男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」 その3-2

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1 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2015/05/17(日) 02:32:10.84 ID:iieHGl5bo
当スレッドは
男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」 その3
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1384785150/
の建て直しとなっております、落としてしまい申し訳無いです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1431797520
2 : ◆SetoseN//M [saga]:2015/05/17(日) 02:34:56.40 ID:iieHGl5bo
最近忙しくスレを落としてしまい申し訳無いです、建て直し前スレッドの続きという形ですが、一応話の頭から巻き戻す形で投下しようと思います

ではでは、数日内に
3 : ◆SetoseN//M [saga]:2015/05/17(日) 16:49:31.27 ID:iieHGl5bo
男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1311517697/

男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」 その2
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318765682/

男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」 その3
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1384785150/

と来ており、3スレ目の建て直しです

現行話の途中で落ちてしまったので、その話の頭から投下させて頂きます
4 : ◆SetoseN//M [saga]:2015/05/17(日) 16:52:13.35 ID:iieHGl5bo
店主「へぇ、それは災難だったねぇ」

男「そんな嬉しそうに言われてもね」

店主「俺があげたものが役に立ったらしいじゃないか、冥利に尽きるね」

男「実際助かったからね、そうじゃなかったらわざわざ話しに来ていないさ」

店主「それならまた良い物を仕入れてこないといけないねぇ」

店主「不安定な回復道具もないし、どうしようかね」

男「不安定なら使いたくないんだけれども」

店主「ん? もう使ったじゃないか」

男「え、あれ回復道具だったんだ」

店主「そりゃそうだろう、一時的に自身の状態の維持及び苦痛の除去は回復に属するさ」

男「安楽死も医療ってところかな、確かに非常に役に立ったけれど」

店主「あんま日持ちしないからね、君が持っているとはいえ」

男「僕が持つと持ちがよくなるのかい?」

店主「なるさ、君の周りはエネルギーがあると言っただろう、そこらの人に渡すよりは遥かに消えなくなるのさ」

男「ふーん、それがいい事ばかりなら喜ばしい所だね」

店主「しかし辻神に精霊風ねぇ、俺も戦いたかねぇわな」

男「まるで戦えるような言い方だけれど」

店主「いーや、剛力無双の天邪鬼かつ予言の件だったあの頃ならともかく、今じゃそういうわかりやすい強さは持ってないさ」

店主「人間ってのは辛いねぇ、既に元だが」

店主「あぁ、君を責めたり文句を言ったりというつもりはないよ、これで良かったと思っているし」

店主「ま、実際のところは逃げるのが精一杯だろうね、俺でも」

男「逃げれればこんな苦労はしなかったんだけどねぇ」

店主「時間稼ぎだったと考えればいいじゃないか、それに君が巻き込まれなければ国津神による退治も遅れたようだし」

店主「被害が少なくてすんだじゃないか」
5 : ◆SetoseN//M [saga]:2015/05/17(日) 16:54:46.98 ID:iieHGl5bo
男「そんなポンポン人に死なれても嫌だから、そこのところはいいけどさ」

店主「引っかかるものがあるみたいだねぇ、君が巻き込まれやすいのは知っているんだろう?」

男「そこに文句はないさ、必要経費の様なものだろう」

店主「君たち二人でいる為のね、今は一人で一匹か」

男「霊を匹で数えるんじゃあない、というか何で今日は店にいれてあげないのかな」

店主「前回は吸血鬼ちゃんに押し入られただけで、ここはそもそも人間以外立入禁止だよ」

店主「そういう小屋なのさ」

男「あぁ、この小屋自体も不可思議なんだったね、ログハウスって方ばかり目が行って忘れがちだね」

店主「そもそもここがログハウスだということに気付くのも普通は難しいんだがね」

男「ぬらりひょんのせいかな?」

店主「そう、この小屋とは相性が良いのでぬらりひょんは俺よりもこの小屋に混ぜちゃいるのだが」

店主「パーツを俺と共有してしまっているせいで、ここからあまり離れられないのが玉にキズだね」

男「ご隠居生活にしてはアグレッシブに移動出来るようだが」

店主「この前気が向いたから極地にオーロラを見に行ったんだが」

男「いきなり地の果てまで行ったね」

店主「いやー、寒かったね、生身の人間じゃ死んでたな」

男「もしかしてその服のまま?」

店主「そうだが」

男「夏服で行くのがおかしいんだよ、常識知らずとかそっちの方かな」

店主「あー話が逸れてるな、いや逸らされたのか、引っかかるのはそこじゃないんだろ?」

男「あら、戻すんだ」

店主「いたずら好きな性格は治らんもんだな、こういうのが楽しくて仕方ない」

店主「話したくないことを話させるとかな」

男「全く、いい性格しているよ」

男「あまり話すようなことじゃないと思うんだけどね、女が中にいないから話してもいいか」
6 : ◆SetoseN//M [saga]:2015/05/17(日) 16:56:46.80 ID:iieHGl5bo
店主「というかだねぇ、君」

男「うん?」

店主「そもそも昨日の時点で連絡をくれていれば俺も何かしらの準備をだな」

男「いや、辻神からの疱瘡神、それで刀持って山までお参りだよ?」

男「流石に疲れたんだ、勘弁してくれないかな」

男「そもそもに連絡と言っても連絡先が無いじゃないか」

店主「言われてみれば、確かに」

店主「何かしら用意した方が良いのだろうか」

店主「そうか、俺はこの時代を全然理解出来ていないのか」

店主「なるほど、知識はあろうと意識にはなっていない」

男「ま、それはどうでもいいや」

店主「どうでもいいのか」

男「僕の話の方を聞きたいんだろう?」

店主「そうだそうだ、そうだった」

店主「話せ話せ、何が引っかかっている?」

男「さしたる証拠もないからあんまり言いたくは無いのだけれど」

男「ざっくり言うと半吸血鬼の性格かな」

店主「退魔士の家だったか、ここいらだと名が通っていたようだが」

店主「当然現在じゃあ退魔士業は廃れているわな、普通の家とさして変わらんだろう」

男「そ、あの子の破滅的なまでの人外嫌い、足どころか身体を半分突っ込んでいるにも関わらず、非常に憎んでいるように見えるよね」

店主「家が廃れたせいって話か?」

男「そうだったら分かりやすいんだろうさ」

男「でも彼女はそもそも自分の家のことを話そうとはしない」

男「と、言うことは退魔士としての家の復興などが目的ではないと考えられる」

店主「ふむ」
7 : ◆SetoseN//M [saga]:2015/05/17(日) 16:58:20.45 ID:iieHGl5bo
男「じゃあ同族嫌悪かと思えばそうでもない」

男「彼女は妖怪が非常に嫌いな時もあれば、苦手程度で済んでいる時もあり統一感がなく不安定だ」

男「不可思議な存在を許せないわけでもなく、特定の何かが嫌いでもなく」

男「倒せる倒せないで決めているかと思えばそうでもなく」

店主「じゃあ何で突っかかる?」

男「自分が嫌いだから」

店主「あぁ、半分人間じゃないという半端さが嫌でってことか?」

店主「情けない、我々と違って自分の在り方を自分で決められるんだ、そんなことで」

男「うじうじしているわけじゃない、のだろうね」

店主「あん?」

男「まぁ、ココらへんまでかな、あとは憶測だし、他人に話すのは本当に気が引けるんでね」

男「それこそ、後でバレたら殺されてしまいそうだ」

店主「ふーん、ま、いいけどさ」

店主「こっちも見せたいものの準備が出来てきたんだ、暇なら見ていってくれ」

男「待ち合わせがあるからそんなにはいられないよ」

店主「あれま、忙しい中寄ってくれていたのかい、そいつは悪いね」

男「ここに寄るのも用の一つさ」

店主「そうかい、まぁいいもんだから見ていってくれよ」

店主「ほら、どうだ、やっと集め終わったんだ」

店主「探すのは手間だったよ」

男「どうして、これが?」

店主「不可思議屋は、どこにだって在るんだ、存在するもので誰も管理していないのなら集められるさ」

男「確かに、壊したりはしていないけど」

男「赤い靴、か」

男「それでこっちは学校の大鏡」

男「あっちは、サリーさん」
8 : ◆SetoseN//M [saga]:2015/05/17(日) 17:00:45.29 ID:iieHGl5bo
男「揃いも揃ってよく集めたね、大鏡くらいだよ、まだ理解出来るのは」

店主「あれはその後処分されていたからな、何の障害もなかったが」

店主「赤い靴は誰かの元へと移動し続けるからな、誰かが履いてしまうとどこかへ消えてしまう」

店主「だから、履いてはいけないよ、ここに戻ってくるわけじゃないからね」

男「いや、流石に履かないし、男性には履けないんじゃないかな」

店主「そんな気はするね」

男「サリーさんはよく捕まえてこれたね」

店主「君にイジメられて弱っていたからな、正直これが一番楽だったかもしれんな」

男「僕が巻き込まれて、どこかにいった物品か」

男「確かに僕らはそんなアフターケアなんて考えてもなかったけれど」

店主「気にする必要はない、そもそも生きてるだけで褒められるべきだよ君は」

男「ま、僕じゃそういうのを壊したりまで出来ないからね、追っかけることも出来ないし」

男「元々、無理にそういうことをする気はないよ」

男「僕は生きるために生きているからね、無駄に死ぬようなことはしないさ」

店主「お前らが変に追っかけたりしないように集めといたんだが、杞憂だったか」

店主「思っていたよりも、しっかりしてるな、自分が見えている」

男「そうかな、出来る事をしようとしているだけだし、なんせ僕は自分を見失ったりすると女が死んじゃうからね」

男「変な余裕が無いだけだよ」

店主「ふーむ、ま、そんな感じで危なそうなアイテムも保有だけはしているぞという話だな」

店主「売る気はないが、壊したりする気はない」

店主「こんなとこに閉じ込めとけば百年もすれば勝手に消えちまうと思うがね」

店主「どうにも、こういう不可思議を壊せないんだよな」

店主「消えゆくものはそういう定めだとして見ていようと思えるのだが」

男「人間の味方に徹しきれないのも君らしくていいんじゃないかな」

男「そもそも、人間の為に開いている店じゃないんだろう?」

店主「はっはっは、お前に諭されるとはな、いやいや敵わんな」

店主「では、また寄ってくれ、何かあるとは限らんが」

男「うん、また寄らせてもらうね」
9 : ◆SetoseN//M [saga]:2015/05/17(日) 17:01:23.32 ID:iieHGl5bo
第39話





同「わざわざ呼び出して、何の用かな」 男「少し、話がしたくてね」







10 : ◆SetoseN//M [saga]:2015/05/17(日) 17:02:39.84 ID:iieHGl5bo
男「何の用かと言われると困ったな」

男「先日は世話になったからさ」

同「それはボクだってそうじゃない」

同「ボクだけだったら死んでたよ」

男「そうかな、僕がいなければ逃げれたんじゃないかな?」

同「ボクが逃げる? 何から?」

男「僕に凄むなって、ま、たしかに君は怪物というか無差別的に被害を与える化け物は嫌いだよね」

男「かと言って同じく強くても知性的というか、人間に混じって生活していたりするものは、例えば神様とかだけど」

男「人型のものにはそこまでは厳しくない」

男「線引きの理由は何かな?」

同「特に決めてないよ、そうだったら昨日の疱瘡神だって戦ってないはずじゃない」

男「そうだねぇ」

男「君はあれだものね、人に危害を与えるものが嫌いなんだよね」

男「人型、というよりは人語を解するかあたりがその区分けの一つで」

男「解さないものは、意思疎通出来ないのが多いから大体嫌いで」

男「人型まで来ると結構な割合で会話が出来るからね、実際はその辺かな?」

同「わかっているなら、周りくどい聞き方する必要ないじゃん」

男「確かに」

男「そうだ、身体の方は大丈夫なのかな」

同「夕方に呼び出してる時点で、大体わかってるんでしょ」

同「知っての通りまだ治ってないよ」

同「ボクが寝ても治らないなんて久々だよ」

同「昔の人が常世をタブー視するわけだね」

男「割には元気そうだけれど」

同「元々この時間からは元気過ぎるくらいだから、弱っていても人並み以上だよ、心配ご無用」
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