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【ゼノギアス×艦これ】提督「海上都市タムズに放り出された」
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391 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/09/26(月) 04:25:06.42 ID:uvYU7E1wo
お待たせしました。今週の投稿を始めます。
392 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/09/26(月) 04:26:57.98 ID:uvYU7E1wo
北上「〜♪」
夕立「……」ソワソワ
提督「……」
夕立「金剛さん、敵は来てないっぽい?」
金剛『反応ナッシンネー』
夕立「榛名さん」
榛名『いえ、こちらにもまだ来ていませんよ』
夕立「……加賀さん、大鳳さん」
大鳳『上空にも変化はありません。何かあったら知らせますから、少し落ち着いてください、夕立さん』
夕立「ぶー、つまんないっぽい」
提督「何回目だよそのセリフ。いいから集中しとけよ、いつ敵が来てもおかしくないんだから」
夕立「はーい」
393 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/09/26(月) 04:27:44.46 ID:uvYU7E1wo
提督「加賀さん、向こうの戦闘がどうなってるか見えるか?」
加賀『……4箇所とも破壊されてはいないわ。こちらが優勢のようね』
提督「よし、なんとかなりそうだな。また向こうで変化があったら知らせてくれ」
加賀『わかりました』
北上「結局、こうやって案山子みたいに立ってるだけで終わりかあ」
提督「それでいいじゃねえか。お前ら忘れてないだろうな、まだあのでっかい赤いギアが残ってるんだぜ」
夕立「もちろん忘れてるわけないっぽい」
榛名『……あのギア、マリアさんのお父様が乗っているかもしれないんですよね』
提督「どうだかな。人型ロボットを飛ばせる世界なんだし、声だけならどうとでもなるんじゃないか」
金剛『ヴォイスはそうかもしれないデース。けど、あのギアがマリアのファザーが設計したギアだって事は本当みたいネー。だとすると……』
北上「それだけでもあの子にはちょっとキツイかもねー」
金剛『ゥー、不憫な話デース。何とかしてあげたいネー』
394 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/09/26(月) 04:28:10.57 ID:uvYU7E1wo
北上「そんなこと言ってもさ、私たちが出来る事なんてなくない?マリアの家族の問題なんだし」
夕立「簡単っぽい。あのギアを壊してお父さんだけ助け出してあげれば解決っぽい」
北上「そのお父さんが本当にあのギアに乗ってるかわかんないんだってば……」
提督「おいこら、いい加減真面目に警戒してねえと本当に不意打ち食らっちまうぞ」
金剛『ドンウォリィ!もちろんおしゃべりの間もちゃーんと周りをチェックして……』
大鳳『提督』
金剛『っ!?』ビクッ
提督「どうした大鳳」
大鳳『どうやらジェネレーター防衛に成功したようです。ソラリスの部隊が撤退していきます。こちら側に目立った損害は見当たりません』
提督「よしよし、なんとか凌いだな」
加賀『提督、シェバト直上に例の赤い機体が』
提督「何?真上って……」
395 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/09/26(月) 04:28:38.27 ID:uvYU7E1wo
アハツェン「……」
提督「あそこか。部隊を下げといて今更何を……」
大鳳『て、提督!先ほど支援に来ていたギアが赤いギアに向かっていきます!』
パイロット『おおおおおおっ!』イィィィン
金剛『無茶ネ!スペックもよく分かってないエネミーに!』
榛名『何とかして制止しないと!』
提督「おい!聞こえてるか!おい!……ダメだ、無線が届かねえ」
大鳳『そんな!どうすれば……』
夕立「こっちも高いとこに昇るっぽい!」
榛名『王座の間まで戻りましょう!あそこが一番近いはずです!』
提督「よし、各自全速でエレベーターまで走れ!一応警戒は怠るなよ!」
***
396 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/09/26(月) 04:29:03.89 ID:uvYU7E1wo
今回はここまで。ではまた来週。
397 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/26(月) 08:52:56.99 ID:QbhwFISg0
乙、良いところで終わると続きが気になってしまうてはないですか…
398 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/09(日) 21:11:58.32 ID:4cJMJssOo
遅れてしまい申し訳ありません。2週分の投稿を始めます。
399 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/09(日) 21:12:51.70 ID:4cJMJssOo
〜王宮〜
バタァン!
提督「くそ、思ったより時間が……あのギアはどうなった!?」
マリア「あ、あ……」
ジェシー「野郎ッ……!ふざけやがって!」
提督(モニターには赤いギアしか映っていない。ってことは)
榛名「あの、先ほどシェバトのギアが……」
ジェシー「やられたよ。あの野郎に、一瞬で消し飛ばされて、な」
加賀「遅かった……」
金剛「シィット!」
マリア「どうして……?どうしてこんな……?」
ニコラ『みずからこのアハツェンの性能実験に付き合ってくれるとは、従順なモルモットもいたものだ』
大鳳「……っ!!」ギリ
400 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/09(日) 21:13:44.24 ID:4cJMJssOo
ニコラ『それでは、次はこいつの実験台になってもらおうか』カッ
ジェシー「むっ!」
マリア「きゃっ!?」
提督「光!?今度は何だ!」
北上「うへえ、なんなのさ今の」
夕立「なんか一瞬気持ち悪い感じがしたっぽい!」
ジェシー「やべえな。今のは、ありゃ……」
ニコラ『アハツェンの新型兵器、対ギア用サイコ・ジャマーだ!』
フェイ『……!?ヴェルトールが動かない!?』
エリィ『ヴィエルジェも反応しないわ!』
バルト『ちっくしょー、なんだってんだ!?』
シタン『これは、ひょっとすると……』
ジェシー「ああ、強力な毒電波でギアの神経回路がおかしくなってるんだ。心配するねぇ、一時的なもんだ」
401 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/09(日) 21:14:13.27 ID:4cJMJssOo
ビリー「だけどこれじゃ……」
ニコラ『それだけの時間があれば、おまえたちをこの地上から消去するには十分だ』
リコ「万事休す、か」
ニコラ『人間とは、なんと不完全で愚かな生命であることか……。最期に見せてやろう!完全なる生命の偉大さを!
人の知恵と、鋼の強さをそなえた、このアハツェンの力を!』
フェイ『このままじゃ、手も足も出ないぞ!黙ってやられるしかないって言うのか!?』
シタン『……そうとも限りません。ひょっとしたら、ゼプツェンなら……』
マリア「……!!」
ジェシー「アハツェンと兄弟機のゼプツェンなら……あのジャマーに対してのシールドがなされていても、ちっともおかしくねえってわけか……」
マリア「それは……」
ゼファー「……お聞きなさい、マリア。他のギアが動かないとなれば、おまえとゼプツェンが頼みの綱です。おまえには酷ですが……。
どうするかは自分自身で決めなさい」
金剛「ちょっと待つネ!あのギアとマリアを戦わせるなんて、そんなこと私は許せないデース!」
提督「金剛……」
402 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/09(日) 21:15:01.09 ID:4cJMJssOo
ジェシー「そいつぁここにいる全員が思ってることだろうよ、嬢ちゃん。だが今は他に方法がねえんだ。全く情けねえことだがよぉ」
ジェシー「それによ、マリア。こんなことは言いたかねえんだが……。あそこにいるのは、もうおまえの親父さんじゃ……」
マリア「やめてっ!!利いた風なこと言わないでください!!」
マリア「たとえそうでも、わたしには、わたしには……」
ジェシー「……そうかい。それも、仕方ねえや。腹をくくるか」
マリア「……ゴメンなさい」
チュチュ「わたしが行くでチュよ」
マリア「な、何言ってるの、チュチュ!?」
チュチュ「だって、このままじゃみんなやられちゃうでチュ」
バルト『バカをいうな、お前一匹でギア相手に何ができるってんだよ!』
チュチュ「へっちゃらでチュよ。ちゃんと守り神しゃんが見てくれてるでチュ」
チュチュ「チュチュ、行くでチュ」コロコロ
提督「あっ、おい!」
403 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/09(日) 21:16:06.33 ID:4cJMJssOo
金剛「シィット!テートクゥ!私もう我慢できないネー!」
北上「まさかこのまま黙って見てるだけなんて言わないよね?」
提督「……わかったよ。俺達も行こう」
シタン『いけません!ここであなたたちがギアとまともに戦えるはずが……』
夕立「それでも、何もしないよりはずっとましっぽい!」
榛名「私たち皆、チュチュさんと気持ちは同じです!」
大鳳「今度は負けません!やられてしまった艦載機の分、残った皆さんを守って見せます!」
加賀「……ここでやられるわけにはいきませんから」
金剛「皆さん、準備はいいですカー!?第一艦隊、チュチュの後に続くネー!」ダダダ
提督「おっと、俺も行かなきゃ」
マリア「提督……」
提督「そんな声出さないでくれ、俺達は俺達の都合だけで動いてるんだからよ、逆に申し訳なくなってきちまう」
マリア「都合……?」
提督「そう。ここで死んだら元の世界に帰れないっていう、分かりやすい事情。それに……」
提督「『親子が殺しあうのを黙って見てました』なんて土産話、鎮守府で留守番してる奴らに持って帰るのは嫌だっていうのもある。
まあ、こっちは俺個人の勝手な事情だけどな」
***
404 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/09(日) 21:17:07.68 ID:4cJMJssOo
今回はここまで。2週かけたのにいつもと変わらないペースで申し訳ないです。
ではまた来週。
405 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/09(日) 22:18:32.82 ID:uDvAO7VwO
乙ツェン
406 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/10(月) 22:04:38.94 ID:gCo5W+rho
乙
407 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/11(火) 00:47:40.11 ID:OekxAg7B0
乙
408 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/17(月) 22:20:14.11 ID:zL7CrICKo
お待たせしました。今週の投稿を始めます。
409 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/17(月) 22:24:30.66 ID:zL7CrICKo
コロコロコロコロ
ニコラ「なんだ、天文学的なほどに知能レベルの低そうな、この下等生物は?」
チュチュ「下等生物じゃないでチュ。チュチュでチュ」
チュチュ「さあ、ほいじゃあ行くでチュよ、ワル玉しゃん!このチュチュしゃまが、お空の向こうへちゅらりーんとぶっ飛ばしてやるでチュから、
カクゴするでチュよお!!」
***
提督「おーおー、ギア相手に凄い度胸だな。これからはあいつの認識を改めてやらないと……とか言ってる場合じゃないな。
ああ、もしあのギアを墜とす事になったとしても、あいつらの事は恨まないでやってくれな。……それじゃ」タッ
マリア「……」
チュチュ『うきゃっ、やったでチュ〜!でかでか変身できまチュた!』
マリア「……っ!」タタ
***
ニコラ「……ほう。ただの低級な下等生物かと思ったが……。急激な巨大化に加えてこの戦闘力、なかなかやるな」
チュチュ「下等生物じゃないでチュ。チュチュでチュ。」
ニコラ「バカめ、死ね」ズドン
チュチュ「……痛かったでチュ」パタン
マリア「チュチュッ!!」
ニコラ「成る程。おまえ、この星の巨大原生動物だな……。ランカーの幼体……じゃないな。
学術名:ドテスカチュチュポリン(知能レベル、天文学的に低い)か!まだ絶滅していなかったとはな」
***
410 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/17(月) 22:25:39.86 ID:zL7CrICKo
マリア「いけない、このままじゃ……」
ミドリ「お姉ちゃん……」
マリア「ミドリちゃん!?ダメよ、こんなところにいちゃ!危ないから中に……」
ミドリ「呼んでる、お父さん……」
マリア「えっ……?」フッ
ミドリ「ううん、ちがう……。あそこにいる……怖いヤツじゃ、ない」
マリア「……!!」バッ
マリア「……ゼプツェン!!」
***
411 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/17(月) 22:27:05.00 ID:zL7CrICKo
チュチュ「きゅう〜……」
ニコラ「しかし、遺伝子操作で小型軽量化されていたはずだが……。シェバトの賢者共にリミッターを外されでもしたか。
面白い!モルモットとして、非常に価値のある生体だ。色々と実験して……」
ヒュン!
ニコラ「!!」ガィン
ニコラ「ゼプツェン……いや、違う。この状況でまだ動けるギアがあるとは。面白いじゃないか」
ヒュン!
ニコラ「そっちからか」スッ
金剛「今ネ!カガ、タイホー!!」ドォン
榛名「チュチュさんを!」ドンドン
夕立「あのギアはこっちで引き付けるっぽい!」ドドド
北上「ここが残弾の使い所……かねえ!」ドドド
ニコラ「何だ、あの連中は……?今の砲弾はあの女共からか」
加賀「……くっ、動きが」ギャリギャリギャリ
大鳳「チュチュさん!大丈夫ですか!?」ギャギャギャ
金剛「後にするネ!とにかく回収して離脱するデース!」
大鳳「は、はい!」ギャリギャリ
412 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/17(月) 22:27:37.56 ID:zL7CrICKo
提督『どうだ、間に合ったか!?』ザザ
夕立「なんとかギリギリセーフっぽい!」
提督『よし、加賀さんと大鳳はチュチュを安全な所まで運んだら待機だ。いつでも攻撃機を出せるようにしといてくれ』
大鳳「そんな!大鳳も戦闘に参加します!」
提督『バカ言うな。お前たちの機動力で前に出ても何も出来ないだろ。金剛たちの機動力でも不安だってのによ。代わりにチュチュはしっかり守ってくれ』
大鳳「……わかりました」ググ
榛名「提督、次の指示は!何とか敵ギアを釘付けにできてはいますが……」ドォン
提督『とりあえずそのまま撃ち続けながら散開しろ。敵に的を絞らせないように動き回りつつ、とにかく時間を稼げ。
対ギア用ジャマーが切れるまでひたすら耐えるんだ』
北上「簡単に言ってくれるねえ」
提督『それしか手がないんだよ。金剛の主砲が直撃したの見ただろ。あのダメージ量じゃ正面からの撃ち合いでは絶対に勝てねえ。とにかく逃げだ』
夕立「要するに、撃ちながら避け続ければいいっぽい!」ドドド
提督『そういうことだ。ただし、ここが陸だってことを絶対に忘れるなよ!スキー板で砂利道を下ってるようなもんだからな。
いつもの40%も動けないと思え!』
榛名「榛名、了解です!」
金剛「オッケーイ!それじゃ皆さん!ムーヴ!」ギャィィィ
ニコラ「まさか、こいつら……エレメンツの報告にあった連中か!本当に実在したとはな……。水上用と聞いていたが、陸上でもこの機動性とは……実に興味深い。
持ち帰って研究材料にするとしよう!」ガシャン
413 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/17(月) 22:28:34.10 ID:zL7CrICKo
榛名「!来ます!」
ニコラ「まずは火力の高いお前からだ」ブゥン
金剛「……シィット!」ヒョイ
夕立「思ってたより動きづらいっぽい!」ギャギャギャ
提督『北上、背後を取って撃て!金剛と夕立は回避運動を取りつつ距離を取れ!榛名はその場で牽制!』
北上「いただき!」ドンドン
ニコラ「ほう、中々いい動きをする」ガンッガンッ
北上「あちゃ、背中も抜けないか」ギャィィ
提督『無理にダメージを与えようと思うな!こちらがダメージを受けないことを最優先にしろ!足も使い潰すつもりで行け!』
北上「わかってます……よっと!」ヒョイッ
榛名「回り込みます!」ドォンドォン
夕立「北上さん、今のうちに下がるっぽい!」ドドド
ニコラ「……この統率された動き、どこかに指揮官がいるな」スゥ
夕立「急に動きが大きくなったっぽい!」
提督『無理に追うなよ。弾幕を濃くして対応しろ』
北上「もう、こんなことじゃすぐ弾切れになっちゃうかもよ」ドドドド
金剛「文句は言いっこなしネー!」ドォンドォン
ニコラ「遠距離の対応もできる、か。ならば」ガシャアン
榛名「変形した!?」
提督『回避だ!』
414 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/17(月) 22:29:29.64 ID:zL7CrICKo
夕立「突っ込んでくるっぽい!」ギャィィ
北上「うわっ!」ギャリギャリ
榛名「……くっ!」ギャギャ
金剛「また来るネ!」
提督『クソ、こっからじゃ見えねえ。各自で回避しろ!』
夕立「!」バッ
北上「あぶな!」ギャイイン
榛名「は、反撃します!」ジャコッ
金剛「ファイヤー!」ドォン
ニコラ「……回避が遅くなった。砲撃にも乱れがある。指揮官が状況を把握できていないな。つまり……」ヒュンヒュン
夕立「敵が離れたっぽい!」
榛名「今のうちに態勢を!」
ニコラ「指揮官はあの高台か!」ゴォ
北上「……ちっ、建物の裏に逃げ込まれちゃったよ」
金剛「あのビッグなボディでは不意討ちは難しいはずデース。一体何を……まさか!?」
榛名「……提督!!!」
***
415 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/17(月) 22:29:57.81 ID:zL7CrICKo
提督「くそ、建物が邪魔で敵が見えん。あいつらからも死角になったようだし、移動したほうがいいか?もしくは加賀さんに偵察機を飛ばしてもらうか……」
榛名『提督!!!』
提督「どうしたはる」
ニコラ「そこか!」ブワ
提督「っ!?」
ニコラ「死ね」ドゴォ
提督(足場が……落ち……ッ!)グラ
ガラガラガラ
提督(くそ!死ねない!まだ死ねないぞ!なんかないのかよ!)ヒュゥゥ
ニコラ「なかなか手こずらせてくれたが、これで終わりだな」
夕立『そんな……』
金剛『テートクゥゥゥ!!!』
榛名『いやあああああっ!!!』
大鳳『え、提督がどうしたんです?提督、提督!』
提督(……無理だこれ。結局帰れずじまいか)
ドサッ
提督「いってぇ!くっそ……死ん……でない?どこだここ……!?ギアの手の上!?」
マリア「大丈夫ですか、提督!?」
提督「マリア?一体どこに……」
マリア「上です」
416 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/17(月) 22:30:32.01 ID:zL7CrICKo
提督「上って」フッ
提督(ゼプツェンの頭の上で仁王立ちしてる……)
提督「そ、そうか。マリアが助けてくれたのか。ありがとうな」
マリア「そんな、お礼なんて……私がもっと早く来ていれば、皆さんに苦労をかけずに済んだのですから」
提督「……いいのか、マリア?」
マリア「……はい。私が、私とゼプツェンが、ソラリスの敵を倒します!」
提督「……そうか」
金剛『……ートク、テートク、テートクゥゥ!!返事するネ、テートクゥゥゥ!!!』
提督「っと、やべ。……金剛、すまん。まだ生きてるよ」
金剛『!!!テートクゥゥ!!』
提督「その話は後だ。全員チュチュの所まで撤退しろ」
金剛『ワ、ワット?それじゃあのギアは……』
提督「もう大丈夫だ。あとはマリアとゼプツェンがやってくれる。とにかく急いで皆をまとめて撤退しといてくれ。頼んだぞ」
提督「それじゃ悪いけどマリア、このまま向こうの広場まで運んでくれ」
マリア「わかりました。そこで皆さんが待っているんですね」ギュン
***
417 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/17(月) 22:33:30.04 ID:zL7CrICKo
今週はここまで。やっとシェバト編も終わりが見えてきました。つまり、物語も序盤が終わりということですね。長い……。
私信になりますが、引越しのどさくさでなくなっていた設定資料集が見つかりました。これで色々と捗る。かも?
それではまた来週。
418 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/18(火) 04:37:15.54 ID:MiPWuCMAO
乙
あの設定資料集はすごいよね。今読んでも引き込まれる。
419 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/18(火) 05:56:50.17 ID:1KZLI2ljo
乙
この辺りの展開はBGMも相まって色々とこみ上げる
420 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/18(火) 16:51:02.33 ID:MiPWuCMAO
ゼノギアスは出る時期があと数年遅ければ、PS2で出せてイベントバトルだらけだったら終盤もちゃんとゲームとして楽しめたのかな?
421 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/29(土) 17:44:11.16 ID:Zt+2cNX8o
お待たせしました。今週の投稿を始めます。
422 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/29(土) 17:46:57.13 ID:Zt+2cNX8o
金剛「あっ、来たネ!」ブンブン
マリア「さあ、着きましたよ。提督」
提督「……おっとと。ありがとうな」ペタン
マリア「それでは、行ってきます」
提督「しっかりやれよ。マリア」
マリア「……はい!」
ギューン
提督「……」
金剛「テートクゥーー!!」ガバッ
提督「うぐぅ」
北上「おー、意外とピンピンしてるじゃん。あの高さから落ちたんだしさ、もっとボロボロだと思ってたよ」
榛名「ああ、提督。榛名、もう駄目かと……」
夕立「提督さんは生身なんだから、もっと気をつけないといけないっぽい!」
加賀「そうね。指揮官が真っ先に狙われるようでは、私達も安心して戦う事もできませんから」
423 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/29(土) 17:50:08.82 ID:Zt+2cNX8o
提督「た、確かに言い訳のしようもないな。心配かけてすまなかった」
大鳳「よかった。本当に良かった……」
提督「……さて、そろそろ離れろ、金剛」
金剛「ノウ!」スリスリ
提督「威勢だけよくっても駄目だ。大体まだ戦闘は終わってないんだぞ」
金剛「ハッ!そ、そうデース!マリアはどうなったネー!」バッ
提督「今まさに戦ってるんだろうよ。やる気満々の目してたしな」
大鳳「すぐに加勢しないと!」
北上「やめといたほうがいいと思うよー」
大鳳「ど、どうしてですか!?」
北上「さっき言ったっしょ?『親子の問題だ』ってさ」
大鳳「そんな悠長な……もしマリアさんが負けたらどうするんですか!」
424 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/29(土) 17:50:38.64 ID:Zt+2cNX8o
榛名「大鳳さん、お気持ちは分かりますが……今の私たちでは足手まといになるだけだと思います」
北上「そーそー。さっきの戦いだけでもう足周りがボロボロだよー」
夕立「このまま海に出たら動くどころかそのまま沈んじゃいそう」
加賀「……そうね、ここはあの子を信じましょう。大鳳さん」
北上「あら意外」
加賀「……何か?」
北上「いやあ、加賀さんなら援護に賛成だろうなーと思ってたからさ」
加賀「出来る事ならそうしたいところですけれど、気持ちだけではどうにもならないもの」
提督「ありがとよ加賀さん。ま、ここは抑えてくれよ、大鳳。仇ならきっとマリアが取ってくれるからよ」
大鳳「……わかりました。マリアさんにお任せします」
金剛「それじゃ、今のうちにチュチュを医務室に運びマース!」
榛名「ええ、榛名もお手伝いします!」
加賀「私は先に行って話をつけておくわね。大鳳さん」
大鳳「はい。お供します」
北上「それじゃ私達はどうしよっか」
提督「……あー、悪いけど肩貸してくれよ。実は腰が抜けちまってな」
夕立「提督さん、流石にちょっとかっこ悪いっぽい……」
***
425 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/10/29(土) 17:51:06.30 ID:Zt+2cNX8o
今回はここまで。それではまた次回。
426 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/29(土) 19:03:19.87 ID:s154cwzqO
流石に乙っぽい
427 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/29(土) 21:59:13.83 ID:yF03Dao80
乙
スピーディーに進みながらも結局エタってしまうスレが多い中、ゆっくりではあるけど確実に更新されるスレの安心感よ
428 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/12(土) 18:44:51.01 ID:FUDjl1IHo
お待たせしました、今週の投稿を始めます。
>>427
本当は毎週更新しなきゃいけないし、そうしたいんですけどね……。精進していきたいです。
429 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/12(土) 18:47:20.79 ID:FUDjl1IHo
医務室
チュチュ「チュー……」
医師「……ええ、大丈夫です。見たところ大きな怪我もありませんし、命に別状はないでしょう」
提督「そうでしたか」
夕立「よかったあ……」
榛名「ひとまず安心、ですね」
提督「一人、いや一匹でギアと戦う、なんて無茶言い始めたときはどうなる事かと思ったけどな」
北上「まさかそのギアと同じくらいでっかくなるなんて思ってもみなかったからねー」
金剛「ギアに立ち向かうチュチュ、かっこよかったネー!」
提督(そういやあのギア、チュチュの事を『遺伝子操作で小型化した』って言ってたな。一体どれほど進んでるんだ、この世界は)
夕立「提督さん、どうしたの?なんか考え事?」
提督「ん、いや、なんでもない」
提督「さあ、チュチュの事は心配なくなったんだ。ここは医者の先生に任せて、俺達は補給と整備だ」
430 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/12(土) 18:48:45.39 ID:FUDjl1IHo
榛名「となると、一度ユグドラシルまで戻らないといけませんね」
大鳳「間に合うでしょうか……」
提督「さあな。もしかしたら間に合わないかも知れないが、ジャマーが切れればまたさっきの部隊が攻めてくるだろうからな。せめて応急処置だけでも……」
マリア「……お父さーーーん!!」グラグラグラ
提督「うおお!?」
大鳳「こ、この揺れは……」
金剛「マリア……!」
医者「だ、大丈夫かしら。シェバトが落ちたりしないわよね……?」
提督「……」
榛名「……」
加賀「……収まりましたね」
提督「ああ。何だったんだ、今のは」
北上「周りにあんな衝撃を与えるような攻撃だったんだし、きっと決着が付いたって事だと思うよ」
夕立「どっちが勝ったっぽい?」
金剛「決まってるネー!マリアが負けるなんてありえないデース!」
加賀「……その理屈は分からないけれど、もし負けていたらこれほど静かなはずはないわね」
大鳳「ということは……!!」
提督「そうだな。ユグドラシル行きはなしだ。皆でマリアを迎えに行くか」
***
431 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/12(土) 18:49:23.45 ID:FUDjl1IHo
〜???〜
「……あの、その服装、もしかして新しい司令官さんですか?」
「ああ、よかった。お待ちしていました、なのです」
「こ、子供じゃないのです!こう見えても立派な駆逐艦なのです!」
「……え?司令官さん、何も聞かされてないのです?艦娘のこととか、深海棲艦のこととか……」
「そうだったのですか。それでは、鎮守府の中を案内しながらでも、その辺のお話を一緒にするのです。さ、ついてくるのです」
「はわあ!ご、ごめんなさいなのです!うっかりしていたのです!」
「このたび司令官さんの秘書艦として建造された、電なのです!これからよろしくお願いしますね、司令官さん!なのです!」
***
432 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/12(土) 18:52:35.20 ID:FUDjl1IHo
提督「……くああ」ムクリ
提督「……」
提督「……はああ、夢か」ポリポリ
夕立「あ、提督さん、やっと起きたっぽい」ヌッ
提督「だあああああ!ゆ、夕立か!」
夕立「もう、提督さんったら寝起きからうるさいっぽい」
提督「悪い悪い。じゃなくて、何で夕立がここにいるんだ」
夕立「もちろん、お寝坊さんな提督さんを起こすためっぽい!」
提督「寝坊?今何時だ?」
夕立「もうすぐお昼っぽい。あんまり遅いから起こして来いって加賀さんに言われたの」
提督「げ、確かにそりゃまずいな。顔洗ってくるからちょっと待ってろ」
夕立「はーい、その間に上着とか用意しとくっぽい」
***
433 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/12(土) 18:53:02.97 ID:FUDjl1IHo
提督(ソラリスの襲撃から二日が経った)スタスタ
提督(医務室を出た俺達が見たのは、跡形もなく消し飛び、僅かに残った破片と硝煙のみになった、マリアの父親の赤い機体と、それを見つめるマリアの後姿)
提督(こちらを振り返ったマリアが寂しそうに言った『ありがとうございました』の声が、未だに頭から離れない)
提督(結局、その後敵が追撃をかけてくるような事はなく、障壁発生器も無事だった。完全には直っていないらしいが……)
夕立「提督さん、そんな顔してどうしたの?」
提督「え?いや、まだちょっと寝ぼけててな」
夕立「ふーん、変な提督さん」
提督「そういや、チュチュの様子はどうだ?」
夕立「もうすっかり元気っぽい。さっきもその辺りを元気に跳ね回ってたっぽい」
提督「昨日の今日でもう全快したのか?随分とタフにできてるんだな」
夕立「おっきくなったりできる動物は一味違うっぽい」
提督「その治りの早さはちょっと分けてもらいてえなあ。昨日も全身痛くて中々寝付けなくてよ……」
434 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/12(土) 18:53:44.18 ID:FUDjl1IHo
マリア「……あっ」
提督「うおっ」
夕立「あ、おはようございますっぽい」
マリア「おはようございます、夕立さん。提督、丁度良い所に」
提督「俺?何か用か?」
マリア「はい、女王様がお話があるそうで、時間がある時でいいので顔を出すように、だそうです」
提督「わかった。こちらからも丁度話すことがあったしな。加賀さん達の方に顔出したらすぐ向かうよ」
マリア「わかりました。女王様にはそのように伝えておきます」
提督「ああ、わざわざありがとう」
マリア「いえ……」
提督「……」
マリア「それと……」
提督「ん?」
マリア「この間はごめんなさい。色々と失礼な事を言ってしまって」
提督「この間って……ああ、いや、気にしてないから大丈夫だよ」
マリア「そうですか」
提督「……」
提督(き、気まずい……)
マリア「それでは、わたしはこれで……」スタスタ
提督「あ、ああ」
435 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/12(土) 18:54:19.08 ID:FUDjl1IHo
夕立「……行っちゃったっぽい」
提督「やっぱりまだ元気がないな」
夕立「あんなことがあったばっかりだし、しょうがないっぽい」
提督「しばらくはほっといた方が良さそうだな」
夕立「早く元気になって欲しいね、提督さん」
提督「そうだな。まあ、俺達もあんまり人の心配していられる状況じゃないし……ん?」
提督「そういやさっきからどこに向かってるんだ、夕立?」
夕立「えーっとね、加賀さんが提督に確認したいことがあるんだって。艤装の事でシェバトの人と何か話してたよ」
提督「ほーう、大方艤装を調べさせてくれとか、そんなところだろうな」
夕立「ぽい」
提督「そういうことならあんまり待たせるのも悪いな、急ごうか、夕立」
夕立「わかったっぽい!提督さん、こっちこっち!」
***
436 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/12(土) 18:56:09.66 ID:FUDjl1IHo
今回はここまで。一応最後のオチまで考えてはあるので、よっぽどのことがない限りは完結させます。させたいです。
それではまた来週。
437 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/11/12(土) 21:20:20.01 ID:GmpbduFDo
おつ
438 :
◆Idq7VgawO2
[sage]:2016/11/26(土) 17:38:21.10 ID:c3Qag1fto
お待たせしました。今週の投稿を始めます。
439 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/26(土) 17:40:00.22 ID:c3Qag1fto
〜王宮 客室〜
夕立「みんな!提督さん連れてきたっぽい!」
提督「連れられてきたが……なんだこりゃ」
北上「お、いい所に来たねえ、提督。ユイさん、提督と夕立来たよー」
ユイ「あら、こんにちは。貴方が提督さん?」
提督「え、ああ、はい。こんにちは」
ユイ「ふふ。ごめんなさいね、突然」
夕立「この人、だーれ?」
榛名「この方はユイさんと言って、この国では有名な方なんだそうですよ」
提督「……ええと、その有名人のユイさんとお前らは何してんだ?」
北上「やー、この人がお昼ご飯作ってきたって言うからさ」
夕立「ごはん!?お腹すいたっぽい!」
ユイ「主人がお世話になったようなので、是非お礼がしたくて。ご迷惑だったかしら?」
提督「いえ、そういうわけでは……って、主人?」
ユイ「ええ。改めて自己紹介するわね。シタンの妻で、ユイと申します」
提督「成る程、シタン先生の……ええええええええええ!?」
440 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/26(土) 17:40:26.22 ID:c3Qag1fto
加賀「……」
金剛「ちょっと、テートクゥ、驚きすぎデース」
提督「いやだって、シタン先生って……」
提督(元ソラリス人だろ……一体いつ結婚したんだ)
大鳳「そう言われると、なんだかお二人は似ているような気がしますね。雰囲気というか、気性というか……」
ユイ「あら、そうかしら?そんなことないと思うけれど……」
提督「あの先生意外とおしゃべりだしなあ」
ユイ「そうなのよ。あの人ったらいつも余計な事まで話し出すから困っちゃうわ。私もよく言ってるのだけれどね、しつこいのはやめなさいって」
北上「なんか、言ってる姿が目に浮かぶよ」
榛名「ユイさん、火にかけてたスープの方、そろそろいいんじゃないでしょうか」
ユイ「あら、そうだったわ。提督さん、すぐお昼にしますから、ちょっとそこで座っててね」
提督「俺も手伝いますよ」
金剛「ノー!」ビシ
提督「こ、金剛?」
金剛「キッチンはレディのサンクチュアリィネー!いくらテートクと言えど、勝手に入ることは許さないデース!」
提督「いや、俺が間宮さんの飯作るの手伝ってたときはお前何も……わかった、分かったから睨むな!」
榛名「こっちは大丈夫ですから、提督はゆっくり待っててください。大鳳さん、食器を並べるのを手伝って貰えますか?」
大鳳「はい!お任せください!」
提督「……ったく、急になんだってんだ金剛のやつ」
北上「さあ、ユイさんと張り合ってるんじゃない?」グデー
提督「張り合う?なにで?」
北上「うーん……女子力、とか?」
提督「はー、訳分からん……」
***
441 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/26(土) 17:40:56.35 ID:c3Qag1fto
ワイワイ
提督「へえ、娘さんがいらっしゃるんですか」
ユイ「ええ、名前はミドリって言ってね、父親に似なくて静かな子なんだけど。良かったら皆さん仲良くしてね」
提督「任せてください。ウチは夕立含めて子供も沢山いますからね。みんな子供の扱いには慣れてますよ」
夕立「あーっ!子供扱いしないで欲しいっぽい!」
提督「ほれ、言ってるそばから口の周り汚れてんぞ」
夕立「むー!提督さんのバカ!」
榛名「夕立さん、こっち向いてください。今拭いてあげますから」
ユイ「ふふ、ほんと、みなさん仲が良くていいわね」
提督「お陰で作戦もやりやすくて助かってますよ」
大鳳「こ、これは……」
提督「どうした、大鳳」
大鳳「このお肉、とってもおいしいです!」
金剛「ウーン、今まで食べた事のないテイストネー」モグモグ
ユイ「丁度下界からつちのこのお肉が届いたから使ってみたの。お口に合ったようで良かったわ」
大鳳「つちのっ……」
442 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/26(土) 17:41:25.49 ID:c3Qag1fto
北上「え、それってアレだよね?UMAだか草の神様の使いだかって言う」
ユイ「ゆ、ゆうま?」
提督「まさか、たまたま同じ名前ってだけだろ」
北上「だ、だよねー」
ユイ「よくわからないけど……つちのこはキスレブ北東部にたくさんいるから、あっちではよく食用にされているのよ」
加賀「食用……たくさん……お腹が空きました」
提督「空いたも何も昼飯の真っ最中……もう食ったのか」
ユイ「大丈夫よ、おかわりなら沢山ありますから。皆さんよく食べるって聞いたものだから、多めに作ってきて正解だったわね」
加賀「やりました」
提督「いや何もやってねえよ」
大鳳「あの、私もスープのおかわりを……」
ユイ「もちろんいいわよ。今持ってくるわね」
提督「……なんかすいません」
ユイ「謝らなくていいのよ。沢山食べてくれたほうが作り甲斐もあるもの。はい、どうぞ」
大鳳「ありがとうございます!」
加賀「いただきます」
提督「……ま、なんだかんだ大変だったからな。好きなだけ食わせておくか。榛名」
榛名「はい、何でしょうか?」
提督「さっき艤装の事でシェバトの人間が訪ねてきたって夕立から聞いたんだが、どんな内容だったんだ?」
443 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/26(土) 17:43:50.24 ID:c3Qag1fto
榛名「その事ですか。なんでも『シェバトを救ってくれたお礼に、是非我々の手でその艤装のメンテナンスをさせて欲しい』との事でした」
提督「ほう」
榛名「私達では決められないので、夕立さんに提督を連れてくるようお願いしたのですが……その方はその後すぐ帰ってしまわれて、入れ替わりにユイさんがやってきたんです」
提督「そうだったのか。しかし、艤装の整備ね」
提督(ありがたい話だし、ユグドラシルよりも遥かに設備はいいんだろうが……まず間違いなくデータを取られるだろうな)
提督(タムズやバルト達はともかく、これほどの技術力を持つ国に艤装のデータが渡ったら色々とマズイだろうし。そもそもこの申し出が誰の差し金かも……)
提督「でもまあ、どっちにしても艤装は修理しないとだからなあ」
榛名「提督?」
提督「話は分かった。その事はまた後で決めとくよ。ユイさん、どうもごちそうさまでした」
金剛「あ、テートクゥ!どこ行くんデース!まだ食後のティータイムが残ってるネー!」
提督「悪い、ちょっと女王様に呼ばれてるんでな。さっきの整備の話もあるし、すぐ出かけなきゃ」
ユイ「そういうことでしたら、後片付けは任せて。すぐ行った方がいいわ」
提督「いえ、食器ぐらいは流石に自分で」
ユイ「大丈夫よ。それよりも早く行きなさい。女王様をお待たせしては悪いでしょ」
提督「わ、わかりました。それじゃお願いします」
北上「いってらっしゃーい」
夕立「気をつけるっぽーい」
金剛「帰ってきたらティータイムに付き合うネー!」ブンブン
提督「わかったわかった。行ってくるよ」
***
444 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/11/26(土) 17:44:16.65 ID:c3Qag1fto
今回はここまで。それではまた次回。
445 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/27(日) 15:15:27.15 ID:BL8rMFfUo
先生の過去の時系列って先生自身の突拍子もない動きが多くて困る
敵国で敵の孫見初めたからって敵国を個人訪問した上に弟子入りするなよ、と
446 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/27(日) 23:55:04.62 ID:urFrrME7o
元々かなり変人だからしょうがない
エレメンツのあのロボも完全に趣味の範疇だから
447 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/10(土) 22:33:14.86 ID:DM61CYo9o
お待たせしました。今週の投稿を始めます。
448 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/10(土) 22:33:40.77 ID:DM61CYo9o
〜玉座〜
ゼファー「……確かな話ですか?ワイズマン」
ワイズマン「下界ではかの者達の話を聞いたことはありませんでした。あれほど目立つ者です、間違いないかと」
ゼファー「信じるほかありませんね、彼らの話を」
ワイズマン「しかし奇怪な話です。全く別の世界から来たなどと。やはり、『あれ』と何らかの関わりが……?」
ゼファー「……フェイ、エリィ、ファティマ家の王子、そして別世界からの者達。彼らが一堂に会した今、時代が再び動き出したのでしょう。恐らく……」
ワイズマン「では、かの者達の処遇は変えぬ、と?」
ゼファー「それが良いでしょう。彼らにとっても、われわれにとっても」
ワイズマン「おや、噂をすれば」
ガチャ
提督「失礼します。マリアからこちらに顔を出すよう言われて……うおっ!」
提督(フード付ローブに仮面!?怪しすぎる!誰だこいつ!)
ゼファー「よく来てくれました、提督。あれからゆっくり休むことはできましたか?」
提督「え、ええ、お陰様で。あんないい部屋で眠れたのは久しぶりでしたよ。ありがとうございます」
ゼファー「よい。この国を守る為に働いた見返りとしては安いものでしょう」
449 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/10(土) 22:34:33.05 ID:DM61CYo9o
ワイズマン「女王、この男が?」
ゼファー「ええ。提督、紹介しましょう。こちらはワイズマン、わたしの忠実なる家臣です」
ワイズマン「お主らの話は聞いている。わが祖国を守ってくれたこと、感謝するぞ」
提督「いえ……」
提督(ワイズマン?どこかで聞いたような……)
ゼファー「さて、本題に入りましょう。提督」
提督「?はい、何でしょうか」
ゼファー「あなた方はこれからどうするつもりですか?」
提督「どうって……」
ゼファー「元の世界に戻る方法を探しにここまで来たのでしょう?実際にこの地に立った今、どうするつもりなのか、そう聞いているのです」
提督「……そうですね、まずはこの世界の歴史から当たってみようかな、とは考えていました。何かを調べようにも、俺達はこの世界の事を知らなさ過ぎる」
ゼファー「堅実ですね。しかし、その後は?この世界の事を知ったとして、そこからどのようにして手がかりを探すつもりなのです」
提督「それは、まだ特には。何せ今は何を調べればいいのか、それすら分からない状況ですから」
ゼファー「よろしい。その点に関して、我々から提案があります」
提督(弱ったな、どうもいいように話を進められてる気がする……伊達に女王様やってないって事か)
450 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/10(土) 22:35:01.72 ID:DM61CYo9o
ゼファー「提督、あなたと部下達には、シェバトの工作員として、身分を隠し、地上であるものを探していただきたいのです。
承諾するなら、シェバトはあなた方が元の世界に戻るためのサポートを可能な限りすると約束します」
提督「……サポートとは、具体的には?」
ゼファー「まずはあなたの部下の艤装のメンテナンス。聞けば彼女達の幾人かは使用できる弾丸がまだ見つかっていないとか。
それについても何とかしましょう。下界に降りた後は補給物資を別の工作員に届けさせます。王宮にあるデータルームも自由に閲覧してよろしい」
提督「では、その探して欲しいものとは?」
ゼファー「その事についてはあなたがこの提案を受け入れてから答えましょう」
提督(成る程、至れり尽くせりの待遇に見合った、相当な代物って事か)
提督(しかし、待遇としてはこれ以上ない程であることもまた事実。というか、これ蹴ってもこれから行く所もないし、実質こちらに選択の余地はないな)
提督「わかりました。その提案、お受けします」
ゼファー「よいのですか?部下の者たちに相談も無しに」
提督「大丈夫です。こういうことを決めるのが俺の仕事なんで」
ゼファー「そうですか。それではあなたがたに命じる仕事についてお教えしましょう。提督、『ギア・バーラー』について聞いたことは?」
提督「ギア・バーラー?ギアの名前ですか?フェイのヴェルトールとか、シタン先生のヘイムダルみたいな」
ゼファー「違います。われわれが普段使っているギアは『ギア・アーサー』と呼ばれるもの、あくまで我々ヒトが作り出したものにすぎません。
それに対して、ギア・バーラーは『神の手によるもの』。遥か昔に神の知恵によって創られたと言われる、伝説のギアの事です」
451 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/10(土) 22:35:33.66 ID:DM61CYo9o
提督「か、神?」
ゼファー「何か?」
提督「え?ええと、いや……。と、とにかく、我々の仕事というのは、そのギア・バーラーを捜す事ですか?」
ゼファー「いえ、少し違います。あなた方に命じる仕事は、ギア・バーラーの捜索ではなく、その素体ともいえる『アニマの器』の捜索です」
提督「アニマの器、ですか」
提督(またわからん単語が出てきた)
ゼファー「ギア・バーラーは、アニマの器とその適格者、この二つが揃って初めて生まれるのです」
提督「ということは、ギア・バーラーが神様が創ったものっていうのはやっぱりただの御伽噺ですか」
ゼファー「一概にそうとも言い切れないのですが……今は関係のないことです。これ以上の真実を知りたければ、あなた自身が調べるとよい」
提督「分かりました。とにかく、我々は地上に降りてアニマの器を捜索する。シェバトは我々の地上での活動を支援する。それでいいんですね」
ゼファー「その通りです。さしあたって、提督、貴方にシェバトの汎用ギアを授けましょう。地上に赴くまでの間、十分に訓練を積んでおくように」
提督「ありがとうございます。でも、いいんですか?シェバトの戦力だって余裕があるとは思えないんですが」
452 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/10(土) 22:35:59.96 ID:DM61CYo9o
ゼファー「アニマの器にはそれだけの価値がある、そう理解してください。
たとえ適格者が見つからずとも、あれをソラリスの手に渡さないようにするだけでも意味があります」
提督「そんな大事な任務を、何故俺達に?」
ゼファー「……先の大戦から数百年、われわれはあらゆる手を使ってアニマの器を捜してきました。それはソラリスも同じでしょう。
それでもなお、残りのアニマの器の発見には至っていない。
しかし、貴方達なら、われわれと異なる目、異なる耳を持つ貴方達なら、あるいは……。そう考えたからです」
提督「……」
ゼファー「さあ、これで話は終わりです。戻って部下達に話をしておきなさい」
提督「わかりました。ではこれで失礼します」
ゼファー「期待していますよ、提督」
ガチャン
ワイズマン「……では、私も少し外させていただきます」
ゼファー「……『彼』ですか」
ワイズマン「ええ。しかし今回はそう長くはないでしょう。あやつらの旅立ちまでには一度戻ってくることにいたします。では」シュン
ゼファー「……苦労をかけます、ワイズマン」
***
453 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/10(土) 22:36:25.67 ID:DM61CYo9o
提督「ただいま」
金剛「あ、テートクゥ!」ブンブン
北上「意外に早かったじゃん」
提督「思っていたよりもスムーズに話が進んだからな。ユイさんは?」
夕立「お昼ご飯の後にすぐ帰っちゃった」
提督「そうか。後でお礼言わないとな」
金剛「それで、クイーンとはどんなトークをしてきたんデース?」
提督「ああ、今後の動きについて、ちょっとな。結論から言うと、シェバトの傘下に入ることにした」
加賀「……詳しく聞かせてもらえるかしら」
提督「もちろんだ」
金剛「なら、今からティータイムにするネー!ハルナ、手伝ってくだサーイ!」
榛名「はい、榛名はお湯を沸かしますから、お姉さまは他の準備をして下さい」
***
454 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/10(土) 22:36:55.08 ID:DM61CYo9o
提督「……と言うわけだ」ズズ
榛名「ギア・バーラー、ギアを越える、更に強力なギア、ですか」
北上「普通のギアでさえアレなのに、もっと強いヤツがいるんだねえ。確かにそれは相手したくないかも」
加賀「それを創るための、適格者とアニマの器。2つの大国が何百年も捜し続けているものをそう簡単に見つけられるとは思えないけれど」
夕立「なんだか難しい話っぽい」サクサク
大鳳「でも、整備を請け負ってもらえるのは非常に大きいですね。もしかしたら、艦載機を生産する方法が見つかるかも……」
北上「そだね。私の副砲ももうほとんど弾切れだったからねー、何とかして補給しないとって所だったし」
提督「まあ、そんなわけだから、明日からでもすぐに動いていくぞ。お前らはまず何よりも艤装のメンテを優先してくれ。
装備に関する情報は何でも話してしまって構わん」
榛名「わかりました。この後からでも早速装備をチェックして明日に備えます」
北上「提督はどうするのさ」
提督「俺はデータルームでこの世界の事を色々と調べてみる。それと平行してギアの操縦訓練だな」
北上「へー、提督も忙しくなりそうだね」
提督「俺だけ暇してるって訳にもいかないだろ。まあとにかく、明日からまた忙しくなるからな。今のうちにしっかり休んでおけよ」
一同「はーい(っぽい)」
***
455 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/10(土) 22:37:21.11 ID:DM61CYo9o
今回はここまで。ではまた。
456 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/11(日) 06:24:46.78 ID:Oiwnd0U5o
原作だとフェイ達はここから息つく暇もない連戦だな……
乙
457 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2016/12/11(日) 13:16:00.28 ID:AC7begmoo
自由に世界中を飛べる唯一の時間ですな…
海上の敵とエンカウントできないのが少し不満だったけど
(エリィのエアッドで開幕殲滅できるから)
458 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/25(日) 19:21:09.55 ID:Fgd9a84so
おまたせしました。今年最後の投稿を始めます。
459 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/25(日) 19:22:03.70 ID:Fgd9a84so
〜数日後 自室〜
提督「……」ペラ
提督「……」ペラ
提督「……」ペラ
提督「ふー」パタン
榛名「お疲れ様です、提督」コト
提督「お、サンキュー」ズズ
榛名「進捗の方はいかがですか?」
提督「ぼちぼちかな。800年前くらいまでの大まかな歴史は大体わかってきたよ」
榛名「800年前?」
提督「このシェバトの建国が大体それくらい前のことだったらしい。そこまでの記録はかなり詳細に残ってたよ。
それより前になると胡散臭い神話の類しか残ってなかったけどな。神の楽園がどうのこうのとか」
榛名「それじゃあ、800年前にはもうこんな大きなものを飛ばす技術ができていたんですね。凄いです」
提督「それがどうも違うらしい。ほら、バベルタワーってのがあったろ」
榛名「ええ、確かタムズの方がそんな名前の建物があると」
提督「このシェバトは元々そのタワーのてっぺんにくっついていたんだそうだ。それが500年前の大戦に負けた後、
ソラリスの支配から逃れるために最上部だけを切り離されたのが、今浮かんでいるこの国だって話だ」
460 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/25(日) 19:22:33.01 ID:Fgd9a84so
榛名「その大戦については、何か分かったのですか?」
提督「おうよ、色々と分かったぜ。まず、正確にはシェバトはソラリスに負けたわけじゃないらしい」
榛名「え?」
提督「大戦末期、ソラリスの本拠地にシェバト率いる地上の連合軍が攻め入ったとき、思わぬ第三勢力が現れた。記録にはそう残ってる」
榛名「それでは、いきなり現れたその敵に、シェバトは負けたということなんですか?」
提督「ああ、『ディアボロス』と呼ばれたその軍団は、現れるなりソラリス、シェバトの区別なく全てを破壊し始めたそうだ。
それがまたとんでもなく強かったらしくてな、シェバトどころかソラリスの部隊も全く歯が立たなかったらしい。一時期は本当に人類が絶滅するところまで来てたらしいぞ」
榛名「そんな、一体何の為に……」
提督「さあな。その辺のことはわからずじまいだったみたいだ」
榛名「……あれ?ですが提督、今こうしてシェバトがあるということは、結局その敵は倒されたと言う事ですよね?
それなのにどうしてシェバトは負けたのでしょう?」
提督「お、さすが榛名。いい所に気がついたな。実はそこが俺達にとっては一番大事なんだ」
榛名「と、言いますと?」
提督「このディアボロス軍団を撃退したのが、まさに今から俺達が関わろうとしているギア・バーラーってヤツだったらしい。
なんとか数機がかりでディアボロスの中核を倒す事に成功したんだそうだ」
榛名「そうだったんですか」
461 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/25(日) 19:23:03.12 ID:Fgd9a84so
提督「その後は戦争どころじゃなくなったシェバトもソラリスも兵を引いた。シェバトの方は自分たちの事で手一杯だったが、
多少余力のあったソラリスはそのまま地上を支配し、負けたシェバトは空に逃げた。それから500年、状況は今も変わらないって事だ」
榛名「もしそれが事実だとしたら、地上に降りるのはかなり危険なのではないでしょうか?」
提督「そうでもないさ。どうも地上の監視は『教会』の仕事だったみたいだからな。その『教会』がなくなった今の時期、
俺達7人の動向まで敵が気にしていられる訳はないだろ」
榛名「うーん、そうなのでしょうか」
提督「そういうもんだって。地上ったって広いんだし、下りた途端にソラリスに目を付けられるなんてことは絶対ないから、安心しろ」
榛名「……そうですね。榛名、提督を信じます」
提督「それでいい。……よし、いい加減座りっぱなしもきつくなってきたし、そろそろギアの訓練でもしてくるか」
榛名「はい、榛名もお供します!」
提督「お供します!って、そういやお前整備のほうはいいのか?なんかナチュラルに朝から俺の手伝いしてくれてるけど」
榛名「もちろんです!榛名が不在の間は金剛お姉様にお願いしてあります」
提督「俺が言うのもなんだが、よく金剛が承諾したな」
榛名「当然です。そもそも言いだしっぺはお姉様でしたし、正々堂々『お話し合い』で私が勝ちましたから!」
提督「……周りのもの壊したりしてないだろうな」
***
462 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2016/12/25(日) 19:24:18.14 ID:Fgd9a84so
今回はここまで。シメなのに短くて申し訳ないです。年末ほんと忙しい……。
それでは皆さん、良いお年を。
463 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/12/30(金) 01:05:40.98 ID:0jblX3/u0
お疲れ様
ちょっとずつでも確実に進行してくれるから好きよ
464 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/01/14(土) 18:13:13.58 ID:aJQ8XMU9o
あけましておめでとうございます。年明け早々の仕事の不定休化+風邪のダブルパンチで闇墜ちしてました。更新再開します。
465 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/01/14(土) 18:49:28.93 ID:aJQ8XMU9o
〜格納庫〜
提督「おーす、やってるか?」
金剛「テートクゥゥゥ!」ダダダ
提督「あらよっと」ヒョイ
金剛「フンッ!」カクッ
提督「ぐえ」ドゴォ
榛名「ああっ!提督が曲がってはいけない方向にくの字を描いてしまっています!榛名はどうすれば……」
提督「あいででで、なんだよ今の物理法則無視した直角コーナリングは……。急に飛び込んでくるのはやめろっていつも言ってんだろ」
金剛「目を離したらノーって私もいつも言ってるネー!なのに最近テートクとは全然会えなかったし、だからこれはテートクが悪いんデース!」グリグリ
加賀「……何を遊んでいるのかしら」
金剛「何を言うネー!これは戦意高揚の為に必要不可欠な……」
提督「か、加賀さん、こっちの仕事がひと段落着いたから様子を見に来たんだが、どんな調子だ?」
加賀「そうね、まずはきちんと立ってもらえないかしら。格納庫の入り口でずっとそうしているのはみっともないわ」
提督「そうしたいのは山々なんだが……金剛、いい加減どいてくれ」グイ
金剛「ノー!ここ数日分の戦意を取り戻すまでは絶対離れないネー!」グググ
榛名「お姉様、あまり提督を困らせてはいけませんよ」ガシ
金剛「ハルナはモーニングからテートクと一緒にいたからそんなことが言えるんデース!」
466 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/01/14(土) 19:05:36.34 ID:aJQ8XMU9o
加賀「……はあ、話が進まないのですが」
提督「ああもう、しょうがねえ、なあっ!」ガバ
金剛「ワット!?」
榛名「わあ、提督すごいです!あの体勢からお姉様を無理矢理おんぶするなんて!」
提督「お、おも……」
金剛「アーハン?」
提督「すまん、なんでもない。頼むからしばらく背中で大人しくしててくれ」
金剛「しょうがないネー」
加賀「遊ぶなら外にしてもらえないかしら」
提督「悪いけど我慢してくれ。それで、整備の状況なんだけど」
加賀「そうね、実際に見てもらう方が早いと思いますので、艦種別の整備区画にそれぞれ案内します」
提督「え、そんなに大掛かりで整備してもらってるのか、すごいな」
金剛「それならまずは私達の所から行くネー!びっくりする事間違いなしデース!」
***
467 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/01/14(土) 19:07:33.05 ID:aJQ8XMU9o
〜戦艦整備区〜
加賀「こちらが戦艦の整備用に割り当てていただいたスペースです」
提督「広いな」
金剛「タムズやユグドラよりも整備しやすくて大助かりデース!」
整備士「あ、金剛さん!」
提督「あの人は?」
榛名「榛名達の艤装を整備していただいている主任の方です」
金剛「ヘーイ!何かあったネー?」
整備士「何かあったじゃないでしょう!作業中に勝手に抜け出したりして!」
金剛「オーウ、ソーリー。テートクの気配がしたのでついついネー」
整備士「ということは、あなたが?」
提督「うちの金剛が迷惑かけているようで申し訳ない……」
整備士「いや、わざわざ謝られるほどでは……こちらとしても彼女達の艤装は大変興味深いですし、苦労に見合う体験はさせてもらえてますよ、ははは」
提督「それで、今日はその体験の成果を見に来たのですが」
468 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/01/14(土) 19:08:16.44 ID:aJQ8XMU9o
金剛「フッフーン、テートクがいない間に色々と良くなりましたヨー!」
整備士「そうですね、金剛さん、榛名さんご両人だけでなく、他の方全ての艤装に関して、今回通常のメンテナンスの他に、動力系の調整を行いました」
提督「動力って言うと……スレイブジェネレータに?」
整備士「ええ。スレイブジェネレータと周囲の接続が無茶苦茶だったので、そちらを最適化しました。というかよくあれで今まで動けましたね」
提督「そんなにやばかったのか」
整備士「それはもう。まるで元々別の何かが入っていたスペースに、無理矢理ジェネレータを押し込んだような形になっていましたから。まあ、皆さんの話を聞く限り、実際にその通りだったのかも知れませんが」
提督「そういうことは俺達じゃ手の出しようがなかったからなあ。それで、使用感は変わったのか?」
加賀「何度か試運転しましたが、出力の上がりにかなり違いを感じました」
金剛「今までの何倍かは上がっている感じがしたネー」
提督「そりゃ凄いな」
整備士「それに伴い、『アタックレベル』と呼ばれるシステムも使用可能になっています」
提督「アタ……え?」
整備士「アタックレベルです。戦闘機動を取っている時間に比例して、ジェネレータの出力が最大3段階まで上昇する、スレイブジェネレータに搭載された制御システムの通称です」
提督「えーと、つまり、戦っていると段々出力上限が上がっていくって事か」
整備士「そうなりますね。もっとも、一度戦闘機動をやめてしまうと初期状態に戻りますが。ああ、短時間に負荷を掛け過ぎても同様にリミッターがかかりますよ」
469 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/01/14(土) 19:09:29.38 ID:aJQ8XMU9o
金剛「なんだかややこしいネー」
提督「俺はいいシステムだと思うけどな。他には何か?」
整備士「今の所は何も。ただ、現行の足回りでの陸上戦は不可能なので、ホバリング機能を搭載できないかと試行しているところです」
提督「そんなこと可能なのか?確かにその問題はこないだの戦闘から気にしてたことだが……」
整備士「ブリガンディアのホバースラスターをモデルに、色々と試している最中です。なに、必ずやってみせますよ。シェバトの技術を以ってすればできないはずありません!」
提督「じゃあ、よろしくお願いします」
加賀「提督、そろそろ行きましょう。次は駆逐艦と軽巡の区画です」
榛名「あ、榛名は艤装のチェックをしたいのでここに残ります」
提督「わかった。頑張ってくれよ。金剛もいい加減下りてくれないか、そろそろ腰と肩と周りの視線が痛くなってきたんだが」
金剛「まだノーデース」ギュウウ
提督「絞まってる!絞まってるから!」バタバタ
加賀「……置いていきますよ」
***
470 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/01/14(土) 19:27:04.04 ID:aJQ8XMU9o
〜駆逐、軽巡区画〜
加賀「着きました」
提督「ひい、ひい」
金剛「テートクゥ、こんな程度で息切れなんてしちゃって、トレーニングが足りてないヨー!」
提督「好き勝手言ってくれるなあちくしょう」ゼーゼー
北上「あれ、提督じゃん、お久しぶりー。元気だった?」
提督「ま、まあな、こっちも中々忙しくてな、様子を見に来る暇もなかったんだよ。つっても久しぶりって程ではないと思うけどな」
北上「そうだっけ?まー私も色々やってたからねー。こないだユイさんの料理を食べたのがもう一月くらい前の気がするねえ」
提督「流石にそれは盛りすぎだろ……」
夕立「あー!金剛さんずるいっぽい!」
提督「げ」
夕立「夕立も提督さんに遊んで貰いたいっぽい!」ダダダ
提督「待て、夕立、ストップ!」ビシ
夕立「!」ピタァ
471 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/01/14(土) 19:28:10.30 ID:aJQ8XMU9o
提督「後で遊んでやるから、頼むから飛び込んでくるのは辞めてくれ、な。これ以上負担がかかったらマジで死ぬから」
夕立「ぶー、しょうがないっぽい」
提督「夕立は偉いなあ」ナデナデ
金剛「……何か私、損した気がしマース」
提督「そう思うんなら下りたほうがいいんじゃないか?というかマジで下りてください」
金剛「ンー、そこまで言うなら下りてあげマース。これからは目を離したらノー!ですからネー!」
提督「へえへえ、善処します」
加賀「……そろそろいいかしら。こちらの作業の進捗を報告してもらいたいのですけれど」
北上「へへ、実は提督の事待ってたんだ。ちょっとこれ見てよ」
提督「ん?こりゃ副砲の弾だろ。これがどうかしたのか」
北上「ただの弾じゃないよー?なんとこれ、ここの工廠で一から作ってもらったんだよ」
提督「嘘ぉ!?こんな短期間でか」
北上「ホントだってー。いやあ、ここの技術力ってば凄まじいよねー。ちょっとの残弾からすぐに同じもの生産しちゃうんだもん。
これはまだ試作品だけど、すぐに量産できるようにしてくれるってさ」
472 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/01/14(土) 19:29:05.77 ID:aJQ8XMU9o
提督「それじゃ、ようやっと北上もまともに戦えるようになるのか」
北上「ほんと、ようやくって感じだよー。魚雷も海戦以外でも使えるように何とかしてくれるらしいし、これからの北上様の活躍、期待してくれちゃっていいよー?」
提督「ああ、そのときはしっかり働いてもらうから安心しろ」
北上「うーん、楽しみで待ちきれないねえ。あ、そうだ。提督、今から私の演習付き合ってよ」
提督「今から?悪いけどまだ空母の方の様子も見ておきたいし」
北上「まあまあ、そんなの後でいいじゃない。提督だってギアの操縦訓練しなきゃいけないんでしょ?一石二鳥ってことでさ、ほらほら」グイグイ
提督「おい、ちょっと押すなって!」
金剛「ウーン、カガも大変ネー。私、同情するデース」
加賀「……貴女には言われたくないです」
***
473 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/01/14(土) 19:30:55.57 ID:aJQ8XMU9o
今回はここまで。冒頭の理由につき、しばらくは不定期に投稿していく事になります。なるべく毎週更新できるようにはしていきますのでよろしくお願いします。それではまた。
474 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/14(土) 23:42:06.30 ID:T7Zbhp7R0
あけあめ〜そして更新乙
気長に待つから無理の無いペースでええんやで
リアル大事に後、体も大事に
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/29(日) 01:37:01.46 ID:GcD0B1/40
乙
レス1ヶ月
>>1
が2ヶ月だっけか気長に待つでな
476 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:41:59.40 ID:a9PPEwz4o
お待たせしました。書き溜め分投稿します。土日休みが欲しい……。
477 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:52:27.59 ID:a9PPEwz4o
〜空母整備区画〜
技師「お疲れ様でした。今回も上手くいきませんでしたね」
大鳳「……仕方ありません」
技師「それにしても悔しいですね。データは十分に揃っているのに実現できない。我々の技術の限界を思い知らされているようだ」
大鳳「私も悔しいです。あの子達の事、もっと分かっているつもりだったのに……」
技師「大鳳さんはよくやってくれていますよ。お陰様で有用なデータがかなり取れているんですから」
大鳳「エアッドの技術を利用した艦載機の生産、本当に可能なのでしょうか」
技師「……正直なところ、まだどうなるかは……。大鳳さんのおっしゃるとおり、少しずつ前進を見てはいるんです。もう少し、我々にエアッドの知識があれば……!」
大鳳「そう、ですか」
技師「しかし、まだ諦めてはいません。必ずや、われわれシェバトの技師の誇りにかけて……!」
シタン「あの、ちょっとよろしいですか?」
技師「あなたは……」
大鳳「シタン先生?」
***
478 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:52:53.88 ID:a9PPEwz4o
〜また数日後 屋外フロア〜
提督「ここと、ここと、ついでにこのボタンで、起動、と」カチャカチャウィーン
北上『どうなのさ、提督?ちゃんと起動した?』
提督「ああ、今立ち上がった所だ。機体を起こすぞ」ガチャガチャ
夕立『おお、動いたっぽい!』
提督「危ないから離れとけよ」
整備士『流石に下界のギアに乗ってただけあって、基本的なことはすぐできますね』
提督「まあ動かすだけならタムズのギアとあまり違いはないみたいだからな。問題はここからだ」ガチャガチャ
整備士『では早速ですが、飛行訓練の方に行ってみましょうか。打ち合わせどおりにお願いします』
提督「了解。まずは飛行ユニットを吹かして微上昇……おお」フワッ
提督「飛んでる!すげえ!」
北上『なんかすごい今更感ある感想じゃない?』
提督「いやあ、実際自分で飛ぶとなると実感が湧くと言うか」グラ
提督「おわあ!?」
479 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:53:30.02 ID:a9PPEwz4o
整備士『気を抜いちゃダメですよ。初飛行ですがオートバランサーは切ってありますので』
提督「何で!?」
整備士『なるべく早く飛行技術をマスターするようにという加賀さんの要望でして』
提督「む、無茶苦茶だ……」ドキドキ
整備士『本当に墜落しそうになったらオートパイロットが働くので大丈夫ですよ。さあ、次のステップです』
提督「ええと、王宮フロアあたりまで上昇、と」ゴオオ
北上『お、いい調子じゃん』
提督「……よし。次は新型無線機のテストか。あーあー、金剛、榛名、聞こえるか?」
榛名『はい、こちら格納庫より榛名です!無線の感度良好ですね、提督!』
金剛『ばっちり聞こえてマース!訓練の方は順調ですカー!?』
提督「ああ、なんとか生きて空を飛んでるところだ。しかし凄いなこの無線。この距離でこれだけの障害が間にある通信にほとんどノイズが入ってない」
榛名『通信可能な範囲はもっと広いと言う話ですから、戦闘中の通信に困ることはなさそうですね』
提督「だな」
480 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:54:31.11 ID:a9PPEwz4o
提督「んで、そっちの進捗はどうなんだ?」
榛名『はい、ホバー機能の件の方は上手くいきそうです。現在、榛名とお姉様の艤装をモデルにしてのテストが最終段階に入っています』
提督「そうか。それじゃ引き続きそちらの整備担当とよく協力してくれ。俺達も今や名実共にシェバトの一員だからな」
金剛『そんなこと言われるまでもないネー!ところでテートクゥ!そちらはランチタイムまでにはフィニッシュしそうですカー?市街地にジュークボックスのあるアダルティーなお店があったネー!』
提督「いや、こっちは結構かかりそうだ。悪いけどまた今度にしてくれ」
金剛『ぬぐぐ、仕方ないデース。代わりにマリアを誘ってみマース……』
榛名『お姉様、そろそろお時間ですよ』
金剛『ワット?もうそんな時間ですカー!?』
榛名『提督、整備士の方に呼ばれているのでそろそろ失礼します。飛行訓練の方、頑張ってくださいね。榛名、応援してます!』
金剛『あ、ちょ、離すネハルナー!テ、テートクゥ!せめてアフタヌーンティは一緒に』ブツッ
提督「……仮にもテストなんだから真面目にやって欲しかったんだが……まあいいか」
北上『提督、通信テスト終わったー?』
提督「はいはい、終わりましたよ」
北上『なんで敬語?』
481 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:55:05.04 ID:a9PPEwz4o
整備士『ではいよいよ本番、戦闘機動訓練に入ります。安全策は施していますが、下手をすると怪我ではすまないかもしれません。集中を切らさないように』
提督「げ、もうかよ。せめてもうちょっと心の準備を……」
夕立『へーきへーき、提督さんならきっとやれるっぽい』
北上『そうそう。シミュレーションではちゃんとできたんでしょ?大丈夫だって』
提督「あん時はオートバランサーがあったからだよ!風にちょっと煽られるだけでも大忙しなんだぞ今!」ガコガコ
北上『なに弱音吐いてんのさ。私達と一緒に前線に立つって言うならこれくらい出来なきゃダメでしょ』
夕立『こないだみたいな事はもうイヤっぽい』
提督「うぐ、それを言われると確かにそうだけど」
整備士『さあ、愚痴っている暇はありませんよ。まずは障壁ギリギリの所を所定の時間で周回してもらいます』
提督「ああもう、なるようになれだクソォ!」ビュン
***
482 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:55:34.66 ID:a9PPEwz4o
〜しばらくして〜
整備士「……うん、想定より上達が早いですね。やはりギア搭乗経験ありという事が大きいのでしょうか」
北上「いやあ、案外加賀さんのスパルタ作戦が効いてるのかもよ?提督もああ見えて士官学校出てるだけあって体育会系だし」
夕立「さすが加賀さん。提督の事良く分かってるっぽい。けど……ふああ、いい加減提督さんの訓練見てるだけじゃ飽きてきちゃった」
整備士「では、そろそろ次のステップへと進みましょうか」
北上「お、いよいよ私達の出番だね」
夕立「待ってました!っぽい!」
整備士「あーあー、提督、そろそろ次のステップに移ります。一旦こちらに戻ってください」
提督『了解』ギューン
北上「お、もう来た」
提督『ん、というか次のステップって何だ?打ち合わせじゃ今日はこれ以上のことはやらないって話だったが』
整備士「ええまあ、すぐに分かりますよ。お二方」
夕立「バッチリっぽい」ガシャ
483 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:56:15.45 ID:a9PPEwz4o
北上「それじゃ私から……よいしょ!」ドォン
提督『ぎゃあああああ!』ビュン
提督『何撃ってんだ!冗談でもやめろ!』フラフラ
北上「大丈夫だって、模擬弾だから当たっても爆発はしないから」ガシャ
提督『あんな質量が機体にぶつかるだけでもあぶねえだろ!第一、周りの建物に当たったらどうするんだ!』
北上「その辺は事前に対策してるからへーきだよ」
整備士「と言う事です。これが本日の最終メニューになります」カキカキ
提督『って事はこれも……』
整備士「ええ、加賀さんの要望です」
提督『鬼か!』
夕立「そろそろ夕立も撃っちゃうっぽい!てー!」ドン
提督『あああああ!』
北上「それそれ」ドォンドォン
提督『なああああああああ!!!』ビュンビュン
484 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:56:45.56 ID:a9PPEwz4o
整備士「……うん、これは興味深い。異世界人を名乗るだけあって採れる機体データが我々とは全く違う」
提督『ちっくしょう、付き合ってられるか!』ビュン
夕立「あー!逃げちゃダメっぽい!」ドン
提督『あっぶねえ!』
夕立「夕立と北上さんの射撃訓練も兼ねてるんだから、提督さんはちゃんと避けてくれてないと」
提督『ひっでえ』
北上「それじゃ、そろそろこれも試してみましょうかね!』ガション
提督『は?』
北上「新型五連装酸素魚雷、発射ぁ!」バシュ
提督『そんなの聞いてな』ガイン
夕立「あ、命中したっぽい」
提督『ああああああああああああああああ』ヒュウウ
夕立「あ、墜ちたっぽい」
北上「あちゃあ、もしかしてやりすぎた?」
整備士「問題ありません。ほら」
485 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:57:41.97 ID:a9PPEwz4o
夕立「あ、持ち直したっぽい」
整備士「あの動きはオートパイロットですね」
北上「提督、生きてる?」
提督『……たぶん。昼飯前だったのが不幸中の幸いだ……』ゼエゼエ
北上「いやあ、まさかこれほどの性能とは。ハイパー北上様はご機嫌ですよ」
提督『今の砲撃、魚雷発射管から飛んできたように見えたんだが』
北上「そうだよ?地上でも使えるように改造してもらったんだー♪」
提督『それもう魚雷じゃなくて無誘導ミサイルのような……おえ』
夕立「提督さん、大丈夫?」
北上「やー、訓練とはいえ、流石にやりすぎたかもね。ごめんね提督」
提督『いや、お陰で初日とは思えないくらいには飛べるようになったからな。一応本当に安全確保もされてたし……』
大鳳『提督!!!』
提督『な、なんだ!?大鳳か?』
大鳳『提督!大変なんです!すぐこちらに来てください!』
提督『あ、ああ、分かった。場所は格納庫の整備ブロックでいいんだよな?』
整備士「それでしたら提督、本日の訓練の締めとして、そこまでギアで飛行していってください。どうせギアも格納庫に収容する予定でしたから」
提督『了解。すぐ向かうからな!』ギュン
夕立「……行っちゃったっぽい。どうしたんだろ、大鳳さん」
北上「さあ?」
***
486 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/02/03(金) 00:58:22.08 ID:a9PPEwz4o
今回はここまで。次回もいつになるか未定です。なるべく2週間以上空けないようにします。それでは。
487 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/03(金) 09:27:42.32 ID:/U65rEaS0
乙乙
488 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/04(土) 14:58:21.93 ID:1n+aNbnj0
乙、この前アーカイブス買っちゃったぜ!
vitaでプレイしてるけどストーリー結構忘れてるな……タムズに到着するのって中盤の方だったんだな
489 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/05(日) 08:04:37.93 ID:3UWcDkojO
まだかぁー
490 :
◆Idq7VgawO2
[saga]:2017/03/07(火) 23:49:32.08 ID:kbarzlgbo
お待たせしました。スレ落ちてない……ですよね?
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