【ゼノギアス×艦これ】提督「海上都市タムズに放り出された」

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181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/12(土) 21:56:09.74 ID:eiKfY8BU0
待ってる
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/12(土) 23:19:05.85 ID:9k5UdTTno
了解。
183 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:37:03.62 ID:NoJtsa2Do
大変お待たせしました。今週の分を投稿しておきます。
184 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:38:59.10 ID:NoJtsa2Do
提督(inギア)「ぬぬ……」ガチャガチャ


大型ウェルス「ヴォオオ」ググ


提督「っせい!」ブン


大型ウェルス「ヴォアア」ポーン

提督「金剛!榛名!」


金剛「ファイヤー!」ドォン

榛名「はい!」ドォン


大型ウェルス「オオオオオ……」シュウウ


提督「……これで全部か?」


金剛『ウーン……イエース!周囲に敵影ナッシンネー』


提督「……だあー!やっと終わったか。みんなお疲れさん」


榛名『提督こそお疲れ様でした。タムズの被害はどうでしたか?』


提督「船の損傷は軽いな。まあ、航行に支障はないだろ。人的被害のほうはまだなんとも言えんが、確認している限りでは怪

我人が数十人、死者も……まあ、少しは見た」


榛名『そんな……』
185 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:40:43.52 ID:NoJtsa2Do
大鳳『あの、私たちが救助した方々は……?』


提督「ああ、そっちは心配ない。全員キッチリ収容したし、死人もなしだ」


加賀『そう……』


提督「おっと、これ以上の詳しい話は後だ。とりあえずみんな戻って来い」


加賀『わかりました』


提督「……ふう」

提督「しっかし、一体なんだったんだ?連中、多分ソラリスの奴らなんだろうが、俺達を攻撃して一体何のメリットがあるっ

てんだ」

提督「初っ端砲撃してきた丸い奴はいつの間にかいなくなってるし、第一、俺達を本気で潰すつもりならずっと砲撃だけやっ

てりゃよかったはずだ」

提督「……結局、考えてもしょうがない、か」


  ***
186 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:41:09.66 ID:NoJtsa2Do
提督「……」バシュ


ギア整備士「お疲れ様でやんす」


提督「ああ、そっちも無事だったか」


ギア整備士「当然でやんす。ま、ウチのが何人か怪我したでやんすけどね。それよりも、早いとこあのお嬢ちゃん達の所に行

った方がいいでやんすよ」


提督「ああ、そのつもりだが。なにかあったのか?」


ギア整備士「なんだか向こうで揉めてたでやんす」


提督「……マジか」


ギア整備士「マジでやんす。こいつの整備はやっとくから早いとこ行くでやんすよ」


提督「すまん、頼む」


ギア整備士「……どうにも苦労の絶えない男でやんすね」


  ***
187 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:41:36.43 ID:NoJtsa2Do
提督「おーい、お前ら!」


金剛「あ、テートク!丁度いい所ニ!」


提督「おう金剛、どうかしたか?」


金剛「アレ、何とかして欲しいネー!」


提督「……アレか」


夕立「もう!誤解はやめて欲しいっぽい!」


ランス「嘘付け!お前母ちゃんいじめる気だったやろ!」


夕立「違うっぽい!ちょっと励ましてあげようとしただけっぽい!」


ランス「そんなのに騙されんで!」


アンナ「……」
188 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:42:06.07 ID:NoJtsa2Do
提督「あの子は……」


加賀「先ほど救助した家族です。大破した船に乗っていたのを発見しました。ただ、その時には父親はもう……」


提督「……成る程」


夕立「いい加減にするっぽい!」


ランス「なんやと!」


提督「そこまでだ、二人とも」


夕立「あ、提督さん!」


ランス「あん?兄ちゃんは……」


提督「よお、また会ったな」


夕立「提督さん、聞いて欲しいっぽい!この子ったら」


提督「まあ待て、大体の事情は聞いてる。君、ランスだったか。ここにいる誰も母ちゃんをいじめたりはしないぞ」


ランス「嘘や!さっきあの姉ちゃんがいじめとった!」


加賀「……」
189 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:42:44.70 ID:NoJtsa2Do
提督「加賀が?何をしたってんだ?」


ランス「母ちゃんが父ちゃん抱えとったのを無理矢理引っぺがして、おまけにそのまま母ちゃん連れて行ったんや!」


夕立「それは加賀さんだって……」


提督「ストップ、夕立。ランス君、話はわかった。続きはお母さんを休ませてからにしよう」


ランス「……母ちゃんを?」


提督「ああ。君のお母さん、さっきから酷い顔色だぞ」


ランス「……!!母ちゃん、大丈夫か!?」


提督「ほら、とりあえず医務室まで行こう。お母さんも、それでよろしいですね?」


アンナ「……え、ええ」


提督「それじゃ行こうか。お前らは補給しててくれ。話が終わったら戻るよ」


  ゾロゾロ
190 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:43:12.26 ID:NoJtsa2Do
金剛「行っちゃいましタ……」


夕立「大丈夫?加賀さん」


加賀「ええ、大丈夫よ」


北上「まあ、あんなことがあったんじゃね。子供には辛かったでしょうよ。あんまり気にしないほうがいいよー」


夕立「それでもあの言い方はないっぽい!加賀さんだって精一杯がんばったのに!またあんな事言ってきたら……」


大鳳「駄目ですよ。折角提督が引き受けてくださったのに」


金剛「そうデース!そんなことしたら提督の立つ瀬がありまセーン!」


夕立「う、わかったっぽい……」


榛名「そうですよ。さあ、皆さん、提督の言いつけどおりに今のうちに補給をしてしまいましょう!」


加賀「そうね。敵の様子が分からない以上、まだ油断はできないわ。急ぎましょう」


金剛「イエース!すぐ終わらせて色んなところをヘルプしないとデース!」


大鳳「まずは残存機数を数えないと……」


北上「あ、私も残弾確認しないとかー。結構使っちゃったからなー……」


  ***
191 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:43:51.40 ID:NoJtsa2Do
提督「それじゃ、後頼みます」


医者「いいからとっとと行け。ただでさえ狭い部屋なんじゃから」


提督「はい、それでは」ガチャ


提督「……はあ、一通り喋り通したら収まってくれた」


提督「さてと、どうせ上まで来たんだ。あいつらのところに戻る前に艦長に報告しておくか」ガチャ


提督「ん?」


シタン「やはり……」


艦長「それと、見るからに怪しいばかでけぇギアを見たって奴もいるらしいぜ。何でも……」


シグルド「やあ、提督。無事だったようだな」


提督「シグルド副長。いつの間に……」


シグルド「タムズからの救難信号をキャッチしたのでな。可能な限り急いできたのだが、どうやら間に合わなかったようだ。すまないな」


提督「よしてくれ。そちらには何も非はないだろう」


シグルド「いや、それがそうとも言えないのだ」


提督「どういうことだ?」


シグルド「実は……」


〜黒くて白いの説明中〜
192 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:44:17.72 ID:NoJtsa2Do
提督「……成る程な。『教会』がソラリスの手先だったとは。俺達はソラリスと『教会』の内輪揉めに巻き込まれたって訳だ」


シグルド「ああ。そういうわけで、この一件には我々の責任もある。改めて謝罪させてくれ」


提督「いや、そういう事ならあんたらが関わってなくても俺達は攻撃されてたはずだ。気にしないでいい」


シグルド「……そうか」


提督「それよりもフェイの容態はどうだ?」


シグルド「ああ、治療は済んでいるし、今はユグドラシルに収容している。じきに目覚めるだろう」


提督「それはよかった。で、これからあんたらはどうするんだ?」


シグルド「それは」
193 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:44:57.01 ID:NoJtsa2Do
シタン「シグルド、アルカンシェルの行き先が分かりました。ここから北に向かった島だそうです。……おや、貴方は」


提督「どうも、シタンの先生。話は聞いたぜ。そちらも大変だったそうだな」


シタン「いえ、ここの騒動ほどではありませんよ。無事で何よりでした」


提督「お互いにな。それで、今から奴らを追うのか?」


シタン「ええ。敵の目的地も分かったことですし」


提督「そうか。今回はちょっと手伝いには行けそうにないが、奴らに会ったら俺達の分まできっちりかましてきてくれ。
こうもやられ放題ってのはムカつくからな」


シタン「わかりました。それでは」


提督「頼んだぜ」


提督「……さて、艦長。救助した他の船の連中について報告しに来たんだが……」


  ***
194 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/13(日) 17:46:05.51 ID:NoJtsa2Do
今週はここまでです。来週はしっかり土曜日に投稿できると思います。それでは。
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/13(日) 18:31:10.27 ID:yxZpgd14o
乙でした。
196 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/19(土) 22:59:28.73 ID:TZZlDf4Io
お待たせしました。今週の投稿を開始します。
197 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/19(土) 23:04:32.41 ID:TZZlDf4Io
〜数日後 ビアホール〜


提督(あれから数日、タムズの復旧は順調に進んでいる)


提督(まだあちこちに傷跡が残ってはいるが、生活や仕事にはほとんど影響がない程度だ。ま、見た目より頑丈だったってことだろうな)


提督(タムズの住人にしてもそうだ。各々の分野でタムズの復興をしつつ、徐々に自らの仕事に戻りつつある。
最初は救助した連中と揉め事を起こさないか心配だったが、その点も問題ないようだ)


提督「というか……」


避難民A「……で、そこでこのお嬢ちゃんが大砲を奴らに一発ぶっ放した!それで死霊どもを追っ払っちまったのさ。
いや、あん時はお嬢ちゃんが女神に見えたね」


タムズ船員「ほー、俺達が船内を固めている間にそんなことがねえ。お嬢ちゃんも中々やるじゃねえか」


金剛「フフーン、もっと褒めるがいいネー」グビグビ


料理作ってる人「どうだ嬢ちゃん、今日のツチノコスープの味は?」


避難民B「俺がレシピを教えた自信作だぜ。助けてくれた嬢ちゃんがメシ食うのが大好きだって聞いたもんだからよ」


加賀「そうね、いい味ね」ズズ


料理作ってる人「そうかいそうかい!そんならたんと食ってくれや!お嬢ちゃんの為にいつもの倍は作ったからな!」


加賀「そう、それなら鍋ごと持ってきてもらえるかしら」


大鳳「あ、私もお願いします」


料理作ってる人「」

避難民B「」
198 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/19(土) 23:05:41.11 ID:TZZlDf4Io
避難民C「なあ嬢ちゃん、嬢ちゃん達はどうやって海の上を滑ってんだ?」


夕立「うーん、夕立にもわからないっぽい」グビ


避難民C「そんな適当な……俺に弄らせてくれりゃ原理の一つや二つ、簡単に解明してやるぜ?」


夕立「そういうことは提督さんに頼むっぽい」


避難民C「その提督に断られたから嬢ちゃんに言ってるんじゃねえか、なあ?ちょっと見せてもらうだけでいいからよ」


夕立「駄目ったら駄目っぽーい」グビグビ


  ヤンヤヤンヤ


提督「いくらなんでも馴染みすぎだろ」


北上「まあいいんじゃない?ずっとお通夜ムードよりもマシっしょ」チュー


榛名「そうですよ提督。皆さん元気なのが一番です」ゴクゴク


提督「まあ確かにそうなんだが」


榛名「そうですよお。ですから提督ももっと楽しみましょう」ゴクゴク


提督「そういう榛名は楽しみすぎ、というか飲みすぎだ」


榛名「そんなことないですよお。そう見えるのは提督が飲んでないからです。さ、提督、遠慮なさらずにもっと飲んでください」グググ


提督「(あ、マズイ)まままあ待て榛名、俺もほらしっかり飲んでるから……ん?」グググ
199 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/19(土) 23:06:47.40 ID:TZZlDf4Io
ハンス「……」コソコソ


提督(ハンス副長、か?コソコソ隠れて何してんだ)

提督「わり、ちょっと席はずすわ」ガタッ


榛名「ほら提督、どんどん飲んでくださいね」ガシッ


北上「えっちょっとガボボボボボ」


ハンス「……」コソコソ


提督「こんなところで何してんだ、副長?」


ハンス「うわあ!何だ、提督かい。驚かさないでくれ」


提督「いや悪い、そんなつもりはなかったんだが。それはともかく、珍しいじゃないか副長。ここが賑わっている時はいつもブリッジにいるだろ」


ハンス「あ、ああ。そうかもね」


提督「ん?そのメシどっかに運ぶつもりだったのか」


ハンス「……アンナさんにね」


提督「アンナ?……ああ、あのイルカの。まだ医務室にいるのか?」


ハンス「そうだね。救助されて以来ずっとあそこにいるよ。体調がまだ優れないようだから」


提督「そうか。……ああ、引き止めて悪かったな」


ハンス「いや、構わないよ……それと」


提督「ん?」


ハンス「このことは艦長には内密にお願いしたいのだけれど」


提督「別に構わないが……」


ハンス「ありがとう。それじゃ」


提督「……なんなんだ?秘密にする事でもなかろうに」


  ***
200 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/19(土) 23:08:35.34 ID:TZZlDf4Io
〜翌日〜


修理員「それじゃ必要な資材はリストに書いといたから、搬入口の連中に渡しといてくれ」


提督「わかりました」スタスタ


提督「ふーん、ギア用の装甲板ねえ。道理で頑丈な訳だ」ペラ


艦長「おう、テートクじゃねえか。丁度いい所にいたな」


提督「こんにちは、艦長。俺に何か用か?」


艦長「おうよ。お前ぇさんに客だぜ」


提督「客?」


「自分であります」


提督「……誰だ?知らない顔だな」


「はい。自分はユグドラシル所属の伝令であります。提督殿へ、シグルド副長よりの伝言をお伝えに上がりました」


提督「内容は?」


「はい。『例の約束を果たす時が来た』そうです」


  ***
201 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/19(土) 23:10:18.99 ID:TZZlDf4Io
〜翌日〜


金剛「ふああ……皆さん、グッモーニンネー」


榛名「おはようございます。金剛お姉様」


加賀「遅いわね。集合時間を十分も過ぎています」


金剛「申し訳ないデース。少し寝坊してしまいましタ……」


北上「その集合をかけた提督が来てないんだからセーフでしょ。全く、人を集めといてどこいっちゃったのさ」


提督「諸君、おはよう。遅れて済まない」


北上「げっ、この喋り方は……」


金剛「ウー、テートクの顔がおっかないデース」


提督「さて、あまり時間もないことだし、順を追って説明していこうと思う。まずはこの世界について、私が新たに知った事から……」


〜提督真面目に説明中〜
202 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/19(土) 23:12:03.42 ID:TZZlDf4Io
提督「……以上がこの世界の国家間のパワーバランスだ」


加賀「これは……あまりに現実的でない話ね」


榛名「国が空を飛んでいる、ですか」


北上「おまけにどこにあるかも分からない国が一番強いなんてねえ」


夕立「うーん、よくわからないっぽい」


提督「理解はせずとも、知識として覚えていてもらえればいい」


提督「さて、ここからが本題だ。我々は本日を以ってタムズを去り、シェバトへと向かう」


榛名「ええ!?」


加賀「!?」


北上「ちょ、ちょっと待ってよ提督!」


大鳳「そうです提督!そんな急にタムズを出て行くって……せめてタムズの修理が完全に終わるまではここに滞在してもいいのではないですか」


北上「そもそも何でそんなこと急に言い出したのさ。これからすぐに出て行ってあてもなくシェバトを探すなんて」


提督「アテならある。その為に今日中に出て行かなければならん」


夕立「提督さん、何か知ってるっぽい?」
203 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/19(土) 23:15:38.87 ID:TZZlDf4Io
提督「ああ。先日のユグドラシルとの一件、あの後にシグルド副長にある頼み事をしておいた」


榛名「頼み事、ですか」


提督「そうだ。『もしシェバトかソラリスのどちらかと接触する事があれば、俺達も連れて行ってくれ』とな」


加賀「それが叶った、と?」


提督「そういう事だ。ユグドラシルがシェバトとの接触に成功したと連絡があった。シェバトがユグドラシルを迎えに降りて来ているそうだ。
我々はこれに同乗する事になる」


榛名「そうだったんですか……」


夕立「提督さん、ここにはもう戻ってこないの?」


提督「恐らくはな、何らかの用事がない限りはここに来る事はもうないだろう」


大鳳「そんな……」


提督「他に質問は?」


一同「……」


提督「……」ハア


提督「あー、俺達の本来すべきことは『帰る事』だ。その為に今すぐ動かなきゃならない。なら動くしかないだろ」


榛名「はい、わかっています」


提督「なら暗い顔はなしだ。全員今から荷物をまとめて再び集合。艦長には話を通してあるから挨拶だけしたらすぐにユグドラに乗るぞ。いいか?」


一同「……はい」


  ***
204 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/19(土) 23:20:46.36 ID:TZZlDf4Io
今週はここまでです。それでは。
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/20(日) 00:10:36.68 ID:cd/J+SvRO
乙! セノギアスリメイクしないかな

フィギュアヘッズとのコラボは気になるんだが、ゲームとしての興味が全く湧かないんだよなぁアレ
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/20(日) 07:59:29.68 ID:bHKdkGuJO
リメイクは無理だろうなぁ
スクエニめ
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/21(月) 01:23:13.16 ID:as03zwqYo
あと乙でした。
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/22(火) 13:59:35.11 ID:CzPo1NRuo
追いついた、乙です
209 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/26(土) 23:30:12.91 ID:MaC6v420o
お待たせしました。今週の投稿を始めます。
フィギュアヘッズは自分もリタイアしました……
210 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/26(土) 23:36:29.93 ID:MaC6v420o
〜しばらく後 ブリッジ〜


艦長「おっ、来たな」


提督「突然の事ですまない。昨日話した通り、俺達はタムズを離れる事にした」


艦長「なあに、お前ぇさんのやることはいつも突然だからな。今更驚いたりはしねえよ」


一同「……」


艦長「なんだお前ぇら、そんな辛気臭ぇツラして。折角の門出だっつーのによ、出だしからそんなでどうする気だぁ?」


大鳳「……いえ、やはり今の状態のタムズを離れるのは……その……」


艦長「がっはっはっは、そんなこと気にしてたのか」


北上「いやそんな事って。未だにこの船直ってないし、怪我人もいるし、心配しないほうがおかしいでしょ」


艦長「おうおう、それならお嬢ちゃんだけでもここに残るか?俺ぁ別に構わねえけどよ」


大鳳「そ、それは……」


艦長「がっはっはっは、まあ、こっちの事は心配すんな!お嬢ちゃん達がいなくっても何とでもしてやらぁ」


榛名「そうは言っても……」
211 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/26(土) 23:37:35.12 ID:MaC6v420o
艦長「お嬢ちゃん達だってやることがあるんだろ?」


北上「う、それは、まあ」


艦長「そんなら他の事を気にしてちゃいけねえな。なあ、元気な方の姉ちゃん」


金剛「ワ、ワット?」


艦長「お前さんはいつも騒がしかったなあ、その元気で今後も頑張っていけや」


金剛「もちろんネ!」


艦長「静かな方の姉ちゃん!」


榛名「は、はい!」


艦長「お前さんの見舞い、怪我した連中に大好評だったぞ」


榛名「……そうだったんですか。よかったです、本当に……」


艦長「如雨露の姉ちゃん!」


北上「えー……」


艦長「ガキ共の相手してくれて助かったぜ」


北上「別にしてたつもりはないんだけどなあ」
212 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/26(土) 23:38:06.17 ID:MaC6v420o
艦長「ちっこい嬢ちゃん!」


夕立「ぽい?」


艦長「サルベージャーの連中が話してたぞ、『ちっこいくせに護衛じゃ一番頼りになる』ってな」


夕立「当然っぽい!」


艦長「青い姉ちゃん!」


加賀「……何かしら」


艦長「またいつか歌聴かせてくれや」


加賀「ええ」


艦長「緑の姉ちゃん!」


大鳳「……はい!」


艦長「お前ぇさんの索敵のお陰で監視の連中の負担が減ったと大喜びだったぞ」


大鳳「お役に立てて何よりです!」


艦長「そうだ。お嬢ちゃん達はこれまでよく頑張ってくれた。俺達に気を使うこたあねえ、これからはてめえらの為に頑張って来い!」


一同「……はい!」


提督「全部持っていかれた……」


大鳳「?提督、今何かおっしゃいました?」


提督「いや、なんでもない。本当にありがとう、艦長。この恩は一生忘れない。行くぞお前ら」


艦長「がっはっは!そうか一生か!がっはっはっは……」


  ***
213 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/26(土) 23:38:33.85 ID:MaC6v420o
〜ユグドラシル ブリッジ〜


提督「と言う訳で、これからしばらく世話になる。改めて自己紹介しよう、俺は提督だ」


金剛「金剛型の長女、金剛デース!皆さん、よろしくお願いしマース!」


榛名「同じく金剛型、三女の榛名です。よろしくお願いします」


北上「重雷装艦のスーパー……じゃなかった。改めハイパー北上様だよー」


加賀「航空母艦、加賀です」


夕立「白露型駆逐艦の四番艦、夕立です。頑張るっぽい」


大鳳「航空母艦、大鳳型一番艦、大鳳です!必要であれば何なりと申し付けてください!」


バルト「おいおい、今更水臭ぇじゃねえか」


シグルド「若、相手が畏まっているのに失礼でしょう」
214 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/26(土) 23:39:44.36 ID:MaC6v420o
バルト「一度はソラリス相手に互いに背中を預けた仲だぜ?こんな挨拶より海の男らしくこうガッと……わかった、わかったよ。
ユグドラシルの艦長、バルトだ。よろしくな!」


シグルド「同じく副長のシグルドだ。ユグドラシル乗員一同、君達を歓迎しよう」


リコ「……リコだ。よろしくな」ヌッ


提督「あ、ああ、よろしく」


北上「うわっ、でっか!」


リコ「……」ギロリ


北上「あ、あはは……」


リコ「ふん……」


ビリー「僕はビリー、『教会』のエトーン……あ、いや、もう『元』ですね。とにかく、よろしくお願いします」


提督「ああ、あんたがフェイを助けてくれたっていう?」


ビリー「……いえ、僕は『教会』に話を通しただけです。礼なら天にいる医務局の兄弟達に言ってあげて下さい」


提督「あー、何があったかは知らないが、とにかくあんたにも礼を言っておくよ。フェイを助けてくれてありがとう」
215 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/26(土) 23:47:05.63 ID:MaC6v420o
榛名「ありがとうございます、ビリーさん。私達、とっても心配していたんです」


ビリー「そう言ってくださると兄弟達も喜びます」


提督「……で、フェイとエリィはどうしたんだ?神出鬼没のシタンの先生はともかく、あの二人は顔を出してくると思ったんだが」


シグルド「ああ、フェイ君とエリィ君、それとシタンは先にシェバトへ上った。彼らがバベルタワーを使ってシェバトと連絡を取ってくれたんだ」


提督「そうだったのか。なら、これからシェバトへはどう行くんだ?」


シグルド「シェバトから座標を指定されている。そこで落ち合う予定だ。恐らく数日もすれば着くだろう」


提督「成る程、長い付き合いになりそうだ。お前ら、あんまり失礼のないようにな」


金剛「もちろんネ!それよりテートクゥ、今から私とデートしませんカー?私、前は見れなかった所を見に行きたいネー」ギュ


榛名「あ、お姉様!また抜け駆けしようとしてますね!榛名、許しません!」ギュ


提督「いやお前ら人の話聞いてた?」
216 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/27(日) 00:00:48.36 ID:Y9K7E2yeo
加賀「おなかがすきました」グゥゥ


大鳳「この中で数日……朝のトレーニングが出来る場所はあるのかしら……」


夕立「へえー、これで外の様子が見られるっぽい?」ジー


ジェリコ「こら、勝手に使うと若様に怒られるぞ」


北上「あれ?なんでこっちに乗ってんの?駆け落ち?」


バンス「な、何の話だい?」


提督「……ごめんなさい。苦労を掛けるかもしれません」


バルト「なあシグ、こいつらこんなにふざけた奴らだったのか?」


シグルド「い、いえ、私もそこまで把握しては……」


バルト「……ま、借りてきた猫みたいにされるよりはマシ、か。おおい、お客ども!俺が滞在中の部屋まで案内してやるぜ!ついてきな!」


  ***
217 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/03/27(日) 00:02:00.21 ID:Y9K7E2yeo
今日はここまでです。それではまた。
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/27(日) 00:26:15.30 ID:F0LWfB8SO
219 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/03(日) 01:38:12.59 ID:QnoRPYnZo
遅れて申し訳ありません。
今から投稿しようと思ったのですが、ちょっと限界なので少し寝てからにさせて下さい。
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/03(日) 04:04:49.86 ID:1sZaZa9w0
自分のペースでやりゃええよ
221 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/03(日) 16:32:36.80 ID:QnoRPYnZo
お待たせしました。今週を始めます。
222 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/03(日) 16:35:04.98 ID:QnoRPYnZo
〜次の日〜


提督「zzz」


???「提督ー!朝だぞー!起きろー!」ドンドン


提督「うおあ!何だぁ!?」ガバッ


???「こらー!いつまで寝てるんだ!朝ごはん冷めちゃうぞ!」ドンドン


提督「……朝ごはんだあ?あーはいはい、今開けるからそんなに騒がないでくれ」バシュ


???「あ、やっと起きたね提督!」


提督「え、どちらさん?」


???「あー!まだ着替えてもいないじゃんか!早く着替えちゃいなよ!ボク外で待ってるからさ」グイ


提督「いやだからどちらさ」バシュ


提督「……まあいいか」


  ***
223 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/03(日) 16:37:08.51 ID:QnoRPYnZo
提督「えーと、お待たせ」


???「うん、バッチリ決まったね!それじゃ行こうか」


提督「朝飯だっけか。どこ行くんだ?」


???「すぐ上のガンルームだよ。メイソン卿が作ってくれたんだ」


提督「そりゃ楽しみだ。しかし悪いな、わざわざ朝食まで用意してもらって」


???「やだなあ、お客さんをもてなすのなんて当たり前じゃないか、『客人も満足させられないとあっちゃあ、海の男の名がすたる』って若も言ってたからね。さ、ここだよ」


金剛「フンフーン……あっ!テートクゥ!グモーニン!」ブンブン


提督「おはよう金剛。まずは何でお前がカウンターの内側でグラスを磨いているのか教えてくれ」


金剛「フフーン、何を隠そう、今の私は『ガンルームウェイター・金剛』なのデース!」


提督「……うーん、寝ぼけてるのは俺か?金剛か?」


金剛「ちょ、酷いネテートクゥ!」
224 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/03(日) 16:41:51.66 ID:QnoRPYnZo
提督「いや、ファミレスならまだわかるがな、こんな渋いバーカウンターじゃ全く合わねえだろ」


金剛「そんなことないネー!お淑やかな私にピッタリの場所だヨー!」


提督「お淑やかの意味を分かっているとはとても思えないんだが」


メイソン「おや、お目覚めですかな、提督」


提督「やあ、おはようございます、メイソン卿。こないだのソラリス戦以来ですね」


メイソン「そうですな、いや、ご息災であったようでなにより」


提督「ありがとうございます。ところで、ウチの金剛が何やら妙な事をしているようで、ご迷惑になっていなければ良いのですが」


メイソン「とんでもない、金剛様は妹君と共にこの爺をよく助けてくださっています。感謝こそすれ、迷惑などでは決してありませぬぞ」


榛名「そうですよ、提督。金剛お姉様は朝からずっと頑張っています。余り悪く言っては可哀想ですよ」


提督「榛名、お前もか」


榛名「はい、やはり何もせずにいるのは気が引けますので、ここにいる間はメイソンさんの内職をお手伝いしようとお姉様と一緒に決めたんです」


提督「ふーん、二人で、ねえ」
225 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/03(日) 16:42:57.98 ID:QnoRPYnZo
榛名「どうでしょう、提督。許可していただけますか?」


提督「もちろんだ。やるからにはしっかりな」


榛名「はい!榛名、頑張ります!」


金剛「ぶー、テートクゥ、私には何も無いんですカー?」


提督「ああ、疑ったりして悪かったよ、金剛。頑張ってくれ」


金剛「イエース!分かってくれればオッケーネー!」


???「ねえ、話はもう終わった?ボクお腹ペコペコだよ」


榛名「ご、ごめんなさいマルーさん。すぐ用意しますから、お二人ともそこの席で待っていてください」


提督「ん?マルー?お嬢さんの名前か?」


マルー「やだなあ、お嬢さんだなんて……ってあれ?自己紹介してなかったっけ?」


提督「まあ、何回かあったタイミングを悉くスルーされたからな」


マルー「あはは、ゴメンゴメン!ボクはマルグレーテって言います。マルーって呼んでね。若の一番の子分なんだ」


提督「よろしく、マルー。俺は……」


マルー「知ってるよ、提督でしょ。これからよろしく!」


榛名「はい、お待たせしました」カチャ


提督「おっ、サンキュー。こりゃうまそうだな」


メイソン「爺と金剛様の合作でございます。どうぞご堪能ください」


マルー「うん、三人ともありがとう。それじゃ早速」


二人「「いただきまーす」」


  ***
226 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/03(日) 16:45:06.83 ID:QnoRPYnZo
提督「……でまあ、その途中でおかしな無人ギアが襲撃してきてよ、それを金剛と榛名が撃退したんだ。タムズじゃ初めての戦闘だったが、それはまあ見事な物だったよ」


マルー「へえ、話には聞いてたけど、やっぱり提督たちは凄く強いんだね。モンスターだけじゃなくてギアとも戦闘できるなんてさ」カチャカチャ


提督「強いのは俺達じゃなくてあいつらだけどな。まあ正直、あいつらの攻撃力がギアにも通るって分かった時はかなり安心したよ」


マルー「……怖くは、ないのかな」


提督「さあ、どうだろうな。前に俺も同じことを聞いたら『大丈夫だ』としか言われなかったし、俺としてはその言葉を信じるしかないな」


マルー「ふーん、そうなんだ。……いいなあ」


提督「あん?何が?」


マルー「い、いや、何でもない!こっちの話」


提督「ふーん。あ、そういやウチの残りの奴らはどこ行ったんだ?」


マルー「うん、自分が出来そうな事を探すって言ってあちこちに散らばっていったよ。ヘンな格好してるけど、みんないい人たちだね」


提督「格好だけじゃなく中身も色々と難ありだけどな。それじゃ、食い終わったら様子見にいってみるか」


マルー「あ、ボクも付いてくよ。この艦広いから案内役がいたほうがいいでしょ」


提督「そりゃ助かるな。是非お願いするよ」


マルー「任せてよ。ね、その代わりにさ、キミたちの話もっと聞かせて欲しいな」


提督「おう、いいぞ。それじゃさっさと食っちまうか」


マルー「うん、そうだね」


メイソン「どうやら、すっかり打ち解けてしまったようですな」キュッキュッ


金剛「ぐぬぬぬ、私のテートクが……」


榛名「お姉様、流石にそれは見境がなさ過ぎると思います……」


  ***
227 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/03(日) 16:46:12.43 ID:QnoRPYnZo
今週はここまでです。ではまた来週。
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/04(月) 23:11:22.65 ID:CNmBHg+r0
遅ればせながら乙なのです、
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/05(火) 04:56:52.78 ID:VgVZ9Jc70
230 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/09(土) 19:08:37.34 ID:8dgm6wi0o
こんばんは。駆け足で今週の投稿を済ませます。
231 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/09(土) 19:09:54.24 ID:8dgm6wi0o
提督「さて、まずはどこから連れてってくれるんだ?」


マルー「うーん、どうしようかな」


提督「決めてなかったのかよ」


マルー「うん、確かに案内するとは言ったけど、他の人たちがどこに行ったかは知らないからね。提督の方が心当たりがあるんじゃないの?」


提督「いや全く」


マルー「え、即答?」


提督「ああ、大分長い付き合いになるが、あいつらの考えてることは未だによくわからん。今この瞬間にひょっこり現れても……」


夕立「あ、提督さんとマルーちゃん」


マルー「うわあ!?」


提督「ほらな」
232 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/09(土) 19:10:37.03 ID:8dgm6wi0o
夕立「二人ともどうかしたっぽい?」


提督「なんでもない。夕立は何してるんだ?そんなでかい箱抱えてよ」


夕立「これ?ギアショップのお手伝いで弾薬を運んでるっぽい」ジャラジャラ


マルー「そ、その中身全部弾薬なの?重くない?」


夕立「ちょっと重いっぽい」


マルー(普通ちょっとどころじゃないと思うんだけどなあ)


提督「夕立、他の連中がどこに行ったかわかるか?金剛と榛名以外の」


夕立「えーと、他の人は知らないけど、大鳳さんならギアハンガーにいるっぽい」


提督「大鳳か。よし、そんならまずはギアハンガーだな」


夕立「提督さんも一緒に来るの?」


提督「ああ、みんなの様子を見て回ろうと思ってたからな」


夕立「やった!それじゃ行きましょ、提督さん!マルーちゃんも!」


提督「はいはい、そんなに急がんでもちゃんと行くよ」


マルー「結局、ボクが道案内しなくてもよさそうだね」


提督「なんか悪いな。ギアハンガーから先は頼りにさせてもらうからよ」


マルー「あ、いや、別に怒ってる訳じゃないから謝らなくていいよ!それよりほら、早く行かないと置いてかれちゃうぞ!」グイッ


提督「おわっ!わかったから引っ張るなって!」ズルズル


  ***
233 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/04/09(土) 19:13:47.24 ID:8dgm6wi0o
今週はここまでです。短いついでですが、来週はお休みになります。元気のGは激務のG状態なので。
代わりにGW中にがっつり書いていく予定です。……気力があれば。
それではおやすみなさい。
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/09(土) 20:34:20.18 ID:hN0z/R9J0
G元気W沸いてきた
になると良いな
235 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 20:44:13.75 ID:172eftkjo
お久しぶりです。とんでもなく遅くなりました。GW中に完全にサボっていたせいです。言い訳のしようも無い……。
今後はまた土曜日に投稿していきますので、よろしければお付き合いください。
では、21時から投稿を始めます。
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/07(土) 21:03:31.23 ID:tru3ff3Io
乙。
237 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 21:10:52.19 ID:172eftkjo
〜ギアショップ〜


夕立「おばちゃん、言われた物持ってきたっぽい」


おばちゃん「ご苦労様、夕立ちゃん。そこの隅に……って夕立ちゃん!?それ手で抱えてきたの!?」


夕立「そうだよ?あ、ここに置けばいいっぽい?」


おばちゃん「え、ええ。凄いわね。男手でも二人がかりでやっとって重さのはずなんだけど……」


夕立「はい、おしまいっぽい。次は何すればいいの?」ガシャン


おばちゃん「そうねえ、それじゃお掃除でも……あら、そこにいるのはマルー様じゃありませんか」


マルー「こんにちわ、おばちゃん。どう、繁盛してる?」


おばちゃん「いつも通りって感じですよ。この所は大きな戦いもありませんでしたし」


マルー「そっか」
238 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 21:18:32.38 ID:172eftkjo
夕立「提督さーん!」ピョーン


提督「おぐえ」ガッ


夕立「さっきの荷物ちゃんと運べたっぽい!ほめてほめて!」グリグリ


提督「よ、よくやったな夕立。次は俺の首をへし折らないようなスキンシップを覚えてくれ」ナデナデ


マルー「……」


おばちゃん「それじゃ、あんたが夕立ちゃんが話してた提督かい」


提督「あ、はい、どうも」


おばちゃん「夕立ちゃんはよくやってくれてるよ。まだしばらく借りる事になるけどいいかい」


提督「ええ、本人もやる気みたいですし」


夕立「夕立がんばるっぽい」
239 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 21:29:21.70 ID:172eftkjo
提督「おう、それじゃしっかりな」


夕立「はーい!おばちゃん!早く次のお仕事が欲しいっぽい!」


おばちゃん「それじゃ棚の整理でも頼もうかね」


夕立「お任せっぽい!」


提督「それじゃ俺達は行くか」


マルー「そうだね。それじゃおばさん、ボク達はこの辺で。頑張ってね夕立ちゃん」


おばちゃん「またいつでも来てくださいね」


夕立「ぽいぽいぽいぽいぽいぽい!」ササササ


  ***
240 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 21:40:45.08 ID:172eftkjo
提督「よし、次は大鳳だな」


マルー「うん。で、どこにいるか知ってるの?」


提督「……あ、夕立に場所聞くのすっかり忘れてた」


マルー「もー、ダメじゃないか!もう一回戻って聞いてこなきゃ」


提督「いや、それはやめとこう。働いている夕立に横槍入れたくはないからな」


マルー「それじゃあどうするのさ」


提督「ハンガーのどこかにいるってのは分かってるんだ、見物がてら歩いて探そうぜ。せっかく可愛い案内役もいることだし」


マルー「あはは、何それ!急に褒めたって何もしてあげないよ!」


提督「でも案内はしてくれるんだろ?」


マルー「もちろん、約束だからね。じゃあ早速目の前にあるハンガーから説明してあげるよ」


提督「ショップの一番近くにあるハンガーか」
241 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 21:47:06.55 ID:172eftkjo
マルー「ここはいつもフェイのヴェルトールが使っているハンガーだよ。今は先にシェバトに上がっちゃってていないけどね」


提督「あのギアか。何でもどこぞの軍の最新型らしいな」


マルー「うん。キスレブ軍が最先端の技術で建造したらしいよ」


提督「……なあ、前から気になってたんだが、フェイは何だってあんなギアを持ってるんだ?あいつはただの民間人だろ?」


マルー「うん。ヴェルトールは元々フェイのものじゃなくて、キスレブの工場からアヴェ軍の特殊部隊が盗み出したものだったんだ。
その部隊がイグニス大陸の端にある村の近くでキスレブ軍と戦闘になって……」


提督「その村に住んでたフェイが偶然ヴェルトールに乗り込んで村を守った。それ以来ずっとフェイが使っている。って所か」


マルー「よく分かったね」


提督「少し前にその戦闘の事は聞いてたからな。まさかこんな所で当事者と知り合うとは思わなかったが。
で、その村はどうなったんだ?」


マルー「……なくなっちゃったってさ。村の人も大勢死んだって、シタン先生が言ってた」


提督「そうか……。フェイも浮かばれねえな」


マルー「大変だよね。最初はフェイも落ち込んでたらしいんだけど、最近はすっかり元気になったよ」


提督「俺が最初に会ったときも飯をたらふく食ってたからな。あの様子なら大丈夫だろ」
242 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 22:04:39.98 ID:172eftkjo
マルー「さ、そろそろ次に行こうよ」


提督「よし、そうするか」


マルー「それじゃ隣のハンガー。若のブリガンディア専用のハンガーだよ」


提督「おう、いつ見ても見事に真っ赤だな」


マルー「へへっ、かっこいいでしょ!若の為に皆で改造したんだよ!」


提督「へえ、最初からこの形だった訳じゃないのか」


マルー「うん。シタン先生が乗ってたギア、あるでしょ。名前はヘイムダルって言うんだけど、元々ブリガンディアとヘイムダルは同じ場所から発掘された同型機だったんだ」


提督「あ、それで思い出したんだが、何だってこうも砂とか海の中からギアがポンポン出てきて、しかもそれをアヴェとかキスレブとかが奪い合ってるんだ?
そんな事しなくても自分達で造ればいいんじゃねえのか?」


マルー「それができれば戦争なんて起こってないと思うよ、提督」


提督「どういう事だ?」
243 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 22:12:07.13 ID:172eftkjo
提督「どういう事だ?」


マルー「ギア本体はともかく、スレイブジェネレーターの製造方法は誰も知らないんだよ。だから皆大昔の遺跡からの出土品を巡って争っているんだ。
その一番大きなものがアヴェとキスレブの対立なんだけど……提督、もしかして知らなかった?」


提督「初耳だ。タムズでアヴェとキスレブの事を聞いたときにはそんな細かいところは聞かなかったからなあ」


マルー「って事は、それまであんな大きな国の事も知らなかったって事かい?」


提督「あ、あー……まあ、それまではとんでもないド田舎に住んでたからな!ははは!」


マルー「一体どんな所なのさ……」


提督「まあ、ちょいと治安は悪いが、海に面してる賑やかなところだよ。さ、次いこうぜ」


マルー「なんだかものすごく誤魔化された気がする……」


  ***
244 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 22:14:34.65 ID:172eftkjo
大鳳「……ですから、このトリガーを引けばこの子達が射出される仕組みになっています」ジャキ


整備員A「へえ、こんなちっちゃなモンが自分の意識を持って戦闘するっつーのか」シゲシゲ


大鳳「ええ」


整備員B「んで、こいつの武装は一体どんくれえの威力なんだ?」


大鳳「そうですね。以前襲撃してきた剣を持ったギア、あれくらいの装甲でしたら数発で突破できると思います」


整備員B「たった数発!?そりゃとんでもねえ威力だな」


整備員A「それで、お嬢ちゃんの話ってのは何なんだ?」


大鳳「実は、これまでの戦闘でこの子達をかなりの数失ってしまっていて……その修理をお願いしたいのです」


整備士A「おいおいお嬢ちゃん、こんな見たこともないモンの修理なんざ出来るわけねえだろ。お嬢ちゃんは自分の装備を直せないのか?」


大鳳「鎮守府の工廠ならともかく、専用の設備のないここではとても……。ここにもボーキサイトは無いようですし」


整備士B「うーん、よくわからねえが、こいつの言うとおり専門家のお嬢ちゃんが直せないってんじゃ俺達も手伝いようがねえよ。悪いな」


大鳳「……そう、ですか。すみません、お手伝いすると言ったはずなのに、逆にお時間取らせてしまって」


整備士B「それはいいんだがよ……おお、そうだ。そいつの修理の話ならソラリスの嬢ちゃんにしてみたらいいんじゃねえか」


大鳳「ええと、どなたの事でしょう」


整備士B「名前は確かエリィっつったっけか。あのお嬢ちゃんが乗ってたギアに似たような武装があったはずだぜ」


大鳳「それは本当ですか!?」


整備士A「……ああ、エアッドの事か。アレも俺達には手が出ないシロモンだったなあ」
245 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 22:15:58.66 ID:172eftkjo
大鳳「エアッド……ですか。一体どんな武装なんですか?」


整備士A「ギア本体から小型の端末を射出、それを搭乗者が操作してオールレンジ攻撃を行う……って感じらしいんだが、正直なところよく分からん。なんせソラリスの試作兵器だからな」


大鳳「小型機を射出しての攻撃……。確かに艦載機に似ています。それでは、エリィさんに聞けば何か分かるかもしれないんですね?」


整備士A「かも知れないって程度だけどな」


大鳳「いえ、それでも十分です。教えていただきありがとうございます」


整備士A「ま、結局シェバトに着くまではそれも聞けねえんだ。代わりと言っちゃなんだが、それまでたっぷり働いてもらうぜ?」


大鳳「もちろんです。お任せください!」


整備士B「よーし、話は済んだし、そろそろ作業に戻るか。お嬢ちゃんにはまずハンガーの掃除でも頼もうかね。付いてきな」


大鳳「はい!」スタスタ




提督「……うん、頑張ってるみたいだな」


マルー「へえ、最初から思ってたけど、とっても真面目な人なんだね」


提督「おかげで色々と助かってるよ。俺は見ての通りシリアスな話は苦手だからな」


マルー「ははっ、確かに提督『めんどくせぇ』とかすぐに言いそうだもんね」


提督「え、俺そんな奴に見える?」


マルー「見える見える。ところで、さっきは声掛けなくてよかったの?」


提督「様子は見れたからな。俺が声掛けても邪魔になるだけだろ」


マルー「大鳳さん喜ぶと思うけどなあ」


提督「まあまあいいじゃねえか。それより後は……加賀さんと北上だけだな」


マルー「って言っても、今度は本当に何処行けば会えるか分からないよ?」


提督「北上はどうせまた子供のお守りでもしてるんだろうから居住ブロックだろ。加賀さんは……あー、分かった」


マルー「?」


提督「ブリッジの方に向かおう。予想が正しけりゃそこで加賀さんの行方がわかるはずだ」


  ***
246 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 22:18:20.96 ID:172eftkjo
〜甲板〜


加賀「……ソナーの感知にあった北東方面の物体はただの魚の群れのようです。その他東に視認できるものはないわ」


北上「西側も何も見えないよー。ま、あたしは肉眼だからそこまで遠くは見えないんだけどね」


加賀「そう。それでは後はしばらく私と艦載機で引き継ぎますから、貴方は甲板の掃除を続けていて頂戴」


北上「へーい」ゴシゴシ


提督「おっす」


マルー「二人とも、こんちわ」


北上「あ、提督とマルーじゃん。おっす」


加賀「おはようございます。休息は十分に取れたのかしら」


提督「お陰様でな。しかしまあ、二人が甲板で一緒に仕事してるってブリッジで聞いたときは心配したが、うまくやってるみたいじゃねえか」


北上「まあねー。こう見えて私、掃除とか嫌いじゃないしー」


加賀「ええ、特に問題は無いわ。提督は何か用事があったのではないの」


提督「いや、二人の様子を見に来ただけだよ。うまくやってるならいいんだ」


加賀「そう……。では、ここではなくほかの子達のところに行ってあげたらどうかしら」


提督「実はもう他の奴は見て回ってきたんだ。ここが最後だよ。ま、そういうことなら下に降りて俺も何か手伝ってくる事にするかね」


北上「そういう事ならさ、一緒にここ掃除しない?」


提督「ん?」
247 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 22:20:04.28 ID:172eftkjo
北上「いやさ、どうせなら二人でやったほうが楽かなーって」


提督「そうだなあ、他にすること無かったらこっち手伝う事にするか」


マルー「それじゃ、もし提督が来なかったらボクが手伝うよ」


北上「お、ありがたいねえ。待ってるよ」フリフリ


提督「ひとまずシグルド副長にもう一回会ってくるわ。じゃあな、二人とも頑張れよ」


マルー「加賀さん、北上さん、また後でね」


北上「ちぇ、逃がしちゃったか」


加賀「ぼやいている暇があったら掃除したらどうかしら」


北上「まあまあ、そんな焦らなくてもしっかり終わらせるって」


加賀「……本当にそうだといいのだけれど」


  ***
248 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/07(土) 22:23:13.51 ID:172eftkjo
今日はここまでです。
ではまた来週。
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/07(土) 22:25:01.98 ID:tru3ff3Io
乙。
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/07(土) 22:46:55.58 ID:V49pGKEjO


ゼノサーガにヴェルトールとイドが名前変わって出てきたときは鳥肌もんだったな。
251 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 01:29:56.08 ID:m1PZI7l0o
お待たせしました。今週の投稿を始めます。
252 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 01:34:38.14 ID:m1PZI7l0o
〜廊下〜


マルー「ところでさ」スタスタ


提督「なんだ?」


マルー「提督のコイビトって金剛さんだよね?」


提督「ききききき急に何言い出すんだ!?」


マルー「ちょ、ちょっと、動揺しすぎじゃない?」


提督「どど動揺なんてしてないぞ」ダラダラ


マルー「汗、汗!」


提督「い、いやこれはあれだ、その辺の天井から水漏れが……」


マルー「潜水艦でそんなことあったら大騒ぎだよ!もう、そんなに聞かれたくない事だったの?」


提督「そういう訳ではないんだが……。何でそう思ったんだ?」


マルー「いやあ、金剛さんが事あるごとにテートクのラブがどうだーって言ってたからさ、それ聞いたら誰でもそう思うでしょ」


提督(常日頃からあの調子だから忘れてたが、周りから見たらそう取られて当然だったな……。慣れって怖い)
253 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 01:39:44.05 ID:m1PZI7l0o
マルー「で、どうなの?金剛さんとはどこまでいったの?」ワクワク


提督「いやまあ恋人というか何というか、一応ケッコンはしてるんだよな。カッコカリだけど」


マルー「え!?結婚してたの!?うわー!流石にそこまでの仲だとは思わなかったなあ!そっかあ、だからあんなにラブラブだったんだね」


提督「ラブラブなんて言葉聞いたの何年ぶりだよ……。というかそんなにイチャついてるように見えてたのか」


マルー「うん。何処からどう見てもバレバレだったよ」


提督「……はあ、金剛にもう少し控えるように言わねえと駄目みたいだな。また榛名に何て言われるか……」


マルー「いやいや!夫婦ならどこで金剛さんとイチャイチャしてても誰も……ん?何でここで榛名さんの名前が出てくるの?」


提督「あ、ヤベッ」


マルー「……」ジー


提督「……」フイッ


マルー「……ねえ提督」


提督「……」ダラダラ


マルー「金剛さんとはどんな関係なんだっけ?」


提督「ケッコンしてます。カッコカリだけど」
254 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 01:44:06.92 ID:m1PZI7l0o
マルー「……カッコカリっていうのはよくわからないけど、とにかく結婚してるんだよね。じゃあ、榛名さんとはどんな関係なの?」


提督「……ケッコンしてます。カッコカリだけど」


マルー「っ!信じられない!そんなことやっちゃってもいいの!?」


提督「ま、待て待て!事情があるんだよ事情が!」


マルー「お嫁さんを二人ももらう事情ってどんな事情さ!」


提督「まあそりゃ色々と……」


マルー「……提督がそんな人だとは思わなかったよ。もう知らない」スタスタ


提督「もう知らないって……あ、おい」


提督「まさか弁明すらさせてもらえんとは。まあ、確かに傍から見ればとんでもない事なんだよなあ。ほんとに慣れって怖いわ」


提督「……あれ、ブリッジってどっちだっけ」


  ***
255 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 01:50:32.24 ID:m1PZI7l0o
〜次の日〜


マルー「……」ジー


金剛「ヘイハルナ!ブレックファストが出来上がったヨー!あっちのテーブルに運んでくだサーイ!」



榛名「お任せください!」カチャカチャ


メイソン「金剛様、お茶の用意をお願いいたします」


金剛「イエース!」


マルー(昨日は勢いで提督にあんな事言っちゃったけど、やっぱり一番は本人達が納得してるかどうかだよね)

マルー(そう思って金剛さん達に直接聞こうと思って来たんだけど……)

マルー(流石にいきなり『提督が2人と結婚してることをどう思ってる?』って聞くのもどうかと思うし)

マルー(そもそも2人はお互いにそのことを知ってるのかな、それすらわからないや)


マルー「うーん……どうしよう」


夕立「ふああ……マルーちゃん、おはようございますっぽい」


マルー「うわあ!ゆ、夕立!?」


夕立「こんな植木の隅っこに立って何してるの?かくれんぼっぽい?」


マルー「な、何でもないよ!ちょっと落し物をしちゃってさ、へへ」
256 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 01:53:19.41 ID:m1PZI7l0o
夕立「そうなの?夕立も一緒に探すっぽい」クンカクンカ


マルー「犬じゃないんだからにおいじゃ探せないでしょ……じゃなくて、落し物ならもう見つかったから大丈夫だよ。ありがと」


夕立「そうなの?それじゃ一緒に朝ごはん食べに行きましょ!」グイグイ


マルー「わわ、ちょっと!」


夕立「金剛さん、榛名さん、メイソンさん、おはようございますっぽい」


金剛「オーウ、ユーダチ、マルー、グモーニンネー!」


マルー「あ、うん、おはよう」


メイソン「おや、マルー様、ご気分でも悪いのですかな?」


マルー「え、いや、そんなことないよ!」


メイソン「それなら宜しいのですが。あまり若に心配をかけてはいけませんぞ」


バルト「俺がなんだって?」


マルー「わ、若!」


メイソン「おはようございます、若。この時間に朝食とはお珍しい。ブリッジの方は宜しいのですかな?」


バルト「ちょっと手が空いたんでな。先に食って来いってシグに言われてよ」


金剛「それならナイスタイミングネー!丁度仕度がフィニッシュした所だヨー!」


榛名「さあ皆さん、こちらにお座り下さい」
257 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 01:57:00.71 ID:m1PZI7l0o
バルト「おう、悪ぃな」


夕立「加賀さんと北上さんは?」


バルト「加賀は甲板で哨戒してくれてる。あの索敵能力には全く大助かりだぜ」


榛名「夕立さん、食べ終わったら呼びに行っていただけますか?その間に加賀さんの朝食も用意しておきますので」


夕立「はーい!」


マルー(いい人たちなんだけどなあ……)


マルー「ねえ夕立」


夕立「うん?どうしたのマルーちゃん」


マルー「金剛さんと榛名さんのことなんだけどさ、2人は姉妹なんだよね?」


夕立「そうだよ?」


マルー「昔からあんなに仲良しなの?」


夕立「うーん、夕立はあの人たちより後に鎮守府に来たからそれより前のことはわからないけど、夕立が来てからは四人でずっと仲良くやってるっぽい」モグモグ


マルー「え、四人?」


夕立「うん。今は一緒じゃないけど、金剛さんと榛名さんにはあと2人姉妹がいるっぽい」


マルー「へ、へえー……」

マルー(まさか全員提督とけっこ……いやいやまさか)

マルー「じゃ、じゃあ、提督と金剛さん達の事なんだけどさ……」
258 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 02:07:33.61 ID:m1PZI7l0o
夕立「何か気になるっぽい?」


マルー「提督から結婚してるって話を聞いたんだけど、それって本当?」


夕立「うん、ケッコンしてるっぽい」


マルー「……!へ、へえー、本当だったんだ。ちょっと信じられないなあ」


夕立「ほら、金剛さんが指輪してるでしょ?あれがケッコン指輪っぽい」


マルー「へえー、確かに指輪してるね。他の飾りが一杯ありすぎて気づかな……」


夕立「どうしたのマルーちゃん?」


マルー「えーと、榛名さんの手にも似たような指輪が付いてるんだけど」


夕立「榛名さんも提督とケッコンしてるんだから当たり前っぽい」モグモグ


マルー(って、みんな知ってるの!?)


マルー「夕立ちゃんはそれでいいの?提督は皆の提督なんでしょ?」


夕立「そうだよ?提督さんは提督さんっぽい。皆を勝たせてくれる、とっても凄い人っぽい」


マルー「その凄い人がふ、ふ、2人と結婚してるなんてさ、夕立ちゃんは許せるの?」
259 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 02:10:01.46 ID:m1PZI7l0o
夕立「?よく分からないけど、金剛さん達が先にケッコンするのは当たり前っぽい。夕立よりもずっと長く頑張ってたんだから。
夕立ももっと戦って、強くなって、提督さんから早く指輪もらいたいっぽい!」


マルー「ふーん、夕立も提督とけっこ……ってえーっ!?」ガタンッ!


夕立「ぽいっ!?」ビクッ


バルト「うおっ!どうしたマルー!?メシにネズミでも紛れ込んでたか!?」


金剛「ワット!?失礼しちゃうネ!そんなことあるはずないデース!」


マルー「ちょっと若は黙ってて!金剛さんもなんでもないから、ご飯はおいしいから大丈夫だよ!」


バルト「な、なんでえ、人が心配してやったってのに……」モグモグ


夕立「マルーちゃん大丈夫っぽい?」


マルー「う、うん大丈夫……じゃなくて!」


マルー「頑張って提督と結婚するってどういうことさ!提督は金剛さんと榛名さんと結婚してるんでしょ!?」ヒソヒソ


夕立「金剛さんと榛名さんは指輪がもらえるくらい強くなったからケッコンしたっぽい。夕立もそれくらい強くなったら指輪をくれるって提督さんと約束したっぽい」


マルー(つ、強くなったら!?)
260 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 02:11:25.16 ID:m1PZI7l0o
マルー「……えーと、夕立ちゃんがそのうち提督と結婚するってこと、あの2人は知ってるの?」


夕立「とーぜんっぽい」ズズズ


マルー「そ、そうなんだ……」


マルー(もう訳が分からないよ……)


夕立「ふう、ごちそうさまっぽい!」


榛名「はい、お粗末さまでした」


夕立「それじゃ加賀さんたち呼んでくるね!マルーちゃんは?」


マルー「……ボクはもうちょっとゆっくり食べていくよ……」


夕立「それじゃまたね!」タッタッタ


マルー「……はあー、あの人たちは一体どうなってるんだろ」モグモグ


榛名「マルーさん」
261 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 02:11:55.88 ID:m1PZI7l0o
マルー「ひゃいっ!?」ビクッ


榛名「あ、ご、ごめんなさい!驚かせるつもりはなかったんです」


マルー「い、いや、へへ、ちょっと考え事してたからさ。で、どうしたの榛名さん」


榛名「夕立さんと話してからマルーさんが暗い顔をしてらしたので……先ほども何やら驚かれていたようですし、夕立さんと喧嘩でもしたのではないかと」


マルー「ううん、そういうことはないから安心してよ」


榛名「そうですか……では、朝食がお口に合いませんでしたか?」


マルー「そんなこともないよ。とってもおいしい」


榛名「そうですか。良かったあ……」ホッ


マルー(……優しい人だなあ、榛名さん)

マルー「榛名さんはとってもいい人だね。榛名さんだけじゃなく、提督と一緒に来た皆もだけどさ」


榛名「ふぇっ!?そ、そんな、榛名はそんな立派なものでは……」


マルー「ううん、ボクにはわかるよ。こう見えて色んな人を見てきたからね。人生経験豊富なオンナってこと!」


榛名「は、はあ」
262 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 02:12:41.38 ID:m1PZI7l0o
マルー「そんなボクが言うんだから間違いないよ。榛名さん達はとってもいい人たちさ!」


榛名「ありがとうございます。マルーさんもとっても素敵な方なんですね」ニコッ


マルー「へへっ!」

マルー(そうだよね、こんないい人たちなんだもん、きっと何か事情があるんだよね、多分)


榛名「それで、結局なんだったのですか?別のお悩みがあったのですか?」


マルー「まあね。榛名さん達の提督の事でちょっと……」


金剛「ノーッ!『榛名さん達の』ではなく『私の』テートクネーッ!」ピョーンッ


榛名「なっ!『榛名たちの』でいいではないですか!」ガッ


金剛「駄目ネ!ここは譲れないネー!」グググ


榛名「か、加賀さんに怒られてしまいますよ!」グググ


メイソン「これ!いくら客人といえども、ガンルームでの粗相はこの爺が許しませんぞ!」ズカズカ


マルー「……あ、あれー?」


  ***
263 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/15(日) 02:14:01.26 ID:m1PZI7l0o
今週の分は以上になります。
今更ですが、質問等あれば書き込んでいただければ次の週にお答えしていこうと思います。
それではまた来週
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/15(日) 05:58:24.96 ID:cK88KC0z0
おつおつ!
265 :須賀鎮守府 :2016/05/15(日) 06:04:30.46 ID:3ye3/6SQ0
〇って誰

メイソンって誰

鼻水禁止
266 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/22(日) 14:18:58.09 ID:iuQW4RpOo
こんにちは。すっかりお昼ですが投稿を始めます。
>>265
どちらもゼノギアスのサブキャラクターです。簡単に紹介すると、
マルー:砂漠の国アヴェの一大宗教「ニサン教」の教皇。超可愛い。
メイソン:バルトお付の執事。武闘派おじいさん。超渋い。
鼻水の意味はちょっと分からないです……。
267 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/22(日) 14:20:34.41 ID:iuQW4RpOo
〜ギアドック〜


大鳳「ふむふむ」ペタペタ


大鳳「むう」ペタペタ


大鳳「……なるほど」


リコ「おい」


大鳳「はい?」


リコ「はい?じゃねえ」


大鳳「貴方は……ええと、リコさん、でしたっけ」


リコ「そうだ」


大鳳「あの、私になにか御用でしょうか」
268 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/22(日) 14:22:02.75 ID:iuQW4RpOo
リコ「そりゃこっちのセリフだ。俺のシューティアにべたべた触りやがって。何のつもりだ?」


大鳳「も、申し訳ありません。勝手に触ったりして……」


リコ「……いや、いい」


大鳳「はあ……」


リコ「……」


大鳳「……」

大鳳(怒らせてしまったかしら……)


リコ「それで」


大鳳「は、はい!」ビクッ


リコ「何故俺のギアを触っていた?」


大鳳「それは、その」


リコ「……別に、怒ってはいない」


大鳳「え?」
269 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/22(日) 14:24:05.21 ID:iuQW4RpOo
リコ「本当に、ただ気になっただけだ」


大鳳「え、ええと……」


バルト「おいコラ、なーにウチの客人を困らせてんだぁ?」


リコ「ああ?別に困らせてなんかいねえよ」


バルト「どうだかなぁ?どう見ても困ってるぜ」


大鳳「ば、バルトさん!いえ!私が悪いんです!勝手にリコさんのギアに触ったりしたので」


リコ「何でそんな事をしてたのかって聞いてただけだ」


バルト「ふーん。ただ単に珍しかったからじゃねえの?」


リコ「なんだ、そうなのか?」


大鳳「そういうわけでは……。少しギアの装備を見させて頂いていたんです」


バルト「装備ぃ?」


大鳳「はい。もしかしたら今後の戦闘に役立つのではないかと」
270 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/22(日) 14:26:19.92 ID:iuQW4RpOo
バルト「戦闘ったってアレだろ?あんたは銃みたいなのでちっこいのを飛ばすのが役目で、今はそのちっこいのがほとんど底を尽いてるって話じゃねえか。
どう頑張っても生産できそうにないってウチの整備班が泣いてたぜ」


大鳳「その通りです。今の所は私の艦載機を新しく補充する方法はありません」

大鳳「だけどそれはいいんです。提督が『何とかする』とおっしゃっていましたから」


リコ「で、それなら何でここにいるんだ」


大鳳「その……艦載機補充の目処が立つまで、代わりの何かを使って戦闘が出来ないものかと考えたんです」


バルト「はあ!?ギアの装備を使おうってのか?」


大鳳「まさか、流石にギア用の武器は私達にも扱えません」


大鳳「ただ、私達の艤装にもスレイブジェネレータが搭載されていますので、それをうまく使えれば、と思っています」


リコ「なるほど、話は分かった」


バルト「ああ。しかし意外だったな」


大鳳「何がでしょう?」
271 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/22(日) 14:27:42.87 ID:iuQW4RpOo
バルト「金剛とか加賀とかはともかく、あんたはあんまり戦いたがらなさそうに見えたからな」


大鳳「そんなことはありません!この大鳳、提督のご命令があればいつでも出撃する覚悟です!」


バルト「お、おうおう。分かったからそんなに熱くなるなよ。まあそれはとにかく、代わりになりそうな武器の話だったな」


リコ「簡単な話だ。俺達みたいに格闘戦をやりゃいいんだ」


大鳳「ええ!?殴ったり蹴ったりしろ、と言う事ですか?」


バルト「いくらなんでもギアとかデカいモンスター相手にそれは無理だろ」


リコ「フン、誰が素手でやれなんて言った?俺のシューティアの左手を見てみろ」


大鳳「……ドリルになってますね」


バルト「おい、まさか」


リコ「お前の腕にも付ければいいだろ、ドリル」
272 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/22(日) 14:30:00.60 ID:iuQW4RpOo
バルト「ぶっ!?」


大鳳「う、腕がドリルになるのはちょっと……。生活に支障が出るでしょうし」


バルト「そこかよ!」


リコ「何もそこまで真似するこたぁねえだろ。腕に取り付けるような物にすればいい。ドリルはいいぞ!戦艦の外殻だろうがギアの装甲だろうがブチ抜ける」


大鳳「そう言われるととても魅力的に聞こえますけど……」


バルト「待て待て!そういう事ならもっといいモンがあるぜ!」


リコ「あ?」


バルト「ズバリ!鞭だ鞭!ドリルよりもリーチがあるし、ただ打つだけじゃなく色々と使い道もあるぜ!」


リコ「バカめ、あんな扱いにくい物をすぐ使えるようになるわけがないだろう。その点ドリルは問題ない。相手に叩き込むだけだからな」


大鳳「え、あの」


バルト「確かに最初は大変かもしれないけどよ、ドリルよりはずっとましだと思うぜ。大体なんだよドリルって。トンネル掘ろうってんじゃねえんだからよ」


大鳳「ちょっ」
273 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/22(日) 14:32:46.72 ID:iuQW4RpOo
リコ「フッ、ドリルの良さが分からんとは、貴様のようなヤツは鞭なんてヘニャヘニャした物を使っていればいい」


バルト「てめえもういっぺん言ってみやがれ!こいつは俺の一族に代々伝わる伝統的な武器だぞ!それをバカにするたあ許せねえな!」


リコ「ほう?俺のドリルに文句つけたヤローが随分と偉そうじゃねえか」


大鳳「お2人ともそれくらいで……」

リコ「そこまで言うなら仕方ねえ。こいつにどっちの方が良いか決めてもらうとしよう」


大鳳「お2人のお話はよく分かりましたので……えっ」


バルト「上等だ!おう大鳳、さっさと決めてくれよ。モチロン鞭だよな?」


大鳳「えっえっ」


リコ「これまでの話で鞭などを選ぶはずがあるまい。当然ドリルだろう」


大鳳(どうしましょう……ギアを見せていただいた手前、リコさんの肩を持つべきでは……いえ、そんな選び方はリコさんに失礼です。かといってどちらを選ぶかと言われると……)
274 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/22(日) 14:33:20.80 ID:iuQW4RpOo
バルト「おい、どうなんだ?」


リコ「……早く、しろよ」


大鳳「……もう少し考えさせてくださいっ!」ダッ


バルト「あっ!おい!」


〜翌日〜


大鳳「……」


提督「おーっす、大鳳。お前も朝飯か?」


大鳳「……提督」


提督「ん?どうしたよ、そんな深刻そうな顔して」


大鳳「腕をドリルにするのと腕に鞭を生やすの、大鳳はどちらを選べばいいのでしょう……」


提督「!?」


  ***
275 : ◆Idq7VgawO2 [saga]:2016/05/22(日) 14:34:29.55 ID:iuQW4RpOo
今日はここまで。それではまた来週
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 15:08:58.83 ID:/+Zbb9V80
乙。

間を取ってチェーンフレイルにしよう。
実際エグい。
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 18:22:38.46 ID:6r7F9k2WO
鞭使ってるのって伝統的な武器だからじゃなくて、トラウマ克服する為じゃなかったか?
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 19:14:07.19 ID:M03aqcTTo
トラウマから来る夜恐症克服と明言されているけど鞭と先祖に関しては明言されていない
で、ご先祖様のギアには鞭が初期装備されてる
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/22(日) 19:48:16.24 ID:VLk8mtSro
乙。
縄鏢にしょう。
近接、遠距離いけるぞ。
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/23(月) 18:02:06.00 ID:RHtSoCXdO
>>278
E・アンドヴァリはメカデザの人の勘違いで、ブリガンディアの強化版として描かれているから鞭持ってるのは当然なんだよね
で、結局鞭が伝統的な武器っていう根拠はあるの?無いの?
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