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男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」 その3-2
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156 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2016/07/23(土) 11:37:16.75 ID:dEYDJdQEo
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした
梅雨もあけて夏真っ盛りという感じになってきましたね、雨の降り方がもう完全に夏のそれです
夏といえばホラーなのでせっかくですし暑い内に何か怖い話でもかければなとは思ってます
ではでは、またきますね
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/25(月) 11:59:33.13 ID:ReacQh8DO
>>156
おつです
158 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sagesaga]:2016/07/25(月) 23:58:58.84 ID:ot3zeO/MO
おつおつー
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/26(火) 18:57:06.58 ID:fvyp+IDt0
おつー
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/28(木) 09:52:38.17 ID:Pp0FmU9OO
おつんつん
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/07/30(土) 14:23:00.81 ID:cwP6bNQGo
おつおつ
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/14(日) 15:49:50.91 ID:Ca5jIKVDO
質問なんだけど、最近少し不思議な話してたりする?
ざっと見た感じ文体がそっくりだと思ったんだけど
163 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2016/08/18(木) 22:28:48.20 ID:O9zJDqvuo
いえ、ここ以外では何も書いてないですね
何か書くとしたら同じ酉を使うかと思いますし、何より最近他の物を読む余裕が無くて何の話をしているのかさっぱりわからないのがお恥ずかしい限りですが
自分の話に似ているものがあるとすれば、自分の趣味に合うものでしょうし嬉しい限りなのですが、実際のところこういう内容の物を書くと文体はどうしても似通ってしまうのかも知れませんね
自分もその方もおそらく、怪談や怖い話、ネット上の都市伝説等のあれこれ、そういう物を読み漁っているので結果としてインプットが似てるからアウトプットが似ているという可能性もあるのかもしれません
164 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2016/08/18(木) 22:32:12.86 ID:O9zJDqvuo
手癖で途中送信してしまい、申し訳ありません
この板内かどうかもわからないのですが、まぁそれとなく検索用キーワードを置いておいてくれればホイホイ見に行くと思います、はい、興味ありありです
そういう面白そうな話は大歓迎です、正直オカルトだったり妖怪だったりとこういう不可思議の話を語り合う相手というのが自分には全くいない人生を歩んできたので
正直、誰かと語り合いたいという気はしますけど、それを探す努力をしたことはないというあれです、そういう奴なのです
あと更新は1週間以内には、ではでは
165 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2016/08/31(水) 14:25:44.27 ID:eGEbuhMpo
今日はきました
涼しくなり始めたこの頃、逆に夏バテしました
偶の暑い日に大量に汗をかいたのが効きましたね、残暑ってところでしょうか
ではでは、投下していきます
166 :
◆SetoseN//M
[saga]:2016/08/31(水) 14:26:45.35 ID:eGEbuhMpo
同「で、これ誰?」
男「僕もさっぱり、人間でいいんだよね」
同「僕が見た感じはね」
男「多分だけど夢で見た話みたいな系の奴だと思うんだよね」
同「え、夢で、何?」
男「つまりは予知夢の類の話でさ」
男「連日同じ夢を見る、内容は決まって同じで人に殺されるような類だ」
女「うん」
男「あれ、戻ってきたんだ」
女「戻ってきたというより、追いついたって感じだけどね、同ちゃん速いし」
男「そりゃそうだ」
男「それで、現実でも夢と同じシチュエーションが来るわけだ」
同「うんうん」
男「夢と同じだとこのまま殺されちゃうから、どうにか逃げて助けを呼んで助かるって訳なんだけど」
同「予知夢だねぇ」
男「そこで、相手が夢と違うことしてんじゃねーよって言うところで話が終わるんだよね」
同「相手も同じ夢見てたってこと?」
男「さぁ、そこまではだけど、不気味だろう?」
同「うん、気持ち悪いね」
167 :
◆SetoseN//M
[saga]:2016/08/31(水) 14:28:38.05 ID:eGEbuhMpo
男「さて、それでこの人はどうすればいいんだろうね」
同「貧血だからほっとけば目覚ますよ」
男「あー、それだと僕らがここにいるままだとマズいのか」
同「面倒事を避けるなら、そうなるね」
男「夢の後がどうなるのか、わからないのがどうにもって感じだね」
同「普通の人間だし、危なくないんじゃない?」
同「少なくとも、ボク達的には」
男「僕らにどうにか出来るとも思えないしね」
男「とりあえず不可思議屋に戻ろうか」
女「うん」
同「ん」
男「あれ、どうしたの?」
同「いや、ちょっとね」
男「何かいた?」
同「あれ、気のせいかな」
「やぁ」
同「うわっ!」
「おっと、逃げないでくれると嬉しいなぁ」
女「えっと」
「へぇ、目配せだけで逃げようとするなんていい連携だねぇ」
「でも、私は敵じゃあないんだからそう怖がらなくたって」
同「お姉ちゃん!」
168 :
◆SetoseN//M
[saga]:2016/08/31(水) 14:30:35.26 ID:eGEbuhMpo
男「お姉ちゃん?」
男「君、一人っ子だったよね」
「うんうん、君が男くんだね、ほんとに普通の人間にしか見えないねぇ」
「あー、そう警戒しないでくれよ、一目見て私から逃げようとした所は素直に評価するけどさ」
男「えーっと、何方様でしょうか?」
「おっと、自己紹介がまだだったね、私は隣県で退魔師を生業にしている者だ」
退「この子の姉の様なものだと思ってくれればいいよ、親戚ではないけれど」
退「家族ぐるみの付き合いって奴だ」
男「家族ぐるみ? あー、もしかして、君の初代を拾った寺だか神社だかの」
同「うん、その子孫だね」
男「どうりで、強そうなわけだ」
退「いやいや、私なんてそんな大層なもんじゃないよ」
同「いや、ボクなんかより」
退「なぁに?」
同「なんでもないです」
男「隣県からわざわざ来たんですか?」
退「そうだね、同ちゃんを借りに寄らせてもらったよ」
同「え、聞いてないんだけど」
退「言ってないからね、言うと逃げるでしょ」
169 :
◆SetoseN//M
[saga]:2016/08/31(水) 14:32:34.09 ID:eGEbuhMpo
同「わざわざボクを呼ぶってことは、相当めんどくさいってことでしょ」
退「ははは、それはまぁ後で話すよ」
退「とりあえず今日は、私の家に来なよ」
同「ピリピリするから嫌なんだけど、あと遠いし」
退「同ちゃん用にピリピリしない部屋作ってるんだからいいじゃない」
同「監禁だよ監禁」
退「しっかし、この街は相変わらず変だねぇ、同ちゃんが住みやすい訳だ」
店主「俺の店の前で、聖職者が何をしているんだい?」
退「聖職者では無いけど、まぁめんどくさいからそれでもいいよ」
退「ついでに噂の不可思議屋を見に来ただけだから安心しなよ、別に壊しに来たわけじゃないから」
店主「壊せるみたいな言い方だねぇ」
同「お姉ちゃん、ボクより強いし冗談で言ってるわけじゃないと思うよ」
店主「それは、相性の問題だろう? 神の力を借りたり出来るタイプだろうし」
退「見てわかるんだ」
店主「これでも占い師をしていたからね、人を見るのは得意なのさ」
退「ま、君を殺しても誰かからお金が貰えるわけじゃないからね、やる気はないよ」
退「個人的にはそういう活動は嫌いじゃないし、助言しとくと」
退「あんまり、敵は作らないほうがいいってことだね、特に退治に予算とか付いちゃうような程度はもうダメだ」
店主「つまり、人間に害をなすなって話だろう? 知っているさ、何百年も昔からね」
退「都市伝説から事件になるなってことだよ、事件にね、私の担当は専らそれだから」
170 :
◆SetoseN//M
[saga]:2016/08/31(水) 14:33:35.30 ID:eGEbuhMpo
店主「いやぁ、怖い怖い、嵐のような人だったねぇ」
男「そう思うなら喧嘩腰で話さないでおくれよ」
店主「僕らみたいなのってね、ナメられたら終わりだからさ」
男「性分というか本能みたいなものなのかなぁ」
女「えっと、さっきの人って結局誰だったの」
店主「確かに」
男「わからないで喧嘩売ってたんだ、やれやれ」
男「あれだよ、ほら、話したっけ同の半吸血鬼のルーツ」
女「うん」
店主「知っているさ」
男「その、赤ん坊を取り上げた、というか保護したとこの子孫らしいよ」
店主「あぁ、吸血鬼の血が途絶えて無けりゃ、坊さんの血も途絶えてなかった訳か」
男「話を聞くにそうらしいよね」
女「あの女の人、本当に強いの?」
店主「桁違いだね、人間じゃない」
女「男くんが全力で逃げろって雰囲気出してたもんね」
店主「神懸って強い訳だ、そのままの意味でね」
男「神を降ろせる人間って現代にいるんだねぇ」
店主「この街には本物がいるじゃあないか」
店主「何にせよ、非常にビジネスライクな考え方をしているらしいから、助かるといえば助かるのだけど」
男「誰かに雇われたら終わりだと」
店主「まぁ、俺は能力的に逃げれるとは思うが」
171 :
◆SetoseN//M
[saga]:2016/08/31(水) 14:35:24.25 ID:eGEbuhMpo
店主「要は神霊を降ろせる類の人間が、仕事の為に吸血鬼に手伝いを求めにきたわけだ」
男「何と戦うつもりなんだろうね」
店主「さぁ、何かしら面倒な事件でもあったんじゃないかな」
店主「ま、そこら辺は俺らの知ったことではないからいいとして」
店主「もういいのかい?」
女「あ、うん、もう大丈夫」
店主「あと、なんで人避けのマジックアイテムが壊れているんだい」
男「要約すると、使ってたら同が正面突破したって感じ」
店主「やれやれ、半分人間なんだから人間用のものは素直に効いててくれよ」
店主「あれは、意識とか感情に介入するタイプのアイテムだってのに突破するんだもんなぁ」
店主「あー、何か代わりになるものあったかなぁ」
男「代金はまぁ、いずれ払うよ」
店主「気にしないでいい、趣味でやってるだけだからな」
店主「ただ、無料で配ってしまうと普通の人相手には色々と面倒ってだけで」
男「怪しい店の無料の商品なんて受けとりたくはないよね」
店主「そういうことだ、それなりの値段する方が客も安心するし」
店主「それに、どうせタダだからと適当な覚悟で持っていく輩も出なくて済むからな」
男「一応人は選んでるんだねぇ」
店主「そりゃあね」
172 :
◆SetoseN//M
[saga]:2016/08/31(水) 14:36:15.53 ID:eGEbuhMpo
店主「しかしいいのかい?」
男「何の話?」
店主「いくら、女ちゃんが復活したとはいえ」
店主「あの半吸血鬼がどのくらいの期間不在かは知らないが」
店主「あれは君のボディーガードだろう?」
男「いや、別にボディーガードではないのだけれど」
男「しかし、女不在の間やたらと助けられていたのは事実だからなぁ」
男「どこに行ったかも知らないし、追いかけるわけにはいかないだろうさ」
男「それに、普通に生活してるだけでそんなすぐ死ぬような目に合うわけないだろう?」
女「え?」
男「うん?」
女「いや、まぁいいや」
店主「はっはは、面白いのは結構だが、本当に気をつけておくれよ」
男「それはわかっているさ」
男「さて、今日はそろそろおいとまするよ、世話になったね」
店主「いやいや、また来ておくれよ」
男「それじゃ、またね」
店主「あぁ、また頼むよ」
173 :
◆SetoseN//M
[saga]:2016/08/31(水) 14:36:56.93 ID:eGEbuhMpo
第41話
女「最近見る夢の話」
完
174 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2016/08/31(水) 14:41:27.29 ID:eGEbuhMpo
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした
久しぶりに男くんに怖い話の概説というか説明というかを短いけれどやってもらいましたが
やっぱりこれやってる時が一番楽しいのでガンガン行こうぜって感じで入れていきたいですね
何かまた怖い話系を読み漁ってみた方がいいのかも知れませんね
ではでは、また
175 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/31(水) 15:06:05.01 ID:QfJlecBp0
おつー
怪談の解説とか解釈とかやっぱり好きだからうれしい
176 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/08/31(水) 17:54:13.87 ID:or+pO/A6o
おつ
177 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/03(土) 12:40:07.67 ID:CFfVHJT4O
おつつー
178 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/23(金) 18:35:37.28 ID:PT+ARFpPo
乙
179 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2016/09/28(水) 13:48:43.34 ID:GVQoyYWYo
とりあえず生存報告だけ、来週中にはどうにかしたいです
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/09/30(金) 07:06:21.93 ID:MYfB43i70
まってるぜ
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 20:40:18.46 ID:1i5eco/V0
ほ
182 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2016/11/04(金) 15:01:41.87 ID:M81zPT9Yo
最近忙しくて時間が……精神と時の部屋が欲しいですね……
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2016/11/14(月) 23:14:17.03 ID:9m4ttMZj0
まっとーよー
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2016/12/10(土) 08:31:27.58 ID:aNWZRis+0
ほしゅ
185 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/01/04(水) 21:55:55.42 ID:d/xnbaJWo
あけましておめでとうございます
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/04(水) 22:31:16.45 ID:2f0A95Z7O
あけおめ&生存報告乙です
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/01/09(月) 13:55:08.99 ID:5sYuFmWp0
あけおめです
188 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/02/03(金) 18:43:45.45 ID:1QAOUG10o
お久しぶりです、もう少ししたらある程度時間が取れるようになるかと言ったところですが、流石にあまりにも書いていないので急遽書くことにしました
ではでは、投下していきます
189 :
◆SetoseN//M
[saga]:2017/02/03(金) 18:44:13.73 ID:1QAOUG10o
第42話
男「山の神について聞きたいことがあってね」
190 :
◆SetoseN//M
[saga]:2017/02/03(金) 18:45:48.53 ID:1QAOUG10o
「いやはや唐突じゃの、来いと言うたのはこっちの方じゃが」
男「色々と気にはなってたんだ、ここしばらくさ、神社には忙しくて来れなかっただけで」
「ふむ、お主らのルールはもう直ったようじゃの」
男「元より壊れては無かったんだけどね、今回は」
男「いや、根本的に壊れたことなんて一度も無かったのか」
男「機械で言うと詰まってしまったとかそういう状態を解消したのだから、直ったでいいのだろうけれど」
「ふむ、しかし女を連れては来ないのじゃな」
男「いつでも一緒にいるわけではないからねぇ、彼女は彼女でやりたいことがあるだろうさ」
男「それに、別に今日は一日ここにいるつもりじゃないからね」
「ずっといてもいいのだが」
男「それじゃあまるで神隠しじゃないか」
「かっかっか、ん、そういえば女の霊の集合体は持ち歩いてはないのか?」
男「耳が早いね、いや、不可思議屋が噛んでいるのだからむしろ僕よりも先に知っていたと考えるべきか」
男「あれを家に置いておくのもどうかと思うし、携帯しようと思ったんだけどうるさいから置いてきたよ」
「いいのか? 護身用くらいには使えるだろうに」
男「いやいや、あの状態の女こそ僕らのルールの外側なのだから、何かの拍子に消えると復活は出来ないからね」
男「それに、うっかり鏡でも割ってしまって効力がなくなってしまうと来年めんどくさいからさ」
「ふむ、それもそうじゃな」
男「それで、質問の件なんだけどさ」
191 :
◆SetoseN//M
[saga]:2017/02/03(金) 18:52:58.78 ID:1QAOUG10o
「山の神について、じゃったか?」
男「そうそう、君が山の神ではないということは知っているけど僕らよりは詳しいと思ってね」
「まぁ、そりゃあのう」
男「単刀直入に言うと、いわゆる妖怪とか付喪神、後者はもう名前に神とかがついているわけだけれども」
男「日本においては神と人の境が薄かったと言うけれど、妖怪、不可思議と神の境も薄かったんじゃないかなって」
「事実、神から人になって、まぁ何だかんだあってまた神に戻ってる変なのがここにおるしの」
男「君みたいなのは、むしろ信仰の具現化としての神なわけだし僕とすれば正統派ここに極まれしって感じなんだけどさ」
「んむ、では河童とかは有名か」
男「一番有名な例だろうね、元々は水神でという話はよく耳にする」
男「しかし、これはいわゆる神がより下のランクの存在になる例だろう?」
男「当然その逆も存在するはず、というよりしているよね」
「元々は人で神になったというのもあれば、神に近いものになる妖怪もおるの」
男「狐とかが有名な例だとは思うけれど、それで本題はさ」
男「山の神ってさ、数千年生きてるキノコ、つまり菌類だったりしない?」
「えーっと、その、なんじゃ」
「どうしてそう思った?」
男「菌類は寿命が長いっていう話だか何だかでさ、同じ山の数キロ離れたところで取れた菌糸が同じDNA、つまり同一個体だったという話を前にどこかで聞いてさ」
男「これは菌糸の成長速度からして、年に数十センチから数メートルだから数キロ成長するには最低でも数百年は生きているのではっていうことなんだけれど」
男「1年に1メートル成長する菌だとすると、1000年経てば半径1キロメートルになるわけだ」
192 :
◆SetoseN//M
[saga]:2017/02/03(金) 18:54:30.14 ID:1QAOUG10o
男「数千年生きてる菌類が仮に山の土の中にいた場合さ」
男「山1つ、下手すれば2つ以上の範囲に広がっていてもおかしくはない」
男「でも、一方でそのような生物が何かしらの妖怪や山を統べている菌類のお化けという話は聞かない」
男「山を統べているものと言ってパッと思い浮かぶのは天狗と山の神が出てくるけれど、天狗は元々は人だったという話もあったりである程度素性が知れている」
男「じゃあ、山の神は? と思った次第なんだけれど」
「それを山の神自体に聞かないのは正解じゃったな」
男「というのは?」
「あっておるよ、全てがそうというわけではないが、地中から山全体を監視し、制御しているタイプの神は確かに存在する」
男「山の神って確か美しいものが嫌いで」
「それ以上はやめておけ」
男「でもキノコが醜いとか思わないのだけれど」
「キノコの本体は地中の菌糸であろう?」
男「あー、うん、そういうこと」
「毎度毎度、お主はよう気付くの」
「しかし、その気付き過ぎるのが問題だということは理解しておくべきじゃ」
男「巻き込まれやすいってことではなく?」
「それもあるじゃろうな、人による事件なのか不可思議による事件なのかお主は推理が出来てしまい首を突っ込んでいくことなど容易に想像出来る」
男「えっ、そうかな、別にわざわざ首を突っ込まないと思うけど」
193 :
◆SetoseN//M
[saga]:2017/02/03(金) 18:56:01.84 ID:1QAOUG10o
「あの吸血鬼っ子が首を突っ込んで後追いでまとめて巻き込まれるじゃろうが」
男「あー、何かありそうだね」
「そんなこと無くともすでに首を何度か突っ込んでる癖に白を切るでないわ」
「しかし、理解出来てしまうということは、それ以上に深く関わりやすいということになる」
「前に言っておったが不可思議はいわゆる情報エネルギーが形を成した様なもの」
「故にな、何となくじゃが、霊感の有無とは別に自分への理解度の高さのようなものがわかってしまうのじゃよ」
男「より正しく理解している方が情報エネルギー量が増えるからってことなのかな」
「んー、それが無いとは言わんがそれならばお主のようなエネルギーの塊なぞ上質な食料のようなものになるはずじゃろう」
「そうではなく、雰囲気が違うというか、何か違うのじゃよ」
「そして、我らはそういう人間に引き寄せられる」
男「虫が光によってく習性みたいな?」
「例えが最悪じゃが、生命体としての本能という意味では似ているじゃろうな」
男「つまり、ある程度標的になりうる人間がいた場合でも優先的に僕が狙われる可能性が高いってことなのかな」
「お主がその相手が何かを理解していた場合、そうなるな」
「相手からすると適当な人間を襲ったつもりだろうが、確率的には異常に高くお主が襲われることになる」
「不可思議屋は黙っとけと言っていたが、お主にやたら魔除けを貴様に渡しているのはそのせいじゃ」
男「なるほど、というかそれ言っちゃうんだ」
194 :
◆SetoseN//M
[saga]:2017/02/03(金) 18:58:14.84 ID:1QAOUG10o
「やつは詰まる所、人間を信頼していないのだ、元があれじゃからの」
男「どういう意味?」
男「あぁ、いやごめん、わかった」
男「僕が確率的に普通の人より遥かに高く不可思議の被害に合うのを防ぐ目的で魔除けを持っているということは」
男「それが、他の人の襲われる確率を結果的に上げているということになって」
男「それに気付いた僕が魔除けを持たなくなることを嫌って、それを僕に伏せようとしたってことでいいのかな?」
「そういうことじゃ、それが不愉快でな、しかし知っての通りここから出れぬ身でな」
「会いに来いと貴様に催促するしかなかったのじゃ」
男「電話で話すの好きじゃないもんね」
「あれで長々と話すのはどうにも慣れんでな」
男「というかまだ隠れ家から出れないんだ」
「神域内であればもう自由に動けるのじゃが、巫女様がお怒りでな」
男「あぁ、クーちゃん不機嫌そうだったね」
「まぁ、神の力としては同じものを使っておるからの、自分の力をほぼほぼ使い果たされたとなれば不愉快だということはわかるが、何もあそこまで怒らぬでも」
男「いや、不機嫌だったのは、そんな状態まで力を使って心配を掛けさせたことが原因だと思うけれど」
男「ま、元気そうで僕も安心したよ、神も体調を崩すものだと感心もしたけれど」
「なんじゃ、もう行くのか」
男「不可思議屋にも呼ばれていてね」
男「悪いけれど、今日はこの辺でお暇させてもらうよ」
「またの、土産話期待しておるぞ」
男「それは無い方がいいんじゃなかったのかな」
「かっかっか、お主には無理な話じゃろうて」
男「じゃあ、また」
195 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/02/03(金) 19:00:23.47 ID:1QAOUG10o
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした
女も復活したところで、所謂雑談回です、いない状態だと中々雑談回ってできないので色々とあったりなかったり
今月中にまた来れると、思います
では、また来ますね
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/03(金) 19:15:08.42 ID:nDzUiHvCO
投下おつおつ
197 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/08(水) 08:28:29.30 ID:2XYqJrFS0
おつ
198 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/09(木) 02:37:20.92 ID:q5pukRrX0
おつおつ
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/15(水) 20:11:11.78 ID:iVjdwOqNO
おつおつ
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/02(木) 19:48:27.66 ID:0dQDynGd0
ほ
201 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/03/13(月) 01:38:36.78 ID:nnRzbQTyo
オイオイオイ、全然一ヶ月以上経ってるじゃねぇか
202 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/03/13(月) 01:39:51.68 ID:nnRzbQTyo
途中送信、失礼(エンターとシフト+エンターを間違える奴)
思ったより暇にならなかったので、今週中にはどうにかしようと思います
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/03/14(火) 02:40:37.30 ID:2QOZn7xDO
(´∀`)つ旦~~
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/05(水) 18:46:52.22 ID:+QRAFgal0
ほっほ
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/20(木) 22:00:59.86 ID:0Ifoi2eb0
ほしゅ
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/30(日) 20:33:20.62 ID:gpUKVT8I0
ほ
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/04/30(日) 20:33:20.53 ID:gpUKVT8I0
ほ
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/13(土) 14:44:06.29 ID:TnM6zegi0
ほ
209 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/05/15(月) 17:07:22.80 ID:K868CYKzo
明日あたりにでも
210 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/15(月) 17:57:08.88 ID:CfAoruHOo
期待
211 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/05/16(火) 16:15:45.08 ID:YDkHVFDMo
神社を出て、不可思議屋に僕は向かっていた
理由は先程と同じく呼ばれていたからなのだが、こちらの用事は僕の方に非がある
さっきの用事は別にどちらかに非があった訳ではないのだが
不可思議屋の用事とは、人払いの置物が壊れたから代わりに何か用意でもすると言っていたということで
ってあれを使ったのは当然僕なのだけれども、壊したのは僕じゃないし非が僕にあるのかと言われたら微妙なんじゃないかなぁ
でもどちらにせよ、後ろめたい方を後回しにするのは僕らしいというか何というか
そして、後回しにしたのが悪かったのだろう
不可思議屋が存在しない
存在しないというよりは、不在とか留守とかそういうべきなのだろうけれど、いつも不可思議屋が存在するスペースが空き地になっている
何というか、占い師のあれを思い出す光景だ
あれは特殊な能力で移動してきた訳ではなく、勝手に空き地に滞在していたのだろうけれど、警察のお世話になっていないしあれは件の能力だったのかな
天邪鬼かつ件なのだから、違法なことをしていても一言で合法になることは想像に難くない
で、不可思議屋は移動式のログハウスなのだから、そりゃいないことはあるだろうけれど、呼ばれたにも関わらず不在だったことは始めてだ
ここは僕が普段通る道でも無いせいで、不可思議屋がいない状態を目の当たりにするのは初めてだったりする
どっかに行っているのは明確だが、どこに行ったかは分かる訳もなく
しばらく眺めていたが、戻ってくる気配もないので、出直そうと思った時に、後ろから声をかけられた
212 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/05/16(火) 16:16:30.84 ID:YDkHVFDMo
店主「やぁ、悪かったね、遅くなって」
男「いや、時間を指定していないはお互い様だからね」
男「しかし、どこから来たのかな、不可思議屋は見当たらないけれど」
店主「君が空き地を眺めていたおかげで、移動出来なかったのだよ」
店主「しょうがなく、近くを間借りしたけれど」
男「いや、この空き地だって間借りしているのだろう?」
店主「ま、そうなのだけれどもね」
男「というか、見られてる所に移動出来ないのか」
店主「人間による観測状態下にあるものを変動させるというのは結構手間なんだよ」
店主「大体の話だとそういうのって気付いたらとか、ふと振り返るとが多いだろう?」
店主「認識外だったり意識の隙間だったりが良いんだ」
店主「僕らは照れ屋だからね」
男「うん、照れ屋だからじゃないということはわかったよ」
男「人の視線とかそういうのにも力があると言うし似たようなものかな」
男「あぁ、むしろ僕が見ていると中々女の死体が消えないというのに似ているのかな」
店主「そうだろうね、現実を歪める系統のそれは人の意識の集中を嫌う」
店主「そう言えば女ちゃんは連れてきていないのかい?」
男「連れてきた方が良かったかな? 別段何も言われなかったから一人で来てしまったけれど」
213 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/05/16(火) 16:19:02.54 ID:YDkHVFDMo
店主「いや、問題は無いが、常日頃から一緒にいるものだと思っていたからね」
男「そりゃこの前は幽霊だったから他に居場所も無かっただろうけれど」
男「別に僕の側にいないと死ぬわけじゃないからね」
店主「むしろ死ぬと側に来るわけだしな」
男「おいおい、その場合は入れ替わるから側じゃあ無くなるだろう」
店主「ははは、確かに」
店主「さて、あの吸血鬼ちゃんに粉砕された人払いの代わりのアイテムだが」
店主「と、言うよりあげた消耗品を君はどんどん使ってしまうから色々と補充しないといけないわけだが」
男「使いたくて使ってるわけじゃあ無いのだけれど」
店主「道具としては使われた方が本望だろうさ、ある程度は用意したから持っていくといい」
男「有難くもらっていくよ、しかし毎回違うものを用意するんだね」
店主「お札やお守りのような型式の決まっている類のものでもない限り基本的にワンオフだよ」
店主「そもそも妖怪や幽霊だって全く同じ個体というものは、普通いないだろう?」
男「それが道具であろうと言えることだと」
店主「端的に言うとね、実際には狙ったものを作ったり探したりするというのは非常に難しいという話なのだが」
男「そういうものなんだね」
店主「そもそもに俺らのような存在が同じ状態を維持し続けられるということが難しいのだよ?」
214 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/05/16(火) 16:22:13.66 ID:YDkHVFDMo
男「あぁ、放っとくとエネルギーが散っていってしまうからみたいな感じかな、何か同と話していたら思ったけれど」
店主「同じ状態を維持する時点で相当なエネルギーが要求される、いわゆる赤の女王仮説だな、生物だけではなく不可思議にもそれは適応される」
男「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない。だっけ」
男「僕らのような生物の身体は絶えず新陳代謝を行っているから、見かけ上の状態を維持するだけでもエネルギーを消費しているみたいなことを例えているという訳ではなくて」
男「進化論の話だったよね、確か」
男「生き残る為には絶えず進化する必要があるみたいな」
男「むしろ時代に合わせて同じような怪談が形を変えているとか、混ざっていくとかそういうことの説明だよね」
店主「そうだな、同じ場所にいるためには走り続けるエネルギーが必要だ」
店主「そして、不可思議にとって大きなエネルギーを取るという行為はその存在の情報改変を指す」
店主「呪いの手紙がビデオレターになり、メールになりと形を変えるということは、怪談側からしてみれば、己の存在が新しい情報となることで再び人々の中で増え、エネルギーを得ているわけだ」
男「変化しないということは、絶滅してしまうことを指すと」
店主「そういうことだな、だから君らだって定期的に死んでいるのだろう?」
男「いや、そういうつもりは無かったのだけれども」
男「もしかして、初女からしばらくの間は連続して死んでいたことが結果として今の女を構築する土台になったってこと?」
店主「可能性はあると思っているよ」
215 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/05/16(火) 16:23:31.39 ID:YDkHVFDMo
店主「仮にだが、過去に君の意識だけが行けたとする」
店主「タイムマシンのようなものでも構わないが」
店主「君が自分の過去の行動を改変出来る状況になったとしよう」
店主「ただし、初女が死んだ次の日からだったとしよう」
男「肝心な日には戻れないわけだね」
男「しかし、今の記憶がある状態でそうなるとまず1日で解決してしまうだろうね」
店主「そう、無意味に女が死んでしまうことを君は避けるだろう」
店主「だが、一人しか死んでいない状態、つまり歴史が1回しか重なっていない状態で君たちのルールはどこまで破綻しないで動いていられるのだろうか」
店主「長くは持たずにルールは破綻し、女は消えてしまうのでは?」
店主「それこそ、夢だったかのように」
男「ルールが消えると、確かに現れた女のことを覚えているのは僕だけになるからね、白昼夢みたいな扱いを受けそうだ」
店主「つまり、女が存在し続けるという目的の為には女が死ぬということは無意味ではない、と考えられないかな」
店主「だから、本能的に君はともかく女ちゃんは死に続けていたのではないかと思っているのだけれど、残念ながら俺は観測者ではないからね」
男「あり得なくはないね、否定するのは不可能そうだ」
男「事実、最初の頃よりも今の方がルールの安定性は高いように感じられる」
男「でもそれは、初女が現れたりと他の不可思議が絡むことで安定性が増したと考えることも出来るわけで証明は不可能だろうね」
店主「まぁ、仮説の話だからね、もっともそうであればいいんだよ、不可思議っていうのはさ」
男「確かに、それっぽさが重要ではあるよね」
216 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/05/16(火) 16:24:41.66 ID:YDkHVFDMo
男「かまいたちは、鎌を持った獣の妖怪だけど実際には瞬間的に真空が発生することで物や人を斬っている〜みたいなね」
店主「実際には、乾燥等で気がつかないうちにぱっくりと切れていたって話だね」
男「かまいたちにぶつかられて、よろけている内に斬られ、薬を塗られるから痛くないっていうのは実際には衝撃を受けた時にぱっくりといくからで」
男「風と関連付けされるのはそもそもに乾燥しやすい季節だったり、強い風が肌の乾燥を促すからとかだったかな」
店主「事実でなくともそれらしい理屈をつけてあげるというのは大事だったりするんだよね」
男「その方が覚えやすいし、人に話したくなるとかメリットは多いよね」
男「それでだ、女を連れてこなかった理由だけれども」
店主「あぁ、やっぱり理由があったんだね」
男「あの手鏡、割ったりしてしまうとどうなるのかなってさ」
店主「幽霊が住んでいるからね、そう割れることはないはずだけれど」
店主「仮に壊れたとすると、中の女ちゃん達は出て行くはず、つまり元通りだな」
男「特にリスクはない、と」
店主「そういう君が心配することは無いけれど、あれをもう一回作ることは非常に難しいという」
男「それなら問題はないかな」
店主「鏡を渡した時に聞かずに、わざわざ一人で聞きに来るなんて面倒なことをするね君は」
店主「そう言えば面白い話を耳にした」
男「なんだい?」
店主「純粋階段って知ってるかな?」
217 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/05/16(火) 16:27:13.79 ID:YDkHVFDMo
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした
所謂楽に書ける雑談回ですが、変な話、面白い話などが実際の所集めるのが難しいから逆に大変な気もしてきました
ではでは、また来ますね
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/16(火) 16:37:33.71 ID:jJP/wgJYO
おつおつー
219 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/16(火) 16:38:43.74 ID:5hfe1d5eO
おつおつ
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/05/22(月) 21:35:37.33 ID:3H00PHJQ0
おつー
221 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/06/16(金) 03:01:59.42 ID:Y0LJsE1A0
ほしゅ
222 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/10(月) 18:44:07.27 ID:uaLGMxu6O
モナカ?
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/20(木) 19:45:17.68 ID:4nESrodQ0
ほ
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/20(木) 19:45:17.69 ID:4nESrodQ0
ほ
225 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/07/23(日) 15:22:09.99 ID:sUvW6Y/Co
とりあえず生存報告だけ
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/23(日) 17:56:43.65 ID:xR/gwsxfO
乙です
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/15(火) 16:00:02.00 ID:qaY6Ocrho
ほしゅ
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/30(水) 14:29:30.39 ID:C50fh3PB0
ほ
229 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/09/26(火) 15:04:52.90 ID:MVYRDCrKo
今日は来ました
お久しぶりです、それなりに落ち着いたのでリハビリがてら書いていこうかなと思ってます
ネタはいつでもないので、絶えず募集中です
では、投下していきます
230 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/09/26(火) 15:05:25.91 ID:MVYRDCrKo
男「純粋階段ってまた随分懐かしい響きだね」
店主「あら、知っていたのかい、古い話だと思ったけれど」
男「社会現象になったらしい、というレベルでしか知らないけどね」
店主「にしても君が産まれる前に流行ったものなはずだが、それでも知っているのは流石だね」
男「そうかな、今でもネット上でSNS等だと活動しているから文化としては残っていると思うけれど」
店主「なるほど、それでなのかも知れないね」
店主「その純粋階段が噂になっていてね」
男「今頃超芸術トマソンの流行かい?」
男「こういうものは一定周期で流行りなおすとは言うけれども、登った先に何も無い階段、故に純粋階段」
男「門はあれど、開けても壁、故に無用門」
男「そういう、本来の機能が果たせない、建築物に付属しているだけの無用の長物のことを指す日本語が超芸術トマソンだ」
男「芸術品よりも現実的に役に立たないから芸術よりも芸術的で超芸術だなんて言うみたいなところは面白いと思うけれど」
男「ブームが再燃するって、それこそSNSとかで流行でもしない限り起こらないと思うけれど、何かあったのかな」
店主「いや、それは俺の範疇じゃないからご存じないが、こういう話があるんだ」
店主「純粋階段は登った先に何もないべきである」
男「定義の話?」
231 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/09/26(火) 15:07:23.42 ID:MVYRDCrKo
店主「いや、定義の話であったならそれでいいのだが、残念ながら続きがあるんだ」
店主「登った先が存在してしまったら、その先に行ってはいけない」
店主「帰ってこれなくなるのだから」
男「帰ってきた人がいないなら、その話は成り立たないじゃないかという話は」
店主「消えるのを目撃した人がいれば解決するね」
男「まぁ、そうだね」
男「純粋階段というのは当然だけれども建物の外側にある」
男「だから登っている人を目撃した人が偶然か、故意にかはわからないけれど存在して」
男「登りきったところで、消えるように見えるマジックでもすれば一応登りきると消える階段のような噂話は完成する」
男「でも、それだと不自然だね」
店主「あぁ、登った先が存在してしまったら、という部分の説明がつかない」
店主「つまり、最低でも見えない何かに踏み込んでいって消える、見えない足場を歩いていって消える等のギミックも必要になる」
男「要は、これは異世界への入り口とか、神隠しとかの失踪系の話だというわけだ」
店主「そうなるね」
男「今時失踪系の話なんて確かに珍しいけれど、面白いかと言われると微妙かな」
店主「手厳しいね」
店主「しかし、どうかな、なんて俺がその噂を知っているのか気にならないかな」
232 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/09/26(火) 15:07:50.99 ID:MVYRDCrKo
男「客とかの、不可思議屋に来る人間からの話ではないということかな」
店主「そうして都市伝説等を集めていることは否定しないが」
店主「忘れたのかい、俺の元々持っていた能力を」
男「天邪鬼、ではなく件の方か」
男「予言の力、無くなった訳じゃなかったのか」
店主「現実にする力は失ったがね、あれは正確には件と天邪鬼の混合によって順序を反転させて件の言うことが現実になっていたのだよ」
店主「今は両方共名残レベルさ、痕跡器官みたいなものさ」
男「へぇ、ついてる意味もないのに病気になって困りそうだね」
店主「知らないのかい? 妖怪には病気はないんだよ」
男「受験もないもんねぇ」
店主「知ってるのかい」
男「そちらこそ」
店主「という訳で残念ながら僕が発生させているものではないのだが」
店主「かなり高い確率で純粋階段の話は実在するだろう」
店主「君が巻き込まれなければそれでいいのだが」
男「おいおい、他の人が消えるのはいいのかい?」
店主「構わないだろう、俺としては困ることはあまりないさ」
店主「それに、そういうのが幅を利かせてくれた方が俺らにとっては都合がいいことは知っているだろう?」
男「そうだったね、そもそも君らはお互いには非干渉な方が正常か」
233 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/09/26(火) 15:08:27.72 ID:MVYRDCrKo
男「つまり、純粋階段に気をつけろってことかな」
男「他の超芸術トマソンも危ないのかな、当然避けるつもりではいるけれど」
男「看板とか合っても気付かないようなものまで入り口になっていたら、本当にうっかりどこかに迷い込んでしまうかもしれないし」
店主「その心配はないだろう、トマソンではなく純粋階段が対象なのだから」
男「まぁ、占い師としての君のそれは信用出来るだろうけど、別に信用したい内容ではないね」
店主「危機回避が出来るんだ、いいじゃないか」
男「で、どこらへんで流行ってる噂なのかな、場所が特定出来るとありがたいんだけど」
店主「君、特定したら見に行くつもりだろう?」
男「まさか、生活圏に入っていたら避ける為にだよ」
店主「残念ながらどこで流行ってる噂かは知らないし、そもそもに流行っている噂なのかも不明だ」
店主「しかし安心してくれたまえ、俺が教えたのは君が初めてだ、不可思議屋が原点にはなりえない」
男「なるほど、脈絡なく情報を得られる系の能力にはそのルーツを探れないという欠点もあるわけだね」
店主「そもそも俺らのような存在の情報に対して、ルーツを求めるのはナンセンスだとは思うがね」
男「確かにね」
男「しかし、君はどう思う? この純粋階段について」
店主「どう、と言うのは?」
男「特定の場所のことを指す話なのかどうかって話さ」
234 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/09/26(火) 15:09:13.69 ID:MVYRDCrKo
店主「それならNOの可能性が高い、程度かな」
男「だよねぇ」
男「特定の場所を指すならば場所の名前も含まれているべきだから、それが無いということは広い意味で捉えていいという可能性が高い」
男「ただし、非常に狭い場所、例えば学校、町レベルの都市伝説だとすると、対象となる純粋階段が1つしかない、と言ったことが考えられる」
男「それだと、特定の場所に別の空間への入り口等が生成されてて、不可逆的な物の移動しか出来ないみたいなことが想定できる」
男「広い意味だとすると、言うならば純粋階段の怪みたいな妖怪みたいになっているとか」
店主「ある純粋階段自体が、この店のように移動するとか」
男「うん、その可能性が高そうなのかな、話を聞く限り」
男「つまり、特定の場所にある純粋階段や、どこでもいいけれど純粋階段に行くことが問題なのではなく、こういう話になる」
男「昨日まで、いや、今朝通った時まではなかったはずの純粋階段が何故かある」
男「意味もなく建物の外側に階段だけが付いている」
男「それはどうやっても気になるだろう、その中には意味はないけれど登ってみようと思う人間が現れる、或いは登ってしまう引き込まれるような魅力が、魔力があるのかも知れないけれど」
男「そうして登った人間がいなくなる」
男「そして産まれた純粋階段の噂」
店主「悪くないんじゃないかな、おおよそそんなところだろう」
店主「問題があるとすれば」
男「この噂話は想像だから、回避方法或いは解決方法のヒントが含まれていない」
店主「そんなとこだね、ま、精々気をつけることだ」
男「言われなくても気をつけているつもりなんだけれど」
男「それじゃ、また」
店主「またのご来店、お待ちしています」
235 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/09/26(火) 15:09:48.05 ID:MVYRDCrKo
第42話
男「山の神について聞きたいことがあってね」
完
236 :
◆SetoseN//M
[saga ]:2017/09/26(火) 15:11:27.44 ID:MVYRDCrKo
男「さて、夕方のいい時間だし、帰る前に初のところに寄ろうかな」
237 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/09/26(火) 15:13:03.08 ID:MVYRDCrKo
本日の投下はここまでになります、お疲れ様でした
雑談回も挟んで、そろそろ平常運転です、張り切っていきましょう
ではでは、また来ますね
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/26(火) 15:15:42.67 ID:/1tvyEehO
おつおつ
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/30(土) 07:45:11.02 ID:7qHipo7C0
おつー
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/20(金) 18:35:41.01 ID:mGYg9x+30
ほ
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/06(月) 23:22:59.83 ID:aDw7qw600
し
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/26(日) 11:26:41.16 ID:Gj90VrbI0
ゅ
243 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2017/11/26(日) 16:54:47.86 ID:yH7gySj2o
あっれ二ヶ月……とりあえず生きてます
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/04(月) 09:41:07.70 ID:gZTtYp4FO
そわそわ
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/05(金) 11:43:03.96 ID:f6xHmOAE0
あけおめ
246 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2018/01/23(火) 20:17:02.22 ID:TGbiD/YHO
あけましておめでとうございます
生きてはいますしそろそろ書きたいんですけど1日が48時間になったりしませんかね
雪がすごいみたいなので皆様お気をつけて下さい
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/28(日) 23:33:09.77 ID:JU0LUXKFO
まあ、エタったことねえしその点は安心してるわ
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/13(火) 19:57:53.86 ID:ElbXsDnt0
ほ
249 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/04(日) 13:56:59.68 ID:3suWn8X80
syu
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/03/21(水) 16:17:35.98 ID:OBPecSDp0
そろそろかな
251 :
◆SetoseN//M
[saga sage]:2018/04/10(火) 20:34:44.88 ID:S1oXXMRco
ほ
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/10(火) 20:36:21.77 ID:eFTN+JXgo
し……しんでる……
253 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/04/20(金) 22:01:15.91 ID:Pv0TTfxA0
生きとったんか書けェ!
254 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/03(木) 16:39:26.70 ID:/zWxu2yt0
ほしゅ
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/05/30(水) 19:39:51.31 ID:Z4mhaRuP0
ほしゅ
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