利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」 二隻目

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1 :妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A [saga]:2015/09/17(木) 15:57:29.82 ID:0EZ9LAzno
このスレは続き物です。初めから読む場合は以下のURLを辿って下さい。

利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1416837049/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1442473049
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/17(木) 16:56:07.80 ID:cTGkzfomo
立て乙です
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/17(木) 19:34:09.41 ID:Za/RjdJAO
立て乙
ちな1レスしかないと立て逃げ扱いでHTML化される可能性あるぞ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/17(木) 20:20:13.69 ID:0EZ9LAzno
>>3
なんという……。それでは少しだけ投下。
前スレの1000の通りに全員吊るすという世界線のお話を。

提督「…………」

響「吊るすロープとフックが足りなくなったね」ブラーン

提督「……確かに全員帰ってきたのは良い事だ。だが、危険すぎる賭けに出るのは感心しない」

加賀「私が一番、敵を沈りました」ブラーン

提督「反省の色が見えないな。加賀、お前は最後の最後まで吊るそう」

加賀「なっ!?」

瑞鶴「というかさ、なんで金剛さんは後回しに吊るすような感じになってるのよ」ブラーン

金剛「…………」ヂー

提督「単純に吊るす場所が無いからだ」

瑞鶴(……単純に吊るしたくないだけだったりして)

提督「瑞鶴、お前も加賀と一緒に最後まで吊るしてやろう」

瑞鶴「ピィッ──!?」

利根「まったく……こやつらときたら……」ブラーン
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/17(木) 20:43:06.98 ID:kAnoC5YLO
人のこと言えない我輩さん
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/18(金) 19:14:02.37 ID:68smBqns0
姫も実は密かに吊るして貰えるのを期待してたりして
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/18(金) 20:39:39.08 ID:SMlswdJAO
何人かは「我々の業界では(ry」な艦娘はいそうだよな
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/18(金) 23:32:15.24 ID:L1g0zGvlO
>>7
ヂーっと見てる金剛さんも実は吊るして欲しいんじゃ…
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/19(土) 13:54:02.71 ID:Ycctn89BO
なんて幸せな世界なんだ……

10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/19(土) 14:14:16.29 ID:9Jmqf7RRo
sageられないんだったら書き込むんじゃねぇよks
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/19(土) 16:07:47.84 ID:399GH6aKo
>>9
お前のせいで幸せな世界が台無しだよゴミクズ
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/19(土) 20:19:29.55 ID:Nafkho3uO
おもしろい
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/19(土) 20:23:20.07 ID:741StWeVo
>>12
age荒しか?
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/20(日) 15:30:33.15 ID:PmGMEjJGO
吊るだけじゃ罰として足りん
目隠しして尻叩き100回くらいが妥当というものだろう
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/21(月) 10:32:31.95 ID:XIUZ6lum0
乙でございます
16 :妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A [sage saga]:2015/09/25(金) 18:47:53.69 ID:t+0zg2Jao
提督「──現状の再確認をするぞ。艦娘は全員、この湾から出ない事を前提とした行動を取る。兵装や資材等は出し惜しみせずに使い尽くす気で使う許可を与える。援軍が来た際は前に出過ぎない事と危険を感じたら即時撤退を必ず実行する事」

大淀「艦娘は錬度が低い子達や軽空母や正規空母、潜水艦の方々に加え、明石さんや私は母港にて後方支援に徹する事。また、天龍さんと龍田さんは例外的に母港付近にて照明弾を使った後方支援を担当。撤退して修理を終えた艦娘は、疲れが大きく残っている状態では再出撃させずに疲労を抜く事」

提督「防衛線は敵一隻すら通さないように広範囲に展開。また、この激戦の中で潜水艦は敵味方共に運用が非常に難しいと言える事から、対潜哨戒は最後方の安全域にて行う事とする。航空戦に関しては艦上戦闘機を主に使って制空権の奪取に勤める事。夜目が利き辛いので、同士討ちや衝突には充分に注意。──そして、私の傍には常に最低一人の艦娘を置いておく事」チラ

利根「我輩の事じゃな?」

大淀「はい。私は基本的に事務仕事ばかりをしていて不安ですので、利根さんがお願いしますね」

利根「うむ! 我輩に任せると良いぞ! 提督は我輩が護りきってみせよう!」

提督「利根には母港のいかなる場所での兵装使用許可を与える。万が一、敵が侵入してきた際は頼むぞ」

利根「うむ。我輩も最近は戦線に向かっておらなんだからの。大破撤退が以前よりも多くて心苦しかったのじゃ」

大淀「利根さんは所謂、最終防衛線です。提督をしっかりと護って下さいね?」

利根「任せておれ! 我輩は提督の剣となり盾となろうぞ!」

提督(……大淀から『護衛は最低でも一人付ける事』を絶対に譲れないと言われたが、本当に必要だろうか。ここに敵が来るという事は、前線が崩壊して敵が雪崩れ込むという事なのだが)

利根「念の為じゃ。保険は掛けておくものなのじゃろう?」

提督「……流石に私の考えている事が分かるようになっているか」

利根「当たり前じゃ。いったい何年もの間を傍らで暮らしてきたと思うておる」

提督「そうだな。ならば、次に私が言う事も分かっているな?」

利根「む? ……気を張り詰めておけ、かの?」

提督「いいや。──剣となって盾となるのは仕方が無い事だが、無理だけは絶対にしてくれるなよ」

利根「……くくっ、勿論じゃ。提督の嫌う行動など分かっておる。我輩は沈まぬし死なぬ。それに、我輩の回復力を知っておろう?」

提督「だから無理をするなと言っているんだ。過信と慢心は死を生むぞ」コツッ

利根「むう……分かったのじゃ」

大淀(……これで相思相愛ではないという話なのですから不思議ですよねぇ)

…………………………………………。
17 :妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A [sage saga]:2015/09/25(金) 18:48:24.89 ID:t+0zg2Jao
提督「…………」

大淀「…………」

利根「?」

提督「……順調だな」

大淀「ええ、順調に殲滅が終わりそうですね……」

利根「……順調なのに、どうしてそんなに難しい顔をしているのじゃ?」

提督「恐ろしく順調なのが逆に怪しいという事だ。相手の思惑通りになっているとしか思えん」

大淀「はい。ですが……何を考えて今の状況にしているのかも見当すらつきません。予想していた通り、敵の援軍は後方で控えていました。ですけれど……その援軍のタイミングもおかしいです」

利根「ぬ?」

提督「簡単に言えば、援軍を有効活用していないという事だ。初めは何を考えているのか予測しにくい不気味さがあったというのに、援軍が来てからは単純かつ愚かに物量で攻め落とそうとしか感じられん」

利根「……それは妙じゃのう。戦闘に乗じて侵入でもしてくる気かの?」

提督「その可能性は充分にある。故に侵入されないよう全面に展開させている」

利根「……では、その薄く広がった所を一点突破してくるとか、かの」

大淀「後方待機の方々が居ます。一点突破してこようものならば最前線は後ろの味方と合流して迎撃に出るようにしています」

利根「そこで我輩達の目を盗んで入り込んでくるのかのう……」

提督「その可能性も考えて潜水艦の四人は母港で待機させている。問題なのは、敵にそういった事が一切無くてただ我武者羅に突っ込んできているだけという点だ」スッ

利根「……うーむ。訳が分からんのう……。何がしたいのじゃ、深海棲艦は。──ここからも戦火が見えるのう。敵のものであっても、嫌なものじゃ」スッ

大淀「本当、不気味ですよね……」

提督「警戒はするに越した事はない。他にも考えられる可能性を……──ッ!?」ゾクッ

レ級「…………」ニィ

提督「逃げろ!! 走れ!! 眼下に敵だ!!」グイッ

大淀「え──!?」

利根「なんじゃと!?」

レ級「アッハハハハハァッ!!」

ドォン──ッ!!

…………………………………………。
18 :妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A [sage saga]:2015/09/25(金) 18:49:01.28 ID:t+0zg2Jao
金剛「──え?」

榛名「金剛お姉様! 敵を前にして余所見──……は……」

霧島「全門斉射ぁー!!」ドォンッ

比叡「……この付近の敵の殲滅を確認しました。金剛お姉様、榛名、どうし……ま……?」

霧島「? どうかしたのですか? 鎮守府の方を……見……」

榛名「鎮守府が……」

比叡「な……なんで……!? なんで鎮守府が燃えてるんですか!? 司令は敵を通さないようにって何重も防衛線を張っていたのに!!」

金剛「っ──!!」ザァッ

榛名「あっ……! わ、私も行きます!」ザァッ

比叡「どうして……どうして……!!」ザァッ

霧島「くっ……。付近の艦娘に告げます!! 敵との戦闘が終わり次第、鎮守府へ全速で戻って下さい!!」

霧島「……何がどうなっているんですか、これは」ザァッ

金剛「テートク……テートク……!」

榛名「は、はや……!」

榛名(活動停止して浮き舟になった深海棲艦の群れで動き辛いはずですのに、どうして着任して間も無い金剛お姉様が榛名達よりも速く動けるのですか……? ──この身のこなしは明らかに熟練されています。少なくとも、一年や二年の経験とは思えません)

榛名「っ……! 残骸が邪魔で……!」ザゥッ

榛名「────…………」

比叡「わっとと……! 危な……? …………榛名、どうしたの?」

榛名「……いえ。金剛お姉様が、とても速いと思いまして」

比叡「…………」

榛名「まるで数々の戦場を乗り越えてきた古強者みたいに、こんな動きにくい場所を物ともせず進んで行きました」

比叡「……………………」

榛名「今回、一緒に戦っている時に何度も感じました。……あの金剛お姉様は、もう居ないはずの『金剛お姉様』に匹敵する錬度を持っているって」

比叡「……行くわよ。鎮守府が燃えてるんだから、急いで救援に行かないと」ザァ

榛名「…………はい」ザァ

比叡(……隠し通すのは難しそうですよ、司令。どうするんですか……?)

…………………………………………。
19 :妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A [sage saga]:2015/09/25(金) 18:49:28.39 ID:t+0zg2Jao
レ級「……あー、火力調整は面倒臭いねぇ。ついつい派手にやっちゃった。生きてるかなぁ? 生きててくれよぉ?」キョロキョロ

レ級「おっ! 居た居た発見発見!」グイッ

提督「…………」

レ級「もしもーし。生きてるかーい? ……よしよし。返事は無いけど息はしてるしてる! 良かった良かった」

利根「ゲホッ、ゴホッ!」ガラッ

大淀「う、うぅ……」ヨロッ

レ級「うん? この人間と一緒に居た艦娘かなぁ?」

利根「!! 提督!」ダッ

レ級「おっとぉ! それ以上は近付かないようにねぇ!」ジャキッ

大淀「っ……!」

利根「ひ、人質か!? 卑怯じゃぞ!!」

レ級「なんとでも言えば良いんじゃないの? どんな手を使ってでも勝ちは勝ちなんだからさぁ?」

利根「くぅ……!」

瑞鶴「──何が起きたの!?」ザッ

加賀「…………っ!」ギリッ

飛龍「これ、は……?」

蒼龍「ひどい……」

赤城「深海棲艦……!?」グッ

翔鶴「赤城さん待って下さい! 提督が!!」

赤城「…………!」

レ級「うぅーん。良い感じに集まってきた。……だけど、もうちょっとだけ待っていようねぇ! 出来ればこの鎮守府のメンバー全員が来て、この人間の目が覚めるくらいまでさぁ!」

加賀「──何が目的ですか」

レ級「そいつも待った! 二回も三回も説明するのとか面倒だしさ、全員が集まったら言うよ。ブチ切れて一周回って冷静になってるようだし、従わなかったらどうなるか分かるよねぇ?」ジャキン
20 :妖怪艦娘吊るし ◆I5l/cvh.9A [sage saga]:2015/09/25(金) 18:50:02.83 ID:t+0zg2Jao
加賀「……そうね。今すぐ皆を呼び戻すわ」パヒュッ

レ級「おっ! この暗い夜に躊躇無く艦載機を発艦! という事は、お前が艦娘でも夜目の利く空母って事かな!?」

加賀「目聡いわね。どこで見ていたのかは知りませんが、合っていますよ。──で、私達はさっさと艤装を外せば良いのかしら」

レ級「話の早い艦娘だねぇ。お姉さん感激しちゃいそう。……まあ、武装解除は基本中の基本だし、さっさと外しちゃってね」

飛龍「……加賀さん」チラッ

加賀「……全員、艤装を外して。これは命令よ」

全員「……………………」

ガチャッ──ガチャガチャッ

レ級(……ほう。命令一つで全員が即座に行動をすると。よっぽどこの人間が大事なようだ。──だからこそ利用価値がある)

加賀「望み通りにしたわ。出来れば、私のお願いも聞いて欲しいくらいね」

レ級「そうだねぇ。お姉さん、今すっごく機嫌が良いから聞いちゃいそう」

加賀「提督を解放してくれるかしら」

レ級「そりゃ無理だ! 残念だけど」

加賀「そう」

レ級「まあそう焦らない焦らない。状況次第じゃ、ちゃーんと返してあげるからさ」

瑞鶴「……こんな事をしているんだから信用なんて出来そうにないわね」ジッ

レ級「そんな睨まなくても良いじゃん? 私はある目的の為に来ただけ。それさえ終わったら大人しく帰るって約束しちゃうよ」

瑞鶴「……………………」

レ級「良い感じに怒りと憎しみが篭もってるねぇ。ぶるっちゃいそう。──まあ、気長に待とうねー。全員が集まったら話を進めるから」

空母棲姫(……………………)

ヲ級(……姫)コソッ

空母棲姫(……工廠へ行くわよ。大回りをして、見付からないようにひっそりと)ヒソッ

ヲ級「…………」コクン

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