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提督「劇をしたい」龍驤「あのさぁ、さっきからなんなの」
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336 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2016/12/19(月) 12:59:43.81 ID:cNACaCuX0
鳳翔「龍驤は、あの娘は私の妹です」
レ級「そう、引けないのね」
鳳翔「三式指揮連絡機!」
今度はレ級が不意うった特殊潜航艇の展開を潰された。
一度だけでなく二度も後の先を取られてしまい、とうとう戦艦の本能に灯がともる。
レ級「どうして、どうして! やるわね、本当にやるわね! いいわ、完璧な大破にしてあげる! だから……」
レ級「簡単に沈まないでね!」
歯をむき出しにして高らかに笑っていた。
鳳翔「笑いますか」
鳳翔はいつか来る日のために備えておいたとっておきさえここで使い切る覚悟を決めた。
337 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2016/12/19(月) 13:00:26.54 ID:cNACaCuX0
――レ級――
レ級「すごいわ、鳳翔!」
レ級よりも鳳翔の方が早く、レ級の攻撃はことごとく潰されていた。
それに対してレ級が決めた作戦はいたって単純だ。
攻め続けること。
鳳翔が早く攻撃しようともレ級の装甲を抜くことができないのであれば大きな問題はない。
攻撃手段を組み合わせて対処し続けてもいつかは矢が尽きることは明白。
レ級は鳳翔が見せた攻撃手段では対応できない角度からの攻撃を続けた。
338 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2016/12/19(月) 13:01:09.26 ID:cNACaCuX0
そしてついに。
鳳翔「弽が……」
レ級「それがなければもう弦は引けないわね」
鳳翔「舐めないでください!」
素手で取り掛け引き絞る。
レ級「その身を削ってまで戦う意志、見事だわ」
レ級は艦載機、特殊潜航艇、砲撃と持てる攻撃手段を全て展開する。
艦娘ではとうてい制御しきれない物量だった。
鳳翔「百式艦載機、九九式艦爆!」
99柱にも及ぶ英霊を式神として使役する。
鳳翔最大の戦力だった。
膨大な数と数のぶつかり合い、互いの技量と相まって戦闘の枠すら超えた時間が流れた。
339 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2016/12/19(月) 13:02:05.53 ID:cNACaCuX0
――百式の零――
レ級「よくやったわ、鳳翔」
鳳翔「……くぅ」
弽なしで引いた勝手は大破、最後の交戦で弓は弓の体をなしていない。
レ級「あなたはやりきった。胸を張って凱旋できるわ。さあ、ここから戻りましょう」
鳳翔「弓がなければ闘えないとでも?」
発艦は弓を引くに非ず。
その心が正しい節度を持つことこそ八節である。
340 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2016/12/19(月) 13:03:11.57 ID:cNACaCuX0
レ級「……っが」
霧散したかに見えた英霊たちを取り込み、消費する。
その圧倒的な熱量をもって、鳳翔はレ級に徒手空拳を叩きこむ。
爆撃の嵐を上回る打撃をレ級に叩き込み辺りは煙幕の様相となった。
召喚した英霊すらすりつぶす、外道の業。
牙を持たない皇国民を守るためであれば、外道と呼ばれても構わない。
鳳翔はとっくの昔に覚悟完了していた。
これが百式艦載機の零、零式防衛術だ。
341 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2016/12/19(月) 13:03:41.17 ID:cNACaCuX0
鳳翔「まさか零さえも……」
煙が晴れ、五体満足なレ級が現れた。
鳳翔は業の反動で轟沈寸前だった。
鳳翔「覚悟が足りなかったのでしょうか」
レ級「最強種である私と最小の空母であるあなた。もって生まれたものが違い過ぎたのよ」
鳳翔「そう……ですか」
レ級「安心なさい、鳳翔。あなたは始めから礼儀をわきまえていた。力を持たない口だけの艦娘でもなかった。あの空母の処遇は姉姫様にかけあってあげる。あなたの孤独な戦いは無駄ではなかったわ」
鳳翔「ふふ」
レ級「よかったわね」
鳳翔「いえ、そうではなく。あなたは私と交戦した瞬間にもうすでに詰んでいたのですから」
レ級「?」
鳳翔が倒れこむと同時に辺りは閃光に包まれた。
342 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/01/17(火) 12:40:18.78 ID:0R/1X8WH0
――引き分け――
ほんのわずかな時間だがレ級は眼を閉じていた。
呼びかけに応じて再び眼を開ける。
男「おい、姉ちゃん。ずいぶんと強いんだな」
レ級「あら? 何のことかしら?」
男「さっきの喧嘩のことだよ。突然吹っかけられてて心配したけどよ、見事に撃退じゃねぇか。大したもんだねぇ」
はっきりと思い出せないがどうやらレ級は喧嘩を仕掛けられて追い払ったらしい。
なぜか自分のことにも関わらず曖昧だった。
レ級「そうね。最強というのは目立つから」
男「それにしてもあんた別嬪さんだねぇ。肌もずいぶん白いし、異人さんかい?」
レ級「面白いことを言うわね。異人、か。なかなかいい表現かもしれないわ」
男「どうだい? 帰ったら俺っちの嫁にならないかい? 食うのには困らせないよ」
女「やめときなさいな。あんたじゃ役者不足もはなはだしいわ」
男「なんてことを言うんだい。おや、あんたもずいぶん別嬪さんだねぇ」
女「あらそう? 悪い気はしないわね」
343 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/01/17(火) 12:40:46.91 ID:0R/1X8WH0
レ級は改めて周囲を見渡した。
どうやらやつれてぼろをまとった人間がたくさんいるようだった。
疲れ切った表情は実際に疲れているからだろう。
それでも彼らの目は輝いていた。
彼らに何があって、これから何があるのだろうか。
ぼんやりと考えていたレ級は再び呼びかけられた。
女「あのぉ、お姉さん。私たち結婚することになりました」
レ級「キャハハ、おめでとう。決断が早いのはいいことよ」
男「それでよう、あんたに頼みがあるんだが。俺っちの会社で働かないか? これからは人手が必要だし、あんたみたいな強い別嬪さんがいれば男でも集まると思うんだよ」
女「女の人に頼りっぱなしじゃないのよ」
男「馬鹿女郎! 一億総玉砕が崩れ去ったんだ。次は一億総生産の時代だよ、男も女も関係ないねぇ」
レ級「いいわね、とてもいいわ」
男「おっ? 働いてくれるかい? 悪いようにはしないよ」
レ級「いえ、私に何かを創ることはできないわ。けど、あなた達のことは護ってあげる」
女「じゃあどうするの?」
レ級「私は海軍で戦いましょう。ありとあらゆる敵から護ってあげる」
男「それはいいな。別嬪さん頼りにしているぜ!」
レ級「えぇ。もっーと私に頼っていいのよ?」
レ級の口からは至極当然のようにこの言葉が発せられた。
女「早く着かないかしらね」
344 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/01/17(火) 12:41:26.50 ID:0R/1X8WH0
レ級「ところであなた達はどこに向かっているのかしら?」
男「面白いことを言うねぇ。戦争が終わって、これから国に帰るところじゃねぇか」
女「そうよ。お船にのって帰っているところじゃない」
レ級「そうだったのね、そんな気もしてきたわ。これはなんと言うなの艦かしら」
男「彼女は復員輸送艦」
女「鳳翔です」
レ級「そう、いい名前ね」
戦術は遷移していく。
戦艦による艦隊決戦。
空母による航空戦。
鳳翔「そして情報戦に至るのです。あなたの魂の輝きにつけ込ませて頂きました」
茫然自失しているレ級と無様に這いつくばったままの鳳翔。
鳳翔「このような出会いでなければ、あなたとは間違いなく……言うのはやめましょう」
気を失うまではこのままレ級を制すことができる。
その後は完全無防備になってしまうが時間稼ぎは十分だろう。
鳳翔は自身の意志を押し通すことができた。
345 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/01/24(火) 19:59:46.59 ID:ePqt4+4U0
――完全敗北――
艦攻員「先に往きます!」
艦戦員「先に往きます!」
「龍驤」を召喚して「英霊」を召喚してもなお、北方棲姫の堅牢な護りを突破することはできなかった。
北方棲姫が島を一つ展開し、その防御機構は中心に近づくほどに密になっている。
島の外周部に損害を与えたとしても、姫級特有の保有資源により修復が繰り返されてしまう。
針山のような地上砲火は次々と艦載機に突き刺さっていた。
古賀の零戦も例外ではなく、潤滑油系統を打ち抜かれ機体から油が漏れだしていた。
この状態になっても、いまだ撃墜には至らず。
北方棲姫の意識はさらに集中する。
あのゼロを取り返すために。
346 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/01/24(火) 20:00:26.13 ID:ePqt4+4U0
龍驤「……」
北方棲姫の性能であればさらに撃墜されても不思議ではなかった。
龍驤の優位性は北方棲姫の狙いを把握していることだった。
必要以上に古賀の零戦に固執しているため、攻撃が単調になっている。
龍驤は古賀を囮にして、英霊たちを犠牲にしてようやく辿り着いた。
多くの英霊が送還されてしまったため、「龍驤」の維持は限界に近かい。
龍驤自身も外法を適応し続けた結果、姿は白く色褪せその眼からは金色の光が漏れていた。
新米員「ここまでか」
とうとう古賀の零戦はエンジンを停止した。
347 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/01/24(火) 20:01:26.01 ID:ePqt4+4U0
北方棲姫は破顔して、両手を広げて迎える姿勢になる。
そして龍驤は北方棲姫の意識の隙間を捉えた。
艦攻の数も質もタイミングも、北方棲姫を屠るには十分すぎた。
龍驤「ぃやったぁー!! やったでぇ! うち大活躍や! 褒めて褒め……」
完全に意識を取り戻す。
龍驤が受けた命令は何だったか。
龍驤が守るべきものは何だったか。
龍驤は誰に褒めてほしかったのか。
348 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/01/24(火) 20:02:13.64 ID:ePqt4+4U0
北方棲姫「アァアア!!」
龍驤の艦攻隊は魚雷を投下しなかった。
代わりに北方棲姫の地上砲火に全滅させられる。
龍驤が召喚した英霊は残り1柱、もう「龍驤」を維持することはできない。
龍驤も光を捉えられず、音が擦れてきた。
北方棲姫「アハ!」
再び両手を広げ、龍驤最後の艦載機を迎え入れる準備を整えた。
磨き上げられた滑走路だ、湿地などとは比べものにならない着陸心地を保障しよう。
349 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/01/24(火) 20:02:50.18 ID:ePqt4+4U0
新米員「ははは、敵に情報をもらすわけには行かないからな」
古賀は沈みゆく龍驤へ着艦した。
龍驤「ごめんな、古賀。またキミにしんどい思いをさせたわ」
新米員「何を言うか。自分はこうして龍驤に戻ることができた。恨み辛みがあるわけなかろう」
龍驤「そう言ってくれんのはありがたいわ」
新米員「ただな、今の貴様は女としての幸せも享受できるはずだった。それだけが無念だな」
龍驤「そうかぁ」
新米員「それでは先に往く!」
古賀は光となって送還された。
龍驤は何も見えず聞こえない。
350 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/01/24(火) 20:05:10.15 ID:ePqt4+4U0
「提督、もう一目会ってから、ウチ壊れたかったよ……」
351 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/01/24(火) 20:07:14.23 ID:ePqt4+4U0
龍驤:轟沈
352 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/02/01(水) 21:45:45.67 ID:GgwBG6yP0
――港湾棲姫――
港湾棲姫「オ前ハ一体何ヲシタカッタンダ?」
提督「こっちを見ないで北方棲姫を見てやれ。何でお前たちは劇を見ようとしないんだ」
港湾棲姫「阿呆カ? オ前ノ艦娘ガ沈ンダンダ。何ヲ呑気シテイル」
提督「阿呆はお前たちだ。龍驤は一部も隙もなく劇を遂行している。当然、北方棲姫もだ。その素晴らしい劇を何故見ようとしない」
港湾棲姫「呆レテ物モ言エナイ。艦娘ハ沈ンダラ終ワリダ。アレ程高練度ノ戦力ヲ失ッテマデ劇ヲシタイノカ」
提督「失うだと? 龍驤は轟沈しようとも必ず俺の元へ戻ってくるといった。あいつは決してできないことを口にしない。俺は龍驤を信じている」
港湾棲姫「艦娘ニソレハ有リ得ナイ。奴モ憐レダナ。オ前ノ様ナ無能ノ所為デ沈ンダ。オ前ニハ何度モ助ケル機会ガアッタ。劇ノ中止、ソシテオ前ガ発令シテイル戦闘禁止ノ解除ダ。戦艦ニ巡洋艦、空母ニ駆逐艦。劇ニ参加シテイナイ艦娘ヲ導入スレバ奴ヲ回収デキタダロウ」
353 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/02/01(水) 21:46:29.83 ID:GgwBG6yP0
長門「その通りだ。なぜ我々に指示を出さなかった! なぜ龍驤を沈めた!!」
絶対の命令権により縛り付けられていたため仲間の轟沈をただ見ているだけだった。
何もできず、黒鉄時代と同じ様にただ見ているだけしかできなかった。
提督「長門よ、お前は姫級を侮っている。俺自慢の空母3人が港湾棲姫1人によって壊滅的なダメージを負った。加減をされた上でだ。そこに追加戦力を投入すれば加減すらなくなる。戦闘禁止はお前たちを守るためだ」
長門「私が簡単に沈むとでもいうのか?」
提督「姫級とは天災に等しい。人事を尽くした程度で防げるものではない」
長門「ではなぜ龍驤を守ってやらなかった。奴が、あなたの一番だったのではないか」
提督「その龍驤が劇をやり通すと言った。俺がそれを信じなくてどうなる」
長門「しかし、提督!」
提督「もう黙れ」
354 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/02/01(水) 21:47:16.29 ID:GgwBG6yP0
長門は強制的に口を閉ざされた。
絶対命令である『提督指令』には決してあらがえない。
提督がこれを強行したことはなかったため、長門は悔しさと混乱の渦に巻き込まれた。
提督「逆に俺はお前たちに疑問を持っている。なぜお前たちは仲間を信じない」
長門と港湾棲姫それぞれに語る。
提督「龍驤が嘘を言ったことがあるのか? 冗談は言う奴だが、仲間の命に係わるような冗談を言ったことがあるのか?」
長門は話せなかったが、否定の意志を伝えた。
355 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/02/01(水) 21:48:00.39 ID:GgwBG6yP0
提督「港湾棲姫よ、北方棲姫はここに何をしに来た? 俺が劇への出演を依頼して、それに応えたんだぞ?」
港湾棲姫「ダカラドウシタ」
提督「戦闘をしに来たわけではないだろうが。それをレ級もお前も劇に介入しようとしやがって」
港湾棲姫は怒りの顔から困った顔になってしまった。
言っている意味が本当に分からなかったからだ。
そもそも先に仕掛けたのは龍驤の方ではなかったか。
姫は戦艦に視線を向けてみたが、同じように困った顔をしていた。
根本的なところで見解の相違が存在している。
提督「いいか、よく聞け。お前たちは娘のなりをして娘ではなく、艦の能力を持ちながら艦ではない異形の存在だ。仲間のことだけでなく自分自身すら信じられていないお前たち艦娘を、いったい誰が信じるのだ?」
提督の言葉は狂った内容に思えたが、姫と戦艦は互いに見合う。
見合った後、言葉の続きに耳を傾けた。
356 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/02/01(水) 21:48:38.30 ID:GgwBG6yP0
提督「俺だ! 提督である俺が信じている!!」
357 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/02/01(水) 21:49:15.54 ID:GgwBG6yP0
提督は、はっきりと一切疑いもせずに声を上げる。
提督「俺は龍驤と北方棲姫を信じている。盲信などではない。彼女達こそこの世界の特異点だからだ」
それだけ言い終わると、提督は劇の鑑賞に戻った。
大元帥「君達も座りたまえ。長門君はレ級君の席に座るといい」
長門「はっ!」
予想外の声に、長門は提督の命令すら越えて返事をすることができた。
そしてその敬礼は完璧だった。
大元帥「港湾棲姫君も手を下して座るといい」
港湾棲姫「……ン?」
彼女もまた目元に手を当てており、それは敬礼に見えた。
358 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/02/01(水) 21:49:49.15 ID:GgwBG6yP0
北方棲姫「■■■■■■■■■」
終劇まであと少し。
359 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/13(月) 17:25:41.43 ID:PzcqTtS40
にわ
360 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/02/14(火) 19:08:07.82 ID:5+8L6NsS0
あ
361 :
◆zqJl2dhSHw
[Sage saga]:2017/03/11(土) 11:30:45.90 ID:7DCpxhgO0
Test
362 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/03/19(日) 23:12:59.53 ID:Vq0iMlJH0
ーー終劇ーー
北方棲姫「■■■■■■■■■」
北方棲姫は劇を完遂するため爆撃機に指示を出した。
丸くてカワイイ爆撃機は次々と海中へ飛び込み戦利品を鹵獲する。
格好いい艦戦とそれを格好良く操った空母だ。
北方棲姫は部下に台詞を促した。
護衛要塞(北方棲姫属)「『格納庫ヲ用意セヨ。艦載機ガ100機以上格納デキル規模ガイイ』」
北方棲姫「『ゼロガサビナイヨウニネ』」
戦利品を抱えたまま呟く。
北方棲姫「『ウン。ワタシ、チョットツヨイカモ』」
表情は読み取りにくいが、満足気だった。
見せ場を演り切った事に加えて、生まれて初めて観客から喝采があったからだろう。
観客は信じがたいほど高水準な演技を見て狂喜乱舞寸前だ。
艦娘と姫は在り得ない状況に眼を疑っていた。
轟沈しているにも関わらず、彼女はそこに存在している。
北方棲姫に抱えられてそこにいる。
暗転
語り部は決して遅くならなかった。
未だ劇は続いている。
ならば速やかに進めなければならない。
第六駆逐隊が無傷赤疲労という極限状態の空母を無理やり連れて行く。
暗転
鶴姉妹が演じ終える。
提督「これにて終劇!」
住民の拍手と共に幕を閉じた。
363 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/03/27(月) 15:47:38.47 ID:RE5jK4ru0
――船渠――
龍驤「あぁ、これが地獄か。ウチとこの船渠そっくりや」
北方棲姫「オ前ノトコロノ船渠ダ」
龍驤「キミは……、ウチは沈んだんやな」
北方棲姫「ソウダ。ゼロ返セ」
龍驤「そうやったな、チュウ! どこにおんのー?」
新米員「うわーん、姐さん! 生きててよかったっす!」
龍驤「キミも生きててよかったわ。この娘にゼロを返したって」
新米員「いいんすか? 提督に許可を取ってないっす」
龍驤「大丈夫や。これ以上の醜態は見せられんからな」
新米員「了解っす! しっかり磨いたゼロっす!」
364 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/03/27(月) 15:48:18.86 ID:RE5jK4ru0
北方棲姫「……レップウモヨコセ」
龍驤「烈風はちょっと待ってくれん? 隼鷹にゆうとくわ」
北方棲姫「ウン」
龍驤「キミはええなぁ。言いたいこと素直に言えて」
北方棲姫「オ前モ言エバイイ」
龍驤「そうやな、今度からはそうするわ。手遅れやけどな」
提督「龍驤! 起きたか!?」
龍驤「おー、起きたでー。真っ裸やからいきなり入らんといて」
提督「む、それはすまなかった。しかし、どうしても言いたくてな」
龍驤「勝手に戦闘に入ったことは謝るわ。謝ってどうにかなるもんでもないけどな」
提督「お前らには俺の指示なしでの戦闘許可を与えているだろう。それは不問だ」
龍驤「じゃあなんやろな」
提督「見事な劇が遂行できた。俺はお前を誇りに思う」
龍驤「かなわんなー。なぁ、キミ。言いたいことがあるんやけど」
提督「劇の前に言っていたやつだな。なんだ?」
365 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/03/27(月) 15:49:17.43 ID:RE5jK4ru0
「ウチは君のことが大好きや」
366 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/03/27(月) 15:49:44.18 ID:RE5jK4ru0
提督「そうか。教えてくれてありがとう。閉会式はもうすぐだからな」
龍驤「うん。じゃあ、またあとで」
提督は船渠を後にする。
龍驤「あー、ようやく言えたわ」
北方棲姫「ソレダケカ?」
龍驤「言ってみたら意外と大したことなかったわ。もっと早うゆうとけばよかった」
入渠が終わり偽装を身に着ける。
龍驤「ここまで連れてきてくれてありがとうな。そろそろ閉会式に行くで」
北方棲姫「アイツラハツガイダロウ?」
新米員「その通りっす。姐さんは、いまだに勘違いしてるっす」
367 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/03/27(月) 15:50:11.48 ID:RE5jK4ru0
――閉会式――
提督「……主演女優賞、瑞鶴。講評をいただきます」
大元帥「最後まで力強い演技でした。劇終了後の大立ち回りも大変元気があってよろしい」
瑞鶴「あ、ありがとうございます」
提督「瑞鶴には勲章を贈呈する。また、劇終了後に港湾棲姫に戦闘を仕掛けたことに対して1か月の謹慎処分とする」
「「ははははは」」
瑞鶴「ちょっ、提督さん。あれは不可抗力だって」
港湾棲姫「イタカッタ」
瑞鶴「ごめんなさい」
大元帥「過ちて改めざる是を過ちと謂う。よい姿勢ですよ、瑞鶴君」
瑞鶴「はい!」
368 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/03/27(月) 15:52:00.30 ID:RE5jK4ru0
提督「ありがとうございます。次に助演女優賞、北方棲姫。講評をいただきます」
大元帥「不慣れな環境にも関わらず淑女たる振る舞い。関心いたしました」
北方棲姫「ウン」
提督「北方棲姫には、零戦を21型、52型、53型を贈呈する。なんだ? 烈風もだと? 追加で烈風を贈呈する」
北方棲姫「アリガトウ!」
当然、拍手喝采だった。
提督「さて、ここからが本題だ。龍驤、前に来てくれ」
住民はすべて姿勢を正す。
龍驤「なんやろな。ウチも謹慎処分やろか」
提督「この劇はまさにこの時のために用意したものだ」
龍驤「もったいぶらんと、ほらほら」
提督「そうだな。龍驤!」
龍驤「なぁに?」
369 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/03/27(月) 15:53:58.19 ID:RE5jK4ru0
「愛してる。俺とケッコンして欲しい」
370 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/04/26(水) 10:47:17.43 ID:RJoQiUpA0
test
371 :
◆zqJl2dhSHw
[Sage saga]:2017/05/26(金) 22:05:59.70 ID:pOg+zNvp0
Test
372 :
◆zqJl2dhSHw
[Sage saga]:2017/06/25(日) 17:26:24.24 ID:J2OxL0pW0
Test
373 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:05:07.78 ID:gFcN22mA0
この言葉と共に指輪を艦娘へ贈ることは、提督として最重要事項の一つだ。
証人はこの場にいる全員。
親としての大元帥を筆頭に住民、仲間、そして敵までもがここにいる。
374 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:06:27.71 ID:gFcN22mA0
空気が読めない龍驤ではなかった。
少し困った顔をした後、艦娘特有の完璧な笑顔を作る。
龍驤「あははー、ありがとうな。うん、ウチはわかっとったで」
完璧な笑顔のまま続ける。
龍驤「限界練度になったんはウチが最初やったからな。上限解放の兵装、ありがたく貰っとくよ」
笑顔が痛々しい。
龍驤「ウチはキミの一番大事な兵器や。たとえこの身が朽ちても欠片も残らずキミのものや」
375 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:08:55.98 ID:gFcN22mA0
龍驤「けど、電も鳳翔も限界練度やで。北上ももうすぐやろ? なぁ、キミ。ウチらの本分は皇国の守護や、みんなにもちゃんとあげてな?」
大元帥の目の前でこの発言は正しい、正しすぎるくらいだ。
艦娘としての本心でもあった。
求められるのは強さだ。
限界を超えられるのであれば全てのものを対価にできる。
376 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:10:35.66 ID:gFcN22mA0
龍驤はその本心で本音を塗りつぶした。
先の劇で自分の感情を最優先してしまったことが、龍驤を自罰的にしてしまっている。
空気が淀む。
護衛要塞すら眉をひそめていた。
377 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:12:32.51 ID:gFcN22mA0
空気が読める提督ではなかった。
提督「俺たちは皇国の守護者だ。戦力強化大いに結構。当然、電にも鳳翔にも、続く艦娘にも指輪を贈ろう」
龍驤はまだ完璧な笑顔を保つ。
提督「だがこの指輪だけはお前に贈ると決めていた。何故だかわかるな?」
龍驤「全然わからんよ、キミ」
378 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:15:06.18 ID:gFcN22mA0
提督「これだけは任務で手に入れた、大本営から支給されたものだからだ!」
龍驤「それは他のと違うん?」
提督「全く違う! いいか、龍驤。これだけは提督と艦娘の名前が正式な記録として海軍に残る」
龍驤の笑顔が崩れ真顔になる。
379 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:17:22.33 ID:gFcN22mA0
提督「なぁ、龍驤。俺たちは皇国を守護するための兵器だ。戸籍なんてものはないからな。皇国民とは違って婚姻という記録も一切合切何も残せない」
提督「これだけだ! この指輪だけが唯一、記録として残すことができるものなんだ!」
龍驤は泣きそうな顔をする。
艦として娘として、任務も規則も全うして上でこんなにも想われていた。
知っていたつもりが、まだ足りなかった。
380 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:21:32.21 ID:gFcN22mA0
龍驤「あのさ……キミ、うちの事どう思うてるの? 今、この場でちゃんと教えてくれん?」
提督「愛してる。これまでもこれからもずっとだ」
龍驤「そうかぁ。ウチも……キミのことが大好きや」
とうとう龍驤は左手を差し出した。
381 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:23:18.22 ID:gFcN22mA0
ケ・ッ・コ・ン・カ・ッ・コ・カ・リ
―艦娘と強い絆を結びました。―
382 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:24:09.43 ID:gFcN22mA0
一時の静寂。
北方棲姫「オメデトウ」
手甲は付けたままのため、いまいちよく聞こえない拍手が送られた。
やがて彼女を中心に拍手は速やかに広がっていった。
383 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:28:05.92 ID:gFcN22mA0
大元帥「まだ終わりません。こちらに署名をしなさい」
提督「はい」
書類一式にサインをする。
大元帥「無理をおして来た甲斐があるというものです。最後に私が名前を呼ぶので返事をしなさい。その後に一言贈ります」
異様な重圧が界を満たし、大元帥は光を放つ。
384 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:29:51.11 ID:gFcN22mA0
大元帥「龍驤型正規空母、龍驤」
龍驤「はい」
385 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:30:52.15 ID:gFcN22mA0
大元帥「神須佐能(カンムスサノヲ)計画零号」
提督「はい」
386 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:32:12.54 ID:gFcN22mA0
「朕、両名ノケッコンヲ認ム」
387 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/07/06(木) 21:33:34.29 ID:gFcN22mA0
承認であり、祝詞であり、祝言である正真正銘の勅令だった。
388 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/08/28(月) 21:08:06.71 ID:Av3ug9Vz0
――第一航空戦隊ソウリュウ編成の演習――
披露宴で泣くものもいれば笑うものもいた。
概ね陽気な空気ではあった。
加賀「赤城さんも泣くなんて。確かにこれは喜ばしいことです」
赤城「いえ、そうではなく。陛下の御前で彼奴を屠れなかったことが悔しくて」
空気を凍り付かす赤城の発言。
そして凍り付く港湾棲姫。
彼女は狙われている。
龍驤「あのさぁ、赤城。さすがにありえんやろ。どんなメンタルしとるの?」
提督「ふむ、確かに直接の戦闘はできなかったからな。ならば演習だ」
提督「深海棲艦に演習を願おう。姫級が相手だからどんと胸を借りていけ」
北方棲姫「イヤ、オ前ラハ絶対ニ勝テナイカラ」
ふよふよと顔の前で手を振る。
提督「そう侮るなよ。こちらの編成は一航戦でいこう」
漣「キタコレ!」
潮「漣ちゃん、絶対に私たちじゃないから」
提督「第一航空戦隊ソウリュウ編成で挑むぞ!」
牙を剥く赤城。その顔にはもう涙は残っていない。
そしてもう一人。
レ級「鳳翔、瓶がくだけたんだけど」
酌をしていた瓶を粉々に砕く鳳翔。
口元は嗤っている。
加賀「嫌です」
龍驤「うちもいやや」
提督「龍驤、頼んだぞ!」
龍驤「おっしゃ! いくで、加賀!」
加賀「……嫌です」
右袖を龍驤につかまれ、左袖を鳳翔につかまれ連行されていく。
北方棲姫「面倒ダカラ嫌ダ」
ほっと胸を撫でおろす港湾棲姫、戦闘は避けられそうだ。
389 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/08/28(月) 21:45:06.93 ID:Av3ug9Vz0
龍驤「そう言うなって。キミが勝ったら電が震えるくらいええ艦載機やるからな」
北方棲姫【お姉ちゃん! お土産が増えるよ!】
護衛要塞に指示を出して港湾棲姫を連行する。
提督「お前はいかないのか?」
レ級「まぁ4対4でいいんじゃない」
アイスクリームに舌鼓を打ちながら回答する。
――演習――
瑞鶴「何なのその艤装」
加賀「黙りなさい」
平常の加賀型ではなく、長門型の艤装よりも際どい線を攻めていた。
赤城も金剛型に似た艤装だった。
極めつけは二人とも弓を持っていないことだ。
鳳翔「瑞鶴さん、いつかあなたにも後輩ができます。その時に備えてよく見ておくのですよ」
矢には式符が結ばれていた。
龍驤は弓を携えている。
瑞鶴「そもそも蒼龍先輩はいないし、龍驤は一航戦じゃないじゃん」
龍驤「まぁ、こんなこともあるっちゅーことで。じゃあ行ってくるわ」
沖に向かう4盃。
港湾棲姫「私タチハ海ニ出ラレナイ」
提督「この鎮守府前で備えてくれ。お前たちが防衛に失敗すると俺たちは住む場所がなくなるからな」
港湾棲姫「エ?」
提督「頼んだぞ!」
港湾棲姫「エ? エェ?」
応援団が楽器を打ち鳴らす。
艦娘を鼓舞するもの、深海棲艦を鼓舞するもの。
誰もが楽しそうだった。
提督「では、演習開始!」
合図とともに沖から啖呵切りが届いた。
龍驤「うちがいるから、これが主力艦隊やね! 一航戦、龍驤。 出撃するで!」
鳳翔「竜飛、出撃致します」
赤城「一航戦赤城、出ます!」
加賀「一航戦、出撃します」
390 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/08/28(月) 21:46:01.24 ID:Av3ug9Vz0
港湾棲姫は困っていた。
北方棲姫と引き分けかけた正規空母が鏑矢を飛ばしてくる。
その唸りは言霊となり爆戦を産み出していく。
レ級と引き分けかけた正規空母が式符を付けた矢を飛ばしてくる。
それは勅令の光を灯して、式神を乗せた艦載機を召喚していく。
港湾棲姫自身を足止めした改装空母が艦載機を飛ばしてこない。
代わりに推定41cm口径の三式弾を発射していく。
狙いはすべて北方棲姫だ。
そして北方棲姫は勝ち急ぎ、防御を全くしていなかった。
391 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:11:49.20 ID:ZC3QoPda0
レ級「こんなこともあるのね。姉姫様がこっちに防御を割くなんて」
無傷の鎮守府を見てつぶやいた。
大元帥「拠点防衛の姫君です。それに加えて彼からのお願いもありましたからね」
レ級「そうかしら」
大元帥「彼らの帰る場所が無事で何よりです」
レ級「帰る場所ねぇ」
392 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:13:03.87 ID:ZC3QoPda0
大元帥「ところで貴女方はどちらの国に帰るのでしょうか」
レ級「笑わせるわね、ちょびひげ。そんなものはないわよ。帰るのは暗くて冷たい海の底よ」
大元帥「そうですか。では諸々の決着がつきましたらこの国に帰ってきなさい」
レ級「はぁ? 正気なの?」
大元帥「……」
レ級「……でも。大丈夫なのかしら」
大元帥「……」
レ級「えっと」
レ級「陛下。御厚情賜ります」
姿勢を正して敬礼をした。
393 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:14:00.10 ID:ZC3QoPda0
日向「助けてくれないか。私たちではそろそろ防衛しきれない」
レ級「何よ、演習は終わったんじゃないの」
日向「見ていなかったのか? 演習はキミたちの勝利だ。ただ北方棲姫は龍驤一点狙いで仕留め損ねた」
レ級「……あの女、指輪を嵌めてから耐久力が上がってるじゃない」
日向「そうだ。僅かではあるが演劇の時よりも耐久性能が上がっている。北方棲姫は見誤ったようだ」
レ級「それでも姫ちゃんは勝ったんでしょ? なんであの娘は暴れているのよ」
日向「港湾棲姫が他3人を大破(轟沈判定)で仕留めたからだ」
レ級「つまりどういうこと?」
日向「演習のMVPは港湾棲姫だ。提督は電が震える程すてきな艦載機を港湾棲姫に手渡した」
日向「見るといい」
レ級「あー、姉姫様がうっとりしている。姫ちゃんに渡す気はなさそうね」
394 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:14:41.12 ID:ZC3QoPda0
北方棲姫壊「■■■■■■!」
レ級「さて、どうしようかしら」
レ級は大元帥を仰ぎ見る。
大元帥「防衛をお願いします。ただし北方棲姫を攻撃してはいけません。疲れるまで暴れさせておやりなさい」
レ級「さすがに無理よ」
大元帥「専守防衛が皇国の華です。それに、貴女にならできます」
レ級「宜候」
日向はこのやり取りを黙って見ていた。
レ級「日向遅いわ。置いてくからね?」
日向「それは困るな」
祭りは続く。
395 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:15:34.89 ID:ZC3QoPda0
―― 夜 ――
提督「どうだ龍驤。俺は計画通りに今日を終えることができたぞ」
龍驤「穴だらけの計画やったけど劇は大成功やったな。ウチはそんなキミを愛しとるで」
提督「五臓六腑に染み渡るなぁ。俺が皇国一の幸せ者だったか」
龍驤「よっしゃ、寝る準備できたよ」
提督「ありがとう。それよりウヰスキーなんかどうだ? 今日というこの日を祝いたい」
龍驤「ええから」
提督「日本酒にするか? ええい、どっちも持ってくか」
396 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:16:07.97 ID:ZC3QoPda0
龍驤「なぁ、こっち見て?」
397 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:17:09.58 ID:ZC3QoPda0
提督「応とも! おぅっ?」
龍驤「わからん事ないよな? ウチらカッコカリとは言え夫婦やで」
提督「……鉄兜はどこだったかな」
龍驤「そんなもんいらないよ」
龍驤「不束者ですがこれからもよろしくお願いします」
爆発四散! 龍驤の言葉は提督の爆発反応装甲を起動させた。
提督「我、夜戦に突入する!」
――――――
――――
――
398 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:17:49.41 ID:ZC3QoPda0
―― 電と鳳翔 ――
鳳翔「これですべて片付けられました」
電「ありがとうなのです。せっかくですので2人で呑みましょう。電が持ってきたのです」
鳳翔「では私もこちらを」
互いにメタノール瓶を差し出す。
電「あ」
鳳翔「あら」
電「今日はどうでしたか。最後まで通してみると司令官さんが本当にやりたかった劇が分かった気がするのです」
鳳翔「奇遇ですね、私にもわかりました。あの披露宴がすべてを物語ってます」
電「答え合わせしちゃいましょう」
鳳翔「はい、せーの」
399 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:19:47.17 ID:ZC3QoPda0
「「茶番劇」」
400 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:20:29.85 ID:ZC3QoPda0
電「『愛してる、龍驤。俺とケッコンしてくれ!』」
鳳翔「『ウチもキミのこと愛しとる。ケッコンお受けします』」
鳳翔「何年かけたんでしょうね、この言葉を言うのに」
電「もう思い出せないのです。それでもおめでたいのです」
鳳翔「乾杯ですね。音頭をお願いします」
電「はいなのです」
401 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:20:55.90 ID:ZC3QoPda0
「「この海の平和に」」
402 :
◆zqJl2dhSHw
[sage saga]:2017/12/30(土) 07:21:30.61 ID:ZC3QoPda0
おしまい
403 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/12/30(土) 08:45:13.20 ID:4Q4woYlHO
乙
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