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【モバマス×遊戯王5D'sTF】コナミ「チームシンデレラガールズ?」
- 560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/24(土) 01:36:20.19 ID:aSQVETnVO
- 乙
スキドレバルバいいよね…
スキドレが無い時はタキオン出してバルバロスの効果を無効にしたりとかもアリだし
- 561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/24(土) 03:47:12.83 ID:btBwqCNc0
- スキドレ…
列車ドール…(ボソッ)
- 562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/24(土) 12:26:38.44 ID:eU86j/59O
- 乙乙
クリフォートもすっかり見なくなったしまた暫くは安泰でしょうスキドレ
- 563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/24(土) 23:16:02.66 ID:HtHCbnx1O
- 愚鈍バルバとかいう脳筋
装備ビートって強いには強いんだよな。ディスアドが怖いだけで
- 564 :sage :2016/09/25(日) 01:13:45.67 ID:C4qdGwlC0
- カードプール的にあるかわからないけどSinスキドレハイビートとかかな。
- 565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/25(日) 01:15:22.65 ID:C4qdGwlC0
- ホントすみません…書き込み久しぶりすぎてsage入れる場所間違えました…。
- 566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/25(日) 02:00:00.05 ID:FPBm9//Yo
- 乙
組んでた冥界軸凍志青眼スキドレハムドオベリスクが懐かしい
- 567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/25(日) 11:55:02.32 ID:exQZ5bqm0
- フォートレスはスキドレ使うとモンスター効果の対象になったときのハンデスができないのが惜しいんだよなぁ
- 568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/06(木) 02:58:47.22 ID:CwUUm/Lw0
- 保守
- 569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/30(日) 17:36:41.08 ID:U0HBsF+W0
- 保守
- 570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/10(木) 11:18:21.23 ID:Q7H0RydRo
- 未央のデッキ早く見たいぜ。一番気になる
- 571 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:38:03.54 ID:LEs3tpnS0
- …………
………
……
数日後
コナミ「真紅眼の鎧旋に、真紅眼融合……真紅眼のサポートカードも結構増えてきたな」
コナミ「おかげで展開手段は充実してきた……でも、もう少しアクセントが欲しいとこだな……」
李衣菜「…………」
コナミ「おい、聞いてんのか?」
李衣菜「あ……すみません」
- 572 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:38:50.20 ID:LEs3tpnS0
-
コナミ「元気ないな、どうした?」
李衣菜「実はちょっと……2人と、揉めちゃって」
コナミ「なるほど、リーダーの件か……お前なら、ノリノリで引き受けると思ったけどな」
コナミ「アイドルのリーダーって、そんなに大変なのか?」
李衣菜「大変ですよ〜……昨日はユニットの名前を3人で考えてたんですけど」
コナミ「あぁ、そういやお前ら3人で決めるって話だったな」
コナミ「それで、どんな名前になったんだ?」
李衣菜「それなんですけど、2人の考えたユニット名が……」
かな子案『メルティ―スイート』
莉嘉案『セクシー☆ギャルズ』
- 573 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:39:28.71 ID:LEs3tpnS0
-
コナミ「……アイツらの趣味全開だな」
李衣菜「メルティ―スイートやセクシーギャルズなんて、絶対私達に合ってませんよ!」
李衣菜「もっと、私達3人のイメージを表した名前にしなきゃ……!」
コナミ「まぁお前ら3人、全然違うタイプって感じだし、考えるの大変そうだよなー」
コナミ「で、お前が考えた名前は?」
李衣菜「え!えっと……」
コナミ「?」
李衣菜「ろ……」
李衣菜「……ロッキングガール」
コナミ「…………」
- 574 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:40:06.31 ID:LEs3tpnS0
- 李衣菜「だ、だって2人が好き勝手な名前にするから〜!」
コナミ「はいはい……それで?最終的にどうなったんだ?」
李衣菜「……結局昨日は全然話がまとまんなくて、終わっちゃって」
コナミ「フッ、そりゃあ先が思いやられるな」
李衣菜「もうっ、笑いごとじゃないですよー……」
李衣菜「はぁ……やっぱり私、リーダーに向いてないのかな……」
コナミ「何だよ、随分弱気だな」
- 575 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:40:47.39 ID:LEs3tpnS0
-
李衣菜「自分でも、よく分かってるんです……人の上に立つような人間じゃないって」
李衣菜「それに……私だけ、まだデッキも出来てないし……」
李衣菜「こんなリーダーに、かな子や莉嘉は付いてきてくれるのかなって」
コナミ「……少なくとも、Pはそう思ってるはずだぜ」
李衣菜「もちろん、それは分かってます……期待してくれるのはうれしい、だけど……」
李衣菜「……コナミさん、リーダーに必要なものって何なのかな」
コナミ「それは、お前自身が見つけるしかないんじゃないか?」
コナミ「俺が出来るのは、お前に戦い方を授けてやる事だけだ」
李衣菜「それは……そうですけど……」
- 576 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:41:43.93 ID:LEs3tpnS0
-
コナミ「……でも、そうだな」
李衣菜「え?」
コナミ「俺の知ってるリーダーは、いつも冷静で……チームの誰もが、そいつの事を信頼していた」
コナミ「デュエルの腕は言わずもがな……俺の街でも間違いなく最強のデュエリストだった」
李衣菜「その人ってもしかして……前言ってた、コナミさんが尊敬するデュエリストって人?」
コナミ「……まぁな」
李衣菜(そんなの、今の私には……)
コナミ「でも……アイツは、決して一人で戦ってた訳じゃない」
コナミ「さっき聞いたな?リーダーに必要なものは何かと」
コナミ「俺は……背負う事だと思う」
- 577 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:42:22.69 ID:LEs3tpnS0
-
李衣菜「背負う、事?」
コナミ「そう、託された仲間の想いを背負う覚悟……」
コナミ「宿命とか、誇りとか、守るべきものとか……まぁ、いろんなモン抱えてるヤツらがいてさ」
コナミ「でも、そういうの全部をひっくるめて背負ってカードを切る……」
コナミ「それが、俺が見てきたリーダーの姿だ」
李衣菜「…………!」
コナミ「……お前ら3人とも、タイプは違うかもしれないけどよ」
コナミ「目指す場所は、一緒なんじゃないか?」
- 578 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:43:07.61 ID:LEs3tpnS0
-
李衣菜「私達の目標……」
李衣菜「莉嘉とかな子と、3人で……ううん」
李衣菜「CGプロの皆で、DAGPで優勝する事……!」
コナミ「なら、それがお前の背負うものって事だ」
李衣菜「皆の想いを背負う覚悟、か……」
コナミ「いろんなモン背負う以上、つまんねぇデュエルは出来ないって事だな」
李衣菜「……そうですよね」
コナミ「……そんな顔すんな、もうあの時のお前とは違うだろ?」
李衣菜「はい……もう二度と、あんなデュエルはしない……」
李衣菜「……ありがとうございます!何となくですけど、気合い入ってきました!」
- 579 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:43:38.46 ID:LEs3tpnS0
-
コナミ「よしっ、そうと決まればデッキを完成させないとな」
李衣菜「そうですね!3人で練習もしなくちゃならないし、そろそろ形にしなきゃ!」
李衣菜「……って言っても、中々うまくいかないですけどね」
コナミ「いいや……基本的な動かし方は大分仕上がってきてる」
コナミ「問題は召喚ルートが豊富なだけに、召喚した後の動きをどうするか……」
コナミ「いわば、このデッキだけの個性が必要だ」
李衣菜「個性……」
コナミ「お前がこのデッキで、どんなデュエルがしたいか、って事だな」
- 580 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:44:05.79 ID:LEs3tpnS0
-
李衣菜(私が、このデッキでやりたい事……)
李衣菜(それは、やっぱり……!)
李衣菜「……コナミさん!」
コナミ「ん?どうした?何か思い浮かんだか?」
李衣菜「いえ、そういう訳じゃないんですけど……」
李衣菜「今の私達には、足りないものがあると思うんです!」
コナミ「足りないもの?」
李衣菜「はいっ!という事で……」
李衣菜「今度の休み、私に付き合ってください!」
コナミ「……?」
- 581 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:44:31.12 ID:LEs3tpnS0
-
…………
………
……
ギュイイイイイィィィン!!!
「今日も熱く、魂が滾るステージにしてやるぜ!!」
「かかって来いやぁぁぁぁ!!」
ウオオオオオオオオオオオオッ!!!
- 582 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:44:59.62 ID:LEs3tpnS0
-
李衣菜「イエーイ!!」
コナミ「……おい、李衣菜」
李衣菜「はいっ?」
コナミ「いや、ここは何だ?」
李衣菜「何だって、ライブハウスに決まってるじゃないですか!」
李衣菜「ほらほら、コナミさんも盛り上がっていきましょう!」
コナミ「そうじゃねえよ!デッキ組まなきゃいけないのに何でライブなんだよ!」
李衣菜「言ったじゃないですか!これが今の私達に必要なものなんですっ!」
李衣菜「私達に足りないものは、ズバリ!ロックですよ!ロック!」
- 583 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:45:31.39 ID:LEs3tpnS0
-
コナミ「ロックって、お前なぁ……」
李衣菜「むぅ……私は至って真剣ですよ!」
コナミ「……百歩譲ってロックが必要だったとしてもよ」
コナミ「別に俺は居なくてよかっただろこれ……」
李衣菜「そ、そんな事ないですよ!コナミさんは私と一緒にロックなデッキを探求するパートナーなんですから!」
李衣菜「ほら!何かこう……インスピレーションが沸いてきませんか!?」
コナミ「インスピレーション、ねぇ……」
- 584 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:45:59.40 ID:LEs3tpnS0
-
李衣菜「……ここは、私のルーツなんです」
コナミ「……ルーツ?」
李衣菜「私が事務所に入ったばかりの頃、なつきちに連れてきてもらったんです」
李衣菜「生でロックのステージを見たのは、その時が初めてでした」
李衣菜「ヘッドフォンを通して聞いただけじゃ、分からなかった世界……」
李衣菜「ガツンって、頭を殴られたような衝撃でした」
李衣菜「目の前で鳴り響くサウンドに、ただただ圧倒されて……それで、改めて思ったんです」
李衣菜「ああ……やっぱり私はロックが好きなんだなって」
コナミ「…………」
- 585 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:46:27.28 ID:LEs3tpnS0
-
李衣菜「ロックなアイドルになりたい……本格的にそう考え始めたのは、それがきっかけでした」
李衣菜「デュエルで表現したいんです、あの時私が感じたものを……!」
李衣菜「だからコナミさんには……私が好きなものの事、知ってもらいたくって」
コナミ「李衣菜……」
李衣菜「へへっ、まぁいいですっ!今は細かい事考えずに、思いっきり腕を振り上げましょう!気持ちいいですよ!」
李衣菜「あっ、次のバンド、ガールズバンドみたいですね!パフォーマンスの参考になるかも!」
コナミ「……フッ、すっかり元気になりやがって」
- 586 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:46:57.72 ID:LEs3tpnS0
-
「アタシ達のエモーション、しっかり刻み込んでやるぜ!」
「最後まで付いてこいよなー!!」
ワアアアアアアアアアッ!!
「それじゃ、飛ばしていくぜ!」
ギュオンギュオオォォォオオン!!!
〜〜〜〜♪
- 587 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:47:24.33 ID:LEs3tpnS0
-
コナミ「…………!」
コナミ(これは……)
コナミ(体の内側から湧いてくる、アツい気持ち……)
コナミ(強敵を相手にした時に似た、高揚感……)
コナミ(そうか……)
コナミ(これが、李衣菜の憧れ……目指すもの……)
・
・
・
「最高のステージだったぜ!サンキュー!」
「また会おうぜ!じゃあな!」
- 588 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:47:56.50 ID:LEs3tpnS0
-
コナミ「終わったか……まぁ、実際見てみたら、いいもんだったな」
コナミ「お前がロックってヤツに憧れる気持ち、ちょっと分かった気がする」
コナミ「さて……俺たちもそろそろ帰るか、李衣菜」
李衣菜「…………」
コナミ「……李衣菜?」
李衣菜「うそ……」
コナミ「え?」
李衣菜「コナミさん……ごめん、私!!」ダッ
コナミ「あっ、おい!お前どこに……!」
…………
………
……
- 589 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:48:31.35 ID:LEs3tpnS0
-
ライブハウス 楽屋
「ふぅー、終わった終わったー」
「今日の曲、結構イケてたんじゃないか?客のノリだってよかったし!」
「ああ……とりあえず、ウチらのリーダーが戻ってきたら反省会だな」
「そうだな、新曲もそろそろ形にしないと……」
ばんっ!
「!?」
李衣菜「はぁ……はぁ……っ!」
- 590 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:49:01.09 ID:LEs3tpnS0
-
「お、おいおいどうしたお前?」
「すごい勢いで入ってきたな……」
「ここ、一応関係者以外立ち入り禁止なんだぜ?」
李衣菜「す、すみません!だけど……!」
「アタシらの誰とも面識ないって事は……リーダーの知り合いか?」
「何か随分賑やかになってるな、どうしたんだ?」
- 591 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:49:30.76 ID:LEs3tpnS0
-
「お、リーダー!」
「遅かったな……かわいいお客さんが来てるぜ」
「客?そんなもん呼んだ覚えなんてないぜ?」
「部外者だったらとっとと追い出……」
李衣菜「…………」
「……えっ?」
- 592 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:49:56.48 ID:LEs3tpnS0
-
李衣菜「やっぱり……見間違えじゃなかったんだね」
李衣菜「……なつきち」
夏樹「……だりー?」
- 593 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/11/15(火) 01:50:35.80 ID:LEs3tpnS0
-
今回はここまでです。
流石に遅すぎですね……申し訳ありません。
スピードアップって何だよ(哲学)
なつきちとか出されても、もうその辺の話忘れちゃったよって人は
1スレ目の>>660付近から読み返してもらうといいと思います。
あと未央のデッキのお披露目は大分先になりそうです……
それでは読んでくださった方、ありがとうございました。
いつも保守してくださる方、毎度毎度ありがとうございます。
- 594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/15(火) 02:16:40.51 ID:z2gn8MH5O
- 乙
ここでついになつきちがくるのか
- 595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/04(日) 11:39:28.35 ID:evwJP+ph0
- 保守
- 596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/12/19(月) 11:33:01.85 ID:cIqoMx9ZO
- 保守
- 597 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:14:16.67 ID:xlC0LiFH0
- 「リーダー?」
「やっぱりその子、夏樹の知り合い?」
李衣菜「あ、あの……」
夏樹「皆、悪いけど……先に帰っててくれるか?」
「え?」
夏樹「……頼む」
「お、おう、分かった……」
- 598 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:14:53.41 ID:xlC0LiFH0
-
…………
………
……
夏樹「…………」
李衣菜「…………」
夏樹「……久しぶり、だな」
李衣菜「うん……」
夏樹「今日は、一人で来たのか?」
李衣菜「ううん、私の今のパートナーと一緒に」
李衣菜「私の好きなロックを、その人にも聞いて欲しくってさ」
- 599 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:15:54.19 ID:xlC0LiFH0
-
夏樹「へぇ〜……」
李衣菜「な、何?」
夏樹「いやぁ、とうとうお前にも男が出来たんだと思ってさ」
李衣菜「なっ!?ちっ、違うよ!そんなんじゃないから!」
夏樹「じゃあ、女なのか?」
李衣菜「えっ?い、いや、男の人だけど……」
夏樹「ほら、それじゃあやっぱり……」
李衣菜「もうっ、違うったら!ウチの事務所のデュエルトレーナーさん!」
李衣菜「私のデッキを組まなくちゃいけないから、参考になるかなって思って来てもらったの!!」
- 600 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:16:33.94 ID:xlC0LiFH0
-
夏樹「はっはっは、そんなムキになんなって」
夏樹「分かってるよ、相変わらずからかいがいがあるなぁ」
李衣菜「むぅ……」
夏樹「ははは……」
夏樹「……そっか、まだ続けてるんだな、アイドル」
李衣菜「うん……デッキ作るの、中々うまくいかなくってさ」
李衣菜「アイドルになった頃の最初の気持ちを思い出す為に、ここに来たんだ」
李衣菜「そしたらなつきちが、ステージで歌ってるんだもん……びっくりしちゃった」
李衣菜「さっきの人達が、今のなつきちの仲間……なんだね」
- 601 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:17:11.97 ID:xlC0LiFH0
-
夏樹「ああ、癖のあるヤツばっかりだけど、本気でロックやろうって連中だ」
夏樹「……事務所辞めてから、そいつらと真剣にロックに向き合ってきた」
夏樹「技術を磨いたり、自分達で曲も作ったりしてさ」
夏樹「それで……ここから、またスタートしたかったんだ」
夏樹「お前と出会ったこの場所から、アタシのロックを……」
李衣菜「…………」
- 602 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:17:47.69 ID:xlC0LiFH0
-
夏樹「アタシは、これから自分のロックを磨き続ける」
夏樹「誰もが心を熱くするサウンドを聴かせられる……そんなロッカーになるのが目標だ」
夏樹「一度乗っかったアイドルって道を、中途半端なとこで降りたんだ」
夏樹「今度こそ、最後まで走りきらなくちゃならない」
夏樹「そうじゃなきゃ、示しがつかねぇよ……一緒に進んできたのに裏切っちまった皆にも」
夏樹「それから……傷つけちまった一番の親友にもな」
李衣菜「なつきち……」
李衣菜「…………」
- 603 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:18:47.23 ID:xlC0LiFH0
-
李衣菜「……そうだよなつきち、私はすごく怒ってるよ」
李衣菜「私にだけ何にも言わずに突然事務所出てって……」
李衣菜「すごく、ショックだった……なつきちの事、知らない間に傷つけてたのかなって思った……」
夏樹「……いいや、違うぜだりー」
夏樹「一方的にお前を傷つけたのは、アタシの方だ」
李衣菜「出ていくなら出ていくって言ってくれれば、ケンカだって出来たし、文句だって言えたのに……」
李衣菜「なのに、なつきちは……それさえさせてくれなかった」
夏樹「……ああ、お前の言う通りだ」
夏樹「アタシは……大馬鹿だ」
- 604 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:19:19.07 ID:xlC0LiFH0
-
李衣菜「そうだよ!なつきちはバカだよ!」
李衣菜「それに、久々に再会してみたら他の人とバンドなんか組んで……」
李衣菜「すごく……」
夏樹「…………」
李衣菜「すごくカッコよかった!!」
夏樹「…………ん?」
- 605 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:20:01.46 ID:xlC0LiFH0
-
李衣菜「何あの曲!?すっごい心が震えたんだけど!?」
李衣菜「演奏だって息ピッタリだったし!客席だってあんなに沸かせて!」
李衣菜「私を差し置いて自分だけあんなにロックなライブして!!」
李衣菜「なつきちのばかー!あほー!」
夏樹「お、おいちょっと待て……」
李衣菜「何っ!?」
夏樹「い、いや……何か怒るポイントズレて来てないか?」
夏樹「……アタシは、お前をこれ以上ないって位に傷つけた」
夏樹「さっきお前と再会した時、アタシはお前に殴られる覚悟だった」
夏樹「お前にはその権利がある、なのに……」
- 606 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:20:47.97 ID:xlC0LiFH0
-
李衣菜「私だって、ビンタの一発でも入れてやろうかと思ったよ」
李衣菜「……ステージの上のなつきちの姿を見た時、正直気持ちの整理がつかなかった」
李衣菜「驚きと、戸惑いと、それからちょっぴりの腹立たしさが混ざって……変な感じだった」
李衣菜「だけどね、曲を聴いてる内に、これだけは分かったんだ」
李衣菜「なつきちは、私の知ってるなつきちのままなんだって」
夏樹「…………!」
李衣菜「なつきちの覚悟が伝わってきたんだ」
李衣菜「本気でこういうロックをやりたかったんだっていう、そんな覚悟」
李衣菜「遠くに行っちゃったみたいで寂しかったけどさ、すっごくうれしかった」
- 607 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:21:26.58 ID:xlC0LiFH0
- 李衣菜「なつきちがどうして黙って行っちゃったのか、ずっと心につかえてたけど……もう、いいんだ」
李衣菜「なつきちが、自分の道を進めてるんなら……私は、何も聞かないよ」
夏樹「だりー……」
李衣菜「言っとくけど許した訳じゃないからね!」
李衣菜「私が落ち込んだのは本当なんだから!」
李衣菜「だから、ちゃんと……なつきちの目指すロッカーになって!」
李衣菜「そしたら……この件は水に流す!」
夏樹「お前……本当に、それでいいのかよ?」
- 608 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:22:07.12 ID:xlC0LiFH0
-
李衣菜「いいって言ってるじゃん、なつきちは不満?」
夏樹「それは……」
李衣菜「……分かった、それじゃあ1個だけいい?」
夏樹「え?」
李衣菜「私ね、今度初めてユニットデビューするんだ」
李衣菜「ほら覚えてる?DAGPって言って、プロダクション対抗のデュエルライブトーナメント!」
夏樹「……ああ、よく覚えてるぜ、いつか出られればいいなって、あの頃よく言ってたっけな」
夏樹「そっか……とうとう出られるようになったんだな」
李衣菜「うん、それで……」
李衣菜「なつきちに、見に来て欲しいんだ、私達のデュエルを……」
- 609 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:22:46.09 ID:xlC0LiFH0
-
夏樹「アタシが、デュエルを……」
李衣菜「……うん」
夏樹「……だりー、アタシはもう、アイドルを……デュエルの道を降りちまった」
夏樹「だから、デュエルは……」
李衣菜「分かってる、なつきちがどんな想いでアイドルを辞めたのか……」
李衣菜「だけど……それでも、見に来てほしい」
李衣菜「ただのお客さんとしてでいいから、さ」
夏樹「ただの客として、か……」
- 610 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:23:20.34 ID:xlC0LiFH0
-
李衣菜「……私ね、なつきちが居なくなってから、どうしようもなく凹んでた」
李衣菜「だけど、プロデューサーにも、事務所の皆にも励ましてもらって、支えてもらって……」
李衣菜「それに……なつきちの背中を追いかけるだけで、何も見えてなかった私を叱ってくれた人とか」
李衣菜「目指すものは違うけど、お互いに励ましあえるライバルにも出会えた」
李衣菜「本当に、いろんな人にいろんな事教えてもらって、少しは変われたと思うんだ……でもね」
李衣菜「なつきちが残してったものは……変わらずに、私がちゃんと受け継いでるから」
夏樹「アタシの、残したもの……?」
夏樹「…………!」
夏樹「お前、もしかしてあのカード……!」
- 611 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:23:50.85 ID:xlC0LiFH0
-
李衣菜「なつきちは、今の自分を見せてくれた」
李衣菜「今でも変わってないアツいハートを、自分の道を進む覚悟を」
李衣菜「今度は、私がなつきちに見せたいんだ」
李衣菜「私がこれまで歩いてきた道のり、全部デッキに込めて戦うから……」
李衣菜「だから……見に来てよ、今の私を」
夏樹「だりー……」
- 612 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:24:17.77 ID:xlC0LiFH0
-
李衣菜「あはは、何か随分話し込んじゃった」
李衣菜「一緒に来た人待たせてるから、もう行くね?」
李衣菜「また、なつきちのライブ見に行くから……」
李衣菜「だから……絶対、見に来てね」
李衣菜「……それじゃ!」タッ
夏樹「あ、おい……!」
タッタッタッ・・・
- 613 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:24:46.79 ID:xlC0LiFH0
- 李衣菜「…………ふぅ」
コナミ「李衣菜」
李衣菜「あ……」
李衣菜「ごめんなさい、私……」
コナミ「もういいのか?もっと話してきてもよかったんだぜ?」
李衣菜「……ううん、今のなつきちには待ってる人達がいるから」
李衣菜「なつきちの今の時間を、奪いたくないんだ」
コナミ「……そうか」
- 614 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:25:20.19 ID:xlC0LiFH0
-
李衣菜「コナミさん、これから事務所に行っていいですか?」
コナミ「フフ、どうやら大分やる気になったみたいだな」
李衣菜「はい……!あんなステージを見せられて、燃えるなって方が無理です!」
コナミ「ああ、お陰で俺の方も湧いてきたからな……インスピレーションってヤツが」
李衣菜「…………!!」
コナミ「見せるんだろ?今の李衣菜を」
李衣菜「だとしたら、いい加減デッキを完成させないとな」
李衣菜「……はいっ!」
- 615 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:25:53.73 ID:xlC0LiFH0
-
夏樹(……アイツ、言うだけ言って帰っちまった)
夏樹(今の自分を見に来い、か……)
夏樹(あの時……アタシはアイツに嫌われる覚悟で事務所を離れた)
夏樹(とことん嫌われて、アタシの事なんか、とっくに忘れてるんだと思ってた)
夏樹(なのに……)
だりー、もしアタシがここから出て行くことになったら
……その時はこのレッドアイズ、お前が使ってくれよ
夏樹「真紅眼……」
夏樹「あの時のアタシとの約束を、今も……」
- 616 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/21(水) 01:26:23.89 ID:xlC0LiFH0
- 今回はここまでです。
だいぶ遅れましたがモバマス5周年、おめでとうございます。
遊戯王と同じ位、息の長いコンテンツになってほしいものです。
というか遊戯王の方も春からいよいよアニメ6作目ですね。
楽しみだなぁ(アークファイブから目を背けながら)
それでは読んでくださった方、ありがとうございました。
- 617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/21(水) 11:15:27.61 ID:GyeR1/cDo
- 更新乙です!
今のカードプールでレッドアイズ組むと普通に強いから困るなw
- 618 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:01:11.90 ID:GORqiirq0
-
数日後
コナミ「……よし、かな子は一旦ここで終わりだな」
コナミ「とりあえず、今の課題は先の事も考えてカードを切る事」
コナミ「やられそうになったら、莉嘉に繋ぐためにカードを伏せて残してやるのも大事だ」
かな子「は、はいっ!」ソワソワ
コナミ「よし、じゃあ次は莉嘉の番だな」
莉嘉「う、うん!」ソワソワ
コナミ「…………」
李衣菜「ど、どうしたの?」ソワソワ
- 619 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:03:34.16 ID:GORqiirq0
-
コナミ「……お前ら、今日はやたら落ち着きが無くないか?」
ちひろ「無理もありませんよ」
コナミ「ちひろさん?どういう事だ」
ちひろ「何せ、今日はDAGP予選トーナメントの組み合わせ抽選会ですから」
コナミ「抽選会、って事は……」
莉嘉「……アタシ達の対戦相手が、今日決まるんだって」
- 620 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:05:39.84 ID:GORqiirq0
-
コナミ「何だそんな事かよ……最終的に全員ぶっ倒すんだからどうだっていいだろ?」
李衣菜「むぅ、他人事だと思って……」
かな子「そ、そうですよ!強いところと当たったらと思うと、私気が気じゃなくて……」
コナミ「はぁ……こりゃ練習にならねぇな、組み合わせはいつ分かるんだ?」
ちひろ「プロデューサーさんと卯月ちゃんが今抽選会の会場に行ってます」
ちひろ「組み合わせ抽選会と言ってもちゃんとしたイベントなので、公表されるのは今日の夕方位になりそうですね」
- 621 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:06:14.95 ID:GORqiirq0
- …………
………
……
DAGP予選トーナメント抽選会
アイドル控え室
ザワザワ……
卯月(わぁ……すごい女の子の数)
卯月(皆それぞれが、プロダクションの代表って事だよね……?)
卯月(この中から勝ち上がらなきゃ……)
- 622 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:06:51.83 ID:GORqiirq0
-
卯月(……ううん、皆これまで頑張ってきたもん!)
卯月(コナミさんだってサポートしてくれるし、きっと大丈夫!)
卯月(でも、抽選会かぁ……私、クジ運そんなに良くないからなぁ……)
卯月(李衣菜ちゃん達のためにも、最初から強いところに当たりませんように……!)
卯月(それにしても……)
「卯月ちゃんだ……」
「あれがDLCで優勝した……」
卯月(うぅ……何だかすごく視線を感じるよぉ……)
- 623 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:07:18.65 ID:GORqiirq0
-
「ねぇ……アンタ、島村卯月だよね?」
卯月「ひゃ、ひゃいっ!?」
「あっ!急に声掛けたりしてごめんね?」
「だけど、アンタにはちゃんとアイサツしときたくってさ」
卯月「えっ?……あ、あなたは!」
卯月「城ヶ崎、美嘉ちゃん?」
美嘉「一応初めまして、だよね?莉嘉がいつも、お世話になってまーす★」
卯月「あっ、いえ!こちらこそ!」
- 624 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:07:53.30 ID:GORqiirq0
-
美嘉「ふふっ、そんなに畏まんなくっていいって★」
美嘉「それより大丈夫?何か緊張してない?」
卯月「えっと、それが……」
美嘉「……あー、そりゃ今年のDLC優勝者となれば、皆注目するよね」
美嘉「去年アタシもあんな感じで見られてさ……同じアイドルなんだから、別に特別視する事なんかないのに」
美嘉「まぁ、堂々としとけばいいじゃん?強い事は本当なんだしさ」
卯月「そ、そういうものでしょうか……」
- 625 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:08:21.92 ID:GORqiirq0
-
美嘉「うんうん、あんまり気にしない方がいいって……あ、そうだ!」
美嘉「アンタ達……こないだ、アタシの事つけてたんでしょ?」
卯月「あっ……そ、それは……」
美嘉「もー、あの後莉嘉に質問攻めにあって大変だったんだからね〜?」
卯月「ご、ごめんなさい!コナミさんが珍しくデュエル以外の事で頭がいっぱいだったみたいだから……」
卯月「その、未央ちゃんが、デートなんじゃないかって……」
- 626 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:08:50.66 ID:GORqiirq0
-
美嘉「アイツとアタシが?あははっ、無い無い!」
美嘉「アイツとはその前の日に会ったばっかりなんだから、そんな事にはならないって★」
卯月「で、ですよね!あはは……」
卯月「あの……ちなみに、あの時どんな話を……?」
美嘉「……え?あ、アイツから何も聞いてない?」
卯月「それが、結局教えてくれなくって……」
美嘉「あ、あー……そうなんだ、まぁそりゃ気になるよねー」
美嘉(アイツ〜、バレてんだったらちゃんとフォローしとけっての!)
卯月「…………?」
- 627 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:09:19.22 ID:GORqiirq0
-
美嘉「あー、んっとね……」
美嘉「……ほら!トーナメントに出られた者同士、顔合わせでもしようかと思ってさ!」
卯月「顔合わせ、ですか?」
美嘉「そ!DAGPともなると、デュエルのレベルも高くなるからさ」
美嘉「新しい戦術とか去年のトーナメントがどうだったかとかを共有したくて、蘭子ちゃんも一緒にアタシが誘ったの」
美嘉「共同戦線って訳じゃないけど……情報交換ってやつ?」
美嘉「まぁそれでも、他のプロダクションの子と会うって事だから、皆に内緒にしたかったんじゃないかな?」
卯月「な、なるほど……」
美嘉「うん★そーいう訳で、アイツとはホントに何もないからさ」
美嘉「アンタ達の大事なデュエルトレーナーを取ったりなんてしないから、安心してね★」
卯月「は、はぁ……」
- 628 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:09:52.65 ID:GORqiirq0
-
ガチャッ
スタッフ「はい、それじゃあこれから抽選を始めていきます」
スタッフ「10人単位で進めていきますので、呼ばれた方はスタジオの方に移動お願いしまーす」
スタッフ「まずはCuプロの……」
卯月「10人単位……?」
美嘉「なるほど、去年と同じ進行って感じかな」
卯月「そういえばさっき去年のって……美嘉ちゃんは去年もDAGPに?」
美嘉「うん、予選トーナメントの2回戦でやられちゃったんだけどね」
美嘉「今年は決勝トーナメント行きたいなぁ……でもそうなると、アンタと戦う事になっちゃうかもね」
- 629 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:10:29.30 ID:GORqiirq0
-
スタッフ「Paプロ、城ヶ崎美嘉さん」
スタッフ「そしてCGプロ、島村卯月さん」
美嘉「!」
卯月「!」
スタッフ「以上、呼ばれた方はスタジオへどうぞ」
卯月「い、いきなり呼ばれちゃった……」
美嘉「先でも後でも変わんないって、どうせ決まるのは全員終わってからなんだからさ」
美嘉「じゃあ行こっか、卯月」
卯月「は、はい!」
- 630 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:11:14.16 ID:GORqiirq0
- …………
………
……
一方
抽選会会場
モバP(ふぅ……お偉いさんへのあいさつ回りは一通り済んだな)
モバP(そろそろ抽選が始まる時間か、卯月の出番は……)
モバP(うお、最初の10組か……てことは組み合わせ決まるまで待機って事になるな)
女の子「あ、あのっ、すみません!」
モバP「ん?」
モバP(女の子?どこかのプロダクションのアイドルか?)
- 631 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:11:51.98 ID:GORqiirq0
- 女の子「抽選会、ひょっとしてもう終わってしまったんですか!?」
モバP「えっ、これから始まるところだよ?」
女の子「え!?で、でも他のアイドルの人は……」
モバP「いや、今日は人数も多いから、何回かに分けて抽選を行う段取りになってる」
モバP「アイドルは一旦控え室で待機して、スタッフに呼ばれたらスタジオ入りだよ」
モバP「時間的に、そろそろ最初の10人の抽選が始まるはずだ」
女の子「……そうだ、思い出した」
女の子「昨日、プロデューサーさんと確認したはずなのに……」
女の子「どうしよう……私のせいで、皆失格になっちゃう……」ジワ…
モバP「えっ!?だ、大丈夫だよ!それ位で失格になんてならないって!」オロオロ
- 632 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:12:35.46 ID:GORqiirq0
- …………
………
……
スタジオに移動中……
卯月「ところで、何で10人ずつ抽選なんでしょう?」
美嘉「まぁ、これも一種のイベントだからね、クジ引くだけじゃ流石に絵的に寂しいでしょ?」
美嘉「だから、出場者の軽い撮影会も兼ねてるんだ」
美嘉「去年は確か……クジを引いて、撮影があって、カメラに向かって意気込みを言って終わりだったかな」
卯月「えっ?い、意気込みなんて考えてなかったです……」
美嘉「ふふっ、だったら今の内にコメント考えといた方がいいよ?」
卯月「うぅ〜、何て言おうかな……」
どんっ!
卯月「きゃっ!?」
「うわっ!?」
- 633 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:13:04.41 ID:GORqiirq0
-
美嘉「ちょ、ちょっと大丈夫!?結構派手にぶつかったけど……」
卯月「いったぁ〜……ご、ごめんなさい!私……あっ!」
卯月「あなたは……!」
ブルーノ「いたたた……はは、また会ったね」
卯月「蘭子ちゃんの、プロデューサーさん?」
美嘉「えっ、蘭子ちゃんの……」
美嘉(てことはこの人、もしかしてアイツの……!)
ブルーノ「ごめんね、すごく急いでたんだ……怪我は無かった?」
卯月「あ、はいっ!」
- 634 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:14:06.15 ID:GORqiirq0
-
ブルーノ「そうか、君はCGプロの代表で来たんだね」
ブルーノ「それから……」チラッ
美嘉「あ……えっと」
ブルーノ「ああ、城ヶ崎美嘉さんだね、初めまして」
ブルーノ「いつも蘭子と仲良くしてくれて、ありがとう」ニコッ
美嘉「は、はい……」
ブルーノ「そういえば今日は、コナミは一緒じゃないの?」
卯月「いえ、今日はプロデューサーさんと一緒なので……」
- 635 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:14:50.60 ID:GORqiirq0
-
ブルーノ「そうか……ああーっ!そうだった、こうしちゃいられない!」
卯月「えっ!?どうされたんですか?」
ブルーノ「実は、一緒に来たウチのアイドルが迷子になっちゃったみたいで……」
美嘉「えっ!?」
卯月「まっ、迷子!?」
ブルーノ「うん、さっきスタッフの人から連絡があって、控え室に来てないって言うんだ」
美嘉「確かに、この建物結構広いもんね」
美嘉「それに控え室も会場から結構遠いとこにあったし、初めての子は迷っちゃうかも……」
- 636 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:15:30.90 ID:GORqiirq0
- ブルーノ「ああ……僕がもっとしっかり確認しておけば……!」
ブルーノ「早く探しに行かなきゃ……!」
卯月「……あ、あの、私も一緒に探します!」
ブルーノ「えっ?」
美嘉「う、卯月!?だけどアンタこれから……」
卯月「抽選まで、時間は少しだけ残ってますから」
卯月「私が同じ立場だったら、不安で押しつぶされちゃうと思うんです」
卯月「だから、その……きっとその子も今、すごく心細いんじゃないかなって……」
ブルーノ「卯月さん……」
- 637 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:16:05.70 ID:GORqiirq0
-
卯月「み、美嘉ちゃん、あの……!」
美嘉「……はぁ、お人よしなんだから」
美嘉「卯月がそこまで言ってるのに、アタシだけ先に行くなんて出来る訳ないでしょ?」
美嘉「分かった、同じアイドルのよしみで、助けてあげる★」
美嘉「言っとくけど、アタシ達の抽選が始まるまでだからね?」
ブルーノ「……2人とも済まない、恩に着るよ」
- 638 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:18:06.38 ID:GORqiirq0
- …………
………
……
モバP「……少しは落ち着いたかい?」
女の子「はい……ごめんなさい」シュン
モバP「はは、もう気を落とさなくたって大丈夫だよ」
モバP「俺からスタッフに事情を話して、君は出番までこのスタジオで待機って事になっただけなんだから」
モバP「……そういえば、君のプロデューサーは?」
モバP「各プロダクションの関係者は、皆スタジオに入ってるはずなんだけど……」
- 639 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:22:36.80 ID:GORqiirq0
- 女の子「さっき探してみたんですけど、ここには居なくて」
女の子「だからきっと、プロデューサーさんも私の事探してるんだと思います……」
モバP「うーん、そうか……」
女の子「はぁ……せっかく、こんな大役を任せてもらえたのにな……」
モバP「……これが、初めての仕事だったのかい?」
女の子「はい、実は私、事務所の中でもアイドルになってから日が浅くって」
女の子「今の事務所に入ってからも、プロデューサーさんにデュエルの事を沢山教えてもらってたんです」
女の子「その……私、緊張しいだから他の人よりデュエルの練習は一杯しなきゃって思って」
モバP「…………」
- 640 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:26:25.29 ID:GORqiirq0
-
女の子「そんな中で、一緒に養成所に入ってた友達が他のプロダクションでブレイクして……」
女の子「もっと頑張らなきゃって思ってた矢先に、プロデューサーさんがこの仕事を私に任せてくれたんです」
女の子「デュエルも大事だけど、アイドルなんだからお仕事もやってみないかって」
女の子「でも……」
モバP「……大丈夫だよ、君はまだ失敗なんてしてないじゃないか」
女の子「え?だけど……」
- 641 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:26:52.40 ID:GORqiirq0
-
モバP「あー、まぁ確かに集合場所を間違えるってのはあんまり褒められた事じゃないけどな」
モバP「だけど……君のプロデューサーが今君を必死に探してるのは、君に期待しているからじゃないかな?」
女の子「私に……?」
モバP「ウチにも養成所出身のアイドルが居るから分かる、アイドルとして輝きたいという気持ちは人一倍強い子だ」
モバP「養成所でのレッスンも、どれだけ大変か分かってるつもりだ……だから、俺はいつも思ってるよ」
モバP「その子をステージの上で、目一杯輝かせてやりたいって」
モバP「きっと、君のプロデューサーも、君に対して同じ事を思ってるはずだよ」
女の子「…………!」
ブルーノ「い、居た!やっと見つけた!」
- 642 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:27:28.11 ID:GORqiirq0
-
モバP「あっ!」
女の子「ぷ、プロデューサーさん!」
ブルーノ「あぁ、良かった……間違ってスタジオの方に直接来てたんだね……」
女の子「ごめんなさい!私、私……!」
ブルーノ「大丈夫だよ、それより、君に何もなくてよかった」
モバP(ああ、よかった……)
卯月「プロデューサーさんっ!」
- 643 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:28:15.11 ID:GORqiirq0
-
モバP「卯月!……と、君は……」
美嘉「ぴ、Paプロの城ヶ崎美嘉、です……莉嘉がいつもお世話になってます」
モバP「いいえ、こちらこそ……ふふ、莉嘉のお姉さんなんだから、気兼ねせずにもっと砕けてもらって大丈夫だよ」
美嘉「そ、そう?じゃあ遠慮なく、普段の感じで行かせてもらうね★」
モバP「うん、それにしても2人共、時間ぎりぎりだったな……迷ったのか?」
卯月「えっと、私達が迷ったんじゃなくて、迷子になってたアイドルの子を探してて……」
モバP「あぁなるほど、彼女を一緒に探してたのか……偉いな、卯月」
卯月「えへへ……」
美嘉「でもさぁ、迷子だと思ってたら先にスタジオに入ってたって、ホント人騒がせなんだから……」
美嘉「まぁでも、見つかってよかったかな」
- 644 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:28:41.04 ID:GORqiirq0
-
ブルーノ「あ!そうだ、君を探すのをこの2人が手伝ってくれたんだ」
ブルーノ「知ってるだろうけど紹介するよ、彼女はCGプロダクションの……」
女の子「う、卯月ちゃん!?」
卯月「えっ……!?」
ブルーノ「ああ、やっぱり知ってるよね」
ブルーノ「卯月さん、彼女は僕のプロダクションの……」
卯月「……美穂、ちゃん?」
ブルーノ「……えっ?」
- 645 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2016/12/31(土) 12:29:11.38 ID:GORqiirq0
-
今回はここまでです。
これが今年最後の更新となります。
今年はあまり話が進まず、申し訳ありませんでした。
出したいアイドルとか、使ってもらいたいデッキとかは頭にあって
デュエルを早く書きたいとは思ってるんですが、
書く時間と技量が足らず、ズルズルと引き延ばしになってしまいました。
これからも相変わらず亀更新となりそうですが、来年はもうちょっと頑張りたいと思います。
それではここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
よいお年を。
- 646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/31(土) 13:12:49.73 ID:8MaV0zEUo
- 乙
- 647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/31(土) 13:25:04.42 ID:hG8eTehS0
- 昨日読みはじめて追い付いてしまった…
続き待ってます
- 648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/12/31(土) 16:59:08.66 ID:LK8SRifLo
- 乙ー
こっひ、いったい何デッキなんだろうか……
よいお年を!
- 649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/01/02(月) 00:59:42.52 ID:XSCBzS9s0
- 乙。
あけおめ
- 650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/01/23(月) 17:46:18.22 ID:D8rN6Ryu0
- 保守
- 651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/02/14(火) 23:32:54.88 ID:hUmeUmPc0
- ほしゅ
- 652 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2017/02/15(水) 01:02:35.00 ID:xUoMk6sD0
-
卯月美穂「…………!」パァァ
卯月「美穂ちゃんっ!」ダキッ
美穂「卯月ちゃんっ!」ハグッ
モバP「う、卯月?」
美穂「もしかして……」
ブルーノ「2人は……知り合い?」
- 653 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2017/02/15(水) 01:03:11.02 ID:xUoMk6sD0
-
美穂「はいっ!同じ養成所で、一緒にレッスン受けてたんです!」
卯月「こんなところでまた会えるなんて……!」
モバP「同じ養成所……」
モバP「それじゃあ……さっき言ってたブレイクした友達ってのは……!」
スタッフ「あのー……島村卯月さん」
卯月「えっ?は、はいっ!?」
スタッフ「これから抽選と撮影に入りますので、準備をお願いします」
卯月「あ……そ、そうですか」
美穂「えへへ、まずはお仕事だね」
- 654 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2017/02/15(水) 01:03:59.22 ID:xUoMk6sD0
-
…………
………
……
スタッフ「それじゃあ撮影の方から、お願いしまーす」
卯月「はいっ!よろしくお願いしますっ!」
美穂「…………」
ブルーノ「まさか、君が彼女と友達だったとは思わなかったよ」
美穂「……はい、私が養成所に入った頃からずっと」
美穂「休みの日も一緒にお買い物に行ったりして、どこに居ても一緒でした」
美穂「養成所のレッスンが辛くて、同期の子はほとんど辞めちゃったけど」
美穂「それでも、卯月ちゃんと一緒に励まし合いながら乗り越えていけました」
美穂「お互いに立派なアイドルになってから、一緒にお仕事できたらいいねって、いつも話してたんです」
- 655 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2017/02/15(水) 01:04:36.57 ID:xUoMk6sD0
-
ブルーノ「そうか……とても仲が良かったんだね」
美穂「……でも、卯月ちゃんはもうずっと前に進んじゃって」
美穂「もう、すっかり置いて行かれちゃったなぁ……」
ブルーノ「……確かに彼女は、君よりもずっと先に進んでしまったかもしれない」
ブルーノ「でも、君だってこれまで無駄に過ごしてきた訳じゃないはずだよ」
美穂「う……そ、それはそうなんですけど、やっぱり、その……」
ブルーノ「不安かい?」
美穂「……はい、自信を付けるために、プロデューサーさんにずっとレッスンに付き合ってもらってたのに」
美穂「いざ人前に立つ事になると、全然緊張が取れなくて……」
美穂「またヘマをして、スタッフさん達を怒らせてしまわないか、心配で……」
- 656 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2017/02/15(水) 01:05:15.55 ID:xUoMk6sD0
-
ブルーノ「美穂……」
ブルーノ「……大丈夫!その時は、かわりに僕が怒られるから」
美穂「ええっ!?だっ、ダメですよそんなの!」
ブルーノ「あはは、なんて事はないよ、怒られるのには慣れてるんだ」
ブルーノ(……主にジャックのおかげで)
- 657 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2017/02/15(水) 01:05:55.33 ID:xUoMk6sD0
-
美穂「だ、だけど……」
ブルーノ「……僕はずっと見てきた、弱音を吐かずに、僕のデュエルレッスンに真剣に取り組む君の姿を」
ブルーノ「きっと、卯月さんとの約束が、君の原動力になっていたんだと思う」
ブルーノ「積み重ねてきた努力が大きいから、きっとその分不安になってしまうんだ」
美穂「…………!」
ブルーノ「それで失敗して、君を責める人が居ても、その時は僕がいくらだって受け止める」
ブルーノ「僕だけは、君の努力をずっと見てきたからね」
ブルーノ「だから美穂は自分らしく、アイドルに取り組めばいい」
ブルーノ「君が思い切ってアイドルやれるように……僕が、君を守るよ」
- 658 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2017/02/15(水) 01:06:37.94 ID:xUoMk6sD0
-
美穂「プロデューサーさん……」
美穂「……ふふっ」
ブルーノ「?……どうしたの?」
美穂「ご、ごめんなさい、今のセリフ、何だか王子様みたいだなって」
ブルーノ「えっ?そ、そうかな?」
美穂「はいっ……でも、そうですよね」
その子をステージの上で、目一杯輝かせてやりたい
きっと、君のプロデューサーも、君に対して同じ事を思ってるはずだよ
美穂「……プロデューサーさんが守ってくれてるのに、私が立ち止まってる訳には行かない」
美穂「だから今日は……うまくできないかもしれないけど、頑張ってみますねっ!」
ブルーノ「……うん、その意気だね」
- 659 : ◆gXaDrhyvkE [saga]:2017/02/15(水) 01:07:14.20 ID:xUoMk6sD0
-
卯月「美穂ちゃんっ!」
美穂「あっ、卯月ちゃん!もう終わったんだ!」
卯月「えへへ、何とかね」
ブルーノ「せっかく友達と再会できたんだ、2人で話して来たら?」
美穂「えっ、いいんですか?」
ブルーノ「もちろん!久しぶりに会えたんでしょ?美穂の出番までは時間もあるし、ゆっくり話しておいで」
ブルーノ「少しは緊張もほぐれるかもしれないよ?」ニコッ
美穂「プロデューサーさん……!」
卯月「あ、ありがとうございますっ!」
ブルーノ「うん、出番が近づいたら教えるよ」
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