鳳翔「あゝ栄光の、空母機動部隊!」 【お題募集】

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175 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/28(木) 00:30:05.76 ID:nsEukIYF0

提督「――よし、これで景品は全員分行き渡ったね?」

提督「良い時間になったし、そろそろ御開きにしようか」

提督「明日は通常の業務だから、部屋呑みはほどほどになー」

間宮「それじゃ、後片付けしましょう」

飛龍「あ、大丈夫だよ、私たちでやっておくから」

蒼龍「そうだね。準備は全部してもらっちゃったし」

間宮「そうですか? それじゃお願いしますね」

瑞鶴「うん、任せといて……あれ? ここに残ってた料理は?」

翔鶴「お皿もありませんね……あ、あと、赤城先輩と加賀先輩もいません」

瑞鶴「……あー!! 片付けから逃げて、何処かで隠れて二次会やるつもりなのよ!!」

飛龍「な、なんですってぇ!! 貸し1つじゃ済まないよ!!」

提督(鳳翔もいないな。さっきまでいたのに、何処行ったんだ?)
176 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/28(木) 00:31:35.23 ID:nsEukIYF0

赤城「――はいお待たせしました、妖精の皆さん」

加賀「余りものですみませんが……お母さんたちが腕を揮って下さったので、味は保証できますよ」

工廠妖精s「――!!」

赤城「い、いえいえ、良いんですよ、お礼なんて。私たちだけで楽しんじゃってて、遅くなってごめんなさい」

艦載機妖精s「――!!」

加賀「妖精さんたちも祝勝会でしたか。……あら? でも、お酒が少ないようだけれど」

整備妖精s「――!!」

赤城「え、明日の仕事に差し障るからですか? まあ……なんだかこっちが申し訳ないですね」

加賀「でも、一杯ぐらい私たちと乾杯しませんか? ちょうど提督から頂いたものが……あら」

赤城「お料理を持っていくのに気を取られて、お酒置いてきちゃいましたね……」
177 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/28(木) 00:32:28.98 ID:nsEukIYF0

鳳翔「――あ……貴女たち……」

加賀「!?」

赤城「ひぃ!? お、お母さん!!」

鳳翔「お酒を忘れるなんて妙だと思ったら……まさか……」

加賀「あ、あの、これはですね」

赤城「決して片付けをサボろうとかそういう思惑ではなく……」

鳳翔「……」



鳳翔「うぅ……グスッ……」

赤賀「!?」
178 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/28(木) 00:37:50.38 ID:nsEukIYF0

鳳翔「まさか……まさか貴方たちが、料理を独り占めせずに分け合うことが出来たなんて……」

赤城「お、おかあさん!!」グスッ

鳳翔「瑞鶴ちゃんの言うとおり、何処かに隠れて酒宴でも開いているのかと私も思ってましたが……成長しましたねぇ、グスッ……」

鳳翔「お説教に来るつもりが、いいものを見せてもらいました!! 私も入れて下さい!!」

加賀「お母さん……」

加賀「……」

加賀(私たちはそこまで信用されていないのですか!?)ガーン

鳳翔「さあ乾杯しましょう!」

赤城「はい!! かんぱーい!!」

加賀「か……乾杯……」シクシク



第2話 終

179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/29(金) 19:38:04.81 ID:UJjizpcC0
第二話乙
加賀さん不憫wwww
180 : ◆GoPzFNH1CI [sage saga]:2015/05/29(金) 22:09:27.06 ID:UZLlsT4E0

お疲れ様です、蒼龍小話投下です。
その前にコメントレスです。

>>129
なんとそんな細かいところまで……!! ありがとうございます。
自分の書いてる鳳翔さん像がイメージに合っていれば、とても嬉しいです

>>131
来年もやってほしいですねぇ。大相撲であそこまで笑うのは多分2度とないでしょう

>>143
うわあああこれは恥ずかしいにわか知識……申し訳ありません……

>>145,146,147,174,179,130
こういう温かいコメント、めっちゃありがたいです。すごく励みになります
乙とか待ってるとか、一言言われるだけですごく頑張れます。


未消化のお題も、書けそうなものは10レスくらいの短いのでなんとか出来れば(未定)。

その他コメントを下さった方々、ビンゴの希望で書いてくれた方、ありがとうございました!!
これからもお付き合い頂ければ幸いです。
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/29(金) 23:15:41.26 ID:zkTjMSzJo
よし来いや!
182 : ◆GoPzFNH1CI [sage saga]:2015/05/30(土) 00:24:38.21 ID:75OPGDHy0

>>181
ごめんなさい盛大にお待たせしました……手直しが終わらず……
183 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 00:25:43.65 ID:75OPGDHy0


第2.1話 〜ホリデー・スペシャル〜


飛龍「蒼龍蒼龍!! ビンゴで貰った、休暇の優先権どうするの!?」

蒼龍「え? ど、どうって」

飛龍「せっかくのチャンスなんだから、提督の休みに合わせてさ。一緒にどっか行ってきたらいいじゃん」

蒼龍「飛龍……貴女、提督とお母さんの仲を応援してるんじゃなかったの?」

飛龍「うーん、応援って言うか、応援するまでもないって言うか……あの2人、もう心配するまでもなくラブラブだし?」

蒼龍「……やっぱりそうだよねorz」

飛龍「でもさ、とりあえずこの戦争が終わるまでは、提督は結婚しないって言ってたのよ。問題はその後ね」

蒼龍「カッコカリ?」

飛龍「カッコガチ」
184 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 00:27:54.45 ID:75OPGDHy0

飛龍「私なりにこの戦争の後のこと、ちょっと考えてみたんだけど。多分提督はお母さんと本物の夫婦になって、一緒に暮らすよね」

蒼龍「うんうん」

飛龍「私たちは色々身の振り方があるけど、仮に軍をやめることになったらどうなると思う?」

蒼龍「うーん、普通に何か仕事を探して生きていくんじゃない?」

飛龍「だよね。それで、鎮守府を出た後はどこに住む?」

蒼龍「そ、そんなのまだわかんないよ」

飛龍「そう、まだわからない。つまり、今なら何でも希望を出せるっ!! フリーダムなのよ!!」

蒼龍「……酔ってんの?」

飛龍「……雰囲気と勢いでね」
185 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 00:32:48.15 ID:75OPGDHy0

蒼龍「結局何が言いたいの? 飛龍」

飛龍「え、ええとね? 笑わないで聞いてほしいんだけど」

蒼龍「うん」

飛龍「……私……その……戦争が終わった後も、提督とお母さんと、空母の皆で暮らしたいな……って、思ってるの」

蒼龍「……」
186 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 00:33:46.12 ID:75OPGDHy0

飛龍「普段からそんなこと言ってたら、提督にもお母さんにも重く受け止められちゃうから、
今まで誰にも言ってないんだけどね?」

飛龍「ほら、あの戦争ではすぐ別れちゃったお母さんや翔鶴、瑞鶴とも、仲良くやれてるじゃん? 
これで戦争終わって、これからは別々に歩みましょうって……」

飛龍「なんかその、やなの」

飛龍「もちろんこんなのは私のわがままで、その後は提督が決めることなんだけどさ」

飛龍「でも、私は今の、家族みたいな関係が好き。出来ればずっと一緒にいたいな、って」
187 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 00:43:17.96 ID:75OPGDHy0

蒼龍「……」

飛龍「蒼龍?」

蒼龍「もぉ〜〜可愛いなぁ飛龍はぁ〜〜!! 大好きだよ〜〜〜〜」ギュー!!

飛龍「きゃぁ!! ちょっとぉ!!」

蒼龍「飛龍がいつまでも独り身なんてだめだと思ってたけど、そんなこと考えてたんだね」

飛龍「い、いつまでもじゃないよ。私だってちゃんと結婚願望は」

蒼龍「飛龍につり合う殿方なんてそうそう簡単にいるわけないじゃん? 適当な男との結婚なんて私が認めないから」

飛龍「蒼龍が認めるって、提督以上の人ってこと? ……それだと私、当分結婚出来そうにないんだけど」
188 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 00:47:12.09 ID:75OPGDHy0

蒼龍「とりあえず、提督となんとか一緒に出かけて、将来のビジョンを聞いてみるよ。私も気になるしね」

飛龍「う、うん。それとなーく聞いてよ? 変に負担掛けたくないし」

蒼龍「大丈夫だよ。任せてね」

蒼龍「いつまでも6人まとめて可愛がって下さいって、ちゃんと伝えとくから。じゃあね〜!!」

飛龍「ちょ、違う!! 私が言いたいのはそんなんじゃなくて……」

飛龍「ていうか今ので伝わんないって、冗談だよね蒼龍!? 私相当頑張って恥ずかしいこと言ったのに!! ねぇってば――」
189 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 00:56:10.48 ID:75OPGDHy0





翔鶴「提督、赤城さん、お茶が入りましたよ。休憩しませんか」

提督「ああ、ありがとう翔鶴」

赤城「翔鶴も一緒に飲みましょう。お菓子もありますよ」

翔鶴「ありがとうございます、それじゃ……」



蒼龍「――ノックノック!!」

赤城「はい、どちらさま?」

蒼龍「ドラゴンだよ!!」

翔鶴「何ドラゴンさんですかー?」

蒼龍「ジャパニーズブルーだよ!! ゲームじゃないよ、がおー」

提督「……あんまり上手くないな」

蒼龍「ちょっとぉ。一生懸命考えたんだよ」
190 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 00:58:36.65 ID:75OPGDHy0

提督「どうしたんだ?」

蒼龍「ビンゴ景品の、休暇の申請に来たよ。でもその前に……提督、次の休みの日教えて? 私その日に休むから」

提督「えーと、3日後だね。どうして?」


蒼龍「提督!! その日私とデートして!!」

赤城「!?」ブフゥッ

提督「デートか。いいぞ」

翔鶴「!!!?!?」ゲホッゲホッ

蒼龍「うんうん、提督はお母さんとの方がいいってわかってる。でもちょっと大事な話を……」


蒼龍「……へ? いいの?」

提督「ああ。買い物とかなら付き合うけど」

蒼龍「やったぁ!! じゃあその日によろしくね、それじゃ!!」
191 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:01:24.47 ID:75OPGDHy0

翔鶴「ちょ、て、提督、良いんですか!? お母さん以外の人とデートなんて!!」

提督「デートって言っても買い物だろう? それくらいは許してくれるさ」

翔鶴「そ、それじゃあ提督、次のお休みの日は私と」

提督「あー、ごめん。次は鳳翔との約束が入ってるんだ」

翔鶴「」

提督「加賀や瑞鶴と一緒に行ってくればいいんじゃないか?」

翔鶴「やめてください提督……そのセリフは私に効きます……」グスッ

赤城(突然積極的になるなんて……何があったの、蒼龍?)
192 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:03:58.35 ID:75OPGDHy0





蒼龍「さてと、次のお店はーっと」

提督「ちょっと……休ませて……流石に店20軒ハシゴは……」

蒼龍「もう、しょうがないな。じゃあお茶にしましょう」

提督「こんなにたくさん服買って、全部着れるのか?」

蒼龍「全部私のじゃないよ。お母さんとか、飛龍たちに似合いそうなのを買ってきたの」

提督「あ、そうなのか……優しいじゃないか、蒼龍」

蒼龍「ふふーん、もっと褒めていいからね? あんまり気軽に鎮守府の外に出れないからね」

提督(費用持ちは大体私だけどな。まあそういうことならいいか)

蒼龍「提督も、お母さんの私服が増えれば嬉しいでしょ。うふふ」

提督「そ、そうだね」
193 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:06:03.63 ID:75OPGDHy0

蒼龍「喫茶店のクリームソーダ、たまに飲むと美味しいね」

提督「はは、時々懐かしくなるんだよな。……ところで、蒼龍」

蒼龍「んー?」

提督「何か話があるんじゃなかったのか? 休暇取りに来た時に言ってただろ」

蒼龍「あ、そうだった。うーん」

蒼龍(それとなくって言われたけど、上手く言えそうにないなぁ……)

蒼龍「提督、この戦争が終わった後ってどうなると思う? いつになるかわからないけど」
194 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:13:20.78 ID:75OPGDHy0

提督「そうだな、まず間違いなく軍は縮小されるだろうな。
私たち軍人や、艦娘がどうやって生きていくか、今から考える必要がある……」

提督「とはいえ、そんなに近い話ではないと思うけどね。泊地の様なわかりやすい目標だけじゃなく、はぐれ艦隊も多いし。
完全に脅威が無くなるまで、海上護衛は続ける必要があるだろうな」

蒼龍「提督は、その……軍を退役したら、どうするつもり?」

提督「まだはっきりとした考えはないよ……どこか静かな所に、家を探そうかと思ってるけどね」

蒼龍「お母さんと一緒に暮らすの?」

提督「……ああ。鳳翔が軍を退役する時、正式に結婚を申し込もうと思ってるよ」
195 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:15:34.64 ID:75OPGDHy0

蒼龍「そっか……そうだよね」

提督「でもそれは最後だな。最低でも鎮守府にいる子たちの、生活の目処がついてから退役する。私のことはその後だ」

蒼龍「……私たち6人も?」

提督「もちろん。何か希望があれば出来る限り、叶える努力はするさ」

蒼龍「……希望……ね」

提督「話ってこのことか? もしかして何か、将来のことで」

蒼龍「ううーん、ちょっと待ってね……」

蒼龍(落ち着け、私……提督の1番はお母さんって、わかってたじゃない……)
196 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:19:29.28 ID:75OPGDHy0

提督「どうした、蒼龍。大丈夫か?」

蒼龍「だ、大丈夫大丈夫。ごめんね? 変なこと聞いて」

提督「いや、大事なことだからね」

蒼龍「それに、戦いはまだ続くし……私たちだってどうなるか」

提督「蒼龍、誰かが欠けることは絶対にない。それだけは信頼してくれ」

蒼龍「あ、ご、ごめんなさい」

提督「謝ることじゃないよ。危険なのはいつも君たちなんだから」
197 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:25:29.45 ID:75OPGDHy0

提督「でも、どうしてそんな話に?」

蒼龍「ちょっと話してたんだよね……せっかくまた会えたんだから、ずっと一緒に居たいねー、って」

提督「鳳翔や空母の子たちと、か?」

蒼龍「うん。あと提督もね」

提督「そうか。それは嬉しいな」

蒼龍「ほんと? お母さんと愛の巣を作りたいんじゃないのー?」

提督「いや、そんなことは……ないわけじゃないけどな。愛情がなければ、君たちに指輪なんて渡さないぞ」

蒼龍「……家族としての愛情でしょ?」

提督「ああ。鳳翔が君たちに注ぐ愛情を見ていたら、ね」

蒼龍「ふふ、まだ子供いないのに、お父さんみたいだね」
198 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:30:54.03 ID:75OPGDHy0


蒼龍「……もし、もしだよ?」

蒼龍「私たちが、本当の家族になりたいって言ったら」

蒼龍「軍を出た後も一緒に暮らしたいって言ったら……どうする?」


提督「……さっきも言ったけれど……私は出来る限り、君たちの希望を叶えたい」

提督「きっと鳳翔も、君たちと一緒に居たいと願ってる……」

提督「いや、それだけじゃない」

提督「それは私も同じなんだ。鎮守府を出た後も、その……鳳翔と、君たち6人の、傍に居たい」

提督「もし君たちもそう思ってくれているなら、とても嬉しいな」


蒼龍「……そっかぁ」

提督「もちろん、君たちが自分自身の進む道を見つけてくれるまででいいんだ。
そのために私は何でもするし、いつでも帰って来てくれてもいい」

提督「君たちの、命を預かって戦った者として果たす、最低限の責任だと思っている」
199 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:34:02.98 ID:75OPGDHy0

蒼龍「……優しいんだね、提督。本当にお父さんみたい」

提督「多分に私の希望が入っているよ」


蒼龍「私の自惚れじゃなければ、私たち6人は、提督にとって特別ってことでいいのかな?」

提督「ああ。普段こんなことは、あまり言えないけど」

提督「鳳翔と、君たちと、共に歩んでいくことが出来れば……間違いなく、幸福な人生だと思うよ」


蒼龍「……うふふ。そっかそっか」

提督「あまり言いふらさないでくれよ?」

蒼龍「うん、わかってるよ。一応軍人だしね」
200 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:37:38.98 ID:75OPGDHy0


蒼龍「さてと、そろそろ帰ろうか。今日はありがとうね」

提督「あれ、もういいのか? また店をまわるんじゃ」

蒼龍「ううん、いいの。これ以上紙袋増やしたら、持って帰るのが大変でしょ? ……提督が」

提督「これ1人で持って帰るのか!?」

蒼龍「こういうところで甲斐性見せてくれたら、うれしいなぁ。ね?」

提督「まったくもう……タクシー拾うかな」

蒼龍「ごめんね提督」



蒼龍「――あ、そうだ。空母寮の消耗品頼まれてたんだった……本当に悪いんだけど、先に戻っててもらえる?」

提督「ああ、わかった。1人で大丈夫か?」

蒼龍「うん、ちょっとしたものだから。――それじゃ、また明日ね。今日は本当にありがとう」

提督「私も楽しかったよ。じゃあ、また明日」

201 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:40:54.97 ID:75OPGDHy0


蒼龍「……もういいよ。聞いてたでしょ、飛龍?」

飛龍「……ありがとね」

蒼龍「提督も結構、色んな事考えてるみたいだね」

飛龍「蒼龍は良かったの? あんまり進展しなかったんじゃ」

蒼龍「あはは、今の状態じゃ何言ってもダメだよ。恋愛感情は、完全にお母さんに向いちゃってるもん」

飛龍「そうだねぇ……」


蒼龍「でもね、皆と暮らせたら私だって嬉しいし」

飛龍「家族で……蒼龍はいいの?」

蒼龍「私だってお母さん大好きなんだよ? 幸せになってほしいし……」


蒼龍「でも提督も好きなの!!」

飛龍「うーん……辛い所ね」

202 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/05/30(土) 01:44:43.36 ID:75OPGDHy0


蒼龍「ここはとりあえず保留だよ、保留」

飛龍「告白を保留するの? 本当に辛いわね」

蒼龍「提督は私たちを娘みたいに見ちゃってるわ。まずは恋する乙女として見てもらうところから始めないとね」

飛龍「茨の道ね」

蒼龍「赤城さんや翔鶴とも協力して、女子力磨いてくよ! 飛龍も協力してね?」

飛龍「う、うん。まずはどうするの?」

蒼龍「……それがわかったら苦労しないじゃん……」


蒼龍「よしっ、今日は空母寮で女子会にしよう!! 皆で語り合って、これからのこと色々考えよう」

飛龍「……ふふっ、そうだね、明日に差し障りがない程度に、今日は騒いじゃおうか」

飛龍「なんか私も、今日は呑みたい気分」


蒼龍「よぉおーし!! 頑張るぞーっ!!」

203 : ◆GoPzFNH1CI [sage saga]:2015/05/30(土) 01:54:21.75 ID:75OPGDHy0

今回はここまでです。書いてて恥ずかしくなる台詞ばかり。


蒼龍がここで告白して撃沈、提督を諦めるのはあまりに不憫で出来ませんでした。
安易なハーレムがすごい苦手なので、現状のラブコメ路線を維持するために保留というchicken戦法

>>4 赤城の紹介の欄に「隙あらば」とわざわざ入れてるのは、
赤城自身が今告白しても撃沈するのを理解してるからだったりしますね……


次は川内小話になります。
またよろしくお願い致します。
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/30(土) 02:02:20.51 ID:gGLvU7cZO
おつかれさん
金曜に投稿される作品が多いのはみんなカレー食った勢いできてるんやな!
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/30(土) 10:17:45.36 ID:/de9YElAo
乙っした!
提督にはものすごい甲斐性が要求されるけど頑張って欲しいね
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/30(土) 10:30:39.97 ID:PEWjbfBDO
このもどかしいけどどこか進展して欲しくないと感じる展開
個人的に好きだわ
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/30(土) 15:28:59.46 ID:GBYctETYO
鳳翔さんともっとイチャラブして欲しいけど、空母6人娘も気になる…いやあ、このSS俺好きだわ
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/30(土) 17:27:33.10 ID:/O47PSoaO
????「夜戦!?」ピクッ
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/30(土) 17:54:57.04 ID:FSDClj/l0
ハーレムもの嫌いな俺だけど、この空気は最高に好物だ
>>1乙としか言いようがない
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/30(土) 17:55:24.23 ID:FSDClj/l0
ハーレムもの嫌いな俺だけど、この空気は最高に好物だ
>>1乙としか言いようがない
211 : ◆GoPzFNH1CI [sage saga]:2015/06/04(木) 16:42:40.90 ID:CDjlfiS50

お疲れ様です、川内小話投下です。

乙コメありがとうございます
SSの空気感や雰囲気が好きと言って下さると本当にうれしいです。
212 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:14:47.45 ID:CDjlfiS50


第2.2話 〜スペリオル・キャリアーズ〜


川内「……」モグモグ

神通「――あれ、姉さん!? どうしたんですか、熱でもあるんですか!!」アワアワ

川内「……朝ご飯食べてるのがそんなに珍しい?」

那珂「そんな早起きして大丈夫なの!? 体溶けたりしてない!?」

川内「ドラキュラか私は」

神通「今日はお休みなんですか?」

川内「そうだよ、ビンゴの景品の。有給とか貰っても特にすること変わんないし、適当に取っちゃったよ」
213 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:16:48.41 ID:CDjlfiS50

那珂「せっかくのオフなのに、嬉しくないのー?」

川内「嬉しくないワケじゃないけどさ。出撃がない日とか、普通に暇だし」

川内「提督に、景品交換してってお願いしてみようかな……間宮さんのチケットを、夜戦許可チケットかなんかに」

神通「あるんですかそんなの」

那珂「あったとしても、あの提督が他の子を危険にさらす個人の感情、優先してくれるわけないじゃん」

川内「最近は正規空母が昼戦で大活躍して、夜戦の機会あんまりないんだもん」

神通「ウチは機動部隊メインですからね。提督も、夜戦突入の判断は慎重ですし」
214 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:18:45.92 ID:CDjlfiS50

川内「神通と那珂は? 今日は予定無いの?」

神通「そうですね、演習も遠征もありませんが」

那珂「私もー。皆のオフが被るってあんまりないね」

川内「よーし、それじゃ、もらった金券で久々にお姉ちゃんが……」

川内「……ん」

川内「待てよ? 3人か……」
215 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:20:09.26 ID:CDjlfiS50

神通「どうしました? 姉さん」

川内「今の私たちの練度なら、その辺の敵艦隊なんて鎧袖一触だよね」

那珂「突然どうしたのー? まあ流石に負けないとは思うけど」


川内「ちょっと提督に3隻で出撃させてって言って来る!!」ドギューン

神通「」

那珂「」


加賀「なるほど、3隻なら昼戦で敵を全滅させるのはまず不可能。確実に夜戦突入出来るというわけね」

神通「いたんですか加賀さん」

加賀「呼ばれた気がしたわ」

那珂「大盛り朝ご飯に夢中だと思ったら、意外と聞いてるんだね」
216 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:23:07.42 ID:CDjlfiS50

神通「加賀さんも、今日はご予定はないのですか?」

加賀「ええ。最近は備蓄メインだそうだから」

那珂「空母の人たちは大食らいだかrイタッ!! 顔はやめてよ顔は!!」

加賀「弩級戦艦よりはマシよ」

神通「その分駆逐艦の子たちにはすごく働いてもらってますが……」

加賀「実戦での負担を減らせるよう、私たちは航空爆撃や雷撃の腕を磨かないとね」

那珂(磨き過ぎて毎回MVPとってくのはどうかと思うんだけどな……駆逐の子がちょっと不憫)
217 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:24:29.78 ID:CDjlfiS50

川内「(´・ω・`)」

神通「あ、お帰りなさい」

那珂「なんて言われた?」

川内「提督がいなかったから、鳳翔さんに言ってみたら……」


鳳翔『神通さんと那珂さんに迷惑がかからないよう――』

鳳翔『夜偵と探照灯と照明弾を、全部自分で持っていくなら許可してあげましょう』ニッコリ


川内「だって(´・ω・`)」

那珂「観測射撃も雷撃も出来ないじゃん」

神通「夜戦突入出来ても、それじゃ意味がありませんね……」
218 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:26:42.57 ID:CDjlfiS50

加賀「……川内、夜戦がしたいのね」

川内「したいです(ノД`)」

加賀「じゃあ、夕方から演習しましょうか。今日は演習海域の使用予定はないし」

川内「ホント!? いいの加賀さん!!」

加賀「休みが続くと、私たちも妖精さんたちも勘が鈍るから。同僚との演習もいい経験になるでしょう」

川内「やったね!! それじゃあ、こっちは神通と那珂とあと3人、声掛けておくから!!」

神通「結局私たちも付き合うんですね……」

那珂「那珂ちゃんもー!? 寝不足はお肌の大敵なのにぃ」

加賀「せっかくだから、会敵まで編成はお互い伏せておきましょう。
情報が遅れたときの練習に……まあ、なるかもしれないわ」
219 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:28:51.92 ID:CDjlfiS50

加賀「それじゃ、私も僚艦を集めてくるから。演習の申請は、私がおか……鳳翔さんに言っておきます」

川内「うん、ありがとね!! よぉぉし夜戦だぁああああ!!!!」

那珂「はぁーあ、オフはしっかり休むのが那珂ちゃんのモットーなのに」

神通「加賀さん、休みを使って付き合って下さるなんて優しいですね」

那珂「優しいのかな。加賀さんもじっとしてるのが嫌になっただけじゃないの」

神通(でも……正規空母の加賀さんが、苦手な夜戦の話を持ちかけてきた所が引っかかりますね)

神通(何をお考えなのでしょうか……)
220 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:33:31.73 ID:CDjlfiS50

川内「――演習の開始は一八〇〇、範囲は鎮守府正面海域。東軍と西軍に分かれて、艦隊の初期位置は不明でスタートする」

神通「お互いに偵察機を飛ばして、早く発見するほど有利になりますね」

那珂「でも、開始が一八〇〇かー。すぐ夜になっちゃうから飛行機飛ばすのは危険だね」

川内「まー、いざって時には鎮守府の滑走路に降りてもらえばいいんだけどさ。
一応演習って名目だし、作戦行動でも応用できるように……」

那珂「普段通り、夜間航空戦は流石になしか」


神通「では、砲雷撃が得意な子にお願いしましょう。それから対空戦闘の用意も……いいですね、姉さん」

川内「う、うん」

那珂「神通ちゃんまっじめー」

神通「那珂ちゃんも真面目にやって下さい。やるからには勝つんですよ」

那珂「わ、わかってるよう」


川内「あと分身は禁止だって」

那珂「あ、やっぱり?」
221 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:36:08.56 ID:CDjlfiS50





川内「――よし、時間だ。摩耶さん、那珂、よろしく!!」

摩耶「よっしゃ。偵察機飛ばすぜー」

那珂「那珂ちゃんの飛行機、現場入りまーす!!」


川内「私たちは輪形陣でこのまま進むよ」

吹雪「でも川内さん、いくらなんでも、正規空母の皆さんと索敵合戦して勝てるとは思えないんですけど」

時雨「こっちは夜偵を合わせても5機……向こうは偵察機の他に、足の長い艦攻も使えるしね」

川内「うん、わかってる。もともと水偵は長距離索敵に向いてないし……
だけど、先に見つけられることは織り込み済みなんだ」

川内「演習海域に居ることはわかってるんだから、まず間違いなくこっちが先に発見される。
時間によっては、日没前に攻撃隊が来るかもしれない」

川内「でも着艦の時間を考えたら、規模はそれほどでもないはず。
対空戦が得意な摩耶さんと吹雪がいれば、そんなに被害を出さずに対応できると思うんだ」
222 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:38:07.12 ID:CDjlfiS50

川内「そして、攻撃隊が帰っていく方向に向かって全力突撃。相手が着艦中、日没と同時に――」

川内「やせぇえええええんんん!!!!」

吹雪「」ビクッ

川内「――ってワケ。おーけー?」

吹雪「は、はい。その頃には飛行機は飛べませんもんね」


時雨「……くっ」

吹雪「時雨?」

時雨「くふふ……久々に僕の5連装酸素魚雷が唸るよ……」

吹雪「」

川内「期待してるよー。この中で雷撃が一番強力なのは時雨だからね」

時雨「任せておいて……酸素魚雷とか、うん……ばっちり積んできたよ、ふふふふ……」

吹雪(時雨も私みたいに、対空戦得意なはずなんだけどな……なんで魚雷大好きになっちゃったんだろ)
223 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:40:05.87 ID:CDjlfiS50

神通「――姉さん、敵の艦載機です!! 触接されました!!」

川内「了解――攻撃隊が来るよ。全艦対空戦闘!!」

時雨「あの飛行機はどうする? 撃ち落とすかい」

川内「放っておいていいよ、もう位置は打電されただろうし。攻撃隊を誘導してもらった方が、逆にわかりやすくて助かる」


那珂「――むっ、那珂ちゃんの偵察機が敵編隊を発見――10時方向から来るよ!!」

川内「隊列維持のまま進むよ。連携を忘れずにね!!」
224 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:41:59.98 ID:CDjlfiS50





那珂「――攻撃隊が退いていくよ。しのぎ切ったね」

川内「損害報告!!」

摩耶「アタシが小破だ」

吹雪「私もです。戦闘航行に支障ありません!!」

川内「よしっ、単縦陣に組み直すよ。――神通!!」


神通「――夜偵からの報告来ました。敵の編成は……正規空母2、重巡2、駆逐2です」

川内「空母と重巡が2隻ずつか。先に重巡を潰せばこっちの勝ちだね」

川内「私が先頭で、探照灯は責任持って照射するよ!! 各艦は砲雷撃、それぞれよろしくね!!」
225 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:44:06.36 ID:CDjlfiS50


神通「――距離20000。敵艦隊、単縦陣で転舵しました」

川内「早いね。こちらも合わせて、同航のまま距離を詰めよう」


神通「――て、敵一番艦と二番艦に発砲炎です!!」

陸奥「もう撃ってきたか。重巡の主砲でも射程ギリギリのはずなんだがな」

那珂「こっちの夜戦火力を少しでも減らそうとしてるんじゃない?」

神通「水柱の大きさから見て、重巡の20.3cm砲のようですね」

川内「なんにせよ、夜間にこんな距離でそうそう当たるもんじゃないからね。時雨は魚雷、吹雪は照明弾を確認だよ!!」

時雨「了解」

吹雪「了解です!」
226 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:52:48.99 ID:CDjlfiS50

川内「さて、私も探照灯を用意してっと」

摩耶「最初の目標はどうする?」

川内「一番艦と二番艦が先に撃ってきたから、敵の重巡はその2隻だろうね」

川内「先にその2隻を撃破できれば、夜戦火力の差で勝てるはずだよ!!」


神通「距離5000!!」

川内「砲雷撃戦、用意!! 目標、敵一、二番艦!!」

「「「宜候!!」」」

川内「探照灯、照射!! 敵重巡に集中こ――」




赤城「うおっまぶしっ(/-\)」

川内「げぇっ、赤城さん!! なんで!?」

227 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:53:50.03 ID:CDjlfiS50

川内「摩耶さん、那珂!! 水偵から吊光弾を――」

摩耶「だ、ダメだ。もう落とされちまった」

神通「私の夜偵は行けます。吹雪さんも照明弾を!!」

吹雪「了解、撃ちます!!」

那珂「――見えた、重巡は三、四番艦だよ!! 先頭は正規空母2隻!!」

川内「まさか、正規空母が巡洋艦並みの火力を……予定通り、先に重巡に……」

時雨「川内、危ない、魚雷が!!」

川内「え――」
228 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:55:08.65 ID:CDjlfiS50





川内「……」タイハ

川内「ぬわーっ!! 何も出来ずに魚雷直撃なんて!!」

那珂「まさか、正規空母が20cmクラスの主砲を使えるとは思わなかったよ」タイハ

赤城「いや、普通は使えないんですけどね……艦載機を満載した方が明らかに強いですし」チュウハ

加賀「戦艦として生まれた私たちの、昔取った杵柄と言いますか。二航戦や五航戦の子たちにはちょっと無理かもね」

神通「重巡の砲撃より先に撃ってきたのは、私たちの目標を引きつけるためだったんですね……」チュウハ
229 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 17:56:26.85 ID:CDjlfiS50

摩耶「くっそー、全部作戦かよ。やられたなぁ」タイハ

那智「ああ。赤城と加賀が攻撃機を最小限にして、主砲を積んできたときは驚いたが」

妙高「その分私たちが、砲撃と雷撃に集中することが出来たんです」

時雨「そう悲観したものでもないよ、川内。僕の魚雷はしっかりと駆逐を仕留めたからね」

叢雲「」タイハ

満潮「5連装魚雷を扇状に……お、覚えてなさいよ……」タイハ

吹雪(あれ、私あんまり活躍してない!?)
230 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 18:04:58.54 ID:CDjlfiS50

赤城「それにしても、加賀さんが積極的に演習に誘って来るなんて、珍しいこともあったもんですね」

那智「そうだな、いつもは自主鍛錬が主の加賀がな」

妙高「川内さんのためですか? 優しいですね、加賀さん」

加賀「え、ええ、まあ」


川内「――おーい加賀さーん。はいこれ、負けたから約束の間宮チケットね」

加賀「ちょ、ちょっと!! 帰ってから母港で渡しなさいとあれほd」

赤城「加賀さーん?? 私、聞いてませんけど??」ニッコリ

加賀「……」

加賀「ここは譲れません」ダッ

赤城「あっ、こら!! 半分寄越しなさい!!」ダッ

那智「……司令官は全員分渡してたはずだろう」ヤレヤレ

妙高「もらった次の日に使っちゃってたわよ。まあ、許してあげましょう」
231 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 18:14:41.84 ID:CDjlfiS50

川内「あーあ、負けちゃったなぁ……」

神通「残念でしたね、姉さん」

那珂「かえってストレス溜まっちゃったかな?」

川内「……ううん」

川内「皆私のわがままに付き合ってくれて、嬉しかったよ。普段とは違う戦いも経験できたしね!!」

神通「姉さん……」

那珂(あんな型破りなこと、何度もされちゃたまんないけど)
232 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 18:16:17.11 ID:CDjlfiS50

川内「よしっ!! このままその辺の哨戒でもして行こうか、2人ともついてきて!!」

那珂「ちょ、何言ってんの!? 今は演習用装備だし、しかもほとんど空っぽなのに!!」

神通「大丈夫よ那珂ちゃん、探照灯は私が引き継ぎますから」

那珂「」

那珂(わ、忘れてた。神通ちゃんも川内ちゃんに負けず劣らず、夜戦大好きだった……)


川内「ほらほら那珂、遅れてるよ〜」

神通「那珂ちゃん、夜偵の収容お願いしますね」

那珂×8「「「いい加減にしろ!! 強引に連れて帰るぞ!!」」」
233 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 18:17:21.85 ID:CDjlfiS50





鳳翔「――ただ今戻りました。勝手に出てしまって申し訳ありません」

提督「いやいいんだ、お疲れ様。どうだった?」

綾波「えーと、日没直前に鳳翔さんの艦載機が、敵のはぐれ潜水艦2隻を発見」

敷波「演習海域に迷い込みそうになってたから、急行して――」

雪風「撃沈しました!! 危なかったです、しれぇ!!」

提督「そうかそうか、頑張ってくれたね。はい、ご褒美の間宮チケット」


アリガトウゴザイマスシレェ!! チョットヒトリデモッテカナイデー ア、アタシハベツニゴホウビノタメニヤッタワケジャ……
234 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 18:19:49.41 ID:CDjlfiS50

提督「――よく気付いてくれた。助かったよ」

鳳翔「いえ、演習海域とはいえ、はぐれ艦の行動は読めませんし。
演習弾しか持ってないあの子たちが心配になってしまいまして……」

提督「これからも、気になることがあったらどんどん言ってくれ。演習で損害を出すなんて笑い話にもならない」

鳳翔「はい、あなた」



提督「それにしても、そうやって艦隊を心配する君を見てると……」

鳳翔「?」

提督「あの子たちが君のこと、お母さんと呼ぶ理由がわかるな」

鳳翔「……あなたにだけは、お母さんって呼ばれたくないです」プイッ

提督「ごめんごめん、拗ねないでくれよ……」


提督「私の奥さんだろ?」

鳳翔「////」

鳳翔「も、もうっ、しょうがない人ですね!!」

235 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/04(木) 18:23:44.90 ID:CDjlfiS50

川内小話は以上です。
けっきょく ほうしょうさんが いちばん つよくて すごいんだよね なお話。
戦闘描写へのツッコミは……あまりいじめないでください

次は鳳翔さんとイチャラブです。
これの後にまたお題消化に戻る予定ですので、よろしくお願い致します。
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/04(木) 21:37:27.48 ID:JZ5cv+/1o
乙です。面白かったです。
演習や3-2-1で空母や軽空母に副砲はよくやりますね。
史実でも龍驤や隼鷹が搭載砲で敵艦に損害を与えてますね。
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/05(金) 16:56:02.23 ID:1qvFUWFg0
乙です
最後分身してくれて嬉しかったわwwww
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/05(金) 16:56:41.27 ID:1qvFUWFg0
乙です
最後分身してくれて嬉しかったわwwww
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/05(金) 16:56:41.27 ID:1qvFUWFg0
乙です
最後分身してくれて嬉しかったわwwww
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/05(金) 17:05:50.24 ID:dCIbKxJZo
お前が分身してどうすんだよ
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/05(金) 20:38:31.79 ID:JYZH1RtMO
内容と相まって高度な自爆レスになってやがる
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/06(土) 06:50:17.78 ID:5P3nUlEc0
乙です
お題まだ締め切ってないならそこそこの地震がきて赤城のトラウマが爆発
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/08(月) 23:45:47.67 ID:OE+00IPaO
さすがに笑う
244 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 22:48:32.97 ID:oBwjYTQi0


第2.3話 〜ラヴァーズ・コンチェルト〜


鳳翔「――あなた、ちょっと」

提督「うん? どうした」

鳳翔「蒼龍ちゃんとデートしたって、本当ですか」

提督「えっ……あ、ああ、この間の買い物のことか。あれはデートと言うよりはな……」

鳳翔「本当なんですね……まったく。いきなりプレゼントだと言って、洋服を渡されたんですよ」

提督「蒼龍が空母の皆に、って選んでたやつだな」
245 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 22:49:36.72 ID:oBwjYTQi0

鳳翔「蒼龍ちゃんと飛龍ちゃんがニコニコしながら渡して来たから、何かと思って問い詰めたら」

提督「あんまり言ってやらないで欲しいな……その、ちょっと真面目な話もしたし」

鳳翔「何ですか真面目な話って!! 私には隠し事しないって約束ですよ!!」ガクガク

提督「う……そう、なんだけど……今はダメだ。隠し事というか、大事な話だから、また改めて機会を」


鳳翔「浮気ですか」ボソッ

提督「そんなわけないだろ。私の一番はいつも君だよ」

鳳翔「……い、いきなり真顔で見つめないでください」
246 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 22:50:57.98 ID:oBwjYTQi0

提督「時期が来たら必ず話すから。ちょっと待ってくれ、頼む」

鳳翔「そんな表情でお願いされたら何も言えませんよ……わかりました、信頼してますから」

提督「うん、ありがとう」

鳳翔「今日は私に1日、付き合ってもらいますからね!」

提督「ああ、わかってるよ」

鳳翔「それじゃ、まずは間宮さんのお店です。行きますよ、さあ!!」

提督「お、おい、引っ張らないでくれよ」
247 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 22:52:28.98 ID:oBwjYTQi0





間宮「いらっしゃいませ提督、鳳翔さん」

鳳翔「間宮さん、これ!! 2人分のチケットです、お願いします!!」

間宮「わ、わかりました。そんなに慌てなくても大丈夫ですよ」

伊良湖「……どうしたんですか提督? 鳳翔さん、あんなに鼻息荒くして」

提督「うーん、大体私のせいだな。すぐ落ち着くと思うけど」

鳳翔「ほらあなた、こっち座って下さい!!」

提督「わかったわかった」
248 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 22:54:06.82 ID:oBwjYTQi0

間宮「――お待たせしましたー、抹茶パフェになります。ごゆっくりどうぞ」

提督「ありがとう、間宮」

鳳翔「ありがとうございます」


提督「……君とこうして、ここへ来るのも久しぶりだな」

鳳翔「そうですね。最後に来たのはケッコンカッコカリの前……もう、1年近くになりますか」

提督「そんなになるのか」

鳳翔「はい。まだあなたが、私に敬語を使ってた頃ですね」

提督「2人の時間も、もっと取れればいい……いや、取りたいんだけど」

鳳翔「ふふっ、お互い覚悟してたじゃありませんか。この戦争が終わるまで、ですよ」

提督「……そうだね」
249 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 22:55:33.34 ID:oBwjYTQi0

提督「しかしそれも、何時になることやら」

鳳翔「あらあら、軍人さんの言葉にしては弱気が過ぎるんじゃありませんか?」

提督「そうだな、皆には聞かせられないな……こんなこと、君の前でしか言えない」

鳳翔「いいんですよ? 弱音吐いちゃっても。私しかいませんから」

提督「だ、だめだだめだ。あんまり君の優しさに甘え過ぎるのは良くない」

鳳翔「……むう。もっと頼ってくれていいですのに」
250 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 23:03:48.69 ID:oBwjYTQi0

提督「いつも頼らせてもらってるって。出撃も演習も、この間の対潜哨戒だってそうだ」

鳳翔「いえ、あの、それもそうなんですけど」

提督「ああ、それだけじゃないよ」


提督「普段から君に頼るというか、私が助けられていることはね」

提督「こうして2人で話をしたりとか、ご飯を作ってくれたりとか、いつも一緒に寝たりとか」

提督「……私の前で、笑っていてくれること、とか」

提督「それだけで十分なんだ。傍に居てくれるだけでいいんだよ」

提督「指輪を渡した時にも言ったけれど、君の喜んだ顔を見るのが、私は一番幸せなんだからね」
251 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 23:12:32.50 ID:oBwjYTQi0

提督「それから……こんな関係になっておいて、すごく今更なんだけどね?」

提督「お互いまだ軍属だし、ケッコンした仲とはいえ仕事上での特別扱いが過ぎるから、おおっぴらには言えないけれど」

提督「その、なるべく、私の近くにいてもらいたいというか、危ない目に遭って欲しくないというか……」

提督「この間の出撃だってな、君が無事戻ってくるまで私は……」

提督「って、流石にエゴが過ぎるな。これは忘れてくれ」


提督「とにかく、だな。この先戦い続けるためには、私は君に支えてもらわないとだめなんだ」

提督「頼るにも、君が居てくれないとどうしようもないんだから」

提督「しっかり私の傍に戻って来てくれ。頼む」
252 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 23:14:03.90 ID:oBwjYTQi0

鳳翔「……」


鳳翔「……〜〜〜〜!!」

鳳翔(か、顔が火照って……前が見えない)


提督「鳳翔?」

鳳翔「ちょっと待って……こっち見ないで下さい……」

提督「大丈夫か? 気分でも」

鳳翔「あ、あなた!! あーんして下さい、あーん!!」

提督「どうしたんだ、いきなり」

鳳翔「いいですから、ほら、はい!!」

提督「あ、あーん……」
253 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 23:17:03.74 ID:oBwjYTQi0


間宮「…………」[壁]ω・)チラッ

伊良湖「…………」[壁]д・)チラッ


間宮「……がはっ」

伊良湖「ま、間宮さん! 大丈夫ですか!?」

間宮「うう、私はもうダメ……砂糖吐きそう……」

伊良湖「お、落ち着いて下さい、吐くならこのボウルに!! お砂糖は高いんですから!!」

間宮「……それは突っ込んだ方がいいのかしら……」
254 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 23:17:46.78 ID:oBwjYTQi0

提督「この後はどうする? どこか出掛けるか」

鳳翔「そうですねぇ、外に出ると、またゆっくりしたくなっちゃいますから。今回は鎮守府の中で過ごしましょうか」

提督「……私は外出でもいいんだけどな」

鳳翔「また長門さんに迷惑かけちゃいますからね。ほどほどにしてあげないと」

提督「そういえば遊園地デートの後は大変だったみたいだな。やはり君がいないとダメみたいだね」

鳳翔「赤城ちゃんもすごく頑張ってるんですけどね」
255 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 23:25:40.21 ID:oBwjYTQi0


赤城「はい私頑張ってます、はい!!」

飛龍「赤城さん、右舷から雷撃来てる!!」

赤城「はい、赤城は大丈夫です!!」


朝潮「……演習で慌てる赤城さん、珍しいですね」

村雨「最近鳳翔さんのお手伝いで、遅くまでお弁当作ったりしてるみたいだよ」

綾波「あ、今日のお弁当楽しみですねぇ」

春雨「なんでそんな悠長に話してるんですか!! 演習中ですよ!?」


村雨「あ、ほら危ないよ春雨」

春雨「え? ――きゃぁっ!!」ショウハ

朝潮「だめですよ、爆弾は最後まで諦めずに迎撃を試みないと」

綾波「隊列維持に気を取られ過ぎずに、爆撃機と雷撃機の動きによく注意してくださいね」

春雨「は、はいっ」

春雨(なんか納得いかない……)
256 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 23:27:45.66 ID:oBwjYTQi0





鳳翔「今日は暖かくて、心地良い陽気ですねー……」

提督「そうだねー……」

鳳翔「あなたの膝に乗るのも久しぶりですねー」

提督「うん……」

提督(この体勢だと鳳翔の髪のかほりが……絶対口には出せないが)


鳳翔「あの、重くないですか?」

提督「それ前も聞いただろう? 全然大丈夫だって。もっと寄りかかっていいよ」

鳳翔「あ、はい。それじゃ……」

提督(ああ……幸せだな、今)
257 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 23:29:08.32 ID:oBwjYTQi0

鳳翔「そういえば、あなた。私、しばらくキスして貰ってません」

提督「え? そ、そうだっけ」

鳳翔「そうですよ。確か観覧車の中でしてもらったのが最後です」

提督「そんなにしてなかったか……ごめんよ」

鳳翔「まあ、あれから忙しかったですし、寝台は一緒でしたけどね」


提督「……よし、わかった。今日は夜戦しよう」

鳳翔「夜戦ですか。そうですね、今日は早めに執務を――んむ――」


提督「――ふう。これは前哨戦ね」

鳳翔「い、いいですよ。受けて立ちましょう!」
258 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/09(火) 23:35:15.51 ID:oBwjYTQi0


飛龍「……」

飛龍(執務室でイチャコラはやめろとあれほど)


赤城「どうしました、飛龍? 演習の報告書を提出に……」

飛龍「い、いや、今はダメです。その……都合が悪いんです」

赤城「でも、勝利の報告を、早く提督にしたいんですっ」

飛龍「ダメなんです。今執務室は戦場ですから」

赤城「はい?」

飛龍「赤城さんや蒼龍、翔鶴……それに私たちの戦いはまだまだ続くんだから。被害は最小限に抑えないと」

赤城「よくわからないけど……」

飛龍「後で一緒に報告しに行きましょう、ねっ?」

赤城「は、はあ。それじゃあ、先にごはんを食べましょうか」
259 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/10(水) 00:01:53.82 ID:+JPa1veX0

短いですが、鳳翔小話は以上になります。
大変お待たせしましたが、これにて第2話のパーティとビンゴのお題は終わりです。

95さんの言うとおり、ビンゴの展開は予想以上に盛り上がっていました。一人で。
ただ手間と時間を考えるともうやりたくないです。


それでは、また希望のお話がありましたら、お題を書き込んで頂きたいと思います。

1、2話のような、50〜100レス近くの中編では進みが遅すぎなので、1題10レス前後に纏めていきたいです。


これまで頂いたものも、なんとか消化したい……
98さんには後付で本当に申し訳ありませんが、艦娘は1種1人設定でお願い致します。

・浮気 ・財布なくした ・甘える空母 ・ダブルデート ・母の日 ・地震 ・(前スレから)空母寮の朝

では、よろしくお願い致します。



>>242
ありがとうございます、お題はいつでも歓迎ですよー
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/10(水) 02:15:30.30 ID:sm0GZOn/0
鳳翔は私の母になってくれないだろうか
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/10(水) 08:21:15.07 ID:Y4dTjJVA0
鳳翔無双
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/10(水) 08:57:46.28 ID:OrSDJypOO
うちの鎮守府に大鳳ちゃんください(唐突)

もしくは、新規着任して正規空母組が鳳翔さんをお母さん扱いするのに戸惑うも、結局骨抜きにされて誰よりも甘えるようになる大鳳ちゃんください
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/10(水) 09:48:04.52 ID:iVjahgQfO
超乙
亀レスだけど、遊園地の鳳翔さんの艦載機がが赤城さんの艦載機撃ち落としたのめっちゃ好きだわ。引退させてるSS多いけど鳳翔さんはやっぱこうでなくっちゃ
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/10(水) 18:31:55.59 ID:nF4Z3kzm0
>>1見ているか!私の望みは鳳翔さんの浮気だ!だがそれでも…書くのは貴様だ(正直どれも捨てがたい)
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/11(木) 08:13:53.68 ID:rs6OH0WG0
>>264 うわぁ…ないわぁ…
鳳翔さんと提督の喧嘩(くだらない理由での)
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/11(木) 12:20:49.92 ID:FO9CxOvbO
浮気に(未遂)とか(勘違い)をつけ忘れてるぞ
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/11(木) 18:40:16.87 ID:JJb8zdt60
鳳翔さんが浮気!?→鎮守府大荒れ→やっぱり提督LOVEじゃねーか
の流れなら読んでみたい
268 : ◆GoPzFNH1CI [sage saga]:2015/06/13(土) 12:16:34.01 ID:bGgb/8Dx0

お疲れ様です、短編投下です。

ええええええなんで皆浮気大好きなんですかね……純情な2人なんですが……
まあ勘違いネタか夢オチか、あるいはガチ浮気のIFルートでいくつか考えてみます。
269 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/13(土) 12:21:51.20 ID:bGgb/8Dx0


幕間1 〜今日は何の日?〜


飛龍「父の日だよ提督!! プレゼントあげる!!」

提督「お、おお。唐突だな」

飛龍「結構選ぶの苦労したんだー。普通のお父さんと違っていつもジャケット着ないから、定番のネクタイはダメだしね」

提督「――万年筆!? すごいな、高かったんじゃないか?」

飛龍「そこそこね。でもまあ、普段の感謝の気持ち」

提督「いやあ、嬉しいな……大切に使うよ、ありがとう」

飛龍「うふふ、いいんだよぉ。……他に、誰かからもらった?」

提督「いいや? 君が最初だな」

飛龍(あ、そっか。赤城さんや蒼龍、翔鶴が父の日って変だし……加賀さんと瑞鶴には退役後の話、まだしてないもんね)


飛龍「提督のお父さんには、何か渡した?」

提督「一応ね。もう定年してるから実用品じゃなく、父が好きだった日本酒を送った」

飛龍「都市部以外じゃ、手に入りにくい銘柄もあるもんね」
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/13(土) 12:24:22.15 ID:7E2v6FB/0
ガチ浮気を望んでるのはほとんどいないと思うで
271 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/13(土) 12:25:36.13 ID:bGgb/8Dx0

提督「そういえば、父の日で思い出したけど……母の日には、鳳翔に何か渡したのか?」


飛龍「…………」

飛龍「……ははの、ひ?」

提督「先月だから今更だけどね」


飛龍「……て、提督は渡した?」

提督「渡したよ、ワインを赤と白一本ずつ。前に花を送ったら、私も父と同じく酒の方がいいと言われてな……」

飛龍「そうじゃなくて、鳳翔お母さんにだよ!!」

提督「私が送るのは変だろう、奥さんだぞ」

飛龍「あ、そうだった……って、それどころじゃないっ!! おーい、赤城さぁあああん――」


提督「……余計なこと言っちゃったかな」

提督「まあ鳳翔も先月は忙しくて忘れてるみたいだし、また仲良く治まるだろ」
272 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/13(土) 12:28:19.98 ID:bGgb/8Dx0


瑞鶴「――なぁーーーんで6人が6人とも忘れてんのよ!! 年頃の女がこれだけ揃ってみっともない!!」

赤城「5月10日といえば……大規模作戦の直前、備蓄で大忙しだった頃ですね」

翔鶴「で、でも、それじゃ言い訳になりませんよ」

蒼龍「飛龍、父の日はなんで思い出したの?」

飛龍「提督と蒼龍にくっついて街に行った時、6月21日は父の日ってポスター見たのよ」

加賀「……私たちも、父の日さえ今思い出したからね。これは全員の落ち度よ」


翔鶴「ど、どうしましょう赤城先輩。謝って許してくれるでしょうか」

赤城「許すも何も、お母さんはそんなことで怒ったりなんかしませんよ。ただ……」

瑞鶴「が、がっかりさせちゃったかもしれないわね」

蒼龍「それじゃ、ええと、皆でプレゼントを選ぶ?」

加賀「それはもちろんだけれど、他に何かないかしらね」

飛龍「遅れちゃったのを埋め合わせできるような、ね」


翔鶴「あ、そうだ!! いいことを思いつきました、やっぱり提督と――」
273 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/13(土) 12:30:55.51 ID:bGgb/8Dx0


鳳翔「――The hills are alive――With the sound of music――」

鳳翔「With songs they have sung――For a thousand years――」


提督「随分懐かしい歌を歌ってるね」

鳳翔「あらあなた。ご存知でしたか? これ」

提督「映画のだろ? 学生の頃、英語の勉強をした時に見ていたよ」

鳳翔「私、あの映画大好きなんです……今度一緒に見ましょう」

提督「そうだね、今度借りてこよう」


鳳翔「――よしっ、これでお洗濯終わりですね」

提督「結局、君の仕事は楽になったのかな」

鳳翔「なりましたよ? 時々小さい子たちも手伝ってくれますし……楽になったというか、楽しくなりましたね。うふふ」

提督「それならいいんだけどね」
274 : ◆GoPzFNH1CI [saga]:2015/06/13(土) 12:35:07.53 ID:bGgb/8Dx0

鳳翔「さてと、次はお昼ご飯の……」


翔鶴「――あ、お母さんここにいらっしゃいましたか。お昼ご飯なら私と瑞鶴で、間宮さんたちを手伝ってます」

鳳翔「あら、本当? それじゃあ、お風呂掃除を」

翔鶴「それは赤城先輩がやってくれました」

鳳翔「……遠征から、帰ってくる子たちのおやつを」

翔鶴「それは加賀先輩が。つまみ食いの分もしっかり作られてます」

鳳翔「じゃ、じゃあ、お夕飯の仕込みを……って」

翔鶴「ご想像のとおり、蒼龍先輩と飛龍先輩がやってくれてます」


鳳翔(このパターン、少し前に見たような……)
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