鳳翔「あゝ栄光の、空母機動部隊!」 【お題募集】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

3 : ◆GoPzFNH1CI [saga sage]:2015/04/23(木) 02:27:28.34 ID:5RXWDyN00


〜鎮守府の愉快な仲間たち〜

(改二実装済み艦娘は基本改造済みです)


・提督

正規空母6隻を指揮する。鳳翔と鎮守府の皆が好き。

指輪は鳳翔と6人娘に渡しているが、鳳翔以外とは家族愛以上に発展していない。

奥手だったが勇気を振り絞って鳳翔と結ばれ、鎮守府に砂糖を振りまく。

例の悪夢の事件の後、鳳翔への溺愛っぷりに拍車がかかった。

個人的には「図書館戦争」の堂上教官と小牧教官を足して2で割ったイメージ。

2人とも純情なのでハーレムに到達する敷居は少々高い。


・鳳翔

鎮守府のお艦にして提督の正妻。提督と、空母6人娘と、鎮守府の皆が好き。

料理はじめ各種の家事、航空戦から夜戦(意味深)までなんでもござれの超人。練度はカンスト済。

ケッコンから時間が経ち、お互い奥手だった提督とも毎日一緒に寝るなど、遠慮なくベッタリする。

悪夢の内容は覚えておらず、急にひっついてくるようになった鎮守府の皆に戸惑う。

ただし現代的なセンスには疎い。最近少しずつファッションを勉強している。
4 : ◆GoPzFNH1CI [saga sage]:2015/04/23(木) 02:28:31.92 ID:5RXWDyN00

・赤城

6人娘の長女的立場として日々奔走する。鎮守府の皆と、鳳翔のご飯が好き。

戦場で高揚し易かった性格も、鳳翔の教育(物理)で冷静さを保つようになる。

今では正規空母最高練度として、名実ともに機動部隊のトップを務める。

提督の背中を押して鳳翔を助ける。提督を諦めたわけではなく、隙あらばアプローチをかけてくる。


・加賀

一航戦の誇りを胸に後輩たちを引っ張る、面倒見のいいお姉さん。

プライドが高かった性格も今ではほぼ丸くなり、ほんの少しだけ泣き虫な本性が出るようになる。

翔鶴や瑞鶴とは普通に仲良し。一緒の部屋で寝たりすることも。

今のところ提督には、尊敬以上の感情はあんまりない。ここから恋愛に発展するには……?


・蒼龍

6人娘で赤城の次に着任、提督との付き合いも長い。

鳳翔は正妻として敵わないと認めつつも、提督のことは未だに好き。

2号の座を目指して、今日も家事の腕を磨いて健気に頑張る。

個人的性格が掴みづらい子ナンバー1。何かしらキャラ付けをしてあげたい。


・飛龍

鎮守府の皆の仲を取り持つしっかり者。提督や鳳翔からの信頼も厚い。

基本的な家事スキルは身に付いており、また現代っ子のセンスも持っているため女子力は高め。

家族の和を何よりも大切にする。提督と鳳翔が幸せにしているところを見るのが好き。

提督は恋愛対象にするには若すぎるため、家族から恋人に発展するハードルは一番高いと思われる。


・翔鶴

先輩の後を追いかけて日々努力する、6人娘の薄幸美少女担当。憧れは加賀先輩。

練度は充分なものの前世からの枷が抜けきっておらず、日常でも時折ドジっ子っぷりを発揮する。

自分の不運をもカバーする機動部隊の運用で、提督を心から信頼し、いつしか好きになる。

提督を諦めきれないが、鳳翔の圧倒的正妻感の前にぐぬぬの日々。嗚呼。


・瑞鶴

6人娘で一番最後に着任したが、艦載機運用のポテンシャルは逸品で、すぐに皆に追いついた天才型。

時折毒舌が飛び出したりするが、鳳翔や家族を大切にする気持ちは人一倍強い。

着任当初は加賀といがみ合ったりしたが、今では背中を預けあうまでに仲良くなる。紆余曲折はいずれ。

加賀と同じく、提督へは尊敬の感情が一番強い。恋愛のきっかけは出てくるのか。
5 : ◆GoPzFNH1CI [saga sage]:2015/04/23(木) 02:31:07.90 ID:5RXWDyN00

話の都合上、軽空母は登場していません。

今までの出番が少なすぎるため、艦娘が増えたり減ったり、性格が変更される可能性もあります。


長門:連合艦隊旗艦。今のところながもんさんになる予定はない。可愛い物好きを隠さないタイプ。

陸奥:出番が全然なかったため扱いに困る。これからのエピソードでキャラ付けしていければ。

扶桑:鎮守府最古参の戦艦。優しくて面倒見もいいので、駆逐艦からも慕われる。

山城:改二になってから運は改善したものの口癖は抜けない。そのせいで不幸を呼び寄せている。

摩耶:重巡最古参。鳳翔からこっそりと数々の手ほどきを受け、女子力はかなり高い。

川内:ふざけて印を組んだりしてみたら本当に分身出来るようになってしまった。家事はかなり得意。

神通:軽巡最古参。川内と共に、鎮守府初期の前線と家事を支えたしっかり者。特技は肢曲。

那珂:実は練度は6人娘に次いで高い。分身の数を増やすと戦闘のような複雑な動きが出来なくなっていき、
最高の48人ではダンスしか出来なくなる。

五月雨:初期艦。海域攻略が進むうちに那珂と組んでの遠征が多くなる。戦闘よりも向いていると、提督と本人も思っている。

吹雪:自己紹介で頑張り、補給するたび頑張り、改装で頑張り、新年のあいさつでも頑張り、とにかく頑張りまくる。
鳳翔からは対空の手ほどきを何度も受けて、実力は相当高い。

叢雲:吹雪の次に鎮守府に来た古参の1人。最近改二になったが、川内型改二の特殊能力を目の当たりにし自信喪失気味。


・その他、前スレ登場の艦娘たち。殆どキャラ付けがなされていないため、ほぼテンプレ通りの性格。これからの活躍に期待。

妙高 那智 高雄 愛宕 鳥海 最上

朝潮 満潮 雪風 時雨

綾波 敷波 村雨 春雨 

大淀 明石 間宮 伊良湖
6 : ◆GoPzFNH1CI [saga sage]:2015/04/23(木) 02:34:25.36 ID:5RXWDyN00


第1話 デートをしよう!


鳳翔「あ……逢引きに……誘われました////」

飛龍「やったね、お母さん! 提督も積極的になってきたじゃん」

瑞鶴「お母さんが洋服着たら、熱出したなんて勘違いしてた頃の朴念仁とはえらい違いね」

鳳翔「そ、それで、ですね。もう一度、私の洋服を、見繕って欲しいんです……」

飛龍「おお、お母さんが積極的に洋服着たいだなんて」

瑞鶴「恋はひとを変えるもんなのねぇ」

飛龍「任せといて! 思わず提督が見とれちゃうコーデをばっちり考えるよ」

瑞鶴「最近は暖かくなってきたもんね。前に提督さんの誘惑に使った、例のタートルネックじゃちょっと暑いか」

鳳翔「あ、あんなの人前で着れるわけないでしょ!?////」

飛龍「でも提督が着て欲しいって言ったら?」

鳳翔「ふぇ!?」

瑞鶴「シンコンの時に、お母さんを膝に乗せて食べさせあいっこする提督さんだもんねぇ。どんな性癖持ってるかわかったもんじゃないわ」

鳳翔「そ……それはそうなんですけど……流石に人前じゃあ……」

飛龍「でも提督の頼みだったら?」

鳳翔「そ、それは……」

瑞鶴「着るんでしょ? ね、ね」

鳳翔「……き、着ます!! あの人が傍に居てくれるなら、どんな格好でも大丈夫です!!」

飛龍「う、うおっと、大変だ。お母さん湯気出そう」

瑞鶴「ごめんごめん、冗談だから。提督さんはお母さんに恥ずかしい思いなんてさせないから……きっと」
7 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/23(木) 02:36:44.04 ID:5RXWDyN00

飛龍「さてと、どんなコーデにしようかな。お母さんみたいな黒髪に良く似合うのは……」

瑞鶴「明るい色のがいいわよね。普段見ない分、余計に魅力的に映るかも」

飛龍「春物は大体暖色系ばっかりだから、その辺は大丈夫だね。桜色とかお母さんっぽいわ」

瑞鶴「じゃあカーディガンはその色で行きましょう。それから、フレアとか良いと思うんだけど」

飛龍「いいね! お母さん足細いし長いから、いい感じに短いスカートを探そう」

瑞鶴「それから……えーと、今年のトレンドはオールホワイトだって」

飛龍「カーディガンは暑ければ脱げばいいし……どうせ行くならデニムも買っちゃいましょう。グッ○もプラ○も今年は発表しまくってたわ」

瑞鶴「トップスはTシャツでもいいんだけどまだ寒い日もあるから、長袖のブラウスの方がいいかしらね」

飛龍「意外とワンピースも似合うんじゃないかな? 最近はレース付きで良いのが出てて……」

キャッキャッ コレカワイー!! ワタシモカッチャオウカナー


鳳翔「……」

鳳翔(娘の会話が呪文にしか聞こえません……)

鳳翔(でも、お洒落していったら、あの人喜んでくれるかしら?)

鳳翔「////」
8 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/23(木) 02:41:31.46 ID:5RXWDyN00

飛龍「……まあ、とりあえず、考えたものは買えるだけ買ってみようか……」

瑞鶴「……そ、そうですね……これじゃ埒があかないですし……結局お母さんなら大体着こなせますし……」

飛龍「あ、そうだ忘れてた。パンプスも選ばないと」

瑞鶴「そういえばお母さん、あの時のニーハイブーツしか持ってませんもんね。……ん?」

飛龍「どしたの?」

瑞鶴「お母さんって、今まで草履しか履いたことなかったのよね」

飛龍「……ああ、そっか!! ちょっとお母さん!!」

鳳翔「どうしたの?」

瑞鶴「これ、履いてみてくれない? 私のオープントゥなんだけど」

鳳翔「あ、ハイヒールね? ちょっと履いてみたかったんです」ウキウキ

飛龍「初めての人がデートに履くのはちょっと危ないかも……長く歩けないしなぁ」

鳳翔「かかとが高いとはいえ、所詮靴なんですから……きゃあああ!?」ドタッ

瑞鶴「……思ったよりバランス感覚悪いわね」ボソッ

飛龍「こりゃ無理だね。ローかショートブーツを探しましょう」

鳳翔「うう……情けないです……」

瑞鶴「少しずつ慣れて行けば大丈夫だって」
9 : ◆GoPzFNH1CI [saga sage]:2015/04/23(木) 02:44:05.56 ID:5RXWDyN00

明日以降にデートに入っていきたいと思います。
よろしければ希望を書き込んで頂けますと嬉しいです。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/23(木) 04:21:57.06 ID:r9UyVRcd0
デートが心配で空母のみんなが後を付ける
で最終的にバレて鳳翔さんが怒る展開希望
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/23(木) 07:40:21.19 ID:8RNjY5+Y0
デートに行っている間に鎮守府で一騒動起きるとか
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/23(木) 08:01:58.05 ID:HJx17j+Xo
道中で財布をなくして沈んでる扶桑型に出くわすとか
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/23(木) 16:27:33.51 ID:qvGunFTK0
年甲斐もなく(?)店で食べさせ合いっこすれば良いじゃないか

この二人だと何歳くらいの夫婦に見えるんだろうか
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/23(木) 16:36:52.82 ID:oh35scFHo
浮気疑惑は欲しいな 女憲兵さんととか
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/23(木) 17:35:36.43 ID:yiMAF2XQ0
駆逐艦の誰か一人とばったり
デート全体の邪魔にならない程度に話して別れるがこれで駆逐艦勢にもデートの噂が広がる
16 : ◆GoPzFNH1CI [saga sage]:2015/04/23(木) 18:23:23.04 ID:5RXWDyN00

皆さん、書き込み本当にありがとうございます!

>>2
レス早いですね……では遊園地に行きましょう。

>>10
実は空母が後を付けるのはやろうと思ってました。
ただ単にデートだけだとつまらないですしね。

>>14
浮気ネタは難しいですかね、信頼し合ってますので……
何か面白そうなのが思い浮かんだら書きますね。

それ以外のレスも、書いてる途中で入れられそうなのは頑張ります。
それではもう少しお待ちください……
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/23(木) 18:40:39.25 ID:SxsVtU89O
浮気疑惑ネタをやるなら、別に鳳翔さん自身が疑惑を持つ必要は無いんじゃないかと思った
瑞鶴あたりが勝手に暴走して、なんやかんや周囲の面々だけ気を揉んで、結局最後に仲睦まじい二人を目撃して終わりっ!閉廷!
こんなんで良いんじゃない?(適当)
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/23(木) 19:22:55.18 ID:RWWiFppso
まぁ他の異性と仲良くしてるの見てムッとするだけでもおいしいからな
19 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/23(木) 23:27:27.32 ID:5RXWDyN00

お疲れ様です、投下していきます。

>>17,18
なるほど天才ですね!!
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/23(木) 23:29:00.86 ID:tEZKS1J0o
採用ありがとう
なんか大人っぽい鳳翔さんが子供みたいに遊園地ではしゃいでるとギャップがたまらないよね
21 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/23(木) 23:30:11.53 ID:5RXWDyN00


◇執務室前・廊下


蒼龍「――あいってなんなーんだ、せいぎってなんなんだー♪」

蒼龍「ちからでかつだーけじゃー、なにかーが……あれ?」

長門「――そういえば明日は、提督の久々の休日だったな」

蒼龍「!!」キキミミ

提督「ああ」

長門「何か予定はあるのか?」

提督「あー、実はね。鳳翔の都合も合うから、2人で出かけてこようと思うんだ」

長門「ほう、そうなのか。つまりデートだな?」

提督「あまり他の子には言わないでくれよ?」

長門「わかっているよ、ゆっくりしてきてくれ。2人とも働き過ぎだからな」

提督「うん。ありがとうね」



蒼龍(デート……)
22 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/23(木) 23:32:25.93 ID:5RXWDyN00


◇空母寮談話室


翔鶴「え、ええっ!? 明日提督とお母さんがデートするんですか!?」

赤城「……」

蒼龍「そうなのよ! 執務室の前で聞いちゃったの」

飛龍(あっちゃー、蒼龍にばれちゃったかぁ……)

瑞鶴(お母さんも内緒にして欲しいって言ってたのにね)

加賀(貴女たちがコーデしたのはこのためだったのね?)

瑞鶴(うん。出来れば2人で楽しんでほしかったんだけど……)

翔鶴「こうしちゃいられません、私たちもこっそりついて行きましょう!!」

瑞鶴「なんでそうなるのよ翔鶴姉」

翔鶴「え、えーと、提督のご趣味とか、好きな場所とかを調査するためよ」

瑞鶴「2人を邪魔しようとか考えてないでしょうね?」

翔鶴「な、何言ってるの瑞鶴!! 提督が1人になった瞬間に偶然を装って近づいて、
なし崩し的にデートから家族旅行にしちゃおうとか、全然考えてないわ!!」

瑞鶴「お、おう」
23 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/23(木) 23:40:02.83 ID:5RXWDyN00

瑞鶴「どうしよっか、飛龍さん」

飛龍「うーん、しょうがない。私たちもついて行こう。私も蒼龍が暴走しないか監視しなきゃならないし」

加賀「明日は提督がいないから、出撃も演習もお休みだしね」

赤城「……」

瑞鶴「赤城さんはさっきから黙ったままで、どうしたのかしら?」

加賀「きっと、提督とお母さんのデートを応援すべきか阻止するべきか、自分の良心の呵責に揺れ動いているんだわ」

飛龍「一番のお姉さんらしい悩みね」
24 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/23(木) 23:47:05.68 ID:5RXWDyN00

瑞鶴「ということは、明日は結局6人でストーキングするわけね」

蒼龍「ストーキングじゃないよ!! 提督とお母さんを見守る会って言おうよ」

飛龍「見守る原動力が邪なのが約3名いるけどね」

加賀「目的地はどこなのかしら?」

瑞鶴「隣町の遊園地だって。電車で行くって言ってたわ」

飛龍「それじゃ結構早く出ないとね。今日は寝て、明日に備えましょう」


蒼龍「飛龍飛龍!! カメラとか着替えとか持って行った方がいいかな!? お弁当も作ろうか!?」

翔鶴「ず、瑞鶴、一応おめかししていった方がいいわよね!? 提督と会うかも知れないし、
もしかしたら2人で観覧車乗るかもしれないし、きゃっ!! そんないきなり大胆な……」

飛龍「2人ともうっさい!! さっさと寝ろ!!」

瑞鶴「何があっても、観覧車に2人で乗せることは私が絶対させないわよ」

赤城「……遊園地ですか。殿方と行ける日がこれから来るのでしょうか」

加賀「……確かに、初の遊園地がデートの監視とは何とも言えませんね」
25 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/23(木) 23:56:15.46 ID:5RXWDyN00


◇次の日・鎮守府


鳳翔「それでは、今日1日よろしくお願い致しますね?」

長門「うむ、任せておけ。2人でゆっくりしてくるといい」

陸奥「今日は提督の決裁が必要なこともないし、仕事は忘れて楽しんできてね」

鳳翔「ありがとうございます……それじゃ、行ってきます」

陸奥「行ってらっしゃーい」

長門「……あんな楽しそうな鳳翔は久々に見たな」

陸奥「そうねぇ、そもそも鎮守府から出ることが少ないしね」

長門「ところで提督はもう出発したのか?」

陸奥「ええ。先に駅の前で待ってるんだって」

長門「何故鎮守府から一緒に行かないのだ?」

陸奥「やぁねぇ長門ぉ、そんなの、デートのお約束をするために決まってるじゃないの」

長門「……?」
26 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 00:03:06.34 ID:9jm2JpFs0

飛龍「ほら赤城さん、急いで下さい! 遅れたら最初のイベントが見れないよ!」

赤城「ま、待って下さい。お、お弁当の風呂敷が見つからなくて」

加賀「結局お弁当持って行くんですか。遊園地にはいくらでもレストランがありますよ」

瑞鶴「そんな大荷物背負って尾行なんて無理ですよ……あ、加賀さんの私服かわいい」

加賀「ありがとう。貴女も似合ってるわよ」

飛龍「おーい蒼龍、翔鶴!! いい加減に出ないと間に合わないよ!!」

蒼龍「ま、待って、マスカラが上手く付けらんなくて」

翔鶴「瑞鶴、ネックレスはこれとこれ、どっちが提督の好みだと思う!?」

瑞鶴「普段やらないこと無理してやらない方がいいよ。あと提督さんの好みはお母さんに似合うアクセだから」

加賀「っていうか、飛龍が一番楽しそうにしてるじゃない」
27 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 00:07:39.89 ID:9jm2JpFs0


◇駅


提督「……」

鳳翔「……あなた! 遅れました、待ちましたか?」

提督「いや、今来たところだよ――お、おお」

鳳翔「? どうかされました?」

提督「今日は一段と、その……綺麗だね」

鳳翔「ほ、本当ですか? こんなお洋服着るの初めてで、似合うかわからなかったんですけど……」

提督「本当さ。君はスタイルが良いからなんでも似合うけど、良い感じに露出が少なくてすごく上品に見える。私の好みだよ」

鳳翔「ありがとうございます……あの、これ、飛龍ちゃんと瑞鶴ちゃんに選んでもらったんです」

提督「そうだったのか。後でお礼言っとかなきゃな……それじゃあ、行こうか」

鳳翔「はい!」
28 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 00:17:05.03 ID:9jm2JpFs0

飛龍「よしっ、定番ネタ回収、頂きました!!
――ちなみに今回のコーデ! 桜のロングカーディガンに白のブラウス、ネイビーのフレアスカートで上品な印象に仕上げたよ」

瑞鶴「ショートブーツじゃちょっと暑いしシルエットが引き締まらないから、白いぺたんこシューズで無難に纏めたわ。
ローヒールは歩きまわるデートに向かないからまた今度ね」

加賀「それと、大事なのがバッグね。肩紐がチェーンのキルティングは柔らかい印象を与えるから、
スカートの上品さと相まって良く合うわよ。ステッチははっきりしている物の方がワンポイントになってお勧めね」

赤城「……あの、誰に向かって喋ってるんですか?」

飛龍「気にしない気にしない。私たちも電車乗るよ、2車両分開けてね」

蒼龍「うう……やっぱりお母さん可愛い……」

翔鶴「私、今日の服で大丈夫かしら……やっぱりこの間買ったTシャツの方が良かったかな……」

瑞鶴「なんでデートする前提なのよ」
29 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 00:25:21.73 ID:9jm2JpFs0


◇遊園地最寄駅


瑞鶴「――歩き始めたわね。どう思う、加賀さん?」

加賀「あくまで自然に、自分が車道側を歩くあたりポイント高いわね。
それから背の低いお母さんに合わせて、歩きやすい早さで歩いてるのがさらに好印象よ」

瑞鶴「なるほど、さりげない優しさがにじみ出てるわけね。流石提督さん」

加賀「それだけじゃないわ。2人の繋いでる手を見て」

瑞鶴「……!! あ、あれは、恋人繋ぎ!!」

加賀「その通り。多分お母さんはあの繋ぎ方の意味をわかってないわ。
だから提督は自分の欲望を満足させつつ、お母さんの自然な表情を間近で楽しむことが出来るのよ」

瑞鶴「て、提督さん……恐ろしい子っ!!」

飛龍「楽しそうね2人とも……ちゃんとお邪魔虫3人を見張っててよ?」
30 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 00:32:54.02 ID:9jm2JpFs0


◇遊園地に到着!


提督「――さて、何から乗ろうか?」

鳳翔「あ、あの、ですね、私こういうところに来たことがなくて……だからどんなものがあるか、よくわからないんです」

提督「あ、そうだったね。といっても、私も幼いころに家族と来たっきりだから、慣れてるわけじゃないんだけど」

鳳翔「乗る順番が決まっていたりするのですか?」

提督「いや、そんなことはないよ。好きなアトラクションから乗っていけばいいんだ……何か気になるものはない? 見た感じで良いよ」

鳳翔「そ、それじゃあ、あれに乗ってみたいです!!」

提督「ん、どれ……!?」


→遊園地デートのラスト鉄板


提督「あれはダメです」(真顔)

鳳翔「え、どうしてですか? 一番大きくて楽しそうですけど」

提督「とにかく今はダメなの。最後にちゃんと乗るから、ね?」

鳳翔「そ、そうですか? それじゃあっちの方の……」


瑞鶴「うわ、お母さん定番が効かないのね」

飛龍「ちょっとやりにくそうだけど、ここが提督の腕の見せ所だね」
31 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 00:43:34.33 ID:9jm2JpFs0

鳳翔「あ、あれ可愛いですね!」

提督「コーヒーカップか。じゃあ乗ろう」

鳳翔「はい!」


蒼龍「むむ、コーヒーカップに向かったよ!」

翔鶴「私たちも行きましょう、蒼龍さん!」

瑞鶴「ちょっとちょっと! 何ナチュラルに並ぼうとしてるのよ」

加賀「私たちはあくまで忍びの身なのよ? 見つかったらダメなのよ」

飛龍「また良からぬことを企んでるんじゃないでしょうね?」

翔鶴「な、何言ってるんですか飛龍先輩!! お母さんが初めてのコーヒーカップで、回し方の加減がわからずにどんどん回して、
目を回した提督とお母さんを偶然を装って引き離して、提督を膝枕で介抱してあげようなんて、全然考えてませんよ!!」

飛龍「お、おう」
32 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 00:53:37.88 ID:9jm2JpFs0

瑞鶴「……じゃあわかったわよ、翔鶴姉。私と一緒に乗ろう」

翔鶴「ず、瑞鶴! 手伝ってくれるのね!?」

飛龍「……どうするつもり? 瑞鶴」(小声)

瑞鶴「大丈夫大丈夫。任せといて」(小声)

加賀「蒼龍は私と一緒に乗りましょうか」

蒼龍「あ、ありがとう加賀さん! よしっ、頑張るぞ」

赤城「……」モグモグ

飛龍「……あれ赤城さん、もうお弁当開けちゃったの?」

赤城「? いえ、これは10時のおやつですけど」

飛龍「わ、わかったわ。重箱10段って赤城さんのお昼にしては少ないと思ってたのよね」
33 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 01:01:09.42 ID:9jm2JpFs0

鳳翔「あなた、このハンドルは何ですか?」

提督「これを回すとカップが早く回るんだよ。遊具だと思って甘く見てると、結構――」

――ジリリリリリリ――

鳳翔「あ、始まりましたよあなた! 回してみて良いですか?」

提督「う、うん。無理しないで、気分が悪くなったらすぐ言うんだよ」

鳳翔「もうっ、私そんなに体弱くありませんよ!! でも……心配してくれて、ありがとうございますね?」

提督(くそっ、可愛い!! カメラ構えたいが乗り物中は危ない、ウオォッ!!)
34 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 01:04:07.22 ID:9jm2JpFs0

翔鶴「お、お母さん、あんなに提督にくっついて羨まし、い、いや、心配ですね!!」

瑞鶴「もう全然ごまかせてないじゃん……せっかく私と乗ってるんだから、楽しんでほしいのに……」

翔鶴「ず、瑞鶴……ごめんなさい、私、我が儘だったわね……」

瑞鶴「ううん、いいのよ。それより私がハンドル回して良い?」

翔鶴「ええ、もちろんよ瑞鶴!」

瑞鶴「よっし、じゃあ任せといて。それっ!!」

翔鶴「……」

瑞鶴「もっともっとー!!」

翔鶴「……ず、瑞鶴? ちょっと待って、そんなに左右に振り回したら――」

瑞鶴「まだまだ行けるよー!!」

翔鶴「……う、うぅっ……目が……」
35 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 01:05:37.06 ID:9jm2JpFs0

飛龍「なるほどね、そういうことか……加賀さんと蒼龍は?」

蒼龍「――や、やめてぇ加賀さーん!! 右回転は……右回転ずっとはダメなんだよぉ!!」

加賀「良い機会だから貴女もトラウマを直しなさい。これから悪夢を見ないとも限らないし」

蒼龍「今は関係ないしぃいいいいいい……」

飛龍「……2人ともあんなに弱くて良く乗ろうとしたわね。その度胸は褒めてやるべきか」

赤城「初めての遊園地は中々刺激的ですね。皆で来れて良かったです」

飛龍「赤城さんまだお弁当食べただけじゃん……これから酔って吐かないでよ?」

赤城「問題ありません。これからのお昼と、3時のおやつの分を考えて食べてますから」

飛龍「うーん、遊園地に食べ放題ってあるのかなぁ……」
36 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/24(金) 01:08:25.53 ID:9jm2JpFs0

本日分は以上となります。
よろしければ次の希望など書きこんで頂けますとありがたいです。
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/24(金) 04:31:42.53 ID:U+do6d9T0
乙です
正直鳳翔さんなら、ただただ一夫一妻の純愛で居てほしいと思う
提督は生涯一人の女性を愛する、的な
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/24(金) 08:34:15.44 ID:K9iP9LojO
乙です
しかし綺麗な六人がぞろぞろと固まって行動してたら御約束のナンパが起こりそう
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/24(金) 11:49:02.77 ID:qrqYiGUNO

正規空母組のドタバタも見てて楽しいけどやっぱり最後は提督と鳳翔の2人きりでロマンチックな時間が見たいな
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/24(金) 14:05:09.68 ID:1Ys1Yz80o
乙です。一気に読んできちゃいました
やっぱり定番のラッキーすけべは欲しいですよね
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/24(金) 17:37:02.05 ID:6GQuOKQvO
お化け屋敷は定番、平静を装って列に並ぶけど入る直前に怖くなってイヤイヤするも後ろの人に迷惑がかかることを気にしてアワアワする様をみたい。
42 : ◆GoPzFNH1CI [sage saga]:2015/04/25(土) 10:22:14.26 ID:C43MGMvA0

書き込みありがとうございます!!

>>37
ですよねですよね! そう思いますよね!!
多分提督もそう思ってるのでしばらくはラブコメで行く予定です。

>>38
皆私服可愛いんだろうな―と思うとやっぱりそうなりますよね。
何かしら入れようとは思います。

>>39
大丈夫ですお任せくだしあ!!

レスが来たので次はお化け屋敷、お昼ごはんに行きます。
ニコニコ大相撲見ながら書いてきますー
43 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 12:52:18.82 ID:C43MGMvA0

鳳翔「楽しかったですね、あなた!!」

提督「そうかそうか、喜んでくれたならよかったよ」

鳳翔「……? 何故カメラを構えていらっしゃるんですか?」

提督「君が可愛いからだよ」

鳳翔「え、ふぇ!?////」

提督「アトラクションの最中は危ないから、こういう時に沢山撮っておかないとね」

鳳翔「は、恥ずかしいですよ……」

提督「私服なんて普段着ないんだから、今日は鳳翔アルバムが潤うね」

鳳翔「なんですか鳳翔アルバムって!?」
44 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 12:53:30.40 ID:C43MGMvA0

飛龍「よしよし、良い雰囲気のまま次に向かったね」

瑞鶴「この調子で行きましょう」

蒼龍「」

翔鶴「」

加賀「次のアトラクションまでは復活しないでしょう……赤城さんは?」

赤城「――ソフトクリーム全種類、2つずつ下さい――あ、全部コーンで――カード使えます? じゃあこれで――」

加賀「私もちょっと行ってきます」ダッ

瑞鶴「加賀さんも甘党だったんだ」

飛龍「赤城さんは提督より食欲なのかしら?」

瑞鶴「そこら中から甘い匂いが漂ってきてますからね」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/25(土) 13:02:59.87 ID:I/cQw0PWo
来たか!
46 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 13:14:00.54 ID:C43MGMvA0

鳳翔「何かあそこだけ、他と雰囲気が違いますね」

提督「どれ? ああ、お化け屋敷か」

鳳翔「どんな所なんですか?」

提督「うーん、言っちゃうと面白くないからな。とりあえず、色んなお化けが脅かしてくる所だね」

鳳翔「あはは、お化けなんていませんよー。作りものとわかってて怖いわけないじゃないですか」

提督「それがそうでもないんだなぁ。入ってみようか?」

鳳翔「はい! 私が全部正体を見破ってあげちゃいます」フンスッ

提督(胸張って強がってる鳳翔も可愛い)シャシンシャシン……
47 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 13:18:51.98 ID:C43MGMvA0

提督「あ、はい、2人です――中で写真は――やっぱりダメ? そうですよねぇ――」

鳳翔(並んでる方々も、私たちみたいなカップルばかりですね……)

鳳翔(私とあの人もちゃんとカップルに見えてるかしら?)

鳳翔(////)

――キャアアアアアアアアアア!!!!――

――ウワァアアアアアアアアア!!!!――

鳳翔「!?」ビクッ


提督「おお、随分やってるな。結構有名な怖い所らしいよ」

鳳翔「そ、そんなに怖いんですか!?」

提督「やめておくか?」

鳳翔「い、いえ大丈夫です……でも……」

提督「?」

鳳翔「ち、近くに居て下さいね……?」

提督「任せておけ何があっても守ってみせる」
48 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 13:25:44.96 ID:C43MGMvA0

提督「……おお、流石に暗いな」

鳳翔「あ、あなた、あなた! 手離さないでくださいね!!」

提督「おう、大丈夫だy」

→動く骸骨・ろくろっ首・のっぺらぼう

提督「うお「きゃあああああああああああああああ!!!!」

提督「ほ、鳳翔!?」

鳳翔「いいいい行きましょう早く進みましょう!!」

提督(お化けの方がびっくりしてるぞ)
49 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 13:32:56.78 ID:C43MGMvA0

→ゾンビ・動く騎士・デュラハン・キョンシー・飛頭蛮

鳳翔「いやあああああああ!!!! なんですかあれあんなの知りませんっ!!」

提督「外国のお化けだよ、しかし随分ごちゃ混ぜのお化け屋敷だな」

鳳翔「なんであなたはそんなに平然としてるんですかっ!?」

提督「いや、だってなぁ……」

提督(鳳翔の表情見てる方が可愛くて面白いんだもん)

鳳翔「あっ、出口見えましたよ!! 早く行きま」


→唐突な顔にこんにゃく


鳳翔「」キュウ……

提督「おっと。よしよし、頑張ったね」

提督(いや楽しかったな。色々な表情が見れてよかったよ)
50 : ◆GoPzFNH1CI [saga sage]:2015/04/25(土) 13:39:44.99 ID:C43MGMvA0

相撲が面白すぎて手が止まるんですが……
ちょっと書き溜めて参りますね。
51 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:27:58.48 ID:C43MGMvA0

無修正相撲で腹がよじれるほど笑ってました。

とりあえず書き溜め投下します。
52 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:29:13.17 ID:C43MGMvA0

鳳翔「……ハッ、ここは?」

提督「レストランの中だよ。丁度いい時間だったから、混む前に入れてよかった」

鳳翔「うう、まさかあなたの前で気絶するなんて……情けないです……」

提督「そんなことないって、可愛かったしさ」

鳳翔「もっと頼りがいのある女になりたいんです」

提督「十分頼りにしてるよ。ほら、バイキングだから料理取っといで」

鳳翔「あ、はい。それじゃ行ってきますね」
53 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:31:20.57 ID:C43MGMvA0

蒼龍「うう、なんかすごく、嫌な夢を見てたような」

加賀「そのまま思い出さなくて良いわよ」

飛龍「ふー、6人分席取れて良かったね」

翔鶴「私、バイキングで得するほど食べられそうにないです……」

瑞鶴「だ、だからごめんってば」

赤城「大丈夫です。私が6人分元取りますので」

飛龍「バイキングで元取るのは難しいんだけどねー」

加賀「私もいますので問題ありません」

瑞鶴「レストランにとっては問題ありありだよ……ん?」


鳳翔「〜〜♪」
54 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:32:09.68 ID:C43MGMvA0

瑞鶴「うおおおおおいちょっとちょっと!! 提督とお母さんと同じお店じゃん!!」(小声)

飛龍「う、うそ!? あの2人の好みから、もっと落ち着いたとこで食べると読んでここにしたのに!!」(小声)

蒼龍「そ、そんな……これじゃ何度もお料理を取りに行ったら」

翔鶴「お母さんや提督にばれてしまうかも……」

赤城「」

加賀「だ、大丈夫です。私服なので多分ばれませんよ」
55 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:34:38.78 ID:C43MGMvA0

鳳翔「おいしいですね、あなた!」

提督「う、うん。そうだな」

提督(鳳翔の料理に慣れてしまうと物足りないな……喜んでるから良かったけど)

鳳翔「この後はどうしましょうか?」

提督「そうだな、後いくつか乗って、最後に観覧車かな」

鳳翔「あの大きなやつですね、楽しみです」

提督「本当は明日も休みにして、ゆっくりしたかったんだけどね」

鳳翔「大規模作戦の前ですからね、1日ゆっくりできただけでも良しとしましょう」

提督「そうだね……あれ?」

鳳翔「どうかなさいました?」

提督「いや、なんか今、赤城たちの声が聞こえたような……」

鳳翔「……」
56 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:36:23.23 ID:C43MGMvA0

赤城「飛龍、こっちですよ、早く早く」

飛龍「赤城さん、しーっ!! ほら、お肉とお魚持ってきましたから」

瑞鶴「目立たないように1人ずつ取りに行って、何とか1人前くらいは食べられたけど」

加賀「時間制だから、そろそろ出なければならないわね」

蒼龍「私は結構甘いもの食べられたから満足かな―」

翔鶴「まだちょっと食べられないです……あとで何か買おうかしら」


瑞鶴「提督さんたちは食べ終わって出て行ったわね」

飛龍「私たちはもうこの辺で退散しない? 何個か乗りに行ってもいいからさ」

蒼龍「こ、これじゃあ仲良しグループで遊園地に遊びに来ただけじゃん!!」

翔鶴「私は提督と観覧車に乗りたいんです!!」

瑞鶴「させないって言ってるでしょ。いい加減諦めなさい」

加賀「赤城さん、食べ終わりましたか? そろそろ行きますよ」

赤城「あ、あの、重箱に残りを詰めてもいいでしょうか?」

飛龍「ダメに決まってるでしょ。それ以前にみっともないよ」

加賀「帰りも重箱背負って帰るつもりですか……」
57 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:38:15.70 ID:C43MGMvA0

鳳翔「……あなた、ちょっとあっちの広場に行きませんか」

提督「そうだね、食べたばっかりだからちょっと休むか」

鳳翔「はい。それからですね、ちょっと……」



加賀「ここは確か、イベント広場だったわね」

赤城「あ、チュロスの屋台が出てます。ちょっと買って……あら?」

翔鶴「どうしました?」

赤城「今、何かエンジンの音が……!! 皆伏せて!!」

蒼龍「きゃあああ!! な、何!?」

瑞鶴「いきなり飛行機が……!? まさか敵襲!?」

飛龍「真っ黒にペイントしてあったけど、深海棲艦の艦載機じゃなかったような……」
58 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:42:22.42 ID:C43MGMvA0

赤城「とにかく私が迎撃します。散開して下さい!!」

瑞鶴「ど、どうして艦載機を持ってきてるの!? それに弓なんてどこから!?」

赤城「お母さんに作ってもらった、折り畳み式の飛行甲板セットです!! 全機発艦!!」

瑞鶴(とりあえずツッコミは置いておこう)

蒼龍「あっちは3機でこっちは6機だよ!!」

翔鶴「しかも、赤城先輩の戦闘機は烈風改です!!」

加賀「負けるはずがありませんね」

飛龍(フラグ)

瑞鶴(フラグ)
59 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:44:18.96 ID:C43MGMvA0

赤城「……!?」

蒼龍「う、うそ!? こっちが落とされてく!!」

翔鶴「そんな、最高練度の正規空母に最高の戦闘機ですよ!?」

瑞鶴「……あのエンジンの音、零戦21型に似てるけど」

飛龍「それにしてはクリアな音だし、格闘性能が良すぎるよ」

加賀「旧式の戦闘機をあそこまで扱えるひとなんて……」

赤城「ぜ、全滅!? 6機の烈風改が、30秒で全滅ですか!?」


「だから、敵を侮るのは悪い癖だと言っているでしょう」


赤城「お……」

「「「お母さん!!」」」
60 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:46:09.09 ID:C43MGMvA0

提督「突然どうしたのかと思ったよ」

飛龍「ご、ごめんなさい提督、お母さん」

加賀「お二人を邪魔する気はなかったのですが……」

鳳翔「まったく、デートの後をつけるなんて、帰ったらお説教ですね」

蒼龍「う……反省します……」

翔鶴「いつから気付いていらしたのですか?」

鳳翔「鎮守府を出るときから、はるか上空に航続距離の長い九七艦攻をあの人の護衛に張り付かせていました」

瑞鶴「最初っからバレバレじゃん!!」

鳳翔「私たちに実害がなければ、お互いに楽しめればいいと思っていたんです。しかしレストランでの会話は聞き捨てなりません」

赤城「レストランで?」

鳳翔「観覧車は私が一緒に乗るんです。初の遊園地で、ここは譲れません!!」

加賀(あら?)

瑞鶴「お母さん可愛い!!」
61 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:47:06.42 ID:C43MGMvA0

飛龍「ほらほら、いい加減帰りますよ!」

赤城「ちょ、ちょっと待って下さい。さっきのチュロスを……」

瑞鶴「ほら翔鶴姉、諦めて帰ろう」

翔鶴「て、提督!! 今度は私と一緒に観覧車乗って下さい!!」

加賀「蒼龍も帰るわよ」

蒼龍「うー、き、今日の所は負けです!!」

加賀「勝ったことないでしょう……それでは、失礼します」



鳳翔「ふー……まったくもう」

提督「ちょっと邪魔が入ってしまったな」

鳳翔「本当ですよ。2人でせっかく楽しんでいたのに」

提督「でも、丁度日も暮れてきたし良い時間だ。観覧車に向かおう」

鳳翔「夕暮れに乗るのがいいんですか?」

提督「その辺は色々意見があると思うよ、夜景をメインにするとか。でも私は、夕焼けがきれいな時間が好きだな」
62 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/25(土) 16:47:42.50 ID:C43MGMvA0

観覧車のシーンは少々お待ち下さい。
それではまた書き溜めてきます。
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/25(土) 16:50:10.06 ID:blvN99Fto
鳳翔さんマジ乙女

無修正相撲は滅茶苦茶笑ったわ
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/25(土) 18:12:59.36 ID:eAKFzVeFo
スレタイから鳳翔さんが延々と空母について語って設定にダメ出しする話かと思った
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/26(日) 10:44:42.42 ID:AJjq0OlWO
ちょっと瑞鶴と観覧車乗ってくる
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/27(月) 20:03:10.28 ID:uTNHUJEQO
瑞雲と観覧車乗ってくるに空目した
67 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 10:49:34.73 ID:nGgkZAiN0

しばらく更新できず大変申し訳ありませんでした!!

今日中にデート終了まで、その後おまけをいくつか投下させて頂きます。
12時くらいから始めようと思います。
68 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:10:33.23 ID:nGgkZAiN0


◇観覧車


鳳翔「……結構ゆっくり回るものなんですね?」

提督「うん。その時間を楽しむものだから」

鳳翔「だから最後に乗るんですね」

提督「大体はね。これに乗って帰る人も多いんじゃないか」

鳳翔「確かに、他のと違って落ち着きますね」

提督「そうだね。君のそばにいるともっと落ち着くな」

鳳翔「そうですか? うれしいです」
69 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:19:42.50 ID:nGgkZAiN0

鳳翔「うわ、見て下さい! 海が見えますよ、鎮守府も見えるかしら」

提督(夕日に照らされた鳳翔の横顔……綺麗だ……額縁に入れて飾っておきたい……)

提督(カメラ……は、無粋だな。自分の目と胸に焼きつけておくか)

鳳翔「もうっ、あなた、聞いてます?」

提督「お、おうっ? なんだっけ」

鳳翔「ほら、普段から見慣れてる海も、高い所からだと印象が違いますよ」

提督「本当だな。君たちが守ってきた海だ、やっぱり美しいな」

鳳翔「私たちと、あなたがですよ」

提督「……ああ」
70 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:20:21.92 ID:nGgkZAiN0

提督「鳳翔、こっちにおいで」

鳳翔「はい」

提督「君には伝えたいことが沢山あるんだ。でも、言葉にすると安っぽくなる気がする」

提督「あの約束もそうだけど、君への気持ちは態度で示していきたい」

提督「私は奥手だそうだからね」

鳳翔「……ふふ、そうですね」

提督「だけど、これだけは言わせて欲しい」

提督「――君に会えてよかったよ。いつまでも私のそばに居てくれ」

鳳翔「――はい! こちらこそ、よろしくお願い致します――」
71 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:21:28.42 ID:nGgkZAiN0

――ガタァン――

鳳翔「!?」

提督「と、止まった!? なんてベタな……」

鳳翔「あなた、これって止まるものなんですか?」

提督「いや普通は止まらないけど、約束と言うか定番と言うか」

鳳翔「きゃ……揺れますね」

提督「天辺は過ぎたけど、結構上の方で止まったから風強いな」

鳳翔「……あの、あなた……抱きしめてもらってていいですか」

提督「もちろん。……でも、あまり怖そうじゃないね?」

鳳翔「ひとりだったら怖かったんですけど。あなたと一緒なので全然大丈夫です、うふふ」
72 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:25:44.18 ID:nGgkZAiN0

提督「……ふー……鳳翔」

鳳翔「はい?」

提督「今の君は最高に可愛いな。いやいつも可愛いけどさ」

鳳翔「な、なんですかいきなり!?」

提督「こんな所に2人でいると、キスしたくなるな」

鳳翔「いや、あのう、そんな直接言われるとですね……」

提督「ダメかな?」

鳳翔「も、もう、私は妻なんですよ! デートに連れてきて許可なんか取ってないで、行動で示して下さい!!」
73 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:27:17.15 ID:nGgkZAiN0

提督「ご、ごめん。今のは無しで頼む」

鳳翔「本当ですよ、まったくもう――はい!」

提督「ありがとう――」

鳳翔「――ん――ふぅ。――あ、観覧車動きましたね」

提督「結構早く動いたな。よかったような残念なような」

鳳翔「……あのですね、仕事柄、なかなか2人っきりになれないじゃないですか?」

提督「そうだね」

鳳翔「だからこんな時くらい、お互い遠慮せずに話しましょうよ」

提督「気を使わせてすまない……」

鳳翔「謝らないでくださいよ。私、今日とっても楽しかったですから」

提督「それなら良かったけど……デートも終わりか。また明日から仕事頑張らなきゃな」

鳳翔「……」

提督「鳳翔?」
74 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:28:09.42 ID:nGgkZAiN0

鳳翔「……ねぇ、あなた。わがまま言って良いですか?」

提督「珍しいな。なんでも言ってごらん」

鳳翔「あ、あの! 私今日は帰りたくな……じゃ、なくって、その!!」

提督「何だって?」

鳳翔「鎮守府に帰るのは、明日の朝にしませんか!?」

提督「お、おうっ!? 今日は大胆だな鳳翔、酔ってるのか!?」

鳳翔「2人で過ごせる時間も、もうしばらく取れないと思うんです。これからE海域の攻略ですし、きっと寝る時間もずれるでしょうし!」
75 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:30:11.66 ID:nGgkZAiN0

提督「いや、大変に魅力的な提案なんだけど……明日の執務開始には間に合うように帰らないと、仕事が……」

鳳翔「ある程度は、長門さんと赤城ちゃんに任せれば大丈夫ですから! この時期は演習だけですし、月末で忙しいってわけじゃないですし。ね?」

提督「いや、それでも編成は自分が決めないと……」

鳳翔「……ダメ……でしょうか……?」

提督「書類は赤城に編成は長門に任せよう私が指揮を執れない時の練習にもなるしないっそ明日は提督権限で2人とも有給にしてゆっくり帰ろう」

鳳翔「はい、あなた!」



第1話 終

76 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:38:04.66 ID:nGgkZAiN0


第1.1話 〜そんな簡単に観覧車は止まりません〜


呉提督「そろそろ良い時間だな。観覧車乗って帰るか」

榛名「は、はい。そうですね……」

呉提督「チケット買ってくるから、ちょっと待っててくれや」

榛名「あ、はい」

榛名「……」

榛名「あーあ、楽しい時間は過ぎるのも早いなぁ……」

榛名「もうちょっとゆっくりして……ううん、だめ、提督はお忙しいんだから」

榛名「今日遊べただけでも良かったと思わなくちゃ」

榛名「……うう、でも……あ、あれ? これは」

――開園1周年企画! 観覧車の天辺で、恋人ともっと仲良くなろう!――

榛名「な、何だろう、これ」
77 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:38:57.98 ID:nGgkZAiN0

スタッフ「お客様、ご興味がおありですか?」

榛名「え!? いえ、私はその」

スタッフ「カップル限定の企画でして、観覧車の一番上でストップさせて甘い時間を過ごしてもらおうというものです」

榛名(なんて傍迷惑な企画!!)

スタッフ「止まる時間は1分、1日3組様限定です」

榛名(1日に3回も止まる観覧車って……)
78 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:40:03.37 ID:nGgkZAiN0

スタッフ「如何でしょう。本日は残り、1組様分となっておりますが」

榛名「い、いえ、流石にちょっと他の人に迷惑かな、って」

スタッフ「1回転18分のうち1分ですし、より長く楽しんで頂けるので好評ですよ」

榛名「上の方で止まったなら良いかもしれませんけど……」

スタッフ「それに、この企画は今日までなんです。次はいつになるかわかりませんよ」

榛名「……」

スタッフ「この観覧車でキスをしたカップルは、二度と離ればなれにならないという逸話が」

榛名「あ、あの! これ、お願いします!!」



呉提督「おう、お待たせ……何かあったのか?」

榛名「な、何でもありません!! 早く行きましょう!!」

呉提督「お、おい落ち着けって。急いでも並ばないと入れねーぞ」
79 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:45:22.07 ID:nGgkZAiN0


第1.2話 〜長門と赤城、お留守番はつらいよ〜


長門「もしもし、こちら――ああ、提督か」

長門「――何? 明後日の朝まで帰れない? どういうことだ」

長門「――おいちょっと待て、明日の演習はどうするんだ!?」

長門「――任せるだと!? そんな急に言われても困るぞ!!」

長門「おい、それじゃ鳳翔は――待て、まだ切るな!! あっ……」

陸奥「どうしたの? 何かあった、長門」

長門「……えらいことになった……また鎮守府がひっくり返るぞ」

陸奥「はい?」
80 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:47:43.61 ID:nGgkZAiN0

時雨「た、大変だ長門さん!! 五月雨と綾波が洗濯物を運んでたら、2人とも転んで泥だらけにしちゃったんだ!!」

長門「何だと!? あれほどあの2人には誰か監視をつけろと言っておいただろう!!」


那智「大変だ、赤城!! 朝から大淀がてんてこ舞いで、演習任務の受注を忘れたと言ってるぞ!!」

赤城「な、何ですって!? すぐ加賀さんに言って、一番早い飛行機を飛ばして下さい!! 今なら輸送車に追いつけるはずです!!」


妙高「大変です長門さん!! 演習相手が開始時間を早めて欲しいって、もうこちらに向かってるそうです!!」

長門「そんなこと当日に言われても困るぞ!! とりあえず間宮にお茶でも出させて足止めしておいてくれ!!」


山城「大変よ、赤城!! 扶桑姉様が瑞雲と間違えて、零水偵ガン積みのまま演習に出て行っちゃったわ!!」

赤城「だから主砲と水上機をぽこぽこ乗せ換えるのはやめて下さいと言ってたじゃないですか!! いい加減改二の艤装にも慣れて下さい!!」



雪風「お二人とも、しれぇと鳳翔さんからのご連絡です!! 『もう一泊してきてもいいか』だそうです、お返事は!?」

長赤「「スグカエレ!!!!」」 
81 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 12:51:32.86 ID:nGgkZAiN0


第1.3話 〜正規空母Presents! ナンパ男ぶった切り 6番勝負〜


◇提督と鳳翔お化け屋敷中

瑞鶴「加賀さん加賀さん! ジェットコースター乗りに行こう!」

加賀「ちょ、ちょっと待って。あの3人を見張ってないと」

飛龍「大丈夫だよ加賀さん。私が付いてるから2人で行っといで」

瑞鶴「ありがと飛龍さん! すぐ戻ってくるからね!」

加賀「ごめんね、それじゃ行って来るわ」


赤城「……」ポップコーンモグモグ

蒼龍「」

翔鶴「うー……頭痛い……」

飛龍「まあ3人ともおとなしいから大丈夫でしょ」
82 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 14:08:52.07 ID:nGgkZAiN0

赤城「……」アイスクリームモグモグ

モブA「さっきから見てたけど随分食べるんだね。お腹空いてるの?」

赤城「……」パンケーキモグモグ

モブA「あ、ごめんね、いきなり話しかけちゃって。君の食べてる姿がすごい可愛くてさ」

赤城「……」タイヤキモグモグ

モブA「あっちに美味しそうなお店見つけたんだけど、一緒に行かない? 奢ってあげるから」

赤城「……」パフェモグモグ

モブA「あの……聞いてる?」

赤城「……」ドーナツモグモグ

モブA「なんだこの人……ダメか」

赤城「……」クッキーモグモグ


赤城「……」

赤城「……ふう。甘いものも1人だと空しいですね」

赤城「……今度は誰かと……いえ、あの人と一緒に……」

赤城「……正々堂々と誘ってみようかしら」



飛龍「赤城さん、ちょっとその辺歩いてきてもいい?」

赤城「ええ、どうぞ」
83 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 14:09:54.52 ID:nGgkZAiN0

蒼龍「」

モブB「……ねえ君、君。さっきからずっとうなだれてるけど、気分でも悪いの?」

蒼龍「……」

モブB「大丈夫? あっちに医務室があるから、連れて行ってあげようか」

蒼龍「……ブツブツ……」

モブB「え、何?」

蒼龍「……右回転は嫌だ右回転は嫌だ右回転は嫌だ……」

モブB「(これアカン奴や)」

モブB「……じ、じゃあねー」


蒼龍「……」

蒼龍「……はっ、あ、あれ? 私一体何を……」

蒼龍「あーあ、提督とコーヒーカップ乗りたかったなー……」
84 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 14:11:46.00 ID:nGgkZAiN0

翔鶴「うーん……」

モブC「ねえ君! ずっとベンチに座ってちゃつまんないよ、俺らとなんか乗りに行かない?」

翔鶴「……? どこか連れて行ってくれるんですか?」

モブC「お、脈アリ? どこでもいいよー、ゴーカートでもパイレーツでも、観覧車でも」

翔鶴「……は? 観覧車?」

モブC「あ、2人じゃ不安? こっちは友達と来てるからさ、君の友達も……」

翔鶴「何言ってんのアンタ。提督と乗れない観覧車なんて何の意味があるっての?」

モブC「えっ」

翔鶴「逆に聞くけど、初対面の人と観覧車乗って何話すの? 今日は良い天気ですねーとか話してみる?」

モブC「」

翔鶴「男の集団で来てる連中、警戒しないとでも思ってんの?」

翔鶴「私がそんなに軽い女に見えたんなら、安っぽい口説き文句考える前に眼医者行きなさい。脳外科の方がいいかもね」

モブC「」

翔鶴「言ってる意味わかるかしら、アンタらは私が遊びにつきあってもいいかなってレベルにさえ達してないの。わかったらさっさと失せなさい」

モブC「ひ、ひぃっ!!」


翔鶴「……」

翔鶴「……はっ、あ、あれ? 私一体何を……」

翔鶴「あーあ、提督と観覧車乗りたいなー……」
85 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 14:16:51.27 ID:nGgkZAiN0

飛龍「すてきなおもいつなぎあわせーてー、すこしずつできるネックレス♪」

モブD「あ、あの……」

飛龍「だれにもーみえない――わたしのほうせき――」

モブD「あの、すみません!! ハンカチ落としましたよ」

飛龍「? え、私? ……いや、これ私のじゃないけど」

モブD「そうですか? おかしいな」

飛龍「……ははぁ、これナンパ? 随分古臭い手使うのねぇ」

モブD「う……やっぱりそうでしょうか」

飛龍「でも、そうやって勇気を振り絞って声掛けてくる所には好感持てるね。私、結構古風なの好きだし」

モブD「本当ですか? それじゃ、良かったら……」

飛龍「でもごめんねー、貴方、ちょっと若すぎなのよね」

モブD「そ、そうですか」

飛龍「貴方に落ち度は全然なくて申し訳ないんだけど。悪いけど私、年上好みなの」

モブD「……申し訳ありませんでした、失礼します」

飛龍「お、諦めもいいね。大丈夫、きっと良い人が見つかるよ」


飛龍「……」

飛龍「……なんちゃってね。赤の他人の恋路、心配してる場合じゃないでしょ、私」

飛龍「改めて思えば、提督は超優良物件よねー。これでもうちょっと年食ってたらな……」

飛龍「……あーあ……何とかしてよ、多門丸」
86 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 14:18:43.54 ID:nGgkZAiN0

瑞鶴「並んでるわねー」

加賀「そうね、でも30分ぐらいかしらね」

モブE「ねーねー、君たち2人? 可愛いねー」

モブF「この後一緒に回ろうよ。チケット余っちゃってさぁ」

加賀「結構よ」

モブE「そんなこと言わないでさー、きっと楽しいから、ね?」

モブF「俺らも2人じゃつまんないからさ、助けると思って一緒に来てよ」
87 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 14:20:13.55 ID:nGgkZAiN0

瑞鶴(か、加賀さん……)

加賀(瑞鶴、ちょっと私に合わせて)

加賀「貴方たち、2人で来たの?」

モブE「お? そうそう、そっちも2人でしょ? 丁度いいと思ってさ」

加賀「そうなの。こんなところで同好の士に会えてうれしいわ」

モブF「へ? 同好?」

加賀「随分不思議そうな顔するのね? 貴方たちもこんな関係なんでしょ?」


→恋人繋ぎ見せつけ・肩に頭乗せ


モブE「」

モブF「」

瑞鶴「そ、そうよね! 遊園地に来るのに男2人なんて、こうじゃなきゃ考えられないわよね!」

加賀「その通りよ。よかったら連絡先教えてくれない? 今度そういう集まりがあるから紹介してあげるわ」

モブE「お、おい」

モブF「バカ! 逃げるぞ、早く!!」
88 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 14:21:26.36 ID:nGgkZAiN0

加賀「まったく……頭の悪そうな人種ね」

瑞鶴「あ、ありがとう加賀さん。流石機転が利くわね」

加賀「いきなりあんな事してごめんなさいね」

瑞鶴「い、いいのよ! すごく助かったわ」

加賀「貴女も、こういう人混みでは気をつけなさい。なるべく1人になるのは避けるのよ?」

瑞鶴「はぁい。……あの、加賀さん……」

加賀「ん? ……ああ。ごめんなさい、手離すの忘れてたわ」

瑞鶴「う、うん」


瑞鶴「……」

瑞鶴「……恋人繋ぎか。これから誰とするかなんて想像つかないなぁ」
89 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 14:22:50.22 ID:nGgkZAiN0

加賀「何か言ったかしら?」

瑞鶴「あのさぁ、加賀さん。提督さんのことどう思ってる?」

加賀「……上司として信頼できる方だと思ってるけど。そういうことじゃないのよね?」

瑞鶴「うん。男性としてさ」

加賀「そうね……今のところは蒼龍や翔鶴ほどの感情は無いかしらね」

瑞鶴「あ、加賀さんも? 私もおんなじ感じ」

加賀「私、まだ誰かと恋愛したいとか思ったことがないから。誰かとそんな関係になるって、ちょっと想像つかないわね」

瑞鶴「そっかぁ……」

加賀「それに、提督を好きになったら大変よ。まずお母さんに勝たなくちゃならないじゃない」

瑞鶴「あはは、そうそう。だから赤城さんたちも苦労するのよね」



加賀「……今は、提督やお母さんや貴女たちと、みんなで仲良くできればそれで良いんじゃないかと思ってるわ。今はね」

瑞鶴「そうね。提督さんなら私たちを離ればなれにしたりしないだろうし……それからのことは、また考えればいいわよね」
90 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/04/29(水) 14:27:14.52 ID:nGgkZAiN0

ようやく第1話終了です、本当に長くなって申し訳ありません……
鎮守府のドタバタやナンパネタはこんな感じで書きましたが、如何でしたでしょうか。

ここから第2話のお題を頂きたいと思います。
いくつか組み合わせてなんとか面白いものを考えたいと思ってますので、ご希望を書き込んで頂きたいと思います。

イベントも頑張りましょう。葛城が実装、実にめでたいですね!
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/29(水) 14:54:07.81 ID:3937n+ROo
乙です
貴重なまとも長門がいてうれしい
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/29(水) 16:54:43.24 ID:MTAs9gdw0
乙です。
鳳翔さんがいないだけでも大変なのに、まとめ役の提督も居ないと天手古舞だなw
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/29(水) 17:23:05.07 ID:c6f8w6dJ0
乙です

94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/29(水) 19:26:12.70 ID:+JMQlDjTo
乙乙
お題:パーティ
夫婦が招かれるとかこの鎮守府で行われるとか
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/29(水) 19:52:13.91 ID:y/EhtYYDO
乙です
お題・ビンゴゲーム大会か
ボードゲーム大会(人生ゲームとか)

なんか盛り上がるよね?
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/30(木) 01:39:15.57 ID:l9Q+BSpIO
お題:
例の榛名提督とダブルデート
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/30(木) 08:42:16.12 ID:Ckt4YE6gO
鳳翔に甘える空母勢
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/30(木) 09:28:24.20 ID:VgXbAQOk0
他所の鎮守府の鳳翔さんとここの提督がホテル街で仲良くしてるのを
見かけてしまった空母達とか(実際は道に迷ったのを案内してただけとかで)
99 : ◆GoPzFNH1CI [sage saga]:2015/05/01(金) 00:24:25.70 ID:jOrc9fY10

皆様お題と感想ありがとうございます!
頂いたお題を組み合わせて、面白そうなオチを考えたいと思いますので
もう少しお待ち頂けますと幸いです。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/02(土) 01:34:48.31 ID:X0xiqxjho
よし、他スレ含め全部読んで追いついた!鳳翔スキーにはたまらないですな。
こんな良スレを知らずにいたとは不覚でした。
101 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/03(日) 19:54:45.92 ID:b21AWWBP0

お待たせして申し訳ありません、2話冒頭を投下していきます。
どうも専ブラが調子悪く、いろいろ試行錯誤してます……

>>100
とても嬉しい感想を誠にありがとうございます!!
よろしければ2話終了以降のお題を頂けますと幸いです。
102 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/03(日) 19:57:41.46 ID:b21AWWBP0


第2話 〜E海域攻略、お疲れ様!〜


提督「パーティだって?」

陸奥「ええ。第十一号作戦は無事成功、甲種勲章も頂いたでしょ?」

提督「そうだな。皆頑張ってくれたよ、本当」

陸奥「だから一区切りってことで、慰労パーティしましょうよ!」

提督「うん、良いと思うよ。しばらく出撃は無いから、明日の夜あたりにしようか」

陸奥「料理とかお酒の買い出しは、間宮さんや鳳翔さんと協力してやっておくわ。提督はゲームの景品でも用意しておいてね」

提督「私が選んでいいのか?」

陸奥「貴方が選ぶからいいんじゃない。みんな喜ぶと思うわよ」

提督「そうかな? でもそう言われると困るな。どんなのにすればいいんだろ」

陸奥「まあ、誰かに相談してもいいし。それこそ鳳翔さんとかいいんじゃない?」

提督「ん、それもそうだ。それじゃ、後で領収書渡してね」

陸奥「了解よー」
392.91 KB Speed:0.2   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)