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瑞鶴「もう二度と離さない」
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405 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2019/05/01(水) 03:36:45.82 ID:fL52TU+/0
鎮守府
瑞鶴「うっぅ……提督さん……ひどいよ……どうして……」
コンコン コン
瑞鶴「……陽炎? ごめん、また後にして……」
??「……すまない瑞鶴」
瑞鶴「……えっ!?」バッ
ガチャッ
提督「久しいな瑞鶴」
瑞鶴「提督、さん……本当に提督さんなの……?」
提督「ああ。長らく留守にしてしまいすまなかったな」
瑞鶴「うっうぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 提督さん! 提督さん! ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
提督「少し痩せたな」ポンポン
瑞鶴「ずっと……ずっと待っていたのに! 提督さんが帰ってくるって信じて待ってたのに! どうして連絡の一つもくれなかったの!? どうして!」
提督「それは……この終わりなき戦いを終わらせる為、瑞鶴達艦娘が戦いでいつか命を落とす運命を救う為に私はお前達の元を去ったのだよ」
406 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2019/05/01(水) 03:48:22.39 ID:fL52TU+/0
瑞鶴「ごめん提督さん……意味が分からないよ……どうして私達を救う為に提督さんは居なくならなきゃいけなかったの!?」
提督「それを話す前に外へ行かないか?」
瑞鶴「外?」
提督「ああ。それと、瑞鶴にとって大切な物があれば持って来て欲しい」
瑞鶴「私にとって提督さん以外に大切なものなんて無いわ。外に行こう」
提督「いいのか?」
瑞鶴「うん」
提督「分かった。付いて来てくれ」
瑞鶴「……うん」
407 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2019/05/01(水) 04:00:49.42 ID:fL52TU+/0
提督「お前達と別れたあの日、私は大本営へ向かったのは瑞鶴も知っているな」
瑞鶴「うん」
提督「あの日私は死んだのだよ。提督としての肩書きは勿論、私という存在はこの國から抹消され、二度と日本に戻ることは無いはずだった」
瑞鶴「でも提督さんは今ここに」
提督「まどろっこしい言い方になるが、かつて提督と呼ばれた男はこの鎮守府はおろか日本という國にも足を踏み入れていない。だから監視カメラはおろか、この國の人間に姿を見られる訳にもいかない。痕跡は一切残さないのだよ。つまりは密入国と言うことになるな」
瑞鶴「じゃあどうして戻って来たの?」
提督「未練だ」
瑞鶴「未練?」
提督「ああ。瑞鶴、私は君を迎えに来た」
408 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2019/05/01(水) 04:19:30.82 ID:fL52TU+/0
瑞鶴「私……を……?」
提督「そうだ。どうやら私は君に強く心を惹かれていたらしい。そして私には自分が思っていた以上に執着心と強い衝動があったらしい。この國を去った後も君の事が忘れられなかった。君達を救う為に存在を抹消したというのに私は諦めきれなかった」
瑞鶴「どうして……」
提督「瑞鶴?」
瑞鶴「どうして最初から私を連れて行ってくれなかったの!? 提督さんがあの日に連れて行ってくれれば私はこんなにも苦しむ事はなかったのに!」
提督「あの日瑞鶴が見抜いた通り、私は大本営の人間を殺すつもりだった。元帥殿やその周りの人間の全てを。そんな地獄に瑞鶴を連れて行ける筈が無い。だから私は一人で全てを背負うつもりだった」
瑞鶴「でも元帥はまだ……」
提督「ああ、結果としては殺していない。彼はこの世界の仕組みを理解し、そして打開策を見出すことが出来ない現状に抗い生き続けて来た人間だった。だから私は私が為すべきを成した後の世界を任せる事にしたのだよ」
瑞鶴「為すべき事?」
提督「ああ。私がこの世界の絶対悪として見做され地球上の全ての人間に望まれ殺される。これが私の為すべき事なのだよ」
409 :
ずいずい
◆9eWjFae4dI
[saga]:2019/05/01(水) 04:53:16.30 ID:fL52TU+/0
瑞鶴「ダメ! そんなの許さない!」
提督「瑞鶴。君は艦娘という存在の真実を知っているか?」
瑞鶴「艦娘の真実……?」
提督「ああ。艦娘、そして深海棲艦の真実だ」
瑞鶴「……教えて」
提督「艦娘と深海棲艦は同一。つまり深海棲艦もまた艦娘だという事なのだよ」
瑞鶴「私達と深海棲艦が一緒……!?」
提督「お前はアメリカという國を、アメリカ人という人種を、アメリカの軍艦をどう思っている?」
瑞鶴「そ、それは……」
提督「憎いか?」
瑞鶴「ううん、そんな事……」
提督「かつてお前の姉を、先輩を、同僚を、お前に乗り込んでいた乗組員を、そしてお前自身を殺し沈めたアメリカを好いているのか?」
瑞鶴「…………」
提督「人が人でなくなる戦争だったから仕方がなかった、お互い様だった、恨みっこ無しの戦闘だった。様々な偽善の言葉で飾り感情を抑えようとしていても結局の所憎しみや恨みの感情は間違いなく存在する。その負の感情により対象の本質を正しく見通すことが出来ず、歪み間違った認識をその者に与えてしまう。これが艦娘と深海棲艦を分ける」
提督「つまり、日本に対して負の感情を持つ者が艦娘を見れば艦娘は化け物に、日本に対して負の感情を持たない者が艦娘を見れば艦娘もして認識すると言うわけだ。アメリカと戦争をし、殺しあった艦艇がアメリカの艦娘やアメリカ人をを見ればアメリカの艦娘は……」
瑞鶴「う……うそ……」
提督「そう、艦娘と艦娘の殺し合い。これが世界の真実なんだ」
瑞鶴「それじゃあ私達は同じ艦娘を沢山……沢山殺して……ヴォエッ」
提督「すまない……だが瑞鶴には真実を知って貰いたかった」
瑞鶴「ゲホッゲホッ! ……どうしてこんな酷い……」
提督「君にはもう隠し事をしたくない。だから私は瑞鶴に真実と私の為すべき事を伝えねばならない」
瑞鶴「……続けて」
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