28.38 ID:Y1+QE2tL0
>>50
あゆゆはせつなとバトンタッチで出てきます
この二人は出会ったら殺しあうくらいの勢いでウマが合わないので当面顔合わせがありません
>>51
処女なので皆無ですが一人暮らしなので知識は多少ある模様
>>55
すまぬ……
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/17(木) 05:09:19.81 ID:I0g9GFJCo
乙
ほむほむは本当モテるな(白目)
マミがまともに活躍したらだいたい問題解決しそうなくらい強い 4部の承太郎かよ
あと前スレに誘導張ったほうがいいと思う
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/03/17(木) 22:12:37.02 ID:Q1swakKcO
ほむほむはそろそろハーレムを作るべき
マミが嫉妬でほむと戦争すればいいのに
85 :
◆LR5VnE45SxEJ
[sage saga]:2016/04/16(土) 14:04:27.36 ID:Z12890Dk0
こんにちは
多分明日のこの時間に更新します
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 14:56:57.82 ID:J/z+MWGoO
現実には勝てないよ……すまぬ
87 :
◆LR5VnE45SxEJ
[sage saga]:2016/04/28(木) 14:59:11.34 ID:AZl8tieV0
せつな「ほら、起きて起きて」
ほむら「んー……んん……」
せつな「もう10時だよ、いつまで素っ裸で寝てんの」
ほむら「んん……」
せつな「シャワー浴びてらっしゃい!結構汗かいてるよ」
ほむら「うぅ……わっ」クラ
せつな「お、大丈夫?」
ほむら「足に力が入んないんだけど……っていうかその……痛い」
せつな「まあ初めてであんだけやればそうなるかもね。大人しく魔法使えば?」
ほむら「うん、そうする」
〜で、数十分後〜
ほむら「はあ……まだぼーっとする」
せつな「やっぱ若いと体力あるねー。あんだけ派手にいっても意識があったりするんだもん」
ほむら「いや……3回目位からはもう他人事みたくなってて全然思い出せない」
せつな「途中で落ちちゃってたけどシャワーを浴びる気力があったのは凄いと思うよ」
ほむら「誘っといて……」
せつな「乗ったのはほむらちゃん!ま、ご飯食べよ!」
ほむら「スクランブルエッグにトースト……と、なんで味噌汁なの……」
せつな「あたしが好きだから!ま、卵焼き失敗したからスクランブルになっちゃったんだけどね」
ほむら「……味噌汁にジャガイモなんて入れるもの?」
せつな「入れるよー!最低でもあたしの地元では!」
ほむら「どこの田舎の話よ……」
せつな「長野ー!」
ぼむら「超ド田舎じゃない……」
せつな「わたしほどではないけど、意外とのぶいね!」
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 14:59:22.83 ID:J/z+MWGoO
支援
89 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:00:32.78 ID:AZl8tieV0
〜巴家〜
杏子「……なあ」
マミ「何?」
キリカ「どしたの?」
織莉子「……」
ゆま「?」
さやか「はぁ……」
ほむら「……?」
杏子「ウチに集まるのは惰性なのか」
キリカ「そうだよ」
ほむら「学校お休みだし……」
織莉子「キリカと家にいても良いんだけど……ねえ?」
キリカ「ね♀」
さやか「一人で居たら滅入るし……」
マミ「それに、集まってれば早々事件も起きないし」
杏子「起きないんじゃなくてマミが事件の種を潰してるんだ」
ゆま「主に実力で」
マミ「そんな事無いわ、皆で維持してる平和よ」
キリカ「私は単語帳を捲ってる杏子の奇行が気になるよ」
杏子「素直に勉強してんの、奇行とか言うなよ泣くぞ」
ゆま「やっぱり皆と同じ見滝原東高校行くんだって」
ほむら「……」
織莉子「……と言うことは二次募集を普通受験するのね?」
杏子「もうこの時期だと学校の成績関係無くなるからな」
さやか「ああー、2年の末まで学校サボってるから行ける高校が無いとか言ってたもんね」
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 15:01:15.99 ID:J/z+MWGoO
さやかff「ほむらさん普通にそっちのキャラですか」
リボほむ「この展開はおかしいよ……」
91 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:02:29.07 ID:AZl8tieV0
キリカ「あれ私立滑った子の為の枠だから倍率高いんでなかったっけ?」
マミ「でも補欠合格の枠が多いのよ……その分筆記の点数勝負になるらしいのだけど……」
ほむら(なんで織莉子さんがチラ見してくるの)
杏子「まあ無理なら無理でそん時は普通に定時通うけどさ」
さやか「…………そう言えばほむらは高校どこ?」
ほむら「……えっと……み、未定……」
杏子「はぁっ!?」
さやか「ほむらも推薦取れないから筆記で行くって言ってなかったっけ?」
QB「何処に行くとは言ってないから騙してはいないよ!」
ゆま「余計な事言わないで死んで」
QB「ぐふぇ!!」
ほむら「あ……の…………両親が……東京に帰ってこい……って」
杏子「なんでそう言うこと黙ってたんだよ!」ドン
マミ「そうよ、重大な話よ」
織莉子「ぜんぜんしらなかったわびっくりだわー」
ゆま(予知凄いな)
さやか(魔法少女には相談しづらいんじゃないかなぁ……)
キリカ(親いない人多いし……)
ほむら「でもこっちが大変だし、やっぱり残ろうかなっ、て……」ビクビク
マミ「それは何?私達だけだと色々不安だと言いたいの?」
ほむら「そ、そういう訳じゃ……」
さやか(あーあ……)
キリカ(返しをミスったな……)
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 15:02:52.68 ID:J/z+MWGoO
支援
93 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:03:32.37 ID:AZl8tieV0
杏子「つーかさ、前から思ってたけどやっぱ家族と離れて暮らすのって変だって」
ほむら「ぅ……」
マミ「いくら病気の治療が有るからって、むしろ病気の暁美さんを独り暮らしさせるってどういう事なのかしら……」
ほむら「その……ナノマシン治療なので……」
杏子「あー……だからあんだけ運動出来ても軽くスルーされんのか」
マミ「……って事は金銭的な問題?」
ゆま「……?ナノマシン治療って何するの?」
織莉子「凄く小さな機械を身体の中に入れて内側から治療したり、内臓や血液の代わりの仕事をさせるのよ」
ゆま「それってそんなに高いの?」
織莉子「最初に導入するだけで何百万もするし、ナノマシンのメンテナンスや拒絶反応のケアも必要だから病院には通わなきゃ行けないし……なのに保険が効かないから薬のお金なんかも含めて億を超えるか超えないか、らしいわよ」
杏子「あれ、地域によっては反対運動凄いらしいな」
ゆま「え、なんで?」
キリカ「ぶっちゃけサイボーグ一歩手前だからね、嫌がる人って言うか『それでお前は人間か?』ってうるさい大人が多いんだよ」
ゆま「あ、そっか。普通の人の内臓よりも働く機械を入れるからずるいって感じる人が多いんだ」
さやか(キリカさんがすごい濁したのに察した)
ほむら(この子、やはり出来る)
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 15:03:38.99 ID:J/z+MWGoO
支援
95 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:04:26.25 ID:AZl8tieV0
織莉子「日本でナノマシン治療を受けられるのは見滝原か長崎くらいのものでしょうね」
ほむら「……」
QB「織莉子のお父さんが『未来を魅せる 見滝原』をスローガンに画期的な条例をいくつも作り、法を整備したからね。見滝原以外では行政から補助金が病院に出ないから機械の導入も厳しいのさ」
杏子「ん?じゃあなんで長崎ではできるわけ?」
さやか「あんた授業ちっとも聞いてないのね……」
杏子「う……」
マミ「世界で最初にナノマシンの保管と体内への着床、および体外からの信号、薬物投与による機能操作と拡張、体内で無害な物質への返還と体内洗浄といった技術を確立させたのが長崎の理大だからよ」
ほむら(このへんの近代史って時間軸によって微妙に違うのよね……どこかで魔法少女が関連してるってことなんでしょうけど)
マミ「ま、暁美さんの問題はこれでひとまず置くとして」
ゆま「いいの?」
マミ「暁美さんは舞台装置の魔女のグリーフシードを持ってるもの、魔法を無駄に使わなければずっと困らないはずよ」
ほむら「あ、いえこれはみなさんで……」ドウゾ
杏子「あんた一人で魔女狩れるのかよ」
ほむら「あ、相手を選べば……」
キリカ「向こうでも人間関係つまづくと思うから、縄張りとかで大いに揉めそうだけどね……」
ほむら「う」
織莉子「共闘できる仲間を作れればよいのだけど、ほむらさんに出来そうもないし?」
ほむら「ぐ……」
QB「友達作るの下手だよね、まどかと共通の友達しかいないんじゃないの?」
ゆま「死んでて」
QB「ごふっ」
ほむら「ぅ……」シュン
96 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 15:05:24.36 ID:J/z+MWGoO
さやかff「重要な設定の説明が然り気無い会話に混ざってるスタイル」
ゆきな「良くないね!」
97 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:06:18.21 ID:AZl8tieV0
マミ「環境になじめなければ濁りは早くなるし、そんな時に助けてくれる友達は向こうにいないし作れないでしょ?」
ほむら「が、頑張ります……」
織莉子「正直に言うとほむらさんが持ってても全体のパワーバランスが傾くことはないし、そっちのが余計な事もなさそうでよさげなんだけど」
キリカ「魔力無限のハンデがあってパワーバランス崩せないってやばいよ君」
ほむら「…………グスン」
さやか(泣いた……)
杏子(泣かせた……)
織莉子「で、まあほかの問題なんだけど」
マミ「やっぱり市民ホールの騒動を仕組んだのは魔法少女よね……」
杏子「魔力の残り香に、魔女じゃありえないのがいくつかあるからな」
織莉子「……で、犯人も特定できないからしらみつぶしってことで見滝原全体に探知結界を張ってしまったわけだけど」
ほむら「……巴さんの魔力は大丈夫なんですか?」
マミ「霊脈のいくつかを捻じ曲げて作り直すときに多少消耗したけど、維持するには大したことないわね……流石に戦闘にまでは手が回らないから、普段の半分くらいでしか戦えないけど」
キリカ(あれで半分……?)
QB「この消費効率なら一か月は補給なしで維持できそうだね」
杏子「魔法少女か魔女が触れるとあたしとマミと織莉子が分かるってだけだしな」
さやか「魔法少女にならこの上なくばっちり見える結界なのに……」
キリカ「入ってきたんだよなぁ、一人」
ゆま「そういえばその子どうしちゃったの?」
キリカ「協会の地下で磔で放置、まだ生きてんじゃない」
マミ「せめて謝罪の意思だけでも見せてくれれば解放してあげるんだけど……」
キリカ「あそこまでいくと意固地だよ、どうにもなんない」
さやか「あの……殺しちゃうん……ですよね?」
キリカ「ははは、ほっといたらまあ、死んじゃうでしょ」
さやか「……」
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 15:06:29.05 ID:J/z+MWGoO
支援
99 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:07:25.69 ID:AZl8tieV0
杏子「だからそれが嫌なら、あたしらが手を出す前にさやかが追い出せっていつも言ってるだろ。その為に訓練だってしてんだしさ」
さやか「……」
マミ「そういえば魔法が使えなくなったっていうのも深刻ね」
ゆま「そのわりには軽いよね」
マミ「グリーフシードのストック的に困ることはほぼないもの……流石に暁美さんがこっちにいるうちに解決してほしい問題ではあるけども」
キリカ「まどかが復活したらぴょこって治りそうなもんだけどね」
織莉子「つまりあれね、まどかさんから発せられている何らかの物質『マドカルシウム』とでも呼ぶべきものが不足しているのね」
マミ「あら、二人ってそこまで行ってたの?」
杏子「馬鹿野郎」
ほむら(いつぞやの世界で見てしまった二人のキスを思い出してしまった……)
キリカ「まあ私たちの境地には及ばないだろうけど」
さやか「行ってないですし目指してませんよ……」
ほむら(結局二人で勝手に添い遂げてたなぁ……)
杏子(マミがだんだんキリカに染められていく……)
QB「一応聞いておくけど雑談をするために集まったわけではないんだよね?」
織莉子「そのはずだけどどうしても横道にそれるの」
キリカ「なんでだろうね」
杏子「アンタの息の根を止めればはっきりするよ」
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 15:08:46.58 ID:J/z+MWGoO
支援
101 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:08:52.69 ID:AZl8tieV0
マミ「まあこれは時間をかけて気持ちの整理をつけてもらうしかないわね」
ゆま「そこのタンスの中身全部グリーフシードだし、協会の倉庫も半分くらい埋まってるから余裕だね」
さやか「うん、あたしの部屋の引き出しも一つ占拠されててお母さんに変なコレクションと思われてるよ」
杏子(まあ返り討ちついでのカツアゲで稼いでるんだけどな)
織莉子「で、これも置いておくとして……ほむらさん、あの子はどう?」
ほむら「あ、いや別に……特に何も……」
キリカ(ほむらから漂うメスの香りを見るに、何もないわけないんだよなぁ♀)
マミ「何かあったら首のリボンですぐさま斬ネックしちゃうから大丈夫よ」
杏子「ってかあいつ今なにやってんの?」
ほむら「え、知らない……」
杏子「えぇぇ……」
キリカ「そういや調べてみたんだけど、あの子指名手配になっちゃってるよ」
マミ「……暁美さんの家に置いといて平気かしら?」
ほむら「た、多分……あの人はそういうドジを踏む人ではないと思うので……」
キリカ(『あの人』ね……ほむらの雰囲気がマドカルシウム無しでポジティブになったことも考えると……ねぇ♀)
織莉子「じゃ、あとは杏子さんの勉強をみんなで冷やかしましょうか」
杏子「なんでそうなる……」
ゆま「スマブラしよ!」xネ
キリカ「任せとけ、私のゼルダがトラウマになるまでぼこぼこにしてしんぜよう」
杏子「言っとくけど割とガチでゆま強いからな、普通に本気でやんないとトラウマになるぞ」
織莉子「あらあら、それは楽しみだわ」
さやか「じゃ、あと一人はあたしが」
マミ(ゆまが強いのは鹿目さんのお父様にオンラインで散々負けてるからなんだけど……ということは美樹さんも……)
〜〜
ゆま「(*´▽`*)」
キリカ「もうやだ……ゆまちゃんのマリオなんて大嫌いだ……正確にはマリオのマントが嫌いだ……」
織莉子「横Bのマントってあんなに使いまわせるものなのね……」
さやか(3分で撃墜12って何……)
ほむら(コンスコーンと倒されたわね)
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 15:10:57.20 ID:J/z+MWGoO
さやかff(コンスコンってわかる人居るの……?)
103 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:11:03.11 ID:AZl8tieV0
〜見滝原駅前のイオン〜
せつな「ワーン、ツー、スリー、フォー♪いちにっさんし〜ゴーロ〜ック(^^)♪」
QB「何やってんだ君」
せつな『お買い物』
せつな「今すぐ〜レジへ走りだーせ♪」
男性「ショウさん、あの子今朝ニュースでやってた指名手配の子じゃあ……」
ショウ「バッカお前冷静に考えろよ、こんなところで目立つように歌う指名手配犯がいるかよ」
男性「そ、そっすよね……んなのいるわけないっすよね!テロリストの仲間だってんだから、変装したりして行動するに決まってるっすよね!」
QB「普通変装くらいはするよ、どんだけ低俗な犯罪者でも」
せつな「私は私を偽らなーい(^^>ヨコピース」
QB「……で、なんで君とほむらは共同生活をすることになったんだい?」
女性「2858円になります……」
せつな「あれ、君見てなかったの?」
QB「君の歌を聴いてると個体が次々と精神疾患を起こすからあまり観察できないんだと言っているだろう」
女性「お返しの方が142円になります……」
女性(こいつ誰と会話してんだよ基地外かよ……)
せつな「わったっしーせつなちゃん♪あなたもせつなちゃん〜♪」
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 15:11:50.40 ID:J/z+MWGoO
支援
105 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:13:05.42 ID:AZl8tieV0
男性「ショウさんあの子やっぱり……」
ショウ「気のせいだ……ウチとおんなじだ、なかよしだ」
男性「ショウさん?」
せつな「笑う声までおんなじね〜はっはっはっはおんなじね〜♪」
男性「……あれ、俺今さっきなんかとんでもないものを目にしてたはずなんだが……」
ショウ「知ってるか?サザエさんって昔は週2だったんだぜ」
男性「へ、へぇー」
ショウ「そのあとはドリフやってて隙が無かったな……巨人の中継で休止になったりするもんだから、いつの間にか野球が嫌いになってたなぁ……」
男性「なんでこんな会話になったんでしたっけ?」
ショウ「なんでだったかなぁ……」
せつな「あろは!問題ないでしょ」
QB「大有りだよ、平然と魔法で洗脳するってどういう神経だよ」
せつな「大丈夫大丈夫、男なんて棒と金以外に価値ないから」
QB「大人の女性はどうなるんだい」
せつな「BBAは論外お姉さんは顔とおっぱい次第かな」
QB「君ってやっぱり最低だよ」
せつな「あろは!毒舌だね、感情がないのに」
QB「そう感じたのなら自分の行動を顧みるべきだ」
せつな「もー、私と君の仲でしょ!」
QB(否定したら洗脳して言わせるくせに……)
せつな「ほむらちゃんは魔法少女で良かったね、そのうち価値が無くなるところだったもん」
QB「君以外はそう思わないけどね、でも彼女の胸に成長の可能性がないのは確かだろう……両親を見る限りは」
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 15:13:13.95 ID:J/z+MWGoO
支援
107 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:14:59.30 ID:AZl8tieV0
せつな「あ、ほむらちゃんの初夜の話だっけ?」
QB「それのずいぶん前から頼むよ、歌を歌い始めたあたりで個体を破棄して観測を諦めたから何も把握してないんだ」
せつな「つまり最初からじゃん」
QB「当たり前の顔でほむらの家に帰ろうとする状況が理解できないんだ」
せつな「ほむらちゃんの身体の具合が聞きたいと、そのうち名器となるほむらちゃんのあんな事やそんな事が知りたいと」
QB「それらの情報も有用だが、そこに至る過程を理解してこそだと考えている」
せつな「うーん、中々営業スキルが上がってきたね」
QB「君の指導で魔法少女の契約率が上がってるのは確かだからね」
せつな「お酒に酔ってれば一撃で契約取れるよ」
QB「僕の担当は大体が小学生から高校生なんだが……」
せつな「そこは人生経験をおだてないと」
QB「感情がない僕がいうのも難だけど君の相手は面倒くさいよ」
せつな「知ってるでしょー、んで、ビルの上に行って本格的に戦闘が始まってからね〜〜
QB「結局話し始めるのかい!?」
せつな「お、ツッコミいいねー、突っ込んで♀くると尚いいね!」
QB「君も知っての通り突っ込む♂モノがないんでね」
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/04/28(木) 15:16:03.69 ID:J/z+MWGoO
なぎさ「今回はここまでなのです!」
さやかff「キュウべぇに感情が無い……?」
せつな「私の魔法の効果だよ!」
109 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/04/28(木) 15:21:27.26 ID:AZl8tieV0
>>83
前スレといえばあゆゆのスピンオフ……作ったんだけどパソコンにビール零してデータ飛んじゃった( ;;)
せっかく動物愛好家で銀行強盗でスリの達人の人の話作ったのに……
>>84
ほむらちゃんは離脱してしまうので……
110 :
ID加速中
◆QdSnJBTTyA
:2016/04/28(木) 15:22:59.19 ID:uFf7Y4it0
ジャアアアアアアアアアアップ
日本は終わった
111 :
ID加速中
◆QdSnJBTTyA
:2016/04/28(木) 15:29:30.45 ID:uFf7Y4it0
ジャアアアアアアアアアップwwwwww
韓国を叩けるほど立場はないぞwwwwwwww
今や世界各国の中でも最下位なんだからな
112 :
ID加速中
◆QdSnJBTTyA
:2016/04/28(木) 15:33:27.21 ID:uFf7Y4it0
ジャップカスはさっさと首釣るべき
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/28(木) 16:45:27.38 ID:J/z+MWGoO
最低と言うのが何を指すのかは分からないけど
識字率100%、GDPが世界3位(中国の半分だけど)の日本が最低ってことは色々な意味でないと思うの
自殺と癌で[
ピーーー
]る贅沢な国って世界を見ても日本だけよ?
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/04/28(木) 22:04:10.56 ID:3LFSZ1JAO
>>109
続きを楽しみにしてるんですよ、このやろう♪
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/05/19(木) 19:56:24.37 ID:SadShr65o
前スレからやっと見つけた
期待
116 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/05/21(土) 01:41:04.23 ID:25JiOe0j0
こんばんは
更新しますー
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/21(土) 01:44:42.26 ID:4dt37jgdO
さやかff「なお今回もマミさん」
118 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/05/21(土) 01:44:48.61 ID:25JiOe0j0
〜昨日 見滝原市街地 ビルの屋上〜
静かなイントロが始まり、二人が睨み会う
QB「ライフゴーズオーン(ゴーズオーン」
キュウべぇの一声が木霊したあと。マイナー調の、でも希望を感じさせる音楽が流れる
詩の始まりを示す打楽器の音で二人は同時に銃を構えて撃った
せつな「涙で滲んだ この空を見上げる度」
歌いながらもほむらの銃撃をかわして、自身も両手のガンポッドで反撃する
せつな「儚い青さが 胸を締め付けてく」
せつなの武器は本来このガンポッドのみ
弾丸が50mmであるが故の破壊力とストッピングパワー、その弾丸を毎秒六発のフルオートで連射する攻撃力で、それを二丁で扱えるのだから火力の面は非の打ち所がない
ほむら「く!」
面制圧と手数……一瞬で劣勢を悟ったほむらの引き際は鮮やかで、給水タンクに姿を隠し、少し低い隣のビルの屋上へ飛び移った
せつな(ふふ!こういう戦いも大好き!)
119 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/21(土) 01:45:29.53 ID:4dt37jgdO
支援
120 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/05/21(土) 01:46:01.08 ID:25JiOe0j0
せつな「戦い 続けた日々を 後に!」
急ぎ追いかけるせつなが飛び出す場所、瞬間を狙って発砲
それは見切っていたとばかりに身体を捻り、腰の翼に隠れていたバーニアを吹かして螺旋を描く軌道でほむらに迫る
せつな「燃え上がる!命が有る限り!」
QB「燃え上ーがるー♪」
ほむら「くっ」
QB「いのーちがー♪ある限りー♪」
せつな「真実の 運命さえ 見失いそう、それでも!」
ほむら(キュウべぇうざっ)
両手のアームガードと銃を巧みに使い分けた格闘を前にさしものほむらも押され気味
殴る蹴るの通常の格闘に加えてアームガードによる圧力の押し付けと接射も交えたせつなの技は独特で、かつ自身は大きく体勢を崩さない
攻撃に対し消極的な体捌きとも取れるが『いつでも離脱できる用意』をしてから攻撃に回るのは、何が起きるか分からない対魔法少女のセオリーとして正しい
ほむら「っ!!」
ビルから電柱へ、また近くのビルへ……
途中で爆弾を落とし、飛び出す瞬間を銃撃するが、せつなの足を止めることが出来ない
見滝原の建築物の屋上を舞台にした戦いは、一方的な鬼ごっこの様相を呈していた
121 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/21(土) 01:46:49.32 ID:4dt37jgdO
支援
122 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/05/21(土) 01:47:38.63 ID:25JiOe0j0
せつな「愛に溢れてー♪」
QB「らー あー」
結局せつなの歌がフルで終わり、それでもほむらは目的地へたどり着いた
まさに 殴り放題≪ストライクフリーダム≫ な戦いではあったがそれでもまだ諦めるわけにはいかない
ほむら「うっ!?」
バーニアで加速したせつなの蹴りをゴルフクラブで受け止めたが、勢いを削ぐことが出来ず、そのままバーニアの出力で押しきられ、近場の森林に叩き付けられた
ほむら(どうにか……協会の森には……)
途中で見滝原の結界に触れてきたので、マミか杏子が時期に来るはず
しかし、それまではほむらが一人で耐えなければならない
せつな『さあ!晩御飯のメニューを発表するんだよ!』
せつなの足元に転がった空き缶の様なものが強烈な閃光を発して目を眩ませ、ほむらもすぐさま反撃に転じて撃とうとしたが、視界を潰された瞬間には構えて引き金を引いていたせつなの攻撃を避けるのが先決だった
ほむらの自動小銃と防御力では、撃ち合いになると割りの合わない痛み分けになってしまう
ほむら「きゃあ!」
回避行動を先読みしたせつなの回し蹴り
バーニアの出力も込みの強烈な一撃でほむらは樹木をへし折るほどの勢いで吹き飛ばされた
一応他人に目撃される危険性は薄いだうが、それでも折れた樹というのは目立つだろう
せつな『もぅ〜別に負けて晩御飯奢る位良いじゃん、あんま続けるとお互い割りに合わないしさぁ』
ほむら「それは、あなたの理屈でしょ……」
視界が真っ赤に染まる、全身の半分以上を血で濡らしながらほむらは立ち上がる
そして、血を流して走り回り、興奮してきたことでせつなの魔法が効いてきた
せつな『あーはん?』
ほむら「うるさい……」
せつな「あひゃ?」
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/21(土) 01:48:27.31 ID:4dt37jgdO
支援
124 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/05/21(土) 01:50:11.97 ID:25JiOe0j0
ほむら「貴女みたいな……戦いたがる奴がいるから……!」
せつなの魔法は……歌声は普通は人間にしか効果がなく、下手な魔女の使い魔程度の魔法耐性があれば効果が表れない
しかし、相手は今まさに悩み盛りの宇宙一弱い魔法少女
下手な大人……例えば軍人とかよりよっぽどせつなの扇動に耐性が無い
せつな「ははは!にゃーにをそんなガチってんのさ!」
ほむら「私達は戦いたくなんか無い!!もう、放っておいてよ!!」
せつな「んー?……あ、分かった!この前の市民ホールで魔女が暴れた時に友達が怪我でもしたんでしょ!」
ほむら「っ……」
せつな「……あり?どうして止まっちゃっ……!?」
ほむら「ふっ……ぅっ……」
せつな(え、泣く!?そこで泣くっ!?)
せつな「そ、そんな辛いなら大人しくご飯だけ食べさせてくれたらそれで良いのに……」
ほむら「うるさい……うるさいうるさい!うるさいっ!!」
せつな「わお!逆鱗に触れたね!」
ほむら「あんたは一体……なんなのよっ!!」
せつな「何々!過去の事は過去の事だよ!これから頑張れば万事おっけー!q(^-^q)」
ほむら「……これから?……私に……私に、これからなんか……無いッ!!」
せつな(わーお)
QB「地雷原でブレイクダンスを踊る君の度胸は大したもんだぜチェケラ!」
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/21(土) 01:51:40.58 ID:4dt37jgdO
支援
126 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/05/21(土) 01:52:51.19 ID:25JiOe0j0
ほむらが拳銃の引き金を引くのに合わせてバーニアで回り込みながら飛び込み、無い胸を押しつぶすように蹴り込んで叩きつけ、地面を引きずる
ほむら「っ……う……」
せつな「あー……分かった、分かった……悩み多き年頃だしね……愚痴くらいは聞いてあげるからさ」
突如、せつなの頭上から槍が飛んできた
QB「あべしっ!?」
ギリギリで反応してかわすとせつなの影から杏子が音もなく現れ、槍で背中を切り払う
咄嗟にアームガードで防御したが力任せに吹き飛ばされて倒れたのも束の間、身体を転がして立ち上がり構えた
分割された槍がせつなを刺殺しようと踊り狂う
両手のガードで適度にあしらいながら間隙で銃撃するが、杏子もそれをかわしながら攻撃の手は緩めない
せつな「わおっ!」
槍の猛攻が終わると間髪入れずに杏子の分身が飛びかかる
せつなも観念したのか唯一の逃げ場である中空へ跳び、そして
ほむら「杏……子……」
杏子「歌……?っておいほむら!!」
ほむらが力尽きて倒れたのを見て、眼前に敵に改めて殺意を灯す
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/21(土) 01:54:39.81 ID:4dt37jgdO
支援
128 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/05/21(土) 01:54:46.18 ID:25JiOe0j0
杏子の出足が一瞬遅れた隙に樹木の枝を掴んで身を翻し、宙返りで枝に乗りながら銃撃して飛び込んだ
せつな「いつもの視線に 君がいて呼吸が出来る♪」
杏子「ちっ」
せつな「僕にとっては それだけでもう充分なはずなのに」
至近距離での格闘戦は長物を振り回す杏子が不利
せつな「ちっぽけな僕は 繰り返す過ちばかり」
両手のガンポッドを踊るように振り回して杏子を滅多打ちにし、一方的に攻め立てて密着以上の距離を取らせない
せつな「どれほど強さを手にしたら 何も傷つけずに済むの?」
対する杏子も槍の柄を使って器用に凌ぎ、刃で軽い反撃は仕掛けるもののいずれもせつなから距離を取れるほどの隙は作れず防戦一方
せつな「迷わずに この愛を 信じ生きてゆく」
せつな「塞がらぬ 傷口も ぎゅっと抱きしめて♪」
経験値から来る技量もそうだが、単純な機動力でもアドバンテージがせつなにある
せつな「二人は 歩き続ける 後には もう戻れないから」
下手に下がれば狙い撃ちにされる上にこう近くては分身を援護に動かしずらいし、せつなのは見抜かれている
せつな「今でもこの胸の奥」
音楽で攻防のタイミングを意図的に操作されてることもあって杏子が徐々に傷を負っていくこととなる
せつな「消せない罪は痛むけど ダーリン♪」
杏子「ぐっ!」
軽快な音楽に合わせて踊るせつなに、杏子は翻弄され続ける
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/21(土) 01:56:23.08 ID:4dt37jgdO
さやかff「マミさんェ……」
130 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/05/21(土) 01:56:30.93 ID:25JiOe0j0
槍の柄に向けて銃口を押してつけて発砲、仰け反った瞬間に鎖骨を強打して鳩尾にガンポッドをめり込ませて腰のバーニアで加速し、内臓を押し潰すようにして樹に叩き付けた
杏子「ごふっ……」
せつな「さ、私の二連勝だよ!」
吐血しながら倒れる杏子を尻目にそんな事を宣うも、肝心のほむらも気絶していて返事が無い
やれやれと両手を上げてほむらの方へゆっくり歩きだし……しかし背後から襲う刃を振り向きながら叩き落とし、杏子の眉間に照準を合わせ
杏子「な……!?」
せつな「君は後!」
『パロットラ・マギア・エドゥー・インフィニータ!!』
せつな「ちょ!?」
頭上から信じられない数の弾丸が一斉に降り注ぎ、それらはせつなの身体の各所を撃ち抜いた
痛覚を遮断して飛び、第一波は凌いだがもう遅い
頭上に居たマミの蹴りで打ち落とされ、空中で何かに叩きつけられ剥き出しの皮膚が一斉に裂ける
それが先ほどの銃撃に紛れて張り巡らされたワイヤーだと理解した頃にはせつなは指ひとつ動かせなくなっていた
せつな「痛たたた!?ギブギブ!!」
マミ「……なんか、緊張感に欠けるわね」
キリカ「こんだけ瞬殺しといて緊張感なんてあるわけ無いね」
杏子(マミの銃撃が一番恐かった……)
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/21(土) 01:59:05.33 ID:4dt37jgdO
支援
132 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/05/21(土) 01:59:22.58 ID:25JiOe0j0
マミ「で、何をしてくれてた訳?」
せつな「ほむらちゃんと晩御飯をかけてタイマンを……いだだだだ!!?ちょ、真面目に答えたって!答えたよぉッ!?」
マミ「……どう思う?」
キリカ「……いや、ほむらに聞こうよ」
マミ「晩御飯をかけてただけって割には随分とおいたが過ぎるようだけど!!」
せつな「痛っ、痛い!!ちょ、死ぬ!もげる!!腰のところで体がもげる!!」
マミ「……ずいぶん余裕ね……だったら――」
せつな「ほ、ほらむちゃん起きて!!私を助けてぇぇっ!!?」
マミ「本物の暴力を教えてあげるわ」
せつな「いやあああッッッ!!!???」
杏子(あーあ……あたし咬ませ犬じゃねえか……)
キリカ「……とりあえずほむらを起こしてくるよ……」
杏子「つーか、あんたらさやかを助けに行ったんじゃなかったのかよ……」
キリカ「一応言っとくけどもう助けてきたよ」
杏子「…………マミ強すぎないか?」
キリカ「私やさやかから見れば杏子も滅茶苦茶強いけどね……マミがイカれてるだけだ」
杏子「あーあ、嫌味をあんがとよ」
133 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/21(土) 02:00:13.18 ID:4dt37jgdO
支援
134 :
◆LR5VnE45SxEJ
[saga]:2016/05/21(土) 02:04:17.13 ID:25JiOe0j0
〜〜
せつな「……というわけで負けてしまったのでした!」
QB「自分で言っておいてなんだが、やはりほむらは弱すぎるね」
せつな「ね、隠し玉があんのかと思ってて損しちゃった」
QB「じゃあその首輪はもしかして」
せつな「イグザクトリィ!ギリギリロックだよ!」
QB「完全に捕虜の扱いじゃないか」
せつな「いやー、しかしあんなに強い魔法少女っているんだねー!危うく絶望するところだったよ」
QB「なんで絶望してくれなかったんだ」
せつな「もうそんな年じゃないんだよな〜、これが」
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/05/21(土) 02:05:10.61 ID:4dt37jgdO
さやかff「お疲れ様でした!今回はここまでです」
さやかff「……マミさんが段々とギャグ要員に思えてきたよ」
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