デブ勇者「太ってるってだけで勇者候補から外されたお」ドS僧侶「同じく」

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357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/23(金) 01:05:22.67 ID:xKsvOeyLo
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/08(土) 23:11:31.35 ID:JOjAS4PO0
アンドロマリウス「ぐすっ、もう帰りたい」

デブ「ぐへっ!」ドシンッ!

アンドロマリウス「ぴゃああっ!?」ビクゥ!

ドS「太ってるくせにどこまで吹っ飛ぶのよこの肉風船は!」ダッ

デブ「思いっきり殴った人が言う台詞じゃないお!」ガパァ!

ドS「黙れチェリー勇者」

デブ「チェリーじゃなく普通の勇者だお!」

ドS「太ってるくせにとぼけんなデブレイヴ!」バシッ

デブ(ちょっとカッコいいと思っちゃったお……!)グフゥ
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/08(土) 23:20:24.00 ID:JOjAS4PO0
ドS「まあ良いわ――ってまだこのガキいたの」

アンドロマリウス「い、いろと言われましたので……」プルプル

デブ「ボキが命令したんだお」

ドS「ょぅι゛ょ悪魔だからってやって良い事と悪い事があるでしょ!」バシッバシッ!

デブ「何を想像してるか知らんけど普通に敵を探す駄目だからビンタ止めて!」ブルンッブルンッ!

ドS「わ、私が変なこと考えたみたいじゃないのよっ!!」/////バキッバキッ!

アンドロマリウス(わ、私ホントなにされるの?)ガクガクガク
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/08(土) 23:35:49.16 ID:JOjAS4PO0
ドS「――……つまりこの悪魔に残りの奴らを誘い出して倒すって事ね」

デブ「しょ、しょうゆぅことらお」ズキズキ

ドS「そうならそうと先に言いなさいよ、不愉快な感触を味わっちゃたじゃない!」

デブ(人をフルボッコにしといてそりゃないお……)

ドS「ならとっとと敵をおびき出して貰いましょうか」

アンドロマリウス「そ、それは……」

ドS「出来ないって言ったらその舌と尻尾を引き抜くわよ!」

アンドロマリウス「いえ! やります、やらせてください!」ピシィ!
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/08(土) 23:42:57.94 ID:JOjAS4PO0
アンドロマリウス「ですが私は序列72位なので……その、あまり権威が」

ドS「口答えするなら髪の毛生えなくなるまで毟るから!」

アンドロマリウス「ぴぃ!? 必ず誘い出しますぅ!」テテテッ

デブ「こういう時僧侶がいると話が早くて楽だお」

ドS「太ってるから話のスピードが遅いのよ」

デブ「外見に話は関係ないお!」

ドS「脂肪で滑舌悪いし、一呼吸が長い癖に何ほざいてんのよ!」バシッ!

デブ(褒めたのにいつの間にかボキが叱られてる!?)グフゥ
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/09(日) 10:23:28.75 ID:HSVB+hFIo
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/09(日) 14:46:30.76 ID:q/bVmktDO

待ってたぜ!
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/10(月) 08:51:20.24 ID:2nJiEIl8o
チェリーじゃなかったっけ…
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/05(土) 02:55:02.18 ID:Mim+eDNDO
保守
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/06(日) 18:07:15.16 ID:ylkpXXJK0
デブ「取り敢えずボキはアイツを信用できないから後を追うお」

ドS「……それはダメよ。汚物とはいえアンタは勇者なんだからここにいなさい」

デブ(扱いが勇者じゃない……)ショボン

ドS「特に最近は今後の事で不安になっている人も多いのよ」

ドS「肥溜めだって臭いなりに役立つでしょ?」

デブ「ボキは臭くないお!」

ドS「わかったから寄らないで」ズササッ!

デブ(鼻つまみながら避けられた)ガーン
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/06(日) 18:17:21.43 ID:ylkpXXJK0
ドS「とにかくアイツは私が見張るからアンタはこれからを考えなさい」

デブ「……でも勤まるかお?」

デブ(多くの人を守れなかったこの僕に……)

ドS「なに、口答えする気!?」キッ!

デブ「ち、違うお。ボキはただ――」

ドS「他ならぬこの私がアンタに任せるって言ってんのよ!」

ドS「勇者だからじゃない、デブで豚なアンタだから任せるのよ!」

デブ(暴言でどう納得しろと)

ドS「その脂肪を今こそ他人のために消費しなさい! 返事は!?」キッ

デブ「イエスマム!」ザッ!

ドS「口答えするな!」バシッ!

デブ「何でやぁ!?」グハァ
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/06(日) 18:30:23.92 ID:ylkpXXJK0
デブ「――って、痛くない?」サスサス

デブ(というか顔を掴まれてるお)ドキドキ

ドS「……休むことだって戦士の務めです」

ドS「なぜなら誰もが貴方を見て勇気をもらっているから」

ドS「そんな貴方が休息を取らないと……誰も休めないでしょう」

デブ「あ――――」

ドS「勇者でないと戦う事は出来ませんか?」

ドS「勇者でないと守る事は出来ませんか?」


ドS「勇者でないと――人を救えないでしょうか?」
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/06(日) 18:42:46.07 ID:ylkpXXJK0
デブ「そんなはずない。誰だって、誰にだって少なからず力は持っているお」

デブ「ただボキは、ほんの少しその力を多く持っているだけだから」

ドS「ならば信用してください。私を、騎士を、人々を」

デブ「――うん。ゴメン僧侶、そしてありがとう」

デブ「ちょっと気を張り詰めすぎていたお」

ドS「太っているんだから少しは寛容になりなさい」

ドS「それとも心まで太って張り詰めてんの?」

デブ(さっきまでの優しさはどこいったんだお!?)(´;ω;`)
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/06(日) 18:52:00.90 ID:ylkpXXJK0
ドS「騎士も言ってたけどアンタはそのままが、い……一番マシだから」

デブ「そっか、無理しても逆に気を遣わせちゃうだけだおね」

ドS「ああもうっ! えっと、そうじゃなくて!」

ドS「素の勇者が一番格好良いって言ってんのよバカ!」/////ゴキッ!

デブ「ぎゃあああっ!? 首があああああっ!」ゴロゴロゴロ

ドS「ひっ!? 変な方向に曲がっちゃった……急いで治療を!」アタフタ

ヴォンッ!

デブ「ほぎゃあああああああっ!!!!」メキメキッ!
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/06(日) 18:55:32.59 ID:ylkpXXJK0
>>364
あ、チェリーですお
単純にチェリー勇者は止めて欲しいって言っただけですお
というか自分でまだ経験ないとか言いふらしたくないお……
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/07(月) 07:45:22.12 ID:PZHGLyLbo

僧侶おおおおおお
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/07(月) 21:45:16.67 ID:F4Lke/umo
おつお
374 : ◆1p9PW1ZyXE [sage]:2017/09/01(金) 22:59:15.24 ID:uyZE92U70
まだかな〜
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/14(木) 22:29:09.62 ID:JbOkFTb30
まだかな〜
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/07(土) 00:44:32.23 ID:8he2MGj60
まだかな〜

377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/09(月) 22:32:46.14 ID:/oXtlDNd0
デブ「ほ、本気で死ぬかと思ったお……」サスサス

デブ(とりあえずアンドロマリウスは僧侶に任せるとして)

デブ「まずは現状把握からだお」

デブ「――と、その前に騎士さんの様子でも見に行こうかな」ドキドキ

ガチャ

デブ「騎士さん、体調はどうか……お――」

デブ「う、うわああああああああっ!?」
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/09(月) 22:37:34.37 ID:/oXtlDNd0
デブ「部屋一面が血で真っ赤……こ、この部屋で一体何があったんだお!?」

デブ「ハッ! き、騎士さん! 騎士さんは無事か!?」キョロキョロ

デブ「どこにもいない……! まさか敵に襲われて!?」

デブ「クソッ! 僧侶に任されたばかりなのになんて失態だ!」

デブ「無事でいてくれ騎士さん!」ダッ!
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/09(月) 22:44:53.41 ID:/oXtlDNd0
「キャッ!」ドンッ、フラ

デブ「危ない――ッ!」

デブ「ごめん、慌てて――って騎士さん!?」

病弱「あ、勇者様。こちらこそ不注意で申し訳ありません……」フラフラ

デブ「顔が真っ青だお! まさか敵に襲われたんじゃ!」

病弱「……敵? なにかあったのですか?」

デブ「この部屋が血で染まっていたから、てっきり敵に襲われたのかと思ったんだけど」

病弱「あ……こ、これはですね。その」

病弱「――すべて私の血なんです」
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/10/09(月) 22:47:25.29 ID:/oXtlDNd0
久々に書いてなんだけど全く話が進まなくてスマンお…
これからもだらだらと話が進まなかったりするけど完結は絶対させるお
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/10(火) 06:59:39.58 ID:soWHNUN0o
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/10(火) 16:56:02.84 ID:+SPQKdS30
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/10(金) 02:50:36.53 ID:Q81FBvRDO
保守
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/03(日) 17:04:06.33 ID:y+iPvWGu0
デブ「やっぱり! まずは横になるんだお!」グイグイ

病弱「え、あっあの!」

デブ「いったいどこを怪我したんだお!」ジロジロ

病弱「あっ、ちちち違います!」///

デブ「大丈夫だお、僧侶ほどじゃないけどボキも心得はあるお」

病弱「や、やめて……下さい、本当大丈夫……ですから」カアアッ

デブ「不安にさせてごめん……けど今度は僕が君を助ける番だ」

病弱「は、はひゅぅ……」ボッ
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/03(日) 17:14:37.17 ID:y+iPvWGu0
デブ「…………」orz

病弱「…………」///

デブ「……ホント申し訳ありませんでした」orz

病弱「いえ、私がしっかり説明しなかったのが悪いのですから……」///

デブ(勘違いとはいえ全身を嘗め回すように見てしまった)

デブ(それだけじゃなくぜ、全身を触ってしまった――!)ゴロゴロ

デブ(いくらテンパってたとはいえ最低の野郎だお)ズーン
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/03(日) 17:19:11.56 ID:y+iPvWGu0
病弱「勇者様……」

デブ「はい……自殺する覚悟はできていますお」

病弱「こんな些細なことで私は怒ったりしません!」

病弱「じょ、冗談でもそんなことを言わないで下さい」ポロポロ

デブ「ぁ――」

デブ「本当にごめんお。騎士さん」ダキッ

病弱「……もう口にしないのなら許します」ギュッ

デブ「うん。絶対言わないお」

病弱「…………」ドキドキ

デブ「…………」ドキドキ
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/03(日) 17:30:38.04 ID:y+iPvWGu0
デブ「き、騎士さん! ボキは――」
病弱「今はその言葉をお聞きできません」

デブ「えっ!?」

病弱「だって僧侶さんがいないのに答えを聞いてしまっては、どちらの結果にせよフェアではありませんから」

病弱「私のわがままで申し訳ありませんがお願いします」

デブ「……よくわからないけどわかったお」

病弱「嘘つき、ですね。勇者様は」

デブ「ボ、ボキは……」

病弱「私はもう少し休みます。勇者様も休んでください」

デブ「……うん」
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/03(日) 17:38:27.62 ID:y+iPvWGu0
デブ(ボキは二人の存在に救われてきた)

デブ(だからボキにできることなら何だってするつもりだ)

デブ(沢山間違えてきたし後悔もしたけど)

デブ(二人には幸せになってほしいと思ってる)

デブ(けど)

デブ「――僕はやっぱり幸せになる資格はないんだ」
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/04(月) 00:12:28.12 ID:7RTbbswDO

待ってたよー
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 00:55:29.48 ID:kh02NmgBO
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 09:03:36.27 ID:nY42ru3vo
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 21:34:25.74 ID:M5jEp25K0
ドS「…………」ザッザッザ

アンドロマリウス「…………」テクテクテク

ドS「……ねえ」ピタ

アンドロマリウス「な、なんでしょう」ビクッ

ドS「もしかしてアンタ、私を嵌めた?」

アンドロマリウス「お、おっしゃっている意味が分かりませんが?」

ドS「そう。なら――」

ザザザッ!

魔物軍勢「死ね――ッ!」バッ!

ドS「この黴菌は消毒して問題ないわね?」ニタァ
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 21:47:10.03 ID:M5jEp25K0
アンドロマリウス「こ、これで生存しているとは思えませんが……アンドラス様、デカラビア様、キマリス様お願いしま――」

ドS「おはようからお休みまで恵みを汝に……『クレイジーヒーリング』」

♪〜♪〜♪〜♪〜

その他大勢「アビャビャビャビャビャ!?!??!」

どさっ……

アンドロマリウス「ひぃいいいいいっ!? 皆さんが倒れたぁ!?」ガクガクガク

ドS「美しい音色でしょ……これを聞いた人は安らかに眠れるの」ウットリ

アンドロマリウス(聞いた途端、穴という穴から体液を垂れ流してるのに安らかなはずがありません!)ブルブルブル
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 22:01:29.33 ID:M5jEp25K0
ドS「さて、もう一度聞くわ」

ドS「この私がここまで足を運んだにもかかわらず罠をかけて陥れたなんて言わないわよね?」

アンドロマリウス「そ、そのようなことは……」プルプルプル

ドS「それとも楽をさせてくれるために纏めておいてくれたのかしら?」

アンドロマリウス「あ――そ、そうです! 僧侶さんにお手数をかけないよう手配を!」

ドS「ならこれですべての悪魔を討伐できたということね?」

アンドロマリウス「……い、いえ。そこまでは」

ドS「じゃあ、早く集めて」

アンドロマリウス「で、でもこれだけ集まったのは他の72柱の方々のお陰でして」

ドS「アンタの選択肢は二択。大人しく集めるか」

ドS「アンタの悲鳴で集めさせるか、よ」
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 22:08:55.14 ID:M5jEp25K0
アンドロマリウス「おっ、おおっ! 大人しく集めますぅ!」テテテテテッ

ドS「あー、忘れるところだった」ヒュンッ!

アンドロマリウス「ぎゃあ!?」ブチンッ!

ドS「最初に私の命令に従わなかったから罰を与えなきゃね」ニッコリ

ドS「早く集めないと体中の毛が生えなくなるから気を付けて」

ドS「まあ悪魔なら毛があろうとなかろうと醜いから関係ないけど」

アンドロマリウス「い、嫌です。次は従いますから」ガクガクガク

ドS「ああ、悪魔は醜悪な部分を毛で隠しているから逆に必要かしら?」

ドS「でもね、私たち僧侶は醜い部分が見えているほど浄化しやすいから楽なのよね」

アンドロマリウス「あ、あああああっ」ジョー

ドS「わかったら早くヤれ☆」キュルンッ

アンドロマリウス「ぴいいいいいいっ!」ダダダダダッ!
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 22:13:58.81 ID:M5jEp25K0
ドS「ふーむ、ちょっと甘やかしすぎたか」

ドS(あの幼女のような姿だとどうしても子供たちと重なっちゃってやりづらいのよね)

ドS「とりあえず72柱を減らせたから良しとするか」

ドS(けどこの世に悪魔がいる限りまだ油断はできない……)

ドS(それに魔王は戻ってこないのかしら)

ドS(悩んでいても仕方ないけど……どうしても不安がぬぐえない)

ドS「ま、もっと毒舌を磨いて信仰心を上げなきゃ!」
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/05(月) 01:13:13.33 ID:ckoYs5JDO

待ってたぜ!
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/05(月) 16:41:56.05 ID:33jaP3vo0
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/06(火) 21:41:34.67 ID:gtkcKFQc0
アンドロマリウス(こ、ころひゃれる……殺さえひゃう!)ヒィ、ヒィ

アンドロマリウス(ろうひて……わたひはただお菓子をたふぇて過ごしていたいだけなのに)ヒック

アンドロマリウス「ののの残るのは私を含め2柱」ガクガク

アンドロマリウス(私が生きるにはあの方を差し出すしかない……!)

アンドロマリウス「バアル様――ごべんなざい!」テテテテテッ
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/06(火) 21:47:23.56 ID:gtkcKFQc0
アンドロマリウス(生存している悪魔の方々すべて一か所に集めたけど)

ドS「悪魔の死骸は燃やすと明るい〜♪」

ドS「それはどうしてなのかしら〜♬」

ドS「それはそれは、汚れが地上から消えるからさ〜🎶」

アンドロマリウス(声かけたくないよぉ!)ピィィ
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/06(火) 21:57:34.15 ID:gtkcKFQc0
アンドロマリウス「あ、あの……」ソロソロ

ドS「ん、アンタは――って今までどこほっつき歩いてたのよ!」ギュー

アンドロマリウス「ぴぃいいいいいっ! どこって言うとおりに悪魔を――」

ドS「私が命令したら30分以内ってやるのが常識だって言ったでしょクソガキ!」ギュー!

アンドロマリウス「ひぎぃいいいいっ!? ふいまへんんんんっ!」

ドS「あ、言った相手デブだったわ。……同じ見た目だから間違えたじゃない!」

アンドロマリウス「あ、あんなのと一緒はいくら何でもひどいですぅ」ビエェンッ!


デブ「……なんでだろう、心が痛いお」(´;ω;`)ブワッ
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/06(火) 22:06:16.08 ID:gtkcKFQc0
ドS「まあ私は心が広いから許してあげる」

アンドロマリウス(お尻が腫れるまで叩いておいてそれはないです……)メソメソ

ドS「で、数はどれくらい?」

アンドロマリウス「勇者がほとんど倒しているので100体程くらいしかいませんでした」

ドS「100もいたら十分多いわよ! ゴキブリだって1匹みたら30匹くらいなのよ」

アンドロマリウス(どうしてゴキブリと比べられるの?)グスッ

ドS「まあいいわ。で、痛い名前の悪魔はいるの?」

アンドロマリウス「い、痛い名前?」

ドS「アンタみたいなのに決まってるでしょ、汚物と猥褻物みたいな名前ばっかりじゃない!」

アンドロマリウス「じ、じどいですぅ!」ビエエッ!
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/06(火) 22:12:54.37 ID:gtkcKFQc0
アンドロマリウス「一応1柱おります」グズッ

ドS「一応……? 知能が足りない言い方しないで! 髪の毛むしるわよ!」ギュー!

アンドロマリウス「ぴぃ!? 現在怪我を負っており身動きが取れない状況でして!」

ドS「ふーん、今度はすべてそろえてあるのよね?」ギュー!

アンドロマリウス「は、はいっ! ですから髪の毛を放してください!」

ドS「わかった」ブチンッ

アンドロマリウス「びゃあああっ!?」ゴロゴロゴロ

ドS(ようやくこれで世界が平和になるのね……)
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/06(火) 22:18:10.11 ID:gtkcKFQc0
ドS「いつまで泥遊びしてんのよ、町戻るわよ!」

アンドロマリウス(私の髪を千切っておいてそれはないです……)グズ

ドS「アンタたち悪魔は返事もできないの!? 穴という穴を貫通させてつなげるわよ!」

アンドロマリウス「ぴぃきいいいっ!? 今すぐ向かいますぅ!」

ドS「あ、当然か弱い美少女である私は動かないから」

ドS「労働は悪魔の仕事でしょ、ちょうど汚れてるから汗かけば綺麗になれるわよ」

アンドロマリウス(力のない私にこれ以上働けと!?)ヒギィ!?
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 01:59:46.73 ID:YIRhVCrDO
おおお乙
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 07:54:29.31 ID:vBovTHId0
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/07(水) 17:36:51.27 ID:RD60eP1VO
おおっ
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/06(火) 22:39:37.80 ID:1kryeC8DO
保守
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/07(土) 20:04:09.16 ID:lGCoXHKcO
まだ、終わらんよね?
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/22(日) 08:23:24.66 ID:+mPdBLsnO
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/20(日) 21:00:10.81 ID:23Z4XHbx0
デブ「あ、おかえりだお〜」ブヨブヨ

ドS「近寄るな魔物!」ブォン!

デブ「ぐべぇ!?」ブチャ

病弱「ゆ、勇者様に何をするんですか!?」

ドS「はあ? いくらあのデブでもここまで醜悪じゃなかったはずよ!」

アンドロマリウス(ハムの妖怪にしか見えないです)ガクガク

デブ「いやぁ、ここで政治活動ばかりしていたら太っちゃって」ブヨブヨ

ドS「私が苦労している中、家畜になってんじゃねえよ!」バシッ

デブ「むしろ上に立っているんですが!?」グボォ
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/20(日) 21:10:32.96 ID:23Z4XHbx0
ドS「こ、これから最後の戦いに向かうってのに……まさかデブが野生に帰っていたなんて」

ブヨ「むしろ社会的になってるんですが」

ドS「デブは私に口答えしなかった!」バシッ

ブヨ(結構してましたやん)グフッ

ドS「というかなんでこんな不味そうになるまで放っておいたのよ?」

ドS「せめて食べごろくらいに育てるのが飼育者の務めでしょ」

病弱「誰が飼育者ですカフッ、勇者様に少しでも喜んでもらえるよヴハァ、皆が贈ってくださったんでズフッ!」ビチャビチャ

ドS「餌付けしちゃダメなことくらいわかんでしょうがこの肉だるまを見れば!」バシッ

ブヨ(もう僕が完全に人扱いされなくなった件について)グフゥ
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/20(日) 21:18:33.86 ID:23Z4XHbx0
ブヨ「最後の戦いだというならボキだって体をちょっと鍛えるお」ブヨ!

ドS「本当に吐き気するから痩せるまで視界に入らないで」プイッ

ブヨ(あ、これマジで心に来る奴や)コフッ!

トボトボ

病弱「いくらなんでも勇者様に失礼です……あの方はいつも頑張ってくださっているのに」

ドS「その頑張りがストレスになって人間ボンレスハムになったんじゃないの?」ギロ

病弱「わかっています、でもあの方は私が行ったところで止めてくださいません」グス

病弱(私では貴女みたいに止められなかったんです……)ギュッ
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/20(日) 21:25:42.27 ID:23Z4XHbx0
ドS「……まあいいわ、アレがどうであろうと最終決戦は行う」

病弱「私たちだけでもということでしょうか?」ポタポタ

ドS「こいつもいるわ」ギュー

アンドロマリウス「ひぎぃ!? わわわ私も戦えと!?」

ドS「いや、肉盾以外求めていないから安心して」

アンドロマリウス「」

病弱「一応戦えるものを育ててはいますが」ビチャビチャ

ドS「急ごしらえの奴なんか盾どころか網で私たちの邪魔にしかならんわ!」

病弱「言ってみただけです。私も城の護衛にと考えていましたから」ドバッ!

アンドロマリウス(さっきからこの人吐血しながら喋ってる)ヒィィィ!
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/05/20(日) 21:34:11.65 ID:23Z4XHbx0
病弱「……これで、ようやく終わるんですよね」フキフキ

ドS「魔王とやらが復活しなけりゃね」

病弱「せめてこんな時くらい明るいことを言えないのですか」ゴシゴシ

ドS「フン、私は準備するからアンタもそのつもりでいなさいよ」スタスタ

病弱「……本当にこれが最後になってくれればうれしいのですが」

アンドロマリウス「残念ながら最後になると思うので安心してよいかと」

病弱「貴女は確か…‥アンドロマリウスですたっけ?」

アンドロマリウス「は、はい」

アンドロマリウス(こ、この人は会話する分なら普通かな?)ビクビク
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/20(日) 22:57:39.93 ID:Ff4fx89DO

忘れちゃったから読み直した
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/14(木) 19:25:23.86 ID:6kczuf9N0
病弱「……本当に魔王は復活しないのでしょうか?」

アンドロマリウス「ど、どうしてそう思うんですか?」

病弱「次期魔王が誕生しないとも限らないし、それに……」

病弱(魔王の封印がとかれないとも限らない)

アンドロマリウス「次期魔王は誕生できないので」

病弱「本当に?」ゴパッ

アンドロマリウス「ひぃ!? ほほほ本当です!」ビチャビチャ

病弱「……まあ、今はあれこれ考えても仕方ありませんね」

アンドロマリウス(歩み寄られたせいで全身に血を浴びたんですけど)グス
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/14(木) 19:33:58.05 ID:6kczuf9N0
数日後

デブ「痩せたお」キリッ

ドS「とっとと行くわよ」スタスタ

デブ(無視ですか)トボトボ

病弱「あ、あの……格好良くなりましたよ」

デブ「嘘でもうれしいお」ホロリ

ドS「ね、ねえ……ブルドックみたいに顔面がぐしゃぐしゃよ」

デブ「嘘でも言われたくないお!」

ドS「私が嘘言うわけないでしょ!ちょっとは人を信用しなさい!」バシッ

デブ(嫌な言葉をなぜ信じなきゃいけないんだお!)ゲヘェ

アンドロマリウス(今すぐここから逃げたい)プルプル
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/14(木) 19:47:33.53 ID:6kczuf9N0
ドS「で、どこに集めてあるのよ」

アンドロマリウス「え、もうとっくに散っておりますが」

ドS「今日行くってのにどうして集めてないのよ!」ギュー

アンドロマリウス「ふぁってふくにふかうふぉおほっふぁふぁら」

ドS「チッ、いじめられっ子のボッチに頼った私がバカだったわ」

デブ(多分先に集めろって命じられたけど、思ったよりも早くてこっちの準備ができてなかったんだろうなぁ)

病弱「しかしまだそれなりに集っているのでは?」

ドS「いや、雑魚はもう一掃したから後はキチガイナンバーだけよ」

デブ「それって72柱のことかお?」

ドS「あんたの言ってることがよくわからない」

デブ(真顔で言われると心に来る……!)ブワッ
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/14(木) 19:52:11.14 ID:6kczuf9N0
アンドロマリウス「えっ!いつそんなことしたんですか!?」

ドS「今はそんな話はどうでもいい。とっとと最後の奴を教えなさい」

アンドロマリウス「そ、それならもう倒されているんじゃ」

ドS「よっと」ブチンッ

アンドロマリウス「びゃあっ!」

ドS「次はないわ。まだあいつが隠れているんでしょう?」


ドS「――次期魔王候補が」
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/14(木) 23:19:45.59 ID:CPHgnKvDO
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:04:58.66 ID:i9drQYDq0
デブ「そ、そんな奴がまだ生き残っていたのかお!?」

ドS「もう忘れたの? 頭まで油詰まってんの?」

デブ「」

ドS(あ、その時デブいなかったっけ)

アンドロマリウス「ま、魔王候補はもういないとそこの勇者に説明しましたが」

ドS「じゃあなんで魔族たちはゴキブリのように隠れなかったの? それともハエのつもりだった?」

アンドロマリウス「わわわ私たちは虫じゃありません!」プルプル

ドS「私にとって邪魔なのは一緒でしょ!」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:11:40.60 ID:i9drQYDq0
病弱「余計はことを言ってないで話を進めてください」ゴホッ

ドS「チッ、まあいいわ。とにかく魔族は魔王がいないと増えないのに普通にしゃしゃり出てきた」

ドS「そこのデブが殺しまわっていたというのに」

デブ「……魔王候補、つまりバアルを匿っていた?」

病弱「それか新たな候補を生み出そうとしていた、ですか」

ドS「なんにせよこのロリ痴女ムシは私たちを騙していたのは間違いないわ」

デブ「」ザワッ

アンドロマリウス「ぴぃいい!?」ガクガクガク
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:24:52.68 ID:i9drQYDq0
アンドロマリウス「ちちちちちっ、違います! バアル様が存命されていた事を知ったのはつい最近なんです」

ドS「じゃあなんで報告しなかったのよ淫乱な服装しておいて。それにさっきは嘘ついたってことじゃない」ギュー!

ドS「それとも先に始末したほうがいいかしら」ニッコリ

デブ「いや場所を聞いてからのほうがいいお」

アンドロマリウス「ひぎぃ」ガクガク

病弱「流石に命だけは助けないと教えていただけないのでは?」ゴフッ!

デブ「それもそうだお。それじゃあ案内してくれるんだおね?」キッ!

アンドロマリウス「……はい」
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:34:00.29 ID:i9drQYDq0
アンドロマリウス「こ、ここです」

デブ「……まさか魔王城の址に隠れていたなんて」

ドS「てい!」バリバリ!

ズドンッ!

デブ「早すぎるお!」

ドS「だって賢者タイム入ってるみたいだったから」

デブ「違うお! 意表を突かれたと思ってただけだから!」

病弱「ゆ、勇者様だって場所くらい選ぶと思いますゴフッ!」ビチャビチャ

ドS「人が恥ずかしがる姿を見て喜ぶなんてゆがんだ性癖持ち過ぎよ!」

デブ「僕のせいですかお!? そ、それにそんな性癖持ってないお!」

アンドロマリウス「…………」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:46:40.72 ID:i9drQYDq0
バアル「ずいぶんなご挨拶じゃねえか」

デブ「貴様……本当に生きていたのかお」ジャキッ!

ドS「死にぞこないのくせにさっきのでくたばらないなんて流石病原菌ね」

ドS「それとも先に伝えてあったのかしら?」クルリ

アンドロマリウス(バ、バレてる)ブルブル

デブ「悪魔は今日でおしまいだお」

バアル「俺様がただ隠れていただけだと思っているのか?」ズアッ

病弱「私たちとて怠けていただけではありません!」シャキン!

バアル「ハッ! 上等だァ!」ゴウッ!
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:54:58.59 ID:i9drQYDq0
デブ「おおおおおおおおおっ!」キィン!

バアル「ぐっ、カアアアアアアアッ!」ジュオッ!

病弱「大いなる守りよ!」ガキィンッ!

バアル「邪魔だァ!」ゴゴゴッ!

デブ「させるか!」ヒュンッ

バアル「カハッ!」

ドS「この私が支援なんて……でもこれなら!」パアアッ

デブ「いける……!」
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:08:49.06 ID:i9drQYDq0
デブ「トドメだぁ――ガッ!?」ビキィ

ドS「な!? 何躊躇してんのよ!」

バアル「隙だらけだァ!」

病弱「させません――ッ!」ブゥン

ガキィンッ!

バアル「邪魔な奴だ、テメエからまずはまず始末しねえといけねえみたいだな」

ドS「絶好のチャンスを何やってんのよ、だから痩せろって言ったのよ!」

デブ「ち、ちがっ……から、だ……うごか」

ドS「それとも無理なダイエットで体壊したとかそんなくそみたいな言い訳なら私が引導渡すわよ!」

病弱「いえ、おそらく勇者様の異変は彼女の仕業かと」チラ

アンドロマリウス「ぴぃ!?」ビクンッ
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:17:41.79 ID:i9drQYDq0
バアル「確かに勇者の異変はアンドロマリウスの能力『憑魔』だ」

バアル「だがそいつを攻撃すれば勇者にもダメージを受けるぜ」

バアル「ただし勇者のダメージはそいつには影響しないがな」

バアル「つまりテメエらがアンドロマリウスと一緒に来た時点で負けは決まっていたんだよ!」

ドS「そうでもないわ。だってアンタ偉そうな口たたいた割には前ほど魔力もないし」

病弱「ええ、今なら私たち二人でも勝てます!」

アンドロマリウス「バ、バアル様……」オロオロ

バアル「かもしれねえなぁ。だが――」ビュンッ!


バアル「俺様の勝ちだ!」ズドッ!
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 00:10:27.42 ID:UDlmMbgDO

急展開っすな
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/22(日) 12:51:43.75 ID:cOJtt/Nf0
アンドロマリウス「バ、ア……さ……ま?」コポッ

デブ「ぐふぅ!?」ビチャビチャ

ドS「勇者!?」ダッ

バアル「これで邪魔な勇者と裏切り者も始末出来たぜ」ズボッ

アンドロマリウス「」とさっ

ドS「勇者、ねえ勇者!」ユサユサ

バアル「次はテメエらだ――ッ!」ゴウッ!

病弱「させません! 僧侶さん勇者様のこと頼みます!」ガキッ!
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/22(日) 13:04:37.87 ID:cOJtt/Nf0
ドS「こんなことで死ぬんじゃないわよ! 死んだら肥溜めの中にぶち込むからね!」ザクザク

デブ「そ、それは……困る……お。てか痛い」ポタポタ

ドS(傷は治ってるのに顔色がどんどん悪くなってく……!)

デブ「どうやら……そっちをどうにかしないと、ダメみたいだ、お……」フラッ

ドS「そっち? ――アンタの仕業か!」キッ

アンドロマリウス「ヒュー、ヒュー……」ピクピク

ドS「くそっ、とっとと起きてくたばりなさいよ!」ドガグシャッ!

デブ(惨殺しているようにしか見えないけど治癒をかけている、だお?)
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/22(日) 13:15:00.79 ID:cOJtt/Nf0
デブ「この致命傷じゃ、もうダメ……だお」ハァハァ

ドS「変な吐息出してるんじゃないわよ! 八つ裂きにすればまだ!」

デブ「でも…‥さっきから全く具合がよくならないんだお」ハァ…ハァ…

ドS「っ!」ビクッ

デブ「だ、だから……ボキは最後の力で奴を――」

ドS「ふざけないで! 豚じゃないなら……勇者ならちゃんと生きて勝ちなさいよ!」

デブ「ハ、ハハ。この状態でその言葉はきついお」ハァ…ハァ…

ドS「豚でもいいの!? オークでいいの!? 歩く脂身って人々に囁かれたままでいいの!?」ポロポロ

デブ「こんな時にショックなこと言わんでほしいお!」ゴフッ!
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/22(日) 13:24:56.02 ID:cOJtt/Nf0
ドS「アンタが死んだら私は……」ウッウッ

デブ「僧侶、僕は――ボキは勇者だから守るもののために戦うお」キュッ!

デブ「人々のため、そして……ボキを支えてくれた大切な仲間のために!」ダッ!

ドS「ぃ…………で。行かないでよぉ勇者」

ドS「――せめて気持ちくらい伝えてからにしないさよ」グス


アンドロマリウス「…………」ヒューヒュー
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/23(月) 01:16:41.13 ID:TzwWm/+DO
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/24(金) 23:19:09.93 ID:5SUhYpxpO
オマエ、ミテル
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/10/20(土) 21:43:52.40 ID:QnaRDmnV0
病弱「……こ、こは、カフッ! 通しません」フラ

バアル「こんな雑魚にここまで手こずるとは俺様も落ちたもんだ」

バアル「だが――これで終わりだ」ズアッ

病弱「」パァンッ

どさっ

バアル「さて、死にかけの勇者でも始末する――」ガシッ

病弱「……いか、せません」ギリ

バアル「チッ、消えろ!」バリッ!
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/10/20(土) 21:51:49.47 ID:QnaRDmnV0
病弱(私は、騎士でありながら2度逃げた)

病弱(1度目はこの病により王国から)

病弱(2度目はアガレスの強襲により護衛をしていた村から)

病弱(どちらも守ると固く誓ったはずなのに、だ)

病弱(私は弱い……心身ともに。それこそ騎士になどなるべきではなかったのだろう)

病弱(――だが、それでもまだ!)

病弱「わ、たしに、ヴァ……まモり、タイモノがあるんデす!」ギリギリギリ
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/10/20(土) 21:58:14.48 ID:QnaRDmnV0
バリバリバリッ!

病弱「」トサッ

バアル「ク、クソがぁ! ここまで邪魔立てするとは思わなかったぜ」ハァハァ

病弱「――――ァ」

バアル「なっ!」

病弱「」ガク

バアル(こ、この俺様が人間ごときに、それも勇者でもないただの人間に怯えるだと!)ギリ

バアル「フ、フン! あと勇者を始末すれば人間どもは終わりなのだから関係ない!」クククッ
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/10/20(土) 22:08:06.77 ID:QnaRDmnV0
デブ「いや、終わりだ――『アイン・ソフ・オウル』」ファアアアアアンッ!

バアル「――ハ?」ジュ

バシュン!

デブ「…………騎士さん」ダキ

デブ「貴女の、お陰で、倒せたよ」

デブ「最後の最後まで、頑張って隙をづくってぐれたおがげで、倒せたよ¨……!」

デブ「ざいごまで! りっぱな¨! ぎじだっだよ¨!」

デブ「だから――死なないでく、れ……よ」ドズン

デブ(ああ、僕のほうも限界か)

デブ(倒れざまに騎士さんを潰さなくてよかった)
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/10/20(土) 22:17:34.25 ID:QnaRDmnV0
デブ(思えばボキは勇者として最低だったのかもしれない)

デブ(勇者としての責任が怖くて、太ってへんなキャラを演じた僕が選ばれないのは当然だ)

デブ(その結果が、大切な人を傷つけ失わせた)

デブ(でも不謹慎だけどそのおかげで大事な人に出会えたんだよね)

デブ(ああ……やっぱり僕は勇者失格だ)ハハッ

デブ(これでようやくせかいが、へいわに――)ガクッ

ゆがんだ勇者の紋章<パアアアアアアアアアッ!

442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/28(日) 23:02:12.30 ID:Z+SKApFDO

もう終わりかな?
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/14(土) 21:29:56.90 ID:kQV71xr20
???「――――よ、……勇……よ、――……勇者よ」

デブ(誰かがボキを呼んでる?)ウーン

???「とっとと起きなさいってばこのデブ勇者!」ポカ

デブ「いたっ! っと思ったらあまり痛くなかったお」ガパッ

???「もうっ! お寝坊さんにはお仕置きですよ」プンスカ

デブ(え、誰この人)
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/14(土) 21:32:49.52 ID:kQV71xr20
デブ「もしかしてここは地獄かお?」キョロキョロ

???「こんな美しい場所が地獄なわけでしょうに」プリプリ

デブ「閻魔様じゃないとしたらあなたは誰ですかお?」

???「いうに事欠いて閻魔ですって! もうっもうっ!」ポカポカ

デブ(何この人可愛い)
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/14(土) 21:45:57.42 ID:kQV71xr20
???「こほんっ……先ほどの暴言はこれで許して差し上げましょう」

デブ(なんて幸せな――いや、優しいお仕置きなんだろう)

???「わたくしは世界の護手――シバ」

デブ「!?」

シバ「勇者よ、よく魔王とその連なるものを倒してくださいました」

シバ「改めてお礼を申し上げます」
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/14(土) 21:57:49.26 ID:kQV71xr20
デブ「シ、シバ様だったとは露知らず、申し訳ありません!」ドゲザァ

シバ「ふふふ、分かればそれでよいのです」ドヤッ

デブ「それに私はシバ様に与えて頂いた勇者の紋章がありながら多くの人々を犠牲にしてしまった」

デブ「それどころか大切な人たちも……」

シバ「それに関してはわたくしにも言えます」

シバ「戦士たちに力を授けたがゆえに多くの命を失わせてしまいました」

デブ「そんな! 少なくとも私はこの力のお陰で沢山助かりました!」

シバ「ありがとうございます、だからこそ貴方も卑下しないで下さい」
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/14(土) 22:10:06.81 ID:kQV71xr20
シバ「魔族がいなくなった今、世界は浄化されていくでしょう」

シバ「しかし大変なのはこれからです」

シバ「だからこそ勇者よ、貴方にはまだやるべきことがあるのです」

デブ「……それは私にまだ生きろと?」

シバ「はい。もちろんタダでとは言いません」

シバ「かつて貴方が逃げたが故に失った家族を生き返らせてあげましょう」

デブ「――ッ!」
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/14(土) 22:14:05.55 ID:kQV71xr20
シバ「もちろん強要はしません。選択はあなたにお任せします」

デブ「……いえ、受けます」

シバ「ありがとうございます。ではすぐに――」

デブ「ですがお聞きしたい。生き返らせられるのは誰でもよいのでしょうか?」

シバ「大勢は無理ですが、貴方と関係のあるものなら2人ほどなら」

デブ「では――――でお願いします」

シバ「……貴方が望むなら良いでしょう。では勇者よ、行きなさい!」パアアッ!
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/12/14(土) 22:17:58.01 ID:kQV71xr20
ごめんなさい、久々に投稿しました
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/15(日) 12:31:57.07 ID:aqMIJMbDO
待ってたぜ!乙
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/15(日) 23:01:49.66 ID:1OWUKKBz0
それからしばらくして――

新国王(元町長)「わわわ私が本当に国王でいいんでしょうか?」ガクガク

デブ「きっと大丈夫だお、ボキと一緒に頑張ってくれていた貴方なら」

デブ「それにやっぱりボキに人の上に立って率いるのは向いてないお」ハハ

新国王「……わかりました。今まで助けていただいた恩に報いるためにも精いっぱい頑張ります!」

新国王「勇者様が戻られた時にきっと豪勢なもてなしができるように!!」
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/15(日) 23:09:30.75 ID:1OWUKKBz0
デブ「」テクテク

ドS「もう豚のマーキングは済んだの?」

デブ「誰が豚だお! ただ町――いや、国の人々にお別れを言ってきただけだお!」

ドS「気にしなくてもアンタの臭さでいなくなったってわかるわよ」

デブ(そういう問題じゃあらへんがな)ガクッ
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/15(日) 23:16:56.62 ID:1OWUKKBz0
病弱「勇者様はお優しいから皆が寂しがらないようにしたんだと思います」ゴホッ

ドS「どうかしら。これからできなくなる雑魚への最後のマウントのためかもよ」

デブ「僧侶はボキを何だと思ってるんだお!」

ドS「大声出さないでよ私を怒鳴って楽しいの?」ウルウル

デブ(どうしてボキが悪者みたいに!?)
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/15(日) 23:23:48.13 ID:1OWUKKBz0
ロリ「相変わらずにぎやかでこのパーティは楽しいねぇ」

デブ「……ボキは楽しくないですお」

病弱「申し訳ありません……私がつまらないばっかりに」

デブ「ち、違うお! 騎士さんはその、そばにいてくれるだけで……えっと……」///

病弱「勇者様……」///

ドS「じゃあ私といると楽しくないっていうの!? ドMのアンタのために心を痛めながらも罵倒してあげてるっていうのに!」

デブ「一度だってボキはそんなお願いしてないんですが!?」

ドS「男のくせに口答えすんな!」バシッ

デブ(理不尽やんけ!)グフゥ
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/15(日) 23:33:51.15 ID:1OWUKKBz0
ロリ「けど良かったのかい? アタシなんかを生き返らせてしまって」

ロリ「それがどういうことか……わかってるのかい?」

デブ「もちろんだお。だからこそこれから挑むんだ」

デブ「そのためにも僧侶、騎士さん、魔女さんの力を貸してほしいお」

病弱「私も救って頂いた命です。貴方のために騎士として皆さんを守護してみせましょう」

ドS「アンタに言われるまでもないわ。それにもう――私の前で誰も死なせはしない」

ロリ「全盛期のころほどは戦えないけど限定的に開放してみせるさね」

デブ「ありがとう、みんな」
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/12/15(日) 23:39:03.74 ID:1OWUKKBz0
デブ「あと次の戦いが終わったら……みんなに話したいことがあるんだ」

ドS「脂肪フラグなんかいったらそぎ落とすわよ」

デブ(ちょっとイントネーション違くない?)

病弱「大丈夫です、私たちなら」ゴッフッ!

デブ(大量に血を吐かなければ安心できたんだけど)

ロリ「気が高まるぅ……溢れるぅ…‥‥」ゴゴゴ

デブ(え、ちょっと待ってくださいお。なんで今から戦闘隊形なんですかお?)
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