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提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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377 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:12:32.51 ID:gFcN22mA0
空気が読める提督ではなかった。
提督「俺たちは皇国の守護者だ。戦力強化大いに結構。当然、電にも鳳翔にも、続く艦娘にも指輪を贈ろう」
龍驤はまだ完璧な笑顔を保つ。
提督「だがこの指輪だけはお前に贈ると決めていた。何故だかわかるな?」
龍驤「全然わからんよ、キミ」
378 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:15:06.18 ID:gFcN22mA0
提督「これだけは任務で手に入れた、大本営から支給されたものだからだ!」
龍驤「それは他のと違うん?」
提督「全く違う! いいか、龍驤。これだけは提督と艦娘の名前が正式な記録として海軍に残る」
龍驤の笑顔が崩れ真顔になる。
379 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:17:22.33 ID:gFcN22mA0
提督「なぁ、龍驤。俺たちは皇国を守護するための兵器だ。戸籍なんてものはないからな。皇国民とは違って婚姻という記録も一切合切何も残せない」
提督「これだけだ! この指輪だけが唯一、記録として残すことができるものなんだ!」
龍驤は泣きそうな顔をする。
艦として娘として、任務も規則も全うして上でこんなにも想われていた。
知っていたつもりが、まだ足りなかった。
380 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:21:32.21 ID:gFcN22mA0
龍驤「あのさ……キミ、うちの事どう思うてるの? 今、この場でちゃんと教えてくれん?」
提督「愛してる。これまでもこれからもずっとだ」
龍驤「そうかぁ。ウチも……キミのことが大好きや」
とうとう龍驤は左手を差し出した。
381 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:23:18.22 ID:gFcN22mA0
ケ・ッ・コ・ン・カ・ッ・コ・カ・リ
―艦娘と強い絆を結びました。―
382 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:24:09.43 ID:gFcN22mA0
一時の静寂。
北方棲姫「オメデトウ」
手甲は付けたままのため、いまいちよく聞こえない拍手が送られた。
やがて彼女を中心に拍手は速やかに広がっていった。
383 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:28:05.92 ID:gFcN22mA0
大元帥「まだ終わりません。こちらに署名をしなさい」
提督「はい」
書類一式にサインをする。
大元帥「無理をおして来た甲斐があるというものです。最後に私が名前を呼ぶので返事をしなさい。その後に一言贈ります」
異様な重圧が界を満たし、大元帥は光を放つ。
384 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:29:51.11 ID:gFcN22mA0
大元帥「龍驤型正規空母、龍驤」
龍驤「はい」
385 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:30:52.15 ID:gFcN22mA0
大元帥「神須佐能(カンムスサノヲ)計画零号」
提督「はい」
386 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:32:12.54 ID:gFcN22mA0
「朕、両名ノケッコンヲ認ム」
387 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:33:34.29 ID:gFcN22mA0
承認であり、祝詞であり、祝言である正真正銘の勅令だった。
388 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/08/28(月) 21:08:06.71 ID:Av3ug9Vz0
――第一航空戦隊ソウリュウ編成の演習――
披露宴で泣くものもいれば笑うものもいた。
概ね陽気な空気ではあった。
加賀「赤城さんも泣くなんて。確かにこれは喜ばしいことです」
赤城「いえ、そうではなく。陛下の御前で彼奴を屠れなかったことが悔しくて」
空気を凍り付かす赤城の発言。
そして凍り付く港湾棲姫。
彼女は狙われている。
龍驤「あのさぁ、赤城。さすがにありえんやろ。どんなメンタルしとるの?」
提督「ふむ、確かに直接の戦闘はできなかったからな。ならば演習だ」
提督「深海棲艦に演習を願おう。姫級が相手だからどんと胸を借りていけ」
北方棲姫「イヤ、オ前ラハ絶対ニ勝テナイカラ」
ふよふよと顔の前で手を振る。
提督「そう侮るなよ。こちらの編成は一航戦でいこう」
漣「キタコレ!」
潮「漣ちゃん、絶対に私たちじゃないから」
提督「第一航空戦隊ソウリュウ編成で挑むぞ!」
牙を剥く赤城。その顔にはもう涙は残っていない。
そしてもう一人。
レ級「鳳翔、瓶がくだけたんだけど」
酌をしていた瓶を粉々に砕く鳳翔。
口元は嗤っている。
加賀「嫌です」
龍驤「うちもいやや」
提督「龍驤、頼んだぞ!」
龍驤「おっしゃ! いくで、加賀!」
加賀「……嫌です」
右袖を龍驤につかまれ、左袖を鳳翔につかまれ連行されていく。
北方棲姫「面倒ダカラ嫌ダ」
ほっと胸を撫でおろす港湾棲姫、戦闘は避けられそうだ。
389 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/08/28(月) 21:45:06.93 ID:Av3ug9Vz0
龍驤「そう言うなって。キミが勝ったら電が震えるくらいええ艦載機やるからな」
北方棲姫【お姉ちゃん! お土産が増えるよ!】
護衛要塞に指示を出して港湾棲姫を連行する。
提督「お前はいかないのか?」
レ級「まぁ4対4でいいんじゃない」
アイスクリームに舌鼓を打ちながら回答する。
――演習――
瑞鶴「何なのその艤装」
加賀「黙りなさい」
平常の加賀型ではなく、長門型の艤装よりも際どい線を攻めていた。
赤城も金剛型に似た艤装だった。
極めつけは二人とも弓を持っていないことだ。
鳳翔「瑞鶴さん、いつかあなたにも後輩ができます。その時に備えてよく見ておくのですよ」
矢には式符が結ばれていた。
龍驤は弓を携えている。
瑞鶴「そもそも蒼龍先輩はいないし、龍驤は一航戦じゃないじゃん」
龍驤「まぁ、こんなこともあるっちゅーことで。じゃあ行ってくるわ」
沖に向かう4盃。
港湾棲姫「私タチハ海ニ出ラレナイ」
提督「この鎮守府前で備えてくれ。お前たちが防衛に失敗すると俺たちは住む場所がなくなるからな」
港湾棲姫「エ?」
提督「頼んだぞ!」
港湾棲姫「エ? エェ?」
応援団が楽器を打ち鳴らす。
艦娘を鼓舞するもの、深海棲艦を鼓舞するもの。
誰もが楽しそうだった。
提督「では、演習開始!」
合図とともに沖から啖呵切りが届いた。
龍驤「うちがいるから、これが主力艦隊やね! 一航戦、龍驤。 出撃するで!」
鳳翔「竜飛、出撃致します」
赤城「一航戦赤城、出ます!」
加賀「一航戦、出撃します」
390 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/08/28(月) 21:46:01.24 ID:Av3ug9Vz0
港湾棲姫は困っていた。
北方棲姫と引き分けかけた正規空母が鏑矢を飛ばしてくる。
その唸りは言霊となり爆戦を産み出していく。
レ級と引き分けかけた正規空母が式符を付けた矢を飛ばしてくる。
それは勅令の光を灯して、式神を乗せた艦載機を召喚していく。
港湾棲姫自身を足止めした改装空母が艦載機を飛ばしてこない。
代わりに推定41cm口径の三式弾を発射していく。
狙いはすべて北方棲姫だ。
そして北方棲姫は勝ち急ぎ、防御を全くしていなかった。
391 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:11:49.20 ID:ZC3QoPda0
レ級「こんなこともあるのね。姉姫様がこっちに防御を割くなんて」
無傷の鎮守府を見てつぶやいた。
大元帥「拠点防衛の姫君です。それに加えて彼からのお願いもありましたからね」
レ級「そうかしら」
大元帥「彼らの帰る場所が無事で何よりです」
レ級「帰る場所ねぇ」
392 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:13:03.87 ID:ZC3QoPda0
大元帥「ところで貴女方はどちらの国に帰るのでしょうか」
レ級「笑わせるわね、ちょびひげ。そんなものはないわよ。帰るのは暗くて冷たい海の底よ」
大元帥「そうですか。では諸々の決着がつきましたらこの国に帰ってきなさい」
レ級「はぁ? 正気なの?」
大元帥「……」
レ級「……でも。大丈夫なのかしら」
大元帥「……」
レ級「えっと」
レ級「陛下。御厚情賜ります」
姿勢を正して敬礼をした。
393 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:14:00.10 ID:ZC3QoPda0
日向「助けてくれないか。私たちではそろそろ防衛しきれない」
レ級「何よ、演習は終わったんじゃないの」
日向「見ていなかったのか? 演習はキミたちの勝利だ。ただ北方棲姫は龍驤一点狙いで仕留め損ねた」
レ級「……あの女、指輪を嵌めてから耐久力が上がってるじゃない」
日向「そうだ。僅かではあるが演劇の時よりも耐久性能が上がっている。北方棲姫は見誤ったようだ」
レ級「それでも姫ちゃんは勝ったんでしょ? なんであの娘は暴れているのよ」
日向「港湾棲姫が他3人を大破(轟沈判定)で仕留めたからだ」
レ級「つまりどういうこと?」
日向「演習のMVPは港湾棲姫だ。提督は電が震える程すてきな艦載機を港湾棲姫に手渡した」
日向「見るといい」
レ級「あー、姉姫様がうっとりしている。姫ちゃんに渡す気はなさそうね」
394 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:14:41.12 ID:ZC3QoPda0
北方棲姫壊「■■■■■■!」
レ級「さて、どうしようかしら」
レ級は大元帥を仰ぎ見る。
大元帥「防衛をお願いします。ただし北方棲姫を攻撃してはいけません。疲れるまで暴れさせておやりなさい」
レ級「さすがに無理よ」
大元帥「専守防衛が皇国の華です。それに、貴女にならできます」
レ級「宜候」
日向はこのやり取りを黙って見ていた。
レ級「日向遅いわ。置いてくからね?」
日向「それは困るな」
祭りは続く。
395 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:15:34.89 ID:ZC3QoPda0
―― 夜 ――
提督「どうだ龍驤。俺は計画通りに今日を終えることができたぞ」
龍驤「穴だらけの計画やったけど劇は大成功やったな。ウチはそんなキミを愛しとるで」
提督「五臓六腑に染み渡るなぁ。俺が皇国一の幸せ者だったか」
龍驤「よっしゃ、寝る準備できたよ」
提督「ありがとう。それよりウヰスキーなんかどうだ? 今日というこの日を祝いたい」
龍驤「ええから」
提督「日本酒にするか? ええい、どっちも持ってくか」
396 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:16:07.97 ID:ZC3QoPda0
龍驤「なぁ、こっち見て?」
397 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:17:09.58 ID:ZC3QoPda0
提督「応とも! おぅっ?」
龍驤「わからん事ないよな? ウチらカッコカリとは言え夫婦やで」
提督「……鉄兜はどこだったかな」
龍驤「そんなもんいらないよ」
龍驤「不束者ですがこれからもよろしくお願いします」
爆発四散! 龍驤の言葉は提督の爆発反応装甲を起動させた。
提督「我、夜戦に突入する!」
――――――
――――
――
398 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:17:49.41 ID:ZC3QoPda0
―― 電と鳳翔 ――
鳳翔「これですべて片付けられました」
電「ありがとうなのです。せっかくですので2人で呑みましょう。電が持ってきたのです」
鳳翔「では私もこちらを」
互いにメタノール瓶を差し出す。
電「あ」
鳳翔「あら」
電「今日はどうでしたか。最後まで通してみると司令官さんが本当にやりたかった劇が分かった気がするのです」
鳳翔「奇遇ですね、私にもわかりました。あの披露宴がすべてを物語ってます」
電「答え合わせしちゃいましょう」
鳳翔「はい、せーの」
399 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:19:47.17 ID:ZC3QoPda0
「「茶番劇」」
400 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:20:29.85 ID:ZC3QoPda0
電「『愛してる、龍驤。俺とケッコンしてくれ!』」
鳳翔「『ウチもキミのこと愛しとる。ケッコンお受けします』」
鳳翔「何年かけたんでしょうね、この言葉を言うのに」
電「もう思い出せないのです。それでもおめでたいのです」
鳳翔「乾杯ですね。音頭をお願いします」
電「はいなのです」
401 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:20:55.90 ID:ZC3QoPda0
「「この海の平和に」」
402 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:21:30.61 ID:ZC3QoPda0
おしまい
403 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/30(土) 08:45:13.20 ID:4Q4woYlHO
乙
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