他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
BBS2ch
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報VIP
更新
検索
全部
最新50
とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)4
Check
Tweet
1 :
◆A0cfz0tVgA
:2015/04/20(月) 01:21:44.73 ID:UAo0aMOr0
※注意
・
>>1
は文才無し。ぐだぐだ注意
・ジャンルは禁書×東方。苦手な方はブラウザバック
・『幻想入り』および『学園都市入り』ではない。言うなれば禁書世界をベースにした世界観クロス
具体的に言えば、東方キャラが禁書世界の住民として出てくる
・独自解釈、キャラ崩壊、設定改変が多数。オリキャラもたまに出る
東方キャラについては、もはや別物と言ってもいいほど改変される可能性が大
・時系列は禁書本編終了後。本編は開始から一年で完結している設定
・設定の反映は旧約まで。それ以降はパラレルワールド
新約の設定は
>>1
の都合に合わせて反映したりしなかったり
・基本日曜更新。ただし不定期になることも稀によくある
過去スレ
とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1332082026/
とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)2
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360510325/
とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)3
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388322858/
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1429460504
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/04/20(月) 03:54:17.03 ID:mt38JVAy0
新スレ乙!
まだまだ読み続けるぜ!
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/04/20(月) 11:08:13.65 ID:kBfe2COBo
立て乙です
4 :
渋の天才作家が書いてます!こんなのより面白いので是非見てください!
:2015/04/20(月) 13:54:29.03 ID:YRv+sctWO
とある異常の風紀委員
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1414823663/
作者様の渋です、面白い作品が沢山あるのでこちらもどうぞ
http://www.pixiv.net/member.php?id=10985535
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/04/20(月) 19:40:03.24 ID:VCLTpj6XO
新スレ乙!
6 :
◆A0cfz0tVgA
[saga]:2015/04/27(月) 00:15:42.22 ID:4ztp0q/L0
これから投下を開始します
7 :
◆A0cfz0tVgA
[saga]:2015/04/27(月) 00:18:07.60 ID:4ztp0q/L0
パチュリー「P P I W F A R O W S(つがいが吹き散らす熱情は白銀の環を成し)――――!?
けほっ、ゲホッ! ゲホッ!」
突然パチュリーは詠唱の途中で大きく咳き込み、その場に蹲る。
しかもそのまま収まる様子はなく、何度も何度も咳を繰り返し、満足に呼吸をすることすらままならない。
時折ゼー、ゼーと喘鳴を響かせながら、咳の音はやがて鋭い音になっていった。
気管支喘息。
アレルギー、細菌、ウイルス等の原因による気管支の炎症が慢性化することにより、
発作的に咳や息切れ、痰等の症状を複合的にそして激しく発現する呼吸器疾患の一つ。
パチュリーが患う持病であり、今も尚も体を蝕み続ける病魔。
彼女に薬漬けの生活を強要し、魔術を満足に扱えなくしている原因。
気管支喘息の発作が起こる引き金は、自動車の排ガスや煙草と言った粉塵や、急激な気温変化、そしてストレスだ。
『戦場』という粉塵が飛び交い、肉体を酷使し、生死の駆け引きをする環境に晒されれば、発作が起こっても不思議ではない。
しかし今の彼女にとって、『この場で発作が起こる』という事実自体が不可解極まりないことだった。
8 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:20:56.08 ID:4ztp0q/L0
パチュリー(何でこんな時に……薬はまだ効いてるはずなのにっ!)
パチュリーはこの公園に来る前に、気管支喘息の発作を抑える丸薬を飲んでいる。
発作が起こった時点で呼吸すら出来なくなるのだ。
魔術に『詠唱』と言うプロセスが必要とされる以上、発作が起こることは『戦闘不能』を意味し、
それはそのまま『死』という最悪の結末に直結することになる。
魔術師である彼女にとってはあまりにも重すぎる枷。
その枷を出来るだけ軽くするために、彼女は発作を抑える薬を毎日服用している。
それは彼女の亡き父親、ロータス・ノーレッジが残した研究資料から生み出されたものだ。
パチュリーは自身の侍女とも言えるリトルの手を借り、それを制作していた。
その丸薬を飲んでいる以上、発作が起こることはあり得ない。
確かに『症状を抑える』ものでしかない以上、絶対に起こらないとは言えないのだが、
それを加味しても確率かなりゼロに近いはず……パチュリーはそう判断していた。
第一、そうでなければこの場にいない。何時起こるかもわからない発作に怯えながら戦闘など、出来るわけがない。
それであればもっと他の、然るべき対策を立ててから事に望んでいる。
だからこそ彼女は、この場で発作が起こると全く考えていなかった。
9 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:23:27.36 ID:4ztp0q/L0
レミリア「午後10時21分。 予定通りね」
パチュリー「かひゅっ! けひゅっ! 何、を……?」
息も絶え絶えなパチュリーを見下げながらレミリアはそう口にする。
当のパチュリーには、その言葉の真意が全く理解できない。
今の時刻が何を意味するのか。一体何が『予定通り』なのか。
レミリアの言葉の脈略のなさ。
突然の喘息による酸欠。
その二つがパチュリーの思考を混乱に陥れる。
そんな、まるで何も理解できないと言うような顔をしている彼女を見て、レミリアは諭すように語りかける。
10 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:25:09.67 ID:4ztp0q/L0
レミリア「別に、何のことはないわ。 『この状況は私が見た通りだった』というだけの話よ」
レミリア「私が持つ超能力……貴方なら聞いているはずよね?」
パチュリー「ヒュー、ヒュー……っ、『運命観察』……!」
レミリア「正解。 その通りよ」
『運命観察』。
レミリアが学園都市の超能力開発を受けて会得した超能力。
未来に於いて必ず訪れる、避けようのない『運命』を見る能力である。
レミリアの超能力については、パチュリーも土御門から聞き及んでいた。
もしその超能力が戦闘に用いられる類のものであった場合、その対策も必要になるからである。
しかし『運命観察』は『予知能力』の一種であり、戦闘で使えるような代物ではなかったため、
今に至るまで思考の埒外にある事柄であったのだが。
11 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:26:04.40 ID:4ztp0q/L0
レミリア「さっき私は『貴方たちを迎え撃つために吸血鬼へと体を造り替えた』と言ったわね?」
レミリア「実はね、本格的に準備を始めたのはつい最近……大体1ヶ月前からなの」
レミリア「それ以前は刻印どころか、魔術なんて一切使ったことはなかったわ。 下手に騒ぎ立てられたら面倒だし……」
レミリア「第一、貴方達イギリス清教のことを考えたら……ね?」
パチュリー「……!?」
レミリア「貴方も疑問に思ったはず。 『イギリス清教から逃れられたはずのレミリア・スカーレットが、
何故わざわざ自身の存在を曝け出すことをしたのか』って」
レミリア「その答えは私の能力……『運命観察』で『貴方達が学園都市に来て私と対峙する未来を見たから』よ」
レミリア「私が見た未来は『どんなことがあろうとも』覆すことはできない。 いくら妨害しても、
要因を排除しても、それを嘲笑うかのように『運命』は忍び寄る」
レミリア「だからその未来を見た時点で、貴方と私が出会うことは必然になったの」
レミリア「そしてそれは、私の存在がイギリス清教に察知されることを意味する……」
レミリア「だから私は刻印を使った。 発見される時期が早まるリスクを踏まえた上でね」
12 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:27:45.34 ID:4ztp0q/L0
『運命観察』で見た未来は覆すことはできない。
つまり、どんな対策を講じても未来の訪れを阻止することはできず、精々その時期を遅らせることしかできない。
ならば阻止することは諦め、その未来が訪れた時に起こる被害を最小限に抑えることに注力すべきであることは明白である。
だからこそレミリアは、イギリス清教に自分のことが見つかる時期が早まることを承知の上で、魔術を使うことに踏み切ったのだ。
レミリア「と、まぁ私の能力の解説はここまでにして、本題はここから」
レミリア「……昨日の夜、私が寝ているときに勝手に能力が発動したの」
レミリア「その時見た未来は今日の戦い……始まりから結末までの一部始終だったわ」
レミリア「どうなったと思う? ……って聞くこと自体、意味無いことなんだけど」
パチュリー「なるほど、ね。 最初から、茶番だったということ……」
13 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:28:53.48 ID:4ztp0q/L0
レミリアはこの戦いの始終を、能力を使って見ている。
つまり、彼女は知っていたのだ。パチュリーが戦いの最中において、気管支喘息の発作を起こすことを。
だからパチュリーが呪文を詠唱しているときに何もしなかったのだ。
パチュリー「ってことは、何? 戦いの間……必死になってる私を、心の中でずっと嘲笑ってたの?」
レミリア「そんなわけないわ。 貴方は私に向かって『魔法名』を名乗った」
レミリア「私は持ってないけど、それが何を意味するのかは知っている」
レミリア「その想いを無下にするなんて……そんな低俗なこと、するわけがないでしょう?」
パチュリー「そう……」
レミリア「さて、と。 大分脆くなったかしら?」
14 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:29:48.85 ID:4ztp0q/L0
レミリアはパチュリーを守るエメラルドの石盤に手を触れ、強く力を込めて押す。
すると、壊れるはずのない石板にいとも容易く罅が入り、そして砕け散った。
もはやパチュリーには、石板を維持するだけの魔力が残されていないのだ。
ただでさえ枯渇寸前だったところに、加えて喘息の発作が起こったのである。
彼女の体力は既に限界。魔力の精製どころか立ち上がることすらままならない。
敵を目の前にして、抵抗する素振りすら出来ない状態だった。
レミリア「……」ガシッ!
パチュリー「ぐ……」
レミリアはパチュリーの首を掴むと、そのまま片手で持ち上げる。
レミリアの身長がパチュリーのそれの半分しかないために、吊り下げられるような状態にはならなかった。
俯せの体勢から下半身の部分だけを地面に引きずられ、体をくの字に折り曲げられる。
腰に大きな負担がかかり、鈍痛がパチュリーの頭を突き刺した。
15 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:33:07.33 ID:4ztp0q/L0
パチュリー「か、ぁ……」
レミリア「ふふふ……貴方はどんな死に方がお望みかしら?」
レミリア「絞殺? 刺殺? それとも、ひと思いに頭を潰して欲しい?」
パチュリー「あ゛っぐ……」
レミリアは苦しそうな顔をしているパチュリーを紅の目で見つめながら、残虐な選択肢を提示する。
それに対し、パチュリーから返ってくるのはくぐもった喘ぎ声のみ。
喉の部分を強く捕まれているのだ。喋ろうとする以前に、満足に呼吸することも出来ない。
このままでは、彼女が酸欠で気絶するのも時間の問題。
レミリアが首を離さない限り、彼女の返答を聴くことは無理だろう。
レミリア「……」グッ
だが、レミリアは手を離さない。
パチュリーが話せる状況でないことを理解していないわけでない。そんなことは重々承知している。
そもそも彼女には、最初からパチュリーの返答を聴くつもりなど無いのだ。
―――――パチュリーの最後は、既に決まっているのだから。
16 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:34:42.73 ID:4ztp0q/L0
レミリア「……ま、最初から決まってるんだけどね」ブンッ!
パチュリー「あぅっ!」ドサッ!
レミリアは気怠そうな声でそう言うと、パチュリーを無造作に投げ捨てる。
地面に叩きつけられたパチュリーはそのまま地面を転がり、俯せの状態で停止した。
そしてレミリアは、力なく立ち上がろうとする彼女の頭をその足で踏みつける。
ガッ!
パチュリー「っ……!」
レミリア「私が見たのは『貴方が喘息の発作を起こす』ことだけじゃないわ」
レミリア「もっとその先……『この戦いの結末』までが能力で見た範囲よ」
レミリア「……パチュリー。 貴方はこの戦いの結末がどうなるのか……知りたかったりする?」
パチュリー「けほっ……どう、なるのかしら?」
レミリア「貴方は死ぬわ。 死因は頭蓋骨陥没。 正確には粉砕されるんだけど」
レミリア「私の足によって貴方の頭は粉々に砕かれるの。 たっぷり詰まったピンク色の脳を飛び散らせてね」
レミリア「それがこの戦いの結末。 私が見た避けようのない『運命』よ」
17 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:35:14.31 ID:4ztp0q/L0
レミリアから告げられた死の宣告。『パチュリーはレミリアの手で惨殺される』。
もしもそれが彼女のハッタリなどではないとしたら。
本当に超能力を使って見た結末なのだとするなら。
パチュリーがこの場を脱して生き残る確率はゼロ。それは変えようのない終着点。
何か機転が効いた発想が頭の中に突如閃くなどといったことはないし、
自身の仲間――――土御門元春がこの場に現れたりすることも無い。
『非情なる運命』が、今まさに彼女の命を奪い去ろうとしていた。
18 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:38:58.08 ID:4ztp0q/L0
パチュリー「……」
しかしそれを目の前にして、パチュリーの様子には何の変化も無かった。
絶望に震えるわけでもなく、現実を否定する暴言を吐くわけでもない。
少しもがく様に、体を小刻みに動かしてはいるが、大きく狼狽する素振りは無かった。
その様子を見てレミリアは、不思議そうな目で足元の女を見つめる。
レミリア「……取り乱さないわね。 予想でもしてたのかしら? 少しは足掻くものだと思っていたのだけれど」
パチュリー「……この貴方に会うと決めた時から、ある程度覚悟はしていた」
パチュリー「元から穏便に済むとは思っていなかったし、十中八九殺し合いになることはわかっていたわ」
パチュリー「怖くないってわけじゃないけど、死を前にして泣き喚くような無様は晒さないつもりよ」
レミリア「なるほど。 イギリス清教の魔術師としての最低限のことは心得ている、と。 御大層なことね」
19 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:42:56.34 ID:4ztp0q/L0
レミリアは半ば呆れたようにそう口にする。
パチュリー、そして『必要悪の教会』。
彼らはイギリス清教に敵対する存在を排除するために、自ら汚れ仕事を請け負う者達。
そして、レミリアとフランドールの両親を殺した者達。
そのような存在を前にして、レミリアが抱いている感情は実に淡白なもの。
彼女の心に中にあるのは『怒り』や『憎悪』ではなく、『哀れみ』の感情だった。
『死を恐れない勇気』。それは確かに尊いものなのかもしれない。
俗に『英雄』と呼ばれる者達は須らくその心を持ち、数多の困難を打ち破って来た。
本能の克服。それを成す困難さ故に、彼等は人々から賞賛され、崇拝される。
だが、それは本当に称えられるべきものなのだろうか?
20 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:44:23.86 ID:4ztp0q/L0
レミリア「でも、そんなんじゃ駄目ね。 死ぬことを怖がらないなんて、生物として失格よ」
『死への恐れ』を捨て去ると言うこと。それは、『自ら死に近づく』ことに他ならない。
それはある意味、生物として最も重要なものを失っているのではないか。
もしそのようなことを躊躇せずにできる人間がいるとしたら、その者は正しく『狂人』と言って差し支えない。
そんなものは真っ平御免だ。故にレミリアは『死を恐れる』。
しかし勘違いしないで欲しいのは、彼女は『死から逃げている』というわけではないということだ。
もしそうであれば、彼女は最初からこの場に、戦場にはいないはずである。
『死を恐れる』という言葉の意味は、『甘んじて死を受け入れない』ということ。
どんなに絶体絶命の状況に瀕したとしても、生きることを諦めずに最後まで活路を模索する。
悪あがきだろうと何だろうと構わない。その姿を鼻で笑われようと気にする必要はない。
生きるために足掻くことの何が悪い。それは命あるものであれば、行って当たり前の行為である。
21 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:46:00.35 ID:4ztp0q/L0
レミリア「まだ終わってない。 貴方が死ぬ時刻は定まっていない。 私が見ていないから」
レミリア「だから、貴方に足掻く意志があるのなら、少しは延命できるかもしれないわよ?」
パチュリー「……」
レミリア「……聞こえてるのかしら?」
パチュリー「……止めを刺さないの? 私の頭を潰せばこの戦いは終わるのに」
パチュリー「私は貴方にとっての親の仇で、貴方たちの命を狙う人間。 遠慮する理由なんて無い筈……」
パチュリー「それなのに貴方は、こうして無駄話をしている。 それは何故?」
パチュリー「まだ私と殺し合いをしたいから? それとも……『私を殺すことに躊躇でもしているのかしら?』」
レミリア「……」グッ!
パチュリー「うっ……」
レミリアは無言のまま足に力を込め、より強く地面に頭を押しつけられたパチュリーが苦しそうに呻く。
レミリアの表情は真顔。その顔からは彼女の心情を量ることはできない。
いや、僅かにではあるが動揺と腹立ちのようなものが垣間見られた。
22 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:46:44.57 ID:4ztp0q/L0
レミリア「……言いたいことはそれだけ?」
パチュリー「……ええ」
レミリア「抵抗するつもりもないのね?」
パチュリー「そうしたいのは山々なんだけど、体が動かないわ」
パチュリー「もうまともに詠唱できないし、何より体力が限界……といったところかしらね」
パチュリー「そもそも貴方に体を抑えられている時点で、抵抗なんて無意味でしょう?」
パチュリー「だからもう良いわ。 ……貴方を止められなかったのが心残りだけどね」
レミリア「……」
パチュリー「最後にお願いなんだけど、やるなら一気にやってくれないかしら? 死ぬなら楽に死にたいし」
レミリア「わかったわ。 お望み通り、ひと思いにやってあげる」
23 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 00:47:26.27 ID:4ztp0q/L0
レミリアはパチュリーの願いをいとも簡単に承諾した。
最早これ以上の問答は無意味だと判断したのだろう。
彼女は僅かな失望を顔に除かせながら『敗者(パチュリー)』を見下ろす。
それはパチュリー最後まで抗うことを諦めてしまったこと対するものなのだろうか。
レミリア「貴方なら打ち破れると思ってたのだけれど……まぁいいわ」
レミリア「さようなら、パチュリー・ノーレッジ。 楽しかったわよ」
レミリアはそう呟くと、パチュリーの頭に乗せている足に力を込める。
そして――――
24 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 01:00:27.20 ID:4ztp0q/L0
「お、ああああぁああぁぁぁぁあぁあッッッ!!!」
咆哮が、辺り一帯に轟いた。
25 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/04/27(月) 01:01:08.33 ID:4ztp0q/L0
今日はここまで
質問・感想があればどうぞ
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/04/27(月) 10:16:05.86 ID:E3fjimTZo
乙です
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/04/27(月) 21:22:39.20 ID:oEaKtVKa0
乙
そういやこれクロス物だったな
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2015/05/02(土) 22:36:05.94 ID:e8HHehooo
久々に来た追いついた紅魔編以外もやるのかなやるなら嬉しいな
29 :
◆A0cfz0tVgA
[saga]:2015/05/11(月) 00:23:26.49 ID:l1/0db2U0
これから投下を開始します
30 :
◆A0cfz0tVgA
[saga sage]:2015/05/11(月) 00:25:37.95 ID:l1/0db2U0
激情が乗せられた声の波動。
レミリアでもパチュリーでもない、何者かから発せられたそれは、
瞬く間に公園の敷地内を伝播し、大気を大きく揺さぶる。
普通の人間であれば、それを聞いただけで思わず足が竦んでしまいそうな声量。
突然耳を貫いたそれに対し、レミリアも力を込めかけていた足が一瞬金縛りにあったかのように硬直した。
「っああぁぁぁぁああぁぁぁッッッ!!!」
さらに響く大声。その声と共に、何者かが全力で疾走する音が聞こえてきた。
その音は明らかに、レミリアの下に向かって近づいてきている。
レミリア「――――」
それを理解したレミリアが、咄嗟にそちらの方向に目を向けたその瞬間。
誰かの剛拳が、彼女の頬を捕らえた。
553.70 KB
Speed:0.2
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報VIP
更新
専用ブラウザ
検索
全部
前100
次100
最新50
続きを読む
名前:
E-mail
(省略可)
:
書き込み後にスレをトップに移動しません
特殊変換を無効
本文を赤くします
本文を蒼くします
本文をピンクにします
本文を緑にします
本文を紫にします
256ビットSSL暗号化送信っぽいです
最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!
(http://fsmから始まる
ひらめアップローダ
からの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)
スポンサードリンク
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)