南条光「光あるところ、闇があるっ!」

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39 :>>1 [sage saga]:2015/08/26(水) 07:52:17.89 ID:8epcrx/zO
光「……で、でも!悪を学ぶのには失敗したけど……アタシは結果的にイタズラを未然に防いだ……事に?」

飛鳥「そうだね。キミは悪の立場を学ぶ為に悪の世界に入った筈が平和を守ってしまった」

光「やったな!」

紗南(やっちゃったね) ピコピコ

飛鳥「やって“しまった”……では、ないのかい?」

光「……はい。その通りです」

蘭子「輝きの同志よ……同志はそのままでは偽りの衣を纏うことなど永久にできはしない……!」

光「……はい」

蘭子「うむ。何より……同志のために自らの時を割き与えた悪の女王が……それでは報われないではないか」

飛鳥「……」ウンウン

光「はうっ」ガーンッ

光「……くっ!その通りだ……っ!本当に……アタシは馬鹿だ……!大馬鹿だ……っ!!」ガクッ

飛鳥「……」

蘭子「……」

光「……でも……でも麗奈のイタズラは……アタシにはどれもどうしても気が進まなかったり出来ないものばっかりで……やっぱり出来なかったんだよ……!!」グッ…


【レイナサマのやろうとしてたイタズラリスト】
@寝てる小春にドッキリ(未遂)
Aトレーニングしてるアイドルのドリンクを激辛にすり替え(未遂)
B事務所の空調をいじって嫌がらせ(未遂)
CPのモバゲー通帳を印刷して机に貼っとく(成功)
Dユッコのスプーンをフォークにすり替える(未遂)
E早苗のスルメをタコにする(未遂)
F飛鳥の描いてる漫画をコピーしてPの会議の資料に混ぜる(未遂)
G法子とみちるの買物袋の中身を入れ換える(未遂)
H蘭子のスケブをコピーしてホワイトボードのスケジュール部分に貼る(未遂)
I時子の椅子にブーブークッションを置く(未遂)
J幸子の


飛鳥「待って。FとH待って」
40 :>>1 [sage saga]:2015/08/26(水) 07:58:19.73 ID:8epcrx/zO
現在の南条光(参考資料・写真右)
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org484311.jpg

生まれながらの悪・小関麗奈
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org484310.jpg

傷ついた悪姫
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org484312.jpg
41 :>>1 [sage saga]:2015/08/26(水) 08:11:54.50 ID:8epcrx/zO
飛鳥「……どうやらボクらは過ちを認めねばならないようだね……でもそれも歩みを止めぬ為には必要な事なのかもしれない」

蘭子「……うん。光ちゃん……ありがとう」グスッ

飛鳥「……ボク達は間違っていた。キミのような人間はこの事務所には必要だった。今ならわかる」

蘭子「〜〜〜!」コクコクッ

光「気にするな!事務所の平和を守れてアタシも嬉しいぞ!!」

飛鳥「これからも変わらないキミでいて欲しい。不変を望むのは停滞を意味するのかもしれないが……それでも、時が流れやがて滅ぶものとわかっていても願わずにはいられない……本当に大切なものを遺していきたいと願うのは自然なことなのだから……」

蘭子「我らが同志よ……今より同志は闇と光が交わり生まれし新たな絆……そう、“友”と呼ばせてもらう!!」

光「ああ!アタシ達はもう友達だ!!」

飛鳥「“友”か……記号に意味はないと知りながら……不思議と悪くない響きだね」フッ

蘭子「我が友、光よ!これからもこの混迷し恐怖と悲哀の潜む世界を照らすがよい!それこそが友の生きる道!!」

光「ああ!任せろ!なんたって、アタシはヒーローだからな!!」




光「今日も事務所の平和はアタシは守る!!」






終わr


紗南「ちょっと待てぃっ!!」バンッ
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/26(水) 13:00:22.18 ID:0XFPAC/tO

流石に、紗南もスルーできなくなったかw
43 :>>1 [sage saga]:2015/08/26(水) 18:26:58.19 ID:pY/BZQvdO
紗南「さっきから3人とも何してんの!?なんなのこれ!?」

光「さ……紗南っ!?びっくりした!?どうしたんだ急に!?」

紗南「思わずツッコんじゃったんだよ!ここツッコみが足りないよ!」

飛鳥「驚いたな……ああ、驚いたよ。ゲームをやってる時は周りでテロが起こっても気づかないと言われてるキミが、まさかボクらのことを認識していたなんて」

紗南「……ゲームはしてたといえばしてたけどキャラメイクしたり装備着せ替えしてただけだからね。プレイに集中そんなにしてなかったの」

紗南「……そうじゃなくてっ!!」

バンッ

蘭子「」ビクッ

紗南「あっ、ごめん……。 さっきから黙って聞いてたら何してんの!?3人ともグダグダじゃん!?」

光「何って……アレ?」

蘭子「そういえば……」

飛鳥「……」



紗南「やっぱり目的忘れてたし!?何なのこの3人!?」

光「さっき友達になったんだっ!!」テレテレ

紗南「へー良かったね。 違うよ!!そうじゃない!!」
44 :>>1 [sage saga]:2015/08/26(水) 18:33:33.16 ID:pY/BZQvdO
紗南「ハイ思い出す!光ちゃん何しに来たの!?」

光「悪を学ぶために、まずは“闇”を学びにきた!」ドンッ!

紗南「ハイそう!ポーズはいらない!!なんで学びにきたの!?」

光「仕事の役作りのためだ!!まずは特訓から初めt」

紗南「ハイそう!でももう間違ってるよ!!ゲームで例えると選択肢ミスってるよ!ダメな分岐に進んでるよ!!この先にEDは無いよ!!」

光「何っ!?……そんなっ……!一体何 が違っていたというんだっ!?」

紗南「もう全部だよ!!努力の方向性も発想も人選も全部全部ミスってるよ!!」

光「えっ!?」ガーンッ

飛鳥「」ガーンッ

蘭子「」ガーンッ
45 :>>1 [sage saga]:2015/08/26(水) 18:42:02.44 ID:pY/BZQvdO
紗南「なんでショック受けてんの!?さっきまさに闇学びにきてたはずなのに光で終わりそうになってたじゃん!!」

光「言われてみれば……」

紗南「大体相談する相手がおかしいよ!!なんでこの二人なの!?具体的に何学べるの!?この二人から学べる闇なんかないよ!!
っていうか闇学ぶって何!?」

光「えっ!?」ガーンッ

飛鳥「」ガーンッ

蘭子「」ガーンッ

光「で……でも二人とも闇っぽいぞ!!難しい事言うし難しい言葉使うし……」

紗南「浅いよ!判断基準も認識も何もかも浅すぎるよ!そんなんじゃボスの弱点も見付けられないし永遠に課題なんかクリア出来ないよ!!
というかこの二人に闇なんかないよ!あったとしても薄っぺらいペラッペラの闇だよ!!」

飛鳥「」

蘭子「」

光「そ……そうなのかっ!?」ガーンッ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/26(水) 18:49:05.23 ID:cDIqGkjzo
本物の闇……岡崎先輩かな?
47 :>>1 [sage saga]:2015/08/26(水) 19:10:54.73 ID:pY/BZQvdO
紗南「そうだよ!言っちゃなんだけどこの二人の闇なんてせいぜいキングダムハーツのグーフィーレベルだよ!ギリギリドナルドまですらいかないよ!もうあるかないかだよ!
試練の山に行く必要もないしカルマ値もそんなに溜まって無いよ!!」

光「例えがわからない……」

飛鳥「」break!

蘭子「」break!

紗南「まず、前提から出来てない!そんなんじゃミッションクリア出来ないよ!?見てられないよ全く!!」

光「……め……面目ない……?」

飛鳥「……」

蘭子「……」


紗南「良い!?クリアしなきゃいけない課題が目の前にある時はね!まず自分のレベルと手持ちを確認しなきゃダメなの!!」

光「……レベル?手持ち?」

紗南「そう!もう!ほら!そこ座って説明するから!」

光「(´・ω・`)」ストン

飛鳥「(´;ω;`)」ストン

蘭子「(´;ω;`)」ストン

紗南(……あれ?なんか他の二人も座り始めた……まぁいいや)
48 :>>1 [sage saga]:2015/08/27(木) 00:22:48.58 ID:LffYue7YO
バンッ

紗南「ハイこのホワイトボード見て!まずね、ミッションのクリアを目指す為にはクリア条件を確認すること!これ大事!」

光「クリア条件?」

紗南「そうだよ!クリア目標を確認しとかないと何をすれば良いかがわからないじゃん!まずは改めて光の目標は何なの!?」

光「悪役をちゃんと演じられるようになる……」

紗南「すごい嫌そう!どんだけ拒絶反応出てるの!?」

飛鳥「仕方がないさ、それが彼女だもの」

蘭子「うむ。まさに友は光よりの使者」

光「いやぁ」テレテレ

紗南「甘っ!?一転して甘々になってるよ!いくら助けてもらったからってチョロすぎるよ!干し肉で仲間になるドラキーレベルだよ!?」

光「さっきから例えがわからないぞ……」

蘭子「……」←わかる

紗南「じゃあ次!クリア出来ないのは何故か! さっき『ちゃんと演技できない』って言うけど具体的にどんな風にできないの?感情移入出来ないって言ってたけど、それだけなの?」

光「え?」
49 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 07:04:17.80 ID:xTbSNF5vO
紗南「台本持ってる!?」

光「ハイ持ってます先生!」

飛鳥「先生!悪くないけど名人の方が良いかな……さて、どれどれ」

光「名人……」

紗南「ふむふむ……うわ、結構出番多いってかメインの一人じゃん!」

蘭子「おお……流石我が友」

紗南「じゃあ早速演技してみよう!」

光「えっ!?でもまだアタシ感情移入が……」

紗南「ハイそこ!そこが間違ってるよ!クリア条件が違う!感情移入なんていっちょ前に本職の役者さんみたいな事はまだ言わなくて良いの!」

光「え?」

紗南「共感なんて出来なくても、演技さえ出来てれば良いんだよ!悪い役やってる人が演技する度にその役に一々共感しながらやってるなんて多分そんなにないよ!?」

光「!!」

蘭子「!!」

紗南「いや蘭子ちゃんはツアー出演経験あるでしょ!?」

飛鳥「なるほど……一理あるね。勿論感情を込めて役になりきり演技できることに越したことはないが……何も共感しろなんて誰も言ってはいない……盲点だったね」

光「あ……アタシもだ……!アタシはアイドルだから……なりきらないとなりきらないとってそればっかり思ってた……!」

紗南「感情移入できないって『だけ』ならそこまで問題じゃないはずなんだよ」
50 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 07:13:09.32 ID:xTbSNF5vO
紗南「そもそも、上手く演技できるのがミッションクリアの条件じゃないし」

光「?」

紗南「そっちはせいぜいサブミッションだよ。関節技の方じゃないよ?アタシ達のメインのミッションは『ツアーを成功させる』、ここを間違っちゃダメだよ」

光「」ハッ

飛鳥(……そういえばそうか)

蘭子(紗南ちゃん賢い……)

紗南「クエストの方が良かったかな?無理にサブクエストもやってSランククリアを狙う必要はないんだよ!Aランクでもいいからまずはメインの方を成功させないと!」

紗南「だからまずは演技してみて!ツアーに支障がない程度に演技だけでも出来てるならもう欲張らなくて良いから!仕事に支障がないなら、変なトレーニングもその変な全身タイツもやらなくて良いんだよ!」

光「紗南……紗南はスゴいな!!」

紗南「演技してみて光!まずはそこからだよ!」

光「よし!わかった!」
51 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 07:16:33.34 ID:xTbSNF5vO
紗南「はいじゃあまずこのページのこの台詞!『テメェら全員ぶっ潰す!』……ハイ!」

光「テメーラゼンインブッツブス」

紗南「なんて!?」

光「……くっ!どうだった紗南!?」

紗南「どうだったって何が!?どうレビューすれば良いの今の!?何今の『くっ!』って!?」

光「えっ!?そんなにダメだったか!?」

飛鳥「……」

蘭子「……」
52 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 07:23:40.61 ID:xTbSNF5vO
紗南「演技以前の問題だったよ!見たことないほど無表情だったしなんで気を付けしてんの!?」

光「こんな酷い言葉言いたくないんだ……」

紗南「拒絶反応の結果!?逆にスゴいよここまでいくと!」

飛鳥「これは……酷いな……」

蘭子「うむ……我らの想像の遥か上……いや下をゆく……」

光「」ガーンッ

紗南「ツアー中ずっとそれでいくところだったの!?怖いよ!この夏一番怖い思いしたよ!」

光「今日の紗南はテンション高いな……」

紗南「望まざる高さだよ!ツッコミが足りなすぎるんだよ!」
53 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 07:39:42.71 ID:xTbSNF5vO
紗南「……ねぇ光ちゃん、ここの台本の『悪そうな笑顔で立ち去る』ってちょっとやってみて。顔だけで良いから」

蘭子(光“ちゃん”になってる……)

光「えっ」

光「こ……こうか?」ググッ…

紗南「……っ!? 筋肉が動く音がしてるのに無表情になってる!こわっ!」

光「え?」ググッ…

飛鳥「ふむ……ボクの分析によると顔の筋肉が本人の意志と相反し抵抗することによって硬直が起こり今の無表情に繋がっているんじゃないかな」

紗南「どういう現象!?」

光「今アタシどんな顔になってるんだ?」ググッ…

蘭子「……蝋人形?」

紗南「マズイよ光ちゃん!これはダメな方のマズさだよ!こんな人間いるなんて想定外だったよ!」

光「じ……自分では引くぐらい悪そうな顔をしてるつもりなんだけど……特撮とかに出てくる悪い奴の顔をイメージして……」ググッ…

飛鳥「ふむ……自分が最も嫌悪する対象を想像することによって逆に身体の拒絶反応が強くなってる可能性があるね」

紗南「寧ろ入れ込みすぎてこうなってるの!?
ってかヤバイよこれ!光ちゃんそんなんじゃアイドルの仕事なんてやっていけないよ!?
というか、そこまで悪いことに拒絶反応起こしてたら他の仕事でも多分やってけないよ!!」

光「ならもうヒーローとして生きるしか……」ググッ…

紗南「どさくさに紛れて尚マイウェイ!?一周回ってスゴいよ!!」
54 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 07:44:23.41 ID:xTbSNF5vO
紗南「光ちゃんしっかりして!ヒーローである前にアイドルなんでしょ!?プロなんでしょ!?アタシもゲーム関係ない仕事沢山やってるよ!心を強く持って……悪そうな顔をして!」

光「……!」ググッ…

光「アタシ……アタシは、ヒーローで……」グググッ…

光「でも……アイドルで……」グググググッ…

光「悪そうな……悪い顔……悪……悪……悪……っ!!」

光「“悪”っ!!」


カッ











光「……」

フシュゥゥゥゥ…

紗南「……!!」

飛鳥「……!」

蘭子「……!」



光「……今のアタシの顔……どんな顔してる?」

紗南「……」



紗南「……モノクマみたいになってる」
55 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 08:30:04.15 ID:7IXYaC0+O
光「モノクマ?」ググッ…

紗南「……半分悪い顔になってる」

光「おおっ!前進だな!」ググッ…

紗南「してない!上手く説明できないけど多分これは前進じゃないよ!別の何かだよ!」

飛鳥「人間の顔の筋肉の付き方や構造的にこれはあり得るんだろうか……」

蘭子「……光ちゃん怖い」

光「怖い……?つまり悪役っぽい?」ググッ…

紗南「怪人っぽくはある……かな。ファンには見せられないけど」

光「……?」ググッ…

紗南「光ちゃん……どうしてそこまで悪いことに拒絶反応を起こすの……」
56 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 08:42:18.68 ID:7IXYaC0+O
光「……」

光「……話さなくちゃならないのか……このアタシの始まりを……」フッ…

蘭子(あ……顔戻った)

飛鳥「そこまでの強い意思の源……確かに興味はあるね」

紗南「……話して、光ちゃん?」

光「……アレは……まだアタシが幼稚園にも入ってなかった頃だったな……」





――アタシはその頃から……テレビの特撮ヒーロー番組に夢中だった……












ヒーロー『テレビの前の皆!今日も応援ありがとう!君達のおかげで今日も私達は勝利できた!』

ひかる「わーいっ!ヽ(´∇`*)/」

ヒーロー『お風呂入れよ!歯磨けよ!お母さんのお手伝いをして悪い子になっちゃダメだよ!!』

ひかる「わかったーっ!!ヽ(´▽`*)/」












光「……」

紗南「……」

光「……それ以来私は悪い子にはならないと決めて生きてきたんだ……!」

紗南「……」


紗南「えっ」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/28(金) 08:46:29.11 ID:GLQgDUxio
紗南の温度差よ
58 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 09:28:32.10 ID:7IXYaC0+O
紗南「ちょっと待って!?今ので終わり!?」

光「? 何がだ?」

紗南「もっとこう、他に何かないの!?ほら……ゲームのスペエビみたいにトラウマやコンプレックスの克服的なドラマを経た結果……みたいな!」

光「そんなこと言われてもな……」ウーン…

蘭子「幼少の頃、悪の組織に誘拐されそうになった所を何処かより来たれし英雄に救われたような経験は?」

光「逆にないぞ。アタシ実家徳島だし」

紗南「……確かに徳島に悪の組織がいるとは思わないけど……」

飛鳥「というか、逆にというよりは普通に無いが正しいと思うけどね」

紗南「逆に云々って言うなら逆にスゴいよこれは……逸材だよ……なんの逸材かはわかんないけど……
そのきっかけだけでこれなら正直もうお手上げだよ……打つ手無しだよ……根づよすぎるよ……」

光「」ガーンッ
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/28(金) 09:40:41.11 ID:GLQgDUxio
うどんを茹でる為に四国から根こそぎ水を奪い取る香川県民が一番の悪かな
あれ?そういえば紗南って・・・
60 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 10:00:17.77 ID:7IXYaC0+O
光「……本当にもう、アタシに出来ることはないんだろうか……」ズーン…

紗南「……正直、ここまでだとアタシ達ももうどうすれば良いのか……」

光「……アタシ……」

紗南「……?」

光「アタシ……アイドル失格だ……馬鹿だ……本物の……っ! でも、出来ないんだよ……!」

紗南「……!」

光「したくても出来ないんだ……曲げ方がわからないんだ……」 グスッ

紗南「……光ちゃん……」

飛鳥「光……」

蘭子「我が友……」

紗南「……バラバラだね」


光「〜〜〜っ!」グスッ

光「……皆、ごめん。やっぱりアタシ無理なんだ……ヒーローは諦めちゃいけないって言うけど……こんなに助けてもらって迷惑もかけて……こんなのヒーローのすることじゃないよ……!」

紗南「……」

光「涙まで見せるなんて……ヒーローとしてもアイドルとしても……失格だ……アタシ……っ!」グスッ
61 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 10:13:11.12 ID:7IXYaC0+O
光「……自分がアイドルに……ヒーローになってからは、余計に思ったんだ。アタシはファンやプロデューサーの気持ちを裏切るわけにはいかないって。裏切らない人間になるって……」

蘭子「……!背負うものの覚悟、か……」

光「……でも梨沙や晴には……アタシはヒーローじゃなくてアイドルなんだって……そう言われて……わかんなくなって……」

紗南「……」

光「……そしたら悪役の仕事が来ちゃって……悪いことや酷いこと、ファンやお客さんの前で……演技でも人にしなきゃいけなくなって……」

飛鳥「……まぁ、キミには辛いだろうね。人よりも、何倍も」

光「……」

光「……頭の中ごちゃごちゃで……麗奈に弟子入りしてもダメで……今日が、最後の頼みだったんだ……」

光「飛鳥は平和とかそういうの信じてないし蘭子は堕天使だけど……二人ともアタシとは別の自分の世界ややり方をしっかり持ってて……いきなり悪じゃなくてもって、何かが掴めるかもって、そう思ったんだ……」

飛鳥「……」

蘭子「……」
62 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 10:20:12.49 ID:7IXYaC0+O
光「……二人は……」

飛鳥「……?」

蘭子「?」

光「二人は、自分のなりたいものと正反対の、やりたくない仕事でも出来る……?」

飛鳥「……どうだろうね」

蘭子「我が名は純白の聖天使、神崎蘭子!!」ビシィッ

光「……」

飛鳥「……」

紗南「……」



紗南「……この場合『普通の喋り方で普通に喋る仕事とか出来る?』ってことになると思うんだ」

蘭子「!?」ガーンッ

光「……できる?」

蘭子「〜〜〜っ」ブンブンブンッ

蘭子「い……いきなりは……む…無理……っ!」

光「……そっか……」
63 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 10:34:23.56 ID:7IXYaC0+O
光「……」

紗南「……」



飛鳥「……諦めは進化を阻む」

光「……?」

飛鳥「終わるのは簡単さ。いつだってね。そして人は弱い……弱いからこそ、壁に当たった時逃げる道を選んだり、進むのを止める……その選択を誰も責める事は出来やしないさ……」

光「……っ」

飛鳥「……いや、一人だけ責められる存在がこの世にいるね……それは選んだ本人の心さ」

光「……!」

飛鳥「ココロ……不確かで不定確で、存在すら曖昧で、そして誰より僕らを惑わすもの……今キミを惑わしてるもの、ココロ……」

光「……」

飛鳥「……ボクはキミが出来るか出来ないかには……今キョウミは無いかな……ただ、『どうすべきだと思ってるか』、そして、『どうしたいか』……今知りたいのは、そっちだよ」

光「……どうすべきか……どうしたいか……」



光「……っ!!」
64 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 10:43:31.68 ID:7IXYaC0+O
光「アタシ……アタシは……こんな役……悪い役は、『やりたくない』!!それが正直な気持ちだ!!」

飛鳥「……」

紗南「……光ちゃ」

光「でも!!」

紗南「……!」


光「……っ!逃げるのは……もっと嫌だ!!『逃げたくない』!!悪い役に……『負けたくない』!!」



飛鳥「……」フッ

紗南「……光ちゃん……!」

蘭子「……我が友……!」



光「うおぉぉぉぉぉぉっ!まだだ!アタシは諦めない!!」

光「戦うんだ!自分の弱い心と!!勝つんだ!昨日のアタシに!!」

光「……皆、頼みがある!助けてくれ!!」


飛鳥「……やれやれ、仕方ないね」フッ

蘭子「うふふっ……我等にかかれば造作もない事だわ……!」

紗南「……しょうがないね……乗り掛かった船だし、やりかけのゲームはクリアせずに放置しない主義なんだ」




光「本番までに……せめて演技だけでも、出来るようになるんだ!!」
65 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 11:04:52.66 ID:7IXYaC0+O
光「それが……アタシがすべきこと!!」













光「……具体的にどうしよう」

紗南「……考えたんだけどさ。まずは抵抗の心を和らげるべきなんじゃないかな?」

飛鳥「そうだね。心が納得できなくてもまずは形だけでも作ることさえ出来ればツアーは終えられる」

光「……正直ほんとに嫌なんだ」

蘭子「わかっているぞ我が友よ……しかし今は……」

光「ああ!わかってる!やろう!まずは何をどうしたら良いんだろう!」

紗南「……形……形……?」



紗南「!」ピコーンッ
66 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 16:14:50.65 ID:75OWOH6vO
光「麗奈にもっかい弟子入り?」

紗南「そう!光ちゃん麗奈ちゃんのことどう思う?」

光「悪戯は困ったものだけど良い奴だと思うぞ!特訓もなんだかんだ手伝ってくれたし!」

紗南「そう!つまり……そこが鍵!」

光「???」

紗南「光ちゃんが完全に悪への抵抗心を消すのは無理……でも抵抗心を減らすことはできるはず……作戦@、まずは悪への認識をずらす!!」

光「……悪への?」

紗南「そう!その為の麗奈ちゃん!」
67 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 16:23:44.19 ID:75OWOH6vO
光「麗奈の物真似?」

紗南「そう!麗奈ちゃんを見ながら物真似をやってみるの!『悪い奴』を真似するのは嫌でも『小関麗奈』を真似するのには抵抗がないハズ!」

光「……なるほど……確かに麗奈はそんなに酷い感じや嫌な感じはしないな」

紗南「それを繰り返していけば悪そうな台詞とか言い方に抵抗がなくなっていくかも!上手くいけば本番までに形だけは作れるよ!さらに、上手いこといけば自然と役にその辺がフィードバックされるかもしれない!」

光「……おお!」

飛鳥「なるほどね……光は最初悪の中身を学ぶことばかり考えて麗奈に師事を仰いだ……けど今度は悪の外側を麗奈に学ぶ作戦か」

蘭子「悪の模倣は出来ずとも、友の形を模倣することは出来る……か……フッやるではないか遊戯の同志よ……」

紗南「遊戯?あ……ゲームか」
68 :>>1 [sage saga]:2015/08/28(金) 16:29:13.17 ID:75OWOH6vO
光「でも……アタシ一度破門されたし……それに……麗奈はもう……」

紗南「やる前から諦めない!さぁ!麗奈ちゃんのところに行こう!」

光「……でも、まず何処に行ったかを知らないと……」

紗南「……?」

飛鳥「……プロデューサーなら知ってるんじゃないか?」

光「……いや……っていうか……」

蘭子「……?どうしたのだ友よ?」

光「……」




光「……麗奈は……もう……っ!」
69 :>>1 [sage saga]:2015/08/29(土) 19:15:42.59 ID:yZyiaMWnO
※回想



麗奈「キィィィィィィッ!アンタのせいで悪戯全部失敗じゃない!なんなのよアンタ!」

光「くっ……!図らずも事務所の平和を守り続けてしまった……!これもアタシがヒーローだから……!」

麗奈「ほんと何なのよコイツ」

光「麗奈、悪って難しいんだな」

麗奈「難しすぎるわよ!身内のせいで難易度ダダ上がりよ!!具体的にはアンタのせいよ!!全く……役立たずな部下のせいで悪いことの1つも出来やしないじゃない!!」

光「でもそれって良いことなんじゃないかな」

麗奈「良いことやってどうすんのよ!?もう怒ったわ!!次、最後の悪戯はアンタが直接やりなさい!!」

光「えぇっ!?アタシが悪戯するのか!?」

麗奈「そうよ!大体、元々はアンタに悪の心を教える為にやってやってんのよ!!自分の手を悪事に直接染めれば悪の気持ちだってわかるでしょうよ!」ニヤリ

光「でも……」

麗奈「はいシリアス禁止!やるったらやる!アンタ曲がりにもヒーローなら最初の約束守りなさいよ!今日はアタシの命令聞きなさい!!」

光「うっ……」

麗奈「!」

麗奈「そうね……ターゲットはアイツが良いわ……!!」
70 :>>1 [sage saga]:2015/08/29(土) 19:25:09.50 ID:yZyiaMWnO
相川千夏「このサンドウィッチ美味しいわね唯ちゃん」

大槻唯「でしょー!?ちなったん絶対気に入ると思ったんだー!!」








光「……千夏にか?」

麗奈「そうよ!アタシが上手く誘きだすからあの二人が席を立ったら皿の上のサンドウィッチをこの激辛サンドウィッチにすり替えるのよ!!」

光「そんな……とんでもない悪事じゃないか!!」ガーンッ

麗奈「黙ってやりなさい!アンタそのまんま本番までいってツアー台無しにしたいの!?」

光「うっ……」

麗奈「さぁやりなさい!そうして悪に堕ちるのよ!!悪の心を知りなさい!」

光「……ゴクッ」

光「仕事……成功……アイドル……ヒーロー……悪……」ブツブツ

光「……っ!わかった!」

麗奈「そうよ!それでいいのよ!!」







麗奈(……)

麗奈(……プッ……アーハッハッハッハッハッ!!)

麗奈(ほんと馬鹿でおめでたい奴ね!これでいつかに千夏にやられたお返しをしてやれるわ!!自分の手を汚さずに!!)

麗奈(もしもバレても実行犯はコイツ!しかもこの馬鹿は糞真面目にヒーロー気取ってるから今仲間のアタシを売ったりしないで勝手に一人で罪を被るのは確実!!完っっっ璧な作戦ね!!)


麗奈(光……よくもアタシの邪魔を散々してくれたわね……上手くいっても失敗しても……思い知るが良いわ!!本物の、“悪”の恐ろしさをね!!)バーンッ
71 :>>1 [sage saga]:2015/08/29(土) 19:30:10.94 ID:yZyiaMWnO
光「……ところで麗奈……あっ、レイナサマ、このサンドウィッチはレイナサマが作ってわざわざ持ってきたのか?」

麗奈「え?そうだけど?」

光「……手作りなのか……」

麗奈「……?そうよ!パンと材料事前にお小遣いで買ってきといて朝早起きして用意した、レイナサマ特製の超スペシャル(激辛)サンドウィッチよ!!それがどうかしたっていうの!?」

光「……」

麗奈「……」

光「……」

麗奈「……」














光「(*´▽`*)」

麗奈「なんなのよっ!?」
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/29(土) 23:38:01.84 ID:meRkHhRyo
さてどうなる?
73 :>>1 [sage saga]:2015/08/30(日) 08:09:35.94 ID:pN8F7oS2O
麗奈(裏声)「相川千夏様〜!大槻唯様〜!プロデューサーさんからお電話がかかっておりますが〜!」

千夏「……?プロデューサー?」

唯「え〜?なんでケータイじゃないんだろ?まぁいいや!いこいこ!」








光「……」コソッ

千夏のサンドウィッチ

光「……」

光(やるのか……?本当に悪事を……この手を悪に染めるのか……?ヒーローなのに……)

光「こんな……でも……ファンが……プロデューサーも……ヒーローも……」ブツブツ


麗奈「何やってんのよ!二人戻ってくるわよ!さっさとやりなさい!」

光「でも……」

麗奈「アンタの覚悟はそんなものなの!?」

光「……!」

光「……っ」


梨沙(回想)「仕事選んでんじゃないわよ!プロのアイドルなんでしょ!?」


光(ごめんなさい……!お父さん、お母さん、アタシに正義を教えてくれたヒーローの皆、ファンの皆……!あ、あとプロデューサーも……!)



サッ←サンドウィッチ




光「〜〜〜っ!」ガクッ


麗奈「やった……!ホラ!さっさと戻ってきなさい!二人が帰ってくる前に!!」
74 :>>1 [sage saga]:2015/08/30(日) 08:15:52.35 ID:pN8F7oS2O
麗奈「よくやったわ光!これでアンタも悪の一員よ!ワルの世界は簡単には足を洗えないんだからこれから覚悟しなさいよね!!」

光「……」ズーン…

麗奈「聞いてないし……」

麗奈「……!」




千夏「誰も呼んでないって……なんだったのかしら」

唯「ん〜わかんないけど、何もないんだったら良いんじゃない?」

千夏「……そうね」



麗奈「二人が戻ってきた!ふふっ!見物ね……!」

光「……」ブツブツ

麗奈「ちょっと!何ブツブツてんのよ!アタシ独り言みたいじゃない!」




唯「なんの話してたんだっけ?あ!そうそう!でさぁ〜っ!ちなったんがオススメしてくれた刑事の映画のヤツなんだけど……」

千夏「あぁ、アレね?アレは私も人に勧められたものだったんだけど……中々良かったでしょう?」



スッ←サンドウィッチ




麗奈「……!」

光「……タシ……アタシはなんてことを……」ブツブツ
75 :>>1 [sage saga]:2015/08/30(日) 08:23:42.40 ID:pN8F7oS2O
千夏「私も最初は正直期待していなかったけど……主演の女性始め出演者全員の演技力の高さと構成含めた全てに途中から完全に持っていかれたわ……今度のツアーの参考にもなると思って何度か、ね……」

パクッ

千夏「……」モグモグ



千夏「――……っ!?」ドクンッ

千夏「!?!?」

ガタターンッ

唯「ち……ちなったん!?どうしたのっ!?」

千夏「ゲホッ……ゲホッゲホッ!!な……なんなの!?これ!?さっきのサンドウィッチと……ゲホッゲホッ……違うヤツだわ!……」ガタタッ

唯「ええっ!?」










麗奈「アーハッハッハッハッハッ!!やった!遂にやったわ!!悪戯(と報復)、今日初めての……大・成・功よぉぉっ!!」

光「……っ!!」ハッ

光「あぁっ……!なんてことを……!」

麗奈「アッハッハッハ!アンタのおかげで悪戯大成功よ!!さぁ……あとはさっさとズラかるだけ……」
76 :>>1 [sage saga]:2015/08/30(日) 18:54:42.32 ID:IhvXJMT7O
千夏「ゲホッ…ゲホッゲホッ」

ガツンッ

ガチャァァァンッ

千夏「あっ……コーヒーが……」

バシャァッ

唯「あっ……」

千夏「あ……」




麗奈「……?静かになったわね……」ヒョコッ

光「……?」ヒョコッ



千夏「服に……コーヒーが……」

唯「それ……唯がちなったんの誕生日にプレゼントしたの……」

千夏「……!」








麗奈「……」ダラダラ

光「」
77 :>>1 [sage saga]:2015/08/30(日) 19:03:02.14 ID:IhvXJMT7O
千夏「本当に……ごめんなさい、唯ちゃん……私……折角貴女がくれた服だったのに……」

唯「……ううん、良いよ。ちなったんが悪いわけじゃないもん。……それより、ちなったん服はどうするの?大丈夫?」

千夏「……ええ、私は大丈夫よ。でも……このサンドウィッチ……よくみたらパンもさっきまで食べてたのと違うような……」

唯「えぇ〜っ!?何それ!?ひょっとして、誰かの悪戯!?ひっどぉぉぉぉい!!」ウガーッ






麗奈「……!」ダラダラ

麗奈「し……知〜らないっと……」コソコソ

麗奈「だ……大体やったの光だし……アタシ関係ないし……悪くないし……」

麗奈「……あれ?光は?」





光「本当にごめんなさい!アタシ……アタシのせいで本当に……それ……アタシがやったんだ!!」




麗奈「」ホゲァ
78 :>>1 [sage saga]:2015/08/30(日) 19:13:30.91 ID:IhvXJMT7O
千夏「えっ……?ていうか、貴女、光ちゃん?……何なのその格好……」

唯「あは……あははははははははははっ!?何その格好!?何その格好!?ヤバイ!ヤバイヤバイウケる〜〜〜!!」

光(全身タイツ)「その悪戯……アタシがやったんだ!!アタシ……どうしても悪い奴の気持ちがわからなくて……それをわかろうとして……こんなこと……!!」

千夏「……!まさか、今度のツアーの役作りをしようと……?」

唯「あははははははははははっ!写メ……写メ撮っても良い!?あははははははははははっ!!」

光「……」コクッ

千夏「……そう」

唯「……え?ほんとに良いの?」

光「……本当にごめんなさい!アタシ……なんていう取り返しのつかないことを……!!」

千夏「……!」

唯「……ホントに良いの?んじゃ撮るよー。ハイ、チーズ!」パシャッ

光「……アタシ……なんて詫びればいいのか……」ズーン…

千夏「……」

唯「可愛く撮れたよー」






麗奈「……!」コソコソ

麗奈(……っ!なんて馬鹿正直な奴!信じらんない!)

麗奈(ってかアタシの名前出すんじゃないわよ……!絶対出すんじゃないわよ!)

麗奈(フリじゃないんだからねっ!!)
79 :>>1 [sage saga]:2015/08/30(日) 19:20:55.78 ID:IhvXJMT7O
千夏「……そうだったのね……」


光「……っ」ガタガタブルブル…


唯「……ちなったん?」

千夏「……」

千夏「……フゥ……私も梨沙ちゃんも少し追い詰めすぎたのかしら……」ボソッ

光「……?」

千夏「こっちの話よ。気にしないで」

千夏「……そうね、確かに役作りの為とはいえ、これはやり過ぎたわね。こうなるとは思ってなかったのかもしれないけど……結果的に、ね?」

光「……はい……!」

千夏「……でも、そうね……1つ聞かせてくれる?どうして私を狙ったのかしら?」

光「……えっ」

千夏「……ひょっとして、私が厳しいことを言ったと思ったから?」

光「ち……違うよ!そんなことないしそんな風にも思ってもない!!」

千夏「……そう」

眼鏡クイッ

光「……?」




麗奈(……!言うんじゃないわよ……絶対言うんじゃないわよ!)コソコソ

麗奈(フリじゃないんだからねっ!!)
80 :>>1 [sage saga]:2015/08/30(日) 19:36:15.55 ID:IhvXJMT7O
千夏「……そういえば私も役作りでね……今刑事ドラマとかで勉強してるの」

光「! 千夏も?」

千夏「ええそうよ。一緒ね」

千夏「……だから色々と真似っこしたくなっちゃうの」

唯「へー……ちなったんにしては珍しいね」

千夏「そうね。ところで光ちゃん」

光「は……ハイ!」ビクッ

千夏「私が決まった曜日と時間にこの席でコーヒーや軽食を取ること……知ってた?」

光「? 今初めて知ったけど……」

麗奈(調べたのはアタシよ……まぁアイツはそこまで知らないだろうけど……)

千夏「そう……もしかして、誰かに私を狙うように言われたの?」

光「えっ!?」ビクッ

麗奈「」ビクッ

千夏「ごめんなさいね。光ちゃんが出てきたそこの生け垣、彼処は光ちゃんぐらいの背格好の子が2〜3人ぐらい隠れられそうな大きさがあるじゃない?
光ちゃん一人ならもっと良い、別の隠れる所があるんじゃないかしらって」

光「……!」

千夏「それで、もしかして複数犯かしら?って、思ったの。あとはこのサンドウィッチ、これは事前に念入りに用意してないと出来ないと思うわ。でもいくら役作りの為に光ちゃんがここまでするとも思えない」

光「……!」

麗奈「」ダラダラ

千夏「さっきの光ちゃんは嘘をついてるようには見えなかったから私をターゲットにしたのはたまたまか光ちゃんが故意に選択した訳でもないかになるわね」

千夏「加えて、私の指摘を受けてから光ちゃん、無意識に目線がチラチラあの生け垣の方を見てるわ。もしかして彼処に誰か隠れてて、それをバラさないようにしてるのかしら?」

光「……!!」

麗奈「」ダラダラ…

光「……っ」

光「そ……それは……」チラチラチラチラ

麗奈(ちょっとぉぉぉぉっ!?わざとやってんのアイツ!?)



千夏「ごめんなさいね、細かいところが気になるの私の悪い癖なの」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/30(日) 19:45:26.05 ID:NZ3XhJQ+o
千夏さんから何の違和感も感じない件wwwwww
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/30(日) 19:49:04.73 ID:IH4zhyujo
杉下千夏
83 :>>1 [sage saga]:2015/08/30(日) 20:05:53.36 ID:IhvXJMT7O
麗奈「や……ヤバイわこれ……確実にヤバイ流れだわ……さっさとズラかって……」コソコソ…


唯「犯人(ホシ)確保ォーーーッ!!」

ガシィッ

麗奈「ぎゃああああああああっ!?何!?何なの!?唯!?いつの間にっ!!」

唯「イエー!ちなったんと唯のサイキョーコンピプレー!」

麗奈「は……離しなさい!クッソー!油断したわ……!!卑怯よアンタ達!」


光「……!」

千夏「上手くいったわね」

眼鏡クイッ

麗奈「意識を自分に向けて回り込ませてたのね……!アンタら……囮なんて卑怯よ!!それでも刑事役なの!?ムキーッ!離せー!離しなさいってばーーーっ!!」

唯「やっだよーん☆」ヘヘーンッ

千夏「ふっ……ごめんなさいね。役以外でもウチには相棒がいるの。すごく優秀で可愛い相棒が、ね」

眼鏡キラーンッ


光「……麗奈……」
84 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 21:15:06.78 ID:AXDcC19gO
麗奈「ムキーーーッ!離せ!離しなさいよ!この鬼畜!眼鏡!杉下!右京!!」

千夏「全部言っちゃってるじゃないの」

光「もう諦めよう麗奈……悪はこの世に栄えない運命なんだよ……」

麗奈「何勝手に諦めてんのよ!!栄えなくても滅ばないのが悪なのよ!離せーーーっ!
そもそもアタシは無罪よ!やったのは光よ!!アタシ悪くないもん!コイツは好きにして良いからアタシは解放しなさいよ!!」ウガーッ!

千夏「清々しいまでの悪ね」

光「くっ……!その通りだ……やったのはアタシだ……どんな罰も受け入れる……好きにしてくれ!!」

麗奈「本人もこう言ってるわ!アタシは見逃しなさいよ!」

唯「もう公衆の面前に全身タイツで正座させられてる時点で結構な罰だと思うけど……」

唯「……捕まえたはいいけどどうするの?ちなったん」

千夏「……そうね。やったことの罰は、やはり受けないといけないわ」

麗奈「はぁぁぁぁぁっ!?刑事が私情で容疑者罰して良いと思ってんの!?マスコミが黙ってないわよ!椿に言いつけてやる!!」

千夏「……刑事なのは役なだけだし椿ちゃんはジャーナリスト希望じゃないわよ?」

千夏「……ハァ……とりあえず、まずは光ちゃん?アナタからね」

光「……っ!はい……」

光(……アタシ……ヒーローだったハズなのに悪いことホントにやってしまって……人の大切なものを汚してしまって……)

光(……こんな事をしてしまうなんて……やっぱり悪なんか、学ぼうとすべきじゃなかったんだ……!)

光「……」

千夏「……」

スッ

光「……!」ビクッ




コツンッ



光「……っ」

光「……あれ?」
85 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 21:24:00.04 ID:AXDcC19gO
光「……?」

千夏「いくら役作りの為とはいえ、次からは気を付けなさい。これに懲りたら、ホントに悪いことは悪戯でもやっちゃダメよ?」

光「……は……はい……」

千夏「そう。もう行っていいわ。役作りなら別の形で模索しなさい。その方がアナタにも合ってるわ」

光「……はい……」

光「……って、えぇ!?終わりなの!?」

麗奈「え?そうなの?」

千夏「……?ええ、そうよ。どうしたの?」

光「だって……だってアタシ、唯が千夏にあげた大切なプレゼント汚しちゃって……もっと、もっと怒られたり、叱られたり、やった悪いことに対してちゃんと罰を受けなきゃ……!!」

千夏「……。そうね……ツアーの前にあんまり厳しくお仕置きする訳にもいかないし、光ちゃんは反省してる、でしょう?」

光「う、うん……でも……」

千夏「……いいのよ。本当に。唯ちゃんも、いいわよね?」

唯「え?うん。ちなったんがいいなら唯は気にしないよ!」

千夏「そう。ありがとう。ね?本人達がこう言ってるから、もういいのよ」

光「……でも……」

千夏「……そうね。悪いことをしたらペナルティを受けなきゃいけないのは、確かにそうよ。でも『罪を憎んで人を憎まず』……はまだ難しいかしら。ケースバイケースってことがあるのよ」

光「……」
86 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 21:32:52.29 ID:AXDcC19gO
千夏「そうね……例えばあそこのテーブルを見て」

光「……?」







和久井留美「へぇ……ここのカフェはコーヒーが一番美味しいと思っていたけど……このココアも美味しいのね……盲点だったわ。流石の情報力ね、ナイトウォーカーマキノ」

八神マキノ「ふふっ……でしょう?意外なところに意外な掘り出し物がある……これはどんな事にも通じるわ、ルーミィキャット」

留美「今日は素敵な情報をいただいたお礼よ。ここは私が出すわ、ナイトウォーカーマキノ」

マキノ「あら……じゃあ、お言葉に甘えようかしら?ルーミィキャット」

留美「ふふっ……明日は私のオススメのお店を紹介するわ。ナイトウォーカーマキノ」

マキノ「ええ。楽しみにしてるわ。ルーミィキャット」










光「……」

麗奈「……」

唯「……」

千夏「……」
87 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 21:39:14.76 ID:AXDcC19gO
唯「……仲良さそうだね」

千夏「……あの二人もツアーに出るのよ。アナタの部下のコンビの役でね」

光「!!」

千夏「皆、今それぞれのやり方で役に集中しようとしてるわ。アナタは今回たまたま、間違えただけ。だから、もう切り替えて別のやり方を探して、そっちをやりなさい。
ここでしょんぼりするより、やらなきゃいけないことがアナタにはあるでしょう?」

光「……」

千夏「今優先すべきは罪の清算より使命を果たすことよ?ヒーローさん」

光「……!」



光「……うん!わかった!千夏!唯!本当にごめんなさい!!」

千夏「ええ」

唯「もういいよ〜!」

光「本当にごめんなさい!!アタシ、別のやり方を探してみる!!ヒーローとして!!」

ダッ




唯「……行っちゃったね。あのカッコのまま……」

千夏「……『ヒーローとして』か……」

唯「?」

千夏「……いえ……『もう大丈夫』には……早いかもしれないわね」

唯「……???」
88 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 21:48:46.34 ID:AXDcC19gO
千夏「……」

唯「……」

麗奈「……」

麗奈(信じらんない……アイツ……アタシのこと置いていきやがった……)


千夏「……さて」

麗奈「」ビクッ

千夏「麗奈ちゃん」

唯(……あ、これヤバイやつじゃん……)

麗奈「」

千夏「……」

麗奈「……」ダラダラ

千夏「……」

麗奈「あの……えっと……」

千夏「……」

麗奈「……」





麗奈「罪を憎んで人を……」

千夏「この服ね」

麗奈「……はい」

千夏「すっごくね……お気に入りだったの」


麗奈「……」
89 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 21:57:14.78 ID:AXDcC19gO
ガチャァァァァァンッ←倉庫の扉



麗奈「出せーーーっ!出しなさーーーい!!これは監禁よ!!犯罪よ!!」

千夏「逃げないように容疑者を勾留してるだけよ(適当)」

(ドアノブ固定)

麗奈「こんな所に閉じ込めてどうするつもりよ!!」ドンドンドンッ

千夏「そうね……とりあえずプロデューサーさんとちひろさんを呼んでくるからキツめのお説教を覚悟していなさい」

麗奈「はぁぁぁぁぁっ!?ふざけないでよ!!出せーーー!つーか電気どこよ!!真っ暗じゃないの!!」

千夏「その倉庫電球そういえば切れてたわね」

麗奈「ちょっと!!これアタシがここにいること忘れて帰っちゃうオチなの見えてるじゃない!!」

千夏「私がそんなうっかりすると思うの?」

麗奈「故意にやりそうなのよ!!これはダメよ!ダメなアレよ!!問題行為だわ!!」

千夏「しばらくそこで、覚悟しながら大人しくして反省してなさい。いきましょう唯ちゃん」

唯「うん……でも大丈夫なの?」

千夏「空調は生きてるし高い場所だけど窓もあるから空気は大丈夫よ。すぐプロデューサーさんとちひろさんに言うし」

唯「ホントに言うの忘れたら悲惨だね」

千夏「ふふっ……そうね」
90 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 22:04:11.47 ID:AXDcC19gO
千夏「……そういえばあの倉庫、何故か私が固定する前に扉が外側から固定されてたわね……」

唯「え〜何それ?なんかあったのかな?」

千夏「……さぁ……」

唯「何か閉じ込めてたりして……お化けとか……怪物とか!」

???(お化けの話かな?)にゅっ

千夏「……まさか」

唯「なんてね〜!」

千夏「……あ」



モバP「くっそー!レッスンの時間なのにアイツ何処行きやがったんだ!?」

千夏「プロデューサーさん、丁度良かったわ」

モバP「あ!千夏さん!唯も!愛海見てません!?」

千夏「愛海ちゃん?見てないわよ」

唯「唯もー」

モバP「おっかしいな……帰ったのか?」

千夏「何?どうかしたの?」

モバP「いや……アイツまた発作起こして……今度はちひろさんに目をつけたみたいなんですけど……走って逃げるちひろさんを追いかけて……そのままいなくなっちゃって……」

千夏「そう……残念だけど私達二人とも見てないわ」

モバP「……そうですか……」

千夏「……」

モバP「……うーん」





モバP「アイツ……一体何処行ったんだ?」
91 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 22:10:27.98 ID:AXDcC19gO
※倉庫の中



麗奈「くっそー……真っ暗で何も見えないし……静かで不気味だし……」

麗奈「……これも全部光のアホがアタシのジャマばっかするからよ!もう怒ったわ……ここから出たらアイツに真っ先に悪戯してやる!!」




ガタッ




麗奈「っ!?」ビクッ

麗奈「……な……何?」


シーン…



麗奈「……誰かいるの?」

麗奈「……」ゴクッ


???『……ま……』


麗奈「……声?」

麗奈「……人……なの?」
92 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 22:13:54.13 ID:AXDcC19gO
『……ま……』

『……や……ま……』


麗奈「……っ」

麗奈(何!?何なの!?まさか……お化け!?)

麗奈「……!ケータイ!ケータイのライトで……!」

パッ

麗奈「……っ」ビクビク…

スッ…

麗奈「!! 誰!?」


シーン…



麗奈「……誰もいない……?」








『……おやま?』

麗奈「!?」
93 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 22:18:26.95 ID:AXDcC19gO
麗奈「何……今の……耳元で喋られたみたいな……」


シーン…


『……おやま?』

麗奈(!? 右から!?)バッ



シーン…


麗奈「……?」



『やま?』



麗奈(!? えっ!?今度は左から!?)バッ



シーン…










『やま?』

『おやま?』

『おやま?』

『やま?』

『こやま?』

『やまやまやまやまやまやまやまやまやまやまやま…』



麗奈「……っ」

麗奈「な……何よ……何よ何よ何なのよっ!?」



シーン…



麗奈「で……出てきなさいよ!!何が……誰が隠れてんのよ!?」
94 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 22:26:26.95 ID:AXDcC19gO
光「麗奈忘れてた」







光「……!あっ!千夏!唯!」テッテケー

千夏「あら光ちゃん。まだ着替えてなかったの」

唯「おっすー!どしたん?」

光「うん。あのさ、あのあと麗奈どうなった?」

千夏「麗奈ちゃん?反省しないみたいだったからプロデューサーさんにお仕置きしてもらおうと思って、そこの倉庫に今一時的に閉じ込めて……」


ドンッ!ドンドンドンドンッ!


光「!?」

千夏「!?」

唯「わっ!?ビックリした!!」




麗奈『誰かぁぁぁぁぁっ!!出して!!出して出して出してぇ!!ここから出してぇぇぇぇっ!!』


光「この声……麗奈!?」

唯「すごい怯えてる……よっぽどお説教怖いのかな?」


麗奈「助けて!!誰か……本当に助けて!!誰かぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


光「……!麗奈!!どうしたんだ麗奈!?」

唯「大袈裟だなー麗奈ちゃん」

千夏「……?いえ、待って。何か様子が……」

唯「……え?」
95 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 22:32:04.41 ID:AXDcC19gO
麗奈「その声……光!?助けて!!ここ開けて!!」

光「どうした麗奈!?何があったんだ!?」

麗奈「真っ暗で何も見えないけど……ここ何かいる!!何かいるの!!」

光「何か……?何かってなんだ!?」

麗奈「わかんない!わかんないけど怖い!!視線を感じるの!!何も見えないのに!!」

光「と……とにかく落ち着くんだ!」

千夏「……?」

唯「……あ、ここ何か落ちてるよちなったん」

千夏「え?」

千夏「……ヘアゴム?」

唯「誰のだろ。どっかで見たことあるね」

光「……?」

光「……あ!それ見たことある!確か愛海のヘアゴムだ!」

唯「愛海ちゃんの……?」

千夏「……」



千夏「……まさか……!」
96 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 22:37:45.15 ID:AXDcC19gO
千夏「麗奈ちゃん!それ以上大声を出しちゃダメ!」

麗奈「千夏……!?アンタそんなこと言ってアタシに助けを求めさせないつもり……」

千夏「違う!相手にアナタの居場所を知られるわ!!」

麗奈「!!」ビクッ

ピタッ…

千夏「……いい?落ち着いて……」

千夏(小声でいくわよ……落ち着いて、扉と壁にそって部屋の隅、角に移動しなさい。音を立てちゃダメよ)

麗奈「……っ!」コクコクッ

千夏(麗奈ちゃん、まさか明かりとかをケータイで点けてないわよね?)

麗奈(最初はつけてた……けどすぐ電池切れになっちゃって……)

千夏(そう……不幸中の幸いね。扉から離れて……じっとしてて。扉の固定を外すから……その音に『ヤツ』が扉側に来るかもしれないわ。アナタは『ヤツ』に気付かれないように、まずはそっと離れなさい)

麗奈(……!わかった!)
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/02(水) 22:41:10.41 ID:jpEOrKBgO
師匠はプレデターか何か?
98 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 22:41:25.98 ID:AXDcC19gO
麗奈(そっと……ゆっくり……そっと……)コソッ

麗奈「……っ!」



麗奈(ついた……部屋の角……)


ガタッガタガタガタッ


麗奈「!」

麗奈(……扉の固定を外そうとしてる音……よね?)


ガタガタガタッ


麗奈(お願い……早く開いて……)



カタッ



麗奈「」ビクッ

麗奈(こ……この音……扉の方からじゃない……!)


カタッ


カタカタッ



麗奈「……!!」

麗奈(どんどん近付いてきてる……それも……こっちに……!!)
99 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 22:51:17.28 ID:AXDcC19gO
麗奈(……お願い……お願いよ……来ないで……気付かないで……!!)

カタッ…

麗奈(誰か……誰か助けて……パパ……ママ……プロデューサー……光……!)

カタッ…

麗奈(誰でも良い……誰でも良いから……神様……!もう悪いことしません……!だから……だから……っ!!)

カタッ…

麗奈(……っ!!)



千夏「あと少しよ!麗奈ちゃん!!だからそのまま!」

光「麗奈!諦めるな!あと少しだぞ!!」



麗奈(……!!)

麗奈(お……音を立てちゃダメ……っ!じっとして……静かに……)


カタッ…



シーン…





麗奈(……)

麗奈(……?静かになった……)


麗奈(……助かった……の……?)
100 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 22:57:39.74 ID:AXDcC19gO
※イメージ映像
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org496380.jpg
101 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 23:01:57.11 ID:AXDcC19gO
麗奈(……このまま……見つからずに……)


『うひひ……おやま……おやま……』


麗奈「!?」





『見いつけた』







光「千夏!まだなのか!?」

千夏「くっ……方結びにしてしまったのは迂闊だったわ……!」

唯「唯、ハサミもらってくる!!」

光「千夏!早くしないと麗奈が……」




「いやああああああああああああああああああああああっっっ!?」



千夏「!!」

光「!?」
102 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 23:08:46.63 ID:AXDcC19gO
ガタッ

バンバンバンッ


麗奈「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!助けて!!誰か!!誰かぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

悪霊『うひひひひひひ!!おやま!!おやまぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

麗奈「いやぁぁぁぁぁっ!!こないで!!やだ!!やめてぇぇぇぇぇぇっ!!」


光「麗奈!?麗奈ぁぁぁぁぁっ!!」バンバンバンッ

千夏「麗奈ちゃん!?麗奈ちゃん!!光ちゃん、扉から離れて!!」

光「麗奈!!麗奈ぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


麗奈「助けて!!やだ!!光!!助けて!!」

悪霊『おやまぁぁぁぁぁっ!!おやま!おやまが二つぅぅぅぅぅっ!!』

麗奈「やだぁぁぁぁぁぁぁっ!!ママ!!助けて!!怖いよぉぉぉぉっ!!」

光「麗奈っ!!逃げろ!逃げるんだ!!」

悪霊『無駄だよぉぉぉぉっ!!何処に逃げてもおやまの場所はわかるよぉぉぉぉぉっ!!』

麗奈「やだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


光「麗奈ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
103 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 23:17:40.32 ID:AXDcC19gO
千夏(……!扉を叩き続けたことで固定してる紐がほどけはじめてる……?これなら……!)

悪霊『うひひひひひひひひ!扉の外に4つおやまがあるのもわかってるよぉぉぉぉぉっ!!』

千夏「!!」ビクッ

麗奈「助けて!!早く開けて!!出してぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

千夏「……!!」

千夏(マズイ……『ヤツ』は……想像以上の化け物だわ……!)

千夏(恐らく『ヤツ』は長時間光の閉ざされた空間にいたことで感覚が異常に敏感に研ぎすまされているんだわ……そしてアドレナリンを始めとする興奮物質の過剰分泌により今のヤツの活動能力は数倍にまで跳ね上がっている……!)

光「麗奈!麗奈ぁぁぁぁぁぁぁっ!」

千夏(どうする……どうするの千夏……このまま扉を開ければ麗奈ちゃんは助かるかもしれない……けどヤツを解き放ってしまうことになる……その被害は計り知れない……!)

千夏(……決断……決断するのよ千夏……!!)



麗奈「助けて!!早く出してぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

麗奈「もう悪戯しないから!!良い子になるから!!出してぇぇぇぇぇぇぇっ!!」

光「麗奈!!クソ!こんな紐……早くほどいて……」

千夏「……っ」
104 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 23:25:10.53 ID:AXDcC19gO
悪霊『うひひひひひひひ……もう逃がさないよぉ……!!』

麗奈「ひぃっ……!」

悪霊『捕まえたぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

麗奈「やっ……」



「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」




光「……!?麗奈!!待って!!あと少しで……あと少しでほどけるから……」

ガシッ

光「!?」

千夏「ダメよ光ちゃん!ヤツを外に出してはダメ!!」

光「!? 何言ってるんだよ!?中に麗奈が……」

千夏「……麗奈ちゃんはもうダメよ……諦めなさい」

光「!?」

千夏「……もう無理なの。助けられないわ。……あと私達に出来るのは、ここを封鎖して女子寮から専門の人……木場さんと清良さんを呼んで対処を任せるしかないわ」

光「何言ってんの!?だって麗奈は中にいるんだぞ!?見捨てるのか!?」

千夏「そうよ!!今アイツを外には出せないわ!!今ちょうど小学生組の子達が事務所に帰ってくる時間なのよ!?このままヤツを外に出して、何かあってからじゃ遅いの!!」

光「……!!」

光「でも……そんなの!!」


「いやああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!?」



光「!! 麗奈……」
105 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 23:33:23.76 ID:AXDcC19gO
光「……!」

光「……ダメだ……!やっぱり見捨てられない!!」

ガシッ

千夏「ダメよ光ちゃん!!耐えて!!お願い!!」

光「いやだ!!麗奈!!待ってろ!!すぐ助ける!!」



麗奈「光……グスッ……光……助けて……っ」



光「麗奈!!離して!!離してよ千夏!!」

千夏「ワガママを言わないで!!アナタもヒーローなら助けられる人間を確実に助けることだけを考えなさい!!」

光「いやだ!!そんなの……そんなのヒーローじゃない!!」

千夏「……!そんなんじゃ助けられる人も助けられないわよ!!」

光「違う!全部助けようとするのがヒーローなんだ!!見捨てない!見捨てたくない!!今助けを求めてるのは麗奈なんだ!!」



麗奈「……光……っ」



光「中にいるのが唯でも千夏はそう言えるのか!?」

千夏「……っ!!」

光「離して!麗奈!!麗奈ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」




麗奈「……っ」

麗奈「光……光……色々……ごめんね……」



光「離して!待って麗奈!!諦めちゃダメだ……!!」
106 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 23:40:27.54 ID:AXDcC19gO
光「麗奈……!」

麗奈「光……」


麗奈「……ありがとう……!」


光「……っ!」








『おっひょおおおおおおおおおおおおおおおっ!!』

「ああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁっ……」






光「……!!」

光「麗奈ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」






シーーーン…



光「……っ!!」

ガクッ…

光「……ぅっ……ヒック……グスッ…こんな……こんなことって……」

千夏「……っ」

千夏(……ごめんなさい……麗奈ちゃん……っ!)



光「……ごめん麗奈……!ごめん……っ!アタシ……ヒーローとしても……悪者としても……なんにも……麗奈になんにもしてやれなかった……!」



ポタッ…←涙



光「ぅ……うぅ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!!」
107 :>>1 [sage saga]:2015/09/02(水) 23:42:44.78 ID:AXDcC19gO
光「うわあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!」











※回想終わり



光「……だから……麗奈は……もう……」

紗南「……」

飛鳥「……」

蘭子「……」グスッ…







紗南&飛鳥(……泣けば良いのか笑えば良いのかわかんないんだけど……)
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/03(木) 00:43:25.22 ID:XhX6ANEVo
(そういやこれ回想シーンだった)
109 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 18:37:14.20 ID:p8hZLeh3O
光「まぁつまりそういう訳で麗奈にはもう頼れないんだ」

蘭子「グスッ……秘められし哀しき運命の輪舞曲……!」

紗南「いや何処で泣いたの?どういう訳かさっぱりわかんないんだけど
完全にパニックホラーゲームになってたじゃん途中。聖靴学園でも聞かないレベルの悲鳴だったよ」

光「……クソ映画だって書かれてたな」

飛鳥「光!駄目だ!それ以上いけない!!」

紗南「愛海ちゃんが化け物になったってことしか今の回想では伝わってこなかったんだけど何?T-ウイルスにでも感染してたの?」

光「愛海は素面だぞ」

紗南「素面なの?」

光「……! 登山星人アツミンと名付けるのはどうだろう?」ハッ

紗南「どうでもいいよ。てか何途中のイメージ映像。完全に人類じゃなくなってるじゃん。プ○デターじゃん」

紗南「寧ろヘルメット無しで体温感知してるってプ○デターよりスゴいじゃん。プレデター以上だよもう」

光「古い映画知ってるんだな紗南……」

紗南「絶対話盛ってるでしょ……皆ノリおかしいし千夏さんも普通に扉開けて麗奈助けてあげなよ」

光「でも千夏も辛かったと思うんだ」

紗南「なんのフォロー?」

光「その後木場さん達が到着して麗奈を助けてくれたんだけど……余程の恐怖を味わったのか麗奈は気を失っていて愛海も興奮のあまり鼻血を流して気絶していたんだ……」

飛鳥「もはやアイドルとはなんなんだ。というか彼女が一体なんなんだ」

光「くっ……わからない……!」

光「わかることは……麗奈の想いを無駄にしないためにもアタシは次のツアーを頑張るしかないということだ……!」

蘭子「グスッ……うん!頑張ろう光ちゃん……!頑張ろうね……!!」


紗南「笑美さん辺りの人が欲しくなってきたよ」
110 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 18:45:39.07 ID:p8hZLeh3O
事務所内・医務室



光「……本当に麗奈に頼るのか?」

紗南「どのみちダメもとだよ。それにお見舞いも兼ねとこうと思うし」

飛鳥「しかしまさか昨日から気絶してそのまま眠り続けているとは……」

蘭子「悪の女王がその魂に刻まれた傷は深い……」

光「もう散々迷惑かけちゃったんだ……静かに眠らせてやろうよ」

飛鳥「故人みたいになってるじゃないか」

紗南「大袈裟なんだよ皆……胸揉まれそうになったぐらいでそんな……」

ピッ…

ピッ…

ピッ…

紗南「……」

飛鳥「……」

蘭子「……」


※医療ベッドに眠る麗奈


紗南「……」

紗南「……何で人工呼吸器と心電図ついてんの」
111 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 18:54:06.27 ID:p8hZLeh3O
蘭子「れ……麗奈ちゃん、死んぢゃうの……?」ブルブル

光「違うぞ、大丈夫だ。晶葉が作った夕美特性穏やかな気持ちになる花の香りを鼻に送る機械とメトロノームのように一定の感覚で音を鳴らすことで精神を落ち着かせる機械だぞ」

紗南「ややこしいよっ!?ややこし過ぎてご両親に見せられない絵になってるじゃん!!」

光「今日の紗南は元気だな……」

飛鳥(……ちょっと不治の病にかかった病人みたいで格好良いかも……)ドキドキ

紗南「これ無理矢理起こして良いのかな?」

光「……さぁ?」

飛鳥「ただの気絶だろう?あまり詳しくはないが眠っているのと大差ないんじゃないのか?」

蘭子「禁断の果実や神への供物の香りを嗅がせば目が覚めるのでは……?」

光「んーでも美味しいモノの匂いで起きるなんてそんな単純な……」

紗南「今食べ物持ってないしね」

飛鳥「やはり普通に声をかけるのが良いんじゃないのか?」
112 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 18:58:38.00 ID:p8hZLeh3O
光「麗奈ー!起きてー!」

麗奈「」シーン…

光「……ダメだな」

紗南「麗奈ちゃーん!寝過ぎだよー!」

麗奈「」シーン…

飛鳥「麗奈……目覚めの刻だよ……麗奈……」

麗奈「」シーン…

蘭子「目覚めよ!悪の女王よ!!」バーンッ

麗奈「」シーン…



光「……起きないな」

紗南「……ほっぺ軽めにつねってみよっか」

蘭子「それは流石に気の毒では……」

飛鳥「こちょこちょしてみるとかどうだろうか」

光「飛鳥の口からこちょこちょなんて言葉が出るとは思わなかった」

紗南「くすぐるで良かったよね」

飛鳥「……忘れてくれ」

蘭子「……こちょこちょ」

飛鳥「お願い忘れて」
113 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 21:43:34.43 ID:OFjSSk2BO
10分後……


光「……何しても起きないな」

紗南「……ほんとに何しても起きないね」

蘭子「我が魔力を持ってしても封印の眠りから覚まさぬとは……!!」

飛鳥「やはり自然に目覚めるのを待つしかないのだろうか……」

紗南「おーい!麗奈ーーーっ!!起きてーーーーっ!!」

麗奈「」シーン…

紗南「あっちに隙だらけで悪戯しがいの有りそうな子がいるよーーーっ!?」

麗奈「」シーン…

紗南「……ダメかー……」



飛鳥「……悪戯といえばボクと蘭子は麗奈の悪戯で危うく人生を終わらせられる所だったのを思い出した」

蘭子「我が怒り如何程も衰えること非ず」

紗南「今思い出さなくても……」

飛鳥「……寝てる隙に顔に落書きでもしてやろうか」

紗南「子供か」
114 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 21:54:23.48 ID:OFjSSk2BO
光「そんな……抵抗できない相手に悪戯なんてアタシが許さないぞ!」

紗南「光ちゃんも結構な目に遭ってるのに少しも怒ってないのはある意味スゴいね」

光「……」テレテレ

紗南「褒めて……いや誉めてるで良いやもう」

飛鳥「蘭子ペン持ってる?」

紗南「するの?悪戯」

蘭子「ここに深紅と黄昏を描く魔晶がある」

紗南「するんだ?悪戯」

飛鳥「赤とオレンジか……出来れば暗色系が好みだったが仕方ない」

紗南「そんなに漫画人に見られたくなかったの?」

蘭子「封じられしパンドラは開いてはいけない。この世を呑み込む厄災が込められているの」

紗南「はぁ……」

光「ちょっと待つんだ二人とも!いくら恨みがあるからって、無抵抗の人間相手にそんなことはさせられない!!」

光「例え顔に落書きとかそういうのでも!見逃す訳にはいかない!!」

光「何故ならアタシは!ヒーローだかr」

飛鳥「ペン水性だね」

光「……水性なら良いか」

紗南「えっ!?良いの!?」
115 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 21:58:46.11 ID:OFjSSk2BO
飛鳥「しかし赤とオレンジか……実際何を書いてやろうか」

麗奈「」ピクッ

光「!」

紗南「どうしたの?」

光「見ろ!今麗奈は反応したぞ!」

紗南「えっ!?」

飛鳥「まさか……悪戯を感知して……!?」

蘭子「まさか悪の女王は本当の封じられた瞳の持ち主だった……!?」

光「何に反応したんだ麗奈……!」

紗南「飛鳥なんて言ったの今!?」

飛鳥「えっ……赤とオレンジで何を書いてやろうかって……」


麗奈「」ピクッ

全員「!!」


紗南「ひょっとして赤とオレンジに反応した……?でもなんで……」

飛鳥「赤とオレンジ……何かあったかな」

蘭子「深紅と黄昏……深紅と黄昏……」ウーン…

光「……」ウーン…



光「!!」ハッ
116 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 22:09:39.99 ID:OFjSSk2BO
光「キャァァァァァッ!誰か助けてぇぇぇぇぇっ!!(裏声)」

全員「!?!?!?」

紗南「えっ!?何っ!?どうしたの光ちゃん!?」

飛鳥「キミの口からキャーとか聞くとは思わなかったよ!?」

蘭子「ぷ……プロデューサー呼ばなきゃ……」ワタワタ

光(違う!これ演技!麗奈を目覚めさせる為の演技だよ!)

紗南「演技……?」

光「いやぁぁぁぁぁぁっ!!助けてぇぇぇぇぇっ!!マジカルテットォォォォォッ!!(裏声)」

麗奈「」ピクピクッ

紗南「!!」

蘭子「麗奈ちゃんが反応した!」

光「ホラ!やっぱり!赤とオレンジは麗奈が演じた正義の魔法少女、マジカルガール・フレイムの色だ!!麗奈は無意識にその色に反応したんだ!!」

蘭子「おお!素晴らしき読みぞ友よ!!」

紗南「やるじゃん光ちゃん!!」

光「へへーっ」テレテレ



飛鳥「……」

飛鳥(……悪は?)
117 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 22:18:23.46 ID:OFjSSk2BO
紗南「そうとわかれば……誰か助けてぇぇぇぇぇっ!!マジカルテットォォォォォッ!!(裏声)」

麗奈「」ピクッ

光「助けてぇぇぇぇぇっ!!マジカルガール・フレイムゥゥゥゥゥッ!!(裏声)」

麗奈「」ピクピクッ

蘭子「我が救援を求めし声に応えよ焔の魔法少女よ!!(裏声)」

麗奈「」シーン…

蘭子「……あれ?」

紗南「ホラ!飛鳥も早く!」

飛鳥「ボクはそういうのはちょっと」

光「早く来てぇぇぇぇぇぇっ!!マジカルガール・フレイムゥゥゥゥゥッ!!(裏声)」

麗奈「」ピクピクピクッ
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/04(金) 22:19:04.01 ID:P6cvkaDv0
>>109
せっかく14歳組が多く出てきているんだから上田しゃんも連れてこよう
119 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 22:27:12.10 ID:OFjSSk2BO
「助けてーーーっ!!」

「誰かーーーーっ!!」

「早く来てーーーーっ!!」

「マジカルガール・レイナちゃん、助けてーーーーーーっ!!」


麗奈「」ピクピクピクピクッ…




麗奈「――!!」カッ


ガバッ


光「!!」


麗奈「『アーハッハッハッハ!何処のどいつか知らないけれど!アタシの地球を好き勝手しようだなんて生意気ね!!』」

麗奈「『アタシの許可なく世界の平和を乱そうとする奴は許さないわ!!』」

麗奈「『覚悟なさい!ここからは……マジカルガール・レイナサマが!正義の炎でアンタら全員、焼き払ってやるんだから!!』」


バーーーンッ!!



光「」

紗南「」

蘭子「」

飛鳥「」




麗奈「……あれ?」
120 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 22:32:34.91 ID:OFjSSk2BO
麗奈「あれ?アタシこんな所で何してんの……?記憶が……つーかアンタらここで何して……」

光「うわぁぁぁぁぁんっ!!麗奈ぁぁぁぁぁぁっ!!」ガバッ

麗奈「ちょっ……何!?なんなの!?光っ!?何よ!?アタシそういう趣味ないんだけど!?」

紗南「うわぁぁぁぁん麗奈ァァァァァァァッ!!」ガバッ

麗奈「ぐえっ!?アンタも!?」

蘭子「麗奈ぢゃあああああああんっ!!」ガバァッ

麗奈「ぐえぇっ!?ちょっ……やめて!鼻水!鼻水つくから!」

飛鳥「フッ……やられたよ……キミの心に燃える……正義、とやらの力……どうやらボクは侮っていたらしい」

麗奈「なんの話よ!?勝手に盛り上がらないでよ!!何!?なんなの!?」

光「麗奈!!良かった!良かったぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ウワァァァァン…

麗奈「……えっ?何よ?アンタどうしたのよ……」

光「よぉぉぉぉし!麗奈を皆で胴上げだ!!」

麗奈「えっ」
121 :>>1 [sage saga]:2015/09/04(金) 22:37:50.22 ID:OFjSSk2BO
光「これが麗奈の正義の力だ!よーーしっ!皆行くぞ!!」

麗奈「ちょっ……何よこのノリ!?なんなの!?本気でやるの!?」

グイッ

麗奈「ちょっ」

光「行くぞーーーっ!!わーーーっしょい!!」

ワーッショイ!ワーッショイ!ワーッショイ!

麗奈「わっ」

紗南「わーーーっしょい!!」

麗奈「ちょっ」

蘭子「わーーーっしょい!!」

麗奈「まっ…」

飛鳥「わーーーっしょい!!」

麗奈「あ……」


ワーッショイ!ワーッショイ!ワーッショイ!ワーッショイ!ワーッショイ!


麗奈「……アーハッハッハッハ!!よくわかんないけどもっとアタシを誉め讃えなさいアンタ達!!」


ワーッショイ!ワーッショイ!ワーッショイ!ワーッショイ!


麗奈「アーハッハッハッハッハッハッハッ!!なんだかよくわからないけど気分が良いわ!!もっとレイナサマを崇めなさい!!」


ワーッショイ!ワーッショイ!ワーッショイ!ワーッショイ!



光「わーっしょい!!わーっしょい!!わーっしょ……アタシ手届いてないぞ!?」
122 :>>1 [sage saga]:2015/09/05(土) 16:06:58.94 ID:jJcj7fn0O
紗南「早速なんだけど麗奈ちゃんの物真似に挑戦させて欲しいの」

麗奈「急になんなのよ」

光「麗奈!もう一度アタシに悪を教えてくれて!ガワだけ!!」

麗奈「ガワってなんなのよガワって……専門用語?」

紗南「実は光ちゃん悪役に挑戦するんだけどそれ以前の問題を抱えてて」

麗奈「それは知ってるけど……というかそこは覚えてるけどそれ以前って何の」

飛鳥「じゃあ142ページの最初の台詞いこうか。3、2、1、ハイ!」

光「キサマラゼンインブッコロス」

蘭子「うわぁ」

紗南「つまりこういうわけなんだけど」

麗奈「なに今の!?」
123 :>>1 [sage saga]:2015/09/05(土) 16:36:26.78 ID:jJcj7fn0O
光「正義の心が悪を拒むんだ」

麗奈「表情死んでるって次元じゃなかったわよ!?なんなのアンタ今の!?精神病!?」

光「くっ……!酷い言葉を拒絶するあまりこんなことに……!」

飛鳥「これをボクは密かにジャスティス・シンドロームと呼称したい」

麗奈「やかましいわよ!っていうかアンタちょっと……えっ!?マジなのアンタ!?」

光「本当だ……演技が出来ないんだ」

麗奈「出来ないってレベルじゃなかったじゃない!?弟子入りの時も思ったけど、アンタどんだけ悪いことに耐性ないのよ!?っていうか想像以上じゃない!!」

蘭子「うむ……我らが輝きの友の胸に燃えし聖なる炎……邪悪の侵入を阻むあまり、それが漏れ出し表層に静の姿として顕現している。この凍てついたヴァルハラに舞い降りしめg」

麗奈「……何言ってんのかわかんないから普通に話してくれる?」

蘭子「」ガーンッ

飛鳥「……実は彼女、悪いことが出来ないだけじゃなかったんだ。悪いことが嫌いすぎて汚い言葉も言えなかったんだよ」

麗奈「何それほんと意味わかんない」

蘭子「……麗奈ちゃん、もう一回光ちゃんの特訓付き合って?」

麗奈「今の見て付き合うって言うと思うの!?どう考えても修羅の道になるのが見えてるじゃない!もうこれ生半可な事じゃ矯正できないでしょ!!」

光「そこをなんとか」

飛鳥「ふむ……仕方ない、光。秘密兵器だ」

麗奈「何よ秘密兵器って」


光「……お願い、助けて麗奈?」ウワメヅカイ

麗奈「わぁ……可愛い……!」


麗奈「アホかぁっ!!違うわよ!何今の!?なに余計な演技だけ出来てんのよ!?逆に腹立つわ!!」

光「ダメだった」

飛鳥「切り札も通じないか……」

蘭子「……万策尽きたか……!」


麗奈「……なんなのよこの集団」

紗南「麗奈のツッコミすごく安心する」
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/05(土) 16:39:00.88 ID:zIKbYaP1o
さなは なかまを みつけた!
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/06(日) 08:36:31.19 ID:qnspK8QSO
栄えなくても滅ばないのが悪

名言だね
126 :>>1 [sage saga]:2015/09/08(火) 18:48:11.75 ID:bUiUQFJuO
光「頼むよ麗奈!!アタシのヒーローシールチョコに付いてたウエハース全部あげるから!!」

麗奈「いらないわよ!何オマケ目当てで食べきれなくなるまで買ってんのよ!!」

飛鳥「今日の寮の食堂の日替わりメニューなんだっけ?」

蘭子「……ボルシチ?」

光「頼むよ麗奈!!アタシのボルシチに入ってるお肉1個あげるから!!」

麗奈「いらないっつの!ってかボルシチって何!?ウチの食堂そんなの出るの!?」

紗南「冷凍庫にそういえば蘭子ちゃんのブラックモンブランあったよね」

蘭子「っ!?」

麗奈「いや欲しくないわよ!?何!?どんだけ食い意地張ってると思われてんのアタシ!?そんな認識なの!?」

光「麗奈はもうちょっと食べた方が良いと思う」

紗南「ちょっと細すぎるよね」

麗奈「余計なお世話よ!!このセクシーなくびれはアタシの武器なの!!」

光「頼むよ麗奈!アタシの宝物のジャスティスマンのキラシール……グスッ……あげ……ヒック……あげるから……っ!」

麗奈「泣くほど未練持ってんじゃないわよ!!絶対要らないけどそうでなくても受け取れるわけないでしょ!!要らないけどねほんっっっとに!!」

飛鳥「……光、そこは悪役のシールの方が良いんじゃないか?」

光「あぁ、じゃあこのデビル佐々木田のシールを麗奈に」

麗奈「本気で要らないのこっちに回すんじゃないわよ!!誰よそのオッサン!?」

紗南(麗奈のツッコミスキル想像以上に高いな……)
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/08(火) 18:54:03.93 ID:rg6fFEQ1o
デビル佐々木田で検索したらデビル佐々木とかいうラジオパーソナリティがヒットした
万引きで捕まってたww
128 :>>1 [sage saga]:2015/09/08(火) 18:58:27.70 ID:bUiUQFJuO
紗南「本当にお願い麗奈……このまま本番迎えたら光ちゃん可哀想通り越して目も当てられなくなっちゃうよ……」

飛鳥「せめて棒読みだけでもなんとかしてあげたいんだ」

麗奈「アレ棒読みってレベルで片付けて良いの?」

紗南「台詞だけじゃないんだよホントに……光ちゃん、アレやってみて」

光「アレ?」

紗南「うん!ほら、悪そうな顔!ハイッ!」パンッ

光「こうか?」

ググッ…

麗奈「!?」

麗奈「ぎゃああああああああっ!?アンタ……アンタそれなんなの!?どうなってんの!?なんで顔面が左右で別の表情になってんのよ!?」

蘭子「友の中では今偶像たる役目を果たさんとする意思と悪しき波動を拒む正義の魂がぶつかりあっている……それらが肉体に表れあのような分割された姿になっておるのだ……!」

麗奈「どういう理屈なのよ!?ホントに人間なの!?完全に怪人じゃないの!?」

光「アタシもさっき鏡を見てドン引きした。これをとりあえず特撮ヒーローにあやかって石ノ森フェイスと呼称したい」

紗南「アタシはモノクマフェイスと呼んでる」

飛鳥「ボクと蘭子は二人で話し合った結果古の聖書に伝わる滅びの町にかけてソドムとゴモラと呼ぶことに……」

麗奈「どうでもいいわ!すごくどうでもいい!!」
129 :>>1 [sage saga]:2015/09/08(火) 19:33:31.13 ID:ckeYiPpbO
麗奈「これアタシより病院連れていった方が良いんじゃないの?」

紗南「そういう正論言わないでよ……」

麗奈「大体、なんでアタシなのよ?」

紗南「うん……見ての通り光ちゃん、悪いやつの物真似や酷い言葉は言えないの」

麗奈「言えないとか出来ないって次元じゃないわね……」

紗南「でも麗奈ちゃんのことは嫌いじゃないから真似できるんじゃないかって」

光「うん」

麗奈「は……はぁっ!?何それ!?」

光「麗奈!アタシは麗奈のこと嫌いじゃないぞ!!」

麗奈「えっ……ちょっ……なんなのよアンタ急に!?」

光「寧ろ麗奈の中に燃える正義を知って好きになったぐらいだ!!」

麗奈「はぁ!?好きってアンタ……な……何言ってんの!?だ……大体無いわよ!無いからね正義なんて!!」

飛鳥「……」
蘭子「……」
紗南「……」

麗奈「なんで黙るのよ!」

紗南「まぁそういう訳で麗奈の物真似で悪いポーズに慣れる事で悪い演技を克服してツアーに挑もうって作戦なんだけど」

麗奈「回りくどいしめんどくさい!?」

光「地道な克服しか物事を上手くやる道は無いと思うんだ」

麗奈「急にトレーナーみたいな事言い出したんだけど」

光「お願い麗奈助けて!物真似させて!絶対上手くやるから!そっくりな物真似するから!!」

麗奈「クオリティの高さを問題にしてるんじゃないわよ!!あぁ〜……もう!仕方ないわね!!」

光「!!」
飛鳥「!!」
蘭子「!!」
紗南「!!」
130 :>>1 [sage saga]:2015/09/08(火) 19:42:21.26 ID:ckeYiPpbO
麗奈「見ちゃいらんないわ!!良いわよ!!この麗奈様が助けてあげるわ!!」

光「麗奈すき!!」ガシィッ

麗奈「早い!まだ早い!!最後まで聞け!!」グィッ

麗奈「良い!?このアタシが二回も助けてやるんだから半端は許さないわよ!!」

光「大丈夫だ!アタシは特訓に手抜きはしない!!」

麗奈「ふん!言ったわね!?途中で泣き言言っても聞いてあげないんだから!!」

光「あぁ!望むところだ!!」



麗奈「このアタシの物真似特訓……レイナサマ本人が手伝ってやろうじゃないの!!」



光「……!」ジーン…

麗奈「アーハッハッハ!感謝なさい!」

光「麗奈すき!!」ガシィッ

麗奈「フン!もっとレイナサマの素晴らしさを噛み締めて……」

紗南「アタシも麗奈すき!!」ガシィッ

麗奈「ぐぇっ」

蘭子「麗奈ちゃんすき!!」ガシィッ

麗奈「うぐっ」

飛鳥「やれやれ……ここはボクも空気を読むべきかな」ガシィッ

麗奈「はぅっ」

ズデェェェェェェェンッ…

麗奈「ぐ……ぐるし……」


光「いてて……よーし!皆ありがとう!!このメンバーで悪役特訓、頑張るぞぉぉぉぉぉっ!!」


「「「おーーーーーっ!!」」」




麗奈(は……早まったかし……ら……)ガクッ…
131 :>>1 [sage saga]:2015/09/13(日) 18:37:18.51 ID:67hKwKyFO
光誕生日おめでとーーーっ!!
132 :>>1 [sage saga]:2015/09/13(日) 18:40:06.51 ID:67hKwKyFO
光「よろしく頼むぞ!麗奈!」

麗奈「なんだかまるで自分が善人になったみたいだわ……」

紗南「……」

麗奈「ってか変な感じね……自分の物真似今からやられますって……まぁ大物歌手みたいな気分で悪くはないけど」

飛鳥(悪くはないのか)

紗南「幸子辺りなら確実にノリノリだっただろうね」

蘭子「うむ……目に浮かぶようだわ……」

光「麗奈!早速特訓したい!お手本を見せてくれ!!」

飛鳥「そうだね……じゃあ僕らが客観的に似てるかどうか、どうすれば似るかのアドバイスをしよう」

光「ああ!頼む!」

蘭子「ふふ……任せなさい!」

紗南「オッケー!辛口レビューとファ○通レビューの2種類あるけどどっちがいい?」

光「ど……どう違うんだ……?」
133 :>>1 [sage saga]:2015/09/13(日) 18:44:58.41 ID:67hKwKyFO
麗奈「さて……じゃあいくわよ」オホンッ

光「ああ!どんと来い!」

麗奈「……」

光「……」ジーッ…

麗奈「……その穢れのない目でじっと見るのやめてくれる?」

光「見ないと物真似出来ないぞ……」

麗奈「……そうよね……はぁ……」

オホンッゴホンエフンッ

麗奈「……」スゥーッ…


麗奈「アーハッハッハッハ!アタシがレイナサマよ!!」バーンッ!

光「……おお!」

紗南「絶好調だね麗奈!」

麗奈「ふん!アタシの度胸の強さをナメちゃダメよ!なんたってアタシは悪の女王レイナサマで……」

紗南「早速やってみて!光ちゃん!」

光「ああ!よし!やってみるぞ!」

麗奈「えっ……いきなりそんな真似するの?ちょっと心の準備が……」
134 :>>1 [sage saga]:2015/09/13(日) 18:50:20.70 ID:67hKwKyFO
光「スゥーッ……!」


光「アーハッハッハッハ!アタシがレイナサマよ!!」バーンッ!


飛鳥「……」

蘭子「……」

紗南「……」

麗奈「……」


光「……できた……!」ハッ

光「なぁなぁ!どうだった!?今の!!」

麗奈「……えっと……」

麗奈「オホンッ……! ダメよダメダメ!全っっっ然ダメ!!何今の表情と構え!!言い方!!完全にただの小悪党じゃない!!手下Aか精々そんな雰囲気しか出てなかったわ!小者感丸出しでもう全っっっ然レイナサマに似てな」

飛鳥「似てるな……」

麗奈「えっ」

蘭子「うむ……」

紗南「そっくりだったよ……」

光「ホントか!?」

紗南「うん」

麗奈「え……嘘……」
135 :>>1 [sage saga]:2015/09/13(日) 18:59:17.84 ID:67hKwKyFO
光「やったやった!!出来たぞアタシ!やっぱりヒーローに不可能は無いんだ!!」

麗奈「えっ……今のそんなに似てた……?」

飛鳥「所作、角度、表情、笑い方、間、全てにおいて完璧だったといって良いね」

麗奈「うそ……」

蘭子「まるで鏡のようにその姿を写しきっていたわ……!」

麗奈「ちょっ」

紗南「2Pカラーって言われても信じるよアタシ……なんというか、まさにリトル麗奈って感じだったよ……」

麗奈「」ガーンッ

光「アタシの方が年上なんだけど……」ガーン…

麗奈「嘘……アタシってあんな感じなの……?」

飛鳥「……何やらダメージを受けているようだね」

紗南「理想と現実の解離にショックを受けてるんだよきっと……」

蘭子「だが……これで我らが掲げる目標に辿り着く為の道が見えたのではないか……?」

紗南「たしかに……麗奈の物真似が出来る、これは大きな収穫だよ……」

光「ああ!この調子でどんどん特訓していこう!」

紗南「おーっ!」

麗奈「……」ズーン…
136 :>>1 [sage saga]:2015/09/13(日) 19:02:44.72 ID:67hKwKyFO
紗南「折角だし物真似のバリエーションも増やしていこう」

麗奈「!」ピコーンッ

麗奈「賛成!賛成よ!アタシだけ物真似されるなんて不公平よ!!アンタ達も物真似されなさい!!」

飛鳥「えっ……ボクらも……?」カミガタサッサッ

蘭子「不意にそのようなことを言われても……我らにも準備というものが……」ナオシナオシ

麗奈「なんでちょっとノリノリなのよ!?」

光「皆ありがとう!!よーし!!どんどん物真似して悪役出来るようになるぞ!!」
137 :>>1 [sage saga]:2015/09/13(日) 19:08:06.52 ID:67hKwKyFO
結城晴「なー梨沙ーあっちぃよー……事務所の冷凍庫の中にあった梨沙のパピコ二人で分けようぜー……」

的場梨沙「はぁ!?ダメに決まってんでしょ!!アレはライラと分けて食べる用に買ったヤツなんだから!」

晴「じゃあオレと梨沙でパピコの半分を半分に分けりゃいいじゃーん……」

梨沙「どんだけバテてんのよ!だからこの暑さでサッカーなんて反対したのよ!!」

晴「パピコぉ〜……」

梨沙「どんだけパピコ食いたいのよアンタ……」

晴「……ん?」

梨沙「……?何?どうしたのよ」

晴「……あれ……」
138 :>>1 [sage saga]:2015/09/13(日) 19:13:27.56 ID:67hKwKyFO
紗南「はい麗奈!」パンッ

光「アーハッハッハッハ!アタシがレイナサマよ!!」バーンッ!

紗南「はい飛鳥!」パンッ

光「絶対なんて、絶対ないのさ」フッ…

紗南「はい蘭子!」パンッ

光「クハーハッハッハッ!闇に飲まれよ!!」ババッ

紗南「はい悪!!」パンッ

光「オメーラマジデブッツブス!」

紗南「……っ!!まだダメかぁぁぁぁぁっ!!」

光「くっ……!でも……何か掴めてきた気がする……かも……!」

飛鳥「うん、気のせいか少し変わってきた気がするよ」

蘭子「うむ。変化の時は訪れている……!」

麗奈「そうね……ほんとに少しだけど少しはマシになってきてるんじゃないの?」

光「ほんとか!?」

紗南「出てるよ!特訓の成果!たぶん!!」

光「よーし!!じゃんじゃん続けるぞ!!」
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